N-ニトロソ-フェンフルラミン

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2 脂質異常症 dyslipidemia 治療薬 高脂血症 hyperlipemia 動脈硬化 arteriosclerosis 血清脂質 serum lipid 血漿リポタンパク質 plasma lipoprotein アポリポタンパク質 apolipoprotein リポタンパク質の代謝 ; HDL の質 probucol 主な脂質異常症治療薬 ナイアシン Niacin( ニコチン酸 Nicotinic acid) Fibric acid derivatives Statins:HMG-CoA reductase inhibitors Bile acid-binding resins Ezetimibe

3 肥満 obesity の分子薬理学 #2~65 高脂血症 hyperlipidemia 治療薬 脂質異常症 dyslipidemia #66 ~97 痛風 gout とその治療薬 #98 ~122 allopurinolの機序に惹かれて薬理学者になろうとしました 関節リウマチ rheumatoid arthritis の治療薬 #123~ 分子薬理学分野柳澤輝行

4 National Library of Medicine - Medical Subject Headings 2011 MeSH Nutritional and Metabolic Diseases [C18] Metabolic Diseases [C18.452] Lipid Metabolism Disorders [C ] Dyslipidemias [C ] Hyperlipidemias [C ] + Hypolipoproteinemias [C ] + Smith-Lemli-Opitz Syndrome [C ] Lipid Metabolism, Inborn Errors [C ] Lipodystrophy [C ] + Lipidoses [C ] + Lipomatosis [C ] + Xanthomatosis [C ] +

5 動脈硬化 arteriosclerosis スカベンジャー受容体 酸化 LDL

6 Myocardial infarction

7 脂質異常症の診断基準 ( 血清脂質値 : 空腹時採血 ) 高コレステロール血症総コレステロール 220 mg/dl 高 LDL コレステロール血症 LDL コレステロール 140 mg/dl 低 HDL コレステロール血症 HDL コレステロール <40 mg/dl 高トリグリセリド血症トリグリセリド 150 mg/dl

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10 血清脂質 serum lipid 1 食事由来 2 肝や脂肪組織で合成されたもの血中をリポタンパク質として輸送される血漿リポタンパク質 plasma lipoprotein 血漿脂質はアポ ( リポ ) タンパク質と結合し, リポタンパク質を形成している 従って脂質異常症は高リポタンパク質血症としても把握される すなわち, 高カイ [ キ ] ロミクロン血症 ( 高リポタンパク質血症 Ⅰ 型 ), 高 VLDL 血症, 高 LDL 血症, 低 HDL 血症である ホロタンパク質 holoprotein= アポタンパク質 apoprotein + 補因子 ( 金属イオン, 補欠分子族, 補酵素など )

11 図 9-19 リポタンパク質の構造

12 アポリポタンパク質 apolipoprotein 機能 1. Structural stability 2. Ligands in lipoprotein-receptor interactions 3. Cofactors in enzymatic processes Amphipathic = 両親媒性

13 表 9-9 血漿中のリポタンパク質

14 Chylomicrons VLDL LDL HDL Plasma lipoproteins 食事由来の脂質を小腸から循環血液へ運搬する 肝臓から他組織へ TG を運搬する Ch を末梢に運搬する 他組織から肝臓へ Ch を運搬する LDL Ch= 総 Ch-HDL Ch- 1/5 X 中性脂肪中性脂肪 トリグリセライド 値が 400mg/dL 以下空腹時採血

15 図 9-20 リポタンパク質の代謝の概要

16 表 9-10 主なコレステロール低下薬 HDL の質 エゼチミブ 腸管からのコレステロール吸収 再吸収抑制 LDL VLDL 低下, 肝機能障害 HDL 上昇

17 HDL の多彩な機能 コレステロール引き抜き能と逆転送系 抗炎症作用 抗糖尿病作用 抗感染活性 抗血栓活性 HDL 抗酸化作用 抗アポトーシス活性 血管内皮細胞修復 血管拡張活性 Yamashita S. J Atheroscler Thromb. 2010;17(5):

18 Liver REVERSE CHOLESTEROL TRANSPORT LDL receptor ApoB-containing lipoprotein (VLDL, IDL, LDL) ApoA-Ⅰ ABCA1 SR-BI Scavenger receptor class B CE TG CE CETP ApoA-Ⅰ Intestine ABCA1 Discoidal HDL Small HDL LCAT ABCG1 LCAT Atheroma (Foam cell) Large HDL

19 プロブコールのコレステロール逆転送促進機序 4 Anti-oxidative Function of HDL HDL (lipid poor) 5 Cholesterol efflux 2 SR-B1 ABC1 (?) Macrophage Liver SR LDL-R LDL 1 CETP HDL (lipid rich) ox-ldl 3 Anti-oxidatint of LDL Probucol 1 Matsuzawa Y, et al; Am J Cardiol Tall AR, t al: Arterioscler Thromb Vasc Biol 1999

20 Wise et al. J Biol Chem 2003, 278: Nicotinic acid (Niacin) の作用機序 GPR109A (PUMA-G/HM74A)=NAR nicotinic acid receptor ai b g camp 減少 脂肪細胞 adipocyte ホルモン感受性リパーゼ活性低下 hormone-sensitive lipase (HSL) HSL は ACTH TSH NAd Ad グルカゴンなどで活性化される インスリンによりその活性が抑制される 脂肪組織 : ホルモン感受性リパーゼによる TG 分解を抑制する 血中 FFA 減少

21 Nicotinic acid (Niacin) の作用機序 Adipocyte Nicotinic acid receptor (NAR) NAR ATP camp βar β-adrenergic receptor (βar) Lipid droplet 脂肪滴 Perilipin TAG PKA HSL, ATGL FFA Glycerol triacylglycerol (TAG) hormone-sensitive lipase (HSL) adipose triacylglycerol lipase (ATGL) free fatty acid (FFA) FFA level

22 FFA Nicotinic acid (Niacin) の作用機序 Liver TAG synthesis VLDL synthesis 肝臓 : 1TG 合成を抑制 VLDL 産生が減少 LDL 減少 2HDL-apo-AI クリアランスを減少させる HDL 増加肝外組織 : LPL 活性 TG 減少 副作用は flushing (PG-mediated)>> Aspirin を用いる あるいは低用量から徐々に増やしていく Nicotinamide には脂質異常症治療薬としての作用はないビタミンとしての使用よりも高用量

23 Fibric acid derivatives eg, genfibrozil, fenofibrate; colesevelam (+ type 2 DM) Ligands for peroxisome proliferator-activated receptor a - increase LPL activity - stimulate fatty acid oxidation - reduce apo C-III expression - stimulate apo A-I and apo A-II expression - increase in SREBP-1 LDL TG HDL Sterol regulatory element-binding protein RXRs Transcription PPARs

24 LDL コレステロールレベル調節 肝臓 LDL 受容体を操作することが 血清 LDL コレステロールレベルを調節するのに最も効果的である 肝細胞内コレステロール含量の減少により LDL 受容体発現が増加する 転写調節に関与した薬理作用 Espenshade PJ: J Cell Sci 2006;119: doi: /jcs02866

25 SREBP cleavageactivating protein Sterol regulatory element-binding protein e.g. LDL 受容体 Insig insulin-induced gene sterol regulatory element (COPII 小胞を介して ) basic helix loop helix Horton, J. D. et al. J. Clin. Invest. 2002;109: より改変

26 Statins:HMG-CoA reductase inhibitors Structural analogue of the HMG-CoA intermediate Ac-CoA 遷移状態アナログ Competitively inhibit HMG-CoA reductase HMG-CoA reductase HMG-CoA mevalonate Ch 減少 LDL 受容体増加 血中 LDL 減少 VLDL 産生減少 TG 減少 Cholesterol

27 コレステロール 図 9-22 HMG-CoA 還元酵素阻害薬とコレステロール代謝

28 メバロン酸からコレステロールの間に 活性イソプレン単位 isoprenoid unit イソペンテニル二リン酸 (C5) ジメチルアリル二リン酸 (C5) ゲラニル二リン酸 (C10) ファルネシル二リン酸 (C15) イソプレニル化タンパク質修飾 ファルネシル化 (C15) ゲラニルゲラニル化(C20) 非ステロール成分 ( ドリコール ユビキノンなど )* スクアレン (C30); 閉環 ラノステロール (C30) コレステロール (C27) *Statins による筋肉融解などの副作用

29 低分子量 G タンパ ク質 (Small G) 図 2-14 Small G GDP 不活性型 GTP Pi GEF + + GAP GDP Small G GTP 活性型 イソプレニル化

30

31 Bile acid-binding resins cholestyramine, colestipol; colesevelam (+ type 2 DM) highly positively charged and bind negatively charged bile acids コレステロール (Ch) 胆汁酸 (BA) 7a-hydroxylase( 律速 ) - Negative feedback BA - BA - BA - depletes bile acids pool in liver 便として排泄 increase the synthesis of bile acid from Ch Ch 減少 in liver LDL 受容体増加 血中 LDL 減少

32 Ezetimibe Prevents absorption of 1) Dietary cholesterol 2) Cholesterol excreted in bile Ch 減少 LDL 受容体増加 血中 LDL 減少 Niemann-Pick C1-Like 1 protein (NPC1L1) を阻害して腸管からのコレステロール吸収を抑制する Niemann-Pick 病 : スフィンゴミエリンとコレステロールの臓器内蓄積を来す常染色体劣性の遺伝性脂質代謝異常症で, 少なくとも原因の異なる 2 疾患を含む A 型,B 型はリソソーム酵素である酸性スフィンゴミエリナーゼ (ASM) の異常により,C 型は外因性コレステロールのエステル化障害により生ずる疾患である

33 Niemann-Pick C1-Like 1 protein (NPC1L1) の局在 In situ hybridization Immunohistochemistry Western blot Altmann et al. Science 2004, 303:

34 chylomicron

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36 図 9-21 血清コレステロール低下薬の作用機序 エゼチミブ コレステロール

37 脂質異常症治療薬イノベーション colesevelam

38 表 9-10 主なコレステロール低下薬 HDL の質 エゼチミブ 腸管からのコレステロール吸収 再吸収抑制 LDL VLDL 低下, 肝機能障害 HDL 上昇

39 Relative Risk / Relative Hazard(%) 残された冠動脈疾患発症リスク ( 海外データ ) % 15% % 24% 31% 24% 37% 36% 37% 44% % 87% 76% 69% 76% 85% 63% 64% 63% 56% mg 40mg 40mg 40mg 40mg 40mg 10mg 10mg 20-40mg 20mg シンバスタチン プラバスタチン アトルバスタチンロバスタチンロスバスタチン 代表的な大規模臨床比較試験における 脂質低下による冠動脈疾患発症の相対リスク低下率と残存率 ただし 1 次予防 2 次予防など患者背景が異なっているので 各試験を直接比較することは出来ない Chapman MJ et al. Pharmacol Therapeutics 2010;126:

40 Beyond LDL-cholesterol (Residual risk) 高血圧 糖尿病 メタボリックシンドローム (MetS) 低 HDL-C 血症 高 TG 血症 食後高脂血症 炎症 喫煙

スライド 1

スライド 1 1. 血液の中に存在する脂質 脂質異常症で重要となる物質トリグリセリド ( 中性脂肪 :TG) 動脈硬化に深く関与する 脂質の種類 トリグリセリド :TG ( 中性脂肪 ) リン脂質 遊離脂肪酸 特徴 細胞の構成成分 ホルモンやビタミン 胆汁酸の原料 動脈硬化の原因となる 体や心臓を動かすエネルギーとして利用 皮下脂肪として貯蔵 動脈硬化の原因となる 細胞膜の構成成分 トリグリセリド ( 中性脂肪

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