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1 平成 29 年度質の高いエネルギーインフラの海外展開に向けた 事業実施可能性調査事業 インドネシア 東部島しょ部におけるガス供給計画 ~ 最終報告書 ~ 2018 年 2 月 東京ガス株式会社 エルエヌジージャパン株式会社 株式会社野村総合研究所

2 目次 1. はじめに インドネシアの東部における LNG 利活用推進の背景 エネルギー消費の増加に伴う石油輸入による財政悪化 インドネシア国内の LNG 生産地の現状 将来性 小型 LNG 輸送 石油ガス総局 (MIGAS) による VPCC の発表 日本としての事業機会 インドネシアの東部島しょ部への LNG 配給の期待 電化率 100% への貢献 VPCC の抱える課題 スラウェシ島におけるガス利活用の期待 東部島しょ部における LNG 輸送に関する分析 課題の洗い出し VPCC の計画内容詳細 ClusterⅠ: パプア 西パプア ClusterⅡ: マルク 北マルク 北スラウェシ スラウェシ中部 ClusterⅢ: 東ヌサ トゥンガラ 西ヌサ トゥンガラ 南スラウェシ ClusterⅣ: ナツナ 西カリマンタン VPCC の想定 LNG 輸送コスト 想定される LNG 船および ISO コンテナ輸送ついて VPCC を前提とした輸送コスト試算結果について VPCC の輸送コスト低減に向けた課題 見直しの考え方 最適な輸送コストの試算結果 インドネシア東部島しょ部の LNG 輸送 (VPCC) の問題点及び今後の課題 スラウェシ島主要地域の天然ガス供給計画の検討 スラウェシ島の可能性 東インドネシアにおける LNG ガス利活用の可能性 家庭用 発電用 産業用 LNG 需要が期待される地域 主要地域別に見たエネルギー消費 需要の状況 北スラウェシ 中央スラウェシ 南スラウェシ LNG 需要予測 産業向け LNG 需要予測... 52

3 3.4.2 発電向け LNG 需要予測 スラウェシ島における LNG 需要予測結果 LNG 供給インフラ拠点を設置することが期待される地域 LNG バンカリングの可能性について 天然ガス供給インフラマスタープランの策定 LNG ガスインフラ整備の考え方 スラウェシ島への LNG 導入 LNG 調達 貯蔵 再ガス化 陸上輸送を含む天然ガス供給インフラの検討 LNG 受入基地の方式の選定 LNG 受入 貯蔵基地の候補地の選定 現地調査 候補地の選定 天然ガス供給インフラマスタープラン案 スラウェシ島への LNG 導入イメージ 北スラウェシ州 ( リクパン ビトゥン地区 ) 南スラウェシ州 ( マカッサル マロス地区 ) 中央スラウェシ州 ( パル地区 ) インフラ建設に伴うリスク 具体的地域のガス供給インフラ事業の評価 天然ガス供給にあたっての前提条件の整理 ( 需要 アセット関連除く ) 天然ガス関連規制 各種リスクへの対応 CO2 削減効果及び環境性評価事業性評価 CO2 削減効果の試算 環境性評価 具体的な事業スキーム及び事業性評価 事業スキーム ファイナンススキームの具体化 事業性評価 我が国経済への波及効果 等 日本企業が参画可能な事業 日本企業が参画した場合の製品供給及びノウハウの活用 調査結果のまとめ 事業可能性検討の結果まとめ インドネシア政府への提言

4 1. はじめに 近年 アジア諸国同様にインドネシアの天然ガス需要は急速に伸びており 2020 年代には 国内のガス供給では不足すると予想され 同国エネルギー鉱物資源省においても LNG 輸入 インフラ整備の検討が喫緊の課題であり 各島間の LNG 輸送など 需要の開拓や 効率的な天然ガスの輸送方法について更なる検討が必要となっている 具体的には 2016 年度に 東部島しょ部への LNG 供給に向けて Virtual Pipeline Cluster Concept (VPCC) が策定され ESDM が LNG 配給事業を主導するべく構想が示されたが 現時点 事業性 経済性を踏まえた検討の深化が必要な状況にある また インドネシア島しょ部で特に需要が見込まれるスラウェシ島を中心として 島し ょ部に対するガス供給計画についても 石油関連エネルギーを代替する手段として 合せ て検討していくことが求められていた これらを背景に 2017 年 1 月には 日尼間でのエネルギーフォーラムが開催され 日本 が長年蓄積した LNG の輸入に関するノウハウにより インドネシアのような新たな LN G 輸入国の導入に向けて支援 協力することが議論されている 本報告書は これまで日尼間で共有された課題に対し VPCC の実現に向けた検討の深化 スラウェシ島における天然ガス供給の可能性の調査 検証を進めることで インドネシアにおける効率的なLNG 供給に貢献するとともに 日本企業の事業展開に伴うインフラ輸出につなげ エネルギー安全保障の強化のみならず 国際競争力の維持または向上につながることを目的としている また 報告書の終わりには 僭越ながら 調査から見えてきた課題や解決の方向性を明示している これらについては 上述の課題を担当する MIGAS( 尼国石油ガス総局 ) へも提示しており 当調査団としては 今後の LNG の導入 天然ガスの普及に向けての一助となることを期待する 1.1 インドネシアの東部における LNG 利活用推進の背景 エネルギー消費の増加に伴う石油輸入による財政悪化 インドネシアのエネルギー事情は 人口増および経済成長を背景に増加の一途を辿っている 下記の図は インドネシアにおけるエネルギーの最終需要の将来予測を示しているが 2015 年に約 1,000BOE( 石油換算バレル ) であった需要量は 2020 年には約 1,400BOE 2030 年には 2,500BOE を超えると予測されている なお 主な部門別の エネルギー需要の予測を見ると産業と運輸が需要の殆どを占めている 1

5 図表 1 インドネシアのエネルギー最終需要予測 出所 : BPPT : OUTLOOK ENERGI INDONESIA 2016 図表 2 インドネシアの部門別エネルギー最終需要予測 出所 : BPPT : OUTLOOK ENERGI INDONESIA 2016 インドネシアは 元々石油輸出国として OPEC(Organization of the Petroleum Exporting Countries: 石油輸出国機構 ) に加盟していたが 石油生産量の減退と国内需要の伸びから国内生産分だけでは足りなくなり 2004 年より石油純輸入国に転じた 過去インドネシアでは 石油輸出収入を分配する名目で国内の一般消費者向けに販売されるガソリンや他燃料向けに補助金を適用してきたが 純輸入国に転じた後は年々増加する輸入や補助金支出が財政の重荷となり インフラ開発の遅れなどの要因となってきた 結果 2014 年に就任したジョコ大統領は 状況改善のためガソリンへの補助金制度を廃止した 昨今は油価下落の恩恵を受け 燃料補助金の負担は限定的だが 今後油価が上昇した際 再び燃料補助金 ( ガソリン以外 ) の負担が増大することが懸念されている 2

6 1.1.2 インドネシア国内の LNG 生産地の現状 将来性 インドネシア国内の既存 LNG 生産拠点及び計画或いは開発中の生産拠点は以下の図表の通りであり 東インドネシアに集中している その中心に位置するのは スラウェシ島 ( ドンギ スノロ ) であり その西側には ボンタン 東にはタングーといった LNG 生産基地がある 図表 3 インドネシア国内の LNG 生産拠点 インドネシア政府は 上記状況から 国家エネルギー政策 (KEN:Kebijakan Energi Nasional) また毎年 PLN が発行する長期電力供給事業計画 (RUPTL:Rencana Usaha Penyediaan Tenga Listrik) において 石油 ディーゼルからガスへの電源燃料の転換を計画している なお 現在の主な天然ガスの需要地はスマトラ島とジャワ島であり 今後の天然ガスの供給先としての優先順位は LNG ガスの供給システムの整備が進んでいない スラウェシ島 また その他の東部島しょ部となっている 3

7 図表 4 インドネシアの一次エネルギー供給源割合推移 (%) 100% 90% 80% 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% バイオ燃料バイオマス地熱水力天然ガス石炭石油 出所 : Ministry of Energy and Mineral 図表 5 インドネシアのガス利用予測 出所 : BPPT : OUTLOOK ENERGI INDONESIA 小型 LNG 輸送 近年 LNG の供給過多を背景に LNG のサプライヤーは 新規需要開拓の一つとして 島しょ部等における小規模需要向けの LNG 供給に力を入れている ただし これまでの大型 LNG 受入ターミナルの開発とは異なり 複雑な輸送方式の採用や 小型受入設備の設置といったエンジニアリングの側面で高コストとなりうる課題があり これまで各社が様々な新技術にアプローチしている 例えば FSRU( 浮体式貯蔵再ガス化設備 =Floating Storage and Regasification Unit) が挙げられる FSRU とは 輸送されてきた LNG を陸上ではなく海上において貯蔵し 4

8 リガスを行う設備である この設備を用いることで 土地が必要となる陸上の受入基地を採用することなく より短期間で小規模需要地へ天然ガスを供給することができるようになると期待されている 実際に 世界各地で FSRU を利用した LNG 供給のプロジェクトが動いており 実績も存在する また 輸送方式においても LNG 用の ISO コンテナをコンテナ船やバージで簡易に輸送する等 小型 LNG 輸送の技術開発は 各地の事情に合わせ着実に進められている 石油ガス総局 (MIGAS) による VPCC の発表 先述のとおり ガス利用促進の方針に従い 産業 人口が集中し ガス需要の高いジャワ島 スマトラ島ではガスインフラ ( ガスパイプラインネットワーク等 ) と LNG インフラ (LNG 受入基地等 ) の開発が進んでいる 一方で スラウェシ島を含むインドネシア東部島しょ部では その整備開発が進んでおらず ガス利用は進まない状況にある そのような中で インドネシア政府エネルギー鉱物資源省石油ガス総局 (MIGAS) は 2016 年に Virtual Pipeline Cluster Concept(VPCC) を検討していることについて カンファレンス等で公表した VPCC は 対象とした 4 つ (ClusterⅠパプア 西パプア /ClusterⅡマルク 北マルク 北スラウェシ スラウェシ中部/ClusterⅢ 東ヌサ トゥンガラ 西ヌサ トゥンガラ 南スラウェシ /ClusterⅣナツナ 西カリマンタン) の各地域に点在する中小型のガス需要向けに LNG を全面的に配給するコンセプトである 当初は 2016 年中に本コンセプトを具体的な計画にまとめると MIGAS はコメントしていたが 2017 年時点でも具体的な計画は発表されていない 図表 6 Virtual Pipeline Cluster Concept(VPCC) の検討エリア 出所 ) MIGAS 5

9 1.1.5 日本としての事業機会 このように LNG の供給インフラ整備を目指すインドネシアでは 今後 多くの新規設備への投資が実施されていくことが期待される それらの設備投資は日本企業にとっての新たな事業機会でもある 当該調査事業については まさに LNG 利活用でリードしてきた日本の技術や信頼に基づき MIGAS から依頼を受けたものであり VPCC を実用に向けて検証すること ならびに成長著しいスラウェシ島においてガス LNG インフラの計画を策定することの2 点の実現可能性調査を行うこととなった LNG 調達の点では 日本は 世界の LNG 輸入量の 3 分の 1 を占める世界最大の国であり その調達ノウハウを活かすことが出来る可能性がある また 受入施設や貯蔵設備においても 日本企業は数多くの実績があり 現在はそれら実績を活かした海外事業への展開も行われている 輸送に関しても 数万 km のガス導管網の建設や遠隔地対応として LNG ローリー輸送事業のノウハウもある エネルギーソリューションについても 産業需要の活性化などを実施してきた経験を有する 図表 7 日系企業の製品 設備 ノウハウの活用が期待される領域 日系企業の製品 設備 ノウハウの活用が期待される領域 LNG 調達 受入 貯蔵 輸送 エネルギー ソリューション 国内 国外からの安価な LNG 調達 貯蔵タンク 再ガス化設備 点在する需要地へ最適な陸上輸送 具体的需要を発掘 油からの燃料転換促進 1.2 インドネシアの東部島しょ部への LNG 配給の期待 電化率 100% への貢献 以下は 現在のインドネシアの地域ごとの電化率を示しており 首都であるジャカルタは 2015 年時点で 99.8% の電化率となっている また ジャワ島内で最も低い電化率地域のジョグジャカルタでも 86.27% である 一方で 他の島においては 70% を下回る地域もあり パプア州においては 45.93% となっており 地域ごとの電化率には大きな差がみられる このような現状に鑑み インドネシア政府は 電化率を 2020 年に 100% に近づけるという目標を掲げており LNG 供給は この電化率の向上へ貢献する燃料体としてその利活用が求められている 6

10 図表 8 インドネシアの地域別電化率 出所 : Indonesia Long Term Electricity 6 th Annual Indonesia Independent Power Producer (IPP) conference VPCC の抱える課題 前述のとおり MIGAS としては VPCC は未だコンセプト段階であり 実用化に向けて課題を克服していかなければならないという認識である 具体的な課題としては 東部島しょ部へ LNG を輸送運搬する際に発生するコストの抑制がある 既に インドネシア国内の LNG 輸送コスト及びリガス コスト ( 受入基地コスト ) は 下図の一例のとおり 他国と比較し高い水準にあり このままでは東部島しょ部の LNG 利活用が進まない状況にあるため 同コストを抑えるソリューションが課題となっている 図表 9 LNG 価格構成の国別比較 出所 :Total インドネシア国内の小型 LNG 輸送の事例として バリ島 ブノア FSU/FRU 向け LNG 輸送事業が既に運開している 当該事業は 標準サイズよりも小型の LNG 船 ( Triputra 7

11 容量 :22,500m³) を活用しているが 島しょ国インドネシア 特にインドネシア東部にある経済規模の小さな多数の島々向けの輸送では 同様の小型 LNG 船あるいはそれに類する技術の活用が有効であり これらの活用を前提にしたコストシミュレーションが必要になってくる 本報告書では これら小型 LNG 輸送事業にも携わっている知見 ノウハウを活かし VPCC に対し実用手段の提言を行っている スラウェシ島におけるガス利活用の期待 スラウェシ島は インドネシアの中央に位置し インドネシアの LNG 生産拠点であるボンタン タングーから距離的に近い さらにスラウェシ島内にも LNG 生産拠点 ( ドンギ スノロ ) を有しており LNG へのアクセスにおいて優位性のある島である 先の VPCC においても LNG を再出荷できるハブとなる拠点が 幾つか置かれることとなっており 東インドネシアへの LNG 供給の鍵となる場所でもある また 経済の観点では スラウェシ島は ジャワ スマトラにつぐ人口規模を有し 近年の経済成長率は全土で最も高い地域となっている 既に工業団地や幾つかの工場も操業し また 現在開発中の工業団地の計画等も公開されており 引き続き 成長率の高い島として期待される しかしながら 先にも述べたとおり スラウェシ島内は石油関連の配給インフラは整備されているが LNG ガスの利活用は ドンギ スノロやセンカンといったガス生産地周辺の極一部に留まっており 例えば軽油からの燃料転換を全面的に行えるようなガス LNG インフラの整備は行われていない 本報告書では スラウェシ島における天然ガス利活用の可能性について調査し インフラ整備の事業可能性について検証している 図表 10 スラウェシ島の位置 スラウェシ島 8

12 図表 11 インドネシアの地域別人口 地域名島数国土面積に 占める割合 人口 ( 千人 ) 2015 年構成比 2035 年構成比 ジャワ 1,086 7% 145,144 57% 167,326 55% スマトラ 5,277 25% 55,273 22% 68,500 22% スラウェシ 2,500 10% 18,724 7% 22,732 7% 小スンダ 2,141 4% 14,109 6% 17,496 6% カリマンタン 1,061 28% 15,343 6% 20,318 7% マルク パプア 5,439 26% 6,870 3% 9,281 4% インドネシア全体 17, % 255, % 305, % 出所 :Central Bureau of Statistics 図表 12 インドネシアの地域別 GDP 地域名 2015 年実質 GDP 構成比 GDP 年平均成長率 (10 億ルピア ) ( 年 ) ジャワ 6,791,876 58% 11.6% スマトラ 2,587,734 22% 11.0% カリマンタン 949,239 8% 9.2% スラウェシ 689,912 6% 14.1% 小スンダ 356,397 3% 11.4% マルク パプア 275,994 2% 8.3% インドネシア全体 11,651, % 11.3% 出所 :Central Bureau of Statistics 9

13 2. 東部島しょ部における LNG 輸送に関する分析 課題の洗い出し 2.1 VPCC の計画内容詳細 以降に示す Cluster 別の図表の黄色線は ISO コンテナの輸送ルート オレンジ線は LNG 船による輸送ルートを表している Cluster 別の図内における各記号の意味は以下の通り 記号意味 FSU / FSRU 液化基地精錬所陸上 LNG 受入基地 ISO タンク受入基地発電所 ClusterⅠ: パプア 西パプア ClusterⅠの対象エリアは パプア 西パプアとなっており 下図の通り LNG ハブ基地 (Primary Hub) を Sorong と Jayapura と Timika の計 3 ヶ所に設置し 各 Primary Hub 経由小型 LNG 船或いは ISO タンクによって 最終消費地まで LNG を運搬するコンセプトとなっている ClusterⅠにおける Primary Hub 別の VPCC 前提条件は以下の通りである 図表 13 ClusterⅠにおける Primary Hub 別の VPCC 前提条件 Primary Hub Jayapura Primary Hub Timika Primary Hub Sorong 発電所数 (MW) 11 ヶ所 (250MW) 11 ヶ所 (180MW) 9 ヶ所 (200MW) ガス需要量 (MMSCFD) 50 MMSCFD 41 MMSCFD 46 MMSCFD ISO タンク ( 本 /2 週間 ) 90 本 /2 週間 180 本 /2 週間 144 本 /2 週間 LNG 船サイズ (m3) 8,000 m3 8,000m3 8,000m3 LNG 船入港頻度 2 回 2 週間 2 回 2 週間 2 回 2 週間 LNG 船移動距離 (km) 1,600 km 1,600 km 2,200 km 図表 14 VPCC ClusterⅠ の検討エリア 出所 : MIGAS 10

14 2.1.2 ClusterⅡ: マルク 北マルク 北スラウェシ スラウェシ中部 ClusterⅡの対象エリアは マルク 北マルク 北スラウェシ スラウェシ中部となっており 下図の通り LNG ハブ基地 (Primary Hub) を Manado と Ambon と Maba の計 3 ヶ所に設置し 各 Primary Hub 経由小型 LNG 船或いは ISO タンクによって 最終消費地まで LNG を運搬するコンセプトとなっている ClusterⅡにおける Primary Hub 別の VPCC 前提条件は以下の通りである 図表 15 ClusterⅡにおける Primary Hub 別の VPCC 前提条件 Primary Hub Manado Primary Hub Ambon Primary Hub Maba 発電所数 (MW) 3 ヶ所 (450MW) 9 ヶ所 (200MW) 12 ヶ所 (225MW) ガス需要量 (MMSCFD) 46 MMSCFD 32 MMSCFD 147 MMSCFD ISO タンク ( 本 /2 週間 ) 本 /2 週間 255 本 /2 週間 198 本 /2 週間 LNG 船サイズ (m3) 8,000 m3 8,000m3 8,000m3 LNG 船入港頻度 1 回 2 週間 回 2 週間 1 回 2 週間 LNG 船移動距離 (km) 580 km km 1,000 km 図表 16 VPCC ClusterⅡ の検討エリア 出所 : MIGAS 11

15 2.1.3 ClusterⅢ: 東ヌサ トゥンガラ 西ヌサ トゥンガラ 南スラウェシ ClusterⅢの対象エリアは 東ヌサ トゥンガラ 西ヌサ トゥンガラ 南スラウェシとなっており 下図の通り LNG ハブ基地 (Primary Hub) を Lombok と Pomala と Kupang の計 3 ヶ所 (Makassar にも Primary Hub の記載があるものの その先に輸送されている様子がないため対象からは外している ) に設置し 各 Primary Hub 経由小型 LNG 船或いは ISO タンクによって 最終消費地まで LNG を運搬するコンセプトとなっている ClusterⅢにおける Primary Hub 別の VPCC 前提条件は以下の通りである 図表 17 ClusterⅢ における Primary Hub 別の VPCC 前提条件 Primary Hub Lombok Primary Hub Pomala Primary Hub Kupang 発電所数 (MW) 10 ヶ所 (490MW) 8 ヶ所 (145MW) 10 ヶ所 (215MW) ガス需要量 (MMSCFD) 79.5 MMSCFD 34 MMSCFD + 100MW( 精 34 MMSCFD 錬所 ) ISO タンク ( 本 /2 週間 ) 本 /2 週間 126 本 /2 週間 162 本 /2 週間 LNG 船サイズ (m3) 8,000 m3 8,000m3 8,000m3 LNG 船入港頻度 4 回 2 週間 2 回 2 週間 2 回 2 週間 LNG 船移動距離 (km) 1,400 km 620km 750 km 図表 18 VPCC ClusterⅢ の検討エリア 出所 : MIGAS 12

16 2.1.4 ClusterⅣ: ナツナ 西カリマンタン ClusterⅣの対象エリアは ナツナ 西カリマンタンとなっており 下図の通り LNG ハブ基地 (Primary Hub) を Pontianak の計 1 ヶ所に設置し Primary Hub 経由小型 LNG 船によって 最終消費地まで LNG を運搬するコンセプトとなっている ClusterⅣにおける Primary Hub 別の VPCC 前提条件は以下の通りである 図表 19 ClusterⅣ における Primary Hub 別の VPCC 前提条件 Primary Hub Pontianak 発電所数 (MW) ガス需要量 (MMSCFD) ISO タンク ( 本 /2 週間 ) LNG 船サイズ (m3) LNG 船入港頻度 LNG 船移動距離 (km) 5 ヶ所 (495MW) 49 MMSCFD 本 /2 週間 8,000 m3 1 回 2 週間 475 km 図表 20 VPCC ClusterⅠ の検討エリア 出所 : MIGAS 13

17 2.2 VPCC の想定 LNG 輸送コスト 想定される LNG 船および ISO コンテナ輸送ついて VPCC で置かれている条件は 2.1 に記載したものが全てであり この条件だけでは輸送にかかる具体的なコストを算出することは難しい 今回は 可能な限り現実的な試算を行い 課題を洗い出したい目的があったため 一部 MIGAS にデータ提供を依頼し また助言を受けているが 受領できなかったデータについては 想定として試算に織り込んでいる 想定した条件としては 以下の通り追加している 1 ハブ ~ 需要地までの LNG 船での輸送 VPCC では ハブ ~ 需要地間の輸送に使われる LNG 船を 8,000m 3 とされている 8,000m 3 の LNG 船の仕様及び輸送コストの試算にあたっては サイズの近い標準的な LNG 船の仕 様 ( 下表 ) を引用し 計算を実施した CAPEX (Mil USD) 図表 21 8,000m3LNG 船の仕様 OPEX (Mil USD/year) 速度 (kts) 航海時バンカー使用量 (MT/day) 停泊時バンカー使用量 (MT/day) 8000 m3 LNGC 輸送コストを計算する上で必要となる CAPEX の Repayment については期間 20 年 金利 7.0% 元利均等返済 IRR については 11% の前提を置いている 輸送量に応じて変動する燃料費 (Bunker price) 及び 8,000m 3 LNG 船の港費 (Port charge) については 下表の内容を前提としている 特に港費については 今回使用する LNG 船のサイズ及びインドネシア国内で航海している同 LNG 船サイズと同等のコンテナ船の港費取扱い等の実績から妥当と思われる想定額を置いている また OPEX と港費については年率 1.5% でインフレするという前提を置いている 図表 22 燃料費及び港費の前提 Bunker price Port charge 350 USD/MT 10,000 USD/vsl/port VPCC で定められたミルクラン輸送のコンセプト ルートに従い 1 航海毎に 8,000m 3 満船積み ( 最大積載率 97% 前提 ) の LNG 船が 各ハブ内の全需要地を順に回り 需要量比に応じて按分した LNG 量を荷揚するというオペレーション前提を置いた また 各港における荷役期間は 1 日かかるものと仮定している 2 ハブ~ 需要地までの ISO コンテナでの輸送 VPCC では 一部の地域に LNG の ISO コンテナを活用した輸送方法が示されている しかしながら 輸送ルート及び ISO コンテナ本数のみが提示されており 試算に必要となるコンテナ容量やガス供給計画等については検討が不十分であると分かる そのため 14

18 本計算では ISO コンテナの仕様について 一般的に流通している 40ft コンテナを採用するとともに 輸送方法として ISO コンテナをタンクバージに積載し タグボートで同バージを曳航して各需要地に輸送するというオペレーション前提を置いた 試算に活用したタンクバージ タグボートの仕様は以下表の通りである 図表 23 ISO コンテナの仕様 CAPEX (Mil USD) Capacity (m3/tank) OPEX (USD/year) ISO tank ,000 図表 24 ISO コンテナバージ タグボートの仕様 CAPEX (Mil USD) OPEX (Mil USD/year) 速度 (kts) 航海時バンカー使用量 (MT/day) 停泊時バンカー使用量 (MT/day) ISO tank barge Tug for ISO barge CAPEX の Repayment IRR OPEX 燃料費(Bunker) 及び港費 (Port charge) については 先述の 1ハブ~ 需要地までの LNG 船での輸送 と同じ前提を置いた また ISO コンテナによる LNG 輸送は その需給調整が複雑となり コンテナ本数は LNG の充填段階のもの 海上輸送段階のもの 再ガス化 供給段階のもの等の各オペレーションが最も効率的かつ最小限の設備投資となるよう計画し ガスが不足することなくロジスティクスを設定していく必要がある 加えて 実航路が存在するか 港が整備されているか等の現地調査も詳細に行う必要があるが 今回の調査期間においては 仮定を置くしかない状況にあり このため 簡易な事業モデルとして 最低でも必要なバージの数 +1 セット ( バージ隻数 1 セット+ 需要地用 1 セット ) に分けて運ぶことで需給バランスが成立すると仮定した 例えば 下図はハブ基地である Sorong 港を中心に ISO コンテナによって輸送を行うエリアのオペレーションイメージ図であるが バージ隻数が 2 隻のため ISO コンテナは合計で 3 セット (A B C) 必要となる 下図では セット A が各需要地にてパイプラインに接続 セット B C がバージに積載されている 本調査で 上記の簡易なモデルで独自のシミュレーションを行った結果 Cluster 内の一部の配送ルートでは VPCC に提示された ISO コンテナの個数では不足する結果となり 需要量を満たすことができないエリアが生じたため 需要量を満たすことを前提に ISO コンテナの個数を追加している ISO コンテナが不足しているエリアは下表の通り 15

19 図表 25 ClusterⅠ Primary Hub Sorong 輸送ルート 図表 26 各エリアの ISO コンテナ数及び不足分 Cluster エリア ISO コンテナ数 (VPCC 前提 ) ISO コンテナ数 ( 調整後 ) 不足分 Ⅰ Ⅱ Sorong 144 個 246 個 102 個 Timika 180 個 183 個 3 個 Maba 198 個 304 個 106 個 Ambon 255 個 346 個 91 個 Ⅲ Pomala 126 個 153 個 27 個 VPCC を前提とした輸送コスト試算結果について VPCC の各 Cluster における単位 mmbtu 当たりの輸送コストを試算した 本項では調査団の知見を活用し 仮説に基づき VPCC の輸送コスト検証を行った結果を記載する まず 輸送コストの構造について簡単に説明する 一般的に海運業界における輸送コストは間接船費 (CAPEX) 及び直接船費 (OPEX) で構成される船費と 運航に応じて発生する運航費に分かれ 単位輸送コスト (Unit Freight Cost) は次式で表すことができる UFC(Unit Freight Cost) = CAPEX + OPEX + 運航費輸送数量 CAPEX : 間接船費 ( 金利 船舶税 本船減価償却費 船主利益 ) OPEX : 直接船費 ( 船員費 船用品費 修繕費 潤滑油費 その他 ) 運航費 : 燃料費 港費 輸送数量 : 体積 (m3) 熱量 (mmbtu) 等 上式の通り 単位輸送コストは CAPEX OPEX 運航費の和に比例するため 何れかの 要素に削減余地がないか検証していく必要がある 本調査における仮説としては 上式 16

20 において船の稼働率を上げる 港費を下げる ( 寄港に伴う費用を下げる ) ことが輸送コストの低減に繋がると考えており 需要地への輸送方法を見直すことで より現実的な計画の提案になると想定している 同じ仕様の船であれば 船の建造に係るコストである CAPEX は一定であり 今回調査の結果 たとえ輸送ルートや寄港回数が異なったとしても 船を運航 維持するために必要な経費である OPEX はほぼ一定であることが分かった 一方 運航費を構成する要素である燃料費は航海日数に 港費は寄港回数に比例して増加する 上述のような仮説に基づき 本項では VPCC における船の稼働率 輸送コストを構成する要素の比率に焦点を当てて検証を行う 1 各 Cluster における LNG 船の稼働率 VPCC の輸送コストを試算した際の稼働率について 以下の通り表に示す 図表 27 各 Cluster における船の稼働率 Cluster エリア 輸送方式 稼働率 Ⅰ Sorong LNG 船 38.2% ISO 79.4% Jayapura LNG 船 51.3% ISO 76.6% Timika LNG 船 72.7% ISO 85.7% Ⅱ Manado LNG 船 15.8% Maba LNG 船 94.2% ISO 88.6% Ambon( 西 ) ISO 75.4% Ambon( 東 ) ISO Ⅲ Lombok LNG 船 85.3% Kupang LNG 船 35.6% ISO 67.1% Pomala LNG 船 57.4% ISO 82.0% 上記の通り VPCC で示されている各 Cluster において LNG 船 ISO コンテナともに総じて稼働率は高いという結果となった つまり LNG 需要量に対し 適切に輸送方法が選択されているということが分かった ただし Manado(15.8%) Kupang(35.6%) Sorong (38.2%) 等は 稼働率が低くなっており このハブ基地を含むルートについては 他の需要を取り込む等の改善や工夫の余地が残る ISO コンテナを選定したエリアは 全て稼働率が高かったことから 今回輸送ルート 17

21 ( 輸送方式 ) を見直すことの優先順位は低く 提案の必要性はないものと考える 2 輸送コストの構成要素及び運航費について各 Cluster 毎に計算した輸送コスト ( 合計 ) 及び各要素の構成は以下の通りである なお A( 固定要素 )=CAPEX+OPEX B( 変動要素 : 運航費 )= 港費 + 燃料費という定義を示し 輸送コストの構成比率の大小を分かり易くしている 図表 28 各 Cluster の構成要素別輸送コスト 単位 :(USD/mmbtu) 注 )A( 固定要素 )=CAPEX+OPEX B( 変動要素 : 運航費 )= 港費 + 燃料費 Cluster エリア 輸送方式 CAPEX OPEX 港費 燃料費 合計 A B Ⅰ Sorong LNG 船 ISO Jayapura LNG 船 ISO Timika LNG 船 ISO Ⅱ Manado LNG 船 Maba LNG 船 ISO Ambon ISO Ⅲ Lombok LNG 船 Kupang LNG 船 ISO Pomala LNG 船 ISO 平均 LNG 船 ISO

22 図表 29 各 Cluster の輸送コスト構成要素の比率 単位 :(%) 注 )A( 固定要素 )=CAPEX+OPEX B( 変動要素 : 運航費 )= 港費 + 燃料費 Cluster エリア 輸送方式 CAPEX OPEX 港費 燃料費 合計 A B Ⅰ Sorong LNG 船 47.3% 32.6% 11.8% 8.3% 100% 79.9% 20.1% ISO 38.2% 26.8% 22.7% 12.3% 100% 65.0% 35.0% Jayapura LNG 船 45.9% 31.6% 12.7% 9.7% 100% 77.6% 22.4% ISO 34.0% 27.4% 26.3% 12.3% 100% 61.4% 38.6% Timika LNG 船 43.7% 30.1% 14.4% 11.8% 100% 73.9% 26.1% ISO 38.3% 16.4% 30.7% 14.6% 100% 54.7% 45.3% Ⅱ Manado LNG 船 51.9% 35.7% 4.5% 8.0% 100% 87.6% 12.4% Maba LNG 船 38.9% 26.8% 25.2% 9.1% 100% 65.7% 34.3% ISO 33.2% 25.4% 29.7% 11.7% 100% 58.6% 41.4% Ambon ISO 34.1% 24.7% 30.9% 10.3% 100% 58.8% 41.2% Ⅲ Lombok LNG 船 40.0% 27.5% 23.7% 8.8% 100% 67.5% 32.5% Kupang LNG 船 47.5% 32.7% 12.1% 7.8% 100% 80.1% 19.9% ISO 33.5% 28.1% 26.2% 12.1% 100% 61.7% 38.3% Pomala LNG 船 43.5% 29.9% 18.8% 7.8% 100% 73.4% 26.6% ISO 30.4% 26.1% 32.0% 11.6% 100% 56.5% 43.5% 平均 LNG 船 44.8% 30.9% 15.4% 8.9% 100% 75.7% 24.3% ISO 34.5% 25.0% 28.4% 12.1% 100% 59.5% 40.5% 上記表の通り LNG 船輸送の場合は全ての Cluster の平均で A は 75.7% B は 24.3% ISO コンテナ輸送の場合 A は 59.5% B は 40.5% となった 輸送コストに占める運航費の比率は高く この点の効率化による低減が必要とわかる さらに そのうち港費については LNG 船の運航費の約 63% ISO コンテナの運航費の約 70% を占めており VPCC の計算においては 港費 ( 寄港回数 ) が与える影響がかなり大きくなっていると考えられる この要因は VPCC における LNG 船の輸送において 1 回の運航で複数回寄港するミルクラン方式が採用されている点にあり 輸送方法の見直しの余地があると考える なお 航海日数に比例して増加する燃料費は 全ての Cluster の平均で LNG 船の輸送コストに占める割合が 8.9% ISO コンテナ輸送では 12.1% と 他の要素と比較してそれほど高いものではない 影響度はそれほど大きくないものの 当該費用は輸送ルートの工夫により総航海日数を短くできれば 削減されることとなる また ISO コンテナ輸送は LNG 船輸送と比較すると輸送コストが高かった また 特 に単位熱量当たりの CAPEX 及び港費が高くなっていることが分かった この結果は ISO 19

23 コンテナで輸送するエリアの各需要地における需要数量が少ない ( 単位輸送コストを計算する式の分母が小さい ) ことに起因するが 別途 ほぼ同じ輸送数量を対象とした場合の比較検証においても ISO コンテナの CAPEX が LNG 船のものよりも高くなることが分かった さらに 港費の観点では LNG 船輸送の単位熱量当たり港費が平均 0.198USD/mmbtu であるのに対し ISO コンテナ輸送が平均 0.779USD/mmbtu であり ISO コンテナ輸送の港費が約 4 倍と大幅に高い結果となった これは でも説明した通り ISO コンテナの輸送は複数のコンテナバージで小ロット輸送を行う必要があり LNG 船輸送と比較して寄港回数が増加することによるものであった ISO コンテナは 大規模な LNG 受入施設を必要としないため 少需要地への LNG 輸送に適しているが ある一定以上の輸送量をターゲットにすると 競争力を失う結果となるため 実事業化においては十分にコストを抑制できる条件かどうか 詳細設計の中で精査していく必要がある 2.3 VPCC の輸送コスト低減に向けた課題 見直しの考え方 輸送方法について本項で述べる輸送方法とは 輸送ルートならびに輸送手段のことを指す VPCC の輸送コストをさらに低減する目的で LNG 船の稼働率を上げる 寄港回数を下げることに繋がる様に 以下項目について 見直しを実施した 図表 30 見直しを実施した項目一覧 見直し項目供給対象エリア及び輸送ハブのロケーション選定 ( 輸送ルート ) 輸送手段の選択 LNG 配給方式の選定 ( 輸送ルート ) 供給対象エリア及び輸送ハブのロケーション選定今回の試算では 一例として 輸送ハブ基地をスラウェシ島に置いた このうち 特に都市として大きく エネルギー消費が高いと思われる Manado Makassar をハブ基地のロケーションに選定し 島外の供給対象エリアへ LNG を配送するというコンセプトである なお VPCC においても 当該箇所はハブ基地となっている 同ロケーションをハブ基地とし VPCC のクラスター配給の概念を踏襲しつつ 輸送先及び輸送ルートの見直しを行った 輸送手段の調査 VPCC の輸送コスト低減を目的とした小型 LNG 輸送技術が開発されつつあることを背景に LNG 船輸送 LNG バージ ( 蓄圧式タイプ C タンク搭載 ) を利用した輸送 ISO コンテナ ( 複数の ISO コンテナ 40ft をコンテナ船で輸送 ) を利用した輸送 の Pros/Cons を改 20

24 めて分析した 各輸送手段の Pros/Cons は下表の通り 図表 31 各輸送手段の比較 輸送手段 Pros Cons LNG 船輸送 ( タイプ C) ISO コンテナ輸送 LNG バージ ( タイプ C) 輸送 LNG バージ船 ISO コンテナ輸送船と比較して航行スピードが速い ( 約 12~14 ノット ) LNG 船が入れない水深が浅いエリアであっても 輸送が可能 一般コンテナの荷揚げ作業と同様のオペレーションで受入が可能なため LNG 船輸送では必要となる LNG 受入基地が不要 LNG 船が入れない水深が浅いエリアであっても輸送が可能 海上構造物登録することで LNG 船では必要となる 5 年に 2 回の乾ドックが不要 LNG バージ船 ISO コンテナ輸送船と比較すると 推進機関 ( エンジン等 ) 及びタンクを搭載しているため 喫水が深く 入港先を選ぶ 船舶登録となり 5 年に 2 回の乾ドックが必要 また 当該期間は代替船の手配が必要 ISO コンテナに LNG を充填するための設備が LNG 積地基地に必要 1 本に充填可能な数量が少量なため 供給対象の需要が大きい場合大量の本数が必要となる 充填可能数量に対して 1 本のコンテナ本体価格が高額 揚地にガントリークレーン他コンテナ取扱いのための港湾環境が必要 LNG 船と比較すると航行スピードが遅いため ( 約 7 ノット ) 遠距離輸送には不向き 一般 LNG 船と比較すると航行時の安定性に欠けるため 海象条件によっては航海できない バージ船の曳船 / 押船となるタグボートが必要 浅瀬の環境には対応は出来るものの 揚地では LNG 船と同レベルの港湾環境が受入に求められる 先の VPCC に定められた前提に従い LNG 船及び ISO コンテナを利用した輸送のコスト試 算を実施 でも示した各 Cluster の構成要素別輸送コストの結果を 輸送方式別 (ISO コンテナ LNG 船 ) に並べ変えたリストを下表に示す 21

25 図表 32 VPCC 前提の輸送方式別輸送コスト 輸送方式 Cluster エリア CAPEX OPEX 港費燃料費合計 A B Sorong Ⅰ Jayapura Timika LNG 船 Ⅱ Manado Maba Lombok Ⅲ Kupang Pomala Sorong Ⅰ Jayapura Timika ISO Ⅱ Maba Ambon Ⅲ Kupang Pomala 平均 LNG 船 ISO 上記輸送手段の Pros/Cons 及び LNG 船と ISO コンテナの試算結果から 以下 3 点が見 直しの提案における重要な点となるが 実際の適用には エンジニアリングの観点から の検証が必要であり 今回調査では比較検討に留めている LNG バージ輸送 ISO コンテナ輸送と同じ様に水深の浅いエリアにも輸送可能な特徴を持つ LNG バージを VPCC で活用できないか検討したが LNG バージの曳船 / 押船となるタグボートは外洋航海には適していない仕様であり 航続距離が短く ( 搭載された燃料タンク容量が小さいため頻繁に補油が必要 ) 加えて航行速度が LNG 船の約半分 ( 約 7 ノット ) 以下という点から 却って高コストを招きかねず VPCC での活用は提案しないこととした 一方 検証は必要ではあるものの 例えば曳船 / 押船を一般的なタグボートよりも能力が高い船に変更する等で 今後 VPCC の様な条件下で競争力を発揮する輸送手段となる可能性は十分ある ISO コンテナ輸送 ISO コンテナそのものが貯蔵の役割を持つため 揚地における LNG 受入基地を必要としないことから トータルコストの低減という観点で活用を検討 然しながら 今回の VPCC の見直しという点では コンテナ港の情報等の入手に調査の限界があったことから 22

26 実用性の判断ができないこと 上表に示す試算結果の通り LNG 船よりも輸送コストが 高くなる条件下にあることから 積極的な適用及び展開は提案しないこととした 中古船の活用中古船を活用することにより CAPEX の低減が図れる可能性がある 直近でインドネシアにおいて 中古の LNG 船が小規模 LNG 輸送に活用された事例としては 2000 年に建造された Triputra 号が挙げられる Triputra 号は日本のユーティリティ会社と Pertamina 間の長期 LNG 売買契約 (DES 契約 ) に基づくインドネシア~ 日本間の LNG 輸送船として建造当初より活用されていたが 当該契約の満了後 2016 年よりインドネシアのカリマンタン島に位置するボンタン LNG 基地 ~バリ島のブノア LNG 受入基地間の国内輸送に使われている 現在 既存の小型 LNG 船 ( タンク容量 40,000m3 以下 ) は以下表の通り 39 隻ある 46,000m3 以下の小型船が既に 12 隻発注されており 今後 LNG 小型船の隻数が増えてくることから 船齢が高い既存小型 LNG 船は売りに出されることも予想される 然しながら LNG/LPG/ エチレンを輸送できるマルチガスキャリアを除くと既存の LNG 船は 23 隻のみであり その中には 6,000m3 以下の内航船も多く含まれていることから VPCC の想定する輸送船サイズに適合する中古船の候補は多くはない また 中古船を活用した場合 CAPEX が低くなる一方 ドライドックの際の機器換装費用や延命工事費用による追加コストにより OPEX が新造船よりも高くなる可能性もあるため 船齢及び船の状態を十分に精査する必要がある 今後 インドネシア内島しょ部向け全てに中古船を活用するのは難しいと考えられるが 条件の合う中古船があった場合は 中古船を活用することで CAPEX の低減を図ることが可能と考えられる 23

27 図表 33 既存小型 LNG 船リスト A B C D Delivery Capacity Ship Name Type Year (1000m3) Akebono Maru LNG Aman Hakata LNG(TZ Mk. III) Aman Sendai LNG(TZ Mk. III) Bahrain Vision LNG/LPG/Ethylene CARDISSA LNG Coral Anthelia LNG/LPG/Ethylene Coral Energy LNG (Ice Class 1A) Coral Methane LNG/LPG/Ethylene CORALIUS LNG ENGIE ZEEBRUGGE LNG EXMAR FSRU LNG Hai Yang Shi You LNG Hua Xiang LNG JS Ineos Independence LNG/LPG/Ethylene JS Ineos Ingenuity LNG/LPG/Ethylene JS Ineos Innovation LNG/LPG/Ethylene JS Ineos Insight LNG/LPG/Ethylene JS Ineos Inspiration LNG/LPG/Ethylene JS Ineos Intrepid LNG/LPG/Ethylene JS Ineos Intuition LNG/LPG/Ethylene JS Ineos Invention LNG/LPG/Ethylene Kakurei Maru LNG Kakuyu Maru LNG Lucia Ambition LNG(TZ Mk. III) Norgas Conception LNG/LPG/Ethylene Norgas Creation LNG/LPG/Ethylene Norgas Innovation LNG/LPG/Ethylene Norgas Invention LNG/LPG/Ethylene Norgas Unikum LNG/LPG/Ethylene North Pioneer LNG Pioneer Knutsen LNG QI Yuan LNG Seagas LNG Shinju Maru No LNG Shinju Maru No LNG Sun Arrows LNG(Moss) Surya Aki LNG(Moss) Triputra LNG(TZ Mk. III) Yuan He LNG 図表 34 既存小型 LNG 船船齢分布 F G 船齢 (2017 年末時点 ) 隻数 船齢 20 年以上 4 船齢 15 年以上 ~20 年未満 2 船齢 10 年以上 ~15 年未満 4 船齢 5 年以上 ~10 年未満 10 船齢 5 年未満 19 合計 39 以上 今回調査から LNG 船輸送を最適な輸送方法のための輸送手段に選択する 24

28 LNG 配給方式の選定 VPCC の輸送コスト試算結果の考察の通り 寄港回数を可能な限り減らすという目的から 全ての需要地をミルクラン方式で供給するという VPCC に対して ハブ & スポーク方式で一部供給する という方式の見直しを提案している 各方式の特徴は下表の通り 図表 35 ミルクランとハブ & スポーク 配給方式 ミルクラン 特徴一度の航路で複数の需要地を順々に回り 各需要地に少量ずつ配給する方式 以下イメージ図の通り 1 回の航路で LNG 船 1 隻分の LNG を各需要地に分配しながら輸送する 受入基地に頻度高く輸送することが可能となり 需要地毎の必要な数量だけを毎回荷揚げすることができる 需要地側は 需要量に合ったタンクサイズを選択することができ 受入基地コストを抑えられる 一方 寄港回数が多くなるため 港費が嵩むこととなる 配給方式 ハブ & スポーク 特徴拠点のハブを中心に ハブと各 LNG 受入基地間の往復輸送を繰返し 各受入基地に配給する方式 以下イメージ図の通り ハブ基地で積んだ LNG 全量を揚地で降ろし LNG タンクが空の状態で再度ハブ基地まで戻り 再度 LNG を積み 次の LNG 受入基地に輸送する を繰り返す 1 ヶ所の需要地に LNG 船 1 隻分の LNG 全量を輸送するため 需要地への輸送頻度は最小限に抑えられる 一方 需要地側は LNG 船の 1 隻分全量の LNG を受入れるためのタンクサイズが必要となるため ミルクラン方式と比較すると 受入基地コストが高くなる 場合によっては 必要量以上のサイズのタンクを受入のために構える必要がある 25

29 ハブ & スポーク方式は 上記特徴の通り LNG 船のタンクサイズ全量の LNG を受入れるためのタンクサイズが受入基地側にも必要となることから ミルクラン方式と比較すると 相対的に受入基地側のコストが高くなる このため ミルクラン方式による供給先を全てハブ & スポーク方式に代替すべきではないという考えに至っている また 今回 VPCC の条件及び同じ需要地を対象に ハブ & スポーク方式を一部活用する前提で最適化を計算したが 需要が小規模のルートではミルクラン方式が優位な結果となり 需要の規模が大きいルートではハブ & スポークが優位となる結果となった ハブ基地から二次輸送する需要地の考え方について供給対象エリアは VPCC 前提に準じる形で Manado 基地からは VPCC における Cluster Ⅱの需要地を Makassar 基地からは VPCC における ClusuterⅢの需要地とした Cluster Ⅰ 及びⅣは Manado 及び Makassar からの二次輸送で取り込む需要地としては 遠隔地にあり 輸送コスト低減には寄与しないことに加えて VPCC の輸送コスト試算結果の考察の通り ClusterⅡ 及び ClusterⅢと比べ ClusterⅠは輸送コストが低い水準にある こうした観点から ClusterⅠ 及びⅣは 今回 Manado Makassar をハブ基地とおいた試算を行う範囲として 包含する必要性は低いもの判断した また VPCC 上で ISO コンテナによる供給が前提となっている需要地は 十分な港湾情報等が得られなかったため LNG 船入港可否の判断ができないことから 輸送先の対象から外すこととした 更に 最適な輸送ルート特定では 輸送コスト削減を目的としていることから 輸送することで全体の輸送コストが上がってしまう需要地 例えば需要が小規模にも関わらずハブ基地から遠隔地にある需要地は 実際には LNG 供給の優先順位は低いものと仮定し 検討から外している 最適な輸送コストの試算結果 本試算の前提条件は以下の通り 輸送経路 VPCC と同様に 最終需要地まではハブ基地 (Manado 或いは Makassar) を経由し 二次輸送するという前提を置いている 需要変動の想定 VPCC における一日当たりのガス需要は変動せず一定としている LNG 出荷基地 ボンタン LNG 出荷基地 輸送手段及びサイズ LNG 船方式を採用 VPCC 前提の LNG 船サイズ (8,000m3) とサイズが一番 近く 既存船実績のあるサイズ 7,500m3 で供給する前提を置いている 配給方式 ミルクラン方式とハブ & スポーク方式の組合せ その他 CAPEX の Repayment 期間 20 年 金利 7.0% 元利均等返済 IRR については 11% の前提 試算条件において 船のサイズを 7,500m 3 としているのは 本項の 2 ハブ基地から二 次輸送する需要地の考え方についてに記載した通り 今回十分な情報がなく 入港可否 の判断及び入港できる最適な LNG 船サイズを判断する情報 ( 喫水 港湾環境等 ) が不足 26

30 しているためである 一部港湾のデータベース上の情報から今回利用できる LNG 船サイズは 10,000m 3 未満と判断し VPCC 前提に準じる形で VPCC で利用されていた 8,000m 3 に最も近く実績のある LNG 船サイズ 7,500m 3 を利用する前提とした LNG 出荷基地は 最適な輸送ルート特定及び輸送コスト低減を目的としていることから ハブ基地の近隣にあり LNG 出荷余力 ( 桟橋容量率 LNG 生産容量等 ) のあるボンタン LNG 出荷基地を前提としている 1 Manado ハブ基地経由の LNG 輸送ケース 図表 36 Manado ハブ基地経由の LNG 輸送ケースにおける最適な輸送ルート 図表 37 供給先発電所情報 場所需要対象位置 VPCC ガス需要 Manado MPP Sulbagut PLTG/MG Minahasa Peaker Ternate PLTG/MG/GU Ternate 1 PLTG/MG/GU Ternate 2 PLTG/MG/GU Tidore 1 40'6.35"N; 125 6'0.79"E ' 06"N; ' 48"E 16.9 Golontalo PLTG Gorontalo Peaker 0 31' 00"N; ' 42"E 7.1 Halmahera PLTG/MG/GU Halmahera ' 30"N; ' 00"E 7.2 Bacan PLTG/MG Bacan 0 50' 06"S; ' 42"E 2.4 *) RUPTL 上には場所を示すデータがないため 適当と思われる場所に仮置き (mmscfd) 発電容量合計 VPCC ガス需要合計 (mmscfd) 最適な輸送ケースの対象需要 520MW 72.5 VPCC ClusterⅡ ケースの対象需要 875MW

31 図表 38 輸送ルート及び輸送コスト 供給先 Manado Tarnate Gorontalo Bacan Halmahera 一次輸送ルート Bontang( 積荷 ) Manado( ハブ基地 ) 一次輸送コスト 二次輸送ルート 二次輸送コスト 0.26$/mmbtu Manado( 積荷 ) Tarnate Manado( 積荷 ) Gorontalo Bacan Halmahera 0.77$/mmbtu 2 Makassar ハブ基地経由の LNG 輸送ケース 図表 39 Makassar ハブ基地経由の LNG 輸送ケースにおける最適な輸送ルート 28

32 図表 40 供給先発電所情報 場所需要対象位置 VPCC ガス需要 Makassar Bima Makassar Peaker Sulsel Peaker PLTMG Bima PLTMG Bima 2 (mmscfd) 4 53'3.60"S; '3.90"E '31.99"S; '1.23"E Sumbawa PLTMG Sumbawa 8 26'45.50"S; '08.41"E Flores MPP Flores MPP NTT 8 27'36.66"S; '40.24"E 6.45 Baubau PLTGU Bau-bau 5 23'45.25"S; ' "E 6.2 Sultra MPP Sultra (Kendari) - * 17.4 Kupang Kupang Peaker Kupang '34.59"S; '21.50"E Maumere PLTGU Maumere 8 37'13.60"S; '21.50"E 8.73 Waingapu PLTMG Waingapu PLTMG Waitabula 9 28'37.15"S; 120 9'16.35"E 5.87 *) RUPTL 上には場所を示すデータがないため 適当と思われる場所に仮置き 発電容量合計 VPCC ガス需要合計 (mmscfd) 最適な輸送ケースの対象需要 1,360MW VPCC ClusterⅢ ケースの対象需要 1,750MW 図表 41 輸送ルート及び輸送コスト 供給先 Makassar Bima Sumbawa Flores Baubau Sultra Kupang Maumere Waingapu 一次輸送ルート Bontang( 積荷 ) Makassar( ハブ基地 ) 一次輸送コスト二次輸送ルート1 二次輸送コスト1 二次輸送ルート2 二次輸送コスト2 二次輸送ルート3 0.26$/mmbtu Makassar( 積荷 ) Bima Makassar( 積荷 ) Sumbawa Flores 0.75$/mmbtu Makassar( 積荷 ) Baubau Sultra 1.03$/mmbtu Makassar( 積荷 ) Kupang Makassar( 積荷 ) Maumere Waingapu 二次輸送コスト3 0.87$/mmbtu *) VPCC では Primary Hub のロケーションとして定められていた Lombok Kupang Pomala は上記見直し及び最適な輸送ルートを求める中で Primary Hub ではなく 他と同じ需要地としている 29

33 2.3.3 インドネシア東部島しょ部の LNG 輸送 (VPCC) の問題点及び今後の課題 1 LNG 輸送コストに関連する政策背景前項までの通り VPCC の最適な輸送ルートの試算の結果 輸送コストは Bontang LNG 出荷基地からハブ基地であるスラウェシ島の Makassar 及び Manado までの一次輸送で 0.26$/mmbtu ハブ基地を中心とした二次輸送で平均 0.75~1.03$/mmbtu 合計で 1.01 ~1.29$/mmbtu となった 現在インドネシア政府が設定している国内発電用のガス価格 ( 発電所プラントゲート渡し ) についてはエネルギー鉱物資源 (ESDM) 大臣令 No.45/2017 にて ICP 14.5%/mmbtu とベンチマークが定められている ESDM 大臣令 No.45/2017 で改訂される前は ESDM 大臣令 No.11/2017 で 国内発電用の LNG の FOB 価格のベンチマークとして ICP 11.5%(USD/mmbtu) が定められていた背景から LNG( ガス ) の中下流コストには ICP 3%(USD/mmbtu) のベンチマークをインドネシア政府が設定していると推測できる ICP は Indonesia Crude Oil Price の略称でインドネシア公式原油価格を表している ICP の前提を仮に 60 $/bbl とした場合 インドネシア政府が求めている中下流コストは USD1.8/mmbtu であると想定され 輸送コストに加え再ガス化コストも含まれる 前項までの通り 今回スタディの対象である島しょ部では 最適化を図った輸送コストだけでも 1.01~1.29$/mmbtu という結果となった インドネシア政府が求めている上記水準を達成するのは 島しょ部のような少量のガス需要に対して実現は極めて難しいと言えるが 少なくとも以下課題はコスト低減に向けた更なる検討事項と考えている 2 検討課題 本試算の結果を踏まえ 今後インドネシアの島しょ部においてさらなる輸送コストの 低減及び最適化を図るにあたり 対応すべき以下 3 つの課題が挙げられる CAPEX 及び OPEX の低減今回の最適な輸送ルートの試算では CAPEX を構成する LNG 船の本体価格に新造船をベースとした価格 (7,500m3 の LNG 船で 40 百万ドル ) を用いたが 中古船の使用を前提とすることで 更に CAPEX を低減させる余地があると考えられる 然しながら 現時点 VPCC の必要 LNG 船の隻数全て満たすことはできないため 優先順位を考える必要がある インドネシアの運輸相規定 (05 年第 71 号 ) によりカボタージュの完全導入が決定され 現在インドネシアにおける国内 LNG 海上輸送事業は インドネシア人船員が配乗するインドネシア国船籍の船で イ国法人が 51% 以上出資する会社が保有する船でされなければならないと定められている 船費は船舶を維持管理するために必要な直接船費と 金利及び償却費等を意味する間接船費に分けられるが 今回試算の間接船費を構成する金利については インドネシア法人がルピア建て借入を行うという前提に基づき 7% の調達金利を用いているが 外国法人がドル建てで調達を行う場合には調達金利を更に低くすることも可能と考えられる インドネシアの島しょ部のインフラ開発のためには 資金調達コストの引き下げのた 30

34 めにも 投資規制分野 ( ネガティブリスト ) を見直し 国内 LNG 海上輸送事業における外資の規制上限比率を引き上げる等規制の緩和が必要であると考える 加えて ESDM 大臣令 No.45/2017 では ICP 14.5%/mmbtu( 発電所プラントゲート渡し ) という水準で LNG( ガス ) の調達ができなかった場合には別途大臣が方針を示すと記載されているが 上記の対応策を講じた上でも当該水準の達成が難しい場合には 島しょ部でのガスインフラ開発を実現の為には一定のコストがかかるという認識の下 何らかの政府 規制当局による支援 ( ベンチマークの見直し等 ) が必要と考える 港費の低減今回試算では単位輸送コストに占める港費の割合が比較的大きいということが分かった 港費は寄港回数に比例して増加する要素であることから ハブ & スポーク方式をミルクラン方式に組み合わせる等により寄港回数を減らすことが解決策として考えられる また 港費は船舶関係費用 ( トン税 入港料 曳船料 ( タグボート ) 水先料 綱取放料 警戒艇料等 ) とターミナル施設費用に分かれるが 曳船料は 船型が一定規模以下であれば 別途調査は必要であるものの バウスラスター ( 出港 接岸作業のための旋回や変進を行う装置 ) を LNG 船に搭載することにより削減余地があると考えられる MIGAS ワーキングへの報告会実施の際 MIGAS から港費前提額 ( 前項までの輸送コスト計算では 全て 10,000USD/ 隻 / 港をベースに計算 ) を変化させた場合の感度チェックを試して欲しいという要望があったことから VPCC 条件下の港費前提額を変化させた幾つかのケースの輸送コストを下表に示す LNG 船及び ISO のどちらの輸送方式にも港費減額の効果が表れている VPCC の輸送コスト試算結果について の図表 29 の通り 全体輸送コストに占める港費の比率は LNG 船の平均が 15.4% ISO の平均が 28.4% となっていることから 同結果及び下表の通り ISO を用いた輸送方式の輸送コストの方が 港費減額の効果がより出やすいことが分かる 図表 42 港費前提額の変更による感度チェック (LNG 船 ) 輸送方式 Cluster エリア 港費 (USD/ 隻 / 港 ) 2,500 5,000 7,500 10,000 Sorong Ⅰ Jayapura LNG 船 Ⅱ Ⅲ Timika Manado Maba Lombok Kupang Pomala 平均

35 図表 43 港費前提額の変更による感度チェック (ISO) 輸送方式 Cluster エリア 港費 (USD/ 隻 / 港 ) 2,500 5,000 7,500 10,000 Sorong Ⅰ Jayapura ISO Ⅱ Ⅲ Timika Maba Ambon Kupang Pomala 平均 複数の需要地をミルクラン方式によって LNG 供給する際は 寄港回数の増加は避けら れないため 港費そのものを低減 あるいは削減 ( 免除 ) することは 効果的な手段と 言える 開発ロードマップの策定今回の VPCC の検証においては 全ての需要地へ LNG を配給するモデルに対して 輸送方法の変更が輸送コストにどのような影響を及ぼすのか明らかにできた しかしながら 実現には 1 需要地 ( 電源開発 ) の完成年度 2 入船に必要な港湾設備の整備状況 3 各島々における LNG の必要性 等の観点で 優先順位や事業収益をコントロールしながら実現可能性の高い計画 ( 開発ロードマップ ) に仕上げていくことが重要である また 小型 LNG 船の傭船可能性や LNG 受入施設の実現可能性など 開発ロードマップを描くまでには 調査すべきことが多い 今回の調査では 机上検討の範囲ではあるが 需要地の大きいところへは可能な限りハブ & スポークで輸送し 他の小需要地は 効率的にミルクラン方式を採用する方がコスト低減できると提言した 実用時にはこのステップを参考にしつつ 東部島しょ部への LNG 配給順序をどのように考えていくのか 目的や意義の観点からロードマップを描き インドネシア東部の LNG 配給インフラ開発を促進するための手段として VPCC の実現に向けた絵姿を示されることを期待する 32

36 3. スラウェシ島主要地域の天然ガス供給計画の検討 3.1 スラウェシ島の可能性 スラウェシ島は インドネシア東部に位置し インドネシアの LNG 生産拠点であるボ ンタン タングーに挟まれ さらにスラウェシ島自身にも LNG 生産拠点 ( ドンギスノロ ) を有する LNG へのアクセスにおいて優位性のある島である 図表 44 スラウェシ島の位置 スラウェシ島 また スラウェシ島は ジャワ スマトラにつぐ人口規模を有し 近年の経済成長率は全土でもっとも高い地域となっている さらに 今後の工業団地の計画などもあり 引き続き 経済成長していくことが期待される しかしながら スラウェシ島内における LNG 利用は現時点ではほぼ存在せず インドネシア政府は 今後 スラウェシ島における天然ガス供給インフラの整備を考えている 図表 45 インドネシアの地域別人口 地域名島数国土面積に 占める割合 人口 ( 千人 ) 2015 年構成比 2035 年構成比 ジャワ 1,086 7% 145,144 57% 167,326 55% スマトラ 5,277 25% 55,273 22% 68,500 22% スラウェシ 2,500 10% 18,724 7% 22,732 7% 小スンダ 2,141 4% 14,109 6% 17,496 6% カリマンタン 1,061 28% 15,343 6% 20,318 7% マルク パプア 5,439 26% 6,870 3% 9,281 4% インドネシア全体 17, % 255, % 305, % 出所 :Central Bureau of Statistics 33

37 図表 46 インドネシアの地域別 GDP 地域名 2015 年実質 GDP 構成比 GDP 年平均成長率 (10 億ルピア ) ( 年 ) ジャワ 6,791,876 58% 11.6% スマトラ 2,587,734 22% 11.0% カリマンタン 949,239 8% 9.2% スラウェシ 689,912 6% 14.1% 小スンダ 356,397 3% 11.4% マルク パプア 275,994 2% 8.3% インドネシア全体 11,651, % 11.3% 出所 :Central Bureau of Statistics LNG の供給インフラを検討するにあたっては 海上輸送の他にも LNG の受入施設や陸上輸送を検討する必要がある そのため インドネシや東部において最も将来の LNG 需要が期待されるスラウェシ島をモデルケースとして その事業性を評価することが 今後のインドネシア東部における LNG 供給インフラ構築の第一歩になると期待される 3.2 東インドネシアにおける LNG ガス利活用の可能性 家庭用 下記に示す図表は インドネシア全土における家庭セクターのエネルギー別の需要予測であるが そのほとんどは LPG 及び電気で賄われることが想定されている 天然ガスの需要の予測は 年率 1% とされており 2014 年の 0.12 million BOE の需要が 2050 年になっても 0.16 million BOE に留まっている この背景として 日本では 天然ガスの用途として 暖房や給湯といった熱源としての利用割合が大きいものの インドネシアはその需要が小さいことが背景にあると想像がつく 一方で 2016 年に インドネシアの新聞記事において 家庭用都市ガスインフラの開発を進めるとの報道があった 将来的に 38 都市の 790 万世帯に都市ガスを供給できる潜在性があり 2019 年までに 18 兆 2000 億ルピアを投じ 130 万世帯向けのインフラを整備し 2025 年までに 70 兆ルピアを投じ 500 万世帯まで整備するというものである 500 万世帯という規模は インドネシア全体の世帯数約 6500 万世帯の 7~8% にあたる ただし 2016 年に開発する対象都市として 南スマトラ州プラブムリ市 北カリマンタン州タラカン市 東ジャワ州スラバヤ市 リアウ諸島州バタム市 バンテン州チレゴン市 東カリマンタン州バリクパパン市といった場所が挙げられるなど パイプラインガスの供給可能な範囲であり インフラが未整備であるスラウェシ島やインドネシア東部とは都市ガス化の進捗が異なる 34

38 図表 47 家庭セクターにおけるエネルギー需要予測 出所 : BPPT : OUTLOOK ENERGI INDONESIA 発電用 産業用 発電 ( 電化率 ) に関して 2015 年のインドネシアの国全体での電化率は 88.3% であり 政府は 2019 年までに 97.35% にまで拡大させる目標を立てている 西部インドネシアのジャカルタ バンテン アチェなどはそれぞれ 99.8% 95.64% 94.77% と既に高い電化率を達成している 一方 スラウェシ島の電化率は北スラウェシ (89.17%) と南スラウェシ (88.3%) が全国平均を上回っているものの 中部スラウェシ (79.56%) ゴロンタロ (79.18%) 西スラウェシ(76.91%) 南東スラウェシ(68.84%) は未だに 20% 以上が非電化地域となっている そのため 同地域における発電所の開発は今後期待がされており 実際にガス火力発電所の設置計画も存在する また 産業用需要に関しても 今後天然ガスの利用が増加するものとされている インドネシア全土の需要予測であるが 下記の図表では 天然ガスインフラが整備されていれば 天然ガスの需要は 年 5.2% で増加していくものとされている 図表 48 産業セクターにおけるエネルギー需要予測 出所 : BPPT : OUTLOOK ENERGI INDONESIA

39 更に 近年では インドネシア政府及び州政府が 第一次産業から第二次産業へのシフトを推進しており 北スラウェシ 中部スラウェシ 南スラウェシを中心に 経済特区や工業団地の開発が進められている 中でも 精錬産業への投資増が顕著であり 2016 年のスラウェシ島全体への外国直接投資額の 58% を占めている 精錬産業は多くの熱を必要とする産業であり 工業団地や個別の需要家向けの LNG 供給の可能性が見込まれる 図表 49 スラウェシ島への産業別外国直接投資額 ( ドル ) 2,500,000 2,000,000 1,500,000 1,000,000 7% 8% 13% 13% 4% 13% 16% 4% 11% 44% 12% 23% 4% 5% 10% 500,000-71% 57% 58% 26% 精錬産業化学産業鉱業食品産業その他 出所 : 投資調整庁 (BKPM) を基に調査団作成 LNG 需要が期待される地域 先に示した通り スラウェシ島においては 発電需要と産業需要が期待されるが 広大 な面積をもつスラウェシ島において 各ディストリクトに関する GDP やエネルギー消費 量を用いて LNG の供給可能性の高い地域を絞り込むことが求められる 人口密度 GDP のディストリクト別分析についてスラウェシ島に関する統計データでは エネルギー消費関連データ ( 電力消費等 ) は 州別データしか存在しない為 ディストリクト単位の絞込には使用できない状況にある なお GDP は ディストリクト別で公表されているが 産業別 (1 次 2 次 3 次等 ) の内訳までは公表されていない このため ディストリクト単位の絞込は 1 次 2 次 3 次合計の GDP を活用せざるを得ない 分析に当たっては エネルギー消費原単位の大きい 2 次産業 ( 鉱業を含む ) の集積度が高いディストリクトを抽出する必要があるため 人口が少ないにも関わらず GDP が大きい地域の指標として GDP per capita ( 一人当たり GDP) を用いることとした 一方で 発電向けの供給効率性については GDP の視点に加えて 人口密度が重要にな 36

40 GDP per capita (million Rupiah) (2015) る しかしながら エネルギー消費関連データは州別しかわからない為 ディストリクト単位のエネルギー消費量は 人口から推計するしかない 人口を想定する場合の課題は 人口が多いが 面積も同時に広大な場合である 広大な面積のディストリクトに 人口が多い場合 供給効率性が低く 事業性は低くなる ガス事業においては 一定程度のエネルギーの需要の密度がある地域が望ましい インドネシアはディストリクトレベルで 10 万人単位の人口集積があることから 単純にディストリクト別の人口密度を発電用の代理指標と考える 以上を踏まえて ディストリクト絞込の考え方は次の通りである まず 産業用の代理指標として一人当たり GDP を指標とする また 発電用の代理指標として人口密度を取る これらの二指標によって各ディストリクトをプロットする 次に 閾値を GDP per capita が 5 千万ルピア / 年 人口密度 500 人 / km2で設定した 産業集積や人口集積がある地域は 産業用 発電用 両方が有望である地域となる 一方で 産業集積や人口集積がないディストリクトは 調査しても成果に結びつかない このため 第一象限を最優先地域 第四象限を非有力地域と想定した 結果として 第一象限に該当する地域は南スラウェシ州の 2 か所 ( マッカサルと Pangkep) であった また第二象限に該当する地域は北スラウェシ州のマナドやビトゥン 南スラウェシ州のモロワリなどの地域が挙げられ 第三象限には 南スラウェシ州のゴワやルウ マロス そして ゴロンタロ州のゴロンタロなどが該当した 図表 50 スラウェシ島の 2015 年時点の 一人当たり GDP と人口密度によるディストリクトの分布 GDP per Capita (million Rupiah) (2015) 第二象限 GDP per capita は高いが 人口密度が低い地域であり 産業用として有望 第一象限 GDP per capita 人口密度いずれも高く 産業用 発電用で有望地域 , , , , , , , Population Density (persons/km2) 第三象限 GDP per capita は低いが 人口密度が高い地域であり 発電向け地域として有望 出所 ) インドネシア統計局資料より調査団作成 37

41 以上のプロットの結果を地図上に 第一象限は赤 第二象限は橙 第三象限は黄で示したものが以下の図である 優先順位の高い 産業用 発電用双方が期待される第一象限のディストリクトがあるマッカサル周辺 ( 南スラウェシ ) そして 産業利用が期待されるマナド周辺 ( 北スラウェシ ) モロワリ ( 中央スラウェシ ) の三か所について調査を行いエネルギー需要の把握を試みた 図表 51 スラウェシ島の 2015 年時点の一人当たり GDP と人口密度マップ 州 Sulawesi Selatan Sulawesi Selatan 産業 発電用有望地域 Makassar Pangkep 州産業用有望地域 Sulawesi Selatan Luwu Timur Sulawesi Tengah Morowali Sulawesi Tenggara Kolaka Sulawesi Utara Bitung Sulawesi Utara Manado 注 :Kolaka: ニッケルや鉛の採鉱と精錬工場有 出所 ) インドネシア統計局資料より調査団作成 なお これら地域は 下記の図にある新たな工業団地の開発地域にもなっている 北スラウェシは Bitung 中央スラウェシは Palu と Morowali 南スラウェシは Bataeng が挙げられる 図表 52 インドネシアにおける新規工業団地マップ 出所 )BKAM ROGRESS OF INVESTMENT PERFORMANCE AND CLIMAT( ) 38

42 3.3. 主要地域別に見たエネルギー消費 需要の状況 北スラウェシ 先に記載したとおり スラウェシにおける産業及び人口が集積している地域として 北スラウェシ ( マナド周辺 ) 中央スラウェシ( モロワリ周辺 ) 南スラウェシ( マカッサル周辺 ) の 3 つの州があげられる まず 北スラウェシの状況を記載する 北スラウェシは スラウェシ島の最北部に位置する面積約 15,272 平方キロメートル 人口約 240 万人の 286 の島で構成される州である 図表 53 北スラウェシ地図 出所 : North Sulawesi Provincial Government 39

43 北スラウェシの 2015 年の域内総生産は 約 89,635,945 百万ルピアである 主な産業は 農林水産業であり 2015 年において域内総生産の約 21.8% を占めている 次いで 卸売 小売業 (12.4%) 建設業 (11.5%) 輸送 / 倉庫 (10.6%) 加工業 (9.4%) となっている 図表 54 北スラウェシの域内総生産内訳及び推移 (Trillion Rupiah) 100,000 80,000 60,000 40,000 20, 農林水産業鉱業加工業電気とガス水道 廃棄物管理 廃棄物およびリサイクル建設卸売 小売業など輸送 / 倉庫宿泊 / 飲食情報通信金融 / 保険不動産事業所専門サービス政府 防衛 社会保障教育医療 / 介護その他のサービス 出所 : Central Bureau of Statistics なお 輸出を行っている地域でもあり 主な品目として ココナッツオイルやパームオ イル 缶詰や冷凍魚介類などがある 図表 55 北スラウェシの主な輸出品目とその数量 (2015 年 ) 出所 : North Sulawesi Provincial Government 40

44 ディストリクト別に見ると GDP が最も高い地域は Manado であり 次いで Minahasa Bitung Minahasa Utara となっている 同地域は 北スラウェシの他のディストリクトと比べ 面積が狭いエリアでもあり 産業集積としては 現状として ほぼこれら 4 地域のみと言える 図表 56 北スラウェシのディストリクト別域内総生産 2015 GDP at current prices (million Rupiah) Manado 25,546,310 Minahasa 12,030,503 Bitung 11,633,500 Minahasa Utara 9,397,990 Minahasa Selatan 6,069,730 Bolaang Mongondow 5,346,590 Minahasa Tenggara 3,605,130 Kepulauan Sangihe 3,028,590 Kotamobagu 2,455,120 Tomohon 2,290,630 Bolaang Mongondow Timur 1,919,020 Bolaang Mongondow Utara 1,720,560 Kepulauan Talaud 1,609,462 Kepulauan Siau Tagulandang Biaro 1,572,380 Bolaang Mongondow Selatan 1,410,430 出所 : Central Bureau of Statistics Manado は 州都であり 地域の中心都市となっている 人口集積も多く 人口密度も周辺と比べて高くなっている また 商業施設の集積も見られる 一方で産業については Bitung や北スラウェシ郊外に工場を持つ企業のメインオフィスが集中した地域となっており マナド自体での産業需要は限定的になるものと想定される Minahasa は マナド南西部に位置しているが 主要な工業団地等は形成されていない 一方で Bitung は Bitung SEZ が整備されつつあり 製薬 食品 漁業系の誘致が予定されている また PLN PLTD Bitung のディーゼル発電設備が立地しており Bitung SEZ 内に発電所を持つ企業もある そのため 工業団地向けの LNG 供給や PLN のディーゼル火力発電所の燃料転換等が有望な地域である なお Bitung 市街地自体の人口密度も高い 41

45 図表 57 Bitung SEZ の概要 出所 : 北スラウェシ州産業貿易省 Minahasa Utara は Likupang Special Tourism Zone の開発予定地であり 既に土地 収用は完了 道路も建設されている 今後の入居企業次第ではあるが 工業団地向けの LNG 供給や工業団地向けの発電所といった視点で有望な地域である 一方で LNG の発電への利用について まず 北スラウェシにおける現状の発電所は 以下の図の通りである 現在稼働している発電所は 軽油を利用しているものがあるものの 小規模 (10MW 以下 ) が多い状況にある また 今後の計画としては 水力や地熱といった自然エネルギーの活用を目指すものが多い 図表 58 北スラウェシの既存発電所 ネットワーク No System Type Kind of fuel Owner Installed capacity (MW) NET Potential Power(MW) Peak Load (MW) 1 System Interconnection 150/70kV 1 System Minahasa-kotamobagu PLTD PLTP PLTA/M PLTU Fuel Geothermal Hydro Coal PLN/Rental PLN PLN/PP PLN System Grid 20 kv 1 Tahuna PLTD Fuel PLN/Rental PLTA/M Hydro PLN PLTS Solar enert PLN Talaud PLTD Fuel PLN/Rental Siau/Ondong PLTD Fuel PLN/Rental Lirung PLTD Fuel PLN Tagulandang PLTD Fuel PLN Molibagu PLTD Fuel PLN/Rental Isciated tersebar daerah Tahuna PLTD Fuel PLN/Rental PLTS Solar energy PLN Isolated tersebar daerah Manado PLTD Fuel PLN/Rental PLTS Solar energy PLN 出所 : RUPTL2017 より調査団作成 Total

46 図表 59 北スラウェシの今後の発電所計画 ネットワーク No PROJECT DEVELOPER ASSUMPTIONS TYPE CAPACITY (MW) COD STATUS 1 Minahasa PLTG/MG PLN Plan 2 Talaud PLTU PLN Construction 3 Tahuna PLTMG PLN Plan 4 Sulut 1 PLTU PLN Plan 5 Tahuna PLTMG PLN Plan 6 Sawangan PLTA PLN Plan 7 Tahuna PLTMG PLN Plan 8 KotamobaguⅠ(FTP2) PLTP PLN Plan 9 KotamobaguⅡ(FTP2) PLTP PLN Plan 10 KotamobaguⅢ(FTP2) PLTP PLN Plan 11 KotamobaguⅣ(FTP2) PLTP PLN Plan 12 Kilotiga PLTM IPP Potential 13 Sulut PLTS IPP Plan 14 Dominanga PLTM IPP Committed 15 Tincep 1 PLTM IPP Potential 16 Tincep 4 PLTM IPP Potential 17 Lahendong Small Scale 1 PLTP IPP Plan 18 Sulut 3 PLTU IPP Tender 19 Lahendong 7 PLTP IPP Plan 20 Sulbagut 3 PLTU IPP Tender 21 Totaboan 1 PLTM IPP Potential 22 Poigar 2 PLTA IPP Plan 23 Tincep 2 PLTM IPP Potential 24 Tincep 3 PLTM IPP Potential 25 Lahendong 8 PLTP IPP Plan 26 Lahendong Small Scale 2 PLTP IPP Plan 27 Pidung PLTM IPP Potential 28 Ranowangko PLTM IPP Potential 29 Amurang PLTU Sewa /19 Construction 30 Sulbagut 1 PLTGU Unallocated Plan 31 Sulbagut 2 PLTU Unallocated /26 Plan TOTAL 1,095.4 出所 : RUPTL2017 より調査団作成 43

47 図表 60 北スラウェシの既存発電所と発電所計画マップ U U G G P P A A GU MG TM GU MG TM D D PLTU Existing/Plan PLTG Existing/Plan PLTP Existing/Plan PLTA Existing/Plan PLTGU Existing/Plan PLTMG Existing/Plan PLTM Existing/Plan PLTD Existing/Plan Existing power plant Planned power plant to GI Isimu (Gorontalo) PLTU Sulbagut MW-2021 U PLTU Sulut MW-2019 PLTA Sawangan 12 MW-2020 PLTD Lopana 10 MW PLTU Amurang 2 25 MW PLTU Sewa Amurang 2 25 MW-2018/19 PLTU Sulbagut MW-2025/26 U D A PLTG/MG Minahasa Peaker 150 MW-2018 U PLTGU Sulbagut MW-2023 D P P P A G U D PLTD Bitung 57 MW PLTU Sulut MW-2020 PLTP Lahendong Ⅰ&Ⅱ 2 20 MW PLTP Lahendong Ⅲ&Ⅳ 2 20 MW PLTP Lahendong Ⅴ&Ⅵ(FTP 2) 2 20 MW-2016 PLTP Lahendong Ⅶ&Ⅷ 2 20 MW-2020/21 PLTP Lahendong Small Scale 2 5 MW-2019/21 P PLTA Poigar 2 30MW-2021 to PLTU TLG (Gorontalo) PLTD Kotamobagu 8 MW PLTP Kotamobagu(FTP2) 80 MW-2025 出所 )OpenStreetMap 出所 : RUPTL2017 より調査団作成 LNG の利用可能性については 既存発電所における燃料転換が想定されるが 経済性の観点から 基本的には石油を利用した発電所 また 50MW といった一定程度の規模以上が対象になると考えられる また 立地の観点も必要になる そのため 北スラウェシにおいては 既存発電所として 一定規模を有する Minahasa-Kotamobagu と今後の計画されている Likupang SEZ 近くに立地する Minahasa-Peaker と Sulgagut1 が対象となると想定される 中央スラウェシ次いで中央スラウェシについてであるが 中央スラウェシは スラウェシ島の中央部に位置する面積約 61,841 平方キロメートル 人口約 276 万人の 1,402 の島で構成される州である 中央スラウェシの 2015 年の域内総生産約 108,776,344 百万ルピアであり 2017 年現在の経済成長率が 9.98% と報道されるなど非常に高い成長率になっている 背景としては 鉱業 ( 特にニッケル ) の発展がある 2017 年 9 月 3 日に実施された大統領府での会議では ジョコ大統領が中央スラウェシの経済成長に言及し 引き続き 鉱業及び関連加工業の成長を推進していくことを期待するとの発言があった ( 出所 : rs-president-jokowi/) 44

48 具体的な域内総生産の推移 ( ) では 2015 年までのデータであることから 鉱業の総生産自体の数値の変化はほぼないが 加工業が 2013 年から 2015 年にかけて倍以上に拡大した その他の主要産業としては 北スラウェシと同じく農林水産業が大きく域内総生産の 30.7% を占めている 次いで建設が 14.0% そして 鉱業 10.1% となる 図表 61 中央スラウェシの域内総生産内訳及び推移 (Trillion Rupiah) 125, ,000 75,000 50,000 25, 農林水産業鉱業加工業電気とガス水道 廃棄物管理 廃棄物およびリサイクル建設卸売 小売業など輸送 / 倉庫宿泊 / 飲食情報通信金融 / 保険不動産事業所専門サービス政府 防衛 社会保障教育医療 / 介護その他のサービス 出所 : Central Bureau of Statistics ディストリクト別に見ると最も高い地域は Palu であり 次いで Banggai Parigi Moutong Morowali となっている Palu 及び Parigi Moutong が西エリア Banggai と Morowali が東エリアであることから 東と西に分かれた経済圏となっている 図表 62 中央スラウェシのディストリクト別域内総生産 2015 GDP at current prices (million Rupiah) Palu 17,259,127 Banggai 15,245,058 Parigi Moutong 13,310,154 Morowali 12,961,283 Donggala 9,371,076 Morowali Utara 7,837,098 Poso 6,749,133 Sigi 6,686,765 ToliToli 6,099,565 Buol 4,571,253 Tojo Una-Una 4,253,063 Banggai Kepulauan 2,728,001 Banggai Laut 1,704,768 出所 : Central Bureau of Statistics 45

49 Palu と Parigi Moutong の西エリアについて Palu は 中央スラウェシの中心地域として 従前からの商業集積が見られる また 中央スラウェシ州の州都であり 州政府の省庁や PLN 等の地域事務所などが立地している 周辺の主たる産業は農業であり 重工業は集積していない 現地 PLN へのヒアリングでも Palu の入江西側に幾つか掘削等を行う会社が 5-6 社あり それらが大手顧客として 1 社 1MW の契約をしている程度とのことであった さらに Palu の北に位置する Parigi Mountong の主力産業は漁業である ただし 加工施設等の集積は弱く 多くの魚はマッカサル周辺に輸送されて加工が行われている このため Parigi Mountong でのエネルギー需要も大きくないものと想定される Banggai と Morowali の東エリアについて Banggai は Dongi Selono の LNG 輸出基地が立地している以外は漁業が中心の地域であり インドネシアの大手の漁業会社が立地している ただし Parigi Mountong と同じく加工業などの周辺産業は大きくなく 地域全体としてのエネルギー需要は必ずしも大きくない また Morowali であるが 中央スラウェシが 昨今インドネシア No1 の経済成長を遂げている背景として Morowali でのスメルター投資がある Morowali には スメルター向けの工業団地が存在し 産業用としての LNG 利用の期待がされる地域である ただし 現時点では 工業団地として有している石炭での 600MW の発電所について 工業団地への供給以外に PLN に売電しているというコメントも有り 新たなガス火力発電所の可能性は想定しにくい状況にある ただし 産業用としての熱源利用は考えられる また 他の地域については 現地ヒアリングの中では 産業集積や大きな企業立地は確認されなかった 加えて LNG の利用可能性が考え得る発電所であるが 中央スラウェシの現状の発電所は 以下の図の通りである 現在稼働している発電所は ディーゼルを利用しているケースがあるものの 10MW 以下の箇所が多い状況にある 理由としては 電力系統につながっておらず 地域のみへの供給を目的とした発電所が多いからである また 今後の計画としては 水力や地熱といった自然エネルギーの活用を目指すものが多い 46

50 図表 63 中央スラウェシの既存発電所 ネットワーク No System Type Type of Fuel Owner 1 Interconnection Systems 150/70 kv 1.Sistem Palu-Parigl-Poso-Tentena 2 System Grid 20 kv Installed Capacity (MW) Capacity Power Net (MW) Peak Load (MW) PLTD Fuel PLN/ Lease PLTU Coal IPP PLTA/M Hydro PLN/Private Luwuk-Toili Fuel PLN/ Lease Hydro PLN/IPP Ampana-Bunta Fuel PLN/ Lease Hydro PLN Toli-toli Fuel PLN/ Lease Hydro PLN Moutong-Kotaraya Fuel PLN/ Lease Hydro PLN Kolonedale Fuel PLN/ Lease Hydro PLN/IPP Burgku Fuel PLN/ Lease Hydro PLN/IPP Banggal Fuel PLN/ Lease Lock Fuel PLN/ Lease Bangkir Fuel PLN/ Lease Isolated scattered Palu Area Fuel PLN/ Lease Isolated scattered Uwuk Area Fuel PLN/ Lease Isolated scattered Toli-Toli Area Fuel PLN/ Lease Total 出所 : RUPTL2017 より調査団作成 図表 64 中央スラウェシの今後の発電所計画 ネットワーク NO PROJECT DEVELOPER ASSUMPTIONS TYPE CAPACITY (MW) COD STATUS 1 Ampana PLTU PLN Construction 2 Luwuk PLTMG PLN Tender 3 MPP Sulteng PLTG/MG PLN Plan 4 Palu 3 PLTU PLN Plan 5 Luwuk PLTGU PLN Plan 6 Tolitoli PLTU PLN Plan 7 Buleleng PLTM IPP Construction 8 Poso 1 PLTA IPP Plan 9 Halulai PLTM IPP Committed 10 Bambalo 2 PLTM IPP Potential 11 Dako PLTM IPP Potential 12 Sampaga PLTM IPP Potential 13 Tomasa PLTM IPP Committed 14 Koro Kabalo PLTM IPP Potential 15 Alani PLTM IPP Committed 16 Biak(Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ) PLTM IPP Committed 17 Lobu PLTM IPP Potential 18 Banasu PLTM IPP Potential 19 Batu Nobota PLTM IPP Potential 20 Kilo PLTM IPP Potential 21 Paddumpu PLTM IPP Potential 22 Yaentu PLTM IPP Potential 23 Ponju PLTM IPP Potential 24 Bengkoi PLTM IPP Potential 25 Bongkasoa PLTM IPP Potential 26 Pono PLTM IPP Potential 27 Bongka PLTA IPP /2025 Plan 28 Marana(FTP 2) PLTP Unallocated Plan 29 Bora Pulu(FTP 2) PLTP Unallocated Plan JUMLAH 出所 : RUPTL2017 より調査団作成 47

51 図表 65 中央スラウェシの既存発電所と発電所計画マップ U U G G P P A A GU MG TM GU MG TM D D PLTU Palu MW-2019 MPP Sulteng 60 MW (2018) PLTD Silae 45 MW PLTU Existing/Plan PLTG Existing/Plan PLTP Existing/Plan PLTA Existing/Plan PLTGU Existing/Plan PLTMG Existing/Plan PLTM Existing/Plan PLTD Existing/Plan Existing power plant Planned power plant D G U U P P PLTU Tawaeli Ekspansi 2 15 MW-2016 PLTP Marana(FTP 2) 20 MW-2025 PLTP Bora Pulu(FTP 2) 40 MW-2025 to GI Marisa (Gorontalo) A U PLTA Bongka 4 70 MW-2024/25 PLTU Ampana 2 3 MW-2018 to GI Bolontio (Gorontalo) to GI Pasangkayu (W.Sulawesi) A G PLTMG Luwuk 40 MW-2018 PLTA Poso MW PLTGU Luwuk 150 MW-2020 PLTA Poso MW-2018 to GITET Wotu (S.Sulawesi) to GITET Wotu (S.Sulawesi) to GITET Kendarl (N.Sulawsl) 出所 )OpenStreetMap 出所 : RUPTL2017 より調査団作成 なお,LNG の利用可能性について 一定の規模及び立地の観点から想定されるものは 既存の Sistem Palu Parigi-Poso-Tentena と計画として存在する PLTMG Luwuk PLTGU Luwak MPP (Mobile Power Plant) Sulteng の4つである 現地ヒアリングによると Sistem Palu Parigi-Poso-Tentena に関しては Silae がディーゼル発電所として機能しているものの Silae 自体が当該地域のバックアップようであり 基本的にはスタンバイの状況にあり 現時点の運用状況から Silae に関してガス火力発電所に変更することは想定されにくい また 今後の計画である PLTMG Luwuk PLTGU Luwak MPP Sulteng について PLTMG Luwuk PLTGU Luwak は 2018 年を予定していたが 土地収用に手間取っていて 1 年は遅れる見通しという状況であり MPP Sulteng についても土地収用が遅れていて 来年実施できるかの見通しが立っていないという状況であった 南スラウェシ 南スラウェシは スラウェシ島最大の都市である Manado が立地する州であり 州全体 の人口は約 800 万人である 2015 年の域内総生産 341,661,340 百万ルピアであり 主な 産業は 他の 2 地域と同じく農林水産業 (22.9%) 加工業 (13.7%) が上位であり 次い 48

52 で 卸売 小売業 (12.7%) 建設(12.3%) となっている ディストリクト別に見ると Makassar が圧倒的に大きく 同地域の 33.4% が Makassar によるものになっている 次いで Bone となっているがその規模は Makassar の 2 割程度である 図表 66 南スラウェシの域内総生産内訳及び推移 (Trillion Rupiah) 400, , , , 農林水産業鉱業加工業電気とガス水道 廃棄物管理 廃棄物およびリサイクル建設卸売 小売業など輸送 / 倉庫宿泊 / 飲食情報通信金融 / 保険不動産事業所専門サービス政府 防衛 社会保障教育医療 / 介護その他のサービス 出所 : Central Bureau of Statistics 図表 67 南スラウェシのディストリクト別域内総生産 2015 GDP at current prices (million Rupiah) Makassar 114,171,730 Bone 23,149,370 Luwu Timur 21,022,950 Pangkep 18,481,480 Maros 15,767,630 Wajo 15,095,710 Gowa 13,734,060 Pinrang 13,142,360 Luwu 10,363,700 Bulukumba 9,584,320 Sidrap 9,284,220 Luwu Utara 8,681,530 Sinjai 7,511,140 Jeneponto 6,999,850 Soppeng 6,828,420 Takalar 6,809,960 Toraja Utara 5,840,950 Bantaeng 5,604,990 Palopo 5,318,660 Enrekang 5,239,600 Pare Pare 5,059,510 Barru 4,918,370 Tana Toraja 4,901,490 Kepulauan Selayar 4,149,340 出所 : Central Bureau of Statistics 49

53 Makassar は 南スラウェシ州の州都であり ホテル 商業ビル等の集積や州行政庁舎等の集積も著しい また スラウェシ最大の商業港があり 貿易も盛んである 更に 周辺には KIMA 工業団地が立地している KIMA 工業団地には 農業製品 / 食品 ( ココア コーヒー パーム 海苔 えび 飼料 ) など約 250 社の企業が入居しており 土地の 9 割は入居済みの状況にある Bone Luwu Timur Maros Gowa は Makassar に比べると規模が非常に小さくなる 2015 年の調査であるが Makassar には 100 名を超える従業員を雇用する企業が 28 社立地しているに比べて Maros は 7 社 Gowa は 5 社 Luwu Timur と Bone はそれぞれ 2 社という状況であった 工業団地として一定規模の塊感をもった LNG の供給という形ではなく 一定の規模及び熱源利用が想定される企業に個別供給していく形になることが想定される 例えば Luwu Timur には PT Vale Indonesia のニッケルの精錬所が立地しており 重機を中心とした利用であるが 年間 78,000KL の経由の消費があると発表されている 一方で 南スラウェシの現状の発電所は 以下の図の通りである 先に記載の 2 エリアに比べて 人口 域内総生産が大きいこともあり 発電所の数も多くなっている また 水力 石炭 石油といったエネルギーに加えて 今後 ガスを利用した今後の発電所の計画も存在している 図表 68 南スラウェシの既存発電所 ネットワーク NO System/Power Plant Type Type of Fuel Owner 1 2 Installed Capacity(MW) Capacity Power Net(MW) Peak Load(MW) Sulsel Bakaru 1 PLTA Hydro PLN Bakaru 2 PLTA Hydro PLN Bili Bili PLTA Hydro PLN Sawitto PLTM Hydro PLN Balla Mamasa PLTM Hydro PLN Kalukku mamuju PLTM Hydro PLN Bonehau mamasa PLTM Hydro PLN Budong2 mamuju PLTM Hydro PLN Barru #1 PLTU Coal PLN Barru #2 PLTU Coal PLN Westcan PLTG Fuel PLN Alsthom 1 PLTG Fuel PLN Alsthom 2 PLTG Fuel PLN GE 1 PLTG Fuel PLN GE 2 PLTG Fuel PLN Minsubishi 1 PLTD Fuel PLN Minsubishi 2 PLTD Fuel PLN SWD 1 PLTD Fuel PLN SWD 2 PLTD Fuel PLN GT 11 PLTG Gas IPP GT 12 PLTG Gas IPP ST 18 PLTGU CC Gas IPP GT 21 PLTG Gas IPP GT 22 PLTG Gas IPP ST 28 PLTGU CC Gas IPP Suppa PLTD Fuel IPP Jeneponto#1 PLTU Coal IPP Jeneponto#2 PLTU Coal IPP Tangka Manipi Sinjai PLTM Hydro IPP Sinbuang Luwu PLTM Hydro IPP Melea Tatox PLTM Hydro IPP Ranteballa palopo PLTM Hydro IPP Bungin Enrekang PLTM Hydro IPP Poso 1 PLTA Hydro IPP Poso 2 PLTA Hydro IPP Poso 3 PLTA Hydro IPP Saluanoa Luwu PLTM Hydro IPP Tallasa PLTD Fuel Lease Tallo Lama PLTD Fuel Lease Sewatama Masamba PLTD Fuel Lease Total Sulsel System Selayar PLTD Fuel PLN Isolated Malili(PT Vale excess Power) PLTA Hydro Lease Total Sulsel Systems Total 出所 : RUPTL

54 NO 図表 69 南スラウェシの今後の発電所計画 ネットワーク PROJECT DEVELOPER ASSUMPTIONS TYPE CAPACITY (MW) 1 MPP Sulselbar PLTG/MG PLN Plan COD STATUS 2 Punagaya(FTP2) PLTU PLN /18 Construction 3 Selayar PLTMG PLN Plan 4 Sulsel Barru 2 PLTU PLN Tender 5 Makassar PLTG/MG/GU/MGU PLN /20 Plan 6 Poko PLTA PLN Plan 7 Selayar 2 PLTMG PLN Plan 8 Sulsel 2 PLTU PLN Plan 9 Sakaru 2 PLTA PLN Plan 10 Sulsel PLTGU PLN Plan 11 Bungin ill PLTM IPP Construction 12 Bantaeng-1 PLTM IPP Construction 13 Wajo PLTMG IPP Tender 14 Belajen PLTM IPP Construction 15 Jeneponto 2 PLTU IPP /19 Committed 16 Selayar PLTB IPP Potential 17 Sidrap PLTBM IPP Plan 18 Jenepondo PLTB IPP Committed 19 Bambaiu PLTM IPP Potential 20 Makassar PLTSA IPP Plan 21 Pongbatk PLTM IPP Committed 22 Malea(FTP 2) PLTA IPP Tender 23 Sidrap PLTB IPP Committed 24 Bontotene(Takapaia) PLTM IPP Potential 25 Ma dong PLTM IPP Potential 26 Kahaya PLTM IPP Potential 27 Rongkong PLTM IPP Potential 28 Eremerasa PLTM IPP Potential 29 Kondongan PLTM IPP Potential 30 Pasui PLTM IPP Potential 31 Mallawa PLTM IPP Potential 32 Baliase PLTM IPP Potential 33 Malua PLTM IPP Potential 34 Satu Uro PLTA IPP Plan 35 Kalaena 1 PLTA IPP Plan 36 Pasui-2 PLTM IPP Potential 37 Pongkeru PLTA IPP Plan 38 Seko 1 PLTA IPP /24 Plan 39 Tumbuan 1 PLTA IPP /25 Plan 40 Bonto Batu PLTA IPP Plan 41 Buttu Batu PLTA IPP Plan Total 3,901 PLTA Seko MW-2023/24 PLTA Salu Uro MW-2022 PLTA Tumbuan MW 2024/25 PLTA Malea(FTP 2) 2 45 MW-2020 PLTA Poko 2 65 MW-2021 PLTA Bonto Batu 2 50 MW-2025 PLTA Bakaru MW-2021 PLTA Bakaru MW PLTA Buttu Batu MW-2025 PLTU Sulsel Barru MW-2019 PLTG/MG/MGU Makassar 450 MW-2019/20 PLTGU Sulsel 450 MW-2022 PLTG Tello 123 KW MPP Sulselbar 120 MW-2017 PLTU Sulsel MW-2020 PLTU Punagaya(FTP 2) MW-2017/18 PLTU Jeneponto MW-2018/19 出所 : RUPTL2017 図表 70 南スラウェシの既存発電所と発電所計画マップ PLTA Kalaena MW-2022 to PLTA Mamuju (N.Sulawesi) to PLTU Punagaya A A A to GI Barru G G G D U A A U U A to GI Sidrap MG A G GU to PLTA Poso (C.Sulawsei) A PLTG Sengkang(GT 22) 60 MW PLTGU Sengkang(ST 28) 60 MW PLTMG Wajo 20 MW-2018 A to GI Lasusua (N.Sulawesi) to GI Bungku (C.Sulawesi) PLTA Pongkeru 50 MW-2023 U U G G P P A A GU MG TM D GU MG TM D PLTU Existing/Plan PLTG Existing/Plan PLTP Existing/Plan PLTA Existing/Plan PLTGU Existing/Plan PLTMG Existing/Plan PLTM Existing/Plan PLTD Existing/Plan Existing power plant Planned power plant 出所 )OpenStreetMap 51

55 新規に計画されているガス火力発電所である MPP (Mobile Power Plant) Sulselbar Selayar Makassar Selayar2 Sulsel Wajo について 多くの計画が後ろ倒しになるだろうとの見方もある これについては 現地にてヒアリングしたものであるが これらの背景には Bantaeng の工業団地の建設の遅れが挙げられる Bantaeng では ニッケルスメルター団地の建設が進められているが ニッケル価格の下落により 投資や工場建設のストップが発生している 一方で これらを見込んでいた建設した発電所がオーバーサプライの状況を生み出している 図表 71 ニッケル業界の動向および Bantaeng の工業団地完成イメージ 掲載日 2017 年 10 月 12 日 2017 年 9 月 25 日 2017 年 8 月 10 日 2017 年 8 月 9 日 記載内容 インドネシアのビジネス誌が 新規則により輸出許可されてきた低品位ニッケル鉱石及び洗浄ボーキサイトについて 許可されたにもかかわらず輸出量はまだ低調であろうとの見通しを示した エネルギー鉱物資源省のデータによると 2017 年 9 月末までの低品位ニッケル鉱石の輸出量は 147 万 t で 総輸出割当量の約 17% であった インドネシア工業省は 開発中の南スラウェシ州 Bantaeng 工業団地で 2 か所のニッケル製錬所が近く操業を開始することを明らかにした PT Huadi Nickel-Alloy Indonesia 社 ( フェロニッケル製錬能力 30 万 t/ 年 ) 及び PT Titan Mineral Utama 社 ( 同 5 万 t/ 年 ) の製錬所で 現在は 2 か所とも試運転段階で 2017 年内の操業開始を目指している Bantaeng 工業団地では 中スラウェシ州のニッケル鉱山から供給される鉱石を原材料として フェロニッケルさらにはステンレス鋼まで生産する集積地として開発されており これら製錬所が初の操業開始となる なお 工業省のデータによると 前者の投資額は 2 兆ルピア 後者は 8,000 億ルピアとなっている インドネシアのエンジニアリング会社 PT Bukaka Teknik Utama は 南スラウェシ州 Palopo でのフェロニッケル製錬所プロジェクトの建設を中断した 当初は今年上半期中の完成を目指していたが ニッケル価格の低迷が続いていたため 2018 年に完成を延期したもの 同社 Irsal Kamarudin 社長は ニッケル価格が 10,000US$/t 以上で安定すれば 来年に製錬所建設を再開する可能性があると述べた 同社は 子会社を通して 原料鉱石供給予定のニッケル鉱山会社 PT Mitra Karya Agung Lestari の株式を 51% 取得している Vale Indonesia 社は インドネシア政府の鉱石輸出を可能にした政策変更がニッケル価格を低く維持することに寄与し 新しい製錬所への投資のためのパートナーシップの確立を難しくしていると述べた さらには ニッケル価格は最近上がっているが 政策変更が無ければさらに改善された可能性があったと述べた 同社は 中部スラウェシ州の Bahodopi フェロニッケル製錬所プロジェクトにおいて中国資本に撤退されている 出所 ) 各種公開情報より Bantaeng 工業団地の完成イメージ 出所 )Bantaeng 工業団地ホームページより 3.4 LNG 需要予測 産業向け LNG 需要予測 当章冒頭に述べているとおり スラウェシ島の将来の天然ガスの普及展開を見極める目的で 本項では LNG への転換可能性の高い石油製品 特に軽油を中心に スラウェシ島の全体及び各ディストリクトにおける需要の推計 将来予測を行った 需要予測に当たっては 既存のデータを元に下記ステップに基づいて行っている 52

56 図表 72 需要予測のフレームワーク 1エネルギー総需要予測 (2035 年 ) 軽油需要量を予測するにあたって インドネシア国家エネルギー評議会が発表している 2050 年までの一次エネルギー消費量及び エネルギー源構成の予測値を用いた 2050 年のにおける予測値に基づき 各年の平均成長率で換算するとインドネシア全体のエネルギー需要量は 2025 年に 335MTOE 2035 年に 574MTOE とされており そのうち石油の占める割合がそれぞれ 31% 26% となっている 図表 73 インドネシア国家エネルギー評議会によるエネルギー源構成の将来予測 MTOE Oil Coal Gas Renewable 2 軽油総需要予測 (2035 年 ) 次に エネルギー鉱物資源省が発表している 2026 年までの石油製品に占める軽油の割合を基に 年までの軽油の割合の平均増加率を算出し 2035 年までの軽油のシェアを予測した 上記 1で算出した石油消費量全体の予測値に各々割合を乗ずると インドネシア全体での軽油消費量の予測値は下記の通りとなる 53

57 図表 74 インドネシア全体での軽油消費量の予測値 2016 年 2025 年 2035 年 年平均増加率 ( 年 ) 軽油割合 46% 40% 34% -1.6% 軽油消費量 ( 百万 KL) % 石油消費量 ( 百万 KL) % 3スラウェシ島 : 州 ディストリクト別 GDP 予測 (2035 年 ) 2にて算出した軽油消費量は全国の数値であり これをスラウェシの各州及び各ディストリクトに分割する必要がある まず 2016 年までの需要実績値については 各州の消費量に基づき 各ディストリクトの GDP シェアを用い按分して実績値を推計した これは 軽油の主要な用途が産業 発電 輸送等であり GDP の寄与度と相関性が高いと考えるためである 次に 2035 年までの GDP 予測値に関しては まず国家エネルギー評議会が 2050 年までのエネルギー需要予測に採用している GDP 成長率 (5.6%) を基に全体の数値を算出した ( A) それに基づき 2001 年から 2015 年までのスラウェシを初めとした全 6 島の GDP 成長率を用い 各島の成長が今後も各々同程度で進むとの前提で一次予測値を算出 その一次予測値を基に 上記 (A) の全体値に整合するよう 各島の GDP 予測値割合で数値を圧縮した その結果が下記の通りとなり スラウェシ島が 年の間で 17.1% と最も高い GDP 成長率を示しており それに伴い 年の成長率予測値も 8.1% と最も高くなっている 図表 75 最終予測値 ( インドネシア全体の GDP 予測値を基に 各島の数値を圧縮 ) ジャワスマトラカリマンタンスラウェシスンダパプア IDR trillion 180, , , , ,000 80,000 60,000 40,000 20,000 0 一次予測値 最終予測値

58 ( 十億ルピア ) 2010 年 2016 年 2025 年 2035 年 年平均成長率 ( 年 ) スマトラ 1,536,557 2,727,467 4,367,727 7,328, % ジャワ 3,931,887 7,165,581 11,575,607 19,611, % スンダ 207, , ,603 1,209, % カリマンタン 611, ,417 1,447,896 2,195, % スラウェシ 356, ,075 1,505,283 3,264, % パプア 185, , ,185 1,035, % 全体 6,829,214 12,303,618 20,091,302 34,645, % 上記と同様の方法に基づき スラウェシ島の各州及び 各ディストリクトの GDP につ いても 2035 年までの予測値を推計した 尚 データの制約によりディストリクト別の GDP 実績値は 年の成長率を基に将来値を予測している 図表 76 南スラウェシ州の各ディストリクトにおける GDP 予測 年平均成長率 スラウェシにおけるシェア No. District GDP ( 十億 IDR) SOUTH SULAWESI (SULAWESI SELATAN) 1 Bantaeng 5,996 21, % 0.7% 2 Barru 6,270 41, % 1.3% 3 Bone 20,045 97, % 3.0% 4 Bulukumba 12,154 38, % 1.2% 5 Enrekang 4,282 12, % 0.4% 6 Gowa 16, , % 3.1% 7 Jeneponto 13, , % 3.6% 8 Kepulauan Selayar 4,491 25, % 0.8% 9 Luwu 29,778 72, % 2.2% 10 Luwu Timur 9,389 76, % 2.3% 11 Luwu Utara 27,063 93, % 2.9% 12 Makassar 77, , % 11.4% 13 Maros 11,963 31, % 1.0% 14 Palopo 11,359 78, % 2.4% 15 Pangkep 13,396 46, % 1.4% 16 Pare Pare 5,768 30, % 0.9% 17 Pinrang 13,571 65, % 2.0% 18 Sidrap 10,649 59, % 1.8% 19 Sinjai 8,160 28, % 0.9% 20 Soppeng 6,207 30, % 0.9% 21 Takalar 7,134 38, % 1.2% 22 Tana Toraja 6,960 45, % 1.4% 23 Toraja Utara 9,926 41, % 1.3% 24 Wajo 15,701 64, % 2.0% Total 348,166 1,631, % 50.0% 55

59 図表 77 北スラウェシ州の各ディストリクトにおける GDP 予測 年平均成長率 スラウェシにおけるシェア No. District GDP ( 十億 IDR) NORTH SULAWESI (SULAWESI UTARA) 1 Bitung 13,064 36, % 1.1% 2 Bolaang Mongondow 6,046 18, % 0.6% 3 Bolaang Mongondow Selatan 1,620 6, % 0.2% 4 Bolaang Mongondow Timur 2,179 7, % 0.2% 5 Bolaang Mongondow Utara 1,994 9, % 0.3% 6 Kepulauan Sangihe 3,388 8, % 0.3% 7 Kepulauan Siau Tagulandang Biaro 1,800 7, % 0.2% 8 Kepulauan Talaud 1,809 5, % 0.2% 9 Kotamobagu 2,876 15, % 0.5% 10 Manado 29, , % 3.3% 11 Minahasa 13,627 44, % 1.4% 12 Minahasa Selatan 6,910 24, % 0.8% 13 Minahasa Tenggara 4,092 13, % 0.4% 14 Minahasa Utara 10,701 40, % 1.2% 15 Tomohon 3,369 9, % 0.3% Total 102, , % 10.9% 図表 78 中央スラウェシ州の各ディストリクトにおける GDP 予測 年平均成長率 スラウェシにおけるシェア No. District GDP ( 十億 IDR) CENTRAL SULAWESI (SULAWESI TENGAH) 1 Banggai 18, , % 9.5% 2 Banggai Kepulauan 3,042 7, % 0.2% 3 Banggai Laut 1,928 6, % 0.2% 4 Buol 5,113 13, % 0.4% 5 Donggala 10,562 31, % 1.0% 6 Morowali 14,387 32, % 1.0% 7 Morowali Utara 8,792 24, % 0.7% 8 Palu 19,775 81, % 2.5% 9 Parigi Moutong 15,107 52, % 1.6% 10 Poso 7,634 25, % 0.8% 11 Sigi 7,486 19, % 0.6% 12 Tojo Una-Una 4,769 12, % 0.4% 13 ToliToli 6,850 19, % 0.6% Total 124, , % 19.5% 図表 79 南東スラウェシ州の各ディストリクトにおける GDP 予測 年平均成長率 スラウェシにおけるシェア No. District GDP ( 十億 IDR) SOUTH EAST SULAWESI (SULAWESI TENGGARA) 1 Bombana 5,141 17, % 0.5% 2 Buton 8,907 63, % 1.9% 3 Buton Utara 2,431 6, % 0.2% 4 Kolaka 18,856 34, % 1.0% 5 Kolaka Timur 3,543 10, % 0.3% 6 Kolaka Utara 6,649 20, % 0.6% 7 Konawe 6,861 19, % 0.6% 8 Konawe Kepulauan 1,053 2, % 0.1% 9 Konawe Selatan 9,508 33, % 1.0% 10 Konawe utara 2,981 6, % 0.2% 11 Kota Bau-bau 6,797 22, % 0.7% 12 Kota Kendari 17,252 65, % 2.0% 13 Muna 7,725 29, % 0.9% 14 Wakatobi 3,301 10, % 0.3% Total 101, , % 10.5% 56

60 図表 80 西スラウェシ州の各ディストリクトにおける GDP 予測 年平均成長率 スラウェシにおけるシェア No. District GDP ( 十億 IDR) WEST SULAWESI (SULAWESI BARAT) 1 Majene 3,870 9, % 0.3% 2 Mamasa 2,339 4, % 0.2% 3 Mamuju 9,423 39, % 1.2% 4 Mamuju Tengah 2,580 8, % 0.3% 5 Mamuju Utara 9,092 83, % 2.5% 6 Polewali Mandar 10,464 37, % 1.2% Total 37, , % 5.6% 図表 81 ゴロンタロの各ディストリクトにおける GDP 予測 年平均成長率 スラウェシにおけるシェア No. District GDP ( 十億 IDR) GORONTALO 1 Boalemo 4,237 17, % 0.5% 2 Bone Bolango 3,584 13, % 0.4% 3 Gorontalo 10,253 39, % 1.2% 4 Gorontalo Utara 2,572 9, % 0.3% 5 Kota Gorontalo 6,487 17, % 0.5% 6 Pohuwato 5,191 18, % 0.6% Total 32, , % 3.5% 4スラウェシ島 : 州 ディストリクト別産業用軽油需要予測 (2035 年 ) 最後に スラウェシ島におけるディストリクト別の産業用軽油需要予測値を算出した まず 州別の過去軽油消費量 ( 年 ) については 補助金付き軽油 (PSO) のデータのみ政府より入手可能であったため 補助金なしの軽油 (Non-PSO) を過去の PSO/Non-PSO 比率を適用して需要実績値を予測 ESDM が公表している全国の産業用軽油消費量に合わせて各州の実績値を調整し GDP 割合を用いて州別実績値からディストリクトの実績値を推計した 最後に 個別企業へのインタビューを通じてヒアリングした実際の燃料消費量を反映させ 各値を微調整した これにより ニッケル製錬所が立地する East Luwu Morowali Pomalaa やセメント工場のある Maros は GDP 比率で按分した値よりも消費量が増加する結果となった 次に 上記の過去実績値を3で算出した各ディストリクトの GDP 成長率に相関させて将来値を予測し その上で2で算出したスラウェシ島全体の軽油消費量予測値と整合するよう 値を圧縮した 結果は下記の通りである 57

61 図表 82 南スラウェシ州の各ディストリクトにおける産業用軽油需要予測 No. District 産業用軽油 (KL) 年平均成長率 SOUTH SULAWESI (SULAWESI SELATAN) 1 Bantaeng 7,617 10, % 2 Barru 6,684 17, % 3 Bone 31,459 59, % 4 Bulukumba 13,025 15, % 5 Enrekang 7,120 8, % 6 Gowa 18,664 44, % 7 Jeneponto 9,512 33, % 8 Kepulauan Selayar 5,639 12, % 9 Luwu 14,084 12, % 10 Luwu Timur 87, , % 11 Luwu Utara 11,798 15, % 12 Makassar 155, , % 13 Maros 11,760 11, % 14 Palopo 7,228 19, % 15 Pangkep 25,115 33, % 16 Pare Pare 6,876 14, % 17 Pinrang 17,860 33, % 18 Sidrap 12,617 28, % 19 Sinjai 10,207 13, % 20 Soppeng 9,279 17, % 21 Takalar 9,254 19, % 22 Tana Toraja 6,661 17, % 23 Toraja Utara 7,938 12, % 24 Wajo 20,514 32, % Total 513,063 1,061, % 図表 83 北スラウェシ州の各ディストリクトにおける産業用軽油需要予測 No. District 産業用軽油 (KL) 年平均成長率 NORTH SULAWESI (SULAWESI UTARA) 1 Bitung 13,049 23, % 2 Bolaang Mongondow 5,997 12, % 3 Bolaang Mongondow Selatan 1,582 4, % 4 Bolaang Mongondow Timur 2,153 4, % 5 Bolaang Mongondow Utara 1,930 5, % 6 Kepulauan Sangihe 3,397 5, % 7 Kepulauan Siau Tagulandang Biaro 1,764 4, % 8 Kepulauan Talaud 1,805 3, % 9 Kotamobagu 2,754 10, % 10 Manado 28,655 70, % 11 Minahasa 13,494 28, % 12 Minahasa Selatan 6,808 16, % 13 Minahasa Tenggara 4,044 9, % 14 Minahasa Utara 10,542 26, % 15 Tomohon 2,569 4, % Total 100, , % 58

62 図表 84 中央スラウェシ州の各ディストリクトにおける産業用軽油需要予測 No. District 産業用軽油 (KL) 年平均成長率 CENTRAL SULAWESI (SULAWESI TENGAH) 1 Banggai 12, , % 2 Banggai Kepulauan 2,505 3, % 3 Banggai Laut 1,565 3, % 4 Buol 4,197 6, % 5 Donggala 8,604 15, % 6 Morowali 72, , % 7 Morowali Utara 7,196 12, % 8 Palu 15,847 40, % 9 Parigi Moutong 12,221 26, % 10 Poso 6,197 12, % 11 Sigi 6,140 9, % 12 Tojo Una-Una 3,905 6, % 13 ToliToli 5,601 9, % Total 99, , % 図表 85 南東スラウェシ州の各ディストリクトにおける産業用軽油需要予測 No. District 産業用軽油 (KL) 年平均成長率 SOUTH EAST SULAWESI (SULAWESI TENGGARA) 1 Bombana 3,688 8, % 2 Buton 7,913 39, % 3 Buton Utara 1,760 3, % 4 Kolaka 19,500 63, % 5 Kolaka Timur 2,559 5, % 6 Kolaka Utara 4,797 10, % 7 Konawe 4,970 9, % 8 Konawe Kepulauan 766 1, % 9 Konawe Selatan 6,815 16, % 10 Konawe Utara 2,201 2, % 11 Kota Bau-bau 4,882 11, % 12 Kota Kendari 12,317 31, % 13 Muna 5,462 14, % 14 Wakatobi 2,375 5, % Total 80, , % 図表 86 西スラウェシ州の各ディストリクトにおける産業用軽油需要予測 No. District 産業用軽油 (KL) 年平均成長率 WEST SULAWESI (SULAWESI BARAT) 1 Majene 4,041 6, % 2 Mamasa 2,457 3, % 3 Mamuju 9,552 25, % 4 Mamuju Tengah 2,648 5, % 5 Mamuju Utara 8,837 54, % 6 Polewali Mandar 10,686 24, % Total 38, , % 59

63 図表 87 ゴロンタロの各ディストリクトにおける産業用軽油需要予測 No. District 産業用軽油 (KL) 年平均成長率 GORONTALO 1 Boalemo 3,231 11, % 2 Bone Bolango 2,740 9, % 3 Gorontalo 7,842 25, % 4 Gorontalo Utara 1,976 5, % 5 Kota Gorontalo 5,050 11, % 6 Pohuwato 3,986 11, % Total 24,826 75, % 結果として 2035 年時点で産業用軽油消費量の 50% が南スラウェシに集中しており 次いで中央スラウェシ (20%) 北スラウェシ(10.9%) 南東スラウェシ(10.5%) 西スラウェシ (6%) ゴロンタロ(4%) となっている ディストリクト別には 消費量の多い順に Makassar( スラウェシ全体の 14%) Luwu Timur(13%) Banggai(6%) Morowali (6%) Manado(3%) となり 産業需要家は南スラウェシ 中央スラウェシ 北スラウェシに集中していることが分かる 上記産業軽油需要予測を元に LNG への燃料転換可能性を検討した 他国事例に基づくと 燃料転換の利点として燃料コストの削減 調達の安定性 環境負荷低減などがあげられるが インドネシアでも同様理由で石油から LNG への転換が進むと予想されている 日本の事例に基づくとガス利用率は業種別に大きく異なるため 本検討では日本での産業用ガス利用率が上昇し始めた 2000 年を基準年とし 対石油ガス比率を用いて 2015 年におけるスラウェシの転換可能量を算出した 予測に際しては スラウェシの各ディストリクトの主要産業に基づき 下記業種の分類を紐づけた また 2035 年の予測値については 同様の方法で 2015 年の各業種の対石油ガス比率を採用した 図表 88 日本の各業種におけるエネルギーミックス比較 (2000 年 ) 石炭 石油 ガス 再生可能 対石油ガス比率 産業全体 16% 62% 12% 11% 16% 農林水産鉱建設業 3% 89% 4% 5% 4% 食品飲料製造業 13% 48% 20% 20% 30% 化学工業 6% 82% 5% 6% 6% 窯業 土石製品製造業 44% 37% 9% 10% 19% 鉄鋼 非鉄 金属製品製造業 19% 43% 20% 18% 32% 結果として 2035 年にはスラウェシ全土で約 57 万トンの LNG 需要が発生すると予測 され うち 61% が南スラウェシに集中している 60

64 図表 89 スラウェシにおける産業用 LNG 需要予測 ( トン ) シェア (2035 年 ) 南スラウェシ 85, ,142 61% 中央スラウェシ 20,142 73,117 13% 南東スラウェシ 11,493 62,763 11% 北スラウェシ 10,272 42,282 7% 西スラウェシ 2,589 24,256 4% ゴロンタロ 3,274 20,145 4% スラウェシ全土 133, , % ディストリクト別には 2035 年時点で精錬所のある Luwu Timur での需要が 11.8 万ト ン ( スラウェシ全土の 21%) と最も多いと予想され 次いで Makassar が 11.4 万トン (20%) Morowali が 5 万トン (9%) Kolaka が 4 万トン (7%) となった 発電向け LNG 需要予測 次に ガス火力発電所における LNG 需要予測を行う 本検討に当たっては PLN 作成 の RUPTL2017 の中で 2026 年までに建設が予定されているガス火力発電所リストを元に 各設備容量に稼働率及び kwh 当たりのガス使用量を乗ずることで需要量を予測した 2026 年以降に関しては まず RUPTL2017 に基づいて 2026 年の各州における人口一人当たりの電力設備容量を算出 RUPTL の計画には電力供給予備率が一定程度加味されているため 一人当たりの電力設備容量が 2026 年以降も同程度維持されると仮定し 2035 年までの各州の人口増加に応じて 必要となる設備容量を推計した 尚 新規の電力需要はガス火力で賄われると想定し また新規発電所の設置場所はこれまでの PLN の計画を鑑みて MW 程度ずつ既存ガス火力に隣接する形で配置されるものと想定した 尚 人口予測に関しては 各ディストリクトの人口成長率 ( 年 ) を元に 今後も同率で成長すると仮定して一時予測値を算出し 全体の合計値を国連の予測値と整合させ圧縮することで推計した 結果は下記の通り 南スラウェシでの LNG 需要が最も多くなり 2035 年で約 123 万トン / 年 スラウェシ全体では 264 万トン / 年となっている 尚 西スラウェシでは現状ガス火力発電所の建設は予定されておらず 新規も設置が予定されないものと仮定している 61

65 図表 90 スラウェシにおける電力用 LNG 需要予測 設備容量 (MW) LNG 需要 設備容量 LNG 需要 ( トン / 年 ) (MW) ( トン / 年 ) 南スラウェシ 60 53,065 1,390 1,229,348 北スラウェシ ,538 中央スラウェシ ,769 南東スラウェシ ,950 ゴロンタロ ,975 西スラウェシ スラウェシ全土 60 53,065 2,980 2,635,581 図表 91 RUPTL2017 で 2024 年までに運開される東インドネシアのガス火力 出所 )PUPTL2017 より作成 スラウェシ島における LNG 需要予測結果 現地調査も踏まえたスラウェシ島全島の需要予測結果を地図に示したものが以下の図表である 下記の図表は LNG の 2015 年及び 2035 年の需要量を都市の丸の大きさで示したものである 結果として 南スラウェシ州のマカッサルやマロス 北スラウェシの北ミナハサ ( リクパン ) そして中央スラウェシのバンガイやモロワリなどに将来的な LNG 需要が存在することが予測された 62

66 図表 92 LNG 需要予測結果 ( 産業用 + 発電用 LNG トン ) また LNG の将来需要を産業用と発電用に分けて整理したものが以下の図表である 産業向けとしては マカッサルやマロス そして ルワティムール モロワリの需要が大きく 発電向けとしては 同じくマカッサルやマロス そして 北ミナハサ ( リクパン ) やバンガイとなった 図表 93 LNG 需要予測結果 ( 産業用 発電用別 LNG トン ) 産業 2015 産業 2035 発電 2015 発電

67 図表 94 南スラウェシ州の各ディストリクトにおけるガス需要予測 LNG 需要量 ( トン ) No. ディストリクト 産業用 電力 合計 SOUTH SULAWESI (SULAWESI SELATAN 1 Bantaeng 1,670 4,413 1,670 4,413 2 Barru 1,375 7,030 1,375 7,030 3 Bone 6,473 23,638 6,473 23,638 4 Bulukumba Enrekang Gowa 3,840 17,586 3,840 17,586 7 Jeneponto 250 1, ,464 8 Kepulauan Selayar , ,248 9 Luwu 3,088 5,404 3,088 5, Luwu Timur 19, ,762 19, , Luwu Utara Makassar 31, , ,719 31, , Maros 2,420 4, ,187 2, , Palopo Pangkep 3,331 8,855 3,331 8, Pare Pare Pinrang 469 1, , Sidrap 331 1, , Sinjai Soppeng Takalar 1,904 7,692 1,904 7, Tana Toraja 1,371 6,832 1,371 6, Toraja Utara 1,633 5,096 1,633 5, Wajo 4,221 13,037 70,754 4,221 83,791 Total 85, ,142-1,229,348 85,242 1,576,490 No. 図表 95 北スラウェシ州の各ディストリクトにおけるガス需要予測 ディストリクト LNG 需要量 ( トン ) 産業用 電力 合計 NORTH SULAWESI (SULAWESI UTARA) Bitung 2,685 9, ,769 2, ,244 2 Bolaang Mongondow 1,315 5,159 1,315 5,159 3 Bolaang Mongondow Selatan Bolaang Mongondow Timur 472 2, ,025 5 Bolaang Mongondow Utara Kepulauan Sangihe , ,103 7 Kepulauan Siau Tagulandang Biaro Kepulauan Talaud Kotamobagu Manado 752 3, , Minahasa 354 1, , Minahasa Selatan 1,401 6,382 1,401 6, Minahasa Tenggara Minahasa Utara 2,311 11, ,925 2, , Tomohon 529 1, ,875 Total 10,272 42, ,538 10, ,821 64

68 No. 図表 96 中央スラウェシ州の各ディストリクトにおけるガス需要予測 ディストリクト LNG 需要量 ( トン ) 産業用 電力 合計 CENTRAL SULAWESI (SULAWESI TENGAH) Banggai 326 6, , ,758 2 Banggai Kepulauan Banggai Laut Buol Donggala , ,768 6 Morowali 15,785 53,762 15,785 53,762 7 Morowali Utara 1,578 5,073 1,578 5,073 8 Palu 416 1, ,794 9 Parigi Moutong 321 1, , Poso Sigi Tojo Una-Una 804 2, , ToliToli Total 20,142 73, ,769 20, ,886 No. 図表 97 東南スラウェシ州の各ディストリクトにおけるガス需要予測 ディストリクト LNG 需要量 ( トン ) 産業用 電力 合計 SOUTH EAST SULAWESI (SULAWESI TENGGARA) Bombana 809 3,594 8, ,438 2 Buton 1,050 10,606 1,050 10,606 3 Buton Utara Kolaka 4,275 26,223 4,275 26,223 5 Kolaka Timur Kolaka Utara 1,052 4,200 4,422 1,052 8,622 7 Konawe 1,090 3,995 1,090 3,995 8 Konawe Kepulauan Konawe Selatan 1,494 6,884 1,494 6, Konawe Utara Kota Bau-bau 1,005 4, ,196 1, , Kota Kendari 323 1,403 44, , Muna Wakatobi , ,497 Total 11,493 62, ,950 11, ,713 65

69 No. 図表 98 西スラウェシ州 ゴロンタロの各ディストリクトにおけるガス需要予測 ディストリクト LNG 需要量 ( トン ) 産業用 電力 合計 WEST SULAWESI (SULAWESI BARAT) Majene Mamasa Mamuju 251 1, ,118 4 Mamuju Tengah Mamuju Utara 1,818 21,405 1,818 21,405 6 Polewali Mandar 280 1, ,083 Total 2,589 24, ,589 24,256 GORONTALO Boalemo 665 4, ,450 2 Bone Bolango 601 3, ,763 3 Gorontalo 1,719 10, ,975 1, ,613 4 Gorontalo Utara Kota Gorontalo Pohuwato Total 3,274 20, ,975 3, , LNG 供給インフラ拠点を設置することが期待される地域 インフラの設置を考えるに当たっては 投資効率を前提に地域を選定する必要がある そのため 推計を行った需要予測について ディストリクト別の面積あたりのエネルギー需要の密度を算出した LNG 供給インフラ拠点として可能性のある地域として 南スラウェシ州のマカッサル マロス地域 そして 北スラウェシ州の北ミナハサ ( リクパン ) の 2 地域が導出された なお それら 2 地域の次に有力なエリアとしては 中央スラウェシのモロワリやバンガイとなった 図表 99 LNG 需要予測結果 ( 産業 + 発電 LNG トン /Km2) Morowali or Palu 2035 年需要は 5.3 万トン 隣接する Banggai までをカバーできれば 南スラウェシの約 84.5% の需要をカバー 中央スラウェシの Luwa Timur( 需要 11.8 万トン ) へも輸送可能 なお 同州の経済 政治の中心 Palu であり 工業団地の建設も進んでいる Minahasa Utara=Likupang 2035 年需要は 35.6 万 LNG トン 同エリアだけで北スラウェシの 47.5% を占める 隣の Bitung や 200KM 圏内 Bolaang Mongondow までをカバーできれば 同地域需要の 96.9% を抑えることが可能 ゴロンタロまでは 輸送が難しいが 北スラウェシ + ゴロンタロ地域 (= 半島 ) の約 88.5% をカバー Makassar Maros 2035 年需要は 114 万 LNG トン 同エリアだけで南スラウェシの 77.9% を占める 隣の Pangkep や Bone Gowa Sinjai までカバーできれば 同地域の将来需要の 83.2% を抑えることが可能 中央スラウェシの Morowali への輸送は難しいが 南スラウェシ 中央 南東スラウェシ地域 ( スラウェシ南半分 ) の約 57.1% をカバー 66

70 更に本調査で先に記載した北スラウェシ州 中央スラウェシ州 南スラウェシ州の各地域の現地調査結果をまとめたものが以下の図表である 北スラウェシの北ミナハサ ( リクパン ) では 今後経済成長を牽引することが期待される SEZ や Minahasa Peaker 等の天然ガス火力発電所を事業実施のベース需要として位置付け 合わせて周辺地域の個別の需要を押さえていくことが想定される そして 中央スラウェシでは 電力とともにパル工業団地やモロワリ工業団地の需要を抑えた事業展開が考えられる 最後に南スラウェシでは 北スラウェシと同じく KIMA 工業団地と建設予定の Makassar や Sulsel Peaker をベースの需要として位置付け 合わせて周辺地域の個別の需要家に対応していくことが想定される LNG バンカリングの可能性について 世界で LNG 燃料船化と LNG バンカリングに向けた取り組みが始められている 下図は 世界の船種別の LNG 燃料船の導入状況である 現時点でもっとも LNG 燃料化が進められている船種はフェリーであり 次いで タンカー 港湾サービス船 (PSV) やタグボートとなっている 図表 100 世界の船種別の LNG 燃料船の導入状況 出所 )DNV-GL 資料 また インドネシアの船舶燃料の使用状況は以下の図の通りである 特に Fuel Oil と呼ばれる 日本の C 重油に相当する船舶燃料が 2007 年以降激減している なお 船舶燃料として HSD を使用している場合 インドネシアの統計区分上 自動車と船舶に区分できないため 下記のグラフには含まれていない 67

71 図表 101 インドネシアの船舶燃料消費量の推移 (kl/ 年 ) と LNG 換算値 (t/ 年 ) 90,000 70,000 80,000 70,000 60,000 60,000 50,000 IDO, Fuel Oil(kl/ 年 ) 50,000 40,000 40,000 30,000 LNG 換算 t/ 年 30,000 20,000 10,000 20,000 10, MDO/IDO(kl/ 年 ) Fuel Oil(kl/ 年 ) IDO+Fuel Oil の LNG 換算 (t/ 年 ) 出所 )Ministry Of Energy and Mineral Resources, Republic of Indonesia (2017) HANDBOOK OF ENERGY & ECONOMIC STATISTICS OF INDONESIA, p.52,53 より作成 さらに インドネシアの LNG バンカリングに関する検討もされている 年に LNG バンカリングに関して ESDM など複数ステークホルダーと協議し ロードマップを作成した 交通省は 既存船の改造がコスト高のため実現はしていないが 新造船向けには可能性があると考えている このため 2025 年には LNG 燃料化を始めたいとの目標があり Pelni と PGN で既に MoU 締結済みである インドネシア交通省は Kualatanjung (Medan) Jakarta Surabaya Makassar Bitung Sorong での LNG バンカリング拠点整備を期待している 一方で インドネシア船主協会 (INSA) は ジャカルタとスラバヤが貨物輸送の主要港であり 両港への LNG バンカリング拠点整備を希望していた 潜在的に LNG 燃料化の可能性がある船種はコンテナ船化かドライバルク船だと考えられるが コンテナ船の場合は ISO コンテナを活用したカートリッジ式の可能性が指摘されていた ただし 現在 海運業界は極めて厳しい状況にあり コンテナ船 リグの支援船等稼働率が低くなっている このため 船社に LNG 燃料化のための投資余力はない状況である インドネシアの独自の事情として HSD や IFO は 船員や関係者による盗難の対象となっていることが挙げられる LNG は簡単に盗むことができないので 燃料費の削減 ( 盗難分の買い直しを防ぐ ) 観点から 船社や船主にとっては LNG 燃料化を行う意義がある 国営フェリー会社の PT Pelni は IMO 規制のため 低硫黄燃料油の導入の必要性は認識しているが インドネシア政府から燃料補助金が 40% 提供されているため LNG 燃料化してもコストメリットが出ないと認識している PT Pelni は 国営企業であり 政府の規制に従う必要があるが LNG 船の導入に関して規制が整備されていないのも LNG 燃料化が進まない理由である インドネシアでは MIGAS の Decree No.45 で mmbtu 当たりの LNG 価格が規定されており ヒアリングによると 現在は FOB 価格で 7.6 ドル /MMBTU とのことであった 68

72 交通省や PT Pelni で試算している限り この金額では 船舶の LNG 燃料化の資本費用を回収することは難しいと判断している 前述のように 現在の LNG の FOB 価格だと LNG 燃料船の導入は厳しい状況であるが 参考までに PT Pelni より提供してもらったフェリーの燃料消費量から 仮に PT Pelni のフェリーをすべて LNG に燃料転換した場合の必要 LNG 量を試算した 試算の結果 インドネシア全体で 16 万 5200 トンの LNG の新規需要があることが分かった PT Pelni の現在の主なバンカリングポイントは ジャカルタ スラバヤ マッカサルであるが スラウェシ島では他にも Bitung BauBau でも補給している また バーチャルパイプライン構想に基づくと クパン (Kupang) やアンボン (Ambon) におけるバンカリング用 LNG をスラウェシから供給することも考えられる 図表 102 PT Pelni がフェリー向けに供給しているバンカリング用 HSD の LNG 換算 t/ 年 出所 )Pelni 提供資料より作成 そのうち スラウェシ島に限ってみた Pelni 運行フェリーの燃料補給状況が以下である 各フェリーの補給回数は月 1 回以上のペースであり 毎回の補給量も 100 トン /LNG を超える これらのフェリーは建造から 20 年程度たっており 更新時期に差し掛かっている 事業採算性を慎重に検討する必要があるが 次回のフェリーの更新のタイミングで LNG 燃料化を共同して推進することが考えられる バンカリング拠点 図表 103 スラウェシ島における Pelni 運行フェリーの補給燃料の LNG 換算 t/ 年 船番号 船名 形式 DWT (MT) GRT (GT) 建造年 バンカリングにかかる時間 ( 時間 ) 年間燃料消費量 (kl/ 年 ) HSD タンクサイズ ( m3 ) 補給回数 / 年 一回 LNG 補給量 (t/ 回 ) LNG 換算消費量 (t/ 年 ) Makassar 106 KM Tidar Pax , , ,124 29,172 Makassar 113 KM Binaiya Pax , , ,874 Makassar 116 KM Bukit Pax , , , Siguntang Makassar 117 KM Lambelu Pax , , ,350 Bitung 107 KM Tatamailau Pax , , ,049 8,656 Bitung 115 KM Tilong Kabila Pax , , ,839 Bitung 122 KM Sanglang Pax , , ,769 Bau Bau 132 KFC Jet Liner HSC 600, , ,007 9,007 69

73 4. 天然ガス供給インフラマスタープランの策定 4.1 LNG ガスインフラ整備の考え方 スラウェシ島への LNG 導入 先の章に述べているとおり スラウェシ島に近い LNG 生産拠点は 4 箇所 (Bontang Tangggu Dongi-senoro Sengkang) あり いずれかの拠点からであれば LNG の調達には問題ない Virtual Pipeline Cluster Concept のように 国内使用向けに LNG の配給を検討しているインドネシアにおいては この4 箇所からの LNG の調達を検討することが妥当である 特に Donggi-senoro Sengkang は スラウェシ島内にあるガス元に液化設備が建設されており 島内資源の有効活用を優先的に検討すべきである しかしながら Sengkang の生産能力の限界等の課題もあり Bontang や Tanggu といった島外の LNG 生産拠点から調達する方法が考えられるが 今回調査の範囲では その確実性の検証は実施していない 次に スラウェシ島への LNG 導入箇所を検討していくが 第 3 章で記載したとおり スラウェシ島への天然ガスの供給に向けて事業性のある計画とするためには 天然ガス火力発電所 工業団地等の核となる需要が対象になる 政府機関や国営電力 PLN への聞き取り調査を根拠に 将来性を踏まえて検討した結果 インフラ基盤の整備に資するガス消費の可能性のあるエリアは 以下 4 地点が候補と考えられる 図表 104 主な 4 地点 1 マカッサル マロス地区 ( 南スラウェシ州 ) 2 パル地区 ( 中央スラウェシ州 ) 3 モロワリ地区 ( 中央スラウェシ州 ) 4 マナド ビトゥン地区 ( 北スラウェシ州 ) 出所 )OpenStreetMap 70

74 このうち 14は 都市部であり 発電所の設置や工業団地の開発計画 ( 既存含む ) が存在する 3は 自動車用鋼板等に使用されるフェロニッケルの精錬所 ( スメルター ) が集積するエリアであり 国営企業や中国系企業が既に操業し 現時点では電力 熱のエネルギー使用量が高い 2は 経済特区として工業団地内の道路の建設が始まっているが 地熱や水力等の電力が十分にある状況のため 今後 天然ガスで発電インフラが設置される見込みは低い このため 今後設置されるであろう工業用の熱需要等に ISO コンテナ等の小型の配送手段を使って 開発速度に応じた LNG 導入の機会を探っていくことが望ましい また スラウェシ島は 広大な面積があり 主要な需要地点間は数百 km 以上離れているため 長距離ガス輸送パイプラインのような広域連携は過剰投資となることは明らかである これらの需要状況に鑑み LNG の導入箇所の選定においては 設備投資が回収可能であることを前提に 継続的なエネルギー使用が見込めるか等の天然ガスの必要性を分析し 絞り込んだ 調査団によって地点を更に絞り込んだ結果は 以下の図表のとおりである 図表 105 スラウェシ島への LNG 導入箇所の絞込み 1 マカッサルマロス地区 2 パル地区 3 モロワリ地区 4 マナドビトゥン地区 天然ガスの必要性高 : 工業団地 発電計画あり中 : 工業団地あり低 : 鉱業に限られる高 : 工業団地 発電計画あり LNG 導入箇所の絞込み スラウェシ島の主要都市であり 工場等が比較的密集するエリア 大規模な港湾設備があり 大型の LNG 船が入港しやすい 工業団地が整備中であるが ガスの消費量は小さい見込み LNG 受入基地設置は困難 中国系のスメルター企業が 既に石炭燃料により操業を開始 燃料転換需要はない ビトゥン経済特区では沿岸部の開発 上述のとおり 天然ガスの必要性が高く LNG 基地の設置が見込める以下の2 地点を 天然ガス供給マスタープランの検討対象とした 1 南スラウェシ州のマカッサル マロス方面 2 北スラウェシ州のマナド ビトゥン方面当該地点において 天然ガス供給基盤に関する検討について 次項以降で記述していく LNG 調達 貯蔵 再ガス化 陸上輸送を含む天然ガス供給インフラの検討 本調査事業では LNG の調達 ターミナルでの受入 貯蔵 再ガス化 ガス輸送 LNG ローリー輸送まで 需要地点での消費量等を想定して必要な設備の検討を行っている 調査団は 日本における首都圏を中心に 天然ガスの供給に関して国内最大のインフラ設備と運用経験 技術 ノウハウ等を有しており これらの知見を活用しながら スラウェシ島でのインフラ設置計画を検討した インフラの検討にあたっては 核となるガス需要を特定し それに合わせた設備や能力の算定を行うこととなるが 発電所や工業団地の計画 71

75 に応じ 段階的な設備の拡張も含め 事業性を検討することがポイントとなる 島内の天然ガス供給システムの策定にあたり 想定されるガス需要のケース分け および設備検討の視点を以下の図表に整理した 先の章から述べているとおり 島内の需要量想定は 発電用 あるいは工業団地等の燃料転換が支配的であり 家庭向けのガス使用は対象としていない 本来であれば 家庭用や商業用での用途を見込むことも必要になるが 日本と同様の熱需要は見込めないことから 今回の調査地域では各種の設備の算定条件から除外している 図表 106 島内の潜在需要に対するガス供給システムの検討の視点 国営電力企業 PLN の策定するスラウェシ島の電源計画の年度展開については 現地に赴き 聞き取り調査を行うことで その実現性の確認を試みたが 明確な運転開始の見通しや 必要となるガス消費量について 正確な情報は得られなかった 現在確認できている電力計画 (RUPTL2017) に記載してある COD の年度については その実現性が疑われる状況にあるため 実施時期は不明という前提で Ⅰ. マカッサル マロス地区 ( 南スラウェシ州 ) Ⅱ. マナド ビトゥン地区 ( 北スラウェシ州 ) について 将来必要であろう LNG 受入設備の具備する能力を算定した Ⅰ. マカッサル マロス地区 用途ガス需要量年間 LNG 受入量送ガス量 LNG タンク容量 基数マカッサル マロス地区発電用約 9.0 億 m 3 工業用約 0.7 億 m 3 約 0.8MTPA 70~140t/h 10 万 ~16 万 kl 1 基 このエリアに必要な LNG 量は 約 0.8MTPA である さらに インドネシア政府 (MIGAS) が公表する VPCC における周辺の島しょ部向けの LNG 必要量約 0.6MTPA を考慮すると LNG 受入ハブ基地 (ClasterⅡ) としては 最大 1.4MTPA を取り扱う貯蔵タンク 再出 荷設備が必要となるため 設備拡張が必要となることも見据えておかなければならない 72

76 Ⅱ. マナド ビトゥン地区 用途ガス需要量年間 LNG 受入量送ガス量 LNG タンク容量 基数マナド ビトゥン地区発電用約 4 億 m 3 工業用約 0.3 億 m 3 約 0.4MTPA 40~80t/h 5 万 ~10 万 kl 1 基 当エリアの海底水深は浅く 約 2 万 m3 級の小型 LNG 船の着桟しかできない場所も多く ある 今回は 可能な限り LNG のアンローティング回数を低く抑えることとし 約 12 万 m3 級の船が着桟できる場所を探索し 5 万 ~10 万 kl のタンクを 1 基設置することで 検討している また インドネシア政府 (MIGAS) の公表しているコンセプトによれば 周辺島しょ部向けの LNG ハブ基地 (VPCC ClasterⅢ) を設置する構想となっており 0.2MTPA 程度の追加の LNG を取り扱うタンクの拡張計画を想定しておく必要がある LNG 受入基地の方式の選定 LNG 受入基地は 発電用燃料ガス供給や 工業用の用途に供する重要な社会的インフラ設備である そのため 天候 海象条件等に左右されずガスを送出し 長期間に渡って高い信頼性を持って安定稼動しなければならない また インドネシアは対象となる海域に多くの島を有し それらの需要に合わせ 内航船やローリー輸送といった輸送手段を用いて LNG を配給するハブ基地としての期待もされる 従来 エネルギーの基幹インフラとして その機能の安定性 拡張性 保全の簡便性等の利点から陸上式が多く採用されてきた 一方で 土地収用に時間を要す あるいは適切な面積を確保できない等の課題もある 昨今の LNG 受入プロジェクトを見ると 短納期かつ安価に傭船契約できる FSRU= Floating Storage & Regasification Unit ( 浮体式 LNG 貯蔵再ガス化設備 ) が陸上受入基地の機能の一部として代替できるケースが増えており その優位性はインドネシア政府や国営電力企業 PLN にも認知されている 一般的には 陸上式と浮体式には下図のような違いがあり 需要形態とインフラ設備の位置づけに応じ選択されて 設備計画に織り込まれる 当調査団は スラウェシ島への LNG 導入の受入設備として 陸上式 浮体式どちらについても 設置の可能性について現地調査を行っている 図表 107 FSRU の代替できる機能 73

77 図表 108 FSRU の特徴 Pros Cons 陸上式と比べ 地盤造りが不要 シップ 船とタンク 再ガス化設備が1ハ ッケーシ でヤードでの建設ができる等で 納期が短いあり 増強や機能拡張はできない 既存 LNG 船と同型サイズの仕様であれば 船員代や船員教育が必要で 運転費を押し同能力の陸上式に比べコストを抑えられる上げる 場合によっては陸上式より高費用 船自体は撤去及び移設が可能であり イン ドライドックのメンテナンス対応 安定操業フラとしての柔軟性が高いのため代替船のチャーターが必要 陸上式に比べ 必要な許認可類が少ない 4.2 LNG 受入 貯蔵基地の候補地の選定 現地調査前項の LNG 受入設備の設置にあたり 下記に示す北スラウェシ州のマナド ビトゥン地区では 発電所の建設計画や工業団地の構想がある Likupang 及び Bitung 南スラウェシ州においても 同様の潜在需要が見込まれる マカッサル及びマロス地区の現地調査を行い 候補地の選定を行った 図表 109 インドネシアスラウェシ島全景 Likupang & Bitung Makassar & Maros 出所 )OpenStreetMap 74

78 1 Likupangエリア下記に示す4か所の現地調査を行った 図表 110 北スラウェシ州 Likupang 現地調査場所 Likupang 出所 )OpenStreetMap Likupang1 調査地は湾奥部に位置し 東部に位置する半島により 太平洋側から来る波から守られている穏やかな湾であることが容易に推測できる 海図によれば この海域の底質は Coral であるが 水深を確保でき LNG 船の喫水確保のための長い桟橋は不要である また LNG 船の操船やターニングに必要なエリアも確保できる 海岸沿いに道路やゴルフ場が造成されているが その背後地は元々の低湿地であり 軟弱地盤であることが想定されるため プラント用地としては適さない ただし 汀線より数百 m 内陸側には緩やかな丘が広がっており 地形なりに Cut & Fill をバランスさせたプラント用地を造成することは可能であると考えられる 丘を構成する土質にもよるが 大規模な地盤改良や長写真 1 Likupang1 外観大杭基礎が必要となる可能性は低い プラント候補地選定に際しては 近隣に既設のリゾートホテルへの配慮や LNG 配管の道路横断なども考慮する必要がある 外洋からのうねり ( 長周期波長 ) も妨げられており 同海域は非常に穏やかで FSRU の操業及び LNG 船の運航には適している 港湾 ( タグボート等 ) 整備 浚渫をしない状態では 10,000m3 サイズ以下の LNG 船が限界 沖に出て直ぐに十分な深水 ( 海図上は数十 m) が確保できるため 岸から約 300m 沖合までの桟橋設置で十分と判断できる 75

79 Likupang2 候補地として優先順位は低いが この地域の表層土質の確認のため 表層土質の目視が可能であった宅地造成中の現場を調査した Likupang1と Likupang3の中間に位置する 表層土質は砂質中心で部分的に風化岩が見られた Likupang2が Likupang エリアを代表するとは限らないが 本地質であればプラント用地造成に問題は無いと考えられる Likupang3 Marine Ecotourism Area の看板が掲げられた村のある一帯を調査した 海岸より一段高い住居エリアから緩やかな坂下った位置に マングローブに囲まれた海岸線がある 海図や現地の状況からは LNG 船の操船やターニングに支障となるものは見られない 近隣に平坦な土地は無く プラント用地確保には海岸からの急斜面を造成する必要があるため 土工事は相当量となる さらに マ写真 2 Likupang3 外観ングローブを切り開き桟橋を建設するための許認可を得るためには困難が生じることは容易に想像できる 沖に出て直ぐに十分な深水 ( 海図上は数十 m) が確保できるため 岸から約 300m 沖合までの桟橋設置で十分と判断できる Likupang4 スラウェシ島の最北端に位置し 北 ~ 西に大きく海が開けた場所を調査した 宿泊施設が営業中であり その施設内を見学する形で調査を行った 道路から海岸まで約 30m の高低差があり 坂道は急傾斜である 海図からも急傾斜で深度の増している海底地形であることが解り 周辺の急峻な地形から見ても このエリアの土質は硬質または岩であると想像される 海岸の砂にはサンゴ辺が多く含まれており この海域の Coral Reef の存在が窺える ここに桟橋を建設する際は サンゴ調査を実施する必要がある 急峻な地形および想定される土質より プラント用地造成の観点から当地は Likupang3よりも条件は悪いと思われる 76

80 2 Bitung エリア 下記に示す 2 か所の現地調査を行った 図表 111 北スラウェシ州 Bitung 現地調査場所 2 Bitung 1 出所 )OpenStreetMap Bitung1 工業団地予定地内の一角を調査した 東部に位置する Lembeh 島があることから 外洋のうねりからも影響を受けないため 陸上基地 FSRU にとって適した場所である 海図および住民によれば LNG 船の喫水を確保するためには 汀線から 300~400m まで桟橋を出さなければならないが 現地の状況からは LNG 船の操船やターニングに支障となるものは見られない また マングローブやサンゴのような環境面で配慮しなければならないものも見られない 周辺はなだらかな丘陵地であり 地表面近くの土質は風化した堆積岩で亀裂も多く見られた 工業団地の土地造成はディベロッパーにより実施されると考えられるが 今回確認した土質であれば土工事は困難ではなく 所要の品質を持つ造成地盤として引き渡されることになると考えられる また 護岸整備も併せて行われるものと想定される ただし LNG 受入施設建設地も工業団地の土地造成に含まれる範囲で取得できるか否か その土地が所要品質を持つ土地であるかは 次段階で確認が必要で写真 3 Bitung1 外観ある 77

81 図表 112 Bitung1 周辺 1 Bitung SEZ (planning) 出所 )OpenStreetMap Bitung2 Bitung 港の西側にある海に面した空き地を調査した 同地及び同地周辺は既に工場及び他産業の港湾 (AKR Pertamina) が密集しており LNG 基地が開発できるスペースは限られる 囲われた海域で近隣には桟橋も多く 穏やかな海であることが解る 海図によれば LNG 船の喫水を確保するためには 桟橋を汀線から数百 m 出す必要があり 年間 6,400 隻が出入港する Bitung 港の入口に位置するが 海域は十分な広さがあり LNG 船の操船やターニングに支障はないと思われる 土質は確認できなかったが 地形的にも軟弱粘性土が厚く堆積するようなことは考え難く プラント築造時に大規模な地盤改良や長大杭基礎が必要となる可能性は低い その他の難点としては 本調査で訪問した候補地の中で最も人 家の密度が高い場所となり プラント建設にあたり近隣への配慮を行う必要がある 図表 113 Bitung2 周辺 2 AKR Oil Terminal 出所 )OpenStreetMap 78

82 3 Makassar エリア 下記に示す 3 か所の現地調査を行った 図表 114 南スラウェシ州 Makassar 現地調査場所 Makassar 出所 )OpenStreetMap Makassar1 Makassar 市北部にある桟橋付近を調査したが 優位な条件の土地が見当たらなかった 付近にある桟橋 1.5kmから海面目視調査を行ったが 沿岸部は遠浅で 相当長い桟橋の建設が必要になることことが解った 写真 4 Makassar1 外観 Makassar2 Makassar 港南部で行われている埋立工事中の現場を確認した 東部 北部に完成済の岸壁には控え矢板式が採用されているようである 埋立は Trailing Suction Hopper Dredger + Unloader 船による水搬工法が採用されていた 埋立後に地盤改良 ( プラスチックボードドレーン工法 + プレロード = 圧密促進工法 ) している 地盤改良工法および建機のリーダー長から想像すると 原地盤は軟弱粘性土地盤で層厚は 10~15m 程度と推察される ここを建設候補地とする場合には 現状工事の用地使用計画 原地盤の土質 バースの設計水深 等々の情報を入手する必要がある 79 写真 5 Makassar2 外観

83 Makassar3 Makassar 港北部で行われている港湾拡張工事 ( コンテナ基地 ) 現場を視察した この際 に以下に示す多くの有用な情報を得ることができたが 詳細確認は必要である 埋立によりコンテナ基地用地とその他用地が整備される コンテナ船用に 6 つのバース (-16m 岸壁 バース長 = 320m) が整備される プロジェクトは 4 つの Phase に分かれており 2032 年に完了する ( 現在 1st Phase) 埋立地の原地盤は粘性土であるが Dredging( 最大厚さ 6m) され海砂 (20km 沖から採取 ) と置き換えられた上に埋立がなされるため 原地盤の圧密沈下は生じない この海域では西からの波が卓越しており 北からの波も多少ある UXO( 太平洋戦争時の不発弾 ) が見つかり工事が遅れている 図表 115 Makassar3 周辺 Makassar3 港湾拡張工事 出所 )OpenStreetMap 4 Maros エリア下記に示す 2 か所を候補地として現地調査を行った 図表 116 南スラウェシ州 Maros 現地調査場所 2 1 Maros 出所 )OpenStreetMap 80

84 Maros1 岸から 500m 程度沖に出された既存桟橋付近を調査した その構造 海水の濁りおよび海図から 付近の水深は浅く LNG 船の喫水を確保するためには 汀線から数 km 沖まで桟橋を出さなければならないと思われる 桟橋付け根には干潟が広がっており 陸上部も低湿地帯である 周辺海域への河川の流入も多く このエリアには軟弱地盤が厚く堆積し層序構成も複雑であろうことは想像に難くない したがって プラント築造時に大規模な地盤改良や長大杭基礎が必要となる可能性は高い また 海側にはマングローブが茂っているため プラント建設 ( 特に桟橋 ) に際しては 環境面からの制約が予想される Maros2 大きな河川の左岸に位置する低地を調査した 海抜は 1~2m と思われる 周辺一帯はエビやカニの養殖池で占められている 海側にはマングローブが茂っている 汀線付近には近づけなかったが 海図や現地の状況から このエリアは Maros1と同様もしくはそれ以上に軟弱地盤が厚く堆積し層序構成も複雑である可能性が高い したがって プラント築造時に大規模な地盤改良や長大杭基礎が必要となる PLN が Makassar Peaker 用に土地収用済と言っているものの 同地には依然幾つかの民家があり 本当に土地収用済なのか不明であった 同地地船入港に必要な深水確保には沖合に数盤は非常に緩く 陸上基地建設するとなると高コストとなることが見込まれる LNG 船入港に必要な深水確保には沖合に数 km 出る必要がある 同地は河口傍のため土砂が集積する観点からも沖合に出す必要がある 同地周辺はマングローブで囲まれており 環境面でも工事が難航する懸念がある 写真 6 Maros2 外観 候補地の選定 前項における各地の現地状況 およびその地域の特性を考慮し 建設コストや工期を抑 え 実現可能性のある候補地を次の通りと結論づけた Ⅰ. マカッサル マロス地区 ( 南スラウェシ州 ) 候補地 :Makassar3 理由 : 需要地から近く 導管等の下流側設備の配置効率がよい 付近のドラフトが深く 浚渫等を行えば 大型のLNG 船が入港できる 現在 港の拡張を実施中であり 仮に用地を確保できれば基礎等の建設コストが抑えられる ( 詳細条件は不明 ) 81

85 Ⅱ. マナド ビトゥン地区 ( 北スラウェシ州 ) 候補地 :Bitung1 理由 : 需要地から近く 導管等の下流側設備の配置効率がよい 付近のドラフトが深く 中規模のLNG 船が入港できる Bitung 経済特区の計画で 今後用地開発される予定があるため 同調することにより 整地等の建設コストが抑えられる 4.3 天然ガス供給インフラマスタープラン案 スラウェシ島への LNG 導入イメージ 本項では 現地調査の結果を踏まえ スラウェシ島への LNG 導入イメージとして青写真を示している 第二章でも述べているが インドネシア政府 (MIGAS) が提唱する VPCC において スラウェシ島の北および南は 島しょ部向けの LNG 配給のハブ拠点として示されており 地政学的に複数の液化基地に挟まれている点では二次輸送拠点として優位であると認められ 当調査団の結論においても マカッサル ビトゥンを LNG 導入のハブ拠点として提案する LNG 受入基地については ハブ拠点という位置づけで 貯蔵タンク等の設備の拡張性をある程度持たせておく方が望ましく 陸上基地方式が有効である 図表 117 スラウェシ島への LNG 導入イメージ 82

86 マカッサル マカッサルは スラウェシ島で最も大都市であり KIMA 工業団地や大型の天然ガス発電所の建設計画もある これら潜在ガス需要への天然ガス導入を目指していくとともに 東インドネシアの東南方面へスモールスケール LNG 輸送のハブ基地として LNG 貯蔵 および再出荷基地を設置することが期待できる ビトゥン リクパン マカッサルと同様に 東インドネシアのマルク方面への LNG 配給ハブとして LNG 貯蔵 および再出荷基地を設置することが期待できる また 島内では Bitung 経済特区の計画も浮上しており 当該エリアの経済発展に資するクリーンなエネルギーとして 天然ガスの導入を推奨する パル 中央スラウェシの西側に位置するパルは 地熱や水力発電により電力が比較的十分であり 新たな発電設備の建設等は必要ない パル工業団地の建設は既に始まっており 誘致される工場の一部では 小さいながら熱加工等でエネルギーを使う可能性が潜在している ただし 大規模な LNG 受入設備を設置しても投資回収できるほどのデマンドが見込めないことから Bontang 液化基地に最も近い利点を活かし 小型 LNG 配送 (ISO タンクや小型 LNG 船 ) により 大型の設備投資なしでの LNG 利活用が求められる モロワリ 東南スラウェシ州 このエリアは ニッケル等の精錬所が点在する 精錬所では大規模なエネルギー消費が行われるため 環境性能の高い天然ガスを推し進めていくべきであるが 既に石炭発電所等が中国系の外資により参入済みであり 燃料転換の余地はない また 精錬所は 原材料の市況に合わせて工場の稼働率を変動させるため 状況によっては当面操業しないという可能性も残る産業である 従って 今後 精錬所の誘致が進み 電力 ガス等のエネルギーデマンドの増加が期待される場合においても 陸上式の LNG ターミナルは設置せず 操業停止等の不測事態をある程度回避できる FSRU で天然ガスエネルギーを導入していくことが望ましい 北スラウェシ州 ( リクパン ビトゥン地区 ) 北スラウェシ州には ビトゥン経済特区の構想があり 工業団地や鉄道 エネルギー等のインフラ建設が見込まれる また PLN が運用する Diesel 焚き発電所 (57MW) の稼動によって この地区の電力を賄っており 本格的な LNG の導入によって 国内産の然ガスへの切替も期待できる 最初のフェーズでは 経済特区の開発動向に合わせ LNG を活用できる供給基盤の整備を計画することになりそうであるが 周辺の中規模工場等へのエネルギー供給や発電所の燃料転換も合せて実施することが望ましい 83

87 将来的には リクパン地区の天然ガス発電所 ( 計 300MW) の建設予定があり これらを対象に ビトゥン LNG 基地から幹線パイプラインを延伸することを提案する また ビトゥン LNG 基地は 島しょ部へ LNG を再出荷するハブ基地としても機能するが そのフェーズでは 需要想定に合わせ 貯蔵タンクを 1 基増設する必要がある 図表 118 北スラウェシ州ガス供給基盤整備の計画案 実施時期 想定される主なガス需要 LNG 量 ガス供給インフラ設備 Phase1 (3~10yr) Diesel 発電所燃料転換 Bitung 経済特区ガス供給 0.2 MTPA LNG 受入ターミナル 10 万 kl 1 LNG トラック輸送 ( 再ガス装置 ) Phase2 Minahasa 天然ガス発電所 ガスパイプライン 30km (5~10yr) Salbagut 天然ガス発電所 MTPA Phase3 島しょ部への LNG 再出荷 貯蔵タンク 5 万 kl 1 ( 時期未定 ) MTPA ( 要調査 ) 図表 119 北スラウェシ州のガス供給基盤整備計画案のイメージ 出所 )OpenStreetMap 84

88 4.3.3 南スラウェシ州 ( マカッサル マロス地区 ) 南スラウェシ州は 工業団地 (KIMA) や 将来 建設が予定されている天然ガス発電所へのガス供給がインフラ形成の核となる需要である 港湾地区に LNG 受入基地を建設し 発電所向けにガスパイプラインを敷設して燃料ガスを輸送するとともに 工業団地には LNG ローリーによって パイプラインよりもコストを抑えた供給基盤が求められる 当該エリアは 島しょ部への LNG 再出荷のハブ機能としても期待でき さらなる LNG 基地の整備拡張計画を織り込んでおく必要がある また Bantaeng 工業団地へのスメルター工場誘致のプロジェクトが進められており 当該地区へ FSRU でガス供給する計画も確認しているが マカッサルの LNG 基地からガスパイプラインで延伸可能な範囲であり 陸上からのインフラ拡張も選択可能と考えられる 図表 120 南スラウェシ州ガス供給基盤整備の計画案実施時期想定される主なガス需要 LNG 量ガス供給インフラ設備 Phase1 (3~10yr) Phase2 (5~10yr) Phase3 ( 時期未定 ) Makassar 天然ガス発電所 工業団地(KIMA) 燃料転換 Maros 大規模工場燃料転換 MTPA LNG 受入ターミナル 16 万 kl 1 ガスパイプライン 50km LNG トラック輸送 ( 再ガス装置 ) Sulsel 天然ガス発電所 MTPA 島しょ部への LNG 再出荷 貯蔵タンク 8 万 kl 1 Bantaeng 工業団地ガス供給 MTPA ガスパイプラン 130km ( 要調査 ) 図表 121 南スラウェシ州のガス供給基盤整備計画案のイメージ 出所 )OpenStreetMap 85

89 4.3.4 中央スラウェシ州 ( パル地区 ) パル工業団地への天然ガス供給インフラとしては 大規模な LNG 受入ターミナルを必要としない ISO コンテナ等による小型輸送方式が考えられる 既存のコンテナ港を活用し Bontang 液化基地から必要な消費量分だけ配送することで 工業団地の開発に合せたインフラ形成が可能となる 図表 122 中央スラウェシ州 ( パル ) の ISO コンテナ LNG 輸送のイメージ 出所 )OpenStreetMap 4.4 インフラ建設に伴うリスク本検討では 天然ガスインフラの設置に関する実現可能性について 推測 想定により算出している部分が多数あり 詳細な検討は 今後の課題として残る 以下に 課題として重要項目を列挙しておく LNG 受入設備の最適化本検討では その事業性を検証 ( 次章 ) するために 概算の建設費用を見積もっている しかしながら 各種設備の保安上の離隔距離や 外部との境界距離を加味したものではない 候補地として挙げられている Bitung などは 工業地域 また人家の密度も高いエリアであるため 安全性のリスクベース評価を行うことが重要となる また 運転費及び設備費低減を目的として タンク容量 BOG 処理方法の検討や 導管を含んだ受入基地の Dynamic simulation により 送出ガス供給条件の解析 並びにその安定操業に必要な設備上 運転上の費用逓減策は 最適化の余地が残る 建設用地確定当該調査では 建設用地確定までは至っていない 用地の確保は LNG 受入基地やパイプラインの建設工期 費用に大きく影響する 下記項目は本報告書における検討結果の精度を上げるために必ず必要な事項である 86

90 建設地の詳細地盤調査 ( 土質により工期 費用が変わる ) 取得地の形状 ( 形状により今回の配置計画を大きく変更の必要あり ) 取得地沿岸の海象条件詳細調査 ( 桟橋計画に大きく影響 ) 環境影響評価インドネシアでは 事業認可の条件として 基本設計段階から設備閉鎖後に至るまで各段階で環境的な社会配慮を目的として 審査者 ( 国 州 県 市など ) の環境影響評価審査を受ける必要がある 当然ながら現地住民との協議や運営中の環境管理並びにモニタリング計画を提出する必要もあり インドネシアでは審査に相応の時間とコストがかかることから 早期に環境影響評価の手続きを開始することが望ましい また インドネシアには環境影響評価を実施するコンサルタントの資格登録制度があり 事業者は資格者に業務を委託する必要がある しかしながら有資格者のコンサルタントであっても十分な能力を有しているとは限らず 定量的な影響予測結果が得られない可能性があり コンサルタント選定には注意を要する また本検討では 近年の高い安全性の要求により海外 LNG 設備で採用が多い PC full containment タイプを基本として検討を進めてきたが Single containment with dike 等の他タイプの検討により 更なるコスト削減及び工期短縮等の検討が可能である 5. 具体的地域のガス供給インフラ事業の評価 5.1 天然ガス供給にあたっての前提条件の整理 ( 需要 アセット関連除く ) 天然ガス関連規制 インドネシアでは KBLI(Klasifikasi Baku Lapangan Usaha) と呼ばれる産業分類が存在するが 本事業の主要収入源は LNG の卸売 流通となるため KBLI (Distribution of Natural Gas) に分類される 本事業では 現地政府系企業との特別目的会社 (Special Purpose Company 以下 SPC ) 設立を検討しており SPC は PMA (Penanaman Modal Asing) と呼ばれる 外国資本の入った企業として分類される 現時点で KBLI 向けに PMA 内での外資の出資比率の制限は敷かれていない 但し 2016 年 5 月 12 日付大統領規程 2016 年第 44 号において エネルギーセクターでの 条件付きで開放されている事業分野 が規定されており 今回の事業範囲では陸上パイプラインの建設は内資のみ 海上パイプラインの建設では外資の参画が 49% までに制限されている 陸上貯蔵施設の建設事業に関しても 内資に限定されている 従い これらインフラの建設部分に関しては 現地 EPC 企業との協業が必要となる また 2006 年 3 月 29 日付商業省規程第 11 号に基づき 卸売 流通業に参画する PMA に対し 現地のディストリビューターを少なくとも 1 社アポイントすることが規定されている 従い 事業開始に際しては現地のディストリビューターとの契約書に対して公証人からの認証取得の上 商業省への登録が必要となる 87

91 また 業種の区分に関係なく 資本金について 土地建物を除く投資額の合計が 100 億 ルピア 引受資本金と払込資本金は同額で 25 億ルピア以上を満たす必要がある 図表 123 インドネシアにおいて特定の条件付きで開放されている事業分野 ( エネルギーセクター ) 出所 : インドネシア投資調整庁 加えて 土地の所有権は インドネシア国民にのみ認められており 法人は所有権に代 わる権利を得た上で 各種施設を建設する必要がある 図表 124 土地に関して取得できる権利 国の許可が必要な権利 当事者間で移転 取得が可能な権利 所有権 (HM) 賃借権 (HS) 事業権 (HGU) 小作権 (HUBH) 建設権 (HGB) 土地質権 (HG) 利用権 (HP) 滞在権 (HM) 開墾権 (HMT) 農地賃借権 (HSTB) 森林産出物採取権 (HMHH) 出所 :JETRO ホームページより作成 更にインドネシア国内の税制の大きなものとして 法人税と付加価値税などがあるが 法人税率については 基本的に 25% であり 株式の 40% 以上を公開し 株主 300 人以上で各株主の出資比率 5% 以下の状態が暦年 183 日以上続いた上場企業の場合は 20% 年間売上高 500 億ルピアまでの小企業は 48 億ルピアまでの課税所得に対して税率は通常法人税率 25% の半分の 12.5% 年間売上高 48 億ルピア以下の企業は 毎月の売上高に対して 1% の課税となっている 付加価値税については 天然ガスは課税対象外となっている 88

92 また 本事業には以下優遇制度の適用可能性があり 実際の事業開始時はインドネシア投 資調整庁 (BKPM) への申請が必要となる 1 法人税優遇制度 (Tax Allowance) 所得税法第 31A 条に基づき 一定の事業 または国家として優先度の高い一定の低開発地域における事業は下記優遇措置を受けることが可能である 有形固定資産 ( 土地含む ) への投資額の 30% を上限とする 純利益の控除 ( 事業開始から 6 年間 年 5% の控除を適用 ) 加速償却 欠損繰越控除期間を 5 年から 10 年まで延長 所得税法第 26 条における配当への 10% の税率適用 2 減免制度 (Tax Holiday) インドネシア政府は新技術の導入や国家経済での戦略的価値といった観点からパイオニア産業を定義しており 上記優遇制度が受けられないパイオニア産業の事業に関し 法人税の 10% から 100% までの軽減制度を提供している ( 適用期間は 5 年から 10 年間 ) 尚 現時点でパイオニア産業に含まれるのは 金属 原油精製 基礎有機化学品 産業機械 加工業 ( 農業 林業 漁業 ) 情報通信 海上輸送 及び経済インフラ事業となっている また 本制度の適用には以下の要件を満たす必要がある 事業者が新規納税者として登録すること パイオニア産業として認められていること 1 兆ルピア以上の投資計画を有しており 既に関係省庁より許可を得ていること 財務省の定める負債資本比率上限 (4:1) を満たしていること 投資額の最低 10% をインドネシアの金融機関に預け入れすること 2011 年 8 月 15 日以降にインドネシアで法人設立許可を取得していること 尚 調査団が把握する限り 当該事業と類似の事業で上記優遇措置が適用されているも のは以下の通りである 89

93 図表 125 インドネシアにて税制優遇を受けているガス インフラ関連事業例 1 法人税優遇制度 (Tax Allowance) 2 減免制度 (Tax Holiday) 出所 : 弁護士事務所へのヒアリング また 本事業において必要となる主要な許認可は以下の通りである 名称管轄省庁内容 石油ガス商業ライセンス Oil and Gas Wholesale Trading License 輸入ライセンス Importing License エネルギー 鉱物資源省 商業省 石油 ガスの輸送 貯蔵 卸売等に必要となる 申請には商務書類 技術書類が必要であり 技術書類には事業計画 (LNG 供給 販売計画 ( 販売価格含む ) 各施設の立地 事業スキーム 財務分析等 ) LNG 供給元 販売先との契約書 インフラ設備の概要 (FSRU の技術詳細 パイプラインのルート等 ) 環境ライセンスなどが含まれる 石油 ガス総局 (MIGAS) の確認後 エネルギー鉱物資源省が発行 20 年間有効 事業開始に必要となる他の許認可取得に時間を有する場合 エネルギー鉱物資源省が一時的ライセンス (3 年間有効 ) を発行する場合もある 輸入ライセンスの取得には まず輸入者番号 (Angka Pengenal Importir or API ) を商業省から取得する必要がある API には下記の 2 種類があり 輸入者はいずれかの番号を選択する 本事 90

94 業では SPC が LNG を輸入する場合は API-U を取得し 建設 に従事する EPC コントラクターが API-P を取得することにな る General API (API-Umum or API-U ) : 商業化される原材 料や製品の輸入 Producer API (API-Produsen or API-P ): 事業活動に必要 石油ガス設備許認可 Technical lisence for general oil and gas installation and エネルギー 鉱物資源省 な資材等の輸入. API を取得後 商業省へ輸入者として登録 ライセンスを取得となる ライセンスは 3 年間有効である 石油 ガス事業の関連設備納入にあたり 1デザイン承認申請 2 事業者内部での安全検査及び承認 3 操業許可申請を行う必要がある 本事業で許認可の対象となる主要設備は 以下が想定される equipment パイプライン LNG 受入 貯蔵 処理施設 安全設備 環境ライセンス Environmental License 危険物輸送許可 Hazardous and Toxic Substance Transportation Approval 特別海運許可証 Special Sea Transporation Company Operational Business License 用地開発許可 Location Permit 環境森林省運輸省投資調整庁運輸省各州政府 環境影響評価 (AMDAL) の内容及び事業内容を提出し 環境ライセンスを取得 ライセンスの有効期間は基本的に取得済みの商業ライセンスに準ずる ISO コンテナやローリーで陸上ガス輸送を行う場合 輸送ルートや輸送設備の詳細 車両登録書を提出の上 危険物 有害物質の輸送許可が必要となる 6 か月間有効 通常石油 ガス下流セクターは本許可書の取得が義務付けられていないが 調査団が弁護士事務所経由で運輸省に確認した限り FSRU やコンテナ船を扱うガス事業者による特別海運許可証の取得が通例となっている 許可取得にと併せ オペレーション計画の提出 船舶の登録が求められ また船舶を第三者から購入する場合 所有者の名義変更手続が必要となる 更に 中古船を FSRU に改造する場合 運輸省に船舶の概要を提出し 使用目的変更の許可 (Ship Function Repurpose Certificate) を取得する必要がある LNG 貯蔵施設の建設など 事業実施のための用地を第三者から取得する場合に必要となる 3 年間有効 尚 PMA への出資者が所有する土地を活用する場合 本許可の取得は不要となる 建設許可各県 市政府構造物建築に際し 各県からの許認可が必要となる 各県が発行 91

95 Building Construction Permit 電力調達ライセンス Power Procurement エネルギー 鉱物資源省 するもので提出書類も地域により異なるが 通常は商務書類及び技術書類 ( 建築図面 電気配電計画等 ) が必要となる 施設に自家発電設備を設置する場合 容量に応じて下記対応が必要となる Lisence 200kVA 以上 : オペレーションライセンス取得 (10 年間有効 ) 半年ごとに事業レポートを提出 kVA: 登録証明書取得 毎年事業レポートを提出 25kVA 以下 : エネルギー鉱物資源省へ報告書提出 各種リスクへの対応 インドネシアは 人口の多さや高い経済成長率を背景とした海外展開において魅力的な国の1つとして挙げられるが 一方で各種リスクを有している国でもある ビジネスに関連するリスクとして 労務管理 資産管理 財務管理 情報管理のそれぞれにおいて多様なリスクが存在している 加えて カントリーリスクとして テロのリスクや自然災害のリスクも有る まず 労務管理に関して 2011~13 年には大規模な労働争議が多数発生していた その後 ジョコ政権に移行後 労働組合の効力行為に対する抑止への動きがあり 昨今は沈静化しているものの今後もリスク要因として注意を払っておくことが求められる 一方で 沈静化のもう一つの理由として インドネシアにおける賃金上昇が挙げられる 下記が例として南スラウェシ州の最低賃金の推移であるが 毎年 10% 前後の状況が見られている 図表 126 南スラウェシ州の最低賃金の推移 出所 : 各種公開情報より作成 また 資産管理に関しては 貧弱な物流環境が挙げられる 以下のグラフは 当該国の 物流環境の整備度合いを示した指標であるが インドネシアは 多数の島国に寄って構成 92

96 される国でもあり アジア各国の中でも物流環境が良い地域とは言えない そのため 各 種商材の調達におけるリードタイム管理や物品の保管におけるリスクが存在している 図表 127 Logistics Performance Index 出所 :World Bank Logistics Performance Index より作成 加えて 財務面での大きなリスクとして 為替リスクがあげられる インドネシア中央銀行は 2015 年 3 月にインドネシア国内決済におけるルピアの使用を義務化することを発表しており これを受けて インドネシア国内での商品販売代金回収や原材料購入代金支払 従業員への給与支払などもすべてルピアに切り替わることとなり 過去変動幅が大きい通貨であるルピアの為替リスクの影響を大きく受けることとなる ただし 直近のインドネシアの為替相場は インドネシアにおける財政赤字の改善やインドネシア中央銀行による為替介入を背景に 過去に比べて安定して推移している状況にある そして 情報管理の観点からは 社内情報の流出リスクが有る 日本と比較し より高い処遇を求め転職を厭わない傾向が強いため 転職時の技術流出 情報持ち出しに注意する必要がある 以下の表は 中小企業基盤整備機構から発表されているインドネシアにおけるリスク事象の一覧である これらのリスクが存在する国 地域として事業を進めていく必要がある 93

97 図表 128 インドネシアでの天然ガス供給事業実施時に想定されるビジネスリスク 1/2 出所 中小企業基盤整備機構 各国別リスク事象一覧 図表 129 インドネシアでの天然ガス供給事業実施時に想定されるビジネスリスク 2/2 出所 中小企業基盤整備機構 各国別リスク事象一覧 94

98 5.2 CO2 削減効果及び環境性評価事業性評価 CO2 削減効果の試算 本検討の主目的は安定的なガス供給インフラを整備し スラウェシにおける今後の経済発展を支えることであるが それに加えて クリーンエネルギーと称される天然ガスの導入により環境面での効果も期待される 2015 年のパリ協定において インドネシアは 2030 年までに温室効果ガスの排出量を 29% 削減 (BAU 比 ) また 技術移転や資金提供などの国際支援を条件に最大 41% まで削減 との目標を提出している インドネシアをはじめとする途上国は 環境目標達成のため先進国の協力が重要であるとしており 本事業を通じた日本企業からの技術 資金協力が インドネシア政府の環境政策推進に資すると考えられる 斯様な認識の下 本項では事業による CO2 削減効果を分析する 削減効果の試算に当たっては 既存設備の石炭や石油燃料から天然ガスへの燃料転換を想定している CDM 方法論の ACM0011 を応用する 今回の場合 マスタープランにおいてインフラ拠点地域になると想定される南スラウェシ ( 主にマカッサル マロス ) 及び北スラウェシ ( 主にビトゥン リクパン ) の産業部門におけるディーゼル発電機とガスエンジン発電機の燃料消費量から 各々の燃料の CO2 排出係数を用いて CO2 の排出量を推計した CO2 削減量については 事業なしのケース (1) と事業ありのケース (2) を比較し 差分を取って算出した 結果は下記の通り 事業期間合計で約 234 万トンの CO2 削減削減が見込まれる CO2 排出係数 ( 出所 : 日本 LP ガス協会 ) LNG:2.70 t-co2/t 軽油 :2.58 t-co2/kl 1 事業なしのケース 排出量 (t CO2) 2018 年 2025 年 2030 年 2035 年事業期間 合計 南スラウェシ 903,560 1,455,102 2,023,005 2,738,748 30,394,611 北スラウェシ 258, , , ,198 7,448,138 合計 1,162,485 1,830,577 2,503,877 3,334,946 37,842,749 2 事業ありのケース 排出量 (t CO2) 2018 年 2025 年 2030 年 2035 年事業期間 合計 南スラウェシ 903,560 1,343,513 1,877,620 2,559,568 28,501,168 北スラウェシ 258, , , ,423 6,996,627 合計 1,162,485 1,692,404 2,323,813 3,112,991 35,497,795 95

99 削減量 (1 2) 削減量 (t CO2) 2018 年 2025 年 2030 年 2035 年事業期間 合計 南スラウェシ 0 111, , ,180 1,893,443 北スラウェシ 0 26,584 34,680 42, ,511 合計 0 138, , ,956 2,344,954 CO2 削減のインパクトを明示化するため EU のカーボンプライスを適用し分析すると 2035 年時点で上記 CO2 削減量が約 13 億円に相当すると予測された EU の税率を用いた理由は ヨーロッパ諸国が世界でも温暖化対策の中核であり また日本の温暖化対策税は 289 円 /t-co2 と世界的にも低水準に留まっているためである 尚 EU の炭素税率の予測値は 2040 年までの IEA 予測 中位シナリオ (2040 年時点で 50 ユーロ /t-co2) を用い 2040 年まで漸次的に価格が上昇すると想定した 2018 年 2025 年 2030 年 2035 年 削減量 (t CO2) 0 138, , ,956 炭素税 ( 円 /t-co2) 1,206 3,819 4,958 5,829 金銭的価値 ( 百万円 ) ,294 1EUR=134 円にて試算 アジアでは ベトナム タイ シンガポールなどで炭素税や排出権取引制度導入の検討が進んでいる タイでは既に 2014 年に自主的排出権取引制度を導入 シンガポールでは 2017 年度の予算に 2019 年から炭素税を導入する意向が組み込まれており 発電や産業部門が課税対象となる予定である これら世界的潮流を加味すると インドネシアにおいても CO2 削減効果の見込まれるガス事業を推進することに 意義があると言える 環境性評価 インドネシアでは 2009 年の 環境保護と管理に関する法律 (EPMA No. 32) によって環境影響評価制度を規定しており 事業の種類に基づいて1AMDAL( 環境影響評価手続き (EIA) が必要 ) 2UKL-UPL( 環境マネジメントとモニタリング計画書の審査手続きが必要 ) 3SPPL( 環境マネジメント計画書の提出のみで審査手続きは不要 ) かに分類され 対応が求められる 1AMDAL に分類された場合 事業者は事業の概要書 環境影響評価報告書 環境マネジメントとモニタリング計画書の作成及び住民協議を行う必要があり 当該費用も事業者負担となる また 事業の立地や特性により国 州 県 市のいずれかが審査を担当することになり 実務は管轄の AMDAL 事務局が行う 本事業は AMDAL 対象となる可能性が高いため 以下 AMDAL の手続きを整理する 尚 通常申請から AMDAL を経て許可取得まで 8-10 か月程度要するとされる 96

100 図表 130 AMDAL の手続きフロー 出所 : 環境省 本事業で検討すべき重要項目を抽出するため 受入基地及び FSRU の設置が検討される 4 地域 (Bitung Likupang Maros Makassar) の簡易現地調査 ステークホルダーイ ンタビューを行った 現地調査に際しては 本事業で影響を受けやすい項目 (Social/Environmental Receptor) を抽出し 現状の評価を行った 尚 各 Receptor は下記 5 つの観点から選出した エコシステムへの重要性 :Receptor が周囲のエコシステムにどの程度影響を持っ 97

101 ているか法的保護の必要性 : 各国 地域の法律や国際的なガイドライン 条約によって Receptor の保護が義務付けらているか適応性 : 本事業による影響を Receptor がどの程度回避できるか もしくはその影響に適応できるか耐性 :Receptor が一時的または永続的な周囲の変化に対し どの程度対応可能か回復可能性 :Receptor が影響を受けた場合 どの程度 どのくらいの時間で影響から回復できるか 各地域における 重要事項に関する環境 社会面からの評価結果は以下の通りとなる 1.Bitung 1 事業候補地の概況 Bitung の事業候補地は Bitung SEZ の開発が進められている Matuari サブディストリクト周辺で 中でも同地区最大の Tanjung Merah 村 及び Manembo-nembo 村に近い また 2017 年の Matuari 全体の人口は 29,101 人 総面積は 36.1 Km2 となっている 人口の 70% はプロテスタントであり 25% がイスラム教徒 5% がカトリック またヒンズー教徒 仏教徒も少数存在する 同地域にはマナドやゴロンタロなど他のスラウェシの都市からの転居者に加え フィリピンからの移民も存在しており 彼らは主に漁業に従事している 本調査では下記 10 か所にて サイト調査及び現地インタビューを行った 98

102 出所 :QEnergy, USGC 2 社会項目 本事業において留意すべき社会面での項目は下記の通りである 少数民族 先住民族文化遺産その他コミュニティへの影響 事業予定地周辺に 少数民族や先住民族の居住地域は確認されなかった 事業予定地周辺は釣り堀や養殖地域であり 文化遺産は確認されなかった 尚 近隣に観光地である Sari Manembo-nembo ビーチが存在している Tanjung Merah 村でのインタビューにおいて Bitung SEZ の開発計画に関して村民に対して適切な周知が行われていることが確認された 万が一住民移転が必要になった場合 住民側から反発が起こる可能性があるとのコメントを得たが 本事業の予定地は主に沿岸で居住地からも距離があるため 住民移転の必要性は少ないと考えられる 99

103 3 環境項目本事業において留意すべき環境面での項目は下記の通りである マンマングローブの生態系は 事業予定グロ地から南部の比較的離れた場所に存ーブ在しており Bitung の事業予定地周辺には存在しないことが確認された 同地では主に釣り堀や汽水海老などの養殖に向け 用地開発が進んだことによって マングローブが減少したと考えられる 但し これら汽水海老の養殖地養殖地は現在ではあまり活用されていないようである その他海岸沿いに生息する主要動植物としては 鷺 ココナッツ モモタマナ ニッパヤシなどがあげられる 珊瑚サイト調査では多数の珊瑚礁は観測礁されなかったが 既存地理データに基づくと Bitung の海岸沿いに珊瑚礁が存在する可能性があり 実際の AMDAL ではより詳細な調査及び影響の最小化に向けた施策が必要となる Bitung 沿岸の珊瑚礁 ( 赤色部分 ) 海藻 事業予定地周辺に少数の海藻が確認されたが これらは野生のもので養殖等がなされているわけではないと考えられる 海藻の様子 漁業 漁業は Bitung における主要産業の一つであるが 通常沿岸から 20 海里程度の水域で行われるため 事業予定地から十分な距離がある 現地コ 100

104 ミュニティへのインタビューからも 受入基地の建設など本事業が地元漁業に与える影響は軽微であるとの回答を得た 2.Likupang 1 事業候補地の概況 Likupang の事業候補地は North Minahasa ディストリクトに属する East Likupang サブディストリクトに位置し 2017 年の East Likupang 全体の人口は 18,564 人 総面積は 152Km2 となっている サブディストリクトレベルでの宗教人口構成は公表されていないが North Minahasa ディストリクトでは 78% がプロテスタントであり 14% がイスラム教徒 8% がカトリックとなっている また 人口の大半はスラウェシ島の北部に位置する Sangir 島から移住してきた漁民である 事業候補地周辺にはプランテーションも存在するが 現状農園従事者はあまり多くない 漁業の他には観光業が盛んであり Surwaya ビーチ沿岸やでのボートの貸し出し ダイビング 飲食業などへの従事者が多くなっている 特に 隣接する Maen 村では Casabio Paradise という大規模リゾートが運営されており インドネシア国内外から観光客が訪れている 本調査では下記 10 か所にて サイト調査及び現地インタビューを行った 出所 :QEnergy, USGC 101

105 2 社会項目 本事業において留意すべき社会面での項目は下記の通りである 少数民族 先住民族文化遺産その他コミュニティへの影響 事業予定地周辺に 少数民族や先住民族の居住地域は確認されなかった 事業予定地から 5km 程度離れた場所に Wineru 村の古い墓地が存在しているが 周辺地に文化遺産は確認されなかった その他社会面での特別な影響は考えられないとされる 3 環境項目 本事業において留意すべき環境面での項目は下記の通りである マングローブ珊瑚礁 マングローブの生態系は 事業予定地から東部および西部の比較的離れた場所に存在しており Likupang の事業予定地周辺には存在しないことが確認された 同地では主に観光リゾートや汽水海老などの養殖地に向け 用地開発が進んだことによって マングローブが減少したと考えられる その他海岸沿いに生息する主要動植物としては 鷺 ココナッツ モモタマナなどがあげられる サイト調査では多数の珊瑚礁は観測されなかったが 既存地理データに基づくと Likupang の海岸沿いに珊瑚礁が存在する可能性があり 実際の AMDAL ではより詳細な調査及び影響の最小化に向けた施策が必要となる Surabaya ビーチ周辺 海藻 事業予定地周辺に海藻は確認されな かった Likupang 沿岸の珊瑚礁 ( 赤色部分 ) 102

106 漁業 同地域で漁業は通常沿岸から 10 海里程度の水域で行われるため 事業予定地から十分な距離がある 現地コミュニティへのインタビューからも 受入基地の建設など本事業が地元漁業に与える影響は軽微であるとの回答を得た 3.Maros 1 事業候補地の概況 Maros の事業候補地は Bontoa サブディストリクトに位置する Ampekale 村に近く 当該地域内では同村が最大となっており 2017 年の Bontoa サブディストリクトの人口は 28,179 人 総面積は 94Km2 となっている Bontoa サブディストリクトの人口の 100% がイスラム教徒であり 大半が農業や漁業に従事している 稲作地の他には 養鶏場が多く存在しており Bontoa サブディストリクト内の主要な市場 3 つの内の 1 つが Ampekale 村に位置している 本調査では下記 10 か所にて サイト調査及び現地インタビューを行った 出所 :QEnergy, USGC 103

107 2 社会項目本事業において留意すべき社会面での項目は下記の通りである 少数民族 事業予定地周辺に 少数民族や先住民族の居住地域は確認されなか先住民族った 文化遺産周辺地に文化遺産は確認されなかった しかし 村民へのインタビューにおいて To dok と呼ばれる進入禁止エリアが事業候補地の近くに位置しているとの話があり 実際の事業時には関係省庁への聞き取り等 詳細調査が必要となる その他コミ本事業の事業者として直接対応が必要になる事項ではないが ュニティへ Ampekale 村では PLN による新規発電所の建設が計画されておの影響り 住民移転の必要性が出た場合 PLN 側の対応につき注視が必要となる 3 環境項目 本事業において留意すべき環境面での項目は下記の通りである マン グロ ーブ 事業予定地周辺にマングローブが生い茂っているものの 量は少なく減少傾向にある 理由として 同地域は海老やミルクフィッシュの養殖場の開発が進んでいるためと考えられる マングローブの生態系 珊瑚 礁 事業予定地周辺に珊瑚礁は確認され なかった Maros 沿岸のマングローブ ( 黄緑部分 ) 104

108 海藻 漁業 事業予定地周辺に海藻は確認されなかった 同地域で漁業は通常沿岸から 10 海里程度の水域で行われるため 事業予定地から十分な距離がある 但し 風の強い日には沿岸から 2-3km の水域で漁業がおこなわれるケースもあり 注意が必要である 4.Makassar 1 事業候補地の概況 Makassar の事業候補地は Tallo サブディストリクトに位置する Kaluku bodoa 村に近接している 2017 年の Tallo サブディストリクトの人口は 139,167 人 総面積は 5.8Km2 となっている 人口の大半は Makassar 及び Bugis の出身であり イスラム教徒となっている 加工業 貿易業 小売業が主要産業となっているが その他に金融業なども存在する 本調査では下記 10 か所にて サイト調査及び現地インタビューを行った 出所 :QEnergy, USGC 105

109 2 社会項目本事業において留意すべき社会面での項目は下記の通りである 少数民族 Kaluku bodoa 村周辺は経済開発が進んでおり 多くが都市部先住民族となっている 事業予定地周辺に 少数民族や先住民族の居住地域は確認されなかった 文化遺産 Kings of Tallo の墓や Fort Rotterdam が事業予定地からそれぞれ約 3km 7km の場所に位置しているが 影響は軽微であると考えられる その他の文化遺産は確認されなかった その他コミその他懸念事項は確認されなかった ュニティへの影響 3 環境項目 本事業において留意すべき環境面での項目は下記の通りである マン グロ ーブ 事業予定地周辺にマングローブの生態系は確認されなかった これは PelindoⅣによる港湾開発が進んだことによるものと考えられる PelindoⅣ による埋立工事 珊瑚礁海藻漁業 事業予定地周辺に珊瑚礁は確認されなかった マングローブ同様 同地域の工業化に伴い 港湾等の開発が進んだことで珊瑚礁の生態系が減少したと考えられる 事業予定地周辺に海藻は確認されなかった 同地域で漁業は通常沿岸から 20 海里程度の水域で行われるため 事業予定地から十分な距離がある 現地コミュニティへのインタビューからも 受入基地の建設など本事業が地元漁業に与える影響は軽微であるとの回答を得た 106

110 5.3 具体的な事業スキーム及び事業性評価 事業スキーム ファイナンススキームの具体化 本事業では LNG 受入基地 貯蔵設備の建設やガスパイプラインの敷設を検討しており 十分な土地の確保が課題となる また インフラ整備という公共性の高い事業においては 政府系機関との密な連携が必要となる 従い 事業スキームの検討にあたっては国営企業を中心に 現地企業との SPC 設立を念頭に置いた 資金調達に関しては 下記の通り様々なオプションが検討可能である 検討に際してはファイナンス条件 ( 金利 償還 据置期間 ) や本事業の特性等を加味し 各関係機関へのヒアリングを踏まえ JICA 海外投融資や JBIC 投資金融の活用を想定した 特に 日本政府は 2015 年から 5 年間で総額約 1,100 億ドル (13 兆円規模 ) の 質の高いインフラ投資 をアジア地域に提供することを発表しており その中で海外投融資の対象拡大や審査の迅速化が謳われている また 2017 年の インフラシステム輸出戦略 においても ASEAN 諸国にて本邦企業による LNG 受入基地等の天然ガス関連インフラの導入や LNG 販売事業への参入に向けた支援を推進すること 中でも資源国であるインドネシアとはエネルギー分野で共同調査や人材育成等を通じた関係強化が重要視されている 斯様な背景からも 本事業への JICA 海外投融資の適用可能性は高いと考えられる 主体スキーム内容 JICA 円借款開発途上国に対して低利で長期の緩やかな条件で開発資金を貸し付けること により 開発途上国の発展への取組みを支援 Viability Gap Funding (VGF) Equity Back Finance (EBF) 開発途上国政府の実施する PPP インフラ事業に対して 原則として日本企業が出資する場合において SPC の収益性確保のために円借款を供与 開発途上国政府 国営企業等が出資する PPP インフラ事業に対し 日本企業の事業運営主体に参画する場合 SPC に対する相手国側の出資部分に対して 円借款を供与 海外投融資 民間企業等が行う開発効果の高い事業で 且つ一般の金融機関だけでの対応 が困難な場合に 出資 と 融資 という 2 つの資金面から支援 JBIC 投資金融 日本企業の海外投資事業に対する融資で 日本企業 ( 投資者 ) に対するもの 日系現地法人 ( 合弁企業含む ) またはこれに貸付 出資を行う外国の銀行 政府等向けに供与 輸出金融 日本企業や日系現地法人等の機械 設備や技術等の輸出 販売を対象とした 融資で 外国の輸入者 ( 買主 ) または外国の金融機関等向けに供与 NEXI 貿易保険海外バイヤーとの輸出 投資 融資を行う本邦企業のリスクに備える保険 出所 : 経済産業省ウェブサイト 107

111 上記を踏まえ 事業スキームは以下の通り整理される 図表 131 事業スキーム ( 案 ) JICA 投融資を活用した場合の資金調達条件は 以下の通りとなる 融資 出資比率 JICA 融資 : 総事業費の 70% 民間投資家からの出資 :30% 案件の特性によっては 80% までの融資が可能 金利 円建て金利 3.0% を想定 期間融資期間 :20 年間 ( 最長 25 年 ) 据置期間 :5 年間 ( 最長 10 年 ) 尚 円借款の場合 インドネシアは低中所得国 (1 人当たり GNI が USD1,026 以上 4,035 以下 ) に分類されており 平成 29 年 10 月 16 日以降に事前通報を行う案件については 一般条件の場合 金利 1.5% 償還期間 30 年 ( うち据置期間 10 年 ) アンタイドが基準条件となる また 本邦技術活用条件 (STEP) の場合 基準で金利 0.1% 償還期間 40 年 ( うち据置期間 10 年 ) タイドが条件となる インドネシア側の負担軽減という観点からは円借款の活用が望ましいが 供与に際してはインドネシア政府の適切な巻き込み等に時間を要することが想定される 108

112 5.3.2 事業性評価 これまで述べてきたような規制やリスク 環境社会影響 ビジネススキーム等の前提は 実際の事業者には重く圧し掛かる課題であり 個別に対応していかなければならないが 現時点では事業化が成立する想定で 北スラウェシと南スラウェシのマスタープラン 特に事業計画として見える範囲とした各地域の Phase2 までを想定した事業性評価を行った また 事業性評価のにあたり LNG の調達コストと海上輸送費をそれぞれ 6 ドル /MMBTU 0.7USDMMBTU と想定し 販売価格としては 10~12USD/MMBTU と想定した つまり 受入基地 リガス 島内輸送を 3.3~5.3USD/MMBTU の範囲で実行し 収益も確保可能であるかどうかを表の基準とした 以下の図表は 南スラウェシにおける先の想定の下で 更に投資額を 500MilUSD とした場合の天然ガスの提供価格とプロジェクト IRR の関係を図示したものである エネ鉱省令 No.58/2017 の規制 ( インフラ管理コスト IRR11% 新規エリア 12% が上限 ) を踏まえ スラウェシ島におけるインフラ管理コストについて IRR を 12% とした際に想定される天然ガスの提供価格は Phase1 で 12.2USD/MMBTU Phase2 においては 10.22USD/MMBTU と試算された つまり 投資額が 500MilUSD である場合 Phase 1 程度の需要量と仮定すると 12USD/MMBTU を超えており 市場の受入は難しいと考えられる 発電計画 900MW を供給先として取り込んだ Phase2 では 10USD/MMBTU 超となり 市場で受入られる可能性も高まる 図表 132 南スラウェシにおいて投資額 500MilUSD とした際の 天然ガス提供価格とプロジェクト IRR の関係 プロジェクト IRR 20.0% 18.0% 16.0% 14.0% 12.0% 10.0% USD10.22/MMBTU Phase2 0.72MTPA IRR12% Cap (new area) 8.0% 6.0% 4.0% 2.0% 0.0% ガス販売価格 (USD/MMBTU) Phase1 0.4MTPA USD12.2/MMBTU 一方で同様に投資額を 400MilUSD とした北スラウェシの場合が以下である IRR を 12% とした際に想定される天然ガスの提供価格は Phase1 では 12USD/MMBTU を大 109

113 きく上回り Phase2 においても 13.1USD/MMBTU と市場で受け入れられるであろう 10~12USD/MMBTU を上回る結果となった 図表 133 北スラウェシにおいて投資額 400MilUSD とした際の 天然ガス販売価格とプロジェクト IRR の関係 16.0% 14.0% USD13.1/MMBTU Phase2 0.42MPTA プロジェクト IRR 12.0% 10.0% 8.0% 6.0% 4.0% 2.0% 0.0% ガス販売価格 (USD/MMBTU) Phase1 0.2MTPA IRR12% Cap (new area) つまり 南スラウェシにおいては 条件が整えば 事業性が期待されるものの 北スラウェシにおける事業性は まだまだ低い状況にあるといえる スラウェシ島としての LNG 普及をすすめるに当たっては 政府による財政面での支援や政府主導でのプロジェクト推進 ( 規制緩和 国営企業巻き込みなど ) が必要であると想定される 一方で スラウェシ島への LNG 導入は以下のような効果が期待でき それら波及効果も加味して 政府として事業を推進することが重要であると考えられる 項目 地理的な優位性 環境特性 図表 134 スラウェシ島における LNG 導入の波及効果内容スラウェシ島は インドネシアの中央に位置し インドネシアの LNG 生産拠点であるボンタン タングーに挟まれ さらにスラウェシ島にも LNG 生産拠点 ( ドンギスノロ ) を有し LNG へのアクセスにおいて優位性のある島である さらに LNG のハブ拠点として 東部島しょ部への LNG 配給の中心的役割を担う可能性がある 石炭や石油に比べ燃焼時に二酸化炭素発生量が少なく さらに 窒素酸化物の発生量が少なく また硫黄酸化物やばいじんが発生しない そのため 地域環境保護や地球温暖化抑制に寄与する 北スラウェシ州は観光 環境としての成長戦略をかげており LNG 推進を 110

114 行うことがその実現の 1 歩になり得る LNG バンカリン グ 国営フェリー会社の PT Pelni の現在の主なバンカリングポイントとして スラウェシ島の Makassar Bitung BauBau があり 今後 普及を目指す LNG バンカリングの拠点としての可能性を秘めている また バーチャルパイプライン構想に基づくと Kupang や Ambon におけるバンカリング用 LNG をスラウェシから供給することも考えられる 5.4 我が国経済への波及効果 等 日本企業が参画可能な事業 インドネシアでは KBLI(Klasifikasi Baku Lapangan Usaha) と呼ばれる産業分類が存在するが 本事業の主要収入源は LNG の卸売 流通となるため KBLI (Distribution of Natural Gas) に分類される 本事業では 現地政府系企業との特別目的会社 (Special Purpose Company 以下 SPC ) 設立を検討しており SPC は PMA (Penanaman Modal Asing) と呼ばれる 外国資本の入った企業として分類される 現時点で KBLI 向けに PMA 内での外資の出資比率の制限は敷かれていない 但し 2016 年 5 月 12 日付大統領規程 2016 年第 44 号において エネルギーセクターでの 条件付きで開放されている事業分野 が規定されており 今回の事業範囲では陸上パイプラインの建設は内資のみ 海上パイプラインの建設では外資の参画が 49% までに制限されている 陸上貯蔵施設の建設事業に関しても 内資に限定されている 従い これらインフラの建設部分に関しては 現地 EPC 企業との協業が必要となる また 2006 年 3 月 29 日付商業省規程第 11 号に基づき 卸売 流通業に参画する PMA に対し 現地のディストリビューターを少なくとも 1 社アポイントすることが規定されている 従い 事業開始に際しては現地のディストリビューターとの契約書に対して公証人からの認証取得の上 商業省への登録が必要となる また 業種の区分に関係なく 資本金について 土地建物を除く投資額の合計が 100 億ルピア 引受資本金と払込資本金は同額で 25 億ルピア以上を満たす必要がある 111

115 図表 135 インドネシアにおいて特定の条件付きで開放されている事業分野 ( エネルギーセクター )( 再掲 ) 出所 : インドネシア投資調整庁 日本企業が参画した場合の製品供給及びノウハウの活用 海外での LNG 事業に関して 海外での取り組みを進める日系企業の例は以下の通りである 本事業の事業範囲と想定している LNG の受入基地 パイプライン LNG ローリー輸送など LNG の卸売 流通がその事業範囲に関しても 実績を有している状況にある これら各事業者の活動を踏まえると具体的な製品 ノウハウに関して 多くの分野において日本企業の製品 技術が活用可能であると考えられる 本事業の本事業の事業範囲と想定している LNG の受入基地 パイプライン LNG ローリー輸送など LNG の卸売 流通がその事業範囲に関しても それら全てにおいて以下のような日本企業の製品 ノウハウが活かせるものと考えられる 112

116 図表 136 日系企業の製品 設備 導入設備 日系製品 技術的ポイント 海上 陸上輸送 小型 LNG 船 ローリー一体型タンクコンテナ型タンク ( 鉄道輸送等 ) 樹脂活用した輸送タンク 侵入熱防止 ( 製品品質維持 ) 輸送時の耐震性向上 ( 安全性担保 ) 軽量化 貯蔵 ( ターミナル オンサイト ) 需要 ( 燃料転換 ) 発電需要 炭鉱輸送需要 産業需要 LNG 受入設備 サテライトタンク LNG 充填設備 ( ポンプ等 ) 小型ガスエンジン等発電機 CNG/LNG トラック ( 石炭輸送用等 ) 高効率ボイラー バーナー コジェネレーション設備等 樹脂活用した貯蔵タンク 極低温品に対応した LNG 充填用ポンプ 耐用性向上 メンテナンスフリー 天然ガス高効率発電機の導入 ( 日系重電メーカー各社製品 ) CNG LNG トラック ( 日系トラックメーカー各社製品 ) 天然ガス高効率ボイラー バーナー コジェネレーション設備等 ( 日系メーカー各社製品 ) 図表 137 日系企業の有するノウハウ LNG 受入 リカ ス技術 LNG の受入設備のサイシ ンク エンシ ニアリンク 需給調整ノウハウ オフショア設備エンシ ニアリンク LNG サテライト基地 工業団地向け 大口需要家向けの設備設計 エンシ ニアリンク タ ウンサイシ ンク コストタ ウン LNG トラック輸送 タ ウンサイシ ンク コストタ ウン 需要家との取引管理 ( メータリンク 遠隔監視 ) カ スハ イフ ライン タ ウンサイシ ンク コストタ ウン 輸送効率 メータリンク 遠隔監視 エネルキ ーサーヒ ス 需要家の省エネ診断 コシ ェネ利用促進 燃料転換ノウハウ 発電 設備高効率化 カ スターヒ ン等メンテナンス技術 環境技術 燃料転換 テ ィーセ ル / カ スへの転換設備の設計 調達 建設 コストタ ウン設計 エネルキ ー使用最適化ノウハウ LNG 冷熱利用 冷凍需要 ( 漁業品輸出フ ロセス ) への冷熱利用技術 113

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