全自動核酸抽出機器「magLEAD 6gC/12gC」および専用試薬「MagDEA Dx SV」について

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1 IENTIFI INTRUMENT NEW 2018 Te c h n i c a l a g a z i n e o f E l e c t ro n M i c ro s c o p e a n d n a l y t i c a l I n s t r u e n t s. 技術解説 Vol. 61 No. 1 M R H 全自動核酸抽出機器 agled 6g/12g および専用試薬 MagDE Dx V について Universal and utoated Nucleic cid Extraction yste MagDE Dx V and agled 6g/12g 宮下 雪子 上田 哲也 1. はじめに 昨今の著しい遺伝子解析技術の進歩に伴い 遺伝子を対象とする研究や検査が幅広くかつ身近に実施されるようになっ た 遺伝子検査の対象は がん 感染症 発症前診断 出生前診断 肥満 老化 生活習慣病 ファーマコゲノミクス など多岐にわたる 遺伝子検査においては 様々なサンプル種から DN/RN を抽出 精製し試験に用いるが 抽出され た DN/RN の品質 および量が試験の結果に影響を与える また 検査結果の報告を行うまでの時間を短くすること も求められており 抽出 精製時間の短縮も求められている プレシジョン システム サイエンス株 以下 P と略では遺伝子検査に用いる DN/RN の 品質 量 時間 の要求に対応するために 全自動核酸抽出装置 agled 6g agled 12g に搭載するための核酸抽出試薬 MagDE Dx V を開発し 市場に展開している 2. agled 6g/12g MagDE Dx V の概要と特長 2-1. 核酸抽出方法および機器の概要 本システムでは磁性粒子を担体として核酸の抽出 精製を行っている 磁性粒子をハンドリングする方法は複数存在して いるが P の機器においては独自技術である Magtration 法 を用いて行っている図1 Magtration 法では 分 注チップの側面に磁石をあてて磁性粒子を分注チップ内で捕獲 分散させる MagDE Dx V の核酸の抽出工程は図1B に示したように 1カオトロピック物質の存在下において サンプル中のタンパク質を可溶化Lysisする工程 2カオ トロピック効果により 水和水を奪われた核酸のリン酸基と 同様に水和水を奪われた磁性粒子担体とが 双極子 - 双極 子相互作用や水素結合といったファンデルワールス力により結合Bindingする工程 3核酸が結合した磁性粒子より不 要な物を除去Whingする工程 4磁性粒子より核酸を溶出Elutionする工程 からなっている また 核酸の抽 出に必要なすべての試薬はカートリッジ内にあらかじめ封入されており 機器専用の消耗品と組み合わせることで 簡単に 核酸の抽出を行うことができる図1 Magtration Tip B ell lysing by protee guanidine B/F separation by Magtration Magnetic particles Magnet Reaction tube upernatant 1 2 aple Lysis 図1 Magtration Technology ddition N binding Magnetic of agnetic to agnetic separation particle particle 6 7 Whing Elution lcohol haotropic salt 図1 核酸抽出方法および機器の概要 Fig 1 Hitachi High-Technologies orporation ll rights reserved

2 MagDE Dx V は agled 6g/12g と組み合わせて ( 図 2), 約 分で DN/RN の抽出が可能である 機器サイズ重量最大処理サンプル数電源 UV ランプ Protocol (application) supply agled 6g agled 12g H600 W0 D550() H570 W500 D5() pprox. kg pprox. 50 kg 6 saples/run 12 saples/run V, 50/60 Hz, 0V 内部に搭載 Protocol I ard 図 2 agled 6g および agled 12g の仕様 2-2. 本システムの特長 MagDE Dx V の仕様概略を下表にまとめる ( 表 1) 表 1 MagDE Dx V 仕様概略 抽出原理 磁性粒子を用いた核酸抽出法 サンプル量 200 µl よりのスタート 溶出液量 50,100,200 µl 抽出時間 約 in サンプルタイプ Whole blood,,,,,(nal, throat),tool*,putu*, FFPE* (* は別途前処理が必要 ) 動作プロトコル 単一のプロトコルで各種サンプルからの抽出が可能 その他 ( 消耗品 ) agled 向け消耗品キットが別途必要 agled 6g/12g は I カードが別途必要 保管条件 室温 (10 ) で 2 年間 対応機器 geneled XII plus,agled 6g,agLED 12g MagDE Dx V では, 上に示した全血, 血漿, 血清, 尿,, スワブ, また前処理は必要となるが喀痰, 便,FFPE サンプルから, 単一のプロトコルを用いて, トータル核酸 ( D N および R N ) の抽出が短時間で可能である Hitachi High-Technologies orporation ll rights reserved. 2018[5366]

3 3. 使用例 以下に ヒト全血からのゲノムDN 抽出性能3-1. その他のサンプルからのDN/RNの抽出3-2.に関して記述する 3-1. ヒト全血からのゲノム DN の抽出 2 種類のヒト全血抗凝固剤として EDT または D を使用をサンプルとして ゲノムDN の抽出を行った 抽出し たゲノムDN の濃度測定結果を図3に アガロースゲル電気泳動の結果 および抽出核酸の品質の指標となる吸光度 2 n/260 n 比 260 n/280 n 比を図3Bに示す ゲノムDNの収量はサンプルの白血球数に依存して異なるが 同一のサンプルから抽出される量と品質に関しては再現良く抽出されていた B EDTEDT M M bc 6.4 k/ul) k/µl (bc 6.4 k/ul) (bc DD k/µl B (bc 9.2 k/ul) Bbc (bc 9.2 k/ul) Yield (µg) Yield (µg) (EDT: bcbc 6.4k/µL) k/µl) BB(D, bc 9.2 (EDT bc 6.4 (D, bcbc 9.2k/µL) k/µl) (EDT: 6.4 k/µl) B (D, 9.2 k/µl) YieldYield D Yield (µg)(µg) D µg YieldYield D Yield (µg) (µg) D µg V DV V % DVV V % M λ -Hind III digest arker λ-hind III digest arker 1M: 6 異なる 6 サンプルから抽出された核酸 M: λ-hind III digest arker 1-6:1 異なる6サンプルから抽出された核酸 - 6: 異なる6サンプルから抽出された核酸 260/2 260/ /2 260/2 260/ / ±1 1.88± ±1 1.88± ±1 1.88±0.06 B 1.85±7 1.89±0.05 B 1.85±7 1.89±0.05 B 1.85±7 1.89±0.05 図 3 MagDE Dx V を用いた全血からのゲノム DN 抽出 2 種類の全血からのゲノム DN の収量 B抽出したゲノム DN をアガロースゲル電気泳動像と吸光度 FigFig 33 Hitachi High-Technologies orporation ll rights reserved

4 3-2. DN/RN の抽出 DN ウイルスのモデルとして M13KO7 ファージ,RN ウイルスのモデルとして M2 ファージを用いた これらをヒト血清に添加し,MagDE Dx V を用いて核酸抽出を行い, それぞれを Target とした Real-tie PR を行うことで抽出の効率を評価した 抽出の再現性のデータを図 4 に示す 同一 Run 中で 6 サンプルずつ, かつ 5 回の異なる Run において, コピー数の違いに依存せずに安定的に Real tie PR での増幅が得られた M13(DN phage) M13 (DN phage) M2(RN phage) M2 (RN phage) Run 1 Run 2 Run 3 Run 4 Run 5 20 Run 1 Run 2 Run 3 Run 4 Run 5 Run 1 Run 2 Run 3 Run 4 Run 5 M13 H 100 cp/µl M13 L 1 cp/µl M2 H 10,000 cp/µl M2 L 100 cp/µl D D D D 図 4 ウイルスモデル M13,M2 の血清からの抽出再現性 Hitachi High-Technologies orporation ll rights reserved. 2018[5368]

5 MagDE Dx V の一つの特徴として 試薬 プロトコルを変更することなく 様々なサンプルから核酸の抽出を行うこ とができることがあげられる 図5に7 種のサンプルマトリックス血清 EDT 血漿 クエン酸血漿 咽頭スワブ 鼻腔 スワブ 尿からの抽出結果を示す ( ( ( EDT D throat nal (D (D (D B (EDT) (D) (EDT) (D) (EDT) (D) (EDT) (D) (EDT) (D) EDT D throat (EDT) (D) (EDT) (D) Positive ne er u ED T D th ro at na sa l ri ne ri U F Fig555 Fig Fig Fig 55 Fig M2 ithin run F er u E D T D th ro at na sa l lope correlation lope coefficientr2 lope lope PR efficiency% lope lope lope PR PR PR PR M13 ithin PR run PR U lope lope lope lope lope lope lope lope correlation coefficient R2 PR efficiency % PR PR PR PR PR PR Hitachi High-Technologies orporation ll rights reserved

6 M13 H M2 H M13L M2 L 図 5 異なるサンプルマトリックスからの抽出結果 ( ): M 1 3 を コピーから 10 1 コピーまで各種サンプルマトリックスに添加して MagDE Dx V で抽出し Real-tie PR で評価を行った : で得られた 値から lope, 直線性,PR 効率を算出した,: 異なる 2 濃度の M13,M2 をサンプルマトリックスに添加し,MagDE Dx V で抽出を行った 抽出物は Real-tie PR で評価を行った すべてのサンプルマトリックスにおいて, 直線性が高く,PR 効率は 95% 以上となった また, サンプルマトリックスに依存せず,Real-tie PR の結果においてほぼ同一の 値が得られた 4. まとめ P の全自動抽出機器 agled 6g/12g, および全自動遺伝子検査装置 geneled XII plus 向けに開発された MagDE Dx V は,Real-tie PR 法を用いたウイルス DN/RN の診断に必要とされる, サンプル中に含まれる微量の核酸の抽出のみでなく, 全血からのゲノム DN の抽出という多量の DN の回収にも対応している試薬である また, すべての必要な試薬がカートリッジ化されていること, 異なるサンプルマトリックスからもプロトコル, 試薬を変更することなく核酸が抽出できることから, 少量多品種のサンプルを取り扱うラボにおいては, ラボワークフローの効率化に柔軟に対応できる試薬である 著者紹介 宮下雪子, 上田哲也プレシジョン システム サイエンス ( 株 ) 営業部 会員制サイト.I.navi では,.I.NEW のバックナンバーを含む全内容をご覧いただけます Hitachi High-Technologies orporation ll rights reserved. 2018[5370]

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イルスが存在しており このウイルスの存在を確認することが診断につながります ウ イルス性発疹症 についての詳細は他稿を参照していただき 今回は 局所感染疾患 と 腫瘍性疾患 のウイルス感染検査と読み方について解説します 皮膚病変におけるウイルス感染検査 ( 図 2, 表 ) 表 皮膚病変におけるウイ 2012 年 12 月 13 日放送 第 111 回日本皮膚科学会総会 6 教育講演 26-3 皮膚病変におけるウイルス感染検査と読み方 川崎医科大学皮膚科 講師山本剛伸 はじめにウイルス性皮膚疾患は 臨床症状から視診のみで診断がつく例もありますが ウイルス感染検査が必要となる症例も日常多く遭遇します ウイルス感染検査法は多種類存在し それぞれに利点 欠点があります 今回は それぞれのウイルス感染検査について

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