社会保障給付費の推移社会保障給付費は年々増加しており 2016 年度は 118 兆円を上回る水準となっている医療給付費は現在の約 36 兆円から 2025 年度には約 54 兆円に達する見込み介護給付費は現在の約 9 兆円から 2025 年度には約 20 兆円に達する見込み社会保障給付費の

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ふみなうるしはた
6 years ago
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1 資料 5 我が国医療機器のイノベーション加速化に関する研究会資料我が国医療機器産業の現状平成 29 年 12 月経済産業省商務サービスグループ医療福祉機器産業室

社会保障給付費の推移社会保障給付費は年々増加しており 2016 年度は 118 兆円を上回る水準となっている医療給付費は現在の約 36 兆円から 2025 年度には約 54 兆円に達する見込み介護給付費は現在の約 9 兆円から 2025 年度には約 20 兆円に達する見込み社会保障給付費の推移 118.

2 社会保障給付費の推移社会保障給付費は年々増加しており 2016 年度は 118 兆円を上回る水準となっている医療給付費は現在の約 36 兆円から 2025 年度には約 54 兆円に達する見込み介護給付費は現在の約 9 兆円から 2025 年度には約 20 兆円に達する見込み社会保障給付費の推移兆円医療給付費の見通し年金年度 2014 年度 2025 年度介護給付費の見通し 19.8 医療費介護費生活保護等 ( 出典 ) 国立社会保障人口問題研究所厚生労働省等年度 2014 年度 2025 年度 ( 出所 ) 厚生労働省資料 1

3 年齢別 1 人当たりの年間医療費 (2013 年度 ) 一人当たり医療費は乳幼児期を除くと年齢とともに多くなるが 65 歳以降急速に増加し 80 歳以降は入院に係る費用 ( 入院 + 食事生活療養 ) の割合が高くなる 100~ 95~99 90~94 85~89 80~84 75~79 70~74 65~69 60~64 55~59 50~54 45~49 40~44 35~39 30~34 25~29 20~24 15~19 10~14 5~9 0~4 ( 年齢 ) 73% 70% 64% 57% 50% 45% 42% 40% 39% 37% 35% 33% 33% 33% 35% 34% 33% 32% 22% 18% 38% 67% 67% 67% 65% 66% 67% 68% 78% 82% 63% 65% 62% 年齢別 1 人当たりの年間医療費内訳 61% 60% 55% 65 歳入院 + 食事生活療養入院外 + 調剤資料 : 厚労省医療保険に関する基礎資料 ~ 平成 25 年度の医療費等の状況 ~ から作成 58% 50% 43% 36% 27% 30% 80 歳 ( 万円 ) 2

4 医科診療費の傷病別内訳 (2013 年度 ) 医科診療費 (2013 年度 ) の 3 分の 1 以上が生活習慣病関連生活習慣病関連のほか老化に伴う疾患精神神経の疾患の占める割合が高い医科診療費の傷病別内訳 (2013 年度総額 28.7 兆円 ) 傷病悪性新生物 2013 年度医科診療費 3 兆 3,792 億円悪性新生物 11.7% 1 生活習慣病 (34.4%) 高血圧性疾患脳血管疾患心疾患 1 兆 8,890 億円 1 兆 7,730 億円 1 兆 7,878 億円 4 器官系の疾患 (13.3%) 消化器系 5.9% その他 ( 腎不全感染症等 ) 26.1% 呼吸器系 ( 肺炎等 ) 7.4% 3 精神神経の疾患 (10.9%) 生活習慣病が全体の 3 分の 1 以上を占める (34.4%) 神経系精神疾患 ( アルツ 6.5% ハイマー ) 4.4% 眼科 3.6% 高血圧性疾患 6.2% 筋骨格系 ( 関節等 ) 7.8% 骨折 3.9% 脳血管疾患 6.1% 糖尿病 4.2% 心疾患 6.2% 2 老化に伴う疾患 (15.3%) 糖尿病筋骨格系 ( 関節等 ) 骨折眼科神経系 ( アルツハイマー等 ) 精神疾患呼吸器系 ( 肺炎等 ) 消化器系その他 ( 腎不全感染症等 ) 合計 1 兆 2,076 億円 2 兆 2,422 億円 1 兆 1,313 億円 1 兆 0,431 億円 1 兆 2,768 億円 1 兆 8,810 億円 2 兆 1,211 億円 1 兆 7,015 億円 7 兆 3,111 億円 28 兆 7,447 億円出典 : 厚生労働省平成 25 年度国民医療費の概況 3

5 主な死因別に見た死亡率の年次推移かつて死因の 1 位だった結核 ( 感染症 : 外因性 ) は抗生物質の使用等により急減近年増加しつつある疾患は主として老化 ( 細胞劣化 : 内因性 ) や生活習慣に起因するもの老化 : 細胞劣化型感染 : 異物侵入型 ( 出典 : 厚生労働省平成 24 年人口動態統計月報年計 ( 概数 ) の概況 ) 4

6 医療機器の国内市場の動向医療機器の国内市場規模は増加傾向 2015 年は 2 兆 7 千億円超そのうち治療系医療機器の市場が大きく伸び率も高い ( 単位 : 億円 ) 日本の医療機器の市場規模の推移 30,000 25,000 5,304 5,692 5,968 6,378 20,000 5,135 5,100 5,816 5,095 5,052 4,920 4,946 5,173 6,782 6,963 7,036 6,113 その他の医療機器 15,000 5,739 6,166 6,524 6,194 6,209 5,536 5,703 6,124 診断系医療機器治療系医療機器 10,000 5,000 9,721 9,839 10,247 10,024 10,978 11,304 12,506 12,563 13,850 14,103 14,853 14, 年 2005 年 2006 年 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年出典 : 厚生労働省薬事工業生産動態統計 5

7 医療機器の世界市場の動向医療機器のグローバル市場規模は 3,362 億米ドル (2016 年 ) 国別では米国が最大の市場国別では日本は米国に次ぐ世界 2 位の市場規模中国アジア等の地域では今後急速な成長が期待される拡大傾向のグローバル市場において日本の地位は相対的に低下 ( 億ドル ) 4,500 4,000 3,500 3,000 2,500 2,000 1,500 1, 世界の医療機器市場推移 e 2018e 2019e 2020e 2021e 北米中南米日本中国他アジア中欧 & 東欧中東 & アフリカ西欧 ( 億ドル ) 1,800 1,600 1,400 1,200 1, ,459 医療機器市場の地域別平均成長率平均予想成長率 ( ) 北米 5.2% 中南米 8.0% 日本 3.0% 中国 9.6% 他アジア 7.4% 中欧 & 東欧 4.9% 中東 & アフリカ 7.0% 西欧 3.6% 全世界 5.2% 医療機器の国別市場規模 (2016 年 ) 出所 :BMI Research Worldwide Medical Devices Market Forecasts to 2021 よりみずほ銀行産業調査部作成 6

8 主要なグローバル医療機器メーカー売上高の上位に位置する企業は欧米企業 ( 特に米国企業 ) 企業の国際競争力に課題世界の売上高上位の医療機器企業順位企業名国会計年度売上高 (M$) EBITDA(M$) は営業利益 1 Medtronic Plc Ireland 04/ ,710 9,452 2 Johnson & Johnson US 12/ ,119 5,578 Medical Devices 3 GE US 12/ ,291 3,161 Healthcare 4 Fresenius Medical Care Germany 12/ ,911 3,409 5 Siemens Germany 09/ ,988 2,582 Healthineers 6 Cardinal Health US 06/ , Medical 備考記載事業のデータを採用無記載は全社データ 7 Danaher US 12/ ,189 2,024 Life Sciences Diagnostics Dental 8 Royal Philips Netherands 12/ , Diagnosis & Treatment Connected C 9 Stryker US 12/ ,325 3, Baxter Intl US 12/ ,163 1, Becton Dickinson US 09/2016 8,654 2,052 Medical 12 Boston Scientific US 12/2016 8,386 2, Abbott Laboratories US 12/2016 7,709 2,231 Diagnostics Vascular 14 Zimmer Biomet Holdings US 12/2016 7,684 2, B. Braun Holding AG Germany 12/2015 7, M US 12/2016 5,527 1,754 Healthcare 17 オリンパス Japan 03/2017 5,313 1,066 医療事業 18 テルモ Japan 03/2017 4,748 1, Smith & Nephew UK 12/2016 4,669 1, DENTSPLY SIRONA US 12/2016 3, CR Bard US 12/2016 3,714 1, 富士フイルムホールディングス Japan 03/2017 3,546 n.a. ヘルスケア事業 23 Getinge B Sweden 12/2016 3, Varian Medical Systems US 09/2016 3, Hologic US 09/2016 2,833 1,025 出所 : IR 資料, Factset よりみずほ銀行産業調査部作成 7

9 分野別国際競争力診断機器分野では企業は一定の国際競争力を有する主な医療機器の / 企業の世界シェアと世界市場規模 (2015 年 ) 超音波画像診断装置 MRI CT 34.9% 66.9% 5,200 億円米国系 32.1% 33.1% 51.9% 76.5% 23.5% 5,070 億円米国系 24.7% 47.0% 69.1% 4,528 億円米国系 22.1% 30.9% PET/PET-CT 3.2% 0.9% 内視鏡米国系 60.3% 1,550 億円米国系 36.5% 0.9% 1,209 億円 99.1% 96.8% ( 出典 ) 平成 28 年度日本企業のモノとサービスソフトウェアの国際競争ポジションに関する情報収集 (NEDO)( 平成 29 年 3 月 ) 8

10 分野別国際競争力治療機器分野では企業は総じて国際競争力が弱い主な医療機器の / 企業の世界シェアと世界市場規模 (2015 年 ) 人工関節ステント放射線治療装置 15.0% 0.0% 1.2% 1 兆 4,320 億円米国系 85.0% 100.0% 人工腎臓装置 34.8% 2, % 億円 65.2% 1.3% 6,530 億円米国系 97.5% 98.8% 1.0% 24.4% 5,100 億円米国系 74.6% 99.0% 腹膜透析装置心調律管理装置 0.0% 0.0% 米国系 32.9% 2, % 2, % 億円億円米国系 89.0% 100.0% 100.0% ( 出典 ) 平成 28 年度日本企業のモノとサービスソフトウェアの国際競争ポジションに関する情報収集 (NEDO)( 平成 29 年 3 月 ) 9

11 医療機器ビジネスのプロセス医療機器ビジネスで成功するためには規制への対応など医療機器ビジネスの特性を踏まえたビジネスプロセスの理解が重要 1. 市場の見極め 2. 基本戦略の明確化 3. 開発戦略の妥当性 4. 薬事の検討 5. 知的財産のマネジメント 6. 販売物流チャンネルの確保 7. 事業収支の見通し医工連携による医療機器事業化ガイドブック (2015 年 3 月版 ) 10

医療機器イノベーションの潮流昨今既存自社製品の延長でない新たな機器開発に関してはリスクが高く

大手企業が新製品を開発したベンチャー企業を買収し当該大手企業が量産して販売するという流れが定着

大手への売却を出口の一つとして最重視米国における企業買収の例 Edwards Lifescience

Chestnut Medical 社の買収 Medtronic 社による Twelve 社の買収

その後 Edwards 内で大幅改良治療方法のない巨大動脈瘤等に対する脳動脈瘤治療用ステント

12 医療機器イノベーションの潮流昨今既存自社製品の延長でない新たな機器開発に関してはリスクが高く大企業が自社でスピーディーな開発を行うことが困難になっているこうした中米国においては大手企業が新製品を開発したベンチャー企業を買収し当該大手企業が量産して販売するという流れが定着自社開発だけに頼らないイノベーションエコシステムを構築ベンチャー企業サイドも IPO よりも大手への売却を出口の一つとして最重視米国における企業買収の例 Edwards Lifescience 社による Percutaneous Valve Technologies 社の買収 EV3 社による Chestnut Medical 社の買収 Medtronic 社による Twelve 社の買収 Percutaneous Valve Technologies 大動脈弁置換用カテーテル (TAVI) の原型その後 Edwards 内で大幅改良治療方法のない巨大動脈瘤等に対する脳動脈瘤治療用ステント (Pipeline Stent) TAVI の次に巨大なマーケットとなる可能性が高い経カテーテル僧帽弁置換術市場を見据えた買収出典 : 各社ウェブサイト Medventure Partners 資料等 11

13 ( 参考 ) オールジャパンでの医療機器開発プロジェクト (AMED) 医療介護そフェーズ基礎研究応用研究非臨床臨床研究治験実用化研究開発の主な主体医療分野研究成果展開事業平成 30 年度概算要求額 20.3 億円文科省厚労省経産省アカデミア大学等と企業との連携を通じ大学等のシーズ等の実用化に向けて導出る業革新的な医療機器につながる技術機器システムを開発研/究ベ未来医療を実現する医療機器システム研究開発事業平成 30 年度概算要求額 48.0 億円導ン出実チ大企業大学ロボット技術 IT 等を応用して低侵襲の治療装置や早期に疾患を発見する診断装置など医療現場用ャ発企のニーズに応えた日本発の国際競争力の高い医療機器システムの開発を実用化に向け推進化の平成 30 年度概算要求額 34.5 億円ものづくり技術を医工連携事業化推進事業推進有する中小企業開発を実用化に向け推進また医工連携支援機能を整備し支援機関の連携体制を構築医療機器開発推進研究事業平成 30 年度概算要求額 13.9 億円医療機関等産学官連携による日本発の革新的医療機器の創出を目指す質の高い非臨床研究及び臨床研究医師主導治験等を支援ニッチトップの開発途上国新興国等における医療技術等実用化研究事業平成 30 年度概算要求額 4.6 億円中小企業等海外における医療機器等のニーズに基づく研究開発等を支援平成 30 年度概算要求額 11.7 億円再掲研究開支援基盤医療機器の輸出額を倍増 ( 平成 23 年約 5 千億円約 1 兆円 ) 5 種類以上の革新的医療機器の実用化国内医療機器市場規模の拡大 3.2 兆円 2020 年までの達成目標医療機器開発支援ネットワークの構築 ( 医工連携事業化推進事業 )( 再掲 ) 中小企業のものづくり技術を核として開発初期段階から事業化に至るまで伴走コンサルとして切れ目ないワンストップ支援 ( 独 ) 医薬品医療機器総合機構 (PMDA) による支援平成 30 年度概算要求額 2.5 億円再掲クリニカルイノベーションネットワーク (CIN) 推進支援事業利用目的毎にレジストリ情報収集等のワンストップサービス化を推進のうち CIN 関連事業を支援ー等によ実用化(市販医療現場への普及等)の他適切な審査と安全対策のための基盤整備審査の迅速化質の向上と安全対策の強化 ( 医薬品等規制調和評価研究事業 ) 研究開発から承認審査市販後対策に至るまでの規制国際標準化等について科学技術と社会的要請を調和させる研究を推進国産医療機器創出促進基盤整備等事業医療機器の研究開発を行う医療機関で医療機器を開発する企業の人材を受け入れて研修等を通じて開発人材の育成等を推進ロボット介護機器開発標準化事業平成 30 年度概算要求額 11.0 億円自立支援型ロボット介護機器を開発する企業に対して補助を行うとともに我が国のロボット介護機器開発の成果を海外展開につなげていくための環境整備を実施平成 30 年度概算要求額 1.5 億円医療の研究開発は伴走コンサルによる支援を活用 12

14 ( 参考 ) 医療機器産業重点 5 分野の技術開発概要開発機器の例 1. 手術支援ロボットシステム世界一のロボット技術 (RT) を医療分野に応用した機器システム開発内視鏡手術ロボット手術ナビゲーションシミュレーションインテリジェント手術室等産業用ロボットの技術を活用した軟性内視鏡手術ロボット産業用ロボットで実績のある情報処理技術を活用したスマート治療室 2. 人工組織臓器世界最先端技術を生かしものづくり力を結集した機器開発人工心臓人工関節人工内耳等植えこみ型医療機器歯科用インプラント等高機能材料 3D プリンタ技術により細胞などを積み上げて血管骨等の生体臓器を作製するシステム細胞シート積層技術を用いて心臓壁などの立体組織を作成するシステム 3. 低侵襲治療患者の体力的負担を減らし早期回復のニーズ対応放射線の動体追跡照射技術血管内にカテーテルなどを導入するガイドワイヤー放射線治療血管内治療等呼吸により動く臓器 ( 肺等 ) に放射線を照射する技術を応用した高精度な放射線治療装置脳活動の信号を読み取って機器や装置の制御に利用する技術を用いた麻痺した運動機能の回復支援システム 4. イメージング ( 画像診断 ) 早期診断により医療の効率を向上健康寿命の延伸 MRI CT PET 高機能内視鏡 ( 周辺機器を含む ) 分子イメージング等微粒子化した造影剤を用いて転移したがん細胞を検出しやすくするがん転移診断装置光学顕微鏡の画像処理技術を活用し細胞を切り取らずにがん細胞を検出するがん診断装置 5. 在宅医療機器高齢化社会の医療現場ニーズに対応小型化軽量化といった日本の得意分野を生かす酸素濃縮装置ポータブル歯科治療器等現場のニーズに応じて小型化軽量化した機器を組み合わせることができる在宅訪問歯科診療の専用器材パッケージウェアラブル機器から入手した血圧データと ICT 技術を組み合わせた診療支援システム 13

医療機器の国内市場の動向医療機器の国内市場規模は増加傾向 2015 年は 2 兆 7 千億円超そのうち治療系医療機器の市場が大きく伸び率も高い ( 単位 : 億円 ) 日本の医療機器の市場規模の推移 30,000 25,000 5,304 5,692 5,968 6,378 20,000 5

医療機器の国内市場の動向医療機器の国内市場規模は増加傾向 2015 年は 2 兆 7 千億円超そのうち治療系医療機器の市場が大きく伸び率も高い ( 単位 : 億円 ) 日本の医療機器の市場規模の推移 30,000 25,000 5,304 5,692 5,968 6,378 20,000 5 資料 5 参考資料 ( 我が国医療機器産業について ) 平成 30 年 2 月経済産業省商務サービスグループ医療福祉機器産業室医療機器の国内市場の動向医療機器の国内市場規模は増加傾向 2015 年は 2 兆 7 千億円超そのうち治療系医療機器の市場が大きく伸び率も高い ( 単位 : 億円 ) 日本の医療機器の市場規模の推移 30,000 25,000 5,304 5,692 5,968