CC セミナー

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Transcription:

CC セミナー IVR について 放射線科渡邊将生

本日の内容 IVRとは? IVRの種類 IVRの実際 当科でのIVR

本日の内容 IVRとは? IVRの種類 IVRの実際 当科でのIVR

IVR とは Interventional Radiology の略 介入的放射線医学? 画像誘導化に侵襲的診断や治療を行う分野 血管内治療 血管内手術 低侵襲治療 画像支援治療もほぼ同義語として使われている

分類 Vasccular 塞栓術 拡張術など Non Vascular 生検 腫瘍焼灼など

VASCULAR 血栓溶解療法 四肢の血管形成術 腎動脈血管形成術 大動脈及び総腸骨動脈ステント 冠動脈血管形成術 急性腸管虚血 急性消化管出血 動脈塞栓療法 透析シャント 門脈圧亢進症の治療 下大静脈 filter 留置 異物除去

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NONVASCULAR 経皮的胆嚢胆管造影 内瘻術 経皮的イメージガイド下生検 経皮的膿瘍ドレナージ 経皮的腎瘻造設 経皮的胃瘻造設術 椎体形成術

NONVASCULAR 経皮的胆嚢胆管造影 内瘻術 経皮的イメージガイド下生検 経皮的膿瘍ドレナージ 経皮的腎瘻造設 経皮的胃瘻造設術 椎体形成術

分類 Vasccular 塞栓術 拡張術など Non Vascular 生検 腫瘍焼灼など

血管造影術 穿刺法 (Seldinger 法 ) 必要な器具 穿刺のポイント

血管造影術 穿刺法 (Seldinger 法 ) 必要な器具 穿刺のポイント

SELDINGER 法 1953 年に スウェーデンのSeldingerが発表した 内套針と外套針からなる穿刺針及びガイドワイヤを使用して 経皮的にカテーテルを血管内に挿入する方法 現在では デバイスが非常に優秀であり 前壁穿刺を推奨している施設もあります

血管造影術 穿刺法 (Seldinger 法 ) 必要な器具 穿刺のポイント

必要な器具 穿刺針 ガイドワイヤ カテーテル マイクロカテーテル シースイントロデューサー

カテーテルの形状

血管造影術 穿刺法 (Seldinger 法 ) 必要な器具 穿刺のポイント

穿刺のポイント 穿刺部位の決定 局所麻酔 ( キシロカイン )

VASCULAR( 特に動脈塞栓術 ) 塞栓物質 症例

塞栓物質 一時的塞栓物質 自己凝血塊 ゼラチンスポンジ (Spongel) 微小繊維コラーゲン 微小デンプン球 Lipiodol 永久塞栓物質 ポリビニルアルコール SAP-Micrrosphere 金属 coil detachable coil エタノール N-butyl-cyanoacrylate EOI(10% モノエタノールアミン )

ゼラチンスポンジ

金属 COIL DETACHABLE COIL プッシャーで押し出すプッシャブル type と coil とプシャーが一体となったデタッチャブル type がある

金属コイル

IVRとは? IVRの種類 IVRの実際 当科でのIVR

昨年度の検査 ( 放射線科依頼 ) 生検 ( 肺 骨 ) TACE 動脈塞栓術 ( 止血 ) ドレナージ ( 後腹膜 腸腰筋 ) 動注 ( 肝 膀胱 ) 計 169 件 内 8~9 割近くが生検とTACEであった

症例 1 症例 60 歳代 女性 主訴 : 右季肋部痛 既往 : 特になし 現病歴 :4 日前から右季肋部痛あり 近医受診 近医でのエコーで肝腫瘤認めたため 精査加療目的で当院受診した

理学所見 : 結膜に貧血 (-) 黄染(-) 腹部では 右季肋部に圧痛強い 肝性脳症なし 検査データ ( 抜粋 ):T-Bil 1.0mg/dl Hb 12.2g/dl PT(INR) 1.24% AFP 11840.0ng/ml PIVKA-2 32568mAU/ml HCV 抗体陽性 Child-Pugh score 6 点 A

CT 単純 CT 3スライス 頭側から

経過 HCC 破裂と診断し 動脈塞栓術を施行することとなった

上腸間膜動脈造影

CTHA 頭側から 3 スライス ANGIO CT

塞栓後の上腸間膜動脈造影

肝細胞癌破裂 肝細胞癌において 約 10% に生じるとされる 症状は 上腹部痛または 右季肋部痛 66% 腹部膨満 16% ショック7% 治療の原則として 止血を第一とし 輸液 / 輸血などの保存的治療に抵抗する場合 経皮的肝動脈塞栓術が第 1 選択となる 予後不良因子としては ショック例 肝機能 (Child- Pugh C) 肝硬変併存例 Bil 3mg/dl 以上 Alb 3g/dl 以下 輸血量 1000ml 以上例で死亡率が高い

症例 2 症例 :40 歳代 男性 主訴 : 右背部痛 既往 : 結節性硬化症 以前にも血管筋脂肪腫の破裂にて塞栓術の既往あり 病歴 : 夕方より 右背部痛出現したため 来院 上記の既往もあり 血尿 発熱出現時は すぐに受診するよう指示されていた

理学所見 :BP=164/76 SpO2=93%(RA) BT=36.4 検査データ ( 抜粋 ):RBC 273 万 /mm3 Hb 8.8g/dl BUN 15.7mg/dl Cre 1.24mg/dl

CT 上段腎門部レベルの P-CT CE-CT 下段やや尾側の P-CT CE-CT

CT 左から腹側から背側への 3 スライス

経過 結節性硬化症の患者で両側の巨大な腎血管筋脂肪腫が見られている 右腎上極の巨大な血腫形成が見られたが Bital 安定しており まずは 自然経過で様子を見る方針となった その後 輸血しても Hb 値の上昇ないことから 出血が持続していると判断し 緊急動脈塞栓術施行することとなった

右腎動脈造影

ANGIO 右腎動脈造影右腎動脈造影 ( 右前斜位 )

腎血管筋脂肪腫 (AML) 血管 筋 脂肪組織からなる間葉系腫瘍のなかの 1 群 散発性に生じるもの (50% 以上 若年者 女 > 男 ) と 結節性硬化症に生じるもの (50% 未満 中高年 性差なし ) がある 血管成分から生じる小動脈瘤からの出血のriskあり 近年では TAE( セ ラチンスホ ンシ コイル エタノール ) の良い適応 治療適応は 腫瘤径が4cm 以上 動脈瘤が5mm 以上とされているが いまだ定まってはいない

症例 3 症例 :60 歳代 男性 主訴 : 腹痛 既往歴 : 虫垂炎 ヘルニア 現病歴 : 右腹痛にて近医受診 便秘としてフォローしていたが 症状が再燃したため 腹部 CTを撮影したところ 腫瘤認めたため 当院紹介受診となった

理学所見 : 右下腹部の圧痛 (+) 反跳痛 (+) defence(+) 検査データ :WBC 12300/mm3 RBC 341 万 /mm3 Hg 11.4g/dl CRP 1.6mg/dl

CT 上段単純 CT 下段造影 CT

CT 造影早期冠状断像 3D CT

経過 CT 所見と血液データ所見から 弓状靱帯症候群に伴う動脈瘤破裂による後腹膜血腫形成と診断し 緊急動脈塞栓術を施行することとした

腹腔動脈造影

上腸間膜動脈造影

ANGIO 腹腔動脈造影 上腸間膜動脈造影

ANGIO 後上膵十二指腸動脈造影 コイル塞栓術後

弓状靱帯症候群 正中弓状靱帯は 横隔膜の左脚と右脚が椎体前面で結合したものであるが この靭帯により腹腔動脈幹が圧排されることで腹部症状を呈する疾患を弓状靭帯症候群と呼ぶ また 腹部内蔵動脈瘤は比較的稀な疾患で膵十二指腸動脈瘤は2% 程度であるが 原因として 弓状靭帯症候群も挙げられる この症候群に動脈瘤が形成される原因として 腹腔動脈起始部の狭窄により 上腸間膜動脈から膵十二指腸動脈アーケート を介して血液が供給されるようになるため 血流増大による血行力学的ストレスが考えられている

腹部内蔵動脈瘤 腹部内蔵動脈瘤は稀な動脈瘤である 部位としては 脾動脈瘤が最も多く 60% 程度を占め 肝動脈瘤 上腸間膜動脈瘤 腹腔動脈瘤と続く 治療適応は 症状を有する動脈瘤 妊娠中 妊娠可能性のある患者 2cm 以上とされている

症例 4 症例 :80 歳代 男性 主訴 : 転落外傷 既往 : じん肺 現病歴 : 日中の11:40 川へ滑落( 高さ4m) し 近医受診 14:30 急変吐血し 血圧低下あり 当院へ救急搬送となった

現症 :BP=72/41 HR=127 SpO2=100(10l) 吐血は来院時はっきりしない 麻痺なし 検査データ :RBC 352 万 /mm3 Hb 11.1g/dl

造影 CT 腎門部レベルから 3 スライス CT

CT 冠状断像 やや背側

経過 第 3 腰椎の破裂骨折あり その周囲の軟部組織に extravasation(+) 血圧も低下しており 緊急動脈塞栓術となった

右腰動脈造影

ANGIO 右第 3 腰動脈造影 左第 3 腰動脈造影

症例 5 症例 :70 歳代 男性 主訴 : 胃静脈瘤精査 既往 : 気管支喘息 高血圧 DM BPH 現病歴 :H12より C 型慢性肝炎にて近位フォロー中であった 胃カメラにて 胃噴門部に静脈瘤指摘され 精査加療目的に当院紹介受診となった

現症 :BP=153/74 HR=83/min 腹部平坦軟 血液データ :RBC 483 万 /mm3 Hb 15.2g/dl Cre 0.81mg/dl HCV 抗体陽性 HbA1c 5.8% AFP 4.5ng/ml

造影 CT 門脈 3D CT

Baloon 閉塞下逆行性造影 ANGIO

CT Dynamic CT 門脈相頭側より 3 スライス

GIS B-RTO 前 B-RTO 後

胃静脈瘤 門脈圧亢進症による遠肝性血流が 途上にある食道 胃の壁内 / 粘膜下を通る経路が異常に拡張することによる 孤立性胃静脈瘤は 弓隆部に形成される 通常 内視鏡的アプローチは困難で B-RTOが選択される頻度が高い B-RTOは 金川らによって開発されたが 比較的低侵襲で かつ有効性も高く急速に普及している

B-RTO の問題点 硬化剤が多量になる 流出路が複数の場合 検査手技が煩雑となる 造影にて すべての流入路 / 流出路が現れるわけではない 胃腎短絡路のない症例には施行できない

分類 Vasccular 塞栓術 拡張術など Non Vascular 生検 腫瘍焼灼など

経皮的穿刺術 エコー CT などのイメージガイドに穿刺 生検やドレナージ

症例 6 症例 :70 歳代 女性 主訴 : 肝細胞癌 既往歴 :B 型肝硬変 現病歴 :B 型肝硬変にて 当院かかりつけであった 定期検査にて HCC が発見され TACE 後 単発性の病変で後療法のため RFA 施行することとなった

Child-Pugh score T-Bil 1.6mg/dl Alb 3.9g/dl PT(INR) 1.22 腹水なし肝性脳症なし Child-Pugh A 腫瘍マーカー AFP 4.8ng/ml L3 0.5 未満 PIVKA2 15mAU/ml

IVR CT

COOL TIP NEEDLE

RFA

RFA

RFA

治療後軸位段像冠状段像 RFA 後

CT ガイド下 RFA 肝腫瘍に対するラジオ波熱凝固療法は 切除不能な肝腫料にする低侵襲治療の1つととて普及している 横隔膜下などの超音波で描出困難な部位に対してCTガイドの穿刺は有用とされる

合併症 ( 肺生検時のデータ ) 肺出血 ( 重篤な喀血 ) 0.06~0.15% 気胸 15~45% Air emboli 0.16~0.4% 死亡 0.15~0.04%

まとめ 放射線科での IVR( 動脈塞栓術 CT ガイド下の手技 ) について概説した

参照 吉川義文 岩尾憲夫 安田昌信 : 急性腹症のCT 杉村和郎 廣田省三 : 腹部血管造影 IVR 大友邦 : 腹部血管造影ハンドブック 中山理寛 高橋康二ほか : マイクロバルーンカテーテルが有用であったBRTOの1 症例 IVR,4:49-52,2007 亀井誠二 大野良太ほか : 肝腫瘍のCTガイド下ラジオ波熱凝固療法 IVR,4:70-72,2006 柿沢秀明 豊田尚之ほか : 正中弓状靭帯圧迫による腹腔動脈幹狭搾の3 例 -IVRにおける問題点を含めて- IVR,1,38-42,2204 大石康介 鈴木晶八ほか : 正中弓状靭帯圧迫症候群による背側膵動脈瘤の1 例 日臨外会誌,69,2649-2655,2008 山口方規 徳丸哲平ほか : 正中弓状靭帯症候群に伴う膵十二指腸動脈瘤破裂の1 例 日救急医会誌,21,257-62,2010 平木隆夫 金澤右 :CTガイド下肺生検の実際 画像診断,5,464-472,2010