<4D F736F F F696E74202D208AB490F591CE8DF E B8CDD8AB B83685D>

Size: px
Start display at page:

Download "<4D F736F F F696E74202D208AB490F591CE8DF E B8CDD8AB B83685D>"

Transcription

1 東京都院内感染対策強化事業 地域連絡研修会 院内ラウンド 平成 25 年 10 月 21 日 ( 月 ) 都立墨東病院感染管理認定看護師舩木曜子 当院で行った院内ラウンド リンクナースによるラウンド ICTラウンド 耐性菌ラウンド 中材ラウンド 1

2 感染管理 予防活動 ( 何かが起こらないように対処する ) 両方が必要! 流行対策 ( 何かが起こってから対処する ) 当院で行った院内ラウンド リンクナースによるラウンド ICT ラウンド 耐性菌ラウンド 中材ラウンド 2

3 ICT ラウンドの内容 平成 19 年度 CV カテーテル管理 ミキシング時尿道留置カテーテル管理呼吸器管理 吸引 吸入 平成 20 年度以降環境点滴作成台 ワゴン 包交車 汚物室針刺し防止関連 患者ベッド周囲 ラウンド実際どうする? 多職種によるラウンドを計画! 誰だって必要性を感じなければ 時間をかけたくない 薬剤師 検査技師のとしての専門性をどう活かす? 薬品や消毒薬の管理 菌の特徴など 時間制限! 優先度を決めて 30 分で見られる範囲 3

4 ICT ラウンドの流れ ICT ラウンドの流れ ラウンド当日 ICTメンバーの役割リンクナースの役割 ICTとリンクナースとの合同ラウンド実施 ICTラウンドチェック表を記入する 合同で行うことがポイント問題を明確に! 改善もしやすくなる ラウンド後 1 週間以内 チェック表を1 部コピーし リンクナースへ渡す チェック表原本は感染管理担当看護長へ渡す ラウンド結果と改善計画を看護長へ報告する 改善計画を看護長が OK する過程がポイント ラウンド後 2 週間以内 改善計画書を記載し 感染管理担当看護長へ提出する 改善内容が妥当か確認し 活動をほめる事がポイント 改善実施後 改善実施状況を感染管理担当看護長とともに確認する ラウンド結果および改善状況をICT リンクナース合同会議で報告する 改善活動を共有する事がポイント チェック項目の工夫 誰が行っても同じ評価になるように! 適正な など曖昧な表現は使わない 4

5 ICT ラウンドの実施 医師 ICN 薬剤師など多部門の ICT メンバーと感染リンクナースによるラウンド 指摘する方もされる方も笑顔を絶やさず! 対策がきちんとできていなかった項目は 写真をとって現状を把握! 改善計画書も具体的に! 1 いつ頃までに 2 どのような方法で 3 どのように改善するのか? 5

6 改善案の共有 プラスアルファは 褒める! 自主性も大切に! 6

7 ICT ラウンドの効果! 全病棟における対策不十分とされた項目数の変化 1 回目 2 回目 3 回目 シンク周辺感染性廃棄物針刺し防止患者環境作業環境 耐性菌ラウンド 始めたきっかけは 菌が検出していたのに対策指示なし 菌が検出していたのに感染部門への報告なし 対策が十分遵守できていない うわさ いつのまにか対策解除になっていた タイムリーに必要な感染対策を開始し 感染拡大を防ぎたい! 7

8 耐性菌対策の改善 細菌検査室 連絡 主治医 リストアップ 対応の指示 ICT 耐性菌ラウンド平日 13:30 30 電子カルテでカルテで患者背景患者背景を検討起炎菌か定着菌定着菌か検討検出数の把握院内感染の早期察知院内感染かも? 感染管理室 /ICC へ報告対応協議 事例へのへの介入院内へ周知 対応の指示 対応の指示 病棟 感染予防策の実施 耐性菌対策の改善 消化器系に多い微生物 / 疾患 ノロ ロタウイルス以外の感染性腸炎 A 型肝炎など 便 接触予防策 3 尿路系に多い微生物 / 疾患 MRSA ESBL 産生菌など 尿 自力または介助でトイレに行けるポータブルトイレを使用している膀胱留置カテーテルが挿入されている オムツを使用しているストマ ウロストミーがある 周囲環境を汚染する危険がない ( ) 周囲環境を汚染する危険がある ( ) 接触予防策 1 接触予防策 3 創傷 褥創に多い微生物 / 疾患 MRSA ESBL 産生菌など 皮膚疾患 伝染性膿痂疹 SSSS 帯状疱疹など 創褥創皮膚 閉鎖されている ( ガーゼなどの被覆材で覆われている ) 開放されている 浸出液がない 浸出液多量 洗浄処置あり ( 周囲環境を汚染する危険がある ( )) 接触予防策 1 接触予防策 3 クロストリジウム ディフィシルノロウイルス ロタウイルス 接触予防策 4 多剤耐性緑膿菌 VRE メタロβ ーラクタマーゼ産生菌多剤耐性アシネトバクター 接触予防策 5 通常型疥癬 角化型疥癬 接触予防策 6-1 接触予防策 6-2 ( ) 周囲環境を汚染する危険とは 患者が認知症や問題行動があり オムツ内を自分で触り その触った手で周囲を触ったりする行動があることを指す 8

9 耐性菌対策の改善 標準予防 策 主な疾患疾患 微生物全患者共通 患者配置防護用具面会者の手指衛生患者移送入浴ごみ病室ドア手袋マスクプラスチックエプロンガウンシャワー浴廃棄物器機機材リネンタオル日常清掃退院後の病室清掃対応 4 床室 2 床室での対 患者接触前 血液 体液 分 血液 体液 分泌 血液 体液 分 血液 体液 分 通常の対応通常の対応通常の対応院内消毒基準に通常の対応通常の対応通常の対応通常の対応応可 無菌的処置の泌物 排泄物など物 排泄物などが泌物 排泄物など泌物 排泄物など 咳 痰が多い時血液 体液 分基づき処理血液 体液 分 ただし周囲環境を汚前に触れる時飛散する処置やケが接触 付着するが接触 付着するは患者はサージカ泌物 排泄物な泌物 排泄物な染する可能性がある閉 体液暴露リスク 粘膜や創傷に触アの時処置やケアの時処置やケアの時ルマスクを着用しどでの汚染物はどでの汚染物は場合は個室鎖後れる時 呼吸器症状のあ ( 多量に付着するてもらう感染性廃棄物ビニール袋に入不 患者接触後 医療従事者の手る患者と接する時可能性があるとれ伝票と共に提要 患者周囲環境に傷や皮膚病変 職員が咳 痰 鼻き ) 出への接触後があるとき汁 発熱のある時 1 処置 1 手袋 ( ) 空気感染 飛沫感染 肺結核 ( 疑いも含む ) 麻疹 水痘 ( 播種性帯状疱疹 ) ( 皮膚が露出している部位の帯状疱疹 ) インフルエンザ風疹マイコプラズマ流行性耳下腺炎 RSウイルス百日咳など 接触予防策 1 保菌者に対する接触予防策 陰圧個室 感染症科に相談 閉鎖 陰圧個室 ただし当院では確保が困難であるため個閉室対応もやむえない鎖 個室対応 個室確保ができない場合は 同一疾患閉患者と同室可鎖不要 4 床室 2 床室での対応可閉 ただし周囲環境を汚鎖染する可能性がある不場合は個室要 標準予防策に準ずる標準予防策に準ずる標準予防策に準ずる標準予防策に準ずる 標準予防策に準ずる標準予防策に準ずる標準予防策に準ずる標準予防策に準ずる N95マスクを必ず着用抗体がない場合は N95マスクを着用 ( 必ず着用 ) ムンプス 風疹の場合は抗体があれば着用しなくてもよい標準予防策に準ずる 標準予防策に準ずる標準予防策に準ずる標準予防策に準ずる標準予防策に準ずる 標準予防策に準ずる標準予防策に準ずる標準予防策に準ずる標準予防策に準ずる 病室外に出る事は最小限とする 病室外に出る時は患者はサージカ室内シャワールマスク着用 病室外に出る事は最小限とする 病室外に出る時は患者はサージカ室内シャワールマスク着用 病室外に出る事は最小限とする 病室外に出る時は患者はサージカ標準予防策ルマスク着用に準ずる標準予防策標準予防策に準ずるに準ずる 標準予防策標準予防策に準ずるに準ずる 標準予防策に準ずる標準予防策 体温計 血圧に準ずる計 聴診器は患者専用標準予防策標準予防策に準ずるに準ずる標準予防策標準予防策に準ずるに準ずる 標準予防策に準ずる標準予防策に準ずる標準予防策に準ずる標準予防策に準ずる 標準予防策に準ずる標準予防策に準ずる標準予防策に準ずる標準予防策に準ずる N95マスクの着用を指導標準予防策 他は標準予防に準ずる策に準ずる N95マスクもしくはサージカルマ標準予防策スクの着用を指に準ずる導 他は標準予防策に準ずる サージカルマスクの着用を指導 他は標準予防策に準ずる標準予防策に準ずる標準予防策標準予防策に準ずるに準ずる 接触 感染 個室対応 病室外に出る事接触予防策 2 個室確保ができな閉は最小限とするい場合は 同一疾患 痰や分泌物が飛び 鎖標準予防策 咳 痰が多い患者痰 気道分泌物に対する患者と同室散る処置の際には不に準ずるはサージカルマス接触予防策 ICTに相談 ( 必ず着用 ) 着用 ( 必ず着用 ) 要ク着用 個室対応接触予防策 3 個室確保ができな閉い場合は 同一疾患 鎖標準予防策標準予防策 標準予防策に体液全般および周囲環境に患者と同室可不に準ずるに準ずる準ずる対する接触予防策 ICTに相談 ( 必ず着用 ) ( 必ず着用 ) 要 ただし 隔離エ 標準予防策に 最後に入浴リア内に感染廃準ずる 入浴後は洗剤 棄物用のゴミ箱 体温計 血圧 個室対応 標準予防策に 嘔吐物処理の際 血液 体液 分お湯で洗浄を設置する計 聴診器は患接触予防策 4 個室確保ができな閉準ずるには必ず着用い場合は 同一疾患鎖 流水による手洗 他は標準予防策 泌物 排泄物など 防護用具は隔者専用が接触 付着する離エリア内でゴミクロストリジウム ディフィシル ノロウイルス患者と同室可不いを積極的に行に準ずるロタウイルスに対する接触予防策 ICTに相談要う ( 必ず着用 ) ( 必ず着用 ) 処置やケアの時箱に捨てる ( 多量に付着する可能性があると 個室対応き ) 病棟内で個室確保閉接触予防策 5 ができない場合はIC 鎖標準予防策標準予防策 Tに必ず相談不に準ずるに準ずる高度耐性菌に対する接触予防策 ( 必ず着用 ) ( 必ず着用 ) 要病室外に出る事は最小限とする 4 床室 2 床室での対閉 標準予防策に接触予防策 6-1 応可鎖標準予防策標準予防策に準ずる標準予防策標準予防策準ずる ただし周囲環境を汚不に準ずる患者に長時間接触する時は 手袋 エプロンを着用するに準ずるに準ずる 血圧計は患者通常型疥癬に対する接触予防策染する可能性がある要専用場合は個室 個室対応 最後に入浴 ICTに相談 入浴後は洗剤 標準予防策にお湯で洗浄準ずる ただし 隔離エ 標準予防策に接触予防策 6-2 リア内に感染廃準ずる閉標準予防策 ( キャップも必ず着棄物用のゴミ箱 体温計 血圧鎖に準ずる角化型疥癬に対する接触予防策 ( 必ず着用 ) ( 必ず着用 ) 用 ) を設置する計 聴診器は患 防護用具は隔者専用離エリア内でゴミ箱に捨てる 標準予防策に準ずる 標準予防策に準ずる 標準予防策に準ずる 標準予防策に準ずる次亜塩素酸に次亜塩素酸によ 患者のケアによる清掃を行うる清掃を行う参加する場合は防護用具を着用を指導する 退室前に手指衛生を指導する標準予防策標準予防策に準ずるに準ずる 標準予防策標準予防策に準ずるに準ずるすべてのリネン類 タオルをビニール袋に入れ伝票に疥癬と記入し提出標準予防策に手袋 マスク ガ準ずる掃除機で埃を除ウン キャップの念入りに掃除去し清掃を行う着用を指導する機をかける 耐性菌対策の改善 医師 専従職員 SW 放射線科技師 看護師 薬剤師 事務職員 清掃職員 リハ訓練士医療作業員 9

10 耐性菌ラウンドの内容 菌検出患者の報告と感染対策の指示 週 1 回の定期的なラウンド ( 医師 看護師 ) 経路別予防策を行っている患者が対象 病室 物品の専用化 表示 防護用具設置 廃棄容器の設置 実施状況も可能なら確認する 解除か継続かを判断 指示 同症状患者が増えていないか聞き取り ラウンド結果を活かす 1 表示の間違いをなくす 接触感染予防策 2 手袋とエプロンなんですが 10

11 ラウンド結果を活かす 2 知識 認識の不足を補う 表示も合っている防護用具も設置されているそれなのに ラウンド結果を活かす 3 新たな課題が見えてくる 専用化した物品は 使用終了後はどう処理する? 清拭洗浄できない血圧計マンシェットは適さない 個室確保が困難 多床室で対策をとる場合もある 物品の配置が問題 ノロや CDI は発症した時点での対応開始が必要 診断がついてから開始 が現状 11

12 まとめ ラウンドは 何のために 何を確認するか 目的をもって行う ラウンドは やること が最終目的ではない その結果を何に活かすかが大切! ご清聴ありがとう ございました 12

 

  感染症予防のための 感染経路別予防策マニュアル 湖北地域感染症予防検討会 平成 25 年 3 月 < 目次 > Ⅰ. 感染経路別予防策とは 1 1. 空気感染予防策 1 (1) 患者 利用者の収容 1 (2) 患者 利用者の移送 1 (3) 個人防護具の使用 2 (4) 患者 利用者に使用する器具や器材 2 (5) 保清 3 (6) 寝衣 リネンの取り扱い 3 (7) 食器類の取り扱い 3 (8)

More information

Microsoft Word - B-2 感染経路別防止対策(2018.8)

Microsoft Word - B-2 感染経路別防止対策(2018.8) 標準予防策を実施するだけでは 伝播を予防することが困難な患者には 標準予防策に加えて 感染経路別予防策を実施する 感染経路別予防策には以下の3つがある 接触感染予防策 飛沫感染予防策 空気感染予防策 1. 感染経路別予防策実施時における患者説明と同意経路別感染予防策が必要な理由について 患者への説明と口頭同意を得て カルテに記載をする 2. 各経路別感染予防策の実施方法 (1) 接触感染 病院感染の中で最も頻度の高い伝播様式

More information

<4D F736F F F696E74202D208B678FCB8E9B D C982A882AF82E98AB490F5975C966891CE8DF482CC8A B8CDD8AB B83685D>

<4D F736F F F696E74202D208B678FCB8E9B D C982A882AF82E98AB490F5975C966891CE8DF482CC8A B8CDD8AB B83685D> 当院における 院内感染対策の概要 院内合同研修会 H19 年 8 月 22 日 B2 病棟師長河岸光子 1 院内感染予防対策委員会規程 第 2 条 ( 所轄事項 ) 1 各職種 各職場ごとの院内感染予防対策に関すること 全職場に関係している ( マニュアルの存在 ) 2 院内感染予防対策実施の監視と指導に関すること 感染チェックと指導 啓蒙 3 職員の教育に関すること 院内研修! 2 院内感染予防対策委員会規程

More information

(案の2)

(案の2) 別紙 2 < 講習内容 > 1 院内感染対策に関して 地域において指導的立場を担うことが期待される病院等の従事 者を対象とした院内感染対策に関する講習会 1. 院内感染対策のシステム化と地域ネットワーク (45 分 ) チーム医療と各職種の役割 地域連携 感染防止対策加算 Ⅰ Ⅱ 取得施設の合同カンファランスのありかた 災害時の感染対策 2. 院内感染関連微生物と微生物検査 (45 分 ) 耐性菌

More information

(病院・有床診療所用) 院内感染対策指針(案)

(病院・有床診療所用) 院内感染対策指針(案) 院内感染対策指針 さかえクリニック 1 院内感染対策に関する基本的な考え方院内感染の防止に留意し 感染等発生の際にはその原因の速やかな特定 制圧 終息を図ることは 医療提供施設にとって重要である 院内感染防止対策を全従業員が把握し 指針に則った医療が提供できるよう 本指針を作成するものである 2 院内感染管理体制 2-1 院長は 次に掲げる院内感染対策を行う (1) 院内感染対策指針及びマニュアルの作成

More information

4) アウトブレイクに介入している 5) 検査室データが疫学的に集積され, 介入の目安が定められている 4. 抗菌薬適正使用 1) 抗菌薬の適正使用に関する監視 指導を行っている 2) 抗 MRSA 薬の使用に関する監視 指導を行っている 3) 抗菌薬の適正使用に関して病棟のラウンドを定期的に行って

4) アウトブレイクに介入している 5) 検査室データが疫学的に集積され, 介入の目安が定められている 4. 抗菌薬適正使用 1) 抗菌薬の適正使用に関する監視 指導を行っている 2) 抗 MRSA 薬の使用に関する監視 指導を行っている 3) 抗菌薬の適正使用に関して病棟のラウンドを定期的に行って 別紙 24 基準 感染防止対策地域連携加算チェック項目表 A: 適切に行われている あるいは十分である B: 適切に行われているが改善が必要 あるいは十分ではない C: 不適切である あるいは行われていない X: 判定不能 ( 当該医療機関では実施の必要性がない項目 確認が行えない項目等 ) 実施日 : 年月日対象医療機関名 : A. 感染対策の組織 1. 院内感染対策委員会 1) 委員会が定期的に開催されている

More information

Taro-入所マニュアル.jtd

Taro-入所マニュアル.jtd 感染症対策マニュアル 施設における感染症対策について集団生活の場である施設でも 感染症が流行する可能性があり その対策が必要です 利用者は年々 高齢化 重度化しています 抵抗力が弱く 障害や疾病を持つ高齢者の場合 健康な人には特に問題のない菌にも感染する危険性があり 正しい認識のもとに適切な対応が要求されます 各種感染症について 1. 多剤耐性菌感染症 健康な人に感染を起こすことは少ないが 感染抵抗性の減弱した人に感

More information

放射線部

放射線部 11-11. 放射線部 I. 基本原則 1. 放射線部門は多様な患者が出入りする部門である また, 行われる処置の内容も多岐にわたっているが, きわめて生体由来物質との関わりが大きい そのなかで, 院内感染の感染源とならないためにも医療従事者は, 自らの手や患者間接触に細心の注意を払っていかなければならない 2. 標準予防策 ( スタンダード プリコーション ) を遵守する 3. 感染症患者または,

More information

病棟における 院内感染対策の視点

病棟における 院内感染対策の視点 2011 年 8 月 26 日東京都院内感染対策強化事業 病棟における 院内感染対策の視点 国立国際医療研究センター 感染管理認定看護師副看護師長窪田志穂 マニュアル病棟における感染対策を 実施するために 病棟 ICT ICN 環境を整える 感染対策の実施 標準予防策 感染経路別 育実施状況の確認ラウンド教感染症発生状況の確認と対策の指示サーベイランス コンサルテーション 環境を整える 標準予防策

More information

インフルエンザ(成人)

インフルエンザ(成人) ⅩⅠ-2 インフルエンザ 1 概要 インフルエンザは A 型 B 型インフルエンザウイルスによる急性呼吸器疾患である 主に冬季に流行する 典型的なものでは 急激で高度の発熱 頭痛 倦怠感などの全身症状が現れ 同時かやや遅れて鼻汁 咽頭痛 咳などの呼吸器症状が出現する 熱は 38 度以上となり 諸症状とともに次第に緩解し 1 週間ほどで治癒に向かう 2 診断 臨床症状に加え下記の方法で診断する 迅速診断

More information

平成15年度8階病棟の目標                  2003/06/03

平成15年度8階病棟の目標                  2003/06/03 メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (MRSA) 平成 17 年 6 月 17 日作成平成 23 年 2 月 17 日改訂平成 29 年 2 月 16 日改訂平成 30 年 9 月 20 日改訂 疾患の概要 MRSA( メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 ) は 皮膚常在菌である黄色ブドウ球菌の 1 つであり 多くの人が保菌している それ故 院内感染対策において頻回に遭遇する病原体である MRSA が常在菌のようになっている現状では

More information

外来部門

外来部門 部門別感染対策 : 外来部門 1. 外来部門における感染防止の基本 外来部門は 未診断の潜在的感染症患者と 易感染患者などが集中して 混雑する部門である 患者間 患者 職員間の感染を防止するためには 標準予防策の遵守と 問診で感染症が疑わしい患者のトリアージ 優先診療を行い 外来での滞在時間を出来るだけ短くする 呼吸器感染症状や 下痢などの症状を有する患者には あらかじめ申し出てもらい サージカルマスクの装着を徹底や

More information

褥瘡発生率 JA 北海道厚生連帯広厚生病院 < 項目解説 > 褥瘡 ( 床ずれ ) は患者さまのQOL( 生活の質 ) を低下させ 結果的に在院日数の長期化や医療費の増大にもつながります そのため 褥瘡予防対策は患者さんに提供されるべき医療の重要な項目の1 つとなっています 褥瘡の治療はしばしば困難

褥瘡発生率 JA 北海道厚生連帯広厚生病院 < 項目解説 > 褥瘡 ( 床ずれ ) は患者さまのQOL( 生活の質 ) を低下させ 結果的に在院日数の長期化や医療費の増大にもつながります そのため 褥瘡予防対策は患者さんに提供されるべき医療の重要な項目の1 つとなっています 褥瘡の治療はしばしば困難 褥瘡発生率 褥瘡 ( 床ずれ ) は患者さまのQOL( 生活の質 ) を低下させ 結果的に在院日数の長期化や医療費の増大にもつながります そのため 褥瘡予防対策は患者さんに提供されるべき医療の重要な項目の1 つとなっています 褥瘡の治療はしばしば困難であり 発症予防がより重要となることから 関連知識の蓄積 予防の計画 予防の実施にかかる総合力を評価します 平成 25 年度 0.04% (109/257,938)

More information

スライド 1

スライド 1 セミナー院内感染対策セミナー対象仙台市内の無床診療所および社会福祉施設日程平成 24 年 12 月 13 日 ( 木 ) 18:30~ 内容テーマ : 院内感染対策 こんなとき どうします? 講演 : 介護施設へのアンケート調査から浮かび上がった課題 講師 セミナー形式 参加者 東北大学大学院医学系研究科 感染症診療地域連携講座國島広之先生 講演だけでなく 会場の参加者との質疑応答など 会場参加型の研修となりました

More information

Microsoft PowerPoint - リーダー養成研修(通所)NO1 

Microsoft PowerPoint - リーダー養成研修(通所)NO1  感染予防対策リーダー養成研修会 29.7.12 標準予防策 1 手指衛生 魚沼基幹病院 感染管理認定看護師 目崎恵 1 そもそもなぜ 感染対策が必要なのか? 2 院内感染から医療関連感染へ 高齢化社会となり 療養型や在宅医療が拡大 病院以外の療養型施設 診療所 在宅においてもそれぞれ感染リスクが存在 病院感染 ( 院内感染 ) 医療関連感染 今は 地域全体で感染対策を行っていかなければならない時代になってきた

More information

pdf0_1ページ目

pdf0_1ページ目 平成 年 月 日 担 当 課 衛生環境研究所 ( 担当者 ) ( 高田 梁川 ) 電話 -- 鳥取県感染症流行情報 第 [ 平成 年 月 日 ( 月 ) ~ 月 日 ( 日 ) ] 疾 病 名 東 部 中 部 西 部 イ ン フ ル エ ン ザ 感 染 性 胃 腸 炎 水 痘 ( 水 ぼ う そ う ) 〇 流行性耳下腺炎 ( おたふくかぜ ) 手 足 口 病 〇 〇 ヘ ル パ ン ギ ー ナ (

More information

pdf0_1ページ目

pdf0_1ページ目 平成 年 月 日 担 当 課 衛生環境研究所 ( 担当者 ) ( 高田 梁川 ) 電話 5-5-5 鳥取県感染症流行情報 第 週 [ 平成 年 月 7 日 ( 月 ) ~ 月 日 ( 日 ) ] 疾 病 名 東 部 中 部 西 部 イ ン フ ル エ ン ザ 感 染 性 胃 腸 炎 〇 水 痘 ( 水 ぼ う そ う ) 〇 流行性耳下腺炎 ( おたふくかぜ ) 〇 手 足 口 病 〇 ヘ ル パ

More information

院内感染対策マニュアル

院内感染対策マニュアル 7-6. ムンプス ( 流行性耳下腺炎, おたふく ) Ⅰ. 診断 1) 通常, 唾液腺, 主として耳下腺の有痛性腫脹をもって発症する 両側又は片側の耳下腺が腫脹し, ものを噛むときに顎に痛みを訴えることが多い 唾液腺炎は耳下腺両側が多いが, 片側耳下腺は25%,10~15% は顎下腺である 2) 一般検査 : 血清, 尿アミラーゼ上昇 ( リンパ節腫大との鑑別に有効 ) 3) 抗体検査は急性期にEIA-IgG/IgMで行ない,

More information

医療関連感染

医療関連感染 医療関連感染 医療関連感染ってな ~ に? 感染は 感染力と抵抗力の力比べ 抵抗力より感染力が上回ったとき 感染は起こります 医療関連感染とは 医療施設などで患者さんがもともとの病気とは別に新しくかかった感染症や 医療従事者や職員などが医療施設の中で感染した感染症のことをいいます 院内感染や病院感染ともいわれますが 医療施設だけでなく在宅ケアでの感染を含めて医療関連感染という言葉が使われています 健康な人では抵抗力が高いため

More information

4. 通常疥癬と角化型疥癬の違い 1) 通常疥癬 (1) 通常疥癬は 長時間の皮膚と皮膚との直接接触によって感染する 稀に寝具やタオル類を介する間接接触感染もあるが 集団感染の危険性は少ない (2) 強い掻痒感を伴い 皮膚症状は丘疹 結節 疥癬トンネルがある 2) 角化型疥癬 (1) 感染経路は通常

4. 通常疥癬と角化型疥癬の違い 1) 通常疥癬 (1) 通常疥癬は 長時間の皮膚と皮膚との直接接触によって感染する 稀に寝具やタオル類を介する間接接触感染もあるが 集団感染の危険性は少ない (2) 強い掻痒感を伴い 皮膚症状は丘疹 結節 疥癬トンネルがある 2) 角化型疥癬 (1) 感染経路は通常 病原体別対策 : 疥癬 1. 疥癬とは 疥癬とは皮膚の角質層に寄生するヒゼンダニ ( 疥癬虫 Sarcoptes scabiei var.hominis) の感染によって発症する 寄生虫や その排泄物などに対するアレルギー反応による皮膚病変と掻痒感を主症状とする感染症である 臨床症状やヒゼンダニの寄生数によって一般的にみられる 通常疥癬 と 角化型疥癬 の二つに大別される 角化型疥癬は重篤な基礎疾患を有する

More information

MRSA 隔離基準 < 基本的な考え方 > 隔離の目的は院内感染拡大予防 つまり医療従事者や MRSA 保菌 感染患者による他の入院患者への拡大を防ぐことである 医療従事者は標準予防策 ( スタンダードプリコーション ) と接触感染予防策を行う 隔離基準を以下に示すが 画一的には行わず 患者本人の状

MRSA 隔離基準 < 基本的な考え方 > 隔離の目的は院内感染拡大予防 つまり医療従事者や MRSA 保菌 感染患者による他の入院患者への拡大を防ぐことである 医療従事者は標準予防策 ( スタンダードプリコーション ) と接触感染予防策を行う 隔離基準を以下に示すが 画一的には行わず 患者本人の状 1. 耐性菌 : メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (Methicillin-resistant Staphylococcus aureus:mrsa) 定義メチシリンという抗菌薬に耐性をもった黄色ブドウ球菌であり 日本国内の医療機関で分離される黄色ブドウ球菌のうち 約 6 割が MRSA である 黄色ブドウ球菌は ヒトの皮膚 消化管内などに常在するグラム陽性菌であり通常は無害であるが 皮膚の切創などに伴う化膿症や膿痂疹

More information

Q&A(最終)ホームページ公開用.xlsx

Q&A(最終)ホームページ公開用.xlsx Q 1 VRE とは どんな菌ですか? 2 VRE は多剤耐性菌のひとつですか? VRE と VRE 感染症一般について A 腸球菌は 広義には 乳酸菌 の一種とも考えられ 乳製品の製造や 整腸剤に加えられることもあります ヒトの腸管にいる細菌であり 健常な方には病原性はありませんが 免疫が低下した方には感染症を引き起こすことがあります VRE は 腸球菌の中で とくにバンコマイシンという抗菌薬が効きにくくなった細菌のことを指しますが

More information

第一部院内感染防止体制 院内感染防止のための組織 体制 院内感染の発生を抑止し 感染者の発生後においても感染拡大を制御するためには 病院全体が組織的に感染防止対策に取り組むことが必要とされます また 感染防止対策の実効性を高めるには 病院管理者が積極的に感染対策部門や感染管理担当者を支援し 一体とな

第一部院内感染防止体制 院内感染防止のための組織 体制 院内感染の発生を抑止し 感染者の発生後においても感染拡大を制御するためには 病院全体が組織的に感染防止対策に取り組むことが必要とされます また 感染防止対策の実効性を高めるには 病院管理者が積極的に感染対策部門や感染管理担当者を支援し 一体とな 院内感染対策のための自主管理チェックリスト 平成 年 月 東京都福祉保健局 第一部院内感染防止体制 院内感染防止のための組織 体制 院内感染の発生を抑止し 感染者の発生後においても感染拡大を制御するためには 病院全体が組織的に感染防止対策に取り組むことが必要とされます また 感染防止対策の実効性を高めるには 病院管理者が積極的に感染対策部門や感染管理担当者を支援し 一体となって対策に取り組むことが重要です

More information

と役割を明確化し 医療機関内のすべての関係者の理解と協力が得られる環 境を整えること ( 感染制御チーム ) 病床規模の大きい医療機関 ( 目安として病床が 床以上 ) においては 医師 看護師 検査技師 薬剤師から成る感染制御チームを設置し 定期的に病棟ラウンド ( 感染制御チームによ

と役割を明確化し 医療機関内のすべての関係者の理解と協力が得られる環 境を整えること ( 感染制御チーム ) 病床規模の大きい医療機関 ( 目安として病床が 床以上 ) においては 医師 看護師 検査技師 薬剤師から成る感染制御チームを設置し 定期的に病棟ラウンド ( 感染制御チームによ ( 別記 ) 医療機関等における院内感染対策に関する留意事項 院内感染とは 1 医療機関において患者が原疾患とは別に新たにり患した感染症 2 医療従事者等が医療機関内において感染した感染症のことであり 昨今 関連学会においては 病院感染 ( hospital-acquired infection) や医療関連感染 (healthcare-associated infection) という表現も広く使用されている

More information

42 HBs 抗原陽性で HBe 抗原陰性の変異株が感染を起こした場合は, 劇症肝炎を起こしやすいので,HBs 抗原陽性 HBe 抗原陰性血に対しても注意が必要である. なお, 透析患者では, 感染発症時にも比較的 AST(GOT),ALT(GPT) 値が低値をとること,HCV 抗体が出現しにくいこ

42 HBs 抗原陽性で HBe 抗原陰性の変異株が感染を起こした場合は, 劇症肝炎を起こしやすいので,HBs 抗原陽性 HBe 抗原陰性血に対しても注意が必要である. なお, 透析患者では, 感染発症時にも比較的 AST(GOT),ALT(GPT) 値が低値をとること,HCV 抗体が出現しにくいこ 第 4 章感染患者への対策マニュアル 41 例が起こりうるが, 飛沫感染などと混合の形式で起こる場合が多い. 2) 予防策空気感染の予防策としては, 病原体の拡散を封じ込めて安全に除去するための特別な空気処置や換気を施した空気感染隔離室 (airborneinfectionisolationroom:a IR) への患者の個人収容が原則となる. 結核患者の病室へ入室する場合には,N95 マスクを着用する.

More information

pdf0_1ページ目

pdf0_1ページ目 平成 年 月 日 担 当 課 衛生環境研究所 ( 担当者 ) ( 高田 梁川 ) 電話 -- 鳥取県感染症流行情報 第 9 [ 平成 年 月 日 ( 月 ) ~ 月 9 日 ( 日 ) ] 疾 病 名 東 部 中 部 西 部 イ ン フ ル エ ン ザ 感 染 性 胃 腸 炎 水 痘 ( 水 ぼ う そ う ) 流行性耳下腺炎 ( おたふくかぜ ) 手 足 口 病 〇 〇 ヘ ル パ ン ギ ー ナ

More information

院内感染対策マニュアル

院内感染対策マニュアル 7-1. 病原体別予防策 ( ウイルス ) の概要 Ⅰ. 概要 1. 感染経路 1) 空気感染とは, 咳, くしゃみ, 会話によって飛び散った大きな粒子が乾燥して5μm 以下の微細粒子 ( 飛沫核 ) となり, これが空気中に浮遊し感染を起こすものである 患者の病室は陰圧換気ができる空調対策が施されていることが望ましい 水痘, 播種性帯状疱疹, 麻疹に加えて, インフルエンザでも起こりえる 2) 飛沫感染とは,

More information

2)HBV の予防 (1)HBV ワクチンプログラム HBV のワクチンの接種歴がなく抗体価が低い職員は アレルギー等の接種するうえでの問題がない場合は HB ワクチンを接種することが推奨される HB ワクチンは 1 クールで 3 回 ( 初回 1 か月後 6 か月後 ) 接種する必要があり 病院の

2)HBV の予防 (1)HBV ワクチンプログラム HBV のワクチンの接種歴がなく抗体価が低い職員は アレルギー等の接種するうえでの問題がない場合は HB ワクチンを接種することが推奨される HB ワクチンは 1 クールで 3 回 ( 初回 1 か月後 6 か月後 ) 接種する必要があり 病院の Ⅵ. 職業感染対策 1. 針刺し 切創 粘膜曝露 1) 針刺し 切創 粘膜曝露対策および事例発生時の対応 職業感染を防止するためには 針刺し 切創 粘膜曝露を起こさないことが重要ではあ るが もし針刺し 切創 粘膜曝露が発生した場合は 迅速に対処することが必要となる 針刺し 切創 粘膜曝露事例発生時はフローチャートに従い行動する 表 1 感染症別の針刺しによる感染率 問題となるウイルス 感染率 備考

More information

胃腸炎による入院患者の管理胃腸炎患者の症状が重くて 入院することがあります 入院患者の管理をしなければいけないことが 病院小児科の特異的なところだと思いますので その点に重点を置いてこれからお話しします 胃腸炎の患者が入院しなければいけない時には多くの患者が脱水になっているため 適切な補液が最も重要

胃腸炎による入院患者の管理胃腸炎患者の症状が重くて 入院することがあります 入院患者の管理をしなければいけないことが 病院小児科の特異的なところだと思いますので その点に重点を置いてこれからお話しします 胃腸炎の患者が入院しなければいけない時には多くの患者が脱水になっているため 適切な補液が最も重要 2016 年 10 月 19 日放送 病院小児科における感染性胃腸炎診療のポイント 博慈会記念総合病院副院長田島剛感染性胃腸炎本日は病院小児科における感染性胃腸炎診療のポイントをテーマにお話しさせていただきます 感染性胃腸炎は非常にポピュラーな疾患ですので 先生方もよくご存じだと思いますが 簡単に復習をしたいと思います 大きな分類として 細菌性とウイルス性に分けて考えた方が便利です 細菌性腸炎の原因はカンピロバクター

More information

スライド 1

スライド 1 第 1 回東北感染制御ネットワークフォーラム 感染制御ベーシックレクチャー Q&A 感染制御におけるキーポイント 施設内ラウンドのチェックポイント ~ リスク評価に基づく対応 ~ 東北大学大学院内科病態学講座感染制御 検査診断学遠藤史郎 本日の予定 実際のラウンドに際して 施設内ラウンドのチェックポイント 病院の場合 診療所の場合 介護施設の場合 平成 16 年 9 月 3 日朝日新聞 平成 14

More information

H30資料:15_① 感染症予防等.pptx

H30資料:15_① 感染症予防等.pptx 高齢者介護施設における 感染症予防等について Ⅰ. 感染症予防について Ⅱ. 高齢者の熱中症予防 Ⅰ. 感染症予防について 高齢者介護施設の特徴 入所者 通所者は抵抗力が弱い高齢者 感染すると重症化しやすい 集団で生活しているため感染拡大のリスクが高い 症状がはっきりせず診断が遅れやすい 認知機能が低下している場合は 衛生管理 感染対策への協力が得られにくい 日本環境感染学会教育ツール Ver.3.2

More information

pdf0_1ページ目

pdf0_1ページ目 平成 年 月 日 担 当 課 衛生環境研究所 ( 担当者 ) ( 高田 梁川 ) 電話 -- 鳥取県感染症流行情報 第 [ 平成 年 月 7 日 ( 月 ) ~ 月 日 ( 日 祝 ) ] 疾 病 名 東 部 中 部 西 部 イ ン フ ル エ ン ザ 〇 感 染 性 胃 腸 炎 〇 〇 〇 水 痘 ( 水 ぼ う そ う ) 流行性耳下腺炎 ( おたふくかぜ ) 手 足 口 病 〇 〇 〇 ヘ ル

More information

スタンダードプリコーション (標準予防策) と 感染経路別予防策

スタンダードプリコーション (標準予防策) と 感染経路別予防策 標準予防策 と 感染経路別予防策 本日の研修内容 標準予防策について 感染経路別予防策について 標準予防策とは Standard Precaution 全ての患者は感染症に罹患している可能性がある 感染者と非感染者を区別しない 検査を提出していないだけなのかも まだ発見されていない感染症かも 標準予防策とは Standard Precaution すべての患者の血液 体液 ( 汗を除く ) 分泌物

More information

院内感染対策のための自主管理チェックリスト 平成 29 年 6 月 東京都福祉保健局

院内感染対策のための自主管理チェックリスト 平成 29 年 6 月 東京都福祉保健局 院内感染対策のための自主管理チェックリスト 平成 29 年 6 月 東京都福祉保健局 a 1 裏表紙 院内感染対策のための自主管理チェックリスト 目次 第一部院内感染防止体制 1 院内感染防止のための組織 体制 1 2 院内感染対策部門 院内感染対策のための研修 3 3 院内感染対策マニュアルの整備 実践 5 4 感染症情報の把握 連絡体制 7 5 抗菌薬の適正使用 耐性情報等の共有 9 6 職員の健康管理と業務の維持

More information

感染症の基礎知識

感染症の基礎知識 感染症の基礎知識 ~ 利用者と自分を守るために 知っておいてほしいこと ~ 1 ねらい ( 目指す姿 ) 感染の3 要素がわかる 感染経路対策と標準予防策の重要性がわかり 確実に行える ノロウイルス インフルエンザの対策がわかる 2 今日の話の 3 つのポイント 感染の成立には感染源 感染経路 宿主の3つが必要 感染対策として 感染経路の対策 ( 特に手洗いを中心とした標準予防策 ) が重要 感染性胃腸炎もインフルエンザも

More information

Microsoft PowerPoint - 感染対策予防リーダー養成研修NO4 インフルエンザ++通所

Microsoft PowerPoint - 感染対策予防リーダー養成研修NO4 インフルエンザ++通所 感染予防対策リーダー養成研修会 29.11.22 インフルエンザ 魚沼基幹病院感染管理認定看護師目崎恵 インフルエンザに備える 手洗いとマスクはあるけど うがいは?? インフルエンザの基礎知識 インフルエンザウイルスの特徴 インフルエンザと風邪は違う 流行するのは A 型 B 型 A 型もタイプはいくつかある A 型に何度かかかる人もいる 感染してから発症するまでは 1~3 日 人にうつす期間は症状が出る

More information

スライド 1

スライド 1 2015 年 9 月 10 日機能別研修会 ( 療養 ) 療養病棟に応じた 感染予防対策のポイント 東京都立広尾病院 感染管理認定看護師 桃井祐子 本日の内容 1 感染管理の重要性 2 感染とは 3 平常時の対策 : 標準予防策 4 日常のケアについて : 手順書の整備と遵守 1 感染管理の必要性 感染管理の重要性 医療施設 介護施設 在宅ケアなどにおける全ての人々を感染から守るための組織活動 医療

More information

水痘(プラクティス)

水痘(プラクティス) (Varicella) 1. 臨床 潜伏期間 :10 日 ~21 日 症状 ( 図 1): 軽い発熱 倦怠感の後 掻痒感の強い小斑点状丘疹 ( 紅斑 ) で発症し 数時間で水疱疹となる 水疱疹は2~3 日で体幹部 顔面 頭部 ( 有髪部位 ) に広がり ( 図 2) 2~3 日で痂皮形成し 発症 5 日目で全水疱が痂皮化 ( 感染性消失 ) する この間 水疱 膿疱 痂皮の順に急速に進行し 3 者が同時に混在する

More information

スライド 1

スライド 1 感染制御ベーシックレクチャー Q&A 感染制御におけるキーポイント 1 標準予防策 感染経路別 ( 接触 飛沫 空気 ) 予防策 東北大学大学院医学系研究科内科病態学講座感染制御 検査診断学 青柳哲史 感染源対策の歴史 1877 年 : 隔離予防策のための勧告 1945 年 : 米国国立疾病センター (CDC) の設立 1979 年 :CDC 隔離予防策ガイドライン 病院における隔離技術 1983

More information

感染対策の基礎知識 1 感染対策の原則 感染成立の 3 要因への対策と 病原体を 1 持ち込まない 2 持ち出さない 3 拡げないが基本です 感染成立の 3 要因と感染対策 感染症は 1 病原体 ( 感染源 )2 感染経路 3 宿主の 3 つの要因が揃うことで感染します 感染対策においては これらの

感染対策の基礎知識 1 感染対策の原則 感染成立の 3 要因への対策と 病原体を 1 持ち込まない 2 持ち出さない 3 拡げないが基本です 感染成立の 3 要因と感染対策 感染症は 1 病原体 ( 感染源 )2 感染経路 3 宿主の 3 つの要因が揃うことで感染します 感染対策においては これらの 感染対策の基礎知識 1 感染対策の原則 感染成立の 3 要因への対策と 病原体を 1 持ち込まない 2 持ち出さない 3 拡げないが基本です 感染成立の 3 要因と感染対策 感染症は 1 病原体 ( 感染源 )2 感染経路 3 宿主の 3 つの要因が揃うことで感染します 感染対策においては これらの要因のうちひとつでも取り除くことが重要です 特に 感染経路の遮断 は感染拡大防止のためにも重要な対策となります

More information

名称未設定

名称未設定 健感発 00 第 1 号 令和元年 月 日 都道府県知事 各保健所設置市長 特別区長 殿 厚生労働省健康局結核感染課長 ( 公印省略 元号を改める政令の施行に伴う通知様式の改正について 元号を改める政令 ( 平成 31 年政令第 13 号 が平成 31 年 月 1 日に公布され 同年 月 1 日から施行されたことに伴い 健康局結核感染課関係の通知等において示している様式については 平成 を 令和 に変更する等

More information

その他の多剤耐性菌

その他の多剤耐性菌 6-6. カルハ ヘ ネム耐性腸内細菌科細菌 (CRE) Ⅰ. 定義メロペネムなどのカルバペネム系薬剤及び広域 β-ラクタム剤に対して耐性を示す腸内細菌科細菌である 感染症法による届出基準 ( 抜粋 ) は,1 腸内細菌科細菌と同定されることに加えて, 2 次のアあるいはイによりカルバペネム系薬剤及び広域 β-ラクタム剤に対する耐性が確認されることとなっている ( ア. メロペネムの MIC 値が2μg/ml

More information

<593A5C30388AEB8B408AC7979D837D836A B5C8CC295CA8AEB8B408AC7979D837D836A B5C378AB490F58FC796688E7E91CE8DF4837D836A B5C FE18ED243817A8AB490F596688E7E91CE8DF4837D836A B816989FC92F994C5816A2E786C7

<593A5C30388AEB8B408AC7979D837D836A B5C8CC295CA8AEB8B408AC7979D837D836A B5C378AB490F58FC796688E7E91CE8DF4837D836A B5C FE18ED243817A8AB490F596688E7E91CE8DF4837D836A B816989FC92F994C5816A2E786C7 苫小牧市心身障害者福祉センター 感染防止対策マニュアル 平成 21 年 11 月 11 日策定 ( 平成 26.4.1 一部改訂 ) 感染防止の基本的対応 利用者の健康のチェック 施設環境の整備 ( 整理整頓 清掃 手洗い設備の充実 汚物処理 体制の整備 ) 指導員の手洗いなどの一般的な清潔動作の励行に努めること ⑴ 環境整備 清掃作業の障害とならないよう 施設内の整理整頓に努めること また 床 手すり

More information

Q22. 浴室の消毒は必要か? Q1. 患者や利用者に使用した器具や排尿後の尿器などは どのように消毒したらいいか? A1. 患者や利用者に使用した器具は 標準予防策の考え方に基づいて すべて感染性のあるものとして処理します スポルディングの分類に沿って この器具は 誰に使用したのか ではなく 何に

Q22. 浴室の消毒は必要か? Q1. 患者や利用者に使用した器具や排尿後の尿器などは どのように消毒したらいいか? A1. 患者や利用者に使用した器具は 標準予防策の考え方に基づいて すべて感染性のあるものとして処理します スポルディングの分類に沿って この器具は 誰に使用したのか ではなく 何に Q1. 患者や利用者に使用した器具や排尿後の尿器などは どのように消毒したらいいか? Q2.MRSA が検出された患者や利用者の周囲や器材は どのように消毒したらいいか? Q3.CV カテーテル ( 中心静脈カテーテル ) 刺入部の消毒は通常は必要か? 現在は 1% クロルヘキシジンを使用しているが かさぶたなど生じる場合は何を使用するのがいいか? Q4. 眼科に勤務している 今年は 流行性角結膜炎の患者が多く

More information

僕が、標準予防策をしない理由

僕が、標準予防策をしない理由 病院は 院内感染の温床です 世間とは違う 巨大ビル : 県庁の星 古い建築物 : 丹下健三作 密閉空間 抵抗力が低下した患者術後 好中球減少 感染症患者が菌を持ち込む 病院基礎セミナー 2013.6.10 院内感染対策 彼を知り己を知らずんば百戦危うからず 感染対策チーム (ICT) 第一血液内科部長 大西宏明 最初に自分の手を見てくださいどんなふうに見えますか? 手の写真 本当は ばい菌がいっぱい

More information

院内感染対策マニュアル

院内感染対策マニュアル 7-5. 風疹 I. 診断 1 斑状の紅色丘疹, リンパ節腫脹 ( 全身特に頚部, 後頭部, 耳介後部 ), 発熱を三主徴とするが, 発疹が特異的ではなく, 非流行時の診断は難しい 2 抗体検査は急性期にEIA-IgG/IgM, FA-IgG/IgMで行い, 感染の確認はペア血清をCF, HIで再確認する (EIA-IgMはキットによっては感染後 6ヶ月以上陽性を持続する場合がある点を注意する )

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 検査室における感染対策と地域連携への取り組み 細菌検査データのまとめ方と利用法について考えよう 細菌検査データの活用法を考える 順天堂大学浦安病院 感染対策室 中澤 武司 病院感染サーベイランスの目的と意義 目的病院感染の発生を最小限に抑える 1 病院感染発生の早期発見 2 感染対策予防措置や感染管理の客観的評価 3 医療処置や器材の変更時の効果判定 4 教育啓蒙 5 感染対策委員会資料 ( 保健所監査

More information

抗MRSA薬の新規使用患者のまとめ

抗MRSA薬の新規使用患者のまとめ 発表テンプレート 病院名 宮崎大学医学部附属病院 参加者 スライド 1 枚目に参加者氏名 発表項目を記載してください ( 様式自由 ) 医師 ( 部長 ) 医師 ( 副部長 ) 看護師 ( 副部長 ) 薬剤師検査技師 岡山昭彦高城一郎福田真弓平原康寿佐伯裕二 報告事項 1 薬剤耐性菌等の検出状況 2 感染症患者の発生状況 3 院内感染対策の実施状況 4 抗菌薬の使用状況等 平成 28 年 5 月 24

More information

Microsoft Word - <原文>.doc

Microsoft Word - <原文>.doc 隔離予防策のための CDC ガイドライン医療現場における感染性微生物の伝播の予防 2007 年 2007 Guideline for Isolation Precautions: Preventing Transmission of Infectious Agents in Healthcare Settings 監訳県西部浜松医療センター矢野邦夫 < 原文 > http://www.cdc.gov/ncidod/dhqp/pdf/guidelines/isolation2007.pdf

More information

第51回日本小児感染症学会総会・学術集会 採択結果演題一覧

第51回日本小児感染症学会総会・学術集会 採択結果演題一覧 登録番号 演題番号 日にち 時間 会場 発表形式 セッション名 10000 D-1-19 10 月 26 日 14:10 ~ 15:10 D 会場 一般演題 ( 口演 ) インフルエンザ2 10001 D-2-5 10 月 27 日 8:40 ~ 9:30 D 会場 一般演題 ( 口演 ) 予防接種 ワクチン1 10002 G-2-14 10 月 27 日 14:20 ~ 15:10 G 会場 一般演題

More information

<34398FAC8E998AB490F55F DCC91F092CA926D E786C7378>

<34398FAC8E998AB490F55F DCC91F092CA926D E786C7378> 10000 G-1-007 10 月 21 日 14:40~15:40 G 会場 一般演題 ( 口演 ) 予防接種 1 10001 H-2-001 10 月 22 日 9:00~10:00 H 会場 一般演題 ( 口演 ) 疫学 公衆衛生 10002 C-1-011 10 月 21 日 14:50~15:50 C 会場 一般演題 ( 口演 ) マイコプラズマ 10003 F-1-001 10 月 21

More information

も 医療関連施設という集団の中での免疫の度合いを高めることを基本的な目標として 書かれています 医療関係者に対するワクチン接種の考え方 この後は 医療関係者に対するワクチン接種の基本的な考え方について ワクチン毎 に分けて述べていこうと思います 1)B 型肝炎ワクチンまず B 型肝炎ワクチンについて

も 医療関連施設という集団の中での免疫の度合いを高めることを基本的な目標として 書かれています 医療関係者に対するワクチン接種の考え方 この後は 医療関係者に対するワクチン接種の基本的な考え方について ワクチン毎 に分けて述べていこうと思います 1)B 型肝炎ワクチンまず B 型肝炎ワクチンについて 2015 年 2 月 16 日放送 院内感染対策としての予防接種 慶應義塾大学感染症学教授岩田敏はじめに ワクチンで防ぐことのできる疾病(Vaccine Preventable Disease; VPD) はワクチンの接種により予防する ということは 感染制御の基本です 医療関係者においても 感染症をうつさない うつされないために VPD に対して 免疫を持つ必要がある という考えのもと B 型肝炎

More information

サーベイランス

サーベイランス 4-1. サーベイランス Ⅰ. サーベイランスの定義と目的サーベイランスとは, 院内感染についての発生分布や原因に関するデータを継続的, 組織的に収集, 統合, 分析することである このことにより, 迅速で的確な感染対策の実施が可能になり, 院内感染発生を最小限に抑えることができる また, サーベイランスにより, 感染対策変更後の有効性を感染率の推移により客観的に評価できる Ⅱ. 器具関連 ( デバイス

More information

48小児感染_一般演題リスト160909

48小児感染_一般演題リスト160909 10000 E-1-13 11/19( 土 ) 13:00~14:00 E 会場一般演題 ( 口演 ) マイコプラズマ 1 10001 D-1-7 11/19( 土 ) 10:00~11:10 D 会場一般演題 ( 口演 ) インフルエンザ 1 10002 D-1-8 11/19( 土 ) 10:00~11:10 D 会場一般演題 ( 口演 ) インフルエンザ 1 10003 D-1-9 11/19(

More information

医薬品安全管理責任者 医薬品の安全使用のために必要となる情報の収集や提供 改善のための活動を行っています 医療機器安全管理責任者 安心して医療機器が使用できるよう日々の点検を行うとともに 全国から寄せられる医療機器の回収情報や安全情報を院内スタッフ全員に情報提供できるよう奮闘しています 3 業務実績

医薬品安全管理責任者 医薬品の安全使用のために必要となる情報の収集や提供 改善のための活動を行っています 医療機器安全管理責任者 安心して医療機器が使用できるよう日々の点検を行うとともに 全国から寄せられる医療機器の回収情報や安全情報を院内スタッフ全員に情報提供できるよう奮闘しています 3 業務実績 医療安全室医療安全室長須田峰子 1 部門目標 (1) 病院全体の医療安全意識の向上と医療安全文化の醸成 1) インシデント報告件数 145 件以上 ( ベッド数 285 床 5 を目安 ) 2) 全報告件数に占めるレベル の報告割合 3% 以上 3) 全報告件数に占めるレベル 3 以上の報告割合 2% 未満 4) 全報告件数に占める医師からの報告割合 7% 以上 5) 全体研修参加率 8% 以上 (2)

More information

pdf0_1ページ目

pdf0_1ページ目 平成 年 月 日 担 当 課 衛生環境研究所 ( 担当者 ) ( 高田 梁川 ) 電話 -- 鳥取県感染症流行情報 第 7 [ 平成 年 月 9 日 ( 月 ) ~ 月 日 ( 日 ) ] 疾 病 名 東 部 中 部 西 部 イ ン フ ル エ ン ザ 感 染 性 胃 腸 炎 〇 水 痘 ( 水 ぼ う そ う ) 流行性耳下腺炎 ( おたふくかぜ ) 手 足 口 病 〇 〇 〇 ヘ ル パ ン ギ

More information

pdf0_1ページ目

pdf0_1ページ目 平成 年 月 7 日 担 当 課 衛生環境研究所 ( 担当者 ) ( 高田 梁川 ) 電話 -- 鳥取県感染症流行情報 第 [ 平成 年 月 日 ( 月 ) ~ 月 日 ( 日 ) ] 疾 病 名 東 部 中 部 西 部 イ ン フ ル エ ン ザ 感 染 性 胃 腸 炎 〇 水 痘 ( 水 ぼ う そ う ) 〇 〇 流行性耳下腺炎 ( おたふくかぜ ) 手 足 口 病 〇 〇 ヘ ル パ ン ギ

More information

医療安全対策 医療安全のため 高血圧と歯科診療上の注意 必要な問診事項について確認を行った 下記についてすぐ対応できるか確認した 1 血圧測定など 2 緊急時の対処 3 必要な薬剤の準備 4 その他 患者さんへの歯科診療上の注意事項 特に外科処置時

医療安全対策 医療安全のため 高血圧と歯科診療上の注意 必要な問診事項について確認を行った 下記についてすぐ対応できるか確認した 1 血圧測定など 2 緊急時の対処 3 必要な薬剤の準備 4 その他 患者さんへの歯科診療上の注意事項 特に外科処置時 医療安全対策 医療安全のため 糖尿病と歯科との関連や診療上の注意 必要な問診事項について確認を行 った 下記についてすぐ対応できるか確認した 1 緊急時の対処 2 必要な薬剤の準備 3 その他 歯周病との関連についての説明 喫煙のリスク 医療安全対策 医療安全のため 高血圧と歯科診療上の注意 必要な問診事項について確認を行った 下記についてすぐ対応できるか確認した 1 血圧測定など 2 緊急時の対処

More information

耐性菌届出基準

耐性菌届出基準 37 ペニシリン耐性肺炎球菌感染症 (1) 定義ペニシリン G に対して耐性を示す肺炎球菌による感染症である (2) 臨床的特徴小児及び成人の化膿性髄膜炎や中耳炎で検出されるが その他 副鼻腔炎 心内膜炎 心嚢炎 腹膜炎 関節炎 まれには尿路生殖器感染から菌血症を引き起こすこともある 指定届出機関の管理者は 当該指定届出機関の医師が (2) の臨床的特徴を有する者を診察した結果 症状や所見からペニシリン耐性肺炎球菌感染症が疑われ

More information

講義資料(1)

講義資料(1) 感染症の基礎知識 ~ 利用者と自分を守るために 知っておいてほしいこと ~ 平成 28 年 9 月相模原市保健所疾病対策課医師稲村匡紀 1 ねらい ( 目指す姿 ) 感染の3 要素がわかる 感染経路対策と標準予防策の重要性がわかり 確実に行える ノロウイルス インフルエンザの対策がわかる 2 今日の話の 3 つのポイント 感染の成立には感染源 感染経路 宿主の3つが必要 感染対策として 感染経路の対策

More information

針刺し切創発生時の対応

針刺し切創発生時の対応 1. 初期対応 1) 発生直後の対応 (1) 曝露部位 ( 針刺し 切創等の経皮的創傷 粘膜 皮膚など ) を確認する (2) 曝露部位を直ちに洗浄する 1 創傷 粘膜 正常な皮膚 創傷のある皮膚 : 流水 石鹸で十分に洗浄する 2 口腔 : 大量の水でうがいする 3 眼 : 生理食塩水で十分に洗浄する (3) 曝露の程度 ( 深さ 体液注入量 直接接触量 皮膚の状態 ) を確認する (4) 原因鋭利器材の種類

More information

外来トリアージ

外来トリアージ 2-3. 外来トリアージ 外来では 潜在的な感染症患者が来院することで感染症の 2 次感染を起こす危険性が高い そのため 感染症を疑った場合には 標準予防策 感染経路予防策を遵守し速やかに優先診療 ( トリアージ ) することが院内感染防止上重要となる 可能な限り 下記の外来トリアージ対象疾患は外来トリアージ室で診療することを原則とする Ⅰ. 外来トリアージ対象感染症 1. 結核 ( 空気感染 )

More information

所在地東京都日野市多摩平 次救急医療を担う急性期病院 病床数一般病床 300 床 看護単位 6 単位 病床利用率 80.1%(24 年度 ) 平均在院日数 13.2 日 (25 年 4 月現在 ) 診療科 16 診療科 病院理念 市民に信頼され 選ばれる病院

所在地東京都日野市多摩平 次救急医療を担う急性期病院 病床数一般病床 300 床 看護単位 6 単位 病床利用率 80.1%(24 年度 ) 平均在院日数 13.2 日 (25 年 4 月現在 ) 診療科 16 診療科 病院理念 市民に信頼され 選ばれる病院 院内感染対策にかかる効果的 な職員教育について 日野市立病院 雨宮良子 所在地東京都日野市多摩平 4-3-1 2 次救急医療を担う急性期病院 病床数一般病床 300 床 看護単位 6 単位 病床利用率 80.1%(24 年度 ) 平均在院日数 13.2 日 (25 年 4 月現在 ) 診療科 16 診療科 病院理念 市民に信頼され 選ばれる病院 病院組織図 副院長 診療部 市長 院長 診療技術部 看護部

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 一般的衛生管理プログラム コース確認テスト Q1 次のうち正しいものはどれか 1. 毛髪は 1 日に 20~30 本抜けると言われている 2. 家族がノロウイルスに感染していても 本人に症状が出ていなければ職場への報告は不要である 3. 直接食品に触れる作業を担当しているが 指に傷があったので 自分の判断で絆創膏を貼って手袋を着用して作業に入った 4. 健康チェックは 工場で働く従業員だけでなく お客様や取引先にも協力してもらう

More information

A9R59DF.tmp

A9R59DF.tmp 1 2 475,000 3 4 43,000 110,000 180,000 45,000 38,000 5 160,000 26,000 5,696 186,000 1,143 1,000 4,000 553 11,000 45,000 30,000 6 自動ラップ式トイレ 特殊フィルムと凝固剤の試験データ 感染症対策に 今までのポータブルトイレは排泄物の処理を用を足した本人もしくは 施設担当者等が行なう必要があった為

More information

はじめに 高齢者施設等で抵抗力が低い利用者をケアするには 介護スタッフの感染予防が必要です 施設は重度の利用者が中心になり さまざまな基礎疾患を抱えているため 感染しやすい状態の方が急増しています 介護スタッフが感染源にならないための予防策と 介護スタッフ自身の安全なケアの方法が重要となってきます

はじめに 高齢者施設等で抵抗力が低い利用者をケアするには 介護スタッフの感染予防が必要です 施設は重度の利用者が中心になり さまざまな基礎疾患を抱えているため 感染しやすい状態の方が急増しています 介護スタッフが感染源にならないための予防策と 介護スタッフ自身の安全なケアの方法が重要となってきます 平成 24 年度感染対策委員会職員研修会 施設で起こりやすい感染症 ~ 感染症のキホンとおむつ交換時の危険 ~ 日時 : 平成 24 年 10 月 12 日 ( 金 ) 17 時 40 分 ~19 時 00 分 場所 : サンシャインつくば研修会議室 感染対策委員会 赤津友美 飯浦裕和 松木ユキ子 松葉恵美子 山口一彦 はじめに 高齢者施設等で抵抗力が低い利用者をケアするには 介護スタッフの感染予防が必要です

More information

目次 石巻赤十字病院の概要 1 防火 防災管理 2 感染防止対策について 4 機密保持及び個人情報保護 9

目次 石巻赤十字病院の概要 1 防火 防災管理 2 感染防止対策について 4 機密保持及び個人情報保護 9 実習生 リクルート見学者 オリエンテーション 石巻赤十字病院 目次 石巻赤十字病院の概要 1 防火 防災管理 2 感染防止対策について 4 機密保持及び個人情報保護 9 石巻赤十字病院の概要 名 称 石巻赤十字病院 開設日 大正 15 年 10 月 20 日 92 年の歴史を有する病院 院 長 石橋悟 法的性格 日本赤十字社法による特殊法人 医療法第 31 条に規定する公的医療機関 病床数 464

More information

平成 28 年 10 月 17 日 平成 28 年度の認定看護師教育基準カリキュラムから排尿自立指導料の所定の研修として認めら れることとなりました 平成 28 年度研修生から 排泄自立指導料 算定要件 施設基準を満たすことができます 下部尿路機能障害を有する患者に対して 病棟でのケアや多職種チーム

平成 28 年 10 月 17 日 平成 28 年度の認定看護師教育基準カリキュラムから排尿自立指導料の所定の研修として認めら れることとなりました 平成 28 年度研修生から 排泄自立指導料 算定要件 施設基準を満たすことができます 下部尿路機能障害を有する患者に対して 病棟でのケアや多職種チーム 平成 28 年 10 月 17 日 平成 28 年度の認定看護師教育基準カリキュラムから排尿自立指導料の所定の研修として認めら れることとなりました 平成 28 年度研修生から 排泄自立指導料 算定要件 施設基準を満たすことができます 下部尿路機能障害を有する患者に対して 病棟でのケアや多職種チームの介入による下部尿路機能の回復のための包括的排尿ケアについて評価する ( 新 ) 排尿自立指導料 [

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 第 8 回感染管理マネージャーネットワーク福井研修会 昨年度のノロウイルスの流行を踏まえて今後に備える 平成 25 年 8 月 10 日 ( 土 ) ユー アイふくい グループワークでノロウイルス対策 Q&A 報告 講演 昨年度のノロウイルス流行について 講師 : 奥村外科胃腸科長谷川保弘先生 嘔吐 下痢時の処理方法とアウトブレイク対策について 講師 : 独立行政法人国立病院機構あわら病院桒田由香利先生福井厚生病院中島治代先生

More information

untitled

untitled 神奈川県感染症情報センター 神奈川県衛生研究所企画情報部衛生情報課 TEL:0467834400( 代表 ) FAX:0467895( 企画情報部 ) 神奈川県感染症発生情報 (7 報 ) (09 年 4 月 日 ~4 月 8 http://www.eiken.pref.kanagawa.jp/ 今の注目感染症 ~ 輸入感染症 ~ 連休中に海外へ行かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか 感染症には

More information

感染症対策

感染症対策 利用規約 提供している資料は 同じ会社内 施設内での研修 や 高校生 大学生のプレゼンテーション参考資料 市民向けの教材をボランティアで作成するため などを想定しています つまり 当サイトの資料の利用は 教育に対して 無償で貢献するために使用すること が大前提です そのため 社外や施設外の研修にこのサイトの資料を利用することは基本的にできません 例えば 製薬企業や医薬品卸が医療機関へ行う得意先研修としての利用は禁止します

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 2013 年 10 月 3 日 ( 木 ) 東京都院内感染対策強化事業研修会 地域における耐性菌対策について 公益財団法人ライフ エクステンション研究所付属永寿総合病院感染制御部感染管理認定看護師佐藤久美 病院で感染がおこりやすい理由 易感染性患者 高齢者の増加 院内に耐性菌が増加 易感染性患者が限られた空間に密集 病原性の低い菌 ( 弱毒菌 ) でも感染症 ( 日和見感染症 ) を起こす これらを包括して

More information

26 福保医安第 642 号 平成 2 6 年 9 月 2 6 日 各医療機関管理者 殿 東京都福祉保健局医療政策部長 ( 公印省略 ) 平成 26 年度院内感染対策講習会受講者の推薦について ( 依頼 ) 平素から 東京都の福祉保健行政に御協力を賜り 厚くお礼申し上げます 標記の件について 厚生労

26 福保医安第 642 号 平成 2 6 年 9 月 2 6 日 各医療機関管理者 殿 東京都福祉保健局医療政策部長 ( 公印省略 ) 平成 26 年度院内感染対策講習会受講者の推薦について ( 依頼 ) 平素から 東京都の福祉保健行政に御協力を賜り 厚くお礼申し上げます 標記の件について 厚生労 26 福保医安第 642 号 平成 2 6 年 9 月 2 6 日 各医療機関管理者 殿 東京都福祉保健局医療政策部長 ( 公印省略 ) 平成 26 年度院内感染対策講習会受講者の推薦について ( 依頼 ) 平素から 東京都の福祉保健行政に御協力を賜り 厚くお礼申し上げます 標記の件について 厚生労働省医政局長から受講者の推薦依頼がありました つきましては 受講希望がございましたら 別添 平成 26

More information

血液浄化部

血液浄化部 11-13. 血液浄化部 Ⅰ. 透析室従事者側の準備 ( 基本的感染防止対策の遵守 ) 1. 常に爪を短く切っておく 2. 髪は肩にかからないように束ねる あるいは, アップにする 3. 穿刺や創部のガーゼ交換などの前後に石鹸と水で手を洗いディスポ手袋 ディスポエプロン ゴーグルを着用する 手技毎に新しい手袋に交換する場合も, 石鹸と水で手洗いをする 4. 冬期間は可能な限り勤務前後にうがいを行う

More information

それでは具体的なカテーテル感染予防対策について説明します CVC 挿入時の感染対策 (1)CVC 挿入経路まずはどこからカテーテルを挿入すべきか です 感染率を考慮した場合 鎖骨下穿刺法が推奨されています 内頚静脈穿刺や大腿静脈穿刺に比べて カテーテル感染の発生頻度が低いことが証明されています ただ

それでは具体的なカテーテル感染予防対策について説明します CVC 挿入時の感染対策 (1)CVC 挿入経路まずはどこからカテーテルを挿入すべきか です 感染率を考慮した場合 鎖骨下穿刺法が推奨されています 内頚静脈穿刺や大腿静脈穿刺に比べて カテーテル感染の発生頻度が低いことが証明されています ただ 2012 年 3 月 28 日放送 中心静脈関連性血流感染の予防 川崎病院外科総括部長井上善文はじめに中心静脈カテーテルは高カロリー輸液や さまざまな輸液 薬剤の投与 中心静脈圧の測定などの目的で留置されますが その留置に関連した感染症は 名称としては血管内留置カテーテル関連血流感染症 catheter-related bloodstream infection:crbsiですが ここではカテーテル感染と呼ばせていただきます

More information

高齢者介護福祉施設における感染対策マニュアル

高齢者介護福祉施設における感染対策マニュアル 平成 24 年度厚生労働省老人保健事業推進費等補助金 ( 老人保健健康増進等事業分 ) 高齢者介護施設における 感染対策マニュアル 平成 25 年 3 月 目次 1. はじめに... 1 2. 高齢者介護施設と感染対策... 2 1) 注意すべき主な感染症... 2 2) 感染対策の基礎知識... 3 (1) 感染源... 3 (2) 感染経路の遮断... 3 (3) 高齢者の健康管理... 6

More information

(2) 清掃 い a. 日常的 清掃 各 原則 日 回 式清掃 気 空気 入 え 行い乾燥 必要 応 床 消毒 行い う 使用 雑巾 洗浄 乾燥 う 汚 い場合 新 汚 発生 い場合 入 者 職員 接触 多い部 回数 増 見 目 汚 置 い う 汚 発生 い場合 失禁 伴う 痢 入 者咳 喀痰 多い

(2) 清掃 い a. 日常的 清掃 各 原則 日 回 式清掃 気 空気 入 え 行い乾燥 必要 応 床 消毒 行い う 使用 雑巾 洗浄 乾燥 う 汚 い場合 新 汚 発生 い場合 入 者 職員 接触 多い部 回数 増 見 目 汚 置 い う 汚 発生 い場合 失禁 伴う 痢 入 者咳 喀痰 多い 常時 対策 高齢者 護施設 衛生管理 (1) 環境 整備 施設 環境 清潔 保 要 整理整頓 心 清掃 行い う 日常的 見 目 清潔 状態 保 う 清掃 行い 消毒薬 消毒 目 見え 埃 汚 除去 居心地 良い い環境 優 施設 衛生管理 本 手洗い場 う い場 汚物処理室 い 感 対策 必要 施設 設備 入 者 職員 利用 い形態 整備 大 手洗い場 水 汚 感 防 望 自動水栓 肘 式 式 足踏

More information

嘔吐物の処理方法 添付様式6 7 使い捨てのガウン 嘔吐物の処理の準備 汚染場所には人が近づかないよう に しましょう 立て札があれば区切って おく 窓を開ける等換気をしましょう 使い捨て手袋(2枚着用) マスク ガウン(エプロン) を着用する 次亜塩素酸ナト リウム(0.1 ) 専用バケツ ペーパータオル 拭き取り用 新聞紙 拭き取り用 へら 準備物 消毒薬以外の物 劣化しな い物 はセットして保管して

More information

横須賀市立市民病院院内感染対策要領

横須賀市立市民病院院内感染対策要領 横須賀市立市民病院院内感染対策要領 病院内で問題となる感染症の発生は 入院中の治療や処置に関連した感染 市中感染の院内持込による感染などがある 病院では これらの感染症の発生を予防し 感染症が発生した際にはその拡大を防ぐことが重要となる 院内感染防止が有効に機能すれば 医療の質の向上が可能になり さらに医療従事者の安全も向上する この要領は 横須賀市立市民病院での院内感染の発生防止および制圧を目的として定める

More information

Ⅳ 標準予防策

Ⅳ 標準予防策 Ⅴ 洗浄 消毒 滅菌 1 洗浄 消毒 滅菌の基本的な考え方 患者に使用した物品は使用患者の感染症の有無に応じて処理方法を変更するのではなく 標準予防策の考え方に基づき どのように使用されるのかを考え処理方法を選択する (1) 消毒 滅菌法については スポルディング分類に沿って適切な処理方法を選択する (2) 洗浄 消毒 滅菌の定義洗浄 : 対象物からあらゆる異物 ( 汚染 有機物など ) を除去すること消毒

More information

その他の多剤耐性菌

その他の多剤耐性菌 6-7. 多剤耐性アシネトバクター Ⅰ. 判定基準 1イミペネムの MIC 値が 16μg/mL 以上,2 アミカシンの MIC 値が 32 μg/ml 以上, 3シプロフロキサシンの MIC 値が 4μg/mL 以上のアシネトバクター属菌を 多剤耐性アシネトバクター (MDRA) と定義している イミペネム以外のカルバペネム系薬剤による検査を実施した場合, いずれかの薬剤の検査により耐性の結果が得られた場合にも判断基準

More information

症候性サーベイランス実施 手順書 インフルエンザ様症候性サーベイランス 編 平成 28 年 5 月 26 日 群馬県感染症対策連絡協議会 ICN 分科会サーベイランスチーム作成

症候性サーベイランス実施 手順書 インフルエンザ様症候性サーベイランス 編 平成 28 年 5 月 26 日 群馬県感染症対策連絡協議会 ICN 分科会サーベイランスチーム作成 症候性サーベイランス実施 手順書 インフルエンザ様症候性サーベイランス 編 平成 28 年 5 月 26 日 群馬県感染症対策連絡協議会 ICN 分科会サーベイランスチーム作成 目次 1. はじめに 2. インフルエンザ様症候性サーベイランスについて 1) 目的 2) 対象施設 3. サーベイランスの進め方 1) 開始の決定 2) 対象者 実施場所の選定 3) データの収集 4) データの集計 分析

More information

Ⅶ. カテーテル関連血流感染対策血管カテーテルに関連して発生する血流感染であるカテーテル関連血流感染は 重要な医療関連感染の一つである 他の感染巣からの 2 次的な血流感染は除外される 表 1 カテーテル関連血流感染における微生物の侵入経路侵入経路侵入機序カテーテル挿入部の汚染挿入時の微生物の押し込

Ⅶ. カテーテル関連血流感染対策血管カテーテルに関連して発生する血流感染であるカテーテル関連血流感染は 重要な医療関連感染の一つである 他の感染巣からの 2 次的な血流感染は除外される 表 1 カテーテル関連血流感染における微生物の侵入経路侵入経路侵入機序カテーテル挿入部の汚染挿入時の微生物の押し込 Ⅶ. カテーテル関連血流感染対策血管カテーテルに関連して発生する血流感染であるカテーテル関連血流感染は 重要な医療関連感染の一つである 他の感染巣からの 2 次的な血流感染は除外される 表 1 カテーテル関連血流感染における微生物の侵入経路侵入経路侵入機序カテーテル挿入部の汚染挿入時の微生物の押し込みおよび挿入部の皮膚からの逆行性の侵入ライン接続部の汚染消毒および手指衛生不十分による 側管からの注入時の汚染薬液の汚染ミキシング時の汚染

More information

B型肝炎ウイルス検査

B型肝炎ウイルス検査 概説 10 針刺し 切傷時の対応 A. 基礎的事項 1. 針刺し 切り傷などの曝露時に問題となる血液媒介微生物 曝露時において感染が問題となる微生物には HBV,HCV,HIV,HTLV-Ⅰ, 梅毒スピロヘータなどがあげられます しかし 実際には汚染源中に存在するすべての病原微生物が問題であることを認識しておく必要があります そのため 曝露事故の報告は汚染源の状態とは関係なく行うべきです 2. 感染成立頻度と潜伏期

More information

Microsoft Word - WIDR201826

Microsoft Word - WIDR201826 和歌山県感染症報告 < 速報 > Wakayama Infectious Diseases Report(WIDR) 2018 年第 26 号 ( 週報 ) 2018 年第 26 週 (6 月 25 日 ~7 月 1 日 ) 注目すべき感染症の動向 - ヘルパンギーナ : 新宮保健所管内で警報レベル継続!- ヘルパンギーナは 発熱と口腔内に水疱性発疹ができるウイルス感染症で いわゆる夏かぜの代表的な疾患です

More information

汚染された手指は様々な場所に病原体を伝播させる可能性がある 実際に 感染を引き起こす病原体の多くは汚染された医療従事者の手指を介して伝播 手洗い及び手指消毒により手を衛生的に保つことは 最も基本的な感染防止の手段 参考 :WHO. Guidelines on Hand Hygiene in Heal

汚染された手指は様々な場所に病原体を伝播させる可能性がある 実際に 感染を引き起こす病原体の多くは汚染された医療従事者の手指を介して伝播 手洗い及び手指消毒により手を衛生的に保つことは 最も基本的な感染防止の手段 参考 :WHO. Guidelines on Hand Hygiene in Heal 病院感染対策講習会 手指衛生の重要性と実践 講習会内容 手指衛生の基本 手洗い 手指消毒 ハンドケア 手指衛生のチェックポイント 手指衛生の遵守率向上 手指衛生の基本 インフルエンザ 百日咳 風疹 耳下腺炎 ( おたふく ) 接触感染 薬剤耐性菌 (MRSA VRE MDRP 等 ) クロストリジウム ディフィシル疥癬 水痘 ( みずぼうそう ) 麻疹 ( はしか ) 飛沫感染 結核空気感染 手指衛生を怠ることによるリスク

More information

院内感染対策マニュアル( 2010年版)

院内感染対策マニュアル( 2010年版) 院内感染対策マニュアル ( 2010 年版 ) チェックリスト方式による基本事項の再確認 平成 22 年 10 月 東京都福祉保健局 本マニュアルのねらいと利用方法 病院内で問題となる感染症の発生は 1 入院中の治療や処置に関連した感染 2 抵抗力の低下に伴う日和見感染 3 医療従事者の針刺事故などによる職業感染 4 市中感染症の院内への持込みによる感染 などが原因としてあげられます 病院においては

More information

感染対策マニュアル

感染対策マニュアル 感染対策マニュアル 苫小牧市民薬局 平成 23 年 3 月 平成 28 年 1 月改定 はじめに 保険調剤薬局において 各種感染症の防御対策は非常に重要だと思われる しかし 保険調剤薬局における感染防止対策の指針はほとんどないのが現状である インフルエンザ ノロウイルス 水痘など感染患者が来局する機会は多く 窓口で感染することも充分考えられる また 職員が感染することで 施設内感染の可能性もある さらに

More information

事例を通して考える 感染拡大防止対策

事例を通して考える 感染拡大防止対策 平成 26 年度感染症対策特別講座 事例を通して考える 感染拡大防止対策 ~ 感染性胃腸炎 ( ノロウイルス感染症 ) を中心に ~ 感染性胃腸炎発症報告施設 ( 平成 25 年度 ) 神戸モデル感染症発生連絡票より 発症報告施設数 ( 再 ) * 集団発生施設 こども関係施設 102 39(38.2%) 高齢者関係施設 38 18(47.4%) 障害者関係施設 3 1(33.3%) 学校 園 19

More information

2表05-10.xls

2表05-10.xls 表 5 5 類定点報告疾患年次別発生状況 ( 島根県 ) 疾患名 インフルエンザ R S ウイルス感染症 咽頭結膜熱 A 群溶連菌咽頭炎 感染性胃腸炎 水 痘 手足口病 伝染性紅斑 突発性発しん 百日咳 ヘルパンギーナ 流行性耳下腺炎 急性出血性結膜炎 流行性角結膜炎 細菌性髄膜炎 無菌性髄膜炎 マイコプラズマ肺炎 クラミジア肺炎 合計 1987 年 (S62) 1988 年 (S63) 1989

More information

6/10~6/16 今週前週今週前週 インフルエンザ 2 10 ヘルパンギーナ RS ウイルス感染症 1 0 流行性耳下腺炎 ( おたふくかぜ ) 8 10 咽頭結膜熱 急性出血性結膜炎 0 0 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 流行性角結膜炎 ( はやり目 )

6/10~6/16 今週前週今週前週 インフルエンザ 2 10 ヘルパンギーナ RS ウイルス感染症 1 0 流行性耳下腺炎 ( おたふくかぜ ) 8 10 咽頭結膜熱 急性出血性結膜炎 0 0 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 流行性角結膜炎 ( はやり目 ) 6/10~6/16 今週前週今週前週 インフルエンザ 2 10 ヘルパンギーナ 148 98 1 0 ( おたふくかぜ ) 8 10 29 19 0 0 80 116 ( はやり目 ) 19 15 327 346 1 0 水痘 16 19 0 0 463 320 マイコプラズマ肺炎 0 1 ( りんご病 ) 44 28 百日咳は 2018 年 1 月 1 日から全数把握疾患となりました 2018 年第

More information

平成 24 年度厚生労働省老人保健事業推進費等補助金 ( 老人保健健康増進等事業分 ) 高齢者介護施設における 感染対策マニュアル 平成 25 年 3 月

平成 24 年度厚生労働省老人保健事業推進費等補助金 ( 老人保健健康増進等事業分 ) 高齢者介護施設における 感染対策マニュアル 平成 25 年 3 月 平成 24 年度厚生労働省老人保健事業推進費等補助金 ( 老人保健健康増進等事業分 ) 高齢者介護施設における 感染対策マニュアル 平成 25 年 3 月 目次 1. はじめに... 1 2. 高齢者介護施設と感染対策... 2 1) 注意すべき主な感染症... 2 2) 感染対策の基礎知識... 3 (1) 感染源... 3 (2) 感染経路の遮断... 3 (3) 高齢者の健康管理... 6

More information

特別支援学校における介護職員等によるたんの吸引等(特定の者対象)研修テキスト

特別支援学校における介護職員等によるたんの吸引等(特定の者対象)研修テキスト たんの吸引等に関する演習 喀痰吸引等に関する演習 - 喀痰吸引 ( 口腔内 ) これから たんの吸引等に関する演習を行います 265 目次 1. たんの吸引 ( 口腔内 ) 2. たんの吸引 ( 鼻腔内 ) 3. たんの吸引 ( 気管カニューレ内部 ) 4. 経管栄養 ( 胃ろう ( 滴下型の液体栄養剤の場合 )) 5. 経管栄養 ( 胃ろう ( 半固形栄養剤の場合 )) 6. 経管栄養 ( 経鼻胃管

More information

定点報告疾患 ( 定点当たり報告数の上位 3 疾患の発生状況 ) (1) インフルエンザ 第 51 週のインフルエンザの報告数は 1025 人で, 前週より 633 人多く, 定点当たりの報告数は であった 年齢別では,10~14 歳 (240 人 ),7 歳 (94 人 ),8 歳 (

定点報告疾患 ( 定点当たり報告数の上位 3 疾患の発生状況 ) (1) インフルエンザ 第 51 週のインフルエンザの報告数は 1025 人で, 前週より 633 人多く, 定点当たりの報告数は であった 年齢別では,10~14 歳 (240 人 ),7 歳 (94 人 ),8 歳 ( 鹿児島県感染症発生動向調査事業 感染症のホームページアドレス http://www.pref.kagoshima.jp/kenko-fukushi/kenko-iryo/kansen/index.html 県では第 51 週にインフルエンザの定点当たり患者報告数が 11.14 となり, 注意報基準値を超えたことから,12 月 27 日に インフルエンザ流行発生注意報 が発令されました インフルエンザの報告数が

More information

Microsoft PowerPoint - ™mfiIfl�™B‘á−QŁfl›ï.ppt

Microsoft PowerPoint - ™mfiIfl�™B‘á−QŁfl›ï.ppt 20 1 23 東京都福祉保健局健康安全室 1 本日の内容 Ⅰ. 感染症に関する指導の法的根拠等 Ⅱ. 感染症について Ⅲ. 施設内で流行しやすい感染症 Ⅳ. 感染予防の実際 Ⅴ. 感染症対策のために必要なこと 2 Ⅰ. 感染症に関する指導の法的根拠等 第 5 条 ( 医師等の責務 ) 2 病院 診療所 老人福祉施設等の施設の開設者及び管理者は 当該施設において感染症が発生し 又はまん延しないように必要な措置を講ずるよう努めなければならない

More information

6 発生動向監視 6.1 感染管理者は 1 週間に1 回程度院内感染事例を把握する 6.2 感染管理者は 院内感染の発生率に関するサーベイランスを部署とターゲットを絞って実施する 6.3 感染管理者は 院内感染に関する情報を分析 評価し 効率的な感染対策に役立てる 6.4 感染管理者は 地域や全国の

6 発生動向監視 6.1 感染管理者は 1 週間に1 回程度院内感染事例を把握する 6.2 感染管理者は 院内感染の発生率に関するサーベイランスを部署とターゲットを絞って実施する 6.3 感染管理者は 院内感染に関する情報を分析 評価し 効率的な感染対策に役立てる 6.4 感染管理者は 地域や全国の 院内感染対策指針 院内感染の防止に留意し 感染発生の際にはその原因の速やかな特定 制圧 終息を図ることは 医療提供施設にとって重要である 院内感染防止対策を全職員が把握し 指針に則った医療が提供できるよう 本指針を作成する 1 院内感染対策に関するする責任責任と権限権限およびおよび組織 1.1 病院の管理者は ( 以下 施設管理者 ) は 院内感染対策など医療安全の確保に関して責任をもつ 1.2 施設管理者は

More information

その他の多剤耐性菌

その他の多剤耐性菌 6-5. 多剤耐性緑膿菌 (MDRP) Ⅰ. 判定基準 1イミペネムの MIC 値が 16μg/mL 以上,2 アミカシンの MIC 値が 32μg/mL 以上, 3シプロフロキサシンの MIC 値が 4μg/mL 以上の緑膿菌を 多剤耐性緑膿菌 (MDRP) と定義する イミペネムによる検査と他のカルバペネム系薬剤による検査を実施した場合, いずれかの薬剤の検査により耐性の結果が得られた場合に判断基準

More information

Ⅰ. 院内感染対策支援事業の概要 1. 事業目的 内容 1) 事業目的院内感染対策に関する県内の医療機関及び関係行政機関のネットワークを構築し 医療機関が取り組む院内感染対策を支援するとともに 院内感染発生等の緊急時に医療機関の対応に対し的確な支援を図る 2) 事業内容 (1) 院内感染対策支援ネッ

Ⅰ. 院内感染対策支援事業の概要 1. 事業目的 内容 1) 事業目的院内感染対策に関する県内の医療機関及び関係行政機関のネットワークを構築し 医療機関が取り組む院内感染対策を支援するとともに 院内感染発生等の緊急時に医療機関の対応に対し的確な支援を図る 2) 事業内容 (1) 院内感染対策支援ネッ 平成 25 年度 院内感染対策支援事業概要 平成 26 年 3 月 石川県 石川県院内感染対策支援ネットワーク会議 Ⅰ. 院内感染対策支援事業の概要 1. 事業目的 内容 1) 事業目的院内感染対策に関する県内の医療機関及び関係行政機関のネットワークを構築し 医療機関が取り組む院内感染対策を支援するとともに 院内感染発生等の緊急時に医療機関の対応に対し的確な支援を図る 2) 事業内容 (1) 院内感染対策支援ネットワーク会議の設置

More information

マニュアルを読む前に

マニュアルを読む前に 市立札幌病院 本マニュアルは市立札幌病院内での感染対策の運用についてまとめたものです 自施設で本マニュアルを参考にされる場合は再度検討いただき 施設の責任において活用していただきますようお願いいたします 初 版 2001. 7 発刊 二訂版 2006. 8 改訂 三訂版 2009. 9 改訂 四訂版 2010.11 改訂 五訂版 2012. 1 改訂 六訂版 2013. 3 改訂 七訂版 2014.

More information

Microsoft Word - tebiki_51-60.doc

Microsoft Word - tebiki_51-60.doc サルモネラ症 病原体 サルモネラ菌 ( 細菌 )( チフス菌 パラチフスA 菌を除く ) 感染経路 食品からの食品媒介感染 ペットからの間接接触感染経口感染 ( ミドリガメ等野生動物などが保菌する場合がある ) 潜伏期 6~48 時間 ( 通常約 12 時間 ) 感染期間 未治療の場合は長期に便中排菌 ( 有効抗菌薬服用により陰性化 ) 関係法令 食品衛生法第 58 条 拡大防止 汚染食品の廃棄 手洗いの励行

More information