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各資産のリスク 相関の検証 分析に使用した期間 現行のポートフォリオ策定時 :1973 年 ~2003 年 (31 年間 ) 今回 :1973 年 ~2006 年 (34 年間 ) 使用データ 短期資産 : コールレート ( 有担保翌日 ) 年次リターン 国内債券 : NOMURA-BPI 総合指数

今回の金融政策報告書では 米国内の投資活動が弱いために輸出が想定ほど伸びていないとしながらも 金融業などサービス関連の好調さを示す分析や 商品価格下落がカナダ企業の投資活動を抑制する動きは底打ちしたとの指摘など カナダ景気に前向きな材料も散見されます 当面は 政策金利の据え置きを続けると見通します

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米国 8 年 9 月 日 / 発表日日 :208 年 9 月 26 日 ( 水 ) ~ 貿易戦戦争でも景気気堅調を背景景に利上げを決定 今今後も漸進的的な利上げの継続を示示す~ 第一生命経済済研究所調査査研究本部経済調査部主任エコノミスト桂畑誠誠治 ( : ) 9 月

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年 7 月 21 日 団体年金事業部 ECB 理事会レビュー : 総裁の夏休みの宿題 ~ 秋にテーパリング決定へ ~ 当社のシンクタンク 株式会社第一生命経済研究所の田中主席エコノミストによる EC B 理事会レビュー : 総裁の夏休みの宿題 ~ 秋にテーパリング決定へ~

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米国では 緊縮財政 不動産バブル崩壊の後遺症 金融規制の強化などもあり 過去のバブル期のような高成長は当面期待できないうえ 民主党と共和党の対立による政策の手詰まりが経済成長の勢いを抑える要因になると見込まれる 一方で 超緩和的な金融政策の継続 中間所得層などへの減税 新興国の成長などに支えられて景

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エコノミスト便り

中国におけるインフレの行方 中国経済は減速しているものの 過熱の解消にはまだ至っていない 年 9 月のリーマン ショックを受けて 中国は輸出が大幅に落ち込み 景気後退を余儀なくされたが 兆元に上る内需拡大策や 金利と預金準備率の大幅な引き下げをはじめとする拡張的財政 金融政策が実施されたことを受けて

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生活衛生関係営業の景気動向等調査 平成17年7~9月期

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[ 参考 ] 先月からの主要変更点 基調判断 3 月月例 4 月月例 景気は 急速な悪化が続いており 厳しい状況にある 輸出 生産は 極めて大幅に減少している 企業収益は 極めて大幅に減少している 設備投資は 減少している 雇用情勢は 急速に悪化しつつある 個人消費は 緩やかに減少している 景気は

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1. トピック : 米国金融政策と通商政策は 次の ステージへ 6 月 FOMC は 0.25% 利上げ フォワードガイダンスを大幅変更漸進的とは言え 利上げ一直線のみの方針に長期水準を超えるタイミングが 2020 年から 2019 年に 2019 年からは 毎回記者会見を実施今後の焦点は緩和的スタ

目次 概況 p.1~ トピックス1: 米中貿易摩擦が本格化 p.3 トピックス :~6 月期以降 個人消費は持ち直しに転じる見込み 景気 金利見通し p. p.5 Fed Watch:18 年の利上げペースが注目点に p.6 調査部マクロ経済研究センター ( 欧米経済グループ ) 研究員長野弘和 (

15 図表 1. 住宅投資 ( 季調値 指数 212 年 =) 14 図表 2. 住宅着工戸数と建設許可件数 ( 季調値年率 万戸 ) :1 13:1 14:1 15:1 16:1 17:1 18:18:2 18:3 ( 資料 )BEA

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1 / 5 発表日 :2019 年 6 月 18 日 ( 火 ) テーマ : 貯蓄額から見たシニアの平均生活可能年数 ~ 平均値や中央値で見れば 今のシニアは人生 100 年時代に十分な貯蓄を保有 ~ 第一生命経済研究所調査研究本部経済調査部首席エコノミスト永濱利廣 ( : )

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第 79 回 2017 年 5 月投資家アンケート調査結果 アンケート調査にご協力下さりました皆様 今年 5 月に実施致しましたアンケート調査にご回答下さり誠にありがとうございます このたび調査結果をまとめましたのでお送りさせていただきます ご笑覧賜れましたら幸 いです 今後もアンケート調査にご協力

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Transcription:

2017-117 2018 年 2 月 1 日 団体年金事業部 米国 FRB 議長のスムーズな交代を意識し現在の政策の継続を示す (18 年 1 月 30 31 日 FOMC 速報 ) ~ 緩やかな利上げの継続が持続的な経済成長に適切との見方 ~ 当社のシンクタンク 株式会社第一生命経済研究所の桂畑主任エコノミストによる 米国 FRB 議長のスムーズな交代を意識し現在の政策の継続を示す (18 年 1 月 30 31 日 FOMC 速報 )~ 緩やかな利上げの継続が持続的な経済成長に適切との見方 ~ をお届けいたします ( 別添参照 ) FRB は政策金利である F F レート誘導目標レンジを 1.25% ~ 1. 5 0 % に据え置くこと を全会一致で決定しました また 現状の景気 雇用判断は堅調との判断を維持し インフレ判 断は若干上方修正されました 本年金通信は 17 年 12 月の F O M C 参加者の新しい経済見通し 政策金利見通し及び FOMC の声明文の内容を掲載したレポートとなっておりますので 是非ご一読下さい 以上

Fed Watching 米国 FRB 議長のスムーズな交代を意識し現在の政策の継続を示す (18 年 1 月 30 31 日 FOMC 速報 ) 公表日 :2018 年 1 月 31 日 ( 水 ) ~ 緩やかな利上げの継続が持続的な経済成長に適切との見方 ~ 政策金利誘導目標レンジを据え置き 景気 雇用の堅調持続を背景にさらなる利上げが適切との見方を示す 第一生命経済研究所経済調査部主任エコノミスト桂畑誠治 03-5221-5001 1 月 30 31 日に開催された FOMC で FRB は政策金利である FF レート誘導目標 レンジを 1.25~1.50% に据え置くことを全会一致で決定した 予想通り政策金利は据え 置かれたが さらなる利上げが適切との見方が強調された 今回 敢えて さらなる との文言を加えたのは 緩やかなペースでの利上げというこれまでの政策スタンスを F RB 議長交代後も継続することを示す狙いがあったとみられる また 景気 雇用が堅 調にもかかわらず FF 先物が 3 月の FOMC での 25bp の利上げを完全に織り込んでいな いことも意識した可能性が高い 現状判断では 景気 雇用は堅調との判断を維持 インフレに関しての判断は 2% の 目標を下回っているとしたが低下したとの文言を削除しており 若干上方修正された 見通しについては FOMC 参加者の予想に沿った経済情勢が続いており 見通しに変 更がなく 今後も緩やかなペースでの利上げを正当化する経済 インフレが続くとの見 方が示された また バランスシートの正常化は保有債再投資額の縮小額が計画通り米国債月額 120 億ドル 住宅ローン担保証券月額 80 億ドルに拡大していると FRB が別途公表した 現状の景気 雇用判断は変わらず インフレ判断は上方修正 声明文での現状判断をみると 景気判断は 労働市場が強まり続け 経済活動は堅調に拡大していることを示している と前回から変更されず 堅調さが続いているとの判断を維持した 雇用判断は 雇用 家計支出 企業の設備投資の伸びは堅調で 失業率は低いままとなった と前回の ハリケーンに関連した変動を均すと 雇用は堅調に増加しており 失業率はさらに低下した からハリケーンに関する文言を削除したが 雇用判断は変わらず 一方 個人消費 設備投資は前回の 家計支出は緩やかなペースで拡大し 企業の設備投資の伸びは最近数四半期に加速した から 堅調な伸びに上方修正された 見通しについては 委員会はさらなる緩やかな金融政策スタンスの調整によって 経済活動は緩やかなペースで拡大を続け 労働市場は力強さを維持すると予想している と前回の ハリケーンによる被害と被災地復興はここ数カ月経済活動 雇用 インフレに影響を及ぼしたが 国内経済見通しを著しく変更する要因にはならなかった したがって 委員会は緩やかな金融政策スタンスの調整によって 経済活動は緩やかなペースで拡大を続け 労働市場は力強さを維持すると予想している から ハリケーンの文言を削除したうえで さらなる緩やかな利上げを実施することで 経済活動は緩やかな拡大を続け 労働市場は力強さを維持するとの見方を示した 景気を過熱させないために追加の利上げが必要であることを指摘した 1

インフレの現状判断は 今回 前年比で 全体のインフレ率 エネルギー 食品を除くインフレは 2% を下回り続けた と前回の 前年比で 全体のインフレ率 エネルギー 食品を除くインフレは今年低下し 2% を下回っている から足元での動きの説明を削除したうえで 両指標ともに2% を下回っていることを引き続き指摘した 一方 期待インフレに関しては今回 市場ベースの期待インフレを示す指標は最近数か月に上昇したが低いまま 調査ベースの中長期のインフレ期待を示す指標は総じて小幅の変化にとどまった と前回の 市場ベースの期待インフレを示す指標は低いまま 調査ベースの中長期のインフレ期待を示す指標は総じて小幅の変化にとどまった から 市場ベースの期待インフレ率が上昇したが それでも低い水準であるとの判断を示した インフレの見通しでは インフレ率は今年上昇し 中期的には委員会の目標である2% 付近で安定すると予想される 短期的な経済見通しのリスクは概ね均衡したようだが 委員会はインフレ動向を注視する と前回の インフレ率は短期的に前年比で2% を幾らか下回ったままと予想されるが 中期的には委員会の目標である2% 付近で安定しよう と短期から年間での動きに表現は変更されたが前回から見方は変わっていないと考えられる また 中期的に2% 付近で安定するとの見通しも維持された さらに 依然目標である2% を下回っていることから インフレ動向を注視するスタンスも変更されなかった 金融政策については 今回 経済状況がFF 金利のさらなる緩やかな引き上げを正当化する形で改善すると予測する と前回の 経済状況がFF 金利の緩やかな引き上げを正当化する形で改善すると予測する から さらなる との文言が加えられたが FO MC 参加者の予測に沿った動きになるとのファンダメンタルズの予想が維持されたことで 3 月の利上げが適切になるとの判断を強めたと考えられる 今後の金融政策の当社見通しは 18 年 3 月にかけて PCEコアデフレーターが1% 台半ばの上昇にとどまる一方で 景気 雇用は堅調な状況が続くと予想されることから 3 月のFOMCでFRBは追加の利上げを決定すると見込まれる 年間では 堅調な景気が続くと予想される6 9 月に利上げを実施する公算が大きい 12 月も利上げの可能性が高いが 中間選挙の結果を受けた金融市場の状況次第では利上げを見送ると予想される 2

17 年 12 月の FOMC 参加者の新しい経済見通し (SEP) と政策金利見通し FOMC は失業率の一段の低下予想もインフレの安定見通しを理由に利上げ予測を変更せず FOMC 参加者の新しい経済見通し (SEP:the Summary of Economic Projections) では17 18 19 年の実質 GDP 成長率が上方修正 失業率は下方修正されており 労働市場の逼迫が一段と強まる見方となっている 一方で PCEデフレーター PCコアデフレーターは前回と変わらなかった このようなファンダメンタルズの予測のもと FOMC 参加者の適切なFFレート誘導目標予測 ( 中央値 ) は 18 年末が2.125% 19 年末が2.688% と前回 9 月予測から変わらなかった 20 年は3.063%( 前回 9 月 2.875%) と小幅引き上げられた 予測中央値が示す利上げ回数は 18 年 3 回 19 年 2 3 回 20 年 1 2 回となる FOMC 参加者は 今回税制改革などを予測に織り込む形で実質 GDP 成長率見通しを上方修正し それに伴い失業率がさらに低下すると予想を変更した それでも 技術革新などによりインフレの安定は変わらないとの見方を維持し 適切な政策金利の誘導目標の予想を変更しなかった ただし イエレン議長が予測の不確実性は高く 今後の金融政策は経済動向で変化すると指摘しているように インフレは足元の下振れの評価の違いによって予測が困難になっているとみられ 上振れと下振れの両方の可能性を考慮した結果 変更されなかったと考えられる 足元では インフレの下振れが過度に警戒されているが インフレ統計が目標に近づく動きが続けば FOMC 参加者の予想は変更され易いとみられ 金融市場を不安定化させるリスクがある 今後の金融政策の当社見通しは 18 年 3 月にかけて PCEコアデフレーターが1% 台半ばの上昇にとどまる一方で 景気 雇用は堅調な状況が続くと予想されることから 1 月のFOMCでは様子見姿勢をとり 3 月のFOMCでFRBは追加の利上げを決定すると見込まれる 年間では 堅調な景気が続くと予想される6 9 月に利上げを実施する公算が大きい ( 図表 )FOMC 参加者の経済金利予測 :17 年 12 月 2017 年 2018 年 2019 年 中央値 中央値 中央値 中央値 中央値 前回 前回 前回 前回 前回 実質 GDP 2.5 2.4 2.5 2.1 2.1 2.0 2.0 1.8 1.8 1.8 失業率 4.1 4.3 3.9 4.1 3.9 4.1 4.0 4.2 4.6 4.6 PCE テ フレーター 1.7 1.6 1.9 1.9 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 PCE コアテ フレーター 1.5 1.5 1.9 1.9 2.0 2.0 2.0 2.0 FF レート 1.4 1.4 2.1 2.1 2.7 2.7 3.1 2.9 2.8 2.8 ( 注 ) 実質 GDP PCE テ フレーター PCE コアテ フレーターは 10~12 月期の前年同期比の伸び率 失業率は 10~12 月期の平均値 2020 年長期 ( 図表 )FOMC 委員のFF 金利予想中央値 (%) 2015 年末 2016 年末 2017 年末 2018 年末 2019 年末 2020 年末 長期 2017 年 12 月 2.125 2.688 3.063 2.750 2017 年 9 月 1.375 2.125 2.688 2.875 2.750 2017 年 6 月 1.375 2.125 2.938 3.000 2017 年 3 月 1.375 2.125 3.000 3.000 2016 年 12 月 1.375 2.125 2.875 3.000 2016 年 9 月 0.625 1.125 1.875 2.625 2.875 2016 年 6 月 0.875 1.625 2.375 3.000 2016 年 3 月 0.875 1.875 3.000 3.250 2015 年 12 月 0.375 1.375 2.375 3.250 3.500 ( 出所 )FRB 資料より作成 3

ドットチャート FOMC 委員の FF 金利予想 (2017 年 9 月 ) FOMC 委員の FF 金利予想 (2017 年 12 月 ) (%) 17 年末 18 年末 19 年末 20 年末長期 (%) 17 年末 18 年末 19 年末 20 年末長期 0.375 0.375 0.5 0.5 0.625 0.625 0.75 0.75 0.875 0.875 1 1 1.125 4 2 1 1 1.125 2 1 1.25 1.25 1.375 11 1.375 14 1 1 1 1.5 1.5 1.625 1 1 1 1.625 1 1 1.75 1.75 1.875 2 1.875 3 2 2 2.125 6 1 2.125 6 2.25 1 2.25 1 2.375 3 2 2 2.375 3 2 1 2.5 1 1 1 4 2.5 2 2.625 1 2 2 2.625 1 4 2 2.75 1 1 4 2.75 1 6 2.875 2 3 2.875 3 1 3 1 5 3 3 6 3.125 2 1 3.125 1 5 3.25 1 3.25 3.375 2 3.375 2 3.5 2 1 3.5 1 3.625 1 3.625 1 3.75 3.75 3.875 1 3.875 4 4 4.125 4.125 2 ( 注 ) 青丸は中央値を示す ( 注 ) 青丸は中央値を示す 4

18 年 1 月 30 30 日のFOMC 声明文 ( 下線部は前回からの変更箇所 削除された箇所は表記していない ) 12 月の会合以降に入手した情報は 労働市場が強まり続け 経済活動は堅調なペースで拡大していることを示している 雇用 家計支出 企業の設備投資の伸びは堅調で 失業率は低いままとなった 前年比で 全体のインフレ率 エネルギー 食品を除くインフレは 2% を下回り続けた 市場ベースの期待インフレを示す指標は最近数か月に上昇したが低いまま 調査ベースの中長期のインフレ期待を示す指標は総じて小幅の変化にとどまった 法律に定める責務に従って 委員会は最大限の雇用と物価安定の促進を目指す 委員会は さらなる緩やかな金融政策スタンスの調整によって 経済活動は緩やかなペースで拡大を続け 労働市場は力強さを維持すると予想している インフレ率は今年上昇し 中期的には委員会の目標である2% 付近で安定すると予想される 短期的な経済見通しのリスクは概ね均衡したようだが 委員会はインフレ動向を注視する 委員会は 労働市場の状況とインフレの実績と見通しを考慮して FF 金利目標の誘導レンジを1.25-1.50% に維持することを決定した 金融政策のスタンスは引き続き緩和的で それにより労働市場の状況のさらにいくらかの改善と2% のインフレ率への回帰を支えていく 金利のさらなる緩やかな引き上げを正当化する形で改善すると予測する FF 金利は当面 長期的に到達すると見込まれる水準を下回って推移する可能性がある ただ FF 金利の実際の道筋は 今後入手するデータがもたらす経済見通し次第である FOMCの金融政策行動に賛成したのは ジャネット イエレン委員長 ウィリアム ダドリー副委員長 トーマス バーキン ラファエル ボスティック ラエル ブレイナード ロレッタ メスター ジェローム パウエル ランダル クオールズ ジョン ウィリアムズ 5

17 年 12 月 12 13 日のFOMC 声明文 ( 下線部は前回からの変更箇所 削除された箇所は表記していない ) 11 月の会合以降に入手した情報は 労働市場が強まり続け 経済活動は堅調なペースで拡大していることを示している ハリケーンに関連した変動を均すと 雇用は堅調に増加しており 失業率はさらに低下した 家計支出は緩やかなペースで拡大し 企業の設備投資の伸びは最近数四半期に加速した 前年比で 全体のインフレ率 エネルギー 食品を除くインフレは今年低下し 2% を下回っている 市場ベースの期待インフレを示す指標は低いまま 調査ベースの中長期のインフレ期待を示す指標は総じて小幅の変化にとどまった 法律に定める責務に従って 委員会は最大限の雇用と物価安定の促進を目指す ハリケーンによる被害と被災地復興はここ数カ月経済活動 雇用 インフレに影響を及ぼしたが 国内経済見通しを著しく変更する要因にはならなかった したがって 委員会は 緩やかな金融政策スタンスの調整によって 経済活動は緩やかなペースで拡大を続け 労働市場は力強さを維持すると予想している インフレ率は短期的に前年比で2% を幾らか下回ったままと予想されるが 中期的には委員会の目標である2% 付近で安定しよう 短期的な経済見通しのリスクは概ね均衡したようだが 委員会はインフレ動向を注視する 委員会は 労働市場の状況とインフレの実績と見通しを考慮して FF 金利目標の誘導レンジを1.25-1.50% に引き上げることを決定した 金融政策のスタンスは引き続き緩和的で それにより労働市場の状況のさらにいくらかの改善と2% のインフレ率への回帰を支えていく 金利の緩やかな引き上げを正当化する形で改善すると予測する FF 金利は当面 長期的に到達すると見込まれる水準を下回って推移する可能性がある ただ FF 金利の実際の道筋は 今後入手するデータがもたらす経済見通し次第である FOMCの金融政策行動に賛成したのは ジャネット イエレン委員長 ウィリアム ダドリー副委員長 ラエル ブレイナード パトリック ハーカー ロバート カプラン ジェローム パウエル ランダル クオールズ チャールズ エバンス ニール カシュカリは今回の会合では政策金利を維持することが好ましいとして 反対した 6

17 年 10 月 31 日 11 月 1 日のFOMC 声明文 ( 下線部は前回からの変更箇所 削除された箇所は表記していない ) 9 月の会合以降に入手した情報は 労働市場が強まり続け 経済活動はハリケーンに関連した被害にもかかわらず堅調に拡大していることを示している 9 月に非農業部門雇用者数がハリケーンの影響で減少したが 失業率はさらに低下した 家計支出は緩やかなペースで拡大し 企業の設備投資の伸びは最近数四半期に加速した ハリケーンの影響でガソリン価格が上昇し 9 月の全体のインフレ率を押し上げたが 食品 エネルギー以外のインフレは軟調なままだった 前年比で 両方のインフレ指標 ( 全体のインフレ率 エネルギー 食品を除く消費者物価 ) は今年低下し 2% を下回っている 市場ベースの期待インフレを示す指標は低いまま 調査ベースの中長期のインフレ期待を示す指標は総じて小幅の変化にとどまった 法律に定める責務に従って 委員会は最大限の雇用と物価安定の促進を目指す ハリケーンによる被害と被災地復興は短期的に経済活動 雇用 インフレに影響を及ぼし続けるが 過去の経験はハリケーンが中期的に国内経済の方向を著しく変えそうにないことを示している したがって 委員会は 緩やかな金融政策スタンスの調整によって 経済活動は緩やかなペースで拡大を続け 労働市場の状況はさらにいくらか力強さを増すと予想している インフレ率は短期的に前年比で2% を幾らか下回ったままと予想されるが 中期的には委員会の目標である2% 付近で安定しよう 短期的な経済見通しのリスクは概ね均衡したようだが 委員会はインフレ動向を注視する 委員会は 労働市場の状況とインフレの実績と見通しを考慮して FF 金利目標の誘導レンジを1.00-1.25% に維持することを決定した 金融政策のスタンスは引き続き緩和的で それにより労働市場の状況のさらにいくらかの改善と2% のインフレ率への回帰を支えていく 金利の緩やかな引き上げを正当化する形で改善すると予測する FF 金利は当面 長期的に到達すると見込まれる水準を下回って推移する可能性がある ただ FF 金利の実際の道筋は 今後入手するデータがもたらす経済見通し次第である 2017 年 10 月に開始されたバランスシートの正常化計画は継続している FOMCの金融政策行動に賛成したのは ジャネット イエレン委員長 ウィリアム ダドリー副委員長 ラエル ブレイナード チャールズ エバンス パトリック ハーカー ロバート カプラン ニール カシュカリ ジェローム パウエル ランダル クオールズ 7

17 年 9 月 19 20 日のFOMC 声明文 ( 下線部は前回からの変更箇所 削除された箇所は表記していない ) 7 月の会合以降に入手した情報は 労働市場が強まり続け 経済活動は今年ここまで緩やかに拡大していることを示している 雇用の増加ペースはここ数か月堅調なままだったうえ 失業率は低い水準にとどまった 家計支出は緩やかなペースで拡大し 企業の設備投資の伸びは最近数四半期に加速した 前年比で 全体のインフレ率 エネルギー 食品を除く消費者物価は今年低下し 2% を下回っている 市場ベースの期待インフレを示す指標は低いまま 調査ベースの中長期のインフレ期待を示す指標は総じて小幅の変化にとどまった 法律に定める責務に従って 委員会は最大限の雇用と物価安定の促進を目指す ハリケーン ハービー イルマ マリア が多くの地域を荒廃させ 厳しい苦難を与えている 嵐による被害と被災地復興は短期的に経済活動に影響を及ぼすが 過去の経験は嵐が中期的に国内経済の方向を著しく変えそうにないことを示している したがって 委員会は 緩やかな金融政策スタンスの調整によって 経済活動は緩やかなペースで拡大を続け 労働市場の状況はさらにいくらか力強さを増すと予想している ハリケーンの影響によるガソリンやその他の製品の価格上昇は一時的に物価を押し上げるだろう その効果を除いて インフレ率は短期的に前年比で2% を幾らか下回ったままと予想されるが 中期的には委員会の目標である2% 付近で安定しよう 短期的な経済見通しのリスクは概ね均衡したようだが 委員会はインフレ動向を注視する 委員会は 労働市場の状況とインフレの実績と見通しを考慮して FF 金利目標の誘導レンジを1.00-1.25% に維持することを決定した 金融政策のスタンスは引き続き緩和的で それにより労働市場の状況のさらにいくらかの改善と2% のインフレ率への回帰を支えていく 金利の緩やかな引き上げを正当化する形で改善すると予測する FF 金利は当面 長期的に到達すると見込まれる水準を下回って推移する可能性がある ただ FF 金利の実際の道筋は 今後入手するデータがもたらす経済見通し次第である 10 月に 委員会は2017 年 6 月の 委員会の金融政策正常化の原則と計画 (the Committee's Policy Normalization Principles and Plans) の補足事項で説明されているバランスシートの正常化計画を開始する FOMCの金融政策行動に賛成したのは ジャネット イエレン委員長 ウィリアム ダドリー副委員長 ラエル ブレイナード チャールズ エバンス スタンレー フィッシャー パトリック ハーカー ロバート カプラン ニール カシュカリ ジェローム パウエル 8

17 年 7 月 25 26 日のFOMC 声明文 ( 下線部は前回からの変更箇所 削除された箇所は表記していない ) 6 月の会合以降に入手した情報は 労働市場が強まり続け 経済活動は今年ここまで緩やかに拡大していることを示している 雇用の増加ペースは年初以降 均して堅調だったうえ 失業率は低下した 家計支出や企業の設備投資は拡大を続けた 前年比で 全体のインフレ率 エネルギー 食品を除く消費者物価は低下し 2% を下回っている 市場ベースの期待インフレを示す指標は低いまま 調査ベースの中長期のインフレ期待を示す指標は総じて小幅の変化にとどまった 法律に定める責務に従って 委員会は最大限の雇用と物価安定の促進を目指す 委員会は 緩やかな金融政策スタンスの調整によって 経済活動は緩やかなペースで拡大を続け 労働市場の状況はさらにいくらか力強さを増すと予想している インフレ率は短期的に2% を幾らか下回ったままと予想されるが 中期的には委員会の目標である2% 付近で安定しよう 短期的な経済見通しのリスクは概ね均衡したようだが 委員会はインフレ動向を注視する 委員会は 労働市場の状況とインフレの実績と見通しを考慮して FF 金利目標の誘導レンジを1.00-1.25% に維持することを決定した 金融政策のスタンスは引き続き緩和的で それにより労働市場の状況のさらにいくらかの改善と2% のインフレ率への回帰を支えていく 金利の緩やかな引き上げを正当化する形で改善すると予測する FF 金利は当面 長期的に到達すると見込まれる水準を下回って推移する可能性がある ただ FF 金利の実際の道筋は 今後入手するデータがもたらす経済見通し次第である 当面 委員会は 保有するGSE 債とMBSの償還元本をMBSに再投資し 米国債の償還資金を入札で再投資する既存の政策を継続する 委員会は現時点で 経済が想定通りに広く進展すれば バランスシートの正常化プログラムを比較的早期に開始するつもりである このプログラムは 2017 年 6 月の委員会の政策正常化の原則と計画の補足事項で説明されている FOMCの金融政策行動に賛成したのは ジャネット イエレン委員長 ウィリアム ダドリー副委員長 ラエル ブレイナード チャールズ エバンス スタンレー フィッシャー パトリック ハーカー ロバート カプラン ニール カシュカリ ジェローム パウエル 9

17 年 6 月 13 14 日のFOMC 声明文 ( 下線部は前回からの変更箇所 削除された箇所は表記していない ) 5 月の会合以降に入手した情報は 労働市場が強まり続け 経済活動は今年ここまで緩やかに拡大していることを示している 雇用の増加ペースは年初以降緩やかになったが 均して堅調だったうえ 失業率は低下した 家計支出は最近数か月間加速した 企業の設備投資は拡大を続けた 前年比で インフレ率は最近低下し エネルギー 食品を除く消費者物価も2% を幾らか下回っている 市場ベースの期待インフレを示す指標は低いまま 調査ベースの中長期のインフレ期待を示す指標は総じて小幅の変化にとどまった 法律に定める責務に従って 委員会は最大限の雇用と物価安定の促進を目指す 委員会は 緩やかな金融政策スタンスの調整によって 経済活動は緩やかなペースで拡大を続け 労働市場の状況はさらにいくらか力強さを増すと予想している インフレ率は短期的に2% を幾らか下回ったままと予想されるが 中期的には委員会の目標である2% 付近で安定しよう 短期的な経済見通しのリスクは概ね均衡したようだが 委員会はインフレ動向を注視する 委員会は 労働市場の状況とインフレの実績と見通しを考慮して FF 金利目標の誘導レンジを1.00-1.25% に引き上げることを決定した 金融政策のスタンスは引き続き緩和的で それにより労働市場の状況のさらにいくらかの改善と2% のインフレ率への回帰を支えていく 金利の緩やかな引き上げを正当化する形で改善すると予測する FF 金利は当面 長期的に到達すると見込まれる水準を下回って推移する可能性がある ただ FF 金利の実際の道筋は 今後入手するデータがもたらす経済見通し次第である 委員会は 保有するGSE 債とMBSの償還元本をMBSに再投資し 米国債の償還資金を入札で再投資する既存の政策を継続する 委員会は現時点で 経済が想定通りに広く進展すれば バランスシートの正常化プログラムを今年開始するつもりである このプログラムは 償還元本の再投資を減らすことによって連邦準備制度理事会の有価証券の保有を徐々に減らすもので 委員会の政策正常化の原則と計画の付属書類に記載されている FOMCの金融政策行動に賛成したのは ジャネット イエレン委員長 ウィリアム ダドリー副委員長 ラエル ブレイナード チャールズ エバンス スタンレー フィッシャー パトリック ハーカー ロバート カプラン ジェローム パウエル 反対したのはニール カシュカリ 今会合では現在のFFレートの誘導目標の維持が好ましいとした 10

17 年 5 月 2 3 日のFOMC 声明文 ( 下線部は前回からの変更箇所 削除された箇所は表記していない ) 3 月の会合以降に入手した情報は 経済活動の成長が鈍化したなかでも 労働市場が強まり続けたことを示している 雇用の増加ペースは最近数ヶ月均して堅調だったうえ 失業率は低下した 家計支出は僅かな増加にとどまったが 消費の拡大継続を支える経済の基礎的諸条件は引き続き堅調だった 企業の設備投資は安定した 前年比でみたインフレは 最近 委員会の中長期的な目標である2% に近づいた エネルギー 食品を除く消費者物価は3 月に下落し インフレは2% をまだ幾分か下回っている 市場ベースの期待インフレを示す指標は低いまま 調査ベースの中長期のインフレ期待を示す指標は総じて小幅の変化にとどまった 法律に定める責務に従って 委員会は最大限の雇用と物価安定の促進を目指す 委員会は 第 1 四半期の経済成長の減速が一時的と判断しており 緩やかな金融政策スタンスの調整によって 経済活動は緩やかなペースで拡大し 労働市場の状況はさらにいくらか力強さを増すと予想している インフレ率は中期的には2% 付近で安定しよう 短期的な経済見通しのリスクは概ね均衡したようだ 委員会は引き続きインフレ指標 世界の経済 金融の動向を注視する 委員会は 労働市場の状況とインフレの実績と見通しを考慮して FF 金利目標の誘導レンジを0.75-1.00% に維持することを決定した 金融政策のスタンスは引き続き緩和的で それにより労働市場の状況のさらにいくらかの改善と2% のインフレ率への回帰を支えていく 金利の緩やかな引き上げを正当化する形で改善すると予測する FF 金利は当面 長期的に到達すると見込まれる水準を下回って推移する可能性がある ただ FF 金利の実際の道筋は 今後入手するデータがもたらす経済見通し次第である 委員会は 保有するGSE 債とMBSの償還元本をMBSに再投資し 米国債の償還資金を入札で再投資する既存の政策を継続する そして FF 金利の水準が十分に正常化されるまで そうすると想定している 委員会による相当の水準で長期証券を保有する政策は 緩和的な金融環境を維持する支援となるだろう FOMCの金融政策行動に賛成したのは ジャネット イエレン委員長 ウィリアム ダドリー副委員長 ラエル ブレイナード チャールズ エバンス スタンレー フィッシャー パトリック ハーカー ロバート カプラン ニール カシュカリ ジェローム パウエル 11

17 年 3 月 14 日 15 日のFOMC 声明文 ( 下線部は前回からの変更箇所 削除された箇所は表記していない ) 1 月の会合以降に入手した情報は 労働市場が強まり続け 経済活動が緩やかなペースで拡大を続けたことを示している 雇用の増加ペースは堅調なままであり 失業率は最近数カ月小幅の変化にとどまった 家計支出は緩やかに増加を続けた 一方 企業の設備投資は幾らか安定したようにみえる インフレは ここ数四半期上昇し 委員会の中長期的な目標である2% に近づいた エネルギー 食品を除くインフレは小幅の変化にとどまり 2% をまだ幾分か下回っている 市場ベースの期待インフレを示す指標は低いまま 調査ベースの中長期のインフレ期待を示す指標は総じて小幅の変化にとどまった 法律に定める責務に従って 委員会は最大限の雇用と物価安定の促進を目指す 委員会は 現在緩やかな金融政策スタンスの調整によって 経済活動は緩やかなペースで拡大し 労働市場の状況は さらにいくらか力強さを増すと予想している インフレ率は中期的には2% 付近で安定しよう 短期的な経済見通しのリスクは概ね均衡したようだ 委員会は引き続きインフレ指標 世界の経済 金融の動向を注視する 委員会は 労働市場の状況とインフレの実績と見通しを考慮して FF 金利目標の誘導レンジを0.75-1.00% に引き上げることを決定した 金融政策のスタンスは引き続き緩和的で それにより労働市場の状況のさらにいくらかの改善と2% のインフレ率への回帰を支えていく 金利の緩やかな引き上げを正当化する形で改善すると予測する FF 金利は当面 長期的に到達すると見込まれる水準を下回って推移する可能性がある ただ FF 金利の実際の道筋は 今後入手するデータがもたらす経済見通し次第である 委員会は 保有するGSE 債とMBSの償還元本をMBSに再投資し 米国債の償還資金を入札で再投資する既存の政策を継続する そして FF 金利の水準が十分に正常化されるまで そうすると想定している 委員会による相当の水準で長期証券を保有する政策は 緩和的な金融環境を維持する支援となるだろう FOMCの金融政策行動に賛成したのは ジャネット イエレン委員長 ウィリアム ダドリー副委員長 ラエル ブレイナード チャールズ エバンス スタンレー フィッシャー パトリック ハーカー ロバート カプラン ジェローム パウエル ダニエル タルーロ ニール カシュカリは 今回の会合では現行の FF 金利の誘導レンジ目標を維持することが好ましいとし 反対票を投じた 12

17 年 1 月 31 日 2 月 1 日のFOMC 声明文 ( 下線部は前回からの変更箇所 削除された箇所は表記していない ) 12 月の会合以降に入手した情報は 労働市場が強まり続け 経済活動が緩やかなペースで拡大を続けたことを示している 雇用の増加ペースは堅調なままであり 失業率は最近の低い水準にとどまった 家計支出は緩やかに増加を続けた 一方 企業の設備投資は鈍化したまま 消費者や企業の景況感は最近改善した インフレは ここ数四半期上昇したが 委員会の中長期的な目標である2% をまだ下回っている 市場ベースの期待インフレを示す指標は低いまま 大部分の調査ベースの中長期のインフレ期待を示す指標は総じて小幅の変化にとどまった 法律に定める責務に従って 委員会は最大限の雇用と物価安定の促進を目指す 委員会は 現在緩やかな金融政策スタンスの調整によって 経済活動は緩やかなペースで拡大し 労働市場の状況は さらにいくらか力強さを増すと予想している インフレ率は中期的には2% に向けて徐々に上昇しよう 短期的な経済見通しのリスクは概ね均衡したようだ 委員会は引き続きインフレ指標 世界の経済 金融の動向を注視する 委員会は 労働市場の状況とインフレの実績と見通しを考慮して FF 金利目標の誘導レンジを0.50-0.75% に維持することを決定した 金融政策のスタンスは引き続き緩和的で それにより労働市場の状況のさらにいくらかの改善と2% のインフレ率への回帰を支えていく FF 金利の誘導目標レンジの将来の調整の時期と規模の決定には 委員会は目標の最大雇用と2% のインフレとの比較で経済状況の実績と見通しで評価する この評価は 労働市場の状況を示す指標 インフレ圧力やインフレ期待の指標 金融動向や国際情勢に関するデータを含む幅広い情報を考慮する 現在インフレ率が 2% に達していないことを考慮し 委員会はインフレ目標達成に向けた進展の実績と予測を注視する 委員会は 経済状況がFF 金利の緩やかな引き上げに限って正当化する形で改善すると予測する FF 金利は当面 長期的に到達すると見込まれる水準を下回って推移する可能性がある ただ FF 金利の実際の道筋は 今後入手するデータがもたらす経済見通し次第である 委員会は 保有するGSE 債とMBSの償還元本をMBSに再投資し 米国債の償還資金を入札で再投資する既存の政策を継続する そして FF 金利の水準が十分に正常化されるまで そうすると想定している 委員会による相当の水準で長期証券を保有する政策は 緩和的な金融環境を維持する支援となるだろう FOMCの金融政策行動に賛成したのは ジャネット イエレン委員長 ウィリアム ダドリー副委員長 ラエル ブレイナード チャールズ エバンス スタンレー フィッシャー パトリック ハーカー ロバート カプラン ニール カシュカリ ジェローム パウエル ダニエル タルーロ 13