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このような現状を踏まえると これからの介護予防は 機能回復訓練などの高齢者本人へのアプローチだけではなく 生活環境の調整や 地域の中に生きがい 役割を持って生活できるような居場所と出番づくりなど 高齢者本人を取り巻く環境へのアプローチも含めた バランスのとれたアプローチが重要である このような効果的

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問 2 次の文中のの部分を選択肢の中の適切な語句で埋め 完全な文章とせよ なお 本問は平成 28 年厚生労働白書を参照している A とは 地域の事情に応じて高齢者が 可能な限り 住み慣れた地域で B に応じ自立した日常生活を営むことができるよう 医療 介護 介護予防 C 及び自立した日常生活の支援が

平成 28 年 10 月 17 日 平成 28 年度の認定看護師教育基準カリキュラムから排尿自立指導料の所定の研修として認めら れることとなりました 平成 28 年度研修生から 排泄自立指導料 算定要件 施設基準を満たすことができます 下部尿路機能障害を有する患者に対して 病棟でのケアや多職種チーム

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統合失調症患者の状態と退院可能性 (2) 自傷他害奇妙な姿勢 0% 20% 40% 60% 80% 100% ないない 0% 20% 40% 60% 80% 100% 尐ない 中程度 高い 時々 毎日 症状なし 幻覚 0% 20% 40% 60% 80% 100% 症状

通常の届出に係る加算等のサービス種類算定の開始時期 定期巡回 随時対応型訪問介護 届出が毎月 15 日以前になされた場合には看護翌月から 複合型サービス( 看護小規模多 16 日以降になされた場合には翌々月から機能型居宅介護 ) 夜間対応型訪問介護 ( 介護予防 ) 認知症対応型通所介護 ( 介護予

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加算 栄養改善加算 ( 月 2 回を限度 ) 栄養スクリーニング加算 口腔機能向上加算 ( 月 2 回を限度 ) 5 円 重度療養管理加算 要介護 であって 別に厚生労働大が定める状態である者に対して 医学的管理のもと 通所リハビリテーションを行った場合 100 円 中重度者ケア体制加算

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1

お知らせ 柔道整復師の資格を取得される皆さま 関係の皆さまへ 平成 30 年 4 月から 柔道整復療養費の受領委任を取り扱う 施術管理者 になる場合は 実務経験と研修の受講が必要となる方向で 以下のとおり検討しています 柔道整復療養費の受領委任の取扱いを管理する 施術管理者 になるための要件について

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厚生労働省における医療 ICT 化の取り組み 日本の医療が抱える課題 医療需要 財政負担の増加高齢化の進行 疾病構造の変化医療改革の方向性 健康の維持増進 疾病の予防及び早期発見の促進 医療機能の分化 連携の推進 地域包括ケアシステムの構築 解決ツールとしての医療 ICT 化 健康づくり ビッグデー

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医療機能分化連携推進事業 1 対象事業者 病床を有する医療機関 2 支援対象 既存病床を回復期病床に転換する際に必要となる施設 設備整備費 設備整備 H27~ 継続対象リハビリを行うための治療機器や訓練機器等の導入経費 物理療法を実施するための 超音波治療器や温浴療法用装置の導入事業例 運動療法を実

Transcription:

1

医療計画 障害福祉計画 介護保険事業 ( 支援 ) 計画の策定とフォローアップに活用しやすいデータを 今年度から精神保健福祉資料を大幅に見直すことで提供します 2

新しい 精神保健福祉資料 は 都道府県ごとに独立した 1 つのエクセルファイルとして HP に掲載し エクセルのタブを選択することによって 当該都道府県内で設定いただいた精神医療圏ごとのデータなどを閲覧することができます 初版は 29/6 までに公表予定で 誰でも自由にダウンロードすることができます それ以降は 毎年度末に前年度の全国のレセプトデータ (NDB) 値と当該年度の 630 調査値を公表します 3

今までの精神保健福祉資料は 630 調査の集計のみを掲載し 調査から数年後の発行でしたが 新しい精神保健福祉資料では NDB などの必要データを追加して 630 調査の実施年度の内に集計して公表することを目指します 630 調査は より早く より正確に 実態を把握できるように大幅に見直します 4

さて 平成 30 年度からの第 7 次医療計画においては 多様な精神疾患等に対応できる医療連携体制の構築が目指すべき方向性として掲げられました 精神疾患には さまざまな専門的な領域があり これが 15 領域に分類されています 医療機関ごとに 領域ごとの医療機能を明確化することが求められています また 多様な精神疾患等ごとに医療機関の役割分担と医療連携を推進するための精神医療圏の設定が求められています 精神医療圏内で 主要な精神疾患への医療を完結できるように 精神医療圏ごとに設置される協議の場を通じて 医療連携を推し進めることが重要です 5

医療機能は 1 都道府県連携拠点機能 2 地域連携拠点機能 3 地域精神科医療提供機能に区分されます それぞれの医療機能に求められる事項については 精神疾患の医療体制の構築に係る指針を踏まえつつ 都道府県ごとの地域の実情を考慮しながら 関係者との協議を通じて合意形成を図る必要があります その上で 病院 診療所 訪問看護ステーションごとに 領域ごとの医療機能を明確化することによって 以下の効果が期待できます 1 患者にとって どの医療機関を受診すれば良いか分かりやすくなる 2 医療機関にとって どの医療機関と連携をすれば良いか分かりやすくなる 3 行政にとって 地域に不足している医療機能が明確になり優先順位をつけながら対策を検討しやすくなる 6

これまで医療計画と障害福祉計画で異なるアウトカム指標が用いられていましたが 平成 30 年度からの医療計画及び障害福祉計画では 同一のアウトカム指標を採用することになりました 具体的には 早期退院支援の取組状況を評価する観点から 新入院患者の 3,6,12 ヶ月時点の早期退院率が採用されました 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの進捗状況を評価する観点から 1 年以上の長期入院患者数が採択されています 1 年以上長期入院患者数については さらに 65 歳以上と 65 歳未満に区分して評価することになっており このことは精神障害にも対応した介護サービス 障害福祉サービスの基盤整備の状況 精神科医療と障害福祉 介護の連携の度合いを評価するのに活用できると考えます この他 医療計画では基盤整備の成果として 患者の地域定着度を測るために 再入院率もみることとなりました 7

医療計画では 指標の目的に応じて 重点指標と参考指標に区分されます 重点指標は 圏域単位での領域ごとに診療実績のある医療機関数 地域包括ケアの進捗状況を評価するアウトカム指標などが該当します 参考指標は 領域ごとの患者数などが該当します 精神保健福祉資料 には 重点指標 参考指標以外にも 施策の検討に必要なデータが含まれます これらのデータを 都道府県ごとに独立した 1 つのエクセルファイルとして公表します 8

医療計画の指標は 厚生労働省の HP より確認することができます 指標 目標が 精神保健福祉資料にどのように反映されるかを示しました 通知の別表に記載の指標は 精神保健福祉資料に反映されます また 精神疾患のみに定められた別添の数値目標に関しては 推計ワークシートが活用できます 9

これが精神疾患における医療計画の指標のすべてです 通知の別表にはその概略版が掲載されています この指標の数値は すべて精神保健福祉資料に掲載されます 都道府県ごと 精神医療圏ごとに それぞれの指標の数値を確認することができるようになります 29 年 6 月までに公開予定のデータでは 2 次医療圏ごとにデータを公表します 精神医療圏を設定する際の参考にしていただければと思います 10

ここから 3 枚のスライドは指標の算出方法についての説明です 患者数と医療機関数の NDB からの抽出のルールです 11

NDB データの特性 使用時の制約から いくつかの限界 注意点があります これらの点に留意して データを見ていただきますようお願いいたします 12

認知症 発達障害 摂食障害 てんかん については 精神科だけでなく内科や小児科など様々な診療科で医療が提供されています このため 精神科で一般的に提供される精神療法に着目した集計値と 限定しない集計値の 2 パターンの値を表示します 限定しない方法では 例えば 一般病院の内科で認知症が診られているものは反映されますが 一方で その認知症の患者さんが同じ病院の整形外科で腰痛の診療を受けたものも反映されてしまうため 過大に集計されます 一方で この患者さんの場合 精神療法はどちらでもとられていませんので 精神療法着目定した集計ではもれてしまうため 過小に集計されます 13

ここから 5 枚のスライドは 新しい 精神保健福祉資料 のエクセルシートの説明です 医療機能一覧表は 各都道府県が策定する医療計画に明記される医療機能を表示します 都道府県担当者の皆様には 精神医療圏域の区割り 1 都道府県連携拠点機能 2 地域連携拠点機能 3 地域精神科医療提供機能をもつ医療機関をご報告いただければ そのまま掲載いたします 10 月までに登録いただけるようお知らせいたします また こちらで集計した精神医療圏ごと 15 領域ごとの医療機関数と患者数を追加掲載します 14

診療実績シートは 都道府県全域 精神医療圏 (29 年初回公開版では二次医療圏で集計 ) ごとにシートを分けて表示します 15 領域ごとに医療機関数 患者数が分かります 重点指標は で表記します 15

診療実績シートには アウトカム指標のグラフも表示します 1 年以上の入院患者数は 医療機関所在地ベースに加え 住所地ベースも表示できるようにします 医療機関所在値ベースは 都道府県単位と精神医療圏単位で集計して表示します 住所値ベースは 都道府県単位と精神医療圏単位と市町村単位で集計し公表します これにより 自治体の地域移行に対する取組状況を評価できると考えます 1 年以内の退院率は あり方検討会では 後ろ向きで集計していましたが より的確に早期退院支援の取組状況を評価できるように 前向きで集計するように見直しました 16

あり方検討会では ある期間に退院した者の入院日数に基づき退院率を集計 ( 後ろ向き観察 ) していました この集計方法では 長期入院患者の退院者数が増えると 早期退院率が低下する関係にあり 早期退院支援の取組状況を的確に評価する観点から課題がありました このため ある期間に新たに入院した者が 入院後何日間で退院したかを分かるようにデータを整理した上で 退院率 ( 前向き観察 ) を集計する方法に変更しました これにより より的確に早期退院支援の取組状況を評価できるようになりました 各都道府県は 障害福祉計画において早期退院率の目標値を定める際には 現状の退院率を把握し 他県との比較をした上で 今後の意気込みを勘案して設定することが適切です 今後定期的に早期退院率を公表していくので 医療計画 障害福祉計画のモニタリング指標として活用して下さい 17

診療実績シートには 再入院率も表示します 再入院率は 1 年以内の退院率と同様に 前向き観察での集計とします 再入院率は 1 年以内に退院した患者と 長期入院から退院した患者に区分して集計値を表示します 地域生活の支援体制の状況をモニタリングする指標として活用して下さい 18

アウトカム指標を組み合わせた 2 次元散布図も表示します 自身の地域のアウトカム指標と 他の都道府県や精神医療圏のアウトカム指標を比較することによって 地域の抱える課題を見える化し 関係者と問題意識を共有しやすくします 19

つぎに 地域における基盤整備量を算出するための推計ワークシートの紹介です これは 医療計画のみならず障害福祉計画 介護保険事業 ( 支援 ) 計画を策定する際に活用いただきたいものです 入院需要や地域移行に伴う基盤整備量の将来目標値を算出する際に活用できます また 精神病床の基準病床数を算定する際に活用いただけます 都道府県における平成 32.36 年度末の入院需要の目標値の考え方は 1 地域移行を促す基盤整備 2 治療抵抗性統合失調症治療薬の普及 3 認知症施策の推進 を推し進めることによって達成することができる水準になります 123 の合計が 地域移行に伴う基盤整備量になります 20

これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会資料から 基盤整備量の考え方の資料です 21

目標値の算定式です 22

都道府県が 地域の実情を踏まえ 関係者との協議を通じて設定する 3 つの変数について説明します このスライドは 1 年以上の長期入院者のうち 継続的な入院治療を必要とするものの割合 についての考え方です 平成 32 年度末における α の推奨値は 慢性期入院患者の実態を勘案し 0.8 から 0.85 としています この考え方は 以下の通りです 厚生労働科学研究によると 1 認知症以外の慢性期入院患者の 6 割以上が 当該研究において策定した重症度を医学的に評価する基準に該当する ( 精神障害者の重症度判定及び重症患者の治療体制等に関する研究 ( 平成 25~27 年度 )) 2 統合失調症の慢性期入院患者の 1 割が 入院治療が適当な程度の身体合併症を有している ( 精神医療の質的実態把握と最適化に関する総合研究 ( 平成 19~21 年度 )) との報告があります この研究結果を踏まえると 12 に該当しないような患者については 地域の精神保健医療福祉体制の基盤を整備することによって 入院から地域生活への移行が可能となると考えられ この結果 認知症以外の慢性期入院患者の入院受療率は現在の 6~7 割に低下することが見込まれます 23

平成 36 年度末 (2025 年 ) までに 7 年間かけてその基盤整備を行うこととした場合には 医療計画の中間年である平成 32 年度末までに その半分の基盤を計画的に整備することによって 結果として認知症以外の慢性期入院患者の入院受療率は現在の 8~8.5 割に低下することが見込まれます 23

治療抵抗性統合失調症治療薬の普及による医療高度化 に関する考え方です β の推奨値は 平成 30 年度から 7 か年かけて 平成 36 年度末に治療抵抗性統合失調症治療薬の処方率を 諸外国や先行している医療機関並みの 25~30% まで普及を目指すとした場合に 1 年当たりの影響値が (1-36 年度末における普及率 ) の 7 乗根によって計算でき その結果 95~96% になるという考え方です なお 平成 32 年度末の目標を計算する際には 当初の治療抵抗性統合失調症治療薬の普及速度を考慮して β を 3 乗して調整係数 0.95 で除することになります この治療抵抗性統合失調症治療薬の処方率は 参考指標であるプロセス指標のひとつになっています 24

認知症施策の推進 についての考え方です 精神病床に入院している認知症の患者数は近年横ばいですが 1 年以上の慢性期入院受療率は低下傾向にあります 平成 17 年からの 9 か年の実績を踏まえると 全国では 1 年当たり 2% 程度減っています 1 年当たりの影響値は (1-1 年当たりの慢性期入院受療率の減少率 ) から計算できます γ の推奨値は 全国値に幅を持たせ 97~98% としています 認知症施策の推進による実績は 都道府県ごとに機械的に計算することができるので これからの認知症施策の推進の意気込みを加味して設定することが適当です 25

推計ワークシートの使用方法です エクセルに計算式が組み込まれていますので 都道府県を選択し 黄色いセルに都道府県が定める α β γ の変数を入力することによって 平成 32 年度末 平成 36 年度末における入院需要や地域移行に伴う基盤整備量の目標値が簡単に算出できます それぞれ年齢区分ごとに計算することも可能です 地域移行に伴う基盤整備量は 関係者との協議を通じながら 障害福祉計画 介護保険事業 ( 支援 ) 計画に反映させることが重要です 平成 32 年度末の入院需要は このたび精神病床の基準病床を算定する際に必要となります 平成 29 度末からは 住所値ベースの入院患者数について 精神保健福祉資料の診療実績シートのグラフ (p16) でモニタリングできるようになります 26

最後に 新しい 630 調査に関する説明です 27

今年度からの 630 調査のフローです クラウドサーバーからエクセルのダウンロード アップロード メール送付で行います 都道府県等は 医療計画等の企画立案のため 集約した各医療機関データを活用することを前提として 調査を行います 精神保健福祉資料では 都道府県単位 精神医療圏単位 ( 平成 29 年 6 月までに公表するものでは ) 二次医療圏単位で集計して 所定のルール (p12) に基づき公表します また 市町村単位で 住所地ベースの 1 年以上入院者数について 65 歳以上と 65 歳未満に区分して集計し 公表します また従来 政令市は独立して調査を依頼していましたが 医療計画が都道府県単位であることから 政令市で取りまとめたものを都道府県を経由してアップロードいただくことにしました 28

調査項目の概要です 都道府県対象の調査票では 新たに医療保護入院や措置入院などの届出の調査もあります また 都道府県内の対象となる医療機関などの数を登録いただきます これにより 回収率がわかりやすく把握できるよう工夫します 調査票はすべてエクセルですが 訪問看護ステーションはメールができない環境も想定して 紙の調査票を FAX 送受信で回収するオプションも設けます FAX の送受信をお願いすることになりますが FAX 用紙はそのまま郵送いただけるようにします 29

実施スケジュールです 年度内に公表できるようにするため 調査票の提出期限は 8/31( 訪問看護調査票は 9/30) とし 締め切り厳守でお願いします 調査の精度を明らかにするため 都道府県別の回収率も明らかにする予定です 30

当研究班では 都道府県 市町村が主体的に作成する医療計画 障害福祉計画 介護保険事業 ( 支援 ) 計画の企画立案実行管理について NDB 新 630 調査等によるデータ分析を通じて 全面的にバックアップします ご不明な点があれば いつでも当方までお問い合わせ下さい 問い合わせ 630@ncnp.go.jp 最新情報 https://www.facebook.com/seishinhokenkeikakukenkyubu 31

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