マイコプラズマについて

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1 マイコプラズマの種類と感染について 北海道根室家畜保健衛生所 内藤友子 1

2 マイコプラズマとは 細菌 ウイルス 原虫 サルモネラ 大腸菌 ブドウ球菌 など マイコプラズマ ロタウイルス 牛白血病ウイルス コロナウイルス など 細菌の一種 コクシジウム クリプトスポリジウム など でもちょっと違う 2

3 マイコプラズマとは 一般細菌 細胞壁 細胞膜 マイコプラズマ 細胞壁がない! 小さい! 形を変えられる! 体の中に侵入しやすい! 3

4 発育が遅い (1 週間程度 ) 種類を決めるのに 時間がかかる (1~2 週間程度 ) 平板培地上のコロニー ( 目玉焼き状 ) ( 出典 : マイコプラズマとその実験法 ) 4

5 牛のマイコプラズマ マイコプラズマ全約 120 種類ウシに病原性のあるもの約 10 数種類 分離報告あり 5

6 乳房炎を起こすマイコプラズマ 強 ボビス 中 弱 ボビジェニタリウム カリフォルニカム アルカレッセンス カナデンス ディスパー 種類によって病原性に強弱がある 6

7 肺炎を起こすマイコプラズマ ボビス ボビジェニタリウム ディスパー 肺炎を起こすマイコプラズマと乳房炎を起こすマイコプラズマでは同じものがある これら以外は二次感染することで肺炎症状を悪化させると推定されている 7

8 マイコプラズマ乳房炎の感染のしかた 最初の 1 頭は 感染した導入牛から 子牛の時にマイコプラズマに感染した初産牛 肺炎子牛の鼻汁から 導入 体内潜伏 鼻汁 乳房炎 8

9 マイコプラズマ乳房炎の感染のしかた 下向性 上向性 下向性 体の中 ( 肺炎など ) にあるマイコプラズマが血液を介して乳腺に侵入 上向性 マイコプラズマ ( 汚染乳汁中など ) が乳頭口より乳腺に侵入 9

10 マイコプラズマが拡がる要因 人による伝播 感染した子牛を世話した後 手洗い 着替え等をしないで搾乳 搾乳中に汚染乳汁がミルカーを介して伝播 10

11 マイコプラズマの感染の特徴 マイコプラズマの主要な寄生部位 気道 尿生殖道 眼 消化管 乳腺の粘膜表面関節腔の内面 ( 組織 細胞内への侵入はまれ ) 細胞壁がないため 形が変わる 隙間に定着しやすい 感染が続きやすい! 気管粘膜上のマイコプラズマ ( 出典 : マイコプラズマとその実験法 11 )

12 マイコプラズマ乳房炎発生の特徴 季節に関係なく発生 病原性の強い菌種は伝染力も強い 集団発生することがある 搾乳時に汚染乳汁から感染することが多い 牛を導入した直後に発生しやすい 呼吸器病から続発することがある 12

13 発生防止対策 育成期の呼吸器病対策呼吸器病を発症させない! 導入牛のマイコプラズマ検査 ( 乳汁 ) 定期的なバルク乳スクリーニング 搾乳時 1 頭毎にミルカーを消毒 日頃からの牛群観察を強化 異常牛の早期発見 乳房炎検査で一般細菌 (-) となった場合はマイコプラズマ検査を実施 13

14 呼吸器病対策 質の良い初乳を充分与える ワクチン接種 ( 呼吸器ウイルス病対策 ) ストレスの少ない飼養管理 ( 飼養密度 換気 保温等 ) 衛生的な環境の維持 ( 牛舎 哺乳瓶 餌槽 水槽の清掃消毒等 ) 母牛 ( 特に妊娠後期 ) の栄養管理徹底 ( 子牛の免疫力を高める ) 14

15 それでもマイコプラズマ乳房炎が発生してしまったら 検査 菌種の同定 薬剤感受性試験 同居牛検査 分離菌の病原性 農場内の汚染状況の確認 15

16 それでもマイコプラズマ乳房炎が発生してしまったら 対策 検査結果に基づく対策を実施 発症牛 陽性牛の隔離 治療または淘汰 搾乳衛生の徹底 陽性牛を最後に搾乳する ミルカーの1 頭ごとの消毒 ( 塩素剤系 ) 16

17 牛マイコプラズマ乳房炎に関する 調査研究結果 17

18 調査研究実施機関 ( 地独 ) 北海道立総合研究機構畜産試験場 基盤研究部家畜衛生グループ 発表者 : 根釧農業試験場研究部乳牛グループ 松井義貴 18

19 調査研究の内容 1 乳汁中マイコプラズマの検出状況 (A 管内における調査 ) 2マイコプラズマの侵入経路 感染源 (B C D 農場における調査 ) 3 牛マイコプラズマ乳房炎の蔓延防止策 19

20 A 管内における乳汁中マイコプラズマ検出状況平成 22~25 年に乳汁を検査したのべ 1,538 戸の調査 20

21 乳汁中のマイコプラズマ発覚の経緯陽性農場のべ 185 戸の調査 21

22 陽性農場のマイコプラズマ菌種 陽性農場のべ 159 戸の調査 M.canadence 1% M.arginini 1% M.alkalescens 1% M.adleri 2% 菌種不明 29% 22

23 検出菌種による清浄化までに要した期間清浄化の有無が確定している 119 戸の調査 清浄化までに要した期間 ( ヶ月 ) 23

24 全頭検査の実施の有無による 清浄化までに要した期間ボビス カリフォルニカム ボビジェニタリウムが検出された農場

25 まとめ 定期的なバルク乳検査 乳房炎の早期発見に有効 マイコプラズマボビスカリフォルニカムボビジェニタリウム 清浄化に時間 を要する 全頭検査により感染牛を特定 し 対策することで短縮可能 25

26 乳房炎の原因となるマイコプラズマはどこからやってくるか? 肺炎子牛が原因となる可能性の検討 B 農場 C 農場 哺育群 育成群 搾乳群 鼻汁 乳汁 ( バルク乳 個体乳 ) 環境 ( 飼槽 水槽 床 ) 26

27 マイコプラズマボビスによる肺炎と 乳房炎との関連 (B 農場 ) 牛群 試料 時間の経過 哺育群鼻汁 0/7 頭 2/2 頭 5/8 頭 10/12 頭 1/10 頭 育成群鼻汁 1/9 頭 1/1 頭 2/9 頭 1/7 頭 2/12 頭 搾乳群バルク乳 0/2 回 - 2/4 回 5/5 回 0/2 回 ボビス検出数 / 検査総数 -: 検査せず 肺炎の流行 鼻汁と個体乳で同一遺伝子型のボビスが検出 27

28 マイコプラズマボビスによる肺炎と 乳房炎との関連 (C 農場 ) 牛群 試料 時間の経過 哺育群 育成群 鼻汁 2/5 頭 /3 頭 環境 0/2ヶ所 /3ヶ所 鼻汁 3/15 頭 /7 頭 環境 0/12ヶ所 /8ヶ所 搾乳群バルク乳 0/1 回 0/2 回 0/1 回 3/3 回 1/3 回 ボビス検出数 / 検査総数 -: 検査せず 肺炎の流行 鼻汁 環境とバルク乳で同一遺伝子型のボビスが検出 28

29 肺炎子牛が原因となる可能性 B 農場 : 飼育管理者の手指 衣類等による伝播の可能性 C 農場 : 哺育 育成群の敷料を搾乳群の敷料に再利用しているため 敷料による伝播の可能性 子牛と成牛が直接接触できる環境で飼養しない 子牛群と成牛群とで引き続いて作業する際は 衣類等を替える 子牛群と成牛群とでの物品の移動に注意する 29

30 乳房炎の原因となるマイコプラズマはどこからやってくるか? 保菌子牛の成長との関連性の検討 B 農場 (20 頭 ) D 農場 (50 頭 ) 哺育 ~ 育成 ~ 初産分娩 鼻汁 乳汁 ( 個体乳 ) 30

31 子牛期のマイコプラズマ感染と 分娩後の乳房炎との関連 (B D 農場 ) 調査頭数 20 頭 調査頭数 50 頭 牛番号 哺育期育成前期育成後期初妊期初産分娩後鼻汁鼻汁鼻汁鼻汁鼻汁乳汁 B B B B B B B B B B B B B B B D D D D D D D D : ボビスを検出 -: ボビスを検出せず 乳汁からは 1 頭も検出されなかった 31

32 保菌子牛の成長との関連性 哺育 育成期のボビスの感染は 成長後の初産分娩時に おける乳房炎を必ず引き起こすわけではない 今回 乳汁からはたまたま検出されなかったのかもしれない 個体の疾病状況等を記録し リスクのある牛は分娩時の乳汁検査を推奨する 32

33 乳房炎の原因となるマイコプラズマはどこからやってくるか? 生殖器からの排泄の可能性の検討 D 農場 分娩牛 乳汁 ( 個体乳 ) 腟 環境 ( 飼槽 水槽 床 ) 33

34 生殖器のマイコプラズマ感染と 乳房炎との関連 (D 農場 ) 遺伝子型牛群サンプルボビジェニタリウム検出数 Ⅰ Ⅱ 分娩群腟 2 頭 泌乳初期群個体乳 1 頭 分娩群環境 2 ヶ所 分娩群個体乳 1 頭 Ⅲ 泌乳初期群個体乳 1 頭 Ⅳ 分娩群腟 2 頭 Ⅴ 分娩群腟 2 頭 Ⅵ 分娩群環境 1 ヶ所 Ⅶ 分娩群環境 1 ヶ所 遺伝子型は区別のために便宜的に Ⅰ~Ⅶ とした 腟からボビジェニタリウムが検出された分娩牛の乳汁はマイコプラズマ陰性 34

35 生殖器からの排泄の可能性 ストール数以上の牛の収容や敷料の下への石 おろ 灰散布をしないことがあり 生殖器からの排泄物 ( 悪露等 ) から環境を介して感染の可能性 通路の除糞や牛床の清掃 消毒を適宜行う 35

36 乳房炎の原因となるマイコプラズマはどこからやってくるか? 外部導入牛による農場への侵入の検討 C 農場未経産牛 ( 導入前 分娩後 ) 鼻汁 乳汁 ( 個体乳 ) 36

37 外部導入牛と乳房炎との関連 (C 農場 ) 導入頭数 導入前鼻汁 分娩直後鼻汁 分娩直後乳汁 陽性頭数菌種陽性頭数菌種陽性頭数 arg can 1 arg 総計 60 3 arg can 1 arg 0 arg: マイコプラズマアルギニニ can: マイコプラズマカナデンス 導入元農場にマイコプラズマ乳房炎の発生および導入時に肺炎症状はない 37

38 外部導入牛による農場への侵入 今回の調査では 侵入は認められなかった 外部導入牛からの農場への侵入リスクは少なからず ある 導入元農場の疾病状況を把握し 健康牛を導入する 38

39 マイコプラズマの農場への侵入 伝播経路 肺炎子牛が排菌していて 乳房炎 分娩牛が生殖器から排菌して 子牛が保菌したまま成長して 外部導入牛が持ち込んで 39

40 牛マイコプラズマ乳房炎の予防および蔓延防止のためのポイント 1. 肺炎発生牛からの伝播予防 2. 分娩牛の牛床管理 3. 定期的なバルク乳検査の実施 4. 菌種同定の実施 ( バルクと個体 ) 5. 搾乳衛生対策の徹底 40

41 マイコプラズマ乳房炎発症から対処までの事例 根室地区農業共済組合 損防検診課課長大野浩 41

42 過去に経験した 2 例から 現在よりもマイコプラズマ乳房炎の 認知度が遥かに低かったころの 出来事ですが 42

43 発症事例 1 搾乳牛はフリーストール牛舎 分娩は対頭式つなぎ牛舎 ( 旧牛舎 ) 新生子牛が同居 ( 出生直後は母牛の後ろに繋留 ) 新生子牛に風邪症状を呈するものが散在 規模拡大途上 導入牛あり 43

44 発症牛の概要 分娩直後 食欲不振 熱発胎盤遺残肺炎症状 1 分房腫脹 硬結 熱感乳汁黄色 半透明 細菌検査 : 乳房炎起因菌検査では 菌検出されず 44

45 経過 抗生物質全身投与 乳房内注入 ~ 解熱し肺炎症状は改善食欲回復 乳房 乳汁症状は変わらず泌乳量急減 ~ 再検査 マイコプラズマを検出 最終的には泌乳停止 45

46 対処 搾乳牛全頭検査 100 頭中 8 頭からマイコプラズマ検出 治療 : 抗生物質全身投与 乳房内注入併用 結果 : 半数は治癒半数は治癒せず 盲乳化 対策期間 : 約 4 ヶ月 46

47 発症事例 2 搾乳牛対尻式つなぎ牛舎 哺乳子牛と乾乳牛は同じ牛舎で管理 育成牛は別棟で飼育 子牛 育成牛の導入が頻繁 多数 風邪症状を呈する子牛が著しく多い 47

48 概要 バルク乳の高体細胞数が高い 難治性の乳房炎が散発 腫脹 硬結等臨床症状はそれほど強くない 乳房炎は 自家治療 が主体 細菌検査をほとんど実施していなかった 48

49 経過 乳房炎発症牛について細菌検査を実施 ~ 有意菌ほとんど検出されず マイコプラズマの関与を疑う 49

50 対処 搾乳牛全頭検査 100 頭中 5 頭からマイコプラズマ検出 ~ 即淘汰 定期的に全頭検査を実施 : 搾乳牛 分娩牛 以降 感染牛は検出されず 50

51 早期対処のためには 乳房炎発症牛は 治療前に必ず採材 検査 敵の正体を知らなければ対策は立てられない ( マイコプラズマに限らず ) 特定個体の監視 定期的なバルク乳スクリーニング 牛群 ( 搾乳牛 ) の監視 51

52 根室ブランド の確立 根室地域は 生乳生産地 である 乳牛供給地 でもある 地域全体での感染症対策が重要! = 他の地域で行っていない活動を展開中 BVD 対策 ハ ルク乳検査 ワクチン接種 ( 春 秋 ) サルモネラ対策 初生トクの出荷時検査サルモネラ発症時防疫対策マニュアル ( 地域独自 ) ~ 個体販売時の付加価値が高まる 感染症リスクの低い乳牛の生産 販売 52

53 根室管内マイコプラズマ乳房炎 対策会議の取り組み 根室生産農業協同組合連合会 生産振興課長 池田和之 53

54 日本国内の検査状況は 現在調査中です 検査の単位 ( 地域 農協 市町村 ) がバラバラですが 間違いなく酪農場への侵入は確認されています 府県 (6 ヶ所 ) での発症等の報告もありますが 地域全体での取り組み事例は十勝と根室が最も大きいようです 54

55 基本的な体制は25 年度と同じです 根室管内の関係機関が連携することで 迅速な対応を図っております 特に 農協 根室家保 NOSAI 酪検協会 民間検査機関との連携が重要です 55

56 26 年度バルク乳検査の陽性率は 25 年度より増加する可能性が高い 陽性戸数が増える事が問題ではない 早く発見して 早く対処する その結果として被害が最小限であることが重要です! 56

57 現時点での提案や注意事項を この 1 ページにまとめました ( 飼養管理 乳房炎牛への対処 ) このページだけ でも 家族全員 お目通し下さい おかしい 怪しい と感じた時は 担当獣医師との相談が重要と考えております 57

58 誰も好んで 陽性牛を淘汰して下さい とは言いたくありません しかし 罹患牛の症状 菌種などから淘汰を選択しなければならない場面は発生します この病気の情報を整理して行く事で 新薬の開発や 明確な対処方法が確立されて行く事を願っております その為には 生産者と関係団体の連携が重要 ( 必要 ) です 58

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