CTD 第 2 部 2.7 臨床概要 生物薬剤学試験及び関連する分析法 MSD 株式会社

Size: px
Start display at page:

Download "CTD 第 2 部 2.7 臨床概要 生物薬剤学試験及び関連する分析法 MSD 株式会社"

Transcription

1 CTD 第 2 部 生物薬剤学試験及び関連する分析法 MSD 株式会社

2 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 目次 頁 表一覧...2 図一覧...3 付録一覧...4 略号及び用語の定義 背景及び概観 製剤開発の概観 開発初期の製剤 開発後期の製剤 バニプレビルの溶解性及びバニプレビル製剤の崩壊及び溶出試験の 概略 バニプレビル製剤の in vivo での挙動に関するまとめ ヒト生体試料中の薬物濃度測定法 個々の試験結果の要約 バイオアベイラビリティ比較試験 非日本人健康成人男女を対象としたバイオアベイラビリティ比較試 験 (FFP 製剤 vs. 固形製剤 )(006 試験 ) 非日本人健康成人男女を対象としたバイオアベイラビリティ比較試 験 (FFP 製剤 vs. 新規 LFC 製剤 )(014 試験 ) 日本人健康成人男性を対象としたバイオアベイラビリティ比較試験 (FFP 製剤 vs. ppmf 製剤 )(021 試験 ) 非日本人健康成人男女を対象としたバイオアベイラビリティ比較試 験 PMF( ) 製剤 vs. 新規 LFC 製剤 (032 試験 ) バイオアベイラビリティ及び食事の影響に関する試験 バニプレビルの絶対バイオアベイラビリティ評価試験 (015 試験 ) 日本人健康成人男女を対象とした食事の影響試験 (049 試験 ) 全試験を通しての結果の比較と解析 バイオアベイラビリティ 食事の影響 付録 生物薬剤学試験及び関連する分析法 - 1 -

3 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 表一覧 頁 表 2.7.1: 1 バニプレビル臨床開発における主要な製剤...9 表 2.7.1: 2 バニプレビルの臨床試験で使用した主要製剤の組成...9 表 2.7.1: 3 溶出試験方法と規格 表 2.7.1: 4 臨床試験使用製剤の主要バッチにおける崩壊時間...12 表 2.7.1: 5 バニプレビルフリー体の溶解性...13 表 2.7.1: 6 ヒト生体試料中のバニプレビル濃度測定法...15 表 2.7.1: 7 バニプレビル非標識体 ( 経口投与 ) 及び重水素標識体 ( 静脈内投与 ) を併用し た際の血漿中薬物動態パラメータの要約統計量 (015 試験 )...19 表 2.7.1: 8 日本人健康成人被験者にバニプレビル300 mg を PMF( ) 製剤で空腹時あ るいは食後単回経口投与した際の平均血漿中薬物動態パラメータの要約統計量 (049 試験 )...20 表 2.7.1: 9 非日本人 (014 試験 ) 及び日本人 (021 試験 ) 健康成人での ppmf 製剤と FFP 製 剤の血漿中曝露比較...21 表 2.7.1: 10 バニプレビルの薬物動態への製剤の影響に関する統合薬物動態解析結果...22 表 2.7.1: 11 バニプレビルの薬物動態に対する食事の影響...23 表 2.7.1: 12 バニプレビルの薬物動態への食事の影響に関する統合薬物動態解析結果 生物薬剤学試験及び関連する分析法 - 2 -

4 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 図一覧 頁図 2.7.1: 1 臨床試験に用いた製剤の概略と各製剤間の関連性...7 図 2.7.1: 2 バニプレビル (MK-7009 ) の化学構造...8 図 2.7.1: 3 PMF( ) 製剤 PMF( ) 製剤及び FMI 製剤の溶出挙動の比較 生物薬剤学試験及び関連する分析法 - 3 -

5 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 付録一覧 頁 付録 2.7.1: 1 バニプレビルの臨床試験で使用した製剤...25 付録 2.7.1: 2 生物薬剤学的試験の要約...27 付録 2.7.1: 3 生物薬剤学的試験の薬物動態データの表...32 付録 2.7.1: 4 バニプレビルの AUC 0- に及ぼす食事の影響の要約 生物薬剤学試験及び関連する分析法 - 4 -

6 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 略号及び用語の定義 略語 定義 バニプレビル Vaniprevir 開発番号 :MK-7009 AUC Area under the drug concentration-time curve 薬物濃度 - 時間曲線下面積 BCS Biopharmaceutics Classification System 生物薬剤学分類システム BHA Butylated Hydroxyanisole ブチルヒドロキシアニソール BHT Butylated Hydroxytoluene ジブチルヒドロキシトルエン b.i.d. Twice daily 1 日 2 回 C 12hr Plasma concentration at 12 hr postdose 投与後 12 時間の血漿中濃度 Caco-2 Human colon adenocarcinoma cell ヒト大腸癌細胞株 CI Confidence interval 信頼区間 CL p Plasma clearance 血漿クリアランス C max Maximum drug concentration 最高薬物濃度 FCT Film coated tablet フィルムコーティング錠 FDA Food and Drug Administration 米国食品医薬品局 FFP 製剤 Fit-for-purpose formulation 開発初期製剤 FMI 製剤 Final market image 最終製剤 GMR Geometric mean ratio 幾何平均比 HCV Hepatitis C virus C 型肝炎 Glycerol ester of fatty acid グリセリン脂肪酸エステル IV Intravenous administration 静脈内投与 LC-MS/MS Liquid chromatography-tandem mass spectrometry 液体クロマトグラフィー -タンデムマススペクトロメトリー法 LFC 製剤 Liquid filled capsule 液体充てんカプセル剤 nlfc 製剤 New liquid filled capsule 新規液体充てんカプセル剤 NS3/4 Non-structural 3/4A 非構造領域 3/4A PK Pharmacokinetic(s) 薬物動態 PMF 製剤 Preliminary market formulation 市販候補製剤 PMF( ) PMF used vaniprevir as drug バニプレビル を原薬とした市販 製剤 substance 候補製剤 PMF( ) PMF used vaniprevir as バニプレビル を原薬とした市販 製剤 substance drug 候補製剤 ppmf 製剤 Prototype preliminary market formulation プロトタイプの市販候補製剤 P.O. Oral administration 経口投与 Polyoxyl 35 ポリオキシル35ヒマシ油 QC Quality check 品質確認 q.d. Once daily 1 日 1 回 SEDDs Self-emulsifying drug delivery system 自己乳化させて薬物を送達するシステム SD Single dose 単回投与 SOP Standard of procedure 標準操作手順書 Tween 80 Polysorbate 80 ポリソルベート80 t 1/2 Elimination half-life 消失半減期 T max Time to the maximum drug concentration 最高薬物濃度到達時間 V dss Volume of distribution at steady state 定常状態での分布容積 生物薬剤学試験及び関連する分析法 - 5 -

7 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 背景及び概観バニプレビル (Vaniprevir MK-7009 ) は HCV の複製に必須な酵素である NS3/4A プロテアーゼの強力な阻害剤である バニプレビルは HCV 遺伝子型 1の感染に対し リバビリン及びペグインターフェロン αとの併用で治療に用いるために開発している 本薬の臨床での予定投与方法は300 mg(150 mg 2)1 日 2 回投与である バニプレビルは生物薬剤学分類システム (BCS) でクラス4に分類される薬物で in vivo での吸収はその溶解性と透過性により制限される可能性が考えられたため バニプレビルの製剤開発では LFC 製剤を選択し カプセル内の脂質基剤で自己乳化させて薬物を送達するシステム (SEDDs) を採用した 臨床開発における主要な製剤はすべて LFC 製剤であり その概略を以下に示す 1) 開発初期製剤 (FFP 製剤 ): バニプレビル を油系溶媒 : 界面活性剤 ( : ) 混合液に溶解させた液をカ プセルに充てんした製剤 2) プロトタイプの市販候補製剤 (ppmf 製剤 ): 使用する添加剤の総量を減らすため FFP 製剤から カプセルに充てんする薬液の溶媒組 成を変更して製造した製剤 なお 本製剤では を上げるため バニプレビ ル を用いた 3) バニプレビル を用いた市販候補製剤 PMF( ) 製剤 : ppmf 製剤で使用していた硬ゼラチンカプセルから より薬液の充てん容量を大きくする ために軟ゼラチンカプセルに変更した製剤 4) バニプレビル を用いた PMF 製剤 PMF( ) 製剤 : 製造工程の堅牢性や を向上させるため 原薬をバニプレビル に変更した製剤 5) 最終製剤 (FMI 製剤 ): 市販予定製剤 薬液の処方は PMF( ) 製剤と同一であり PMF( ) 製剤と の相違点は軟ゼラチンカプセル中の着色剤の添加量がわずかに少ないことのみである これら製剤の崩壊 溶出 経口バイオアベイラビリティ及び食事の影響等のバニプレビルの生 物薬剤学的な特性は in vitro 及び in vivo 試験で検討し 以下の結論を得た 1) 重要な第 Ⅲ 相試験を含む臨床試験で用いたバニプレビルの主要な LFC 製剤及び FMI 製剤 間の in vivo 挙動の類似性又は同等性が示された 2) In vitro 試験で得た崩壊及び溶出データより ppmf 製剤 PMF( ) 製剤 PMF( ) 製剤及び FMI 製剤の軽微な変更に関して in vivo 挙動の類似性が示唆された また in vitro 溶出データより PMF( ) 製剤 PMF( ) 製剤及び FMI 製剤が生物学 的に同等であることが示された よって 製剤間の関係を確認するためのヒト生物学的同 等性試験は必要ない 生物薬剤学試験及び関連する分析法 - 6 -

8

9 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 食後投与によりバニプレビルの血漿中曝露量はやや増加したが 臨床的に意味のある変化ではなかった すなわち バニプレビル PMF( ) 製剤を 臨床推奨用量の300 mg で標準和朝食後に日本人の健康被験者に投与したところ 空腹時投与に比べ AUC 0- は34% C max は47% 増大した 摂食による T max への影響は認められなかった 観測された薬物動態変化は臨床的に有意な変化であるかどうかを判断するために設定した変動許容区間の範囲内であり 食事によるバニプレビルの薬物動態変化は臨床的に意味はないと考えられた バニプレビルを単剤で経口投与する際 バニプレビルは食事の制限なく投与可能であると考えられる 製剤開発の概観原薬であるバニプレビルフリー体無水物は白色の粉末で わずかに吸湿性を有する結晶性粉末である バニプレビルの分子式は C 38 H 55 N 5 O 9 S 分子量は757.94である バニプレビルの化学構造を [ 図 2.7.1: 2] に示す バニプレビルフリー体の飽和水溶液の ph は6.7 電位差滴定による pka は 5.50 log D(pH7) は4.12であった [ 資料 3.2.S.1.2] 図 2.7.1: 2 バニプレビル (MK-7009 ) の化学構造 臨床試験で使用した主要な製剤を [ 表 2.7.1: 1] に これらの製剤の処方を [ 表 2.7.1: 2] にまとめる また バイオアベイラビリティ比較試験では 主要な 4 製剤 FFP 製剤 ppmf 製剤 PMF( ) 製剤及び PMF( ) 製剤 以外に 4 つの LFC 製剤 (nlfc1 製剤 nlfc2 製剤 nlfc4 製剤及び nlfc5 製剤 ) 及び 2 つのフィルムコーティング錠 ( STD FCT 製剤及び ARG40 FCT 製剤 ) を評価した これらの製剤は第 Ⅱ 相及び第 Ⅲ 相試験では使用されず 得られた結果は本項の表中 に示す また 詳細な製剤情報は [ 資料 3.2.P.2.2] に記載している PMF 製剤のゼラチンカプセル の代表的な組成の詳細 バイオアベイラビリティ評価試験で使用した静脈内投与製剤など 他の 生物薬剤学試験及び関連する分析法 - 8 -

10 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 臨床試験製剤の詳細についても [ 資料 3.2.P.2.2] を参照のこと 製剤 FFP 製剤 原薬 表 2.7.1: 1 薬物含有率 (%) バニプレビル臨床開発における主要な製剤 溶媒組成比 カプセルタイプ 硬カプセル 含量 (mg) ppmf 製剤硬カプセル 100 PMF ( ) 製剤 PMF ( ) 製剤 軟カプセル 150 軟カプセル 150 : : の混合比 試験番号 本邦第 Ⅰ 相試験 :008, 013, 021 海外第 Ⅰ 相試験 :001, 002, 003, 004, 005, 006, 010, 012, 014, 015, 020, 024, 025, 026, 027, 030, 035, MK 海外第 Ⅱ 相試験 :007 本邦第 Ⅰ 相試験 :021 海外第 Ⅰ 相試験 :014 本邦第 Ⅱ 相試験 :016 海外第 Ⅱ 相試験 :009 本邦第 Ⅰ 相試験 :046 海外第 Ⅰ 相試験 :027, 032, 029, 048 本邦第 Ⅲ 相試験 : 043, 044, 045 本邦第 Ⅰ 相試験 :011, 034, 049 海外第 Ⅰ 相試験 :051 成分 表 2.7.1: 2 バニプレビルの臨床試験で使用した主要製剤の組成 配合目的 FFP 製剤 1カプセル中の量 (mg) PMF ( ) 製剤 ppmf 製剤 PMF ( ) 製剤 バニプレビル 有効成分 バニプレビル 有効成分 バニプレビル 有効成分 グリセリン脂肪酸エステル ポリソルベート 80 ポリオキシル 35ヒマシ油 ブチルヒドロキシアニソール ジブチルヒドロキシトルエン 薬液の目標質量 硬ゼラチンカプセル ( サイズ00 乳白色) 硬カプセル ゼラチン バンドシール 適量 適量 ポリソルベート80 バンドシール 適量 適量 軟ゼラチンカプセル ( 軟カプセル 軟ゼラチンカプセル ( ) 軟カプセル カプセルの目標総質量 1カプセル中の有効成分の量はフリー対 に換算 剤皮及びカプセル総質量は概算 FFP では有効成分を5 及び25 mg を含有する製剤も使用 [ 資料 3.2.P.2.2] FMI 製剤 生物薬剤学試験及び関連する分析法 - 9 -

11 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 開発初期の製剤臨床試験を開始するために FFP 製剤を開発した 本製剤は バニプレビルを : ( : ) 混合液に溶解した液を 硬ゼラチンカプセルに充てんした製剤である を抑制するため 充てんした薬液には少量の及びを加えている FFP 製剤中のバニプレビル ( フリー体として ) の含有量は5 25 及び100 mg であり 最大含有量は有効成分の溶解度及び硬ゼラチンカプセルの充てん量により制限された 開発後期の製剤後期臨床開発では3つの主要な LFC 製剤 ppmf 製剤 PMF( ) 製剤及び PMF( ) 製剤 [ 表 2.7.1: 1] を使用した これら3 製剤と FMI 製剤の製剤開発上の変更点を以下にまとめる また 製剤間の関連性を [ 図 2.7.1: 1] に示す ppmf 製剤 ppmf 製剤は1 日当たりに投与される添加剤 / 界面活性剤の総量を減らすために開発した 界面 活性剤の量を減らすため を溶媒として加えた ppmf 製剤では バイ オアベイラビリティ比較試験 (014 試験 ) で FFP 製剤と同様の in vivo 挙動を示した LFC 製剤と同 様の溶媒組成 ( : : = : : ) を用いた [ 項 ] また を上げるため 薬液中でバニプレビル よりも を示すバニプレビル を原薬として用いた PMF( ) 製剤 PMF( ) 製剤は第 Ⅲ 相試験開始前に開発した 薬液充てん量を増やし カプセルの頑健性を改善するために PMF 製剤では ppmf 製剤に使用した硬ゼラチンカプセルではなく 軟ゼラチンカプセルを使用した 150 mg PMF( ) 製剤と100 mg ppmf 製剤のカプセルの内容物の成分及び組成比は同じである PMF( ) 製剤 PMF( ) 製剤は を改善し 製造工程の堅牢性を向上させるため 原薬を バニプレビル からバニプレビル に変更した製剤である FMI 製剤 150 mg FMI 製剤は市販予定製剤であり 軟ゼラチンカプセルの着色剤の添加量をわずかに変更させた製剤であり 着色剤を除き PMF( ) 製剤と同一組成の製剤である PMF 製剤との溶出挙動の同等性が示されていることから FMI 製剤の軽微な変更は in vivo 挙動に影響しないと考えられる 生物薬剤学試験及び関連する分析法

12 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 バニプレビルの溶解性及びバニプレビル製剤の崩壊及び溶出試験の概略バニプレビルは BCS クラス4に分類される薬物 ( 低溶解性及び低膜透過性 ) で 以下に示すデータより その溶解性と膜透過性により in vivo での吸収が制限されることが予想された バニプレビル LFC 製剤の崩壊及び溶出試験方法や使用機器の概略を [ 表 2.7.1: 3] に示す 表 2.7.1: 3 溶出試験方法と規格 製剤 FFP 製剤 ppmf 製剤 PMF( ) 製剤 PMF( ) 製剤 FMI 製剤 崩壊性 評価 評価 評価 評価 評価 溶出性 評価せず 評価せず 評価 評価 評価 溶出試験液 溶出試験液量 ml 900 ml 900 ml 試験条件 パドル パドル パドル 崩壊試験液 水 水 水 水 水 溶出性に関する規格 - - 崩壊性に関する規格 LFC 製剤では 薬液中でバニプレビル原薬は完全に溶解しているため ph7 付近での LFC 製剤 の溶出挙動は主にカプセルの崩壊によって決まる 臨床試験で使用した製剤の主要なロットにつ いて測定した崩壊時間 ( カプセル破裂までの時間 ) の結果を [ 表 2.7.1: 4] にまとめた これら製剤 のカプセルは速やかに崩壊しており ( 分以下 ) 崩壊特性は許容可能であることが確認された また PMF 製剤の代表的なロットの溶出特性を [ 資料 3.2.P.5.4] に示す 平均溶出率は分間で % を上回っており 許容基準を満たしていた PMF( 及び ) 製剤と FMI 製剤の ph での溶出挙動を [ 図 2.7.1: 3] に示す 平均溶出率及び個々の溶出率の結果から PMF 製剤及び FMI 製剤の溶出挙動の同等性が示された すなわち 平均溶出率の比較では f2 関数の値は PMF( ) 製剤と PMF( ) 製剤で PMF( ) 製剤と FMI 製剤で PMF( ) 製剤と FMI 製剤でであった また 分の時点で標準製剤である PMF( 生物薬剤学試験及び関連する分析法 ) 製剤の平均 溶出率は % を超えており その際の試験製剤の個々の溶出率は平均溶出率の ± % 以内であっ た PMF( ) 製剤の溶出挙動を 3 つの異なる ph( 及び ) の試験液で評価した結果 ph 及び ph では分までにほぼ完全に溶出したが ph では試験時間中の薬物の溶出率は % 未満であった [ 資料 3.2.P.2.3 項 ] ph では ものの えられる しかしながら は認められなかった であると考 影響しないと推定される したがって

13 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 は in vivo で下部消化管におけるバニプレビルの溶出には影響しないと推察される 表 2.7.1: 4 臨床試験使用製剤の主要バッチにおける崩壊時間 バッチ番号 製剤 崩壊条件 平均崩壊時間 ( 範囲 ) (min) WL mg FFP 製剤 水 n=6 WL mg FFP 製剤 水 n=6 WL mg FFP 製剤 水 n=6 WL mg FFP 製剤 水 n=6 WL mg FFP 製剤 水 n=6 WL mg ppmf 製剤 水 n=6 WL mg ppmf 製剤 水 n=6 WL mg ppmf 製剤 水 n=6 WL mg ppmf 製剤 水 n=6 WL mg PMF( ) 製剤 水 n=6 WL mg PMF( ) 製剤 水 n=6 WL mg FMI 製剤 水 n=6 WL mg FMI 製剤 水 n=6 [ 資料 3.2.P.5.4]. [ 資料 3.2.P.8.3] [ 資料 3.2.P.2.2] [ 資料 3.2.P.2.2] 図 2.7.1: 3 PMF( ) 製剤 PMF( ) 製剤及び FMI 製剤の溶出挙動の比較 溶出試験条件 : パドル法 N= 生物薬剤学試験及び関連する分析法

14 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 バニプレビルフリー体の溶解性を水及び数種類の有機溶媒で検討し [ 表 2.7.1: 5] に示す結果を得た ( 詳細は [ 資料 3.2.S.1.3]) 水溶性 ( 溶解度 : mg/ml) は低いと考えられる 見かけの膜透過係数は cm/sec [3.2.P 項 ] であった これらの結果から バニプレビルは BCSでクラス4に分類される化合物であり ( 低溶解性及び低膜透過性 ) in vivo でのバニプレビルの吸収は溶解性と膜透過性に制限される可能性がある 表 2.7.1: 5 バニプレビルフリー体の溶解性 溶媒 溶解度 (mg/ml) 溶解性 水 極めて溶けにくい トルエン酢酸 2-プロピルメタノールヘプタンアセトニトリル N, N ジメチルアセトアミドエタノール (99.5) > [ 資料 3.2.S.1.3] バニプレビル製剤の in vivo での挙動に関するまとめ In vivo データの解析結果や in vitro の崩壊及び溶出データ全体を通じ 臨床開発上 重要な臨床 試験 ( 第 Ⅲ 相試験を含む ) に使用した製剤と市販予定製剤の in vivo 挙動は類似していると考えら れる [ 項 ] 臨床開発における主要な製剤はすべて LFC 製剤であり これら製剤間の関連 性を確認するために使用したデータの概要を [ 図 2.7.1: 1] に示した 臨床開発初期の製剤の生物薬剤学的特性を直接評価した臨床試験 2 試験 ( 非日本人健康成人男女 を対象とした 014 試験及び日本人健康成人男性を対象とした 021 試験 ) で ppmf 製剤投与時の曝 露量は同用量の FFP 製剤投与時と概して同程度であることが示された [ 項 ] [ 項 ] 臨床試験で直接的に ppmf 製剤 PMF( ) 製剤及び PMF( ) 製剤の相対バイオア ベイラビリティを評価していないが 併合臨床試験データによる統合薬物動態解析では これら LFC 製剤の違いはバニプレビルの薬物動態に対して有意な影響因子ではなく FFP 製剤から PMF ( ) 製剤に亘る製剤で in vivo 挙動の類似性が支持された [ 項 ] バニプレビル原薬は内容液に溶解しているので 内溶液の組成比を変えていない ppmf 製剤か ら FMI 製剤までの製剤間の関連性は in vitro の崩壊及び溶出データにより確認した 崩壊時間は これら LFC 製剤すべてで分以下であり [ 項 ] 臨床試験で認められた T max (1.0~3.0 時 間 ) よりも短かった [ 項 ] この製剤間の崩壊時間の若干の差によるバニプレビルの吸収へ の影響はないと考えられる また PMF( ) 製剤と PMF( ) 製剤 PMF( ) 製剤と FMI 製剤 及び PMF( ) 製剤と FMI 製剤の各製剤間で f2 関数及び個々の溶出率 生物薬剤学試験及び関連する分析法

15 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 の値に基づき溶出挙動の同等性が示された [ 項 ] FMI 製剤は内用液の組成は PMF( ) 製剤と同一で 軟ゼラチンカプセルの着色剤添加量のわずかな減量は 経口固形製剤の処方変更の生物学的同等性試験ガイドライン ( 薬食審査発 0229 第 10 号 2012 年 2 月 29 日 ) に記載された A 水準相当と判断した 以上 FMI 製剤は臨床試験で使用していないが in vivo 及び in vitro データより臨床試験で使用したバニプレビルの主要 LFC 製剤と FMI 製剤間の in vivo 挙動の類似性が支持されたことから ヒト生物学的同等性試験の実施は必要ないと考えた バニプレビル LFC 製剤でのバイオアベイラビリティへの食事の影響については [ 項 ] に記載する ヒト生体試料中の薬物濃度測定法バニプレビルのヒト生体試料中 ( 血漿中及び尿中 ) の薬物濃度測定法の概要を [ 表 2.7.1: 6] にまとめた [ 表 2.7.1: 6] には測定法ごとにバリデーション実施時の複数検量線検体による日内変動 及び臨床試験の検体測定時の並行品質保証 (QC) 検体による日間変動の代表的な結果 ( 分析精度及び真度 ) を示した 生体試料中のバニプレビル濃度は 血漿検体は液 - 液抽出による前処理後 尿検体は希釈液を直接注入して 液体クロマトグラフィー -タンデムマススペクトロメトリ- (LC-MS/MS) 法で測定した いずれの測定法も各測定サイトの標準操作手順書 (SOP) の基準を満たした また すべての測定法でヒト試料中のバニプレビルは許容可能な選択性と特異性を示した よって これら測定法はすべてバニプレビルの臨床検体測定に適応可能と判断した バリデーション各項目の検討結果や試料の安定性に関する結果 及び臨床試験でバニプレビルと併用した薬物の濃度測定法の詳細は各臨床試験総括報告書に付したバリデーション試験報告書 あるいは検体濃度測定に関する報告書の中で記載している 生物薬剤学試験及び関連する分析法

16 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 測定法 適用した臨床試験 表 2.7.1: 6 検体種類 ヒト生体試料中のバニプレビル濃度測定法 測定対象 DM 血漿バニプレビル 上段 : 検量線 濃度範囲 上段 : 日内変動結果 下段 : 日間変動結果 下段 :QC 濃度真度分析精度 N (ng/ml) (%) (%) 1~ ~ ~8.6 3, 75, ~ ~ ~ ~ ~10.0 DM-850B 血漿 バニプレビル , 75, ~ ~4.3 DM-938 # 0.025~ ~ ~9.2 バニプレビル 0.08, 0.3, ~ ~ 血漿 H ~ ~ ~4.8 バニプレビル 0.08, 0.3, ~ ~ 血漿 バニプレビル 0.2~ ~ ~ , 10, ~ ~ ~ ~ ~4.86 血漿バニプレビル , 75, ~ ~7.3 DM 尿 バニプレビル 200~ ~ ~ , 10000, ~ ~9.1 検量線濃度範囲は定量範囲と同じ QC 濃度 : 品質保証検体濃度 複数の検量線検体 (n=5~6) による代表的 な日内変動結果 複数の QC 検体による代表的な日間変動結果 ( 太斜字で示した臨床試験で得られた結果 ) MK-3281の開発試験として実施した試験 # バニプレビル非標識体及び重水素標識体の同時定量法 029 試験及 び048 試験で実施された肝生検検体はバリデートされていない測定法で検体中バニプレビル濃度を測定した 測定法 DM-850 DM-850B DM-938 及び DM-852は社内 (Merck in West Point, PA.) で 測定法 479 及び479.1は, で使用した [ 資料 : Validation] 個々の試験結果の要約バニプレビルの生物薬剤学的評価を行った臨床薬理試験の概要を [ 付録 2.7.1: 2] にまとめ これらの試験の薬物動態の結果を [ 付録 2.7.1: 3] に示す これらの試験で評価したバニプレビルの用量は 及び600 mg であり 第 Ⅱ/Ⅲ 相試験で評価した用量をおおむね含む検討結果が得られた バニプレビルの薬物動態に及ぼす食事の影響の予備的評価は 用量漸増単回投与薬物動態試験 (001 試験 ) の一部としても実施しており この結果は [ 項 ] で要約する なお 食事の影響試験で用いた標準的な高脂肪洋朝食は 米国食品医薬品局 (FDA) の Food-Effect Bioavailability and Fed Bioequivalence Studies(2002) で定義されたものである バイオアベイラビリティ比較試験非日本人を対象に実施した006 及び032 試験で評価した被験製剤は その後の臨床開発で更なる検討を実施しなかった これら試験については 対照製剤で評価した薬物動態への食事の影響は要約するが 製剤間比較については記述しない 006 及び032 試験の製剤間比較の結果は [ 付録 2.7.1: 3] に示す 生物薬剤学試験及び関連する分析法

17 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 非日本人健康成人男女を対象としたバイオアベイラビリティ比較試験 (FFP 製剤 vs. 固形製剤 )(006 試験 ) 非日本人健康成人男女 ( 年齢範囲 18~45 歳 ) を対象とした 2 種類のフィルムコーティング錠 (STD FCT 製剤及び ARG40 FCT 製剤 )( 被験製剤 ) と FFP 製剤 ( 対照製剤 ) の経口バイオアベイラビリティを比較評価するための 無作為化 非盲検 2パート 複数パネル 複数投与期 一部投与順固定 クロスオーバー試験を実施した 本試験のパートⅠでは 100 mg(13 例 ) 又は600 mg (15 例 ) の2 用量でバニプレビルの薬物動態の製剤間比較及び被験製剤の食事の影響について検討した パートⅠの各投与期では被験者に被験製剤又は対照製剤を空腹時 ( 一晩絶食 ) 又は食後 ( 標準高脂肪洋朝食の摂取開始より30 分後 ) 単回経口投与した パートⅡでは 各投与期で被験者 (12 例 ) に FFP 製剤を600 mg の用量で空腹時 ( 一晩絶食 ) 又は食後 ( 標準高脂肪洋朝食の摂取開始より30 分後 ) 単回経口投与し 食事の影響を検討した [ 資料 : P006] 結果及び結論 2 種類のフィルムコーティング錠投与時の AUC 0- 及び C max は 同一用量の FFP 製剤投与時より低かった [ 付録 2.7.1: 3] そのため これ以降 これらフィルムコーティング錠の評価は実施しなかった バニプレビル600 mg(ffp 製剤 ) を食後投与した際 バニプレビルの AUC 0- の幾何平均比 (GMR)( 食後投与 / 空腹時投与 )(90% CI) は0.86(0.71, 1.04) であり 摂食による統計的に有意な変化はみられなかった C max は0.61(0.43, 0.89) で摂食による低下が認められた T max ( 中央値 ) は空腹時投与で2.5 時間 食後投与で3.0 時間であった 非日本人健康成人男女を対象としたバイオアベイラビリティ比較試験 (FFP 製剤 vs. 新規 LFC 製剤 )(014 試験 ) 非日本人の健康成人男女 ( 年齢範囲 21~45 歳 ) を対象とした無作為化 非盲検 2パネル 7 期クロスオーバー試験を実施し 空腹時条件下で3 種類の新規 LFC 製剤 (nlfc1 製剤 nlfc2 製剤及び ppmf 製剤 )( 被験製剤 ) についてバニプレビルの経口バイオアベイラビリティを FFP 製剤 ( 対照製剤 ) と比較した また これら3 種類の被験製剤を投与した際のバニプレビルの薬物動態に対する食事の影響を検討した 検討は100 mg(12 例 ) 及び600 mg(12 例 ) の2 用量で実施した 各投与期で被験者にバニプレビルを被験製剤又は対照製剤で 空腹時 ( 一晩絶食 ) 又は食後 ( 標準高脂肪洋朝食の摂取開始より30 分後 ) に単回経口投与した [ 資料 : P014] 結果及び結論 3 種類の LFC 製剤を空腹時投与した際の AUC 0- 及び C max は 同一用量の FFP 製剤を空腹時投 与した際と類似していた このうち ppmf 製剤は 100 及び 600 mg の用量のいずれにおいても FFP 製剤に最も類似しており 100 mg 投与時の GMR(pPMF 製剤 /FFP 製剤 )(90% CI) は AUC 0- で 0.99(0.90, 1.09) C max で 1.29(1.08, 1.55) 600 mg 投与時は AUC 0- で 0.90(0.66, 1.23) C max で 0.76(0.49, 1.16) であった この結果に基づき その後の臨床開発には ppmf 製剤を使用した また ppmf 製剤を投与した際の摂食によるバニプレビル血漿中曝露への影響 [GMR( 食後 / 生物薬剤学試験及び関連する分析法

18 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 空腹時 )(90% CI)] は 100 mg 投与時の AUC 0- で0.84(0.69, 1.02) C max で0.36(0.17, 0.77) 600 mg 投与時の AUC 0- で1.32(0.95, 1.84) C max で1.14(0.72, 1.81) であった また 100 及び600 mg 投与時の T max ( 中央値 ) は空腹時でそれぞれ1.0 及び2.5 時間 食後でそれぞれ1.5 及び3.0 時間であった 日本人健康成人男性を対象としたバイオアベイラビリティ比較試験 (FFP 製剤 vs. ppmf 製剤 )(021 試験 ) 日本人健康成人男性 ( 年齢範囲 21~44 歳 ) を対象に無作為化 非盲検 2パート 2パネル 2 期 クロスオーバー試験を実施し ppmf 製剤 ( 被験製剤 ) 投与時のバニプレビルの経口バイオアベイラビリティを FFP 製剤 ( 対照製剤 ) 投与時と比較評価した また ppmf 製剤 100 mg 単回経口投与時のバニプレビルの薬物動態を検討した パートⅠは 300 mg(12 例 ) 又は600 mg(11 例 ) の2 用量で検討を実施し 各投与期で被験者に ppmf 製剤又は FFP 製剤を用いて空腹時 ( 一晩絶食後 ) にバニプレビルを単回経口投与した パートⅡでは ppmf 製剤を100 mg の用量で被験者にバニプレビルを単回経口投与した [ 資料 : P021] パートⅡの薬物動態の結果及び考察は [ 付録 2.7.1: 3] 及び [ 項 ] を参照のこと 結果及び結論 ppmf 製剤投与時の AUC 0- 及び C max は 300 及び600 mg のいずれの用量においても FFP 製剤投与時と類似していた ppmf 製剤と FFP 製剤を比較した AUC 0- の GMR(pPMF 製剤 /FFP 製剤 ) (90% CI) は300 mg で1.00(0.80, 1.23) 600 mg で0.81(0.64, 1.01) であり C max の GMR(90% CI) は 300 mg で1.22(0.85, 1.74) 600 mg で0.78(0.59, 1.05) であった T max にはこれらの製剤間で統計学的な有意差は認められなかった 非日本人健康成人男女を対象としたバイオアベイラビリティ比較試験 PMF( ) 製剤 vs. 新規 LFC 製剤 (032 試験 ) 非日本人健康成人男女 ( 年齢範囲 27~45 歳 ) を対象に無作為化 非盲検 2パート 複数投与期 クロスオーバー試験を実施し 2 種類の新規 LFC 製剤 (nlfc4 製剤及び nlfc5 製剤 )( 被験製剤 ) 投与時のバニプレビルの経口バイオアベイラビリティを300 mg(16 例 ) 及び / 又は600 mg(18 例 ) の2 用量で PMF( ) 製剤 ( 対照製剤 ) 投与時と比較評価した 各投与期で被験者にバニプレビルを LFC 製剤又は PMF( ) 製剤で 空腹時 ( 一晩絶食 ) 又は食後 ( 標準高脂肪洋朝食の摂取開始より30 分後 ) に単回経口投与した [ 資料 : P032] 結果及び結論 2 種類の LFC 製剤投与時の AUC 0- 及び C max は 同一用量の PMF( ) 製剤投与時と類似 していることが示された [ 付録 2.7.1: 3] なお これ以降 nlfc4 製剤及び nlfc5 製剤を用いた検 討は実施しなかった 600 mg の用量では 食事摂取により PMF( ) 製剤投与時の AUC 0- 及び C max は増加し 生物薬剤学試験及び関連する分析法

19 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 これら薬物動態パラメータの GMR( 食後 / 空腹時 )(90% CI) は それぞれ1.49(1.19, 1.87) 及び1.45(1.04, 2.01) であった 300 mg の用量では AUC 0- の GMR( 食後 / 空腹時 )(90% CI) は 1.25(1.08, 1.45) で 食事摂取により AUC 0- が増加したが C max は0.96(0.69, 1.34) で統計学的に有意な影響はみられなかった T max ( 中央値 ) には いずれの用量でも食事の影響は認められなかった なお nlfc4 製剤及び nlfc5 製剤に関する食事の影響の結果は [ 付録 2.7.1: 3] を参照のこと バイオアベイラビリティ及び食事の影響に関する試験 バニプレビルの絶対バイオアベイラビリティ評価試験 (015 試験 ) 非日本人健康成人男女 ( 年齢範囲 32~76 歳 ) を対象に バニプレビルの絶対経口バイオアベイラビリティの推定を目的とした一部盲検 無作為化 プラセボ対照 3 期 一部投与順固定 クロスオーバー試験を実施した 第 1 期及び第 2 期では 10 例の被験者にバニプレビル非標識体 (FFP 製剤 ) を100 又は600 mg の用量で単回経口投与し その1.75 時間後にバニプレビル重水素標識体を10 mg の用量で静脈内投与した 本試験では 静脈内投与されたバニプレビル重水素標識体と経口投与されたバニプレビル非標識体の血漿中濃度はそれぞれ区別して測定した この評価法では静脈内用量及び経口用量から得られた曝露量を同じ非線形条件で評価することができるため バニプレビルのように非線形性の薬物動態を示す化合物であっても 種々の経口用量でバイオアベイラビリティを算出することができる 第 3 期では 被験者にバニプレビル重水素標識体 10 mg と非標識体 10 mg をともに単回静脈内投与で併用し 重水素標識によるバニプレビル薬物動態への影響を検討した [ 資料 : P015] 結果及び結論バニプレビルの重水素標識化はバニプレビルの薬物動態に影響しなかった [ 付録 2.7.1: 3] バニプレビルを100 及び600 mg の用量で経口投与した際のバイオアベイラビリティは それぞれ7.9% 及び33.0% であった [ 表 2.7.1: 7] バニプレビル重水素標識体 10 mg の静脈内投与にバニプレビル非標識体 100 mg の経口投与 あるいは非標識体 10 mg の静脈内投与を併用投与した際 重水素標識体濃度に基づいて算出したバニプレビルの血漿クリアランス (CL p ) 及び定常状態分布容積 (V dss ) は類似していた ( 非標識体 100 mg の経口投与併用時 : 約 38 L/hr 及び約 42 L 非標識体 10 mg 静脈内投与併用時 : 約 40 L/hr 及び約 48 L) 非標識体 600 mg の経口投与併用時では CL p は約 24 L/hr V dss は約 24 Lに減少した 生物薬剤学試験及び関連する分析法

20 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 表 2.7.1: 7 バニプレビル非標識体 ( 経口投与 ) 及び重水素標識体 ( 静脈内投与 ) を併用した際 の血漿中薬物動態パラメータの要約統計量 (015 試験 ) 処方 A:100 mg 経口 ( 非標識 ) 処方 B :600 mg 経口 ( 非標識 ) 薬物動態パラメータ N 幾何平均 95% CI N 幾何平均 95% CI F (%) (6.29, 9.83) (26.8, 40.7) AUC 0- (μm hr) (0.190, 0.393) (7.72, 15.5) C max (μm) (0.089, 0.176) (3.49, 6.95) T max (hr) (1.00, 1.98) (1.72, 3.08) t ½ (hr) (25) (19) 処方 A:10 mg 静脈内 ( 標識 ) 処方 B:10 mg 静脈内 ( 標識 ) 薬物動態パラメータ N 幾何平均 95% CI N 幾何平均 95% CI AUC 0- (μm hr) (0.283, 0.408) (0.455, 0.655) C eoi (μm) (0.974, 1.42) (1.01, 1.47) CL p (L/hr) (32.0, 46.1) (19.9, 28.7) V dss (L) (34.4, 50.9) (20.1, 29.8) t ½ (hr) (24) (16) C eoi : 投与終了時の血漿中濃度 CL p : 血漿クリアランス V dss : 定常状態分布容積 対数変換値に基づく混合効果モデルで算出した逆変換最小二乗平均及び CI 90% CI 中央値 ( 最小値, 最大 値 ) 幾何平均 ( 幾何変動係数 %) 絶対経口バイオアベイラビリティ (%)= 100 {(AUC 0-, PO Dose IV ) /(AUC 0-, IV Dose PO ) } [ 資料 : P015] 日本人健康成人男女を対象とした食事の影響試験 (049 試験 ) 日本人健康成人男女 ( 年齢範囲 21~35 歳 ) を対象とした 非盲検 無作為化 2 期 クロスオーバー試験を実施し バニプレビル FMI 製剤と同等な PMF( ) 製剤を用いて単回経口投与後の薬物動態に及ぼす食事の影響を評価した 各投与期で被験者に PMF( ) 製剤を用いてバニプレビル300 mg を空腹時 ( 一晩絶食 ) 又は食後 ( 標準的和朝食の摂取開始より30 分後 ) に単回経口投与した [ 資料 : P049] 結果及び結論バニプレビルの空腹時及び食後投与時の薬物動態パラメータを比較した [ 表 2.7.1: 8] 本試験で得られた AUC 0- 及び C max の GMR( 食後 / 空腹時 )[90% 信頼区間 (CI)] はそれぞれ1.34(1.13, 1.58) 及び1.47(1.15, 1.89) であり 摂食により AUC 0- 及び C max は増加した T max ( 中央値 ) には食事の影響は認められなかった 食事の影響に関する考察は [ 項 ] を参照のこと 生物薬剤学試験及び関連する分析法

21 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 表 2.7.1: 8 日本人健康成人被験者にバニプレビル 300 mg を PMF( ) 製剤で空腹時あるいは食後単回経口投与 した際の平均血漿中薬物動態パラメータの要約統計量 (049 試験 ) 薬物動態食後空腹時食後 / 空腹時個体内パラメータ変動係数 N GM 95% CI N GM 95% CI GMR 90% CI (%) AUC 0-12 hr (μm hr) (1.72, 3.33) (1.37, 2.31) 1.34 (1.13, 1.60) 26 AUC 0- (μm hr) (1.83, 3.49) (1.47, 2.44) 1.34 (1.13, 1.58) 25 C max (nm) (651, 1636) (511, 960) 1.47 (1.15, 1.89) 37 C 12 hr (nm) (12.2, 17.3) (10.9, 16.6) 1.08 (0.95, 1.22) 19 T max (hr) (1.00, 4.00) (1.00, 6.00) t 1/2 (hr) (35) (29) GM: 幾何平均 -: 該当無し 対数変換値に基づく混合効果モデルで算出した逆変換最小二乗平均及び CI 中央値 ( 最小値, 最大値 ) 幾何平均 ( 幾何変動係数 %) [ 資料 : P049] 全試験を通しての結果の比較と解析バニプレビルの製剤間での薬物動態比較は in vitro の崩壊及び溶出試験結果 個々のバイオアベイラビリティ比較試験の結果 及び複数の臨床試験のノンコンパートメント解析結果を併合して実施した統合薬物動態解析の結果に基づいて行った [ 資料 : COMP] バニプレビルの薬物動態に対する食事の影響は 日本人健康成人男女を対象に FMI 製剤と生物学的に同等な PMF( ) 製剤を用いて実施した食事の影響試験 (049 試験 ) の結果に基づいて評価した また 複数の臨床試験のノンコンパートメント解析結果を併合して実施した統合薬物動態解析でも評価した [ 資料 : COMP] バイオアベイラビリティ バニプレビルの絶対経口バイオアベイラビリティを非日本人被験者を対象に評価した バニプレビ ルの絶対バイオアベイラビリティは 100 mg 投与時で 7.9%(90% CI:6.3~9.8%) 600 mg 投与時で 33.0% (90% CI:26.8~40.7%) であり 低度から中等度であった 用量漸増単回経口投与後 バニプレビル の曝露は用量比例性を上回る増大を示した この用量比例性を上回る曝露増大には肝取り込みの飽和 や初回通過による消失の阻害が主として起因しており [ 項 ] バニプレビルの溶解性や膜透過性 による吸収制限には関連していないと考えられる 臨床開発に使用したバニプレビルの 4 つの主要な LFC 製剤のうち 大部分の第 Ⅰ 相試験で使用 した FFP 製剤及び日本人 HCV 患者を対象とした第 Ⅱ 相用量設定試験で使用した ppmf 製剤は 臨床試験でのバイオアベイラビリティ比較により類似性を確認した また LFC 製剤は バニプ レビルの原薬を油系溶媒に溶解させ その薬液をカプセルに充てんすることにより製造され い ずれの LFC 製剤もカプセルは速やか ( 分以下 ) に崩壊することが確認されたことから ppmf 製剤及び重要な第 Ⅲ 相試験で用いた PMF( ) 製剤 並びに PMF( ) 製剤及び薬液組 成が FMI 製剤と同一な PMF( ) 製剤間の in vivo 挙動は類似していることが示唆された 生物薬剤学試験及び関連する分析法

22 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 さらに PMF( ) 製剤と PMF( ) 製剤 PMF( ) 製剤と FMI 製剤 及び PMF ( ) 製剤と FMI 製剤間で算出した f2 関数の値及び個々の溶出率から これら製剤間の溶出挙動は同等であることが示された [ 項 ] 以上の結果より 重要な第 Ⅲ 相試験を含むバニプレビルの臨床試験で使用した主要な LFC 製剤及び FMI 製剤の in vivo 挙動の類似性又は同等性が示された FFP 製剤及び ppmf 製剤投与時の血漿中薬物動態を日本人 (021 試験 ) 及び非日本人 (014 試験 ) の健康被験者を対象とした試験で直接比較した 日本人健康被験者では 想定される臨床推奨用量 300 mg で AUC 0- の GMR(pPMF 製剤 /FFP 製剤 ) の90% CIは (0.80, 1.25) の範囲 (AUC 0-t に対し 生物学的同等性の基準とされる範囲 なお これら試験で AUC 0-t は評価していない ) に入り この2 製剤によるバイオアベイラビリティは同程度であることが示された また C max の GMR(pPMF 製剤 /FFP 製剤 ) の90% CIは1を挟んでおり 製剤間で統計学的有意差は認められなかった [ 表 2.7.1: 9] また 非日本人健康被験者や他の用量(100 及び600 mg) でも ppmf 製剤と FFP 製剤の製剤間で AUC 0- 及び C max に概して統計学的有意差はみられなかったが GMR の90% CIは (0.80, 1.25) の範囲から外れていた 600 mg の用量を投与した際の AUC 0- 及び C max の GMR の90% CIは 日本人と非日本人健康被験者で同程度であった 以上 FFP 製剤と ppmf 製剤を同用量で投与した際の薬物動態は概して類似していると考えられる 表 2.7.1: 9 非日本人 (014 試験 ) 及び日本人 (021 試験 ) 健康成人での ppmf 製剤と FFP 製剤の血漿中曝露比較 AUC 0- 製剤間比較 : N ppmf 製剤 vs FFP 製剤 GMR(90% CI) rmse GMR(90% CI) rmse 300 mg 日本人(021 試験 ) (0.80, 1.23) (0.85, 1.74) mg 日本人(021 試験 ) (0.64, 1.01) (0.59, 1.05) mg 非日本人(014 試験 ) (0.90, 1.09) (1.08, 1.55) mg 非日本人(014 試験 ) (0.66, 1.23) (0.49, 1.16) rmse: 線形混合効果モデルで得られた条件付き平均二乗誤差 ( 残差 ) の平方根 100を乗じると実数尺度での被験者内変動係 数の近似値となる ppmf 製剤 /FFP 製剤 ppmf 製剤 N=12 及び FFP 製剤 N=10 ppmf 製剤 N=10 及び FFP 製剤 N=11 [ 資料 : P021] [ 資料 : P014] C max ppmf 製剤 PMF( ) 製剤 PMF( ) 製剤の相対的なバイオアベイラビリティを直接評価する臨床試験は実施していないが 複数試験の併合データによる多変量統合薬物動態解析では製剤間の類似性を支持する結果が得られた 本解析の結果 製剤間における薬物動態パラメータ (AUC 0- と C max ) の GMR の90% CIは (0.80, 1.25) の範囲から外れており バニプレビルの血漿中薬物動態にみられる大きなばらつきが影響している可能性が考えられたが 幾何平均は概して1.0に近い値を示し 100 mg 投与時の C max を除き バニプレビル主要製剤間で 製剤の違いはバニプレビルの薬物動態に対し統計学的に有意な共変量ではないことが示された [ 表 2.7.1: 10] [ 資料 : COMP] 生物薬剤学試験及び関連する分析法

23 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 表 2.7.1: 10 バニプレビルの薬物動態への製剤の影響に関する統合薬物動態解析結果 用量比較製剤 N n AUC 0- C max (mg) GMR(90% CI) GMR(90% CI) 100 ppmf 製剤 /FFP 製剤 26/42 37/ (0.87, 1.24) -- 27/43 38/ (1.02, 1.74) 300 ppmf 製剤 /FFP 製剤 16/66 16/ (0.78, 1.37) -- 16/72 16/ (0.84, 2.01) PMF( ) 製剤 /FFP 製剤 16/66 32/ (0.69, 1.03) -- 16/72 32/ (0.76, 1.41) PMF( ) 製剤 /FFP 製剤 15/66 29/ (0.79, 1.36) -- 16/72 30/ (0.72, 1.70) 600 ppmf 製剤 /FFP 製剤 26/90 38/ (0.86, 1.23) -- 27/122 39/ (0.80, 1.24) PMF( ) 製剤 /FFP 製剤 18/90 36/ (0.79, 1.19) -- 18/122 36/ (0.85, 1.39) 被験者数 ( 食後投与 / 空腹時投与 ) データ数 ( 食後投与 / 空腹時投与 ) [ 資料 : COMP] 食事の影響バニプレビルの溶解性は低いため 食事は in vivo でのバニプレビルの溶出や吸収に影響する統合的な要因として バニプレビルの血漿中薬物動態に影響する可能性がある バニプレビルの薬物動態に対する食事の影響は 4つの生物薬剤学試験で検討した これらの試験結果及び統合薬物動態解析の結果より 食事はバニプレビルの薬物動態には臨床上問題となる影響を及ぼさず バニプレビルの単独投与は食事の制限なく投与可能であることが示された 特に 049 試験では 臨床開発中及び市販時の食事に関する推奨用法を検討するために 日本人健康成人被験者に想定される臨床推奨用量 300 mgを FMI 製剤と生物学的に同等な PMF( ) 製剤で投与し 標準的和朝食摂取によるバニプレビルのバイオアベイラビリティへの影響を評価した その結果 摂食により AUC 0- 及び C max はそれぞれ34% 及び47% 増加したが T max には影響は認められなかった [ 付録 2.7.1: 3] これらの変化は臨床的に意味のある薬物動態変化( 血漿中曝露変化 ) を判定するための変動許容区間 (0.5, 3.0)[ 項 ] の範囲内であったため 臨床的に問題とはならないと考えられた バニプレビルを単剤で経口投与する際 バニプレビルは食事の制限なく投与可能であると考えられる 非日本人健康成人被験者を対象とした3 試験 ( 及び032 試験 ) は第 Ⅱ 相試験の食事に関する推奨用法を検討するために実施した 非日本人健康成人を対象に バニプレビル ppmf 製剤及び PMF( ) 製剤を標準的な高脂肪洋朝食後に投与したところ 300 mg 以上の用量 (300 及び600 mg) で概して AUC 0- の増加がみられたが これらの用量では C max に有意な影響は認められなかった バニプレビル ppmf 製剤を 100 mg 投与した際は 食事により C max の低下がみられた 複数試験の併合データによる多変量統合薬物動態解析では 食後投与によりバニプレビルの曝露量が軽度に増加することが示された いずれの製剤及び被験者集団でも 300 及び600 mg の用量での AUC 0- は食後投与で概して約 20~30% 増加した C max には摂食による一貫した有意な影響 生物薬剤学試験及び関連する分析法

24 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 は認められなかった [ 表 2.7.1: 12] [ 資料 : COMP] バニプレビルに対する食事の影響は [ 付録 2.7.1: 4] にフォレストプロットとして示す 食事の影響に対する予備的評価は 用量漸増単回経口投与試験 (001 試験 ) の一部として80 mg の用量で実施した この用量はバニプレビルの臨床開発で一貫して使用されなかったため [ 表 2.7.1: 11] に食事の影響の試験結果を含めたが 統合薬物動態解析には含めず 本項でもこれ以上の議論はしなかった 表 2.7.1: 11 バニプレビルの薬物動態に対する食事の影響 AUC 0- C max 試験番号 ( 被験者 ) 049 ( 日本人 ) 製剤 PMF ( ) 製剤 食事内容 投与量 (mg) N ( 食後 / 空腹時 ) GMR (90% CI) rmse ( 食後 / 空腹時 ) GMR (90% CI) rmse 和朝食 (1.13, 1.58) 1.47 (1.15, 1.89) 014 ppmf ( 非日本人 ) 製剤 高脂肪食 ~ (0.69, 1.02) (0.17, 0.77) ppmf ( 非日本人 ) 製剤 高脂肪食 (0.95, 1.84) (0.72, 1.81) PMF 032 ( ) 高脂肪食 ( 非日本人 ) 製剤 (1.08, 1.45) (0.69, 1.34) PMF 032 ( ) 高脂肪食 ( 非日本人 ) 製剤 (1.19, 1.87) (1.04, 2.01) ( 非日本人 ) FFP 製剤 高脂肪食 80 4~ (1.02, 1.46) (0.54, 1.17) FFP 高脂肪食 (0.71, 1.04) (0.43,0.89) ( 非日本人 ) 製剤 rmse: 線形混合効果モデルで得られた条件付き平均二乗誤差 ( 残差 ) の平方根 100を乗じると実数尺度での被験者内変動係数の近似値となる [ 資料 : P049][ 資料 : P014] [ 資料 : P032] [ 資料 : P001] [ 資料 : P006] 生物薬剤学試験及び関連する分析法

25 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 表 2.7.1: 12 バニプレビルの薬物動態への食事の影響に関する統合薬物動態解析結果 投与量食事内容による比較 N GMR(90% CI) n (mg) AUC 0- C max 11/56 11/ (0.67, 1.03) 高脂肪食 / 空腹時 11/58 11/ (0.37, 0.73) 14/103 14/ (1.03, 1.67) -- 和朝食 / 空腹時 15/109 15/ (1.00, 2.12) /103 16/ (0.99, 1.57) -- 高脂肪食 / 空腹時 16/109 16/ (0.67, 1.38) 41/112 41/ (1.02, 1.44) 高脂肪食 / 空腹時 41/145 41/ (0.76, 1.17) 被験者数 ( 食後投与 / 空腹時投与 ) データ数 ( 食後投与 / 空腹時投与 ) [ 資料 : COMP] 生物薬剤学試験及び関連する分析法

26 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 付録バイオアベイラビリティ比較試験では 主要な4 製剤 FFP 製剤 ppmf 製剤 PMF( ) 製剤及び PMF( ) 製剤 以外に 4つの液体充てんカプセル剤 (nlfc1 製剤 nlfc2 製剤 nlfc4 製剤及び nlfc5 製剤 ) 並びに2つのフィルムコーティング錠(STD FCT 製剤及び ARG40 FCT 製剤 ) を評価した これらの製剤は第 Ⅱ 相及び第 Ⅲ 相試験では使用されず 得られた結果は本項の表中に示す また 詳細な製剤情報は [3.2.P.2.2 項 ] に記載している 試験番号 実施場所 健康被験者及び特別集団 付録 2.7.1: 1 バニプレビルの臨床試験で使用した製剤 相試験内容製剤 生物薬剤学試験及び関連する分析法 含有量 (mg) 製剤コード ( ロット番号 ) 001 海外 Ⅰ 単回漸増投与試験 FFP 製剤 5 WL WL WL 海外 Ⅰ 反復漸増投与試験 FFP 製剤 100 WL 海外 Ⅰ 健康高齢男性及び女性による薬物動態試験 FFP 製剤 5 WL WL WL 海外 Ⅰ 肝機能障害患者での薬物動態試験 FFP 製剤 100 WL 海外 Ⅰ バイオアベイラビリティ比較試験 FFP 製剤 100 WL STD FCT 製剤 100 WL ARG40 FCT 製剤 100 WL 国内 Ⅰ 単回漸増投与試験 FFP 製剤 5 WL WL WL 海外 Ⅰ ミダゾラムとの薬物相互作用試験 FFP 製剤 100 WL 国内 Ⅰ Thorough-QT 試験 PMF( ) 製剤 150 WL 海外 Ⅰ ADME 試験 FFP 製剤 100 WL 国内 Ⅰ 反復漸増投与試験 FFP 製剤 100 WL 海外 Ⅰ バイオアベイラビリティ比較試験 FFP 製剤 100 WL nlfc1 製剤 100 WL nlfc2 製剤 100 WL ppmf 製剤 100 WL 海外 Ⅰ 絶対バイオアベイラビリティ評価単回 FFP 製剤 100 WL 投与試験 IV 製剤 1 mg/ml WL mg/ml WL 海外 Ⅰ ケトコナゾールとの薬物相互作用試験 FFP 製剤 100 WL 国内 Ⅰ バイオアベイラビリティ比較試験 FFP 製剤 100 WL ppmf 製剤 WL 海外 Ⅰ ジゴキシンとの薬物相互作用試験 FFP 製剤 100 WL 海外 Ⅰ ワルファリンとの薬物相互作用試験 FFP 製剤 100 WL 海外 Ⅰ リファンピシンとの薬物相互作用試験 FFP 製剤 100 WL 海外 Ⅰ 高用量投与試験 FFP2 製剤 150 WL FFP 製剤 100 WL PMF( ) 製剤 150 WL 海外 Ⅰ ジルチアゼムとの薬物相互作用試験 FFP 製剤 100 WL 海外 Ⅰ バイオアベイラビリティ比較試験 nlfc4 製剤 150 WL nlfc5 製剤 150 WL PMF( ) 製剤 150 WL 国内 Ⅰ フェニトインとの薬物相互作用試験 PMF( ) 製剤 150 WL 海外 Ⅰ 高用量投与試験 FFP 製剤 100 WL

27 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 試験番号 実施場所 健康被験者及び特別集団 ( 続き ) 付録 2.7.1: 1 バニプレビルの臨床試験で使用した製剤 ( 続き ) 相試験内容製剤 含有量 (mg) 製剤コード ( ロット番号 ) 046 国内 Ⅰ ロスバスタチンとの薬物相互作用試験 PMF( ) 製剤 150 WL 国内 Ⅰ 食事の影響試験 PMF( ) 製剤 150 WL 海外 Ⅰ リファンピシンとの薬物相互作用試験 PMF( ) 製剤 150 WL 海外 Ⅰ リトナビルとの薬物相互作用試験 FFP 製剤 100 WL (MK-3281) HCV 感染患者 004 海外 Ⅰ HCV 感染患者による安全性 有効性 薬物動態試験 ( バニプレビル単剤 ) 007 海外 Ⅱ 未治療慢性 HCV 感染患者による安全性 有効性 薬物動態試験 ( バニプレビル+PEG2a+RBV) 009 海外 Ⅱ 慢性 HCV 感染患者による安全性試験 ( バニプレビル+PEG2a+RBV) 016 国内 Ⅱ 既治療 HCV 感染患者 ( 再燃例 ) による安全性 有効性 薬物動態試験 ( バニプレビル+PEG2a+RBV) FFP 製剤 5 WL WL WL WL WL FFP 製剤 25 WL WL WL ppmf 製剤 100 WL WL WL WL ppmf 製剤 100 WL WL 海外 Ⅰ 肝生検試験 PMF( ) 製剤 150 WL 海外 Ⅰ 肝生検試験 PMF( ) 製剤 150 WL 国内 Ⅲ 未治療慢性 HCV 感染患者による安全性 有効性試験 ( バニプレビル+PEG2b+RBV) PMF( ) 製剤 150 WL WL WL 国内 Ⅲ 既治療慢性 HCV 感染患者 ( 再燃例 ) による安全性 有効性試験 ( バニプレビル+PEG2b+RBV) 045 国内 Ⅲ 既治療慢性 HCV 感染患者 ( 無効例 ) による安全性 有効性試験 ( バニプレビル+PEG2b+RBV) PEG: ペグインターフェロン α RBV: リバビリン 製剤中のバニプレビル含有量 PMF( ) 製剤 150 WL WL PMF( ) 製剤 150 WL WL 生物薬剤学試験及び関連する分析法

28 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 試験番号 ( 実施場所 ) 開発相 006 (Overseas) Phase 1 目的 ( 薬物動態に関連した目的 ) 試験デザイン 1) Assess and compare the plasma PK parameters of vaniprevir when administered as the STD FCT and FFP in healthy adult subjects. 2) Assess and compare the plasma PK parameters of vaniprevir when administered as the ARG40 FCT and FFP in healthy adult subjects Open-label, 2-part, multi-panel, randomized, multi-period, partially fixed-sequence, crossover study 製剤 / 製剤番号 付録 2.7.1: mg FFP/ WL , 100 mg STD FCT/ WL , 100 mg ARG40 FCT/ WL 用量 Treatment A: 100 mg FFP, Treatment B: 100 mg STD FCT, Treatment C: 600 mg FFP, Treatment D: 600 mg STD FCT, Treatment E: 100 mg ARG40 FCT, Treatment F: 600 mg ARG40 FCT 生物薬剤学的試験の要約 登録被験者数 / 解析被験者数 ( 性別 ) 被験者タイプ平均年齢 ( 範囲 ) Part 1: 28/24 (23M/5F) Healthy subject 32.0 (18-45) Part 2: 12/12 (11M/1F) Healthy subject 36.4 (20-45) 結果及び考察 1) Plasma AUC 0- for 100 mg and 600 mg STD FCT are not similar to respective doses of the FFP. 2) Plasma AUC 0- for 100 mg and 600 mg ARG40 FCT are not similar to respective doses of the FFP. 3) Administration of 100 mg STD FCT under fed conditions resulted in 59% lower AUC 0- and 74% lower C max than when administered under fasting conditions. 4) Administration of 600 mg vaniprevir STD FCT under fed conditions resulted in a 135% higher AUC 0- than when administered under fasting conditions (comparison of C max was too imprecise to make any conclusion). 5) The administration of 100 mg vaniprevir ARG40 FCT under fed conditions resulted in a similar AUC 0- and C max compared to when administered under fasting conditions. 6) Administration of 600 mg vaniprevir ARG40 FCT under fed conditions resulted in a 151% higher AUC 0- than when administered under fasting conditions (comparison of C max was too imprecise to make any conclusion). 7) The administration of 600 mg vaniprevir FFP under fed conditions resulted in similar AUC 0- and 39% lower C max compared to when administered under fasting conditions. 8) Single oral dose administrations of vaniprevir FCTs are safe and well tolerated in healthy subjects 生物薬剤学試験及び関連する分析法

29 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 試験番号 ( 実施場所 ) 開発相 014 (Overseas) Phase 1 目的 ( 薬物動態に関連した目的 ) 試験デザイン 1) Assess and compare the plasma PK parameters of vaniprevir when administered as nlfc1, nlfc2, ppmf and FFP in healthy adult subjects under fasted conditions. 2) Obtain preliminary plasma PK data following single-dose oral administration of vaniprevir in fasted and fed states for nlfc1, nlfc2 and ppmf in healthy adult subjects. Open-label, 2-panel, randomized, 7-period, crossover (a 4-period crossover followed by a 3-period crossover), single-dose study 付録 2.7.1: 2 生物薬剤学的試験の要約 ( 続き ) 製剤 / 製剤番号 100 mg FFP/ WL , 100 mg nlfc1/ WL , 100 mg nlfc2/ WL , 100 mg ppmf/ WL 用量 Treatment X: 100 mg FFP, Treatment A: 100 mg nlfc1, Treatment B: 100 mg nlfc2, Treatment C: 100 mg ppmf Treatment Y: 600 mg FFP, Treatment D: 600 mg nlfc1, Treatment E: 600 mg nlfc2, Treatment F: 600 mg ppmf 登録被験者数 / 解析被験者数 ( 性別 ) 被験者タイプ平均年齢 ( 範囲 ) Panel A: 12/12 (7M/5F) Healthy subject 36.0 (21-44) Panel B: 12/12 (8M/4F) Healthy subject 40.6 (33-45) 結果及び考察 1) The plasma AUC 0- values following administration of 100 mg and 600 mg doses of the nlfc1, nlfc2 and ppmf are similar to those following administration of the same doses of the FFP under fasted conditions. 2) Vaniprevir ppmf has the most similar overall exposure relative to FFP at both the 100 mg and 600 mg doses relative to nlfc1 and nlfc2 under fasted conditions, and has been selected for further development. 3) Administration of 100 mg dose of vaniprevir with a standard high-fat breakfast resulted in similar overall exposure (AUC 0- ) for nlfc1, nlfc2 and ppmf; similar peak exposure for nlfc1, but lower peak exposure for nlfc2 and ppmf, relative to the 100 mg in the fasted state. 4) Administration of the 600 mg dose of vaniprevir with a standard high-fat breakfast resulted in similar overall exposure (AUC 0- ) for nlfc1 and ppmf, and a higher overall exposure for nlfc 生物薬剤学試験及び関連する分析法

30 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 試験番号 ( 実施場所 ) 開発相 015 (Overseas) Phase 1 目的 ( 薬物動態に関連した目的 ) 試験デザイン 1) Assess the safety and tolerability of single intravenous (IV) doses of vaniprevir. 2) Estimate the bioavailability of single oral doses of 100 mg and 600 mg of vaniprevir in healthy subjects. 3) Determine the effect of labeling vaniprevir with stable isotope (8 atoms of deuterium per molecule) on the PK of IV vaniprevir. Partially-blinded, randomized, placebo-controlled, 3-period, partially-fixed sequence crossover study 付録 2.7.1: 2 生物薬剤学的試験の要約 ( 続き ) 製剤 / 製剤番号 HSSV 1mg/mL 5 ml Vial/ WL , HSSV 1mg/mL - 5 ml Vial/ WL , HSSV Placebo - 5 ml Vial/ WL , 100 mg FFP/ WL 用量 Treatment A: 10 mg IV labeled with deuterium + oral dose of 100 mg, Treatment B: 10 mg IV labeled with deuterium + oral dose of 600 mg, Treatment C: 10 mg IV labeled with deuterium + 10 mg IV without deuterium, Treatment D: Closely matching placebo for vaniprevir 10 mg IV + oral dose of 100 mg, Treatment E: Closely matching placebo for vaniprevir 10 mg IV + oral dose of vaniprevir 600 mg, Treatment F: Closely matching placebo for 2 doses of 10 mg IV 登録被験者数 / 解析被験者数 ( 性別 ) 被験者タイプ平均年齢 ( 範囲 ) 12/12 (4M/8F) Healthy subject 57.2 (32-76) 結果及び考察 1) Vaniprevir is generally safe and well-tolerated when administered to healthy male and female subjects by IV infusion at doses up to 20 mg. 2) The absolute bioavailability of vaniprevir is 7.9% and 33.0% following single oral dose administration of 100 and 600 mg vaniprevir respectively. 3) Deuterium labeling has no effect on vaniprevir PK 生物薬剤学試験及び関連する分析法

31 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 試験番号 ( 実施場所 ) 開発相 021 (Japan) Phase (Overseas) Phase 1 目的 ( 薬物動態に関連した目的 ) 試験デザイン Evaluate the relative bioavailability of ppmf of vaniprevir compared to FFP in Japanese healthy adult males. Open-label, 2-part, 2-panel, 2-period, randomized crossover study Compare the PK profile following single-dose administration of PMFformulation to nlfc4 and nlfc5 formulations. Open-label, 2-part, randomized, multiple-period, crossover study (part 1: 6 period, part 2: 4 period) 製剤 / 製剤番号 100 mg FFP/ WL , 100 mg ppmf/ WL mg PMF ( ) / WL , 150 mg nlcf4/ WL , 150 mg nlcf5/ WL 付録 2.7.1: 2 生物薬剤学的試験の要約 ( 続き ) 用量 Treatment A: 300 mg FFP, Treatment B: 300 mg ppmf, Treatment C: 600 mg FFP, Treatment D: 600 mg ppmf, Treatment E: 100 mg ppmf Treatment X: 600 mg (4 x 150mg) PMF-, Treatment A: 600 mg (4 x 150mg) nlfc4, Treatment B: 600 mg (4 x 150mg) nlfc5, Treatment X (fed): 600mg (4 x 150mg) PMF- following standard high-fat breakfast, Treatment A (fed) : 600 mg (4 x 150mg) nlfc4 following standard high-fat breakfast, Treatment B (fed): 600 mg (4 x 150mg) nlfc5 following standard high-fat breakfast 登録被験者数 / 解析被験者数 ( 性別 ) 被験者タイプ平均年齢 ( 範囲 ) Part 1: 24/21 (24M/0F) Healthy subject 30.2 (21-44) Part 2: 11/10 (11M/0F) Healthy subject 31.1 (22-44) Part 1: 18/18 (5M/13F) Healthy subject 38.1 (27-45) Part 2: 16/16 (5M/11F) Healthy subject 38.3 (27-45) 結果及び考察 1) No statistically significant difference between FFP and ppmf was observed for AUC 0-, C max, T max and t 1/2 2) Vaniprevir has non-linear pharmacokinetics in healthy adult Japanese males in this dose range of 100 to 600 mg. The AUC 0- and C max for nlfc4 and nlfc5 formulations are generally similar to those of PMF- formulation following a single 600 mg dose under fasted conditions Administration of 600 mg with a high-fat breakfast increases AUC by ~50% for both the PMF- and nlfc5 formulations, but has little effect on AUC of the nlfc4 formulation. Administration of 600 mg with a high-fat breakfast increases C max by ~45% for the PMF- formulation, but has little effect on C max of nlfc4 and nlfc5 formulations. The AUC 0- for the nlfc4 formulation is generally similar to, but the C max is ~35% lower than, that of PMFformulation following a single 300 mg dose under fasted conditions. Administration of 300 mg with a high-fat breakfast increases the AUC 0- for both nlfc4 and PMF- by ~25%, while C max is unchanged 生物薬剤学試験及び関連する分析法

32 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 試験番号 ( 実施場所 ) 開発相 049 (Japan) Phase 1 目的 ( 薬物動態に関連した目的 ) 試験デザイン Evaluate the effects of a standard Japanese breakfast on Vaniprevir pharmacokinetics in healthy Japanese subjects. Open-label, randomized, 2-period crossover study 製剤 / 製剤番号 150 mg PMF ( )/ WL 付録 2.7.1: 2 生物薬剤学的試験の要約 ( 続き ) 用量 Treatment A: 300 mg PMF, Treatment B (fed): 300mg PMF capsule following standard Japanese breakfast 登録被験者数 / 解析被験者数 ( 性別 ) 被験者タイプ平均年齢 ( 範囲 ) 16/14 (12M/4F) Healthy subject 28.1 (21-35) 結果及び考察 1) The AUC 0-, AUC 0-12 hr and C max following administration of vaniprevir after meal were higher than those following administration after an overnight fast. 2) No significant changes in C 12hr, and T max 3) t 1/2 remained similar 生物薬剤学試験及び関連する分析法

33 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 試験番号 ( 実施場所 ), 開発相 006 (Overseas) Phase 1 試験目的 ( 薬物動態 ) Part 1: To assess and compare the plasma PK parameters of vaniprevir when administered as STD FCT, or ARG40 FCT relative to that of FFP, and to obtain plasma PK data of STD FCT and ARG40 FCT in the fasted and fed states. Part 2: To obtain plasma PK of FFP in the fasted and fed states. 試験デザイン Open-label, 2-panel, randomized, multi-period, partially fixed -sequence, crossover study 付録 2.7.1: 3 生物薬剤学的試験の薬物動態データの表 GM(95% CI) GMR(90% CI) 投与方法被験者 ( 用量用法 製剤 ) N AUC 0- C max T max t 1/2 AUC (μm hr) (μm) (hr) (hr) 0- Part 1: Non- Japanese healthy adult 28/24 (23M/5F) 32.0 (18-45) Part 2: Non- Japanese healthy adult 12/12 (11M/1F) 36.4 (20-45) Biocomparison between STD FCT vs. FFP Vaniprevir mg FFP (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg FFP (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg STD FCT (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg STD FCT (SD, P.O., Fasted) (0.190, 0.330) (0.072, 0.133) (1.00, 3.00) 4.12 (2.98, 5.69) Biocomparison between ARG40 FCT vs. FFP Vaniprevir mg FFP (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg FFP (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg ARG40 FCT (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg ARG40 FCT (SD, P.O., Fasted) (1.07, 2.10) 2.00 (1.50, 4.00) (0.107, 0.193) (0.026, 0.050) (1.00, 4.00) (0.480, 0.929) (0.142, 0.284) (1.00, 4.00) (0.181, 0.347) (0.071, 0.138) (1.00, 3.00) 4.08 (3.11, 5.36) 1.49 (1.09, 2.03) 2.00 (1.50, 4.00) (0.118, 0.232) (0.037, 0.072) (1.00, 4.33) 1.36 # (1.00, 1.85) (0.297, 0.578) (1.00, 4.00) 5.12 (26) 3.77 (36) 3.25 (61) 4.18 (41) 5.12 (26) 3.77 (36) 3.31 (46) 4.39 # (45) C max (0.45, 0.74) (0.26, 0.53) (0.13, 0.21) (0.09, 0.19) (0.46, 0.95) (0.32, 0.84) (0.25, 0.45) (0.20, 0.38) Type of subject, Number of subject: Entered/Analyzed(Sex), Age: Mean(Range), Median(range), Geometric mean(geometric CV%), N=11, Geometric mean ratio(std FCT/ FFP)and its 90% CI, # N=12, Geometric mean ratio(arg40 FCT/ FFP)and its 90% CI, : Not applicable 生物薬剤学試験及び関連する分析法

34 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 試験番号 ( 実施場所 ), 開発相 006 (Overseas) Phase 1 試験目的 ( 薬物動態 ) Part 1: To assess and compare the plasma PK parameters of vaniprevir when administered as STD FCT, or ARG40 FCT relative to that of FFP, and to obtain plasma PK data of STD FCT and ARG40 FCT in the fasted and fed states. Part 2: To obtain plasma PK of FFP in the fasted and fed states. 試験デザイン Open-label, 2-panel, randomized, multi-period, partially fixed -sequence, crossover study 付録 2.7.1: 3 生物薬剤学的試験の薬物動態データの表 ( 続き ) 投与方法被験者 ( 用量用法 製剤 ) Part 1: Non- Japanese healthy adult 28/24 (23M/5F) 32.0 (18-45) Part 2: Non- Japanese healthy adult 12/12 (11M/1F) 36.4 (20-45) Food effect Vaniprevir mg STD FCT (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg STD FCT (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg STD FCT (SD, P.O., Fed) Vaniprevir mg STD FCT (SD, P.O., Fed) Vaniprevir mg ARG40 FCT (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg ARG40 FCT (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg ARG40 FCT (SD, P.O., Fed) Vaniprevir mg ARG40 FCT (SD, P.O., Fed) Vaniprevir mg FFP (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg FFP (SD, P.O., Fed) 生物薬剤学試験及び関連する分析法 N AUC 0- (μm hr) GM(95% CI) C max T max (μm) (hr) (0.095, 0.334) (0.022, 0.113) (1.00, 4.00) (0.482, 1.40) (0.105, 0.422) (1.00, 4.00) GMR(90% CI) t 1/2 (hr) AUC 0- C max 3.34 (63) 4.21 (11) (0.039, 0.138) (0.006, 0.029) (2.00, 12.00) (47) (0.31, 0.55) (0.13, 0.53) 1.93 (1.13, 3.29) (0.212, 0.847) (1.00, 8.00) (0.075, 0.337) (0.023, 0.112) (1.00, 4.00) 1.12 (0.613, 2.03) (0.169, 0.833) (1.00, 3.00) (0.086, 0.389) (0.020, 0.098) (2.00, 8.00) 2.80 (1.54, 5.09) 5.20 (4.07, 6.63) 4.49 (3.50, 5.76) (0.321, 1.58) 1.73 (1.27, 2.36) 1.07 (0.773, 1.47) 4.00 (3.00, 8.00) 2.50 (2.00, 3.00) 3.00 (1.00, 4.00) 4.58 (33) 3.08 (64) 4.69 (61) 3.55 (58) 3.91 (42) 4.02 (18) 4.17 (43) (1.24, 4.45) (0.85, 4.76) (0.50, 2.67) (0.35, 2.19) (1.26, 4.99) (0.76, 4.74) (0.71, 1.04) (0.43, 0.89) Type of subject, Number of subject: Entered/Analyzed(Sex), Age: Mean(Range), Median(range), Geometric mean(geometric CV%), N=5, Geometric mean ratio(fed/ Fasted) and its 90% CI, : Not applicable

35 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 試験番号 ( 実施場所 ), 開発相 014 (Overseas) Phase 1 試験目的 ( 薬物動態 ) 1) To assess and compare the plasma PK parameters of vaniprevir when administered as nlfc1, nlfc2 and ppmf relative to that of the FFP. 2) To obtain plasma PK data of nlfc1, nlfc2 and ppmf in fasted and fed states. 試験デザイン Open-label, 2-panel, randomized, 7-period, crossover (a 4-period crossover followed by a 3-period crossover), single-dose study 付録 2.7.1: 3 生物薬剤学的試験の薬物動態データの表 ( 続き ) GM(95% CI) GMR(90% CI) 投与方法被験者 ( 用量用法 製剤 ) N AUC 0- C max T max t 1/2 AUC (μm hr) (μm) (hr) (hr) 0- Panel A: Non- Japanese healthy subject 12/12 (7M/5F) 36.0 (21-44) Panel B: Non- Japanese healthy subject 12/12 (8M/4F) 40.6 (33-45) Biocomparison Vaniprevir mg FFP (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg nlfc1 (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg nlfc2 (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg ppmf (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg FFP (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg nlfc1 (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg nlfc2 (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg ppmf (SD, P.O., Fasted) (0.221, 0.293) (0.076, 0.112) (1.00, 4.00) (0.188, 0.250) (0.064, 0.096) (1.00, 2.00) (0.193, 0.257) (0.077, 0.114) (1.00, 3.00) (0.219, 0.291) (0.098, 0.145) (1.00, 2.00) 6.37 (4.62, 8.78) 4.49 (3.25, 6.18) 4.41 (3.20, 6.08) 5.75 (4.17, 7.93) 2.66 (1.84, 3.85) 1.57 (1.08, 2.26) 1.68 (1.16, 2.43) 2.01 (1.39, 2.91) 2.00 (1.50, 3.00) 2.00 (1.00, 3.00) 2.00 (1.00, 4.00) 2.50 (1.50, 4.00) 4.68 (16) 4.72 (20) 4.97 (24) 5.46 (27) 4.14 (20) 4.70 (37) 4.65 (27) 4.31 (16) C max (0.77, 0.93) (0.71, 1.02) (0.80, 0.96) (0.85, 1.22) (0.90, 1.09) (1.08, 1.55) (0.52, 0.96) (0.38, 0.90) (0.51, 0.95) (0.41, 0.96) (0.66, 1.23) (0.49, 1.16) Type of subject, Number of subject: Entered/Analyzed(Sex), Age: Mean(Range), Median(range), Geometric mean(geometric CV%), Geometric mean ratio(nlfc/ FFP) and its 90% CI, : Not applicable 生物薬剤学試験及び関連する分析法

36 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 試験番号 ( 実施場所 ), 開発相 014 (Overseas) Phase 1 試験目的 ( 薬物動態 ) 1) To assess and compare the plasma PK parameters of vaniprevir when administered as nlfc1, nlfc2 and ppmf relative to that of the FFP. 2) To obtain plasma PK data of nlfc1, nlfc2 and ppmf in fasted and fed states. 試験デザイン Open-label, 2-panel, randomized, 7-period, crossover (a 4-period crossover followed by a 3-period crossover), single-dose study 付録 2.7.1: 3 生物薬剤学的試験の薬物動態データの表 ( 続き ) GM(95% CI) GMR(90% CI) 投与方法被験者 ( 用量用法 製剤 ) N AUC 0- C max T max t 1/2 AUC (μm hr) (μm) (hr) (hr) 0- Panel A: Non- Japanese healthy subject 12/12 (7M/5F) 36.0 (21-44) Panel B: Non- Japanese healthy subject 12/12 (8M/4F) 40.6 (33-45) Food effect Vaniprevir mg nlfc1 (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg nlfc2 (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg ppmf (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg nlfc1 (SD, P.O., Fed) Vaniprevir mg nlfc2 (SD, P.O., Fed) Vaniprevir mg ppmf (SD, P.O., Fed) (0.186, 0.252) (0.058, 0.107) (1.00, 2.00) (0.200, 0.248) (0.074, 0.119) (1.00, 3.00) (0.212, 0.301) , 0.228) 1.00 (1.00, 2.00) (0.171, 0.232) (0.063, 0.117) (1.00, 4.00) (0.187, 0.232) (0.052, 0.083) (1.00, 4.00) (0.177, 0.255) (0.023, 0.083) (1.00, 8.00) 4.72 (20) 4.97 (24) 5.46 (27) 4.43 (41) 5.46 (25) 4.81 (41) C max (0.78, 1.08) (0.78, 1.54) (0.83, 1.06) (0.53, 0.93) (0.69, 1.02) (0.17, 0.77) Type of subject, Number of subject: Entered/Analyzed(Sex), Age: Mean(Range), Median(range), Geometric mean(geometric CV%), Geometric mean ratio(fed/ Fasted) and its 90% CI, N=11, : Not applicable 生物薬剤学試験及び関連する分析法

37 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 試験番号 ( 実施場所 ), 開発相 014 (Overseas) Phase 1 試験目的 ( 薬物動態 ) 1) To assess and compare the plasma PK parameters of vaniprevir when administered as nlfc1, nlfc2 and ppmf relative to that of the FFP. 2) To obtain plasma PK data of nlfc1, nlfc2 and ppmf in fasted and fed states. 試験デザイン Open-label, 2-panel, randomized, 7-period, crossover (a 4-period crossover followed by a 3-period crossover), single-dose study 付録 2.7.1: 3 生物薬剤学的試験の薬物動態データの表 ( 続き ) GM(95% CI) GMR(90% CI) 投与方法被験者 ( 用量用法 製剤 ) N AUC 0- C max T max t 1/2 AUC (μm hr) (μm) (hr) (hr) 0- Panel A: Non- Japanese healthy subject 12/12 (7M/5F) 36.0 (21-44) Panel B: Non- Japanese healthy subject 12/12 (8M/4F) 40.6 (33-45) Food effect Vaniprevir mg nlfc1 (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg nlfc2 (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg ppmf (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg nlfc1 (SD, P.O., Fed) Vaniprevir mg nlfc2 (SD, P.O., Fed) Vaniprevir mg ppmf (SD, P.O., Fed) (3.05, 6.59) 4.41 (3.10, 6.28) 5.75 (3.91, 8.46) 5.82 (3.96, 8.55) 7.46 (5.24, 10.6) 7.60 (5.17, 11.2) 1.57 (0.983, 2.50) 1.68 (1.12, 2.53) 2.01 (1.29, 3.13) 1.64 (1.03, 2.62) 2.42 (1.60, 3.64) 2.30 (1.48, 3.58) 2.00 (1.00, 3.00) 2.00 (1.00, 4.00) 2.50 (1.50, 4.00) 3.00 (1.50, 4.00) 2.00 (1.50, 4.00) 3.00 (1.50, 4.00) 4.70 (37) 4.65 (27) 4.31 (16) 4.77 (36) 5.14 (33) 4.56 (16) C max (0.96, 1.75) (0.72, 1.53) (1.16, 2.46) (0.91, 2.27) (0.95, 1.84) (0.72, 1.81) Type of subject, Number of subject: Entered/Analyzed(Sex), Age: Mean(Range), Median(range), Geometric mean(geometric CV%), Geometric mean ratio(fed/ Fasted) and its 90% CI, : Not applicable 生物薬剤学試験及び関連する分析法

38 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 試験番号 ( 実施場所 ), 開発相 015 (Overseas) Phase 1 試験目的 ( 薬物動態 ) To estimate the absolute bioavailability of single 100 mg and 600 mg vaniprevir administered orally. 試験デザイン Partially-blinded, randomized, placebo -controlled, 3-period, partially-fixed sequence crossover study 付録 2.7.1: 3 生物薬剤学的試験の薬物動態データの表 ( 続き ) GM(95% CI) 投与方法被験者 ( 用量用法 製剤 ) N AUC 0- C max T max t 1/2 (μm hr) (μm) (hr) (hr) Non- Japanese healthy subject 12/12 (4M/8F) 57.2 (32-76) Labeled vaniprevir Labelled vaniprevir 10 mg, SD, IV + Unlabeled vaniprevir 10 mg, SD, IV (Fasted) Labelled vaniprevir 10 mg, SD, IV + Unlabeled vaniprevir mg FFP, SD, P.O.(Fasted) Labelled vaniprevir 10 mg, SD, IV + Unlabeled vaniprevir mg FFP, SD, P.O.(Fasted) Unlabeled vaniprevir Labelled vaniprevir 10 mg, SD, IV + Unlabeled vaniprevir 10 mg, SD, IV (Fasted) Labelled vaniprevir 10 mg, SD, IV + Unlabeled vaniprevir mg FFP, SD, P.O.(Fasted) Labelled vaniprevir 10 mg, SD, IV + Unlabeled vaniprevir mg FFP, SD, P.O.(Fasted) 生物薬剤学試験及び関連する分析法 (0.267, 0.394) (0.876, 1.46) (0.283, 0.408) (0.974, 1.42) (0.455, 0.655) (1.01, 1.47) (0.262, 0.386) (0.867, 1.45) (0.190, 0.393) (0.089, 0.176) (1.00, 1.98) 10.9 (7.72, 15.5) 4.92 (3.49, 6.95) 2.75 (1.72, 3.08) 6.05 (21) 5.24 (24) 3.89 (16) 6.12 (21) 6.26 (25) CL p (L/hr) V dss (L) (33.2, 49.0) (38.4, 61.0) (32.0, 46.1) (34.4, 50.9) (19.9, 28.7) (20.1, 29.8) (34.1, 50.5) (39.8, 63.2) Type of subject, Number of subject: Entered/Analyzed(Sex), Age: Mean(Range), Median(range), Geometric mean(geometric CV%), N=9, Geometric mean ratio(10 mg IV labeled vaniprevir/ 10 mg IV unlabeled vaniprevir)and its 90% CI: 1.02(1.00, 1.03)for AUC 0-, 1.01(0.98, 1.04)for C max, : Not applicable 4.00 (19)

39 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 試験番号 ( 実施場所 ), 開発相 021 (Japan) Phase 1 試験目的 ( 薬物動態 ) To evaluate the relative bioavailability of ppmf compared to FFP. 試験デザイン Open-label, 2-panel, 2-period, randomized crossover study 付録 2.7.1: 3 生物薬剤学的試験の薬物動態データの表 ( 続き ) 被験者 Part 1: Japanese healthy subject 24/21 (24M/0F) 30.2 (21-44) Part 2: Japanese healthy subject 11/10 (11M/0F) 31.1 (22-44) 投与方法 ( 用量用法 製剤 ) Biocomparison N Vaniprevir mg FFP 10 (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg FFP 11 (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg ppmf 10 (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg ppmf 12 (SD, P.O., Fasted) AUC 0- (μm hr) 1.81 (1.47, 2.22) 7.75 (5.45, 11.0) GM(95% CI) GMR(90% CI) C max T max t 1/2 (μm) (hr) (hr) AUC (0.437, 0.842) (1.00, 4.00) 3.10 (2.17, 4.45) 3.00 (1.50, 4.00) (0.243, 0.338) (0.067, 0.134) (1.00, 4.00) 1.80 (1.49, 2.18) (0.545, 1.00) 2.00 (1.00, 4.00) 4.99 (16) 4.34 (25) 5.35 (31) 4.78 (20) C max (0.80, 1.23) (0.85, 1.74) Vaniprevir mg ppmf 10 (SD, P.O., Fasted) 6.25 (4.37, 8.94) 2.43 (1.68, 3.52) 3.00 (1.50, 4.00) 4.38 (12) (0.64, 1.01) (0.59, 1.05) Type of subject, Number of subject: Entered/Analyzed(Sex), Age: Mean(Range), Median(range), Geometric mean(geometric CV%), Geometric mean ratio(ppmf / FFP) and its 90% CI, : Not applicable 生物薬剤学試験及び関連する分析法

40 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 試験番号 ( 実施場所 ), 開発相 032 (Overseas) Phase 1 試験目的 ( 薬物動態 ) 1) To assess and compare the plasma PK parameters of vaniprevir when administered as nlfc4 and nlfc5 formulations relative to that of PMF- 2) To obtain plasma PK data of nlfc4, nlfc5 and PMFin fasted and fed states. 試験デザイン Open-label, 2-part, randomized, multiple-period, crossover study (part 1: 6 period, part 2: 4 period) 付録 2.7.1: 3 生物薬剤学的試験の薬物動態データの表 ( 続き ) 投与方法被験者 ( 用量用法 製剤 ) Part 1: Non- Japanese healthy subject 18/18 (5M/13F) 38.1 (27-45) Part 2: Non- Japanese healthy subject 16/16 (5M/11F) 38.3 (27-45) Biocomparison Vaniprevir mg PMF( ) (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir Type of subject, Number of subject: Entered/Analyzed(Sex), Age: Mean(Range), Median(range), Geometric mean(geometric CV%), Geometric mean ratio(nlfc/pmf( )) and its 90% CI, Geometric mean ratio(fed/ Fasted)and its 90% CI, : Not applicable 生物薬剤学試験及び関連する分析法 N mg nlfc4 16 (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg PMF( ) 18 (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg nlfc4 18 (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg nlfc5 (SD, P.O., Fasted) Food effect Vaniprevir mg PMF( ) (SD, P.O., Fed) Vaniprevir mg nlfc4 (SD, P.O., Fed) Vaniprevir mg PMF( ) (SD, P.O., Fed) Vaniprevir mg nlfc4 (SD, P.O., Fed) Vaniprevir mg nlfc5 (SD, P.O., Fed) AUC 0- (μm hr) 1.30 (1.06, 1.61) GM(95% CI) C max T max (μm) (hr) (0.467, 0.883) (1.00, 3.00) (0.921, 1.40) (0.298, 0.563) (0.50, 4.00) 5.17 (3.98, 6.72) 4.77 (3.67, 6.19) 3.90 (3.01, 5.07) 1.63 (1.32, 2.00) 1.40 (1.13, 1.72) 7.71 (5.93, 10.0) 5.82 (4.48, 7.56) 5.97 (4.60, 7.76) 2.12 (1.54, 2.93) 1.75 (1.27, 2.42) 1.49 (1.08, 2.06) 2.00 (1.00, 4.00) 2.50 (1.00, 4.00) 2.00 (1.00, 3.00) (0.448, 0.847) (1.00, 4.00) (0.303, 0.573) (0.50, 4.00) 3.08 (2.23, 4.25) 1.70 (1.23, 2.35) 1.69 (1.22, 2.34) 1.77 (1.00, 3.00) 3.00 (1.00, 6.00) 2.00 (1.50, 6.00) GMR(90% CI) t 1/2 (hr) AUC 0- C max 4.55 (31) 4.99 (49) 5.12 (17) 4.76 (34) 5.65 (32) 4.91 (26) 5.73 (30) 5.09 (24) 4.56 (28) 4.84 (24) (0.75, 1.01) (0.46, 0.89) (0.74, 1.16) (0.59, 1.14) (0.60, 0.95) (0.51, 0.98) (1.08, 1.45) (0.69, 1.34) (1.06, 1.43) (0.73, 1.42) (1.19, 1.87) (1.04, 2.01) (0.97, 1.53) (0.70, 1.34) (1.22, 1.92) (0.82, 1.57)

41 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 試験番号 ( 実施場所 ), 開発相 049 (Japan) Phase 1 試験目的 ( 薬物動態 ) To evaluate the effects of a standard Japanese breakfast on vaniprevir PK. 試験デザイン Open-label, randomized, 2-period, crossover study 付録 2.7.1: 3 生物薬剤学的試験の薬物動態データの表 ( 続き ) 投与方法被験者 ( 用量用法 製剤 ) Japanese healthy subject 16/14 (12M/4F) 28.1 (21-35) Food effect Vaniprevir mg PMF ( ) (SD, P.O., Fasted) Vaniprevir mg PMF ( ) (SD, P.O., Fed) N 15 AUC 0- (μm hr) GM(95% CI) GMR(90% CI) C max T max t 1/2 (μm) (hr) (hr) AUC 0- C max (1.47, 2.44) (0.511, 0.960) (1.00, 6.00) (29) (1.83, 3.49) (0.651, 1.64) (1.00, 4.00) (35) (1.13, 1.58) (1.15, 1.89) Type of subject, Number of subject: Entered/Analyzed(Sex), Age: Mean(Range), Median(range), Geometric mean(geometric CV%), Geometric mean ratio(fed/ Fasted) and its 90% CI, : Not applicable 生物薬剤学試験及び関連する分析法

42

43 CTD 第 2 部 MSD 株式会社

44 目次 表一覧...4 図一覧...5 付録一覧...7 略号及び用語の定義 背景及び概観 背景 ヒト生体試料を用いた in vitro 試験の概要 血漿蛋白結合率及び血球移行性 ヒトにおける in vitro トランスポーター試験 In vitro 代謝 In vitro におけるヒト CYP の阻害及び誘導 バニプレビルの用量反応性及び臨床的に有意な薬物動態変動を判断する ための変動許容区間の概要 臨床用量 用量反応性 臨床的に有意な薬物動態変動を判断するための変動許容区間の 設定根拠 個々の試験結果の要約 健康被験者を対象とした薬物動態及び初期の忍容性試験 日本人健康被験者を対象とした試験 日本人健康成人男性を対象とした単回経口投与試験 (008 試験 ) 日本人健康成人男性を対象とした反復経口投与並びに日本人健 康中年男女及び健康高齢男女を対象とした単回経口投与試験 (013 試験 ) 非日本人健康被験者を対象とした試験 非日本人健康成人男性を対象とした単回経口投与試験 (001 試験 ) 非日本人健康成人男性を対象とした反復経口投与試験 (002 試験 ) 非日本人健康成人を対象としたバニプレビル高用量単回経口投 与試験 (027 試験 ) 非日本人健康成人を対象としたバニプレビル高用量反復経口投 与試験 (035 試験 ) 頁

45 非日本人健康成人男性を対象とした ADME 試験 (012 試験 ) HCV 感染患者を対象とした試験 非日本人 C 型慢性肝炎患者を対象とした 8 日間反復経口投与試験 (004 試験 ) 非日本人 C 型慢性肝炎患者を対象とした肝生検 (CNB) 試験 (029 試験 ) 非日本人 C 型慢性肝炎患者を対象とした肝生検 (F/CNB) 試験 (048 試験 ) 内因性要因を検討するための試験 非日本人健康高齢男女を対象とした単回経口投与試験 (003 試験 ) 非日本人肝機能障害患者を対象とした単回経口投与試験 (005 試験 ) 外因性要因を検討するための試験 併用薬によりバニプレビルの薬物動態が受ける影響 非日本人健康成人を対象としたケトコナゾールとの薬物相互作 用試験 (020 試験 ) 非日本人健康成人男女を対象としたジルチアゼムとの薬物相互 作用試験 (030 試験 ) 非日本人健康成人男女を対象としたリファンピシンとの薬物相 互作用試験 (026 試験 ) 非日本人健康成人を対象としたリファンピシン ( 経口及び静脈 内投与 ) との薬物相互作用試験 (051 試験 ) 非日本人健康成人男性を対象としたリトナビルとの薬物相互作 用試験 (MK 試験 ) バニプレビルが併用薬の薬物動態に及ぼす影響 非日本人健康中年男女を対象としたミダゾラムとの薬物相互作 用試験 (010 試験 ) 非日本人健康成人男女を対象としたジゴキシンとの薬物相互作 用試験 (024 試験 ) 非日本人健康成人男女を対象としたワルファリンとの薬物相互 作用試験 (025 試験 ) 日本人健康成人を対象としたロスバスタチンとの薬物相互作用 試験 (046 試験 ) 薬力学及び安全性を検討する試験 日本人健康成人男女を対象とした through QT/QTc(tQT) 試験 (011 試験 ) 複数試験の統合解析の要約

46 統合薬物動態解析 PBPKモデルを用いた解析の概要 Viral dynamicsモデル 全試験を通しての結果の比較と解析 バニプレビルの薬物動態プロファイル 日本人 HCV 感染患者におけるバニプレビルの薬物動態 その他の被験者集団におけるバニプレビルの薬物動態 HCV 感染患者と健康被験者における薬物動態の比較 日本人被験者と非日本人被験者との間での薬物動態の比較 ADME プロファイル 吸収 分布及び蛋白結合 代謝 排泄 定常状態 時間依存性 用量比例性 内因性要因の評価 年齢 性別 体重及び体格指数 (BMI) 人種及び民族的背景 肝機能障害 腎機能障害 バニプレビルの薬物相互作用の可能性の評価 - 外因性要因試験 バニプレビルが併用薬から受ける影響 ( 薬物相互作用 ) バニプレビルが併用薬に及ぼす影響 ( 薬物相互作用 ) バニプレビルと PEG-IFN 及びリバビリンとの併用投与 薬物動態及び特殊な安全性評価 ウイルス量減少に対するバニプレビルの影響 QT/QTc に対するバニプレビルの影響 特殊な試験 付録

47 表一覧 頁表 2.7.2: 1 各種トランスポーターに対するバニプレビルの阻害作用...17 表 2.7.2: 2 日本人及び非日本人 HCV 感染患者でのバニプレビルの血漿中曝露量及びウイルス反応性...21 表 2.7.2: 3 非日本人健康男性に [ 14 C] バニプレビル600 mg( 約 200 μci) を単回経口投与した際の総放射能及びバニプレビルの薬物動態並びに放射能回収率 (012 試験 )...30 表 2.7.2: 4 非日本人健康成人にバニプレビル300 mg ピタバスタチン1 mg 又はロスバスタチン5 mg の単回経口投与をリファンピシン600 mg の単回経口又は静脈内投与と併用した際の各薬物の AUC 0- 及び C max の統計学的比較 (051 試験 )...36 表 2.7.2: 5 日本人及び非日本人健康被験者及び HCV 感染患者を対象としたバニプレビルの検討用量...44 表 2.7.2: 6 バニプレビル 及び600 mg b.i.d. を経口投与後の定常状態 ( 第 28 日 ) での日本人 HCV 感染患者の薬物動態パラメータの要約統計量 ( 空腹時 )...46 表 2.7.2: 7 統合薬物動態解析で評価した HCV 感染患者における 又は600 mg のバニプレビルを単回及び反復経口投与した際の薬物動態パラメータ (AUC) に及ぼす影響...51 表 2.7.2: 8 被験者集団間のバニプレビルの血漿中曝露量の差の根拠として PBPK 解析で検討した HCV 感染患者と健康被験者間の解剖学的 生理的因子及び酵素発現量の違い ( 文献情報 )...52 表 2.7.2: 9 バニプレビル 又は600 mg を単回及び反復経口投与した際の統合薬物動態解析に基づくバニプレビルの血漿中薬物動態パラメータ (AUC) に及ぼす人種の影響...53 表 2.7.2: 10 被験者集団間のバニプレビルの血漿中曝露量の差の根拠として PBPK 解析で検討した日本人と非日本人間の解剖学的 生理的因子及び酵素発現量の違い ( 文献情報 )...54 表 2.7.2: 11 日本人 (013 試験 ) 及び非日本人 (003 試験 ) の健康男女にバニプレビルを200~ 600 mg の用量で単回経口投与した際の AUC 0- の年齢群間での比較...61 表 2.7.2: 12 健康高齢被験者にバニプレビル200~600 mg を単回経口投与した際の日本人 (013 試験 ) 及び非日本人 (003 試験 ) 間での性別による AUC 0- の比較

48 図 2.7.2: 1 図 2.7.2: 2 図一覧 日本人未治療 HCV genotype 1 感染患者にバニプレビルと PEG-IFN/ リバビリンを 12 週間併用投与した後 PEG-IFN/ リバビリンを 12 週間投与した場合の viral dynamics モデルに基づいた用量に対する SVR 率の推移...23 HCV R のベースラインからの経時的な平均変化量 (log 10 IU/mL) 投与群別 (004 試験 )...31 図 2.7.2: 3 バニプレビルの PBPK モデルの構造と重要な特性に関連する過程...41 図 2.7.2: 4 図 2.7.2: 5 図 2.7.2: 6 Viral diynamics モデルによる HCV 感染 ウイルス産生及びバニプレビルの効果の 関係図...43 日本人 HCV 感染患者にバニプレビル 300 mg b.i.d. を 28 日間反復経口投与した際の 定常状態でのバニプレビルの血漿中濃度推移 ( 算術平均 ± 標準偏差 )...47 日本人 HCV 感染患者にバニプレビル 300 mg b.i.d. を反復経口投与後 並びに日本 人 HCV 感染患者 日本人健康被験者 非日本人 HCV 感染患者及び非日本人健 康被験者にバニプレビル 600 mg b.i.d. を反復経口投与後の定常状態でのバニプ レビルの血漿中濃度推移...48 図 2.7.2: 7 被験者集団とバニプレビルの血漿中曝露量の関係...49 図 2.7.2: 8 非日本人 HCV 感染患者にバニプレビルを 600 mg b.i.d. で 7 日間 ( 第 7 日は q.d.) 反 復経口投与した際のバニプレビルの血漿中及び肝臓中濃度推移 (μm 算術平 均 )...56 図 2.7.2: 9 In vivo 及び in vitro における [ 14 C] バニプレビルの推定代謝経路...57 図 2.7.2: 10 図 2.7.2: 11 図 2.7.2: 12 非日本人 HCV 感染患者にバニプレビルを 300 mg b.i.d.( 上図 ) 及び 600 mg b.i.d. ( 下図 ) で反復経口投与した際のバニプレビルの C trough 推移...58 健康若年日本人男性被験者 (N=6/ 各用量 ) に 40~1000 mg のバニプレビルを空 腹時単回投与した際の AUC 0- (nm hr)( 左図 ) 及び C max (nm)( 右図 ) の用 量比例性の評価...60 若年 (45 歳以下 ) 中年 (46~64 歳 ) 及び高齢 (65~76 歳 ) 被験者にバニプレビ ルを投与した際のバニプレビルの AUC に対する年齢の影響...62 図 2.7.2: 13 バニプレビルの薬物動態 (AUC) に対する性別の影響...64 図 2.7.2: 14 バニプレビルを 300 mg の用量で単回経口投与したときの個体別 AUC 0- と BMI の関係 (N=103)...65 図 2.7.2: 15 バニプレビルの薬物動態 (AUC 0- ) に対する肝障害の影響...66 図 2.7.2: 16 バニプレビルの薬物動態 (AUC 及び C max ) に対する腎障害の影響...67 図 2.7.2: 17 バニプレビル 300 mg を単回投与した際のバニプレビルの薬物動態 (AUC) が併 用薬から受ける影響...69 図 2.7.2: 18 バニプレビルが併用薬の薬物動態 (AUC 及び C max ) に及ぼす影響 頁

49 図 2.7.2: 19 図 2.7.2: 20 日本人健康成人男女にバニプレビル1650 mg(n=48) モキシフロキサシン400 mg (N=48) 及びプラセボ (N=48) を単回経口投与した際の QTcFのベースラインからの変化量の差 ( 実薬 -プラセボ) の平均値及び90% 信頼区間 試験及び035 試験から得られたQTcPのベースラインからの変化量と血漿中バニプレビル濃度との関係

50 付録一覧 頁付録 2.7.2: 1 臨床薬理試験の一覧表...77 付録 2.7.2: 2 臨床薬理試験の薬物動態パラメータの要約...81 付録 2.7.2: 3 バニプレビル 及び600 mg を単回及び反復経口投与した際の薬物動態パラメータへの HCV 感染の影響 ( 統合薬物動態解析 ) 付録 2.7.2: 4 日本人健康成人 (013 試験 7 日間 ) 及び日本人 HCV 感染患者 (016 試験 28 日間 ) にバニプレビルを空腹時に b.i.d. で反復経口投与した際の定常状態における AUC 0-12 hr の類似性の評価 付録 2.7.2: 5 非日本人健康成人 (002 試験 14 日間 ) 及び非日本人 HCV 感染患者 (007 試験 28 日間 ) にバニプレビルを空腹時に b.i.d. で反復経口投与した際の定常状態における AUC 0-12 hr の類似性の評価 付録 2.7.2: 6 バニプレビル 及び600 mg を単回及び反復経口投与した際の薬物動態パラメータへの人種 ( 日本人及び非日本人 ) の影響 ( 統合薬物動態解析 ) 付録 2.7.2: 7 日本人及び非日本人 HCV 感染患者 (65 歳以下 ) にバニプレビル300 又は600 mg を b.i.d. で空腹時に28 日間反復経口投与した際の AUC 0-12 hr C max 及び C trough の類似性の評価 付録 2.7.2: 8 バニプレビル600 mg を単回経口投与した際の年齢に対する AUC 0- 個別値の散布図 (112 例 ) 付録 2.7.2: 9 HCV 感染患者にバニプレビル単剤を反復経口投与した8 日目 (004 試験 ) 又はバニプレビルと PEG-IFN α-2a 及びリバビリンを併用で反復経口投与した28 日目 (007 試験 ) の血漿中バニプレビル AUC 0-τ ( 上図 ) 及び C max ( 下図 ) の個別値

51 略号及び用語の定義 略号 定義 バニプレビル Vaniprevir 開発番号 :MK-7009 ADME Absorption, distribution, metabolism and 吸収 分布 代謝及び排泄 excretion AUC Area under the drug concentration-time curve 薬物濃度 - 時間曲線下面積 BCRP Breast cancer resistanceprotein 乳癌耐性蛋白質 b.i.d.(bid) Twice daily 1 日 2 回 BMI Body mass index 体格指数 C 12hr Drug concentration at 12 hr postdose 投与後 12 時間の薬物濃度 C 24hr Drug concentration at 24 hr postdose 投与後 24 時間の薬物濃度 Caco-2 細胞 Human colon adenocarcinoma cell ヒト大腸癌細胞 CI Confidence interval 信頼区間 CL p /F Apparent plasma clearance 見かけの血漿クリアランス C max Maximum drug concentration 最高薬物濃度 CNB Core needle biopsy コア針生検法 Composite PK Composite pharmacokinetic 統合薬物動態 C trough Trough concentration トラフ濃度 CV% Coefficient of variation % 変動係数 % CYP Cytochrome P450 チトクロム P450 ED 50 50% effective dose 50% 有効用量 egfr Estimated glomerular filtration rate 推算糸球体濾過量 E max Maximal efficacy 最大薬理効果 F Bioavailability バイオアベイラビリティ FCT 製剤 Film coated tablet フィルムコーティング錠 FFP 製剤 Fit-for-purpose formulation 開発初期製剤 F Fine needle aspiration 穿刺吸引生検法 GM Geometric mean 幾何平均 GMR Geometric mean ratio 幾何平均比 HCV Hepatitis C virus C 型肝炎 IC 50 50% inhibitory concentration 50% 阻害濃度 INR International normalized ratio 国際標準化比 K i Inhibition constant 阻害定数 K inact Inactivation rate constant 不活性化速度定数 K m Michaelis constant ミカエリス定数 K p, Liver Liver-to-plasma concentration ratio 肝臓 - 血漿間分配率 LLC-PK Lilly laboratory cells-porcine kidney ブタ腎臓近位尿細管由来上皮細胞 MD Multiple doses 反復投与 MDCK Madin-Darby canine kidney イヌ腎臓尿細管由来上皮細胞 MDR Multiple drug resistance protein 多剤耐性蛋白質 MDRD Modification of diet in renal disease 腎臓病に対する食事療法基準 MRP Multidrug resistance-associated protein 多剤耐性関連蛋白質 mr Messenger ribonucleic acid メッセンジャーリボ核酸 DPH β-nicotinamide adenine dinucleotide phosphate, reduced form 還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸 NCA Noncompartmental analysis ノンコンパートメント解析 nlfc 製剤 New liquid filled capsule 新規液体充てんカプセル剤 NS3/4A Non-structural protein 3/4A 非構造蛋白質 3/4A OATP Organic anion transporting polypeptide 有機アニオン輸送ポリペプチド PBPK Physiologically based pharmacokinetic 生理学的薬物動態 PD Pharmacodynamic(s) 薬力学 PEG-IFN Pegylated interferon ペグインターフェロン P-gp P-glycoprotein P- 糖蛋白質 - 8 -

52 略号 定義 PK Pharmacokinetic(s) 薬物動態 P.O. Oral administration 経口投与 POC Proof of concept 概念実証 PMF 製剤 Preliminary market formulation 市販候補製剤 PMF( ) PMF used vaniprevir as drug バニプレビル を原薬とした市 製剤 substance 販候補製剤 PMF( ) PMF used vaniprevir ) as バニプレビル を原薬とした市 製剤 substance drug 販候補製剤 ppmf 製剤 Prototype preliminary market formulation プロトタイプの市販候補製剤 q.d.(qd) Once daily 1 日 1 回 QTc Corrected QT interval 補正した QT 間隔 QTcF QT interval corrected for heart rate using Fridericia's formulas Fridericiaの式を用いた心拍数で補正した QT 間隔 QTcP Population specific method of correcting QT 試験集団固有のべき数により補正した QT 間隔 interval rmse Root mean square error 平均二乗誤差 RAV Resistant variant virus 耐性変異ウイルス R Ribonucleic acid リボ核酸 RVR Rapid viral response 治療期 4 週時点の HCV R 陰性化 SD Single dose 単回投与 SD Standard deviation 標準偏差 SVR 12 Sustained viral response 12 投与終了後 12 週時点の HCV R 持続陰性化 SVR 24 Sustained viral response 24 投与終了後 24 週時点の HCV R 持続陰性化 t 1/2 Elimination half-life 消失半減期 T max Time to the maximum drug concentration 最高薬物濃度到達時間 tqt 試験 Thorough QT/QTc study 綿密な QT/QTc 試験 V d Volume of distribution 分布容積 V d /F Apparent volume of distribution 見かけの分布容積 V dss Volume of distribution at steady state 定常状態での分布容積 ULN Upper limit of normal 基準値上限 - 9 -

53 背景及び概観 背景 バニプレビルは C 型肝炎ウイルス (HCV) の非構造蛋白質 3/4A(NS3/4A) プロテアーゼに可 逆的に結合して阻害し HCV genotype 1a 1b 及び 2~6 に対して阻害活性を示す バニプレビルは NS3/4A の阻害薬としてポリプロテインのプロセシングやリボ核酸 (R) ヘリカーゼ活性とい った HCV の複製に関与する主な機能を抑制する バニプレビルは 血中 HCV R 量が高値の 未治療及びインターフェロンを含む治療法で無効又は再燃となった genotype 1a 又は 1b の C 型慢 性肝炎患者を対象に ペグインターフェロン (PEG-IFN)α-2b 及びリバビリンとの 3 剤併用療法を 予定している バニプレビルの開発初期では 早期のウイルス量減少及び治療期 4 週時の HCV R 陰性化 (RVR) を評価し 野生型ウイルスに対するバニプレビルの高い抗ウイルス効果を確認した 抗 ウイルス効果の高い薬物は 総ウイルス量の大部分を占める野生型ウイルスを大幅に抑制するこ とで 治療早期から急速に HCV R 量を減少させるが その後 既存の耐性変異ウイルスが増 殖することが報告されている [ 資料 5.4: 26] 耐性変異ウイルスの存在量はほとんどの患者で非常に わずかであるが 継続的な複製過程を経て耐性変異ウイルスが増殖することにより ブレークス ルーを惹起する可能性が考えられている したがって HCV R 持続陰性化 (SVR) を目的と した有効な治療法は 野生型及び耐性変異ウイルスの両方の増殖抑制を維持することである バ ニプレビルのような抗ウイルス薬で 耐性変異ウイルスの増殖抑制や除去効果を維持することに より SVR を達成するためには RVR の達成に必要な曝露よりも高い曝露が必要となる 高ウイ ルス量 (5.0 log 10 IU/mL 以上 ) の HCV genotype 1 に感染した日本人患者にバニプレビルの臨床推 奨用量である 1 回用量 300 mg の 1 日 2 回 (b.i.d.) 投与と PEG-IFN 及びリバビリンを併用投与した際 高い SVR 率が示されている 以下の文章では 特に断らない限り用量の記載に関しては 1 回用量 を意味するものとする ( 例 :300 mg b.i.d.:1 回用量 300 mg を 1 日 2 回投与 1 日用量としては 600 mg) [2.7.2 項 ] では バニプレビルの安全性 忍容性 薬物動態及び薬力学を評価した臨床薬理試験 の概要を述べる HCV 感染患者を対象とした第 Ⅱ 相臨床試験を含め臨床薬理試験は 32 試験で そ のうち 7 試験を日本人健康被験者 1 試験を日本人 HCV 感染患者 18 試験を非日本人 ( 主に白色 人種 ) 健康被験者 5 試験を非日本人 HCV 感染患者 1 試験を非日本人肝機能障害患者でそれぞ れ実施した バニプレビルの投与に関しては 日本人健康被験者では 40~1650 mg の単回経口 投与 750 mg の 2 時間間隔での 2 回又は 3 回経口投与 (1 日用量 1500 mg 又は 2250 mg) 及び 800 mg q.d. 又は 200~600 mg b.i.d. での 7 日間反復経口投与を行った 非日本人健康被験者では 10~ 1650 mg の単回経口投与 100~800 mg b.i.d. での 14 日間までの反復経口投与及び 800 ~1600 mg b.i.d. での 3 日間反復経口投与 [ 第 1 日及び第 2 日は b.i.d. 投与 第 3 日は 1 日 1 回 (q.d.) 投与 ] を行っ た 日本人患者には 100~600 mg b.i.d. を 28 日間反復経口投与し 非日本人患者には 125~800 mg q.d. 及び 25~700 mg b.i.d. を反復経口投与した バニプレビルの開発初期での安全性 薬物動態及び薬力学については 用量漸増単回及び反復 経口投与 並びに [ 14 C] バニプレビルの吸収 分布 代謝及び排泄 (ADME) 試験を含む 6 試験 で評価した さらに 第 Ⅱ 相臨床試験で検討した用量範囲を超える曝露域での安全性及び忍容性

54 を評価するため 高用量投与試験を実施した 外因性要因 [ ケトコナゾール ジルチアゼム リファンピシン (2 試験 ) リトナビル ミダゾラム ジゴキシン ワルファリン及びロスバスタチンとの薬物相互作用 ] の影響を9 試験で評価した 年齢 性別及び肝機能障害など内因性要因の影響を検討するため4 試験を実施した 薬理学的作用部位を考慮し 標的器官である肝臓中の薬物動態を明らかにするため HCV genotype 1 感染患者を対象に肝生検を用いた2 試験を実施した バニプレビルによる心室再分極遅延の可能性を評価するため 日本人健康被験者を対象に補正した QT 間隔 (QTc) の変化量に基づく綿密な QT/QTc 試験 (tqt 試験 ) を実施した バニプレビルの第 Ⅰ 相臨床試験 ( 計 29 試験 ) で検討した用法用量を [ 付録 2.7.2:1] にまとめる [2.7.1 項 ] に記載した生物薬剤学的試験 6 試験では バニプレビルのバイオアベイラビリティ 静脈内投与時の薬物動態及びバイオアベイラビリティに及ぼす食事の影響を明らかにした バニプレビルの経口製剤として 液体充てんカプセル剤 (1カプセル中にフリー体としてバニプレビル 150 mg を含有 ) を市販予定であり 臨床試験では主に4 種類の製剤が使用された 理化学的知見 in vitro 崩壊及び溶出試験 並びに製剤間のバイオアベイラビリティを比較した臨床試験の結果に基づき 臨床試験で使用した主要製剤と市販予定製剤との間でバニプレビルの薬物動態は類似していることが確認された [ 項 ] バニプレビルの薬物動態を評価するため 統合薬物動態 (Composite PK) 解析及び生理学的薬物動態 (PBPK) モデル解析を行った 統合薬物動態解析では 第 Ⅰ 相臨床試験 16 試験及び第 Ⅱ 相臨床試験 3 試験で得られた薬物動態データを併合解析することにより 各種内因性要因がバニプレビルの体内動態に及ぼす影響について評価した PBPK モデル解析は バニプレビルの薬物動態学的特性を明らかにし 種々の被験者集団でのバニプレビルの曝露の違いを解釈するために実施した また ウイルス薬力学 (viral dynamics) モデルを構築し 日本人及び非日本人患者に種々の投与量及び投与期間でバニプレビルを単独投与又は PEG-IFN( 特に断らないときは α-2a 及び α-2b の両方のサブタイプを意味する ) 及びリバビリンと併用投与した際の HCV 量の経時的変化を予測した 用量設定の根拠 日本人 HCV 感染患者を対象とした第 Ⅱ 相臨床試験 [ 資料 : P016] では バニプレビル 100 ~600 mg b.i.d. を投与した その結果 野生型ウイルスに対する大きく抑制が認められ 高い RVR を示した ( ただし この用量範囲では RVR に明らかな差は認められなかった ) また 非日本人 HCV 感染患者を対象とした第 Ⅱ 相臨床試験 [ 資料 : P007] [ 資料 : P009] では 高用量 で SVR の増加及び耐性発現率の低下がみられたことから 耐性変異ウイルスの抑制は用量及び曝 露量に依存していることが示唆された 日本人及び非日本人 HCV 感染患者での臨床データを併 合した viral dynamics モデルから SVR の用量反応性を予測した その結果 日本人 HCV 感染患 者での SVR は 100 mg b.i.d. 投与よりも 300 mg b.i.d. 投与の方が高いと予測された さらに 300 mg b.i.d. 投与よりも 600 mg b.i.d. 投与ではわずかに高い SVR が予測されたが 日本人 HCV 感染患者を 対象とした第 Ⅱ 相臨床試験では 300 mg b.i.d. 群よりも 600 mg b.i.d. 群で胃腸障害 ( 嘔吐 悪心及 び下痢 ) の有害事象発現率が高かった 以上の結果及び [ 項 ] で述べる詳細に基づき 安

55 全性及び忍容性の観点からリスク ベネフィットのバランスのとれた 日本人 HCV 感染患者に対する最適な用法用量は 300 mg b.i.d. であると考えられた [ 項 ] で述べるように 日本人 HCV 感染患者を対象とした第 Ⅲ 相臨床試験 ( 及び045 試験 ) では バニプレビル300 mg b.i.d. を PEG-IFN α-2b 及びリバビリンと併用した際 安定した有効性が示され 安全性及び忍容性も概して良好であることが確認された 臨床的に有意な薬物動態変動を判断するための変動許容区間日本人 HCV 感染患者にバニプレビル300 mg b.i.d. を投与した際と臨床的に同程度の有効性及び安全性を示すと予測されるバニプレビルの薬物濃度 - 時間曲線下面積 (AUC) の相対的変動区間を (0.5, 3.0) と設定した 薬物動態の変動がこの区間内にある場合 内因性要因及び外因性要因の影響は臨床的に意味がないと考えた この薬物動態の変動許容区間は 第 Ⅱ 相臨床試験の結果に基づき設定した [ 項 ] 薬物動態バニプレビルの開発では 日本人及び非日本人の健康被験者及び HCV 感染患者の薬物動態パラメータの変動範囲を検討し これらの各集団内や集団間での比較を行った また 日本人 HCV 感染患者にバニプレビルの推奨用量 (300 mg b.i.d.) を投与した際の薬物動態を考察した [ 項 ] すなわち HCV 感染の有無及び人種 ( 日本人 / 非日本人 ) の両方がバニプレビルの薬物動態に影響を及ぼすことから バニプレビルの薬物動態は主に4つの集団 ( 非日本人健康被験者 日本人健康被験者 非日本人 HCV 感染患者及び日本人 HCV 感染患者 ) に分類して評価した HCV 感染患者の血漿中曝露量は健康被験者の約 2~4 倍 日本人の血漿中曝露量は非日本人の約 1~3 倍に相当した これらの4つの集団に同じ用量を経口投与した際 バニプレビルの血漿中曝露量は日本人 HCV 感染患者で最も高く 次いで非日本人 HCV 感染患者 日本人健康被験者と続き 非日本人健康被験者で最も低い血漿中曝露量を示した 血漿中曝露量が異なるにもかかわらず これら4 つの集団で バニプレビルの各濃度推移の様相は類似していた PBPK モデルは 集団間での基本的な生理学 病態生理学及び代謝酵素と肝取込みトランスポーターの発現量の違いを組み込んで構築しており 上述の4つの集団で認められたバニプレビルの血漿中曝露量の差の予測やその差に関する機序の説明に有用であった これらの集団間で バニプレビルの ADME 特性は基本的に類似しており 臨床試験である集団において認められた特定の因子によるバニプレビルの薬物動態への影響は他の集団でも同様であると考えられる バニプレビルは PEG-IFN 及びリバビリンとの併用療法を予定しているが 試験間での比較解析によりバニプレビルの血漿中薬物動態は PEG-IFN 及びリバビリンとの併用により変動しないことが示された [ 項 ] 吸収 日本人 HCV 感染患者にバニプレビル 300 mg を b.i.d. で経口投与した際 バニプレビルは速やか

56 に吸収され 最高薬物濃度到達時間 (T max ) の中央値は1.5 時間 ( 範囲 :1.0~3.0 時間 ) であった また 非日本人健康被験者で確認された平均絶対経口バイオアベイラビリティ (90% 信頼区間 ) は 100 mg 投与時で7.9%(6.3%, 9.8%) 600 mg 投与時で33.0%(26.8%, 40.7%) であった バニプレビルは高い吸収率 (64% 以上 ) を示すと考えられるが バニプレビルの絶対経口バイオアベイラビリティは低く 腸管や肝での代謝及び肝取込みによる初回通過が関与していると考えられる また バニプレビルを単剤で経口投与する際 バニプレビルは食事の制限無く投与可能であると考えられる [ 項 ] 分布非日本人 HCV genotype 1 感染患者での肝臓中バニプレビル濃度の測定結果から バニプレビルを経口投与した際 バニプレビルの大部分 ( 約 84%) は 標的器官である肝臓に分布し 定常状態での分布容積 (V dss ) は450 Lを超えると予測された バニプレビルが有機アニオン輸送プリペプチド (OATP) トランスポーターを介して肝に取り込まれることが このような分布を示す一因となっていると考えられる バニプレビルはヒト血漿蛋白と高い結合率を示した ( 約 97~98%) 代謝 バニプレビルは主に代謝により消失する 主要代謝酵素は酸化型代謝物を生成するチトクロム P450(CYP)3A である ヒト血漿中で代謝物は検出されなかった 排泄バニプレビル及びその代謝物は主に糞中に排泄されたが ( 投与量の約 95%) 尿中への排泄は投与量の約 0.4% のみで バニプレビルの消失において腎クリアランスの寄与はわずかであった バニプレビルの血漿クリアランスは用量に依存して変動した 非日本人健康被験者にバニプレビル100 及び600 mg を単回静脈内投与した際 バニプレビルの平均血漿クリアランス (95% 信頼区間 ) はそれぞれ38.4(32.0, 46.1) 及び23.9(19.9, 28.7) L/hr であった 日本人 HCV 感染患者にバニプレビルを300 mg b.i.d. で投与した際 見かけの血漿クリアランス (CL p /F) の平均値 (90% 信頼区間 ) は 30.4(11.3, 82.1)L/hr であった 日本人 HCV 感染患者にバニプレビル300 mg を b.i.d. で経口投与した際 バニプレビルの終末相消失半減期 (t 1/2 ) の幾何平均 ( 範囲 ) は2.3(1.7~3.8) 時間であった 定常状態 線形性 ( 時間依存性 ) 及び用量比例性 日本人及び非日本人健康被験者にバニプレビルを b.i.d. で経口投与した際 投与 7 日までに定常 状態に到達した 定常状態下での累積係数は約 1.4~1.9 で 単回投与時より高い血漿中曝露量を 示した 非日本人 HCV 感染患者にバニプレビルを b.i.d. 投与した際 トラフ濃度 (C trough ) は 投 与約 7 日まで徐々に増加した後 減少して約 2 週間の投与で定常状態に到達した トラフ濃度推移

57 が定常状態到達までに二相性の挙動を示したのは 最初の1 週間のバニプレビル投与で肝臓からウイルスが速やかに減少し 肝機能が改善されることと関連している可能性がある PBPK モデルからは HCV 感染に関連した正常機能を有する肝重量の減少や CYP3A 及びトランスポーターの発現量の変動のような生理学的な要因により HCV 感染患者の血漿中曝露量が健康被験者より高くなることが示唆されており HCV が肝から消失することで 感染に関連した生理学的変動が解消され トラフ濃度推移に二相性がみられた可能性が考えられる 日本人及び非日本人健康被験者にバニプレビルを40~1000 mg で単回経口投与及び100~ 800 mg b.i.d. で反復経口投与 並びに日本人及び非日本人 HCV 感染患者に25~700 mg b.i.d. で反復経口投与した際 バニプレビルの血漿中曝露量は 用量比以上に増加した これは 肝取込み過程及び初回通過による消失過程の飽和や自己阻害 (CYP3A の時間依存的阻害 ) によるものと考えられる バニプレビルを反復投与した際 その薬物動態に時間依存的な変化がみられた 内因性要因及び特殊集団前述したように バニプレビルの血漿中曝露量には病態及び民族による違いが認められ HCV 感染患者では健康被験者の約 2~4 倍 日本人では非日本人の約 1~3 倍に相当する曝露の増加がみられた 肝機能障害患者を対象とした試験では 軽度肝機能障害患者のバニプレビルの血漿中曝露量は 健康被験者と比較して臨床的に有意な差はなかった (AUC 0- の幾何平均比 :1.82) が 中等度又は重度肝機能障害患者の血漿中曝露量は健康被験者と比較して著しく増加した (AUC 0- の幾何平均比 : それぞれ3.11 及び8.42) 概して その他の内因性要因[ 体重 体格指数 (BMI) 年齢 性別 軽度腎機能障害 ] によるバニプレビルの血漿中曝露量への影響の程度は 臨床的に有意な薬物動態の変化であるかを判断するための変動許容区間 (0.5, 3.0) の範囲内であり 臨床的に有意な変動ではなかった 全体として 内因性要因の面から バニプレビルの投与に対して特に注意喚起すべき事項はなかったが 以下の点に関しては注意して投与する必要がある 165 歳以上の患者及び中等度肝機能障害患者にはバニプレビルを慎重に投与する 2 重度肝機能障害患者への投与は避ける [ 項 ] [ 項 ] これらの注意喚起事項は 安全性に関連する直接的な臨床データに基づいて設定したものではない これらの集団では 臨床での安全性データが十分に得られておらず バニプレビルの血漿中曝露量が大きく増加する可能性が予測されることから 投与に際し 注意すべきと考えられる バニプレビルの消失に占める腎クリアランスの寄与はわずか (0.4%) であるため 腎機能障害患者を対象とした臨床薬物動態試験は実施していない しかし 正常な腎機能を有する HCV 感染患者と軽度の腎機能障害を有する HCV 感染患者を統合薬物動態解析により比較したところ これら2つの集団間でバニプレビルの血漿中曝露量に臨床的に有意な差はみられなかった なお リバビリンは慢性腎不全又はクレアチニンクリアランスが50 ml/min 以下の腎機能障害のある患者への投与は禁忌であるため PEG-IFN 及びリバビリンとの3 剤併用療法において バニプレビルは基本的にクレアチニンクリアランスが50 ml/min 未満の患者へは投与されない

58 外因性要因 - 薬物相互作用 In vitro データから バニプレビルの主要な代謝酵素は CYP3A であり OATP1B1 及び OATP1B3 並びに P-gp の基質であることが示されたが 乳癌耐性蛋白質 (BCRP) の基質ではなかった ま た バニプレビルは P-gp BCRP OATP1B1 OATP1B3 CYP3A 及び CYP2C9 を阻害する可能性 があるが CYP1A2 CYP2B6 CYP2C8 CYP2C19 及び CYP2D6 への臨床的に有意な阻害作用は ないと考えられた また CYP1A2 や CYP2B6 に対して誘導能は示さなかった In vitro の検討で バニプレビルは CYP3A4 の R 発現量を増大させたが CYP3A 活性は増大させず バニプレビ ルの CYP3A に対する可逆的 / 時間依存的阻害が影響している可能性が考えられた 以上の in vitro 試験結果に基づき 臨床薬物相互作用試験での検証を行った 強力な CYP3A 阻害薬 ( ケトコナゾール リトナビル ) はバニプレビルの血漿中曝露量を約 9~ 11 倍へと顕著に増加させた したがって 強力な CYP3A 阻害薬とバニプレビルの併用は推奨さ れない 同様に リファンピシンの単回静脈内投与との併用により バニプレビルの血漿中曝露 量は約 7~9 倍に顕著に増加し これは主に OATP1B(OATP1B1 及び OATP1B3) を介した肝取込み の阻害に起因していると考えられた したがって バニプレビルと OATP1B 阻害薬との併用は推 奨されない 第 Ⅲ 相臨床試験において 強力な CYP3A 及び OATP1B 阻害薬を服用している患者 は除外とした 軽度から中等度の CYP3A 阻害薬はバニプレビルの血漿中曝露量を増加させる可能性があるが その影響は弱く [ ジルチアゼム ( 中等度 CYP3A 阻害薬 ) 併用時で 2 倍未満に増加 ] バニプレビ ルの血漿中薬物動態に臨床的に有意な変動は起こらないと考えられる また 限定的ではあるが 第 Ⅲ 相臨床試験での CYP3A 阻害薬の併用経験がある これらの結果より バニプレビルを軽度 から中等度の CYP3A 阻害薬と併用投与する際に用量調整は必要ないと考えられる また バニプレビルとリファンピシンを併用反復投与した際 定常状態下でのバニプレビルの 血漿中曝露量はバニプレビル単剤での反復投与時と比べ 大きく変化しなかった これは リフ ァンピシンが OATP1B の阻害及び CYP3A の誘導作用を有するためと考えられた しかし 強力 な CYP3A 誘導薬の併用はバニプレビルの AUC を 20% 以下に減少させる可能性が示唆されており AUC に対して事前に規定した変動許容区間の下限値 0.5 を著しく下回る可能性が推察された よ って バニプレビルの効果を減弱させるおそれがあるため リファンピシンを含む強力な CYP3A 誘導薬をバニプレビルと併用することは避けることとした 中等度の CYP3A 誘導薬の併用は第 Ⅱ 相及び第 Ⅲ 相臨床試験において許容したが これらの薬 物はバニプレビルの AUC を 50~80% 減少させる可能性を有するため バニプレビルを中等度の CYP3A 誘導薬と併用する際には注意を要すると考えられる ワルファリン (CYP2C9 基質 ) との臨床薬物相互作用試験では ワルファリンの薬物動態 [ ワ ルファリンエナンチオマー R(+) 体及び S( ) 体 ] にバニプレビル併用による臨床的に有意な 影響は認められず バニプレビルは CYP2C9 を阻害しないことが示された また ジゴキシン (P-gp 基質 ) との臨床薬物相互作用試験では バニプレビル併用により 腸管の P-gp 阻害に起因すると 考えられるジゴキシンの血漿中曝露量の増加 (1.63 倍に増加 ) がみられた ロスバスタチン (OATP1B 及び BCRP の基質 ) との臨床薬物相互作用試験では バニプレビル併用による OATP1B

59 及び / 又は BCRP 阻害でロスバスタチン輸送が抑制され ロスバスタチンの血漿中曝露量が増加した ミダゾラム (CYP3A 基質 ) との臨床薬物相互作用試験では バニプレビル併用により ミダゾラムの血漿中曝露量が1.81 倍に増加し バニプレビルが弱い CYP3A 阻害作用を有していることが示された 以上 in vitro の結果から バニプレビルが併用薬に影響を及ぼす可能性があると予測された薬物相互作用は 概して臨床的に有意である可能性は低いことがこれらの臨床試験で裏付けられた [ 項 ] ヒト生体試料を用いた in vitro 試験の概要ヒト生体試料を用いた in vitro 試験を実施し バニプレビルの血漿蛋白結合率 血球移行性 体内動態におけるトランスポーターの役割 バニプレビルの代謝経路及び代謝酵素 並びに代謝酵素及びトランスポーターに関連する薬物相互作用の可能性を評価した バニプレビルのヒトでの in vitro 及び in vivo 薬物動態特性の詳細は [2.6.4 項 ] 非臨床動物種のデータの詳細及び試験データの比較は [2.6.5 項 ] に示した 血漿蛋白結合率及び血球移行性 In vitro で平衡透析法により測定した [ 3 H] バニプレビルのヒト血漿蛋白結合率は98.3% であり 遊離分画は少なかった 0.1~10 μmの検討濃度で結合率はほぼ一定で この濃度範囲でバニプレビルの血漿蛋白結合は飽和していないことが示された バニプレビルはヒト血清アルブミン及び α 1- 酸性糖蛋白のいずれにも結合することが確認された [ 項 ] また 健康被験者及び重症度の異なる肝機能障害患者からバニプレビルの投与前に採取した血漿を用いて血漿蛋白結合率を測定したところ これらの集団で血漿蛋白結合率は類似していることが確認された ( 約 97%) [ 項 ] ヒトの新鮮血を用いて測定した血液 / 血漿濃度比の平均値は0.8であった [ 項 ] バニプレビルは赤血球内へあまり移行せず 血漿クリアランスは血液クリアランスの約 80% であることが示された ヒトにおける in vitro トランスポーター試験 バニプレビルの受動輸送はヒト大腸癌細胞 (Caco-2 細胞 ) を用いて検討した その結果 バニ プレビルの見かけの透過係数は約 cm/s であり [3.2.P 項 ] 受動的な透過性が低いこ とが示唆された しかしながら バニプレビルの [ 14 C] 標識体を用いたヒト ADME 試験 [ 項 ] の結果から バニプレビルの吸収率は 64% 以上であることが示された [ 項 ] バニプレビルはヒト多剤耐性蛋白質 (MDR)1 の遺伝子を形質導入したブタ腎近位尿細管由来 上皮細胞 (LLC-PK1 細胞 ) においてヒト MDR1[P- 糖蛋白質 (P-gp)] の基質であることが確認さ れた [ 項 ] ヒト肝細胞を用いた検討では 時間及び温度依存的なバニプレビルの肝細胞内 への取込みが認められ 飽和相 [ ミカエリス定数 (K m )= 1 μm] 及び受動輸送による非飽和相が みられた ヒト OATP1B1 及び OATP1B3 を形質導入したイヌ腎尿細管由来上皮細胞 (MDCKⅡ 細 胞 ) を用いた検討で バニプレビルは OATP1B1 及び OATP1B3 の基質であることが示された こ

60 れはヒト肝細胞を用いた先の肝取込みの検討結果とも一貫した結果であった [ 項 ] 排出トランスポーターである P-gp 及び BCRP 並びに肝取込みトランスポーターである OATP1B のバニプレビルの薬物動態への影響を評価するため これらのトランスポーターのプローブ阻害薬であるリファンピシンを単回静脈内投与及び経口投与する in vivo 試験を実施した BCRP に対しては バニプレビルは in vitro の検討で基質ではないことが確認されており この in vivo 試験では バニプレビルは OATP1Bの基質であることが確認され また バニプレビルの体内動態に腸管の P-gp はほとんど影響しないことが示唆された [ 項 ] In vitro 試験で P-gp BCRP 多剤耐性関連蛋白質(MRP)2~4 OATP1B1 及び OATP1B3に対するバニプレビルの阻害作用を評価した [ 表 2.7.2: 1] ヒト MDR1 遺伝子を形質導入した LLC-PK1 細胞による検討でバニプレビルはジゴキシンの輸送を阻害した また P-gp のプローブ基質であるジゴキシンの血漿中薬物動態に及ぼすバニプレビルの影響を評価する in vivo 試験では バニプレビルの P-gp 阻害は腎ではわずかであり 腸管での阻害が影響を及ぼしていることが示唆された [ 項 ] ベシクルへの取込みを検討する試験で バニプレビルは BCRP を介するメトトレキサートの輸送 MRP2を介するエタクリン酸グルタチオン抱合体の取込み MRP3を介するエストラジオール-17β-D-グルクロニドの取込み 及び MRP4を介する葉酸の取込みを阻害した また バニプレビルは OATP1B1を発現させた MDCKⅡ 細胞での OATP1B1を介するピタバスタチンの取込み 及び OATP1B3を発現させた MDCKⅡ 細胞でのスルホブロモフタレインの取込みを阻害した 以上の in vitro 試験から バニプレビルは OATP1B 及び BCRP 基質の薬物動態に影響を及ぼす可能性が示唆された なお 臨床での MRP2~4に関する知見は確立していないため MRP2~4へのバニプレビルの影響を評価する個別の薬物動態の検討は実施しなかった 表 2.7.2: 1 各種トランスポーターに対するバニプレビルの阻害作用 トランスポーター バニプレビルの阻害作用 : 50% 阻害濃度 (IC 50 )(μm) P-gp 38 ± 17 BCRP 13.0 ± 2.5 MRP ± 5.8 MRP3 9.9 ± 1.8 MRP4 8.0 ± 1.0 OATP1B ± 0.01 OATP1B ± In vitro 代謝 バニプレビルを DPH 存在下でヒト肝 S9 とインキュベートした際 少量の酸化型代謝物 (M7 M8 M9 及び M10) が生成した また ヒト肝細胞とインキュベートした際 2 種類の酸化型代謝 物 (M9 及び M10) が生成した [ 項 ] In vitro と in vivo でみられた代謝経路は一致してお

61 り バニプレビルは主に酸化型代謝物を生成することが示された [ 項 ] [ 項 ] また ヒト肝細胞及びミクロソームでの検討でみられたバニプレビルのすべての代謝物は in vitro で少なくとも1 種類以上の非臨床動物種で生成されることが確認された ヒトでの代謝プロファイルは臨床試験で明らかにした [ 項 ] バニプレビルの薬物動態特性は[ 項 ] に要約する 推定代謝経路及び代謝物の構造は [ 図 2.7.2: 9] に示す バニプレビルの生体内変化における各種 CYP 分子種の役割を in vitro で検討した [ 項 ] [ 項 ] これらの結果は CYP3A がバニプレビルの代謝の主要な薬物代謝酵素であることを明らかにした したがって CYP3A の阻害薬及び誘導薬はバニプレビルの薬物動態に影響を及ぼす可能性があるため 臨床薬物相互作用試験で評価した [ 項 ] In vitro におけるヒト CYP の阻害及び誘導ヒト肝ミクロソームを用いた検討で バニプレビルは CYP3A[50% 阻害濃度 (IC 50 ) = 19 μm] 及び CYP2C9(IC 50 = 26 μm) に対し可逆的な阻害作用を示したが CYP1A2 CYP2C8 CYP2C19 CYP2D6 又は CYP2B6への阻害作用はわずかであった (IC 50 > 50 μm)[ 項 ] In vitro の検討で バニプレビルは CYP3Aの時間依存的な阻害薬であることも示された [ 阻害定数 (K i )= 42 μm 不活性化速度定数 (K inact )= 0.14 min -1 )][ 項 ] 特異的な CYP3A 基質であるミダゾラムとの臨床薬物相互作用試験で バニプレビルの反復投与が CYP3A 基質に及ぼす影響を検討したところ 検討用量でのバニプレビルは弱い CYP3A 阻害作用を有していた [ 項 ] また ワルファリン (CYP2C9プローブ基質) との臨床薬物相互作用試験でバニプレビル併用によるワルファリン血漿中薬物動態への影響はみられなかった [ 項 ] CYP1A2 CYP2C8 CYP2C19 CYP2D6 及び CYP2B6の IC 50 は CYP2C9の IC 50 より高値を示しており バニプレビルがこれらの CYP 分子種の阻害作用を介して臨床的に有意な薬物相互作用を誘発する可能性は低いと考えられる 以上 in vitro の評価から予測されたバニプレビルの CYP 阻害作用による併用薬への影響は in vivo 臨床試験により臨床的に有意となる可能性が低いことが裏付けられた [ 項 ] バニプレビルの酵素誘導作用をヒト初代培養肝細胞で評価した バニプレビル ( 検討濃度 :0.1 ~10 μm) と共に72 時間インキュベーションした際 CYP3A4 CYP1A2 及び CYP2B6に関連するメッセンジャーリボ核酸 (mr) の発現量 並びに代謝活性を測定した [ 項 ] CYP2B6 及び CYP1A2 mr 量及びこれら分子種の代謝活性に増大はみられなかった ヒト肝細胞での CYP3A4 R 発現は バニプレビル20 μmでリファンピシンの効果の18% に相当する増大を示した しかしながら CYP3A を介するテストステロン6β- 水酸化活性の増大は認められなかった CYP3A 活性の増大がみられなかったのは バニプレビルは弱い可逆的 / 時間依存的 CYP3A 阻害作用も併せ持つためと考えられた [ 項 ]

62 バニプレビルの用量反応性及び臨床的に有意な薬物動態変動を判断するための変動 許容区間の概要 臨床用量 用量反応性 本剤の推奨用量 (300 mg b.i.d.) は 日本人又は非日本人 HCV 感染患者を対象とした第 Ⅱ 相及 び第 Ⅲ 相臨床試験での SVR 耐性変異ウイルス及びブレークスルーに基づくリスク ベネフィッ トのバランス 並びに安全性及び忍容性の併合データにより決定した また 後期第 Ⅰ 相臨床試 験での早期の HCV R 量の減少 第 Ⅱ 相臨床試験での RVR 及び viral dynamics モデルのシミュ レーションからも裏付けられた 第 Ⅲ 相臨床試験で genotype 1 かつ高ウイルス量 ( スクリーニン グ検査実施時に 5.0 log IU/mL 以上 ) の日本人 HCV 感染患者にバニプレビル 300 mg b.i.d. を投与し た際 良好な安全性及び有効性 (SVR 率 ) が示されており 300 mg b.i.d. が適切であることが確 認された [2.7.3 項 ] 用量設定根拠の詳細は [ 項 ] に示す 本項では バニプレビルの用量反 応性を要約する 非日本人 HCV 感染患者にバニプレビル 75~700 mg b.i.d. を単剤で 8 日間反復経口投与した際 HCV R 量はベースラインから 3.0 log IU/mL 以上減少した [ 図 2.7.2: 2] [ 資料 : P004] これ は 抗ウイルス薬単剤の投与としては 臨床的に有意なウイルス量減少と考えられた [ 資料 5.4: 27] [ 資料 5.4: 28] バニプレビルを単剤で投与した際の用量反応性の解析に基づくと HCV R 量が ベースラインから平均 3.0 log IU/mL 以上減少した際のバニプレビルの平均 AUC 0-12hr は 1.60 μm hr を超えていた [ 資料 : P004] 非日本人 HCV 感染患者を対象とした第 Ⅱ 相臨床試験 2 試験 [ 資料 : P007][ 資料 : P009] 及び日本人 HCV 感染患者を対象とした後期第 Ⅱ 相臨床試験 [ 資料 : P016] では バニ プレビル 300 mg b.i.d. 及び PEG-IFN/ リバビリンを併用投与した際 投与後 4 週間の時点で高い RVR 率がみられた これら第 Ⅱ 相臨床試験での薬物動態評価を含む要約は [ 項 ] [ 項 ] [ 項 ] に示す これら試験間では各投与群の RVR 率に違いが認められたが バニプレ ビル 600 mg b.i.d. 投与の RVR 率が高い 又は 100 mg b.i.d. では低いといった傾向はみられなかった 抗ウイルス効果の高い薬剤は 大部分を占める野生型ウイルスを大幅に抑制させることで 早期 から急速に HCV R 量を減少させるが その後 既存の耐性変異ウイルスが増殖することが報 告されている [ 資料 5.4: 26] したがって バニプレビルが野生型ウイルスに対する極めて強力な抗 ウイルス薬であることを考慮すると RVR データには用量間で差はない あるいはほとんど差は ないと考えられる 大部分の患者では 耐性変異株は 1% 未満と極めて低い割合で存在するのみであるが 耐性に関 連する変異体が継続的に複製されることでブレークスルーを惹起する可能性がある [ 資料 5.4: 26] したがって SVR の持続又は根治につながる治療を行うためには 野生型ウイルス及び耐性変異 ウイルス生成の両方を持続的に抑制する必要がある バニプレビル単独投与時のウイルス反応性 データ 第 Ⅱ 相臨床試験での耐性傾向及び関連する viral dynamics モデルより バニプレビルが野 生型ウイルスに対し 検討された用量範囲で強力かつ迅速な効果 ( 早期の HCV R 反応及び RVR 率 ) を有することが示されたが 全般的なウイルス反応性において バニプレビルの耐性変異ウ

63 イルスに対する効果は用量依存及び曝露量依存的であった したがって SVR を達成するためには RVR を達成するために必要とされる最低用量よりも高い用量が必要と考えた SVR 率は HCVの増殖抑制及び除去 並びに適切に服薬が遵守された期間によって影響を受け また 耐性変異ウイルスによっても影響を受けることがある RVR を評価した用量反応試験 (016 試験 ) を日本人患者で実施したが この試験では SVR の評価は行わなかった したがって 日本人と非日本人間のバニプレビルの血漿中曝露量の違いを考慮して 非日本人の用量設定試験データを考察することは有用であると考えた 非日本人 HCV 感染患者を対象とした海外後期第 Ⅱ 相臨床試験では バニプレビル300 mg b.i.d. と比較して600 mg b.i.d. の際に SVR 率が高く ブレークスルー及び耐性の発現率が低いことが示された [ 資料 : P007][ 資料 : P009] このことから バニプレビルの血漿中曝露量が高いほど より高い抗耐性発現の効果を示すと考えられた [ 表 2.7.2: 2] に示すように 非日本人にバニプレビルを600 mg b.i.d. で投与した際の血漿中曝露量は 日本人に300 mg b.i.d. 及び600 mg b.i.d. でバニプレビルを投与した際の血漿中曝露量のそれぞれ1.7 倍及び0.5 倍であった 同様に 非日本人に300 mg b.i.d. でバニプレビルを投与した際の血漿中曝露量は 日本人にバニプレビルを300 mg b.i.d. で投与した際の血漿中曝露量の0.4 倍であった このバニプレビルの血漿中薬物動態の差から 非日本人患者に対するバニプレビル600 mg b.i.d. の投与は 日本人患者では300 mg b.i.d. と600 mg b.i.d. の中間用量でのバニプレビル投与と同程度であり また 非日本人患者への300 mg b.i.d. 投与は 日本人患者では100 mg b.i.d. と300 mg b.i.d. の中間用量での投与と同程度であることが示唆された

64 表 2.7.2: 2 日本人及び非日本人 HCV 感染患者でのバニプレビルの 100 mg b.i.d. ( 日本人 ) 血漿中曝露量及びウイルス反応性 バニプレビル用法用量 ( 人種 : 日本人又は非日本人 ) 300 mg b.i.d. 300 mg b.i.d. 600 mg b.i.d. ( 非日本人 ) ( 日本人 ) ( 非日本人 ) 600 mg b.i.d. ( 日本人 ) 薬物動態 N 反復投与第 28 日での AUC 0-12hr (μm hr) 平均 (95% 信頼区間 ) 日本人に300 mg b.i.d. で投与した際の AUC 0-12hr に対する比 RVR 率 007 試験 009 試験 016 試験 043 試験 SVR 率 007 試験 009 試験 (48 週投与 ) 043 試験 # 耐性変異ウイルス発現率 007 試験 009 試験 (48 週投与 ) 043 試験 1.89 (1.13, 3.17) 5.15 (2.73, 9.72) 12.7 (7.12, 22.6) 23.4 (12.4, 44.1) 39.6 (22.3, 70.6) % (12/16) % (23/40) % 95.0% - (19/22) (19/20) % (85/98) % (10/12) 66.7% (26/39) % (2/18) 24.4% (10/41) % (82/98) 78.9% (15/19) 77.8% (98/126) % (11/11) 78.0% (32/41) % (16/21) % (7/98) 11.9% (5/42) 日本人の値は016 試験データ 非日本人の値は007 試験データ 非日本人未治療患者を対象とした第 Ⅱ 相臨床試験 ( バニプレビル + PEG-IFN α-2a/ リバビリンの4 週間投与 ) 非日本人既治療患者を対象とした第 Ⅱ 相臨床試験 ( バニプレビル + PEG-IFN α-2a/ リバビリンの24 又は48 週間投与 ) 非肝硬変患者のデータのみを示した 日本人既治療患者を対象とした第 Ⅱ 相臨床試験 ( バニプレビル + PEG-IFN α-2a/ リバビリンの4 週間投与 ) 日本人未治療患者を対象とした第 Ⅲ 相臨床試験 ( バニプレビル + PEG-IFN α-2b/ リバビリンの12 週間投与後 引き続きプラセボ +PEG-IFN α-2b/ リバビリンを12 週間投与 ) # 表中の % は処置群に無作為に割り付けられた患者数に対する処置後に耐性変異ウイルスの発現がみられ治療非奏効となった患者数の割合を表す なお プロトコールで定義したウイルス学的非奏効の基準に合致した症例が数例みられたが その際のシークエンスは得られなかったため 表中には反映していない : 該当なし シークエンス測定の技術的な制限により HCV Rが1000 IU/mL 未満の患者では耐性の検査ができなかった 007 試験ではバニプレビル600 mg b.i.d. 群に無作為に割り付けられた2 例の患者がプロトコールで定義したウイルス学的非奏効の基準に合致したが 十分な HCV Rレベルではなかった したがって これらの患者では耐性に関するシークエンス測定は実施しなかった [ 項 ] に記載したとおり バニプレビルの後期第 Ⅰ 相 第 Ⅱ 相及び第 Ⅲ 相臨床試験 [ 資 料 : P004] [ 資料 : P007] [ 資料 : P009] [ 資料 : P016] [ 資料 : P043] の併合データを 用量 投与方法及び被験者集団を反映した経時的なウイルス量及び SVR 率を予測する viral dynamics モデルに組み込んだ 本モデルより バニプレビルの野生型ウイルス

65 に対する効果を耐性変異ウイルスに対する効果と比較した際 HCV genotype 1a では約 1000 倍 HCV genotype 1b では約 700 倍の効果があることが示された 日本人で主要な genotype 1b に対しては バニプレビル 及び600 mg b.i.d. を投与した際 ウイルス産生阻害率は野生型でそれぞれ99.96% 99.99% 及び99.99% 耐性変異ウイルスでそれぞれ78% 91% 及び95% であると予測された 日本人未治療患者にバニプレビルと PEG-IFN/ リバビリンを12 週間併用投与した後 PEG-IFN/ リバビリンを12 週間投与した場合の viral dynamics モデルに基づいた SVR 率の予測推移を [ 図 2.7.2: 1] に示す 日本人患者での SVR 率推移は viral dynamicsモデルにより予測が可能であり 非日本人患者で検討された2 用量で得られた用量依存的な SVR 率の変動と傾向が一貫していることが示された モデルによる日本人患者での SVR 率の推移より バニプレビル300 mg b.i.d. の投与では SVR 率は頭打ちしており 600 mg b.i.d. まで増量しても SVR 率の上昇はわずかであると考えられた 日本人患者にバニプレビル 及び600 mg b.i.d. を投与した際の安全性及び忍容性は概して良好であったが 胃腸障害の有害事象 ( 嘔吐 悪心及び下痢 ) の発現率はバニプレビル300 mg b.i.d. 投与よりも600 mg b.i.d. 投与の方が高かった (300 mg b.i.d. 及び600 mg b.i.d. 投与時嘔吐 ;0% 及び 26.1% 悪心;4.5% 及び39.1% 下痢;13.6% 及び39.1%)(016 試験 ) これら胃腸障害の有害事象の程度はいずれも軽度又は中等度であり 多くの患者にとっては許容できるものと考えられたが 一方で胃腸障害の有害事象の発現率が高い傾向があるため 600 mg b.i.d. では服薬コンプライアンスの低下や一部患者で不耐容となる可能性があると考えられた バニプレビルの高用量での血漿中曝露量を検討した第 Ⅰ 相臨床試験 [ 資料 : P035] の安全性の結果より バニプレビル 600 mg b.i.d. を超える用量を投与した際の血漿中曝露量では さらに忍容性が低下することが示唆された 非日本人健康被験者に高用量 (1600 mg b.i.d.) のバニプレビルを反復経口投与した際の血漿中曝露量は 日本人患者にバニプレビル300 mg b.i.d. を投与した際の定常状態に比べて10 倍以上で 胃腸障害の有害事象の発現率は極めて高かった ( 嘔吐 ;83.3% 悪心;83.3%) 以上の結果より 日本人 HCV 感染患者で安全性及び有効性のバランスが適切なバニプレビルの用法用量は300 mg b.i.d. であることが示された

66 100 Dose estimated to correspond to AUC at lower bound of 0.5 Clinical Dose Dose estimated to correspond to AUC at upper bound of 3.0 Proportion of Patients with SVR (%) Predicted proportion SVR from viral dynamics model Result from P Vaniprevir Dose, mg 図 2.7.2: 1 日本人未治療 HCV genotype 1 感染患者にバニプレビルと PEG-IFN/ リバビリンを 12 週間併用投与した後 PEG-IFN/ リバビリンを 12 週間投与した場合の viral dynamics モデルに基づいた用量に対する SVR 率の推移 ---: 薬物動態の変動許容区間の上限及び下限に相当する血漿中曝露量を示すと予想される用量エラーバー :SVR 率のモデル予測値の 95% 信頼区間バニプレビル 0 mg での SVR 率の予測値は PEG-IFN とリバビリンのみで 48 週間治療した場合である 一方 バニプレビルを含む治療での予測値は 24 週間治療 ( バニプレビル + PEG-IFN/ リバビリンの 12 週間 3 剤併用 及び その後の PEG-IFN/ リバビリンの 12 週間 2 剤併用 ) した場合である 臨床的に有意な薬物動態変動を判断するための変動許容区間の設定根拠 本項で示す 変動許容区間 とは 日本人 HCV 感染患者に臨床推奨用量のバニプレビル 300 mg b.i.d. を投与した際の血漿中曝露量 [ 平均 AUC 0-12hr (95% 信頼区間 ):12.7(7.12, 22.6)μM hr] を 基準とし 安全性及び有効性に対し臨床的に意味がないと考えられる血漿中曝露量の相対的な変 動範囲のことである 血漿中曝露量の変化がこの事前に規定された変動許容区間内にある場合 安全性及び有効性は推奨用量である 300 mg b.i.d. と同程度と考えられる 変動許容区間の設定に際しては 臨床的に重要と考えられるバニプレビルの薬物動態パラメー タを選択した 異なる集団 ( 日本人 非日本人 健康被験者及び HCV 感染患者 ) でのバニプレ ビルの血漿中濃度推移の様相は類似しており [ 図 2.7.2: 6] これらの集団間で認められたバニプレ ビルの血漿中 AUC 最高薬物濃度 (C max ) 及び投与後 12 時間での薬物濃度 (C 12hr ) の変化には一 貫した傾向がみられた よって これらのパラメータに予測因子として特定の優位性を見い出す

67 ことはできず 一つのパラメータに着目することは適切であると考えられた また バニプレビ ル単剤で短期間 (8 日間 ) 投与した 004 試験の解析により これら 3 つの薬物動態パラメータがウイ ルス量の抑制に対する予測因子であることが示された AUC は投与間隔全体での曝露を表すパラ メータであり 投与間隔の終点のみの血漿中濃度を示す C 12hr に比べ 持続的なウイルス抑制のた めの有効性の指標として より重要なパラメータであると考えられた また 肝臓でのバニプレ ビルの t 1/2 が血漿中での t 1/2 と比較して長いことから 血漿中 AUC は持続的なウイルス抑制を予測 する合理的なパラメータであると考えられた [ 項 ] 安全性面では AUC は概して C max と一貫した変化を示し 安全性の指標は必ずしも C max に制限されるものではないと考えられた さらに AUC は C max や C 12hr よりも頑健性の高いパラメータであり 有効性及び安全性の両方の評 価に対しても合理的なパラメータであると考えられた これらのことから バニプレビルの薬物 動態に関する変動許容区間は AUC の変動のみに基づき評価することとした 変動許容区間の上限値は 日本人 HCV 感染患者を対象とした後期第 Ⅱ 相臨床試験 (016 試験 ) で認められたバニプレビル 300 mg b.i.d. と比較した際の 600 mg b.i.d. の血漿中曝露量から以下に示 す根拠に基づき 3.0 と設定した すなわち 日本人 HCV 感染患者を対象とした後期第 Ⅱ 相臨床試 験 (016 試験 ) において バニプレビル 600 mg b.i.d. を投与した際に発現した胃腸障害の有害事象 のほとんどが軽度又は中等度であった これら有害事象は治療制限や中止率の増加につながるも のではなく 600 mg b.i.d. の安全性プロファイルは臨床的に許容できるものであった 日本人 HCV 感染患者にバニプレビル 600 mg b.i.d. を投与した際の血漿中曝露量 [ 平均 AUC 0-12hr (95% 信頼区 間 ):39.6(22.3, 70.6)μM hr] は 300 mg b.i.d. の約 3 倍に相当し [ 項 ] 600 mg b.i.d. を超 える用量では 更に AUC が増加すると予測された さらに 非日本人健康被験者を対象とした高用量反復投与試験 (035 試験 ) の結果から 胃腸障 害の有害事象 ( 嘔吐 悪心及び下痢 ) の発現率が上昇することに加え 散発的な高ビリルビン血 症の発現が予測された したがって バニプレビルの血漿中曝露量が 300 mg b.i.d. 投与時の 3 倍を 超えるまでに増加すると 忍容性の低下を招くことが示唆されたため 上限値を 3.0 と設定した 一方 変動許容区間の下限値は 日本人 HCV 感染患者を対象とした後期第 Ⅱ 相臨床試験での 100 mg b.i.d. のデータに基づき 以下に述べるように 0.5 と設定した 日本人 HCV 感染患者にバニプレビル 100 mg b.i.d. を投与した際 血漿中曝露量 [ 平均 AUC 0-12hr (95% 信頼区間 ):1.89(1.13, 3.17)μM hr] は 300 mg b.i.d. を投与した際の血漿中曝露量の約 0.15 倍であった データ及びモデル解析による予測から この血漿中曝露量ではウイルス耐性発現の 増加及び SVR 率の低下を招くことが示唆されたため 変動許容区間の下限値はバニプレビル 100 mg b.i.d. を投与した際の血漿中曝露量との比よりも高く設定すべきであると考えられた また 非日本人患者にバニプレビル 300 mg b.i.d. を投与した際の血漿中曝露量は 日本人患者に 300 mg b.i.d. を投与した際の血漿中曝露量の 0.4 倍であり 非日本人患者では 600 mg b.i.d. 投与時よ りも 300 mg b.i.d. 投与時にブレークスルーの発現率が上昇した しかしながら 血漿中曝露量が 300 mg b.i.d. 投与時の 0.5 倍になった際は 日本人患者に 300 mg b.i.d. を投与した際と同程度の SVR 率 を示すと予測された [ 図 2.7.2: 1] よって 変動許容区間の下限値は 0.5 と設定した [ 図 2.7.2: 1] で縦方向に示した点線は 変動許容区間の上限及び下限に相当する血漿中曝露量を

68 示すと予想される用量を示している この図で示すとおり PEG-IFN 及びリバビリンと併用した際のバニプレビルの有効性 (SVR 率 ) は 変動許容区間内に相当する0.5~3.0 倍の血漿中曝露量を示すと予想される用量範囲ではほとんど変動しなかった 以上のことから バニプレビルの AUC に対する変動許容区間 (0.5, 3.0) の範囲内では バニプレビルの安全性及び有効性は臨床的に同程度となると考えられる 個々の試験結果の要約健康被験者 HCV 感染患者及び肝機能障害患者を対象にバニプレビルの安全性 忍容性 薬物動態及び薬力学を評価するため第 Ⅰ 相臨床試験 ( 計 29 試験 ) を実施した フェニトインとの薬物相互作用試験である034 試験は フェニトイン100 mg を1 日 3 回反復投与した際に発現した有害事象のため 早期に中止した 中止した034 試験を含め 薬物動態 内因性要因及び薬物相互作用を評価した第 Ⅰ 相臨床試験で得られた薬物動態の結果を [ 付録 2.7.2: 2] に示す 健康被験者を対象とした薬物動態及び初期の忍容性試験 日本人健康被験者を対象とした試験 日本人健康成人男性を対象とした単回経口投与試験 (008 試験 ) 試験デザインの概略日本人健康成人男性を対象に 二重盲検 無作為化 プラセボ対照 交互パネル 用量漸増 単回経口投与試験を実施し バニプレビルの安全性 忍容性及び薬物動態を評価した 各 8 名の被験者で構成される2つのパネル ( パネル A 及び B) に対し バニプレビル又はプラセボ ( 各パネル実薬 6 名 プラセボ2 名 ) を空腹時に単回経口投与した パネル A の被験者には バニプレビル 及び1000 mg 又はプラセボを投与した パネル Bの被験者には バニプレビル 及び800 又はプラセボを単回経口投与した バニプレビル1000 mg 単回経口投与時の尿中排泄量を評価した [ 資料 : P008] 結果及び結論日本人健康成人男性にバニプレビル1000 mg まで単回経口投与した際の忍容性は 概して良好であった バニプレビルを40~1000 mg の範囲で単回経口投与した際の T max ( 中央値 ) は1.01~ 4.00 時間 t 1/2 は4.13~6.89 時間の範囲であった バニプレビル1000 mg を単回経口投与した際 投与後 12 時間までに投与量の約 0.2% が未変化体として尿中に排泄され その後 投与後 24 時間までに尿中排泄率の増加は見られなかった バニプレビル1000 mg までの血漿中 AUC 0- 及び C max は 用量比例性を上回る増加を示した 日本人健康成人男性を対象とした反復経口投与並びに日本人健康中年男女及び健 康高齢男女を対象とした単回経口投与試験 (013 試験 )

69 試験デザインの概略日本人健康成人男性を対象に 二重盲検 無作為化 プラセボ対照 用量漸増 反復経口投与試験を実施し バニプレビルの安全性 忍容性及び薬物動態を評価した また 日本人健康中年男女並びに日本人健康高齢男女を対象に 二重盲検 無作為化 プラセボ対照 用量漸増 単回経口投与試験を実施し バニプレビルの安全性 忍容性及び薬物動態を評価した 第 1 部では 日本人健康成人男性 16 名をパネル A 及び B の2パネル ( 実薬 6 名 プラセボ2 名 ) に無作為に割り付け パネル A の被験者に対し バニプレビル200 mg b.i.d. 又はプラセボを7 日間反復経口投与し 7 日間の休薬期間後 バニプレビル600 mg b.i.d. 又はプラセボを7 日間反復経口投与した パネル B の被験者には バニプレビル400 mg b.i.d. 又はプラセボを7 日間反復経口投与し 7 日間の休薬期間後 バニプレビル800 mg q.d. 又はプラセボを7 日間反復経口投与した 第 2 部では 日本人健康中年男女 8 名をパネル C に また日本人健康高齢男女 8 名をパネル D にそれぞれ無作為に割り付けた ( 各パネル実薬 6 名 プラセボ2 名 ) 各パネルの被験者に対しバニプレビル200 mg 又はプラセボを単回経口投与し 7 日間の休薬期間後 バニプレビル600 mg 又はプラセボを単回経口投与した [ 資料 : P013] 結果及び結論日本健康成人男性にバニプレビル 及び600 mg b.i.d. 並びに800 mg q.d. を7 日間反復経口投与した際の忍容性は 概して良好であった バニプレビルを 及び600 mg b.i.d. 並びに 800 mg q.d. の用量範囲で反復経口投与した際の第 7 日の T max ( 中央値 ) は 1.50~3.00 時間であった バニプレビル 及び600 mg b.i.d. を反復経口投与した際 第 2~3 日に定常状態に到達し 第 7 日の AUC 0-12 hr 及び C max は 用量比例性を上回って増加した バニプレビル200~600 mg b.i.d. の用量範囲で AUC 0-12 hr の累積係数は1.39~1.89で バニプレビル800 mg q.d. を投与した際の AUC 0-24 hr の累積係数は1.12であった 日本人健康中年男女及び日本人健康高齢男女にバニプレビル200 又は600 mg を単回経口投与した際の忍容性は 概して良好であった バニプレビル200 及び600 mg を単回経口投与した際の高齢被験者でのバニプレビルの血漿中濃度は 中年被験者と比べ高かった バニプレビル200 及び 600 mg を単回経口投与した際の AUC 0- の幾何平均比 ( 高齢者 / 中年 ) は それぞれ1.73 及び2.02 で C max の幾何平均比 ( 高齢者 / 中年 ) は それぞれ1.62 及び2.92であった 非日本人健康被験者を対象とした試験 非日本人健康成人男性を対象とした単回経口投与試験 (001 試験 ) 試験デザインの概略 非日本人健康成人男性を対象に 二重盲検 無作為化 プラセボ対照 交互パネル 用量漸増 単回経口投与試験を実施し バニプレビルの安全性 忍容性及び薬物動態を評価した 8 名の被験者で構成される 2 つのパネル ( パネル A 及びパネル B) に対し バニプレビル又はプ ラセボの用量を漸増して交互に単回経口投与した 各パネルでは 6 名にバニプレビルを投与し 2 名にプラセボを投与した パネル A の被験者には 及び 825 mg のバニプレビ

70 ル又はプラセボを単回経口投与し パネル B の被験者には 及び550 mg のバニプレビル又はプラセボを単回経口投与した パネル Bの第 5 期では バニプレビル80 mg 単回経口投与後に得た血漿中濃度プロファイルに対する高脂肪食の影響を評価した 第 5 期は第 2 期と同一用量を投与し 第 2 期と同一の被験者が第 5 期で実薬又はプラセボの投与を受けた [ 資料 : P001] さらに バニプレビル 及び825 mg 単回経口投与時の尿中排泄量を評価した [ 資料 : P001] 結果及び結論非日本人健康成人男性にバニプレビル10 及び20 mg を単回経口投与した際 ほとんどの被験者の血漿中濃度が定量下限未満であったため 薬物動態の検討は行わなかった 非日本人健康成人男性にバニプレビルを40~825 mg の用量範囲で空腹時に単回経口投与した際の T max ( 中央値 ) は 1.00~3.00 時間 t 1/2 は3.9~5.0 時間の範囲であった バニプレビル825 mg までの血漿中 AUC 0- 及び C max は 用量比例性を上回る増加を示した 食事は バニプレビルの薬物動態に臨床的に有意な影響を及ぼさなかった バニプレビル80 mg を単回経口投与した際の AUC 0- 及び C max の幾何平均比 (90% 信頼区間 )( 食後 / 空腹時 ) はそれぞれ 1.22(1.02, 1.46) 及び0.79(0.54, 1.17) であった T max は 空腹時及び食後投与で類似していた バニプレビル160 及び240 mg を単回経口投与した際の尿中薬物濃度は 定量下限未満であった バニプレビル825 mg を単回経口投与した際 投与量の約 0.2% が未変化体として尿中に排泄された 非日本人健康成人男性を対象とした反復経口投与試験 (002 試験 ) 試験デザインの概略非日本人健康成人男性を対象に 二重盲検 無作為化 プラセボ対照 用量漸増 反復経口投与試験を実施し バニプレビルの安全性 忍容性及び薬物動態を評価した 6つの連続したパネル ( パネル A B C D E 及び F) で構成され 各パネルには健康成人男性 8 名が組み入れられた 各パネルでは 6 名にバニプレビルを投与し 2 名にプラセボを投与した パネル A B C 及び Fの被験者には 第 1 日及び第 14 日にバニプレビル 及び800 mg 又はプラセボを単回経口投与し 第 2~13 日の12 日間にバニプレビル 及び800 mg b.i.d. 又はプラセボを反復経口投与した パネル Dの被験者には バニプレビル1000 mg 又はプラセボを単回経口投与し 7 日間の休薬期間の後 第 1 日及び第 14 日にバニプレビル600 mg 又はプラセボを単回経口投与し 第 2~13 日の12 日間にバニプレビル600 mg b.i.d. 又はプラセボを反復経口投与した パネル E の被験者には バニプレビル1000 mg 又はプラセボを単回経口投与し 少なくとも7 日間の休薬期間の後にバニプレビル1300 mg 又はプラセボを単回経口投与した さらに7 日間の休薬期間の後に バニプレビル1300 mg 又はプラセボの2 回目の単回経口投与を行った [ 資料 : P002] 結果及び結論 非日本人健康成人男性にバニプレビルを単回又は反復経口投与した際 バニプレビルは速やか

71 に吸収され 検討したすべての用量で T max ( 中央値 ) は1.0~3.5 時間であった C max 到達後の血漿中濃度は経時的に二相性の減少を示し t 1/2 は 単回経口投与時で2.9~6.5 時間 反復経口投与時で3.8~5.4 時間であった バニプレビルの曝露量は用量比例性を上回って増加した バニプレビルを b.i.d. で反復経口投与した際 第 3 日に定常状態に達した AUC 0-12 hr の累積係数 ( 第 14 日 / 第 1 日 ) の幾何平均は 100~800 mg の用量範囲で1.53~1.90となった 非日本人健康成人を対象としたバニプレビル高用量単回経口投与試験 (027 試験 ) 試験デザインの概略非日本人健康成人を対象に 二重盲検 無作為化 プラセボ対照 用量漸増 単回経口投与試験を実施し バニプレビルの高用量を単回経口投与した際の安全性 忍容性及び薬物動態プロファイルを評価した 被験者 8 例をバニプレビル (6 例 ) 又はプラセボ (2 例 ) に無作為に割り付け 単回経口投与した 第 1 部では開発初期製剤である FFP2 製剤 (1350 mg 及び1650 mg) 又はプラセボを 第 2 部ではバニプレビルを原薬とした市販候補製剤 [PMF( ) 製剤 ] (1350 mg 及び1650 mg) 又はプラセボを用量漸増で単回経口投与した 第 3 部では第 1 部で使用した開発初期製剤とは異なる FFP 製剤 (1300 mg 及び1600 mg) 又はプラセボを用量漸増で単回経口投与した [ 資料 : P027] 結果及び結論非日本人健康成人男女にバニプレビル1650 mg まで単回経口投与した際の忍容性は 概して良好であった 最も頻度の高かった有害事象は胃腸障害の有害事象で 特に悪心 [ 第 3 部の FFP 製剤 1300 mg 投与時に6 例中 3 例 (50%)] 及び下痢 [ 第 2 部の PMF( ) 製剤 1650 mg 投与時に7 例中 3 例 (42.9%)] であった 最も高用量である FFP2 製剤及び PMF( ) 製剤の1650 mg 単回経口投与時の AUC 0- はそれぞれ 13.7 μm hr(8.55, 22.0) 及び26.2 μm hr(10.9, 63.2) であった 非日本人健康成人を対象としたバニプレビル高用量反復経口投与試験 (035 試験 ) 試験デザインの概略非日本人健康成人男女を対象に 二重盲検 無作為化 プラセボ対照 連続パネル 用量漸増 反復経口投与試験を実施し バニプレビル高用量の安全性 忍容性及び薬物動態を評価した 各 8 名の被験者で構成される5つのパネルに対し 被験者をバニプレビル 及び 1600 mg( 各 6 例 ) 又はプラセボ (2 例 ) に無作為に割り付け 反復経口投与した ( 第 1 及び2 日は b.i.d. 第 3 日は q.d. で投与した )[ 資料 : P035] 結果及び結論 非日本人健康成人男女にバニプレビルを 1600 mg まで反復経口投与した際 T max ( 中央値 ) は 2 ~4 時間であった バニプレビル 800~1400 mg を投与した際 T max 到達後のバニプレビル血漿中 濃度は二相性で減少し 第 3 日の t 1/2 は 約 4~5 時間であった 1600 mg の反復投与を完了した 2 名

72 の被験者の t 1/2 は7.01 時間及び5.65 時間であった AUC 0-12hr の累積係数 ( 第 3 日 / 第 1 日 ) は バニプレビルの用量の増加に伴い上昇し 800~ 1400 mg の用量範囲で 1.88~4.08であった 非日本人健康成人男女にバニプレビル 及び1400 mg の高用量を反復経口投与した際 投与用量の増加に伴い 胃腸障害の発現が認められたが 概して良好な忍容性を示した バニプレビル1600 mg の高用量での反復経口投与は ほとんどの非日本人健康成人男女で良好な忍容性は得られなかった 高用量での曝露量増加に伴い 忍容性が低くなることが示唆された 非日本人健康被験者にバニプレビル1600 mg b.i.d. を反復経口投与した際の血漿中曝露量は 日本人患者にバニプレビル300 mg b.i.d. を投与した際の定常状態に比べて10 倍以上で 胃腸障害の有害事象の発現率は極めて高く 悪心が83.3%(6 例中 5 例 ) 嘔吐が83.3%(6 例中 5 例 ) 及び下痢が50.0% (6 例中 3 例 ) であった 1400 mg b.i.d. 投与では 被験者 1 例が高ビリルビン血症 [ 基準値上限 (ULN) の3.1 倍 ] の有害事象のため 治験責任医師の判断により中止した 1600 mg b.i.d. 投与では 被験者 3 例がそれぞれ高ビリルビン血症 (ULN の3 倍 ) 回転性めまい及び下痢の有害事象のため 治験責任医師の判断により中止した 非日本人健康成人男性を対象とした ADME 試験 (012 試験 ) 試験デザインの概略非日本人健康成人男性を対象に 非盲検 単回経口投与試験を実施し [ 14 C] バニプレビルを単回経口投与した際の [ 14 C] バニプレビルの吸収 代謝 排泄及びマスバランスを検討した 被験者に [ 14 C] バニプレビル600 mg(200 μci)( 実際の投与量は575 mg/204 μci) を単回経口投与し その後 投与後 168 時間まで [ 14 C] バニプレビル及び代謝物を評価するため 血漿 尿及び糞検体を採取した [ 資料 : P012] 結果及び結論 [ 14 C] バニプレビル600 mg( 約 200 μci) を単回経口投与した際の尿中及び糞中の総放射能回収率 並びに血漿中バニプレビル及び総放射能の薬物動態を [ 表 2.7.2: 3] に示す 糞検体の代謝プロファイリングから バニプレビルは幅広く代謝され 主な生体内変換経路である酸化により多くの酸化物を産生することが示された ヒト血漿検体では代謝物は検出されなかった 投与後 168 時間までに投与量の約 96% が放射能として尿及び糞中に排泄された その大部分 ( 投与量の約 93%) は最初の96 時間で糞中に排泄され 内訳は酸化型代謝物 64% バニプレビル23% 及び加水分解生成物 6% であった 全体として バニプレビル由来の放射能の主な排泄経路は糞中であり 投与量の95.5% が糞中に回収され 尿中にはわずか0.4% しか排泄されなかった

73 表 2.7.2: 3 非日本人健康男性に [ 14 C] バニプレビル 600 mg( 約 200 μci) を単回経口投与した際 の総放射能及びバニプレビルの薬物動態並びに放射能回収率 (012 試験 ) 血漿中バニプレビル及び総放射能の薬物動態パラメータの比較 バニプレビル / バニプレビル総放射能薬物動態総放射能パラメータ幾何平均幾何平均幾何平均比 rmse (95% 信頼区間 ) (95% 信頼区間 ) (95% 信頼区間 ) AUC 0-last (μm hr) (2.05, 4.91) (2.21, 5.29) (0.84, 1.03) C max (μm) (0.682, 1.89) (0.724, 2.01) (0.90, 0.99) T max (hr) (1.00, 4.00) (1.00, 4.00) -- t 1/ (hr) (0.550) (0.0914) -- 投与した放射能の回収率 尿 糞 総回収率 放射能回収率 (%) % 信頼区間 (0.2, 0.6) (94.2, 96.8) (94.7, 97.1) 自然対数変換後に混合効果モデルにより解析した最小二乗平均及び信頼区間の逆変換値 rmse: 線形混合効果モデルで得られた平均二乗誤差 ( 残差誤差 ) の平方根 rmse*100% は元の尺度での被験者内変動係数 (%) の近似値である T max: 中央値 ( 最小値, 最大値 ) t 1/2: 調和平均 ( ジャックナイフ法による標準偏差 ) [ 資料 : P012] HCV 感染患者を対象とした試験 非日本人 C 型慢性肝炎患者を対象とした8 日間反復経口投与試験 (004 試験 ) 試験デザインの概略非日本人 HCV genotype 1 感染患者を対象とした二重盲検 無作為化 プラセボ対照 用量反応試験を実施し バニプレビルを8 日間反復経口投与した際のバニプレビルの安全性 忍容性 薬物動態及び抗ウイルス活性を評価した 各投与群の患者に 及び700 mg b.i.d. 125 mg 及び600 mg q.d.( 各投与群 3~6 例 ) 又はプラセボ (5 例 ) を7 日間反復経口投与し 第 8 日には最終の単回経口投与を行った [ 資料 : P004] 結果及び結論非日本人 HCV genotype 1 感染患者に b.i.d. で700 mg まで及び q.d. で600 mg までのバニプレビルを8 日間反復経口投与した際 忍容性は概して良好であった 各投与量で バニプレビルはプラセボと比べ優れた抗ウイルス活性を示し 主要評価項目であるベースラインからの HCV R の変化量は顕著な減少を示した バニプレビル25 mg b.i.d. を投与した際 HCV R 量が最大約 2.0 log 10 IU/mL 減少し さらに高用量群では 3.0 log 10 IU/mL 以上減少した [ 図 2.7.2: 2]

74

75 結果及び結論早期の試験中止により 予定していた患者 18 例のうち3 例しか組み入れられなかった 各投与量の投与後 6 時間 (2 例 ) 及び12 時間 (1 例 ) の肝臓中バニプレビル濃度の測定を行ったところ すべての測定値は血漿中濃度よりも高く 個々の肝臓 / 血漿濃度比は21.4~277であった 600 mg 投与後 6 時間の肝臓 / 血漿濃度比 (2 例 それぞれの値は21.4 及び113) は300 mg 投与時の値 (2 例 それぞれの値は109 及び223) よりも低い傾向がみられ このことから肝臓 / 血漿濃度比は 用量により異なることが示唆された 非日本人 C 型慢性肝炎患者を対象とした肝生検 (F/CNB) 試験 (048 試験 ) 試験デザインの概略非日本人 C 型慢性肝炎患者に非盲検 無作為化 2 部試験を実施し バニプレビルを反復経口投与した際に穿刺吸引生検法 (F) 又は CNB で採取した肝臓中の薬物濃度を評価した 本試験の第 1 部では 患者 10 例にバニプレビル単剤 600 mg を7 日間反復経口投与 ( 第 1~6 日に b.i.d. 第 7 日に q.d. 投与 ) し F 及び CNBを用い 最終投与後 72 時間までの規定した時点で各患者から肝組織を採取した さらに 血漿検体も採取した 第 2 部では 患者 20 例に PEG-IFN 及びリバビリンと併用してバニプレビル300 mg 又は600 mg を7 日間反復投与 ( 第 1~6 日に b.i.d. 第 7 日に q.d. 投与 ) した後 肝生検を実施した さらに 血漿検体も採取した [ 資料 : P048] 結果及び結論第 1 部の結果 バニプレビル600 mg b.i.d. を投与した際の F による肝臓中の推定平均 AUC 0-12 hr は4200 μm hrであった AUC 0-12hr の肝臓 / 血漿比は264で 肝臓中のバニプレビル濃度は血漿中に比べ極めて高かった 内因性要因を検討するための試験 非日本人健康高齢男女を対象とした単回経口投与試験 (003 試験 ) 試験デザインの概略非日本人健康高齢男女を対象に 二重盲検 無作為化 プラセボ対照 単回経口投与試験を実施し バニプレビルの安全性 忍容性及び薬物動態を評価した 65~80 歳の健康高齢男女各 8 例を組み入れ 各パネルでバニプレビル240 mg(6 例 ) 又はプラセボ (2 例 ) に無作為に割り付けて 単回経口投与した [ 資料 : P003] 結果及び結論 非日本人健康高齢男女にバニプレビル 240 mg を単回経口投与した際のバニプレビルの血漿中 薬物動態は 高齢男性及び高齢女性で類似していた バニプレビルの AUC 0- 及び C max の幾何平 均比 ( 高齢女性 / 高齢男性 )(90% 信頼区間 ) はそれぞれ 0.93(0.62, 1.41) 及び 1.02(0.61, 1.69) であった T max ( 中央値 ) は高齢男性で 1.00 時間 高齢女性で 1.49 時間であった t 1/2 は高齢女性で 4.81 時間 高齢男性で 4.72 時間であった

76 非日本人肝機能障害患者を対象とした単回経口投与試験 (005 試験 ) 試験デザインの概略非日本人肝機能障害患者を対象に 非盲検 3パート 単回経口投与試験を実施し 患者及び対照健康被験者にバニプレビルを単回経口投与した際の血漿中濃度 - 時間プロファイル及び薬物動態を比較した 軽度及び中等度肝機能障害患者に対しバニプレビル300 mg を単回経口投与し 重度肝機能障害患者に対しバニプレビル200 mg を単回経口投与した際のバニプレビルの薬物動態を 対照健康被験者で得られた薬物動態と比較した ( 肝機能障害の重症度は Child-Pugh 分類のスコアで評価 ) 第 1 部では 軽度肝機能障害患者 10 名 (Child-Pugh 分類のスコア5~6 点 ) 及び対象健康被験者 10 名 [ 人種 年齢 (±5 歳 ) 性別及び BMI(±3.3 kg/m 2 肝機能障害患者の BMIは37 kg/m 2 以下とした ) をマッチングさせた健康被験者 ] を組み入れた 第 2 部では 中等度肝機能障害患者 10 名 (Child-Pugh 分類のスコア7~9 点 ) 及び対照健康被験者 10 名を組み入れ 第 3 部では 重度の肝機能障害患者 10 名 (Child-Pugh 分類のスコア10~15 点 ) 及び対照健康被験者 10 名を組み入れた [ 資料 : P005] 結果及び結論軽度 中等度及び重度肝機能障害患者の血漿中バニプレビルの AUC 0- の幾何平均比 ( 肝機能障害患者 / 対照健康被験者 )(90% 信頼区間 ) は それぞれ1.82(0.96, 3.43) 3.11(1.60, 6.04) 及び 8.42(5.20, 13.64) であった 軽度 中等度及び重度肝機能障害患者の血漿中バニプレビルの C max の幾何平均比 ( 肝機能障害患者 / 対照健康被験者 )(90% 信頼区間 ) は それぞれ1.57(0.76, 3.24) 2.21(1.21, 4.03) 及び6.16(3.90, 9.71) であった バニプレビルは血漿蛋白質との結合率が高く 肝機能障害患者及びその健康対照被験者の間で差はみられなかった 軽度 中等度及び重度肝機能障害患者の平均結合率 ( 標準偏差 症例数 ) はそれぞれ97.0%(0.7 N=9) 97.3%(0.6 N=11) 及び97.5%(N=2) で 健康対照被験者では 97.3%(0.9 N=24) であった 外因性要因を検討するための試験 併用薬によりバニプレビルの薬物動態が受ける影響 非日本人健康成人を対象としたケトコナゾールとの薬物相互作用試験 (020 試験 ) 試験デザインの概略非日本人健康成人を対象に 非盲検 無作為化 2 期 クロスオーバー試験を実施し ケトコナゾールの反復経口投与とバニプレビルの単回経口投与とを併用した際の安全性 忍容性及び薬物動態プロファイルを評価した 処置 A では 被験者に対しバニプレビル300 mg を一晩絶食後に単回経口投与した 処置 Bでは ケトコナゾール400 mg を q.d. で5 日間反復経口投与し 第 2 日にバニプレビル300 mg を単回で併用投与した [ 資料 : P020]

77 結果及び結論非日本人健康成人にケトコナゾール400 mg q.d. 投与とバニプレビル300 mgの単回経口投与を併用した際 バニプレビルの曝露量は顕著に増加した AUC 0- 及び C max の幾何平均比 ( バニプレビル+ケトコナゾール / バニプレビル )(90% 信頼区間 ) は 9.02(6.53, 12.46) 及び5.92(4.30, 8.15) であった この結果から バニプレビルが CYP3A の基質であることが示唆された 非日本人健康成人男女を対象としたジルチアゼムとの薬物相互作用試験 (030 試験 ) 試験デザインの概略非日本人健康成人男女を対象に 非盲検 無作為化 2 期 投与順固定試験を実施し ジルチアゼム反復経口投与とバニプレビル単回経口投与とを併用した際の安全性 忍容性及び薬物動態プロファイルを評価した 第 1 期 ( 処置 A) では 第 1 日に被験者に対しバニプレビル300 mg を単回経口投与した 第 2 期 ( 処置 B) では ジルチアゼム240 mg を q.d. で8 日間反復経口投与し 第 5 日にバニプレビル300 mg をジルチアゼムと併用で単回経口投与した [ 資料 : P030] 結果及び結論非日本人健康成人男女にジルチアゼム240 mg q.d. 投与とバニプレビル300 mgの単回経口投与を併用した際 バニプレビルの曝露量は中程度増加した AUC 0- 及び C max の幾何平均比 ( バニプレビル + ジルチアゼム / バニプレビル )(90% 信頼区間 ) は それぞれ 1.95(1.63, 2.32) 及び2.02 (1.52, 2.68) であった 90% 信頼区間の上限が事前に規定した3.0に満たない値であったことから ジルチアゼム240 mg 反復経口投与とバニプレビル300 mg の単回経口投与の併用は バニプレビルの薬物動態に臨床的に有意な影響を及ぼさないことが示された 非日本人健康成人男女を対象としたリファンピシンとの薬物相互作用試験 (026 試験 ) 試験デザインの概略 非日本人健康成人男女を対象に 非盲検 2 期 投与順固定試験を実施し リファンピシン単回 及び反復経口投与とバニプレビルとを併用した際の安全性 忍容性及び薬物動態プロファイルを 評価した なお リファンピシンは単回経口投与時には OATP1B1 及び 1B3( 以下 OATP1B) の 阻害作用を示し また 消化管腔に高濃度に存在するため 腸管内の P-gp の阻害作用を示す 一 方 リファンピシンは反復経口投与時には CYP3A 又は P-gp の強力な誘導作用を示し OATP1B の阻害作用も有する 第 1 期では 被験者に第 1 日及び第 5 日にバニプレビル 300 mg を q.d. で経口投与し 第 3 日及び第 4 日にバニプレビル 300 mg を b.i.d. で経口投与した 第 2 期では リファンピシン 600 mg を q.d. で 17 日間 ( 第 1~17 日 ) 反復経口投与し バニプレビルを第 1 日に 300 mg q.d. 第 15 日及び第 16 日に 300 mg b.i.d. 第 17 日に 300 mg q.d. で経口投与により併用した [ 資料 : P026]

78 結果及び結論非日本人健康成人男女にリファンピシン600 mg の単回経口投与と併用でバニプレビル300 mg を単回経口投与した際 バニプレビルの曝露量は顕著に増加し AUC 0- 及び C max の幾何平均比 ( バニプレビル + リファンピシン / バニプレビル )(90% 信頼区間 ) は それぞれ7.82(6.22, 9.85) 及び7.15(5.90, 8.66) であった [ 項 ] で示したように バニプレビルは in vitro 試験で BCRP の基質ではないことが示されており 本試験の結果よりバニプレビルが OATP1B 及び P-gp の基質であることが支持された リファンピシン600 mg q.d. とバニプレビル300 mg b.i.d. を併用で反復経口投与した際には バニプレビルの曝露量は顕著には増加せず これは OATP1B の阻害及び CYP3A の誘導の両作用の結果と考えられた AUC 0-12hr 及び C max の幾何平均比 ( バニプレビル + リファンピシン / バニプレビル )(90% 信頼区間 ) は それぞれ1.22(0.83, 1.80) 及び1.26(0.86, 1.85) であった 非日本人健康成人を対象としたリファンピシン ( 経口及び静脈内投与 ) との薬物相互作用試験 (051 試験 ) 試験デザインの概略非日本人健康成人を対象に非盲検 3パネル 3 期 クロスオーバー試験を実施し リファンピシン ( 経口及び静脈内投与 ) との薬物相互作用を評価した パネル1ではリファンピシンとピタバスタチン パネル2ではリファンピシンとロスバスタチン パネル3ではリファンピシンとバニプレビルの薬物相互作用をそれぞれ検討した リファンピシンは OATP1B の阻害薬であるが リファンピシンを静脈内投与した際は 単回経口投与時と異なり腸管内の P-gp 及び BCRP の阻害作用は無視できると考えられることから それぞれの投与経路でリファンピシンを投与することにより 腸管内の P-gp 又は BCRP 及び肝取込みのトランスポーターである OATP1B が バニプレビル ロスバスタチン及びピタバスタチンの体内動態にどのように関わるのか明らかにできると考えた [ 資料 : P051] なお ピタバスタチンは BCRP 又は P-gp と比較して OATP1B への感受性がより高く 一方でロスバスタチンは OATP 又は P-gp と比較して BCRP への感受性がより高いことが示されている [ 資料 5.4: 29] 各パネルの各期では 被験者に対しバニプレビル ロスバスタチン又はピタバスタチンを単回経口投与し ( 投与 A) 併用でリファンピシン600 mg を単回経口投与 ( 投与 B) 又はリファンピシン600 mg を単回静脈内投与 ( 投与 C) した 結果及び結論リファンピシン600 mg( 経口又は静脈内投与 ) とバニプレビル (300 mg) ピタバスタチン(1 mg) 又はロスバスタチン (5 mg) を併用で経口投与した際 バニプレビル ピタバスタチン及びロスバスタチンの血漿中曝露量はいずれも顕著に増加することが示された [ 表 2.7.2: 4]

79 リファンピシンの用量及び投与経路 表 2.7.2: mg 静脈内投与 600 mg 経口投与 [ 資料 : P051] 非日本人健康成人にバニプレビル 300 mg ピタバスタチン 1 mg 又は ロスバスタチン 5 mg の単回経口投与をリファンピシン 600 mg の単回経口又は 静脈内投与と併用した際の各薬物の AUC 0- 及び C max の統計学的比較 (051 試験 ) パネル1: ピタバスタチン パネル2: ロスバスタチン パネル3: バニプレビル AUC 0- 幾何平均比 C max 幾何平均比 AUC 0- 幾何平均比 C max 幾何平均比 AUC 0- 幾何平均比 C max 幾何平均比 (90% 信頼区間 )(90% 信頼区間 ) (90% 信頼区間 ) (90% 信頼区間 ) (90% 信頼区間 ) (90% 信頼区間 ) ピタバスタチン+リファンピシン / ピタバスタチン ロスバスタチン+リファンピシン / ロスバスタチン バニプレビル+リファンピシン / バニプレビル (6.65, 8.58) (5.25, 6.86) (2.42, 4.50) (4.38, 6.93), (6.66,12.12) (5.00, 9.77) 5.70 (4.65, 6.99) 4.36 (3.30, 5.76) 4.37 (3.18, 6.01) 9.93 (7.25, 13.60) 6.92 (5.19, 9.23) 5.43 (4.16, 7.08) リファンピシンの静脈内投与後にバニプレビル ピタバスタチン及びロスバスタチンの曝露量が顕著に増加したことから これら薬物の体内動態には OATP1B が関与している可能性が考えられた リファンピシンの静脈内投与と比較した際 リファンピシンの経口投与後にロスバスタチンの血漿中曝露量がより増加したことは ロスバスタチンが OATP1B1や P-gp よりも 腸管内にも存在している排出トランスポーター BCRP に対しより感受性が強いという報告と一致していた [ 資料 5.4: 29] 一方 ロスバスタチンとは対照的に リファンピシンの経口投与との併用と比較して リファンピシンの静脈内投与との併用で バニプレビルやピタバスタチンの曝露量はより大きな増加を示したことから リファンピシン併用によるバニプレビルやピタバスタチンの薬物動態への影響は OATP1B 阻害に起因しており 全身循環に到達する前の過程において P-gp や BCRP の関与はわずかであると考えられた [ 項 ] 非日本人健康成人男性を対象としたリトナビルとの薬物相互作用試験 (MK 試験 ) 試験デザインの概略非日本人健康成人男性を対象に 非盲検 投与順固定試験を実施し リトナビル反復経口投与とバニプレビル単回経口投与とを併用した際の安全性及び忍容性を評価した 第 1 期では 被験者に対し第 1 日にバニプレビル300 mg を単回経口投与した 第 2 期では 被験者に対しリトナビル100 mg b.i.d. を21 日間反復経口投与し 第 12 日の朝にバニプレビル300 mg を併用で単回経口投与した [ 資料 : P006-MK-3281] 結果及び結論 リトナビル 100 mg b.i.d の反復経口投与とバニプレビル 300 mg を単回経口投与で併用した際 バニプレビルの血漿中曝露量は顕著に増加した バニプレビルの AUC 0- 及び C max の幾何平均比 ( バニプレビル + リトナビル / バニプレビル ) はそれぞれ 11.10(7.88, 15.64) 及び 4.34(2.93, 6.42) であり この結果から バニプレビルが CYP3A に対して感受性の高い基質であることが示され

80 た バニプレビルが併用薬の薬物動態に及ぼす影響 非日本人健康中年男女を対象としたミダゾラムとの薬物相互作用試験 (010 試験 ) 試験デザインの概略非日本人健康中年男女を対象に 非盲検 無作為化 投与順固定試験を実施し バニプレビル反復経口投与とミダゾラム単回経口投与とを併用した際の安全性 忍容性及び薬物動態プロファイルを評価した 第 1 期では 被験者に対し第 1 日にミダゾラム2 mg を単回経口投与した 第 2 期では 被験者にバニプレビル600 mg b.i.d. を10 日間反復経口投与し 第 10 日にミダゾラム2 mg を併用で単回経口投与した [ 資料 : P010] 結果及び結論バニプレビル600 mg b.i.d. を反復経口投与し ミダゾラム2 mg を単回経口投与で併用した際のミダゾラムの血漿中曝露量は中程度増加した ミダゾラムの AUC 0- 及び C max の幾何平均比 ( バニプレビル+ミダゾラム / ミダゾラム )(90% 信頼区間 ) は それぞれ1.81(1.56, 2.10) 及び1.26 (1.14, 1.39) であった 以上の結果から バニプレビルは CYP3A に対し軽度の阻害作用を持つことが示された 非日本人健康成人男女を対象としたジゴキシンとの薬物相互作用試験 (024 試験 ) 試験デザインの概略非日本人健康成人男女を対象に 非盲検 無作為化 2 期クロスオーバー試験を実施し ジゴキシン単回経口投与とバニプレビル反復経口投与とを併用投与した際の安全性 忍容性及び薬物動態プロファイルを評価した 処置 A では 被験者に対し第 1 日にジゴキシン0.5 mg を単回経口投与した 処置 B では 被験者にバニプレビル600 mg b.i.d. を7 日間 ( 第 -2~5 日 ) 経口投与し ジゴキシン0.5 mg を第 1 日に併用で単回経口投与した [ 資料 : P024] 結果及び結論バニプレビル600 mg b.i.d. の反復経口投与とジゴキシン0.5 mg を単回経口投与で併用した際 ジゴキシンの血漿中曝露量は増加した ジゴキシンの AUC hr 及び C max の幾何平均比 (90% 信頼区間 )( バニプレビル+ジゴキシン / ジゴキシン ) はそれぞれ1.63(1.43, 1.85) 及び1.38(1.20, 1.57) であった ジゴキシンは未変化体として尿中にはわずかにしか排泄されず バニプレビルとの併用によって腎クリアランスは変化しなかったため 血漿中ジゴキシン濃度の上昇は腸管内の P-gp 阻害によるものと考えられた 非日本人健康成人男女を対象としたワルファリンとの薬物相互作用試験 (025 試 験 )

81 試験デザインの概略非日本人健康成人男女を対象に 非盲検 無作為化 2 期クロスオーバー試験を実施し バニプレビル反復経口投与とワルファリン単回経口投与とを併用した際の安全性 忍容性及び薬物動態プロファイルを評価した さらに ワルファリン及びバニプレビルの併用投与がプロトロンビン時間の国際標準化比 (INR) に及ぼす影響についても検討した 2 種類の異なる処置 ( 処置 A 及び B) を実施した 処置 Aでは 被験者に第 1 日にワルファリン30 mg を単回経口投与した 処置 B では バニプレビル600 mg b.i.d. を9 日間 ( 第 -2~7 日 ) 反復経口投与し 第 1 日にワルファリン30 mg を併用で単回経口投与した [ 資料 : P025] 結果及び結論非日本人健康成人男女に対するバニプレビル600 mg b.i.d. の反復経口投与とワルファリン30 mg 単回経口投与の併用は ワルファリンのいずれのエナンチオマー [R(+) 又は S(-)] の薬物動態にも影響を及ぼさないことが示された ワルファリンの R(+) エナンチオマーの AUC 0- 及び C max の幾何平均比 (90% 信頼区間 )( ワルファリン+バニプレビル / ワルファリン ) は それぞれ1.09(1.04, 1.14) 及び0.94(0.88, 1.00) であった S(-) エナンチオマーの AUC 0- 及び C max の幾何平均比 (90% 信頼区間 )( ワルファリン+バニプレビル / ワルファリン ) は それぞれ1.00(0.97, 1.04) 及び0.88(0.83, 0.94) であった また バニプレビルはワルファリンの薬力学には意味のある変化を生じさせないことが示されており INR AUC hr 及び INR max の幾何平均比 (90% 信頼区間 )( ワルファリン+バニプレビル / ワルファリン ) は0.97(0.91, 1.04) 及び1.04(0.97, 1.12) であった ワルファリンの S(-) エナンチオマーは主に CYP2C9で代謝されるため バニプレビルは生体内では CYP2C9の阻害薬ではないことが示された 日本人健康成人を対象としたロスバスタチンとの薬物相互作用試験 (046 試験 ) 試験デザインの概略日本人健康成人を対象とした非盲検 投与順固定のバニプレビルとロスバスタチンとの薬物相互作用試験を実施し バニプレビル 300 mg 反復経口投与が ロスバスタチン5 mg を単回経口投与した際の薬物動態に及ぼす影響を評価した 処置 A として 第 1 日の朝に 被験者にロスバスタチン5 mg を単回経口投与した 処置 B として バニプレビル300 mg b.i.d. を7 日間 ( 第 8~14 日 ) 反復経口投与し 第 10 日の朝に ロスバスタチン5 mg をバニプレビルと併用で単回経口投与した [ 資料 : P046] 結果及び結論 日本人健康成人に対しバニプレビル 300 mg b.i.d.( 反復経口投与 ) とロスバスタチン 5 mg( 単回 経口投与 ) を併用投与した際 ロスバスタチンの C max は AUC 0- と比較してより増加した ロス バスタチンの AUC 0- 及び C max の幾何平均比 (90% 信頼区間 )( バニプレビル + ロスバスタチン / ロスバスタチン ) は それぞれ 1.22(1.09, 1.36) 及び 2.88(2.40, 3.46) であった ロスバスタチ

82 ンの C max が AUC 0- と比較してより大きな増加を示した原因は ロスバスタチンの併用で 全身 循環に到達する前の過程においてロスバスタチンの OATP1B を介した肝取込み及び BCRP を介し た消化管への排出が阻害されたためと考えられた 薬力学及び安全性を検討する試験 日本人健康成人男女を対象とした through QT/QTc(tQT) 試験 (011 試験 ) 試験デザインの概略日本人健康成人を対象に二重盲検 無作為化 プラセボ対照 単回経口投与 ( 第 1 部 ) 及び頻回経口投与試験 ( 第 3 部 ) を実施し 高用量でのバニプレビルの安全性 忍容性及び薬物動態を評価した また 日本人健康成人男女を対象に部分盲検 無作為化 プラセボ対照 3 期 クロスオーバー試験 ( 第 2 部 ) を実施し 高用量でのバニプレビルの安全性 忍容性 薬物動態及び QTc への影響を評価した 第 1 部及び第 3 部で得られた結果から 第 2 部の用量を1650 mg 単回投与とした 第 2 部の各投与期では 48 名の被験者に対しバニプレビル1650 mg モキシフロキサシン400 mg 又はプラセボを単回経口投与し Fridericiaの式を用いた心拍数で補正した QT 間隔 (QTcF) のベースラインからの変化量を算出した [ 資料 : P011] 結果及び結論モキシフロキサシン400 mg を単回経口投与した際 QTcF のベースラインからの変化量の平均値の差 ( モキシフロキサシン-プラセボ ) は 投与後 1~4 時間で14.07~19.20 msec の範囲であり 高い分析感度を示した 一方 バニプレビル1650 mg を単回経口投与した際 QTcFのベースラインからの変化量の平均値の差 ( バニプレビル-プラセボ ) の最大値は 投与後 3 時間の2.58 msec であり 90% 信頼区間は (0.19, 4.97) であった QTcFのベースラインからの変化量の平均値の差の90% 信頼区間の上限が すべての測定時点で10 msec を下回った さらに ベースラインから60 msec 以上の QTcFの変化量を示した被験者はおらず ベースラインから30 msec 以上 60 msec 未満の QTcF の変化量を示した被験者はバニプレビル投与で1 例 モキシフロキサシン投与で2 例認められた ほとんどの被験者でベースラインからの QTcFの変化量は30 msec 未満であった 以上の結果から バニプレビル1650 mgを単回経口投与した際 臨床的に有意な QTc の延長は認められず バニプレビル300 mg b.i.d. の臨床用量は QTc に臨床的に意味のある変化を及ぼさないと考えられた 複数試験の統合解析の要約 統合薬物動態解析 バニプレビルの薬物動態特性を明らかにし 内因性及び外因性要因がバニプレビルの体内動態 に及ぼす影響を検討するため これまでに実施した第 Ⅰ 及び第 Ⅱ 相臨床試験で得られたデータに 基づき統合薬物動態解析を実施した 本解析には健康被験者 237 例及び肝硬変を伴わない HCV 感 染患者 277 例から得た ノンコンパートメント解析による第 Ⅰ 相及び第 Ⅱ 相臨床試験 19 試験の薬物

83 動態データを用いた これら被験者の大部分は非日本人であった 主要な薬物動態パラメータである AUC C max 及び C trough について 内因性及び外因性要因 [ 被験者集団 ( 非日本人健康被験者 肝硬変を伴わない非日本人 HCV 感染患者 日本人健康被験者 肝硬変を伴わない日本人 HCV 感染患者 ) 処方 食事 性別 年齢 BMI 及び腎機能 ] を含む多変量線形固定効果モデル解析を行った 本統合解析では 個々の試験で得られた症例数よりも多くの症例数に基づいて要因を評価するため 同じ試験内のみでは評価ができなかった要因の比較が可能になり また 他の要因を補正し特定の要因の評価が可能である しかし バニプレビルの血漿中薬物動態は用量比例性を示さず 非線形であるため 本解析には 異なる用量並びに単回及び反復経口投与試験のデータを併合解析できないという制限もあった したがって バニプレビル 及び600 mg の異なる3 用量に対し単回経口投与及び定常状態下で計 6つの比較解析を実施し 内因性及び外因性要因がもたらす影響をこれらの解析結果全体から評価した また 一部の比較解析では解析用データの不均一性及び症例数不足のために 交互作用はない ( ある要因による影響の程度は 他の要因により影響を受けない ) と仮定した 以上の要因の評価結果は [ 項 ] 及び [ 項 ] で考察する また 使用したデータ及び統計解析法も含めた本解析の補足情報は 統合薬物動態解析報告書を参照のこと [ 資料 : COMP] PBPK モデルを用いた解析の概要バニプレビルの ADME 及び薬物動態特性が組み込まれた PBPKモデルを構築した このモデル解析は バニプレビルの薬物動態に影響する内因性要因を検討するため また 種々の被験者集団間で認められたバニプレビルの曝露量の違いの予測可能性と潜在的根拠を検討するために実施した 本モデルは 18 種の臓器及び組織から構成される一般的な PBPKモデルが利用できる市販解析ソフトウェアの PK-Sim を用いて構築した バニプレビルの代謝と輸送に関する知見 [ 項 ] [ 項 ] が反映されるように バニプレビルに特異的な3つの特性を組み込んで PBPK モデルをカスタマイズした [ 図 2.7.2: 3] この3つの特性とは 1CYP3A を介する代謝の飽和 2P-gp を介した腸細胞頂側膜側での排出輸送の飽和及び3OATP1B を介した肝細胞側底膜側の取込み輸送の飽和である 各トランスポーターの寄与を区別する十分なデータが得られなかったため 本モデル中では 取込みトランスポーターである OATP1B1 及び OATP1B3など複数のトランスポーターによる機能を併せて検討した バニプレビルの物理化学的性質並びに in vitro での代謝及び輸送に関する情報を PBPKモデルの該当するパラメータに利用し 更に 及び026 試験において様々な用量でバニプレビルを非日本人健康被験者に静脈内 (IV) 及び経口 (P.O.) 投与した際の血漿中濃度データを用いて モデルの精度をより向上させた 最終モデルにより 用量依存的なバイオアベイラビリティ及びクリアランス 並びに用量比を上回る曝露量の増加等 バニプレビルの重要な血漿中薬物動態の特性を十分に表現することが可能であった

84 [ 資料 : PBPK] 図 2.7.2: 3 バニプレビルの PBPK モデルの構造と重要な特性に関連する過程 その後 PK-Sim に含まれる生理学的データベース及び文献情報から得られた既知の生理学的 な違いに基づき モデル構築時のデータに含まれない他の被験者集団 (HCV 感染患者 日本人 ) を本モデルが予測可能か確認した その結果 本モデルにより非日本人健康被験者に対する日本 人健康被験者 非日本人 HCV 感染患者及び日本人 HCV 感染患者でのバニプレビルの血漿中薬物 動態の変化を 既知の生理学的な違いに基づき予測可能であり そのモデルの適切性が確認され た そこで 年齢及び性別がバニプレビルの血漿中薬物動態に及ぼす影響についても本モデルを 用いて検討した なお このモデルを 029 試験及び 048 試験で得られた非日本人 HCV 感染患者の ヒト肝臓中濃度のデータとも比較した 本 PBPK モデルは肝臓中濃度が血漿中濃度よりも高くな ることを正しく予測したが 特に長時間経過した測定時点では実際よりも低い予測値となり 肝 臓での動態を表現するモデルとしては適切ではないと考えられた よって 本モデルは主として バニプレビルの血漿中薬物動態の把握に用いた なお モデルの構成 各パラメータ及び結果の 詳細は PBPK モデル報告書を参照のこと [ 資料 : PBPK] 以上のように バニプレビルの ADME 及び血漿中薬物動態の重要な特性を表現可能な PBPK モ

85 デルを構築した また このモデル解析は 様々な内因性要因 ( 例 ; 日本人であること HCV の 感染の有無 年齢及び性別等 ) によるバニプレビルの血漿中薬物動態への影響を理解するのに有 用であった これらの解析結果は [ 項 ] で詳述する Viral dynamics モデル未治療及び既治療の日本人及び非日本人 HCV genotype 1 感染患者でのバニプレビルのウイルス反応を特徴付ける viral dynamicsモデルを構築した 本モデルは PEG-IFN/ リバビリンと併用でバニプレビルを投与した日本人患者での用量に対する SVR 率変化をシミュレーションするのに用いた 本モデルは 非日本人の未治療患者を対象とした8 日間バニプレビル単剤療法 (004 試験 ) 及び4 週間バニプレビル+PEG-IFN α-2a/ リバビリン併用療法 (007 試験 ) 非日本人の既治療患者を対象とした24 又は48 週間バニプレビル+PEG-IFN α-2a/ リバビリン併用療法 (009 試験 ) 日本人の既治療患者を対象とした4 週間バニプレビル+PEG-IFN α-2a/ リバビリン併用療法 (016 試験 ) 及び日本人の未治療患者を対象とした第 Ⅲ 相臨床試験 (043 試験 ) で得られた HCV genotype 1 感染患者集団を対象に様々な用法用量で投与した複数試験のデータを用いて構築した 最終的なモデルでは短期間のバニプレビル単剤療法及び長期間の PEG-IFN/ リバビリンとの併用療法 ( 日本人及び非日本人患者 ) の両方について 検討したバニプレビルの様々な用量及び投与期間で HCV 量減少の経過を説明することが可能である モデルに組み込んだ バニプレビルによる HCV 治療を含む主な過程を [ 図 2.7.2: 4] に示す この構造モデルは 既に確立された文献モデル [ 資料 5.4: 30] [ 資料 5.4: 31] [ 資料 5.4: 32] と類似した viral dynamicsモデルであった モデル構造の詳細は viral dynamicsモデル解析報告書を参照のこと [ 資料 : VDM] 未感染の細胞が HCV( 野生型又はバニプレビル耐性変異ウイルス ) に感染すると 新たなウイルスが感染細胞から産生され ( 野生型又は耐性変異ウイルス ) 他の未感染細胞へ感染し続ける可能性がある バニプレビルは感染細胞でのウイルス産生の阻害作用を有し 耐性変異ウイルスよりも野生型ウイルスに対して強い阻害作用を示す バニプレビルはこれらウイルスを除去し 体内から感染を消失させる また PEG-IFN/ リバビリンには PEG-IFN のウイルス産生に対する付加的阻害作用及びリバビリンのウイルス産生及び感染に対する付加的阻害作用があることが本モデルから示されており PEG-IFN 及びリバビリンの阻害作用は野生型と耐性変異ウイルスの間で異ならなかった 本モデルでは 感染された肝細胞からすべての野生型及び耐性変異ウイルスが除去されるということに基づいて SVR 到達を予測した つまり 患者がウイルス1 個未満かつ感染細胞 1 個未満という治癒閾値に達した時点で 患者は SVR に到達したとみなすこととした 本モデルでは 種々の患者集団 ( 例 ; 未治療対既治療 ) に対して PEG-IFN の治療効果を示すパラメータに異なる分布を用いた また 日本人対非日本人に対してバニプレビルの治療効果パラメータに異なる分布を用いた これは最も一般的な耐性発現の機序や被験者集団間の血漿中曝露量の違いがみられていることと一貫している

86 [ 資料 : VDM] 図 2.7.2: 4 Viral dynamics モデルによる HCV 感染 ウイルス産生 及びバニプレビルの効果の関係図 本モデルにより これらの試験で観察された初期のウイルス量の減少及び ( 得られた場合には ) 様々な用量 投与期間及び患者集団で認められた SVR 率を十分に表現することができた [ 資料 : VDM] また 本モデルにより 臨床試験で観察された HCV R の初期の速やかな減 少を野生型ウイルス産生の広範にわたる抑制に基づき予測した 耐性変異ウイルスはほとんどの 患者に存在しており その存在率は 1% 未満で極めて低いことが示された 本モデルではこれらの 耐性変異ウイルスが緩徐に除去され 治療終了前に治癒閾値に到達したこと (SVR の達成 ) 治 療終了前に耐性変異ウイルスを十分に除去できなかったこと ( 再発 ) 又は耐性変異ウイルスの継 続的な複製によりウイルス学的ブレークスルーに至ったことが示され 本モデルでの予測に基づ くこれらの患者の割合も臨床的に観察された値と概して一致した バニプレビルが感染細胞のウイルス産生を阻害する効果は 最大薬理効果 (E max ) モデル式で 示される投与量と関連付けられた 日本人 HCV genotype 1b 感染患者において モデルから得ら

87 れたバニプレビルの50% 有効用量 (ED 50 ; ウイルス産生抑制について最大効果の50% の効果が得られる用量 ) は 野生型ウイルスに対しては0.04 mg 主要な耐性変異ウイルスに対しては29 mg であった この ED 50 値に基づいて各用量でのウイルス産生抑制レベルを予測することが可能である [ 図 2.7.2: 4] 日本人患者の ED 50 値は非日本人患者の ED 50 値の約 1/3であり [ 項 ] で述べた日本人と非日本人間のバニプレビルの曝露量の差と矛盾しなかった また ある用量での日本人における効果は その約 3 倍の用量の非日本人における効果と類似することが示唆された Viral dynamicsモデルの解析結果は [ 項 ] 及び [ 項 ] で詳述する 全試験を通しての結果の比較と解析第 Ⅱ 相臨床試験を含めて臨床薬理試験は32 試験実施され 日本人及び非日本人の健康被験者 563 例及び HCV 感染患者 476 例にバニプレビルが投与された これらの臨床薬理試験で評価した各被験者集団でのバニプレビルの検討用量を [ 表 2.7.2: 5] にまとめた 本項では 試験間にわたる統合的評価について概説する 表 2.7.2: 5 日本人及び非日本人健康被験者及び HCV 感染患者を対象とした バニプレビルの検討用量 被験者集団 単回経口投与 反復経口投与 日本人健康被験者 40~1650 mg 800 mg q.d. 200~600 mg b.i.d. 750 mg を2 時間間隔で2 回又は3 回 日本人 HCV 感染患者 - 100~600 mg b.i.d. 非日本人健康被験者 10~1650 mg 100~1600 mg b.i.d. 非日本人 HCV 感染患者 - 25~700 mg b.i.d. 125~800 mg q.d. バニプレビルの臨床試験を通じて 日本人及び非日本人の健康被験者及び HCV 感染患者の様々な薬物動態パラメータの変動範囲を検討し 被験者集団内及び集団間での比較を行った バニプレビルの薬物動態特性は 日本人 HCV 感染患者対象の臨床用量 300 mg を中心に [ 項 ] で概説する 本項で述べる薬物動態結果は種々の製剤を用いた試験から得られているが 製剤の違いはバニプレビルの血漿中曝露量の有意な変動要因ではなかった [2.7.1 項 ] したがって 本項で示すバニプレビルの薬物動態特性は市販予定製剤においても同様であると考えられる HCV 感染の有無及び人種 ( 日本人又は非日本人 ) は バニプレビルの薬物動態に影響を及ぼす要因であり 本項では集団間の薬物動態の類似点と相違点を考察する バニプレビルの基本的な ADME 特性は被験者集団間で類似しているので 別の被験者集団を対象として実施した臨床試験で得られた薬物動態特性は適応対象となる患者集団にも外挿することができると考えた また

88 バニプレビルは PEG-IFN 及びリバビリンとの併用療法として投与されるが PEG-IFN 及びリバビリンの併用投与はバニプレビルの体内動態を変化させないことが示唆されている また バニプレビルの薬物動態と人口統計学的要因がバニプレビルの薬物動態に及ぼす影響を評価するために バニプレビルの臨床試験で収集したデータに基づき 全般的に以下の3つの評価を行った 1 第 Ⅰ 相及び第 Ⅱ 相臨床試験における人口統計学的要因 [ 年齢 性別 人種 ( 日本人 ) 肝機能 HCV 感染の有無 ] がバニプレビルの薬物動態に及ぼす影響評価 2 第 Ⅰ 相及び第 Ⅱ 相臨床試験の併合データに基づく 体重 BMI 年齢 性別 人種( 日本人 ) HCV 感染の有無等の因子を共変量として バニプレビルの血漿中曝露量への効果を評価した統合薬物動態解析 ( 臨床試験 19 試験の併合データを用いて統合薬物動態解析を実施し バニプレビルの薬物動態特性と内因性要因の影響を総括的に評価した )[ 資料 : COMP] [ 項 ] 3バニプレビルの典型的な薬物動態特性と薬物動態の被験者集団間差の機序を解釈するための PBPK モデル解析 [ 資料 : PBPK] [ 項 ] In vitro の生体試料及びトランスポーターを用いた試験で バニプレビルの in vivo 臨床薬物相互作用試験のための基本的な特性が得られた 実施された臨床薬物相互作用試験の考察及び併用薬の投与について考慮すべき事項を [ 項 ] に示した 内因性 / 外因性要因 ( 腎機能障害 肝機能障害 年齢 人種 性別 併用薬 ) がバニプレビルの薬物動態に及ぼす影響を評価するため バニプレビルの AUC の変化が変動許容区間として設定した (0.5, 3.0) の範囲内であれば臨床的に有意な薬物動態変化は起きていないこととした 変動許容区間の設定根拠に関しては [ 項 ] を参照のこと また バニプレビルが QTc 延長に与える影響も評価した バニプレビルの薬物動態プロファイル日本人及び非日本人被験者を対象に バニプレビルの薬物動態特性を複数の第 Ⅰ 相臨床試験で明らかにした 肝生検試験 2 試験 (029 及び048 試験 ) では 治療上意義がある用量でバニプレビルの肝臓中濃度を確認した また HCV 感染患者での薬物動態評価を非日本人を対象とした3 試験 ( 及び009 試験 ) 及び日本人を対象とした1 試験 (016 試験 ) で実施した 日本人 HCV 感染患者におけるバニプレビルの薬物動態 日本人 HCV 感染患者にバニプレビル 及び 600 mg b.i.d. を 28 日間投与した後の定常状態 でのバニプレビルの薬物動態結果を [ 表 2.7.2: 6] に要約する [ 資料 : P016]

89 表 2.7.2: 6 薬物動態パラメータ AUC 0-12hr (μm hr) C max (μm) C 12hr (nm) T max (hr) t 1/2 バニプレビル 及び 600 mg b.i.d. を経口投与後の定常状態 ( 第 28 日 ) での 日本人 HCV 感染患者の薬物動態パラメータの要約統計量 ( 空腹時 ) バニプレビル100 mg b.i.d. + PEG-IFN + リバビリン (N=5) 1.89 (1.13, 3.17) (0.398, 1.18) 36.8 (19.0, 71.2) 1.0 (0.5, 2.0) 4.1 (1.4) バニプレビル300 mg b.i.d. + PEG-IFN + リバビリン (N=4) 12.7 (7.12, 22.6) 4.78 (2.60, 8.79) 90.0 (43.0, 188) 1.5 (1.0, 3.0) 2.3 (0.8) バニプレビル600 mg b.i.d. + PEG-IFN + リバビリン (N=5) 39.6 (22.3, 70.6) 9.43 (5.47, 16.3) 221 (106, 463) 3.0 (2.0, 3.3) 1.6 (0.3) (hr) 自然対数変換値に対する混合効果モデルから得られた逆変換最小二乗平均及び95% 信頼区間 中央値 ( 範囲 ) 調和平均 (Pseudo SD) N=4: 1 例の患者で C 12hr が高値であったため t 1/2 及び AUC 0-12hr は算出できなかった 線形混合効果モデルから算出された平均二乗誤差 ( 残差 ) の平方根は AUC 0-12hr で0.447 C max で 倍すると被験者内変動係数の予測値が得られる [ 資料 : P016] [ 図 2.7.2: 5] に日本人 HCV 感染患者にバニプレビル300 mg を b.i.d. で投与した際のバニプレビルの平均血漿中濃度推移を示す [ 資料 : P016] これは本剤の適応患者集団に想定される臨床用量を投与したときの濃度推移に相当する 比較のために 日本人 HCV 感染患者 (016 試験 ) 日本人健康被験者 (013 試験 ) 非日本人 HCV 感染患者 (007 試験 ) 及び非日本人健康被験者 (002 試験 ) に600 mg のバニプレビルを b.i.d. で反復投与した際の典型的な平均血漿中濃度推移も [ 図 2.7.2: 6] に示す 日本人 HCV 感染患者 (016 試験 ) では バニプレビルは速やかに吸収され 約 1.5 時間 ( 範囲 : 1.0~3.0 時間 ) で C max に達した バニプレビルはその後二相性の低下を示し 平均 t 1/2 は2.3 時間 ( 範囲 :1.7~3.8 時間 ) であった バニプレビルの血漿中曝露量は 100~600 mg b.i.d. の用量範囲では用量比を上回って増加した また バニプレビルの薬物動態パラメータには中程度から大きな変動 [ 変動係数 (CV%): 約 60~110%] が認められた

90

91

92 その他の被験者集団におけるバニプレビルの薬物動態同じ用量でバニプレビルを経口投与した際 バニプレビルの血漿中曝露量は健康被験者より HCV 感染患者で顕著に高かった また 日本人であることはバニプレビルの薬物動態にとって影響要因と考えられ 日本人は非日本人よりも曝露量が高かった [ 図 2.7.2: 6] このような集団間の血漿中曝露量の違いは 他の用量のバニプレビルを単回又は反復投与した後も認められた したがって [ 図 2.7.2: 7] に示すように バニプレビルでは HCV 感染の有無及び人種 ( 日本人又は非日本人 ) によって 大きく4つの集団に分類することができる 図 2.7.2: 7 被験者集団とバニプレビルの血漿中曝露量の関係 全体として HCV 感染の有無と人種 ( 日本人又は非日本人 ) は バニプレビルの薬物動態に影 響を及ぼし HCV 感染患者の血漿中曝露量は健康被験者より約 2~4 倍高く また 日本人の血漿 中曝露量は非日本人より約 1~3 倍高かった その結果 [ 図 2.7.2: 6] に示すように 同じ用量での バニプレビルの血漿中曝露量は日本人 HCV 感染患者が最も高く 次いで非日本人 HCV 感染患者 が高く 非日本人健康被験者が最も低かった 統合薬物動態解析では 日本人の HCV 感染患者 におけるバニプレビルの血漿中曝露量は 100~600 mg b.i.d. の用量では非日本人の健康被験者に比 べて約 3~7 倍高いことが示唆された [ 資料 : COMP] 曝露量に違いはあるが 4 つの被験者集団それぞれから得られた血漿中濃度推移の様相は概して 類似していた [ 図 2.7.2: 6] 日本人 HCV 感染患者にバニプレビル 300 mg を b.i.d. で反復経口投与し た際 バニプレビルは速やかに吸収 (T max : 約 1.5 時間 ) された後 二相性の消失を示した 終末 相の平均 t 1/2 は 2.3 時間 ( 範囲 :1.7~3.8 時間 ) であった さらに バニプレビルの薬物動態パラメ ータには 個別の臨床試験及び統合薬物動態解析の結果から明らかなように 試験内及び試験間 に常に変動性が認められた 薬物動態検体を頻回採取して得られた実測値において バニプレビ

93 ルの血漿中曝露量の全体的な被験者間変動率 (%CV) は健康被験者で30~70% HCV 感染患者ではそれよりもわずかに高く30~110% の範囲であった 日本人を対象とした臨床試験で報告された被験者間変動は 非日本人と概して同程度であった バニプレビルの ADME の基本的な特性は 4つの被験者集団間で同じであると考えられる バニプレビルは腸及び肝臓で初回通過効果を受けて 全身循環へ至る 経口投与後 バニプレビルの大部分は肝臓に分布し 主に CYP3A で代謝された後 糞中に排出される バニプレビルはすべての被験者集団で 用量及び時間依存的な血漿中薬物動態を示した PBPK 解析により モデルを構成する既知の生理学及び病態生理学の違い 及び代謝酵素と肝取込みトランスポーターの発現レベルの若干の差を基に [ 資料 : PBPK] 被験者集団間におけるバニプレビルの血漿中曝露量の差が予測可能であることが示された 被験者集団間の比較に関する詳細を [ 項 ] 及び [ 項 ] に示し ヒトにおけるバニプレビルの ADME 特性は [ 項 ] で後述する これらの項では 他の被験者集団で認められた薬物動態の特性を本剤の適応患者集団に外挿可能であること また ある被験者集団で認められた内因性及び外因性要因に関連した相対的変動が 他の被験者集団でも同様に起こる可能性が高いことを裏付けている HCV 感染患者と健康被験者における薬物動態の比較 HCV 感染患者におけるバニプレビルの血漿中薬物動態を 非日本人患者を対象としたバニプレ ビル単剤での第 Ⅰ 相臨床試験 [ 資料 : P004] また日本人 [ 資料 : P016] 及び非日本人 [ 資料 : P007] [ 資料 : P009] を対象とした PEG-IFN α-2a 及びリバビリンと併用下で の第 Ⅱ 相臨床試験で評価した 第 Ⅰ 相臨床試験 007 及び 016 試験では 非高齢患者にバニプレビ ルを q.d. 又は b.i.d. で投与した際のバニプレビルの薬物動態を第 1 日及び第 28 日 ( 定常状態 ) で 評価した 予備的に日本人 HCV 感染患者 (016 試験 ) と日本人健康成人被験者 (013 試験 ) のバ ニプレビルの曝露量を試験間で比較したところ 100~600 mg b.i.d. 投与における定常状態でのバ ニプレビルの AUC 0-12hr は HCV 感染患者の方が健康被験者よりも高かった [ 付録 2.7.2: 4] 同様 に 非日本人の予備的な試験間の比較でも (002 及び 007 試験 ) バニプレビルを b.i.d. 投与した 際の HCV 感染患者のバニプレビルの曝露量は健康被験者よりも高かった [ 付録 2.7.2: 5] PEG-IFN 及びリバビリンの併用投与はバニプレビルの薬物動態に影響を及ぼさなかったことか ら [ 項 ] 単剤療法 [ 資料 : P004] 及び併用療法 [ 資料 : P007] [ 資料 : P009] [ 資料 : P016] から得られたバニプレビルの薬物動態パラメータを併合し 感染の有無 がバニプレビルの薬物動態に及ぼす影響を評価した [ 表 2.7.2: 7] に示すように バニプレビル単 回及び反復投与時の HCV 感染患者におけるバニプレビルの AUC は 健康被験者に比べて 2~4 倍 高かった 他の薬物動態パラメータ (C max 及び C 12hr ) も 同様の傾向が認められた [ 付録 2.7.2: 3] バニプレビルは時間依存的な薬物動態を示すため [ 項 ] HCV 感染がバニプレビルの 定常状態での曝露量に及ぼす影響も評価した HCV 感染患者と健康被験者との間の定常状態にお けるバニプレビルの血漿中曝露量の差を用量 600 mg のみで比較した結果は 単回投与と概して同 程度であった さらに バニプレビルの C max に認められた増加は AUC と同程度であった バニ

94 プレビルの血漿中濃度推移は HCV 感染患者と健康被験者の間で 時間推移の様相が変化しているというよりはむしろ 濃度推移が全体的に高いか低いかに起因していた [ 図 2.7.2: 6] 日本人及び非日本人の両方で HCV 感染患者と健康被験者のバニプレビルの血漿中曝露量の間に同程度の差が認められたことから HCV 感染時の病態生理学が HCV 感染患者において曝露量が高くなる根本的な要因であることが示唆された PBPKモデルを使用し HCV 感染がバニプレビルの血漿中曝露量に影響を及ぼす潜在的な基本的機序を検討した [ 資料 : PBPK] 文献中のデータから [ 表 2.7.2: 8] に概説したように HCV 感染患者の病態生理学によってバニプレビルの ADME が変化することが考えられる これらの重要な病態生理学的因子を PBPKモデルに組み込むと HCV 感染がバニプレビルの血漿中曝露量に及ぼす影響はモデルによる予測と観察された臨床データとで類似した よって ここで観察された曝露量の違いは 集団間における既知の病態生理学的因子の差によって十分に説明可能であると考える 総じて HCV 感染患者におけるバニプレビルの曝露量は健康被験者に比べて約 2~4 倍高かったが これは初回通過過程の変化に起因した 肝機能低下 ( 機能を有する肝臓量の減少 CYP3A 酵素活性及び肝取込み能の低下 ) によってバイオアベイラビリティが変化したことに起因している可能性が高い 表 2.7.2: 7 日 統合薬物動態解析で評価した HCV 感染患者における 又は 600 mg のバニ プレビルを単回及び反復経口投与した際の薬物動態パラメータ (AUC) に及ぼす影響 用量 (mg) 日本人患者 vs. 日本人健康被験者 非日本人患者 vs. 非日本人健康被験者 AUC N(n) GMR 90% N(n) GMR 90% 信頼区間信頼区間 第 1 日 100 4(4)vs. 10(10) 2.34 (1.69, 3.24) 300 4(4)vs. 27(51) 1.98 (1.31, 2.99) 600 4(4)vs. 33(43) 2.96 (1.83, 4.80) 7(7)vs. 12(12) 2.00 (1.28, 3.11) 定常状態 600 4(4)vs. 6(6) 3.17 (1.36, 7.41) 13(13)vs. 6(6) 4.12 (2.32, 7.30) 第 1 日の AUC 0- 及び定常状態の AUC 0-12hr N は被験者数 n は所見数 GMR: 最小二乗平均による幾何平均比 AUC 0-12hr : 該当なし [ 資料 : COMP] なお 他のパラメータの比較については [ 付録 2.7.2: 3] を参照のこと

95 比較 表 2.7.2: 8 HCV 感染患者対健康被験者 被験者集団間のバニプレビルの血漿中曝露量の差の根拠として PBPK 解析で検討した HCV 感染患者と健康被験者間の 解剖学的 生理的因子及び酵素発現量の違い ( 文献情報 ) PBPK モデルにおける変動パラメータ これらの集団の PK データが得られた臨床試験に含まれる性別 年齢 身長及び体重の分布 HCV 感染患者の機能的肝重量は非感染被験者の 81% まで減少 [ 資料 5.4: 33] [ 資料 5.4: 34] HCV 感染患者の CYP3A4 発現が非感染患者の 80% まで減少 [ 資料 5.4: 35] HCV 感染患者の肝取込みトランスポーター (OATP1B1 及び OATP1B3) の発現が非感染被験者の 67% まで減少 [ 資料 5.4: 36] 報告書に記載されたその他の肝動脈及び腎血流のわずかな変化 [ 資料 : PBPK] PBPKモデルで予測されたバニプレビルの AUC の幾何平均比非日本人 HCV 感染患者 / 非日本人健康被験者 : 3.1~3.9 日本人 HCV 感染患者 / 日本人健康被験者 : 2.5~12.6( シナリオ 1) 2.6~4.4( シナリオ 2) 統合薬物動態解析で認められた AUC の変化率 非日本人 HCV 感染患者 / 非日本人健康被験者 : 2.0~4.1 日本人 HCV 感染患者 / 日本人健康被験者 : 2.0~ 日本人被験者と非日本人被験者との間での薬物動態の比較 [ 図 2.7.2: 6] に示したように 反復投与後の日本人の血漿中バニプレビル濃度は 健康被験者及 び HCV 感染患者集団のいずれでも 同じ用量を投与した非日本人よりも高かった HCV 感染患者でバニプレビルの血漿中曝露量を試験間で予備的に比較した バニプレビルを 300 又は 600 mg b.i.d. で 28 日間投与した際 バニプレビルの血漿中曝露量は 第 1 日及び定常状態の いずれでも 日本人患者 [ 資料 : P016] の方が非日本人患者 [ 資料 : P007] よりも高か った [ 付録 2.7.2: 7] 同様に 日本人若年男性健康被験者と非日本人若年男性健康被験者の間でバ ニプレビルの血漿中曝露量を予備的に比較した バニプレビルを 又は 600 mg b.i.d. で投与 した際 定常状態でのバニプレビルの曝露量は日本人 [ 資料 : P013] の方が非日本人 [ 資料 : P002] より約 50% 高かった これらの予備的比較では 年齢や体重などの人口統計学的パラメータが交絡していた そのた め 日本人であることがバニプレビルの曝露量に及ぼす影響であることをより明確にするために 他の交絡因子を補正する多変量アプローチを用い 第 Ⅰ 相及び第 Ⅱ 相臨床試験の併合データによ る統合薬物動態解析を実施した [ 資料 : COMP] 及び 600 mg での血漿中 AUC の要 約統計量を [ 表 2.7.2: 9] に また 及び 600 mg 投与時のその他の薬物動態パラメータの要約 統計量を [ 付録 2.7.2: 6] に示す バニプレビルを単回及び反復投与した際の日本人 HCV 感染患者の AUC は非日本人患者の 1.72~3.12 倍 日本人健康被験者の AUC は非日本人健康被験者の 1.22~ 2.23 倍であった さらに C max でみられた増加は AUC の増加と類似していた これは 日本人と 非日本人集団間でバニプレビル血漿中濃度の時間推移の様相が変化したのではなく その濃度推 移が高いか低いかによる違いであることと一貫した結果であった [ 図 2.7.2: 6]

96 人種 ( 日本人又は非日本人 ) がバニプレビルの曝露量に及ぼす影響を PBPK モデルを用いて更に詳しく検討した [ 資料 : PBPK] これらの解析では [ 表 2.7.2: 10] に示したような日本人と非日本人の解剖学的及び生理的な内因性因子の差をモデルに組み込んだ 日本人と非日本人の間の CYP3A4 P-gp( 排出トランスポーター ) 及び OATP1B( 取込みトランスポーター ) の発現レベルの違いについても考慮した CYP3A4の発現レベルに差がないこと [ 資料 5.4: 37] 及びアジア人の P-gp の発現レベルが非アジア人よりも高い可能性があること [ 資料 5.4: 38] を報告した文献の情報を基に 2つのシナリオを検証した シナリオ1では解剖学的及び生理的因子 ( 蛋白の発現レベルは因子として含めない ) の差を反映した シナリオ2では シナリオ1に日本人の排出トランスポーターの相対発現レベルが高いことを因子として組み込んだ [ 表 2.7.2: 10] いずれのシナリオでも概して同じ結果が得られ 総じて PBPK モデルの解析結果から 日本人のバニプレビルの曝露量が非日本人よりも高かったことが集団間で既知の解剖学的及び生理的因子の差と一貫することが示された 排出トランスポーターの発現レベルの差も一因となりうるが 本解析結果からは その寄与は解剖学的や生理的因子の差に比べて小さいことが示唆された PBPK モデル解析による評価で日本人及び非日本人間の ADME 過程 ( 肝臓への取込み 消化管への排出及び CYP3A 代謝 ) における差が解析結果に大きく影響しなかったことは 全体の曝露量の差があっても 両集団の薬物動態結果を横断的に解釈できることを裏付けている つまり 第 Ⅰ 相臨床試験でいずれかの集団で認められた内因性及び外因性要因による影響は 日本人及び非日本人の両集団で同様の影響があるものと考えられる 全体として これらの結果から 日本人でバニプレビルの血漿中曝露量が非日本人に比べて1 ~3 倍高いことは 人種的な差というよりも 初回通過過程の差に起因している可能性が高い つまり 集団間の解剖学的や生理的因子 ( 例 体重及び肝臓の大きさ ) の違いにより生じるバイオアベイラビリティの変動に主として起因している可能性が高いことが示唆される 表 2.7.2: 9 日 バニプレビル 又は 600 mg を単回及び反復経口投与した際の統合薬物動態 解析に基づくバニプレビルの血漿中薬物動態パラメータ (AUC) に及ぼす人種の影響 用量 (mg) 日本人患者 vs. 非日本人患者 日本人健康被験者 vs. 非日本人健康被験者 AUC N(n) GMR 90% N(n) GMR 90% 信頼区間信頼区間 第 1 日 (10)vs. 42(65) 1.22 (0.96, 1.55) (51)vs. 72(88) 1.70 (1.31, 2.20) 600 4(4)vs. 7(7) 3.12 (1.64, 5.95) 33(43)vs. 75(128) 1.62 (1.29, 2.02) 定常状態 600 4(4)vs. 13(13) 1.72 (0.90, 3.28) 6(6)vs. 6(6) 2.23 (1.13, 4.39) 第 1 日の AUC 0- 及び定常状態の AUC 0-12hr N は被験者数 n は所見数 GMR: 最小二乗による幾何平均比 AUC 0-12hr : 該当なし [ 資料 : COMP] なお 他のパラメータの比較については [ 付録 2.7.2: 6] を参照のこと

97 比較 表 2.7.2: 10 日本人対非日本人の健康被験者 : シナリオ 1 日本人対非日本人の健康被験者 : シナリオ 2 被験者集団間のバニプレビルの血漿中曝露量の差の根拠として PBPK 解析で検討した日本人と非日本人間の 解剖学的 生理的因子及び酵素発現量の違い ( 文献情報 ) PBPK モデルにおける変動パラメータ これらの集団の PKデータが得られた臨床試験に含まれる性別 年齢 身長及び体重の分布 日本人[ 資料 5.4: 39] 及び非日本人 [ 資料 5.4: 40] による欧米人について PK-Sim で報告された解剖学的及び生理的因子の差 日本人の肝臓の大きさが非日本人と比べ小さいこと ( 体格の差を含めた場合は非日本人の81%; 同じ体重として調整した場合は 94%) シナリオ1について上述した因子と同じ 日本人の排出トランスポーターのレベルが非日本人より3.7 倍高い PBPKモデルで予測されたバニプレビルの AUC の幾何平均比日本人 / 非日本人 ( 健康被験者 ): 1.6~2.4 日本人 / 非日本人 (HCV 感染患者 ): 1.7~7.7 日本人 / 非日本人 ( 健康被験者 ): 1.3~1.9 日本人 / 非日本人 (HCV 感染患者 ): 1.5~2.2( 定常状態 ) 統合薬物動態解析で認められた AUC の変化率 日本人 / 非日本人 ( 健康被験者 ): 1.2~2.2 日本人 / 非日本人 (HCV 感染患者 ): 1.7~3.1 日本人 / 非日本人 ( 健康被験者 ): 1.2~2.2 日本人 / 非日本人 (HCV 感染患者 ): 1.7~ ADME プロファイル 吸収 バニプレビルの溶解性及び透過性はいずれも低い [ 項 ] 日本人患者にバニプレビル 300 mg を b.i.d, で空腹時経口投与した際 バニプレビルの経口吸収は比較的速やかで 投与後約 1.5 時間 ( 中央値 )( 範囲 :1.0~3.0 時間 ) で最高血漿中濃度に到達した バニプレビルの吸収率は高いが ( 64%)[ 資料 : P012] 絶対バイオアベイラビリティ は低く 初回通過時の腸及び / 又は肝臓の代謝並びに肝臓への取込みによる消失率が高いことが その一因である可能性が高い 非日本人健康被験者におけるバニプレビルの絶対経口バイオアベ イラビリティは 用量 100 mg で 7.9%(90% 信頼区間 :6.3~9.8%) 600 mg で 33.0%(90% 信頼区 間 :26.8~40.7%) であった [ 資料 : P015] 日本人 HCV 感染患者の血漿中曝露量は非日本 人健康被験者に比べて高く 約 3~7 倍に相当した これらの被験者集団間において 薬物濃度の 時間推移の様相は変化しておらず その違いは全体的な濃度推移が高いか低いかであり バイオ アベイラビリティの変化に起因することが示唆された PBPK モデル [ 項 ] から この増 加は日本人集団における解剖学的及び生理的因子の差 ( 例 体重及び肝臓の大きさ ) 並びに感染 の有無に関連した差 ( 例 : 肝血流及び CYP3A 活性 ) によって説明されている バニプレビルの血漿中曝露量は食事の影響によりわずかに増加したが 臨床的に有意な変化で はなかった 本剤の推奨用量 300 mg でバニプレビルを日本人健康被験者に標準的な和朝食摂取下 で単回経口投与すると AUC 0- 及び C max が空腹時と比較してそれぞれ 34% 及び 47% 上昇したが

98 T max に対する影響は認められなかった [ 項 ] 統合薬物動態解析では 食事により用量 300 mg 及び600 mg のバニプレビルの AUC 0- が約 20~30% 増加することが示されたが C max には一貫した有意な影響は認められなかった [ 項 ] 食事の影響によるバニプレビルの血漿中曝露量の変動は臨床的に有意な変動を判断するための変動許容区間 (0.5, 3.0) の範囲内であり 臨床的に重要な変動ではなかった 分布及び蛋白結合 In vitro 試験で バニプレビルの血漿蛋白結合率は高く ( 約 97~98%) 0.1~10 μmの範囲で濃度に依存しないことが示された また バニプレビルの血液 / 血漿濃度比は0.8で 赤血球と選択的に結合しにくいことが示唆された バニプレビルを300 mg b.i.d. で日本人 HCV 感染患者に経口投与した際 見かけの分布容積 (V d /F) の平均は107 L であった 非日本人健康被験者の静脈内投与の結果より [ 資料 : P015] バニプレビル100 及び600 mg を経口投与した際のバニプレビルの分布容積 (V d ) は ノンコンパートメント解析によって42 L 及び24 Lと算出された 600 mg 投与時の V d の方が小さかったのは 肝取込みが飽和したためと考えられた しかし このノンコンパートメント解析で得られた V d が OATP を介した肝への能動的な取込み輸送に関連した分布容積を正確に反映している可能性は低い ラット イヌ及びサルにおいて バニプレビルは HCV 感染治療の標的臓器である肝臓によく分布した 5 mg/kg でバニプレビルを経口投与した際の血漿中 AUC 0- に対する肝臓中 AUC 0- の比はこれらの動物種でそれぞれ> 及び455であった [ 項 ] また ラットの試験では 血漿中濃度の増加による肝臓中濃度 / 血漿中濃度比の低下が認められ バニプレビルの肝取込みの飽和が示された [ 項 ] 非日本人 HCV genotype 1 感染患者による CNB 及び F での検査の結果 [ 資料 : P029][ 資料 : P048] 肝臓中のバニプレビルの濃度はいずれの採取時点でも血漿中濃度に比べ顕著に高く バニプレビルを600 mg b.i.d. で7 日間 ( 第 7 日は q.d.) 反復経口投与した後の AUC 0-12hr を基に算出した肝臓 - 血漿間分配率 (K p, Liver ) は264であった [ 図 2.7.2: 8] このように高い分配率が示されたことは V d が約 450 L 超えると予測されたことと一致していた 肝臓の終末相 t 1/2 は17.6 時間と血漿中の値の約 3 倍であった [ 資料 : P048] さらに 経口投与したバニプレビルの大部分 ( 約 84%) が有効性の標的臓器である肝臓に分布すると推測されたことは バニプレビルの良好な吸収を示したバニプレビルの [ 14 C] 標識体を投与したヒト ADME 試験 [ 資料 : P012] の結果と一致していた [ 項 ] [2.6.4 項 ]

99 [ 資料 : P048] 図 2.7.2: 8 非日本人 HCV 感染患者にバニプレビルを 600 mg b.i.d. で 7 日間 ( 第 7 日は q.d.) 反復経口投与した際のバニプレビルの血漿中及び肝臓中濃度推移 (μm 算術平均 ) 代謝バニプレビルは代謝 主に CYP3A による酸化型代謝物の生成によって消失する [ 資料 : P012] In vivo 及び in vitro でのバニプレビルの推定代謝経路を [ 図 2.7.2: 9] に示す 酸化型代謝物 M10がバニプレビルの主要代謝物であるが 糞中に回収されたのは総放射能の19.7% であった 残りの代謝物の放射能回収率はいずれも10% 未満であった また 腸内細菌の還元代謝による加水分解物 (M14) も生成された [ 項 ] 糞中に回収された酸化型代謝物は吸収された薬物に由来しており 肝臓及び / 又は腸で代謝されて生成した可能性が高い ヒト血漿中では 代謝物は認められなかった

100

101 定常状態健康被験者にバニプレビルを b.i.d. で投与した際 概して第 7 日までに定常状態に到達した [ 資料 : P002][ 資料 : P013] 非日本人 HCV 感染患者にバニプレビルを反復経口投与した際の C trough は第 7 日まで徐々に上昇し その後低下し 投与開始後約 2 週間で定常状態に達した [ 資料 : P009] [ 図 2.7.2: 10] mg MK-7009 Plasma Concentration (nm) Week MK-7009 Plasma Concentration (nm) mg, Regimen mg, Regimen mg, Regimen Week [ 資料 : P009] 図 2.7.2: 10 非日本人 HCV 感染患者にバニプレビルを 300 mg b.i.d. ( 上図 ) 及び 600 mg b.i.d. ( 下図 ) で反復経口投与した際のバニプレビルの C trough 推移 患者にバニプレビル 300 mg b.i.d. と PEG-IFN α-2a 及びリバビリンを 48 週間併用投与した 処置 1 の患者にはバニプレビル 600 mg b.i.d. と PEG-IFN α-2a 及びリバビリンを 24 週間併用投与した また 処置 2 の患者にはバニプレビル 600 mg b.i.d. と PEG-IFN α-2a 及びリバビリンを 24 週間併用投与した後 プラセボと PEG-IFN α-2a 及びリバビリンを 24 週間併用投与した 処置 4 の患者にはバニプレビル 600 mg b.i.d. と PEG-IFN α-2a 及びリバビリンを 48 週間併用投与した

102 HCV 感染患者における C trough 推移にみられたこの二相性の傾向は バニプレビル療法を開始して1 週間で肝臓中の野生型ウイルスが速やかに減少し HCV 感染患者の肝機能が改善されたことに起因すると考えられる さらに 第 7 日の平均の C trough 値は定常状態の値より約 2~4 倍高かったが 投与開始直後の2 週間に異常な臨床所見は認められなかった この二相性の傾向は日本人 HCV 感染患者には認められていないが 日本人 HCV 感染患者を対象とした試験では投与開始後 7~28 日の間で C trough を観測する採取スケジュールとしていなかったため この二相性の傾向が認められなかった可能性がある 第 Ⅲ 相臨床試験で良好な有効性及び安全性の結果が得られたことは C trough の一過性の上昇は臨床的に有意な変動ではなかったことを示している AUC 及び C max に基づく反復投与によるバニプレビルの累積係数は約 1.3~1.9であった 日本人 HCV 感染患者にバニプレビルを300 mg b.i.d. で経口投与した際 バニプレビルの定常状態での AUC 0-12hr C max 及び C trough はそれぞれ12.7 μm hr 4.78 μm 及び85.5 nmであった [ 資料 : P016] 時間依存性比が1であれば反復投与時の薬物動態に時間依存性の変化がないことを示す線形比 (AUC 0-12hr,ss /AUC 0-,day1 ) を用い 反復投与時の薬物動態を評価した バニプレビルの薬物動態には反復投与に伴う時間依存性の変化が認められたため 単回投与後の薬物動態プロファイルに基づいて反復投与後の定常状態における薬物動態を予測することはできない 日本人 HCV 感染患者に100~ 600 mg の用量範囲で b.i.d. 投与した際 [ 資料 : P016] の線形比は約 1.7であり この値は健康被験者で観測された線形比と同等であった このことから 日本人健康成人と日本人 HCV 感染患者では反復投与により同程度の時間依存性の薬物動態変化を示すことが明らかとなった バニプレビルで認められた時間依存性の薬物動態変化の一因として CYP3A の時間依存的自己阻害の寄与が考えられる また 反復投与時の初回投与後で単回投与後に相当する AUC 0- が十分に評価できない場合 予測される時間依存的な薬物動態の変動の大きさに影響すると考えられる 用量比例性 バニプレビルの血漿中曝露量は用量比を超えて増加した これは肝臓の取込み過程の飽和及び / 又は初回通過による消失の阻害に起因する可能性が高い 日本人 [ 資料 : P008][ 資料 : P013] 及び非日本人 [ 資料 : P002] の健康被験者において 40~1000 mg を単回投与 後及び 100~800 mg を反復投与後で用量比例性を評価した バニプレビルの AUC 又は C max の用 量比例性の予備的評価は 勾配 β が 1 であることが完全な用量比例性に等しいとするパワーモデ ル (AUC 又は C max =A 用量 β ) を用いて実施した バニプレビルを単回経口投与した日本人健康 被験者 [ 資料 : P008] において パワーモデルから得られた勾配 (95% 信頼区間 ) は AUC 0- が 1.89(1.81, 1.97) C max が 1.89(1.80, 1.99)[ 図 2.7.2: 11] であり 血漿中曝露量が用量比を超えて 増加することが示された 同様に 後期第 Ⅰ 相臨床試験 (004 試験 ) 第 Ⅱ 相臨床試験 ( 及び 016 試験 ) で得られた HCV 感染患者のバニプレビルの血漿中曝露量も 臨床的に有意な用量 範囲 (25~700 mg b.i.d.) にわたり 用量比を上回って増加することが示された

103 用量補正したバニプレビルの血漿濃度推移はバニプレビルの血漿中曝露量が用量依存的に増加 することを示したが 終末期消失相の濃度推移勾配はすべての用量で同程度であった [ 資料 : P008] 図 2.7.2: 11 健康若年日本人男性被験者 (N=6/ 各用量 ) に 40~1000 mg のバニプレビルを 空腹時単回投与した際の AUC 0- (nm hr)( 左図 ) 及び C max (nm)( 右図 ) の用量比例性の評価 内因性要因の評価バニプレビルの血漿中曝露量は健康被験者よりも HCV 感染患者 また非日本人よりも日本人の方が高く これらの比較の詳細は [ 項 ] に記載した 本項では 内因性要因のバニプレビルの血漿中曝露量への影響に関して 各臨床試験から得られた結果 統合薬物動態解析及び PBPK モデル解析の結果を総合的に検討している 概して バニプレビルの血漿中曝露量に対する影響は変動許容区間 (0.5, 3.0) の範囲内で 臨床的に有意な変動ではなかった 薬物動態に関する変動許容区間の検討については [ 項 ] を参照のこと 第 Ⅱ 相及び第 Ⅲ 相臨床試験での種々の背景因子を有する被験者による有効性及び安全性の評価 [ 項 ] [ 項 ] は 薬物動態変動要因を伴う環境下及び特別な患者集団の推奨用量の適切性を補完した 全体として 内因性要因の面から バニプレビルの投与に対して特に注意喚起すべき事項はなかったが 以下の点に関しては注意して投与する必要がある 165 歳以上の患者及び中等度肝機能障害患者にはバニプレビルを慎重に投与する 2 重度肝機能障害患者への投与は避ける [ 項 ] [ 項 ] これらの注意喚起事項は 安全性に関連する直接的な臨床データに基づいて設定したものではない これらの集団では 臨床での安全性データが十分に得られておらず バニプレビルの血漿中曝露量が大きく増加する可能性が予測されることから 投与に際し 注意すべきと考えられる

104 年齢バニプレビルの薬物動態に及ぼす年齢の影響を評価した第 Ⅰ 相臨床試験データ 統合薬物動態解析及び PBPKモデル解析により 年齢によるバニプレビルの血漿中曝露量の変化は変動許容区間 (0.5, 3.0) の範囲内であり 臨床的に有意ではない変化であることが示唆されている 高齢者での生理的機能の低下や臨床試験で 70 歳を超える HCV 感染患者への投与経験が無いことから 65 歳以上の患者へはバニプレビルは慎重投与すべきである 健康非高齢男女及び健康高齢男女にバニプレビル (200~600 mg) を単回経口投与した際の薬物動態を比較したところ 健康高齢者の血漿中曝露量は 健康非高齢者よりも高いことが示された [ 表 2.7.2: 11] 全体として C max に関しても同様の傾向が認められたが T max 及び t 1/2 はこれら集団間で同程度であった 表 2.7.2: 11 日本人 (013 試験 ) 及び非日本人 (003 試験 ) の健康男女にバニプレビルを 200~600 mg の用量で単回経口投与した際の AUC 0- の年齢群間での比較 高齢者 非高齢者 幾何平均比 人種用量 (90% 信頼区間 ) N 年齢範囲 N 年齢範囲 ( 高齢者 / 非高齢者 ) 日本人 200 mg (1.01, 2.96) 日本人 600 mg (1.18, 3.46) 非日本人 240 mg (1.96, 4.49) [ 資料 : P003] [ 資料 : P013] 健康高齢者 10 例 ( 年齢範囲 :65~76 歳 ) 及び非高齢患者のデータを含む薬物動態データの統合薬物動態解析 [ 資料 : COMP] では 年齢と AUC の間に統計学的に有意な正の相関が認められた 100~600 mg の用量では 年齢が 10 歳増えるごとに ( 例 :55 歳と 65 歳 ) バニプレビルの血漿中曝露量は約 7~17% 増加すると予測された [ 付録 2.7.2: 8] したがって 70 歳の HCV 感染患者でのバニプレビルの AUC 及び C max は 後期第 Ⅱ 相臨床試験 (016 試験 ) で中年の日本人 HCV 感染患者 ( 中央値 56 歳 ) にバニプレビルを 300 mg b.i.d. で経口投与した際と比較し 17~30% 増加すると予測された 年齢の増加に伴い バニプレビルの血漿中曝露量が増加することは 年齢により層別化した比較で明確に示された [ 図 2.7.2: 12] 若年被験者(46 歳未満 ) と中年被験者 (46 ~64 歳 ) のバニプレビルの薬物動態パラメータには統計学的な差異は認められず 変動許容区間の範囲内に入る臨床的に有意な差ではなかった 高齢被験者 (65~76 歳 ) の血漿中曝露量は中年被験者よりも約 1.5~2 倍高かったが この増加は一貫して変動許容区間 (0.5, 3.0) の範囲内であり 臨床的に有意な差ではなかった 以上 薬物動態からは年齢による用量調整の必要性は示されなかった

105 バニプレビルの血漿中曝露量に対する年齢の影響は PBPK モデル解析でも検討した 統合薬物動態解析結果と同様に 中年及び若年日本人被験者間での血漿中曝露量の差異はわずかであると予測されたが 年齢による既知の解剖学的 生理学的 及び発現的差異に基づき 高齢被験者では若年被験者より血漿中曝露量が約 50~60% 増加すると予測された このように高齢者では バニプレビルの薬物濃度は上昇すると推測されるが その上昇の主たる要因は肝臓の大きさである可能性が高く 高齢者の肝臓の大きさは若年被験者の約 82% である [ 資料 : PBPK] 有効性及び安全性に関する年齢によるサブグループ解析についてはそれぞれ [ 項 ] 及び [ 項 ] に要約した 第 Ⅲ 相臨床試験でバニプレビルを投与した患者数は 65 歳未満の患者 233 例に対し 65 歳以上 70 歳以下の患者は 55 例と異なっており これら年齢群での違いを 有効性及び安全性に関する第 Ⅲ 相臨床試験結果のサブグループ解析によって結論付けるのは困難であった 高齢者での生理的機能の低下を考慮すると 65 歳以上の患者へはバニプレビルは投与には注意を要すると考えられる なお 第 Ⅱ 相 / 第 Ⅲ 相臨床試験では若年患者と反応性に差があるかどうかを確認することを目的とした 70 歳を超える患者の組入れは行っていない これらのことから 年齢に対し特定の用量調整は不要であるが 65 歳以上の患者へはバニプレビルを慎重に投与すべきである [ 資料 : COMP] 図 2.7.2: 12 若年 (45 歳以下 ) 中年 (46~64 歳 ) 及び高齢 (65~76 歳 ) 被験者に バニプレビルを投与した際のバニプレビルの AUC に対する年齢の影響 性別 バニプレビルの薬物動態に対する性別による影響は 日本人 [ 資料 : P013] 及び非日本人

ピルシカイニド塩酸塩カプセル 50mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにピルジカイニド塩酸塩水和物は Vaughan Williams らの分類のクラスⅠCに属し 心筋の Na チャンネル抑制作用により抗不整脈作用を示す また 消化管から速やかに

ピルシカイニド塩酸塩カプセル 50mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにピルジカイニド塩酸塩水和物は Vaughan Williams らの分類のクラスⅠCに属し 心筋の Na チャンネル抑制作用により抗不整脈作用を示す また 消化管から速やかに ピルシカイニド塩酸塩カプセル 50mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにピルジカイニド塩酸塩水和物は Vaughan Williams らの分類のクラスⅠCに属し 心筋の Na チャンネル抑制作用により抗不整脈作用を示す また 消化管から速やかに吸収され 体内でもほとんど代謝を受けない頻脈性不整脈 ( 心室性 ) に優れた有効性をもつ不整脈治療剤である

More information

オクノベル錠 150 mg オクノベル錠 300 mg オクノベル内用懸濁液 6% 2.1 第 2 部目次 ノーベルファーマ株式会社

オクノベル錠 150 mg オクノベル錠 300 mg オクノベル内用懸濁液 6% 2.1 第 2 部目次 ノーベルファーマ株式会社 オクノベル錠 150 mg オクノベル錠 300 mg オクノベル内用懸濁液 6% 2.1 第 2 部目次 ノーベルファーマ株式会社 Page 2 2.1 CTD の目次 ( 第 2 部から第 5 部 ) 第 2 部 :CTD の概要 ( サマリー ) 2.1 CTD の目次 ( 第 2 部から第 5 部 ) 2.2 諸言 2.3 品質に関する概括資料 2.3.I 諸言 2.3.S 原薬 ( オクスカルバゼピン,

More information

ータについては Table 3 に示した 両製剤とも投与後血漿中ロスバスタチン濃度が上昇し 試験製剤で 4.7±.7 時間 標準製剤で 4.6±1. 時間に Tmaxに達した また Cmaxは試験製剤で 6.3±3.13 標準製剤で 6.8±2.49 であった AUCt は試験製剤で 62.24±2

ータについては Table 3 に示した 両製剤とも投与後血漿中ロスバスタチン濃度が上昇し 試験製剤で 4.7±.7 時間 標準製剤で 4.6±1. 時間に Tmaxに達した また Cmaxは試験製剤で 6.3±3.13 標準製剤で 6.8±2.49 であった AUCt は試験製剤で 62.24±2 ロスバスタチン錠 mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロスバスタチンは HMG-CoA 還元酵素を競合的に阻害することにより HMG-CoA のメバロン酸への変更を減少させ コレステロール生合成における早期の律速段階を抑制する高コレステロール血症治療剤である 今回 ロスバスタチン錠 mg TCK とクレストール 錠 mg の生物学的同等性を検討するため

More information

シプロフロキサシン錠 100mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにシプロフロキサシン塩酸塩は グラム陽性菌 ( ブドウ球菌 レンサ球菌など ) や緑膿菌を含むグラム陰性菌 ( 大腸菌 肺炎球菌など ) に強い抗菌力を示すように広い抗菌スペクトルを

シプロフロキサシン錠 100mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにシプロフロキサシン塩酸塩は グラム陽性菌 ( ブドウ球菌 レンサ球菌など ) や緑膿菌を含むグラム陰性菌 ( 大腸菌 肺炎球菌など ) に強い抗菌力を示すように広い抗菌スペクトルを シプロフロキサシン錠 mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにシプロフロキサシン塩酸塩は グラム陽性菌 ( ブドウ球菌 レンサ球菌など ) や緑膿菌を含むグラム陰性菌 ( 大腸菌 肺炎球菌など ) に強い抗菌力を示すように広い抗菌スペクトルを有し 上気道感染症 尿路感染症 皮膚感染症などに有効なニューキノロン系の合成抗菌剤である シプロキサン 錠

More information

ロペラミド塩酸塩カプセル 1mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロペラミド塩酸塩は 腸管に選択的に作用して 腸管蠕動運動を抑制し また腸管内の水分 電解質の分泌を抑制して吸収を促進することにより下痢症に効果を示す止瀉剤である ロペミン カプセル

ロペラミド塩酸塩カプセル 1mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロペラミド塩酸塩は 腸管に選択的に作用して 腸管蠕動運動を抑制し また腸管内の水分 電解質の分泌を抑制して吸収を促進することにより下痢症に効果を示す止瀉剤である ロペミン カプセル ロペラミド塩酸塩カプセル 1mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロペラミド塩酸塩は 腸管に選択的に作用して 腸管蠕動運動を抑制し また腸管内の水分 電解質の分泌を抑制して吸収を促進することにより下痢症に効果を示す止瀉剤である ロペミン カプセル 1mg は 1 カプセル中ロペラミド塩酸塩 1 mg を含有し消化管から吸収されて作用を発現する このことから

More information

目次 生物薬剤学試験及び関連する分析法 背景及び概観 製剤開発過程 バイオアベイラビリティ メマンチン塩酸塩の絶対バイオアベイラビリティ メマン

目次 生物薬剤学試験及び関連する分析法 背景及び概観 製剤開発過程 バイオアベイラビリティ メマンチン塩酸塩の絶対バイオアベイラビリティ メマン メマリー錠 5 mg メマリー錠 10 mg メマリー錠 20 mg ( メマンチン塩酸塩 ) CTD 第 2 部 CTD の概要 2.7 臨床概要 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 第一三共株式会社 1 M2-GD-4-9912 目次 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法...6 2.7.1.1 背景及び概観...6 2.7.1.1.1 製剤開発過程...6 2.7.1.1.2

More information

3. 安全性本治験において治験薬が投与された 48 例中 1 例 (14 件 ) に有害事象が認められた いずれの有害事象も治験薬との関連性は あり と判定されたが いずれも軽度 で処置の必要はなく 追跡検査で回復を確認した また 死亡 その他の重篤な有害事象が認められなか ったことから 安全性に問

3. 安全性本治験において治験薬が投与された 48 例中 1 例 (14 件 ) に有害事象が認められた いずれの有害事象も治験薬との関連性は あり と判定されたが いずれも軽度 で処置の必要はなく 追跡検査で回復を確認した また 死亡 その他の重篤な有害事象が認められなか ったことから 安全性に問 フェキソフェナジン塩酸塩錠 6mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにフェキソフェナジン塩酸塩は 第二世代抗ヒスタミン薬の一つであり 抗原抗体反応に伴って起こる肥満細胞からのヒスタミンなどのケミカルメディエーターの遊離を抑制すると共に ヒスタミンの H1 作用に拮抗することにより アレルギー症状を緩和する 今回 フェキソフェナジン塩酸塩錠 6mg

More information

あった AUCtはで ± ng hr/ml で ± ng hr/ml であった 2. バイオアベイラビリティの比較およびの薬物動態パラメータにおける分散分析の結果を Table 4 に示した また 得られた AUCtおよび Cmaxについてとの対数値

あった AUCtはで ± ng hr/ml で ± ng hr/ml であった 2. バイオアベイラビリティの比較およびの薬物動態パラメータにおける分散分析の結果を Table 4 に示した また 得られた AUCtおよび Cmaxについてとの対数値 モンテルカストチュアブル錠 5mg TCK の生物学的同等性試験 ( 口中溶解後 水なし投与 ) バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにモンテルカストナトリウムは アレルギーのメディエーターの 1 つであるロイコトリエン (LT) の受容体の内 cyslt1 受容体を遮断する抗アレルギー薬である 今回 モンテルカストチュアブル錠 5mg TCK とキプレス チュアブル錠 5mg の生物学的同等性を検討するため

More information

TDM研究 Vol.26 No.2

TDM研究 Vol.26 No.2 測定した また Scrは酵素法にて測定し その参考基 r =0.575 p

More information

後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン

後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン AUC (ng hr/ml) C max (ng/ml) 333.47 70.72 324.49 66.82 46.28 11.53 45.61 13.44 AUC - C max 出典 : 厚生労働省医薬食品局審査管理課長通知より抜粋 ( 別添 ) 後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン 目 次 第 1 章緒言第 2 章用語第 3 章試験 A. 経口通常製剤及び腸溶性製剤 Ⅰ. 標準製剤と試験製剤

More information

<4D F736F F F696E74202D D95698EBF B C8B4B8A698E8E8CB181698D828BB4816A44325F D9770>

<4D F736F F F696E74202D D95698EBF B C8B4B8A698E8E8CB181698D828BB4816A44325F D9770> 第 10 回医薬品品質フォーラムシンポジウム生物学的同等性試験ガイドラインの改訂に向けて 医薬品品質フォーラム溶出試験 WG での議論から - 規格試験としての溶出試験 製薬協製剤研究部会アステラス製薬製剤研究所高橋豊 1 はじめに 議論に至った背景 溶出試験の規格試験設定については 各社が個別に当局と相談して設定しているが レビューアにより対応が異なるケースがある BE ガイドラインに関する議論から派生した課題も含めて

More information

審査報告 (1) 別紙 平成 29 年 4 月 3 日 本申請において 申請者が提出した資料及び医薬品医療機器総合機構における審査の概略等は 以下 のとおりである 申請品目 [ 販売名 ] ジャドニュ顆粒分包 90 mg 同顆粒分包 360 mg [ 一般名 ] デフェラシロクス [ 申請者 ] ノ

審査報告 (1) 別紙 平成 29 年 4 月 3 日 本申請において 申請者が提出した資料及び医薬品医療機器総合機構における審査の概略等は 以下 のとおりである 申請品目 [ 販売名 ] ジャドニュ顆粒分包 90 mg 同顆粒分包 360 mg [ 一般名 ] デフェラシロクス [ 申請者 ] ノ 審査報告書 平成 29 年 5 月 17 日 独立行政法人医薬品医療機器総合機構 る 承認申請のあった下記の医薬品にかかる医薬品医療機器総合機構での審査結果は 以下のとおりであ 記 [ 販売名 ] ジャドニュ顆粒分包 90 mg 同顆粒分包 360 mg [ 一般名 ] デフェラシロクス [ 申請者 ] ノバルティスファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 28 年 7 月 28 日 [ 剤形 含量

More information

Vol. 36, Special Issue, S 3 S 18 (2015) PK Phase I Introduction to Pharmacokinetic Analysis Focus on Phase I Study 1 2 Kazuro Ikawa 1 and Jun Tanaka 2

Vol. 36, Special Issue, S 3 S 18 (2015) PK Phase I Introduction to Pharmacokinetic Analysis Focus on Phase I Study 1 2 Kazuro Ikawa 1 and Jun Tanaka 2 Vol. 36, Special Issue, S 3 S 18 (2015) PK Phase I Introduction to Pharmacokinetic Analysis Focus on Phase I Study 1 2 Kazuro Ikawa 1 and Jun Tanaka 2 1 2 1 Department of Clinical Pharmacotherapy, Hiroshima

More information

記載データ一覧 品目名 製造販売業者 BE 品質再評価 1 マグミット錠 250mg 協和化学工業 2 酸化マグネシウム錠 250mg TX みらいファーマ 3 酸化マグネシウム錠 250mg モチダ 持田製薬販売 # 4 酸化マグネシウム錠 250mg マイラン マイラン製薬 # 5 酸化マグネシ

記載データ一覧 品目名 製造販売業者 BE 品質再評価 1 マグミット錠 250mg 協和化学工業 2 酸化マグネシウム錠 250mg TX みらいファーマ 3 酸化マグネシウム錠 250mg モチダ 持田製薬販売 # 4 酸化マグネシウム錠 250mg マイラン マイラン製薬 # 5 酸化マグネシ 医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 2017.7.7 初版 有効成分 酸化マグネシウム 品目名 ( 製造販売業者 ) 1 マグミット錠 250mg 協和化学工業 後発医薬品 2 酸化マグネシウム錠 250mg TX みらいファーマ 3 酸化マグネシウム錠 250mg モチダ 持田製薬販売 4 酸化マグネシウム錠 250mg マイラン マイラン製薬 5 酸化マグネシウム錠 250mg ケンエー

More information

テイカ製薬株式会社 社内資料

テイカ製薬株式会社 社内資料 テイカ製薬株式会社社内資料 アレルギー性結膜炎治療剤トラニラスト点眼液.5% TS TRANILAST Ophthalmic Solution.5% TS 生物学的同等性に関する資料 発売元 : 興和株式会社 製造販売元 : テイカ製薬株式会社 9 年 月作成 TSTR5BE9 ラット及びモルモットアレルギー性結膜炎モデルにおける生物学的同等性試験 Ⅰ. 試験の目的トラニラスト点眼液.5% TS および標準製剤の生物学的同等性をラット受動感作アレルギー性結膜炎モデル及びモルモット能動感作アレルギー性結膜炎モデルを用い薬力学的に検討した

More information

医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 初版 有効成分 ニカルジピン塩酸塩 品目名 ( 製造販売業者 ) 1 ニカルジピン塩酸塩徐放カプセル20mg 日医工 日医工 後発医薬品 2 ニカルジピン塩酸塩徐放カプセル40mg 日医工 日医工 品目名 ( 製造販売業者 )

医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 初版 有効成分 ニカルジピン塩酸塩 品目名 ( 製造販売業者 ) 1 ニカルジピン塩酸塩徐放カプセル20mg 日医工 日医工 後発医薬品 2 ニカルジピン塩酸塩徐放カプセル40mg 日医工 日医工 品目名 ( 製造販売業者 ) 医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 2018.10.25 初版 有効成分 ニカルジピン塩酸塩 品目名 ( 製造販売業者 ) 1 ニカルジピン塩酸塩徐放カプセル20mg 日医工 日医工 後発医薬品 2 ニカルジピン塩酸塩徐放カプセル40mg 日医工 日医工 品目名 ( 製造販売業者 ) 1 ペルジピンLAカプセル20mg アステラス製薬 先発医薬品 2 ペルジピンLAカプセル40mg アステラス製薬

More information

トリアムシノロンアセトニド マキュエイド硝子体内注用 40mg 医薬品製造販売承認事項一部変更承認申請書 添付資料 CTD 第 2 部 ( 資料概要 ) 2.6 非臨床試験の概要文及び概要表 薬物動態試験の概要文 わかもと製薬株式会社 1

トリアムシノロンアセトニド マキュエイド硝子体内注用 40mg 医薬品製造販売承認事項一部変更承認申請書 添付資料 CTD 第 2 部 ( 資料概要 ) 2.6 非臨床試験の概要文及び概要表 薬物動態試験の概要文 わかもと製薬株式会社 1 トリアムシノロンアセトニド マキュエイド硝子体内注用 40mg 医薬品製造販売承認事項一部変更承認申請書 添付資料 CTD 第 2 部 ( 資料概要 ) 2.6 非臨床試験の概要文及び概要表 2.6.4 薬物動態試験の概要文 わかもと製薬株式会社 1 2.6.4 薬物動態試験の概要文マキュエイド硝子体内注用 目次 2.6.4 薬物動態試験の概要文... 4 2.6.4.1 まとめ... 4 2.6.4.2

More information

2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 Bayer Yakuhin, Ltd. Page 2 of 生物薬剤学試験及び関連する分析法 背景及び概観 本項では レゴラフェニブ開発中に検討した生物薬剤学試験に関する概要について に示した 各臨床

2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 Bayer Yakuhin, Ltd. Page 2 of 生物薬剤学試験及び関連する分析法 背景及び概観 本項では レゴラフェニブ開発中に検討した生物薬剤学試験に関する概要について に示した 各臨床 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 Bayer Yakuhin, Ltd. Page 1 of 29 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法の目次 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法の目次... 1 2.7.1.1 背景及び概観... 2 2.7.1.1.1 要旨... 2 2.7.1.1.2 製剤開発の経緯... 3 2.7.1.1.3 溶出特性... 7 2.7.1.1.4

More information

日本化学療法学会雑誌第51巻第2号

日本化学療法学会雑誌第51巻第2号 piperacillin piperacillin PIPC. g Cmax CL PIPC CL CLR CLNR CL PIPC g g Cmax PIPC Key words: piperacillin Piperacillin PIPC PIPC g g PIPC Cmax g g ml g g ml g g ml T T T PIPC g g T Ccr ml min AUCCmax PIPC

More information

医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 初版有効成分リトドリン塩酸塩 品目名 ( 製造販売業者 ) 後発医薬品 品目名 ( 製造販売業者 ) 先発医薬品 効能 効果用法 用量添加物 1) 解離定数 (25 ) 1) 溶解度 (37 ) 1 ウテロン錠 5mg サンド 2

医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 初版有効成分リトドリン塩酸塩 品目名 ( 製造販売業者 ) 後発医薬品 品目名 ( 製造販売業者 ) 先発医薬品 効能 効果用法 用量添加物 1) 解離定数 (25 ) 1) 溶解度 (37 ) 1 ウテロン錠 5mg サンド 2 医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 2018.7.13 初版有効成分リトドリン塩酸塩 品目名 ( 製造販売業者 ) 後発医薬品 品目名 ( 製造販売業者 ) 先発医薬品 効能 効果用法 用量添加物 1) 解離定数 (25 ) 1) 溶解度 (37 ) 1 ウテロン錠 5mg サンド 2 塩酸リトドリン錠 5mg YD 陽進堂 3 リトドリン錠 5mg PP ポーラファルマ 4 ルテオニン錠

More information

<4D F736F F F696E74202D A975E82C982E682E992E188DD8E5F94ED8CB18ED282F096CD82B582BD97D58FB08E8E8CB18FF08C8F82CC8D5C927A2E707074>

<4D F736F F F696E74202D A975E82C982E682E992E188DD8E5F94ED8CB18ED282F096CD82B582BD97D58FB08E8E8CB18FF08C8F82CC8D5C927A2E707074> PPI 投与による低胃酸被験者を模した臨床試験条件の構築 ジェネリック製薬協会製剤研究会東和薬品株式会社研究開発本部立木秀尚 医薬品品質フォーラム第 10 回シンポジウム (2013.1.15 東京都 ) 概要 背景 : 低胃酸被験者について 経緯 : 低胃酸被験者でのBE 試験 事例紹介 :PPI 投与による低胃酸モデル構築 研究概要 実施内容 試験結果 ワーキンググループでの議論 課題 1/37

More information

(2) 健康成人の血漿中濃度 ( 反復経口投与 ) 9) 健康成人男子にスイニー 200mgを1 日 2 回 ( 朝夕食直前 ) 7 日間反復経口投与したとき 血漿中アナグリプチン濃度は投与 2 日目には定常状態に達した 投与 7 日目における C max 及びAUC 0-72hの累積係数はそれぞれ

(2) 健康成人の血漿中濃度 ( 反復経口投与 ) 9) 健康成人男子にスイニー 200mgを1 日 2 回 ( 朝夕食直前 ) 7 日間反復経口投与したとき 血漿中アナグリプチン濃度は投与 2 日目には定常状態に達した 投与 7 日目における C max 及びAUC 0-72hの累積係数はそれぞれ 1. 血漿中濃度 (1) 健康成人の血漿中濃度 ( 単回経口投与 ) 8) 健康成人男子にスイニー 100mg 又は200mgを空腹時に単回経口投与したときの血漿中アナグリプチン濃度は 投与後約 1~ 2 時間で C maxに達した後 二相性の消失を示し t 1/2αは約 2 時間 t 1/2βは約 6 時間であった C max 及びAUC0- は投与量の増加に伴って増加した 血漿中アナグリプチン濃度推移

More information

(別 添)

(別 添) 別紙 1 ( 別添 ) 後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドライン 目 次 第 1 章緒言第 2 章用語第 3 章試験 A. 経口通常製剤及び腸溶性製剤 Ⅰ. 標準製剤と試験製剤 Ⅱ. 生物学的同等性試験 1. 試験法 1) 実験計画 2) 例数 3) 被験者 4) 投与条件 a 投与量 b 投与法 1 単回投与試験 2 多回投与試験 5) 測定 a 採取体液 b 採取回数及び時間 c 測定成分 d

More information

医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 初版有効成分ベンフォチアミン B6 B12 配合剤 品目名 ( 製造販売業者 ) 後発医薬品 品目名 ( 製造販売業者 ) 先発医薬品 効能 効果用法 用量添加物 1) 解離定数 1) 溶解度 1 ダイメジンスリービー配合カプセル

医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 初版有効成分ベンフォチアミン B6 B12 配合剤 品目名 ( 製造販売業者 ) 後発医薬品 品目名 ( 製造販売業者 ) 先発医薬品 効能 効果用法 用量添加物 1) 解離定数 1) 溶解度 1 ダイメジンスリービー配合カプセル 医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 2018.2.23 初版有効成分ベンフォチアミン B6 B12 配合剤 品目名 ( 製造販売業者 ) 後発医薬品 品目名 ( 製造販売業者 ) 先発医薬品 効能 効果用法 用量添加物 1) 解離定数 1) 溶解度 1 ダイメジンスリービー配合カプセル25 日医工 2 シグマビタン配合カプセルB25 東和薬品 1 ビタメジン配合カプセルB25 第一三共

More information

A Nutritional Study of Anemia in Pregnancy Hematologic Characteristics in Pregnancy (Part 1) Keizo Shiraki, Fumiko Hisaoka Department of Nutrition, Sc

A Nutritional Study of Anemia in Pregnancy Hematologic Characteristics in Pregnancy (Part 1) Keizo Shiraki, Fumiko Hisaoka Department of Nutrition, Sc A Nutritional Study of Anemia in Pregnancy Hematologic Characteristics in Pregnancy (Part 1) Keizo Shiraki, Fumiko Hisaoka Department of Nutrition, School of Medicine, Tokushima University, Tokushima Fetal

More information

Jan THE JAPANESE JOURNAL OF ANTIBIOTICS XL-1 Table 1. Outline of administering doses, routes and sampling times *: 4 ml/hr/kg Bacillus subtilis

Jan THE JAPANESE JOURNAL OF ANTIBIOTICS XL-1 Table 1. Outline of administering doses, routes and sampling times *: 4 ml/hr/kg Bacillus subtilis THE JAPANESE JOURNAL OF ANTIBIOTICS XL-1 Jan. 1987 Jan. 1987 THE JAPANESE JOURNAL OF ANTIBIOTICS XL-1 Table 1. Outline of administering doses, routes and sampling times *: 4 ml/hr/kg Bacillus subtilis

More information

記載データ一覧 品目名 製造販売業者 BE 品質再評価 溶出 検査 1 ジフェニドール塩酸塩錠 25mg CH 長生堂製薬 * 2 シュランダー錠 25mg 鶴原製薬 * 3 ジフェニドール塩酸塩錠 25mg TYK 武田テバ薬品 * 4 ジフェニドール塩酸塩錠 25mg タイヨー 武田テバファーマ

記載データ一覧 品目名 製造販売業者 BE 品質再評価 溶出 検査 1 ジフェニドール塩酸塩錠 25mg CH 長生堂製薬 * 2 シュランダー錠 25mg 鶴原製薬 * 3 ジフェニドール塩酸塩錠 25mg TYK 武田テバ薬品 * 4 ジフェニドール塩酸塩錠 25mg タイヨー 武田テバファーマ 医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 2017.11.30 初版 有効成分 ジフェニドール塩酸塩 品目名 ( 製造販売業者 ) 1 ジフェニドール塩酸塩錠 25mg CH 長生堂製薬 後発医薬品 2 シュランダー錠 25mg 鶴原製薬 3 ジフェニドール塩酸塩錠 25mg TYK 武田テバ薬品 4 ジフェニドール塩酸塩錠 25mg タイヨー 武田テバファーマ 5 ジフェニドール塩酸塩錠

More information

解析センターを知っていただく キャンペーン

解析センターを知っていただく キャンペーン 005..5 SAS 問題設定 目的 PKパラメータ (AUC,Cmax,Tmaxなど) の推定 PKパラメータの群間比較 PKパラメータのバラツキの評価! データの特徴 非反復測定値 個体につき 個の測定値しか得られない plasma concentration 非反復測定値のイメージ図 測定時点間で個体の対応がない 着目する状況 plasma concentration 経時反復測定値のイメージ図

More information

CHEMOTHERAPY Fig. 1 Chemical structure of CXM-AX

CHEMOTHERAPY Fig. 1 Chemical structure of CXM-AX Fig. 1 Chemical structure of CXM-AX NOV. 1986 Fig. 2 Sensitivity distribution of clinical isolates organisms (106 cells/ml) a Smurcus 27 strains d) P.m irabilis 15 strains b Ecol i 27 strains 111.morganii

More information

医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 初版有効成分クリンダマイシンリン酸エステル 品目名 ( 製造販売業者 ) 後発医薬品 品目名 ( 製造販売業者 ) 先発医薬品 効能 効果用法 用量添加物 1) 解離定数 1) 溶解度 原薬の安定水 性 1) 液性 (ph) 1

医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 初版有効成分クリンダマイシンリン酸エステル 品目名 ( 製造販売業者 ) 後発医薬品 品目名 ( 製造販売業者 ) 先発医薬品 効能 効果用法 用量添加物 1) 解離定数 1) 溶解度 原薬の安定水 性 1) 液性 (ph) 1 医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 2018.7.13 初版有効成分クリンダマイシンリン酸エステル 品目名 ( 製造販売業者 ) 後発医薬品 品目名 ( 製造販売業者 ) 先発医薬品 効能 効果用法 用量添加物 1) 解離定数 1) 溶解度 原薬の安定水 性 1) 液性 (ph) 1 クリンダマイシン注射液 300mg タイヨー 武田テバファーマ 2 クリンダマイシンリン酸エステル注射液

More information

Ⅰ One-compartmentmodel( 静脈内急速投与 ) [ シミュレーション実験上の全般的注意点 ] 実習書をよく読み 適切な器具 ( フラスコ, メスシリンダー ) を使用する の流速を 実際の実験状態に近い位置で 別々にしっかりと合わせる ( 最低 3 回 ) 精製水の補給用のチュー

Ⅰ One-compartmentmodel( 静脈内急速投与 ) [ シミュレーション実験上の全般的注意点 ] 実習書をよく読み 適切な器具 ( フラスコ, メスシリンダー ) を使用する の流速を 実際の実験状態に近い位置で 別々にしっかりと合わせる ( 最低 3 回 ) 精製水の補給用のチュー 薬物速度論 生体内に投与された薬物は 吸収 分布 代謝 排泄などの速度を持った過程によって その体内量は経時的に変化していく このような速度過程に支配されて生じる現象を研究し 得られたデータを適切に表現するための数学的モデルを構築するのが 薬物速度論 (Pharmacoinetics) である 薬物速度論は 薬物やその代謝物の生体内での挙動を解明することを目的としている 薬物の吸収 分布 代謝 排泄を

More information

添付文書の薬物動態情報 ~基本となる3つの薬物動態パラメータを理解する~

添付文書の薬物動態情報 ~基本となる3つの薬物動態パラメータを理解する~ SAJP.SA.18.02.0496(2) 添付文書の薬物動態情報 基本となる 3 つの 薬物動態パラメータを理解する 城西国際大学薬学部 臨床統計学研究室山村重雄 医療用医薬品添付文書とは 目的 : 患者の安全を確保し 適正使用を図るために必要な情報を医師 歯科医師および薬剤師などの医療関係者に提供する 法的規制 : 医薬品医療機器等法第 52 条で記載内容が定められ 医薬品の製造販売業者は医薬品には情報を付与することが義務

More information

医療法人原土井病院治験審査委員会

医療法人原土井病院治験審査委員会 社会医療法人原土井病院治験審査委員会 会議の記録の概要 開催日時開催場所出席委員名議題及び審議結果を含む主な議論の概要 平成 29 年 2 月 21 日 ( 火曜日 )16 時 12 分から 16 時 59 分社会医療法人原土井病院第 1 会議室朔元則 上﨑典雄 毛戸彰 真名子佐喜子 境一成 関成人 廣瀬禎子 高橋富美 奥田安孝議題 1 1 施設からの審査依頼により 日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社の依頼による中等症

More information

目次 1. 総合評価 1 2. 湿度に対する安定性 2 3. 温度に対する安定性 4 4. 光に対する安定性 6 5. 分割時の安定性 9 6. 粉砕時の安定性 12 総合評価分類 分類 分類基準全ての試験項目で変化を認めないいずれかの試験項目で 規格内 の変化を認めるいずれかの試験項目で 規格外

目次 1. 総合評価 1 2. 湿度に対する安定性 2 3. 温度に対する安定性 4 4. 光に対する安定性 6 5. 分割時の安定性 9 6. 粉砕時の安定性 12 総合評価分類 分類 分類基準全ての試験項目で変化を認めないいずれかの試験項目で 規格内 の変化を認めるいずれかの試験項目で 規格外 レボフロキサシン錠 500mg アメル の安定性に関する資料 共和薬品工業株式会社 2014 年 12 月改訂 LEV-D-19(3) 目次 1. 総合評価 1 2. 湿度に対する安定性 2 3. 温度に対する安定性 4 4. 光に対する安定性 6 5. 分割時の安定性 9 6. 粉砕時の安定性 12 総合評価分類 分類 分類基準全ての試験項目で変化を認めないいずれかの試験項目で 規格内 の変化を認めるいずれかの試験項目で

More information

を評価し 治療効果を指標に用いる課題を明らかにした 次に第二部では 第一部で明らかにした知見を踏まえ 新規に開発した抗 HIV 治療薬の PK/PD を考慮し 臨床効果の同等性を評価するバイオマーカーとして血中濃度を選択し 臨床試験のデザイン及び適切な統計手法に基づく評価法を構築した 更に第三部では

を評価し 治療効果を指標に用いる課題を明らかにした 次に第二部では 第一部で明らかにした知見を踏まえ 新規に開発した抗 HIV 治療薬の PK/PD を考慮し 臨床効果の同等性を評価するバイオマーカーとして血中濃度を選択し 臨床試験のデザイン及び適切な統計手法に基づく評価法を構築した 更に第三部では 臨床的同等性評価とその医薬品開発への応用に関する研究 Evaluation of Clinical Equivalence and Its Application to New Drug Development 平成 28 年度論文博士申請者 指導教員 塩見真理 (Shiomi, Mari) 高橋晴美 新規薬物療法が 既承認の有効成分を同一量含み 同一の投与経路及び用法 用量で投与されるものの製剤特性が異なる場合

More information

2.6.4 薬物動態試験の概要文 目次 略語 略号一覧 薬物動態試験の概要文 まとめ 吸収 分布 代謝 ( 動物種間の比較 ) 排泄

2.6.4 薬物動態試験の概要文 目次 略語 略号一覧 薬物動態試験の概要文 まとめ 吸収 分布 代謝 ( 動物種間の比較 ) 排泄 タリオン 錠 5mg, タリオン 錠 10mg タリオン OD 錠 5mg, タリオン OD 錠 10mg 製造販売承認事項一部変更承認申請書 添付資料 第 2 部 ( モジュール 2) 2.6 非臨床試験の概要文及び概要表 2.6.4 薬物動態試験の概要文 田辺三菱製薬株式会社 1 2.6.4 薬物動態試験の概要文 目次 略語 略号一覧... 3 2.6.4 薬物動態試験の概要文... 5 2.6.4.1

More information

Fig. 1. Structures of NM394, NAD-358 and NAD-245 Fig. 2. Typical HPLC chromatograms of NM394 in human plasma by organic solvent extraction method (a): Blank plasma (b): Plasma spiked with NM394 and internal

More information

CHEMOTHERAPY APR. 1984

CHEMOTHERAPY APR. 1984 VOL.32 S-3 CHEMOTHERAPY dihydro-4-oxo-7-(1-piperazinyl)-1, 8-naphthyridine- CHEMOTHERAPY APR. 1984 VOL.32 S-3 CHEMOTHERAPY Table 1 Implantation rates and post- implantation survival rates in females mated

More information

アミヴィッド静注 CTD 第 2 部 2.1 第 2 部から第 5 部の目次 富士フイルム RI ファーマ株式会社

アミヴィッド静注 CTD 第 2 部 2.1 第 2 部から第 5 部の目次 富士フイルム RI ファーマ株式会社 CTD 第 2 部 富士フイルム RI ファーマ株式会社 ( 空白ページ ) 2 第 2 部 ( モジュール 2): CTD の概要 ( サマリー ) ---------------------------------------------- 第 2 巻 2.2 緒言 2.3 品質に関する概括資料緒言 2.3.S 原薬 (AV-105, ) 2.3.S 原薬 ( フロルベタピル ( 18 F),

More information

D961H は AstraZeneca R&D Mӧlndal( スウェーデン ) において開発された オメプラゾールの一方の光学異性体 (S- 体 ) のみを含有するプロトンポンプ阻害剤である ネキシウム (D961H の日本における販売名 ) 錠 20 mg 及び 40 mg は を対象として

D961H は AstraZeneca R&D Mӧlndal( スウェーデン ) において開発された オメプラゾールの一方の光学異性体 (S- 体 ) のみを含有するプロトンポンプ阻害剤である ネキシウム (D961H の日本における販売名 ) 錠 20 mg 及び 40 mg は を対象として 第 2 部 CTD の概要 一般名 : エソメプラゾールマグネシウム水和物 版番号 : 2.2 緒言 ネキシウム カプセル ネキシウム 懸濁用顆粒分包 本資料に記載された情報に係る権利はアストラゼネカ株式会社に帰属します 弊社の事前の承諾なく本資料の内容を他に開示することは禁じられています D961H は AstraZeneca R&D Mӧlndal( スウェーデン ) において開発された オメプラゾールの一方の光学異性体

More information

報告書 H22-2A-09

報告書 H22-2A-09 061-0293 1757 TEL 0133-23-1211 2.0% 0.5% in vitro QOL Quality of Life 1 MCE-400 400 mpa s Duck Algin 350M M/G 0.8 70 80 C 20% 50 C 1.0% 5 C SV-10 5 C 10 ml E TV 20H model E 1 34 R24 1 ml 5 C 30 6 12 30

More information

目次 1. 総合評価 1 2. 湿度に対する安定性 2 3. 温度に対する安定性 4 4. 光に対する安定性 6 5. 分割時の安定性 ( 湿度 ) 8 6. 分割時の安定性 ( 光 ) 粉砕時の安定性 12 総合評価分類 分類 分類基準全ての試験項目で変化を認めないいずれかの試験項目で

目次 1. 総合評価 1 2. 湿度に対する安定性 2 3. 温度に対する安定性 4 4. 光に対する安定性 6 5. 分割時の安定性 ( 湿度 ) 8 6. 分割時の安定性 ( 光 ) 粉砕時の安定性 12 総合評価分類 分類 分類基準全ての試験項目で変化を認めないいずれかの試験項目で ゾルピデム酒石酸塩錠 10mg アメル の安定性に関する資料 共和薬品工業株式会社 2012 年 5 月作成 ZOL-D-7(2) 目次 1. 総合評価 1 2. 湿度に対する安定性 2 3. 温度に対する安定性 4 4. 光に対する安定性 6 5. 分割時の安定性 ( 湿度 ) 8 6. 分割時の安定性 ( 光 ) 10 7. 粉砕時の安定性 12 総合評価分類 分類 分類基準全ての試験項目で変化を認めないいずれかの試験項目で

More information

スライド 1

スライド 1 非線形混合効果モデルにおける Visual Predictive Check (VPC)) の性能に関する検討 寺内理絵 新城博子 笠井英史株式会社ベルシステム 24 医薬関連サービス本部臨床管理 1 局 Examination of the performance of visual predictive check (VPC) in nonlinear mixed-effect model Rie

More information

2.0 概要治験情報 : 治験依頼者名 : 武田薬品工業株式会社 大阪市中央区道修町四丁目 1 番 1 号 治験課題名 : 健康成人男性を対象に TAK-536TCH の最終製剤を単回経口投与したときの食事の影響を検討する第 1 相無作為化非盲検クロスオーバー試験 治験課題名の短縮

2.0 概要治験情報 : 治験依頼者名 : 武田薬品工業株式会社 大阪市中央区道修町四丁目 1 番 1 号 治験課題名 : 健康成人男性を対象に TAK-536TCH の最終製剤を単回経口投与したときの食事の影響を検討する第 1 相無作為化非盲検クロスオーバー試験 治験課題名の短縮 この試験情報は一般公開のみを目的に作成されたものです この試験情報はあくまで単一の試験から得られた結果であり この試験の医薬品から得られるすべての情報を基にした全体的なベネフィットとリスクを反映したものではない可能性があります 医療関係者の皆様は 武田薬品の医薬品のご使用にあたり 必ずそれぞれの国または地域の添付文書の情報を必ず確認してください 2.0 概要治験情報 : 治験依頼者名 : 武田薬品工業株式会社

More information

目次 1. 総合評価 1 2. 湿度に対する安定性 2 3. 温度に対する安定性 4 4. 光に対する安定性 6 5. 粉砕時の安定性 8 総合評価分類 分類 分類基準全ての試験項目で変化を認めないいずれかの試験項目で 規格内 の変化を認めるいずれかの試験項目で 規格外 の変化を認める 評価基準 外

目次 1. 総合評価 1 2. 湿度に対する安定性 2 3. 温度に対する安定性 4 4. 光に対する安定性 6 5. 粉砕時の安定性 8 総合評価分類 分類 分類基準全ての試験項目で変化を認めないいずれかの試験項目で 規格内 の変化を認めるいずれかの試験項目で 規格外 の変化を認める 評価基準 外 フェキソフェナジン塩酸塩錠 60mg アメル の 安定性に関する資料 共和薬品工業株式会社 2013 年 3 月作成 FEX-D-5(1) 目次 1. 総合評価 1 2. 湿度に対する安定性 2 3. 温度に対する安定性 4 4. 光に対する安定性 6 5. 粉砕時の安定性 8 総合評価分類 分類 分類基準全ての試験項目で変化を認めないいずれかの試験項目で 規格内 の変化を認めるいずれかの試験項目で

More information

薬物動態開発の経緯 特性製品概要臨床成績副作用 mgを空腹時に単回経口投与副作用また 日本人及び白人健康成人男性において アピキサバン 薬物動態薬物動態非臨床試験に関する事項非臨床試験に関する事項1. 血中濃度 (1) 単回投与 (CV185013) 11) 日本人健康成人男性

薬物動態開発の経緯 特性製品概要臨床成績副作用 mgを空腹時に単回経口投与副作用また 日本人及び白人健康成人男性において アピキサバン 薬物動態薬物動態非臨床試験に関する事項非臨床試験に関する事項1. 血中濃度 (1) 単回投与 (CV185013) 11) 日本人健康成人男性 薬物動態開発の経緯 特性製品概要臨床成績副作用2.5 1 25 5mgを空腹時に単回経口投与副作用また 日本人及び白人健康成人男性において アピキサバン 薬物動態薬物動態非臨床試験に関する事項非臨床試験に関する事項1. 血中濃度 (1) 単回投与 (CV18513) 11) 日本人健康成人男性 12 例に アピキサバン 2.5 1mg を空腹時に単回経口投与 したとき 投与後 3 3.5 時間で最高血漿中濃度に達し

More information

2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 目次 略語 略号一覧 臨床概要 生物薬剤学試験及び関連する分析法 背景及び概観 製剤開発過程 生物学的同等性の概観

2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 目次 略語 略号一覧 臨床概要 生物薬剤学試験及び関連する分析法 背景及び概観 製剤開発過程 生物学的同等性の概観 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 カナリア 配合錠製造販売承認申請書添付資料第 2 部 ( モジュール 2) 2.7 臨床概要 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 田辺三菱製薬株式会社 1 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 目次 略語 略号一覧... 3 2.7 臨床概要... 4 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法... 4 2.7.1.1 背景及び概観...

More information

第1回肝炎診療ガイドライン作成委員会議事要旨(案)

第1回肝炎診療ガイドライン作成委員会議事要旨(案) 資料 1 C 型慢性肝疾患 ( ゲノタイプ 1 型 2 型 ) に対する治療フローチャート ダクラタスビル + アスナプレビル併用療法 ソホスブビル + リバビリン併用療法 ソホスブビル / レジパスビル併用療法 オムビタスビル / パリタプレビル / リトナビル併用療法 (± リバビリン ) エルバスビル + グラゾプレビル併用療法 ダクラタスビル / アスナプレビル / ベクラブビル 3 剤併用療法による抗ウイルス治療に当たっては

More information

2003

2003 モサプリドクエン酸塩錠 5mg アメル の安定性に関する資料 共和薬品工業株式会社 2012 年 12 月改訂 MOS-D-5(2) 目次 1. 総合評価 1 2. 湿度に対する安定性 2 3. 温度に対する安定性 4 4. 光に対する安定性 6 5. 粉砕時の安定性 8 総合評価分類 分類 分類基準全ての試験項目で変化を認めないいずれかの試験項目で 規格内 の変化を認めるいずれかの試験項目で 規格外

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション Institute of Accelerator Analysis Ltd. HPLC Drug Concentration (ng/ml) 7 6 5 4 3 2 1 B D F Drug Concentration (ng/ml) 450 400 350 300 250 200 150 100 50 CREAM (MD) T007 (MD) CREAM (TD) 0 0 2

More information

医療法人原土井病院治験審査委員会

医療法人原土井病院治験審査委員会 社会医療法人原土井病院治験審査委員会 会議の記録の概要 開催日時開催場所出席委員名議題及び審議結果を含む主な議論の概要 平成 29 年 6 月 6 日 ( 火曜日 )16 時 03 分から 16 時 52 分社会医療法人原土井病院第 1 会議室朔元則 上﨑典雄 真名子佐喜子 林信至 本松重盛 関成人 境一成 廣瀬禎子 奥田安孝議題 1 1 施設からの審査依頼により YLバイオロジクス株式会社の依頼による関節リウマチ患者を対象とした

More information

2003

2003 モサプリドクエン酸塩錠 2.5mg アメル の安定性に関する資料 共和薬品工業株式会社 2012 年 12 月改訂 MOS-D-4(2) 目次 1. 総合評価 1 2. 湿度に対する安定性 2 3. 温度に対する安定性 4 4. 光に対する安定性 6 5. 粉砕時の安定性 8 総合評価分類 分類 分類基準全ての試験項目で変化を認めないいずれかの試験項目で 規格内 の変化を認めるいずれかの試験項目で

More information

平成26年度 化学物質分析法開発報告書

平成26年度 化学物質分析法開発報告書 2,2-2,2 -Iminodiethanol Diethanol amine CAS 111-42-2 C 4 H 11 NO 2 105.1356-105.0790-28 C 1) 1.0881 g/cm 3 1)

More information

この試験情報は一般公開のみを目的に作成されたものです この試験情報はあくまで単一の試験から得られた結果であり この試験の医薬品から得られるすべての情報を基にした全体的なベネフィットとリスクを反映したものではない可能性があります 医療関係者の皆様は 武田薬品の医薬品のご使用にあたり 必ずそれぞれの国ま

この試験情報は一般公開のみを目的に作成されたものです この試験情報はあくまで単一の試験から得られた結果であり この試験の医薬品から得られるすべての情報を基にした全体的なベネフィットとリスクを反映したものではない可能性があります 医療関係者の皆様は 武田薬品の医薬品のご使用にあたり 必ずそれぞれの国ま この試験情報は一般公開のみを目的に作成されたものです この試験情報はあくまで単一の試験から得られた結果であり この試験の医薬品から得られるすべての情報を基にした全体的なベネフィットとリスクを反映したものではない可能性があります 医療関係者の皆様は 武田薬品の医薬品のご使用にあたり 必ずそれぞれの国または地域の添付文書の情報を必ず確認してください 試験番号 :/CPH-001 2.0 概要 治験情報

More information

(3) 摂取する上での注意事項 ( 該当するものがあれば記載 ) 機能性関与成分と医薬品との相互作用に関する情報を国立健康 栄養研究所 健康食品 有効性 安全性データベース 城西大学食品 医薬品相互作用データベース CiNii Articles で検索しました その結果 検索した範囲内では 相互作用

(3) 摂取する上での注意事項 ( 該当するものがあれば記載 ) 機能性関与成分と医薬品との相互作用に関する情報を国立健康 栄養研究所 健康食品 有効性 安全性データベース 城西大学食品 医薬品相互作用データベース CiNii Articles で検索しました その結果 検索した範囲内では 相互作用 販売しようとする機能性表示食品の科学的根拠等に関する基本情報 ( 一般消費者向け ) 商品名蹴脂粒食品の区分 加工食品 ( サプリメント形状 その他 ) 生鮮食品機能性関与成分名キトグルカン ( エノキタケ抽出物 ) 表示しようとする機能性本品はキトグルカン ( エノキタケ抽出物 ) を配合しており 体脂肪 ( 内臓脂肪 ) を減少させる働きがあります 体脂肪が気になる方 肥満気味の方に適しています

More information

VOL.39 S-3

VOL.39 S-3 VOL.39 S-3 CHEMOTHERAPY SEPT.1991 Table 1. Background of characteristics and allocation of 5 healthy male volunteers in a multiple-dose study on panipenem/betamipron Day 1 Fig. 1. Schedule of multiple-dose

More information

Microsoft Word - 第14回定例会_平田様_final .doc

Microsoft Word - 第14回定例会_平田様_final .doc クロスオーバー実験のデザインと解析 - テレメトリー法によ る QT/QTc 試験の実データを用いた検討 - II. クロスオーバー実験の統計解析 4) 有意差検定と信頼区間方式の解析の比較 平田篤由 薬理統計グループ安全性薬理チーム 要約 : ヒトの QT/QTc 評価試験における判断基準は,QTc 間隔の 95% 信頼区間の上限が 10ms を越えるかどうかである. 一方, 非臨床試験のイヌを用いたテレメトリー

More information

資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 <その他分野 ( 消化器官用薬 解毒剤 その他 )> 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号

資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 <その他分野 ( 消化器官用薬 解毒剤 その他 )> 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号 資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号 ;II-231) 1 医療上の必要性の基準に該当しないと考えられた品目 本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル

More information

2 94

2 94 32 2008 pp. 93 106 1 Received October 30, 2008 The purpose of this study is to examine the effects of aerobics training class on weight loss for female students in HOKURIKU UNIVERSITY. Seventy four female

More information

添付文書がちゃんと読める 薬物動態学 著 山村重雄竹平理恵子城西国際大学薬学部臨床統計学

添付文書がちゃんと読める 薬物動態学 著 山村重雄竹平理恵子城西国際大学薬学部臨床統計学 添付文書がちゃんと読める 薬物動態学 著 山村重雄竹平理恵子城西国際大学薬学部臨床統計学 1 序章 吸収された薬物は, 体の中で ( distribution) します 分布 とは, 体の中で薬物がどのように存在しているかを示しています 体の中の薬物の 分布 には大きく 2 つの要素が関わっています 1 つは, 薬物の, もう 1 つは薬物のです 血液中では, 薬物の一部分は血液中のタンパク ( たとえばアルブミンや

More information

薬物動態学の最初の発展期である 1960 年代中頃から 1970 年代初めになると Metzler が NONLIN という名の非線形解析プログラムを紹介し ( [Metzler, 1969]) Benet は線 形マミラリーモデル ( 図 8-1) の一般化した解法を初めて発表した ( [Bene

薬物動態学の最初の発展期である 1960 年代中頃から 1970 年代初めになると Metzler が NONLIN という名の非線形解析プログラムを紹介し ( [Metzler, 1969]) Benet は線 形マミラリーモデル ( 図 8-1) の一般化した解法を初めて発表した ( [Bene 8. 薬物動態パラメータ (PK パラメータ )/Pharmacokinetic parameters(pk parameters) 薬物動態パラメータ /Pharmacokinetic parameters (PK パラメータ /PK parameters) という用語を解説するには その意味する範囲を理解するため 薬物動態解析の歴史的発 展に触れなければならないので 冒頭に紹介した Wagner

More information

Microsoft Word _2180AMY10104_K104_1.doc

Microsoft Word _2180AMY10104_K104_1.doc アボネックス 筋注用シリンジ ( インターフェロン β-1a) 第 2 部 CTD 概要 ジェンザイム ジャパン株式会社 目次 2.7.6.1 個々の試験の一覧... 1 2.7.6.2 個々の試験の概要 2.7.6.2.1 試験 C90-042 の概要外国人健康志願者における IFNβ-1a(XG90xx) の用量漸増試験 ( 試験報告書 5.3.1.1-1)... 7 2.7.6.2.2 試験

More information

10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) (Period 法 ) Key Point 1 10 年相対生存率に明らかな男女差は見られない わずかではあ

10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) (Period 法 ) Key Point 1 10 年相対生存率に明らかな男女差は見られない わずかではあ (ICD10: C91 C95 ICD O M: 9740 9749, 9800 9999) 全体のデータにおける 治癒モデルの結果が不安定であるため 治癒モデルの結果を示していない 219 10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) 52 52 53 31 29 31 26 23 25 1993 1997 1998 01 02 06 02 06 (Period 法 ) 21 17 55 54

More information

抗菌薬の殺菌作用抗菌薬の殺菌作用には濃度依存性と時間依存性の 2 種類があり 抗菌薬の効果および用法 用量の設定に大きな影響を与えます 濃度依存性タイプでは 濃度を高めると濃度依存的に殺菌作用を示します 濃度依存性タイプの抗菌薬としては キノロン系薬やアミノ配糖体系薬が挙げられます 一方 時間依存性

抗菌薬の殺菌作用抗菌薬の殺菌作用には濃度依存性と時間依存性の 2 種類があり 抗菌薬の効果および用法 用量の設定に大きな影響を与えます 濃度依存性タイプでは 濃度を高めると濃度依存的に殺菌作用を示します 濃度依存性タイプの抗菌薬としては キノロン系薬やアミノ配糖体系薬が挙げられます 一方 時間依存性 2012 年 1 月 4 日放送 抗菌薬の PK-PD 愛知医科大学大学院感染制御学教授三鴨廣繁抗菌薬の PK-PD とは薬物動態を解析することにより抗菌薬の有効性と安全性を評価する考え方は アミノ配糖体系薬などの副作用を回避するための薬物血中濃度モニタリング (TDM) の分野で発達してきました 近年では 耐性菌の増加 コンプロマイズド ホストの増加 新規抗菌薬の開発の停滞などもあり 現存の抗菌薬をいかに科学的に使用するかが重要な課題となっており

More information

すとき, モサプリドのピーク面積の相対標準偏差は 2.0% 以下である. * 表示量 溶出規格 規定時間 溶出率 10mg/g 45 分 70% 以上 * モサプリドクエン酸塩無水物として モサプリドクエン酸塩標準品 C 21 H 25 ClFN 3 O 3 C 6 H 8 O 7 :

すとき, モサプリドのピーク面積の相対標準偏差は 2.0% 以下である. * 表示量 溶出規格 規定時間 溶出率 10mg/g 45 分 70% 以上 * モサプリドクエン酸塩無水物として モサプリドクエン酸塩標準品 C 21 H 25 ClFN 3 O 3 C 6 H 8 O 7 : モサプリドクエン酸塩散 Mosapride Citrate Powder 溶出性 6.10 本品の表示量に従いモサプリドクエン酸塩無水物 (C 21 H 25 ClFN 3 O 3 C 6 H 8 O 7 ) 約 2.5mgに対応する量を精密に量り, 試験液に溶出試験第 2 液 900mLを用い, パドル法により, 毎分 50 回転で試験を行う. 溶出試験を開始し, 規定時間後, 溶出液 20mL

More information

平成26年度 化学物質分析法開発報告書

平成26年度 化学物質分析法開発報告書 2,2-2,2 -Iminodiethanol Diethanol amine CAS 111-42-2 C 4 H 11 NO 2 105.1356-105.0790-28 C 1) 1.0881 g/cm 3 1)

More information

Motivation and Purpose There is no definition about whether seatbelt anchorage should be fixed or not. We tested the same test conditions except for t

Motivation and Purpose There is no definition about whether seatbelt anchorage should be fixed or not. We tested the same test conditions except for t Review of Seatbelt Anchorage and Dimensions of Test Bench Seat Cushion JASIC Motivation and Purpose There is no definition about whether seatbelt anchorage should be fixed or not. We tested the same test

More information

使用上の注意 1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること ) 1 2X X 重要な基本的注意 1TNF 2TNF TNF 3 X - CT X 4TNFB HBsHBcHBs B B B B 5 6TNF 7 8dsDNA d

使用上の注意 1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること ) 1 2X X 重要な基本的注意 1TNF 2TNF TNF 3 X - CT X 4TNFB HBsHBcHBs B B B B 5 6TNF 7 8dsDNA d 2015 5 7 201410 28 TNF 阻害薬 TNFFab シムジア 皮下注 200mg シリンジ Cimzia 200mg Syringe for S.C. Injection セルトリズマブペゴル ( 遺伝子組換え ) 製剤 873999 22400AMX01488000 20132 20133 20155 20079 警告 1. 2. 1 2 X - CT 3. TNF 4. 1 禁忌

More information

2.6.4 薬物動態試験の概要文 Bayer Yakuhin, Ltd. Page 1 of 薬物動態試験の概要文の目次 まとめ 分析法 血漿中 rfⅧ 濃度の測定 薬物動態データ

2.6.4 薬物動態試験の概要文 Bayer Yakuhin, Ltd. Page 1 of 薬物動態試験の概要文の目次 まとめ 分析法 血漿中 rfⅧ 濃度の測定 薬物動態データ Bayer Yakuhin, Ltd. Page 1 of 15 の目次 2.6.4.1 まとめ... 2 2.6.4.2 分析法... 3 2.6.4.2.1 血漿中 rfⅧ 濃度の測定... 3 2.6.4.2.2 薬物動態データの取り扱い... 4 2.6.4.3 吸収... 5 2.6.4.3.1 単回投与後の薬物動態... 5 2.6.4.3.1.1 ラット... 5 2.6.4.3.1.2

More information

添付文書情報 の検索方法 1. 検索条件を設定の上 検索実行 ボタンをクリックすると検索します 検索結果として 右フレームに該当する医療用医薬品の販売名の一覧が 販売名の昇順で表示されます 2. 右のフレームで参照したい販売名をクリックすると 新しいタブで該当する医療用医薬品の添付文書情報が表示され

添付文書情報 の検索方法 1. 検索条件を設定の上 検索実行 ボタンをクリックすると検索します 検索結果として 右フレームに該当する医療用医薬品の販売名の一覧が 販売名の昇順で表示されます 2. 右のフレームで参照したい販売名をクリックすると 新しいタブで該当する医療用医薬品の添付文書情報が表示され 添付文書情報 の検索方法 1. 検索条件を設定の上 検索実行 ボタンをクリックすると検索します 検索結果として 右フレームに該当する医療用医薬品の販売名の一覧が 販売名の昇順で表示されます 2. 右のフレームで参照したい販売名をクリックすると 新しいタブで該当する医療用医薬品の添付文書情報が表示されます 検索条件設定時の注意 検索はテキスト文章 (SGML 又は XML) が対象となっており 画像及び

More information

Microsoft Word - Ⅲ-11. VE-1 修正後 3.14.doc

Microsoft Word - Ⅲ-11. VE-1 修正後 3.14.doc 平成 18 年度厚生労働科学研究費補助金 ( 循環器疾患等生活習慣病対策総合研究事業 ) 日本人の食事摂取基準 ( 栄養所要量 ) の策定に関する研究 主任研究者柴田克己滋賀県立大学教授 Ⅲ. 分担研究者の報告書 11. 高 α- トコフェロールあるいは高 γ- トコフェロール摂取に伴うビタミン E の 血中濃度変化と運動トレーニングの影響 分担研究者森口覚 山口県立大学教授 研究要旨ビタミン E

More information

VOL. 36 S-3 CHEMOTHERAPY 437

VOL. 36 S-3 CHEMOTHERAPY 437 VOL. 36 S-3 CHEMOTHERAPY 437 438 CHEMOTHERAPY JULY 1988 Fig. 1 Contractile response of gastrointestinal tract to intravenous administration of saline and EM in interdigestive state in dogs (a) : Saline,

More information

数理システムユーザーコンファレンス (Fri) 医薬品の臨床薬理試験におけるモデリング & シミュレーションー S-PLUS とほかのソフトウェアの連携ー サターラ合同会社笠井英史

数理システムユーザーコンファレンス (Fri) 医薬品の臨床薬理試験におけるモデリング & シミュレーションー S-PLUS とほかのソフトウェアの連携ー サターラ合同会社笠井英史 数理システムユーザーコンファレンス 203 203..22 (Fr) 医薬品の臨床薬理試験におけるモデリング & シミュレーションー S-PLUS とほかのソフトウェアの連携ー サターラ合同会社笠井英史 (hdefum.kasa@certara.com) 医薬品研究開発の流れ 非臨床試験 合成 薬理 安全性 製剤 薬物動態 臨床試験 第 Ⅰ 相試験 第 Ⅱ 相試験 第 Ⅲ 相試験 製造販売後 薬物動態解析

More information

Mikio Yamamoto: Dynamical Measurement of the E-effect in Iron-Cobalt Alloys. The AE-effect (change in Young's modulus of elasticity with magnetization

Mikio Yamamoto: Dynamical Measurement of the E-effect in Iron-Cobalt Alloys. The AE-effect (change in Young's modulus of elasticity with magnetization Mikio Yamamoto: Dynamical Measurement of the E-effect in Iron-Cobalt Alloys. The AE-effect (change in Young's modulus of elasticity with magnetization) in the annealed state of iron-cobalt alloys has been

More information

CHEMOTHERAPY APR Fig. 1 Chemical structure of cefotetan (CTT, YM09330)

CHEMOTHERAPY APR Fig. 1 Chemical structure of cefotetan (CTT, YM09330) CHEMOTHERAPY APR. 1982 Fig. 1 Chemical structure of cefotetan (CTT, YM09330) VOL.30 S-1 CHEMOTHERAPY Fig. 2 Comparison of standard curves of CTT on various test organisms by cylinder plate method Column

More information

Apr :00:38

Apr :00:38 Apr 13 2015 17:00:38 臨床概要の目次 2.7. 臨床概要... 2.7.1. 生物薬剤学試験及び関連する分析法... 2.7.1.1. 背景及び概観... 2.7.1.2. 個々の試験結果の要約... 2.7.1.3. 全試験を通しての結果の比較と解析... 2.7.1.4. 付録... 2.7.2. 臨床薬理試験... 2.7.2.1. 背景及び概観... 2.7.2.2. 個々の試験結果の要約...

More information

Studies of Foot Form for Footwear Design (Part 9) : Characteristics of the Foot Form of Young and Elder Women Based on their Sizes of Ball Joint Girth

Studies of Foot Form for Footwear Design (Part 9) : Characteristics of the Foot Form of Young and Elder Women Based on their Sizes of Ball Joint Girth Studies of Foot Form for Footwear Design (Part 9) : Characteristics of the Foot Form of Young and Elder Women Based on their Sizes of Ball Joint Girth and Foot Breadth Akiko Yamamoto Fukuoka Women's University,

More information

TOC

TOC 2.7.1 生 物 薬 剤 学 及 び 関 連 する 分 析 法 の 概 要 1 目 次 2.7 臨 床 概 要 2.7 臨 床 概 要...4 2.7.1 生 物 薬 剤 学 及 び 関 連 する 分 析 法 の 概 要...4 2.7.1.1 背 景 及 び 概 観...4 2.7.1.1.1 製 剤 開 発 の 経 緯...4 2.7.1.1.2 生 物 薬 剤 学 に 関 する 概 要...5

More information

本品約2g を精密に量り、試験液に水900mLを用い、溶出試験法第2法により、毎分50回転で試験を行う

本品約2g を精密に量り、試験液に水900mLを用い、溶出試験法第2法により、毎分50回転で試験を行う ベンフォチアミン 138.3mg/g ピリドキシン塩酸塩 100mg/g シアノコバラミン 1mg/g 散 Benfotiamine 138.3mg/g Pyridoxine Hydrochloride 100mg/g and Cyanocobalamin 1mg/g Powder 溶出性 6.10 本品約 0.5g を精密に量り, 試験液に水 900mL を用い, パドル法により, 毎分 50 回転で試験を行う.

More information

CHEMOTHERAPY Fig. 1 Body weight changes of pregnant mice treated orally with AM- 715 Day of sestation

CHEMOTHERAPY Fig. 1 Body weight changes of pregnant mice treated orally with AM- 715 Day of sestation CHEMOTHERAPY CHEMOTHERAPY Fig. 1 Body weight changes of pregnant mice treated orally with AM- 715 Day of sestation CHEMOTHERAPY Table 1 Preliminaly test of AM- 715 1): Mean } SD *: Significant difference

More information

Dec. THE JAPANESE JOURNAL OF ANTIBIOTICS XXXVII (45)

Dec. THE JAPANESE JOURNAL OF ANTIBIOTICS XXXVII (45) Dec. THE JAPANESE JOURNAL OF ANTIBIOTICS XXXVII-12 2305(45) 2306(46) THE JAPANESE JOURNAL OF ANTIBIOTICS XXXVII-12 Dec. Dec. THE JAPANESE JOURNAL OF ANTIBIOTICS XXXVII-12 2307(47) 2308(48) THE JAPANESE

More information

1. 今回の変更に関する整理 効能 効果及び用法 用量 ( 添付文書より転載 ) 従来製剤 ( バイアル製剤 ) と製法変更製剤 ( シリンジ製剤 ) で変更はない 効能 効果 用法 容量 B 型肝炎の予防通常 0.5mL ずつ4 週間隔で2 回 更に 20~24 週を経過した後に1 回 0.5mL

1. 今回の変更に関する整理 効能 効果及び用法 用量 ( 添付文書より転載 ) 従来製剤 ( バイアル製剤 ) と製法変更製剤 ( シリンジ製剤 ) で変更はない 効能 効果 用法 容量 B 型肝炎の予防通常 0.5mL ずつ4 週間隔で2 回 更に 20~24 週を経過した後に1 回 0.5mL 資料 6 MSD 社の製造する B 型肝炎単抗原ワクチンについて 経緯 1986 年米国メルク社製 B 型肝炎ワクチン ( 酵母由来 ) が米国で承認 1988 年 MSD 社製 B 型肝炎ワクチン ( 酵母由来 ) が日本で承認 2000 年欧州で HEXAVAC( ジフテリア 破傷風 百日咳 B 型肝炎 不活化ポリオ Hib 感染症を予防する 6 種混合ワクチン ) 承認 2001 年欧州で HEXAVAC

More information

CHEMOTHERAPY SEPT. 1991

CHEMOTHERAPY SEPT. 1991 CHEMOTHERAPY SEPT. 1991 VOL. 39 S-3 Table 1. Background of characteristics and allocation of 9 healthy male volunteers in a single-dose study on betamipron Table 2. Background of characteristics and allocation

More information

別紙様式 (Ⅱ)-1 添付ファイル用 本資料の作成日 :2016 年 10 月 12 日商品名 : ビフィズス菌 BB( ビービー ) 12 安全性評価シート 食経験の評価 1 喫食実績 ( 喫食実績が あり の場合 : 実績に基づく安全性の評価を記載 ) による食経験の評価ビフィズス菌 BB-12

別紙様式 (Ⅱ)-1 添付ファイル用 本資料の作成日 :2016 年 10 月 12 日商品名 : ビフィズス菌 BB( ビービー ) 12 安全性評価シート 食経験の評価 1 喫食実績 ( 喫食実績が あり の場合 : 実績に基づく安全性の評価を記載 ) による食経験の評価ビフィズス菌 BB-12 本資料の作成日 :2016 年 10 月 12 日商品名 : ビフィズス菌 BB( ビービー ) 12 安全性評価シート 食経験の評価 1 喫食実績 ( 喫食実績が あり の場合 : 実績に基づく安全性の評価を記載 ) による食経験の評価ビフィズス菌 BB-12(B. lactis)( 以下 当該成分 ) を含む当社製品 ビフィズス菌 BB( ビービー ) 12 ( 以下 当該製品 ) に関する評価

More information

Visual Evaluation of Polka-dot Patterns Yoojin LEE and Nobuko NARUSE * Granduate School of Bunka Women's University, and * Faculty of Fashion Science,

Visual Evaluation of Polka-dot Patterns Yoojin LEE and Nobuko NARUSE * Granduate School of Bunka Women's University, and * Faculty of Fashion Science, Visual Evaluation of Polka-dot Patterns Yoojin LEE and Nobuko NARUSE * Granduate School of Bunka Women's University, and * Faculty of Fashion Science, Bunka Women's University, Shibuya-ku, Tokyo 151-8523

More information

2.7.3(5 群 ) 呼吸器感染症臨床的有効性グレースビット 錠 細粒 表 (5 群 )-3 疾患別陰性化率 疾患名 陰性化被験者数 / 陰性化率 (%) (95%CI)(%) a) 肺炎 全体 91/ (89.0, 98.6) 細菌性肺炎 73/ (86

2.7.3(5 群 ) 呼吸器感染症臨床的有効性グレースビット 錠 細粒 表 (5 群 )-3 疾患別陰性化率 疾患名 陰性化被験者数 / 陰性化率 (%) (95%CI)(%) a) 肺炎 全体 91/ (89.0, 98.6) 細菌性肺炎 73/ (86 2.7.3(5 群 ) 呼吸器感染症臨床的有効性グレースビット 錠 細粒 表 2.7.3.3.2(5 群 )-2 原因菌別臨床効果 原因菌 肺炎 慢性呼吸器病変の二次感染 急性上気道感染症群 5 群合計 単独菌 83 82(98.8) 67 61(91.0) 14 14(100) 164 157(95.7) 複数菌 (2 種 ) 14 14(100) 7 7(100) 2 2 23 23(100)

More information

pdf エンドトキシン試験法

pdf エンドトキシン試験法 00-0909.pdf.0 エンドトキシン試験法 3 5 6 7 9 0 3 5 6 7 9 0 3 5 6 7 9 30 3 3 33 3 35 36 37 3 39 0 3 5 6 次のように改める. 本試験法は, 三薬局方での調和合意に基づき規定した試験法である. エンドトキシン試験法は, カブトガニ (Limulus polyphemus 又は Tachypleus tridentatus)

More information

Microsoft PowerPoint - R-stat-intro_12.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - R-stat-intro_12.ppt [互換モード] R で統計解析入門 (12) 生存時間解析 中篇 準備 : データ DEP の読み込み 1. データ DEP を以下からダウンロードする http://www.cwk.zaq.ne.jp/fkhud708/files/dep.csv /fkh /d 2. ダウンロードした場所を把握する ここでは c:/temp とする 3. R を起動し,2. 2 の場所に移動し, データを読み込む 4. データ

More information

Vol.No. 2. 方法 ( 1 ) 調査対象と時期 A B ( 2 ) 調査内容 1 ) 食事の摂取状況 2 ) 食品群別摂取頻度 3 ) 生活習慣状況 4 ) 健康意識 ( 3 ) 解析 Dplus 3. 結果と考察 ( 1 ) 性別と全調査項目 p p p ( 2 ) 食事の摂取状況 p

Vol.No. 2. 方法 ( 1 ) 調査対象と時期 A B ( 2 ) 調査内容 1 ) 食事の摂取状況 2 ) 食品群別摂取頻度 3 ) 生活習慣状況 4 ) 健康意識 ( 3 ) 解析 Dplus 3. 結果と考察 ( 1 ) 性別と全調査項目 p p p ( 2 ) 食事の摂取状況 p [ 資料 ] The study on dietary habits and lifestyle of university students based on the residence form Eriko Nishio, Shigetoshi Ohta, Yuji Tanaka Career and General Education Center, Kyushu Kyoritsu University,,

More information

ON A FEW INFLUENCES OF THE DENTAL CARIES IN THE ELEMENTARY SCHOOL PUPIL BY Teruko KASAKURA, Naonobu IWAI, Sachio TAKADA Department of Hygiene, Nippon Dental College (Director: Prof. T. Niwa) The relationship

More information

ソバルディ 錠 4 mg 1. 臨床試験一覧 Type of Study Comparative BA/BE Study Number P Study Objective(s) Compare the rates and extent of absorption of GS-9851

ソバルディ 錠 4 mg 1. 臨床試験一覧 Type of Study Comparative BA/BE Study Number P Study Objective(s) Compare the rates and extent of absorption of GS-9851 ソバルディ 錠 4 mg 第 2 部 ( モジュール 2):CTD の概要 ( サマリー ) ギリアド サイエンシズ株式会社 ソバルディ 錠 4 mg 1. 臨床試験一覧 Type of Study Comparative BA/BE Study Number P7977-111 Study Objective(s) Compare the rates and extent of absorption

More information

,...~,.'~ 表 2.6.2.2-26 試験管内 PAE 菌株薬剤 MIC (µg/ml) PAE (h) 1 MIC 4 MIC STFX 0.025 0.92 2.35 S. aureus FDA 209-P LVFX 0.20 0.68 2.68 CPFX 0.20 1.05 1.59 SPFX 0.10 0.35 1.07 STFX 0.025 2.33 1.14 E. coli KL-16

More information

<95DB8C9288E397C389C88A E696E6462>

<95DB8C9288E397C389C88A E696E6462> 2011 Vol.60 No.4 p.332 338 Usefulness of regional education program for dietary salt reduction: Self-monitoring of urinary salt excretion Kenichiro YASUTAKE[1] Kayoko SAWANO[1] Shoko YAMAGUCHI[1] Hiroko

More information

CTD 第 2 部 2.7 臨床概要 臨床薬理試験 MSD 株式会社

CTD 第 2 部 2.7 臨床概要 臨床薬理試験 MSD 株式会社 CTD 第 2 部 MSD 株式会社 目次 頁 表一覧... 3 図一覧... 4 付録一覧... 6 略号及び用語の定義... 7... 9 2.7.2.1 背景及び概観... 9 2.7.2.1.1 MK-3475の薬物動態及び臨床薬理の概要... 11 2.7.2.1.2 承認申請用法 用量の設定根拠... 21 2.7.2.1.2.1 要約... 21 2.7.2.1.2.2 有効性が期待できる最小用量の設定根拠...

More information

本資料は 2001 年 4 月に作成者らが NONMEM の入門的な解説として 母集団薬物動態解析法の応用例を紹介する目的で行ったセミナーで使用したスライドを元に修正を加えたものである 本来であれば 説明文による解説を必要とするが ご容赦願いたい 説明のために使用したデータは全て シミュレーションに

本資料は 2001 年 4 月に作成者らが NONMEM の入門的な解説として 母集団薬物動態解析法の応用例を紹介する目的で行ったセミナーで使用したスライドを元に修正を加えたものである 本来であれば 説明文による解説を必要とするが ご容赦願いたい 説明のために使用したデータは全て シミュレーションに 本資料は 2001 年 4 月に作成者らが NONMEM の入門的な解説として 母集団薬物動態解析法の応用例を紹介する目的で行ったセミナーで使用したスライドを元に修正を加えたものである 本来であれば 説明文による解説を必要とするが ご容赦願いたい 説明のために使用したデータは全て シミュレーションにより作成した架空の数値であり 考え方の例示を目的としたものである 母集団薬物動態解析法を検討される方にとって

More information

2 有効成分名 添付文書及び審査報告書に基づき記載する 3 品目名 ( 後発医薬品 ) 添付文書及び審査報告書のほか薬価基準収載品目リストにより記載する 複数の品目がある場合は 個別医薬品コード (YJ コード ) 順に番号を振り 記載する ( 複数規格があっても 全規格まとめて YJ コード順とす

2 有効成分名 添付文書及び審査報告書に基づき記載する 3 品目名 ( 後発医薬品 ) 添付文書及び審査報告書のほか薬価基準収載品目リストにより記載する 複数の品目がある場合は 個別医薬品コード (YJ コード ) 順に番号を振り 記載する ( 複数規格があっても 全規格まとめて YJ コード順とす 第 18 回ジェネリック医薬品品質情報検討会 参考資料 2 医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 作成要領 ( 案 ) 1 対象品目 別途定めるブルーブック作成対象品目に基づく なお 薬価削除経過措置期間中のものは記載対象外とする 2 記載項目 1 作成年月日 2 有効成分名 3 品目名 ( 後発医薬品 ) 4 品目名 ( 先発医薬品 ) 5 効能 効果 6 用法 用量 7 添加物 8

More information

薬物動態開発の経緯 特性製品情報(3) 薬物動態に対する食事の影響 ( 外国人データ )(B66119)12) 品情報臨床成績臨床成績薬物動態薬物動態薬効薬理薬効薬理一般薬理 毒性一般薬理 毒性(2) 反復投与 (CV18546) 11) 日本人健康成人男性 6 例に アピキサバン 1 回 2.5

薬物動態開発の経緯 特性製品情報(3) 薬物動態に対する食事の影響 ( 外国人データ )(B66119)12) 品情報臨床成績臨床成績薬物動態薬物動態薬効薬理薬効薬理一般薬理 毒性一般薬理 毒性(2) 反復投与 (CV18546) 11) 日本人健康成人男性 6 例に アピキサバン 1 回 2.5 薬物動態開発の経緯 特性製品情報2.5 1 25 5mgを空腹時に単回経口投与品情報また 日本人及び白人健康成人男性において アピキサバン 臨床成績臨床成績薬物動態薬物動態薬効薬理薬効薬理一般薬理 毒性一般薬理 毒性1. 血中濃度 (1) 単回投与 (CV18513) 1) 日本人健康成人男性 12 例に アピキサバン2.5 1mgを空腹時に単回経口投与 したとき 投与後 3 3.5 時間で最高血漿中濃度に達し

More information

untitled

untitled 1988 2000 2002 2004 2006 2008 IFN Lamivudine Adefovir Entecavir 1 Total number 560 Sex (male/female) 424/136 Age (years)* 38 (15-68) Duration of treatment (weeks)* 26 (1-592) Follow-up time (years) 75(05-21

More information

デガレリクス酢酸塩 生物薬剤学試験及び関連する分析法 目次 生物薬剤学試験及び関連する分析法 背景及び概観 生体試料中濃度測定法 個々の試験の要約 製剤の製造バッチ間変動.

デガレリクス酢酸塩 生物薬剤学試験及び関連する分析法 目次 生物薬剤学試験及び関連する分析法 背景及び概観 生体試料中濃度測定法 個々の試験の要約 製剤の製造バッチ間変動. デガレリクス酢酸塩 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法 目次 2.7.1 生物薬剤学試験及び関連する分析法...2 2.7.1.1 背景及び概観...3 2.7.1.1.1 生体試料中濃度測定法...4 2.7.1.2 個々の試験の要約...9 2.7.1.2.1 製剤の製造バッチ間変動...9 2.7.1.2.2...9 2.7.1.3 全試験を通しての結果の比較と解析...10 2.7.1.3.1

More information

2 The Bulletin of Meiji University of Integrative Medicine 3, Yamashita 10 11

2 The Bulletin of Meiji University of Integrative Medicine 3, Yamashita 10 11 1-122013 1 2 1 2 20 2,000 2009 12 1 2 1,362 68.1 2009 1 1 9.5 1 2.2 3.6 0.82.9 1.0 0.2 2 4 3 1 2 4 3 Key words acupuncture and moxibustion Treatment with acupuncture, moxibustion and Anma-Massage-Shiatsu

More information