JEM2100透過電子顕微鏡操作ガイド

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たかとしなかじゅく
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1 2015/3/26 精密分析室装置担当者 : 原田善之 1

2 目次 1. 測定試料のセット 2. 測定試料の装置内導入 3. 電子銃の立ち上げ 4. コントロール系の起動 5. 測定位置の調整 6. 測定 ( 準備 + 測定 ) 1. Survey (Survey scan) 2. Multiplex (Narrow scan) 3. Profile (Depth Profile) 4. Line profile ( 線分析 ) 5. Mapping ( 面分析 ) 7. 電子銃の停止 8. 試料の取り出し 9. PC 及び装置の停止 2

3 測定試料のセット 1. 測定試料をホルダに乗せる測定試料の大きさ最大 10 mm 10 mm 厚さ 3 mm 程度測定試料及びホルダ真空部は素手で触らない ( ゴムないしはビニールを手袋着用する ) 2. 試料を固定するマスク板ばねネジ留め導電テープ導電性ペーストなどで固定する ( 導電性ペーストは完全に乾かすこと ) 試料台を傾斜させても測定試料が落下しないことを確認するメタルマスク板ばねネジ留め導電テープ 3

4 測定試料の装置内導入 1. リーク用窒素 (N 2 ) ボンベを開けて N 2 ガスを流す (N 2 ガスボンベの使用方法については参考資料 1 を参照のこと ) 2. <Auto valve control> の <Back fill intro> ボタンを押し試料交換室 (Intro) を大気に戻す Intro キャップのとびはねに注意 (N 2 ガスの圧力が高い場合 ) 3. N 2 ガスボンベを閉めるイントロキャップ Intro 4

5 測定試料の装置内導入 2 1. 試料台上溝を専用ハンドルで掴み下溝を Intro 中トランスファーロッドの先端フォークにセットする ( 真空部での作業となるので作業前に手袋を着用のこと ) 2. フォークにしっかり固定されていることを確認する ( 根元までしっかりホルダがセットされ動かしても落ちないことを確認 ) フォークホルダの下溝を固定するロッド先端部フォークにホルダが固定された状態 5

6 測定試料の装置内導入 3 1. Intro キャップを閉める ( イントロの O リングに汚れゴミが無いことを確認する ) 2. <Auto valve control> の <Pump Intro> を押し Intro を真空排気する (V2 が Close V3 が Open し Intro の真空排気がはじまる ) Intro O リングに汚れがないことを確認イントロキャップを閉めた状態 6

<Auto valve control> の <Intro sample> ボタンを押す 3. V1 バルブが開き緑のランプが点灯する 4.

7 測定試料の装置内導入 4 1. <Auto valve control> の TC1 が HI VAC( 赤いランプが 5 個点灯 ) X 線源が EXT になっていることを確認する 2. <Auto valve control> の <Intro sample> ボタンを押す 3. V1 バルブが開き緑のランプが点灯する 4. Z 軸が一番下にさがっていることを確認する 5. トランスファーロッドを動かしメインチャンバー内に測定試料を挿入する 10-7 Torr 台以上を保持すること 6. 窓からホルダとステージが衝突しないことを確認する ( 見えにくい場合はライトをつける ) ホルダ V1 valve Intro sample トランスファーロッドロッドステージ 7

8 測定試料の装置内導入 5 1. X 軸 Y 軸が赤色のマーク位置 Tilt が 0 にセットする 2. Z 軸を上昇させホルダをステージに乗せる 3. ロッドを少しひきホルダがステージに固定されているのを確認する 4. ホルダの固定が確認できたらロッドを元まで引き抜く 5. V1 バルブが閉まりランプが赤になったことを確認する TILT Z 軸ホルダがステージに乗った状態ロッドを少しひきホルダの固定を確認 8

9 電子銃の立ち上げ 1. Beam Voltage が OFF Filament Current が 0 Current トグルスイッチが Filament Amp. 側であることを確認する 2. Power を ON する 3. Filament Currnet ダイヤルをゆっくりまわしメーターが 1.3 のところまで上げる Filament Current Gun Control Panel Power Beam Voltage Current 9

10 コントロール系の起動 1. ISA BusBridge のスイッチを入れる 2. 電流計 (Picoammeter) のスイッチを入れる 3. Card Rack Power を ON する ( 緑のランプが点灯しモニターが点灯するのを確認する ) 4. PC のスイッチを ON し Windows を起動させる 5. Windows が起動したら PC-ACCESS ISA BusBridge をクリックし測定プログラムを起動する Picoammeter CARD Rack Power 10

11 測定位置の調整 1 ( 機械的調整 ) 1. Tilt を 30 にする 2. X Y Z を 0 に合わせる 3. Gun Control の Current を Filament Amp から Emission に切り替える 4. Gun Control の Beam Voltage を ON にする 5. メータが触れ画面上 Emission が 10 ma 程度に表示されるのを確認する ( メータが触れない場合は Gun とソフトを再起動 ) TILT Z 軸 Beam Voltage Emission 11

12 測定位置の調整 2 ( 荒い調整 ) 1. ソフトから Hardware 中の SEM を開く 2. Beam Voltage を 2 にする (2.0 kv にセット ) 3. Magnification を最低値 (63) にする 4. Auto Video を選択し SEM 像をモニターに出す 5. マニピュレータ X,Y,R を調整し測定位置を写し出す 6. SEM Page2 を開き SED Multiplier を OFF Multiplier Voltage を 0 にする 7. EXIT で元の画面に戻る 12

13 試料の高さ (Z) の調整 1. Hardware 中の Manual Z Align を開く 2. 表示されるグラフの Energy が 2000 となり Max. counts が最大になるよう Z 軸を調整する ( もしピークが現れ無い場合は担当者に連絡すること ) 3. 調整できたら Abort Align で測定を止める 4. EXIT で元の画面に戻る 13

14 ビーム調整 1. Hardware から SEM を開く 2. Beam Voltage を 5 にセット (5.0kV) 3. Bias select を +90 に合わせる 4. Condenser の値を調整し電流計を見ながらビームの電流値を設定する ( 通常 1.0 程度 ) 5. Bias select を GND に戻す +90 を確認 Target を確認 1.0 に調整 14

15 測定位置調整 3 ( 測定位置 ) 1. Magnification を最低値 (150 倍程度 ) にセット 2. Hardware から Auto Video を選択する 3. Focus を選択し SEM 画像の Focus を調整する 4. Magnification を観察最適値 ( 測定位置が確認できる ) に上げる 5. Focus Stigma を調整し SEM 画像を調整する 6. SEM Page2 を開く 7. SED Multiplier を OFF Multiplier Voltage を 0 にする 8. EXIT で抜ける 15

16 測定前準備 1. Sample Setup の Dir を選択する 2. データフォルダが表示されるので保存先を指定 ( 初めて測定する場合は Create Dir を選択し保存先を作成する研究室ごとにフォルダ分けされているので自分の研究室のフォルダの下に作成すること ) 3. Sample Setup の Sample Setup を選択する 4. File name 及び Comment を入力する 5. EXIT で抜ける 16

17 測定準備 (Survey) 1. Hardware SEM で SEM 画像を表示 2. Focus, Stigma, Magnification, Contrast, Brightness で SEM 画像を調整 3. 画像を表示したまま EXIT で抜ける 4. Sample Setup から Area define を選択する 5. 測定エリアのタイプ (Type of area) から点 (Point) か指定エリア (Area) を選択する 6. Cordinate を選択し SEM を見ながら矢印キー数値入力で測定位置を決定する ( 画面上クロスの位置が現在位置となります ) 17

18 測定 (Survey) 1. Aquire Setup から Setup Survey を選択する 2. 測定下端 (Lower limit (ev)) 測定範囲 (Range) 積算 ( 測定 ) 回数 (Number of cycle) エネルギーステップ (ev/step) 各測定点での測定時間 (Time per step) を入力する 3. Aquire を選択すると測定が開始される 18

測定準備 (Multiplex) 1. Hardware SEM で SEM 画像を表示 2. Focus, Stigma, Magnification, Contrast, Brightness で画像を調整 3. 画像を表示したまま EXIT で抜ける 4. Sample Setup から Area define を選択する 5.

19 測定準備 (Multiplex) 1. Hardware SEM で SEM 画像を表示 2. Focus, Stigma, Magnification, Contrast, Brightness で画像を調整 3. 画像を表示したまま EXIT で抜ける 4. Sample Setup から Area define を選択する 5. 測定ポイントを指定し EXIT で抜ける ( 詳細は測定準備 (Survey)) 6. Aquire Setup から Setup Multi を選択する 7. 測定元素 (element) 測定範囲 (Range) 測定時のエネルギー幅 (ev per step) 各元素の積算 ( 測定 ) 回数 (Number of sweeps) を入力する 19

20 測定 (Multiplex) 1. Next menu を選択する 2. 全測定の積算回数 (Number of cycles) を入力する下に測定時間 (1cycle) が表示されるので参考にする 3. Display mode で出力形式を選択する N(E): 積分型 dn(e)/de: 微分型 4. Aquire を選択すると測定が開始される 20

21 測定準備 ( 深さ分析 Profile)1 1. <Auto valve control> の <Diff Pump Ion Gun> を押す 2. V4 バルブが開き緑のランプが点灯するのを確認する 3. <Ion Gun Control> の Meter が Emission 側 Emission ツマミが反時計いっぱい (Meter 表示が 0) Raster Drive が OFF Beam Voltage が OFF であることを確認する DIFF PUM ION GUN 4 21

METER を Pressure 側にする 4. Ar ガスボンベ元栓を一回 Open し閉じる 5. Ar ガスバルブを開き ( 反時計方向に回転 ) Ar ガスを導入する 6.

22 測定準備 (Profile)2 イオンガン 1. <Ion Gun Control> を ON する 2. Emission ツマミを時計方向に回して電流値を 25 ma にセット ( 急に立ちあがるので最初は少し回して電流がかかるのを確認する ) 3. METER を Pressure 側にする 4. Ar ガスボンベ元栓を一回 Open し閉じる 5. Ar ガスバルブを開き ( 反時計方向に回転 ) Ar ガスを導入する 6. Meter が 15~20 mpa 程度になるくらい開ける (Ar バルブ 3 回転ぐらい ) 7. Thermo valve control を ON する (Limit ではなく Set point を確認 ) mpa に圧力が調整されるのを確認する元栓 Ar ガスボンベ 22

23 測定準備 (Profile)3 測定条件 1. <Ion Gun Control> の Raster Drive を INT 側 Raster Drive の幅をダイヤルでセットする Beam Voltage を Remote にする 2. Tilt が 30 GND になっていることを確認する 3. 必要なら SEM Area Define で分析位置を確認する 4. Aquire Setup から Setup Profile を選択する 5. 測定元素 (Element) エネルギー下限 (Lower) エネルギー範囲 (Range) 積算 ( 測定 ) 回数 (Number of sweeps) エネルギーステップ (per ev step) ステップごとの測定時間 (Time per step) を入力する 23

24 測定 (Profile) 1. Profile Parms を選択する 2. Sputtering time(min) ( 全スパッタ時間 ) を入力する 3. Sputter mode を Alternating に Sputter Interval (min) ( 各測定ごとのスパッタ時間 ) を入力する ( スパッタ中だけイオンガンが ON されている ) 4. Delay after sputter (sec) を入力する ( イオンガンを切ってから測定までのインターバル時間 ) 5. Aquire で測定を開始する 24

25 測定 (Profile)2 測定終了 1. <Ion Gun Control> の Meter を Emission 側とし Emission ツマミで METER をゆっくり 0 にする 2. Raster Drive を OFF Beam Voltage を OFF にする 3. Ar ガスバルブを閉め 1/4 回転だけあける (Thermo valve control を残留 Ar ガスで冷却しながら真空排気する ) 4. 真空計の表示が 1 桁上昇したら Ar バルブを閉める (Ar バルブの閉め過ぎに注意力をかけず止まったところまでにする ) 5. <Thermo valve Control> を OFF にする 6. <Auto valve control> の <Pump Intro> を押す 7. <Auto valve control> の HI VAC ランプが 5 つ点灯しすることを確認する 25

26 測定準備 (Line profile 線分析 ) 1. Hardware SEM で SEM 画像を表示 2. Focus, Stigma, Magnification, Contrast, Brightness で画像を調整 3. 画像を表示したまま EXIT で抜ける 4. Sample Setup から Line Define を選択する 5. Orientation から Horizontal( 水平方向 ) Vertical( 垂直方向 ) を選択する 6. Y 及び X Cordinate を選択し矢印キー数値入力で測定位置を決定する 26

27 測定 (Line profile)1 1. Aquire Setup から Setup Line を選択する 2. 測定元素 (element) ピーク位置 (Peak Energy) バックグランド位置 (Background Energy) 各測定点での測定時間 (Time per step) 積算 ( 測定 ) 回数 (Number of sweeps) を入力する 27

28 測定 (Line profile)2 1. Next menu を選択する 2. 積算 ( 測定 ) 回数 (Number of cycles) 1 ライン当りの分析点数 (Point per line) を入力する 3. Aquire を選択すると測定が開始される 28

測定準備 (Mapping 面分析 ) 1. Hardware SEM で SEM 画像を表示 2. Focus, Stigma, Magnification, Contrast, Brightness で画像を調整 3. SEM page2 から SEM Multiplier を OFF Multiplier Voltage を 0 にする 4.

29 測定準備 (Mapping 面分析 ) 1. Hardware SEM で SEM 画像を表示 2. Focus, Stigma, Magnification, Contrast, Brightness で画像を調整 3. SEM page2 から SEM Multiplier を OFF Multiplier Voltage を 0 にする 4. EXIT で SEM を終了 5. Aquire Setup から Setup Map を選択する 6. 測定元素 (element) ピーク位置 (Peak Energy) バックグランド位置 (Background Energy) 各測定点での測定時間 (Time per step) 各ラインの積算 ( 測定 ) 回数 (Sweeps per line) 各画面の積算回数 (Frames) を入力する 29

30 測定 (Mapping) 1. Next menu を選択する 2. 各ラインの測定ポイント数 (Number of line) を選択する通常は 128 ないしは 256 を使用ポイント数が大きいほど長時間となる 3. Aquire を選択すると測定が開始される 30

31 電子銃の停止 1. Gun Control の Beam Voltage を OFF にする 2. Emission が 0 になる 3. Current を Filament Amp 側にセット 4. 電流計の値が 1.3 を表示している 5. Filament Current ダイヤルを反時計方向に回しメモリと Meter を 0 にする 6. Power を OFF にする Filament Current Meter Power Beam Voltage Current 31

32 測定試料の取り出し 1. <Auto valve control> の HI VAC が点灯していることを確認する 2. Tilt を 0 にし試料ステージを交換位置 ( マーク位置 ) にセットする 3. <Auto valve control> の <Intro sample> を押す V1 が開く ( 緑点灯 ) 4. ロッドを挿入しフォークを試料台下溝に挿入する 10-7 Torr 台を保つこと 5. 挿入したら Z 軸を下げ試料台がロッドに固定され受けが離れるのを確認する 6. Z 軸を下端まで下げる 7. ロッドを Intro まで引き出す V1 が自動で閉まる 8. N 2 ボンベを開ける 9. <Auto valve control> の <Back fill Intro> を押し N 2 ガスで Intro を大気に戻す 10.N 2 ボンベを閉める 11. イントロキャップを外し測定試料をハンドルで取り出す ( この作業時は手袋着用のこと ) 12. イントロキャップを閉める 13.<Auto valve control> の <Pump Intro> を押す 32

33 PC 及び装置の停止以下の操作は次に測定する方が居ない場合その日の最後お帰りの際に行ってください次の方が居る場合には立ち上げたままで結構です 1. 測定プログラムを終了する System Control から Exit Program を選択する 2. 続く画面で Yes を選択すると PC-ACCESS が終了する 3. Card Rack Power スイッチを OFF する 4. Windows をシャットダウンする ( ライトの消し忘れに注意する ) CCD ライト 33

34 参考資料 1(N 2 ガスボンベの使用方法 ) ボンベを開ける 1. 1 次側バルブ ( ガスボンベ上部ガス元栓 ) を開ける (N 2 ガスの場合は反時計方向にハンドルを回す ) 2. 2 次側の圧力を確認する ( 少し触れるくらいで OK) 3. 圧力が低い場合は調整バルブを Hi 側に少し回し 2 次側圧力を上げる 4. 2 次側バルブを開けるボンベを閉める 1. 2 次側バルブを閉める 2. 1 次側バルブを閉める時計方向 ( 手前側 ) にしっかり閉める 2 次側圧力 ( 取り出し圧力 ) 2 次側バルブ 1 次側圧力 ( ボンベ残量 ) ガスボンベ側装置側調整バルブ 34

SU-8020の使用方法

SU-8020の使用方法 FE-SEM Su-8020 Operating manual( 暫定版 ) 2016/04/09 精密分析室始動 ( 通常は必要無し ) 1.Display SW を ON にして装置を立ち上げるしばらくすると Windows が起動する 2. SU-8000 をクリック 3. PC-SEM をクリックする ( 通常は自動立ち上げ ) 4. パスワード入力画面が表示されるリターンを押す (