触 法 被 疑 者 となった 高 齢 障 害 者 への 支 援 の 研 究 (H21- 障 害 - 一 般 -001) 研 究 代 表 者 : 田 島 良 昭 ( 社 会 福 祉 法 人 南 高 愛 隣 会 理 事 長 ) はじめに 平 成 21 年 の 研 究 結 果 から 触 法 被 疑 者 と

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1 厚 生 労 働 科 学 研 究 ( 障 害 保 健 福 祉 総 合 研 究 事 業 ) 触 法 被 疑 者 となった 高 齢 障 害 者 への 支 援 の 研 究 ( 田 島 班 ) (H21- 障 害 - 一 般 -001) 平 成 21 年 度 総 括 分 担 研 究 報 告 書 研 究 代 表 者 田 島 良 昭 平 成 22(2010) 年 5 月

2 触 法 被 疑 者 となった 高 齢 障 害 者 への 支 援 の 研 究 (H21- 障 害 - 一 般 -001) 研 究 代 表 者 : 田 島 良 昭 ( 社 会 福 祉 法 人 南 高 愛 隣 会 理 事 長 ) はじめに 平 成 21 年 の 研 究 結 果 から 触 法 被 疑 者 となる 高 齢 障 害 者 の 現 状 として 以 下 の 3 点 の 課 題 が 見 えてき た 第 一 には 触 法 被 疑 者 となる 高 齢 障 害 者 への 良 質 かつ 適 切 な 弁 護 活 動 が 未 整 備 である 現 状 である 触 法 被 疑 者 となった 高 齢 者 障 害 者 については 良 質 かつ 適 切 な 弁 護 活 動 を 行 うための 生 活 支 援 を 含 む 保 健 医 療 福 祉 的 な 支 援 の 必 要 性 が 指 摘 されてきた しかし 現 状 では 法 律 職 と 保 健 医 療 職 等 福 祉 職 との 連 携 が 不 充 分 なまま 弁 護 活 動 が 行 われ 要 支 援 高 齢 者 障 害 者 にとって 不 利 益 な 状 況 を 生 んでいることが 荒 研 究 分 担 者 による 調 査 結 果 からも 明 らかになった 司 法 制 度 改 革 によって 裁 判 員 制 度 と 被 疑 者 国 選 制 度 がスター トし 司 法 のありかたが 大 きく 変 わる 中 で 権 利 擁 護 だけでなく 以 上 のような 不 十 分 な 側 面 が 大 きくクロー ズアップされる 可 能 性 も 充 分 あり これに 対 する 迅 速 かつ 適 切 な 対 応 が 集 眉 の 急 となっていることが 改 めて 示 さ れた 第 二 には 触 法 被 疑 者 となる 高 齢 障 害 者 について その 特 性 に 応 じた 再 犯 に 対 しての 矯 正 教 育 等 の 予 備 策 が 不 備 な 状 況 である 実 刑 には 至 らないものの 犯 罪 事 実 が 認 められるいわゆる 反 社 会 的 行 動 は 小 林 分 担 研 究 者 の 調 査 結 果 が 示 すように 福 祉 の 現 場 においては 日 々 直 面 している 問 題 であり 再 犯 防 止 の 観 点 からそ のような 機 能 制 度 の 必 要 が 指 摘 されてきた 一 方 荒 分 担 研 究 者 の 調 査 結 果 からは 福 祉 的 な 支 援 が 必 要 であり 通 常 の 矯 正 教 育 の 中 では 効 果 的 な 改 善 更 生 が 期 待 できないにも 関 わらず 実 刑 の 判 決 を 受 ける 者 が 多 いこと また 福 祉 的 な 支 援 体 制 が 認 められた 際 に 不 起 訴 処 分 や 起 訴 猶 予 処 分 となった 事 例 が 報 告 され 再 犯 防 止 を 担 う 矯 正 施 設 の 代 替 施 設 があれば 不 起 訴 処 分 や 起 訴 猶 予 処 分 につながると その 必 要 性 が 司 法 サイドからも 指 摘 されることとなった 第 三 には 以 上 の 課 題 点 が 指 摘 されるにも 関 わらず 触 法 被 疑 者 となる 高 齢 障 害 者 の 実 情 や 実 態 が 数 値 として 把 握 できていないことは 具 体 的 な 施 策 の 確 立 を 行 う 上 での 大 きな 課 題 点 となっている 第 一 第 二 の 課 題 点 を 踏 まえ 触 法 被 疑 者 となった 高 齢 障 害 者 への 支 援 にあたっては 以 下 の 2 つの 事 業 が 必 要 と 考 える 制 度 設 計 にあたっては 平 成 年 に 厚 生 労 働 科 学 研 究 にてモデル 事 業 を 実 施 し 課 題 点 の 分 析 を 行 いたい また 第 三 の 課 題 点 については 藤 本 研 究 分 担 者 が 法 務 省 保 護 局 と 検 討 している 起 訴 猶 予 となり 保 護 観 察 所 に 更 生 緊 急 保 護 の 申 出 を 行 った 者 のうち 知 的 障 害 を 有 する 疑 いのある 者 のサンプル 調 査 及 び 分 析 を 平 成 年 に 引 き 続 き 実 施 をしたい 地 域 社 会 内 訓 練 事 業 ( 仮 称 ) 地 域 社 会 内 訓 練 事 業 ( 仮 称 ) とは 社 会 福 祉 法 人 南 高 愛 隣 会 での 再 訓 練 事 業 をモデルとして 触 法 被 疑 者 となる 高 齢 障 害 者 への 矯 正 教 育 等 を 実 施 する 事 業 である 平 成 22 年 には 全 国 5 か 所 でモデル 事 業 を 実 施 する なお 制 度 化 にあたっては 第 二 の 入 所 施 設 となることを 防 ぎ 人 権 擁 護 の 観 点 からも 訓 練 の 始 めと 終 わりに 処 遇 の 必 要 性 や 中 身 を 検 討 するオンブズマンセンターの 充 実 や 事 業 の 委 託 先 について 等 のより 詳 細 な 検 討 が 必 要 である 被 疑 者 国 選 弁 護 人 へのサポート 事 業 被 疑 者 国 選 弁 護 人 を 障 害 者 や 高 齢 者 に 詳 しい 弁 護 士 を 配 置 した 相 談 窓 口 を 設 けサポートする 被 疑 者 国 選 弁 護 人 へのサポート 事 業 をモデル 事 業 として 全 国 5 か 所 で 実 施 し コーディネーターの 養 成 と 被 疑 者 国 選 弁 護 人 の サポートに 取 り 組 む

3 平 成 22 年 度 厚 生 労 働 科 学 研 究 触 法 被 疑 者 となった 高 齢 障 害 者 への 支 援 の 研 究 ( 田 島 班 ) ) 研 究 分 担 者 藤 本 グループ 研 究 計 画 書 研 究 分 担 者 : 藤 本 哲 也 研 究 協 力 者 : 氏 名 所 属 役 職 鮎 田 実 亜 細 亜 大 学 法 学 部 講 師 野 村 貴 光 法 務 省 矯 正 研 修 所 東 京 支 所 講 師 田 﨑 倭 文 香 中 央 大 学 通 信 教 育 部 インストラクター 藤 田 尚 中 央 大 学 通 信 教 育 部 インストラクター 研 究 助 言 者 : 氏 名 所 属 役 職 荒 木 龍 彦 法 務 省 保 護 局 水 戸 保 護 観 察 所 長 田 中 大 輔 法 務 省 保 護 局 更 生 保 護 振 興 課 専 門 官 尾 崎 泰 之 法 務 省 保 護 局 観 察 課 専 門 ( 連 絡 担 当 ) 三 浦 恵 子 法 務 省 保 護 局 総 務 課 法 務 専 門 官 Ⅰ 研 究 の 概 要 1 研 究 テーマ 研 究 分 担 者 藤 本 グループにおける 研 究 テーマは 刑 事 法 学 からの 触 法 被 疑 者 の 実 態 調 査 と 現 状 分 析 である 本 研 究 の 主 たる 関 心 は 刑 事 司 法 制 度 と 社 会 福 祉 制 度 との 連 携 に ある 換 言 すれば 法 務 省 サイドと 厚 生 労 働 省 サイドとの 連 携 のあり 方 の 探 求 である よ り 具 体 的 にいえば 微 罪 処 分 不 起 訴 起 訴 猶 予 等 により 刑 事 司 法 制 度 からダイバート され 施 設 内 処 遇 を 受 けることができず また 帰 るべき 家 庭 からも 拒 絶 され 居 場 所 を 喪 失 してしまう 蓋 然 性 の 高 い 知 的 障 害 犯 罪 者 に 対 する 法 務 省 サイドと 厚 生 労 働 省 サイ ドとの 連 携 による 支 援 の 網 すなわち セイフティネットをどのように 構 築 するかである 藤 本 研 究 グループ 1

4 そして 本 研 究 は このテーマに 沿 って 欧 文 の 文 献 並 びに 統 計 資 料 に 基 づいて 諸 外 国 における 知 的 障 害 犯 罪 者 に 対 する 刑 事 政 策 的 社 会 政 策 的 施 策 についての 理 論 的 研 究 を 行 う 予 定 である このような 課 題 に 取 り 組 む 目 的 は 以 下 のとおりである 2 研 究 の 目 的 我 が 国 の 刑 事 司 法 制 度 においては 刑 事 訴 訟 法 第 246 条 但 書 並 びに 犯 罪 捜 査 規 範 第 198 条 を 根 拠 規 定 として 警 察 段 階 においては 微 罪 処 分 刑 事 訴 訟 法 第 248 条 を 根 拠 規 定 とし て 検 察 段 階 においては 起 訴 猶 予 という 猶 予 制 度 が 存 在 する この 猶 予 制 度 は 研 究 分 担 者 が 長 年 にわたって 刑 法 学 会 や 犯 罪 社 会 学 会 等 において 主 張 する ラベリング 理 論 とい う 犯 罪 学 理 論 が 導 出 した ダイバージョンという 刑 事 政 策 学 理 論 によって 理 論 的 深 化 が 図 られてきた すなわち 学 理 的 に 猶 予 制 度 は 犯 罪 者 に 対 する 烙 印 押 しを 回 避 し で きる 限 り 早 期 の 段 階 において コミュニティへ 犯 罪 者 を 社 会 復 帰 させることを 可 能 にする という 機 能 を 有 するものとして 現 在 の 刑 事 法 学 界 においては 一 般 的 な 認 識 として 共 有 さ れるに 至 っているといえる そして 確 固 たる 科 学 的 裏 づけを 有 する 犯 罪 学 理 論 をバック ボーンとして 存 在 する 我 が 国 の 猶 予 制 度 が 犯 罪 抑 止 に 対 して 絶 大 なる 効 力 を 有 している ことは 公 共 の 財 産 となっているのである しかしながら このように 実 証 研 究 による 裏 付 けを 経 た 科 学 的 犯 罪 学 理 論 を 基 盤 とし かつ 学 理 的 にも 正 当 性 を 主 張 することが 充 分 に 可 能 な 猶 予 制 度 にも 欠 点 は 存 在 しており それはまさに 刑 事 手 続 の 早 期 の 段 階 において 生 物 学 的 心 理 学 的 視 点 からすれば 社 会 的 保 護 の 措 置 がとられる 必 要 性 が 高 いと 思 われる 犯 罪 者 とりわけ 知 的 障 害 犯 罪 者 を 何 らの 刑 事 政 策 的 処 置 を 施 すこともなく 再 びコミュニティへと 帰 してしまう 可 能 性 があ るという 点 である 本 研 究 の 主 任 研 究 者 である 社 会 福 祉 法 人 南 高 愛 隣 会 (コロニー 雲 仙 ) 理 事 長 田 島 良 昭 氏 は 知 的 障 害 犯 罪 者 の 犯 罪 傾 向 として 窃 盗 罪 詐 欺 罪 という 財 産 犯 放 火 罪 という 公 共 危 険 犯 強 制 わいせつ 罪 強 姦 罪 という 性 犯 罪 等 を 犯 す 傾 向 があることを 指 摘 されておら れるが この 指 摘 から 導 出 される 合 理 的 な 推 論 を 試 みると 知 的 障 害 犯 罪 者 の 特 徴 は 第 1 に 生 活 苦 の 状 況 にあるということ 第 2 に 犯 罪 動 機 に 利 欲 的 な 性 向 が 看 取 されるとい うこと 第 3 に 性 欲 を 抑 制 することが 困 難 な 者 も 存 在 するということである そうだとすれば このような 特 徴 を 有 する 知 的 障 害 犯 罪 者 を 微 罪 処 分 起 訴 猶 予 によ って その 犯 罪 要 因 となったものを 何 ら 矯 正 することなく 社 会 に 復 帰 させたとしても 知 的 障 害 者 が 累 犯 者 となる 蓋 然 性 が 高 度 に 見 込 まれることになり 知 的 障 害 者 がコミュニテ ィにおいて 再 び 個 人 として 尊 厳 を 持 って 人 間 に 値 する 生 活 を 送 ることができるよう になることは 望 むべくもないということになるであろう そういう 意 味 合 いにおいては 日 本 国 憲 法 が 保 障 する 基 本 的 人 権 の 享 有 を 知 的 障 害 者 に 全 うさせることにはならないの 藤 本 研 究 グループ 2

5 である 知 的 障 害 犯 罪 者 に 早 期 に 対 応 することは 知 的 障 害 者 を 取 り 巻 く 社 会 的 環 境 の 安 全 ひいては 国 家 の 安 全 を 担 保 するためにも 必 要 なことであり この 点 に 関 しては 現 在 の 刑 事 司 法 制 度 そして 社 会 福 祉 制 度 の 下 では 知 的 障 害 犯 罪 者 の 保 護 はいうまでなく 社 会 の 安 全 安 心 も 充 分 に 保 障 されていないのではないかという 懸 念 を 禁 じ 得 ないので ある それゆえに 犯 罪 学 理 論 から 導 出 される 刑 事 政 策 理 論 ないし 刑 事 司 法 理 論 においては ダイバートされたか あるいはダイバートされる 蓋 然 性 が 高 い 知 的 障 害 犯 罪 者 に 対 する 処 遇 を 法 務 省 サイドと 厚 生 労 働 省 サイドの 制 度 的 観 点 から 理 論 的 にも 実 務 的 にも 行 う 必 要 性 が 不 可 欠 となっているように 思 われるのである そして そのような 観 点 からは 現 行 刑 事 司 法 制 度 から 排 除 されてしまう 知 的 障 害 犯 罪 者 の 処 遇 に 際 しては やはり セイフティネットとして 社 会 福 祉 行 政 をはじめとする 社 会 福 祉 制 度 が 考 察 の 俎 上 に 上 がってくることになるであろう すなわち 刑 事 司 法 制 度 と 社 会 福 祉 制 度 との 連 携 を 理 論 的 に 考 察 する 必 要 性 が 不 可 欠 となるのである そして こうした 観 点 からの 理 論 的 検 討 は 生 存 権 を 保 障 する 日 本 国 憲 法 の 措 定 する 福 祉 国 家 思 想 にも 合 致 し 学 問 的 正 当 性 を 獲 得 するものであると 確 信 する つまり 国 家 並 びに 社 会 は 知 的 障 害 犯 罪 者 の 最 後 の 1 人 まで 再 社 会 化 させることこそが その 最 大 の 責 務 なの ではなかろうか それによって 世 界 人 権 宣 言 国 際 人 権 規 約 そして 日 本 国 憲 法 の 最 大 の 眼 目 たる 基 本 的 人 権 の 保 障 が 全 うされるものと 考 えられるのである そして このような 学 理 的 形 而 上 学 的 活 動 を 形 而 下 学 的 活 動 へとバイパスし 学 問 的 活 動 と 実 務 を 結 合 する 制 度 として 厚 生 労 働 省 サイドにおいて 制 度 的 に 結 実 した 地 域 生 活 定 着 支 援 センター や 触 法 障 害 者 地 域 移 行 支 援 事 業 が 極 めて 重 要 な 実 務 的 政 策 として 考 察 の 俎 上 に 上 ってくることにもなるのである 以 上 において 明 らかになったと 思 われるが 本 研 究 の 目 的 は 知 的 障 害 犯 罪 者 の 基 本 的 人 権 の 保 障 を 全 うするために 刑 事 司 法 制 度 と 社 会 福 祉 制 度 との 連 携 を 理 論 的 学 理 的 に 探 求 することにあるのであり その 必 要 性 は 犯 罪 学 理 論 並 びに 刑 事 法 理 論 そのものから 内 在 的 に 発 生 しているものであるともいえるのである 3 研 究 の 特 色 本 研 究 の 特 色 は 研 究 対 象 者 に 関 して 犯 罪 者 の 中 でも 知 的 障 害 者 に 限 定 している 点 であり さらに その 中 でも 刑 事 司 法 制 度 からダイバートされる 知 的 障 害 犯 罪 者 に 限 定 して 研 究 を 行 う 点 にある そして さらには 考 察 の 対 象 となる 刑 事 司 法 手 続 も 警 察 段 階 検 察 段 階 に 限 定 している つまり 研 究 対 象 者 のみならず 研 究 対 象 となる 刑 事 司 法 制 度 をも 限 定 するのであり その 意 味 において 本 研 究 の 射 程 は 二 重 の 絞 りがかけら れていることになるのである この 点 従 来 の 刑 法 学 刑 事 訴 訟 法 学 刑 事 政 策 学 におい ては ほとんど 顧 みられることのなかった 論 点 であるといえよう それゆえに 本 研 究 は 藤 本 研 究 グループ 3

6 少 なくとも 刑 事 法 学 においては まさに 重 要 な 価 値 のあるものとなるように 思 われる 4 研 究 の 独 創 的 な 点 本 研 究 における 独 創 的 な 点 としては 法 務 省 サイドと 厚 生 労 働 省 サイドとの 連 携 すな わち 刑 事 政 策 と 社 会 政 策 との 連 携 によって 法 の 狭 間 の 負 の 連 鎖 を 断 ち 切 り 知 的 障 害 犯 罪 者 を 処 遇 し 改 善 更 生 させ 社 会 復 帰 を 図 り 知 的 障 害 者 の 刑 事 司 法 制 度 的 観 点 か らする 人 権 保 障 の 貫 徹 を 学 理 的 に 探 求 する 点 が 挙 げられるであろう すなわち そのよう な 知 的 障 害 犯 罪 者 に 対 するヒューマニズムの 刑 事 司 法 制 度 における 貫 徹 は 本 研 究 の 独 創 的 な 視 点 あるいは 視 座 であると 評 価 できるものと 解 される 5 期 待 される 成 果 期 待 される 成 果 としては 刑 事 司 法 制 度 からダイバートされた 知 的 障 害 犯 罪 者 に 対 し て 刑 事 司 法 制 度 とセイフティネットとしての 厚 生 労 働 行 政 の 所 管 する 社 会 福 祉 制 度 との 連 携 のあり 方 について 問 題 提 起 をし 論 点 を 提 示 し 学 理 的 にその 論 点 を 解 決 するという ことが 挙 げられる その 帰 結 として 知 的 障 害 犯 罪 者 に 対 する 具 体 的 な 処 遇 のあり 方 が いくつか 提 案 され 得 るように 思 われる そして その 理 論 的 研 究 の 際 には 知 的 障 害 犯 罪 者 に 対 する 人 権 保 障 というヒューマニズムの 観 点 が 付 随 することになるがゆえに 知 的 障 害 犯 罪 者 の 基 本 的 人 権 の 保 障 の 貫 徹 そしてさらには 知 的 障 害 犯 罪 者 に 対 するエンパワ ーメントという 究 極 の 学 問 的 目 標 をも 達 成 することが 可 能 になるであろう このことは 知 的 障 害 者 の 地 位 の 向 上 につながるのみならず 法 律 学 的 にも その 理 論 的 深 化 につなが るものと 確 信 する ただ あくまでも 本 研 究 の 成 果 は 知 的 障 害 犯 罪 者 の 法 の 狭 間 の 負 の 連 鎖 を 断 ち 切 るための 具 体 的 現 実 的 な 処 遇 のあり 方 の 提 示 と その 基 本 的 人 権 の 保 障 の 貫 徹 の 実 現 であらねばならないことは 言 うまでもないことである 6 昨 年 度 の 研 究 成 果 昨 年 度 の 研 究 成 果 としては 下 記 の 3 点 に 集 約 できる 詳 細 は 別 紙 参 照 (1) 海 外 文 献 の 調 査 結 果 : 別 紙 1 (2) 保 護 局 のアンケート 調 査 : 別 紙 2 起 訴 猶 予 となり 保 護 観 察 所 に 更 生 緊 急 保 護 の 申 出 を 行 った 者 に 関 する 特 別 調 査 (3) 台 湾 視 察 : 別 紙 3 藤 本 研 究 グループ 4

7 7 今 年 度 の 研 究 計 画 今 年 度 の 研 究 計 画 としては 概 略 以 下 の 通 りである (1) 昨 年 度 実 施 した 起 訴 猶 予 となり 保 護 観 察 所 に 更 生 緊 急 保 護 の 申 出 を 行 った 者 に 関 する 特 別 調 査 の 集 計 が 終 了 したので 今 年 度 は 引 き 続 き そのデータを 分 析 し 考 察 を 行 う 現 在 までの 研 究 成 果 に 関 しては 別 紙 4( 研 究 結 果 の 概 要 )を 参 照 (2) 前 回 の 厚 生 労 働 科 学 研 究 の 際 日 本 と 類 似 した 法 律 制 度 を 持 つ 韓 国 の 知 的 障 害 者 に 関 する 視 施 を 参 観 しており 昨 年 度 においては 台 湾 の 視 察 を 実 施 し アジアにおける 知 的 障 害 者 に 関 する 資 料 収 集 は 充 分 であると 判 断 した したがって 今 年 度 は 欧 米 の 研 究 に 主 眼 を 置 くため 昨 年 の 研 究 計 画 ではニュージーランドへ 視 察 へ 行 く 予 定 であ ったが カナダには すでにコーディネーターがいるため 様 々な 知 的 障 害 者 に 関 す る 施 設 を 参 観 することができ 資 料 も 豊 富 に 手 に 入 るというメリットがあるので カ ナダへ 視 察 に 行 くこととする そして カナダを 研 究 した 後 来 年 度 はアメリカを 実 地 視 察 する 予 定 である (3) 現 在 研 究 分 担 者 及 び 研 究 協 力 者 は アメリカ イギリス カナダ オーストラリ ア ニュージーランド 等 の 触 法 被 疑 者 に 関 する 統 計 及 び 文 献 を 調 査 しているので 今 年 度 はそれらの 研 究 成 果 を 論 文 として 発 表 する 予 定 である 現 段 階 での 研 究 成 果 とし て 別 紙 5 に 収 集 した 文 献 を 列 挙 することとする 以 上 藤 本 研 究 グループ 5

8 別 紙 1 海 外 文 献 の 調 査 結 果 ニュージーランド ニュージーランドにおける 精 神 障 害 者 の 刑 事 手 続 きに 関 する 裁 判 官 マニュアル 藤 本 哲 也 一 はじめに 平 成 18 年 に 実 施 した 知 的 障 害 犯 罪 者 の 実 態 調 査 は 厚 生 労 働 科 学 研 究 ( 障 害 保 健 福 祉 総 合 研 究 事 業 ) 罪 を 犯 した 障 がい 者 の 地 域 社 会 生 活 支 援 に 関 する 研 究 ( 田 島 班 ) の 一 環 として 実 施 したものであるが これは 地 域 生 活 定 着 支 援 センターの 提 案 となって 結 実 し た 引 き 続 いて 平 成 21 年 度 にスタートした 触 法 被 疑 者 となった 高 齢 障 害 者 への 支 援 の 研 究 ( 田 島 班 ) において 筆 者 は 刑 事 法 学 からの 触 法 被 疑 者 の 実 態 調 査 と 現 状 分 析 を 担 当 することになった 今 回 の 研 究 の 主 たる 関 心 は 刑 事 司 法 制 度 と 社 会 福 祉 制 度 との 連 携 にある つまり 法 務 省 サイドと 厚 生 労 働 省 サイドとの 連 携 のあり 方 の 探 求 であ る より 具 体 的 に 言 えば 微 罪 処 分 不 起 訴 起 訴 猶 予 等 により 刑 事 司 法 制 度 からダイ バートされ 施 設 内 処 遇 を 受 けることができず また 帰 るべき 家 庭 からも 拒 絶 され 居 場 所 を 喪 失 してしまう 蓋 然 性 の 高 い 知 的 障 害 犯 罪 者 に 対 する 法 務 省 サイドと 厚 生 労 働 省 サイドとの 支 援 の 輪 すなわち セイフティネットをどのように 構 築 するかである 現 在 法 務 省 保 護 局 において アンケート 調 査 表 を 作 成 して サンプル 調 査 を 実 施 する 予 定 となっているが 研 究 の 基 礎 資 料 となるデータが 収 集 できるかどうか 現 在 のところ 暗 中 模 索 の 状 態 である そこで 実 態 調 査 とは 離 れて もう 一 つの 藤 本 グループの 研 究 課 題 である 欧 文 の 文 献 並 びに 統 計 資 料 に 基 づいて 諸 外 国 における 知 的 障 害 犯 罪 者 に 対 する 刑 事 政 策 的 社 会 政 策 的 施 策 について 紹 介 するという 研 究 課 題 の 一 環 として 今 回 は ニュージーランドにお ける 精 神 障 害 者 の 刑 事 手 続 における 裁 判 官 マニュアル について 紹 介 してみることにした いと 思 う 今 回 の 研 究 の 主 たる 関 心 事 である 警 察 段 階 や 検 察 段 階 における 施 策 ではないが 矯 正 段 階 の1つ 手 前 にある 裁 判 段 階 において ニュージーランドでは 知 的 障 害 犯 罪 者 をど のように 処 遇 するのか その 手 続 の 実 態 を 知 ることができるからである なお 本 稿 で 用 いる 資 料 は 2003 年 に 修 復 的 司 法 の 研 究 調 査 でお 世 話 になったマッカレ ー(F.W.M. McElrea) 裁 判 官 から 恵 贈 されたものである ここに 記 して 感 謝 の 意 を 表 した いと 思 う 二 ニュージーランドにおける 知 的 障 害 犯 罪 者 関 連 法 ニュージーランドの 刑 事 手 続 における 被 告 人 の 精 神 状 態 は 1 正 式 事 実 審 理 を 受 けるこ との 適 切 性 2 精 神 異 常 の 抗 弁 3) 量 刑 と 関 連 しているといわれる 2004 年 までは 知 的 障 害 をもった 被 告 人 は 精 神 保 健 手 続 のもとで 取 り 扱 われており 特 定 の 施 設 がなかったがために 被 害 を 受 けることが 多 かったようである しかしながら 2004 年 からは 3 つの 関 連 法 が 制 定 されたがために その 取 り 扱 いに 変 化 がみられたよう である 3つの 制 定 法 のうちの 最 初 のものは 被 告 人 が 精 神 障 害 あるいは 精 神 異 常 藤 本 研 究 グループ 6

9 があるかどうかを 決 定 するための 手 続 を 定 めた 法 律 であり 残 りの 2 つは 精 神 病 あるい は 知 的 障 害 があるとされた 者 に 対 する 様 々な 決 定 過 程 を 取 り 扱 う 法 律 である 具 体 的 に その 3 つの 法 律 とは 年 刑 事 手 続 ( 精 神 障 害 者 ) 法 (Criminal Procedure[Mentally Impaired Persons]Act 2003:ここでは 手 続 法 と 略 称 する) 年 精 神 保 健 ( 強 制 的 評 価 及 び 処 遇 ) 法 (Mental Health[Compulsory Assessment and Treatment]Act 1992:ここでは 精 神 保 健 法 と 略 称 する) 年 知 的 障 害 ( 強 制 的 保 護 及 び 社 会 復 帰 ) 法 (Intellectual Disability[Compulsory Care and Rehabilitation]Act 2003:ここでは 知 的 障 害 法 と 略 称 する)である 精 神 病 者 と 知 的 障 害 者 の 双 方 は 法 が 介 入 する 以 前 において 法 的 援 助 以 外 の 救 済 手 段 を 必 要 としていることはいうまでもない 精 神 病 者 については 危 険 性 あるいは 自 己 介 護 能 力 の 重 大 な 欠 如 という 状 況 がみられ 知 的 障 害 者 については 意 思 疎 通 家 庭 生 活 コ ミュニティ サービスの 利 用 のような 適 応 技 術 にかなりの 欠 陥 があるからである これは 意 外 に 思 われるかも 知 れないが 精 神 障 害 という 用 語 は ニュージーランドに おいては 法 律 上 定 義 されていない 精 神 障 害 という 概 念 は 確 かに 精 神 異 常 と 知 的 障 害 の 両 者 を 包 摂 するものではあるが 裁 判 を 受 けることの 不 適 切 性 については 例 えば アスペルガー 症 候 群 の 多 くの 事 案 では その 被 告 人 に 対 する 強 制 的 処 遇 あるいは 治 療 が 可 能 ではないといったようなケースにみられるごとく 両 処 遇 法 から 除 外 された 事 案 において 多 く 見 いだされるかもしれないのである これら3つの 法 律 のもう 1 つの 重 要 な 側 面 は 一 定 期 間 の 拘 禁 あるいは 特 定 精 神 保 健 患 者 もしくは 危 険 性 のない 特 別 保 護 患 者 として すべての 期 間 にわたって 特 別 保 護 施 設 に 収 容 される 被 告 人 の 法 的 資 格 に 関 する 規 定 である また 公 式 文 書 の 提 出 が 手 続 法 38 条 により 要 求 される これは 保 釈 が 別 個 に 認 められ るのであれば 保 釈 に 際 して 行 われることになる そして 次 の 優 先 事 項 は 刑 事 施 設 に おける 拘 禁 である 拘 禁 の 他 の 形 態 (たとえばメーソン クリニックへの 収 容 )では 事 前 の 評 価 を 必 要 とすることになる 公 式 文 書 は 正 式 事 実 審 理 を 受 けることの 適 切 性 や 精 神 異 常 の 抗 弁 あるいは 量 刑 問 題 についても 言 及 する 場 合 があるのである さらに 被 告 人 の 犯 罪 への 関 与 についての 証 明 が 手 続 きの 最 初 に 要 求 されることはいう までもない 起 訴 を 基 礎 づける 行 為 または 不 作 為 が 最 初 に 見 いだされない 場 合 には 被 告 人 は 精 神 障 害 者 の 手 続 を 受 けることはできないのである 簡 単 に 言 えば 犯 罪 行 為 が 証 明 されなければ 精 神 状 態 は 問 題 とされないということになるのである この 重 要 な 新 たに 設 定 された 手 続 段 階 は 盗 んだクレジットカードを 使 ったのか ナイ フを 使 ったのか 車 を 運 転 したのかなど いろいろな 前 提 事 実 が 証 明 されていない 被 告 人 を 守 ることになるのである さらに 問 題 となる 犯 罪 は 罰 金 刑 などの 財 産 刑 ではなく 自 由 刑 によって 処 罰 可 能 なものでなければならないのである 藤 本 研 究 グループ 7

10 図 1 正 式 事 実 審 理 を 受 けることの 適 切 性 : 手 続 の 概 略 正 式 事 実 審 理 を 受 けることの 適 切 性 について 被 告 人 の 利 益 のために 正 式 事 実 審 理 を 受 けることの 適 切 性 についての 決 定 を 延 期 するか? No Yes 決 定 は 延 期 されること ができるが 延 期 は 法 廷 証 拠 が 決 定 的 とな る 時 点 まで 行 われては ならない 証 拠 の 充 分 性 (9 条 ) 蓋 然 性 の 均 衡 によって その 者 に 犯 罪 行 為 に 対 する 責 任 があるか?(フローチャート B 参 照 ) No 事 件 却 下 Yes 38 条 に 基 づき 2 人 の 精 神 保 健 審 判 員 からの 報 告 を 命 ずる 裁 判 所 は 精 神 障 害 があるかどうかを 決 定 するた めの 証 拠 を 斟 酌 する 被 告 人 に 精 神 障 害 があるか? Yes No 審 問 あるいは 正 式 事 実 審 理 に 進 む 裁 判 所 は 1. 精 神 障 害 者 であることを 記 録 する 2. 必 要 であれば さらなる 証 拠 を 斟 酌 する 3. 被 告 人 が 正 式 事 実 審 理 を 受 けることが 適 切 である かどうかを 判 断 する 4.その 正 決 式 定 事 を 実 記 審 録 理 する が 不 適 切 正 式 事 実 審 理 が 適 切 正 式 事 実 審 理 - 有 罪 無 罪 有 罪 の 場 合 は 裁 判 所 は 病 院 あるいは 特 別 保 護 施 設 へ の 入 院 命 令 に 加 えて 一 定 期 間 の 自 由 刑 を 言 い 渡 すこ 犯 罪 者 の 治 療 の 最 善 の 方 法 を 調 査 する (フローチャート C 参 照 ) とができる 30 日 を 超 えない 調 査 後 の 審 問 は 必 要 としない 場 合 がある 知 的 障 害 者 に 必 要 とされるニーズ 評 価 と 治 療 プログラムの 評 価 有 罪 の 場 合 (34 条 を 通 じて) 適 切 な 命 令 の 決 定 に 進 む 藤 本 研 究 グループ 8

11 精 神 障 害 者 に 関 する 刑 事 手 続 の 5 段 階 は トロー 対 ニュージーランド 警 察 (Trow v New Zealand Police) 事 件 において ニコルソン 判 事 (J. Nicholson)によって 確 認 されている し かしながら 第 1 段 階 に 進 む 前 に 裁 判 所 は 被 告 人 に あるタイプの 精 神 障 害 の 可 能 性 があるのか それとも 他 のタイプの 精 神 障 害 の 可 能 性 があるのかについて 注 意 を 払 うであ ろうし また 通 常 は 専 門 家 の 鑑 定 書 を 要 求 するであろう 最 初 は 当 然 のことながら 1 つの 鑑 定 書 のみを 提 出 することが 提 案 されるであろうが この 鑑 定 書 は 公 式 手 続 にのせ るための 証 拠 的 基 盤 を 提 供 するものとなる 最 初 の 鑑 定 書 に 問 題 があることが 示 された 場 合 には 2 つ 目 の 鑑 定 書 の 提 出 が 精 神 障 害 に 関 する 審 問 の 開 始 命 令 と 同 時 に 命 ぜられる ことになるのである こうした 精 神 障 害 者 に 関 する 刑 事 手 続 の 5 段 階 は 以 下 の 通 りである 藤 本 研 究 グループ 9

12 ( 一 ) 犯 罪 の 証 拠 の 充 分 性 の 決 定 図 2 証 拠 の 充 分 性 の 決 定 (9 条 決 定 ) 明 確 な 証 拠 的 基 盤 でもって 正 式 事 実 審 理 を 受 けることの 不 適 切 性 の 適 用 が 存 在 するか? No 決 定 は 進 行 不 可 能 Yes 充 分 な 証 拠 であるかどうかの 調 査 は いつ 行 われるか? 証 言 録 取 審 問 が 要 求 された 場 合 略 式 起 訴 事 件 正 式 事 実 審 理 略 式 起 訴 につ 略 式 起 訴 につ 予 備 審 問 の 間 予 備 審 問 の 前 いての 審 問 の 前 いての 審 問 の 間 特 別 審 問 が 要 求 される 決 定 がその 時 行 わ れる No 被 告 人 は 放 免 され なくてはならない 蓋 然 性 の 均 衡 に 基 づき 被 告 人 が 起 訴 の 核 心 となる 行 為 あるいは 不 作 為 を 行 ったと 立 証 するのに 足 る 充 分 な 証 拠 があるか? Yes 精 神 障 害 の 決 定 に 進 む 前 に このことは 記 録 されなくてはなら ない 藤 本 研 究 グループ 10

13 これは まさに 手 続 法 9 条 に 見 いだされる 新 しい 手 続 段 階 といえるものである 犯 罪 の 証 拠 の 充 分 性 の 決 定 は 略 式 起 訴 審 問 (summary hearing)の 前 または 略 式 起 訴 審 問 におい て(10 条 ) あるいは 証 言 録 取 審 問 の 前 または 証 言 録 取 審 問 において( 地 方 裁 判 所 判 事 は これを 指 揮 しなければならない:11 条 ) もしくは 明 らかに 陪 審 ではない 正 式 事 実 審 理 にお いて(12 条 ) 取 り 扱 われなければならないのである 通 常 は 特 別 審 問 (special hearing) を 開 くであろう 手 続 法 は 何 らの 特 別 な 手 続 について 規 定 していない 実 務 においては 弁 護 士 は 証 拠 が しばしば 証 拠 書 面 の 方 法 で 反 対 尋 問 によってかあるいは 反 対 尋 問 な しで 証 明 され 得 ることに 同 意 するのである しかしながら 裁 判 所 は 被 告 人 に 不 利 な 証 拠 を 考 慮 しなければならないため たとえ 同 意 があったとしても 事 実 の 概 要 は 表 面 的 であってはならないのである 裁 判 所 は 起 訴 された 犯 罪 の 基 盤 を 形 成 している 行 為 あるいは 不 作 為 が 証 明 されているかどうかの 評 定 結 果 を 記 録 しなければならないので ある 証 拠 のより 低 い 基 準 蓋 然 性 の 均 衡 (on the balance of probabilities) をここでは 適 用 する この 基 準 が 満 たされなければ 被 告 人 は 刑 事 手 続 あるいは 処 遇 手 続 を 経 ること なく 放 免 されることになる(13 条 2 項 参 照 ) この 基 準 が 満 たされれば 第 2 段 階 に 移 行 するのである ( 二 ) 精 神 障 害 の 決 定 14 条 1 項 に 基 づき 裁 判 所 は 2 人 の 精 神 保 健 鑑 定 者 (health assessors)から 被 告 人 に 精 神 障 害 があるかどうかの 証 拠 の 提 示 を 受 けなければならない 通 常 精 神 病 については この 精 神 保 健 鑑 定 者 とは 精 神 科 医 を 意 味 する 知 的 障 害 については この 精 神 保 健 鑑 定 者 とは 心 理 学 者 あるいは 知 的 障 害 法 4 条 1 項 に 基 づく 特 定 専 門 分 野 の 鑑 定 者 である こともある 精 神 保 健 鑑 定 者 による 証 拠 は 裁 判 所 に 提 出 されることになるが そこでは その 証 拠 は 当 事 者 あるいは 裁 判 所 によって 要 求 される 場 合 には 反 対 尋 問 によって 検 証 される 通 常 すでに 命 じられた 2 人 の 精 神 保 健 鑑 定 者 は 報 告 書 をつくり その 内 容 を 確 認 して 必 要 であればその 内 容 を 最 新 のものにし いかなる 質 問 にも 答 えることを 宣 誓 するのである 報 告 書 が 提 出 されたならば 仲 裁 付 託 の 合 意 (submissions: 紛 争 当 事 者 間 の 合 意 のこと) が 斟 酌 されることもある 次 に 裁 判 所 は 蓋 然 性 の 均 衡 によって 被 告 人 に 精 神 障 害 が あるかどうかを 決 定 し その 結 果 を 記 録 する 法 はそのように 規 定 してはいないが 被 告 人 に 精 神 障 害 がないと 認 定 された 場 合 は 刑 事 司 法 過 程 の 次 の 段 階 に 移 されることになる のである ( 三 ) 正 式 事 実 審 理 を 受 けることの 適 切 性 の 決 定 正 式 事 実 審 理 を 受 けることの 適 切 性 の 決 定 を 別 個 の 段 階 とすることによって 手 続 法 は 裁 判 所 に 独 立 した 過 程 として 正 式 事 実 審 理 を 受 けることの 適 切 性 の 問 題 に 焦 点 を 当 て 藤 本 研 究 グループ 11

14 ることを 要 求 している しかしながら 実 務 では 第 2 段 階 で 証 拠 を 提 示 する 証 人 と 特 別 審 問 における 証 人 とが 同 じであるため 第 2 段 階 は 第 3 段 階 と 合 体 していることが 多 い 多 くの 事 案 では 精 神 障 害 があると 認 定 されると すぐに 正 式 事 実 審 理 を 受 けることが 不 適 切 であるとされるのである 正 式 事 実 審 理 を 受 けることの 不 適 切 性 は 精 神 障 害 のために 抗 弁 を 行 い あるいは 弁 護 士 に 抗 弁 を 依 頼 することができないことを 意 味 するのであり(4 条 1 項 ) またそれは 答 弁 を 行 い 法 的 手 続 の 性 質 目 的 可 能 な 結 果 を 適 切 に 理 解 し 弁 護 士 と 意 思 疎 通 を 図 ることに 無 能 力 であることを 意 味 するのである P 対 ニュージーランド 警 察 事 件 において バラグワナス 裁 判 官 (Baragwanath J )は 包 括 的 定 義 として 一 覧 表 にされた 3つの 無 能 力 のタイプ 以 外 をも 注 目 し オーストラリア 首 都 特 別 地 域 の 立 法 に 含 まれた より 長 い 一 覧 表 に 注 意 を 払 っているのである たとえば それは 陪 審 員 を 忌 避 する 権 利 を 行 使 し 法 的 手 続 の 過 程 に 従 い 被 告 人 に 対 して 不 利 な 証 拠 の 効 果 を 理 解 する 能 力 である 第 3 段 階 について 法 は 裁 判 所 は 両 当 事 者 に 証 拠 を 審 議 し 提 出 する 機 会 を 与 えなけ ればならないと 規 定 している(14 条 2 項 ) 実 務 では 裁 判 所 に 提 出 された 報 告 書 は 2 つ の 争 点 について 言 及 することが 多 いようである すなわち 精 神 障 害 の 問 題 を 取 り 扱 う 事 案 では 裁 判 所 は 当 事 者 に 何 らかのさらなる 証 拠 が 必 要 とされるのかどうか もしく は 正 式 事 実 審 理 を 受 けることの 不 適 切 性 とは 別 個 の 問 題 として 仲 裁 付 託 の 合 意 がなされ たかどうかについて 尋 ねるのである P 事 件 では 被 告 人 には 正 式 事 実 審 理 を 受 けることの 不 適 切 性 を 確 立 するため 挙 証 責 任 者 (proponent)としての 責 任 があると 判 示 されたが ワーレン ブルックバンクス (Warren Brookbanks) 教 授 の 見 解 では 争 点 は 当 事 者 主 義 の 外 に 置 かれているために 誰 が 法 的 責 任 を 負 うかについての 争 点 は 主 として 学 問 的 なものであり 被 告 人 は 法 的 責 任 を 要 求 されるべきではないとしているのである 争 点 は むしろ 一 方 の 当 事 者 あるいは 裁 判 官 によって 提 起 される 可 能 性 があるとするのである 裁 判 所 が これは 被 告 人 の 利 益 の 観 点 から 判 断 されるべきであるとする 場 合 には 正 式 事 実 審 理 を 受 けることの 適 切 性 についての 決 定 は 延 期 されることがあるのである(8 条 1 項 ) もし 被 告 人 が 放 免 される 場 合 には 何 らの 決 定 も 行 われないのである この 延 期 は すべての 証 拠 が 決 定 的 となる 時 点 を 超 えることはできないのである 精 神 障 害 者 が 正 式 事 実 審 理 を 受 けることに 適 切 であるとみなされ 自 由 刑 で 処 罰 可 能 な 犯 罪 で 有 罪 が 宣 告 される 場 合 には 裁 判 所 は 34 条 と 35 条 の 要 請 に 従 い 犯 罪 者 に 対 して 病 院 もしくは 特 別 保 護 施 設 への 入 院 を 命 ずることがあるのである( 本 文 の 最 終 段 落 を 参 照 ) ( 四 ) 調 査 命 令 被 告 人 が 正 式 事 実 審 理 を 受 けることが 不 適 切 であると 判 断 された 場 合 あるいは 精 神 異 常 のために 放 免 される 場 合 には 裁 判 所 は 被 告 人 を 処 遇 するのに 最 も 適 切 な 方 法 を 決 定 藤 本 研 究 グループ 12

15 するために 調 査 を 行 うことを 命 じなければならない(23 条 1 項 ) これらの 調 査 は 命 令 が 発 せられてから 30 日 以 内 に 完 了 しなければならないのである 手 続 法 は 調 査 目 的 のための 保 釈 あるいは 病 院 や 特 別 保 護 施 設 への 再 入 院 について 規 定 しているが 関 係 当 局 は すでに 必 要 な 情 報 を 獲 得 しており それを 裁 判 所 に 提 出 して いる 場 合 がある もし 裁 判 所 に 提 出 された 情 報 が 必 要 にして 充 分 である 場 合 には 再 入 院 は 必 要 ではない 複 雑 な 事 件 では 23 条 のもとでの 保 釈 あるいは 再 入 院 については 調 査 の 遂 行 の 猶 予 が 命 じられるべきである 知 的 障 害 者 については 裁 判 所 は 調 査 書 が 提 出 されていない 場 合 には 知 的 障 害 法 第 3 編 のもとでのニーズ 評 価 と その 者 が 受 ける 治 療 プログラムの 詳 細 が 要 求 されるのである 藤 本 研 究 グループ 13

16 ( 五 ) 適 切 な 命 令 の 決 定 図 3 適 切 な 命 令 の 決 定 ( 手 続 法 条 ) 被 告 人 に 正 式 事 実 審 理 が 不 適 切 であることが 見 出 されるという 条 件 で 利 用 可 能 な 充 分 な 情 報 がある 場 合 裁 判 所 は 被 告 人 の 拘 禁 の 必 要 性 について 1 人 あるいはそれ 以 上 の 精 神 保 健 鑑 定 者 の 証 拠 を 斟 酌 しなければならない 斟 酌 すべき 要 素 公 共 の 利 益 決 定 によって 影 響 される 特 定 の 者 あるいは 特 定 の 階 級 に 属 する 者 の 利 益 事 案 の 全 状 況 No 裁 判 所 は 拘 禁 命 令 が 必 要 であると 確 信 するか? Yes 命 令 は 被 告 人 が 以 下 の いずれかに 該 当 する 場 合 になされなければならな い 裁 判 所 は 以 下 のいずれ かを 行 わなければなら 特 別 患 者 として 病 院 へ 入 院 させる 証 拠 は 精 神 科 医 である 精 神 保 健 鑑 定 者 の 少 なくとも 1 人 OR 特 別 治 療 患 者 と し て 特 別 保 護 施 ない から 得 なければならない 設 に 入 院 させる 被 告 人 が 以 下 であることを( 少 なくとも 1 人 の 精 神 科 医 を 含 む) 1 人 もしくはそれ 以 上 の 精 神 保 健 鑑 定 者 の 証 拠 で 確 信 する 精 神 障 害 がある OR a. 障 害 がある b.ニーズと 適 切 な 看 護 社 会 復 帰 計 画 に 関 する 評 価 が 行 われている c. 知 的 障 害 法 26 条 のもとでの 治 療 を 受 ける 予 定 がある その 者 が 自 由 刑 で 拘 禁 さ 被 告 人 は 精 神 保 健 法 に 基 づく 患 者 として 処 遇 されることを 命 ずる 被 告 人 は 知 的 障 害 法 に 基 づく 治 療 患 者 として 治 療 されることを 命 ずる れる 法 的 責 任 がある 場 合 拘 禁 命 令 を 行 わない 決 定 をする 被 告 人 の 即 時 の 釈 放 を 命 ずる 藤 本 研 究 グループ 14

17 実 務 的 な 選 択 肢 としては 危 険 な 人 物 については 精 神 保 健 法 のもとで 特 別 患 者 として 病 院 へ 入 院 させるか または 知 的 障 害 法 のもとで 特 別 保 護 患 者 として 特 別 保 護 施 設 に 入 院 させるかである(24 条 参 照 そこに 手 続 が 規 定 してある) これらの 選 択 肢 ( 拘 禁 命 令 )が 最 初 に 考 慮 されなければならない 特 別 保 護 施 設 への 入 院 が 必 要 であると 判 断 されない 場 合 は 25 条 のもとで 選 択 肢 は 以 下 のようになる (1) 精 神 保 健 法 のもとでの 一 般 患 者 もしくは 知 的 障 害 法 のもとでの( 特 別 保 護 施 設 ではない 施 設 での) 特 別 保 護 患 者 となる (2) 拘 禁 命 令 ではなく 刑 務 所 での 拘 禁 刑 を 科 す (3) 被 告 人 の 即 時 の 釈 放 を 命 ずる 各 事 案 において 裁 判 所 は 1 人 あるいはそれ 以 上 の 精 神 保 健 専 門 家 (health professionals)からの 証 拠 を 得 なければならない 精 神 保 健 法 のもとでの 命 令 が 予 期 される 場 合 は この 精 神 保 健 専 門 家 は 精 神 科 医 でなければならない 知 的 障 害 の 事 案 において は 知 的 障 害 があること 知 的 障 害 法 第 3 編 のもとでの 評 価 がなされたこと 及 び 同 法 26 条 のもとでの 治 療 プログラムを 受 けることについての 証 明 がなければならない( 手 続 法 25 条 参 照 )ことになっている 三 精 神 異 常 の 認 定 精 神 異 常 の 抗 弁 は いかなる 犯 罪 においても 利 用 することができる 手 続 法 の 20 条 は (1) 被 告 人 が 精 神 異 常 の 抗 弁 を 持 ち 出 す 場 合 (2) 検 察 官 が 精 神 異 常 によって 無 罪 と することが 唯 一 の 合 理 的 な 裁 決 であることに 同 意 し (3) 裁 判 官 が 専 門 家 の 証 拠 によっ て 被 告 人 が 犯 行 時 法 的 に 精 神 異 常 であったということに 確 信 を 得 た 場 合 には 正 式 事 実 審 理 あるいは 審 問 の 必 要 性 がないことを 規 定 している 裁 判 官 は 精 神 異 常 のために 無 罪 であるとの 認 定 を 記 録 しなければならないのである( 他 の 条 項 については 20 条 参 照 さ れたい) そのような 認 定 が 行 われる 場 合 には 正 式 事 実 審 理 が 適 切 でないとされた 者 と 同 様 に 上 述 の( 調 査 と 拘 禁 命 令 についての) 第 4 段 階 と 第 5 段 階 が 適 用 されるのである 特 別 患 者 からの 身 分 の 変 更 についての 決 定 は 保 健 大 臣 (Minister of Health)によって 行 われる また 上 訴 の 権 利 は 様 々な 段 階 で 生 じるのである( 手 続 法 条 参 照 ) 四 知 的 障 害 法 の 対 象 となり 得 る 者 の 他 の 方 法 について 精 神 異 常 もしくは 正 式 事 実 審 理 に 不 適 切 であるとされた 場 合 の 他 に ある 者 については 自 由 刑 の 一 期 間 として あるいは 刑 の 言 渡 しの 代 わりに 知 的 障 害 法 の 対 象 となることが ある それらの 者 は 手 続 法 34 条 のもとで 強 制 的 保 護 及 び 社 会 復 帰 命 令 の 対 象 となるの 藤 本 研 究 グループ 15

18 である 五 刑 務 所 収 容 と 特 別 拘 禁 命 令 以 下 のいずれかの 方 法 で 処 遇 施 設 もしくは 保 護 施 設 における 安 全 拘 禁 命 令 を 行 う 新 たな 権 限 が 設 けられている( 手 続 法 28 条 と 34 条 ) (1) 安 全 拘 禁 命 令 に 加 えて 拘 禁 刑 を 科 す(34 条 1 項 (a)) (2) 刑 の 言 渡 しの 代 わりに 安 全 拘 禁 命 令 を 科 す(34 条 1 項 (b)) (3) 何 らかの 他 の 事 件 ですでに 一 定 期 間 の 拘 禁 刑 に 服 した 者 について 安 全 拘 禁 命 令 を 科 す(28 条 ) (4) 後 に 一 定 期 間 の 拘 禁 刑 に 服 する 者 について 安 全 拘 禁 命 令 を 科 す(28 条 1 項 ) 最 近 の 2 つの 事 案 においては 被 告 人 が 治 療 施 設 あるいは 保 護 施 設 の 患 者 である 間 は 拘 禁 刑 の 刑 期 が 進 行 しており もし 少 しでも 刑 期 の 残 りがあるならば 刑 務 所 に 戻 ってそ の 残 りの 刑 に 服 することになるのである 六 おわりに 以 上 が ニュージーランドにおける 知 的 障 害 犯 罪 者 に 対 する 刑 事 手 続 に 関 する 裁 判 官 マ ニュアルの 全 貌 である これは 一 般 向 けの 説 明 マニュアルではなく マッカレー 裁 判 官 が ニュージーランドの 全 裁 判 官 に 配 布 したマニュアルであるため 幾 分 専 門 的 ではあるが ニュージーランドにおける 知 的 障 害 犯 罪 者 の 刑 事 手 続 を 知 る 上 において 貴 重 な 文 献 であ ると 思 う この 文 献 が 我 が 国 の 知 的 障 害 犯 罪 者 の 刑 事 手 続 を 検 討 する 際 の 参 考 資 料 とな れば 幸 いである 資 料 源 :McElrea, F. W. M., Bench Book Material re Criminal Procedure for Mentally Impaired Persons, FWMM final edition, March 5, 藤 本 研 究 グループ 16

19 別 紙 2 保 護 局 のアンケート 調 査 回 答 様 式 起 訴 猶 予 となり 更 生 緊 急 保 護 を 申 出 を 行 った 者 に 関 する 特 別 調 査 藤 本 研 究 グループ 17

20 藤 本 研 究 グループ 18

21 藤 本 研 究 グループ 19

22 * 訂 正 : 自 庁 保 護 の 有 無 なし 140 人 (62%) あり 87 人 (38%) 藤 本 研 究 グループ 20

23 * 訂 正 : 衣 料 給 与 なし 219 人 (96%) あり 8 人 (4%) 以 上 藤 本 研 究 グループ 21

24 別 紙 3 台 湾 視 察 厚 生 労 働 科 学 研 究 費 補 助 金 ( 障 害 保 健 福 祉 総 合 研 究 事 業 ) ( 総 合 ) 研 究 報 告 書 触 法 被 疑 者 となった 高 齢 障 害 者 への 支 援 の 研 究 研 究 代 表 者 田 島 良 昭 社 会 福 祉 法 人 南 高 愛 隣 会 理 事 長 研 究 要 旨 日 本 の 法 律 を 基 本 とし 欧 米 の 法 律 を 融 合 させて 施 行 している 台 湾 の 矯 正 保 護 及 び 社 会 福 祉 における 知 的 障 害 者 の 処 遇 等 について 明 らかになった 研 究 分 担 者 藤 本 哲 也 中 央 大 学 法 学 部 教 授 で 説 明 した 一 連 の 流 れに 関 して 検 証 を 行 う A. 研 究 目 的 台 湾 は 日 本 の 法 律 をベースとし 欧 米 の C. 研 究 結 果 ( 詳 細 は 23 頁 以 降 を 参 照 ) 法 律 を 融 合 させて 施 行 している 国 である 近 刑 事 司 法 制 度 における 知 的 障 害 者 の 把 握 年 台 湾 は グローバルスタンダードに 従 い は 困 難 であったが 矯 正 保 護 社 会 福 祉 日 本 に 先 行 して 法 律 や 制 度 を 確 立 している 施 設 視 察 により 心 身 障 害 者 に 関 する 定 義 ため 台 湾 の 刑 事 司 法 制 度 における 知 的 障 害 が 法 務 部 と 内 政 部 間 で 統 一 されているため 者 の 流 れを 把 握 することにより 当 該 研 究 の 障 害 がある 犯 罪 者 の 処 遇 がスムーズであ 参 考 になると 思 われる したがって 本 研 究 ることが 明 らかになった の 目 的 は 刑 務 所 に 収 容 されている 知 的 障 害 者 の 実 態 を 把 握 することにより 警 察 検 察 D. 考 察 ( 詳 細 は 23 頁 以 降 を 参 照 ) 裁 判 段 階 での 知 的 障 害 者 を 把 握 し その 際 台 湾 には 社 会 福 祉 施 設 である 教 養 院 が 台 湾 における 知 的 障 害 者 の 測 定 方 法 及 び 処 294 か 所 あり 最 先 端 の 施 設 では ある 一 遇 方 法 を 把 握 した 上 で 出 所 後 知 的 障 害 者 定 の 年 齢 までに 施 設 に 入 所 すれば 政 府 の に 対 して 更 生 保 護 施 設 あるいは 社 会 福 祉 施 設 補 助 により 一 生 涯 面 倒 を 見 てくれる 等 の でどのような 社 会 復 帰 のための 訓 練 が 行 われ 制 度 は 検 討 する 余 地 があると 思 われる ているか 等 を 日 本 と 比 較 検 討 することにより 日 本 の 厚 生 労 働 省 と 法 務 省 がどのように 連 E. 結 論 ( 詳 細 は 23 頁 以 降 を 参 照 ) 携 すべきかを 研 究 することにある 台 湾 では 知 的 障 害 者 という 概 念 はあま B. 研 究 方 法 り 認 識 されていないが 障 害 者 の 処 遇 に 関 各 施 設 視 察 前 より 台 湾 の 統 計 を 基 に 研 究 を する 実 務 の 面 では 省 庁 間 の 連 携 が 良 く 図 行 い 各 施 設 を 実 際 に 視 察 した 上 で 施 設 の 職 られているため 政 策 が 実 行 しやすいとい 員 との 情 報 交 換 を 行 うことにより 研 究 目 的 う 点 は 学 ぶに 値 する 藤 本 研 究 グループ 22

25 一 台 湾 視 察 における 日 程 及 び 訪 問 先 1 概 要 触 法 被 疑 者 となった 高 齢 障 害 者 への 支 援 の 研 究 ( 田 島 班 )の 一 環 として 本 年 3 月 1 日 から 4 日 にかけて 本 研 究 の 分 担 研 究 者 である 藤 本 哲 也 を 中 心 に 研 究 協 力 者 である 鮎 田 野 村 田 崎 藤 田 及 び 研 究 助 言 者 を 含 む 総 勢 6 名 で 台 湾 にある 知 的 障 害 者 を 含 む 刑 事 施 設 更 生 保 護 施 設 及 び 社 会 福 祉 施 設 等 4 か 所 を 訪 問 し 犯 罪 を 行 った 知 的 障 害 者 等 に 対 する 処 遇 の 実 態 等 を 視 察 した 以 下 各 施 設 ごとに 詳 細 を 報 告 する 2 日 程 及 び 訪 問 先 日 程 訪 問 機 関 名 訪 問 先 住 所 3/1 更 生 保 護 施 設 唯 心 康 復 之 家 桃 園 大 溪 鎮 民 権 東 路 20 號 財 団 法 人 天 主 教 会 嘉 義 教 区 附 設 嘉 義 縣 私 立 聖 心 教 養 院 嘉 義 縣 東 石 鄉 港 墘 村 號 3/2 內 政 部 南 投 啟 智 教 養 院 南 投 縣 名 間 鄉 仁 和 村 山 腳 巷 1-7 號 3/3 臺 灣 台 中 監 獄 台 中 市 南 屯 區 培 德 路 9 號 二 各 施 設 の 概 要 1 更 生 保 護 施 設 唯 心 康 復 之 家 (1) 施 設 の 概 要 1 台 湾 における 更 生 保 護 施 設 について 台 湾 における 更 生 保 護 施 設 の 沿 革 は 約 20 年 前 まで 遡 る 当 時 そのような 施 設 の 大 部 分 は 公 立 病 院 の 精 神 科 と 提 携 しており 社 会 化 ということが 考 えられていな かった 1994 年 に 健 康 保 険 制 度 が 実 施 されて 以 降 一 般 市 民 によって 運 営 される 方 式 が 出 現 したが 未 だに 脱 施 設 化 の 精 神 に 明 らかに 反 している 大 規 模 な 施 設 が 地 方 において 運 営 されている 2003 年 健 康 保 険 制 度 が 地 域 社 会 での 社 会 復 帰 サービスに 対 する 費 用 を 引 き 上 げたことから 小 規 模 施 設 も 創 設 可 能 となり 現 在 もそうした 事 業 が 上 手 くいっている 2 唯 心 康 復 之 家 の 概 略 について 2004 年 9 月 に 設 立 された 唯 心 康 復 之 家 は 全 国 に 20 か 所 ある 更 生 保 護 施 設 の 1 つで 桃 園 の 大 溪 老 街 にある この 場 所 は 植 物 も 多 く 観 音 廟 も 近 くにあることから 施 設 を 利 用 する 患 者 にとって 環 境 の 良 いところに 位 置 している 当 該 施 設 はソーシャ ルワーカーである 藍 麗 惠 氏 の 自 宅 であり 150 坪 ほどの 敷 地 に 5 階 建 てとなっている 2~3 階 が 女 性 用 4~5 階 が 男 性 用 に 区 別 されていて 各 部 屋 は 定 員 4 名 で 2 段 ベッド が 設 置 されている 2 段 ベッドは 上 段 は 若 年 者 用 下 段 は 障 害 者 用 というように 分 け て 使 用 されている 収 容 者 は 定 員 40 名 であり 3 月 1 日 現 在 37 名 ( 男 性 18 名 女 性 19 名 )が 収 容 されている その 病 状 については 統 合 失 調 症 が 23 名 気 分 障 害 が 6 藤 本 研 究 グループ 23

26 名 統 合 失 調 感 情 障 害 が 8 名 である そして 37 名 のうち 3 名 が 犯 罪 者 であった そ れに 対 して 職 員 は ソーシャルワーカーが 1 名 看 護 師 が 3 名 である 施 設 の 運 営 費 に 関 しては 犯 罪 者 を 除 く 被 収 容 者 は 費 用 を 自 費 で 負 担 するのが 基 本 となっているが 場 合 によっては 被 収 容 者 に 対 して 国 から 健 康 保 険 費 として 補 填 される (2) 処 遇 の 目 標 当 該 施 設 における 処 遇 の 重 点 目 標 は 生 存 価 値 の 追 求 である 具 体 的 内 容 は 3 項 目 からなる 第 1 は 被 収 容 者 に 関 するもので (ⅰ) 友 愛 的 環 境 を 作 り 出 すこと (ⅱ) 当 該 施 設 外 の 定 住 場 所 を 定 めること (ⅲ)ヒューマンケアを 提 供 すること (ⅳ) 社 会 の 暖 かさと 支 援 を 付 与 すること である 第 2 は 家 族 に 関 するもので 不 利 な 家 族 のニーズに 関 心 をもち それにより 被 収 容 者 への 支 援 を 強 化 し ゆったりとした 人 間 関 係 を 再 構 築 することである 第 3 は 地 域 社 会 に 関 するもので (ⅰ) 精 神 病 者 の 生 存 権 を 尊 重 し 許 容 する 方 法 を 主 張 し 教 育 すること (ⅱ) 施 設 収 容 者 に 人 々へ 加 わり 社 会 に 触 れることを 促 進 すること (ⅲ) 地 域 社 会 の 関 心 事 のモデルを 創 設 すること (ⅳ) 代 替 的 な 職 業 機 会 を 調 査 したり 設 けること である (3) 処 遇 の 内 容 当 該 施 設 の 処 遇 内 容 は 5 つの 項 目 からなる それは (ⅰ) 心 身 の 健 康 と 生 活 の 質 の 確 立 と 維 持 (ⅱ) 自 立 能 力 の 獲 得 (ⅲ) 家 族 関 係 の 再 創 出 と 施 設 収 容 者 のケア 面 での ニーズを 支 援 し 関 心 を 払 うこと (ⅳ) 適 切 妥 当 な 地 域 社 会 でのケアとサービスの 提 供 (ⅳ) 民 間 介 護 者 に 対 する 家 族 的 支 援 のニーズの 提 供 である これらの 項 目 の 具 体 例 としては (ⅰ) 再 社 会 化 のための 能 力 の 習 得 (ⅱ) 問 題 解 決 能 力 の 増 強 (ⅲ) 自 主 的 管 理 及 び 人 としての 権 限 付 与 と 参 加 (ⅳ) 仕 事 の 共 有 とチームワーク 及 び 環 境 の 共 有 (ⅳ) 病 気 の 管 理 (ⅵ) 職 業 の 指 導 と 転 職 である こうした 内 容 について 例 えば 健 康 管 理 に 関 しては 日 頃 からの 体 調 管 理 を 被 収 容 者 に 義 務 づけている 帰 宅 時 の 手 洗 いの 励 行 や 体 重 測 定 掃 除 洗 濯 を 適 切 に 実 施 し ている 職 業 訓 練 についても 月 曜 日 から 金 曜 日 までの 週 5 日 被 収 容 者 はガソリン スタンドや 金 物 工 場 などの 仕 事 場 に 向 かい 技 術 の 修 得 を 行 っている さらに 社 会 参 加 の 活 動 として 定 期 的 に 施 設 付 近 の 清 掃 も 実 施 しているとのことである (4) 所 見 台 湾 の 更 生 保 護 施 設 は 必 ずしも 犯 罪 者 の 社 会 復 帰 を 主 眼 としておらず 精 神 障 害 や 帰 住 環 境 が 整 備 されていない 者 を 対 象 としている 点 が 日 本 と 異 なる また 今 回 視 察 した 施 設 は 立 地 条 件 が 非 常 に 良 く 一 見 アパートのような 佇 まいであり 街 と 一 体 化 していることが 印 象 的 であった 施 設 が 町 に 溶 け 込 んでいる 利 点 としては 清 掃 等 のコミュニティ サービスが 盛 んであることが 挙 げられる さらに 処 遇 方 法 藤 本 研 究 グループ 24

27 に 関 して 日 本 が 学 ぶべき 点 は 薬 物 治 療 継 続 のための 処 遇 方 法 である 本 施 設 では 病 状 に 応 じた 薬 が 食 堂 の 壁 に 貼 付 されており 精 神 病 者 が 施 設 を 離 れた 後 も 薬 物 治 療 を 継 続 できるよう 自 分 に 必 要 な 薬 をテストを 用 いて 暗 記 させるという 手 法 を 実 施 して いた これは 日 本 の 更 生 保 護 施 設 では 見 られない 手 法 であり 社 会 復 帰 促 進 のため には 有 用 であるように 思 われる 最 後 に 本 研 究 は 知 的 障 害 者 に 関 する 研 究 というこ とで IQ に 関 する 質 問 をしたのだが その 際 台 湾 では IQ70 以 下 の 者 は 病 院 へ 移 送 することが 一 般 的 であるとの 回 答 を 得 た 2 財 団 法 人 天 主 教 会 嘉 義 教 区 附 設 嘉 義 縣 私 立 聖 心 教 養 院 (1) 施 設 の 概 要 本 施 設 の 沿 革 は 1902 年 スイスに 誕 生 したカトリックの 蒲 敏 道 神 父 が 1962 年 に 台 湾 で 宣 教 活 動 を 開 始 し 1968 年 から 活 動 拠 点 を 嘉 義 に 移 した 後 1977 年 に 聖 心 教 養 院 を 創 立 したことに 始 まる 現 在 の 施 設 は 2009 年 2 月 21 日 に 設 立 されたものである 本 施 設 の 土 地 購 入 設 備 投 資 などの 費 用 は 約 4 億 元 で その 内 訳 は 台 湾 政 府 が1 億 元 その 他 の 民 間 団 体 及 び 海 外 の 団 体 が 約 3 億 元 を 投 資 したということである 本 施 設 は 財 団 法 人 であり その 目 的 はカトリックの 教 義 から 人 間 の 尊 厳 を 至 上 命 題 として 社 会 奉 仕 することにある 本 施 設 の 組 織 としては 董 事 会 というカトリック 会 派 の 指 揮 の 下 指 導 神 師 がその 意 思 決 定 などを 院 長 に 伝 達 し その 院 長 の 下 に 副 院 長 宗 教 に 携 わる 院 牧 室 企 画 担 当 などの 社 工 室 行 政 管 理 室 財 務 組 医 療 教 育 職 業 訓 練 などを 担 当 する 教 保 室 が 配 置 されている 現 在 の 院 長 は 5 年 前 に 訪 日 し 神 戸 の 精 神 障 害 者 の 施 設 を 参 観 し たとのことである 2010 年 3 月 2 日 現 在 本 施 設 には 総 計 172 名 の 職 員 が 奉 職 する なお 本 施 設 における 職 員 は 必 ずしもキリスト 教 に 帰 依 しているわけではない つ まり 本 施 設 は 一 般 人 の 観 点 から 処 遇 を 行 っているのである そして 医 師 は 毎 週 1 回 ( 木 曜 日 ) 婦 人 科 の 医 師 も 月 2 回 の 回 診 を 行 っている 本 施 設 は 医 療 教 育 などを 行 う 場 と 生 活 居 住 空 間 の 場 に 分 界 されている 3 月 2 日 現 在 収 容 人 数 172 名 であり その 内 訳 は 本 施 設 に 居 住 する 100 名 昼 間 だけ 参 院 する 72 名 によって 構 成 されている 対 象 者 は 知 的 障 害 者 及 び 昼 間 のみ 在 院 する 者 並 びに 行 動 可 能 ではあるものの 本 施 設 において 訓 練 を 行 う 必 要 性 がある 者 とされている 台 湾 では 政 府 が 知 的 障 害 者 に 手 帳 を 発 行 し 軽 度 中 度 重 度 極 重 度 の 4 段 階 に 区 分 している この 点 本 施 設 の 費 用 は 軽 度 の 者 は 昼 間 のみ 在 院 の 場 合 は 8,000 元 入 院 の 場 合 は 12,000 元 中 度 の 者 は 昼 間 のみ 在 院 の 場 合 は 12,000 元 入 院 の 場 合 は 16,000 元 重 度 極 重 度 の 者 は 入 院 することとなり 20,000 元 の 費 用 がかかる ただし 政 府 発 行 の 手 帳 によ って 知 的 障 害 者 の 家 族 の 経 済 状 態 に 応 じて 4,000 元 から 7,000 元 が 政 府 から 支 給 さ れるようである さらに 内 政 部 の 統 計 によると 2009 年 においては 知 的 障 害 者 が 107 藤 本 研 究 グループ 25

28 万 人 ( 総 人 口 の 4.6%)おり そのうち 重 度 の 者 が 18%を 占 めるとのことである た だ 台 湾 でも 知 的 障 害 者 であることを 隠 す 傾 向 は 存 在 するから 本 統 計 もその 点 を 留 意 しなくてはならない そして 本 施 設 の 入 院 者 においては 家 族 がいない 者 は 少 な く また 1 年 に 3 回 開 催 される 懇 親 会 に 親 などが 参 加 しなかった 場 合 には 強 制 退 院 さ せるとのことである なぜならば 本 院 は 親 の 愛 情 を 至 上 のものするところから 出 発 しているからである なお 台 湾 の 正 月 である 2 月 及 び 8 月 には 必 ず 親 が 来 る 面 会 はいつでも 可 能 で 時 間 設 定 もなく 歓 迎 しているとのことである (2) 処 遇 の 内 容 本 施 設 では 年 齢 及 び 障 害 の 程 度 に 応 じてグループが 編 成 されており それぞれの グループに 応 じて 居 室 が 分 けられ 様 々な 改 良 器 具 等 を 用 いた 訓 練 が 行 われている 特 筆 すべき 居 室 として 養 護 室 (nursing care group)がある ここは 他 の 居 室 とは 異 なり 居 室 に 医 療 器 具 が 備 わっており 静 穏 室 も 完 備 され 手 厚 い 処 遇 が 実 施 され ている 処 遇 の 主 たるものとしては 感 官 室 と 呼 ばれる 部 屋 で 音 楽 を 聴 き 嗅 覚 を 刺 激 する 感 情 訓 練 車 椅 子 の 人 でもそのまま 水 に 入 れる 水 療 法 さらに 専 用 教 室 で 行 われる 楽 器 を 使 用 した 音 楽 療 法 マウス 等 を 改 良 したコンピューターの 訓 練 及 び 木 工 細 工 の 製 作 等 がある (3) 所 見 本 施 設 の 評 価 としては 台 湾 の 知 的 障 害 者 施 設 の 最 先 端 技 術 を 随 所 に 採 用 し 手 摺 一 本 にも 握 りやすさなど 細 心 の 配 慮 がなされ かつ 職 員 も 充 実 している そして 設 立 目 的 にあるキリスト 教 の 博 愛 主 義 も 注 目 すべき 点 であろう なぜならば 日 本 で も 刑 事 政 策 的 見 地 から 処 遇 理 念 の 基 礎 として 従 来 から 正 木 亮 らによって 博 愛 主 義 が 重 視 されてきたからである それ 故 セイフティネット 構 築 においても 本 施 設 の 博 愛 主 義 の 理 念 ならびに そこから 導 出 される 具 体 的 政 策 は 参 考 に 値 すると 考 える 3 內 政 部 南 投 啟 智 教 養 院 (1) 施 設 の 概 要 本 施 設 は 1970 年 12 月 16 日 に 呉 孝 焜 氏 が 設 立 したものであり 1999 年 から 台 湾 内 政 部 の 管 轄 となり 運 営 されている 知 的 障 害 者 施 設 である 本 施 設 の 利 用 者 は (1) 15 歳 から 34 歳 までの 中 度 重 度 極 重 度 の 知 的 障 害 者 で とりわけ 自 傷 他 害 の 恐 れが ある 者 コミュニケーション 能 力 に 障 害 があることで 日 常 生 活 に 支 障 をきたしている 者 長 期 の 医 療 的 看 護 が 必 要 な 重 大 な 疾 病 を 抱 えている 者 (2)6 歳 から 14 歳 までの 中 度 重 度 極 重 度 知 的 障 害 者 で 自 傷 他 害 の 恐 れやコミュニケーション 能 力 の 障 害 があり また 感 染 の 恐 れがある 重 大 な 疾 病 を 抱 えている 者 あるいは 両 親 が 死 亡 した 藤 本 研 究 グループ 26

29 者 両 親 によるネグレクトの 被 害 者 で 特 別 な 看 護 の 必 要 性 がある 者 等 である 現 在 に おける 本 施 設 の 利 用 者 数 は 320 人 であり 上 記 (2)に 該 当 する 者 は 存 在 しない 本 施 設 では 共 同 生 活 を 実 施 し また 個 々の 知 的 障 害 者 に 適 切 な 教 育 その 他 特 別 なサー ビスを 提 供 することによって 将 来 的 に 自 立 した 生 活 を 営 むことを 可 能 にさせること を 目 標 としている (2) 処 遇 の 内 容 本 項 では 処 遇 の 内 容 に 関 し 8 項 目 に 分 けて 列 挙 する 1 特 別 教 育 - 初 等 教 育 から 中 等 教 育 までの 学 校 教 育 を 行 う 2 日 常 生 活 技 術 -15 歳 以 上 の 重 度 知 的 障 害 者 に 対 して 物 理 療 法 等 を 行 う 3 職 業 訓 練 プログラム-15 歳 以 上 の 知 的 障 害 者 に 対 してガーデニング ごみリサイク リング 梱 包 クリーニング 石 鹸 作 り 等 を 行 わせる その 他 にも 重 度 知 的 障 害 者 に 対 しては 家 具 作 り 中 度 知 的 障 害 者 に 対 してはパン 作 りも 行 わせる 4 就 業 プログラム- 本 施 設 にある 歓 喜 児 (Happy Children s Bakery)での 職 業 訓 練 プロ グラムである 歓 喜 児 は 1999 年 5 月 に 設 立 された 喫 茶 店 である が そこでは 4 名 のインストラクターの 指 導 のもとで パンと 製 菓 技 術 訓 練 と 販 売 接 客 技 術 の 訓 練 を 行 っている 5 通 勤 プログラム- 充 分 な 技 術 が 備 わった 知 的 障 害 者 に 対 しては 日 中 の 間 は 外 部 の 事 業 所 で 働 かせ 夜 間 は 本 施 設 に 戻 って 生 活 させるプログラムを 実 施 している 本 プログラムの 対 象 者 は 現 在 10 名 である 6 余 暇 活 動 プログラム- 芸 術 音 楽 ダンスを 行 い また 近 隣 の 地 域 住 民 と 行 われる 野 外 活 動 やスポーツ 大 会 も 実 施 される 7 医 療 プログラム- 地 域 の 病 院 と 提 携 し 身 体 検 査 や 治 療 を 行 っている 本 施 設 では 各 科 の 医 療 プログラムが 展 開 されているが 本 施 設 でのプログラ ムが 不 充 分 な 場 合 には 他 の 病 院 に 移 送 される 8カウンセリングプログラム-プログラム 医 療 就 業 についての 相 談 を 行 うプログ ラムである (3) 所 見 本 施 設 では 広 大 な 敷 地 を 利 用 して 様 々なプログラムが 展 開 されており とりわ け 積 極 的 に 行 われているのは 職 業 訓 練 プログラムとしてのガーデニング 作 業 である とのことであった 果 物 や 植 物 を 育 てることにより 自 然 との 触 れ 合 い 自 然 の 生 存 能 力 を 学 習 させ それによって 心 を 豊 かにさせることが 重 要 であるとの 説 明 がなされ 実 際 に 農 園 を 視 察 すると 生 き 生 きとした 表 情 でガーデニング 作 業 を 行 っている 利 用 者 が 印 象 的 であった また 本 施 設 では 罪 を 犯 した 知 的 障 害 者 は 存 在 しないとのこ 藤 本 研 究 グループ 27

30 とであったが 院 長 はかつて 少 年 の 矯 正 学 校 で 勤 務 した 経 験 を 持 っており 刑 事 政 策 的 観 点 から 知 的 障 害 者 が 罪 を 犯 さないようにする 教 育 職 業 プログラムを 実 施 して いるようであり やはり 知 的 障 害 者 に 対 しては 就 労 支 援 が 一 番 の 犯 罪 防 止 策 となる とのことであった 日 本 と 同 様 台 湾 においても 就 労 支 援 を 重 要 視 していることが 本 施 設 の 視 察 で 理 解 することができたのであり そのような 意 味 において その 他 の 諸 外 国 における 実 態 調 査 にも 励 まなければならないと 認 識 した 次 第 である 4 臺 灣 台 中 監 獄 ( 台 中 刑 務 所 ) (1) 施 設 の 概 要 台 中 刑 務 所 は 台 湾 新 幹 線 の 停 車 駅 である 台 中 駅 から 約 10 分 という 刑 事 施 設 として は 利 便 性 に 優 れており 台 湾 で 唯 一 医 療 施 設 ( 培 德 病 院 )が 併 設 されている 施 設 で ある 本 施 設 は 1895 年 に 臺 中 監 獄 として 設 立 し 1947 年 に 現 在 の 臺 灣 台 中 監 獄 に 改 称 され 1992 年 に 現 施 設 がある 場 所 に 移 転 し 2003 年 に 培 德 病 院 が 併 設 された 収 容 対 象 は 法 務 部 が 定 める 重 刑 及 び 累 犯 者 であり 刑 期 が 10 年 以 上 の 者 である 収 容 定 員 は 4,076 名 と 台 湾 で 最 も 多 い 収 容 数 を 誇 っており 3 月 3 日 現 在 約 5,600 名 が 収 容 されているため 過 剰 収 容 状 態 にあるといえる 罪 名 別 では 薬 物 事 犯 が 34.8%と 最 も 多 く 次 いで 強 盗 罪 13.8% 性 犯 罪 8.3% 窃 盗 罪 7.8% 殺 人 罪 7.7%の 順 となっ ている また 大 規 模 施 設 にもかかわらず 職 員 は 300 名 しかおらず 1 日 の 稼 働 人 員 は 200 名 である (2) 処 遇 の 内 容 1 医 療 施 設 における 処 遇 今 回 の 参 観 は 知 的 障 害 者 の 処 遇 に 主 眼 を 置 いていたため 主 に 医 療 施 設 を 中 心 としたものであった 医 療 施 設 は 診 察 室 及 び 重 病 治 療 棟 血 液 透 析 室 精 神 病 棟 結 核 病 棟 HIV 感 染 者 病 棟 に 分 けられており 受 刑 者 が 台 湾 全 土 から 移 送 されてくる 治 療 費 は 原 則 自 費 (1 日 2,280 元 )であるが 経 済 状 況 により 政 府 が 補 助 金 を 援 助 して いる この 医 療 施 設 は 中 国 医 療 大 学 と 提 携 しているため 医 師 の 確 保 が 容 易 であり 約 20 名 の 医 師 が 在 籍 している 診 察 室 は 内 科 を 始 め 外 科 眼 科 歯 科 耳 鼻 咽 喉 科 精 神 科 泌 尿 器 科 皮 膚 科 放 射 線 科 等 多 岐 にわたっており 24 時 間 対 応 が 可 能 であ る 重 病 治 療 棟 では 重 症 者 に 対 して 68 の 病 床 が 設 置 されている 血 液 透 析 室 には 血 液 透 析 機 が 18 台 あり 1 日 4 回 治 療 ができることから 1 日 に 72 名 の 治 療 が 可 能 と なっている これは 日 本 で 最 多 の 透 析 機 を 所 有 している 島 根 あさひ 社 会 復 帰 促 進 セ ンターの 14 台 を 上 回 っているので 透 析 治 療 に 関 しては 台 中 の 方 が 恵 まれているよ うに 思 われる 精 神 病 棟 では 精 神 病 者 350 名 が 収 容 可 能 であるが 3 月 3 日 現 在 約 250 名 が 収 容 されている 精 神 病 棟 は 開 放 的 で 多 くの 植 物 が 植 えられている 明 る い 雰 囲 気 の 概 観 とは 異 なり 舎 房 はとても 暗 く 2 名 から 4 名 を 1 室 に 収 容 しており 藤 本 研 究 グループ 28

31 ドアには 病 名 と 罪 名 が 併 記 されている 精 神 病 が 軽 度 な 者 は 病 舎 に 併 設 されている 工 場 ( 第 4 工 場 )にて 簡 単 な 作 業 を 行 っている 2 一 般 的 な 台 中 刑 務 所 における 処 遇 医 療 施 設 に 収 容 されていない 者 の 処 遇 に 関 しては 日 本 の 制 度 と 同 様 である 刑 務 所 に 収 容 された 受 刑 者 は 分 類 後 教 誨 教 育 及 び 技 能 訓 練 を 受 け 刑 期 終 了 後 出 所 となる 技 能 訓 練 は 短 期 が 2 か 月 ~6 か 月 未 満 長 期 が 6 か 月 以 上 となっている 技 能 訓 練 もほとんど 日 本 と 類 似 しており 七 彩 工 坊 という 工 芸 品 や 藍 染 め 等 の 訓 練 を 行 っている 日 本 との 相 違 点 は 近 年 放 送 大 学 と 呼 ばれる 通 信 大 学 の 講 座 を 受 講 し 大 学 の 単 位 が 取 得 できる 点 である その 際 自 費 で 電 子 手 帳 等 を 購 入 し 使 用 可 能 で あるとのことである (3) 所 見 台 湾 では 医 療 刑 務 所 という 概 念 がそれほど 発 展 していないため 現 段 階 では 医 療 施 設 が 併 設 する 段 階 にとどまっている したがって 精 神 病 者 の 処 遇 も 進 んでおらず 重 度 の 障 害 者 でも 単 独 室 に 収 容 することなく 2 名 ~4 名 の 居 室 に 収 容 しているような 状 態 である 知 的 障 害 者 に 関 しても 病 名 は 認 識 しているものの 知 的 障 害 者 として の 識 別 は 行 っていないとのことである しかしながら 現 在 は 刑 務 所 における 知 的 障 害 者 等 の 研 究 は 実 施 されていないが 日 本 とは 異 なり 医 療 スタッフが 充 実 している 上 に 精 神 科 の 医 師 も 在 籍 しているので 今 後 日 本 よりも 精 神 病 の 研 究 が 発 展 する 余 地 があるように 思 われる 以 上 が 台 湾 にある 知 的 障 害 者 を 含 む 刑 事 施 設 更 生 保 護 施 設 及 び 社 会 福 祉 施 設 等 4 か 所 を 訪 問 し 犯 罪 を 行 った 知 的 障 害 者 等 に 対 する 処 遇 の 実 態 等 を 視 察 した 結 果 である 藤 本 研 究 グループ 29

32 別 紙 4 保 護 局 のアンケート 調 査 ( 結 果 概 要 ) 起 訴 猶 予 となり 保 護 観 察 所 に 更 生 緊 急 保 護 の 申 出 を 行 った 知 的 障 害 者 の 状 況 に 関 する 調 査 ( 結 果 概 要 ) 調 査 対 象 平 成 21 年 12 月 及 び 平 成 22 年 1 月 の 2 月 間 に 保 護 観 察 所 に 更 生 緊 急 保 護 の 申 出 を 行 った 起 訴 猶 予 者 調 査 方 法 全 国 の 保 護 観 察 所 において 担 当 保 護 観 察 官 が 対 象 者 本 人 との 面 接 または 前 件 記 録 を 確 認 するなどして 所 定 の 調 査 票 に 回 答 を 行 った 基 本 データ 調 査 対 象 者 :227 人 (うち 65 歳 以 上 37 人 ) 年 間 ( 推 計 )1,362 人 (うち 65 歳 以 上 222 人 ) 更 生 緊 急 保 護 ( 過 去 5 年 間 における 平 均 値 ):10,436 人 検 察 庁 終 局 処 理 人 員 における 起 訴 猶 予 者 ( 過 去 5 年 間 における 平 均 値 ):110,206 人 平 均 値 2004 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 更 生 緊 急 保 護 10,436 8,772 9,111 10,145 11,557 12,595 起 訴 猶 予 者 110, , , , , ,577 注 :* 検 察 庁 終 局 処 理 人 員 における 起 訴 猶 予 においては 自 動 車 による 過 失 致 死 傷 及 び 道 路 交 通 法 等 違 反 被 疑 事 件 を 除 く 結 果 概 要 における 表 は 2 月 間 の 調 査 対 象 者 を 基 に 保 護 観 察 所 に 申 出 を 行 った 年 間 の 起 訴 猶 予 者 数 を 推 計 し それぞれの 項 目 別 に 起 訴 猶 予 者 が 更 生 緊 急 保 護 及 び 検 察 庁 終 局 処 理 人 員 にどの 程 度 含 まれているかを 示 したものである( 数 値 に 関 しては 四 捨 五 入 のため 若 干 の 誤 差 あり) 表 の( ) 内 の 数 値 は 65 歳 以 上 の 結 果 である 結 果 概 要 1 年 齢 表 1 は 今 回 の 調 査 結 果 を 基 に 更 生 緊 急 保 護 及 び 検 察 庁 終 局 処 理 人 員 における 起 訴 猶 予 者 を 年 齢 別 に 推 計 した 結 果 である 更 生 緊 急 保 護 の 申 出 を 行 った 起 訴 猶 予 者 を 年 齢 別 にみると 51 歳 以 上 60 歳 以 下 が 80 人 (36%)と 最 も 多 く 次 いで 61 歳 以 上 70 歳 以 下 が 50 人 (22%) 31 歳 以 上 40 歳 以 下 が 35 人 (15%) 41 歳 以 上 50 歳 以 下 が 33 人 (15%) 21 歳 以 上 30 歳 以 下 が 21 人 (9%) 71 藤 本 研 究 グループ 30

33 歳 以 上 が 7 人 (3%) 20 歳 以 下 が 1 人 (1% 未 満 )の 順 となっている 表 1 調 査 結 果 227 年 間 ( 推 計 ) 1,362 更 生 緊 急 保 護 10,436 起 訴 猶 予 者 110, 歳 以 下 歳 , 歳 ,609 16, 歳 ,517 16, 歳 ,678 38, 歳 ,299 24, 歳 以 上 ,398 注 :* 年 齢 区 分 は 異 なるが 一 般 的 に 高 齢 者 と 呼 ばれる 65 歳 以 上 は 37 人 (16%)と なっている 2 性 別 男 女 別 人 数 では 男 性 が 149 人 (66%)と 過 半 数 以 上 を 占 め 女 性 は 78 人 (34%)である 高 齢 者 に 関 しては 男 性 の 割 合 が 73%となっているため 高 齢 者 になるにつれて 男 性 の 割 合 が 増 加 する 傾 向 にあるといえる 表 2 調 査 結 果 227(37) 年 間 ( 推 計 ) 1,362(222) 更 生 緊 急 保 護 10,436(1,701) 起 訴 猶 予 者 110,206(17,963) 男 性 149(27) 894(162) 6,850(1,241) 72,338(13,108) 女 性 78(10) 468 (60) 3,586 (460) 37,868 (4,855) 3 刑 事 処 分 歴 刑 事 処 分 歴 に 関 しては 8 項 目 に 分 けられているが 刑 事 処 分 歴 における 可 否 の 比 率 は 半 々である まず 刑 事 処 分 歴 ありを 見 ると 不 詳 の 者 が 27 人 (12%)と 最 多 を 占 めてお り 次 に 起 訴 猶 予 を 言 い 渡 された 者 が 26 人 (11%) 以 後 実 刑 22 人 (10%) 単 純 猶 予 19 人 (8%) 罰 金 10 人 (4%) 執 行 猶 予 6 人 (3%) 拘 留 科 料 0 人 と 続 いている しかしながら 高 齢 者 では 実 刑 (16%)の 割 合 が 最 も 高 く 次 いで 執 行 猶 予 罰 金 不 詳 が 同 率 で 11%を 占 めている したがって 高 齢 者 では 執 行 猶 予 起 訴 猶 予 及 び 単 純 猶 予 が 少 なく 実 刑 が 多 いことから 再 犯 者 が 多 いと 考 えられる 藤 本 研 究 グループ 31

34 表 3 調 査 結 果 227(37) 年 間 ( 推 計 ) 1,362(222) 更 生 緊 急 保 護 10,436(1,701) 起 訴 猶 予 者 110,206(17,963) な し 117(14) 702 (84) 5,379 (644) 56,802 (6,797) 実 刑 22 (6) 132 (36) 1,011 (276) 10,681 (2,913) 執 行 猶 予 6 (4) 36 (24) 276 (184) 2,913 (1,942) 単 純 猶 予 19 (3) 114 (18) 874 (138) 9,224 (1,457) 罰 金 10 (4) 60 (24) 460 (184) 4,855 (1,942) 起 訴 猶 予 26 (2) 156 (12) 1,195 (92) 12,623 (971) 不 詳 27 (4) 162 (24) 1,241 (184) 13,108(1,942) 拘 留 科 料 0 (0) 0 (0) 0 (0) 0 (0) 4 保 護 処 分 歴 保 護 処 分 歴 では 処 分 歴 なしが 65%と 過 半 数 を 占 めている 処 分 歴 ありの 者 について は 不 詳 が 28%と 最 も 高 い 割 合 を 示 し 次 いで 少 年 院 (5%)となっている 高 齢 者 については 処 分 歴 なし(49%)と 不 詳 (49%)で 98%を 占 めている これは 高 齢 者 として 更 生 緊 急 保 護 を 求 める 者 ほど 保 護 処 分 歴 ありの 割 合 が 高 いことが 読 み 取 れる 表 4 調 査 結 果 227(37) 年 間 ( 推 計 ) 1,362(222) 更 生 緊 急 保 護 10,436(1,701) 起 訴 猶 予 者 110,206(17,963) な し 146(18) 876(108) 6,712 (828) 70,881 (8,739) 少 年 院 送 致 11 (1) 66 (6) 506 (46) 5,340 (486) 保 護 観 察 2 (0) 12 (0) 92 (0) 971 (0) 審 判 不 開 始 3 (0) 18 (0) 138 (0) 1,457 (0) 不 詳 64(18) 384(108) 2,942 (828) 31,071 (8,739) 児 童 自 立 支 援 施 設 1 (0) 6 (0) 46 (0) 486 (0) 不 処 分 0 (0) 0 (0) 0 (0) 0 (0) 藤 本 研 究 グループ 32

35 5 保 護 カードの 有 無 保 護 カードの 有 無 については ありが 96%と 大 半 を 占 め なしが 3% 交 付 されたと 述 べるものの 提 示 がない 場 合 が 1%という 結 果 になっている 高 齢 者 に 関 しては 保 護 カードありが 92% 交 付 されたと 述 べるものの 提 示 がない 場 合 が 8%と 保 護 カードなしという 者 は 全 く 存 在 しないという 相 違 点 がある 表 5 調 査 結 果 227(37) 年 間 ( 推 計 ) 1,362(222) 更 生 緊 急 保 護 10,436(1,701) 起 訴 猶 予 者 110,206(17,963) な し 7 (0) 42 (0) 322 (0) 3,398 (0) あ り 217(34) 1,302(204) 9,976(1,563) 105,351(16,507) 交 付 主 張 提 示 なし 3 (3) 18 (18) 138 (138) 1,457 (1,457) 6 保 護 を 申 し 出 た 理 由 保 護 を 申 し 出 た 理 由 に 関 しては 一 時 保 護 が 49% 宿 泊 保 護 が 44%と 若 干 一 時 保 護 の 割 合 が 高 いものの あまり 差 異 はない しかしながら 高 齢 者 の 場 合 は 一 時 保 護 が 57% 宿 泊 保 護 が 30%というように 明 らかに 宿 泊 保 護 を 求 めて 保 護 を 申 請 するケースが 多 いといえる 表 6 調 査 結 果 227(37) 年 間 ( 推 計 ) 1,362(222) 更 生 緊 急 保 護 10,436(1,701) 起 訴 猶 予 者 110,206(17,963) 宿 泊 保 護 101(11) 606 (66) 4,643 (506) 49,034 (5,340) 一 時 保 護 111(21) 666(126) 5,103 (965) 53,889(10,195) その 他 15 (5) 90 (30) 690 (230) 7,282 (2,427) 7 申 出 時 の 知 的 障 害 (の 疑 い)の 有 無 知 的 障 害 なしが 96%と 大 半 を 占 め 知 的 障 害 あり(1%)と 知 的 障 害 の 疑 いあり(2%) を 合 わせても 3%のみであるが 更 生 緊 急 保 護 では 両 者 を 合 わせて 368 人 検 察 庁 終 局 処 理 人 員 まで 遡 れば 3884 人 もの 知 的 障 害 あるいはその 疑 いがある 者 が 存 在 する 可 能 性 があ る 高 齢 者 に 限 れば 知 的 障 害 ありの 者 は 0 人 であったが 知 的 障 害 の 疑 いのある 者 は 3% おり 更 生 緊 急 保 護 では 46 人 起 訴 猶 予 者 では 486 人 存 在 すると 推 測 できる 藤 本 研 究 グループ 33

36 表 7 調 査 結 果 227(37) 年 間 ( 推 計 ) 1,362(222) 更 生 緊 急 保 護 10,436(1,701) 起 訴 猶 予 者 110,206(17,963) な し 216(33) 1,296(198) 9,930(1,517) 104,866(16,021) 知 的 障 害 あり 3 (0) 18 (0) 138 (0) 1,457 (0) 知 的 障 害 の 疑 い 5 (1) 30 (6) 230 (46) 2,427 (486) 不 明 3 (3) 18 (18) 138 (138) 1,457 (1,457) 8 療 育 手 帳 取 得 の 有 無 療 育 手 帳 に 関 しては なしが 99%であり ありが 1%という 結 果 になっている 表 7 の 知 的 障 害 の 有 無 に 照 らし 合 わせてみると 知 的 障 害 ありと 療 育 手 帳 ありの 年 間 ( 推 計 ) からは 知 的 障 害 と 診 断 された 者 で 療 育 手 帳 がない 者 はわずかであるが 検 察 庁 終 局 処 理 人 員 で 比 較 した 場 合 知 的 障 害 者 1,457 人 に 対 し 療 育 手 帳 ありの 者 は 971 人 となり 約 67%の 者 にしか 療 育 手 帳 が 発 行 されていないことになる 高 齢 者 の 場 合 も 同 様 である 表 8 調 査 結 果 227(37) 年 間 ( 推 計 ) 1,362(222) 更 生 緊 急 保 護 10,436(1,701) 起 訴 猶 予 者 110,206(17,963) 療 育 手 帳 なし 225(37) 1,350(222) 10,344(1,701) 109,235(17,963) 療 育 手 帳 あり 2 (0) 12 (0) 92 (0) 971 (0) 取 得 主 張 提 示 なし 0 (0) 0 (0) 0 (0) 0 (0) 9 社 会 資 源 の 有 無 とその 内 容 社 会 資 源 の 有 無 については なしが 68%と 過 半 数 を 占 めており 次 いで 親 族 等 知 人 その 他 がそれぞれ 10% 雇 主 が 2%の 順 となっている 一 方 高 齢 者 では なしが 57% その 他 が 27% 知 人 が 11% 親 族 等 及 び 雇 主 が 3% の 順 になっており 社 会 資 源 なしの 数 値 が 平 均 値 よりは 低 いが 親 族 等 の 割 合 が 低 い 点 が 特 徴 的 である 藤 本 研 究 グループ 34

37 表 9 調 査 結 果 227(37) 年 間 ( 推 計 ) 1,362(222) 更 生 緊 急 保 護 10,436(1,701) 起 訴 猶 予 者 110,206(17,963) な し 158(21) 948(126) 7,264 (965) 76,707(10,195) 親 族 等 22 (1) 132 (6) 1,011 (46) 10,681 (486) 知 人 22 (4) 132 (24) 1,011 (184) 10,681 (1,942) 雇 主 4 (1) 24 (6) 184 (46) 1,942 (486) その 他 21(10) 126 (60) 965 (460) 10,195 (4,855) 10 保 護 を 申 し 出 た 理 由 別 措 置 の 実 施 内 容 保 護 を 申 し 出 た 上 で 措 置 が 実 施 された 割 合 を 理 由 別 にみると 宿 泊 希 望 の 実 施 率 は 84% 一 時 保 護 では 49%となっている 詳 細 は 表 11 以 降 を 参 照 表 10 措 置 の 実 施 内 容 保 護 を 申 し 出 た 保 護 を 申 し 出 た 自 庁 保 護 理 由 人 数 委 託 保 護 食 事 給 与 衣 料 給 与 旅 費 給 与 宿 泊 保 護 を 希 望 一 時 保 護 を 希 望 その 他 総 計 (1) 委 託 保 護 の 有 無 委 託 保 護 に 関 しては 委 託 保 護 なしが 76%を 占 め ありは 24%にとどまっている しかし 高 齢 者 の 場 合 委 託 保 護 なしが 95% 更 生 保 護 施 設 への 委 託 保 護 ありが 5% となっていることから 委 託 保 護 が 困 難 であることがうかがえる 表 11 調 査 結 果 227(37) 年 間 ( 推 計 ) 1,362(222) 更 生 緊 急 保 護 10,436(1,701) 起 訴 猶 予 者 110,206(17,963) な し 172(35) 1,032(210) 7,907(1,609) 83,504(16,992) あり( 更 生 保 護 施 設 ) 55 (2) 330 (12) 2,529 (92) 26,702 (971) あり(その 他 ) 0 (0) 0 (0) 0 (0) 0 (0) 藤 本 研 究 グループ 35

38 (2) 自 庁 保 護 の 有 無 自 庁 保 護 については なしが 62%と 過 半 数 を 占 め ありは 38%である 高 齢 者 に 関 しては 自 庁 保 護 なしが 30% ありが 70%と 数 値 が 逆 転 しているため 高 齢 者 になるほど 自 庁 保 護 が 実 施 される 確 率 が 高 くなると 考 えられる 表 12 調 査 結 果 年 間 ( 推 計 ) 227(37) 1,362(222) 更 生 緊 急 保 護 10,436(1,701) 起 訴 猶 予 者 110,206(17,963) な し 140(11) 840 (66) 6,436 (506) 67,968 (5,340) あ り 87(26) 522(156) 4,000(1,195) 42,238(12,623) (3) 自 庁 保 護 の 内 容 表 13 衣 料 給 与 衣 料 給 与 では なしが 96%を 占 め ありが 4%のため ほとんど 実 施 されていないと 思 われる 高 齢 者 に 関 しては なしが 100%のため 同 様 のことがあてはまる 調 査 結 果 年 間 ( 推 計 ) 227(37) 1,362(222) 更 生 緊 急 保 護 10,436(1,701) 起 訴 猶 予 者 110,206(17,963) な し 219(37) 1,314(222) 10,068(1,701) 106,322(17,963) あ り 8 (0) 48 (0) 368 (0) 3,884 (0) 表 14 医 療 援 助 自 庁 保 護 のうち 医 療 援 助 は データを 見 る 限 り 皆 無 に 等 しい 調 査 結 果 年 間 ( 推 計 ) 227(37) 1,362(222) 更 生 緊 急 保 護 10,436(1,701) 起 訴 猶 予 者 110,206(17,963) な し 227(37) 1,362(222) 10,436(1,701) 110,206(17,963) あ り 0 (0) 0 (0) 0 (0) 0 (0) 表 15 食 費 給 与 食 費 給 与 は なしが 85%と 大 半 を 占 め ありは 15%に 過 ぎない 高 齢 者 の 場 合 な しが 92% ありが 8%なので 高 齢 者 の 方 が 保 護 を 受 ける 割 合 が 減 少 している 調 査 結 果 年 間 ( 推 計 ) 227(37) 1,362(222) 更 生 緊 急 保 護 10,436(1,701) 起 訴 猶 予 者 110,206(17,963) な し 192(34) 1,152(204) 8,827(1,563) 93,214(16,507) あ り 35(3) 210 (18) 1,609 (138) 16,992 (1,457) 藤 本 研 究 グループ 36

39 表 16 旅 費 給 与 旅 費 給 与 の 場 合 なしが 81% ありが 19%となっている 高 齢 者 については なし が 97%とさらに 割 合 が 上 昇 し ありは 3%にすぎない 調 査 結 果 年 間 ( 推 計 ) 227(37) 1,362(222) 更 生 緊 急 保 護 10,436(1,701) 起 訴 猶 予 者 110,206(17,963) な し 183(36) 1,098(216) 8,413(1,655) 88,845(17,476) あ り 44 (1) 264 (6) 2,023 (46) 21,362 (486) 表 17 更 生 保 護 関 係 団 体 による 援 助 更 生 保 護 関 係 団 体 による 援 助 では 金 銭 の 給 与 が 64%と 最 も 高 く 次 いで なしが 23% 金 銭 及 び 物 品 の 給 与 が 9% 物 品 の 給 与 が 4%と 続 いている 他 方 高 齢 者 に 関 しては 金 銭 の 給 与 が 73% なしが 17% 物 品 の 給 与 が 5% 金 銭 及 び 物 品 の 給 与 が 3%となっており 援 助 なしが 減 少 し 金 銭 の 給 与 の 割 合 が 高 い 傾 向 にあるといえる 調 査 結 果 年 間 ( 推 計 ) 227(37) 1,362(222) 更 生 緊 急 保 護 10,436(1,701) 起 訴 猶 予 者 110,206(17,963) な し 57 (7) 342 (42) 2,621 (322) 27,673 (3,398) 金 銭 の 給 与 142(27) 852 (162) 6,528(1,241) 68,939(13,108) 物 品 の 給 与 9 (2) 54 (12) 414 (92) 4,369 (971) 金 銭 及 び 物 品 の 給 与 19 (1) 114 (6) 874 (46) 9,224 (486) 以 上 藤 本 研 究 グループ 37

40 別 紙 5 外 国 文 献 の 紹 介 1 アメリカに 関 する 文 献 Teplin, L. A., Keeping the Peace: Police Discretion and Mentally Ill Persons, Rockville, MD: NCRJS Photocopy Services, Petersilia, J., Doing Justice?: Criminal Offenders with Developmental Disabilities, Detailed Research Findings, Berkely, CA: California Policy Research Ctr., Prins, S. J., and L. Draper, Improving Outcomes for People with Mental Illness under Community Corrections Supervision: A guide to Research, New York, NY: Council of State Government Justice Ctr., Mears, D. P., and L. Y. Aron, Addressing the Needs of Youth with Disabilities in the Juvenile Justice System: The Current State of Knowledge, Washington, DC: The Urban Institute, Conly, C., Coordinating Community Services for Mentally Ill Offenders: Maryland's Community Criminal Justice Treatment Program, Rockville, MD: National Institute of Justice, California Board of Corrections, Mentally Ill Offender Crime Reduction Grant Program, Sacramento, CA: California Board of Corrections, Brown, K. A., Assertive Community Treatment: A Reentry Model for Seriously Mentally Ill Offenders, Columbus, OH: Ohio Dept. of Rehabilitation and Correction, Ctr. on Juvenile and Criminal Justice, Addressing Gaps in Post-Release Services for Mentally Ill Offenders: One Community's Response, Rockville, MD: NCJRS Photocopy Services, Phipps, P., and G. J. Gagliardi, Implementation of Washington's Dangerous Mentally Ill Offender Law: Preliminary Findings, Olympia, WA: Washington State Institute for Public Policy, Phipps, P., and G. J. Gagliardi, Washington's Dangerous Mentally Ill Offender Law: Program Selection and Services Interim Report, Olympia, WA: Washington State Institute for Public Policy, Nieto, M., Mentally Ill Offenders in California's Criminal Justice System, Sacramento, CA: California Research Bureau,1999. McDonald, D. C., and M. Teitelbaum, Managing Mentally Ill Offenders in the Community: Milwaukee's Community Support Program, Rockville, MD: National Institute of Justice, Visher, C. A., Naser, R. L., Baer, D., and J. Jannetta, In Need of Help: Experiences of Seriously Ill Prisoners Returning to Cincinnati, Washington, DC: The Urban Institute, 藤 本 研 究 グループ 38

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45 Psychiatry,Vol.31,No.4,2008,pp Brookbanks, W. J., Intellectual disability, fitness to plead and international obligations, Journal of Law & Medicine,Vol.4,1996,pp Stancliffe, R. J., Parmenter, T. R., Wiese, M and Riches, V. C., Intellectual disabilities and mental illness in the NSW criminal justice system, International Journal of Law and Psychiatry,Vol.29,No.5,2006,pp Gunn, Y. and Roselen,K., Legal lifeline for people with mental health or Intellectual disabilities, Alternative Law Journal, Vol.30,No.4,2005,p199. Bonardi, A, The Balance between Choice and Control: Risk Management in New Zealand Intellectual Disability Service, Wellington,N.Z., Fulbright New Zealand,2009. Francis, L. P., Employment and Intellectual disability, The Journal of Gender, Race, and Justice, Vol.8,No.2,2004,pp Underwood, R. and Cockram, J., Offenders with an Intellectual disability and arrest process, Law in Context, Vol.17,No.2,2000,pp McSherry, B., A review of the New South Wales Law Reform Commission s Report: People with an Intellectual disability and the criminal justice system, Monash University Law Review, Vol.25,No.1,1999,pp Byrnes, L., Justice and Intellectual disability, Alternative Law Journal, Vol.22, No.5,1997,pp Brookmanks, W., insanity in the criminal law: reform in Australia and New Zealand, The Juridical Review, Vol.2003,pt1,2003,pp Finn, J., Criminal Justice in New Zealand, Otago Law Review, Vol.12, No.1,2009,pp Corns, C., Police summary prosecutions in Australia and New Zealand: some comparisons, University of Tasmania Law Review, Vol.19, No.2,2000,pp Briggs, M. and Dawkins, K., Criminal Law, New Zealand Law Review, pt3,2008,pp Taua, C. and Farrow, T., Negotiating complexities: An ethnographic study of intellectual disability and mental health nursing in New Zealand, International Journal of Mental Health Nursing,Vol.18,No.4,pp ,2009. Samuels, A., O Driscoll, C. and Allnutt, S., Fitness issues in the context of judicial proceedings, Australasian Psychiatry, Vol.15,No.3,pp ,2007. Browne, M. A. O., Wells, J E. and Scott, K. M., Te Rau Hinengaro: The New Zealand Mental Health Survey, Wellington, Ministry of Health,2006. Lennox, N., Taylor, M., Rey-Conde, T., Bain, C. Purdie, DM. and Boyle, F., Beating 藤 本 研 究 グループ 43

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47 Ministry of Health, Guidelines for the Role and Function of Specialist Assessors: Under the Intellectual Disability(Compulsory Care and Rehabilitation)Act 2003, Wellington, Ministry of Health,2004. 以 上 藤 本 研 究 グループ 45

48 触 法 被 疑 者 となった 高 齢 障 害 者 への 支 援 の 研 究 ( 田 島 班 ) 荒 研 究 グループ 平 成 21 年 度 研 究 報 告 書 弁 護 活 動 と 福 祉 との 連 携 に 関 する 研 究 触 法 被 疑 者 となった 高 齢 者 障 がい 者 に 対 しては 弁 護 活 動 と 福 祉 との 連 携 によって その 後 の 再 犯 防 止 に 向 けた 具 体 的 な 予 防 策 が 必 要 なところ 現 段 階 においては 触 法 被 疑 者 の 実 情 さえも 把 握 されておらず その 具 体 的 な 方 策 についても 明 確 な 整 理 がなされてい ないのが 現 状 である そのため 当 研 究 グループでは 本 年 度 触 法 被 疑 者 被 告 人 となった 高 齢 障 がい 者 に 対 する 弁 護 活 動 について その 現 場 の 実 態 や 問 題 点 等 を 広 く 洗 い 出 す 作 業 を 行 った 具 体 的 には 触 法 高 齢 者 障 がい 者 をめぐり 被 疑 者 段 階 公 判 段 階 での 問 題 点 を 洗 い 出 した うえで( 後 記 第 1 被 疑 者 段 階 での 課 題 第 2 公 判 段 階 での 課 題 ) 近 時 新 た に 導 入 された 裁 判 員 制 度 や 日 本 司 法 支 援 センター 固 有 の 問 題 点 を 洗 い 出 す 作 業 を 行 った ( 後 記 第 3 裁 判 員 裁 判 における 課 題 第 4 日 本 司 法 支 援 センター( 法 テラス)に 関 連 する 課 題 ) そのうえで これらの 課 題 を 前 提 として 近 時 福 祉 との 連 携 をしなが ら 効 果 的 な 弁 護 活 動 をしようとする 試 み( 後 記 第 5 福 祉 との 連 携 )や 弁 護 士 会 と して 触 法 障 がい 者 をサポートする 動 き( 後 記 第 6 あらたな 弁 護 士 会 の 動 き )が 報 告 されたので これらの 実 態 調 査 を 行 った なお これらの 問 題 点 の 洗 い 出 し 作 業 にあたり 具 体 的 事 例 を 提 示 できるものについては 可 能 な 限 り 当 該 事 例 を 紹 介 するようにした そのうえで これらをふまえて 現 時 点 で 考 え 得 る 今 後 に 向 けての 提 言 提 案 をとりま とめた( 後 記 第 7 今 後 に 向 けて ) なお 本 研 究 は 日 本 弁 護 士 連 合 会 高 齢 者 障 がい 者 の 権 利 に 関 する 委 員 会 第 2 部 会 ( 障 がい 者 に 関 する 問 題 を 担 当 する 部 会 )の 全 面 的 な 協 力 のもとに 進 められた 荒 研 究 グループ 3

49 第 1 起 訴 前 段 階 での 課 題 まず 起 訴 前 段 階 において 触 法 高 齢 者 障 がい 者 等 が 抱 える 課 題 問 題 点 について 検 討 がなされた 最 初 に 逮 捕 から 起 訴 までの 制 度 の 概 要 をまとめた 上 で 触 法 高 齢 者 障 が い 者 が 抱 える 課 題 問 題 点 として 以 下 の1 被 疑 者 が 孤 独 な 状 態 に 置 かれるという 問 題 2 供 述 録 取 書 をめぐる 問 題 3 密 室 での 取 調 べをめぐる 問 題 4 障 がい 者 が 捜 査 官 に 迎 合 しやすく 誘 導 されやすいという 問 題 5 黙 秘 権 をめぐる 問 題 6 弁 護 人 選 任 権 をめぐる 問 題 が 挙 げられた 1 逮 捕 から 起 訴 までの 制 度 の 概 要 (1) 手 続 の 流 れ( 資 料 1 参 照 ) ア 逮 捕 逮 捕 とは 捜 査 機 関 ( 警 察 や 検 察 など)が ある 人 に 対 して 何 らかの 罪 を 犯 し たのではないか との 疑 いをもったとき 法 律 に 基 づいて 身 体 を 拘 束 する 手 続 のこ とをいう ところで 逮 捕 には 逮 捕 令 状 が 必 要 でない 現 行 犯 逮 捕 と 逮 捕 令 状 が 必 要 な 通 常 逮 捕 緊 急 逮 捕 がある 通 常 逮 捕 と 緊 急 逮 捕 との 違 いは 逮 捕 令 状 を 用 意 した 上 で 逮 捕 するか 緊 急 性 があり とりあえず 身 柄 拘 束 した 後 に 逮 捕 令 状 を 用 意 するかの 違 いで 前 者 が 通 常 逮 捕 で 後 者 が 緊 急 逮 捕 である 人 の 身 柄 を 拘 束 することは 人 権 侵 害 そのものなので それを 許 すためには 裁 判 所 による 関 与 ( 逮 捕 令 状 )が 必 要 と なるが 現 に 罪 を 行 なっているところを 発 見 されたり まさに 罪 を 行 ない 終 わった ところを 発 見 されたという 場 合 には 犯 行 事 実 がはっきりとしているので 裁 判 所 の 関 与 なしに 身 柄 を 拘 束 することが 許 されている イ 検 察 官 送 致 逮 捕 されると 警 察 の 留 置 場 か 拘 置 所 に 収 容 される(ほとんどの 場 合 は 警 察 の 留 置 場 に 収 容 される ) 捜 査 機 関 からは 被 疑 者 と 呼 ばれ 捜 査 の 対 象 として 扱 われるようになる 警 察 に 逮 捕 されると 48 時 間 以 内 に 逮 捕 された 被 疑 者 書 類 および 証 拠 物 (これらをまとめて 事 件 という )が 検 察 官 の 元 へ 送 られる(これ を 検 察 官 送 致 手 続 送 検 という) マスコミ 用 語 で 書 類 送 検 という 言 葉 がある が これは 被 疑 者 を 逮 捕 勾 留 の 必 要 がない 事 件 や 被 疑 者 が 送 検 以 前 に 死 亡 した 事 件 等 のように 被 疑 者 を 逮 捕 しないで 書 類 や 証 拠 物 だけを 検 察 官 に 送 る 場 合 をい う ウ 勾 留 被 疑 者 に 定 まった 住 所 がなかったり 逃 亡 すると 疑 うに 足 りる 相 当 な 理 由 があっ たり または 証 拠 隠 滅 ( 証 拠 や 証 人 を 隠 したりすることをいう)をすると 疑 うに 足 りる 相 当 な 理 由 があるため 検 察 官 が 被 疑 者 の 身 体 拘 束 を 続 ける 必 要 があると 考 えれ ば 送 検 後 24 時 間 以 内 に 裁 判 官 に 引 き 続 き 身 体 を 拘 束 するように 請 求 する( 勾 留 請 求 という ) この 逮 捕 に 引 き 続 く 身 体 拘 束 を 勾 留 という 結 局 逮 捕 荒 研 究 グループ 4

50 の 手 続 としては 最 大 で72 時 間 ( 検 察 官 送 致 までの48 時 間 と 勾 留 請 求 までの24 時 間 との 合 計 ) 裁 判 所 による 勾 留 決 定 がないまま 身 体 の 拘 束 を 受 けることになる 検 察 官 からの 勾 留 請 求 があると 裁 判 官 が 被 疑 者 の 言 い 分 を 聞 いたうえで(これを 勾 留 質 問 という) 引 き 続 き 身 体 を 拘 束 するかどうかを 決 める このとき 犯 罪 を 犯 したという 疑 いがない あるいは 定 まった 住 所 があり 逃 亡 や 罪 証 隠 滅 す ると 疑 うに 足 りる 相 当 な 理 由 がない あるいは 勾 留 の 必 要 がない と 裁 判 官 が 考 えれば 勾 留 は 認 められず 釈 放 されるが この 段 階 で 釈 放 が 認 められることはほ とんどない 勾 留 は 法 律 上 原 則 として10 日 となっているが 更 に10 日 以 内 の 延 長 ができることになっている エ 起 訴 検 察 官 が 被 疑 者 をある 罪 で 処 罰 したいので 裁 判 をしてほしいと 裁 判 所 に 対 し 求 めることで 公 判 請 求 という 勾 留 が 認 められれば 検 察 官 は 裁 判 官 が 認 めた 勾 留 期 間 が 終 わるまでに 被 疑 者 を 取 り 調 べ(といっても 現 実 に 証 拠 を 集 めたり 被 疑 者 を 取 り 調 べたりすること の 多 くは 警 察 である ) 起 訴 するか しないかを 決 める 捜 査 した 結 果 犯 罪 を 犯 した 疑 いがなくなったり 疑 いはあるものの 証 拠 が 十 分 ではなかったり 何 らか の 理 由 で 起 訴 するまでには 及 ばないと 検 察 官 が 判 断 した 場 合 には 不 起 訴 とされ 釈 放 される また 犯 した 罪 に 対 して 課 せられる 刑 として 懲 役 刑 や 禁 固 刑 のほか 法 律 が 罰 金 刑 を 用 意 している 場 合 で 検 察 官 が 罰 金 刑 が 妥 当 と 判 断 した 場 合 被 疑 者 が 書 面 だけ による 裁 判 に 同 意 した 場 合 には 起 訴 されると 同 時 に 釈 放 される( 略 式 裁 判 という ) 被 疑 者 が 起 訴 された 場 合 それ 以 後 被 告 人 と 呼 ばれることになる (2) 被 疑 者 に 認 められる 権 利 ア 黙 秘 権 刑 事 訴 訟 法 198 条 2 項 では 取 調 に 際 しては 被 疑 者 に 対 し あらかじめ 自 己 の 意 思 に 反 して 供 述 をする 必 要 がない 旨 を 告 げなければならない と 定 められて いるが これを 黙 秘 権 という 黙 秘 権 の 保 障 は 終 始 沈 黙 していてもいいし ある 質 問 には 陳 述 するが 別 のあ る 質 問 には 陳 述 を 拒 否 するということを 権 利 として 保 障 するという 意 味 である この 黙 秘 権 の 保 障 は 捜 査 官 による 取 調 の 段 階 はもとより 裁 判 が 始 まってからも 同 様 である 刑 事 事 件 を 扱 うテレビドラマの 中 で 裁 判 長 が 検 察 官 による 起 訴 状 の 朗 読 が 終 わった 後 被 告 人 に 対 し 終 始 沈 黙 していてもいいし 個 々の 質 問 に 対 し て 陳 述 を 拒 むことができ 陳 述 することもできること ただし その 陳 述 は 有 利 な 証 拠 とも 不 利 な 証 拠 ともなり 得 ることを 伝 えているが これを 黙 秘 権 の 告 知 とい う イ 弁 護 人 選 任 権 荒 研 究 グループ 5

51 現 行 法 は 身 体 が 拘 束 されているか 否 かに 関 わりなく 被 疑 者 の 正 当 な 利 益 を 保 護 するため 被 疑 者 段 階 から 弁 護 人 を 選 任 することが 認 められている これを 弁 護 人 選 任 権 というが この 権 利 は 被 疑 者 だけではなく 配 偶 者 両 親 や 兄 弟 姉 妹 といった 親 族 にも 認 められている( 刑 訴 法 30 条 2 項 ) 逮 捕 後 起 訴 される 前 に 弁 護 人 が 選 任 されれば 孤 独 な 被 疑 者 に 良 き 理 解 者 ないし 支 援 者 が 現 れたことになる 被 疑 者 段 階 から 選 任 された 弁 護 人 の 仕 事 は 孤 独 な 被 疑 者 を 励 ますことばかりで はなく 被 疑 者 が 犯 行 を 否 認 している 否 認 事 件 の 場 合 はもとより 犯 行 を 認 めている 自 白 事 件 の 場 合 でも 意 に 反 する 供 述 録 取 書 には 署 名 を 拒 否 できることを 伝 えたり 黙 秘 する 権 利 を 解 りやすく 説 明 したり 被 疑 者 に 認 められている 権 利 を 行 使 しやす いよう 支 援 することや 犯 罪 被 害 者 と 示 談 することによって 刑 を 軽 減 する 活 動 をする こと 等 が 一 般 的 である 2 逮 捕 勾 留 中 の 取 り 調 べをめぐる 問 題 (1) 被 疑 者 が 孤 独 な 状 態 に 置 かれるという 問 題 被 疑 者 が 警 察 官 に 逮 捕 されると48 時 間 以 内 に 検 察 官 に 送 致 され 検 察 官 は 送 致 を 受 けてから24 時 間 以 内 に 勾 留 請 求 し 裁 判 官 によって10 日 間 の 勾 留 が 認 められる ケースがほとんどである そして 事 実 関 係 を 否 認 すれば さらに10 日 間 勾 留 期 間 を 延 長 されることが 多 い 通 常 逮 捕 勾 留 される 場 所 は 警 察 署 内 の 留 置 場 であり 被 疑 者 は 逮 捕 から 数 え て 最 大 23 日 間 警 察 の 留 置 場 内 で 不 自 由 な 生 活 を 強 いられ 必 要 に 応 じて 取 調 べを 受 けるということになる 検 察 官 や 警 察 官 は いつでも 留 置 場 から 被 疑 者 を 連 れ 出 し 取 調 室 で 取 調 べを 行 うことが 可 能 な 状 況 が 作 り 出 されている しかも 弁 護 人 との 面 会 ( 接 見 という )を 除 き 多 くの 場 合 家 族 親 族 や 知 人 等 の 面 会 が 認 められず 認 められても 著 しく 制 限 される( 例 えば 事 件 の 内 容 などについては 話 すことができな い ) 特 に 共 犯 者 がいる 場 合 や 罪 証 隠 滅 の 恐 れがあると 検 察 官 が 判 断 した 場 合 には 長 期 間 にわたり 面 会 が 認 められない (2) 供 述 録 取 書 をめぐる 問 題 捜 査 においては 取 り 調 べの 対 象 となった 被 疑 者 について 供 述 録 取 書 ( 調 書 と 呼 ばれます )が 作 成 され 供 述 者 である 被 疑 者 によって 署 名 押 印 がなされている 裁 判 の 場 で この 供 述 録 取 書 は 多 くの 場 合 信 用 性 が 高 いものとして 事 実 認 定 に 用 いられる 逮 捕 勾 留 段 階 で 検 察 官 や 警 察 官 の 言 うとおりに 調 書 を 作 ったとして も 裁 判 になって 本 当 のことを 言 えば 裁 判 官 は 解 ってくれるだろうという 考 えは 基 本 的 には 通 用 しない その 理 由 は 検 察 官 や 警 察 官 によって 作 成 された 調 書 を 被 疑 者 に 閲 覧 させ 又 は 読 み 聞 かせて 誤 りがないかどうかを 確 認 し もし 被 疑 者 が 調 書 への 追 加 や 削 除 の 申 立 をしたときは その 供 述 を 調 書 に 記 載 しなければならないことになっているし 被 疑 者 が 調 書 に 誤 りのないことを 申 し 立 てたときに 被 疑 者 に 対 してこれに 署 名 押 印 す 荒 研 究 グループ 6

52 ることを 求 めることができることになっていて 被 疑 者 が 署 名 を 拒 絶 することも 可 能 だからである( 刑 事 訴 訟 法 第 198 条 4 5 項 ) つまり 被 疑 者 の 署 名 押 印 がある 供 述 録 取 書 は 調 書 の 記 載 を 取 調 官 が 被 疑 者 に 読 み 聞 かせる 被 疑 者 がその 内 容 を 確 認 す る 被 疑 者 がその 記 載 内 容 に 誤 りがないことを 申 し 立 てた 被 疑 者 が 法 律 上 認 められ ている 署 名 押 印 拒 否 権 を 放 棄 した その 上 で 被 疑 者 が 署 名 押 印 したということを 意 味 している しかも その 供 述 内 容 は ほとんどの 場 合 詳 細 でなおかつ 具 体 的 であり こんなことは 被 疑 者 しか 説 明 できないだろうし 被 疑 者 自 身 が 署 名 押 印 しているのな ら そうなのだろうという 印 象 を 強 く 与 えてしまう しかし 果 たして 知 的 障 害 者 や 精 神 に 障 がいがある 人 が 理 路 整 然 とした 供 述 を 行 うことができるのか 疑 ってみること が 必 要 である (3) 密 室 での 取 調 べをめぐる 問 題 取 り 調 べはテレビドラマに 登 場 するように 狭 い 部 屋 に 机 と 椅 子 がおいてある 取 調 室 内 で 行 われる そこには 取 調 官 と 被 疑 者 の 他 には 誰 もいないし 制 度 上 録 音 録 画 もなされないので 外 部 からどのような 過 程 で 供 述 調 書 が 作 成 されたかを 検 証 するこ とができない やってもいない 人 が 嘘 の 自 白 をするはずがないと 思 われることから 自 白 は 他 の 証 拠 より 価 値 が 高 いと 考 えられている そのため 自 白 は 証 拠 の 王 と 呼 ばれたりも する ところで ここでいう 自 白 とは 捜 査 段 階 で 取 調 べを 受 けたときに 作 成 される 供 述 調 書 のなかで 被 疑 者 被 告 人 が 犯 した 行 為 について 自 ら 話 した 内 容 のものをいい それが 記 載 された 調 書 を 自 白 調 書 という 憲 法 38 条 1 項 は 何 人 も 自 己 に 不 利 益 な 供 述 を 強 要 されない と 定 め 同 条 2 項 は 強 制 拷 問 若 しくは 脅 迫 による 自 白 又 は 不 当 に 長 く 抑 留 若 しくは 拘 禁 され た 後 の 自 白 は これを 証 拠 とすることができない と 定 めている つまり 自 白 が 証 拠 の 王 だとしても それが 検 察 官 や 警 察 官 の 強 要 脅 迫 によるものであったり 認 め れば 悪 いようにはしない 等 といった 利 益 誘 導 に 基 づくような 場 合 のように 任 意 にされ たものとはいえない 場 合 には 証 拠 とすることができないことになっている( 刑 事 訴 訟 法 319 条 1 項 ) 最 高 裁 判 所 の 判 決 ( 最 高 裁 昭 和 41 年 7 月 1 日 判 決 )でも 取 調 中 検 察 官 が 被 疑 者 に 対 して 反 省 して 正 直 に 話 せば 起 訴 猶 予 にしてやると 言 って 自 白 を 引 き 出 したという 事 案 で 検 察 官 の 自 白 をすれば 起 訴 猶 予 にしてやる 旨 の 言 葉 を 信 じ 起 訴 猶 予 になることを 期 待 してした 自 白 は 任 意 性 に 疑 いがあるとして 証 拠 能 力 を 欠 く としている しかし 既 に 述 べましたように 密 室 での 取 り 調 べによる 場 合 獲 得 された 自 白 がどのような 過 程 で 得 られたのかを 検 証 することは 極 めて 困 難 である ということは たとえ 被 告 人 が 裁 判 の 場 で 取 調 べの 際 に 警 察 官 から 罵 声 や 怒 号 を 浴 びせられ 続 け 気 力 を 失 って やってもいないことを 自 白 しました と 訴 えたとし ても 警 察 官 が 証 人 として 被 告 人 は 自 らの 行 いを 反 省 し 涙 を 流 しながら 全 てを 告 白 してくれました と 証 言 した 場 合 裁 判 官 はどちらの 証 言 に 信 憑 性 を 認 めるだろう 荒 研 究 グループ 7

53 か 多 くの 場 合 被 告 人 が 任 意 に 自 白 したことになってしまうはずである 残 念 なが ら 現 在 も 自 白 偏 重 の 傾 向 が 強 い (4) 障 がい 者 が 捜 査 官 に 迎 合 しやすく 誘 導 されやすいという 問 題 供 述 録 取 書 の 作 成 経 緯 については 既 に 述 べたとおりであるが 現 実 に 作 成 するのは 捜 査 官 である 捜 査 官 は 被 疑 者 から 自 白 に 関 する 供 述 を 引 き 出 そうと 努 力 し 理 路 整 然 とした 供 述 録 取 を 作 成 するために 事 件 のストーリーを 作 ろうとする その 結 果 被 疑 者 の 供 述 を 誘 導 することが 頻 繁 に 行 われる 事 例 1 捜 査 段 階 で 知 的 障 がいに 関 する 適 切 な 鑑 定 等 がなされていなかった 事 例 事 案 の 概 要 知 的 レベルが 小 学 校 の 低 学 年 以 下 であった 被 疑 者 がお 腹 が 空 いていたため 住 宅 に 侵 入 し 冷 蔵 庫 の 中 にあった 食 品 を 食 べ その 後 に 放 火 したという 国 選 弁 護 事 案 弁 護 人 に 対 して どうして 放 火 したのか どこに 放 火 したのか さえまったく 説 明 できなかった 被 告 人 が 被 疑 者 段 階 の 供 述 録 取 書 では 自 分 の 犯 行 を 知 られるのをお それて 居 間 のカーテンにライターで 火 をつけました とされており 住 宅 に 侵 入 する 状 況 等 も 詳 細 に 記 載 されていた(もちろん 供 述 録 取 書 には 被 疑 者 の 署 名 と 押 印 ( 指 印 )もなされていた ) 弁 護 活 動 の 内 容 結 果 しかし この 供 述 録 取 書 は 火 災 後 1か 月 以 上 経 過 し 消 防 が 火 災 原 因 を 特 定 した 後 に 作 成 されものであり もともと 被 告 人 は その 火 災 から 数 日 後 別 の 場 所 ( 現 場 から 数 百 メートル 離 れた 物 置 )でカップラーメンを 食 べた 後 その 物 置 に 火 をつけて 逮 捕 起 訴 されていた この 事 件 は 被 告 人 の 責 任 能 力 について 簡 易 鑑 定 すら 行 われていなかった 結 果 的 には 公 判 中 に 鑑 定 が 採 用 され 大 幅 に 減 刑 された 事 例 2 誘 導 尋 問 によって 誤 った 供 述 録 取 書 が 作 成 された 事 例 事 案 の 概 要 指 紋 で 自 らの 犯 行 が 判 明 する 等 とは 考 えていないし 考 えたこともなかった 被 疑 者 ( 療 育 手 帳 を 持 っていた)が 納 骨 堂 の 中 にあった 賽 銭 箱 から 現 金 を 盗 んだ 際 に 軍 手 をして いたという 事 案 起 訴 後 に 入 手 した 供 述 録 取 には 私 は 知 的 障 害 者 ですが 人 の 物 を 盗 むことは 許 さ 荒 研 究 グループ 8

54 れないことは 十 分 に 解 っています 軍 手 は 指 紋 が 残 らないようにはめていました 等 と 記 載 されていた 弁 護 活 動 の 内 容 弁 護 人 が 被 疑 者 段 階 で 接 見 した 時 に 警 察 官 からどんな 質 問 をされているか 確 認 した ところ どうしてか 解 らないが 軍 手 をしていた 理 由 を 聞 かれ 軍 手 をすれば 指 紋 が 残 らないことは 分 かるだろう と 聞 かれ はい と 答 えた とのことであった 起 訴 後 被 告 人 に 軍 手 の 話 を 確 認 すると 自 転 車 で 現 地 に 行 くとき 寒 かったので 軍 手 を していたことが 判 明 した このような 話 はいくらでもあり 知 的 障 害 者 の 特 質 として 警 察 官 等 のように 自 分 より 強 いと 考 える 人 からの 質 問 に 対 しては 質 問 の 意 味 が 分 からなくとも 聞 き 返 した りせず 肯 定 的 に 答 える 傾 向 がある また 捜 査 官 側 は 障 がい 者 の 特 質 を 十 分 に 理 解 しているとはいえず その 特 質 に 配 慮 がなされないまま 供 述 録 取 書 が 作 成 されてしま う (5) 黙 秘 権 をめぐる 問 題 現 実 の 取 調 や 裁 判 の 段 階 で 憲 法 上 認 められた 黙 秘 権 を 行 使 することはとても 困 難 を 伴 う 逮 捕 勾 留 されている 被 疑 者 には 警 察 官 や 検 察 官 の 取 調 を 拒 否 する 権 利 が 認 められ ていないので 連 日 長 時 間 にわたる 取 り 調 べを 受 けることになる しかも 取 調 中 に 告 知 を 受 けたはずの 黙 秘 権 を 行 使 しようとすると 反 省 していないのか 卑 怯 者 だ 等 と 捜 査 官 から 罵 声 を 浴 びせられることになる どうやら 捜 査 官 は 黙 秘 権 を 行 使 す る 被 疑 者 は くろ だと 決 めつけている 可 能 性 がある また この 黙 秘 権 の 意 味 内 容 を 理 解 できない 被 疑 者 には その 意 味 内 容 を 理 解 してもらうことが 必 要 となるが 残 念 ながら 捜 査 段 階 はもとより 裁 判 所 による 告 知 の 際 にもその 努 力 がなされていると はいえないと 思 われる (6) 弁 護 人 選 任 権 をめぐる 問 題 従 前 弁 護 人 を 選 任 しようとすると 弁 護 士 費 用 が 必 要 となることから 法 律 扶 助 制 度 を 利 用 できたとしても 弁 護 人 選 任 は 敬 遠 されがちであった しかし これでは 被 疑 者 の 権 利 が 十 分 に 守 れないとの 反 省 から 平 成 18 年 には 法 定 刑 が 死 刑 又 は 無 期 若 しくは 短 期 1 年 以 上 の 懲 役 若 しくは 禁 固 にあたる 事 件 ( 殺 人 傷 害 致 死 強 姦 のような 3 人 の 裁 判 官 で 審 理 することとされている 事 件 や 強 盗 など の 重 大 事 件 ) について 勾 留 開 始 後 被 疑 者 が 希 望 すれば 起 訴 前 段 階 から 国 選 弁 護 人 ( 被 疑 者 国 選 弁 護 人 )を 選 任 することができるようになった さらに 平 成 21 年 4 月 からは その 対 象 事 件 の 範 囲 が 長 期 3 年 以 上 の 懲 役 禁 固 の 罪 ( 第 1 段 階 の 重 大 事 件 のほか 窃 盗 傷 害 業 務 上 過 失 致 死 詐 欺 恐 喝 等 ) まで 広 げられ ほとん 荒 研 究 グループ 9

55 どの 事 件 で 被 疑 者 国 選 制 度 を 利 用 できるようになった この 結 果 国 選 弁 護 の 対 象 と ならない 事 件 は 逮 捕 されたが 勾 留 が 開 始 されていない 段 階 の 全 ての 事 件 と 勾 留 が 開 始 された 事 件 で 法 定 刑 が 長 期 3 年 以 下 の 懲 役 若 しくは 禁 固 にあたる 事 件 ( 暴 行 公 然 わいせつ 等 ) だけになった ( 資 料 2 参 照 被 疑 者 国 選 の 受 理 件 数 は 平 成 2 0 年 度 全 国 合 計 で7415 件 であったのに 対 し 平 成 21 年 度 は 4 月 から2 月 分 だ けで 全 国 合 計 5 万 6452 件 にまで 達 しており 飛 躍 的 に 増 大 している ) これらの 被 疑 者 国 選 制 度 の 対 象 とならない 事 件 についても 弁 護 人 選 任 権 は 当 然 に 認 められるのであって 自 費 や 日 本 司 法 支 援 センター( 法 テラス)を 利 用 して 弁 護 人 を 依 頼 できることができる なお この 国 選 弁 護 人 制 度 は 国 費 で 弁 護 人 を 選 任 できる 制 度 であるが 被 疑 者 被 告 人 に 十 分 な 資 力 あるような 一 定 の 場 合 には 後 に 裁 判 所 が 定 めた 弁 護 人 の 費 用 の 返 還 を 求 められることがある 第 2 公 判 段 階 での 課 題 次 に 一 般 的 な 刑 事 裁 判 の 公 判 において 触 法 高 齢 者 障 がい 者 等 が 抱 える 問 題 点 につ いて 検 討 がなされた その 結 果 公 判 段 階 での 課 題 問 題 点 として 以 下 の1 刑 事 責 任 能 力 をめぐる 問 題 2 自 白 の 任 意 性 信 用 性 をめぐる 問 題 3 情 状 鑑 定 をめぐる 問 題 4 手 話 通 訳 制 度 の 不 備 をめぐる 問 題 が 挙 げられた 1 刑 事 責 任 能 力 をめぐる 問 題 (1) 刑 事 責 任 能 力 の 位 置 づけ 刑 事 事 件 で 被 疑 者 被 告 人 の 刑 事 責 任 を 追 及 するためには 本 人 が 是 非 の 弁 別 能 力 ( 責 任 能 力 )を 有 することが 要 件 である 何 が 許 され 何 が 社 会 人 として 許 されない か そしてそれが 刑 罰 の 対 象 になるかを 知 らない 人 に 刑 事 責 任 を 問 うことはできない また 刑 事 責 任 を 追 求 して 刑 務 所 などへの 入 所 措 置 をとるには 本 人 に 悪 い 行 為 をした ことへの 反 省 ( 規 範 )を 求 めるという 教 育 が 中 心 となる それゆえ 悪 いことをした との 認 識 や 理 解 力 がなければ 刑 務 所 での 教 育 はほとんど 意 味 がないことになる (2) 刑 事 手 続 における 現 状 しかし 刑 務 所 には 刑 法 上 の 責 任 能 力 に 重 大 な 疑 義 がある 知 的 障 がい 者 精 神 障 が い 者 などが 少 なからず 入 所 している そしてその 人 々は 刑 期 を 終 えて 釈 放 になった 後 も 再 び 事 件 を 起 こして 刑 務 所 へ 戻 ってきているのが 現 状 である このことは 前 記 の 人 々へ 刑 法 上 の 責 任 を 追 及 することが 果 たして 法 的 に 意 味 があるかとの 疑 問 があ る また 知 的 障 がいと 聴 覚 障 がいなどの 重 複 障 がいのある 人 は 幼 児 期 からの 教 育 過 程 や 成 長 期 において 十 分 な 社 会 援 助 がなかったこともあり 社 会 生 活 を 営 むための 能 力 に 重 大 な 支 障 があり 是 非 の 弁 別 能 力 や 刑 務 所 での 教 育 の 点 でさらに 多 くの 問 題 を 抱 えることになる (3) 刑 事 責 任 能 力 の 位 置 づけ 荒 研 究 グループ 10

56 今 日 の 刑 事 司 法 は 責 任 能 力 を 中 心 に 立 法 されているにもかかわらず 知 的 障 がい 者 や 精 神 障 がい 者 そして 重 複 障 がい 者 の 能 力 と 刑 事 の 責 任 能 力 との 関 係 の 解 明 が 必 ずしも 十 分 ではない むしろ 率 直 にいえば 判 断 能 力 に 難 のある 障 がい 者 は これま で 捜 査 段 階 公 判 段 階 矯 正 段 階 のいずれの 手 続 段 階 においても 安 易 に 刑 事 責 任 能 力 があるとされ 十 分 な 考 察 が 事 実 上 放 置 され それがため 厳 しい 刑 罰 を 科 され て 再 犯 を 繰 り 返 しきたのに 等 しいのが 現 状 である そのため 今 日 の 刑 事 司 法 は 判 断 能 力 に 難 のある 障 がい 者 の 捜 査 公 判 矯 正 のいずれの 段 階 でも 対 応 できる 仕 組 みに なっておらず 極 論 すると 機 能 不 全 の 状 態 である 2 自 白 の 任 意 性 信 用 性 をめぐる 問 題 知 的 障 がい 精 神 障 がいを 持 つ 人 が 被 疑 者 となった 場 合 現 実 には 犯 罪 行 為 をやって いないにもかかわらず 捜 査 官 の 誘 導 に 従 って 自 白 をしてしまっている 場 合 公 判 段 階 において 犯 罪 事 実 の 存 否 を 争 うことは 困 難 である すなわち 通 常 被 疑 者 の 取 り 調 べにおいては 被 疑 者 の 供 述 内 容 をまとめた 供 述 調 書 が 作 成 される そして 供 述 調 書 が 作 成 されたときには 被 疑 者 に 対 し 署 名 捺 印 が 求 められる この 署 名 捺 印 は 調 書 の 内 容 が 被 疑 者 の 供 述 内 容 に 相 違 ないことを 被 疑 者 自 身 が 認 めたことの 証 である 公 判 段 階 において 否 認 に 転 じたとしても 検 察 官 は 捜 査 段 階 で 作 成 された 供 述 調 書 を 証 拠 請 求 する そして 供 述 調 書 については 弁 護 人 が 証 拠 として 採 用 することに 同 意 しなかった 場 合 であっても 法 の 定 める 要 件 ( 刑 訴 法 321 条 以 下 )を 満 たしていると いうことになると 証 拠 として 採 用 されることになってしまう 特 に 検 察 官 面 前 調 書 につ いては 緩 やかな 要 件 で 証 拠 として 採 用 されてしまう 弁 護 人 は 自 白 が 任 意 になされていない( 任 意 性 ) あるいは 信 用 性 がないという 主 張 をすることになるが 立 証 手 段 に 乏 しく 捜 査 官 の 証 人 尋 問 をしても 切 り 崩 すこと は 困 難 である そのため 起 訴 前 における 弁 護 活 動 において 弁 護 人 が 被 疑 者 の 障 がいに 気 づき 被 疑 者 に 不 利 な 供 述 調 書 を 作 成 させないようにしておくことが 重 要 である そして 取 り 調 べの 可 視 化 は 不 可 欠 である 3 情 状 鑑 定 をめぐる 問 題 (1) 情 状 鑑 定 の 位 置 づけ 障 がいを 抱 えながらも 受 けられるべき 福 祉 必 要 な 支 援 が 受 けられず 苦 しい 生 活 を 強 いられている 人 々が 犯 罪 に 手 を 染 め 更 に 繰 り 返 している また 被 告 人 の 生 育 歴 や 家 庭 環 境 に 複 雑 な 問 題 のある 事 案 や 社 会 的 に 衝 撃 を 以 て 受 け 止 められる 事 案 に おいて 事 件 の 背 景 事 情 を 明 らかにする 必 要 がある 場 合 もある そこで 弁 護 人 が 情 状 弁 護 の 一 環 として 被 告 人 の 障 がいや 生 育 歴 等 を 明 らかにするため いわゆる 情 状 鑑 定 をおこなうことが 考 えられる 情 状 鑑 定 の 目 的 としては 以 下 のものが 考 えられる 荒 研 究 グループ 11

57 ア 犯 行 経 緯 の 解 明 を 目 的 とするもの 例 ) 生 育 過 程 において 虐 待 を 受 けてきたものが 逆 に 虐 待 を 行 うようになった 場 合 の 心 理 機 制 を 解 明 する 被 告 人 の 立 場 に 身 を 置 き そのような 境 遇 で 犯 行 に 至 ることもやむをえない という 流 れを 示 すことは 避 難 可 能 性 の 乏 しさを 適 切 に 理 解 させるため 重 要 で ある イ 犯 行 後 の 更 生 への 関 わりを 目 的 とするもの 例 ) 常 習 的 に 窃 盗 を 繰 り 返 してきた 知 的 障 がい 者 を 刑 務 所 内 で 処 遇 するべきか どのようにすれば 薬 物 使 用 をやめることができるか といった 問 題 意 識 を 解 決 するため 更 生 に 資 する 弁 護 活 動 にとって 常 習 性 が 生 じる 科 学 的 仕 組 み あるいは 心 理 学 的 な 仕 組 みについて 考 察 し 隣 接 諸 科 学 の 観 点 から よりよい 処 遇 (ある べき 処 遇 )を 提 言 することによって 再 犯 可 能 性 を 極 力 減 らすことが 可 能 にな る (2) 情 状 鑑 定 結 果 の 証 拠 能 力 情 状 鑑 定 の 実 施 主 体 は 弁 護 人 の 私 的 鑑 定 か 裁 判 所 の 職 権 鑑 定 になる 私 的 鑑 定 の 場 合 は 検 察 官 が 鑑 定 結 果 について 証 拠 とすることに 同 意 しなかった 場 合 その 証 拠 能 力 が 問 題 となる 刑 訴 法 321 条 4 項 準 用 による 証 拠 採 用 が 考 えられ るが 他 方 で 鑑 定 人 によっては 準 用 が 否 定 されること また 必 要 性 が 強 く 争 われる ことも 大 きい 職 権 鑑 定 については これまで 精 神 鑑 定 が 刑 事 責 任 能 力 の 有 無 を 判 断 するにあた り 利 用 されてきたこともあって 裁 判 所 が 職 権 鑑 定 を 行 うことの 必 要 性 を 理 解 しな い 或 いは 職 権 鑑 定 を 行 うことを 躊 躇 することが 考 えられる 弁 護 人 としては 専 門 性 知 見 の 必 要 性 専 門 性 の 高 さを 強 調 することになる 4 手 話 通 訳 人 制 度 の 不 整 備 聴 覚 障 がい 者 が 被 告 人 になった 場 合 公 判 において 手 話 通 訳 人 が 必 要 である しかしながら 現 状 において 全 国 的 に 手 話 通 訳 人 が 十 分 に 確 保 できているとは 言 え ない 多 くの 法 律 用 語 が 飛 び 交 う 公 判 で 手 話 通 訳 人 を 勤 めるには 研 修 が 不 可 欠 であるた め 手 話 通 訳 人 の 養 成 も 制 度 として 整 備 しなければならない 第 3 裁 判 員 裁 判 における 課 題 平 成 21 年 5 月 裁 判 員 裁 判 制 度 がはじまった 同 年 5 月 から 翌 22 年 2 月 末 までの 裁 判 員 裁 判 対 象 事 件 の 起 訴 件 数 は1458 件 ( 資 料 3 参 照 )にも 及 んでいる ここでは 同 制 度 の 下 において 触 法 高 齢 者 障 がい 者 等 が 抱 える 特 有 の 課 題 問 題 点 について 検 討 がなされた その 結 果 以 下 の1 公 判 前 整 理 手 続 段 階 での 問 題 2 裁 判 員 選 任 手 続 をめぐる 問 題 3 裁 判 員 裁 判 における 公 判 をめぐる 問 題 が 挙 げられた 荒 研 究 グループ 12

58 1 公 判 前 整 理 手 続 段 階 での 問 題 (1) 制 度 の 概 要 裁 判 員 裁 判 対 象 事 件 は 必 ず 公 判 前 整 理 手 続 に 付 されることとなっている( 裁 判 員 法 49 条 ) そして 公 判 前 整 理 手 続 においては 被 告 人 又 は 弁 護 人 から 検 察 官 に 対 して 一 定 の 範 囲 内 で 証 拠 を 開 示 するように 請 求 することができることとなっている すなわち 検 察 官 から 取 調 べの 請 求 がなされた 証 拠 でなくとも 類 型 証 拠 主 張 関 連 証 拠 に 該 当 する 証 拠 について 一 定 の 要 件 のもと 検 察 官 が 証 拠 開 示 義 務 を 負 うのである( 刑 事 訴 訟 法 316 条 の15 20) これによって 被 告 人 弁 護 人 は 検 察 官 の 手 持 ち 証 拠 を 一 定 範 囲 内 で 開 示 させる ことが 可 能 となった その 結 果 被 告 人 の 障 がい 関 係 の 診 断 書 などといった 障 がいをめぐる 捜 査 資 料 等 などをも 開 示 させられるようになった (2) 公 判 前 整 理 手 続 をめぐる 課 題 公 判 前 整 理 手 続 段 階 においては 弁 護 人 が 早 期 に 障 がいがあることに 気 づく 必 要 がある という 課 題 がある すなわち 公 判 前 整 理 手 続 に 付 した 事 件 では 公 判 前 整 理 手 続 終 了 後 の 新 たな 証 拠 調 べ 請 求 が 制 限 される( 刑 事 訴 訟 法 316 条 の32) よって 公 判 前 整 理 手 続 終 了 後 になって 障 がいに 関 する 主 張 を 追 加 しても これを 基 礎 づける 証 拠 調 べができな い 可 能 性 がある そのため 被 告 人 に 障 がいがあるような 場 合 弁 護 人 がこれに 早 期 に 気 づいて 適 切 な 弁 護 方 針 を 立 てるとともに 障 がいをめぐる 事 実 関 係 等 について 綿 密 な 立 証 計 画 を 立 てていく 必 要 がある 2 裁 判 員 選 任 手 続 をめぐる 問 題 (1) 制 度 の 概 要 下 記 の 各 事 由 がある 場 合 裁 判 員 から 除 外 されることとされている( 裁 判 員 法 14 条 以 下 ) 欠 格 事 由 ( 禁 錮 以 上 の 刑 心 身 の 故 障 など) 就 職 禁 止 事 由 ( 国 会 議 員 法 曹 関 係 者 であった 者 など) 辞 退 事 由 ( 学 生 70 歳 以 上 など) 事 件 に 関 連 する 不 適 格 事 由 ( 被 告 人 被 害 者 など) 裁 判 所 がこの 法 律 の 定 めるところにより 不 公 平 な 裁 判 をするおそれがあると 認 めた 者 以 上 にあたる 裁 判 員 候 補 者 を 除 いた 上 で 検 察 官 弁 護 人 は さらに 理 由 なし 不 選 任 ( 裁 判 員 法 36 条 )の 請 求 をすることができる これは 検 察 官 弁 護 人 が 一 定 人 数 まで とくに 理 由 を 付 さずに 特 定 の 裁 判 員 を 選 任 しないように 求 めること ができる というものである 荒 研 究 グループ 13

59 これらを 判 断 するために 裁 判 員 候 補 者 のうちの 何 名 かをピックアップして 個 別 に 質 問 をすることとなっている もっとも その 際 に 質 問 できるのは 裁 判 長 のみであ り 弁 護 人 から 直 接 の 質 問 はできない (2) 裁 判 員 選 任 手 続 をめぐる 課 題 ア 裁 判 員 候 補 者 の 中 から 要 支 援 者 に 対 する 差 別 偏 見 がある 者 をいかに 除 外 するか 裁 判 員 の 選 任 にあたって 裁 判 員 候 補 者 の 中 から 要 支 援 者 に 対 する 差 別 偏 見 がある 者 をいかに 除 外 するか が 問 題 になるが その 判 断 要 素 は 極 めて 乏 しい すなわち 裁 判 員 選 任 手 続 において 弁 護 人 から 裁 判 員 候 補 者 全 体 に 向 けて 直 接 問 いを 発 することが 想 定 されておらず 弁 護 人 は 裁 判 員 候 補 者 の 態 度 等 のみの 情 報 をもって 不 選 任 請 求 者 を 決 するほかないのが 現 状 である 場 合 によっては 裁 判 員 候 補 者 に 対 する 質 問 紙 の 中 に 障 がいに 対 する 偏 見 の 有 無 や 障 がいに 対 する 理 解 の 有 無 のチェックができるような 項 目 を 入 れるよう 裁 判 所 に 働 きかける 必 要 があると 思 われ 今 後 の 実 務 での 運 用 に 十 分 に 注 意 を 払 っ ていく 必 要 がある イ 障 がい 者 が 裁 判 員 から 排 除 される 問 題 障 がいがあることをもって 裁 判 員 から 排 除 されてしまう 可 能 性 がある この 点 をめぐる 問 題 点 についても ほとんど 議 論 がなされていないものと 思 われる 例 ) 偽 造 関 係 事 件 などで 視 覚 障 がい 者 は 偽 造 態 様 を 認 識 できないから 裁 判 員 の 適 格 がない などという 理 由 で 排 除 されるケース 3 裁 判 員 裁 判 における 公 判 をめぐる 問 題 (1) 制 度 の 概 要 裁 判 員 裁 判 においては 一 般 市 民 から 選 ばれた 裁 判 員 が 職 業 裁 判 官 とともに 公 判 における 事 実 認 定 を 行 い さらに 量 刑 判 断 をも 行 う (2) 裁 判 員 裁 判 における 公 判 をめぐる 課 題 職 業 裁 判 官 に 比 して 一 般 市 民 たる 裁 判 員 は 障 がいの 内 容 特 性 に 関 する 予 備 知 識 に 乏 しいことが 多 いものとも 考 えられる 今 後 の 実 務 での 運 用 において いかに 裁 判 員 に 障 がいの 内 容 特 性 などを 理 解 して もらえるかが 課 題 となろう 具 体 的 には それぞれのケースに 応 じて いかなる 立 証 方 針 を 立 て どのように 障 がいの 内 容 特 性 を 提 示 するのが 裁 判 員 に 理 解 してもらえ るのかどうか という 点 が 課 題 となるものと 考 えられる 第 4 日 本 司 法 支 援 センター( 法 テラス)に 関 連 する 課 題 触 法 高 齢 者 障 がい 者 をめぐる 弁 護 にあっては その 相 当 件 数 が 国 選 弁 護 事 件 となってい るものと 思 われるところ 国 選 弁 護 に 関 する 業 務 は 平 成 18 年 10 月 以 降 裁 判 所 では なく 日 本 司 法 支 援 センター( 法 テラス)が 所 管 することとなった そこで 触 法 高 齢 者 障 がい 者 等 が 抱 える 問 題 点 のうち 法 テラスに 関 するものについて 荒 研 究 グループ 14

60 も 以 下 のとおりの 検 討 がなされた 1 日 本 司 法 支 援 センター( 法 テラス)の 概 要 日 本 司 法 支 援 センター( 愛 称 : 法 テラス 以 下 単 に 法 テラス という )は 総 合 法 律 支 援 法 ( 平 成 16 年 公 布 )に 基 づき 平 成 18 年 4 月 に 設 立 された 公 法 人 である 法 テラスは 同 法 に 基 づいて 以 下 の 業 務 を 行 っている (1) 情 報 提 供 業 務 利 用 者 からの 問 い 合 わせ 内 容 に 応 じ 1 法 制 度 に 関 する 情 報 2 相 談 機 関 等 に 関 す る 情 報 を 無 料 で 提 供 する (2) 民 事 法 律 扶 助 業 務 資 力 に 乏 しい 方 に 対 して 無 料 法 律 相 談 を 行 い( 法 律 相 談 援 助 ) 弁 護 士 司 法 書 士 の 費 用 の 立 替 えを 行 う( 代 理 援 助 書 類 作 成 援 助 ) (3) 司 法 過 疎 対 策 業 務 法 律 サービスへのアクセスが 容 易 でない 司 法 過 疎 地 域 の 解 消 のため 法 テラスの 地 域 事 務 所 設 置 等 を 行 なう (4) 犯 罪 被 害 者 支 援 業 務 犯 罪 被 害 者 支 援 を 行 なっている 機 関 団 体 と 連 携 し その 方 が 必 要 とされている 支 援 を 行 っている 窓 口 を 案 内 する (5) 国 選 弁 護 関 連 業 務 国 選 弁 護 人 ( 国 選 付 添 人 )になろうとする 弁 護 士 との 契 約 締 結 国 選 弁 護 人 候 補 及 び 国 選 付 添 人 候 補 の 指 名 及 び 裁 判 所 への 通 知 国 選 弁 護 人 及 び 国 選 付 添 人 に 対 する 報 酬 費 用 の 支 払 などを 行 なう (6) 受 託 業 務 法 テラスの 本 来 業 務 の 遂 行 に 支 障 のない 範 囲 で 国 地 方 自 治 体 非 営 利 法 人 等 か ら 委 託 を 受 けて 特 定 の 業 務 を 行 う 現 在 は 日 本 弁 護 士 連 合 会 と 中 国 残 留 孤 児 援 護 基 金 からの 委 託 を 受 けている また 法 テラスには 常 勤 で 勤 務 している 契 約 弁 護 士 ( 通 称 :スタッフ 弁 護 士 以 下 単 に スタッフ 弁 護 士 という )が 存 在 している スタッフ 弁 護 士 は 売 上 額 等 に 関 係 なく 所 定 の 給 与 を 受 けることとなっているため その 採 算 等 をあまり 考 えずに 活 動 できるのが 特 徴 である 2 触 法 高 齢 者 障 がい 者 及 び 刑 事 裁 判 との 関 係 触 法 高 齢 者 障 がい 者 をめぐる 問 題 に 関 して 法 テラスは 上 記 業 務 のうちの 国 選 弁 護 関 連 業 務 が 関 連 することになる 弁 護 活 動 との 関 係 で 法 テラスが 関 与 するのは 主 に 国 選 弁 護 人 選 任 段 階 ( 下 記 (1)) と 国 選 弁 護 終 結 段 階 ( 下 記 (2))の2 段 階 である (1) 国 選 弁 護 人 選 任 段 階 法 テラスは 国 選 弁 護 人 選 任 に 関 する 事 務 手 続 を 行 っている 一 般 に 国 選 弁 護 人 荒 研 究 グループ 15

61 が 選 任 される 流 れは 以 下 のとおりとなっている 1 被 疑 者 被 告 人 からの 国 選 弁 護 人 選 任 の 請 求 2 裁 判 所 から 法 テラスへの 指 名 通 知 請 求 3 法 テラスが 国 選 弁 護 人 契 約 弁 護 士 の 中 から 候 補 を 指 名 して 裁 判 所 に 通 知 4 裁 判 所 が3で 通 知 を 受 けた 国 選 弁 護 人 を 選 任 (2) 国 選 弁 護 終 結 段 階 法 テラスは 国 選 事 件 の 終 結 時 に 国 選 弁 護 人 に 対 する 報 酬 算 定 を 行 い その 支 出 を 行 っている ここで 国 選 弁 護 人 報 酬 の 算 定 にあたって 障 がい 者 等 の 要 支 援 者 であったこと(= それによって 労 力 等 がかかったこと)を 理 由 とする 加 算 などはなされていないのが 現 状 である 3 法 テラスをめぐる 課 題 (1) 触 法 高 齢 者 障 がい 者 が 国 選 弁 護 人 選 任 請 求 をするとは 限 らない 問 題 国 選 弁 護 人 選 任 は 原 則 として 被 疑 者 被 告 人 から 国 選 弁 護 人 選 任 の 請 求 がな されたことを 端 緒 として 開 始 されるものである そのため 触 法 障 がい 者 が 国 選 弁 護 人 選 任 の 請 求 をしなかった 場 合 そもそも 弁 護 人 による 適 切 な 弁 護 援 助 を 受 けられない 可 能 性 がある とくに 自 らの 権 利 擁 護 能 力 に 乏 しい 触 法 高 齢 者 障 がい 者 の 場 合 弁 護 人 の 役 割 や 意 義 についての 理 解 が 乏 しく 国 選 弁 護 人 選 任 請 求 をしないおそれが 極 めて 高 いものといえる (2) 高 齢 者 障 がい 者 に 詳 しい 弁 護 士 を 選 任 することが 困 難 であるという 課 題 法 テラスは 上 記 2 裁 判 所 から 法 テラスへの 指 名 通 知 請 求 がなされた 段 階 では 当 該 被 疑 者 被 告 人 の 障 がいの 有 無 を 知 る 術 がない 状 態 にある したがって 法 テラスは 上 記 3 国 選 弁 護 人 契 約 弁 護 士 の 中 から 候 補 を 指 名 して 裁 判 所 に 通 知 をする 段 階 で 要 支 援 者 に 適 した 弁 護 人 を 選 任 する などの 工 夫 をす ることが 困 難 となっている また 一 部 の 弁 護 士 会 では 触 法 高 齢 者 障 がい 者 の 弁 護 を 担 当 することとなった 弁 護 士 をフォローする 体 制 を 構 築 するなどといった 取 り 組 みを 始 めている( 後 記 第 6 新 たな 弁 護 士 会 の 動 き 参 照 )が このような 取 り 組 みは 現 段 階 において 全 国 的 に 広 がっているとはいえない (3) 国 選 弁 護 における 私 的 鑑 定 情 状 鑑 定 の 費 用 支 弁 の 問 題 人 格 障 がい 者 などの 被 疑 者 被 告 人 の 場 合 その 弁 護 にあたって 私 的 鑑 定 や 情 状 鑑 定 が 必 要 となってくる 場 合 がある しかし 国 選 弁 護 事 件 の 場 合 その 国 選 弁 護 報 酬 法 テラスが 算 定 するにあたって 実 施 した 私 的 鑑 定 費 用 や 情 状 鑑 定 費 用 を 支 出 する 規 定 がないため 当 該 弁 護 人 が 個 人 的 にその 鑑 定 費 用 を 負 担 せざるを 得 ない 状 況 にある このような 状 況 であるため 本 来 私 的 鑑 定 や 情 状 鑑 定 がなされるべき 触 法 高 齢 荒 研 究 グループ 16

62 者 障 がい 者 であるのに 適 切 な 鑑 定 を 受 けることができない というケースも 相 当 数 存 在 するものと 思 われる (4) 福 祉 との 連 携 場 面 におけるスタッフ 弁 護 士 の 活 用 法 テラスは 公 的 機 関 でもあるので 福 祉 関 係 諸 機 関 との 連 携 がとりやすいといわ れている また 現 に 法 テラスのスタッフ 弁 護 士 が 多 くの 福 祉 関 係 諸 機 関 と 連 携 をして 当 事 者 の 法 的 問 題 のみならず 福 祉 関 係 の 生 活 課 題 を 含 めた 包 括 的 解 決 を 進 めている という 事 例 が 民 事 刑 事 を 問 わず 各 地 から 報 告 されている さらに 裁 判 段 階 において このような 連 携 活 動 の 結 果 再 犯 可 能 性 がなくなった ことなどを 良 い 情 状 としてとらえてもらう 事 例 も 生 じている このような 連 携 活 動 をいかにサポートし 発 展 普 及 させていくかが 現 状 の 課 題 と 思 われる 事 例 3 裁 判 員 制 度 法 テラスの 連 携 活 動 に 関 わる 事 例 ( 頼 れる 身 内 がおらず コミュニケー ションに 障 がいがあるとも 疑 われる 被 告 人 の 事 件 において ホームレス 向 けの 自 助 グル ープとの 連 携 をとった 事 例 ) 事 案 の 概 要 窃 盗 被 告 事 件 失 業 中 の20 代 後 半 の 独 身 男 性 が 食 料 を 買 うお 金 が 無 くなり キャベツなどの 手 持 ちの 食 べ 物 を 食 べ 尽 くし スーパーで 食 料 品 を 万 引 きしたという 事 案 方 針 担 当 裁 判 官 は 執 行 猶 予 にするには 釈 放 後 に 生 活 可 能 な 状 況 がないと 再 犯 の 虞 が 高 いので 生 活 可 能 という 条 件 がないと 執 行 猶 予 にできないとの 意 向 が 示 されていた そ のため 釈 放 後 の 被 告 人 の 生 活 可 能 状 況 の 確 保 にせまられた 弁 護 活 動 の 内 容 被 告 人 は 病 弱 の 老 母 のみが 身 寄 りの 人 だったので 老 母 の 住 居 (1 室 のみ)を 訪 れて 被 告 人 の 当 面 の 預 かりを 頼 んだが 生 活 保 護 を 受 給 しているし 被 告 人 が 住 む 部 屋 もな い 等 の 理 由 で 断 られた それで 判 決 前 に 地 方 法 務 局 の 保 護 局 を 訪 問 して 更 生 保 護 施 設 への 入 所 を 依 頼 し たところ 一 度 目 は 満 員 であると 断 わられたが 結 局 執 行 猶 予 の 判 決 後 に 被 告 人 と 共 に 来 てくれたら 被 告 人 から 事 情 聴 取 のうえ 更 生 保 護 施 設 への 入 所 は 可 能 であるとの 回 答 を 得 た この 経 過 を 最 終 弁 論 で 報 告 し ようやく 執 行 猶 予 となって 釈 放 されたが もし 更 生 保 護 施 設 も 入 れない 状 況 であったら 実 刑 になった 可 能 性 が 高 かった 担 当 弁 護 人 の 感 想 判 決 直 後 被 告 人 の 全 財 産 たる 身 の 回 りのもの 一 式 を 入 れたビニール 袋 一 つを 持 って 当 職 と 被 告 人 の 二 人 で 保 護 局 に 行 った 保 護 局 の 担 当 官 は 更 生 保 護 施 設 で 生 活 保 護 荒 研 究 グループ 17

63 の 申 請 をすることになると 言 ってくれたので 安 心 したのを 覚 えている 実 刑 になるより も 再 犯 の 虞 は 非 常 に 低 くなったと 思 っている 事 例 4 裁 判 員 制 度 法 テラスの 連 携 活 動 に 関 わる 事 例 ( 頼 れる 身 内 がおらず コミュニケー ションに 障 がいがあるとも 疑 われる 被 告 人 の 事 件 において ホームレス 向 けの 自 助 グル ープとの 連 携 をとった 事 例 ) 事 案 の 概 要 通 貨 偽 造 同 行 使 1 万 円 札 16 枚 を 偽 造 し 叔 父 に 真 正 紙 幣 と 交 換 してもらって 行 使 した 偽 造 の 態 様 は 家 庭 用 インクジェットプリンタのスキャナで 読 み 取 って これをイン クジェットでプリントアウトし ハサミで 裁 断 して 紙 幣 ようのものを 作 った というも の 被 告 人 本 人 (40 歳 代 )は この10 年 ほど 引 きこもりの 状 態 にあり 仕 事 もしてお らず 高 齢 の 母 及 び 叔 父 の 年 金 で 生 活 をしていた 方 針 弁 護 活 動 の 内 容 については 多 岐 にわたるが 何 らかの 障 がいがあるかもしれない( この10 年 ほど 引 きこもるほど コミュニケーションが 若 干 苦 手 ) と 思 われる 部 分 に 関 しては 以 下 ような 方 針 で 活 動 をした ア 人 格 障 がいなどが 疑 われる 何 らかの 障 がいかも 知 れない などという 弁 論 はしなかった 障 がいであることの 確 信 がもてないうえに その 確 定 診 断 等 に 時 間 費 用 がかかる 一 方 で 本 件 は 執 行 猶 予 により 早 期 に 身 柄 開 放 を 求 めるべき 事 案 との 結 論 に 至 った また 仮 に 何 らかの 人 格 障 がいなどが 認 められるのだとしても そのことについ て 裁 判 員 に 理 解 共 感 を 得 られることは 困 難 とも 思 われた 他 方 で 被 告 人 質 問 のなかで 被 告 人 本 人 の 優 しい 人 格 だとか 粗 暴 でない 点 内 気 な 点 コミュニケーションが 苦 手 なことなどが 自 ずと 裁 判 員 らに 伝 わるものとの 結 論 に 至 った イ また 執 行 猶 予 を 付 けてもらった 場 合 の 社 会 資 源 がまったくなかった( 家 族 は 全 員 被 告 人 の 受 け 入 れを 拒 否 した )ことから スタッフ 弁 護 士 の 連 携 先 であるホ ー ムレス 向 け 自 助 グループとの 連 携 を 図 った 具 体 的 には 自 助 グループスタッフ に 拘 置 所 へと 同 行 してもらい 被 告 人 と 身 柄 解 放 後 の 生 活 設 計 などを 話 しあって もらっ 荒 研 究 グループ 18

64 た あわせて 自 助 グループスタッフの 目 から 見 て 被 告 人 が 自 助 グルー プ 内 でう まくやっていけるか 地 域 生 活 ができるかどうかの 見 極 めをしてもらい それを 自 助 グループスタッフの 陳 述 書 に 反 映 させた そして この 自 助 グループ スタッフの 陳 述 書 を 証 拠 請 求 した (なお この 陳 述 書 のなかには 自 助 グルー プの 施 設 などの 写 真 をふんだんに 盛 り 込 み 裁 判 員 にその 活 動 の 実 態 支 援 内 容 等 をイメージしても らえるように 工 夫 した ) ウ 弁 論 の 中 でも 人 格 障 がいと 疑 われる 点 に 関 して 1 被 告 人 が 法 的 無 知 であった ことから 貸 金 業 者 に 対 して 利 息 制 限 法 超 過 利 息 を 長 期 間 にわたって 返 済 しつづ け てしまったこと 2 過 去 に 稼 働 していた 経 験 があり 稼 働 しながら 生 活 をするこ とが 十 分 に 可 能 であること 3 上 記 自 助 グループの 適 切 な 支 援 のもとで 職 業 人 と しての 地 域 生 活 を 十 分 に 送 っていけること 4 刑 務 所 に 入 れることになれば 被 告 人 に 食 事 住 居 仕 事 が 自 ずと 与 えられるうえ そのために 税 金 からコストを 支 出 しなければ ならないのに 対 し 執 行 猶 予 を 付 ければ 食 事 住 居 仕 事 は 自 らの 力 で 見 つけなけ ればならないこと(よって 執 行 猶 予 は 被 告 人 本 人 のためのみなら ず 社 会 のため の 制 度 でもあること)を 主 張 した とくに このうちの4の 主 張 は 相 当 数 の 障 がい 者 が 適 切 な 福 祉 的 社 会 資 源 に 結 びつかずに 刑 務 所 に 収 監 してし まっていることへ の 反 省 を 念 頭 に 置 いた 主 張 であった 結 果 懲 役 3 年 執 行 猶 予 5 年 ( 求 刑 : 懲 役 4 年 ) 判 決 の 中 では なお 保 護 観 察 を 付 するかどうかについて 検 討 すると 被 告 人 に 対 する 支 援 は 欠 かせないが サポートセンターがその 役 割 を 十 分 果 たすことで 足 り それ 以 上 の 公 的 な 支 援 までは 必 要 がないものと 考 えた 旨 の 判 示 がなされ 自 助 グループ との 連 携 活 動 が 大 きく 評 価 されて 保 護 観 察 はつけられなかった また 自 助 グループを 用 いながらの 更 生 についても 被 告 人 は 10 年 以 上 仕 事 を していない 点 など 社 会 復 帰 の 不 安 材 料 はあるものの 前 科 はなく 以 前 には 真 面 目 に 働 いていた 時 期 もあり 世 間 の 信 用 も 技 術 も 持 ち 合 わせていた 実 績 がある 加 えて 今 は サポートセンターの 支 援 も 得 られる 状 況 にあることからすると 社 会 復 帰 してやり 直 す ことが 期 待 でき それが 被 告 人 にとっても 重 要 なことである と 判 示 され この 点 で もサポートセンターとの 連 携 が 評 価 されている 第 5 福 祉 との 連 携 上 記 で 検 討 した 各 制 度 のもと 近 時 一 部 の 弁 護 士 のあいだで 福 祉 との 連 携 を 図 りつ つ 触 法 高 齢 者 障 がい 者 に 対 して 効 果 的 な 弁 護 をしようという 試 みがなされている そこ で 本 節 では このような 試 みの 実 態 を 報 告 する 荒 研 究 グループ 19

65 1 触 法 障 がい 者 の 弁 護 活 動 が 抱 える 問 題 点 (1) 弁 護 士 の 戸 惑 い 矯 正 統 計 年 報 ( 平 成 19 年 )によれば 新 受 刑 者 中 知 的 障 がい 等 が 疑 われる 者 ( 知 能 指 数 69 以 下 )は 27%にも 達 している しかし 犯 罪 に 陥 る 障 がい 者 は 軽 度 の 知 的 障 がいや 発 達 障 がいの 人 が 多 いこと 等 から 当 番 弁 護 士 被 疑 者 国 選 等 で 派 遣 された 弁 護 士 が 被 疑 者 に 知 的 障 がいや 発 達 障 がい 等 があると 気 づかないまま 弁 護 活 動 が 行 われていることは 多 い 仮 に 気 づいたとしても 被 疑 者 がどのような 障 がいを 抱 えているのか 親 族 等 に 支 援 を 断 られ 帰 る 家 もなく 仕 事 もお 金 もない 彼 らに 弁 護 士 として 何 ができるの か 戸 惑 う (2) 起 訴 猶 予 執 行 猶 予 のためには 帰 住 先 と 生 活 の 支 援 が 必 要 である 触 法 障 がい 者 の 犯 罪 の 多 くは 万 引 き 無 銭 飲 食 等 の 微 罪 と 言 ってもいいような 犯 罪 を 繰 り 返 し 有 罪 判 決 を 受 け 服 役 している 初 犯 の 段 階 で 福 祉 と 繋 がり 彼 らの 生 活 を 支 援 することができれば 起 訴 猶 予 になる 事 案 帰 る 家 支 えてくれる 人 さえ いれば 執 行 猶 予 となる 事 案 逆 に 帰 る 家 も 仕 事 もお 金 もないのに 執 行 猶 予 となってし まう 事 案 を 抱 え 帰 る 家 ( 帰 住 先 )や その 後 の 生 活 支 援 をどう 確 保 すればいいのか 悩 む 弁 護 士 は 多 い (3) 裁 判 官 の 戸 惑 い 犯 罪 事 実 を 争 わない 事 件 において 被 告 人 質 問 の 際 に 障 がいが 疑 われる 応 答 をす る 被 告 人 がいる 場 合 裁 判 官 にも 刑 事 責 任 を 問 ういていいのか あるいは 裁 判 の 後 服 役 の 後 の 彼 らの 行 く 末 に 不 安 を 抱 き 戸 惑 っている 様 子 がうかがわれる 時 には 温 情 判 決 の 後 に 説 諭 する 裁 判 官 もいるが 戸 惑 いは 隠 せない 万 引 きや 無 銭 飲 食 等 明 らかに 生 活 に 困 窮 して 軽 微 な 罪 を 犯 した 障 がいのある 被 告 人 が 仕 事 もなく お 金 もなく 身 寄 りもなく 住 居 もない 場 合 裁 判 官 が 実 刑 判 決 に 傾 くのは やむを 得 ないが そのような 被 告 人 が 社 会 に 戻 った 後 福 祉 的 支 援 が 受 けられることが 明 かであれば 執 行 猶 予 判 決 を 出 すに 当 たっての 安 心 材 料 の 一 つと なるであろうことは 容 易 に 想 像 される 弁 護 人 からの 障 がいに 対 する 主 張 が 契 機 となり 知 的 障 がいや 発 達 障 がいについて 一 定 の 理 解 を 持 つ 裁 判 官 がおり 最 近 では 判 決 中 に 被 告 人 の 発 達 障 がいについて 言 及 する 事 案 もある 他 方 で 殺 人 放 火 子 どもが 被 害 者 の 事 案 等 重 大 な 犯 罪 では 弁 護 人 から 障 がいがあるという 主 張 があっても その 主 張 が 採 用 されない 事 案 も 多 く 見 受 けられる 2 福 祉 との 連 携 (1) 弁 護 士 の 活 動 福 祉 との 連 携 をしつつ 触 法 高 齢 者 障 がい 者 の 弁 護 活 動 をするにあたって 弁 護 人 は 以 下 の 各 点 に 留 意 すべきである 旨 が 指 摘 されている 荒 研 究 グループ 20

66 被 疑 者 と 接 見 した 段 階 で 障 がいに 気 づくことが 必 要 である 障 がいのある 人 とのコミュニケーションのあり 方 を 検 討 する 必 要 がある 速 やかに 捜 査 機 関 に 障 がいについて 申 し 入 れをすることを 検 討 する 知 的 障 がいのある 人 とのコミュニケーションについての 研 修 も 必 要 である 障 がいのあることの 証 明 をいかになすべきかも 問 題 である 療 育 手 帳 を 持 たない 場 合 福 祉 との 連 携 が 必 要 である 情 状 立 証 の 組 み 立 てをいかになすべきかも 問 題 である 障 がい 特 性 や どのような 生 活 を 準 備 できるのか という 点 をいかに 立 証 していくかが 課 題 となる (2) 福 祉 サービスとの 連 携 弁 護 士 が 連 携 するべき 福 祉 サービス 機 関 として 以 下 のようなものが 考 えられる ア 福 祉 保 健 センター 障 がい 福 祉 生 活 保 護 ケースワーカー 等 々の 連 携 イ 相 談 機 関 の 活 用 地 域 活 動 ホーム( 横 浜 市 の 場 合 )の 一 般 相 談 緊 急 時 の 対 応 に 関 する 相 談 地 域 ケアプラザ 民 生 委 員 こころの 健 康 相 談 センター 発 達 障 がい 者 相 談 支 援 センター 自 立 生 活 アシスタント( 横 浜 市 知 的 障 がい 者 精 神 障 がい 者 が 地 域 生 活 を 継 続 するために 専 門 的 知 識 と 経 験 を 有 する 自 立 生 活 アシスタントを 派 遣 す るもの 触 法 障 がい 者 との 接 点 を 多 く 持 ち 具 体 的 生 活 場 面 での 助 言 やコミ ュニケーション 支 援 を 行 う) ウ 施 設 施 設 職 員 との 連 携 触 法 障 がい 者 が 住 まいを 確 保 し 安 定 した 生 活 をしていくため 障 がい 者 施 設 の 提 供 する 福 祉 サービスの 利 用 が 有 益 な 場 合 もある 事 例 5 万 引 きを 繰 り 返 し( 前 歴 20 犯 ) 執 行 猶 予 中 にさらに 万 引 で 逮 捕 され 実 刑 となっ た 事 例 事 案 の 概 要 当 番 弁 護 士 として 出 動 し Iさんに 接 見 した 際 Iさんは 警 察 に 捕 まった( 逮 捕 )の 初 めてだと 話 したが アパートで 一 人 暮 らしを 士 生 活 保 護 受 給 中 だったため 勾 留 中 に 生 活 保 護 が 打 ち 切 られ 帰 る 家 がなくなってしまった Iさんは 知 的 障 がい(B1) 荒 研 究 グループ 21

67 の 手 帳 を 持 ち 3か 月 前 に 窃 盗 ( 万 引 き)で 執 行 猶 予 の 判 決 を 受 けていることがわかっ た Iさんは 裁 判 を 受 けたこともはもちろん 執 行 猶 予 の 意 味 すら 理 解 していなかっ た 方 針 Iさんに 知 的 障 がいのあることを 検 察 官 裁 判 官 に 理 解 してもらう 再 度 の 執 行 猶 予 結 果 Iさんは 再 度 簡 易 鑑 定 を 受 けたが 刑 事 責 任 能 力 ありとなり 起 訴 Iさんの 住 居 を 確 保 し 生 活 の 立 て 直 しを 図 るため 入 所 施 設 に 支 援 を 打 診 したところ 社 会 内 での 更 生 を 支 援 する 旨 の 上 申 書 提 出 しかし この 事 案 では 裁 判 官 は 弁 護 人 の 提 案 には 何 ら 配 慮 することなく 実 刑 判 決 その 後 支 援 を 依 頼 した 施 設 が Iさんのことを 心 にとめ 刑 務 所 に 面 会 に 行 き 信 頼 関 係 を 築 き 服 役 後 Iさんは その 施 設 に 入 所 することができた 担 当 弁 護 人 の 感 想 検 察 官 は 障 がいに 気 付 いていたが 簡 易 鑑 定 の 結 果 により 起 訴 された 裁 判 官 は 障 がいには 全 く 無 頓 着 で 型 どおりの 裁 判 だった 服 役 後 が 心 配 だったが 福 祉 に 繋 が り 弁 護 人 としては 心 強 かった 事 例 6 発 達 障 がいであることがわかり 福 祉 につながった 事 例 事 案 の 概 要 人 付 き 合 いが 苦 手 できまじめなNさんは 10 年 来 勤 めていた 職 場 ( 早 朝 の 病 院 内 の 清 掃 )がなくなったことをきっかけに 精 神 的 に 不 安 定 となり 駅 に 脅 迫 文 を 置 き 威 力 業 務 妨 害 で 逮 捕 された N 三 位 は 放 火 の 前 科 と 器 物 損 壊 ( 電 車 の 椅 子 を 切 り 裂 く) の 前 歴 があった 方 針 接 見 時 に 話 しが 噛 み 合 わない 精 神 的 に 不 安 定 な 状 況 が 窺 われたことから 自 立 生 活 アシスタント( 福 祉 職 )と 一 緒 に 接 見 し 発 達 障 がいではという 指 摘 を 受 けた 勾 留 中 に されに 精 神 的 に 不 安 定 になったので 保 釈 を 取 ること 裁 判 までに 福 祉 の 支 援 について 検 討 し 情 状 立 証 とすること 結 果 荒 研 究 グループ 22

68 Nさんの 小 中 学 校 時 の 成 績 表 (ほとんどが1 2) 発 達 障 がい 者 相 談 支 援 センター のパンフレットや 相 談 員 の 上 申 書 を 添 え 保 釈 請 求 したところ 認 められた 保 釈 後 Nさんの 障 がいを 明 らかにするため 精 神 科 を 受 診 してもらい 情 状 立 証 で は 今 後 手 帳 を 取 得 し 福 祉 サービスを 利 用 していく 旨 主 張 この 事 例 では 被 告 人 質 問 の 際 にも 裁 判 官 の 質 問 とNさんの 答 えが 噛 み 合 わず 裁 判 官 も 障 がいに 気 付 き 執 行 猶 予 の 判 決 となった 担 当 弁 護 人 の 感 想 裁 判 官 が 発 達 障 がい に 理 解 を 示 してくれた 被 告 人 に 知 的 障 がいや 発 達 障 害 があるという 事 例 は 実 は 多 くあり 裁 判 官 も 戸 惑 っているのではないかと 実 感 した 事 例 だった いずれにしても 弁 護 人 にとって 福 祉 との 連 携 は 極 めて 有 意 義 である 第 6 新 たな 弁 護 士 会 の 動 き また 近 時 一 部 の 弁 護 士 会 において 触 法 高 齢 者 障 がい 者 支 援 に 向 けて 新 たな 制 度 を 立 ち 上 げる 動 きが 生 じている そこで 本 節 では このような 試 みの 実 態 を 報 告 する 1 はじめに 知 的 な 障 がいのある 被 疑 者 被 告 人 への 支 援 が 刑 事 手 続 きの 最 初 の 段 階 からなされ ることが 必 要 であることは 論 をまたないが 残 念 ながら そのような 議 論 はこれまでほ とんどなされてこなかった しかし 近 年 刑 事 司 法 の 入 口 から 積 極 的 に 支 援 すべきと の 認 識 が 高 まり 2009 年 に 埼 玉 弁 護 士 会 と 大 阪 弁 護 士 会 が 支 援 が 必 要 な 被 疑 者 被 告 人 を 弁 護 する 弁 護 人 を 支 援 する 取 り 組 みを 相 次 いで 始 めた 両 者 とも 対 象 となる 被 疑 者 被 告 人 を 知 的 障 がいのある 者 と 限 定 してはいないが 知 的 障 がいのある 被 疑 者 被 告 人 は 支 援 の 必 要 な 障 がいのある 者 として 当 然 包 含 されている このような 単 位 会 の 独 自 事 業 を 受 けて 日 本 弁 護 士 会 としても 今 後 必 要 な 制 度 の 創 設 提 言 等 を 積 極 的 に 行 っていく 予 定 である 2 埼 玉 弁 護 士 会 社 会 復 帰 支 援 委 託 援 助 事 業 埼 玉 弁 護 士 会 では 2009 年 7 月 より 住 居 不 定 等 により 帰 住 先 のない 身 柄 拘 束 中 の 被 疑 者 または 被 告 人 に 対 し 早 期 の 社 会 復 帰 を 果 たせるように 支 援 している 刑 事 弁 護 人 ( 弁 護 士 )を 援 助 する 事 業 を 始 めた 事 業 の 内 容 としては 釈 放 後 の 一 時 的 な 居 所 を 確 保 するとともに 同 所 から 長 期 的 に 居 住 可 能 な 住 居 に 転 居 する 等 の 支 援 を 社 会 福 祉 士 等 専 門 的 資 格 を 有 する 者 に 委 託 し 自 立 支 援 のための 助 言 を 行 うことである 具 体 的 には まず 埼 玉 弁 護 士 会 刑 事 弁 護 センターが 上 記 の 委 託 可 能 な 一 時 的 な 居 所 (シェルター 施 設 )を 運 営 する 法 人 等 を 選 定 指 定 する そして 実 際 に 被 疑 者 等 が 荒 研 究 グループ 23

69 帰 住 先 を 喪 失 していたり 釈 放 後 に 最 低 生 活 費 が 下 回 る 生 活 状 況 が 予 想 される 場 合 弁 護 人 が 上 記 指 定 された 施 設 に 社 会 復 帰 支 援 の 委 託 の 申 し 込 みをする すると その 施 設 の 社 会 福 祉 士 等 専 門 職 が 弁 護 士 と 連 携 して 釈 放 後 の 支 援 計 画 につ いてアセスメントや 必 要 な 支 援 を 行 い 個 別 支 援 計 画 を 作 成 し 弁 護 士 はこの 書 面 を 情 状 弁 護 の 資 料 とする その 結 果 被 疑 者 被 告 人 が 釈 放 されたのちは 一 時 的 にシェル ター 施 設 で 生 活 しながら 退 所 後 の 生 活 についての 調 整 をする この 場 合 当 該 弁 護 士 に は 生 活 保 護 の 申 請 同 行 支 援 を 含 めた 積 極 的 な 連 携 が 期 待 されている そして 当 該 施 設 は 要 支 援 者 がシェルターを 出 て 地 域 生 活 に 移 行 したのちもアフターフォローができる よう 地 域 のネットワークへのコーディネートも 行 う 弁 護 人 は その 際 社 会 復 帰 支 援 委 託 金 を 指 定 施 設 に 支 払 うが この 委 託 金 を 埼 玉 弁 護 士 会 が 援 助 する 仕 組 みとなっている 3 大 阪 弁 護 士 会 障 害 者 刑 事 弁 護 サポートセンター 大 阪 弁 護 士 会 は 2009 年 11 月 高 齢 者 障 害 者 総 合 支 援 センターの 下 に 障 害 者 刑 事 弁 護 サポートセンター( 以 下 単 に サポートセンター という ) を 発 足 させた 障 がいのある 被 疑 者 被 告 人 あるいは 少 年 の 弁 護 人 付 添 人 に 対 し どのよう な 支 援 ができるのか またすべきなのかといった 助 言 や 情 報 を 提 供 し 必 要 に 応 じて 福 祉 等 のネットワークにつなぐコーディネート 支 援 を 行 うことで 障 がいのある 者 に 適 切 な 刑 事 弁 護 が 保 障 されることを 目 的 としている 具 体 的 には 実 際 に 弁 護 している 被 疑 者 被 告 人 少 年 に 障 がいがある 場 合 あるい はあるのではないかと 疑 われる 場 合 に その 弁 護 人 付 添 人 が サポートセンターのメ ーリング リストに 登 録 をしたうえで 現 実 に 直 面 している 問 題 や 疑 問 等 を 投 稿 する すると 障 がい 者 の 刑 事 弁 護 に 経 験 豊 富 な 弁 護 士 が 具 体 的 な 助 言 や 情 報 提 供 をする ま た 必 要 に 応 じて 個 別 に 医 師 や 社 会 福 祉 士 精 神 保 健 福 祉 士 社 会 福 祉 関 係 者 等 を 紹 介 し ネットワークにつなげていくこともしている たとえば 実 際 に 弁 護 をするうえで 被 疑 者 とどうもうまくコミュニケーションがと れず 動 機 も 理 解 不 能 である 被 告 人 に 障 がいがあるのかどうかもわからない そのよ うな 場 合 弁 護 人 としては 弁 護 方 針 すらたてられないことがある また 起 訴 猶 予 や 執 行 猶 予 を 取 ったのいいが 同 じ 環 境 での 釈 放 後 の 生 活 が 不 安 である けれどもどこへつ ないでいいかわからないといったケースも 実 は 多 く 存 する そういった 弁 護 人 を 援 助 す るのがサポートセンターの 役 割 である さらに 国 選 弁 護 人 で 被 疑 者 被 告 人 に 障 がいがあり 特 にコミュニケーションが とりづらい 場 合 は 複 数 選 任 の 申 立 てを 積 極 的 に 行 うことを 勧 め その 場 合 に 複 数 選 任 の 候 補 として 障 がい 者 刑 事 弁 護 の 経 験 豊 富 な 弁 護 士 を 紹 介 することも 行 っている 第 7 今 後 に 向 けて 以 上 を 前 提 に 今 後 に 向 けて 現 段 階 で 考 え 得 る 方 策 の 検 討 がなされ 1 関 係 法 規 の 改 荒 研 究 グループ 24

70 正 ( 下 記 1 ) 2 具 体 的 事 案 での 弁 護 活 動 の 改 善 ( 下 記 2 ) 3 捜 査 機 関 裁 判 所 等 の 公 的 機 関 の 対 応 改 善 ( 下 記 3 ) などの 提 言 提 案 がなされた 1 関 係 法 規 の 改 正 判 断 能 力 に 難 のある 障 がい 者 の 刑 事 問 題 を 抜 本 的 に 解 決 するには 刑 法 等 の 責 任 能 力 と 障 がいのある 人 の 判 断 能 力 の 異 同 の 調 査 研 究 は 勿 論 刑 法 刑 事 訴 訟 法 などの 鑑 定 の あり 方 手 続 規 定 全 般 についての 見 直 しが 不 可 欠 である また 知 的 障 がい 者 らを 保 護 するために 消 費 者 契 約 法 金 融 商 品 関 係 の 法 の 改 正 も 必 要 である このことは 今 後 さ らに 検 討 するにしても 当 面 できることから 着 手 し 障 がいのある 人 の 不 要 無 用 な 刑 事 拘 禁 施 設 への 入 所 を 改 める 必 要 がある それには 今 まで 刑 事 手 続 の 過 程 で 無 縁 である と 思 われた 福 祉 の 諸 制 度 手 当 を 活 用 することが 肝 要 である 2 具 体 的 事 案 での 弁 護 活 動 の 改 善 (1) 弁 護 人 が 早 期 に 障 がいに 気 づくこと ア 障 がいに 気 がつくためのチェックリストの 作 成 被 疑 者 被 告 人 に 対 して 障 がい 特 性 に 配 慮 した 適 切 な 刑 事 弁 護 をするためには まず 弁 護 人 が 被 疑 者 被 告 人 になんらかの 障 がいがあり 配 慮 が 必 要 であること に 気 づかなければならない しかし 知 的 障 がいは 一 見 しただけではわかりにくい ため これまでも 周 囲 はおろか 本 人 自 身 も 気 づかないまま 結 果 として 適 切 な 配 慮 がなされず 種 々の 不 利 益 を 被 ってきた 歴 史 がある 他 方 できるだけ 早 い 段 階 で 被 疑 者 被 告 人 の 障 がいを 正 しく 把 握 することはそ の 後 の 弁 護 方 針 のために 重 要 である そのために 弁 護 人 が 最 初 の 接 見 の 段 階 で 気 づくためのチェックリストを 作 成 した( 後 記 の 別 表 ) 弁 護 人 が 接 見 した 際 の 障 がいの 見 極 め 方 としては 概 ね 以 下 のようなことが 考 え られるので それぞれチェックリストに 反 映 させた (ア) まず 被 疑 者 被 告 人 の 様 子 言 葉 遣 い 目 線 振 る 舞 い 対 応 の 仕 方 に 注 目 する 目 線 が 合 わなかったり 身 体 を 前 後 に 揺 するなどの 常 同 行 動 はないかなど それとなく 観 察 することが 必 要 である (イ) その 結 果 少 しでも 障 がいがあるかなと 思 ったら 当 番 弁 護 士 のパンフレット 等 の 文 章 を 音 読 してもらうことも 効 果 的 である そのことで 漢 字 は 読 めるか 文 意 をとらえているかがある 程 度 わかる (ウ) また 動 機 を 尋 ねることも 重 要 である 知 的 障 がいがある 人 はコミュニケーシ ョン 能 力 に 障 がいがあるため 動 機 をうまく 説 明 することが 困 難 であることが 多 く その 結 果 本 人 の 口 から 語 られる 動 機 は 意 味 不 明 であったり 不 可 解 なもの となってしまう なお 調 書 上 の 動 機 はたいてい 整 合 性 があるようになっている ので 被 疑 者 被 告 人 自 身 の 口 から 聞 くことが 肝 要 である (エ) 住 所 とか 家 族 に 関 する 質 問 も 有 効 である 知 的 障 がいがあると 通 常 なら 当 然 答 えられるような 質 問 に 対 して 答 えられないことがある また 足 し 算 などの 簡 荒 研 究 グループ 25

71 単 な 問 題 を 出 題 することも 考 えられる 繰 上 り 計 算 ができないこともある 認 知 症 の 判 断 に 使 われる 長 谷 川 式 スケールのように 形 式 化 すると 使 いやすいと 思 わ れる (オ) 学 校 についての 質 問 も 必 要 である 但 し 必 ずしも 養 護 学 校 ( 特 別 支 援 学 校 ) や 養 護 学 級 ( 特 別 支 援 学 級 情 緒 学 級 ) 卒 とは 限 らない 年 輩 者 の 場 合 は 小 学 校 だけの 場 合 もあるので 注 意 を 要 する (カ) 障 害 者 基 礎 年 金 の 受 給 の 有 無 や 療 育 手 帳 や 障 害 者 手 帳 を 持 っていないかを 聞 くことも 必 要 である (キ) 職 歴 についての 質 問 も 時 として 有 効 となる 人 間 関 係 が 苦 手 なので 頻 繁 に 職 を 変 わっていることがあるからである また 給 料 が 極 端 に 低 ければ 福 祉 的 就 労 ( 作 業 工 賃 など)の 可 能 性 がある 福 祉 的 就 労 の 場 合 は 障 がいのある 人 の 日 中 活 動 を 保 障 する 制 度 で 作 業 工 賃 は 最 低 賃 金 のしばりを 受 けないからである( 大 阪 弁 護 士 会 編 知 的 障 害 者 刑 事 弁 護 マニュアル S プランニング) イ 障 がいに 気 がついたあとの 弁 護 士 向 けの 留 意 点 チェックリストにより 被 疑 者 被 告 人 に 知 的 障 がいがあるのではと 気 づいた 場 合 には 次 のことに 気 をつける 必 要 がある (ア) たとえば 被 疑 者 が 弁 護 人 はいらないといったとしても その 本 位 を 見 極 める 必 要 がある 知 的 障 がいのある 人 は 本 質 的 にコミュニケーション 能 力 が 高 くな いので 真 意 を 十 分 に 伝 えることが 困 難 であるからである また その 二 次 的 特 性 として 相 手 側 に 迎 合 しようとしたり 質 問 の 意 味 がわからない 場 合 はすべて 肯 定 ( 黙 従 反 応 )あるいはすべて 否 定 することがある まず なぜ 弁 護 人 が 要 らないと 言 っているか 良 く 聞 く 必 要 がある そもそも 弁 護 人 の 役 割 を 理 解 していない 場 合 がある また 知 的 障 がいのある 人 の 勘 違 いと してあるものに たとえば 前 回 執 行 猶 予 になったから 今 回 も 執 行 猶 予 になるだ ろうと 思 い 込 んでいる 場 合 がある 次 に 弁 護 人 は 要 りませんと 言 った 理 由 が 弁 護 士 費 用 の 点 を 考 慮 しての 場 合 が 考 えられる 知 的 障 がい 者 の 人 の 場 合 成 人 してからも 経 済 的 に 親 の 世 話 になって いる 場 合 もしばしば 見 受 けられる そのような 場 合 経 済 的 負 担 をかけないよう にしようと 思 って 弁 護 士 への 依 頼 を 躊 躇 する 場 合 がある この 他 自 白 を 取 るために 捜 査 機 関 から 弁 護 士 なんか 頼 んでも 意 味 がない などと 聞 かされている 場 合 もある そのような 場 合 には 弁 護 士 は 被 疑 者 被 告 人 の 正 当 な 権 利 を 守 るものであることを 説 明 し 弁 護 士 はあなたの 味 方 です と 言 う 必 要 がある (イ) また 知 的 障 がいのある 人 の 場 合 弁 護 人 と 捜 査 機 関 との 違 いを 十 分 理 解 して いないことがしばしば 見 受 けられる 弁 護 士 は 警 察 とは 違 うこと あなたを 守 るために 来 たこと 秘 密 は 守 ること などを 平 易 な 言 葉 で 説 明 することが 重 要 荒 研 究 グループ 26

72 である 更 に 黙 秘 権 署 名 押 印 拒 否 権 調 書 の 増 減 変 更 の 申 立 権 接 見 交 通 権 などに ついて 分 かりやすい 言 葉 に 言 い 換 えて 説 明 することも 不 可 欠 である そうするこ とによって 初 めて 知 的 障 がいのある 人 に 対 する 合 理 的 配 慮 義 務 を 尽 くしたこと となる (ウ) 次 に 知 的 障 がいのある 人 から 話 を 聞 く 場 合 の 注 意 点 としては 以 下 のことがあ げられる 1 具 体 的 な 事 実 を 問 う 質 問 にする(たとえば 誰 がしたのか 何 をし たのか ) 2 平 易 な 言 葉 を 用 いる 3 短 い 文 章 で 質 問 する 4 複 文 でなく 単 純 な 構 文 を 用 いる 5 条 件 付 きの 文 章 にしない 6 仮 定 の 質 問 をしない 7 指 示 代 名 詞 を 使 わない また 混 乱 させるような 質 問 をしないことも 必 要 である 具 体 的 には 1 時 間 の 順 を 追 って 質 問 する 2 たてつづけに 質 問 しない 3 重 複 尋 問 をしない 4 威 圧 的 な 質 問 をしない 5 流 れを 中 断 せず 説 明 を 遮 らない その 他 質 問 を 理 解 する 時 間 をかける 誘 導 尋 問 をしない 非 言 語 的 表 現 の 意 味 するところをはっきりさせる 等 に 注 意 する 必 要 がある( 大 阪 弁 護 士 会 編 知 的 障 害 者 刑 事 弁 護 マニュアル S プランニング) (エ) そして 被 疑 者 被 告 人 に 知 的 障 がいがある 場 合 は 本 人 の 供 述 内 容 に 過 度 に 頼 らないことが 重 要 である できるだけ 客 観 的 証 拠 によって 犯 罪 事 実 の 有 無 を 判 断 すべきである 被 疑 者 被 告 人 の 内 面 に 関 することでも 家 族 や 支 援 者 など 当 人 のできるだけ 身 近 にいる 者 から 十 分 な 聞 取 りを 行 い 当 人 の 供 述 が 真 実 であ るかを 見 極 めることが 不 可 欠 である 別 表 被 疑 者 被 告 人 の 障 がいに 気 づくためのチェックリスト 目 線 があわない 体 を 前 後 にゆすっている 体 のどこかをずっと 触 り 続 けている 荒 研 究 グループ 27

73 言 葉 遣 いやイントネーションに 違 和 感 がある 質 問 と 答 えがかみ 合 わない パンフレットの 漢 字 が 読 めない 繰 り 上 げ 計 算 ができない 例 15+8= 43+72= 動 機 が 意 味 不 明 もしくは 理 解 不 能 自 宅 の 住 所 や 電 話 番 号 が 答 えられない 家 族 構 成 を 説 明 できない 養 護 学 校 ( 特 別 支 援 学 校 ) 卒 である 養 護 学 級 ( 特 別 支 援 学 級 なかよし 学 級 )にいたことがある 障 害 基 礎 年 金 を 受 給 している 療 育 手 帳 もしくは 障 害 者 手 帳 を 有 している 職 場 を 頻 繁 に 変 わっている もらっている 給 料 が 極 端 に 低 い (2) 弁 護 人 が 障 がいを 十 分 に 理 解 すること 弁 護 士 が 障 がいのある 人 の 刑 事 事 件 の 弁 護 活 動 に 関 与 するにあたっては 障 がいの 特 徴 当 該 障 がい 者 の 処 遇 のあり 方 などを 十 分 に 知 って 対 応 することである 捜 査 段 階 では 警 察 へ 可 視 化 の 要 請 したり 専 門 家 の 関 与 の 必 要 性 を 書 面 などで 要 請 し そのう えで 検 察 官 と 協 議 することである (3) 公 判 において 障 がいを 十 分 に 理 解 してもらうこと また 公 判 に 臨 むにあたって 障 がいの 特 徴 と 事 件 との 関 わりを 丁 寧 に 説 明 をし 捜 査 段 階 の 調 書 作 成 の 問 題 点 本 人 供 述 の 問 題 点 などを 訴 えるとともに 冒 頭 での 意 見 陳 述 ではそのことを 強 調 し 刑 事 の 責 任 能 力 と 本 人 の 判 断 能 力 の 関 係 本 人 が 事 件 に 関 与 しているとしても 拘 禁 施 設 への 措 置 は 教 育 刑 その 他 の 趣 旨 からしても 事 実 上 無 意 味 であること 福 祉 施 設 との 連 携 があれば 再 発 防 止 に 有 効 であることを 強 調 することで ある 判 断 能 力 に 難 のある 人 の 事 件 では 刑 務 所 は 適 切 ではなく 福 祉 施 設 で 安 定 す ることこそ 本 人 の 生 活 の 安 定 のため 丁 寧 に 訴 えることが 重 要 である (4) 福 祉 関 係 諸 制 度 との 連 携 強 化 他 方 従 来 福 祉 の 関 係 者 とくに 行 政 や 福 祉 施 設 の 人 々は 刑 事 事 件 を 起 こす 障 が い 者 や 刑 務 所 で 服 役 した 障 がい 者 を 嫌 悪 する 傾 向 があった それもこれも 刑 事 事 件 の 責 任 能 力 と 障 がいのある 人 の 判 断 能 力 の 問 題 についての 無 理 解 が 福 祉 の 関 係 者 にあっ たからにほかならないと 思 われる 罪 を 犯 した 障 がい 者 が 刑 務 所 ではなく 障 が い 者 の 更 生 施 設 で 日 常 生 活 に 特 段 の 不 自 由 なく 生 活 をしていれば 窃 盗 などの 財 産 犯 を 犯 すことは 大 幅 に 減 少 することになる またグループホームなどで 専 門 家 の 援 助 をう けたりしながら 生 活 をするならば 安 心 して 月 々の 生 活 を 営 むことが 可 能 になる 人 が 荒 研 究 グループ 28

74 多 い その 意 味 で 障 害 年 金 や 生 活 保 護 制 度 の 一 層 の 充 実 が 不 可 欠 である (5) 判 断 能 力 に 即 した 対 応 の 必 要 性 いずれにしても 従 前 の 刑 事 事 件 では 本 人 の 刑 事 責 任 能 力 の 有 無 程 度 を 中 心 に 裁 判 上 論 議 がされてきたが 知 的 障 がい 者 や 精 神 障 がい 者 の 判 断 能 力 はこれまでの 是 非 の 弁 別 能 力 と 同 一 次 元 で 論 ずることは これまでの 矯 正 の 実 体 と 再 犯 をくり 返 す 人 々 の 実 情 に 照 らして あまり 意 味 がないといえる いずれにしても 是 非 の 弁 別 能 力 さ えあれば 刑 事 責 任 を 問 うことができるという 考 えは あまりにも 判 断 能 力 に 難 のある 障 がい 者 の 人 権 を 考 えていない 誤 った 対 応 というべきである 3 捜 査 機 関 裁 判 所 等 の 公 的 機 関 の 対 応 改 善 判 断 能 力 に 難 のある 障 がい 者 の 犯 罪 類 型 で 比 較 的 多 いのは 窃 盗 無 銭 飲 食 クレサ ラなどの 詐 欺 共 犯 などの 財 産 犯 である その 背 景 には 判 断 能 力 に 難 のある 障 がい 者 が 就 労 ができていないことや 障 害 年 金 などの 年 金 の 不 支 給 そして 生 活 保 護 が 受 給 できてい ないことなどがある いうならば 障 がい 者 に 福 祉 の 諸 制 度 手 当 などが 十 分 に 活 用 され るならば 財 産 犯 で 起 訴 したり 刑 務 所 へ 入 れたりするなどの 措 置 は 大 幅 に 減 少 すると 思 われる 具 体 的 にいえば 下 記 の 対 応 が 考 えられる 1 捜 査 関 係 者 警 察 検 事 などに 知 的 障 がい 者 精 神 障 がい 者 重 複 障 がい 者 の 特 徴 判 断 能 力 の 有 無 程 度 刑 事 手 続 における 攻 撃 防 禦 の 能 力 の 不 十 分 性 そして 取 調 の 可 視 化 の 必 要 性 について 研 修 を 十 分 に 行 うことである 2 また 裁 判 官 及 び 裁 判 所 職 員 に 対 して 1と 同 じような 研 修 を 行 うばかりでなく 裁 判 所 の 段 階 で 判 断 能 力 の 有 無 程 度 が 争 われる 障 がい 者 の 刑 事 事 件 の 関 与 にあた っての 特 別 研 修 を 行 うことが 必 要 である 例 えば 視 覚 障 がい 者 で 判 断 能 力 に 難 の ある 重 複 障 がい 者 には 点 字 の 調 書 や 録 音 テープの 本 人 への 交 付 と 聴 取 の 機 会 聴 覚 障 がい 者 で 判 断 能 力 に 難 のある 重 複 障 がい 者 には 手 話 や 要 約 筆 記 などの 専 門 家 の 配 置 などの 手 続 をことさら 重 視 することを 義 務 づけるべきである また 視 力 や 聴 覚 の 障 がいをもった 重 複 の 知 的 障 がい 者 や 精 神 障 がい 者 には 前 記 の 手 続 に 加 えて 社 会 福 祉 士 や 精 神 保 健 福 祉 士 などの 本 人 の 代 弁 者 というか 本 人 の 能 力 を 十 分 にわ きまえて 攻 撃 防 禦 ができたり 本 人 の 能 力 に 合 致 した 代 理 人 の 関 与 が 必 要 である 3 前 記 1 2の 研 修 では 知 的 障 がい 者 らの 取 調 や 尋 問 の 際 における 発 問 と 答 との 関 係 ( 例 えば やったか と 聞 けば はい と 答 え やらなかったか と 聞 け ば はい と 答 えがちな 問 題 )は 勿 論 調 書 の 記 載 方 法 ( 例 えば 質 問 に 端 的 に 答 えたのか 途 中 いくつかの 発 問 と 答 があって 調 書 の 結 論 になったのか いうな らば 公 判 廷 における 速 記 録 のごとく すべてを 要 略 せずに 調 書 化 したり 発 問 と 答 の 時 間 がどのくらいあったかの 記 載 3 分 )などについても 研 修 する 必 要 がある 4 また 前 記 の 研 修 と 併 行 して 取 調 に 関 与 する 捜 査 関 係 者 裁 判 所 の 関 係 者 に 判 断 能 力 に 難 のある 障 がい 者 なのか そうでないのかを 初 期 の 段 階 で 見 分 ける 能 力 を 荒 研 究 グループ 29

75 身 につけさせるためには 従 前 の 鑑 定 とは 別 に 社 会 福 祉 士 や 精 神 保 健 福 祉 士 など を 関 与 させることである このことは その 後 の 手 続 の 進 行 上 は 勿 論 本 人 の 保 護 権 利 保 全 のため 極 めて 重 要 である これが 不 十 分 なため 捜 査 関 係 者 に 都 合 のよい 調 査 が 作 成 されたり これを 一 面 的 に 信 ずる 裁 判 官 が 取 調 や 調 書 作 成 の 捜 査 過 程 を 問 題 にすることなく 刑 事 の 責 任 能 力 の 有 無 などだけで 判 断 するため 時 には 苛 酷 な 判 決 になったり 極 端 な 場 合 は 冤 罪 誤 判 をもたらすことになる 5 捜 査 機 関 とくに 検 察 官 は 起 訴 不 起 訴 の 決 定 にあたって 少 しでも 判 断 能 力 に 疑 いのある 障 がい 者 の 事 件 処 理 にあたっては 当 該 障 がいの 専 門 家 や 施 設 の 担 当 者 の 意 見 を 聴 取 することである ここで 当 該 障 がいの 専 門 家 とは これまでのような 刑 事 責 任 能 力 の 有 無 程 度 を 明 かにするための 精 神 鑑 定 などの 専 門 家 を 指 すもので はない 知 的 障 がい 者 や 精 神 障 がい 者 重 複 障 がい 者 などの 施 設 で10 年 前 後 働 き あるいは 行 政 機 関 の 相 談 センターなどで10 年 前 後 働 いたことのある 社 会 福 祉 士 や 精 神 保 健 福 祉 士 を 指 している 6 前 記 の 諸 手 続 の 必 要 性 は これまでの 刑 事 裁 判 で 責 任 能 力 ありとして 公 判 廷 で 審 理 され 有 罪 判 決 を 下 されて 刑 務 所 に 入 ったものの 矯 正 の 過 程 で 刑 務 官 が 日 常 味 わっているように 刑 務 所 の 教 育 はほとんど 役 にたっていないとの 経 験 則 によるも のである 担 当 者 と 十 分 に 協 議 したうえで 対 応 することが 必 要 である 以 上 荒 研 究 グループ 30

76 触 法 被 疑 者 となった 高 齢 障 害 者 への 支 援 の 研 究 ( 田 島 班 ) 法 務 と 福 祉 の 接 点 である 更 生 保 護 に 関 する 研 究 ( ( 浜 井 研 究 グループ) 研 究 分 担 者 浜 井 浩 一 研 究 メンバー 浜 井 浩 一 龍 谷 大 学 法 科 大 学 院 教 授 ( 犯 罪 学 刑 事 政 策 ) 斉 藤 司 龍 谷 大 学 法 学 部 准 教 授 ( 刑 事 訴 訟 法 刑 事 政 策 ) 岡 田 和 也 福 島 保 護 観 察 所 統 括 保 護 観 察 官 ( 更 生 保 護 ) 我 籐 諭 龍 谷 大 学 矯 正 保 護 研 究 センター 嘱 託 研 究 員 ( 司 法 心 理 学 ) 事 務 局 担 当 古 川 隆 司 追 手 門 学 院 大 学 准 教 授 ( 高 齢 者 福 祉 ) は 責 任 者 は 事 務 担 当 海 外 協 力 者 は 以 下 のとおり イギリス ポーツマス 大 学 刑 事 司 法 研 究 所 の Tom Ellis 主 任 講 師 ノルウェー オスロ 大 学 犯 罪 学 研 究 所 の Lill Scherdin 研 究 員 イタリア 国 連 犯 罪 司 法 研 究 所 (UNICRI)の Angela Patrignani 研 究 員 &Francesca Bosco 研 究 員 研 究 メンバーの 報 告 ( 添 付 ) 1 触 法 高 齢 者 障 害 者 に 対 する 更 生 保 護 施 設 の 処 遇 更 生 保 護 施 設 ( 職 員 )に 対 する 調 査 票 案 ( 古 川 隆 司 ) 3ノルウェー 出 張 報 告 :ノルウェーにおける 高 齢 又 は 障 害 を 持 つ 犯 罪 者 ( 被 疑 者 被 告 人 ) に 対 する 処 遇 ( 浜 井 浩 一 ) 4 未 決 拘 禁 者 を 含 む 被 疑 者 に 対 する 社 会 的 援 助 による 拘 禁 回 避 --- 刑 事 訴 訟 法 の 立 場 から ( 斉 藤 司 ) 5 弁 護 士 ( 会 )に 対 する 実 態 把 握 調 査 の 調 査 票 案 ( 岡 田 和 也 ) * 添 付 資 料 には 第 2 回 合 同 会 議 と 重 複 するものも 含 まれている 浜 井 研 究 グループ 1

77 Ⅰ 平 成 21 年 度 の 成 果 報 告 平 成 21 年 度 は 以 下 の 事 項 について 研 究 を 実 施 している ( 別 添 メンバー 報 告 資 料 参 照 ) 1 統 計 分 析 ( 保 護 統 計 年 報 等 ) 保 護 統 計 年 報 を 詳 細 に 分 析 することで 保 護 観 察 付 執 行 猶 予 者 の 特 徴 や 現 状 起 訴 猶 予 者 執 行 猶 予 者 に 対 する 更 生 緊 急 保 護 の 現 状 について 分 析 する これまでの 成 果 は 第 2 回 合 同 会 議 にて 報 告 したとおり 2 更 生 保 護 施 設 に 対 する 調 査 更 生 保 護 施 設 ( 職 員 )に 対 して 執 行 猶 予 中 の 高 齢 者 障 害 者 に 対 する 保 護 観 察 処 遇 の 実 態 や 更 生 緊 急 保 護 を 求 めてきた 起 訴 猶 予 執 行 猶 予 中 の 高 齢 者 障 害 者 に 対 する 保 護 の 実 態 についてインタビュー 調 査 を 実 施 している またも 併 せて 更 生 保 護 施 設 に 対 する 質 問 紙 に よるアンケート 調 査 についても 現 在 準 備 中 である これまでの 進 捗 状 況 及 び 調 査 票 案 につ いては 別 紙 ( 古 川 ) 報 告 書 のとおりである 3 諸 外 国 における 刑 事 司 法 と 福 祉 の 連 携 諸 外 国 における 触 法 高 齢 者 障 害 者 を 巡 る 司 法 と 福 祉 の 連 携 特 に 事 件 発 生 後 できる だけ 早 期 の 段 階 で 福 祉 的 ニーズの 把 握 が 行 われるシステム 特 に 刑 事 司 法 で 働 く 専 門 職 としてのソーシャル ワーカーに 焦 点 を 当 てつつ 判 決 前 調 査 特 別 な 当 番 弁 護 制 度 警 察 検 察 裁 判 所 における 福 祉 専 門 職 又 は 福 祉 的 素 養 をもった 担 当 官 の 配 置 等 につ いてまずそれぞれの 国 の 概 要 を 調 査 した 平 成 21 本 年 度 は イタリア ノルウェー ドイツ 韓 国 等 を 調 査 対 象 とした イタリアについては トリノにある UNICRI (United Nations Interregional Crime and Justice Research Institute)の 研 究 員 の Angela Patrignani (アンジェラ パトリニャー ニ)&Francesca Bosco(フランチェスカ ボスコ)の 両 氏 に 研 究 協 力 を 依 頼 し イタリアの 刑 事 司 法 における 高 齢 障 害 者 の 処 遇 に 関 する 報 告 書 ( 英 語 )を 受 領 した イタリア 報 告 書 の 概 要 は 第 2 回 合 同 会 議 で 報 告 したとおりである なお 報 告 書 は 現 在 翻 訳 中 である ノルウェーについては 平 成 22 年 3 月 に 浜 井 がオスロ 大 学 を 訪 問 し 海 外 協 力 者 の Lill Scherdin(リル シェリダン)の 協 力 の 下 政 府 統 計 局 ( 司 法 統 計 部 門 ) オスロ 刑 務 所 を 訪 問 し 担 当 者 に 対 してインタビュー 調 査 を 実 施 したほか オスロ 大 学 犯 罪 学 研 究 所 のスタッ フとの 意 見 交 換 会 を 実 施 し 情 報 を 収 集 した イギリスについては Tom Ellis(トム エリス) に 関 連 文 献 の 調 査 を 依 頼 した また 研 究 メンバーの 斎 藤 司 が ドイツ 韓 国 において 関 係 者 へのインタビューを 含 め て 実 地 調 査 を 行 った ( 斎 藤 報 告 を 参 照 ) その 結 果 韓 国 については 刑 事 司 法 なおいて 高 齢 者 や 知 的 障 害 者 などに 対 する 特 別 な 措 置 はないことが 判 明 したため 調 査 対 象 国 から 除 外 することとした なお 韓 国 は 現 時 点 では 高 齢 化 率 は 低 いものの 日 本 に 追 随 する 形 で 今 後 急 速 に 高 齢 化 することが 見 込 まれている 浜 井 研 究 グループ 2

78 4 弁 護 会 に 対 する 調 査 荒 弁 護 士 グループと 協 力 して 弁 護 士 会 を 通 じて 当 番 弁 護 国 選 弁 護 を 担 当 している 弁 護 士 に 対 して 知 的 障 害 や 高 齢 によって 自 立 が 困 難 な 被 疑 者 被 告 人 の 実 態 についてのア ンケート 調 査 を 実 施 するために 調 査 票 ( 第 一 案 )を 作 成 し その 内 容 を 検 討 した 調 査 票 ( 案 ) については 第 2 回 合 同 会 議 別 岡 田 報 告 を 参 照 されたい Ⅱ 平 成 22 年 度 の 研 究 計 画 基 本 的 には 第 2 回 合 同 会 議 で 報 告 した 平 成 22 年 度 の 研 究 計 画 を 基 本 として 研 究 を 進 め る 1 統 計 分 析 ( 保 護 統 計 年 報 等 ) (1) 被 疑 者 被 告 人 となった 高 齢 者 障 害 者 について 警 察 刑 事 司 法 統 計 ( 検 察 矯 正 保 護 統 計 年 報 )といった 保 護 統 計 以 外 の 既 存 の 統 計 を 調 査 することでその 特 徴 を 分 析 する (2) 保 護 統 計 年 報 を 詳 細 に 分 析 することで 保 護 観 察 付 執 行 猶 予 者 の 特 徴 や 現 状 起 訴 猶 予 者 執 行 猶 予 者 に 対 する 更 生 緊 急 保 護 の 現 状 について 更 に 分 析 する 2 更 生 保 護 施 設 に 対 する 調 査 更 生 保 護 施 設 等 に 対 して 更 生 緊 急 保 護 を 求 めてきた 起 訴 猶 予 執 行 猶 予 中 の 高 齢 者 障 害 者 に 対 する 保 護 の 実 態 や 受 入 れ 処 遇 上 の 問 題 点 に 関 する 調 査 を 実 施 する この 調 査 は 高 齢 者 を 受 け 入 れているいくつかの 更 生 保 護 施 設 を 訪 問 して 職 員 及 び 利 用 者 に 対 す るインタビュー 調 査 を 実 施 するサンプリング 調 査 と 質 問 紙 を 使 って 全 国 の 更 生 保 護 施 設 に 対 する 郵 送 によるアンケート 調 査 の 二 つの 方 法 で 実 施 する 平 成 22 年 度 は 以 下 の 点 を 中 心 について 調 査 を 実 施 する( 古 川 報 告 を 参 照 ) 保 護 観 察 付 執 行 猶 予 者 の 保 護 や 更 生 緊 急 保 護 による 高 齢 者 障 害 者 の 受 入 れ 実 態 高 齢 者 障 害 者 を 受 け 入 れる 際 に 考 慮 する 事 項 高 齢 者 障 害 者 を 受 け 入 れるために 必 要 な 条 件 又 は 福 祉 的 との 連 携 更 生 保 護 施 設 と 福 祉 との 連 携 の 現 状 課 題 ( 制 度 的 に 整 備 が 必 要 な 事 項 ) なお 更 生 保 護 施 設 ではないが 昨 年 から 地 域 生 活 定 着 支 援 センターの 開 設 運 営 が 始 まり 高 齢 障 害 受 刑 者 の 支 援 に 当 たって 様 々な 課 題 が 見 えてきているため 地 域 生 活 定 着 支 援 センターでのインタビュー 調 査 なども 実 施 していく 3 諸 外 国 における 刑 事 司 法 と 福 祉 の 連 携 諸 外 国 における 触 法 高 齢 者 障 害 者 を 巡 る 司 法 と 福 祉 の 連 携 特 に 事 件 発 生 後 できる だけ 早 期 の 段 階 で 福 祉 的 ニーズの 把 握 が 行 われるシステム 特 に 刑 事 司 法 で 働 く 専 門 職 としてのソーシャル ワーカー 等 に 焦 点 を 当 てつつ 判 決 前 調 査 特 別 な 弁 護 制 度 警 察 検 察 裁 判 所 における 福 祉 専 門 職 又 は 福 祉 的 素 養 をもった 担 当 官 の 配 置 等 について 具 体 的 実 務 に 焦 点 を 当 てて 調 査 を 実 施 する 平 成 22 年 度 は 調 査 対 象 国 の 中 でもイタリアを 訪 問 し ソーシャル ワーカーなどに 対 するインタビュー 調 査 を 実 施 する インタビュー 対 象 者 の 選 定 や 施 設 訪 問 などについては 浜 井 研 究 グループ 3

79 現 在 海 外 協 力 者 の 在 トリノ 国 連 犯 罪 司 法 研 究 所 研 究 員 アンジェラ バトリニャーニに 依 頼 し 調 整 中 である 予 算 時 間 の 余 力 があればイギリスについても イタリアと 同 様 の 調 査 を 実 施 したい ノルウェーについては 本 年 3 月 に 現 地 での 実 地 調 査 を 実 施 した 今 年 度 は ノルウェ ーの 年 金 制 度 や 住 宅 政 策 など 高 齢 者 や 障 害 者 に 対 するセイフティーネットの 詳 細 や 刑 事 司 法 関 係 者 の 研 修 制 度 についても 資 料 収 集 を 続 け 必 要 があれば 年 度 末 に 再 訪 問 を 実 施 した い 4 弁 護 会 に 対 する 調 査 荒 弁 護 士 グループと 協 力 してできるだけ 早 く 質 問 紙 を 確 定 させ 弁 護 士 会 を 通 じて 当 番 弁 護 国 選 弁 護 を 担 当 している 弁 護 士 に 対 して 知 的 障 害 や 高 齢 によって 自 立 が 困 難 な 被 疑 者 被 告 人 の 実 態 についてのアンケート 調 査 を 実 施 する なお 質 問 紙 の 内 容 について は 荒 弁 護 士 グループの 意 見 を 聴 取 しつつさらに 検 討 を 加 えたい 調 査 の 方 法 は 切 手 を 貼 り 付 けた 返 信 用 封 筒 を 同 封 した 調 査 票 を 送 付 する 郵 送 方 式 による 調 査 を 予 定 している ただし 弁 護 士 会 に 対 する 調 査 は 政 府 関 係 機 関 に 対 する 調 査 と 異 なり 回 収 率 が 低 くなる ことが 予 想 されるため 全 数 調 査 だけでなく より 調 査 対 象 者 を 絞 ったサンプル 調 査 ( 例 え ば 刑 事 弁 護 委 員 会 に 所 属 している 弁 護 士 に 限 定 )やインタビュー 調 査 も 検 討 したい 浜 井 研 究 グループ 4

80 触 法 高 齢 者 障 害 者 に 対 する 特 別 調 整 と 更 生 保 護 の 現 状 浜 井 研 究 グループ 5 厚 生 労 働 科 研 浜 井 研 究 G ' 古 川 資 料 古 川 隆 司 ( 追 手 門 学 院 大 学 社 会 学 部 ) 1. 研 究 関 心 と 対 象 方 法 (1) 研 究 関 心 と 対 象 刑 事 司 法 で 何 らかの 処 分 を 受 けた 高 齢 者 障 害 者 の 社 会 復 帰 については, 報 告 者 のフィールド 調 査 では, 警 察 検 察 裁 判 段 階 で 微 罪 処 分 不 起 訴 執 行 猶 予 付 などとされた 場 合 から, 矯 正 保 護 段 階 で 特 別 調 整 とされた 場 合 まで, 実 務 上 刑 事 政 策 のすべての 段 階 で 地 域 生 活 定 着 支 援 センター( 以 下, 定 着 支 援 センター)による 対 応 が 期 待 されている これは 当 初 本 事 業 が 想 定 していた 役 割 を 超 えた 状 況 といわなければならない 研 究 分 担 上, 更 生 保 護 段 階 における 触 法 高 齢 者 障 害 者 の 処 遇 を 主 にみていく 上 でも, 刑 事 施 設 に おける 候 補 者 選 定, 保 護 観 察 所 による 決 定, 定 着 支 援 センターや 更 生 保 護 施 設 における 受 け 入 れで, 対 象 者 の 絞 り 込 み 決 定 が 現 場 の 判 断 に 委 ねられており, 各 地 の 定 着 支 援 センターで 対 応 に 戸 惑 う 状 況 が 生 じていることもわかってきた 特 別 調 整 の 基 準 である 福 祉 の 措 置 なり 社 会 福 祉 サービスの 必 要 性 があることの 判 断 は, 送 り 出 し 側 と 受 け 入 れ 側 双 方 から 現 状 を 分 析 する 必 要 がある 従 来, 就 労 による 自 立 更 生 を 目 指 してきた 更 生 保 護 施 設 の 多 くが, 就 労 可 能 性 の 低 いかれらを 積 極 的 に 受 け 入 れる 訳 ではない しかし 刑 事 施 設 から,あるいは 更 生 緊 急 保 護 により やむを 得 ず 高 齢 者 障 害 者 を 受 け 入 れる 更 生 保 護 施 設 は 多 いと 考 えられる このため, 触 法 高 齢 者 障 害 者 について, 更 生 保 護 施 設 における 受 け 入 れ 実 態, 補 導 員 の 態 度 を 把 握 分 析 することにより,かれらを 対 象 とす る 更 生 保 護 の 現 状 と 社 会 福 祉 との 連 携 のあり 方 を 構 築 する 課 題 が 明 らかになると 考 えられる また 定 着 支 援 センターは, 事 業 開 始 後 様 々なケースへの 対 応 が 迫 られている この 中 で 社 会 福 祉 に よる 対 応 ではなく, 障 害 者 雇 用 による 対 応 や 医 療 機 関 との 連 携 などによる 支 援 が 望 ましいケースも 見 受 けられる このため,これまで 対 応 してきたケースについて 集 約,ソーシャルワークの 立 場 から 地 域 生 活 定 着 支 援 における 実 践 モデル 構 築 に 向 けた 課 題 分 析 を 実 施 していくこととする (2) 方 法 更 生 保 護 施 設 及 び 補 導 員 福 祉 職 ( )に 対 する 調 査 と, 定 着 支 援 センターに 対 する 調 査 を 併 行 し て 実 施, 特 別 調 整 の 現 状 を 把 握, 分 析 することにより, 特 別 調 整 の 受 け 皿 における 実 践 上 の 課 題 を 把 握, 分 析 していく 更 生 保 護 施 設 に 対 しては, 質 問 紙 による 悉 皆 調 査 と, 補 足 的 にインタビュー 調 査 を 通 し,1) 受 入 に 対 する 実 態 2) 打 診 のあった 際 に 検 討 する 事 項 3) 受 け 入 れのために 必 要 と 考 える 条 件 や 支 援 4) 社 会 福 祉 との 連 携,について 調 査 を 行 う 質 問 紙 は 留 置 法 もしくは 郵 送 法 を 併 用 し,インタ ビュー 調 査 は 調 査 者 が 訪 問 して 実 施 することとする 定 着 支 援 センターに 対 しては,インタビュー 調 査 を 実 施, 対 応 したケースを 集 約 していくこととす る 支 援 の 過 程 を 分 析 して, 受 入 先 確 保 や 関 係 機 関 団 体 への 連 携 上 の 課 題 を 明 らかにしていく 更 生 保 護 施 設 でも 刑 事 施 設 と 同 じく 社 会 福 祉 士 の 採 用 を 予 定 していたが 実 際 には 介 護 福 祉 士 な ど 他 の 資 格 の 福 祉 職 員 が 採 用 されているところもある このため 現 状 を 踏 まえて 福 祉 職 とい う 表 記 とする 1) 更 生 保 護 施 設 に 対 する 質 問 紙 調 査 の 内 容 別 紙 のとおり 2) 更 生 保 護 施 設 職 員 へのインタビュー 調 査 の 内 容 高 齢 者 障 害 者 の 受 け 入 れ 経 験 のある 更 生 保 護 施 設 職 員 に 対 し, 受 け 入 れケースの 処 遇 過 程 を 中 心 に 半 構 造 的 な 聞 き 取 り 調 査 を 行 う 聞 き 取 り 調 査 は, 以 下 の 調 査 項 目 を 踏 まえた 半 構 造 的 なインタビ ュー 調 査 を 実 施 する なおインタビューは 更 生 保 護 施 設 の 補 導 員 および 福 祉 職 から 実 施 する ( 調 査 項 目 ) 受 け 入 れたケースの 属 性

81 受 け 入 れたケースについて 実 施 した 処 遇 内 容 ( 処 遇 過 程 に 沿 って) 処 遇 のなかで 困 った 内 容 処 遇 のなかで 調 整 上 考 慮 した 内 容 処 遇 後 の 課 題 3) 地 域 生 活 定 着 支 援 センターへのインタビュー 調 査 の 内 容 全 国 の 定 着 支 援 センターの 職 員 に 対 し, 受 け 入 れたケースについて 支 援 の 過 程 に 沿 って 調 整 検 討 した 内 容 を 以 下 の 項 目 を 踏 まえた 半 構 造 的 なインタビューを 実 施 する ( 調 査 項 目 ) 受 け 入 れたケースの 属 性 受 け 入 れたケースについて 実 施 した 支 援 内 容 ( 支 援 の 家 庭 に 沿 って) 環 境 調 整 で 困 った 内 容 支 援 の 中 で 配 慮 した 点 今 後 の 課 題 2. 前 年 度 までの 調 査 更 生 保 護 施 設 に 対 する 質 問 紙 調 査 およびインタビュー 調 査 の 設 計 を 終 えて,1 施 設 の 協 力 を 得 て 試 行 的 にインタビュー 調 査 質 問 紙 調 査 を 実 施 し, 現 在 結 果 の 整 理 と 見 直 しを 行 っている また 調 査 協 力 を 得 るべく, 関 係 機 関 との 打 ち 合 わせを 進 めつつ, 報 告 者 の 調 査 研 究 に 協 力 頂 いてきた 他 2 施 設 への 依 頼 を 実 施 している 3. 調 査 の 実 施 計 画 (1) 行 程 6 月 試 行 した 調 査 結 果 の 整 理, 質 問 紙 の 見 直 し 終 了 調 査 協 力 の 依 頼 手 続 7 月 ~8 月 更 生 保 護 施 設 への 質 問 紙 調 査 実 施 ( 質 問 紙 の 送 付 から 返 送 と 単 純 集 計 まで) 更 生 保 護 施 設 および 定 着 支 援 センターへのインタビュー 調 査 11 月 調 査 結 果 の 概 要 とりまとめ, 中 間 報 告 12 月 ~2 月 調 査 結 果 の 分 析 必 要 に 応 じ 追 加 調 査 3 月 調 査 報 告 の 執 筆, 報 告 浜 井 研 究 グループ 6

82 別 紙 1 更 生 保 護 法 人 各 位 担 当 : 古 川 隆 司 触 法 高 齢 者 障 害 者 への 処 遇 に 関 する 調 査 について(ご 依 頼 ) 龍 谷 大 学 法 科 大 学 院 教 授 浜 井 浩 一 私 は, 厚 生 労 働 科 学 研 究 ( 障 害 保 健 福 祉 総 合 研 究 事 業 ) 触 法 被 疑 者 となった 高 齢 障 害 者 への 支 援 の 研 究 ( )の 研 究 分 担 者 であう, 龍 谷 大 学 法 科 大 学 院 の 浜 井 と 申 します 本 研 究 の 一 環 で, 全 国 の 更 生 保 護 法 人 の 運 営 される 更 生 保 護 施 設 に, 触 法 高 齢 者 障 害 者 の 更 生 保 護 処 遇 について, 実 態 や 課 題 と 考 えられること 等 を 調 査 したく 考 えております ご 多 用 のことと 存 じますが, 本 研 究 の 趣 旨 をご 理 解 頂 き,ご 協 力 の 程 をお 願 い 申 しあげます 課 題 番 号 :H21- 障 害 - 一 般 -001, 研 究 代 表 者 : 社 会 福 祉 法 人 南 高 愛 隣 会 理 事 長 田 島 良 昭 調 査 結 果 の 処 理 この 調 査 の 内 容 は, 個 人 情 報 に 配 慮 して 処 理 を 行 います またこの 調 査 紙 は 本 研 究 の 目 的 のみ に 用 います 調 査 の 回 答 方 法 選 択 肢 のある 質 問 については, 該 当 する 記 号 をお 選 び 頂 き, 回 答 欄 に 記 号 でお 答 えください 記 述 式 の 質 問 は, 回 答 欄 へ 自 由 にお 書 き 下 さい 用 語 の 定 義 ここでいう 触 法 高 齢 者 触 法 障 害 者 については, 次 の 通 りとします 触 法 高 齢 者 65 歳 以 上 の 被 保 護 者 をいいます 触 法 障 害 者 専 門 機 関 等 による 知 能 検 査 の 結 果 で 知 的 障 害 との 判 定 を 受 けている 被 保 護 者 のほか, 面 接 所 見 の 結 果, 知 的 障 害 軽 度 発 達 障 害 が 予 想 される 被 保 護 者 も 含 みます なお, 知 的 障 害 を 伴 わない 精 神 障 害 者 ( 統 合 失 調 症 うつ 病 覚 せい 剤 精 神 疾 患, 人 格 障 害 など)は 除 きます 浜 井 研 究 グループ 7

83 Ⅰ. 触 法 高 齢 者 の 受 け 入 れについて 問 1 過 去 10 年 の 間 で, 運 営 される 更 生 保 護 施 設 で, 触 法 高 齢 者 を 受 け 入 れたことはありますか いずれかの にvを 入 れて 下 さい 0 ある 1 ない < 問 2と 問 3は, 問 1で ない と 答 えた 方 のみお 答 えください> 問 2 受 け 入 れなかった 理 由 についてお 教 え 下 さい 以 下 の 選 択 肢 から 該 当 するもの1つを 選 び に vを 入 れて 下 さい 0 少 年 を 対 象 としているから 1 雇 用 が 決 まる 見 込 みが 乏 しいから 2 専 門 的 な 処 遇 が 行 えないから 3 専 門 機 関 等 の 協 力 が 得 られないから 4 その 他 ( 自 由 にお 書 き 下 さい ) 問 3 受 け 入 れ 打 診 があった 場 合,どのような 理 由 で 断 られましたか 以 下 の 選 択 肢 から 該 当 するも の 1 つを 選 び にvを 入 れて 下 さい 0 少 年 を 対 象 としているから 1 雇 用 が 決 まる 見 込 みが 乏 しいから 2 専 門 的 な 処 遇 が 行 えないから 3 専 門 機 関 等 の 協 力 が 得 られないから 4 空 きがなかったため 5 その 他 ( 自 由 にお 書 き 下 さい ) < 問 4~7は, 問 1で ある と 答 えた 方 のみお 答 えください> 問 4 どのような 形 で 触 法 高 齢 者 を 受 け 入 れましたか 以 下 の 選 択 肢 から 該 当 するものを 選 び にv を 入 れて 下 さい( 複 数 選 択 可 ) 0 刑 事 施 設 から( 中 間 処 遇 を 除 く) 1 更 生 緊 急 保 護 として 2 長 期 受 刑 者 の 中 間 処 遇 として 3 市 町 村 から 4 警 察 から 5 その 他 ( 自 由 にお 書 き 下 さい ) 問 5 触 法 高 齢 者 の 受 け 入 れに 対 してどのような 点 を 検 討 されましたか 以 下 の 選 択 肢 から 該 当 する もの 3 つ 以 内 を 選 び にvを 入 れて 下 さい 0 年 齢 6 疾 患 や 障 害 状 態 1 犯 歴 7 所 持 金 の 有 無 2 刑 事 施 設 での 処 遇 状 況 8 年 金 など 社 会 保 険 の 加 入 状 況 3 帰 住 先 身 元 引 受 先 の 有 無 9 その 他 ( 自 由 にお 書 き 下 さい) 4 職 業 経 験 ( ) 5 本 人 の 就 労 意 欲 問 6 触 法 高 齢 者 の 処 遇 で 考 慮 するのはどのような 点 ですか 以 下 の 選 択 肢 から 該 当 するものを 選 び にvを 入 れて 下 さい(2 つ 以 内 を 選 択 ) 1 就 労 について 2 年 金 など 社 会 保 険 の 加 入 について 3 帰 住 先 身 元 引 受 先 との 調 整 4 疾 患 や 障 害 状 態 について 5 福 祉 事 務 所 や 老 人 ホームとの 調 整 6 その 他 ( 自 由 にお 書 き 下 さい ) 浜 井 研 究 グループ 8

84 問 7 触 法 高 齢 者 を 処 遇 され, 課 題 と 考 えられたことはどんなことがありますか 自 由 にお 書 き 下 さ い Ⅱ. 触 法 障 害 者 の 受 け 入 れについて 問 8 過 去 10 年 の 間 で, 運 営 される 更 生 保 護 施 設 で, 触 法 障 害 者 を 受 け 入 れたことはありますか いずれかの にvを 入 れて 下 さい 0 ある 1 ない < 問 9 と 問 10 は, 問 8で ない と 答 えた 方 のみお 答 えください> 問 9 受 け 入 れなかった 理 由 についてお 教 え 下 さい 以 下 の 選 択 肢 から 該 当 するもの1つを 選 び に vを 入 れて 下 さい 0 少 年 を 対 象 としているから 1 雇 用 が 決 まる 見 込 みが 乏 しいから 2 専 門 的 な 処 遇 が 行 えないから 3 専 門 機 関 等 の 協 力 が 得 られないから 4 その 他 ( 自 由 にお 書 き 下 さい ) 問 10 受 け 入 れ 打 診 があった 場 合,どのような 理 由 で 断 られましたか 以 下 の 選 択 肢 から 該 当 するも の1つを 選 び にvを 入 れて 下 さい 0 少 年 を 対 象 としているから 1 雇 用 が 決 まる 見 込 みが 乏 しいから 2 専 門 的 な 処 遇 が 行 えないから 3 専 門 機 関 等 の 協 力 が 得 られないから 4 空 きがなかったため 5 その 他 ( 自 由 にお 書 き 下 さい ) < 問 11~14 は, 問 8で ある と 答 えた 方 のみお 答 えください> 問 11 どのような 形 で 触 法 高 齢 者 を 受 け 入 れましたか 以 下 の 選 択 肢 から 該 当 するものを 選 び にv を 入 れて 下 さい ( 複 数 選 択 可 ) 0 刑 事 施 設 から( 中 間 処 遇 を 除 く) 1 更 生 緊 急 保 護 として 2 長 期 受 刑 者 の 中 間 処 遇 として 3 市 町 村 から 4 警 察 から 5 その 他 ( 自 由 にお 書 き 下 さい ) 問 12 触 法 障 害 者 の 受 け 入 れに 対 してどのような 点 を 検 討 されましたか 以 下 の 選 択 肢 から 該 当 する もの 3 つ 以 内 を 選 び にvを 入 れて 下 さい 0 年 齢 6 疾 患 や 障 害 状 態 1 犯 歴 7 知 能 の 程 度 2 刑 事 施 設 での 処 遇 状 況 8 所 持 金 の 有 無 3 帰 住 先 身 元 引 受 先 の 有 無 9 年 金 など 社 会 保 険 の 加 入 状 況 4 職 業 経 験 10 その 他 ( 自 由 にお 書 き 下 さい) 5 本 人 の 就 労 意 欲 ( ) 浜 井 研 究 グループ 9

85 問 13 触 法 障 害 者 の 処 遇 で 考 慮 するのはどのような 点 ですか 以 下 の 選 択 肢 から 該 当 するもの 2 つ 以 内 を 選 び にvを 入 れて 下 さい 1 就 労 について 2 年 金 など 社 会 保 険 の 加 入 について 3 帰 住 先 身 元 引 受 先 との 調 整 4 疾 患 や 障 害 状 態 知 能 程 度 について 5 福 祉 事 務 所 や 障 害 者 施 設 の 調 整 6 その 他 ( 自 由 にお 書 き 下 さい ) 問 14 触 法 障 害 者 を 処 遇 されて, 課 題 と 考 えられたことはどんなことがありますか どんなことがありますか 自 由 にお 書 き 下 さい Ⅲ. 触 法 高 齢 者 障 害 者 の 処 遇 における 福 祉 との 連 携 について 問 15 平 成 21 年 度 から 社 会 福 祉 士 などの 配 置 が 取 り 組 み 始 められました 貴 施 設 での 配 置 をお 教 え 下 さい 次 のうち 該 当 するもの 一 つを 選 び にvを 入 れて 下 さい 0 社 会 福 祉 士 を 配 置 している 1 介 護 福 祉 士 を 配 置 している 2 介 護 支 援 専 門 員 を 配 置 している 3 その 他 の 職 員 を 配 置 している( 具 体 的 にお 書 き 下 さい ) 4 まだ 配 置 していない 問 16 福 祉 資 格 のある 職 員 の 待 遇 について 伺 います (1)どのような 雇 用 身 分 で 採 用 されていますか 以 下 の 選 択 肢 から 該 当 するものを 一 つ 選 び, に vを 入 れて 下 さい 0 常 勤 職 員 として 採 用 した( 勤 務 週 5 日 ) 1 非 常 勤 職 員 として 採 用 した( 勤 務 週 1 回 ~4 回 ) 2 パートタイムとして 採 用 した( 勤 務 週 1または 隔 週 1 回 程 度 ) (2) 職 務 内 容 はどのようなことをされていますか 以 下 の 選 択 肢 から 該 当 するもの 全 てついて, にvを 入 れて 下 さい 0 他 職 員 と 同 じ 職 務 内 容 1 主 に 事 務 2 主 に 処 遇 3 特 別 の 処 遇 プログラム 4 病 院 や 福 祉 事 務 所 などとの 連 絡 調 整 5 その 他 ( 具 体 的 にお 書 き 下 さい ) (3) 上 の 他, 職 務 について 期 待 されることはありますか 自 由 にお 書 き 下 さい 問 17 触 法 高 齢 者 障 害 者 の 処 遇 について, 福 祉 関 係 者 との 連 携 について 伺 います (1) 福 祉 との 連 携 への 意 向 について, 以 下 の 選 択 肢 から 該 当 する 程 度 を 一 つ 選 び, にvを 入 れて 下 さい 0 一 層 必 要 である 1 対 象 によって 必 要 である 2 限 定 的 に 必 要 である( 福 祉 介 護 サービスの 利 用 など) 3 あまり 必 要 ない 4 まったく 必 要 ない 浜 井 研 究 グループ 10

86 (2) 福 祉 関 係 者 との 連 携 について 課 題 と 考 えることはどのようなことですか 以 下 の 選 択 肢 から 該 当 するものを 3 つ 以 内 で 選 び, にvを 入 れて 下 さい 0 福 祉 制 度 の 紹 介 斡 旋 1 福 祉 関 係 者 とのチームによる 処 遇 2 福 祉 関 係 者 からの 助 言 3 円 満 退 所 に 向 けた 受 け 皿 の 確 保 4 更 生 保 護 福 祉 の 考 え 方 の 理 解 5 被 保 護 者 の 人 権 に 対 する 理 解 6 施 設 の 運 営 方 針 に 対 する 理 解 7 その 他 ( 自 由 にお 書 き 下 さい ) < 問 18 は 問 17(1)で 一 層 必 要 対 象 により 必 要 限 定 的 に 必 要 と 答 えた 方 のみお 答 えく ださい > 問 18 今 後 どのような 点 で 福 祉 関 係 者 との 連 携 を 進 める 必 要 があると 考 えますか 自 由 にお 書 き 下 さ い 問 19 平 成 21 年 度 から 都 道 府 県 で 地 域 生 活 定 着 支 援 センターが 開 設 されはじめました 地 域 生 活 定 着 支 援 センターについて 伺 います (1) 貴 施 設 の 所 在 する 都 道 府 県 では 地 域 生 活 定 着 支 援 センターは 開 設 されましたか 次 の 選 択 肢 の うち 一 つを 選 び, にvを 入 れてください 0 開 設 された 1 開 設 準 備 中 である 2 まだ 開 設 されていない (2)(1) (1)で 開 設 された と 回 答 された 方 にお 尋 ねします 処 遇 についてセンター センターとの 連 携 をどのよ うに 評 価 されますか 次 の 選 択 肢 のうちあてはまるもの 一 つを 選 び にvを 入 れてください 0 うまく 連 携 できていると 思 う 1 まあまあ 連 携 できていると 思 う 2 まだ 連 携 がうまくいっていないと 思 う 3 まったく 連 携 ができていないと 思 う 4 わからない (3)センター センターの 開 設 にあたって 課 題 であると 考 えられることはどのような 点 ですか 次 の 選 択 肢 の うちあてはまるもの 3 つ 以 内 を 選 び にvを 入 れてください 0 都 道 府 県 の 理 解 や 協 力 1 市 町 村 の 理 解 や 協 力 2 社 会 福 祉 施 設 団 体 の 協 力 3 地 域 住 民 の 協 力 4 BBS や 保 護 司 会 など 更 生 保 護 団 体 の 協 力 5 更 生 保 護 施 設 の 協 力 6 財 政 面 の 安 定 7 情 報 の 共 有 8 その 他 ( 自 由 にお 書 き 下 さい ) 問 20 触 法 高 齢 者 触 法 障 害 者 の 更 生 保 護 について, 考 えや 思 いについて 自 由 にお 書 き 下 さい 浜 井 研 究 グループ 11

87 問 21 更 生 保 護 施 設 の 勤 務 について 伺 います 差 支 えない 範 囲 でお 答 えください (1) 給 与 についての 満 足 度 として, 次 の 選 択 肢 のうちあてはまるもの 1 つを 選 び にvを 入 れて 下 さい 0 満 足 している 1 まあ 満 足 している 2 不 満 である (2) 待 遇 についての 満 足 度 として, 次 の 選 択 肢 のうちあてはまるもの 1 つを 選 び にvを 入 れて 下 さい 0 満 足 している 1 まあ 満 足 している 2 不 満 である (3) 雇 用 条 件 についての 満 足 度 として, 次 の 選 択 肢 のうちあてはまるもの 1 つを 選 び にvを 入 れ て 下 さい 0 満 足 している 1 まあ 満 足 している 2 不 満 である (4) 職 員 の 意 欲 として, 次 の 選 択 肢 のうちあてはまるもの 1 つを 選 び にvを 入 れて 下 さい 0 大 いに 意 欲 があると 思 う 1 まあ 意 欲 があると 思 う 2 意 欲 がやや 乏 しいと 思 う 3 意 欲 が 乏 しいと 思 う (5) 更 生 保 護 施 設 の 運 営 に 対 するお 考 え 感 想 があれば 自 由 にお 書 き 下 さい 最 後 に 回 答 頂 いた 貴 職 について 伺 います 職 種 と 経 験 年 数 性 別 をお 教 えください 職 種 ( ), 経 験 年 数 ( 年 ), 性 別 ( 男 女 ) 質 問 は 以 上 です ご 協 力 ありがとうございました 本 調 査 用 紙 を 返 信 用 封 筒 にいれて, 返 信 ください ますようお 願 い 致 します 浜 井 研 究 グループ 12

88 ノルウェー 出 張 報 告 ノルウェーにおける 高 齢 犯 罪 者 の 動 向 及 び 高 齢 障 害 犯 罪 者 の 処 遇 龍 谷 大 学 矯 正 保 護 総 合 センター 研 究 委 員 長 浜 井 浩 一 1. 出 張 期 間 :2010 年 3 月 19 日 から 同 月 29 日 まで 2. 出 張 場 所 :ノルウェー 王 国 オスロ 市 3. 訪 問 先 :オスロ 大 学 統 計 局 司 法 統 計 部 門 オスロ 刑 務 所 4. 出 張 目 的 :ノルウェーにおける 高 齢 障 害 犯 罪 者 の 動 向 及 び 処 遇 の 在 り 方 特 に 司 法 と 福 祉 との 連 携 についての 調 査 5. 調 査 結 果 の 概 要 : 今 回 のノルウェー 出 張 では 犯 罪 を 起 こして 警 察 に 検 挙 されるなど 刑 事 司 法 手 続 に 関 与 することとなった 高 齢 者 ( 可 能 であれば 障 害 者 も)の 実 態 を 統 計 的 に 調 査 するとともに 彼 らが 刑 務 所 などの 刑 事 司 法 機 関 でどのように 処 遇 され その 際 に 司 法 と 福 祉 がどのように 連 携 しているの かに 焦 点 を 当 てて ノルウェー 政 府 の 統 計 局 訪 問 オスロ 大 学 での 専 門 家 に 対 するインタビュー オ スロ 刑 務 所 を 訪 問 しての 施 設 参 観 と 職 員 に 対 するインタビュー 調 査 等 を 行 った その 結 果 ノルウェーにおいても 日 本 と 同 様 に 総 人 口 における 高 齢 化 が 進 んでいるにもかかわらず 高 齢 者 犯 罪 が 全 く 問 題 となっていないこと したがって 高 齢 者 犯 罪 者 の 処 遇 の 問 題 も 存 在 しないこ とが 統 計 データ 及 び 専 門 家 の 話 から 確 認 された また アルコールや 薬 物 に 対 する 依 存 を 除 き 知 的 障 害 等 の 障 害 者 についても 高 齢 者 の 場 合 と 同 様 に 刑 事 司 法 上 の 大 きな 課 題 とはなっていない 基 本 的 には 高 齢 者 に 対 する 福 祉 などのセイフティーネットや 拘 置 所 などでの 医 療 制 度 が 司 法 と 独 立 し ているため 高 齢 者 や 障 害 者 が 犯 罪 に 追 い 込 まれたり 受 刑 を 余 儀 なくされたりする 状 況 そのものが ノルウェーには 存 在 しない 浜 井 研 究 グループ 13

89 6. 高 齢 犯 罪 者 の 動 向 ( 統 計 分 析 ) (1) 認 知 件 数 ノルウェーの 最 近 の 犯 罪 情 勢 は 比 較 的 安 定 しており 犯 罪 の 種 類 も 日 本 同 様 に 軽 微 な 財 産 犯 が 中 心 である 検 挙 率 も 比 較 的 高 く 全 犯 罪 の 50% 弱 で 推 移 している 罪 種 別 の 認 知 件 数 ( 人 口 比 )は 以 下 のとお り 日 本 同 様 に 2002 年 前 後 から 財 産 犯 を 中 心 に 認 知 件 数 の 減 少 傾 向 が 認 められる (2) 検 挙 人 員 年 齢 層 別 検 挙 人 員 は 下 記 のとおり 60 歳 以 上 の 高 齢 者 はその 絶 対 数 が 極 めて 少 なく また 増 加 する 傾 向 にもない 下 記 は 年 齢 別 の 検 挙 人 員 を 人 口 比 で 見 たものである 浜 井 研 究 グループ 14

90 (3) 刑 罰 ノルウェーで 刑 罰 の 対 象 となる 犯 罪 は 下 記 のとおりいわゆる 軽 罪 がほとんどである 下 記 は 年 齢 別 に 罰 金 刑 以 上 の 刑 罰 を 受 けた 人 員 を 人 口 比 で 見 たものである 浜 井 研 究 グループ 15

91 日 本 と 大 きく 異 なり 50 歳 を 超 えると 刑 罰 を 受 ける 割 合 が 急 激 に 低 下 しているのがノルウェーの 大 き な 特 徴 である したがって 刑 務 所 には 高 齢 者 は 統 計 を 取 る 必 要 がないくらいほとんどいない なお ノルウェーでは 下 図 のとおり 受 刑 者 人 口 そのものは 上 昇 傾 向 にあるなど 他 の 先 進 国 ほ どではないが 厳 罰 化 の 傾 向 が 全 く 見 られないわけではない それでも ノルウェーでは 平 均 刑 期 は 短 く 2007 年 に 刑 務 所 を 釈 放 された 12,773 人 中 9,222 人 が 執 行 刑 期 3 月 未 満 で 釈 放 されており 10 年 を 超 えていたものは 1 名 である 7. オスロ 刑 務 所 でのインタビュー 調 査 今 回 の 出 張 では ノルウェー 最 大 の 刑 務 所 ( 定 員 400 人 )オスロ 刑 務 所 を 訪 問 した 二 番 目 に 大 きな 刑 務 所 は 今 年 になって 開 所 した 刑 務 所 であり 定 員 は 250 人 であり 刑 務 所 のほとんどは 定 員 が 200 人 を 切 り 100 人 前 後 又 はそれ 以 下 で 運 営 されている 刑 務 所 というよりは 日 本 の 少 年 院 に 近 い 施 設 である 訪 問 当 日 60 歳 以 上 の 高 齢 受 刑 者 は 性 犯 罪 の 累 犯 で 収 容 されている 1 人 のみであった 広 報 担 当 官 に 所 内 を 順 に 案 内 してもらう 最 初 に 精 神 的 に 問 題 のある 受 刑 者 のセクションに 案 内 された 自 殺 念 慮 や 集 団 にいることに 問 題 のある 受 刑 者 を 連 れてきて 絵 を 描 かせたりして 落 ち 着 か せるユニットである 窓 から 住 宅 地 が 見 渡 させる 近 隣 からの 見 られることへの 苦 情 はないとのこと 参 観 中 どこに 行 っても 受 刑 者 が 自 由 に 話 しかけてくることと 彼 らのほとんどが 英 語 で 会 話 ができる ことが 印 象 的 であった オスロ 刑 務 所 には 高 齢 受 刑 者 がいないため 高 齢 受 刑 者 等 のための 特 化 ユニットは 存 在 しないが 浜 井 研 究 グループ 16

92 高 齢 刑 務 官 のための 特 化 ユニットが 存 在 する 体 力 の 衰 えた 高 齢 刑 務 官 がゆっくりと 仕 事 のできるよ うに 受 刑 者 や 勤 務 体 制 が 工 夫 されている いろいろな 部 門 で 職 員 から 私 が 何 を 調 査 に 来 たのか なぜそんなことを 調 査 しているのかが 不 思 議 がられたため 日 本 では 高 齢 受 刑 者 の 増 加 が 大 きな 問 題 となっていると 回 答 すると 全 員 が 目 を 丸 くして 信 じられない(あり 得 ない)と 首 を 振 っていた 最 後 に 医 療 部 門 を 訪 問 した 医 療 部 門 は 刑 務 所 当 局 から 完 全 に 独 立 し 地 方 自 治 体 の 医 療 部 門 の 管 轄 下 にある したがって 受 刑 者 のカルテが 刑 務 官 に 開 示 されることはない また 看 護 師 や 医 師 が 受 刑 者 の 罪 名 等 を 知 ることもない あくまでも 患 者 の 一 人 として 対 応 してるとのことであった も ともと 地 域 医 療 が 担 当 しているため 外 部 の 医 療 機 関 との 連 携 はスムースで 釈 放 時 の 医 療 の 継 続 も 特 に 問 題 はないとのこと 担 当 者 の 話 は 受 刑 者 といえども 一 人 の 人 間 として 尊 敬 されていることが 重 要 と 話 す 受 刑 者 と 職 員 の 関 係 はよく 職 員 の 定 着 率 もいい 医 療 部 門 におけるインタビューで 最 も 一 番 興 味 深 かったことは 受 刑 者 の 出 所 後 の 福 祉 や 医 療 は 彼 らの 住 所 地 の 地 方 自 治 体 が 責 任 を 持 つため 日 本 で 言 うたらい 回 しは 起 きないシステムになっている ということ 現 実 には ほとんど 存 在 しないらしいが もし 住 所 のいない 被 収 容 者 が 釈 放 される 場 合 には オスロ 市 の 各 区 役 所 がその 人 の 生 まれ 月 によって 担 当 することになっており その 責 務 から 逃 れることはできない 受 刑 者 に 限 らず 住 む 場 所 のない 人 に 対 してはどこかの 自 治 体 が 必 ず 責 任 を 負 うことになっていて その 責 任 を 他 に 転 嫁 できない 仕 組 みになっている 担 当 した 自 治 体 は 医 療 保 護 アパートなどを 提 供 する 責 任 を 負 う 福 祉 や 医 療 は 国 の 責 任 として 提 供 されるのが 当 たり 前 で 政 治 的 な 議 論 の 対 象 となること 自 体 が 不 思 議 であると 話 していたのが 印 象 的 であった また 担 当 者 の 話 では ノルウェーの 刑 事 司 法 では 医 師 の 権 威 が 比 較 的 尊 重 されているため 精 神 障 害 や 知 的 障 害 などで 医 師 が 刑 務 所 での 処 遇 が 適 当 でないと 判 断 されれば 医 師 の 判 断 で 特 別 なユ ニットを 持 つ 病 院 に 移 送 され そこで 刑 を 受 けることになるとのこと 未 決 段 階 でも 拘 置 所 刑 務 所 の 医 師 が 精 神 障 害 だと 判 断 した 場 合 には 責 任 能 力 がないとして 入 院 措 置 がとられる そのため 認 知 症 の 人 や 知 的 障 害 の 人 が 刑 務 所 に 来 ること 自 体 がほとんどない 障 害 のある 人 に 対 しても 地 方 自 治 体 は 保 護 を 実 施 する 責 任 があり 障 害 で 生 活 困 窮 に 陥 ったり 必 要 なサービスが 得 られなかったりするこ とは 考 えにくいとのこと ただし ノルウェーの 刑 務 所 では 医 療 部 門 を 含 めて 入 所 時 に 知 能 テストをしたりすることはない ため 軽 度 の 知 的 障 害 者 がどの 程 度 受 刑 しているかについてはわからないとのことであった 8. オスロ 大 学 犯 罪 学 研 究 所 及 びロースクールでのインタビュー 調 査 オスロ 大 学 では 犯 罪 学 研 究 所 に 所 属 している 教 員 研 究 員 だけでなく ロースクールの 社 会 保 障 法 の 教 員 等 に 対 するインタビュー 調 査 を 行 った (1) ノルウェーにおける 高 齢 者 サービス すべてのインタビューに 共 通 していたのは 私 が 何 を 調 べたいのかがよくわからないと 言 われたこ とであった そのため インタビューに 際 しては まず 私 の 方 から 日 本 の 刑 事 司 法 の 実 態 特 に 刑 務 所 における 高 齢 者 と 知 的 障 害 者 の 問 題 を 説 明 した 彼 らの 感 想 は ほぼ 共 通 しており なぜ そん なことが 起 こるのか 理 解 できない そもそも 刑 務 所 に 高 齢 者 や 障 害 者 を 収 容 すると 人 権 上 の 問 題 があ る 前 にコスト 的 にかなり 高 くつくため その 点 からも 大 きな 批 判 が 起 こるはずである なぜ 日 本 では そうした 批 判 が 起 きないのかと 問 われることが 多 かった それに 対 する 回 答 はともかくとして 司 法 統 計 分 析 からも 明 らかなようにノルウェーの 刑 事 司 法 では 高 齢 者 の 問 題 がそもそも 存 在 していない 高 齢 者 人 口 の 増 加 が 刑 事 司 法 には 何 の 影 響 も 与 えていないことは 明 らかである そこで 今 回 の 出 張 では 途 中 から 調 査 対 象 を 司 法 における 福 祉 の 役 割 ではなく 高 齢 者 の 犯 罪 化 を 防 止 している 福 祉 そのものに 移 すこととした これまでの 日 本 における 高 齢 者 犯 罪 の 分 析 からは 高 齢 者 が 犯 罪 を 繰 り 返 し 刑 罰 を 科 される 背 景 要 因 として 住 居 や 引 受 人 がなく 生 計 の 手 段 がないことがわかっている つまり 生 活 の 基 盤 となる 住 宅 と 生 計 手 段 が 確 保 されていないため 高 齢 化 によって 雇 用 を 喪 失 したり 家 族 からの 支 援 が 得 ら れなくなったりすると セイフティーネットの 網 の 目 からこぼれ すぐに 貧 困 に 陥 り 社 会 的 に 孤 立 しやすい 傾 向 がある そのことが 高 齢 者 が 生 活 困 窮 犯 罪 ( 累 犯 ) 実 刑 といった 刑 事 司 法 の 負 のスパ イラルに 陥 る 原 因 となっている このことを 説 明 した 上 で インタビュー 調 査 を 行 った 結 果 返 ってき た 答 えは 要 約 すると 次 の 三 点 であった 1 最 低 補 償 年 金 制 度 :ノルウェーには 年 金 に 加 入 していたか 掛 け 金 を 支 払 っていたかにかかわ らず 最 低 限 度 保 証 された 年 金 制 度 が 存 在 し 高 齢 者 が 貧 困 に 陥 ることはない 月 当 たり 日 本 円 に して 15 万 円 以 上 浜 井 研 究 グループ 17

93 2 高 齢 者 向 けの 公 共 住 宅 制 度 の 充 実 : 高 齢 者 に 限 らず 地 方 自 治 体 は 住 む 場 所 のない 者 に 対 して 住 宅 を 提 供 する 義 務 を 負 っており 高 齢 者 用 住 宅 も 質 はともかく 数 は 確 保 されている 3 被 疑 者 被 告 人 受 刑 者 も 市 民 ( 逃 げない(たらい 廻 しをしない) 福 祉 ): 犯 罪 者 として 検 挙 され 刑 罰 を 受 けたからと 言 って 福 祉 が 手 を 引 くことはない 被 疑 者 被 告 人 受 刑 者 といえども 福 祉 を 受 ける 権 利 を 有 していることに 変 わりはなく 必 要 があれば 継 続 的 にサービスを 受 けられる また 実 刑 となっても 刑 期 自 体 が 短 く 継 続 的 に 福 祉 サービスの 対 象 となる (オスロ 刑 務 所 でのインタ ビュー 調 査 のとおり) (2) 刑 事 仲 裁 委 員 会 いわゆる 修 復 的 司 法 の 手 法 を 用 いたダイバージョンの 一 つである この 委 員 会 は 民 事 や 刑 事 な どのトラブルの 仲 裁 をする 機 関 で 法 務 省 が 運 営 している 個 人 の 申 し 出 によって 委 員 会 を 開 催 するこ とも 可 能 であるが 警 察 の 捜 査 段 階 や 検 察 の 段 階 で 起 訴 公 判 という 手 続 に 入 る 代 わりとして(ダイ バージョンとして) 実 施 することが 多 い 1980 年 代 に 始 まったもので もともとは 刑 罰 の 代 替 として 導 入 されたが 1990 年 代 に 入 り 修 復 的 司 法 という 要 素 が 入 ってきた 委 員 会 における 仲 介 者 いわゆる ミディエーターは 一 般 市 民 から 公 募 され 応 募 者 の 中 から 政 府 が 任 命 する 候 補 者 は 4 日 間 の 研 修 か 義 務 づけられている 基 本 的 には 実 費 弁 償 のボランティアで 教 師 や 社 会 福 祉 士 などが 多 い 組 織 的 な 調 査 は 行 われていないが 被 害 者 の 満 足 度 は 低 くない ただし 検 察 官 や 警 察 官 には 懐 疑 的 な 人 が 少 な くないとのこと 器 物 損 壊 や 万 引 きなどが 対 象 で 元 々は 少 年 犯 罪 を 主 としたターゲットにしてきたが 高 齢 者 犯 罪 にも 適 用 可 能 である 実 際 に 35 歳 以 上 の 加 害 者 のケースも 年 間 2,500 件 ぐらいがこの 委 員 会 にかけられている 委 員 会 は 警 察 の 管 轄 ごとに 存 在 し ケースの 種 類 は 地 域 によってばらつきが ある 最 近 は 暴 力 事 件 にも 適 用 されるようになってきた ある 意 味 曖 昧 な 手 続 で 同 じ 事 案 でも 対 応 が 異 なってくるため 法 律 家 には 評 判 はよくない オスロ 大 学 のニルス クリスティ 教 授 は 刑 事 司 法 を 法 律 家 が 独 占 していたことが 刑 事 政 策 を 厳 罰 化 という 誤 った 方 向 に 向 かわせたと 指 摘 し 刑 罰 刑 務 所 改 革 に 取 り 組 んできた( 犯 罪 者 が 同 じ 人 間 であるという 単 純 な 事 実 に 市 民 が 気 がつくことが 大 切 ) 現 在 年 間 9,000 件 程 度 がこの 委 員 会 にかけられているが 刑 事 処 分 全 体 のとしてはそれほど 多 く なく 被 害 者 や 加 害 者 が 途 中 で 拒 否 すれば 正 式 な 刑 事 手 続 きが 再 開 される 下 記 の 表 ( 民 事 的 な 争 いを 含 む)は 委 員 会 の 処 理 件 数 の 推 移 である (3) Krom(クロム クロム) クロムとは 受 刑 者 や 元 受 刑 者 と 学 者 等 から 構 成 される 団 体 で 刑 務 所 運 営 や 改 革 などについて 発 言 している 英 語 では The Norwegian Association for Penal Reform と 訳 されている 1968 年 に 設 立 さ れた 団 体 で もともとは フーコーの 刑 務 所 改 革 や 刑 務 所 の 廃 止 運 動 から 始 まっている 当 時 のノル ウェーの 刑 務 所 は 単 なる 拘 禁 施 設 であり 非 人 道 的 な 処 遇 が 行 われており クロムの 活 動 は 刑 務 所 改 浜 井 研 究 グループ 18

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