第二期遊佐町データヘルス計画 ( 第三期特定健康診査等実施計画 ) ( 案 ) 2018( 平成 30) 年 3 月遊佐町

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1 第二期遊佐町データヘルス計画 ( 第三期特定健康診査等実施計画 ) ( 案 ) 218( 平成 3) 年 3 月遊佐町

2 目次第 1 章保健事業計画 ( データヘルス計画 ) の策定にあたって 1. データヘルス計画策定の趣旨 1 2. 計画期間 2 3. 計画の位置づけ 2 第 2 章現状と課題 1. 地域の特性 5 2. データ分析 (1)KDBシステムからの分析 7 (2) 医療費の分析 9 (3) 年次別 1 大死因及び率 12 (4) 要介護認定者の分析 13 (5) 特定健診特定保健指導 15 (6) がん検診 19 (7) 若年者健診 ( わかば健診 ) 2 3. 分析結果に基づく主な健康課題 21 第 3 章実施計画 1. 特定健診特定保健指導 (1) 基本的な考え方 22 (2) 目標値の設定 23 (3) 特定健診の実施内容等 24 (4) 保健指導について 26 (5) 結果記録の保存 3 (6) 事業の実施 3 2. 疾病予防重症化予防及び介護予防 (1) 目標の設定 33 (2) 事業の実施 34 第 4 章実施計画の評価方法の設定 1. 実施計画の評価 (1) 実施及び成果に係る目標の達成状況 35 (2) 評価方法 35 (3) 評価の時期年度の設定 36

3 第 5 章計画の見直し 36 第 6 章計画の公表周知 36 第 7 章個人情報の保護 36

4 第 1 章第二期保健事業計画 ( データヘルス計画 ) 及び第三期特定健康診査等実施計画の策定にあたって 1. データヘルス計画策定の趣旨我が国は国民皆保険のもとだれもが安心して医療を受けることができる医療制度を実現し世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を達成してきましたしかしながら急速な少子高齢化国民生活や意識の変化等大きな環境変化に直面しており国民皆保険を堅持し医療制度を将来にわたり持続可能なものとしていくためにはその構造改革が急務となっていますとりわけ近年の糖尿病脂質異常症等の有病者の増加等生活習慣病対策が大きな課題となっていますこれまで保険者においては高齢者の医療の確保に関する法律に定められた特定健康診査等基本指針に基づき 28( 平成 2) 年度から 217( 平成 29) 年度まで第一期及び第二期特定健康診査等実施計画を策定し特定健康診査特定保健指導の実施に取り組んできましたレセプトや統計資料等を活用することにより計画の策定や見直しその他の保健事業を実施してきたところですが今後はさらなる被保険者の健康保持増進に努めるため保有しているデータを活用しながら被保険者をリスク別に分けてターゲットを絞った保健事業の展開やポピュレーションアプローチ ( 集団全体への働きかけ ) から重症化予防まで網羅した保健事業を進めていくことなどが求められています国ではこうした背景を踏まえ保険者は健康医療情報を活用して PDCA サイクルに沿った効果的かつ効率的な保健事業の実施を図るためのデータヘルス計画を策定したうえで保健事業の実施及び評価を行うものとしています当町においては保健事業実施指針に基づき 215( 平成 27) 年度にデータへルス計画を定め生活習慣病対策をはじめとする被保険者の健康増進糖尿病等の発症や重症化予防等の保健事業の実施および評価を行ってきました厚生労働省 ( 健康局 ) の標準的な健診保健指導プログラム ( 改訂版 ) に沿った保健指導評価も行っています第二期データヘルス計画は同じデータを使用して状況を分析し計画を策定することから第三期特定健康診査等実施計画と統合して策定することとしましたそれぞれの前計画の目標達成状況と取組み内容を評価し次の 6 年間の目標及び取組み内容を定め特定健康診査特定保健指導の実施を通じ健康でいきいきと暮らせるよう被保険者の健康の保持増進を図り結果として遊佐町国保医療費の適正化を目指すこととします 2. 計画期間本計画の計画期間は 218( 平成 3) 年度から 223( 平成 35 ) 年度までとしますまた関係する計画との整合性を図っていくこととします 3. 計画の位置づけ本計画は 21 世紀における国民健康づくり運動 ( 健康日本 21( 第二次 )) に示された基本方針を踏まえるとともに健康やまがた安心プラン及び遊佐町総合発展計画健康ゆざ 21 計画 ( 第 3 次 ) 遊佐町第 7 期介護保険計画と整合性を図るものとします 1

5 特定健診特定保健指導と健康日本 21( 第二次 ) ( 図 1) 2

6 データヘルス計画の位置づけ ( 表 1) 法律基本的指針第二期遊佐町データヘルス計画 ( 第三期遊佐町特定健康診査等実施計画 ) 国民健康保険法第 82 条第 15 条 ( 平成 16 年厚生労働省告示第 37 条 ) 高齢者の医療の確保に関する法律第 19 条厚生労働省保険局平成 29 年 9 月改正保健事業の実施計画 ( データヘルス計画 ) 策定の手引き健康ゆざ21 計画 ( 第 3 次 ) 遊佐町介護保険計画第 7 期介護保険法第 117 条健康増進法第 8 条第 9 条老人福祉法第 2 条厚生労働省健康局厚生労働省保険局計画の策定者遊佐町国保遊佐町遊佐町基本的な考え近年特定健康診査及び後期高齢者に対する健康診査 ( 特定健診等 ) の実施や診療報酬明細書 ( レセプト ) 等の電子化の進展国保データベースシステム (KDB) 等の整備により市町村国保国保組合及び後期高齢者医療広域連合 ( 広域連合 ) が健康や医療に関する情報を活用して被保険者の健康課題の分析保健事業の評価等を行うこれまでも保険者等においてはレセプト等や統計資料等を活用することにより特定健康診査等実施計画の策定や見直しその他の保健事業を実施してきたところであるが今後は更なる被保険者の健康保持増進に努めるため保有しているデータを活用しながら被保険者をリスク別に分けてターゲットを絞った保健事業の展開やポピュレーションアプローチから重症化予防まで網羅的に保健事業を進めていく健康寿命の延伸及び健康格差の縮小の実現に向けて生活習慣病の発症予防や重症化予防を図るとともに社会生活を営むために必要な機能の維持及び向上を目指しその結果社会保障制度が維持可能なものとなるよう生活習慣の改善及び社会環境の整備に取り組むことを目標とする団塊の世代が後期高齢者となる 225 年を見据えた中長期的なサービス給付保険料水準の推計を行い適切な介護給付を実施し地域包括ケアシステムの深化と推進などを段階的に進めていく日常生活圏域内での地域支援事業等の展開地域ケア会議での活用を踏まえる対象年齢対象疾病目標評価被保険者全員 ( 特定健診等実施計画 :4~74 歳 ) メタボリックシンドローム肥満糖尿病高血圧脂質異常症虚血性心疾患脳血管疾患糖尿病性腎症慢性閉塞性肺疾患 (COPD) がん Ⅰ 健康寿命の延伸 Ⅱ 生活習慣病の発症予防と重症化予防 1 特定健診受診率の向上 2 特定保健指導実施率の維持 3 内臓脂肪症候群予備群の減少 4 糖尿病系の健診結果要医療者の減少 5 がん検診要精密検査受診率の向上 6 喫煙率の減少 7 運動習慣のある人の増加 1 健康寿命の延伸 2 特定健診受診率の向上 3 特定保健指導実施率の維持 4 内臓脂肪症候群予備群の減少 5 糖尿病系の健診結果要医療者の減少 6 がん検診要精密検査受診率の向上 7 喫煙率の減少 8 運動習慣のある人の増加メタボリックシンドローム肥満糖尿病高血圧脂質異常症虚血性心疾患脳血管疾患糖尿病性腎症慢性閉塞性肺疾患 (COPD) がんロコモティブシンドローム認知症メンタルヘルス 2 歳以上 4 歳以上メタボリックシンドローム肥満糖尿病高血圧脂質異常症虚血性心疾患脳血管疾患糖尿病性腎症慢性閉塞性肺疾患 (COPD) がんロコモティブシンドローム認知症メンタルヘルス Ⅰ 健康寿命の延伸 Ⅰ 健康寿命の延伸 Ⅱ 生活習慣病の発症予防と重症化予防 Ⅱ 健康づくり介護予防と生きがいづくり 1 がん循環器系疾患( 脳血管疾患虚血性心疾介護予防総合事業包括的支援家族介護支援患高血圧脂質異常 ) 糖尿病慢性閉塞性特定健診特定保健指導健康増進健康体力づく肺疾患 (COPD) り 2 社会生活を営むために必要な身体機能の維持 Ⅲ 高齢者の自立支援向上 ( 心の健康次世代の健康高齢者の健高齢者の生きがいづくり在宅福祉サービス高齢康 ) 者福祉事業との連携 3 健康を支え守るための社会環境の整備の推進 Ⅳ 在宅サービスの重視 4 栄養食生活身体活動運動飲酒喫煙及居宅介護サービス地域密着型サービス介護保険び歯口腔の健康の向上施設サービス Ⅴ 地域包括ケアシステムの深化推進 225 年を見据えた地域包括ケアシステムの深化推進地域での地域支援の仕組みづくり高齢者の居住安定に係る施策との連携健康寿命の延伸 1 栄養食生活 1 日の塩分摂取量が 1g 未満の人の増加毎日朝食を食べる人の増加 2 身体活動運動 ( 歩数 ) 3 休養ストレスを感じている人の減少 4 飲酒喫煙多量に飲酒する人の割合の減少慢性閉塞性肺疾患 (COPD) を知っている人の増加 5 歯口腔の健康 55~64 歳で自分の歯が 24 本ある人の割合の増加 6 がんの減少がん検診受診率の増加がん検診精密検査受診率の増加 7 心臓病脳卒中糖尿病の減少脂質異常症の減少高血圧の改善糖尿病の減少健康寿命の延伸 1 高齢者健康増進事業等の推進 2 高齢者の生きがい施策等の推進 3 新たな一般介護予防事業の推進 4 在宅福祉サービスの充実 5 高齢者福祉事業との連携 6 地域包括支援センターの機能強化 7 在宅医療介護連携の推進 8 認知症施策の推進 9 生活支援介護予防サービスの体制整備 1 地域ケア会議の推進 11 高齢者の居住安定に係る施策との連携 12 介護保険者の機能強化 13 計画的な介護給付サービスの提供 3

7 保健事業 ( 健診保健指導 ) の PDCA サイクル ( 図 2) 4

8 第 2 章現状把握と課題 1. 地域の特性当町は山形県の最北端に位置し秀峰鳥海山を挟んで秋田県に隣接しています人口は 14,26 人で男女構成比は男性は 47.5% 女性が 52.5% となっています世帯数は 4,984 世帯です (217( 平成 29) 年 3 月 31 日現在 ) 212( 平成 24) 年度の人口は 15,394 人となっており 5 年間で 1,134 人年平均 227 人減少しています ( グラフ 1) ( 人 ) 8,5 8, 7,5 7, 6,5 6, 5,5 5, 人口の推移 8,85 7,914 7,786 7,648 7,486 7,39 7,182 7,14 6,913 6,774 15,394 15,96 14,8 14,561 14, 年度 213 年度 214 年度 215 年度 216 年度男性女性 ( 住民基本台帳より ) 国民健康保険の被保険者数は 3,654 人で加入率は 25.6% となっています (217( 平成 29) 年 3 月 31 日現在 ) 人口に比例するように国保被保険者数も毎年度約 1 人減少しています主な理由としては社会保険加入による国保の離脱後期高齢者医療制度への移行があげられます ( グラフ 2) ただし前期高齢者数は増加しており被保険者数における前期高齢者数の割合は 45.9% と高齢化が一段と加速しています ( グラフ 3) ( グラフ 2) ( 人 ) 4,2 4,16 被保険者数加入率の推移 27.5 (%) 4,1 4, 3,9 3,8 3,7 3,6 4,14 3,96 3,784 3, 被保険者数 ( 人 ) 加入率 (%) 3,5 212 年度 213 年度 214 年度 215 年度 216 年度 25 ( 事業年報より被保険者数は年平均 ) 5

9 ( グラフ 3) 1% 9% 8% 7% 6% 5% 4% 3% 2% 1% % 被保険者数に占める前期高齢者数 2,79 2,533 2,355 2,172 1,975 1,45 1,481 1,551 1,612 1, 年度 213 年度 214 年度 215 年度 216 年度 ( 人 ) 前期高齢者以外前期高齢者 ( 事業年報より前期高齢者数は年平均 ) 6

10 2. データ分析 (1) 国保データベース (KDB) システムからの分析 ( 表 2) 厚生労働省様式 6-1( 同規模町村平均後 ) 214~216 年平均 1 人口動態 2 死亡 3 介護 4 国保医療同規模県国と比較して良い結果が表れているところ人口構成産業構成平均寿命健康寿命死亡の状況早世予防からみた死亡 (65 歳未満 ) 介護保険項目課題となるところ遊佐町同規模平均 138 町村山形県実数割合実数割合実数割合実数割合総人口 15,425 15,25 1,158, ,852, 歳以上 ( 高齢化率 ) 5, , 歳以上 2, , ~74 歳 2, , ~64 歳 5, , 歳以下 4, , 第 1 次産業 17.4 第 2 次産業 27.3 第 3 次産業女性男性女性がん心臓病脳疾患糖尿病腎不全合計男性女性号認定者数 ( 認定率 ) 1, 新規認定者 (H27.3) 号認定者糖尿病高血圧症脂質異常症有病状況心臓病脳疾患介護給付費医療費等国保の状況医療の概況 ( 人口千対 ) 医療費の状況医療費分析総額に占める割合最大医療資源傷病名 ( 調剤含む ) がん筋骨格精神 ,515 59,294 42,72 39,97 278,11 284,59 認定あり 7,3 8,234 7,172 7,981 認定なし 3,411 3,986 3,397 3, ,921 32,89,998 1, , ~64 歳 1, , 歳以下 , 病院数診療所数病床数医師数外来入院外来入院男性男性女性死因標準化死亡比 (SMR) 自殺 1 件当たり給付費 ( 全体 ) 64,699 67,675 居宅サービス 4,191 41,937 施設サービス要介護認定別医療費 (4 歳以上 ) 296,284 28,146 被保険者数 3,785 4,446 65~74 歳外来患者数加入率入院患者数一人当たり医療費 25,45 県内 18 位同規模 8 位 26,185 受診率費用の割合件数の割合件あたり在院日数がん慢性腎不全 ( 透析あり ) 糖尿病高血圧症精神筋骨格国 24,879 23, 高齢化率が高く 39 歳以下の人口割合が低い現状です第 1 次産業が多いため国保加入者へのへのアプローチが重要と思われます男性の平均寿命健康寿命が低い現状です男女とも標準化死亡比が高い現状です死因では脳疾患糖尿病が多くがんについては全国県同規模より低いものの死亡率は高い現状です男性の早世死亡が多い現状です 2 号認定者の割合が多い現状です介護認定者の有病状況では高血圧症脂質異常症心臓病脳疾患がん筋骨格精神が高い現状です 1 件当たりの給付費を比較すると居宅サービスは低く施設サービスは高い現状です介護認定者の医療費は県と比較しては高い現状です 39 歳以下の加入者の割合が低い現状です人口千対の診療所数病床数医師数は低い現状です国県と比較して一人当たりの医療費受診率はともに高い現状です慢性腎不全 ( 透析あり ) 糖尿病高血圧症などは大差ありませんがそれぞれ経年的にみる必要があります 7

11 4 国保医療 5 特定健診 6 生活習慣同規模県国と比較して良い結果が表れているところ費用額 (1 件あたり ) 県内順位順位総数 35 入院の () 内は在院日数健診有無別一人当たり点数健診レセ突合特定健診の状況県内順位順位総数 35 生活習慣の状況入院外来項目糖尿病高血圧脂質異常症脳血管疾患心疾患腎不全精神悪性新生物糖尿病高血圧脂質異常症脳血管疾患心疾患腎不全精神悪性新生物入院一人当たり外来一人当たり課題となるところ遊佐町同規模平均 138 町村実数割合実数割合実数割合実数割合 553, 位 , 位 , 位 , 位 ,757 8 位 ,48 25 位 , 位 ,29 29 位 ,93 8 位 ,8 15 位 , 位 , 位 ,182 4 位 , 位 , 位 , 位健診受診者 48,757 52,392 53,716 54,399 健診未受診者 58,119 56,983 58,42 58,586 健診受診者 2,441 2,589 2,51 2,641 健診未受診者 3,286 3,487 3,229 3,523 受診勧奨者医療機関受診率医療機関非受診率健診受診者 1,644 同規模 7 位 1,227 94,28 7,298,56 受診率 57.9 県内 6 位特定保健指導終了者 ( 実施率 ) 非肥満高血糖メタボ該当予備軍レベル服薬メタボ腹囲 BMI 血糖のみ山形県該当者男性女性予備群男性女性総数男性女性総数男性女性血圧のみ脂質のみ血糖血圧血糖脂質血圧脂質血糖血圧脂質高血圧糖尿病脂質異常症脳卒中 ( 脳出血脳梗塞等 ) 既心臓病 ( 狭心症心筋梗塞等 ) 往歴腎不全貧血喫煙週 3 回以上朝食を抜く週 3 回以上食後に間食する週 3 回以上就寝前に夕食をとる食べる速度が速い歳時から体重が1kg以上増加している回 3 分以上運動習慣なし 1, 日 1 時間以上運動していない 1, 睡眠不足である毎日飲酒している時々飲酒している一 1 合未満 1, 日 1~2 合飲酒 2~3 合量 3 合以上同規模平均実数値 :KDBシステム出力数値を同規模町村数で除した数値を記載 5 特定健診の健診受診率県内順位特定保健指導終了者 ( 実施率 ) は法定報告数値を記載国費用額の多い疾病は脳血管疾患と心疾患で外来では糖尿病も県内 8 位となっています入院外来とも健診受診者の一人当たりの点数が低い現状です健診受診率保健指導実施率共に高いですただし特定保健指導該当者数は横ばいでありリピーターが多い傾向ですメタボ該当者予備軍の割合は男女とも少ない現状ですメタボ該当者予備軍レベルの腹囲該当者の割合は少ないですが男女ともに BMI 該当者の割合は高い現状です血糖血圧脂質の 3 項目該当の割合は低い現状です高血圧糖尿病の服薬は少ない現状です貧血の割合が高い現状です健診受診者の喫煙率は低い現状ですが 2 代男性の喫煙率は高く対策が必要です欠食する人は少ない現状です生活習慣の比較では比較的良好であるが運動習慣のない割合が高い現状です 8

12 (2) 医療費の分析 1 年度別推移 (212~217 年 5 月診療分 ) 年度別推移から一人当たり医療費をみると県庄内地区は微増しています当町は年によっては変動が大きい疾病もありますが平均すると横ばいで推移しています受診等での年次推移も大きな変動は見られません年度から見た県内庄内地区遊佐町それぞれの平均値山形県平均一人当たり医療費 ( 円 ) 受診率 (1 人当たり %) 4, , 一件当たり医療費 ( 円 ) ( グラフ 4) 4, , 3, , 悪性新生物 3, 2, , 1, 糖尿病高血圧性疾患心疾患 2, 1, , 6, 脳血管疾患歯の疾患平均 1, , 2, 内分泌栄養及び代謝疾患筋骨格系及び結合組織の疾患庄内地区平均一人当たり医療費 ( 円 ) 受診率 (1 人当たり %) 一件当たり医療費 ( 円 ) 4, , 4, , 3, , 悪性新生物 3, 2, , 1, 糖尿病高血圧性疾患心疾患 2, 1, , 6, 脳血管疾患歯の疾患平均 1, , 2, 内分泌栄養及び代謝疾患筋骨格系及び結合組織の疾患遊佐町一人当たり医療費 ( 円 ) 受診率 (1 人当たり %) 一件当たり医療費 ( 円 ) 4, , 4, , 3, , 悪性新生物 3, 2, , 1, 糖尿病高血圧性疾患心疾患 2, 1, , 6, 脳血管疾患歯の疾患平均 1, , 2, 内分泌栄養及び代謝疾患筋骨格系及び結合組織の疾患 (H24 年 ~H29 年山形県国民健康保険疾病分類別統計より ) 9

13 2 年齢別推移 (212~217 年 5 月診療分 ) 5 歳刻みの年齢別でみると一人当たりの医療費は山形県平均ではどの疾患でも高齢になるにつれて上昇していきますが庄内地区平均では悪性新生物が 55~59 歳を境に大きく上昇しています当町では悪性新生物と脳血管疾患の 55~59 歳の医療費が群を抜いて高くなっています一件当たり医療費をみても同じ年齢が高くなっており高額の治療を受けられた方がいた可能性が考えられます年齢から見た県内庄内地区遊佐町それぞれの平均値山形県平均一人当たり医療費 ( 円 ) 受診率 (1 人当たり (%)) 9, 35. 8, 3. 7, 25. 6, 5, 2. 4, 15. 3, 1. 2, 5. 1,. 2, 18, 16, 14, 12, 1, 8, 6, 4, 2, ( グラフ 5) 一件当たり医療費 ( 円 ) 悪性新生物糖尿病高血圧性疾患心疾患脳血管疾患歯の疾患平均庄内地区平均一人当たり医療費 ( 円 ) 受診率 (1 人当たり (%)) 一件当たり医療費 ( 円 ) 9, 8, 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1, , 18, 16, 14, 12, 1, 8, 6, 4, 2, 悪性新生物糖尿病高血圧性疾患心疾患脳血管疾患歯の疾患平均遊佐町一人当たり医療費 ( 円 ) 受診率 (1 人当たり (%)) 一件当たり医療費 ( 円 ) 9, 8, 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1, , 18, 16, 14, 12, 1, 8, 6, 4, 2, 悪性新生物糖尿病高血圧性疾患心疾患脳血管疾患歯の疾患平均 (H24 年 ~H29 年山形県国民健康保険疾病分類別統計より ) 1

14 3 主要疾病の割合 ( グラフ 6) 当町における主要疾病の割合は高血圧性疾患が 15% と最も高くついで歯の疾患が 13% 内分泌 11% 筋骨格が 1% で続いています歯の疾患の占める割合は県庄内地区に比較して低い傾向にあります (H24 年 ~H29 年山形県国民健康保険疾病分類別統計より ) 11

15 (3) 年次別 1 大死因及び率当町の悪性新生物心疾患脳血管疾患の死亡率は全国県と比べると大幅に高くなっています ( 表 3) 人口 1 万対第 1 位第 2 位第 3 位第 4 位第 5 位第 6 位第 7 位第 8 位第 9 位第 1 位 1995 ( 平成 7) 年全国山形県遊佐町全国死因悪性新生物脳血管疾患心疾患肺炎不慮の事故老衰自殺肝疾患腎不全糖尿病率死因悪性新生物脳血管疾患心疾患肺炎不慮の事故老衰自殺腎不全慢性閉塞性肺疾患率糖尿病死因悪性新生物脳血管疾患心疾患肺炎不慮の事故自殺糖尿病腎不全老衰肝疾患率死因悪性新生物心疾患脳血管疾患肺炎不慮の事故自殺老衰腎不全肝疾患慢性閉塞性肺疾患率 ( 平成 12) 年 25 ( 平成 17) 年 21 ( 平成 22) 年 215 ( 平成 27) 年山形県遊佐町全国山形県遊佐町全国山形県遊佐町全国山形県遊佐町死因悪性新生物脳血管疾患心疾患肺炎不慮の事故老衰自殺腎不全慢性閉塞性肺疾患率死因悪性新生物脳血管疾患心疾患肺炎不慮の事故自殺慢性閉塞性肺疾患糖尿病糖尿病肝疾患老衰率死因悪性新生物心疾患脳血管疾患肺炎不慮の事故自殺老衰腎不全肝疾患慢性閉塞性肺疾患率死因悪性新生物心疾患脳血管疾患肺炎不慮の事故老衰自殺腎不全慢性閉塞性肺疾患大動脈瘤及び解離率死因悪性新生物脳血管疾患心疾患肺炎慢性閉塞性肺疾患自殺不慮の事故糖尿病肝疾患高血圧性疾患老衰率死因悪性新生物心疾患脳血管疾患肺炎老衰不慮の事故自殺腎不全慢性閉塞性肺疾患率死因悪性新生物心疾患脳血管疾患肺炎老衰不慮の事故自殺腎不全大動脈瘤及び解離肝疾患慢性閉塞性肺疾患率死因悪性新生物心疾患脳血管疾患肺炎自殺大動脈瘤及び解離肝疾患率死因悪性新生物心疾患肺炎脳血管疾患老衰不慮の事故腎不全自殺大動脈瘤及び解離慢性閉塞性肺疾患 (COPD) 率死因悪性新生物心疾患脳血管疾患肺炎老衰不慮の事故腎不全自殺アルツハイマー病血管性及び詳細不明の認知症率腎不全死因悪性新生物心疾患脳血管疾患肺炎老衰不慮の事故腎不全糖尿病不慮の事故大動脈瘤及び解離慢性閉塞性肺疾患 (COPD) 高血圧性疾患率肝疾患自殺高血圧性疾患山形県保健福祉統計年報より 12

16 (4) 要介護認定者の分析当町の介護保険認定者数は 1, 人を超え高齢者全体の約 2 割となっています ( グラフ 7) 介護度別では要支援 1~ 要介護 1 までの軽度者が 45% 要介護 2 3 の中度者が 3% 要介護 4 5 の重度者が 25% となっています介護認定者の有病状況をみると同規模県国に比べて高血圧症脂質異常症心臓病脳疾患がん筋骨格系の疾患精神の疾患が高く一人で複数の疾患をもっていることが考えられます (P.7 表 2) 介護認定別医療費では介護認定ありの人の医療費は 7,3 円認定なしの人の医療費は 3,411 円でその差額は 3,889 円となっており介護認定ありの人の医療費が高い状況です (P.7 表 2) 214( 平成 26) 年度の状況と比較すると関節疾患骨折等は割合が少なくなっていますが認知症脳血管疾患の割合が増加しています ( グラフ 8) 216( 平成 28) 年度の1 年間に新たに介護認定を受けた方の原因疾患をみると男女ともに認知症が一番多く次いで男性は脳血管疾患女性は関節疾患骨折等となっています ( グラフ 9) また第 2 号保険者の原因疾患としては脳血管疾患が 57% を占め次いで関節疾患骨折等が 17% となっています (217( 平成 29) 年 9 月現在 ) こうした現状を受けて町では地域づくりによる介護予防を推進していくために 214( 平成 26) 年より通いの場の創設支援いきいき百歳体操の普及を行ってきました 217( 平成 29) 年 1 月現在 26 か所で週 1 回以上いきいき百歳体操が実施されています ( グラフ 7) 人介護保険認定者数の推移各年度 3 月末現在年度 213 年度 214 年度 215 年度 216 年度 2 号 1 号 ( 遊佐町介護保険受給者台帳より ) 13

17 ( グラフ 8) 214 年度と 216 年度の新規認定者の原因疾患 2% 214 年度 (n=255 ) 13% 26% 4% 2% 8% 6% 21% 2% 216 年度 (n=254 ) 15% 19% 3% 26% 1% 4% 21% % 2% 4% 6% 8% 1% 脳血管疾患関節疾患骨折等パーキンソン認知症がん心疾患呼吸器系その他 (214 年度 216 年度新規認定者状況調査より ) ( グラフ 9) 新規認定者の原因疾患 ( 男性 111 人 ) 新規認定者の原因疾患 ( 女性 143 人 ) 脳血管疾患 1% 呼吸器系 4% 心疾患 4% その他 22% がん 13% 脳血管疾患 21% 認知症 22% 関節疾患骨折等 1% パーキンソン 4% 心疾患 3% 呼吸器系 1% がん 8% その他 2% 認知症 29% 関節疾患骨折等 26% パーキンソン 3% (216 年度新規認定者状況調査より ) 14

18 (5) 特定健診特定保健指導 1 第二期計画における目標値と実績特定健診受診率は上昇傾向にはありますが目標数値には届きませんでしたまた特定保健指導実施率については一部外部委託をした 216( 平成 28) 年に初めて目標値を上回りました第二期特定健診等実施計画における目標値と実績 ( 表 4) 213( 平成 25) 214( 平成 26) 215( 平成 27) 216( 平成 28) 217( 平成 29) 年度年度年度年度年度受診率の目標値 56.% 57.% 58.% 59.% 6.% 受診率 56.6% 58.7% 57.9% 58.4% 特定保健指導の目標値 52.% 54.% 56.% 58.% 6.% 特定保健指導実施率 51.4% 52.7% 51.9% 6.4% 動機づけ支援実施率 56.7% 61.6% 61.6% 71.2% 積極的支援実施率 33.3% 16.7% 16.7% 23.9% 2 特定健診の受診状況特定健診受診者は 1,6 人前後受診率も 58% 前後で横ばいですが受診率は県内でも上位に位置しています ( グラフ 1) ( 人 ) 4, 56.4% 56.6% 特定健診受診状況 ( 遊佐町国保 ) 58.7% 57.9% 58.4% 6.% 3, 36.% 38.% 38.5% 38.4% 47.6% 5.% 4.% 2, 3.% 1, 3,55 2,932 2,869 2,827 2,735 1,723 1,659 1,684 1,638 1,591 2.% 1.% 212 年度 213 年度 214 年度 215 年度 216 年度.% 対象者数受診者数町受診率県受診率 ( 特定健診法定報告より ) 15

19 3 特定健診受診者の年代別受診状況特定健診受診者を年代別にみると 4 歳代は依然として低く男女とも 4% に満たない状況です 216( 平成 28)) 年度の未受診者への受診勧奨では 4 代で4 割 5 代で2 割が職場で受けていると回答しています ( グラフ 11) 年代別受診率 (217 年度 ) ( 人 ) (%) 代 5 代 6 代 7 代 4 代 5 代 6 代 7 代男女内臓脂肪症候群の判定状況 ( 平成 28 年度法定報告より ) 内臓脂肪症候群の判定ではメタボリックシンドローム該当者の割合をみると同規模市町や県と比較すると低く位置していますが体格 (BMI) 指数が 25 以上の割合をみると女性が同規模市町や県国と比べて高い傾向にあります BMI 指数 25 以上の総数 (%) 年度 216 年度町同規模県国対象者数受診者数受診率 BMI 指数 25 以上の男性 (%) 年度年度町同規模県国 ( グラフ 12) BMI 指数 25 以上の女性 (%) 214 年度 216 年度町同規模県国 ( 表 3 項目 5 より ) 16

20 5 運動の状況運動習慣がない方が依然として同規模市町や県より高い現状です ( グラフ 13) (%) 週 2 回以上の運動習慣がない人の割合年度 216 年度町同規模県国 (%) 歩行と同等の身体活動を 1 日 1 時間行っていない人の割合年度 216 年度 ( 表 3 項目 6 より ) 町同規模県国特定健診問診票より 17

6 特定保健指導の状況町では 212( 平成 24) 年より特定健診受診者全員を対象に健診結果説明会を実施し特定保健指導の場としても活用してきました 216( 平成

4% となりました 215( 平成 27) 年度の特定保健指導対象者の 216( 平成 28) 年度の動向を見てみると積極的支援で8 割動機付け支援で6

受診がなかった人の状況を追跡した結果脳卒中や精神疾患の治療中の人単身赴任中やひきこもりなどであることが分かりました ( グラフ 14) 215( 平成 27)

21 6 特定保健指導の状況町では 212( 平成 24) 年より特定健診受診者全員を対象に健診結果説明会を実施し特定保健指導の場としても活用してきました 216( 平成 28) 年度より一部庄内健診センターへの委託を行い健診日当日に初回面接を実施していますよりタイムリーに指導が行えるようになった結果特定保健指導実施率が 6.4% となりました 215( 平成 27) 年度の特定保健指導対象者の 216( 平成 28) 年度の動向を見てみると積極的支援で8 割動機付け支援で6 割の方が改善維持しています ( 改善 : 積極的支援の方は動機づけ支援等へ動機づけ支援の方は情報提供等へ改善した場合 ) 215( 平成 27) 年の特定保健指導等を受けた方の中で翌年の健診で受診なしは積極的支援で 28.9%(13 人 ) となっています ( グラフ 14) うち 3 人は 217( 平成 29) 年度の健診を受診しています (217 年 12 月時点 ) 受診がなかった人の状況を追跡した結果脳卒中や精神疾患の治療中の人単身赴任中やひきこもりなどであることが分かりました ( グラフ 14) 215( 平成 27) 年度の特定保健指導対象者の 216( 平成 28) 年度の動向受診なし 28.9% 改善 17.8% 対象外 1.5% 悪化 4.4% 受診なし 9.6% 改善 23.8% 悪化 6.7% 維持 46.6% 維持 6.7% 積極的支援動機付け支援 (215 年度 216 年度特定健診の結果より ) 18

22 (6) がん検診 28( 平成 2) 年から 214( 平成 26) 年までの 64 歳以下の死因をみるとがんで亡くなっている人が 42.1% を占めています ( グラフ 15) 212~216 年 64 歳以下の死亡状況 ( 人 ) ~9 歳 1 1~19 歳がん心疾患自殺脳血管疾患その他 2~29 歳 ~39 歳総数 17 人 4~49 歳 ~54 歳 ~59 歳 ~64 歳 (212~216 年までの死亡票より ) がん検診の受診状況は肺がん検診と子宮頸がん検診が徐々に増加していますその他のがん検診については横ばいの傾向にありますがん検診の精密検査の受診状況をみると子宮頸がん検診は低い状況でその他のがん検診はほぼ横ばいとなっています ( グラフ 16) (%) (%) 各種がん検診受診率 212 年度 213 年度 214 年度 215 年度 216 年度胃がん検診大腸がん検診子宮頸がん検診乳がん検診肺がん検診前立腺がん検診各種がん検診精検受診率 212 年度 213 年度 214 年度 215 年度 216 年度胃がん検診大腸がん検診子宮頸がん検診乳がん検診肺がん検診前立腺がん検診 (212~216 年度までのゆざまちの保健事業より ) 19

23 (7) 若年者健診 ( わかば健診 ) わかば健診受診者の問診票から生活習慣等の状況をみると全体的に 214( 平成 26) 年度と同じ傾向にあります喫煙間食飲酒の項目ではわずかに改善していますが就寝前の夕食体重増加運動習慣の項目は悪くなっています ( グラフ 17) ( グラフ 17) わかば健診の問診 (214 年度 216 年度の比較 ) 喫煙週 3 回以上朝食を抜く週 3 回以上食後に間食をする週 3 回以上就寝前に夕食をとる食べる速度が速い 2 歳の時から体重が1kg以上増加 1 回 3 分以上運動習慣なし 1 日 1 時間以上運動していない睡眠不足である毎日飲酒している時々飲酒している 26.5% 24.% 18.5% 18.6% 11.1% 7.7% 9.5% 14.8% 33.9% 33.9% 17.5% 21.9% 21.2% 2.8% 15.3% 9.8% 28.6% 27.9% 86.8% 86.3% 77.2% 71.6% 214 年度 216 年度 % 2% 4% 6% 8% 1% (214 年度 216 年度わかば健診問診票より ) 総合判定は 214( 平成 26) 年度と比較すると男女ともに異常なしの人の割合が増加しましたまた性別でみると女性よりも男性に要医療の割合が高くなっています ( グラフ18) 内訳では肝機能や血圧糖尿系中性脂肪の項目で有所見者が多く特に肝機能は受診者の45% が要指導要医療となっています女性では貧血の有所見者が2 割となっています 4 歳以上の特定保健指導階層化基準に合わせると受診者のうち 11 人 (5.9%) が保健指導の対象者 ( 男性 7 人女性 4 人 ) で積極的支援が6 人 (3.2%) 動機づけ支援が5 人 (2.7%) でした ( グラフ18) わかば健診総合判定 (n=187) 28.2% 42.3% 29.6% 男性 47.4% 45.7% 6.9% 女性異常なし要観察要指導要医療 % 2% 4% 6% 8% 1% (216 年度わかば健診結果より ) 2

24 3. 分析結果に基づく主な健康課題前回と同様に男女とも標準化死亡比が高い状況であり死因をみると脳血管疾患糖尿病が多く悪性新生物については全国県より低いものの死亡率は高い状況です特に男性は早世死亡(65 歳未満の死亡 ) が多く前回より改善がみられたものの平均寿命が低くなっています介護保険認定者の第 2 号保険者 (4~64 歳 ) については 3 人前後で横ばいの状況です第 2 号保険者の死因は悪性新生物が 42.1% を占め要介護保険認定に至った原因疾患としては脳血管疾患が 57% でした脳血管疾患による死亡は減少しているものの後遺症で要介護状態となっていることが伺えます医療費については悪性新生物脳血管疾患筋骨格系の疾患が県及び庄内地区と比べて高い傾向にあります年代別にみると 4 代後半から高血圧性疾患の受診率が上昇し 5 代後半から悪性新生物や脳血管疾患心疾患の医療費が増加しています健診を受けていない人は受けている人に対し一人あたりの医療費の点数が高くなっていますまた健診後受診勧奨者の受診率が低い現状にあり必要な方が受診に結びついていない状況です健診受診率は県内でも上位にありますが 4 代は他の年代より低くなっています若い人の喫煙率が高い傾向にありますメタボ予備軍の該当者の割合は少ない反面女性の BMI 該当者が多い現状にあります運動習慣のある人の割合が県国に比べて低い状況にあり若い年代でも運動習慣のない人が多い現状です健診結果で糖尿系の要医療の割合は年々増加傾向にあります 21

25 第 3 章実施計画 1. 特定健診特定保健指導 (1) 基本的な考え方糖尿病等の生活習慣病の発症や重症化を予防することを目的としてメタボリックシンドロームに着目した効果的効率的な健診保健指導実施のための取り組みを強化していきます継続的な健診受診者の支援と未受診者への受診勧奨受けやすい健診体制の整備と効果的な保健指導の実施医療費適正化効果までを視野に入れたデータの蓄積と効果の評価 22

26 (2) 目標値の設定第三期の計画では現在の特定健診保健指導の実績を踏まえ 218( 平成 3) 年度から 223( 平成 35) 年度までの目標とします特定健診受診率 :6% 以上特定保健指導実施率 :6% 以上メタボリックシンドロームの該当者及び予備群の減少率 :28% 以上 28( 平成 2) 年度対比 8 学会が作成したメタボリックシンドロームの診断基準を活用当該年度の健診データにおける該当者及び予備群の数減少率の算出式 = 1 基準年度の健診データにおける該当者及び予備群の数遊佐町国民健康保険の目標値特定健診対象者は 4~74 歳の遊佐町国民健康保険被保険者の推計値で 218( 平成 3) 年度から 223 ( 平成 35) 年度までの伸び率を乗じて算出健診受診率保健指導実施率を下記のとおり設定します目標設定項目 4~74 歳の国保被保険者数 ( 推定値 ) 特定健診目標受診率受診率 ( 表 5) 218 年度 219 年度 22 年度 221 年度 222 年度 223 年度 2,9 2,84 2,78 2,72 2,66 2,6 58.6% 58.7% 58.8% 58.9% 6.% 6.% 受診者数 1,699 1,667 1,634 1,62 1,596 1,56 特定保健指導対象者数 ( 再掲 ) 動機づけ支援 ( 再掲 ) 積極的支援特定保健指導目標実施率 6.% 6.% 6.% 6.% 6.% 6.% 実施者数 ( 再掲 ) 動機づけ支援実施率 75% 75% 75% 75% 75% 75% 実施者数 ( 再掲 ) 積極的支援実施率 25% 25% 25% 25% 25% 25% 実施者数内臓脂肪症候群の該当者予備群の減少率 26.2% 28 年度比 28% 以上 28 年度比 23

27 (3) 特定健診の実施内容等 1 対象者特定健診の実施年度中に 4~74 歳となる遊佐町国民健康保険加入者 ( 当該年度において 75 歳に達する者も含める ) でかつ当該年度中の 1 年間を通じて加入している者 ( 年度途中での加入脱退等異動のない者 ) のうち妊産婦等除外規定の該当者 ( 刑務所入所中海外在住長期入院等 ) を除いた者を対象者とします 2 健診項目内臓脂肪肥満型に着目した生活習慣病予防のための保健指導を必要とする人を抽出する健診項目とし次の項目について実施します基本的な健診項目質問( 既往歴調査 ) 理学的所見( 身体診察 ) 身体計測( 身長体重 BMI 腹囲測定) 血圧測定尿検査( 尿糖尿蛋白 ) 肝機能検査(AST ALT γ-gt) 脂質検査( 中性脂肪 HDL-コレステロール LDL-コレステロール ) 空腹時血糖又は HbA1c 詳細な健診項目 ( 一定の基準の下医師が必要と認めた場合に実施 ) 血清クレアチニン検査貧血検査( ヘマトクリット値血色素量赤血球数 ) 心電図検査眼底検査 3 健診実施機関実施形態下記により 4 月 ~12 月末日の期間で実施しますア集団健診実施機関 : 公益財団法人やまがた健康推進機構庄内検診センター健診会場 : 庄内検診センター ( 人間ドック健診特定健診を兼ねる ) 各地区まちづくりセンター等の町内施設イ個別健診実施機関健診会場 : 酒田地区医師会十全堂に所属している医療機関の内特定健診協力医療機関 24

28 4 委託契約の方法特定健診の実施機関については国が告示する外部委託に関する基準 ( 平成 2 年厚生労働省告示 11 号 ) を満たしていることを条件として委託契約を締結する集団健診は個別契約個別健診は集合契約を締結します 5 健診委託金額および自己負担額公益財団法人やまがた健康推進機構一般社団法人酒田地区医師会十全堂と協議のうえ定めた健診委託単価とし自己負担額は遊佐町健康診査料実費徴収規則にて定めます 6 健診の周知案内方法特定健診の日時や実施場所等については町のホームページや全世帯に配布する健康カレンダーに掲載し健診希望者には健診日約 2 週間前に健診票等を送付しますまたドック健診希望者については庄内検診センターより健診日前に受診確認の電話連絡を行います 25

29 (4) 保健指導について 1 対象者保健指導対象者を明確にするために特定健診結果から対象者を次のグループに分類し保健指導を実施しますア特定保健指導対象者 ( 特定健診受診者でイウに該当しないメタボリックシンドローム該当者及び予備群 ) ( 表 6) 追加リスク対象喫煙歴血糖脂質血圧 4~64 歳 65~74 歳 < 腹囲 > 85cm( 男性 ) 9cm( 女性 ) 2つ以上該当 1つ該当ありなし積極的支援動機づけ支援 <BMI> 上記以外で BMI 25 3つ該当 2つ該当ありなし積極的支援動機づけ支援 1 つ該当イ受診勧奨者 ( 特定健診受診者で医療への受診勧奨が必要な者 ) ウ治療中の者 ( 特定健診受診者で医療との連携が必要な者 ) エ特定保健指導以外の保健指導対象者 ( 特定健診受診者でアからウに該当しない者 ) 平成 3 年度から適用される標準的な健診保健指導プログラムの改正による事項 65 歳以上 74 歳以下の保健指導では体重や筋肉量の減少低栄養等によるロコモティブシンドロームやフレイル等の予防改善に着目した内容を追加していきます血圧血糖脂質喫煙など個々のリスクに着目した内容では特定保健指導の対象とならない非肥満者の脳心血管疾患危険因子保有者に対する生活習慣の改善指導 ( 減塩食物繊維摂取総エネルギー減糖質減禁煙 ) を実施していきます 2 年連続して積極的支援該当者で一定の条件下で動機づけ支援相当の特定保健指導でよいとする特定保健指導の弾力化を実施していきます 26

30 2 特定健診から保健指導実施の流れ計画の作成健診保健指導計画作成のためのデータ分析集団の健康実態状況の把握男女別年代別健診有所見状況メタボリックシンドローム該当者のリスクの重複状況生活習慣の状況被保険者数及び健診受診者数のピラミッド健診受診率支援別保健指導実施数及び実施率 2 年目より ( 前年度の保健指導の評価項目を追加 ) 高血糖高血圧脂質異常必要に応じリスク等に応じた支援を実施 27

31 3 実施内容ア情報提供特定健診結果の提供に併せて個人の生活習慣やその改善に関する基本的な情報を提供しますイ動機づけ支援面接による支援は原則 1 回とする面接時から6か月経過後に実績評価を行いますウ積極的支援初回時に面接による支援を行いその後 3か月以上の継続的な支援を行います初回時の面接から6か月以上経過後に実績評価を行います 4 階層化の方法ただし糖尿病高血圧症又は脂質異常症の治療に係る薬剤を服用している者を除きます 28

32 5 支援レベル別保健指導計画ア積極的支援動機づけ支援情報提供レベルグルプ直営と外部委託の 2 通りの方法で実施します直営対象 : 町内で実施される特定健診からの特定保健指導対象者方法 : 下記事業をとおして面接相談保健指導を実施健診結果説明会 (3~4 回 / 年 ) 栄養相談会 (5~6 回 / 年 ) メンズ健康くらぶ (5 回 / 年 ) 糖 NO 講座 (2 回 / 年 ) 個別支援 : 訪問来所相談など ( 随時 ) 外部委託委託先 : 公益財団法人やまがた健康推進機構対象 : ドック健診受診者からの特定保健指導対象者方法 : 町と委託契約した内容で実施初回面接は健診当日に実施後日集団指導を行い個々の状況に応じた支援を実施イ医療との連携グループかかりつけ医と保健指導実施者と情報を共有し適切な治療の支援を図ります治療中断者対策としてレセプトと健診データの突合分析を行います医療機関は診療報酬上の生活習慣病管理料栄養食事指導料の積極的活用を行います 6 特定保健指導実施者の資質向上特定保健指導においては対象者の生活を基盤とし対象者が自らの生活習慣における課題に気づき健康的な行動変容の方向性を自らが導き出せるように支援することが重要ですそのために保健指導実施者は支援技術を高めるため積極的に研修会等へ参加し資質の向上に努めていきます 29

33 (5) 結果記録の保存 1 特定健診保健指導のデータの形式電子的標準様式により電子データでの効率的な保存及び送受信できる形式を原則とします 2 特定健診保健指導の記録の管理保存について特定健診等のデータの管理保存は山形県国民健康保険団体連合会に委託し 5 年間保存しますまた特定健診のデータについては磁気媒体により庁舎内のシステムに取り込みシステムでのデータの閲覧等についてはパスワードによるセキュリティを施し個人情報に配慮しながら有効に活用を図ります (6) 事業の実施目標達成に向けこれまでの事業も継続しながら下記の保健事業に重点的に取り組んでいきます ( 表 7) 目的取り組み内容特定健診受診率の向上により内臓脂肪症候群の減少をめざすまた若い年代からの生活習慣病対策を推進します未申込者への健診受診勧奨 4 代男性への健診受診勧奨申込者で未受診者への受診勧奨健診意向調査表の改修若年者健診の継続と受診勧奨退職後に受けやすい健診の実施( セカンドライフ健診 ) 働き盛りの年代の受診率向上の一助とするため健康マイレージ事業の実施特定保健指導の終了者率の向上により内臓脂肪症候群の減少を目指します特定健診の結果説明会を全地区で開催し糖尿病や歯の健康生活習慣改善等について健診受診者への情報提供説明会会場での保健指導の実施管理栄養士による個別栄養相談を実施利用者の利便性を図り指導終了者率を上げるため酒田ドック健診受診者で保健指導該当者の指導の業務委託 3

34 参考第三期特定健康診査等実施計画 ( 平成 3 年度 ~35 年度 ) における特定健診保健指導の見直しについて ( 平成 29 年 1 月 19 日 ) 31

35 階層化 ( 保健指導のレベル分け ) について服薬中 ( 血糖脂質血圧 ) の方は特定保健指導はありません ( 主治医から保健指導を受けるため ) 前期高齢者 (65 歳以上 75 歳未満 ) については積極的支援の対象となった場合でも動機づけ支援になります 32

36 2. 疾病予防重症化予防及び介護予防 (1) 目標の設定前回のデータヘルス計画策定時から目標に対しての達成状況をみると改善した項目はあるものの目標値に達した項目は 2~6 代男性の喫煙率のみにとどまりました今回の計画では引き続き死亡率も医療費も高い脳血管疾患やがん県等と比較して医療費が高く要介護の主要な原因となっている筋骨格系疾患また重症化によって医療費が高くなると思われる糖尿病への対策が重要となりますそのためには健診受診率の向上等に加え生活習慣の改善により疾病予防や重症化予防さらには健康寿命延伸のための介護予防の取り組みが必要です ( 表 8) 項目策定時評価時の目標評価時の実績新目標値 215(H27) 年 217(H29) 年 217(H29) 年 222(H34) 年がん検診要精密検査受診率の向上 ( 胃大腸子宮乳がん肺 88.3% 214 年度 1% 217 年度 82.4% 216 年度 1% 前立腺がんの平均 ) 喫煙率の減少 2~6 代男性 41.% 35% 以下 31.6% 25% 以下 2~6 代女性 7.1% 7% 以下 7.4% 5% 以下 2 代男性 3.2% 25% 以下 45.8% 25% 以下 2 代女性 11.8% 5% 以下 9.1% 5% 以下 COPD( 慢性閉塞性肺疾患 ) の認知度 29.9% 213 年度 6% 以上 217 年度 35.6% 6% 以上運動習慣のある人の割合の増加 15.7% 213 年度 25% 以上 217 年度男性 21.4% 女性 12.8% 25% 以上 25% 以上糖尿病系の健診結果で要医療者の割合の減少 8.4% 214 年度 8% 以下 217 年度 12.3% 216 年度 1.% 以下通いの場の創設増加 26 ヶ所 37 ヶ所介護認定率の維持 19.5% 19.5% 目標値 : 健康ゆざ 21( 第 3 次 ) 第 7 期介護保険計画計画目標値より 33

37 (2) 事業の実施目標達成に向けこれまでの事業も継続しながら下記の保健事業に重点的に取り組んでいきます ( 表 9) 目的取り組み内容若い年代からの生活習慣病対策を推進します若年者健診の継続と受診勧奨健康づくり活動の一助とするため健康マイレージ事業の実施疾病の発症予防や早期発見治療により糖尿病等重症化予防を図ります結果説明会町民講座等での専門職による糖尿病予防の情報提供糖尿病予防教室の充実健診結果で要医療者への受診勧奨( 訪問指導結果説明会での勧奨 ) 血糖コントロール不良者に対し医療機関と協力した保健指導の実施がん検診受診率と精密検査受診率の向上によりがんの早期発見がん検診未受診者への受診勧奨精密検診が必要な方へのタイムリーな受診勧奨治療を図りますがん等との関係が深いたばこによる疾病予防や受動喫煙を防止するため喫煙率の減少を図ります機会をとらえたたばこの害の情報提供集落公民館等公共施設における分煙禁煙の推進小中学校における防煙教育の実施禁煙への支援 ( 治療の情報提供健康マイレージ事業の実施 ) COPD( 慢性閉塞性肺疾患 ) の周知 ( 説明会健康教室まちづくりセンター祭等の活用 ) 運動習慣のある人の増加によりロコモティブシンドローム等を予高齢者体力アップ事業等の運動教室の継続運動の自主サークルの支援防し健康寿命の延伸を図ります通いの場の創設支援といきいき百歳体操の普及ゆざ健康マイレージ事業の実施運動機器( トレーニングマシン ) の拡充と利用の推進 ( 一般開放の周知レディースデーの設置等の工夫 ) 鳥海ウォーキングクラブ総合型スポーツ文化クラブ遊 s ( ゆず ) 等他のスポーツ関連団体と連携しスポーツに親しめる環境づくりの推進 34

38 第 4 章実施計画の評価方法の設定 1. 実施計画の評価評価の基本的な考え方として特定健診特定保健指導の成果有病者や予備群の率生活習慣病関連の医療費の推移などについて評価を行うものとします成果はすぐには数値には反映されないと考えられることから健診結果や生活習慣の改善状況など短期間で判断できる事項についても評価を行います評価の方法としては個人集団事業のそれぞれに評価を行うとともに事業全体を定期的総合的に評価します (1) 実施及び成果に係る目標の達成状況 1 特定健診特定保健指導の実施率毎年度の目標値を設定し達成状況を把握します 2 メタボリックシンドロームの該当者予備群の減少率メタボリックシンドロームの診断基準を活用して該当者や予備群の率を算出し減少率を確認していきます 3 その他肥満度血液検査等の健診結果の変化生活習慣の改善状況糖尿病等の有病者予備群死亡率及び医療費の変化を評価します (2) 評価方法 1 特定健診特定保健指導の実施率特定健診受診率特定保健指導実施率について評価します 2 メタボリックシンドロームの該当者予備群の減少率特定保健指導を受けた者について指導実施前後でのメタボリックシンドローム診断基準の改善状況を確認し効果の分析を行いますまた第一期特定健康診査等実施計画策定時の 28( 平成 2) 年度と比較し 223( 平成 35) 年度の減少率を評価します 3 その他健診結果や生活改善状況等総合的に評価分析し目標に向かって事業が順調に推進されているか評価していきます 35

39 (3) 評価の時期年度の設定評価については国保データベース (KDB) システム等の情報を活用し行うこととします 1 毎年度評価するもの特定健診受診率特定保健指導実施率健診結果や保険指導対象者の生活改善状況メタボリックシンドローム該当者及び予備群の率 2 計画中間年に評価するもの第三期医療費適正化計画中間評価の年である 22( 平成 32) 年度にあわせて医療費の状況等総合的に評価を行います第 5 章計画の見直し毎年度データの確認のみに終わるのではなく評価の結果を活用し必要に応じて実施計画の内容を実態に即した効果的なものに見直ししていきます見直しを行う場合はデータヘルス計画の実施状況報告書を作成し遊佐町国民健康保険運営協議会において審議します第 6 章計画の公表周知データヘルス計画 ( 特定健康診査等実施計画 ) については町のホームページなどで周知を図ります第 7 章個人情報の保護個人情報の取扱いに関しては個人情報の保護に関する法律 ( 平成 15 年法律第 57 号 ) 及びこれに基づくガイドライン等並びに遊佐町個人情報保護条例 ( 平成 15 年 3 月 17 日条例第 1 号 ) に基づき適切に取り扱います 36

40 遊佐町保健事業実施計画 ( データヘルス計画 ) 218( 平成 3) 年 3 月発行 : 遊佐町健康福祉課山形県飽海郡遊佐町遊佐字舞鶴 211 番地 TEL

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会第 3 章保健指導対象者の選定と階層化 (1) 保健指導対象者の選定と階層化の基準 1) 基本的考え方生活習慣病の予防を期待できる内臓脂肪症候群 ( メタボリックシンドローム ) の選定及び階層化や生活習慣病の有病者予備群を適切に減少させることができたかを的確に評価するために保健指導対象者の選定及び階層化の標準的な数値基準が必要となる 2) 具体的な選定階層化の基準 1 内臓脂肪型肥満を伴う場合の選定内臓脂肪蓄積の程度を判定するため

第二期遊佐町データヘルス計画 ( 第三期特定健康診査等実施計画 ) ( 案 ) 2018( 平成 30) 年 3 月 遊佐町

第二期遊佐町データヘルス計画 ( 第三期特定健康診査等実施計画 ) ( 案 ) 2018( 平成 30) 年 3 月遊佐町