Similar documents
スライド 1

< F2D81798E9197BF817C A95BD90AC E >

過去 10 年間の業種別労働災害発生状況 ( 大垣労働基準監督署管内 ) 令和元年 4 月末現在年別 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 H31 対前年比全産業 % (6

<4D F736F F D20905F8CCB8E73836F838A A815B93B AE94F5837D836A B FC92E894C5816A202E646F6378>

1 不安定な荷の上はできるだけ移動しないようにしましょう 一旦荷台から降りて地面を移動しましょう 2 荷や荷台の上ではできるだけ作業を行わず 可能な限り地上から又は地上での作業とするようにしましょう ( ラベル貼り等荷の積み卸し以外の作業は 荷又は荷台上で行わないようにしましょう ) 3 荷や荷台の

足場関係審議会説明資料(当日配布セット版)

平成24年度厚生労働省委託事業「陸上貨物運送事業における荷役災害防止対策推進事業《

荷役作業安全ガイドラインのあらまし ~ 陸運事業者と荷主等のみなさまが連携した荷役災害の防止 ~ 陸上貨物運送事業労働災害防止協会厚生労働省では 陸運業の労働災害の状況を踏まえ その荷役作業における労働災害を減少させるため 陸上貨物運送事業における荷役作業の安全対策ガイドライン ( 平成 25 年

別紙 荷役 5 大災害防止対策チェックリスト ( 陸運事業者用 ) チェック欄記入方法 : 実施している : 一部実施している : 実施していない -: 該当なし チェック改善方針等 災害の種類 チェック項目 ( ( 問題点とそれに対する改善方針 実施時期等を具体的に明記してくださ の記入 ) い

<41534B C F572E786C7378>

○新潟県高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行細則

便所 縮尺 福祉型便房のある便所の構造 福祉型便房並びに腰掛便座及び手すりの 設けられた便房の構造並びに床置式の小便器の構造 手すり 縮尺 外形 両端部及びわん曲部の構造並びに傾斜路及び階段の両端部の構造 視覚障害者用 床材 縮尺 視覚障害者用床材及び周囲の床材の仕上げ材料 仕上げ方法 色及び形 状

1 トラック 荷台等からの墜落 転落による 死亡災害 1.1% 陸上貨物運送事業における労働災害の中で最も多かったのが トラック 荷台等からの墜落 転落 です このパターンの災害を分析すると 67% が 保護帽未着用 でした そのうちの多くが 高さがm 未満 の地点からの転落であり もし保護帽を着用

資料2 災害拠点病院の震災対策の現状と課題(5/7)

可能性重篤度優先度評価⑵ リスクアセスメントの目的 工事現場に潜在する労働災害の原因となる 危険性又は有害性 を特定し 負傷又は疾病の 災害の重大性 ( 重篤度 ) 及び 災害の可能性( 度合 ) からリスクを見積もり リスクのレベルを評価し レベルに応じたリスクの低減対策を講じることにより 労働災

警告ラベル貼付位置警告ラベルが見えにくくなったときや 破損したときは 新しいラベルを指定場所に貼りかえてください 新しいラベルは ( ) 内の番号で注文してください. 各部の名称 キャスターストッパーセット (CSS-DGT00MC) けが ( 部品番号 X ) < 車輪プレート付

この災害体験ヒヤリハット体験集とは別に 安全セミナーの講師である富取様がまとめてくださった 体験集もございます ご要望の方は 関東商組事務局までご連絡ください 富取講師編集 事故事例ヒヤリハット体験集第 3 号 72 ページ 325 事例掲載 フォークリフト運転作業中 2 踏み間違え 前進と後進のギ

区分作業の手順安全のポイント予想され災害要因 重篤 優先 リスク低減措置 実施者 重篤 優先 備 考 1. 墨出しす 天井レベル墨を出す つまずき 作業場所を確認す 基準墨 ( 陸墨 ) より 各スパンの壁 開口部から転落 開口部を養生す 柱面等に天井レベル墨を出す

労働災害は、様々な事業や業種で行われる作業に伴って発生しているが、その一つに荷役作業に伴う労働災害がある

表2

警告ラベル貼付位置 警告ラベルが見えにくくなったときや 破損したときは 新しいラベルを指定場所に貼りかえてください 新しいラベルは ( ) 内の番号で注文してください けが ( 部品番号 X ) 3. 各部の名称キャスターストッパーセット (CSS-HDW30M) <ストッパー A

介護ロボットの開発 普及に関する現状 社会保障費は増加の一途 ( 介護に係る社会保障費の推計 :2012 年 8.4 兆円 2025 年 19.8 兆円 ) 2025 年時点の介護職員の需給を推計すると 介護職員は 38 万人不足する見込み 持続的な財政及び社会保障システム維持のためには 介護需要増

警告ラベル貼付位置 警告ラベルが見えにくくなったときや 破損したときは 新しいラベルを指定場所に貼りかえてください 新しいラベルは ( ) 内の番号で注文してください けが ( 部品番号 X ) 3. 各部の名称キャスターストッパーセット (CSS-DGW400MP) < 右側スト

スライド 1

Rackopt8.PDF

P01

JCM1207特集03.indd

PowerPoint プレゼンテーション

建設業フィンガー チェック 10 ~ 建設業労働災害撲滅運動 フィンガー チェック の対象 項目例 ~ 下記の 10 の対象のうち 該当する場合は フィンガー チェック項目例を参考にフィンガー チェック ヨシ により安全指差確認を行いましょう なお 本運動では 該当があれば必ず行うフィンガー チェッ

01

郵便ポスト利用者の安全確保・利便性向上等に関する行政評価・監視 要旨

Microsoft PowerPoint - 【訂正セット】足場パンフレット(パワポ版)

PowerPoint プレゼンテーション

1 基本的な整備内容 道路標識 専用通行帯 (327 の 4) の設置 ( 架空標識の場合の例 ) 自 転 車 ピクトグラム ( 自転車マーク等 ) の設置 始点部および中間部 道路標示 専用通行帯 (109 の 6) の設置 ( 過度な表示は行わない ) 専 用 道路標示 車両通行帯 (109)

<4D F736F F D20819A30208D82979C208CA48B CC82CC8A E646F63>

スライド 1

<4D F736F F D E9197BF A B834A815B B815B838B816988C4816A C5>

PowerPoint プレゼンテーション

2. リスクアセスメントの実施 (1) リスクアセスメントとは何か リスクアセスメントとは 職場の潜在的な危険性 有害性を見つけ出し これを除去 低減して 労働災害を未然に防ぐための手法です リスクアセスメントでは まず 作業における危険性または有害性を特定します 次に 洗い出した危険性 有害性の作

P1.eps

手すり先行くさび緊結式足場 スカイウェッジ 427 先行手すり筋交い スカイウェッジ 427 は 支柱の外径が 42.7mm であることを特徴とする 先行手すり機能付クサビ式足場 です 支柱の外径が 48.6mm である従来品に対して スカイウェッジ 427 は建わくと同じ 42

<88C B68AC7979D82CC8EE888F882AB8254>

はじめに 近年の建設現場は機械化が進み これに伴って安全装置や警報装置が急速に 普及してきました 移動式クレーン仕様の油圧ショベルの安全装置や ユニッ ク車のアウトリガー ブーム未格納警報装置 シールド坑内の動力車移動位置 検出装置や有害ガス濃度測定器などです しかしながら 足場の組立てや 土止め支

<95BD90AC E82578C8E2E786C7378>

1

ひっかけ問題 ( 緊急対策ゼミ ) ステップ A B C D 39.4% 学科試験パーフェクト分析から ひっかけ問題 に重点をおいた特別ゼミ! 2 段階 出題頻度 39.4% D ゼミ / 内容 *(2 段階 24.07%+ 安知 15.28%=39.4

作業手順書作業名ダクトの吊り込み作業 工種機械設備工事使用機械高所作業車 10m 未満 ローリングタワー ( 移動式足場 ) 可搬式作業台 会社名有限会社 工業使用工具 電工ドラム 電気ドリル 高速カッター ベビーサンダー 全ネジカッター 振動ドリル スパイラルカッター ガス アーク溶接機 その他

Corporation Co., Ltd.

SG-NEWS13_-

本章では 衝突被害軽減ブレーキ 車線逸脱警報 装置 等の自動車に備えられている運転支援装置の特性 Ⅻ. 運転支援装置を 備えるトラックの 適切な運転方法 と使い方を理解した運転の重要性について整理しています 指導においては 装置を過信し 事故に至るケースがあることを理解させましょう また 運転支援装

JNIOSH-SRR-No.46 JNIOSH-SRR-No.46(06) (06) 図 ミュンヘンにおける足場 図 中桟が 階段 妻側にも設置してある 1 趣 サンフランシスコにおける足場 交さ筋かいの下に下桟が設置してある 旨 足場からの墜落 転落災害の防止については 平成年6月に労働安全衛生規

<4D F736F F D BC792B792CA E093B98D5C91A28AEE8F80816A967B95B62E646F63>

1

荷主及び運送業の元請の事業者の皆さまへ 過労運転 過重労働の防止及び安全運行の確保等のために 宮城では 約 1,300 の貨物自動車運送事業場において 約 32,000 人の労働者 ( 出所 : 平成 18 年事業所 企業統計調査 ( 総務省 )) が働いており 貨物自動車運送事業者 ( 以下 運送

Taro-用語集

< F2D30362D30318E7B8D7397DF82C98AEE82C382AD8D908EA62E6A74>

1 背景及び趣旨 検討会設置の背景 検討事項等 3 検討会参集者 印は座長 労働安全衛生法令では 高さ 2 メートル以上での作業時には 作業床 柵等を設けることが規定されているが それが困難な場合 安全帯の使用等も認められている 井上均 臼井伸之介 日本安全帯研究会技術委員長 大阪大学大学院人間科学

最初に 現場事務所において 各パトロール参加者の自己紹介が行われた後 元請事業場の担当者から 工事概要及び安全衛生活動等の説明を受けました 特徴的な活動 好事例として以下の活動が展開されていました 1 作業所のスローガンとして We are Hungry! を掲げ 現状に満足することなく 困難を積極

輸送安全方針 当社では 輸送の安全を確保する為に 以下の通り基本方針を定める 1 安全最優先 2 法令 社内規定 業務ルールの遵守 3 事故原因の徹底究明による再発事故防止活動 4 運輸安全マネジメント体制の継続的改善 PDCA の確実な実施 5 協力会社への有効性ある教育指導 本方針は 社内外に開

Microsoft Word - 文書 1

陸運業 倉庫業での安全管理のポイント 陸運業 倉庫業での労働災害を防止するためには どのような災害が発生し どのような労働災害 防止対策が行われているかを理解することが重要です 1 フォークリフト作業のポイント 管理面 1 作業計画の作成 周知 ( 安衛則第 151 条の 3) 作業場所の広さ及び地

更には 死亡災害が年々減少傾向をたどる一方 墜落 転落は死に直結する可能性が非常に高いことから他業種にも対策を打つ施策が必要になったことによる このように 墜落 転落災害 を特定災害対策に掲げ 災害の発生防止に力を入れており 各労働局では特に墜落 転落災害の多い建設業に対し 建設現場の一斉監督指導を

1 はじめに 自動ドア安全ガイドライン ( スライド式自動ドア編 ) ( 以下 ガイドライン ) は 自動ドアを利用する通行 者の安全性の向上を図るために策定しました 自動ドアの設置環境は様々であることから 安全性の向上 のためには自動ドア供給者の対策だけでは不十分であり 設置計画から保守管理までの

速度規制の目的と現状 警察庁交通局 1

untitled

別紙 1-2 移乗介助 ロボット技術を用いて介助者による抱え上げ動作のパワーアシストを行う非装着型の機器 移乗開始から終了まで 介助者が一人で使用することができる ベッドと車いすの間の移乗に用いることができる ( ベッドと車いすの間の移乗における使い勝手は ステージゲート審査での評価対象となる点に留

Microsoft Word - 「ハンドル形電動車椅子安全利用に関する知識・技能についての教育・訓練の基本項目」について.docx

許可方針


刈払機安全ベルトの一考察 青森森林管理署業務第二課森林育成係長 中島彩夏 業務第二課長 葛西譲 1. はじめに造林事業における刈払機関係の労働災害が後を絶たない中 ( 株 )JPハイテックが股バンドを発表し 反響を呼んだ この股バンドとは 平バンド カラビナ イタオクリ バックルを材料に安価で容易に

1 労働安全衛生法は 労働基準法と相まって 職場における労働者の安全と健康 を確保するとともに 快適な職場環境の形成を促進することを目的としている 2 事業者は 作業主任者を選任すべき作業を同一の場所で行う場合において 当 該作業に係る作業主任者を 2 人以上選任したときは それぞれの作業主任者の職

作業名 : ファンベルト調整 交換作業 ( 高所作業 ) 平成 22 年 5 月 10 日 在の危険 有害要因 リスク内容 程度 頻度可能性総合 レベル ケカ の作業の発生の合計リスクケカ の種類 高所の為 猿梯子昇降時の転落の危険 程度頻度可能性点数レベル 死亡 ベルト交換作業や張り調整時は 梯子

<8E9197BF82512E786C73>

2017年度 施行簿 労働基準局 安全衛生部 安全課分

労働安全R.xls

N 施工位置 : 帯広市西 条南 丁目 番地 ( 帯広市民文化ホール ) N 工事用車両搬出入路 クロスゲート W = ガードフェンス H =. ( 総長. ) 道路境界線 < 敷地 建物概要 > 敷地面積:. 建築面積:. 延床面積( 全体 ) :. 附近見取図 道道八千代帯広線 ( 幅員. )

tokskho


<4D F736F F D E817A899E977095D22D979A97F082C882B >

<4D F736F F F696E74202D E E096BE8E9197BF B998488AC28BAB89DB2E B8CDD8AB B83685D>

ウ火元責任者は 自主検査の結果 異常が認められたときは 防火管理者及び防火管理責任者 ( 工事責任者 ) に報告し 指示を受けて対処する (2) 放火対策ア建物の外周部及び階段等には 可燃性の工事用資材又は梱包材等は置かないようにする やむを得ず置く場合は整理整頓し防炎シート等で覆い保管する イ工事

<4D F736F F D F8EA9935D8ED491968D738BF38AD482CC90AE94F595FB906A2E646F63>

4. エレベータホール ( 設置する場合 ) 5. エレベーター ( 設置する場合 ) 6. 共用廊下 共用階段 ること 共用玄関等からの見通しが確保されていない場合には 見通しを補完する対策が講じられていること 照明設備 1 共用メールコーナーの照明設備は 床面において50ルクス以上の平均水平面照

1 運送保険とは 運送保険とは 日本国内を陸上輸送 航空輸送 フェリー輸送および河川 湖沼輸送を含みます される貨物が 輸送途中で遭遇する偶然の事故に よって生じた損害をお支払いする保険です このような偶然な事故に備えて貴社におかれましても 当社の運送保険 をご検討いただきたく ご案内申し上げます

(別添)

道路 1 歩道 整備の基本的考え方 (1) 高齢者 障害者等を含む歩行者の安全を確保するため 歩道と車道は可能な限り分離する必要があります また 歩道の幅員は 高齢者 障害者等が安心して通行できるものとする必要があります (2) 歩道の段差は高齢者 障害者等の移動の大きなさまたげになります 通行動線

JIS安全標識

2. 現状の建物における物流に関する問題点 大きな懸念は オリンピックを契機として建設される大規模建築物をはじめ 今後新しく建造される施設において 物資の搬入や搬出を円滑に行うことが可能かどうかという点である 現存する百貨店や複合商業ビル等の大規模建築物では 物流に配慮されて建設されたものは少ないと

(傍線部分は改正部分)改正後改正前目次目次第一編(略)第一編(略)第二編安全基準第二編安全基準第一章~第七章(略)第一章~第七章(略)第八章伐木作業等における危険の防止(第四百七十七条 第第八章伐木作業等における危険の防止五百十七条)第一節伐木 造材等(第四百七十七条 第四百八十四条)第二節木馬運材

< F2D93B E77906A816988F38DFC A2E6A7464>

乗務員に対する指導監督 1. 国土交通大臣が告示で定めるとことにより ( 貨物自動車運送事業者が事 業用自動車の運転者に対して行う指導及び監督の方針 ( 平成 付け 国土交通省告示第 1366 号 ) 運転者に対し事業用自動車の運行の安全を確 保するために必要な運転の技術及び法令に基

 

スライディング ラック マウント キットの取り付け

第 2 章横断面の構成 2-1 総則 道路の横断面の基本的な考え方 必要とされる交通機能や空間機能に応じて, 構成要素の組合せ と 総幅員 総幅員 双方の観点から検討 必要とされる道路の機能の設定 通行機能 交通機能アクセス機能 滞留機能 環境空間 防災空間 空間機能 収容空間 市街地形成 横断面構

安全な店舗づくりの進め方.indd

Microsoft Word -

アンケート内容 2

事例 3 ユニー株式会社 1 会社概要ユニー株式会社 ( 以下 ユニー ) は 愛知県に本社を置き アピタ ピアゴ の屋号で 衣 食 住 余暇にわたる総合小売のチェーンストアを 東海地域を中心に展開しており 店舗数は約 200 従業員数は約 33,000 人である 会社ビジョンとして 新生活創造小売

ください 5 画像の保存 取扱い防犯カメラの画像が外部に漏れることのないよう 一定のルールに基づき慎重な管理を行ってください (1) 取扱担当者の指定防犯カメラの設置者は 必要と認める場合は 防犯カメラ モニター 録画装置等の操作を行う取扱担当者を指定してください この場合 管理責任者及び取扱担当者

第 2 回公民連携安全パトロール 実施状況 写真 51

Transcription:

平成 26 27 年度厚生労働省委託事業 荷役災害防止設備等の事例集 陸上貨物運送事業労働災害防止協会

荷役災害防止設備等の事例集 ( 目次 ) 1 外部作業床事例 1-1 検査用プラットフォームの設置事例 1-2 鋼材を利用したプラットフォームの設置事例 1-3 固定式作業台 移動式作業台の設置事例 1-4 荷締め場所に転落防止用足場の設置事例 1-5 高所作業台の設置事例 1-6 プラットホーム上の複合的安全設備 2 荷台上の墜落防止措置事例 2-1 トレーラー荷台からの墜落防止設備事例 2-2 安全帯取付け設備の設置事例 2-3 安全帯取付け設備の設置事例 2-4 スライドレール型安全帯取付け設備事例 2-5 転落時の受けネット設備事例 2-6 複数の墜落設備 ( 安全帯 セイーフティブロック 飛散防止ネット 昇降設備 ) 事例 2-7 トラック荷台天井の安全帯取付設備 3 昇降設備事例 3-1 トラック荷台への昇降設備 1 事例 3-2 トラック荷台への昇降設備 2 事例 3-3 トラック荷台への昇降設備 3 事例 3-4 トラック荷台への昇降設備 4 事例 3-5 タンクローリーの昇降設備事例 3-6 トラック荷台に脚立を搭載 4 荷台とプラットフォームの高さ調整 事例 4-1 ドックレベラーの設置 事例 4-2 荷台高さ調整用の 後輪載せ台 の使用

5 その他の対策事例 5-1 車道と歩道の通行帯の分離事例 5-2 死角部分へのミラー設置 止まれ表示の設置事例 5-3 歩行者用通路とフォークリフト走行路間の防護柵設置事例 5-4 待機中のトラックの輪留め事例 5-5 通行帯の分離事例 5-6 見える化対策 ( 積荷の高さの制限 ) 事例 5-7 シートベルトの着用表示帯事例 5-8 フォークリフトに取り付ける各種安全装置事例 5-9 通路の一方通行化事例 5-10 台車置きの設置事例 5-11 フォークリフトからの荷物落下防止用アタッチメント事例 5-12 床面の防滑加工 ( 注 ) 事例 1-5~6 2-3 2-7 3-3~4 5-5~12 が平成 27 年度に追加したものです

事例集の使い方この冊子は 平成 25 年度の厚生労働省委託事業で 荷主等の事業場における荷役災害防止等についての現場安全診断等を安全衛生の専門家である労働安全 衛生コンサルタントが実施した際の荷役災害防止の好事例を紹介するものです 参考として 設備等に要する費用及び災害防止効果のおおよその評価を 参考として3 段階で示しています (1) 設備等の設置にかかるおおよその費用の評価 高い やや高い 比較的安価 (2) 災害防止の効果のおおよその評価 やや効果あり 効果あり 効果高い (3) 導入のしやすさの評価 導入は容易ではない 導入は比較的容易 導入は容易

事例 1-1 検査用プラットフォームの設置 トラックの荷台 あおりで行っていた製品出荷前検査を プラットフォーム上で行うことにより 荷台からの墜落 転落災害を防ぐことができる 設置にかかるコスト ( 高い ) 災害防止の効果 ( 効果高い ) 柵を横ざんにすると 安全帯を取り付けての移動も一部可能となり 効果が一層高くなる 導入のしやすさ ( やや場所を取る ) プラットフォーム側にも鉄柵を設け 墜落 転落を防止する措置が講じられていること プラットフォーム拡大図

事例 1-2 鋼材を利用したプラットフォームの設置 入出庫の検収等で 荷台や製品に登らずに安全に研修作業ができるようにしている 設置にかかるコスト ( 鋼材の取り扱いがある場合 ) 災害防止の効果 ( 幅の狭い鋼材からの転落のリスクは残る ) 導入のしやすさ ( 場所があれば 設置は容易 ) 現場で使用している物を工夫して活用しているので コスト負担がほぼかからない 作業床拡大図

事例 1-3 固定式作業台 移動式作業台の設置 トラック荷台からの墜落 転落防止 設置にかかるコスト災害防止の効果導入のしやすさ 1 固定式作業台 ( かなりコストがかかる ) 2 移動式作業台 ( かなりコストがかかる ) 1 固定式作業台 ( 転落防止にかなりの効果がある ) 2 移動式作業台 ( 転落防止に効果がある ) 1 固定式作業台 ( 設置場所のスペースが必要 ) 2 移動式作業台 ( 移動できるが保管スペースが必要 ) 1 固定式作業台 : 作業台の面積が広いので 作業がしやすく効果は大きい 2 移動式作業台 : 駐車位置を選ばずに移動できる 固定式作業台 誘導ラインに沿って車両を停止させた後 据付けの作業台の踊り場まで昇り可倒式の踊り場を倒す方式 作業台 ( 倒した状態 ) 作業台 ( 立った状態 ) 誘導ライン 移動式作業台 キャスターの付いた作業台を移動して キャスター部に装着されているストッパーで固定して 昇降する

事例 1-4 荷締め場所に転落防止用足場の設置 荷締め場所に足場を設置することによって トラック荷台に乗らずに荷締めすることができる 設置にかかるコスト ( ややコストがかかる ) 災害防止の効果 ( 転落のリスクが大きく減る ) 導入のしやすさ ( 通路がやや狭くなる ) 壁際に併設されているため 転落を完全に防ぐことができる

事例 1-5 高所作業台の設置 トラック荷台からの墜落 転落防止 設置にかかるコスト ( ややコストがかかる ) 災害防止の効果 ( 効果は高い ) 導入のしやすさ ( 設置場所が必要 ) 作業台に網があるので 落下のリスクが大幅に減る 搬入側にも扉があるので 荷物の落下も防ぐことができる

事例 1-6 プラットホーム上の複合的安全設備 トラック荷台からの墜落 転落防止 設置にかかるコスト ( コストはかかる ) 災害防止の効果 ( 大いに効果が期待できる ) 導入のしやすさ ( スペースが必要 ) 設備を複合的に組み合わせることによって 墜落 転落災害を防止することができる テントハウスによる雨天対策 プラットホーム アルミ脚立 階段設置 進入ライン アルミ脚

事例 2-1 トレーラー荷台からの墜落防止設備 荷台からの墜落を防止する 設置にかかるコスト ( 荷台の改造にややコストがかかる ) 災害防止の効果 ( 墜落のリスクは低くなる ) 導入のしやすさ ( 容易に導入できる ) 簡易な設備ながら 墜落防止の効果は非常に大きい 荷台設備端の拡大図

事例 2-2 安全帯取り付け設備の設置 車上での作業及びシート撤去時の墜落 転落防止 設置にかかるコスト ( ややコストがかかる ) 災害防止の効果 ( 効果は大きい ) 導入のしやすさ ( 省スペースであり 設置は容易 ) 作業性が損なわれることなく 墜落 転落を防止する目的に大いに力を発揮する

事例 2-3 安全帯設備の設置 トラック荷台上での作業中の墜落 転落災害の防止 設置にかかるコスト ( ややコストはかかる ) 災害防止の効果 ( 効果は大きい ) 導入のしやすさ ( 天井の強度が必要 ) 構造がシンプルで 作業性も高く 安全性も高い

事例 2-4 スライドレール型安全帯取り付け設備 タンクローリー等長い荷台からの墜落 転落防止対策 設置にかかるコスト ( ややコストがかかる ) 災害防止の効果 ( 効果は大きい ) 導入のしやすさ ( 設置スペースに余裕があれば ) ローリー上部の作業スペースは狭く 墜落 転落の危険が高いが スライド型安全帯の取り付けによって端から端まで安全性を高めることができる

事例 2-5 転落時の受けネット設備 荷台上で作業をしなければならない場合 転落した場合の受けネット 設置にかかるコスト ( さほどコストはかからない ) 災害防止の効果 ( 一定の効果はある ) 導入のしやすさ ( 場所があれば ) 安全帯が取り付けられない箇所で どうしても荷台上で作業をしなければならない場合に有効 ネット

事例 2-6 複数の墜落防止設備 ( 安全帯 セーフティブロック 飛散防止ネット 昇降設備 ) トラック荷台からの墜落 転落を複数の設備の組合せによって防止する 設置にかかるコスト ( コストがかかる ) 災害防止の効果 ( 効果は非常に高い ) 導入のしやすさ ( 設置に手間がかかる ) 複数の設備を組み合わせることによって より高いレベルでの災害防止が期待できる 親綱 セイフティフ ロック 飛散防止ネット 昇降設備

事例 2-7 トラック荷台天井の安全帯取り付け設備 トラック荷台からの墜落 転落防止 設置にかかるコスト ( ややコストがかかる ) 災害防止の効果 ( 効果は高いが やや作業性が劣る ) 導入のしやすさ ( 車両の加工が必要 ) シンプルな仕掛けで設置ができる 作業方法を徹底すれば 災害防止への効果は高い

事例 3-1 トラック荷台への昇降設備 脚立に手すりを取り付けることにより 転落を防止する 設置にかかるコスト ( 安価で設置できる ) 災害防止の効果 ( 効果が見込める ) 導入のしやすさ ( 容易に設置できる ) 昇降時の安定性が増し 転落するリスクが低くなる 安定度が低い脚立 手すりを付けたことにより 安定度が増す

事例 3-2 トラック荷台への昇降設備 トラック荷台への飛び乗り 飛び降り防止 設置にかかるコスト 安価である 災害防止の効果 ( 効果が見込める ) 導入のしやすさ ( 設置は容易である ) 手すりが付いているので 安定性が高い

事例 3-3 トラック荷台 ( 平ボデー車 ) への昇降設備 トラック荷台への飛び乗り 飛び降り防止 設置にかかるコスト ( ややコストはかかる ) 災害防止の効果 ( 効果は期待できる ) 導入のしやすさ ( 車両の加工が必要 ) 備え付けとしており 持ち運びが不要である

事例 3-4 トラック荷台への昇降設備 トラック荷台への飛び乗り 飛び降り防止 設置にかかるコスト ( 安価である ) 災害防止の効果 ( 効果あり ) 導入のしやすさ ( 容易に設置できる ) 簡単な工夫で昇降設備を安定させることができる

事例 3-5 タンクローリーの昇降設備 ローリー天井までの昇降設備を設け 昇降時の転落を防止する 設置にかかるコスト ( 安価で設置できる ) 災害防止の効果 ( やや効果がある ) 導入のしやすさ ( 場所があれば設置できる ) 手すりにより 三点指示で昇降できるので安定 昇降設備上部拡大図

事例 3-6 トラック荷台に脚立を搭載 トラック荷台へ昇降する際の転落を防ぐ 設置にかかるコスト ( 安価である ) 災害防止の効果 ( 飛び降り時のリスクは減る ) 導入のしやすさ ( 容易に導入できる ) 脚立をもって行くので 利用が用意 脚立搭載の拡大図

事例 4-1 ドックレベラーの設置 トラック荷台とプラットホームの段差が大きい場合 墜落 転落を防止するために設置されている 設置にかかるコスト ( 高価である ) 災害防止の効果 ( 荷の移動が安定するが 傾斜によるリスクは残る ) 導入のしやすさ ( ヤードの奥行が必要 重さがある ) 段差の解消により 荷の移動が格段に良くなり 無理な作業がなくなる

事例 4-2 荷台高さ調整用の 後輪載せ台 の使用 荷主のプラットフォームと陸運事業者のトラックが荷卸しをする際に 転倒や無理な動作による災害を防ぐ 設置にかかるコスト ( 安価である ) 災害防止の効果 ( プラットホームとの段差を緩和できるが 後輪のみのため荷台に傾斜が生ずる ) 導入のしやすさ ( しやすい ) 簡易に設置でき 車両の種類によっても対応可能 後輪載せ

事例 5-1 車道と歩道者の通行帯の分離 車道と歩道を区分けすることにより 車と人との接触のリスクを低くする 設置にかかるコスト ( 安価で設置できる ) 災害防止の効果 ( 一定の効果が見込める ) 導入のしやすさ ( 容易に設置できる ) 通行帯のラインのみでなく ポールを立てることにより 車からの通行帯の視認性が高い

事例 5-2 1 死角部分へのミラーの設置 2 止まれ表示の設置 設置にかかるコスト災害防止の効果導入のしやすさ 1 死角部分にミラーを設置し 衝突防止を防ぐ 2 止まれ表示で左右確認の注意喚起 1 ( 安価で設置できる ) 2 ( 安価で設置できる ) 1 ( 効果が見込める ) 2 ( ある程度効果が見込める ) 1 ( 場所があれば設置できる ) 2 ( 容易に設置できる ) 1 ミラーの設置で死角方面からの接近が見える 2 とまれ の文字と赤線で 心理的な抑止力が期待できる 1 ミラーの設置 2 とまれの文字とイラスト 赤線

事例 5-3 歩行者用通路とフォークリフト走行路間の防護柵設置 歩行者とフォークリフトの動線が交差又は近接する箇所に強固な防護柵を設置し 飛び出しを抑止し 接触事故防止の徹底を図る 設置にかかるコスト ( ややコストがかかる ) 災害防止の効果 ( 接触のリスクが大きく減る ) 導入のしやすさ ( 通路が確保できれば設置は容易 ) 簡易な設備ながら 災害防止の効果は大きい

事例 5-4 待機中のトラックの輪留め トラックの逸走防止 設置にかかるコスト ( 安価である ) 災害防止の効果 ( 効果高い ) 導入のしやすさ ( すぐに導入できる ) 出発時に取り外しを忘れる恐れがあるため ドアハンドルと輪留めを結んで取り忘れのないようにする

事例 5-5 通行帯の分離 歩行者と荷役運搬機械との通路を分離し 接触事故を防止する 設置にかかるコスト ( 安価で設置できる ) 災害防止の効果 ( 効果が期待できる ) 導入のしやすさ ( 導入は容易 ) 判別しやすい色分けで意識づけができる ルールを徹底するよう周知 教育が必要

事例 5-6 見える化対策 ( 積荷の高さ制限 ) 積荷の高さを表示し 積荷の落下 転倒災害等を防止する 設置にかかるコスト ( 安価である ) 災害防止の効果 ( 危険の意識づけができる ) 導入のしやすさ ( 容易に設置できる ) 危険に対する心理的な意識づけとなる 順守させる周知が必要

事例 5-7 シートベルトの着用表示帯 シートベルトの着用状態を確認する 設置にかかるコスト ( 安価である ) 災害防止の効果 ( シートベルト着用時と同様 ) 導入のしやすさ ( 容易に設置できる ) 遠方からでもシートベルトの着用状況を確認することができる

事例 5-8 フォークリフトに取り付ける各種安全装置 視覚 聴覚によってフォークリフトの危険を促す 設置にかかるコスト災害防止の効果導入のしやすさ フォークリフトの爪の着色 後部ミラー バックブザー フォークリフトの爪の着色 後部ミラー バックブザー フォークリフトの爪の着色 後部ミラー バックブザー いずれの装置も導入は容易で 安全対策の補助的な役割を果たす

事例 5-9 通路の一方通行化 一方通行化することで 狭い通路での接触を防止できる 設置にかかるコスト ( コストはかからない ) 災害防止の効果 ( 効果は見込める ) 導入のしやすさ ( 物の配列 整理が必要 ) 動線を見直すことで 接触による災害のリスクを低減することができる

事例 5-10 台車置きの設置 台車をまたぐ 台車に足を載せる等の不安全行動をなくす 設置にかかるコスト ( 安価である ) 災害防止の効果 ( 整理 整頓によるリスクが減る ) 導入のしやすさ ( 容易に設置できる ) 整理 整頓の面からの労災防止対策が可能

事例 5-11 フォークからの荷物落下防止用アタッチメント キャスター付きの荷の落下を防止する 設置にかかるコスト ( ややコストがかかる ) 災害防止の効果 ( ロールボックスによる災害の防止に効果あり ) 導入のしやすさ ( 特別注文品 ) 人力部分の介入を少なくすることで ロールボックスによる災害を減らす

事例 5-12 床面の防滑加工 転倒災害の防止 設置にかかるコスト ( ややコストがかかる ) 災害防止の効果 ( 一定の効果がある ) 導入のしやすさ 常時濡れている場所では特に効果がある 防滑用の靴と組み合わせれば 効果はさらに高くなる

2015.08