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さやなかいじ
5 years ago
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1 電子情報通信学会ソウトウェアインタプライズモデリング研究会システム開発における要件定義の効率化について 2012 年 8 月 21 日石野正彦 * 工藤司 ** 五月女健治 *** 片岡信弘 **** * 福井工業大学経営情報学科 ** 静岡理工科大学総合情報学部人間情報デザイン学科 *** 法政大学大学院イノベーションマネジメント専攻 **** 東海大学情報理工学部情報メディア学科 1

2 アジェンダ 1. 研究対象 2. システム開発工程 3. システム開発の課題 4. 課題解決のアプローチ 5. ツールの調査 6. SE へヒアリング 7. まとめ 2

3 研究対象システム構築経験から特に課題が多い要件定義にターゲットを絞り効率化を研究狙い開発 SE 側の視点での実態を把握し実用的な改善 3

4 システム開発工程ウォーターフォール型プロトタイプスパイラルラパッケージ etc ソプ要件定システムフトウェログラ単体テ結合テ総合テ義設計ア設計ミングストストスト中流工程上流工程下流工程 4

5 ウォーターフォール型 ( 出典 ) 独立行政法人情報処理推進機構, ソフトウェア開発データ白書 2011 日経 BP 社,(2011) 5

6 要件定義について要求定義要件定義要求定義 ( 顧客 ) 顧客からヒアリングしたシステムへの要求を開発側が整理作業要件定義 (SE) 要件定義は顧客の要求からシステムの開発範囲を纏めたものどのような機能が要求されていて実装されるべきなのかを明確にしていく作業 6

7 情報システム構築の問題発生原因社内の開発体制に問題ベンダーの選択に問題要件定義の不十分システムの企画が不十分システムの設計が不確定システムの開発の質が悪いテストが不十分移行作業に問題エンドユーザへの教育不十分計画が現実の利用形態に沿わずその他 (%) 有効回答数は 2003 年 498 件 2008 年が 60 件 ( 複数回答可 ) 資料 : 日経コンピュータ(2008 年 12 月 1 日号 ) 第 2 回プロジェクト実態調査 (2008 年 8~9 月 ) 7 ( 社 ) 情報サービス産業協会 : 情報サービス産業白書 2010,(2010.6)

8 要件定義の手法の種類手法名ヒアリングインタビュー顧客にヒアリングを行う概要ワークショップブレインストーミンググルーピングして話し合う既存システム調査業務実地調査工程調査現行システムの調査業務を実際に体験するか現場での調査対象業務の工程を調査するプロトタイプ絵コンテププロトタイプか絵でのシミュレーションプ etc 8

9 要件定義の項目例概要目標システム要件性能要件インターフェース機能要件運用要件 etc ( 出典 ) 独立法人情報処理推進機構 IPA 機能要件の合意形成ガイド概要編 9

10 仕様の曖昧さや漏れの弊害曖昧さ漏れ何通りもの納期が解釈に誤解要求機能コストの見積が時間必要解釈存在不確定不正確増加納期のずれ品質の低下コストの増加顧客満足度の低下山本修一郎 :~ ゴール思考による!!~ システム要求管理技法, ソフトリサーチセンターより出典 10

11 要件定義の重要性 1. システム開発のプロジェクト崩れでは多くの原因が要件定義に原因がある 2. システム開発では様々な顧客要求が重なり修正が発生する 3. その原因として上流工程の要件定義フェーズでの仕様の確定定が不十分である 11

12 要件の明細化と可視化の重要性 SE と顧客 ( ステークホルダ ) の意思の疎通を省力化齟齬矛盾点の減少化機能要件を合意する資料の明細化可視化何を要求してるのかよく分からない言い忘れいた事を追加してほしいどう説明したらいいのか分からない SE 顧客 ( ステークホルダ ) ステークホルダ : 組織体やプロジェクトにおいてその意思決定に関与しているかその活動に影響を受ける個人または 12 法人団体

13 要件定義の合意形成 ( 出典 ) 独立法人情報処理推進機構 IPA 機能要件の合意形成ガイド概要編 13

14 課題解決のアプローチ 1. IPA のガイドラインの調査と活用 IT プロジェクトの SE ノウハウ 2. 要件定義支援ツールの調査とモデルシステムの適用 3. SEへ現状の要件定義についてヒアリングし改善案についてヒアリング調査と改良 14

15 課題解決のための調査と SE ノウハウの活用 1. 要件定義の見える化 2. 手法ツールの調査と活用 3. 応用方法と使い易さの検討 IT プロジェクトの見える化機能要件の合意形成ガイドの活用 ( 出典 ) 独立行政法人情報処理推進機構 ( 略称 :IPA ) 15

16 上流工程の見える化判定で問題個所の表示 ( 出典 ) 独立法人情報処理推進機構, IT プロジェクトの見える化付録 2 ヒアリングシート,(2007) 16

17 上流工程の見える化の総括グラフ自己評価をレーダーチャート表示 PM: プロジェクトマネージャー ( 出典 ) 独立法人情報処理推進機構, ITプロジェクトの見える化付録 2 ヒアリングシート,(2007) 17

18 ヒアリングシートのチェック質問事項のリスクの範囲リスクの危険度 1. チェック項目のマネジメントを知らない 2. チェック項目のマネジメントとして何をしなければならないかは分かっているが種々の事情により上手くできていない 3. チェック項目のマネジメントについて分かっており上手くできている 1. 質問領域のプロジェクトマネジメントが分かっていないしかも的外れなマネジメントを実地 2. 質問領域のプロジェクトマネジメントが分かっていないまま勘と度胸のマネジメントを実地 3. 質問領域のプロジェクトマネジメントは分かっているがほとんどできていないかまたは出来ているリスクマネジメントがほとんどない 4. 質問領域のプロジェクトマネジメントは分かっているが内部外部の要因によってその全てはできていないかまたはできているがリスクマネジメントの一部が出来ていない 5. 質問領域のプロジェクトマネジメントがほぼ完璧に出来ている 18

19 顧客の合意成熟度のレベルと作業のウェイト ( 出典 ) 独立法人情報処理推進機構 IPA 機能要件の合意形成ガイド概要編 19

20 顧客の合意成熟度レベルと要求仕様増大の課題顧客の成熟度レベルの向上によって要求も増加するその要求を全て反映するとシステム範囲の拡大によりコストの増加につながる要件定義によってシステム範囲を明確にし不必要な要求に対して拒否する実務 SE のヒアリングにより仕様確定後に出た要求に関しては抑え込む必要がある要件仕様書の範囲以外の要求を規制しなければ要求は無限に広がっていく 20

21 顧客の合意成熟度レベルのレビュー対象成果物 ( 出典 ) 独立法人情報処理推進機構 IPA 機能要件の合意形成ガイド概要編 21

22 工程成果物 ( 画面 ) ( 出典 ) 独立法人情報処理推進機構 IPA 機能要件の合意形成ガイド概要編 22

23 コツの分類 23 ( 出典 ) 独立法人情報処理推進機構 IPA 機能要件の合意形成ガイド概要編

24 コツ検索ツール必要な SE ノウハウのみを検索可コツデータ加工データ入力 SELECT 条件処理抽出結表示 24

25 コツ検索例 (1) ( 出典 ) 独立法人情報処理推進機構 IPA 機能要件の合意形成ガイド概要編 25

26 対象ツール 1. 要件管理支援ツール RaQuest Enterprise Architect (EA) ( スパークシステムズ製 ) 2. 要件定義支援ツール要件のツボ ( バリューソース製 ) 3Excel+Visio 3.Excel+Visio 26

27 企業モデル市況データ顧客仕入パーツセンター予測 PC ショップネット注文本体 CPU 計画発注仕入マーケティング販売受注発送支払メモリ CRT ルータ HDD DVD マウス在庫補充入庫在庫製造指図部品揃え生産組立出荷決済原価会計 1. PC ネットショップ販売の企業モデル 2. パソコン, 周辺機器, 情報機器, ソフトやサプライ品販売システム 3. 現在は店頭販売, 法人顧客は電話 FAX で受注 4. 販売計画, 仕入受注発送収支報告業務など 5. 受注, パーツのアセンブル, 出荷の流れの BTO 販売 27

28 RaQuest の適用例階層構造要件一覧 28

29 RaQuest の入力画面例バージョン管理更新履歴など管理情報が豊富 29

30 EA(Enterprise Architect) のサンプル RaQuest との関連付け 30

31 要件のツボの適用例ヘルプ画面動画ナビナビゲート項目手順に従って入力することにより要件が固まる 31

32 要件のツボ入力画面 32

33 Excel,Visio によるフリーフォーマットの要件定義顧客 Web 販売システム [ 登録しない ] Web 販売サイトにアクセス [ 会員 ] [ 登録する ] 個情報の [ 既会員 ] 会員 ID パスワードのログイン画の表新規登録画の表 [ 認証成功 ] [ 認証失敗 ] [ 重複あり ] [ 重複なし ] ログイン処理ログイン失敗登録失敗会員 ID パスワードの発 [ 登録内容を変更しない ] [ 登録内容を変更する ] [ 退会する ] [ 退会しない ] 個情報の再登録内容変更画の表登録内容の更新会員情報の削除商品情報の表 [ 希望商品を発 ] [ 希望商品未発 ] [ 詳細をる ] [ 詳細をない ] カートに追加 [ 組しない ] [ 組する ] 組みて検索条件表条件の [ 購する ] [ キャンセル ] 部品情報の表条件を反映詳細情報の表 33

astah share で現場の設計情報のコミュニケーションクラス図ユースケース図

34 その他ツールの評価 <astah> 要求分析における開発フェーズの上流工程およびビジネスモデリングでの活用を重視したツール群 astah はソフトウェア開発で活用されている UML, ER 図, DFD, CRUDなどの図を軽快な操作でモデリングする設計支援ツール Web による図の共有 astah share で現場の設計情報のコミュニケーションクラス図ユースケース図シーケンス図アクティビティ図コミュニケーション図ステートマシン図コンポーネント図配置図合成構造図オブジェクト図パッケージ図 34

35 SE のスキルレベルでツールの使い分けナビが豊富構造化が容易フリーフォーマット要件のツボ RaQuest Excel ( 表形式 ) + EA(UML) Visio ( 図形 ) 経験の浅い SE 熟練した SE 企業独自の方法を使うSE 35

36 ヒアリング調査 1. SE へヒアリング調査 2. 現状のシステム開発の手法フォーマット 3. コツ検索ツールについてのアンケート 36

37 SE 向けヒアリングシートの一例 37

38 ヒアリング結果 [ 工程成果物記入シートとコツ検索について SE のコメント ] 1. 顧客へ仕様の確認と説明時に活用可能 2. 整理のやり方で見易さ使い易さがかなり向上 3. 成果物は記述量の省力化と再利用可能 4. 現状は独自フォームが多く標準フォーム化が必要 5. 要件定義支援ツールは実用向きで設定で仕様書への自動変換機能ヘルプ機能登録できるデータ項目の量など変更 6. コツ検索ツールは初心者 SE 向き 38

39 まとめ 1. IT プロジェクトの見える化や機能要件の合意形成ガイドの活用で要件定義の可視化 2. 顧客の合意成熟度レベルに合わせた対象成果物 3. 要件定義支援ツールは SEのスキルによって使い分け 4. IT プロジェクトでコツ検索ツールによる SE コツの活用 5. 要件定義支援ツールによる要件定義書作成の省力化 6. 開発規模や予算範囲にあった効率化 39

40 ご清聴有難うございました 40

スキル領域職種 : ソフトウェアデベロップメントスキル領域と SWD 経済産業省, 独立行政法人情報処理推進機構

スキル領域職種 : ソフトウェアデベロップメントスキル領域と SWD 経済産業省, 独立行政法人情報処理推進機構スキル領域と (8) ソフトウェアデベロップメントスキル領域と SWD-1 2012 経済産業省, 独立行政法人情報処理推進機構スキル領域職種 : ソフトウェアデベロップメントスキル領域と SWD-2 2012 経済産業省, 独立行政法人情報処理推進機構専門分野ソフトウェアデベロップメントのスキル領域スキル項目職種共通スキル項目全専門分野ソフトウェアエンジニアリング Web アプリケーション技術