はじめに オレンシア 皮 下 注 125mgシリンジ1mL( 以 下 オレンシア 皮 下 注 )の 有 効 成 分 であるアバタセプト ( 遺 伝 子 組 換 え)は 米 国 ブリストル マイヤーズ スクイブ 社 により 開 発 されたヒト 細 胞 傷 害 性 Tリン パ 球 抗 原 - 4(CTL

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1 2013 年 6 月 作 成 6 月 医 薬 品 の 適 正 使 用 に 欠 かせない 情 報 です 使 用 前 に 必 ずお 読 み 下 さい 新 医 薬 品 の 使 用 上 の 注 意 の 解 説 生 物 由 来 製 品 劇 薬 処 方 せん 医 薬 品 注 意 医 師 等 の 処 方 せんにより 使 用 すること 的 SYRINGE FOR S.C. INJECTION () 製 警 告 1. 本 剤 を 投 与 された 患 者 に 重 篤 な 感 染 症 等 があらわれることがある 敗 血 症 肺 炎 真 菌 感 染 症 を 含 む 日 和 見 感 染 症 等 の 致 命 的 な 感 染 症 が 報 告 されているた め 十 分 な 観 察 を 行 うなど 感 染 症 の 発 現 に 注 意 すること また 本 剤 との 関 連 性 は 明 らかではないが 悪 性 腫 瘍 の 発 現 も 報 告 されて いる 本 剤 が 疾 病 を 完 治 させ る 薬 剤 でないことも 含 め これらの 情 報 を 患 者 に 十 分 説 明 し 患 者 が 理 解 したこ とを 確 認 した 上 で 治 療 上 の 有 益 性 が 危 険 性 を 上 まわると 判 断 される 場 合 にのみ 投 与 すること また 本 剤 の 投 与 において 重 篤 な 副 作 用 により 致 命 的 な 経 過 を たどることがあるので 緊 急 時 に 十 分 に 措 置 できる 医 療 施 設 及 び 医 師 の 管 理 指 導 のもとで 使 用 し 本 剤 投 与 後 に 副 作 用 が 発 現 した 場 合 には 担 当 医 に 連 絡 す るよう 患 者 に 注 意 を 与 えること 2. 本 剤 の 治 療 を 行 う 前 に 少 なくとも1 剤 の 抗 リウマチ 薬 の 使 用 を 十 分 勘 案 するこ と また 本 剤 についての 十 分 な 知 識 とリウマチ 治 療 の 経 験 をもつ 医 師 が 使 用 す ること 禁 忌 ( 次 の 患 者 には 投 与 しないこと) 1. 本 剤 の 成 分 に 対 し 過 敏 症 の 既 往 歴 のある 患 者 2. 重 篤 な 感 染 症 の 患 者 [ 症 状 を 悪 化 させるおそれがある ]

2 はじめに オレンシア 皮 下 注 125mgシリンジ1mL( 以 下 オレンシア 皮 下 注 )の 有 効 成 分 であるアバタセプト ( 遺 伝 子 組 換 え)は 米 国 ブリストル マイヤーズ スクイブ 社 により 開 発 されたヒト 細 胞 傷 害 性 Tリン パ 球 抗 原 - 4(CTLA- 4)の 細 胞 外 ドメインとヒトIgG1のFcドメイン(ヒンジ- CH 2 - CH3ドメイン)より 構 成 された 遺 伝 子 組 換 え 可 溶 性 融 合 タンパク 質 です アバタセプトは 免 疫 応 答 において 抗 原 提 示 細 胞 表 面 のCD80 及 びCD86に 特 異 的 に 結 合 する ことで T 細 胞 の 活 性 化 に 必 要 なCD80/86とCD28の 相 互 作 用 による 共 刺 激 シグナルを 選 択 的 かつ 抑 制 的 に 調 節 する 新 規 作 用 機 序 により 関 節 リウマチの 症 候 及 び 症 状 身 体 機 能 健 康 関 連 の 生 活 の 質 の 改 善 作 用 を 発 揮 します なお アバタセプトについては 先 行 してオレンシア 点 滴 静 注 用 が 市 販 されており 本 剤 は 新 投 与 経 路 の 皮 下 注 製 剤 です 海 外 では 2003 年 に 関 節 リウマチ 患 者 への 治 療 選 択 肢 の 拡 充 並 びに 利 便 性 向 上 を 目 的 に 皮 下 注 製 剤 の 臨 床 開 発 を 開 始 し オレンシア 点 滴 静 注 用 と 同 様 の 効 果 が 認 められました そして 関 節 リウマチ 治 療 薬 として2011 年 7 月 29 日 に 米 国 で 最 初 に 承 認 され 欧 州 では2012 年 10 月 4 日 に 承 認 され ました 2013 年 3 月 現 在 米 国 欧 州 等 9ヵ 国 で 承 認 されています 日 本 では ブリッジング 戦 略 にもとづいた 開 発 を 行 いました 関 節 リウマチ 患 者 を 対 象 に 日 本 人 におけるアバタセプト 皮 下 投 与 時 と 点 滴 静 脈 内 投 与 時 の 有 効 性 安 全 性 薬 物 動 態 及 び 免 疫 原 性 を 検 討 する 第 Ⅱ/Ⅲ 相 試 験 (ブリッジング 試 験 )を 実 施 し 海 外 で 実 施 した 臨 床 試 験 成 績 を 日 本 人 に 外 挿 して 臨 床 データパッケージとし 2012 年 7 月 4 日 に 製 造 販 売 申 請 をしました その 結 果 2013 年 6 月 2 8 日 に 承 認 を 取 得 しました 本 冊 子 では 本 剤 のご 使 用 に 際 しての 注 意 事 項 を 各 項 目 ごとに 解 説 いたしました 本 剤 の 適 正 使 用 の 一 助 となれば 幸 甚 に 存 じます なお 本 剤 のご 使 用 に 際 しては 適 正 使 用 ガイド 製 品 情 報 概 要 インタビューフォームもご 参 照 ください 1

3 目 次 効 能 又 は 効 果 < 効 能 又 は 効 果 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 > 用 法 及 び 用 量 < 用 法 及 び 用 量 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 > 警 告 禁 忌 ( 次 の 患 者 には 投 与 しないこと) 使 用 上 の 注 意 1. 慎 重 投 与 ( 次 の 患 者 には 慎 重 に 投 与 すること) 2. 重 要 な 基 本 的 注 意 3. 副 作 用 副 作 用 の 概 要 ( 承 認 時 まで) (1) 重 大 な 副 作 用 (2)その 他 の 副 作 用 4. 高 齢 者 へ の 投 与 5. 妊 婦 産 婦 授 乳 婦 等 への 投 与 6. 小 児 等 へ の 投 与 7. 適 用 上 の 注 意 8.その 他 の 注 意 補 足 資 料 (Drug Information)

4 効 能 又 は 効 果 効 能 又 は 効 果 関 節 リウマチ( 既 存 治 療 で 効 果 不 十 分 な 場 合 に 限 る) < 効 能 又 は 効 果 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 > (1) 過 去 の 治 療 において 少 なくとも1 剤 の 抗 リウマチ 薬 による 適 切 な 治 療 を 行 っても 効 果 不 十 分 な 場 合 に 投 与 すること (2) 本 剤 と 抗 TNF 製 剤 の 併 用 は 行 わないこと( 重 要 な 基 本 的 注 意 の 項 参 照 ) また 本 剤 と 他 の 生 物 製 剤 の 併 用 について 有 効 性 及 び 安 全 性 は 確 立 していないので 併 用 を 避 けること 3

5 効 能 又 は 効 果 解 説 本 剤 は メトトレキサートに 対 して 効 果 不 十 分 な 関 節 リウマチ 患 者 さんを 対 象 に 臨 床 試 験 を 実 施 し 関 節 リウマチに 対 する 有 効 性 ( 症 候 及 び 症 状 身 体 機 能 健 康 関 連 QOLを 改 善 )を 確 認 したことから 本 剤 の 効 能 効 果 を 関 節 リウマチ( 既 存 治 療 で 効 果 不 十 分 な 場 合 に 限 る) と 設 定 しました ( 個 々の 臨 床 試 験 成 績 は インタビューフォーム 及 び 製 品 情 報 概 要 をご 参 照 ください) (1) 本 剤 は 抗 リウマチ 薬 ( 生 物 学 的 製 剤 を 含 む) 少 なくとも1 剤 により 適 切 な 治 療 を 行 っても 効 果 不 十 分 な 場 合 に 投 与 される 薬 剤 です 既 存 治 療 で 効 果 不 十 分 な 場 合 に 限 る を 具 体 的 に 説 明 するために 設 定 しました (2) 点 滴 静 注 用 製 剤 の 海 外 臨 床 試 験 の 結 果 抗 TNF 製 剤 との 併 用 により 感 染 症 及 び 重 篤 な 感 染 症 の 発 現 割 合 が 上 昇 し 効 果 の 増 強 は 確 認 されませんでした よって 皮 下 注 製 剤 においても 点 滴 静 注 用 製 剤 の 記 載 に 基 づき 本 剤 と 抗 TNF 製 剤 の 併 用 は 行 わないこと と 設 定 しました 4

6 用 法 及 び 用 量 用 法 及 び 用 量 通 常 成 人 には 投 与 初 日 に 負 荷 投 与 としてアバタセプト( 遺 伝 子 組 換 え) 点 滴 静 注 用 製 剤 の 点 滴 静 注 を 行 った 後 同 日 中 に 本 剤 125mgの 皮 下 注 射 を 行 い その 後 本 剤 125mgを 週 1 回 皮 下 注 射 する また 本 剤 125mgの 週 1 回 皮 下 注 射 から 開 始 することもできる 5

7 用 法 及 び 用 量 解 説 関 節 リウマチ 患 者 さんを 対 象 とした 国 内 及 び 海 外 での 臨 床 試 験 の 有 効 性 及 び 安 全 性 成 績 に 基 づき 本 剤 の 用 法 及 び 用 量 を 設 定 しました 非 臨 床 試 験 では アバタセプトは10μg/mL 以 上 の 濃 度 でT 細 胞 の 増 殖 及 びサイトカイン 反 応 によっ て 測 定 されるT 細 胞 の 抑 制 が 最 大 となることが 認 められました 臨 床 試 験 では 関 節 リウマチ 患 者 さんに 点 滴 静 注 用 製 剤 を 投 与 したとき アバタセプトの 血 清 中 トラ フ 濃 度 ( C min)が10μg/mlを 超 えると 投 与 6ヵ 月 目 のACR20 改 善 率 で ほぼ 最 大 の 有 効 性 が 得 られる ことが 示 唆 されました そのため 週 1 回 投 与 を 計 画 していた 本 剤 の 皮 下 投 与 においても 月 1 回 投 与 の 点 滴 静 脈 内 投 与 と 同 程 度 以 上 のCminが 得 られることを 目 標 とすることが 適 切 と 考 えました また 皮 下 投 与 後 のCminを 目 標 濃 度 である10μg/mL 以 上 に 即 時 に 到 達 させるため 負 荷 投 与 として 投 与 1 日 目 に 点 滴 静 注 用 製 剤 を 体 重 別 固 定 用 量 (60kg 未 満 :500mg 60kg 以 上 100kg 以 下 :750mg 100kg 超 :1g)で 点 滴 静 脈 内 投 与 することが 適 切 と 考 えました 点 滴 静 注 用 製 剤 と 本 剤 を 直 接 比 較 した 海 外 臨 床 試 験 において 点 滴 静 注 用 製 剤 による 負 荷 投 与 後 本 剤 m gを 週 1 回 皮 下 投 与 することで 本 剤 の 点 滴 静 注 用 製 剤 に 対 する 有 効 性 の 非 劣 性 が 検 証 されるとともに 安 全 性 に 明 らかな 違 いは 認 められなかったこと 並 びに 同 様 に 両 剤 を 比 較 検 討 した 国 内 臨 床 試 験 においても 同 様 の 結 果 が 認 められたことから 当 該 用 法 用 量 を 設 定 する 妥 当 性 が 示 さ れました 負 荷 投 与 の 有 無 別 で 本 剤 の 有 効 性 及 び 安 全 性 を 直 接 比 較 した 試 験 は 行 われていませんが 負 荷 投 与 あり 又 は 負 荷 投 与 なしで 実 施 した 臨 床 試 験 を 用 いて 負 荷 投 与 の 有 無 別 にCmin 有 効 性 安 全 性 及 び 免 疫 原 性 を 評 価 した 結 果 負 荷 投 与 を 行 わなかった 場 合 でも 負 荷 投 与 を 行 った 場 合 と 比 べて 定 常 状 態 Cminに 到 達 するまでに 時 間 を 要 するものの 有 効 性 安 全 性 及 び 免 疫 原 性 への 明 らかな 影 響 は 認 められませんでした 負 荷 投 与 なしで 本 剤 を 投 与 開 始 する 事 例 として 様 々な 事 例 が 想 定 されますが 例 えば 透 析 治 療 中 の 患 者 や 腎 障 害 等 により 水 分 負 荷 が 制 限 されている 等 他 の 治 療 を 考 慮 して アバタセプトによる 点 滴 静 脈 内 投 与 が 好 ましくないと 主 治 医 が 判 断 した 場 合 や 高 齢 で 血 管 が 細 い 等 の 身 体 的 理 由 により 点 滴 静 脈 内 投 与 が 難 しいと 主 治 医 が 判 断 した 場 合 などが 想 定 されます ( 個 々の 臨 床 試 験 成 績 は インタビューフォーム 及 び 製 品 情 報 概 要 をご 参 照 ください ) 6

8 用 法 及 び 用 量 < 用 法 及 び 用 量 に 関 連 する 使 用 上 の 注 意 > (1) 負 荷 投 与 の 用 法 及 び 用 量 は アバタセプト( 遺 伝 子 組 換 え) 点 滴 静 注 用 製 剤 の 添 付 文 書 を 参 照 すること 点 滴 静 注 が 可 能 な 患 者 においては 負 荷 投 与 から 開 始 すること( 臨 床 成 績 の 項 参 照 ) (2) 点 滴 静 注 から 皮 下 注 射 に 切 り 替 える 場 合 負 荷 投 与 は 行 わず 次 に 予 定 している 点 滴 静 注 の 代 わりに 本 剤 の 初 回 皮 下 注 射 を 行 うこと (3) 本 剤 の 投 与 開 始 にあたっては 医 療 施 設 において 必 ず 医 師 によるか 医 師 の 直 接 の 監 督 のもとで 投 与 を 行 うこと 本 剤 による 治 療 開 始 後 医 師 により 適 用 が 妥 当 と 判 断 された 患 者 については 自 己 投 与 も 可 能 である( 重 要 な 基 本 的 注 意 の 項 参 照 ) 7

9 用 法 及 び 用 量 解 説 (1) 臨 床 試 験 デザインにより 皮 下 投 与 後 のCminを 目 標 濃 度 である10μg/mL 以 上 に 即 時 に 到 達 させるため 本 剤 の 初 回 投 与 前 に 負 荷 投 与 として 投 与 1 日 目 に 点 滴 静 注 用 製 剤 を 体 重 別 固 定 用 量 (60kg 未 満 :500mg 60kg 以 上 100kg 以 下 :750mg 100kg 超 :1g)で 点 滴 静 脈 内 投 与 すること と 設 定 しました (2) 点 滴 静 注 から 皮 下 注 射 に 切 り 替 える 際 の 注 意 事 項 として 設 定 しました (3) 本 剤 の 投 与 開 始 にあたっては 医 療 施 設 において 必 ず 医 師 によるか 医 師 の 直 接 の 監 督 のもと で 投 与 を 行 ってください また 治 療 開 始 後 医 師 により 自 己 投 与 の 適 用 が 妥 当 と 判 断 された 患 者 さんについては 自 己 投 与 も 可 能 です 重 要 な 基 本 的 注 意 の 項 (6)(p.23 24) 参 照 8

10 警 告 警 告 1. 本 剤 を 投 与 された 患 者 に 重 篤 な 感 染 症 等 があらわれることがある 敗 血 症 肺 炎 真 菌 感 染 症 を 含 む 日 和 見 感 染 症 等 の 致 命 的 な 感 染 症 が 報 告 されているため 十 分 な 観 察 を 行 うな ど 感 染 症 の 発 現 に 注 意 すること また 本 剤 との 関 連 性 は 明 らかではないが 悪 性 腫 瘍 の 発 現 も 報 告 されている 本 剤 が 疾 病 を 完 治 させる 薬 剤 でないことも 含 め これらの 情 報 を 患 者 に 十 分 説 明 し 患 者 が 理 解 したことを 確 認 した 上 で 治 療 上 の 有 益 性 が 危 険 性 を 上 まわると 判 断 される 場 合 にのみ 投 与 すること また 本 剤 の 投 与 において 重 篤 な 副 作 用 により 致 命 的 な 経 過 をたどることがあるので 緊 急 時 に 十 分 に 措 置 できる 医 療 施 設 及 び 医 師 の 管 理 指 導 のもとで 使 用 し 本 剤 投 与 後 に 副 作 用 が 発 現 した 場 合 には 担 当 医 に 連 絡 するよう 患 者 に 注 意 を 与 えること 2. 本 剤 の 治 療 を 行 う 前 に 少 なくとも1 剤 の 抗 リウマチ 薬 の 使 用 を 十 分 勘 案 すること また 本 剤 についての 十 分 な 知 識 とリウマチ 治 療 の 経 験 をもつ 医 師 が 使 用 すること 9

11 警 告 解 説 1. 点 滴 静 注 用 製 剤 の 海 外 又 は 国 内 臨 床 試 験 において 敗 血 症 肺 炎 真 菌 感 染 症 を 含 む 日 和 見 感 染 症 等 の 致 命 的 な 感 染 症 が 報 告 されています また アバタセプトとの 関 連 性 は 明 らかではあり ませんが 悪 性 腫 瘍 の 発 現 が 報 告 されています 本 剤 が 関 節 リウマチを 完 治 させる 薬 剤 ではない ことから これらの 情 報 を 患 者 さんに 十 分 に 説 明 し 理 解 が 得 られた 上 で 治 療 上 の 有 益 性 が 危 険 性 を 上 まわると 判 断 される 場 合 にのみ 本 剤 を 投 与 してください 本 剤 の 投 与 による 重 篤 な 副 作 用 の 発 現 に 備 え 緊 急 時 に 対 応 可 能 な 医 療 施 設 及 び 医 師 の 管 理 指 導 のもとで 投 与 を 行 ってください また 本 剤 投 与 後 に 副 作 用 が 発 現 した 場 合 には 速 やか に 主 治 医 に 連 絡 するよう 患 者 さんにご 指 導 いただきますようお 願 いします 2. 本 剤 による 治 療 は 既 存 の 抗 リウマチ 薬 の 使 用 を 十 分 勘 案 した 後 に その 必 要 性 を 考 慮 してく ださい また 患 者 さんに 対 して 治 療 を 選 択 する 際 治 療 上 の 有 益 性 と 危 険 性 について 十 分 に 検 討 する 必 要 があることから 本 剤 についての 十 分 な 知 識 とリウマチ 治 療 の 経 験 をもつ 医 師 のみに 本 剤 の 使 用 を 限 定 することが 適 切 と 考 え 設 定 しました 感 染 症 について: 慎 重 投 与 の 項 (1)~(3)( p ) 重 要 な 基 本 的 注 意 の 項 (3)1)(p.19 20) 重 大 な 副 作 用 の 項 1)(p.31 34) 参 照 悪 性 腫 瘍 について: 重 要 な 基 本 的 注 意 の 項 ( 3 )2 )( p ) 参 照 10

12 禁 忌 禁 忌 ( 次 の 患 者 には 投 与 しないこと) 1. 本 剤 の 成 分 に 対 し 過 敏 症 の 既 往 歴 のある 患 者 2. 重 篤 な 感 染 症 の 患 者 [ 症 状 を 悪 化 させるおそれがある ] 11

13 禁 忌 解 説 1. 本 剤 の 成 分 に 対 して 過 敏 症 の 既 往 歴 のある 患 者 さんには 本 剤 の 投 与 を 避 ける 必 要 があること から 設 定 しました 本 剤 には 以 下 の 成 分 が 含 まれています 主 成 分 :アバタセプト( 遺 伝 子 組 換 え) 添 加 剤 : 精 製 白 糖 ポリオキシエチレン( )ポリオキシプ ロピレン( 3 0 )グリコール リン 酸 二 水 素 ナトリウム 一 水 和 物 無 水 リン 酸 一 水 素 ナトリウム 2. 本 剤 は 宿 主 の 感 染 防 御 機 構 に 影 響 を 与 える 可 能 性 があり 重 篤 な 感 染 症 の 患 者 さんに 投 与 した 場 合 感 染 症 がさらに 悪 化 し 致 命 的 な 経 過 をたどるおそれがあることから 設 定 しました 12

14 使 用 上 の 注 意 1. 慎 重 投 与 ( 次 の 患 者 には 慎 重 に 投 与 すること) (1) 感 染 症 の 患 者 又 は 感 染 症 が 疑 われる 患 者 ( 重 要 な 基 本 的 注 意 の 項 参 照 ) (2) 結 核 の 既 感 染 者 ( 特 に 結 核 の 既 往 歴 のある 患 者 及 び 胸 部 レントゲン 上 結 核 治 癒 所 見 のあ る 患 者 )[ 結 核 を 活 動 化 させる 可 能 性 が 否 定 できないので 胸 部 レントゲン 検 査 等 を 定 期 的 に 行 うなど 結 核 症 状 の 発 現 に 十 分 注 意 すること ]( 重 要 な 基 本 的 注 意 の 項 参 照 ) (3) 易 感 染 性 の 状 態 にある 患 者 [ 感 染 症 を 誘 発 するおそれがある ] 13

15 解 説 (1) 本 剤 は 宿 主 の 感 染 防 御 機 構 に 影 響 を 与 える 可 能 性 があり 臨 床 試 験 において 重 篤 な 感 染 症 の 発 現 が 報 告 されています 感 染 症 の 患 者 さん 又 は 感 染 症 が 疑 われる 患 者 さんに 本 剤 を 投 与 する 場 合 には 感 染 症 の 診 断 及 び 治 療 を 優 先 させ 感 染 症 をコントロール できる 状 態 になるまでは 投 与 を 控 えてください コントロールされた 慢 性 感 染 症 を 有 する 患 者 さんでは 本 剤 による 有 益 性 が 危 険 性 を 上 まわると 判 断 した 場 合 にのみ 十 分 な 観 察 を 行 いながら 慎 重 に 投 与 してください 重 篤 な 感 染 症 が 発 現 した 場 合 には 投 与 を 中 止 し 適 切 な 処 置 を 行 ってください (2) 結 核 の 既 感 染 者 に 対 して 本 剤 を 投 与 する 場 合 には 結 核 を 活 動 化 させる 可 能 性 を 否 定 できない ため 結 核 症 状 の 発 現 に 十 分 な 注 意 が 必 要 です 臨 床 試 験 では 結 核 に 関 して 除 外 基 準 を 設 けてお り 十 分 なデータが 得 られていないため 結 核 の 既 感 染 者 には 慎 重 に 投 与 してください (3) 同 様 に 易 感 染 性 の 状 態 にある 患 者 さん( 基 礎 疾 患 やその 治 療 等 により 宿 主 の 感 染 防 御 機 構 が 低 下 している 患 者 さん 等 )に 本 剤 を 投 与 した 場 合 感 染 症 を 誘 発 するおそれがありますので 慎 重 に 投 与 してください 警 告 の 項 1(p.9 10) 重 要 な 基 本 的 注 意 の 項 (3)1)(p.19 20) 重 大 な 副 作 用 の 項 1)(p.31 34) 参 照 14

16 1. 慎 重 投 与 ( 次 の 患 者 には 慎 重 に 投 与 すること) (4) 間 質 性 肺 炎 の 既 往 歴 のある 患 者 [ 間 質 性 肺 炎 が 増 悪 又 は 再 発 することがある ]( 重 大 な 副 作 用 の 項 参 照 ) (5) 慢 性 閉 塞 性 肺 疾 患 のある 患 者 ( 重 要 な 基 本 的 注 意 の 項 参 照 ) (6) 高 齢 者 ( 高 齢 者 への 投 与 の 項 参 照 ) 15

17 解 説 (4) 国 内 において 間 質 性 肺 炎 の 既 往 歴 のある 患 者 さんに 点 滴 静 注 用 製 剤 を 投 与 して 間 質 性 肺 炎 が 増 悪 又 は 再 発 した 症 例 が 報 告 されています 間 質 性 肺 炎 の 既 往 歴 のある 患 者 さんに 本 剤 を 投 与 した 場 合 間 質 性 肺 炎 が 増 悪 又 は 再 発 する おそれがあるので 発 熱 咳 嗽 呼 吸 困 難 等 の 呼 吸 器 症 状 に 十 分 に 注 意 するとともに 定 期 的 に 問 診 を 行 うなど 十 分 に 注 意 してくだ さ い 重 大 な 副 作 用 の 項 3)(p.35 37) 参 照 (5) 点 滴 静 注 用 製 剤 の 海 外 臨 床 試 験 において 慢 性 閉 塞 性 肺 疾 患 のある 患 者 さんにオレンシア 点 滴 静 注 用 (37 例 ) 又 はプラセボ(17 例 )の 投 与 を 行 ったところ オレンシア 点 滴 静 注 用 を 投 与 した 患 者 さんで 副 作 用 の 発 現 率 が 高 い 傾 向 が 認 められ また オレンシア 点 滴 静 注 用 投 与 群 のみに 重 篤 な 副 作 用 が2 例 発 現 し その 内 訳 は 慢 性 閉 塞 性 肺 疾 患 の 増 悪 気 管 支 炎 が 各 1 例 でした 被 験 者 数 が 少 ないため 明 らかな 結 論 を 導 くことはできませんが 慢 性 閉 塞 性 肺 疾 患 のある 患 者 さんには 慎 重 に 投 与 してください 慢 性 閉 塞 性 肺 疾 患 を 合 併 した 患 者 さんの 副 作 用 発 現 状 況 オレンシア 点 滴 静 注 用 投 与 群 (n=37) 副 作 用 発 現 率 プラセボ 群 (n=17) 慢 性 閉 塞 性 肺 疾 患 の 合 併 患 者 %(1 9/ 3 7 ) %(8 / 17 ) 重 篤 な 副 作 用 慢 性 閉 塞 性 肺 疾 患 の 増 悪 気 管 支 炎 5. 4 %( 2 / 3 7 ) 2. 7 %(1 / 3 7 ) 2. 7 %(1 / 3 7 ) 0 重 要 な 基 本 的 注 意 の 項 (4)(p.21 22) 参 照 (6) 一 般 的 に 高 齢 者 では 生 理 機 能 が 低 下 しているので 患 者 さんの 状 態 を 十 分 に 観 察 しながら 慎 重 に 投 与 し 必 要 に 応 じて 減 量 を 考 慮 してください 高 齢 者 への 投 与 の 項 (p.41 42) 参 照 16

18 2. 重 要 な 基 本 的 注 意 (1) 本 剤 と 抗 TNF 製 剤 の 併 用 は 行 わないこと 海 外 で 実 施 したプラセボを 対 照 とした 臨 床 試 験 において 本 薬 と 抗 TNF 製 剤 の 併 用 療 法 を 受 けた 患 者 では 併 用 による 効 果 の 増 強 は 示 さ れておらず 感 染 症 及 び 重 篤 な 感 染 症 の 発 現 率 が 抗 TNF 製 剤 のみによる 治 療 を 受 けた 患 者 での 発 現 率 と 比 べて 高 かった また 抗 TNF 製 剤 等 の 生 物 製 剤 から 本 剤 に 切 り 替 える 際 には 感 染 症 の 徴 候 について 患 者 の 状 態 を 十 分 に 観 察 すること (2) 本 剤 に 関 連 した 過 敏 症 又 はアナフィラキシー 様 症 状 が 報 告 されている 重 篤 な 過 敏 症 又 は アナフィラキシー 様 症 状 が 発 現 した 場 合 は 速 やかに 投 与 を 中 止 し 適 切 な 処 置 を 行 うこと ( 重 大 な 副 作 用 の 項 参 照 ) 17

19 解 説 (1) 海 外 臨 床 試 験 において 点 滴 静 注 用 製 剤 と 抗 TNF 製 剤 の 併 用 療 法 を 受 けた 患 者 さん(183 例 ) では 感 染 症 及 び 重 篤 な 感 染 症 の 副 作 用 発 現 率 が 抗 TNF 製 剤 のみによる 治 療 を 受 けた 患 者 さん (122 例 )での 発 現 率 と 比 べて 高 く アバタセプトと 抗 TNF 製 剤 の 併 用 による 効 果 の 増 強 は 確 認 さ れませんでした 従 いまして 本 剤 と 抗 TNF 製 剤 の 併 用 は 行 わないでください また 抗 TNF 製 剤 等 の 生 物 製 剤 から 本 剤 への 切 り 替 えについては 感 染 症 のリスクが 増 加 する 可 能 性 がありますの で 感 染 症 の 徴 候 に 対 して 患 者 さんの 状 態 を 十 分 に 観 察 してください 副 作 用 副 作 用 発 現 率 点 滴 静 注 用 製 剤 + 抗 TNF 製 剤 群 抗 TNF 製 剤 群 感 染 症 %(4 4 / 1 8 3) 18.9%(23/122) 重 篤 な 感 染 症 2. 2 %( 4 / 1 8 3) 0. 8 %( 1 / 1 2 2) (2) 本 剤 はヒト 融 合 蛋 白 ではありますが 重 篤 な 過 敏 症 及 びアナフィラキシー 様 症 状 を 起 こす 可 能 性 があります 本 剤 の 国 内 臨 床 試 験 では 過 敏 症 及 びアナフィラキシー 様 症 状 の 報 告 はありませんが 海 外 臨 床 試 験 において 過 敏 症 が 報 告 されています 重 篤 な 過 敏 症 又 はアナフィラキシー 様 症 状 が 発 現 した 場 合 は 速 やかに 投 与 を 中 止 し 適 切 な 処 置 を 行 う 必 要 があることから 注 意 喚 起 しました 重 大 な 副 作 用 の 項 2)(p.35 36) 参 照 18

20 2. 重 要 な 基 本 的 注 意 (3) 本 剤 を 含 む 免 疫 系 に 影 響 を 及 ぼす 薬 剤 において 感 染 症 及 び 悪 性 腫 瘍 に 対 する 宿 主 の 感 染 防 御 機 構 やワクチン 接 種 に 対 する 応 答 に 影 響 を 及 ぼす 可 能 性 があるので 下 記 の 点 に 注 意 すること 1) 感 染 症 1 本 剤 を 投 与 された 患 者 に 敗 血 症 や 肺 炎 を 含 む 重 篤 な 感 染 症 が 報 告 されており 致 命 的 な 経 過 をたどることがある 重 篤 な 感 染 症 の 多 くは 免 疫 抑 制 療 法 を 併 用 している 患 者 において 認 められている 感 染 症 の 再 発 を 繰 り 返 す 患 者 易 感 染 性 の 状 態 にある 患 者 あるいは 慢 性 潜 在 性 の 感 染 又 は 局 所 感 染 がある 患 者 に 対 して 本 剤 の 使 用 を 考 慮 する 場 合 感 染 症 の 発 現 や 増 悪 に 十 分 注 意 すること また 本 剤 投 与 中 は 十 分 な 観 察 を 行 い 新 たな 感 染 症 の 発 現 に 注 意 すること 重 篤 な 感 染 症 が 発 現 した 場 合 には 投 与 を 中 止 し 適 切 な 処 置 を 行 うこと 2 本 剤 投 与 に 先 立 って 結 核 に 関 する 十 分 な 問 診 胸 部 レントゲン 検 査 及 びツベルクリン 反 応 検 査 を 行 い 適 宜 胸 部 CT 検 査 インターフェロンγ 応 答 測 定 (クォンティフェロン) 等 を 行 うことにより 結 核 感 染 の 有 無 を 確 認 すること 結 核 の 既 往 歴 を 有 する 場 合 及 び 結 核 感 染 が 疑 われる 場 合 には 結 核 の 診 療 経 験 がある 医 師 に 相 談 すること 以 下 のい ずれかの 患 者 には 原 則 として 抗 結 核 薬 を 投 与 した 上 で 本 剤 を 投 与 すること (1) 胸 部 画 像 検 査 で 陳 旧 性 結 核 に 合 致 するか 推 定 される 陰 影 を 有 する 患 者 (2) 結 核 の 治 療 歴 ( 肺 外 結 核 を 含 む)を 有 する 患 者 (3)ツベルクリン 反 応 検 査 やインターフェロンγ 応 答 測 定 (クォンティフェロン)などの 検 査 により 既 感 染 が 強 く 疑 われる 患 者 (4) 結 核 患 者 との 濃 厚 接 触 歴 を 有 する 患 者 また 本 剤 投 与 中 も 胸 部 レントゲン 検 査 等 の 適 切 な 検 査 を 定 期 的 に 行 うなど 結 核 症 の 発 現 には 十 分 に 注 意 し 患 者 に 対 し 結 核 を 疑 う 症 状 が 発 現 した 場 合 ( 持 続 する 咳 発 熱 等 )には 速 やかに 担 当 医 に 連 絡 するよう 説 明 すること なお 結 核 の 活 動 性 が 確 認 された 場 合 は 本 剤 を 投 与 しないこと 3 抗 TNF 製 剤 によるB 型 肝 炎 ウイルスの 再 活 性 化 が 報 告 されている 本 剤 投 与 に 先 立 っ て 肝 炎 ウイルス 感 染 の 有 無 を 確 認 すること B 型 肝 炎 ウイルスキャリアの 患 者 に 本 剤 を 投 与 する 場 合 は 患 者 の 臨 床 症 状 と 臨 床 検 査 値 の 観 察 を 十 分 に 行 い B 型 肝 炎 の 再 燃 の 徴 候 に 注 意 すること なお 臨 床 試 験 では ウイルス 肝 炎 のスクリーニング 検 査 で 陽 性 であった 患 者 は 試 験 対 象 から 除 外 された 19

21 解 説 (3) 本 剤 が 宿 主 の 免 疫 系 に 影 響 を 与 える 可 能 性 があることから 感 染 症 悪 性 腫 瘍 及 び 予 防 接 種 には 注 意 してください 1) 感 染 症 1 敗 血 症 や 肺 炎 を 含 む 重 篤 な 感 染 症 により 致 命 的 な 経 過 をたどることがあり また 重 篤 な 感 染 症 の 多 くは 免 疫 抑 制 療 法 を 併 用 している 患 者 さんにおいて 認 められています なお 感 染 症 の 患 者 又 は 感 染 症 が 疑 われる 患 者 及 び 易 感 染 性 の 状 態 にある 患 者 は 慎 重 投 与 としており このような 患 者 さんに 対 して 本 剤 の 使 用 を 考 慮 する 場 合 には 感 染 症 の 発 現 や 増 悪 に 十 分 注 意 し 重 篤 な 感 染 症 が 発 現 した 場 合 には 投 与 を 中 止 し 適 切 な 処 置 を 行 うことの 必 要 性 を 注 意 喚 起 するため 記 載 しました 2 本 剤 の 海 外 臨 床 試 験 では 3 年 以 内 に 活 動 性 結 核 に 罹 患 した 患 者 さん 及 び 皮 膚 反 応 検 査 を 用 いて 潜 伏 結 核 の 有 無 を 調 査 し 感 染 が 疑 われるにもかかわらず 適 切 な 予 防 的 化 学 療 法 を 受 けていない 患 者 さんは 試 験 に 組 み 入 れませんでした このように 結 核 に 関 する 除 外 基 準 を 設 けており 試 験 期 間 中 に 結 核 が 疑 われた 患 者 さんは 本 剤 投 与 群 または 点 滴 静 注 用 製 剤 群 で それぞれ4 例 (0.2%) 1 例 (<0.1%)でした 国 内 臨 床 試 験 においては 海 外 臨 床 試 験 と 同 様 に 3 年 以 内 に 治 療 を 要 する 活 動 性 結 核 に 罹 患 した 患 者 さんなど 結 核 のリスクのあ る 患 者 さんを 試 験 対 象 から 除 外 しました 国 内 臨 床 試 験 における 結 核 の 報 告 はありません 本 剤 の 国 内 外 の 臨 床 試 験 では 結 核 に 関 して 除 外 基 準 を 設 けており 十 分 なデータが 得 られ ていないため 結 核 の 既 感 染 者 では 症 状 の 顕 在 化 及 び 悪 化 の 可 能 性 が 否 定 できないので 本 剤 投 与 に 先 立 って 結 核 に 関 する 十 分 な 問 診 胸 部 レントゲン 検 査 及 びツベルクリン 反 応 検 査 (またはインターフェロンγ 応 答 測 定 (クォンティフェロン))を 行 い 適 宜 胸 部 CT 検 査 等 を 行 うことにより 結 核 感 染 の 有 無 を 確 認 してください 特 に 結 核 感 染 が 疑 われる 患 者 さんには 複 数 の 検 査 により 適 切 に 感 染 の 有 無 を 確 認 し 結 核 の 診 療 経 験 がある 医 師 に 相 談 して ください 結 核 の 既 感 染 者 及 び 検 査 により 結 核 が 疑 われる 患 者 さんには 本 剤 の 投 与 開 始 前 に 適 切 な 抗 結 核 薬 による 化 学 療 法 での 予 防 をご 検 討 ください なお 患 者 さんには 結 核 の 症 状 ( 持 続 する 咳 発 熱 等 )がみられる 場 合 は 速 やかに 担 当 医 に 連 絡 するよう 説 明 し 結 核 の 活 動 性 が 確 認 された 場 合 は 本 剤 を 投 与 しないでください 3 抗 TNF 製 剤 を 投 与 されたB 型 肝 炎 ウイルスキャリアの 患 者 さんにおいて B 型 肝 炎 ウイルスの 再 活 性 化 が 報 告 されています 本 剤 の 臨 床 試 験 では ウイルス 肝 炎 スクリーニング(HBs 抗 原 )で 陽 性 が 確 認 された 患 者 さんは 試 験 対 象 から 除 外 されており 十 分 なデータが 得 られて いません 本 剤 投 与 に 先 立 って 肝 炎 ウイルスの 有 無 を 確 認 し B 型 肝 炎 ウイルスキャリアの 患 者 さんに 本 剤 を 投 与 する 場 合 は 肝 機 能 検 査 や 肝 炎 ウイルスマーカーのモニタリングを 行 う など B 型 肝 炎 の 再 燃 の 徴 候 や 症 状 の 発 現 に 注 意 してください 警 告 の 項 1(p.9 10) 慎 重 投 与 の 項 (1) (3)(p.13 14) 重 大 な 副 作 用 の 項 1)(p.31 34) 参 照 20

22 2. 重 要 な 基 本 的 注 意 2) 悪 性 腫 瘍 臨 床 試 験 において 悪 性 腫 瘍 の 発 現 が 報 告 されている( 臨 床 成 績 の 項 参 照 ) 本 剤 に 起 因 するか 明 らかではないが 悪 性 腫 瘍 の 発 現 には 注 意 すること 3) 予 防 接 種 本 剤 投 与 中 及 び 投 与 中 止 後 3ヵ 月 間 は 生 ワクチン 接 種 により 感 染 する 潜 在 的 リスクがあ るので 生 ワクチン 接 種 を 行 わないこと また 一 般 に 本 剤 を 含 む 免 疫 系 に 影 響 を 及 ぼ す 薬 剤 は 予 防 接 種 の 効 果 を 低 下 させる 可 能 性 が あ る (4) 慢 性 閉 塞 性 肺 疾 患 のある 患 者 に 本 剤 を 投 与 する 場 合 には 本 薬 投 与 により 慢 性 閉 塞 性 肺 疾 患 の 増 悪 や 気 管 支 炎 を 含 む 重 篤 な 副 作 用 が 発 現 したとの 報 告 があるので 十 分 注 意 する こと (5) 本 剤 投 与 により 既 存 の 乾 癬 の 悪 化 又 は 新 規 発 現 が 惹 起 される 可 能 性 がある 既 存 の 乾 癬 の 悪 化 及 び 新 規 発 現 に 注 意 し 必 要 に 応 じて 適 切 な 処 置 を 行 うこと 21

23 解 説 2) 一 般 に 関 節 リウマチを 含 む 慢 性 炎 症 性 疾 患 のある 患 者 さんに 免 疫 抑 制 剤 を 長 期 間 投 与 した 場 合 悪 性 腫 瘍 の 発 現 の 危 険 性 が 高 まることが 報 告 されており 悪 性 腫 瘍 の 発 現 が アバタセプト に 起 因 するか 明 らかではありませんが 投 与 に 際 して 注 意 喚 起 が 必 要 であるため 設 定 しました < 海 外 臨 床 試 験 における 悪 性 腫 瘍 発 現 頻 度 >( 添 付 文 書 臨 床 成 績 引 用 ) 海 外 における 関 節 リウマチ 患 者 さんを 対 象 としたプラセボ 対 照 試 験 において 悪 性 腫 瘍 の 発 現 率 は オレンシア 点 滴 静 注 用 及 び 本 剤 を 投 与 ( 中 央 値 12ヵ 月 )した2,111 例 のうち29 例 (1.4%) で プラセボを 投 与 した1,099 例 のうち12 例 (1.1%)と 同 様 でした 二 重 盲 検 試 験 及 び 非 盲 検 試 験 において オレンシア 点 滴 静 注 用 及 び 本 剤 を 投 与 した6,028 例 (1 6, 人 年 )に おける 悪 性 腫 瘍 の 発 現 率 は 人 年 当 たり であり 7 年 間 ほぼ 一 定 で した このうち 黒 色 腫 以 外 の 皮 膚 癌 が0.64 固 形 癌 が0.62 及 び 悪 性 血 液 疾 患 が0.10でした 主 な 固 形 癌 は 肺 癌 (0.14/100 人 年 )であり 主 な 悪 性 血 液 疾 患 はリンパ 腫 (0.06/100 人 年 ) であり 7 年 間 ほぼ 一 定 でした 二 重 盲 検 試 験 及 び 非 盲 検 試 験 の 累 積 データにおける 悪 性 腫 瘍 全 体 の 発 現 率 主 な 癌 種 別 ( 黒 色 腫 以 外 の 皮 膚 癌 固 形 癌 及 び 悪 性 血 液 疾 患 )の 発 現 率 個 々の 癌 種 の 発 現 率 はいずれも 二 重 盲 検 試 験 と 同 様 でした なお これらの 悪 性 腫 瘍 の 発 現 率 は 関 節 リウマチ 患 者 さんから 予 測 されるものと 一 致 していました 警 告 の 項 1(p.9 10) 参 照 3) 本 剤 投 与 を 行 っている 患 者 さんに 対 する 生 ワクチンによる 二 次 感 染 に 関 するデータ 及 びワ クチンの 効 果 に 関 するデータは 得 られていません しかしながら 本 剤 は 免 疫 系 に 影 響 を 及 ぼ す 薬 剤 であり 生 ワクチンによる 感 染 の 可 能 性 は 否 定 できないこと また 一 般 に 免 疫 系 に 影 響 を 及 ぼす 薬 剤 は 予 防 接 種 の 効 果 を 低 下 させる 可 能 性 があることから 本 剤 投 与 中 及 び 投 与 中 止 後 3ヵ 月 間 は 生 ワクチン 接 種 を 行 わないでください (4) 慢 性 閉 塞 性 肺 疾 患 のある 患 者 を 慎 重 投 与 の(5)に 記 載 し かつ 重 要 な 基 本 的 注 意 にも 記 載 し 注 意 喚 起 しました 海 外 臨 床 試 験 において 慢 性 閉 塞 性 肺 疾 患 のある 患 者 さんにオレ ンシア 点 滴 静 注 用 の 投 与 を 行 ったところ 副 作 用 の 発 現 率 が 高 い 傾 向 が 認 められ また オレン シア 点 滴 静 注 用 投 与 群 のみに 重 篤 な 副 作 用 が 発 現 し その 内 訳 は 慢 性 閉 塞 性 肺 疾 患 の 増 悪 気 管 支 炎 が 各 1 例 でした 被 験 者 数 が 少 ないため 明 らかな 結 論 を 導 くことはできませんが 当 該 副 作 用 に 対 し 十 分 注 意 してください 慎 重 投 与 の 項 (5)(p.15 16) 参 照 (5) 国 内 臨 床 試 験 において 既 存 の 乾 癬 の 悪 化 又 は 新 規 発 現 は 報 告 されていませんが 海 外 臨 床 試 験 において 乾 癬 が 報 告 されています 国 内 外 の 臨 床 試 験 において 本 剤 の 類 薬 で 免 疫 系 に 影 響 を 及 ぼし 乾 癬 の 発 現 又 は 悪 化 が 報 告 されています 既 存 の 乾 癬 の 悪 化 及 び 新 規 発 現 に 注 意 し 適 切 な 処 置 を 行 うことの 必 要 性 を 注 意 喚 起 するため 記 載 しました 22

24 2. 重 要 な 基 本 的 注 意 (6) 本 剤 を 自 己 投 与 させる 場 合 患 者 に 投 与 法 及 び 安 全 な 廃 棄 方 法 の 指 導 を 行 うこと 1) 自 己 投 与 の 適 用 については 医 師 がその 妥 当 性 を 慎 重 に 検 討 し 十 分 な 教 育 訓 練 を 実 施 したのち 本 剤 投 与 による 危 険 性 と 対 処 法 について 患 者 が 理 解 し 患 者 自 ら 確 実 に 投 与 できることを 確 認 した 上 で 医 師 の 管 理 指 導 のもとで 実 施 すること また 適 用 後 感 染 症 等 本 剤 による 副 作 用 が 疑 われる 場 合 や 自 己 投 与 の 継 続 が 困 難 な 状 況 となる 可 能 性 がある 場 合 には 直 ちに 自 己 投 与 を 中 止 させ 医 師 の 管 理 下 で 慎 重 に 観 察 するな ど 適 切 な 処 置 を 行 うこと 2) 使 用 済 みのシリンジの 安 全 な 廃 棄 方 法 に 関 する 指 導 を 行 うと 同 時 に 使 用 済 みのシリン ジを 廃 棄 する 容 器 を 提 供 すること 23

25 解 説 (6) 患 者 さんが 自 己 投 与 する 場 合 投 与 法 及 び 安 全 な 廃 棄 方 法 の 指 導 を 行 ってください 1) 自 己 投 与 の 適 用 については 自 己 投 与 への 移 行 を 希 望 する 患 者 さんのみを 対 象 とし 医 師 に よる 患 者 さんの 十 分 な 教 育 期 間 を 設 け 患 者 さんが 自 己 投 与 に 必 要 な 一 連 の 操 作 を 確 実 に 実 施 できることを 確 認 した 上 で 自 己 投 与 が 可 能 となっています また 自 己 投 与 への 移 行 後 感 染 症 等 本 剤 による 副 作 用 が 疑 われる 場 合 や 患 者 希 望 や 医 師 に より 自 己 投 与 の 継 続 が 困 難 と 判 断 される 場 合 には 医 療 機 関 における 投 与 への 再 変 更 を 検 討 する 等 医 師 の 管 理 下 で 慎 重 に 観 察 するなど 適 切 な 処 置 を 行 ってください 2) 使 用 済 みのシリンジの 安 全 な 廃 棄 方 法 に 関 する 指 導 を 行 うと 同 時 に 使 用 済 みのシリンジを 廃 棄 する 容 器 を 患 者 さんへ 提 供 してください 24

26 3. 副 作 用 副 作 用 の 概 要 ( 承 認 時 まで) < 国 内 臨 床 試 験 > 国 内 臨 床 試 験 の 二 重 盲 検 期 間 (6ヵ 月 間 )において 本 剤 投 与 群 59 例 中 31 例 (52.5%) 点 滴 静 注 用 製 剤 投 与 群 59 例 中 35 例 (59.3%)に 副 作 用 が 認 められた 主 な 副 作 用 は 本 剤 投 与 群 で は 上 気 道 感 染 10 例 (16.9%) 口 内 炎 5 例 (8.5%) 口 腔 咽 頭 痛 5 例 (8.5%) 点 滴 静 注 用 製 剤 投 与 群 では 上 気 道 感 染 14 例 ( %) 発 疹 4 例 (6. 8 %) 高 血 圧 4 例 (6. 8 %) 等 であった < 海 外 臨 床 試 験 > 海 外 臨 床 試 験 の 二 重 盲 検 期 間 (6ヵ 月 間 )において 本 剤 投 与 群 736 例 中 204 例 (27.7%) 点 滴 静 注 用 製 剤 投 与 群 721 例 中 210 例 (29.1%)に 副 作 用 が 認 められた 主 な 副 作 用 は 本 剤 投 与 群 では 頭 痛 1 6 例 ( 2. 2 %) 上 気 道 感 染 1 5 例 ( 2. 0 %) 傾 眠 1 3 例 ( 1. 8 %) 点 滴 静 注 用 製 剤 投 与 群 では 頭 痛 2 9 例 (4. 0 %) 下 痢 1 6 例 ( 2. 2 %) 気 管 支 炎 1 5 例 ( 2. 1%) 等 であった 25

27 解 説 < 国 内 臨 床 試 験 > 国 内 臨 床 試 験 の 二 重 盲 検 期 間 (6ヵ 月 間 )の 集 計 結 果 に 基 づき 本 剤 を 投 与 した59 例 及 び 点 滴 静 注 用 製 剤 を 投 与 した59 例 において 認 められた 主 な 副 作 用 (4 例 以 上 )とその 発 現 頻 度 を 記 載 しました < 海 外 臨 床 試 験 > 海 外 臨 床 試 験 の 二 重 盲 検 期 間 (6ヵ 月 間 )の 集 計 結 果 に 基 づき 本 剤 を 投 与 した736 例 及 び 点 滴 静 注 用 製 剤 を 投 与 した721 例 において 認 められた 主 な 副 作 用 とその 発 現 頻 度 を 記 載 しました 26

28 副 作 用 発 現 状 況 国 内 臨 床 試 験 の 二 重 盲 検 期 間 における 全 副 作 用 発 現 状 況 ( 臨 床 検 査 値 異 常 を 含 む) 器 官 別 大 分 類 基 本 語 皮 下 注 製 剤 投 与 群 N=59 発 現 例 数 (%) 点 滴 静 注 用 製 剤 投 与 群 N=59 発 現 例 数 3 1( ) 3 5( ) 感 染 症 および 寄 生 虫 症 17(28.8) 17(28.8) 鼻 咽 頭 炎 9(1 5. 3) 8(1 3. 6) 咽 頭 炎 1( 1. 7 ) 5(8. 5) 肺 炎 1( 1. 7 ) 1( 1. 7 ) 急 性 副 鼻 腔 炎 1( 1. 7 ) 0 気 管 支 炎 0 1( 1. 7 ) 蜂 巣 炎 1( 1. 7 ) 0 細 菌 性 結 膜 炎 0 1( 1. 7 ) 膀 胱 炎 1( 1. 7 ) 0 感 染 性 腸 炎 1( 1. 7 ) 0 真 菌 感 染 1( 1. 7 ) 0 胃 腸 炎 1( 1. 7 ) 0 ウイルス 性 胃 腸 炎 1( 1. 7 ) 0 帯 状 疱 疹 0 1( 1. 7 ) 食 道 カンジダ 症 1( 1. 7 ) 0 爪 真 菌 症 0 1( 1. 7 ) 口 腔 ヘルペス 0 1( 1. 7 ) クリプトコッカス 性 肺 炎 1( 1. 7 ) 0 上 気 道 感 染 0 1( 1. 7 ) 尿 路 感 染 1( 1. 7 ) 0 胃 腸 障 害 9(1 5. 3) 8(1 3. 6) 口 内 炎 5(8. 5) 3(5. 1) 便 秘 2(3. 4) 0 口 唇 炎 0 1( 1. 7 ) 大 腸 炎 0 1( 1. 7 ) 齲 歯 0 1( 1. 7 ) 十 二 指 腸 潰 瘍 1( 1. 7 ) 0 胃 炎 0 1( 1. 7 ) 舌 痛 0 1( 1. 7 ) 悪 心 1( 1. 7 ) 0 口 の 錯 感 覚 1( 1. 7 ) 0 歯 周 炎 0 1( 1. 7 ) 嘔 吐 1( 1. 7 ) 0 呼 吸 器 胸 郭 および 縦 隔 障 害 8(1 3. 6) 5(8. 5) 口 腔 咽 頭 痛 5(8. 5) 1( 1. 7 ) 上 気 道 の 炎 症 1( 1. 7 ) 3(5. 1) 慢 性 気 管 支 炎 1( 1. 7 ) 0 喀 血 0 1( 1. 7 ) 間 質 性 肺 疾 患 1( 1. 7 ) 0 器 質 化 肺 炎 0 1( 1. 7 ) 27

29 器 官 別 大 分 類 基 本 語 皮 下 注 製 剤 投 与 群 N=59 発 現 例 数 (%) 点 滴 静 注 用 製 剤 投 与 群 N=59 臨 床 検 査 4(6.8) 8(1 3. 6) アラニン アミノトランスフェラーゼ 増 加 0 3(5. 1) 肝 酵 素 上 昇 1( 1. 7 ) 2(3. 4) 血 中 クレアチンホスホキナーゼ 増 加 1( 1. 7 ) 1( 1. 7 ) γ-グルタミルトランスフェラーゼ 増 加 0 2(3. 4) アスパラギン 酸 アミノトランスフェラーゼ 増 加 0 1( 1. 7 ) 血 中 ブドウ 糖 減 少 1( 1. 7 ) 0 好 酸 球 数 増 加 0 1( 1. 7 ) 好 中 球 数 減 少 1( 1. 7 ) 0 白 血 球 数 減 少 1( 1. 7 ) 0 尿 中 白 血 球 陽 性 0 1( 1. 7 ) 皮 膚 および 皮 下 組 織 障 害 3(5. 1) 5(8. 5) 発 疹 1( 1. 7 ) 3(5. 1) 皮 膚 炎 1( 1. 7 ) 0 ざ 瘡 様 皮 膚 炎 0 1( 1. 7 ) 寝 汗 0 1( 1. 7 ) 蕁 麻 疹 1( 1. 7 ) 0 神 経 系 障 害 2(3. 4) 2(3. 4) 味 覚 異 常 1( 1. 7 ) 0 頭 痛 0 1( 1. 7 ) 感 覚 鈍 麻 0 1( 1. 7 ) 坐 骨 神 経 痛 1( 1. 7 ) 0 血 管 障 害 0 4(6.8) 高 血 圧 0 4(6.8) 生 殖 系 および 乳 房 障 害 1( 1. 7 ) 1( 1. 7 ) 乳 房 腫 瘤 0 1( 1. 7 ) 月 経 遅 延 1( 1. 7 ) 0 血 液 およびリンパ 系 障 害 0 1( 1. 7 ) 好 酸 球 増 加 症 0 1( 1. 7 ) 耳 および 迷 路 障 害 1( 1. 7 ) 0 回 転 性 めまい 1( 1. 7 ) 0 眼 障 害 1( 1. 7 ) 0 霰 粒 腫 1( 1. 7 ) 0 一 般 全 身 障 害 および 投 与 部 位 の 状 態 0 1( 1. 7 ) 顔 面 浮 腫 0 1( 1. 7 ) 肝 胆 道 系 障 害 1( 1. 7 ) 0 急 性 胆 管 炎 1( 1. 7 ) 0 代 謝 および 栄 養 障 害 1( 1. 7 ) 0 高 血 糖 1( 1. 7 ) 0 筋 骨 格 系 および 結 合 組 織 障 害 0 1( 1. 7 ) 頚 部 痛 0 1( 1. 7 ) MedDRA version:

30 海 外 臨 床 試 験 の 二 重 盲 検 期 間 における 副 作 用 発 現 状 況 ( 発 現 率 0.5% 以 上 ) 発 現 例 数 (%) 器 官 別 大 分 類 基 本 語 皮 下 注 製 剤 投 与 群 N=736 点 滴 静 注 用 製 剤 投 与 群 N=721 発 現 例 数 2 0 4( ) 2 10( ) 感 染 症 および 寄 生 虫 症 8 3(1 1. 3) 8 9(1 2. 3) 上 気 道 感 染 1 5( 2. 0) 1 3(1. 8) 気 管 支 炎 1 2(1. 6) 1 5( 2. 1) 鼻 咽 頭 炎 9(1.2) 10(1. 4) 副 鼻 腔 炎 9(1.2) 2(0.3) 尿 路 感 染 4(0.5) 1 1( 1. 5 ) 咽 頭 炎 4(0.5) 4(0.6) 胃 腸 炎 4(0.5) 1(0.1) 胃 腸 障 害 3 5(4. 8) 4 2(5. 8) 悪 心 1 2(1. 6) 1 1( 1. 5 ) 下 痢 8(1.1) 16( 2. 2) 全 身 障 害 および 投 与 局 所 様 態 3 9(5. 3) 3 6(5. 0) 疲 労 7(1.0) 5(0.7) 末 梢 性 浮 腫 7(1.0) 0 注 射 部 位 そう 痒 感 6(0.8) 1(0.1) 注 射 部 位 紅 斑 4(0.5) 1(0.1) 発 熱 4(0.5) 1(0.1) 神 経 系 障 害 3 4(4. 6) 38(5.3) 頭 痛 16( 2. 2) 2 9(4. 0) 傾 眠 1 3(1. 8) 3(0.4) 浮 動 性 めまい 6(0.8) 3(0.4) 皮 膚 および 皮 下 組 織 障 害 2 7(3. 7 ) 20(2.8) 蕁 麻 疹 5(0.7) 3(0.4) 紅 斑 5(0.7) 1(0.1) 発 疹 5(0.7) 1(0.1) 血 液 およびリンパ 系 障 害 7(1.0) 8(1.1) 貧 血 4(0.5) 5(0.7) 血 管 障 害 8(1.1) 7(1.0) 高 血 圧 4(0.5) 4(0.6) 傷 害 中 毒 および 処 置 合 併 症 9(1.2) 5(0.7) 薬 物 毒 性 6(0.8) 0 MedDRA version:

31 30

32 3. 副 作 用 (1) 重 大 な 副 作 用 1) 重 篤 な 感 染 症 : 敗 血 症 (0. 4 %) 肺 炎 (0. 9 %) 蜂 巣 炎 (0. 4 %) 局 所 感 染 (0. 2 %) 尿 路 感 染 (0.1%) 気 管 支 炎 (0.1%) 憩 室 炎 (0.1%) 急 性 腎 盂 腎 炎 (0.1%) 等 の 重 篤 な 感 染 症 があらわれることがあるので 患 者 の 状 態 を 十 分 に 観 察 し 異 常 が 認 められた 場 合 には 投 与 中 止 等 の 適 切 な 処 置 を 行 うこと 31

33 解 説 国 内 臨 床 試 験 成 績 において 敗 血 症 肺 炎 等 の 重 篤 な 感 染 症 が 報 告 されています また 海 外 臨 床 試 験 成 績 において 致 命 的 な 感 染 症 が 報 告 されています 患 者 さんの 状 態 を 十 分 に 観 察 し 異 常 が 認 められた 場 合 には 投 与 中 止 等 の 適 切 な 処 置 を 行 ってく ださい 警 告 の 項 1(p.9 10) 慎 重 投 与 の 項 (1) (3)(p.13 14) 重 要 な 基 本 的 注 意 の 項 (3)1)(p.19 20) 参 照 32

34 症 例 概 要 ( 点 滴 静 注 用 製 剤 ) 性 年 齢 女 60 代 患 者 使 用 理 由 ( 合 併 症 ) 関 節 リウマチ( 左 脚 ブ ロック 不 眠 症 難 聴 頸 動 脈 閉 塞 高 脂 血 症 白 内 障 飛 蚊 症 眼 乾 燥 貧 血 歯 肉 炎 ) 臨 床 検 査 値 1 日 投 与 量 投 与 期 間 500mg 10 日 間 副 作 用 経 過 及 び 処 置 副 作 用 名 : 敗 血 症 脳 炎 脳 梗 塞 咽 頭 膿 瘍 既 往 歴 : 中 耳 炎 間 質 性 肺 疾 患 口 腔 カンジダ 症 胸 膜 炎 医 薬 品 副 作 用 歴 :なし 投 与 開 始 約 1 年 8ヵ 月 前 関 節 リウマチと 診 断 投 与 開 始 日 オレンシア 点 滴 静 注 用 500mg 投 与 開 始 投 与 開 始 226 日 目 オレンシア 点 滴 静 注 用 500mg 投 与 (10 回 目 ) 異 常 なし ( 最 終 投 与 日 ) 最 終 投 与 22 日 後 敗 血 症 脳 炎 脳 梗 塞 咽 頭 膿 瘍 発 現 ( 発 現 日 ) 最 終 投 与 23 日 後 後 頸 部 の 痛 み 出 現 最 終 投 与 24 日 後 外 来 受 診 し 意 識 障 害 (JCS Ⅱ-10~20) 血 圧 120/76mmHg 心 拍 数 104 回 / 分 体 温 血 液 検 査 にてC R P m g /d L 血 小 板 数 2 1, /μl フィブリノーゲン 483mg/dL AT-Ⅲ 51% 感 染 源 は 不 明 であるが 静 脈 血 よりグラム 陰 性 桿 菌 検 出 敗 血 症 及 び 播 種 性 血 管 内 凝 固 症 候 群 (DIC)のため 入 院 ICUにてメロペネム 水 和 物 2g/ 日 (5 日 間 ) 血 小 板 輸 血 開 始 入 院 時 の 頭 部 CTでは 明 らかな 出 血 及 び 梗 塞 所 見 なし 髄 膜 炎 も 疑 われたが MRI 上 明 らかな 所 見 なし 全 身 状 態 の 悪 化 をきたす 可 能 性 があるため 髄 液 検 査 せず 最 終 投 与 25 日 後 FDP109.8μg/mL PT-INR1.26 フィブリノーゲン558mg/dL AT-Ⅲ48% 血 小 板 数 50,000/μL であり 重 篤 なDICと 判 断 血 小 板 輸 血 ヘパリンナトリウム10000 単 位 / 日 ガベキサートメシル 酸 塩 1000mg/ 日 乾 燥 濃 縮 人 アンチトロンビンⅢ1500 単 位 / 日 にて 加 療 開 始 最 終 投 与 27 日 後 胸 部 X 線 にて 肺 うっ 血 及 び 胸 水 貯 留 認 める 頸 部 造 影 CTにて 上 顎 洞 篩 骨 洞 蝶 形 骨 洞 に 体 液 貯 液 あり 副 鼻 腔 炎 咽 頭 後 頭 背 側 に 腫 脹 左 頸 部 リンパ 節 の 腫 脹 及 び 膿 瘍 あり 最 終 投 与 28 日 後 メロペネム 水 和 物 2g/ 日 からセフォタキシムナトリウム3g/ 日 に 変 更 (8 日 間 ) 最 終 投 与 29 日 後 入 院 時 より 舌 根 沈 下 様 呼 吸 であったが 経 皮 酸 素 モニターの 低 下 血 液 ガス 検 査 にて PaCO m m H g P a O m m H g(c O2ナルコーシス)のため 経 口 挿 管 後 呼 吸 器 装 着 JCSⅡ-10~Ⅲ-300 最 終 投 与 31 日 後 全 身 状 態 の 改 善 に 伴 い 腰 椎 穿 刺 施 行 髄 液 中 の 細 胞 数 210/3 N/L 比 19/81 蛋 白 定 量 < 髄 液 336 髄 膜 炎 と 診 断 最 終 投 与 33 日 後 呼 吸 器 はずし 経 口 挿 管 のまま 酸 素 3Lで 継 続 最 終 投 与 35 日 後 頭 部 MRIにて 左 側 脳 室 の 内 側 部 ( 脳 梁 体 部 付 近 )に 結 節 性 に 異 常 あり 急 性 又 は 亜 急 性 の 梗 塞 が 疑 われる プレドニゾロン 内 服 へ 変 更 最 終 投 与 36 日 後 頸 部 CTにて 上 咽 頭 を 中 心 に 上 下 に 進 展 する 咽 頭 膿 瘍 を 認 め これが 側 方 の 頸 部 の 深 部 筋 群 後 頸 部 筋 群 にも 進 展 現 時 点 では 抗 生 剤 治 療 が 最 優 先 抗 生 剤 セフォタ キシムナトリウム 中 止 嫌 気 性 桿 菌 も 視 野 に 入 れて クリンダマイシンリン 酸 エステル 1. 2 g / 日 ( 4 日 間 ) ピペラシリン ナトリウム 8 g / 日 ( 1 4 日 間 )へ 変 更 脊 椎 M R I に て T 2 強 調 像 C1-4 椎 体 前 側 に 広 がる 不 整 な 高 信 号 病 変 及 び 周 辺 に 濃 染 あり 脊 髄 が 少 し 圧 排 膿 瘍 と 考 えられる C2にも 濃 染 あり 椎 体 炎 C5-6 椎 体 の 変 形 に 伴 い 同 部 で 脊 柱 管 の 狭 窄 と 脊 髄 の 圧 排 変 形 あり 最 終 投 与 49 日 後 血 液 培 養 検 査 より Bacillus cereus 検 出 胸 部 X 線 画 像 改 善 ド レ ナ ー ジ 必 要 なし シプロフロキサシン600mg/ 日 (20 日 間 ) 追 加 最 終 投 与 日 後 経 口 にて 食 事 開 始 四 肢 のしびれ 感 あり 心 エコーにてEF30% 程 度 心 嚢 液 は 少 量 頸 髄 ( 造 影 )MRI 施 行 頸 椎 前 面 にみられる 濃 染 は 前 回 とほぼ 同 様 著 変 なし 抗 生 剤 内 服 へ 変 更 (セフォチアムヘキセチル 塩 酸 塩 600mg/ 日 (16 日 間 )) 脊 椎 CT: C1 C2 内 部 に 不 整 な 骨 破 壊 あり 骨 髄 炎 による 変 化 として 説 明 可 能 椎 体 炎 疑 いに 対 し 抗 生 剤 セフメタゾールナトリウムへ 変 更 し 点 滴 投 与 開 始 発 熱 は3 7 前 半 まで で 経 過 最 終 投 与 103 日 後 ADLは 車 椅 子 全 面 介 助 JCS-0 MMT 両 下 肢 5 右 上 肢 2 左 上 肢 4 程 度 敗 血 症 及 び 脳 梗 塞 の 疑 いは 軽 快 最 終 投 与 223 日 後 脳 梗 塞 疑 いは 症 状 消 失 敗 血 症 及 び 髄 膜 炎 は 症 状 沈 静 化 にて 抗 生 剤 投 与 終 了 総 合 的 に 回 復 と 判 断 最 終 投 与 316 日 後 MRI 所 見 にて 膿 瘍 及 び 膿 瘍 に 伴 う 錐 体 炎 は 消 失 には 至 っていないが 抗 生 剤 終 了 後 も 悪 化 は 認 められず 軽 快 と 判 断 最 終 投 与 日 最 終 投 与 からの 日 数 24 日 後 25 日 後 26 日 後 27 日 後 28 日 後 29 日 後 31 日 後 33 日 後 36 日 後 体 温 ( ) 白 血 球 数 ( 10 3 /μl) 血 小 板 数 ( 10 4 /μl) C R P(m g /d L) フィブ リノーゲ ン( m g /d L ) A T- Ⅲ( % ) 併 用 薬 :メトトレキサート ロキソプロフェンナトリウム 水 和 物 プレドニゾロン ケトプロフェン ファモチジン 葉 酸 アトルバスタチンカルシウム 水 和 物 アスピリン ピレノキシン シアノコバラミン 精 製 ヒアルロン 酸 ナトリウム 33

35 症 例 概 要 ( 点 滴 静 注 用 製 剤 ) 性 年 齢 男 60 代 患 者 使 用 理 由 ( 合 併 症 ) 関 節 リウマチ ( 高 血 圧 胃 炎 ) 臨 床 検 査 値 1 日 投 与 量 投 与 期 間 10mg/kg 7 日 間 500mg 9 日 間 副 作 用 経 過 及 び 処 置 副 作 用 名 : 蜂 巣 炎 既 往 歴 : 白 内 障 医 薬 品 副 作 用 歴 : 皮 疹 ( 金 チオリンゴ 酸 ナトリウム) 投 与 開 始 約 12 年 前 関 節 リウマチと 診 断 投 与 開 始 日 オレンシア 点 滴 静 注 用 10mg/kg 投 与 開 始 投 与 229 日 目 オレンシア 点 滴 静 注 用 500mg 投 与 開 始 投 与 393 日 目 オレンシア 点 滴 静 注 用 500mg 投 与 (10mg/kg 7 回 及 び500mg 8 回 投 与 ) 異 常 なし 投 与 421 日 目 蜂 巣 炎 発 現 ( 発 現 日 ) 右 下 腿 の 腫 れに 気 づく 虫 刺 されと 思 い 市 販 薬 (ジフェンヒドラミン)にて 自 宅 で 処 置 発 現 5 日 目 腫 れが 悪 化 し 他 院 の 皮 膚 科 に 受 診 CRP13.6mg/dL 白 血 球 19,000/μLと 高 値 のため 入 院 を 勧 められるが 治 験 実 施 施 設 への 受 診 を 希 望 処 置 としてセファゾリンナトリウム1g を 点 滴 静 脈 内 投 与 し セフカペンピボキシル 塩 酸 塩 水 和 物 300mgを 翌 日 まで 内 服 発 現 6 日 目 治 験 実 施 施 設 を 受 診 蜂 窩 織 炎 と 診 断 され 入 院 右 下 腿 腫 れがふくらはぎ 全 体 に 広 がり 化 膿 創 も 出 現 38 台 の 発 熱 あり 白 血 球 17,0 0 0/μL 及 びCRP21mg/dLと 高 値 静 脈 血 を 採 取 し 培 養 提 出 処 置 としてセフォチアム 塩 酸 塩 1~ 2g/ 日 を 点 滴 静 脈 内 投 与 (7 日 間 ) 発 現 7 日 目 オレンシア 点 滴 静 注 用 投 与 予 定 日 であるが 投 与 中 断 ( 投 与 中 断 ) 体 温 は38.1 血 液 培 養 結 果 は 一 般 細 菌 真 菌 ともに 陰 性 アクリノール 水 和 物 0.1% 外 用 剤 を 投 与 開 始 (10 日 間 ) 発 現 9 日 目 創 部 塗 抹 培 養 陰 性 発 現 12 日 目 イミペネム 水 和 物 /シラスタチンナトリウム1g/ 日 点 滴 静 脈 内 投 与 開 始 (12 日 間 ) 発 現 16 日 目 化 膿 創 の 切 開 排 膿 膿 非 開 放 性 培 養 陰 性 発 現 19 日 目 ~35 日 目 化 膿 創 の 壊 死 組 織 に 対 し デブリードメントを 施 行 ( 計 3 回 ) ゲンタマイシン 硫 酸 塩 軟 膏 塗 布 (7 日 間 ) 発 現 36 日 目 2 回 目 のオレンシア 点 滴 静 注 用 投 与 を 中 断 ( 投 与 中 断 ) 発 現 51 日 目 下 肢 筋 力 回 復 により 軽 快 と 判 断 し 退 院 創 部 処 置 を 外 来 にて 継 続 発 現 63 日 目 オレンシア 点 滴 静 注 用 投 与 可 能 な 状 態 まで 回 復 傾 向 にあるため オレンシア 点 滴 静 注 用 500mg ( 再 投 与 開 始 ) 投 与 再 開 以 後 オレンシア 点 滴 静 注 用 を 継 続 再 投 与 78 日 目 創 部 問 題 なし 回 復 と 判 断 発 現 28 日 前 ( 投 与 3 93 日 目 ) 発 現 5 日 目 発 現 6 日 目 発 現 7 日 目 発 現 12 日 目 発 現 15 日 目 発 現 2 0 日 目 発 現 4 8 日 目 発 現 6 3 日 目 体 温 ( ) 白 血 球 数 ( /μl) C R P(m g /d L) 併 用 薬 :メトトレキサート ケトプロフェン メロキシカム プレドニゾロン ファモチジン アムロジピンベシル 酸 塩 グリチルリチン 酸 一 アンモニウム グリシン L-システイン 塩 酸 塩 水 和 物 ゾルピデム 酒 石 酸 塩 ヘパリン 34

36 3. 副 作 用 (1) 重 大 な 副 作 用 2) 重 篤 な 過 敏 症 ( 頻 度 不 明 ):ショック アナフィラキシー 様 症 状 及 び 低 血 圧 蕁 麻 疹 呼 吸 困 難 等 の 重 篤 な 過 敏 症 があらわれることがあるので 観 察 を 十 分 に 行 い このような 反 応 が 認 められた 場 合 には 速 やかに 投 与 を 中 止 し 適 切 な 処 置 を 行 うこと 3) 間 質 性 肺 炎 (1.7%): 間 質 性 肺 炎 があらわれることがあるので 発 熱 咳 嗽 呼 吸 困 難 等 の 呼 吸 器 症 状 に 十 分 注 意 し 異 常 が 認 められた 場 合 には 速 やかに 胸 部 レントゲン 検 査 胸 部 CT 検 査 及 び 血 液 ガス 検 査 等 を 実 施 し 本 剤 の 投 与 を 中 止 するとともに 適 切 な 処 置 を 行 うこと なお 間 質 性 肺 炎 の 既 往 歴 のある 患 者 には 定 期 的 に 問 診 を 行 うな ど 注 意 すること 35

37 解 説 2) 重 篤 な 過 敏 症 国 内 臨 床 試 験 において 重 篤 なショック アナフィラキシー 様 症 状 等 の 報 告 はありませんで した また 海 外 臨 床 試 験 成 績 において 過 敏 症 の 報 告 があります 本 剤 投 与 前 には 十 分 な 問 診 を 行 い アレルギー 歴 家 族 歴 等 を 確 認 してください また 本 剤 投 与 中 は 観 察 を 十 分 に 行 い 異 常 が 認 められた 場 合 には 本 剤 の 投 与 を 中 止 し 適 切 な 処 置 を 行 ってください 重 要 な 基 本 的 注 意 の 項 (2)(p.17 18) 参 照 3) 間 質 性 肺 炎 国 内 及 び 海 外 臨 床 試 験 成 績 において 間 質 性 肺 炎 が 報 告 されています 間 質 性 肺 炎 があらわれることがあるので 本 剤 投 与 中 は 発 熱 咳 嗽 呼 吸 困 難 等 の 呼 吸 器 症 状 に 十 分 注 意 し 異 常 が 認 められた 場 合 には 速 やかに 胸 部 レントゲン 検 査 胸 部 CT 検 査 及 び 血 液 ガス 検 査 等 を 実 施 し 本 剤 の 投 与 を 中 止 するとともに 適 切 な 処 置 を 行 ってください なお 間 質 性 肺 炎 の 既 往 歴 のある 患 者 さん に 本 剤 を 投 与 した 場 合 間 質 性 肺 炎 が 増 悪 又 は 再 発 するおそれがあるので 定 期 的 に 問 診 を 行 うなど 注 意 してください 慎 重 投 与 の 項 (4)(p.15 16) 参 照 36

38 症 例 概 要 ( 点 滴 静 注 用 製 剤 ) 性 年 齢 男 60 代 患 者 使 用 理 由 ( 合 併 症 ) 関 節 リウマチ( 間 質 性 肺 炎 * 貧 血 緑 内 障 胃 ポ リープ 胃 炎 胃 腸 障 害 胆 石 症 季 節 性 アレル ギ ー 白 癬 感 染 高 尿 酸 血 症 骨 粗 鬆 症 湿 疹 高 血 圧 ) 1 日 投 与 量 投 与 期 間 500mg 1 日 間 副 作 用 経 過 及 び 処 置 副 作 用 名 : 間 質 性 肺 炎 既 往 歴 : 間 質 性 肺 炎 * 網 膜 剥 離 痔 核 肝 障 害 虫 垂 炎 味 覚 異 常 医 薬 品 副 作 用 歴 : 肝 障 害 (メトトレキサート) 胃 腸 障 害 (タクロリムス 水 和 物 ) 皮 疹 (サラゾスルファピリジン タクロリムス 水 和 物 ) 関 節 リウマチに 対 する 主 な 前 治 療 歴 : インフリキシマブ(オレンシア 点 滴 静 注 用 投 与 約 3 年 半 前 から 約 1ヵ 月 間 で 中 止 ) メトトレキサート(オレンシア 点 滴 静 注 用 投 与 約 3 年 前 から1ヵ 月 投 与 するも 肝 障 害 発 現 で 中 止 ) タクロリムス 水 和 物 (オレンシア 点 滴 静 注 用 投 与 約 1 年 半 前 から2ヵ 月 前 まで 投 与 ) その 他 : 喫 煙 歴 あり( 約 7 年 前 まで35 年 間 喫 煙 15 本 / 日 ) 投 与 約 7 年 前 胸 痛 で 受 診 し 器 質 化 肺 炎 * 及 び 関 節 リウマチと 診 断 器 質 化 肺 炎 は ステロイドパルス 療 法 により 約 3ヵ 月 後 に 軽 快 網 状 影 残 存 あるも 器 質 化 の 再 燃 は 認 めず 軽 快 と 判 断 し 外 来 にて 器 質 化 肺 炎 のフォロー 開 始 投 与 49 日 前 胸 部 CTにて 網 状 影 の 残 存 を 認 めたが 活 動 性 なし 増 悪 なし 胸 部 CT 所 見 : 両 側 下 肺 の 肺 底 部 に 網 状 構 造 を 確 認 投 与 2 日 前 オレンシア 点 滴 静 注 用 投 与 のため 入 院 胸 部 X 線 撮 影 により 右 上 葉 に 浸 潤 影 のみで 陰 影 の 増 悪 を 示 唆 する 所 見 なし 投 与 開 始 日 オレンシア 点 滴 静 注 用 500mg 投 与 開 始 ( 最 終 投 与 日 ) 最 終 投 与 2 日 後 間 質 性 肺 炎 増 悪 発 現 ( 発 現 日 ) 痰 ( 白 色 )の 訴 えあり 処 置 としてネブライザーにてブロムヘキシン 塩 酸 塩 4mg 1 日 3 回 の 吸 入 を 実 施 ( 3 日 間 ) 最 終 投 与 6 日 後 痰 を 訴 える アンブロキソール 塩 酸 塩 15mg 3 錠 / 日 投 与 (76 日 間 ) 最 終 投 与 12 日 後 咳 症 状 継 続 エプラジノン 塩 酸 塩 20mg 3 錠 / 日 投 与 (69 日 間 ) 患 者 聞 き 取 りにて 約 3ヵ 月 前 より 時 々 咳 嗽 を 認 めていた 旨 を 確 認 最 終 投 与 13 日 後 胸 部 CTで 投 与 49 日 前 の 所 見 と 比 較 して 間 質 影 の 増 悪 を 確 認 胸 部 CT 所 見 : 両 側 肺 の 背 側 胸 膜 直 下 にすりガラス 状 の 濃 度 上 昇 域 が 出 現 しているが 前 回 より 拡 大 呼 吸 機 能 検 査 実 施 %VC:69% FEV1.0%-G:77% 最 終 投 与 14 日 後 間 質 性 肺 炎 の 悪 化 を 疑 い オレンシア 点 滴 静 注 用 2 回 目 投 与 を 延 期 増 悪 した 間 質 影 を 精 査 する 目 的 にて 入 院 期 間 延 長 最 終 投 与 16 日 後 呼 吸 器 内 科 受 診 肺 病 変 の 所 見 について 間 質 性 肺 炎 増 悪 と 診 断 最 終 投 与 20 日 後 患 者 からの 申 し 出 によりオレンシア 点 滴 静 注 用 投 与 中 止 最 終 投 与 32 日 後 間 質 性 肺 炎 マーカー 検 査 実 施 KL-6:166U/mL SP-D:25.2ng/mL 最 終 投 与 44 日 後 胸 部 CTで 軽 快 傾 向 確 認 胸 部 CT 所 見 : 最 終 投 与 13 日 後 と 比 較 して 両 側 肺 の 背 側 胸 膜 直 下 のすりガラス 状 濃 度 上 昇 域 は 縮 小 最 終 投 与 55 日 後 関 節 リウマチの 治 療 のためエタネルセプト 皮 下 注 射 開 始 (25mg/ 週 ) 最 終 投 与 70 日 後 胸 部 X 線 にて 特 に 問 題 を 認 めない 旨 を 確 認 最 終 投 与 81 日 後 咳 及 び 痰 の 症 状 消 失 を 確 認 エプラジノン 塩 酸 塩 及 びアンブロキソール 塩 酸 塩 投 与 終 了 最 終 投 与 82 日 後 退 院 間 質 性 肺 炎 増 悪 の 症 状 消 失 にて 回 復 とする 併 用 薬 :イソニアジド ピリドキサールリン 酸 エステル 水 和 物 シルニジピン エカベトナトリウム アルファカルシドール L-アスパラギン 酸 カルシウム 水 和 物 ビフィズス 菌 モサプリドクエン 酸 塩 水 和 物 トリメブチンマレイン 酸 塩 カルテオロール 塩 酸 塩 ラタノプロスト ファモチジン * 医 師 コメントには 投 与 約 7 年 前 に 間 質 性 肺 炎 と 記 載 されている 37

39 38

40 3. 副 作 用 (2)その 他 の 副 作 用 次 のような 副 作 用 があらわれた 場 合 には 症 状 に 応 じて 適 切 な 処 置 を 行 うこと ( 発 現 頻 度 は 本 剤 又 は 点 滴 静 注 用 製 剤 の 海 外 臨 床 試 験 又 は 国 内 臨 床 試 験 の 結 果 により 算 出 した ) 種 類 \ 頻 度 5% 以 上 5% 未 満 血 液 リンパ 系 精 神 神 経 系 眼 耳 循 環 器 呼 吸 器 消 化 器 皮 膚 筋 骨 格 系 生 殖 器 泌 尿 器 代 謝 肝 臓 白 血 球 増 加 リンパ 球 減 少 白 血 球 減 少 血 小 板 減 少 赤 芽 球 癆 好 中 球 減 少 好 酸 球 増 加 貧 血 鉄 欠 乏 性 貧 血 頭 痛 浮 動 性 めまい 錯 感 覚 うつ 病 不 安 味 覚 異 常 片 頭 痛 睡 眠 障 害 ( 不 眠 症 を 含 む) 脳 梗 塞 脳 炎 末 梢 性 ニューロパチー 結 膜 炎 視 力 低 下 眼 乾 燥 麦 粒 腫 眼 瞼 炎 結 膜 出 血 眼 痛 角 膜 炎 細 菌 性 結 膜 炎 回 転 性 めまい 中 耳 炎 耳 鳴 耳 不 快 感 血 圧 上 昇 血 圧 低 下 高 血 圧 上 気 道 感 染 ( 鼻 咽 頭 炎 を 含 む) 上 気 道 の 炎 症 悪 心 口 内 炎 発 疹 ( 湿 疹 痒 疹 紅 斑 を 含 む) 尿 中 白 血 球 陽 性 A LT(G P T) 増 加 徐 脈 潮 紅 動 悸 頻 脈 低 血 圧 ほてり 上 室 性 期 外 収 縮 下 気 道 感 染 ( 気 管 支 炎 を 含 む) 咳 嗽 鼻 炎 副 鼻 腔 炎 肺 炎 鼻 漏 気 管 支 痙 攣 咽 頭 絞 扼 感 口 腔 咽 頭 痛 咽 頭 膿 瘍 高 炭 酸 ガス 血 症 鼻 閉 アレルギー 性 鼻 炎 下 痢 胃 炎 腹 痛 消 化 不 良 便 秘 嘔 吐 胃 腸 炎 憩 室 炎 アフタ 性 口 内 炎 歯 感 染 齲 歯 歯 周 炎 歯 周 病 口 腔 内 潰 瘍 形 成 舌 炎 胃 潰 瘍 口 唇 炎 胃 ポ リープ 腹 部 不 快 感 腸 炎 逆 流 性 食 道 炎 感 染 性 腸 炎 胃 腸 出 血 歯 肉 炎 歯 痛 爪 真 菌 症 感 染 性 皮 膚 潰 瘍 皮 膚 乾 燥 挫 傷 発 生 の 増 加 傾 向 脱 毛 症 白 癬 感 染 爪 囲 炎 蜂 巣 炎 ざ 瘡 皮 膚 嚢 腫 蕁 麻 疹 乾 癬 毛 包 炎 膿 皮 症 皮 下 組 織 膿 瘍 発 汗 障 害 白 血 球 破 砕 性 血 管 炎 爪 の 障 害 多 汗 症 関 節 痛 四 肢 痛 筋 痙 縮 骨 髄 炎 細 菌 性 関 節 炎 背 部 痛 無 月 経 月 経 過 多 膀 胱 炎 膿 尿 頻 尿 尿 中 赤 血 球 陽 性 血 尿 尿 中 血 陽 性 BUN 増 加 尿 中 ブドウ 糖 陽 性 腎 盂 腎 炎 血 中 ク レアチニン 増 加 尿 中 蛋 白 陽 性 排 尿 困 難 高 脂 血 症 血 中 カリウム 減 少 血 中 ブドウ 糖 増 加 血 中 コレステロール 増 加 高 コレステロール 血 症 糖 尿 病 血 中 カリウム 増 加 A S T(G O T) 増 加 γ- G T P 増 加 脂 肪 肝 胆 石 症 胆 嚢 ポリープ 血 中 アルカリホスファターゼ 増 加 血 中 ビリル ビン 増 加 胆 管 炎 投 与 部 位 注 射 部 位 反 応 (そう 痒 感 紅 斑 疼 痛 丘 疹 発 疹 等 ) インフルエンザ 様 疾 患 単 純 ヘルペス ヘルペスウイルス 抵 抗 機 構 感 染 創 傷 感 染 パルボウイルス 感 染 帯 状 疱 疹 口 腔 ヘルペス 真 菌 感 染 インフルエンザ 水 痘 無 力 症 疲 労 体 重 増 加 異 常 感 胸 痛 倦 怠 感 発 熱 その 他 体 重 減 少 総 蛋 白 減 少 低 体 温 季 節 性 アレルギー 胸 部 不 快 感 末 梢 性 浮 腫 食 欲 不 振 39

41 解 説 点 滴 静 注 用 製 剤 の 国 内 臨 床 試 験 の 例 に お いて 海 外 に お いても 報 告 されて いる 副 作 用 国 内 でのみ 報 告 された 副 作 用 のうち 発 現 例 数 が2 例 以 上 の 副 作 用 さらに 重 症 度 を 考 慮 し1 例 でも 重 度 ( G r a d e 3 ) あ るい は 非 常 に 重 度 ( G r a d e 4 ) として 報 告 され た 副 作 用 を 記 載 しまし た また 海 外 臨 床 試 験 の 例 に おいて C C D S * に 基 づきオレンシア 点 滴 静 注 用 投 与 群 における 発 現 率 がプラ セボ 投 与 群 と 比 べて0.2% 以 上 高 い 副 作 用 さらに 欧 州 添 付 文 書 に 基 づき 医 学 的 に 重 要 と 考 えられる 副 作 用 を 表 に 記 載 しました 点 滴 静 注 用 製 剤 の 副 作 用 に 加 え 皮 下 注 製 剤 の 国 内 臨 床 試 験 の115 例 において 報 告 された 副 作 用 の うち 発 現 例 数 が1 例 かつ 重 症 度 が 軽 度 または 中 等 度 であった 副 作 用 以 外 の 新 たな 副 作 用 として 胆 管 炎 を 追 記 しました さらに 改 訂 され た C C D S * に 基 づき 睡 眠 障 害 多 汗 症 月 経 過 多 を 追 記 しました 発 現 頻 度 に 関 しては 皮 下 注 製 剤 又 は 点 滴 静 注 用 製 剤 の 海 外 臨 床 試 験 又 は 国 内 臨 床 試 験 の 結 果 により 算 出 しました なお 国 内 及 び 海 外 の 両 方 で 報 告 されている 副 作 用 については 高 いほうの 頻 度 に 基 づき 記 載 しました *CCDS(Company Core Data Sheet: 企 業 中 核 データシート) 40

42 4. 高 齢 者 へ の 投 与 一 般 に 高 齢 者 では 生 理 機 能 が 低 下 しているので 患 者 の 状 態 を 十 分 に 観 察 しながら 慎 重 に 投 与 し 適 宜 減 量 も 考 慮 すること 5. 妊 婦 産 婦 授 乳 婦 等 への 投 与 (1) 妊 婦 又 は 妊 娠 している 可 能 性 のある 婦 人 には 治 療 上 の 有 益 性 が 危 険 性 を 上 まわると 判 断 される 場 合 にのみ 投 与 すること [ 妊 娠 中 の 投 与 に 関 する 安 全 性 は 確 立 していない 動 物 実 験 (ラット 及 びウサギ)において 本 薬 の 胎 盤 通 過 性 が 認 められている また 動 物 実 験 で は 最 高 投 与 量 (マウスで300mg/kg ラット 及 びウサギで200mg/kg)まで 催 奇 形 性 は 認 め られなかったが ラットにおいて200mg/kg(ヒトに125mgを 皮 下 投 与 した 場 合 の 全 身 曝 露 量 (AUC)の25 倍 のAUC)で 雌 出 生 児 に 自 己 免 疫 様 の 所 見 が 認 められている ] (2) 授 乳 中 の 婦 人 には 授 乳 を 中 止 させること [ 授 乳 中 の 投 与 に 関 する 安 全 性 は 確 立 していな い 動 物 実 験 (ラット)で 本 薬 の 乳 汁 移 行 が 認 められている ] 6. 小 児 等 へ の 投 与 小 児 等 に 対 する 安 全 性 及 び 有 効 性 は 確 立 していない( 国 内 での 使 用 経 験 がない) 41

43 解 説 点 滴 静 注 用 製 剤 の 海 外 臨 床 試 験 において 65 歳 以 上 の 患 者 さん323 例 (75 歳 以 上 の 患 者 さん53 例 を 含 む)にオレンシア 点 滴 静 注 用 を 投 与 したところ 重 篤 な 感 染 症 及 び 悪 性 腫 瘍 の 発 現 頻 度 が65 歳 未 満 の 患 者 さんに 比 べ 65 歳 以 上 の 高 齢 者 で 高 く これらの 事 象 の 発 現 頻 度 は プラセボ 群 におい ても65 歳 以 上 の 患 者 さんで 高 いことから 高 齢 者 は 一 般 的 に 感 染 症 及 び 悪 性 腫 瘍 の 発 現 しやすい 傾 向 にあると 判 断 されました 本 剤 の 海 外 臨 床 試 験 においても 同 様 に 65 歳 以 上 の 高 齢 者 では 65 歳 未 満 の 患 者 さんに 比 べ 重 篤 な 有 害 事 象 及 び 中 止 に 至 った 有 害 事 象 の 発 現 率 が 高 い 傾 向 がみられました 一 般 に 高 齢 者 では 生 理 機 能 ( 免 疫 機 能 等 )が 低 下 しているので 感 染 症 等 の 副 作 用 に 留 意 し 患 者 さんの 状 態 を 十 分 に 観 察 しながら 慎 重 に 投 与 し 必 要 に 応 じて 減 量 を 考 慮 してください 慎 重 投 与 の 項 (6)(p.15 16) 参 照 解 説 (1) マウス ラット 及 びウサギを 用 いた 毒 性 試 験 において ヒトに125mg 皮 下 投 与 した 場 合 のAUC の67 倍 まで アバタセプトによる 催 奇 形 性 は 認 められませんでした 妊 娠 初 期 から 授 乳 期 まで 約 3 日 に1 回 投 与 したラットでは 投 与 量 45mg/kg(ヒトに125mgを 皮 下 投 与 した 場 合 のAUCの7 倍 に 相 当 するAUC)まで 出 生 児 に 対 する 悪 影 響 はみられませんでした 投 与 量 200mg/kg(ヒトに 125mgを 皮 下 投 与 した 場 合 のAUCの25 倍 に 相 当 するAUC)では 雌 出 生 児 でT 細 胞 依 存 性 抗 体 応 答 亢 進 及 び 甲 状 腺 炎 等 の 免 疫 機 能 の 変 化 が 認 められました なお 甲 状 腺 炎 は 雌 雄 各 10 例 中 雌 1 例 でのみ 認 められました これらの 所 見 が 子 宮 内 でアバタセプトに 曝 露 されたヒト 胎 児 での 自 己 免 疫 疾 患 の 発 現 リスクを 示 唆 するか 否 かは 不 明 です アバタセプトは 動 物 (ラット 及 び ウサギ)を 用 いた 試 験 で 胎 盤 通 過 が 確 認 されています 動 物 を 用 いた 生 殖 発 生 毒 性 試 験 成 績 か ら 必 ずしもヒトでの 反 応 を 予 測 できるとは 限 りませんが 本 剤 の 妊 娠 中 の 婦 人 に 対 する 安 全 性 は 確 立 していないため 設 定 しました (2) 動 物 (ラット)を 用 いた 毒 性 試 験 において アバタセプトは 乳 汁 中 に 移 行 することが 報 告 されて います 本 剤 のヒト 乳 汁 中 への 移 行 は 不 明 であり 授 乳 中 の 投 与 における 安 全 性 は 確 立 していないた め 設 定 しました 解 説 本 邦 における 小 児 に 対 する 安 全 性 及 び 有 効 性 は 確 立 していないため 設 定 しました 42

44 7. 適 用 上 の 注 意 (1) 投 与 経 路 : 本 剤 は 皮 下 注 射 にのみ 使 用 すること (2) 投 与 前 : 1) 投 与 前 に 室 温 に 戻 しておくこと 2) 投 与 前 に 内 容 物 を 目 視 により 確 認 すること 本 剤 は 無 色 ~ 微 黄 色 の 溶 液 である 異 物 又 は 変 色 が 認 められ る 場 合 は 使 用 しないこと (3) 投 与 時 : 1) 注 射 部 位 は 大 腿 部 腹 部 上 腕 部 を 選 ぶこと 同 一 箇 所 へ 繰 り 返 し 注 射 することは 避 け 新 たな 注 射 部 位 は 前 回 の 注 射 部 位 から 少 なくとも3cm 離 すこと 2) 皮 膚 の 敏 感 な 部 位 及 び 傷 発 赤 硬 結 のある 部 位 には 注 射 しないこと 3) 本 剤 は1 回 に 全 量 を 使 用 し 再 使 用 しないこと 8.そ の 他 の 注 意 (1) 本 剤 の 臨 床 試 験 は 国 内 では13.9ヵ 月 ( 投 与 期 間 3~20ヵ 月 の 中 央 値 )まで 海 外 では31.2ヵ 月 ( 投 与 期 間 2~57ヵ 月 の 中 央 値 )までの 期 間 で 実 施 されており これらの 期 間 を 超 えた 本 剤 の 長 期 投 与 時 の 安 全 性 は 確 立 していない (2) 本 剤 単 剤 投 与 での 使 用 経 験 は 限 られている (3) 本 剤 投 与 後 本 剤 に 対 する 抗 体 が 産 生 されることがある 国 内 臨 床 試 験 において 投 与 期 間 中 の 抗 体 陽 性 率 は112 例 中 4 例 (3.6%) 投 与 後 最 長 168 日 までの 抗 体 陽 性 率 は112 例 中 15 例 (13.4%)であった 海 外 臨 床 試 験 ( 第 Ⅲ 相 臨 床 試 験 )において 投 与 期 間 中 の 抗 体 陽 性 率 は 684 例 中 16 例 (2.3%) 投 与 後 最 長 168 日 までの 抗 体 陽 性 率 は9 例 中 0 例 であった なお 抗 体 の 発 現 と 効 果 又 は 有 害 事 象 との 関 連 は 明 らかではない( 臨 床 成 績 の 項 参 照 ) (4)マウスのがん 原 性 試 験 ( 投 与 量 及 び2 0 0mg/kgで 週 1 回 雄 :8 4 週 間 雌 :8 8 週 間 皮 下 投 与 )において リンパ 腫 及 び 雌 マウスの 乳 腺 腫 瘍 の 発 生 率 上 昇 が 報 告 されている これら 腫 瘍 の 発 生 には マウス 白 血 病 ウイルス 及 びマウス 乳 癌 ウイルスと 本 薬 の 免 疫 抑 制 作 用 との 関 連 が 示 唆 されている (5) 海 外 において JCウイルスの 発 現 は 確 認 されていないものの 点 滴 静 注 用 製 剤 投 与 中 に 進 行 性 多 巣 性 白 質 脳 症 (PML)を 再 発 した 症 例 が 市 販 後 に 報 告 されている (6) 本 剤 とタクロリムス 等 のカルシニューリン 阻 害 薬 との 併 用 について 安 全 性 は 確 立 していない 43

45 解 説 (1) 本 剤 は 皮 下 のみ 投 与 することとし その 他 の 投 与 経 路 ( 静 脈 内 注 射 筋 肉 内 注 射 等 )では 投 与 しないでください (2) 投 与 前 1) 注 射 部 位 の 不 快 感 を 避 けるため 投 与 前 にシリンジを 室 温 に 戻 しておいてください 2) 投 与 前 に シリンジ 内 の 内 容 物 を 目 視 により 確 認 してください 本 剤 は 無 色 ~ 微 黄 色 の 澄 明 又 は わずかに 乳 白 光 を 呈 する 液 です 異 物 又 は 変 色 が 認 められる 場 合 は 使 用 しないでください (3) 投 与 時 1) 本 剤 投 与 により 海 外 臨 床 試 験 において 投 与 部 位 にそう 痒 紅 斑 疼 痛 丘 疹 発 疹 等 の 注 射 部 位 反 応 が 認 められていますので 下 記 注 意 事 項 に 従 い 投 与 してください 注 射 部 位 は 大 腿 部 腹 部 上 腕 部 が 適 しています 注 射 部 位 は 順 序 よく 移 動 し 同 一 箇 所 へ 繰 り 返 し 注 射 することは 避 けてください 注 射 部 位 は 前 回 の 注 射 部 位 から 少 なくとも3cm 離 してください 2) 皮 膚 が 敏 感 なところ 傷 発 赤 硬 結 が あるところには 注 射 しないでください 3) 本 剤 は 投 与 1 回 に 全 量 を 使 用 することとし 再 使 用 しないでください 解 説 (1) 本 剤 の 臨 床 試 験 は 国 内 では13.9ヵ 月 ( 投 与 期 間 3~2 0ヵ 月 の 中 央 値 )まで 海 外 では31. 2ヵ 月 ( 投 与 期 間 2~57ヵ 月 の 中 央 値 )までの 期 間 で 実 施 されています これらの 期 間 を 超 えた 本 剤 の 長 期 投 与 時 の 安 全 性 は 確 立 していません (2) 本 剤 単 剤 投 与 での 使 用 経 験 は 限 られているため 設 定 しました (3) 本 剤 の 臨 床 試 験 成 績 に 基 づき 記 載 しました (4) 本 剤 の 非 臨 床 試 験 成 績 に 基 づき 記 載 しました (5) 海 外 における 市 販 後 の 自 発 報 告 において JCウイルスの 発 現 は 確 認 されていないものの 点 滴 静 注 用 製 剤 投 与 中 に 進 行 性 多 巣 性 白 質 脳 症 (PML)を 再 発 した 症 例 が 報 告 されたため 記 載 しま した (6) タクロリムス 等 のカルシニューリン 阻 害 薬 は カルシニューリンを 阻 害 することでT 細 胞 の 活 性 化 を 抑 制 することが 示 唆 されています 本 剤 の 国 内 臨 床 試 験 において カルシニューリン 阻 害 薬 (タクロリムス 及 びシクロスポリン)の 併 用 を 禁 止 しており 併 用 に 関 して 十 分 なデータは 得 られ ておらず 安 全 性 は 確 立 していないため 設 定 しました 本 邦 で 関 節 リウマチに 対 する 適 応 がある タクロリムスをカルシニューリン 阻 害 薬 の 例 として 示 しました 44

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48 東 京 都 新 宿 区 西 新 宿 資 料 請 求 先 メディカル 情 報 部 TEL: (9:00 17:30/ 土 日 祝 日 および 当 社 休 業 日 を 除 く) FA X: 大 阪 市 中 央 区 久 太 郎 町 1 丁 目 8 番 2 号 資 料 請 求 先 医 薬 情 報 部 くすり 相 談 室 TEL: (9:00 17:00( 土 日 祝 日 会 社 休 日 を 除 く)) FAX: 第 1 版 2013 年 6 月 OR/13-06/0287/15-05 ORC-P006