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1 原料受入試験における FT-IR の活用 平成 21 年 6 月 25 日 大峰堂薬品工業株式会社 高市製薬株式会社 田村薬品工業株式会社 炬口等 織田知那 乾謙一 中島康志 丸岡俊英

2 目 次 Ⅰ. 緒言 1 Ⅱ. 原理 2 1. 赤外吸収スペクトル測定法の原理 2 2.ATR 法の原理 3 Ⅲ. 特異性及び再現性 4 1. 臭化カリウム錠剤法 (KBr 法 ) 及びATR 法の再現性 4 2. 室間再現性 5 3.FT-IR(ATR 法 ) の特異性 7 Ⅳ. 確認試験代替の根拠 法的根拠について 分析データからの根拠 結論 18 Ⅴ. 確認試験代替の手順 原料の確認試験代替可否 原料の確認試験代替手順 代替に至るロット数 定期的な正規法での試験間隔 その他 22 確認試験代替手順のフロー図 23 Ⅵ. 参考文献 24

3 Ⅰ. 緒言 医薬品等に使用する原料は 製造販売承認書に規定された規格にて受入試験を実施し 規格に適合したもののみを使用することができる 製造販売承認書に規定された規格には 日本薬局方 日本薬局方外規格 医薬品添加物規格 別紙規格などがあるが これらの原料の受入試験には ある一定条件のもとで一部試験省略が可能であり GMP 事例集等にその運用が示されている しかしながら 原料受入試験の一部省略を行った場合においても外観及び確認試験は省略することができない 確認試験の項目は 比較的多く 試験業務を円滑に行うことができない場合がある 一方 最近の動向では 日本薬局方の確認試験は赤外吸収スペクル測定法及び紫外吸収スペクトル測定法を第一選択肢としている ( 第十六改正日本薬局方医薬品各条原案作成要領の実務ガイド ) そこで 確認試験において 特異性に優れており 精度 再現性がよく 簡便であり 更に原料 試薬試液等の限りある資源を有効に使用できる一つの方法として 赤外吸収スペクル測定法に着目し 確認試験の代替法として活用できるか否かについて検討した 赤外吸収スペクトルの測定に関しては フーリエ変換形赤外分光光度計 (FT-IR) を用い また 測定方法の中でも非常に簡便で精度の高い減衰全反射分光法 (ATR 法 ) を用いて検討した結果 代替法として可能であるとの結論に達したので報告する - 1 -

4 Ⅱ. 原理 1. 赤外吸収スペクトル測定法の原理 物質に光を照射したとき その一部は吸収され また散乱されるが 残りの光は透過する 光として赤外線 (infrared rays) を照射した時には 分子内に存在する原子が結合を介して振動していることに由来する吸収が認められ また 散乱光の中に この振動に起因する変化が認められる 赤外線の吸収を測定し 記録したものが赤外吸収スペクトルである 赤外吸収スペクトル測定法は 赤外線が試料を通過するときに吸収される度合いを 各波数について測定する方法で 通例 横軸に波数を 縦軸に透過率 ( 又は吸光度 ) をとったグラフで示される 赤外吸収スペクトルの吸収波数とその強度は 対象とする物質の化学構造によって定まることから 赤外吸収スペクトルが一致すれば 同じ物質であると確認 ( 同定 identification) することができる また この赤外線の吸収は 試料の濃度が薄ければ Lambert-Beer の法則に従うので 定量分析を行うこともできる (1) 原理原子間の結合は 長さが一定不変というものではなく 伸び縮み ( 伸縮振動 ) や二つの結合角の規則的な変化 ( 変角振動 ) をしている つまり球 ( 原子 ) が バネ でつながれて周期的な振動をしているようなものと考える事ができる この原子間振動のエネルギーの準位は量子化されており またその振動数は電磁波のうち 赤外線の 2.5~25μmの波長領域の振動数 ( 波数では4000~400cm -1 ) に相当している この振動と等しい振動数の赤外線が照射されると その光の一部が吸収される 化学結合の バネ の強さは 三重結合や二重結合 単結合といった結合の種類や 結合の両側についた元素によって異なる 水酸基 カルボニル基 ニトロ基 芳香環などの官能基では 例えば カルボニル基の炭素と酸素の二重結合の振動に基づいて吸収される赤外線の波数は アセトン アセトアルデヒド 酢酸エチル あるいは安息香酸などにおいてカルボニル基を取りまく原子によって若干の違いはあっても ほぼ等しい (1700cm -1 ) このような官能基に特徴的な吸収を特性吸収という また官能基が異なれば 特性吸収の波数も違ってくる そこで 赤外吸収スペクトルを測定することによって どのような官能基が分子内に存在するのかを推定することができるので 有機化合物の構造解析に利用される 日局 では 医薬品の確認試験に利用されるが 標準となる医薬品のスペクトルと試験される試料のスペクトルとが一致することで確認を行う試験である (2) 装置 フーリエ変換形赤外分光光度計 (FT-IR:Fourier Transform InfraRed spectrometer) の特長 1) 光の損失が少なく 高感度で 反射光を利用する方法で測定ができる 2) 繰り返し積算することで S/N 比が向上する 3) 差スペクトル 二次微分 波形分離など ソフトウエアを活用して 様々な情報を取り出すことが出来る 4) コンピュータ上で スペクトルのデータ ベースを利用した比較検索や同定ができる 5) 波数精度が高い ( 全波数領域において不変 ) - 2 -

5 フーリエ変換 ( 数学用語 ) 周期波形や孤立波形の持つ周波数成分は いわゆるスペクトル ( 周波数分布 ) として表されるが時間関数としての波形を 周波数の関数としてのスペクトル ( 振幅 位相 エネルギー パワーなどの周波数分布 ) に変換するための基礎なる数学操作が フーリエ級数展開やフーリエ変換である 2.ATR 法の原理 ATR 法とは ATR( 減衰全反射 ) プリズム面に試料を密着させ その反射スペクトルを測定する 光は屈折率の大きい物質 ( プリズム ) から 小さい物質 ( 測定試料 ) へ進む場合 入射角が臨界角より大きいと全反射する ATR 法 ( 減衰全反射分光法 ) とは 高屈折率媒質と測定試料との界面において全反射が起こるような条件に入射角を設定し 赤外線を照射すると 赤外線は測定試料表層部に若干浸透してから反射する そこで 反射スペクトルを測定すると 測定試料に赤外吸収のない領域では光はそのまま全反射し 吸収のある領域ではその吸収の強さに応じて反射率が低下する したがって この反射光の光量を測定すれば 透過スペクトルとほとんど同じようなATRスペクトルが得られる すなわち ATRスペクトルは反射光を分光して得られるスペクトルである 赤外領域で透明で 且つ高い屈折率を持つ媒質には臭化ヨウ化タリウム (KRS-5) セレン化亜鉛 ゲルマニウムなどがある 試料セルに用いるプリズムの屈折率が 試料の屈折率よりも大きいことが必要である 有機化合物の屈折率は 1.4~1.6 のものが多いので KRS-5( 屈折率 2.37: 爪で傷つくくらい柔らかく また有毒なので取り扱いには十分注意する ) やZnSe( 屈折率 2.4) となり 測定波数範囲はKRS-5では~400cm -1 ZnSeでは~650cm -1 ゲルマニウムでは~700cm -1 となる ( 透過範囲の物性 ) <ATRの基本構造 > クリスタルはセレン化亜鉛 (ZnSe) または臭化ヨウ化タリウム (KRS-5) とダイアモンドの合成物 - 3 -

6 Ⅲ. 特異性及び再現性 1. 臭化カリウム錠剤法 (KBr 法 ) 及び ATR 法の再現性 (1) 方法同一試料を用いて臭化カリウム錠剤法 (KBr 法 ) で赤外吸収スペクトルを3 回繰り返し測定した結果と ATR 法を用いて赤外吸収スペクトルを3 回繰り返し測定した結果との比較により どちらの測定方法が優れた再現性を示すかを検証する (2) 検証に用いた成分 1アセトアミノフェン 2タウリン ( アミノエチルスルホン酸 ) (3) 結果 1) アセトアミノフェンアセトアミノフェンを用いた臭化カリウム錠剤法 (KBr 法 ) 及びATR 法で測定した赤外吸収スペクトルをそれぞれ図 1(KBr 法 ) 及び図 2(ATR 法 ) に示した 図 1に示すとおり 臭化カリウム錠剤法 (KBr 法 ) により測定した結果 各吸収ピークの強度に差があり 測定毎における吸収強度によるばらつきが認められた 一方 図 2のATR 法により測定した結果 各吸収ピークは ほぼ同一強度の吸収を示し 測定毎にほぼ同一吸収の強度が認められた 図 1 アセトアミノフェン KBr 法 図 2 アセトアミノフェン ATR 法 97.5 アセトアミノフェン07208KBr1 アセトアミノフェン07208KBr2 アセトアミノフェン07208KBr アセトアミノフェン07208ATR1 アセトアミノフェン07208ATR2 アセトアミノフェン07208ATR アセトアミノフェン KBr アセトアミノフェン07208 ATR ) タウリンタウリン ( アミノエチルスルホン酸 ) を用いた臭化カリウム錠剤法 (KBr 法 ) 及び ATR 法で測定した赤外吸収スペクトルをそれぞれ図 3(KBr 法 ) 及び図 4(ATR 法 ) に示した 図 3に示すとおり 臭化カリウム錠剤法 (KBr 法 ) により測定した結果 680c m -1 付近で吸収の相違が認められる また 上記 1) のアセトアミノフェンの場合と同様に各吸収ピークの強度に差があり 測定毎における吸収強度によるばらつきが認められた 一方 図 4のATR 法により測定した結果 4000~3200cm -1 付近で吸収強度について若干の差が認められるものの 同一波数の所に同様の吸収が認められ 吸 - 4 -

7 収強度によるばらつきがなかった最大吸収の1200~1000cm -1 付近でも 測定毎にほぼ同一の吸収強度が認められた 図 3 タウリン KBr 法 図 4 タウリン ATR 法 タウリン ( アミノエチルスルホン酸 ) Lot.4713 KBr 法 1 タウリン ( アミノエチルスルホン酸 ) Lot.4713 KBr 法 2 タウリン ( アミノエチルスルホン酸 ) Lot.4713 KBr 法 タウリン ( アミノエチルスルホン酸 ) Lot.4713 ATR1 タウリン ( アミノエチルスルホン酸 ) Lot.4713 ATR2 タウリン ( アミノエチルスルホン酸 ) Lot.4713 ATR タウリン ( アミノエチルスルホン酸 ) Lot タウリン ( アミノエチルスルホン酸 ) Lot (4) 考察臭化カリウム錠剤法 (KBr 法 ) による測定では アセトアミノフェン及びタウリンの吸収強度に顕著な差が認められた これは錠剤作成時における錠剤の質 ( 濃度 透明度 水分等 ) に起因するものであると考えられる つまり 同一試料を用いて測定を行っているにもかかわらず 赤外吸収スペクトルは錠剤の質に左右されやすいので 満足のいく結果を繰り返し得ようとするのは困難であると考えられる 一方 ATR 法によりアセトアミノフェン及びタウリンを測定した場合 臭化カリウム錠剤法 (KBr 法 ) のように吸収強度の差が認められなかった ATR 法では 臭化カリウム錠剤法 (KBr 法 ) とは異なり 錠剤の質が測定データに影響するような要因が少なく 良好な結果を得ることができると考えられる 従って 臭化カリウム錠剤法 (KBr 法 ) とATR 法を比較した場合では ATR 法の方が再現性は優れていると考えられる また 1 回の測定に要する時間が臭化カリウム錠剤法 (KBr 法 ) を用いて赤外吸収スペクトルを測定する場合では約 7~8 分であるのに対し ATR 法を用いて赤外吸収スペクトルを測定する場合では約 2~3 分である 従って ATR 法は 分析時間においても臭化カリウム錠剤法の約 1/3であるという点で優れていると考えられる 以上より 赤外吸収スペクトルの測定方法として ATR 法が 短時間で測定ができ 繰り返し精度の良い 再現性に優れた方法であるといえる 2. 室間再現性 (1) 方法測定場所 測定者 測定時間等の各条件が異なる3 施設 ( 大峰堂薬品工業株式会社 高市製薬株式会社 田村薬品工業株式会社 ) でATR 法を用いて同一試料の赤外吸収スペクトルを測定し 得られた結果を比較することにより 室間再現性を検証する (2) 検証に用いた成分 1ステアリン酸マグネシウム - 5 -

8 (3) 結果 3 施設がATR 法を用いて同一試料 ( ステアリン酸マグネシウム ) の赤外吸収スペクトルを測定し 得られた結果を図 5 図 6 及び図 7に示す 図 5 6 及び7を比較した結果 測定場所 測定者 測定時間等の各条件が異なっているにもかかわらず 3 施設が測定したそれぞれの赤外吸収スペクトルは ステアリン酸マグネシウムの主な吸収帯である30 00~2800cm -1 付近及び10~1400cm -1 付近の波数で同一の吸収を示し 酷似した赤外吸収スペクトルが得られた 図 5 ステアリン酸マグネシウム 図 6 ステアリン酸マグネシウム ( 大峰堂薬品工業株式会社 ) ( 高市製薬株式会社 ) ステアリン酸マグネシウム cm ステアリン酸マク ネシウム ATR 図 7 ステアリン酸マグネシウム ( 田村薬品工業株式会社 ) ステアリン酸 Mg Lot (4) 考察測定場所 測定者 測定時間等の各条件が異なる3 施設間で測定したステアリン酸マグネシウムの赤外吸収スペクトルは 同一の波形及び吸収が認められ 非常に酷似した赤外吸収スペクトルが確認できた 従って 室間再現性 ( 異なった測定場所 測定者 測定時間等における再現性 ) に関しては 赤外吸収スペクトルを測定する上で ATR 法を用いた測定方法は 非常に有効な測定法であると考えられる - 6 -

9 3.FT-IR(ATR 法 ) の特異性 (1) 方法化学構造の似かよった類似物質をFT-IR(ATR 法 ) で測定し 個々の確認が可能であるかを検証する (2) 検証に用いた成分 1) 化学物質 1クエン酸水和物及びクエン酸ナトリウム水和物 2カフェイン水和物及び無水カフェイン 3クロルフェニラミンマレイン酸塩及び d-クロルフェニラミンマレイン酸塩 4リボフラビン リボフラビン酪酸エステル及びリボフラビンリン酸エステルナトリウム 5パラオキシ安息香酸プロピル及びパラオキシ安息香酸ブチル 6ステアリン酸カルシウム ステアリン酸マグネシウム及びステアリン酸ポリオキシル40 7カルメロース カルメロースナトリウム及びカルメロースカルシウム 8ヒドロキシプロピルセルロース及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 9マクロゴール4000 及びマクロゴール00 10 結晶セルロース101 及び結晶セルロース 流動パラフィン及び軽質流動パラフィン 2) 生薬 1センナ末 ダイオウ末 2ニンジン末 オウバク末及びカンゾウ末 (3) 結果 1) 化学物質 1クエン酸水和物 (C 6 H 8 O 7 H 2 O:210.14) 及びクエン酸ナトリウム水和物 (C 6 H 5 Na 3 O 7 2H 2 O:294.10) 図 8のとおり クエン酸水和物は10~cm -1 付近に特異な吸収を示し クエン酸ナトリウム水和物は1800~10cm -1 付近に特異な吸収を示した 従って クエン酸水和物及びクエン酸ナトリウム水和物は個々の確認が可能であった 図 8 クエン酸水和物及びクエン酸ナトリウム水和物 クエン酸水和物 ATR クエン酸ナトリウム水和物 7701ATR クエン酸水和物クエン酸ナトリウム水和物 クエン酸水和物 ATR

10 2 カフェイン水和物 (C 8 H 10 N 4 O 2 H 2 O:212.21) 及び無水カフェイン (C 8H 10 N 4 O 2 :194.19) 図 9のとおり カフェイン水和物は30~3200cm -1 付近に無水カフェインにはない特異な吸収 (H 2 O) を示した 従って 無水カフェインとカフェイン水和物は個々の確認が可能であった 図 9 無水カフェイン及びカフェイン水和物 無水カフェイン ATR1 カフェインD112419ATR1 無水カフェインカフェイン水和物 無水カフェイン ATR クロルフェニラミンマレイン酸塩 (C 16 H 19 ClN 2 C 4 H 4 O 4 :3.86) 及び d-クロルフェニラミンマレイン酸塩 (C 16 H 19 ClN 2 C 4 H 4 O 4 :3. 86) 図 10のとおり 1580cm -1 付近 1470cm -1 付近 1200cm -1 付近及び870cm -1 付近の吸収について 両者では透過率に差が認められ また クロルフェニラミンマレイン酸塩には 1370cm -1 付近に特異な吸収を示した 従って クロルフェニラミンマレイン酸塩及び d-クロルフェニラミンマレイン酸塩は個々の確認が可能であった 図 10 クロルフェニラミンマレイン酸塩及び d- クロルフェニラミンマレイン酸塩 マレイン酸クロルフェニラミン55010SATR1 d-マレイン酸クロルフェニラミン71020atr1 クロルフェニラミンマレイン酸塩 d- クロルフェニラミンマレイン酸塩 マレイン酸クロルフェニラミン 55010S ATR

11 4 リボフラビン (C 17 H 20 N 4 O 6 :373.36), リボフラビン酪酸エステル (C 33H 44 N 4 O 10 :656.72) 及びリボフラビンリン酸エステルナトリウム (C 17H 20 N 4 NaO 9 P:478.33) 図 11のとおり リボフラビンは1420cm -1 付近及び720cm -1 付近に特異な吸収を示し リボフラビン酪酸エステルは3200~2800cm -1 付近に特異な吸収を示し リボフラビンリン酸エステルナトリウムは1300cm -1 付近にリボフラビン及びリボフラビン酪酸エステルにはある吸収がなかった 従って リボフラビン リボフラビン酪酸エステル及びリボフラビンリン酸エステルナトリウムは個々の確認が可能であった 図 11 リボフラビン, リボフラビン酪酸エステル及びリボフラビンリン酸エステルナトリウム リボフラビン酪酸エステル Lot.5X080S リボフラビン Lot.LDJEA02507 リボフラビンリン酸エステルNa Lot.UEB リボフラビンリボフラビン酪酸エステルリボフラビンリン酸エステルナトリウム パラオキシ安息香酸プロピル (C 10 H 12 O 3 :180.20) 及びパラオキシ安息香酸ブチル (C 11 H 14 O 3 :194.23) 図 12のとおり パラオキシ安息香酸プロピルは3280cm -1 付近 1440c m -1 付近及び970cm -1 付近に特異な吸収を示し パラオキシ安息香酸ブチルは 3380cm -1 付近及び950cm -1 付近に特異な吸収を示した 従って パラオキシ安息香酸プロピル及びパラオキシ安息香酸ブチルは個々の確認が可能であった 図 12 パラオキシ安息香酸プロピル及びパラオキシ安息香酸ブチル 97.5 パラオキシ安息香酸プロピル Lot.BB7307 パラオキシ安息香酸ブチル Lot.K738Y パラオキシ安息香酸プロピルパラオキシ安息香酸ブチル

12 6 ステアリン酸カルシウム ( 主としてステアリン酸 (C 18 H 36 O 2 :284.48) 及びパルミチン酸 (C 16 H 32 O 2 :256.42) のカルシウム塩 ) ステアリン酸マグネシウム ( 主としてステアリン酸 (C 18 H 36 O 2 :284.48) 及びパルミチン酸 (C 16 H 32 O 2 :256.42) のマグネシウム塩 ) 及びステアリン酸ポリオキシル 40(H(OCH 2 CH 2 ) n OCOC 17 H 35 n は約 40) 図 13 のとおり ステアリン酸カルシウムは 1540cm -1 付近及び 1440~14 00cm -1 付近にステアリン酸マグネシウム及びステアリン酸ポリオキシル 40 にはない特異な吸収を示し ステアリン酸ポリオキシル 40 は 1740cm -1 付近にステアリン酸カルシウム及びステアリン酸マグネシウムにはない特異な吸収を示した 従って ステアリン酸カルシウム ステアリン酸マグネシウム又はステアリン酸ポリオキシル 40 は個々の確認が可能であった 図 13 ステアリン酸カルシウム ステアリン酸マグネシウム及びステアリン酸ポリオキシル ステアリン酸 Ca Lot.70839C ステアリン酸 Mg Lot ステアリン酸ポリオキシル40 Lot.2892 ステアリン酸カルシウムステアリン酸マグネシウムステアリン酸ポリオキシル カルメロース ( セルロースの多価カルボキシメチルエーテル ) カルメロースナトリウム ( セルロースの多価カルボキシメチルエーテルのナトリウム塩 ) 及びカルメロースカルシウム ( セルロースの多価カルボキシメチルエーテルのカルシウム塩 ) 図 14 に示すとおり 分析データを比較したところ カルメロースナトリウムとカルメロースカルシウムの赤外吸収スペクトルには 吸収強度の差が認められたものの波形は酷似しており個々の確認は不可能であった しかし カルメロースの赤外吸収スペクトルは 1740cm -1 付近に特異な吸収を示し カルメロースナトリウム及びカルメロースカルシウムにある 10cm -1 付近に吸収を示さなかった 従って カルメロースとカルメロースナトリウム 並びにカルメロースとカルメロースカルシウムは個々の確認が可能であった 図 14 カルメロース カルメロースナトリウム及びカルメロースカルシウム カルメロース ( 黒 ) カルメロースナトリウム ( 赤 ) カルメロースカルシウム ( 青 ) カルメロースカルメロースナトリウムカルメロースカルシウム cm

13 8ヒドロキシプロピルセルロース ( セルロースのヒドロキシプロピルエーテル ) 及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース ( セルロースの低置換度ヒドロキシプロピルエーテル ) 図 15のとおり ヒドロキシプロピルセルロースは840cm -1 付近に低置換度ヒドロキシプロピルセルロースにはない特異な吸収を示した 従って ヒドロキシプロピルセルロースと低置換度ヒドロキシプロピルセルロースは個々の確認が可能であった 図 15 ヒドロキシプロピルセルロース及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース ヒドロキシプロピルセルロース ( 黒 ) 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース ( 赤 ) ヒドロキシプロピルセルロース低置換度ヒドロキシプロピルセルロース cm-1 9マクロゴール4000 及びマクロゴール00 図 16のとおり マクロゴール4000 及びマクロゴール00は 同じ特異的な吸収ピークを示し 非常に酷似した赤外吸収スペクトルが認められ 個々の確認は不可能であった 図 16 マクロゴール 4000 及びマクロゴール マクロコ ール4000S801140ATR1 マクロコ ール00Z04071ATR1 マクロゴール 4000 マクロゴール マクロコ ール4000S ATR

14 10 結晶セルロース101 及び結晶セルロース301 図 17のとおり 結晶セルロース101 及び結晶セルロース301は 同じ特異的な吸収ピークを示し 非常に酷似した赤外吸収スペクトルが認められ 個々の確認は不可能であった 図 17 結晶セルロース 101 及び結晶セルロース 結晶セルロース101 Lot.16C1 結晶セルロース301 Lot.3765 結晶セルロース 301 結晶セルロース 流動パラフィン及び軽質流動パラフィン図 18のとおり 流動パラフィン及び軽質流動パラフィンは 同じ特異的な吸収ピークを示し 非常に酷似した赤外吸収スペクトルが認められ 個々の確認は不可能であった 図 18 流動パラフィン及び軽質流動パラフィン 軽質流動ハ ラフィン080326ATR1 流動ハ ラフィンME-29ATR1 軽質流動パラフィン流動パラフィン 軽質流動ハ ラフィン ATR

15 2) 生薬の場合 12センナ末 ダイオウ末図 19のとおり センナ末及びダイオウ末は ほぼ同様な吸収ピークを示し 酷似した赤外吸収スペクトルが認められ 個々の確認は不可能であった 図 19 センナ末及びダイオウ末 センナ末 ( 黒 ) ダイオウ末 ( 赤 ) センナ末ダイオウ末 cm-1 13ニンジン末 オウバク末及びカンゾウ末図 20のとおり ニンジン末 オウバク末 及びカンゾウ末は ほぼ同様な吸収ピークを示し 酷似した赤外吸収スペクトルが認められ 個々の確認は不可能であった 図 20 ニンジン末 オウバク末及びカンゾウ末 ニンジン末 ( 黒 ) オウバク末 ( 赤 ) カンゾウ末 ( 青 ) ニンジン末オウバク末カンゾウ末 cm

16 表 1 FT-IRでの判別結果対象物質クエン酸水和物クエン酸ナトリウム水和物カフェイン水和物無水カフェインクロルフェニラミンマレイン酸塩 d-クロルフェニラミンマレイン酸塩リボフラビンリボフラビン酪酸エステルリボフラビンリン酸エステルナトリウムパラオキシ安息香酸プロピルパラオキシ安息香酸ブチルステアリン酸カルシウムステアリン酸マグネシウムステアリン酸ポリオキシル 40 化学物質カルメロースカルメロースナトリウムカルメロースカルメロースカルシウムカルメロースナトリウムカルメロースカルシウムヒドロキシプロピルセルロース低置換度ヒドロキシプロピルセルロースマクロゴール 4000 マクロゴール 00 結晶セルロース 101 結晶セルロース 301 流動パラフィン軽質流動パラフィンセンナ末ダイオウ末生薬ニンジン末オウバク末カンゾウ末 判別できる FT-IRでの判別 判別できない

17 (4) 考察 1) 化学物質についてクエン酸水和物とクエン酸ナトリウム水和物の違いは3 個あるカルボン酸の水素がナトリウムに置き換わる違いで個々の確認が可能であった カフェイン水和物及び無水カフェインのような結晶水の有無により30~32 00cm -1 付近にH 2 O 由来の特有の吸収を示し 個々の確認が可能であった クロルフェニラミンマレイン酸塩及び d-クロルフェニラミンマレイン酸塩のように鏡像異性体のd 体及びl 体の両方が存在する成分 あるいはd 体単体で存在する成分についても個々の確認が可能であった 従って クエン酸水和物及びクエン酸ナトリウム水和物 リボフラビン, リボフラビン酪酸エステル及びリボフラビンリン酸エステルナトリウム パラオキシ安息香酸プロピル及びパラオキシ安息香酸ブチル ステアリン酸カルシウム, ステアリン酸マグネシウム及びステアリン酸ポリオキシル40 カルメロース及びカルメロースナトリウム 及び カルメロース及びカルメロースカルシウム のように成分中の結合の一部が異なっている成分の構造の違い カフェイン水和物及び無水カフェイン のように水分子の有無の違い 並びに クロルフェニラミンマレイン酸塩及び d-クロルフェニラミンマレイン酸塩 のように鏡像異性体のd 体単体 若しくはd 体及びl 体の両方を含むという含有する異性体の違い あるいは ヒドロキシプロピルセルロース及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロース のようにセルロースの一部をヒドロキシプロピルエーテルに置換した置換度の差などの違いについては 赤外吸収スペクトルに特異性を持たせることにより 個々の成分の確認を可能としていると考えられる 以上より FT-IR(ATR 法 ) は 多くの成分が単独で確認でき かつ有効な手段であると考える ただし カルメロースナトリウム及びカルメロースカルシウム のように個々で確認ができない成分もあることから これらの成分については個々に検証する必要がある マクロゴール4000とマクロゴール00 結晶セルロース101と結晶セルロース301 流動パラフィンと軽質流動パラフィンの各類似物質は 非常に酷似した赤外吸収スペクトルを示していることから これらの各類似物質を判別することは困難である このように 化学原料における重合数及びグレード等の異なった類似物質では 類似物質における個々の特異的な吸収ピークを認めることが不可能であった しかしながら これらの類似物質を個々に判別できなくとも 例えば 以下のとおり 他の化学物質との判別は可能であり 確認試験の代替法としては有用であると考えられる 1マクロゴール4000とマクロゴール00の場合マクロゴール4000 マクロゴール00は エチレンオキシドと水との付加重合体で HOCH 2 (CH 2 OCH 2 ) n CH 2 OHで表され nは前者が 59~84 であり 後者が 165~210 である 物質的にはエチレンオキシドのn 数による違いであり 赤外吸収スペクトルは同一になり 区別することはできない 一方 日局では 確認試験方法は両者共に同一であり 確認試験を行っても両者の区別はできない 両者の区別は平均分子量試験により行っている これらのことから FT-IR(ATR 法 ) でマクロゴール4000とマクロゴール00の区別ができなくとも 他の物質との判別が可能であるため確認試験の代替法としては有用であると考えられる

18 < マクロゴール4000 及びマクロゴール00の日局での確認試験方法 > 本品 0.05g を希塩酸 5mL に溶かし 塩化バリウム試液 1mL を加えて振り混ぜ 必要ならばろ過し ろ液にリンモリブデン酸 n 水和物溶液 (1 10)1mL を加えるとき 黄緑色の沈殿を生じる 2 結晶セルロース101と結晶セルロール301の場合結晶セルロース101と結晶セルロール301は両者とも日局結晶セルロースであり 粒度の異なるグレード違いで 物質的には同じものである 従って 両者をFT-IR(ATR 法 ) で区別できなくとも 他の物質との判別が可能であるため確認試験の代替法としては有用であると考えられる 3 流動パラフィンと軽質流動パラフィンの場合流動パラフィン 軽質流動パラフィンは 石油から得た液状の炭化水素類の混合物である 前者は重質であり 重質と軽質は比重と粘度によって区別される 物質的には両者共に炭化水素類の混合物であり 赤外吸収スペクトルは同一になり 赤外吸収スペクトルによる区別はできない 一方 日局では 確認試験方法は両者共に同一であり 確認試験を行っても両者の区別はできない 両者の区別は比重と粘度で行っている これらのことから FT-IR(ATR 法 ) で流動パラフィンと軽質流動パラフィンの区別ができなくとも 他の物質との判別が可能であるため確認試験の代替法としては有用であると考えられる < 流動パラフィン及び軽質流動パラフィンの日局での確認試験方法 > (1) 本品を磁製皿にとり 強く加熱して点火するとき 明るい炎をだして燃え パラフィン蒸気のにおいを発する (2) 本品 0.5g にイオウ 0.5g を加え 注意して振り混ぜながら加熱するとき 硫化水素のにおいを発する 2) 生薬について植物由来の生薬はセルロース系の吸収ピークに帰属する赤外吸収スペクトルを示す場合が多数を占めると考えられる これは図 17に示した結晶セルロース 図 19に示したセンナ末 ダイオウ末 図 20に示したニンジン末 オウバク末 カンゾウ末の各赤外吸収スペクトルを比較すると 1100~1000cm -1 付近に見られる吸収 並びに 3400~3200cm -1 付近に認められる吸収はセルロース特有な吸収であり 全体に赤外吸収スペクトルも酷似している 従って 植物由来の生薬の場合は 生薬中に大半を占めているセルロース成分の特異な吸収ピークにより 各生薬に含有する微量成分の赤外吸収ピークは打ち消されていると思われ 基本的に個々に確認することは困難であると考えられる

19 Ⅳ. 確認試験代替の根拠 1. 法的根拠について原料等の確認試験を行う場合 赤外吸収スペクトルを代替として利用することができる法的根拠を下記に示した (1) 原料の確認試験が多項目あり すべての項目の確認試験を実施しなくても目的とする原料であることの確認を行うことができるという合理的な根拠がある場合 例えばある官能基の確認試験について確認試験項目たる呈色試験によらずとも赤外吸収スペクトルを得ていることにより十分確認することができる場合においては 確認試験の当該項目の実施を省略しても良いとされている (GMP 事例集 奈良県 GMP 整合化検討会報告書, p14(h12.6)) (2) 確認試験については 原則として規格に記載されたすべての試験方法を実施することにより判定されるべきであるが 以下に示すような内容が合理的に説明できる場合には その一部を省略できるとされている 1) 規定された確認試験法以外の確認試験から 特異性のある試験方法を実施する場合 例. 官能基の確認試験としての赤外吸収スペクトル (GMP 事例集 奈良県 GMP 整合化検討会報告書, p14(h12.6)) (3) 日本薬局方に規定する試験法に代わる方法で それが規定の方法以上の真度及び精度がある場合は その方法を用いることができる また 分析法バリデーションにおいて 確認試験のような数値で表されない試験方法の場合 その真度については 特異性の高い分析法であることを示すことにより 分析法の偏りが小さいことが推論できるとなっている よって 確認試験として 特異性に優れ 精度の高い試験方法であれば 確認試験の有用な代替法の根拠となり得ると考えられる ( 日局 15 通則 13)( 日局 15 参考情報 25 分析法バリデーション ) 2. 分析データからの根拠赤外吸収スペクトル測定法の特異性及び精度の分析データより 確認試験の代替法として赤外吸収スペクトル測定法を用いることができる根拠を下記に示した (1) 精度 1) 併行精度 ( 繰り返し精度 ) Ⅲ. 特異性及び再現性 の 1. 臭化カリウム錠剤法 (KBr 法 ) 及びATR 法の再現性 において その測定比較結果で示されるように 臭化カリウム錠剤法 (KBr 法 ) 及びATR 法で測定した赤外吸収スペクトルは ともに 3 回の繰り返し精度について 再現性の良い分析チャートが得られた また 赤外吸収スペクトルデータの比較についても 臭化カリウム錠剤法 (KBr 法 ) に比べて ATR 法の方が3 回の繰り返し測定データは 吸収強度 ( 若しくは 透過率の強度 ) にばらつきがなく 非常に一致した赤外吸収スペクトルデータが得られた よって 赤外吸収スペクトル測定法の中でATR 法は 併行精度 ( 繰り返し精度 ) が最も優れた測定方法であるといえる

20 2) 室間再現性精度 Ⅲ. 特異性及び再現性 の 2. 室間再現性 についての検証結果において 同一試料 ( ステアリン酸マグネシウム ) を用いたATR 法による赤外吸収スペクトルに関する3 施設間における再現性の測定比較結果で示されるように 測定した3 施設では 測定場所及び測定者が3 施設共に異なっているにもかかわらず 3 施設でATR 法により測定された赤外吸収スペクトルの測定データは 吸収ピーク及び波形に全く差は認められなく 非常に酷似した赤外吸収スペクトルが得られた よって ATR 法による赤外吸収スペクトル測定法は 室間の再現性の精度において優れた分析方法であるといえる (2) 特異性 Ⅲ. 特異性及び再現性 の 3.FT-IR(ATR 法 ) の特性 の検証結果において 各類似物質の測定比較結果で示されるように クエン酸水和物とクエン酸ナトリウム水和物 リボフラビンとリボフラビン酪酸エステル 並びステアリン酸マグネシウム ( 又は ステアリン酸カルシウム ) とステアリン酸ポリオキシル40 等の類似物質の赤外吸収スペクトルは 特有の官能基により 個々に識別が可能である結果が得られた また 分析法バリデーションでは 確認試験に必要なパラメータとして 特異性があげられており 特異性とは 試料中に共存すると考えられる特質の存在下で 分析対象物を正確に測定する能力のことで 分析法の識別能力を表す と示されている ( 日局 15 参考情報 25 分析法バリデーション ) よって 赤外吸収スペクトルは 特異性の高い優れた分析方法であるといえる 3. 結論赤外吸収スペクトル測定法は 法的根拠により 確認試験の代替法として利用することは可能であり 更にその特異性は非常に優れていることから 確認試験法としての真度に優れていると考えられる 次に 赤外吸収スペクトル測定法の中で ATR 法は 併行精度 ( 繰り返し精度 ) 及び室間再現性精度において 最も優れている測定方法と言える 従って ATR 法による赤外吸収スペクトル測定法は 確認試験法として 特異性 ( 真度 ) 並びに精度 ( 併行精度及び室間再現性精度 ) に優れた試験方法であることから 日本薬局方でも示されているように 確認試験法として代替できる試験方法であると考えられる また ATR 法による赤外吸収スペクトル測定法は どこで測定しても 誰が測定しても どのメーカの分析機器を使用しても 同一のスペクトルデータ 並びに原料特有なスペクトルデータが得られることから 確認試験の代替法として 適切な分析方法であるといえる

21 Ⅴ. 確認試験代替の手順 1. 原料の確認試験代替可否 FT-IR(ATR 法 ) で確認試験の代替を行う場合の対象について規定する (1) 化学薬品原料の場合 : 基本的に代替可能である (2) 生薬 生薬エキスの場合 : 基本的に不可能であるが 個別に検討し 代替できる場合がある (3) 漢方エキスの場合 : 基本的に不可能である 解説 1 化学薬品原料の場合 参照スペクトルでの確認が容易である 2 生薬は 天産物であり 産地 収穫年度等により赤外吸収が異なる場合があり 参照スペクトルでの確認は困難である 1) 植物生薬の場合 セルロース系の集合体と考えられるため 特異的な赤外吸収を得ることが困難である このため 赤外吸収スペクトルによる判別は困難な場合が多く 基本的には確認試験の代替は不可能である ただし 植物生薬の場合でも特異的な赤外吸収を有する場合や動物生薬においては 赤外吸収スペクトルにより判別できる場合もある このような場合は 個別に代替の可否を検証する 2) 鉱物生薬の場合 鉱物生薬に含まれる化合物の組成 並びに構成により 赤外吸収スペクトルによる判別できる場合もある この場合は 個別に代替の可否を検証する 3) 漢方エキスの場合 複数の生薬が水又は 30% 以下のエタノール溶液で抽出されるため セルロース系の集合体となってしまう このため 赤外吸収スペクトルはほぼ同一になり 区別は不可能である 2. 原料の確認試験代替手順 FT-IR(ATR 法 ) で確認試験の代替を行う場合 代替の可否の検証手順を規定する (1) 自社原料のうち 類似の化学構造を有する原料の有無を確認する (2) 類似の化学構造を有する原料があれば 赤外吸収スペクトルを比較し 特異的な吸収があり判別可能かを検証する (3) 上記 (2) で判別が可能であれば代替可能と判断する (4) 上記 (2) で判別が不可能であれば化学的特性や規格等を検証し 代替の可否を判断する (5) 上記 (4) で代替が可能であると判断できる場合には その判断根拠を製品標準書等に明記する (6) 上記 (4) で代替が不可であると判断された場合には 確認試験の代替は行わない また この判断理由が 既に確認試験の代替を行っている原料によるものである場合は 当該原料の確認試験の代替を取り消すものとする 解説 1 対象品と同一等の赤外吸収スペクトル *1 を有する原料が存在する場合は 確認試験の代替法として設定するのは不適切である 従って 対象品と同一等の赤外吸収スペ

22 クトルを有する原料の存在の有無を確認することが必要となる 確認する原料には次のものが考えられる 1) 未登録の原料参照スペクトルとして未だ作成していない原料が該当する 化学構造上 類似の原料を確認し 類似原料が存在する場合は 類似原料と対象品の赤外吸収スペクトルを比較する 2) 既登録の参照スペクトル既に確認試験の代替を行っている原料の参照スペクトルが既登録の参照スペクトルに該当する 確認試験の代替を行っている全ての参照スペクトルと比較する *2 *1 本手順でいう 同一等の赤外吸収スペクトル とは 同一又は明らかに判別できるとはいえない赤外吸収スペクトル ( 又は参照スペクトル ) をいう *2 代替している原料数が多くなると比較するにも膨大な時間を要することになるため FT-IR 機器の操作ソフトにて参照スペクトルのライブラリー等を作成し スペクトル検索を行いヒットしたスペクトルについて比較する方法も考えられる この場合 比較手順を規定しておく必要がある 2 上記 1の確認の結果 同一等の赤外吸収スペクトル及び参照スペクトルが存在しない場合は 参照スペクトルを作成し 確認試験の代替法とすることができる 3 上記 1の確認の結果 同一等の赤外吸収スペクトル又は参照スペクトルがある場合は 確認試験の代替法として設定するのは不適切であるが 例えば 以下のとおり検証することにより 代替が可能となる場合が考えられる 検証 同一等の赤外吸収スペクトル又は参照スペクトルが存在する場合には 当該原料と対象品の物質の特性や規格等の検証を行う 原則として 同一等の参照スペクトルがある場合は 確認試験の代替法として設定するのは不適切である しかし 物質の特性や規格等を精査することによって代替法として使用することができる 代替できる例 1) マクロゴール 4000 とマクロゴール 00 マクロゴール 4000 マクロゴール 00 は エチレンオキシドと水との付加重合体で HOCH 2 (CH 2 OCH 2 ) n CH 2 OHで表され nは前者が 59~84 であり 後者が 165~210 である 物質的にはエチレンオキシドのn 数による違いであり 赤外吸収スペクトルは同一になり 区別することはできない 一方 日局では 確認試験方法は両者共に同一であり 確認試験を行っても両者の区別はできない 両者の区別は平均分子量試験により行っている < 確認試験 > 本品 0.05g を希塩酸 5mL に溶かし 塩化バリウム試液 1mL を加えて振り混ぜ 必要ならばろ過し ろ液にリンモリブデン酸 n 水和物溶液 (1 10)1mL を加えるとき 黄緑色の沈殿を生じる

23 < 検証結果 > 日局の確認試験はマクロゴール 4000 とマクロゴール 00 で同一であることから 赤外吸収スペクトルで両者を判別できなくても エチレンオキシドと水との付加重合体であることは確認できるので 代替法とすることは可能と考える 2) 流動パラフィンと軽質流動パラフィン流動パラフィン 軽質流動パラフィンは 石油から得た液状の炭化水素類の混合物である 前者は重質であり 重質と軽質は比重と粘度によって区別される 物質的には両者共に炭化水素類の混合物であり 赤外吸収スペクトルは同一になり 赤外吸収スペクトルによる区別はできない 一方 日局では 確認試験方法は両者共に同一であり 確認試験を行っても両者の区別はできない 両者の区別は比重と粘度で行っている < 確認試験 > (1) 本品を磁製皿にとり 強く加熱して点火するとき 明るい炎をだして燃え パラフィン蒸気のにおいを発する (2) 本品 0.5g にイオウ 0.5g を加え 注意して振り混ぜながら加熱するとき 硫化水素のにおいを発する < 検証結果 > 日局の確認試験は流動パラフィンと軽質流動パラフィンで同一であることから 赤外吸収スペクトルで両者を判別できなくても 炭化水素類の混合物であることは確認できるので 代替法とすることは可能と考える 3. 代替に至るロット数確認試験のFT-IR(ATR 法 ) 代替に至るスペクトル収集のロット数を規定する 解説 以下より 3ロット以上の確認で代替は可能であると考える 1FT-IR(ATR 法 ) では 特異性が非常に高い 2FT-IR(ATR 法 ) では 再現性は良好である 3 日局に参照スペクトルを収載する場合には3ロットのデータが必要である *3 *3 第十六改正日本薬局方医薬品各条原案作成要領の実務ガイド 2008 年 1 月 ( 社 ) 東京医薬品工業協会局方委員会 大阪医薬品協会技術研究委員会

24 *4 4. 定期的な正規法での試験間隔確認試験のFT-IR(ATR 法 ) による代替を行う場合の定期的な正規法による試験を行う期間を規定する *4 本手順において 正規法 とは 製造販売承認書における日局等公定書規格又は別紙規格に規定されている方法をいう 解説 1おおむね1~2 年に1 回程度が妥当と考えられる *5 2 年間のロット数が多い場合は そのロット数を勘案し 適切なロット数ごとに実施することも考えられる *5 奈良県 GMP 整合化検討会報告書平成 12 年 6 月 5. その他 (1)FT-IR(ATR 法 ) による確認試験の代替を行っている場合にあって 受入試験時に参照スペクトルでの判断ができない事象が生じた時は 正規法にて試験を実施し 可否判定を行う必要がある (2) 上記 (1) の事象が生じた場合は FT-IR(ATR 法 ) による確認試験の代替が適切であるのかを再検討する必要がある (3) 製造販売業者の責任において 確認試験の代替法としてFT-IR(ATR 法 ) で外部試験検査機関を利用することができるが 外部試験検査機関との取決めに規定することが必要となる また あらかじめ外部試験検査機関とFT-IR(ATR 法 ) での試験結果に差がないことを確認しておく必要がある

25 確認試験代替手順のフロー図 生薬 生薬エキス 漢方エキス代替可能性の判断不可又は困難可能化学薬品原料 代替しない 有不可同一等のスペクトルの有無検証代替しない 無 可能 製品標準書等に根拠を明記する 代替する データ収集 (3 ロット以上 ) 確認試験の代替 代替 再検証 ( 必要に応じて ) ( 新規原料追加 判定困難 ) 可能 不可 代替しない 定期確認 ( おおむね1~2 年ごと )

26 Ⅵ. 参考文献 (1) 第 15 改正日本薬局方 (2) GMP/QMS 事例集 (2006 年版 ) 厚生労働省医薬食品局監視指導 麻薬対策課事務連絡平成 18 年 10 月 13 日 (3) 第十六改正日本薬局方医薬品各条原案作成要領の実務ガイド 2008 年 1 月 ( 社 ) 東京医薬品工業協会 大阪医薬品協会 (4) 奈良県 GMP 整合化検討会報告書平成 12 年 6 月

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<4D F736F F F696E74202D208CB497BF8EF393FC8E8E8CB182C982A882AF82E946542D495282CC8A889770> 原料受入試験における FT-IR の活用 平成 21 年 6 月 25 日 大峰堂薬品工業株式会社高市製薬株式会社田村薬品工業株式会社 炬口等 織田知那乾謙一 中島康志 丸岡俊英 目的 原料受入試験は 一部試験省略が可能 外観及び確認試験は省略が不可 確認試験を FT-IR に代替可能か検討 検討会開催日 第 1 回 : 平成 20 年 4 月 16 日第 2 回 : 平成 20 年 5 月 27

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