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ひできいりぐら
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1 29 年度第 2 回中国四国ブロックエイズ治療拠点病院等連絡協議会 12 月 13 日 ( 水 ) メルパルク広島 6 階岡山県のエイズ診療の現状川崎医科大学血液内科学和田秀穂

2 昭和 6 0 昭和 6 1 昭和 6 2 昭和 6 3 元 HIV 感染者 AIDS 患者岡山県の状況患者感染者累計 < 累計 > 235 人 HIV 感染者 154 人 AIDS 患者 81 人資料 : エイズ発生動向調査 : 29 年の報告数は 29 年 10 月 29 日 ) までに報告のあった発生動向調査より集計

戦略的な普及啓発 MSM への啓発 (NGO と連携 ) 性感染症患者の方 HIV 感染者パートナーへの啓発マスコミへの積極的働きかけ

3 1. 受けやすい検査拠点病院検査環境の改善充実経済的ハードルの低下おかやまエイズ感染防止作戦安価 ( 一律 1,000 円 ) な検査利便性の向上即日迅速いつでもの検査身近な診療所で期間限定検査 MSM 向け : クリニック検査 ( 梅毒 ) 2. 関係者との連携強化エイズ医療等推進協議会の設置 3. 戦略的な普及啓発 MSM への啓発 (NGO と連携 ) 性感染症患者の方 HIV 感染者パートナーへの啓発マスコミへの積極的働きかけ全県を挙げて感染防止に取り組む機運を醸成関係者一丸となって作戦を推進岡山 HIV 診療ネットワークとの連携拠点病院 HIV 診療の均てん化一般病院や教育機関での勉強会エイズ感染防止といきなりエイズ防止

エイズ等特定感染症対策費予算額の推移岡山県人口 195 万人 ( 全国 21 位 ) 25 年度 26

:3,430 件 24 年 ~26 年陽性者数 : 9 人 CBO 資材 HIV 陽性率 :0.

4 エイズ等特定感染症対策費予算額の推移岡山県人口 195 万人 ( 全国 21 位 ) 25 年度 26 年度 27 年度 28 年度予算額 6,390 千円 6,868 千円 9,050 千円 9,402 千円 25 年度との比較 100% 107% 142% 147% その他重点事業重点事業検査広報カード作成岡山県 ( 県保健所岡山市倉敷市合計 ) 24 年 ~26 年検査数 :3,430 件 24 年 ~26 年陽性者数 : 9 人 CBO 資材 HIV 陽性率 :0.26% 500~999 件保健所 :0.25% 1,000 件以上保健所 :0.34% 日本エイズ学会誌 17: , 2015 から引用

5 エイズ等特定感染症対策費予算額の推移岡山県人口 195 万人 ( 全国 21 位 ) 25 年度 26 年度 27 年度 28 年度予算額 6,390 千円 6,868 千円 9,050 千円 9,402 千円 25 年度との比較 100% 107% 142% 147% その他重点事業重点事業検査広報カード作成 CBO 資材

6 MSMを対象としたクリニック検査の事業化拠点病院のトイレ 1)本名は任意 2)エイズと梅毒(TP法)の検査が計1,000円 3)予約不要詳細はこのキャンペーンのリーフレット WEBサイト HIV確認検査陽性県派遣カウンセラー県内エイズ拠点病院に紹介梅毒RPR法陽性そのクリニックで治療

7 岡山県もんげ性病検査実施クリニック土曜日9~13時土曜日9~15時土曜日9~18時日曜日9~12時日曜日休診日曜日休診土曜日9~13時土曜日9~12時日曜日休診日曜日休診

8 岡山県もんげ性病検査クリニック検査受検者数推移 H27年度第１弾 8/17 9/30 受検者 15人 HIV陽性者1人梅毒陽性3人第２弾 1/12 2/29 受検者 16人 HIV陽性者0人梅毒陽性1人 H28年度第１弾 8/17 9/30 受検者 33人 HIV陽性者0人梅毒陽性4人第２弾 1/10 2/28 受検者 13人 HIV陽性者0人梅毒陽性0人 H29年度第１弾 8/17 9/30 受検者 31人 HIV陽性者1人梅毒陽性4人 HIV陽性率 1.85% 梅毒感染率 11.1%

9 岡山県内 HIV 検査受検者による質問紙調査検査機関岡山県岡山市倉敷市拠点病院クリニック合計 Pearson カイ 2 乗年齢層 n=254 n=305 n=247 n=90 n=42 n= 歳以下 % 7 2.3% 3 1.2% 3 3.3% 2 4.8% % 歳 % % % % % % 歳 % % % % % % 歳 % % % % % % 歳 % % % 4 4.4% 0 0.0% % 60 歳以上 % % % 5 5.6% 0 0.0% % 性指向別 3 群 MSM 以外の男性 % % % % 0 0.0% % 0.00 女性 % % % % 0 0.0% % MSM % % % 8 8.9% % % 厚生労働省エイズ対策政策研究事業 MSM に対する有効なHIV 検査提供とハイリスク層への介入方法の開発に関する研究地方における新たな検査機会の開発-クリニック診療所における検査機会の拡大研究分担者和田秀穂分析担当塩野徳史

10 岡山県の梅毒発生状況資料 : 感染症発生動向調査 29 年の報告数は 29 年 43 週 (~10 月 29 日 ) までの集計

11 資料 : エイズ発生動向調査 HIV/AIDS 比岡山県全国年年年年年年年年

12 HIV 検査方法スクリーニング検査 :HIVに感染している可能性があるかないかをふるいにかける検査 ( 目的は HIV 感染者を見逃すことなく検出すること ) 確認検査 : スクリーニング検査で陽性となった時その反応が本当にHIVによるものかを確認するための検査 HIV スクリーニング検査第 3 世代 : 抗体検査 EIA 法 ( 自動分析法 ) PA 法 ( 用手法 ) 第 4 世代 : 抗原抗体同時検査 EIA 法 ( 自動分析法 ) IC 法 ( 用手法 ) (-) () 陰性 (-) (HIV に感染していない ) スクリーニング陽性 <HIV 確認検査 > 抗体検査 :WB 法核酸増幅検査 :PCR 法 (-) () スクリーニング検査偽陽性陰性 (HIV に感染していない ) 確認検査陽性 (HIV に感染している ) 佐野貴子 : 26 年度相談員養成研修会. エイズ予防財団. pp35. 一部改変

13 確認検査の結果の解釈 PCR 法 HIV-1 RNA 陽性陰性 WB 法陽性陽性 HIV-1 抗体保留陰性急性感染陰性 (HIV-2 の可能性 ) 高折晃史 : 日本検査血液学会誌 14:71-75, 2013 から引用

14 HIV-1ウイルスの構造 gag LTR GP120 vif vpr vpu pol tat LTR rev Nef env GP41 ウイルス膜プロテアーゼ P17 インテグラーゼ GP120 エンベロープ GP41 CCR5との結合部位 CD4 P24 CCR5 逆転写酵素 P68/66 P52/51 RNA遺伝子を2本有する HIVとCD4の接着にかかわる分子

15 一般臨床における HIV 検査法の特性 RT-PCR 法陽性 RNA 第 4 世代スクリーニング法 ( 抗原 IgM&IgG 抗体 ) 陽性 WB 法 (Env 特異性 IgG 抗体 ) 陽性 IgG 抗体抗原 IgM 抗体 ( 日数 ) 高折晃史 : 日本検査血液学会誌 14:71-75, 2013 から引用 ( 改変 )

16 HIV スクリーニング検査法 EY PA 法 IC 法 ( 迅速検査 ) Y Bt EY BtY E EIA 法 CLIA 法 CLEIA 法 HIV-1,2 抗体検出 HIV-1,2 抗体検出または HIV-1 p24 抗原 HIV-1,2 抗体検出 HIV-1,2 抗体検出または HIV-1 p24 抗原 HIV-1,2 抗体検出

17 確認試験の方法について Western Blot (WB) 法 RT-PCR 法 HIV 特異抗体を検出 HIV RNA を検出 GP160 GP110/120 P68/66 P55 P52 /51 GP41 P40 P34/31 P24/25 P18 RT PCR

18 Western blot 法の判定基準 WHO( ラブプロット ) 陰性バンドが出現しない場合左に同じ CDC 陽性判定保留 3 本のエンベロープ (ENV) バンドのうち 2 本が検出された場合バンドは存在するが陽性の判定基準に合わない場合 3 本のエンベレープ (ENV) バンド及び P24 のバンドのうち 2 本が検出された場合 1. 左に同じ Virus Information Exchange Newsletter, WHO Global programme on AIDS. Vol17. NO2.June1990.

19 症例 1 症例 1 20 歳代の女性妊娠 37 週近医での妊婦検診で HIV 抗体検査陽性 ( 第 3 世代 ) のため精査目的で当院受診当院での検査成績は CLEIA 法 ( 弱 ) PA 法 ( 弱 ) IC 法 (-) であった HIV 抗体検査結果が乖離したため WB 法を施行したが判定保留 (P24/25 P18/17) となる検査所見 HIV 1/2 抗体 ; CLEIA 法 ( 弱 ) PA 法 ( 弱 ) IC 法 ( - ) WB 法 ( 判定保留 )

20 症例 1 の考察 HIV 抗体測定結果ルミパルス HIV 1/2 CLEIA 法 HIV-1 構成蛋白遺伝 Western blot GP160 env ルミパルス HIV 1/2 CLEIA 法ジェネディア HIV1/2 PA 法ダイナスクリーン HIV 1/2 GP110/120 env P68/66 pol P55 gag P52/51 pol GP41 env P40 gag P34/31 pol P24/25 gag P18/17 gag 判定 P24/25, P18 IC 法陽性陽性陰性 HIV-1 RNA(-), HIV provirus DNA(-)

21 症例 2 症例 2 20 歳代の男性微熱頸部リンパ節腫脹を主訴に A 病院を受診リンパ節生検術が施行されたが病理組織学的には反応性リンパ節症であり臨床的に伝染性単核球症と診断された入院時検査成績で CD4 / CD8 比が 0.37 と低値を示し本人同意のもと HIV 抗体スクリーニング検査が施行された検査所見 HIV 1/2 抗体 ; PA 法 () WB 法 ( 判定保留 )

22 症例 2 HIV 診断のために施行された検査結果 HIV-1, 2 抗体 (PA 法 ) 陽性 HIV-1 抗体 (WB 法 ) GP160 (env) GP110/120 (env) P68 (pol) P55 (gag) P52 (pol) GP41 (env) P40 (gag) P34/31 (pol) P24/25 (gag) P18/17 (gag)

23 症例 2 3 週間後の再検査結果 HIV-1 抗体 (WB 法 ) 09/21 GP160 (env) GP110/120 (env) P68 (pol) P55 (gag) P52 (pol) GP41 (env) P40 (gag) P34/31(pol) P24/25 (gag) P18/17 (gag) 10/11 WHO 判定保留

24 症例 2 7 週間後の再検査結果 HIV-1 抗体 (WB 法 ) 09/21 GP160 (env) GP110/120 (env) P68 (pol) P55 (gag) P52 (pol) GP41 (env) P40 (gag) P34/31(pol) P24/25 (gag) P18/17 (gag) 10/11 11/07 特異的でかつ免疫力が高い抗原領域は env である gag 抗原はむしろ HIV 陰性者でも非特異的に反応し偽陽性になることがある

25 Geenius HIV 1/2 Confirmatory Assay Herssens N et al:journal of Virological Methods 208 (2014) 11 15

26 HIV 感染症検査に関する米国 CDC の推奨 ( 診断のためのアルゴリズム ) 第 4 世代スクリーニング法 ( 抗原抗体検出 ) Geenius HIV ½ (IC 法 ) HIV-RNA (PCR 法 ) Laboratory Testing for the Diagnosis of HIV Infection: Updated Recommendations 年 6 月 27 日

27 HIV-1 抗体測定構成蛋白 Western blot ルミパルス HIV 1/2 CLEIA 法ジェネディア HIV 1/2 PA 法ダイナスクリーン HIV 1/2 第 3 世代 IC 法ダイナスクリーン HIV Combo 第 4 世代 IC 法抗体確認試薬 Geenius TM GP160 env 〇〇 GP110/120 env 〇〇〇 P68/66 pol P55 gag P52/51 pol GP41 env 〇〇〇〇〇〇 P40 gag P34/31 pol 〇〇 P24/25 gag 〇〇〇 (Agとして) 〇 P18/17 gag

28 岡山県のエイズ診療の現状 25 年度からおかやまエイズ感染防止作戦を推進した 27 年度から重点事業として複数年の予算確保が行われ大阪で実績のあるクリニック検査を導入した行政機関が主導し CBO や医療機関と協働し広報する体制は有効であるクリニック検査は拠点病院以外の医療者への新たな検査啓発につながる現行の WB 法の解釈には注意が必要新規 HIV 抗体確認検査試薬である Geenius TM の性能評価がわが国でも検討されている

検体採取患者の検査前準備検体採取のタイミング記号添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料採取量測定材料 F 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 青細 ) 血液 3 ml 血清 H 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( ピンク ) 血液 6 ml 血清 I 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 茶色 )

検体採取患者の検査前準備検体採取のタイミング記号添加物 ( キャップ色等 ) 採取材料採取量測定材料 F 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 青細 ) 血液 3 ml 血清 H 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( ピンク ) 血液 6 ml 血清 I 凝固促進剤 + 血清分離剤 ( 茶色 ) toxoplasma gondii antibody-igg 連絡先 : 3764 基本情報分析物 5E156 JLAC10 診療報酬識別材料 023 血清測定法 052 化学生物発光イムノアッセイ (CLEIA) 結果識別第 2 章特掲診療料 D012 14 トキソプラズマ抗体第 3 部検査第 1 節検体検査料第 1 款検体検査実施料 ( 免疫学的検査 ) 93 点加算等