ITGが、2015年12月の会議でIFRS第9号の減損に関する論点を議論

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1 Applying IFRS ITG が 2015 年 12 月の会議で IFRS 第 9 号の減損に関する論点を議論 2015 年 12 月

2 目次 序説 :... 4 ペーパー 1 - 将来予測的な情報の織込み... 5 ペーパー 2 - IFRS 第 9 号 項の適用範囲... 8 ペーパー 3 - チャージ カードの ECL の測定... 9 ペーパー 4 - リボルビング信用枠の ECL 測定期間 ペーパー 5 - 担保及びその他の信用補完と ECL の測定 ペーパー 6 - デフォルトしたローンの売却によるキャッシュ フローの ECL への織込み ペーパー 7 - 現在の実効金利(EIR) の意味 ペーパー 8 - 満期が 12 カ月未満の金融資産の信用リスクの著しい増大の評価 ペーパー 9 - 信用減損金融資産の貸倒引当金の測定 ペーパー 10 - 償却原価で測定される金融資産に係る貸倒引当金の表示 付録 :ITG でこれまで議論された論点 ITG が 2015 年 12 月の会議で IFRS 第 9 号の減損に関する論点を議論

3 重要ポイント 2015 年 12 月の ITG 会議では IFRS 第 9 号の適用上の重要な論点について 多くの有用な明確化がなされた 合意されたと思われる項目の中で最も重要であると思われる項目は以下のとおりである ITG メンバーは 偏りのない確率加重平均された見積りに関する IFRS 第 9 号の規定は 経済シナリオについて 単一のコンセンサス予想だけでなく 複数の経済シナリオを用いるという点でも適用されるということに合意したように思われる なお 最も洗練された銀行であっても これを適用する際には多くの課題に直面することになると思われるため システム及びプロセスならびに財務に及ぼす潜在的な影響を判断するため 早急にその内容を評価する必要がある クレジット カードや当座貸越といった リボルビング信用枠に対する予想貸倒損失 (ECL) の測定期間についても有用な明確化がなされた 当該期間を決定する際には 企業は 経営者が実施するであろう 損失の軽減に資する信用リスク管理活動を考慮しなければならない ITG では ここでいう信用リスク管理活動とは 実際に未使用限度額を引き下げるものである点が確認された リボルビング信用枠 ( ポートフォリオ ) は 予想されるデフォルトに関するさまざまな起こりうる結果を反映するように適切なセグメントに細分化しなければならない ただし 以前に解約した引出限度額の将来の復活についてはこの評価に含めるべきではない ( ペーパー 4 を参照 ) 保証などの信用補完は 明示的に 契約条件の一部 として定められていなくても 契約条件に 不可分 なものとして ECL に含まれうる これは IAS 第 39 号における実務と整合する考え方である ITG が 2015 年 12 月の会議で IFRS 第 9 号の減損に関する論点を議論 3

4 序説 金融商品の減損に関する移行リソース グループ (ITG) は 2015 年 12 月 11 日 IFRS 第 9 号 金融商品 の新たな ECL 減損規定の適用に関する 10 個の論点を議論するため 第 3 回の そしておそらく最後となる会議を開催した これまで ITG で議論された論点リストは本稿の付録に掲載している なお これらに関するより詳細な解説については 弊社ホームページより入手可能な以下の文書を参照されたい ( 年 4 月 22 日の会議について :IFRS Developments 第 105 号 - ITG が IFRS 第 9 号の減損規定の適用上の論点を審議 ( 年 9 月 16 日の会議について :IFRS Developments 第 112 号 -ITG が IFRS 第 9 号の減損規定の適用上の論点を議論 ( 国際会計基準審議会 (IASB) は ITG を創設し 実務にばらつきが生じる可能性のある新たな減損規定の適用上の論点について 利害関係者が議論できる場を提供し さらに IASB がそうした論点に対処するためにどのような措置が必要になるのかを判断する際に その議論の内容を役立てることにしている しかし ITG は法的権威を有するものではなく また議論の対象となる論点についての決議は求められず 合意形成も要求されていない そのため ITG が何らかのガイダンスを公表することはない 今後の ITG 会議は予定されていないが ITG 自体は維持され 必要に応じ開催される ITG のメンバーは 信用リスク管理及び減損会計に関する専門知識 スキル 実務的な知識を有する さまざまな地域の財務諸表作成者及び監査人で構成される また IASB メンバーの他 バーゼル銀行監督委員会及び証券監督者国際機構からのオブザーバーも会議に参加している IASB は ITG 会議で審議された適用上の論点の要約を公表する予定である 今のところ将来の ITG 会議は予定されていないが IASB は ITG を解散する意図はなく 必要な際に関係者が論点を IASB に提起できるようにウェブサイト上の提出ポータルは今後もオープンにしておくと説明している 将来の会議に関する情報は IASB のウェブサイトに掲載される 1 弊社の他の刊行物 :Applying IFRS: Impairment of financial instruments under IFRS 9 ( 英語 ) Developments 第 100 号 - バーゼル委員会が 予想信用損失会計に関するガイダンスを提案 Developments 第 87 号 - IFRS 第 9 号 金融商品 ( 予想信用損失 ) の公表を参照されたい ITG が 2015 年 12 月の会議で IFRS 第 9 号の減損に関する論点を議論 4

5 ペーパー 1 - 将来予測的な情報の織込み 将来予測的な経済シナリオを織り込む際には 異なる予想結果の範囲及び確率を考慮しなければならない ITG メンバーは 将来予測的な情報の織込みに関する特に以下の 2 つの質問について議論を行った 1. 将来予測的なシナリオを ECL の測定にどのように織り込むべきか この点に関し 4 つの異なるアプローチが提示された ( 例示 1 を参照 ) 2. 将来予測的なシナリオを信用リスクの著しい増大の評価にどのように織り込むべきか 予想貸倒損失の測定 ITG メンバーは IFRS 第 9 号の目的は 一定範囲の生じ得る結果を評価することによって算定される偏りのない確率加重した金額を反映することであるということを認識していた 2 ここで 偏りがない とは 一般に 過度に保守的でも楽観的でもない中立的なバランスの取れた見積りを意味すると理解されている ITG 会議に参加した IASB メンバーは 最初の 2 つのアプローチ ( 例示 1 を参照 ) に関し これらの方法によると 異なるシナリオの下での貸倒損失の相違が反映されない点に懸念を表明した 特に懸念されたのは ECL の水準は 非線形 である点である すなわち より深刻な経済シナリオの下で所定の確率で生じる追加的な損失は より良好な経済シナリオの下で類似の確率で減少する損失より大きくなる傾向がある IASB メンバーは IFRS 第 9 号では単一又は最良のアプローチが定められているわけではない点を確認し 適用するアプローチは ECL の非線形性に対処するものである必要があるとの見解を示した 例示 1 将来予測的な情報を織り込んだ予想貸倒損失の計算アプローチ ( 質問 1) 第 1 法第 2 法第 3 法第 4 法 あらゆるシナリオを検討し その中で最も可能性の高いシナリオを表す単一の将来予測的な経済シナリオを用いて予想貸倒損失を算定する あらゆるシナリオを検討し 各シナリオの発生可能性で調整した 加重平均を表す単一の将来予測的な経済シナリオを用いて予想貸倒損失を算定する 各シナリオの発生可能性で調整した 各シナリオの下で算定された貸倒損失の加重平均値とする 最も可能性の高いシナリオを用いて予想貸倒損失を算定 ( アプローチ 1) したうえで より発生する可能性が低いシナリオを反映するために当該予想貸倒損失にオーバーレイ ( 上書き ) 調整を加える 2 IFRS 第 9 号 項 ITG が 2015 年 12 月の会議で IFRS 第 9 号の減損に関する論点を議論 5

6 ITG メンバーは 特に各シナリオへ発生確率を割り当てるなどにより 異なるシナリオを統合する際には必然的に判断が求められるということに合意した また その判断に用いられる情報は 過大なコストや労力を掛けずに利用可能な 合理的かつ裏付け可能な情報でなければならないという点にも合意した 3 一部の ITG メンバーは シナリオには多くの要素が含まれるため その感応度に応じてポートフォリオごとに調整が必要となる点を強調した また 異なるシナリオの発生確率や信頼性のある裏付け可能な情報の入手可能性の判断は主観的にならざるをえない点を鑑みると 非線形性を反映するために求められる複雑性と主観性を 区分可能なオーバーレイ見積りとして織り込む上記の第 4 法が 透明性の点でより優れていると考えるメンバーもいた また 単一のシナリオを基礎として算定を行うことにより 銀行の他のプロセスとの整合性が確保され ガバナンス及び統制の強化がもたらされる可能性がある それにより銀行は ある期間から他の期間にわたる貸倒引当金の変化をより明確に説明することができるようになる ITG メンバーは IFRS 第 9 号では 採用するシナリオは企業自身の予想及び見解を表すものでなければならないと定めていることを認識していた 4 しかし ITG メンバーは 偏りのない ECL の測定を達成するうえで 最終的にはすべての外部情報源を ECL の計算に織り込む必要はないと判断するとしても 外部情報源の検討自体は行わなければならないということで合意したように思われる 企業は 特にみずからが最終的に用いる情報と相反する証拠を提供する情報源を ECL に織り込まない場合には その理由について適切に文書化しなければならない また 検討した情報源を含め 関連する重要な判断についても開示しなければならない また ITG メンバーは IFRS 第 9 号の目的及び測定に関する概念を念頭に置きつつ その他の目的で使用される他の将来予測的な情報との内部的な整合性についても考慮する必要があるという点でも合意したように思われる また 一部のメンバーは 引当てに関する洗練度が高くない企業 及び重要でないポートフォリオについては それに見合うアプローチを適用すべきであると述べている 最後に ITG メンバーの一部は モデルはしばしば特定のデータ範囲を前提に構築されており その範囲外のインプットに対しては有効に機能しない可能性があるが そのような場合に非線形性をどのように計測すべきかについてはほとんど議論がなされていないと指摘した 失業率や金利といったマクロ経済要因が 直近にはみられなかったような水準で推移すると予測されるような状況もまた大きな課題であり 測定上の不確実性につながる 信用リスクの著しい増大の評価 ITG メンバーは 2 番目の質問に関し IFRS 第 9 号は 信用リスクの著しい増大の評価に関する具体的なアプローチを定めていないこと 及び同基準の目的が満たされる範囲において 定性的及び定量的なインプットを織り交ぜても構わないということで合意したように思われる ITG メンバーは 信用リスクの著しい増大の評価に将来予測的な情報を織り込む際の実務適用上の課題について検討し 著しい増大を評価するために用いられる要因の遅行度合いが大きくなればなるほど 将来予測的な情報の調整の必要性が大きくなるということで合意したように思われる 3 IFRS 第 9 号 B 項 4 IFRS 第 9 号 B 項及び IFRS 第 9 号 B 項 6 ITG が 2015 年 12 月の会議で IFRS 第 9 号の減損に関する論点を議論

7 また 最初の質問で検討したように 信用リスクの著しい増大の評価に将来予測的な情報を織り込むうえで考慮する経済シナリオ及びアプローチは ECL の測定に関し企業が採用するアプローチに制限される必要はなく 必ずしも両者が直接マッピングされるわけではないという点についても ITG メンバーは合意したように思われる 弊社のコメント 確率加重マクロ経済シナリオの開発は ほとんどの銀行がこれまで IFRS 第 9 号の適用に向けての準備計画に含めていなかった要素である 弊社の経験では ほとんどの銀行は 大半のマクロ経済変数に関し単一のコンセンサス見積りを用いることを検討していたものと考えている コンセンサス見積りは 現行のオペレーション上 実装されている他の多くの予算及び予測作業においてすでに用いられている これらの銀行は 確率加重シナリオの使用について 早急に かつ重大な注意を払うことが求められる その際に重要な課題になるのが 銀行が複数のシナリオを評価し 裏付け可能で信頼性のある情報に基づき 各シナリオが起こりうる結果の発生確率を決定することができるか否かである 情報が潜在的に限られることを考えると 上記の第 4 法であるオーバーレイ アプローチの方が 第 3 法より現実的であるように思われる 第 4 法は コミュニケーション上もより容易であり 財務情報利用者にとっての透明性が高まる 仮に銀行が第 4 法のオーバーレイ アプローチを採用することを選択する場合 どのような場合にオーバーレイ調整が求められ それはどのように計算され承認されるのかを決定するために 大きな追加的な労力が必要となる可能性がある 企業の経済予測シナリオは 十分な情報に基づき それを裏付ける証拠により適切に正当化される必要がある これは必然的に銀行に対して外部情報源の検討を要求することになる また 見積プロセス全体について 偏りがないことを示すために 適切な文書化を行う必要がある 一部の規制当局は 首尾一貫性を確保し より堅牢な IFRS 第 9 号の適用を達成するために 要求される情報源 シナリオの予測期間 あるいは予想損失の算定に織り込むべきシナリオの数など この論点に関するガイダンスを公表する必要があると感じていたように見受けられる 信用リスクが著しく増大しているか否かを判断する際に確率加重アプローチが要求されるかについては 引き続き議論される しかし ITG メンバーは 予想貸倒損失を測定するために用いられる方法と ステージ 2 への振替要件との間の直接的なマッピングは必要ないと明確に感じていたように思われる これにより適用が単純化される ITG が 2015 年 12 月の会議で IFRS 第 9 号の減損に関する論点を議論 7

8 ペーパー 2 - IFRS 第 9 号 項の適用範囲 IFRS 第 9 号 B 項で示されているリボルビング信用枠の特徴は 例外規定に該当するために要求される特徴ではなく 原則を補完するガイダンスとして意図されたものである ITG メンバーは IFRS 第 9 号 項の適用範囲に関するペーパー 2 について検討した 同項は 特定種類の金融商品について ECL を測定する際に考慮すべき最大期間に関して限定的な例外措置を定めている 5 ペーパー 2 で説明されていた商品は 多目的信用枠 (multi-product facility) である この信用枠は 借手の選択により 要求払ローンや 分割償還型ローンといった 潜在的に複数の異なる条件での貸出を行う未引出コミットメントを含んでいる 質問提出者は 単一の契約として定められ 引出しが同一の差入担保で保全される多目的信用枠は IFRS 第 9 号に基づく予想期間の決定に関し 部分もしくは全体として 項の例外規定の適用対象となるのかを質問していた この点 IASB メンバーは IFRS 第 9 号 項の適用範囲は その性質上 限られた範囲とすることが意図されていると指摘した 同項は 具体的にはクレジット カード及び無担保クレジット ラインを取り扱うために策定された これらの商品では リスク管理上 引出金額と未引出金額は区別されておらず 延滞などの情報に依拠しているため 結果として早期に信用リスクが削減されない さらに IASB メンバーは IFRS 第 9 号 項の適用ガイダンスである B 項に例示されている特徴は 項の概念を明確化するための補足的なガイダンスであり 要件としての特徴を説明するものではないことを強調した ITG メンバーは これらのポイントの両方に合意したように思われる 例示 2 IFRS 第 9 号 B 項に定められたリボルビング信用枠の特徴 IFRS 第 9 号 B 項に定められるリボルビング信用枠が一般的に有する特徴は以下のとおりである 1. 当該金融商品には固定された期間又は返済の仕組みがなく 通常 契約上の解約期間が短い ( 例 :1 日 ) 2. 契約を解約する契約上の能力が 当該金融商品の通常の日常的な管理においては執行されず 契約が解約される可能性があるのは 企業が当該信用枠の信用リスクの増大に気付いた時だけである 3. 当該金融商品が集合的に管理されている 多目的リボルビング信用枠は その引出オプションごとに それぞれ非常に異なる性質を有する可能性があることから その会計単位についても議論がなされた 会議では これらの潜在的に異なる商品は 単一の契約として定められることがあるが 通常それらは別々に管理されるため すべての構成要素が単一の契約対象とされていたとしても それは必ずしも会計単位が一つであることを意味するものではないという一般的な合意がみられた ITG メンバーは ある信用枠が IFRS 第 9 号 項の適用範囲内とされるうえで満たさなければならない要件の 1 つは 企業がローン部分について返済を要求でき 未使用コミットメント部分を解約できる契約上の能力を有していなければならないこと ( ただし 当該能力によりし信用リスクが削減されない ) であるということで合意に達したように思 5 予想貸倒損失を測定する際に考慮すべき最長期間は IFRS 第 9 号 項で定められている 8 ITG が 2015 年 12 月の会議で IFRS 第 9 号の減損に関する論点を議論

9 われる ITG メンバーは ある信用枠が引き出された時点で 1 つないし複数の固定期間ローン (fixed-term loan) に転換された場合 それは IFRS 第 9 号 項の適用範囲外となり ECL を測定するにあたっては その契約条件を検討しなければならないということで合意したように思われる また 当該信用枠が クレジット カードやクレジット ラインのような短期のリボルビング ローンに転換される場合 これらは 項の適用範囲内となる点についても合意したように思われる ITG メンバーは ここでいう 短期 の解釈には判断が必要とされ 引出額と未引出額の両方が一体で管理されているか否かを考慮しなければならないことに留意した 固定期間ローンとして引き出される可能性のある多目的信用枠も リボルビング信用枠の例外の適用対象となる場合があるとの合意がなされたように思われる ペーパー 2 の具体的な事実及び状況に対して 項をどのように適用するかについての見解は分かれていたが 最終的には 固定期間ローン又はリボルビング信用枠のいずれかとして引き出すことのできるオプションを伴う多目的信用枠に関しては 未使用部分は 項の適用範囲内となるということで合意されたように思われる 一方 枠の一部がローンとして引き出された場合には 当該部分はそれ以降 同項の適用範囲外となるが 当初のリボルビング信用枠のうち残りの部分は 引き続き同項の適用範囲内となる 実際上も 借手の選択により枠の一部が固定期間ローンとして引き出されてしまうと 企業は返済要求が可能なローン部分と未使用コミットメント部分を一体として管理しなくなるため 両者は別個の会計単位となる 弊社のコメント この議論により 同一の契約として定められる構成要素は 必ずしも単一の会計単位を構成するものではないということが明確になった そのため 企業はこれらの種類の契約について その条件及び信用枠に含まれる異なる構成要素がどのように管理されるかを慎重に検討したうえで 会計単位を決定するために判断を行わなければならない B 項に記述される特徴の 1 つ又は全部に該当しない場合には その商品が なお 項の要件を満たすかを慎重に検討する必要がある ペーパー 3 - チャージ カードの ECL の測定 提起された質問は 銀行や金融機関の発行する一定のチャージ カードのように 確定した あるいは文書化された与信限度額がない一定の信用枠についてであった 銀行は 統計モデルを用いて判断される顧客の支払能力に基づき販売時点で顧客の取引を承認するが 裁量によりカードの口座を取り消すこともできる しかし 事前に承認された利用額の残高はすべて 当月中にカードが取り消されたとしても 同月末になるまでその支払期日が訪れることはない 契約金額が特定されておらず 販売時にその使用につき承認が行われる場合 コミットメント金額はゼロとなり リボルビング信用枠の例外規定の対象外となる IASB メンバーは 一定種類のリボルビング信用枠 6 について 契約期間を超えた期間についても考慮することを求める 項の例外規定は 契約上の与信限度額を取り扱うものではない点を強調した なお IASB スタッフの分析では 限度額が明確にゼロと記されていない場合 黙示的な限度額 ( インプライド リミット ) が存在することも想定されるため 企業は チャージ カードが実務上どのように管理されているかをはじめ 関連する事実及び状況に基づき限度額を評価すべきであることが示されていた しかし ITG メンバーは 黙示的な限度額 の概念について それが企業の内部限度額を適用又は用いるということを意味するの 6 IFRS 第 9 号 項に定められている ITG が 2015 年 12 月の会議で IFRS 第 9 号の減損に関する論点を議論 9

10 であれば 契約上のコミットメントに基づかないことになる点について特に懸念を表明した これは そのような商品が実務においてどのように管理されているにせよ 法的に債務が存在しないという事実よりも優先させるべきではないとの考えによるものである したがって 多くの ITG メンバーは チャージ カードが IFRS 第 9 号 項の適用範囲内になることはなく 単に 1 カ月の固定期間ローンを対象とする信用枠を表すだけであり 1 カ月より後もローン コミットメントが存在するということはないとの見解を示した この点 IASB メンバーは 黙示的な限度額 という用語は 契約上 明示的に規定されていなくても 法律上強制可能であるという顧客の一般的な理解が存在するのであれば それを反映すべきであるという意味で用いたものであり 契約条件と整合する考え方である点を明確にした また 一部の ITG メンバーは 引き出された金額の期間が 1 カ月であるという点は チャージ カードが取り消されても変わることはないという点も強調した IASB メンバーは 前のペーパー ( ペーパー 2) と同様に 当該商品が例外規定の適用範囲内になるかどうかを評価するうえでは 引出後及び引出前の金額が一体で管理されているかどうかに留意しなければならないと指摘した 弊社のコメント チャージ カードに IFRS 第 9 号を適用する際には 銀行による契約上のコミットメント 即時の返済を要求できる権利 ローン コミットメントが次回の支払期日後も存在するかどうかに特に重点を置き 具体的な事実及び状況に即して分析を行う必要がある 本ペーパーはチャージ カードにのみ影響を及ぼすものではなく 与信限度額が契約上明記されていない場合にはクレジット カードや当座貸越枠にも影響する可能性がある ペーパー 4 - リボルビング信用枠の ECL 測定期間 IFRS 第 9 号 項を適用し 企業が信用リスクにさらされる期間を決定する際には 実際に未使用限度額を引き下げる信用リスク削減活動のみが関連する なお 以前に解約した限度額の将来の復活は考慮されない ITG メンバーは IFRS 第 9 号の減損規定のリボルビング クレジット カード ポートフォリオに対するエクスポージャーへの適用について議論した 特に議論の焦点となったのは ECL を測定するうえでの適切な期間の決定 及び予想される信用リスク削減活動が 当該期間の決定に及ぼす影響であった ITG メンバーは すべての金融商品について ECL を測定する期間の開始時点は報告日であるべきということに合意したように思われる 7 また ITG メンバーは IFRS 第 9 号 B 項 (c) で考慮されている 信用リスク削減活動 は 限度額の引き下げや コミットメントの解約等のうち いずれか先に講じられる活動であり 信用リスクに対する企業のエクスポージャーを削減する活動に限定されるということで合意に達していたように思われる 8 そのため 内部モニタリングの強化やモニタリング頻度を増やす あるいは電話での督促といった他の行動は B 項 (c) の目的上 削減策の要件を満たすことにはならないものと思われる 7 IFRS 第 9 号 項及び 項で定められる 報告日ごとの 12 カ月又は全期間予想損失の計算に関する規定に基づく なお IFRS 第 9 号 項により 一定のリボルビング信用枠の ECL を測定する際に考慮すべき最長期間は より長くなるが それにより開始時点が変わることはない 8 IFRS 第 9 号 B 項 (c) 10 ITG が 2015 年 12 月の会議で IFRS 第 9 号の減損に関する論点を議論

11 ステージ 2 のローンの 期間 を評価するにあたり その一部はその後 ステージ 1 に戻される可能性があるということも認識しておく必要があるという点もおおむね合意された ただし 以前に解約した枠の将来の復活は考慮すべきではない リボルビング信用枠の信用リスク エクスポージャーの期間を判断するにあたり ITG メンバーが合意したと思われる内容は以下に要約される ステージ 1 の金融資産については 考慮すべき最長期間は 12 カ月となる 理論的にはありえるとしても 実際にそれが 12 カ月より短くなる可能性は低い ステージ 2 の金融資産については 信用枠のうち引き出されていない もしくは引き出される見込みがない部分 ( ステージ 2 に引き続き留まる 又はステージ 1 に戻し入れられることが見込まれる部分を含む ) について考慮すべき最長期間は 顧客行動モデルにおける残存期間 ( すなわち借手がカードの使用を止める 又は貸手が信用枠を解約するまでの予想期間 ) となる ステージ 3 への遷移が見込まれる部分については 信用枠が解約されると見込まれるまでの期間に 同日時点ですでに引き出されていると考えられる金額の回収期間を加えた期間となる 企業が組成時と同程度に詳細なレビューを実施しており その結果に応じて信用枠の一部が解約される可能性が高い場合には ECL の測定期間は次回レビュー実施日までとなる また ITG メンバーは 当該期間は 企業が少なくとも組成時と同程度に詳細なレビュー プロセスを実施することが見込まれる場合には 次回レビュー日までに限定することができるものと合意したように思われる ただし これはレビュー結果に応じて信用枠の一部が解約される可能性が高く 過去に実際にそのように行動していた場合にのみ適切である さらに ITG メンバーからは 測定期間を決定する際には ポートフォリオの適切な細分化が求められ 一定のケースでは 異なるステージの異なるセグメントについて 異なる測定期間が決定される可能性があるという意見も出された 最後に ITG メンバーは 経営者がどのように評価に至ったかに関する財務諸表利用者の理解に資するように 判断が求められる分野 ( インプット 仮定 ポートフォリオの区分及び見積技法 ) についての開示の重要性 9 を強調した 弊社のコメント IASB スタッフのペーパー及び ITG の議論により リボルビング信用枠の ECL を見積る期間を決定するうえで求められるアプローチについて結論的な回答が出されたように思われる これにより企業は IFRS 第 9 号の規定を適用するための基礎を得たことになる これまで銀行は デフォルトが予想されないステージ 2 の金融商品については 予想残存期間全体にわたる ECL を測定することは意図していなかった可能性がある 今回の明確化の結果 こうした金融商品の ECL の測定期間は場合によっては数年となる可能性がある 9 IFRS 第 7 号に基づく ITG が 2015 年 12 月の会議で IFRS 第 9 号の減損に関する論点を議論 11

12 ペーパー 5 - 担保及びその他の信用補完と ECL の測定 大半の ITG メンバーは 貸倒損失の定義における 契約条件と不可分 という概念は 契約条件の一部 の概念より広範であるという点で合意した これにより より多くの担保が ECL 計算に含められるようになる ITG メンバーは 担保及びその他の信用補完からのキャッシュ フローを ECL の測定に含めるべきかについて議論した 特に ITG では IFRS 第 9 号の付録 A の貸倒損失の定義における 契約条件と不可分 な信用補完が何を意味するのかについて議論が行われた 10 大半の ITG メンバーは 貸倒損失の定義における 契約条件と不可分 という概念は IFRS 第 9 号 B 項の 契約条件の一部 より広範かつ包括的なものであるという点で合意した IASB メンバーは 会議において 企業の最終的な経済損失をより良く描写するという理由から B 項の 契約条件の一部 だけでなく 貸倒損失の定義 11 に含まれる 契約条件と不可分 な信用補完を予想現金不足額に含めるという より幅広い解釈を志向した 信用補完が契約条件の不可分か否かをどのように評価するかに関する合意はなされなかったが ITG メンバーは 具体的な事実及び状況に基づき ケース バイ ケースで評価すべきであるということで同意した ある ITG メンバーは 議論を踏まえると 対象外となる可能性が高いのは 別個に認識される信用補完だけであることが示唆されると述べた 12 たとえば デリバティブとして会計処理されるクレジット デフォルト スワップからのキャッシュ フローは 原商品となる金融資産の ECL の測定には含まれない なお 会議では 不可分 であるかどうかの評価には判断が求められると言及されたが ある ITG メンバーは この点に関しては 以下のような関連する要因も検討すべきであると述べている 分離不可なものか : 仮にエクスポージャーが移転されるとしたら 信用補完も同じように移転するか? 市場慣習 : エクスポージャーと信用補完は市場で一体で取引されているか? 第三者への別個の支払い : 支払いが別々で行われる場合 会計処理も別個であることが示唆される 発生時期 : 信用補完は契約締結時点から存在するものか それとも後に追加されたものか? なお この点が不可分か否かの評価においてどの程度重要かも考慮する IASB メンバーは 信用補完が (i) 不可分 な特性か (ii) 別個の会計処理となるかの評価は IAS 第 39 号 金融商品 : 認識及び測定 でも同じように要求されており IFRS 第 9 号の草案作成時にその処理を変更する意図はなかったと強調した ( ただし IAS 第 39 号の一部ガイダンス 13 は 意図的に IFRS 第 9 号にそのまま移管されなかった ) また IASB メンバーは B 項は すでに別個に認識されている信用補完が二重計算されないように注意を促す意図でのみ記載されたものであり IAS 第 39 号の貸倒引当金にすでに含まれている信用補完の織り込みを制限する意図はなかったと強調した 10 IFRS 第 9 号付録 A の貸倒損失の定義 11 IFRS 第 9 号付録 A 12 IFRS 第 9 号 B 項 13 IAS 第 39 号 E4.1 減損の客観的な証拠 E4.8 担保の認識 12 ITG が 2015 年 12 月の会議で IFRS 第 9 号の減損に関する論点を議論

13 弊社のコメント ITG は 予想貸倒損失の測定に含まれる信用補完の範囲は広範であり おおむね IAS 第 39 号と同様であることを確認したように思われる ECL に含まれるであろう信用補完の例としては以下が考えられる 親会社や姉妹会社のような関連当事者が提供する 子会社の負債性金融商品に対する保証 法律又は規制により要求されるリテール モーゲージに対する政府保証 ペーパー 6 - デフォルトしたローンの売却によるキャッシュ フローの ECL への織込み 売却の意図及び能力がある場合 デフォルト時損失には 当該デフォルトしたローンの売却から見込まれるキャッシュ フローを含むことができる ITG メンバーは デフォルトしたローンを売却することにより見込まれるキャッシュ フローを ECL の測定へ織り込むことが認められるかについて議論した ITG メンバーは 売却による収入は IFRS 第 9 号の減損モデルの 3 ステージすべての ECL 測定について考慮しなければならないが 関連するのは ECL モデルのうちデフォルト時損失 (LGD) 要素に対してのみであるということで合意したように思われる さらに デフォルトしたローンの売却によるキャッシュ フローは 企業が当該資産を売却する意図及び能力を立証することができる場合にのみ ECL に織り込むことが適切であるということも合意されたように思われる ITG メンバーは この能力には ( 契約上明示されることは見込まれないものの ) 法的権利が含まれることに合意した 厳密に必要とされるわけではないが その意図が過去の実務により裏付けられる ITG メンバーは 売却収入の決定には 合理的かつ裏付け可能な情報源を用いなければならないということで合意した なお 生じる可能性が高い売却収入を立証するうえでは セカンダリー マーケットが合理的な代替 (proxy) 情報源として利用できるということを認識していた 最後に ITG メンバーは 売却費用についても考慮しなければならないということで合意したように思われる これらは売却収入と相殺され 相殺後の純額が回収シナリオに関し LGD に含めるべき見積キャッシュ フローとなる ITG が 2015 年 12 月の会議で IFRS 第 9 号の減損に関する論点を議論 13

14 ペーパー 7 - 現在の実効金利 (EIR) の意味 ITG が議論した論点は 変動金利金融資産の ECL を測定する際に適用すべき適切な割引率に関してであった IFRS 第 9 号は ECL の測定上は貨幣の時間的価値を考慮しなければならず 変動金利金融商品においては 現在の実効金利 を用いなければならないと定めている 14 これに関して まず ITG メンバーは IFRS 第 9 号における EIR の定義は IAS 第 39 号から変更されておらず ITG が特に留意する点はないと述べた 15 ITG メンバーは 将来キャッシュ フローを予測するのに用いられる金利と ECL を割り引くための金利は一致しなければならないということに合意した ここで 現在 という用語は 必ずしも報告日時点におけるスポット レートを意味するものではなく それは各不足額が生じる期間にわたって適用される EIR を意図するということが明確化された ペーパー 8 - 満期が 12 カ月未満の金融資産の信用リスクの著しい増大の評価 ITG は 12 カ月未満の満期で組成される金融資産の信用リスクの著しい増大の評価に関する規定について議論した 提出者は 金融資産の満期が 12 カ月未満の場合 その 12 カ月 ECL は常に全期間 ECL に等しくなるという理由により 信用リスクの著しい増大の評価は不要とされるかという論点を提起していた 16 しかし ITG メンバーは 著しい増大の評価と ECL の測定は異なる概念であると強調した ITG メンバーは 短期の金融資産についても 信用リスクの著しい増大の評価は例外なく求められる点は基準上明らかであるということで合意した ITG では 信用リスクが著しく増大した結果 金融資産の期間が延長されるというシナリオもありうる点についても言及されている また 望ましい信用リスク管理実務においては 信用度の定期的な評価が期待されるということも確認され この点はバーゼル委員会のオブザーバーからも強調された さらに ITG メンバーは IFRS 第 7 号の開示規定を満たすためにも信用リスクの著しい増大を評価する必要があると指摘した IFRS 第 9 号 B 項 15 EIR の定義は IFRS 第 9 号の付録 A に定められている 16 IFRS 第 9 号では 信用リスクが著しく増大している金融商品の貸倒引当金は 全期間 ECL と同じ金額で測定しなければならない (IFRS 第 9 号 項 ) 17 IFRS 第 7 号 35H 項及び IFRS 第 7 号 35M 項により 金融商品は 信用リスクが著しく増大しているものとそうではないものとを区別して表示しなければならない 14 ITG が 2015 年 12 月の会議で IFRS 第 9 号の減損に関する論点を議論

15 ペーパー 9 - 信用減損金融資産の貸倒引当金の測定 ITG メンバーは 償却原価で計上されている信用減損金融商品の帳簿価額の総額と その貸倒引当金について議論を行った ( 購入又は組成された信用減損金融資産は除く ) 信用減損金融資産の利息収益は ネットの償却原価 ( すなわちグロスの帳簿価額から貸倒引当金を控除した金額 ) に当初の実効金利を乗じた金額で純損益に計上しなければならない ここで提出者は 開示するグロスの帳簿価額と貸倒引当金の金額をそれぞれどのように計算すべきかを質問した 提出者は グロスの償却原価 100 EIR を年率 10% とする信用減損資産を例に挙げた 20X1 年 12 月 31 日時点で貸倒引当金は CU60 として計上されている 20X2 年に現金の受領はなく 20X2 年 12 月 31 日時点で予想キャッシュ フローに変化はなかった したがって償却原価は 44(40+(40x10%)) になる 方法 A B C グロスの帳簿価額 貸倒引当金 (66) (60) (56) 償却原価 ステージ 3 の資産については 財務諸表の注記で開示されるグロスの帳簿価額と貸倒引当金の両方について 発生した受取利息を グロス アップ する必要がある ITG メンバーは IAS 第 39 号は本件に関し具体的なガイダンスを定めておらず 現行実務にはばらつきがみられることを認めていた ITG メンバーは 提出者が提示したアプローチのうち アプローチ A のみが IFRS 第 9 号に準拠するとういうことで合意したように思われる 18 これは IAS 第 39 号と異なり IFRS 第 9 号では グロスの帳簿価額について ( 間接的に ) 定義されているからである そのため 企業はアプローチ A に基づき以下を計算しなければならない (a) 当初の実効金利を用いて契約上の見積キャッシュ フローを割り引くことで算定されるグロスの帳簿価額 19 (b) 当初の実効金利を用いて予想現金不足額を割り引くことで算定される貸倒引当金 18 IFRS 第 9 号付録 A に定められる ECL の定義に基づく 19 実効金利法では ECL を考慮する前の契約上の見積キャッシュ フローに対して実効金利が適用される ITG が 2015 年 12 月の会議で IFRS 第 9 号の減損に関する論点を議論 15

16 ペーパー 10 - 償却原価で測定される金融資産に係る貸倒引当金の表示 ITG メンバーは 償却原価で測定される金融資産の貸倒引当金を財政状態計算書で別掲する規定の有無について議論した この点 IFRS 第 9 号の導入によって IAS 第 1 号の貸倒引当金の財政状態計算書における表示に関する改訂は行われていないことから IAS 第 1 号にはこれに関する具体的な規定がない点で従来から変更がないことが確認された 20 ある ITG メンバーにより 企業が貸倒引当金を別掲表示することを考えたとしても それは特に反対されるものではないと述べられたが 企業が貸倒引当金を財政状態計算書の本表に表示しなければならないということはないであろうという点で ITG メンバーはおおむね合意した なお ITG メンバーにより 本ペーパーは 財政状態計算書における表示にのみ焦点を当てたものであり 財務諸表の注記での貸倒引当金の別個の開示は IFRS 第 7 号の開示規定により引き続き要求される点が強調された 20 IAS 第 1 号 54 項 16 ITG が 2015 年 12 月の会議で IFRS 第 9 号の減損に関する論点を議論

17 付録 : ITG でこれまで議論された論点 ITG 会議 2015 年 4 月 22 日 アジェンダ番号 議論された論点 1 ECL の測定上考慮する最長期間 2 将来の経済状況の予測 3 ローン コミットメント - 適用範囲 4 リボルビング信用枠 ECL の見積りにおいて考慮すべき適切な期間の決定 信用リスクの著しい増大の評価における当初認識時の決定 5 保証付負債性商品の信用リスクの著しい増大の評価 6 発行した金融保証契約の ECL の測定 7 条件変更金融資産の ECL の測定 ITG 会議 2015 年 9 月 16 日アジェンダ番号議論された論点 1 信用リスクの著しい増大 信用度が広範に分布するローン ポートフォリオの信用リスクの著しい増大の評価 及び顧客行動に基づく期間 (behavioural life) に関する指標の使用 2 12 カ月のデフォルト リスクの変化に基づく信用リスクの著しい増大の評価 3 リボルビング信用枠の ECL の測定 4 将来予測的な情報 ECL の見積りにおいて考慮すべき適切な期間の決定 信用リスクの著しい増大の評価における当初認識時の決定 ITG 会議 2015 年 12 月 11 日アジェンダ番号議論された論点 1 将来予測的な情報の織込み 2 IFRS 第 9 号 項の適用範囲 3 チャージ カードの ECL の測定 4 リボルビング信用枠の ECL 測定期間 5 担保及びその他の信用補完と ECL の測定 6 デフォルトしたローンの売却によるキャッシュ フローの ECL への織り込み 7 現在の実効金利(EIR) の意味 8 満期が 12 カ月未満の金融資産の信用リスクの著しい増大の評価 9 信用減損金融資産の貸倒引当金の測定 10 償却原価で測定される金融資産に係る貸倒引当金の表示 ITG が 2015 年 12 月の会議で IFRS 第 9 号の減損に関する論点を議論 17

18 EY Assurance Tax Transactions Advisory EY について EY は アシュアランス 税務 トランザクションおよびアドバイザリーなどの分野における世界的なリーダーです 私たちの深い洞察と高品質なサービスは 世界中の資本市場や経済活動に信頼をもたらします 私たちはさまざまなステークホルダーの期待に応えるチームを率いるリーダーを生み出していきます そうすることで 構成員 クライアント そして地域社会のために より良い社会の構築に貢献します EY とは アーンスト アンド ヤング グローバル リミテッドのグローバル ネットワークであり 単体 もしくは複数のメンバーファームを指し 各メンバーファームは法的に独立した組織です アーンスト アンド ヤング グローバル リミテッドは 英国の保証有限責任会社であり 顧客サービスは提供していません 詳しくは ey.com をご覧ください 新日本有限責任監査法人について新日本有限責任監査法人は EY の日本におけるメンバーファームです 監査および保証業務をはじめ 各種財務アドバイザリーサービスを提供しています 詳しくは をご覧ください EY の IFRS( 国際財務報告基準 ) グループについて国際財務報告基準 (IFRS) への移行は 財務報告における唯一最も重要な取り組みであり その影響は会計をはるかに超え 財務報告の方法だけでなく 企業が下すすべての重要な判断にも及びます 私たちは クライアントによりよいサービスを提供するため 世界的なリソースである EY の構成員とナレッジの精錬に尽力しています さらに さまざまな業種別セクターでの経験 関連する主題に精通したナレッジ そして世界中で培った最先端の知見から得られる利点を提供するよう努めています EY はこのようにしてプラスの変化をもたらすよう支援します 2016 Ernst & Young ShinNihon LLC All Rights Reserved. 本書は一般的な参考情報の提供のみを目的に作成されており 会計 税務及びその他の専門的なアドバイスを行うものではありません 新日本有限責任監査法人及び他の EY メンバーファームは 皆様が本書を利用したことにより被ったいかなる損害についても 一切の責任を負いません 具体的なアドバイスが必要な場合は 個別に専門家にご相談ください 本資料は EYG no.au3662 の翻訳版です ED:None ITG が 2015 年 12 月の会議で IFRS 第 9 号の減損に関する論点を議論 18

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