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1 角化症研究会記録集 ( ) 20 巻 :80~84. Netherton 症候群の 例 山本明美, 橋本喜夫, 飯塚一, RichardGabriele, HovnanianAlain

2 はじめに 参 籔 Netherton 症候群の 例 山本明美, 橋本喜夫, 飯塚一旭川医科大学皮膚科 GabrieleRichard ジエファーソン医科大学皮膚科 : 米国 AlainHovnanian プルパン病院皮膚科 : フランス Netherton 症候群 (NS) は魚鱗癬とbamboohairに代表される毛髪の異常, ならびにアトピー症状を3 主徴とする劣性遺伝性疾 ` 患で, 原因はSPINK5 遺伝子にコードされるセリンプロテアーゼインヒビター LEKTIの欠損である (Chavanaseta.,2000) LEKTIの基質候補として,KLK7 とKLK5(BitounctaL,2003) があげられている KLK7と KLK5はデスモグレインなどの分解によって角層剥離に働いていると推定されている (EkllolmetaL,2000) KLK7は層板頼粒に含まれる分子であることが知られているが (SondellelaL,995),LEKTIの細胞内局在は不明であった 今回, 著者らはNSのl 症例を経験したので報告するとともに, 正常表皮におけるLEKTの細胞内局在も明らかにした 症例患者は非水庖型先天性魚鱗癖様紅皮症としてすでに報告した女性と同一である ( 写真 )( 橋本, 他 978) 出生時から箸 I)] な落屑を伴う紅皮症, 落屑を認めた 3 歳時には低身長, 低体重を指摘された 皮疹は年齢とともに軽減したが, 顔面と休幹は常に紅, 四肢には鱗屑を伴う局而がみられていた 7 歳ころになって頭髪の伸びが遅いことに気づかれた 毛髪には数本の折れ毛や結節性裂毛がみられた 家族内に同症は認めず, 両親は血族結婚ではない 末梢血好酸球増多 (0.9%),IgE 高値 (3,875U/ml) を認めた 遺伝子変異の検索 患者末梢血からゲノム DNA を illll 出し PCR によって SPINKs 遺伝子全体を増幅した 全 33 エクソンを個別に増 幅し,DNA 配列を解析したところ,2 つの変異がみられた AcaseofNethe tonsyndrome Ishida-YamamotoA,HashimotoY,lizukaH (DepartmentofDermatology,AsahikawaMedicalCollege) RichardG (DepartmentofDermatologyandCuianeousBiologyandthe JeffersonlnstituteofMolecularMedicine,JeffersonMedical College,USA) HovnanianA (lnsermu563anduniversit6paulsabatierdepartmentol Genetics,PurpanHospitaLFrance) ( 図 i) まずエクソン25にhcterozygousな塩基の置換があり (2368C/T),790 番目のアルギニンが停止コドンになっていた (R70X)( 図 A 左 ) 図 A 中は正常の配列 この変異によって制限酵素 Taqlの切断部位が失われることが予想され, 図 A 右でこれを確認した 患者 (P) のエクソン 25をPCRによって増幅し,Taqlで消化すると,2つのバンドが生じた これは変異の入ったアレレに由来する未消化の367bpの断片と, 正常なアレレに由来する消化された断片を現している (l8bpとl86bpのバンドなので 本にみえる ) 正常人(Cl-C6) では完全に消化され, バンドは 本のみにみえる M:DNAlOObpladder(PromegaWI) 図 B 上左はもうひとつの変異である, エクソン5におけ B0-Netherton 症候群の F[

3 心 刃 ウ ヴ -T b ~- 回 - 七 セーーロ - 生後 4 日 蕊讓, 萄斗偏籔蕊ぞ ' 蕊翼 届尹 LL 巧 7 歳時 聲螂 i Y 画 : 六 詮平.O ' iifl 轍!(iⅧ :HⅡ 勺胡刑冒ニーヰ 職一 mlw. ロー汀 牙一 F 会 U- ロ 霧瀞 nhm 鰹慰撞 蕊 f 鍬 Jll i 零 鯵慰橇 _ に H 建艤嬬鐇 鐸鱸 写真 - 生後 4 日目と 7 歳時の臨床像 A 制聯 P) Wildtypesequence CRCTnGflCFiR トロfPTNRR 代 RR 白同 CRETGnGRin,iIHlMjl 州,JiiIi FD ロハロ 二 円 ;CRCTCGRGRRR ヲ;CncTc6nGnIlll cnctc6ngnlln LMllWW WWWW MPOC2C3C4C5C6 輻零 コマ 厚岸. -367bp と-86bp 勺 -8bp わ 沢ヴ Wy377delAT RRR,CRTI -.TrIPI 詞穴 ru FD 庁 DrIm DPLnEurnnlInrUnII エコー u-n-エと I,Rr0 I n 冊 flncllt R n llt ハ鬼 lrcnccil ヘ ; [CIlLIlINIUL cn :TCC [ ''', WIMwiAj 凸 lgirj00 ~ W,M. ll, ルル伽小 MⅢ A,ilW ロユ [ 可 r 宮 I 0 F か EB 4 2 匙 / on つ 4RR Wildtypesequence WildtvDesequence b---= ---へ~へT. へ白 が凸危 DTIZT 仇伊ロP RRFIFlCRTFITGRCRRCFIGRTIJTCCRC nnhil ntiltgn CH ncilg ldtb n 'WlWW Iw',lWWlll,,, II,,',, ハハ 'wwllil llwllli N l ll,~, バー 図 -SPlNK5 遺伝子に変異がみられた に ⅡlⅢmWl 08642m Ⅱ 0Ⅱ 曰呵 Ⅱ る hctcrozygous な 2 塩基ペアの欠損 (377dclAT) を示しており, フレームシフトと早期 停止コドンを生じる 変異の入ったエクソン 5 は野生型よりも 2 ヌクレオチド分短いことが HPLC プロファイルの 2 番目のピークとして確認され た (lzllb 上右 ) 図 lb 下は正常対照 c 免疫組織学的検討 免疫染色には LEKTI の N-[erminalDl-D6 ドメインに対す 8

4 刀 一句一 P いり A r 筵. '-- 幕 ; 顎 基頑 = ; 霞. 亜 勺写 十畔 毛 u P 匹団小 勺 喧 寸 率 針灌 凸慈些 P 一手 上 エ一一一 - 一電 醜 P ( - 閂や 夢 し - 展 潔 一 = 卓阜 8 園 Ⅱ NHS 公一 -m 患者 50 亀 llli O Bi F さ に = 可 箔筥黒 撃謹 瀞 H 面 霞 J 田壺 : 鼎叫! 殖 今. コ雰蔀鋳織ホ 忌蕊一 議篝 iiiii 霞一同尾 B 儲孤噸害罵工 弓電 = こ l Ti 雪 患者 50m NHS 写真 2- 患者表皮では LEKTI が欠損し, 穎粒層直上で裂隙形成がみられる 記 - 0LIm 患者 NHS 蕊! ロ 写真 3- 患者穎粒層細胞ではデスモゾームの非対称性の分離がみられる 圃鶏 るウサギポリクローナルおよびマウスモノクローナル抗体 (BilounetaL2003),D8-Dドメインに対するラビットポリクローナル抗体 (Hovnanian, 未発表 ), デスモグレインIマウスモノクローナル抗体 (Dsgl-P23,ProgenoHcidelberg,Germany) KLK7ラビットポリクローナル抗体 (Tanimotoetal,999),KLK5ラビットポリクローナル抗体 (SantaCruzBiotechnoIogy,SalltaCI uz,calif) を用いた LEKTIの発現をD-D6ドメインに対する抗体を用いた免疫組織化学法によって調べると, 正常では表皮有鰊細胞, 願粒細胞の表層側に発現していたが, 患者では欠損していた ( 写真 2) したがって, 本例では両方のアレレの LEKTIがほとんど発現していないと考えられる また, HE 標本では, 患者表皮穎粒層直上での裂隙形成がみられた ( 写真 2C) デスモグレインの免疫電顕ではデスモゾームが非対称性に分離していることが示された ( 写真 3) SPINK5ノックアウトマウスでも同様のデスモゾームの分離が認められている (DescalguesetalL2005) LEKTIの表皮における生理的な機能はまだ十分に解明されていないが, 今回の観察結果から, デスモゾームの分解に関与するタンパク分解酵素の附害に働いていることが示唆された Komatsuらも実際に,NS 患者角層でのトリプシン様活性が増加していることを報告している (KomatsuetaL 2002) また免疫電顕法によってLEKTlが層板順粒内に含まれることがわかった ( 写真 4) 層板穎粒はpost-embedding 法では孤立性の楕円形の穎粒として ( 写真 4A), 凍結超薄切 82-Netherton 症候群の 例

5 岸 { -- 句 ---- P Al ' 髄 層 ijm 霞 錘レー 鶏 霧 -m 贄 露 00Khm F iooim 懲一 囚ヨ 週 房 徹 DB 蕊 6 薄 節行寵 N 關鴛 写真 4-LEKTl は層板穎粒に含まれる分子で 細胞外に放出される 識はデスモグレイン.. はデスモゾーム 写真 C の大きな標 騨琴 ミ j 豆 >r 鱸 醤 i 蕊,; iii 曇.: 蕊 i 謹闘 鍛欝艫驫鑿 -.2 = iliiil 篝篝 iiiii 篝 ii I ぼく = 勘 Cj 吟 5 望 0404j0- 名尹沖 弓窟 薪 DII 劇. 総 LE, 職 KL (8 俺 ( E KT 銅 ; 瀞農 ll--le 紙 k 耐 SCC 百一 ILEim 鯉 KL 怖 (scre) : 雛 K7 7( C LEKTI&KL ノパ ' 凸一一一 写真 5LEKTl は基質とされる蛋白分解酵素 (KLK7,KLK5) よりも角化細胞分化の早い段 階で発現する I 課 片法では連珠状の構造としてみられるが ( 写真 4B), いずれの場合も躯粒の一部が LEKTI 陽性であった これまで培養角化細胞から LEKTI が培養液中に分泌されることが報告されている (BilounetaL,2003) 免疫電顕法によって LEKTI が頚粒層表層と角屑の間で, 細胞間に放出されていることが確認された ( 写真 4c) 共焦点レーザー顕微鏡による観察では,LEKTI は KLK7 や KLK5 よりも分化の早 い段階で発現していた ( 写真 5) 以上の結果から正常表皮と NS 患者表皮における角層剥離の機構のモデルを図 2 のように考えた すなわち, 正常ではまず LEKTI が層板願粒から分泌されて, あとから分 泌される KLKaKLK7 によるデスモゾームの分解を一定期間 M こしているが, 患者では LEKTI が欠損しているためにデスモゾームは早期に分解しやすくなっている 文献 )BitolmE,MichcloniA LamantL,elal:LEKTlproteolyticproccssing inhumanprlmarykeraii'iocylesftissl edislributionanddc に ctiveexplcssionillnethcrl()nsyndronc.h"jm4oigc ノヒ alz: ,2003 2)ChavannSS,BodcmcrC,RochalA,Cl 小 MLlta[ionsinSPINK5,encodingaseriueprolcaseinhibiIor,causeNeU er[onsyndrome MW) GB"α 化 s25:4-42,200() 3)DescargucsRDcraisonCoBonnarlC,etal:Spink5-deficientmice mimicnciherto lsyndi omcthroughdcg Fadationofdesmogleinlby EF8

6 蕊鱸 叩 ' 讓 i 雛 imiii NHS 罰 cpidetmalproteasehyperactivity ノ VhrGe"α37:56-65,2005 4)EkholmlE,BrausandlvLEgelrudT:SIratumcorncum rypticcnzyme inllormalepidcr isiamissiglinkin hedcsquamationprocess?j myeslde ノア J 江 I/O ノ 4:56-63,2000 5) 橋本喜夫, 石 ll 明美, 松本光陣ほか :NonbullousCongenitallchthyosifbrmErythrodemla の 例. 臨床皮膚科 4:207-23,987 6)Koma SUN,TakataM,OtsukaN,eLal:Elevaiedstmlumcomcum hydlolyiicactivityinncthertonsyndromcsuggeslsal]inhibi[oryregulationof(lgsquamationbyspink5-derivcdpeptides,jlm'gfjd2j7? qro ノ 8: ,2002 7)Sondel]B,ThomellL-E,EgelrudT:Evjdencellatstm[umcorneum chymotrypticenzymeis ransporied[otheslrammcomeumex[raccllu- Iarspacevialamellilrbodies ノノノ ノ BsDer/"no ノ 04:89-823,95 8)TanimoIoH,UnderwoodLJ,SigemasaK,etal:Thestratumcor- IcumchymotrypticenzymcthalmedialessheddinganddesqualnHllion ofskinccllsishighlyoverexprcssedinovaliantumotcells CtmcB) S6: ,999 図 2- 正常表皮における角層剥離調節機構と Nethelrton 症候群の発症機序のモデル D/SCUSS/ N 石橋たいへん明快なご研究で, ありがとうございました 思いつきなんですが, 表皮の場合には, 外に垢として落ちていかなければなりませんから, ああいう酵素が必要だと思います 毛の場合もやはりそうなんでしょうか つまりインヒビターがないと毛が折れちゃうでしょうか? 山本そうですね 石橋毛もやはり角層と同じように, 本来はそれがないと折れちゃうようになっているんでしょうかね インヒビターがあるために伸びて行くに過ぎない そういうことなんでしょうかね いかがでしょうか ちょっと思いつきなんですが 山本毛自体の形の異常もありますので, 正常で起こっているアナジェン, カタジェン, テロジェンのサイクルが早まっているとかそういうのとはまた違った, 毛の脆弱性みたいなものがあるのかなと思いますが 石橋最近毛ではケラチンと, いま言ったそれをくっつけるものにKeralin-associated protein,kapという蛋白が問題になっていますが, 表皮の場合はそれがインポルクリンとかいくつかの異なった名称で呼ばれています KAPの場合は番号がI 寸いていて, そういった蛋白を番号違いのKADとして総括して取り扱おうという傾向にあると思います ですからそれから見ると, お話のように表皮の角質層でははがれて, 垢になって落ちてしまう それを抑えるように インヒビターがあるというわけですね それが毛の場合も同じなんではないかと考えたわけです 毛ではケラチンがあって, KAPがあるわけで, それが外れると折れてしまう それが折れないように, インヒビターが存在するのではないかと推測したという話なんですがいかがでしょう 山本毛でのSPINK5の発現とか,LEKTI のとか, 見ていないのです 患者さんの材料もないですし, 正常皮膚でのSPINK5とかそういったものもまだ検討したことがないので Netherton 症候群のモデルマウスが,AlaillHovnallian 先生たちが作ったものがありますので, 今後そういったものも, 共同研究する機会があれば考えてみたいと思います ありがとうございました 眞鍋角層がはがれやすくなるということの代償作用として角層が厚くなると考えておられるのですか 山本そうですね, 厚くなっている部分はあるのですけれど, 本質的には, 早期剥離といいますか,Acantholysisにちょっと似たような変化が, 表皮の頼粒鳳角層の間のところで起きているというのが, 本質だろうと 眞鍋文献的な情報で結櫛ですが, SPINK5のノックアウトマウスでも同じようなことが起こっているのですか つまり, 先生力形態学的に出された角質の下層の裂隙というのは, やはり,SPINK5のノックアウトマウスでも同じように見られ るのですか 山本はい,2005 年の NatureGelleticsjに AlainHovnanian 先生のグループの論文が出ていまして, 同じようにdesmosomeの非対称性のスプリットを観察して報告されております 眞鍋どうもありがとうございました 須賀あともう一つ, 大磯先生, お願いいたします 大磯素晴らしいご発表をありがとうございました ちょっとお教えいただきたいのですけれども, この 患者さんのご両親はアトピー性皮 IiW 炎を生じていましたでしょうか それとも正常だったか 山本私が知る限りではカルテ上にそういう記救はなかったのですけれども, そういう目で患者さんの両親について詳しく皮疹を調べたりしていなかったと思うので, 正確なお答えは現在できません 申し訳ないですけど 大磯ありがとうございました 座長 ~ 須賀康順天堂大学医学部皮膚科 石橋康正東京逓信病院名誉院長 眞鍋求秋田大学医学部皮膚科 大磯直毅近畿大学医学部皮商科 B4-Nethe to 症候群の 例

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