要旨 目的 腰 痛症に対する Dynamic Joint Control DYJOC ボードを用いた立位 動的バランストレーニングが立位バランスを高めるのか またその適切 な介入時間について検討した 対象 成 人男性 18 名を腰痛が半年以上持続する9名 腰痛群 と 健常成人 健常群 9名の2群に分

Similar documents
高齢者におけるサルコペニアの実態について みやぐち医院 宮口信吾 我が国では 高齢化社会が進行し 脳血管疾患 悪性腫瘍の増加ばかりでなく 骨 筋肉を中心とした運動器疾患と加齢との関係が注目されている 要介護になる疾患の原因として 第 1 位は脳卒中 第 2 位は認知症 第 3 位が老衰 第 4 位に

安定性限界における指標と条件の影響 伊吹愛梨 < 要約 > 安定性限界は体重心 (COM) の可動範囲に基づいて定義づけられるが, 多くの研究では足圧中心 (COP) を測定している. 本研究は, 最大荷重移動時の COM 変位量を測定して COP 変位量と比較すること, 上肢 位置の違いが COP

2 片脚での体重支持 ( 立脚中期, 立脚終期 ) 60 3 下肢の振り出し ( 前遊脚期, 遊脚初期, 遊脚中期, 遊脚終期 ) 64 第 3 章ケーススタディ ❶ 変形性股関節症ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

腰痛多発業種における 作業姿勢特性調査 独立行政法人労働者健康福祉機構所長酒井國男 大阪産業保健推進センター 相談員久保田昌詞 特別相談員浅田史成 大阪労災病院勤労者予防医療センター所 長大橋誠 関東労災病院リハビリテーション科 技師長田上光男 日本産業衛生学会産業医部会 部会長岡田章

要旨一般的に脚長差が3cm 以下であれば 著明な跛行は呈しにくいと考えられているが客観的な根拠を示すような報告は非常に少ない 本研究の目的は 脚長差が体幹加速度の変動性に与える影響を 加速度センサーを用いて定量化することである 対象者は 健常若年成人男性 12 名とした 腰部に加速度センサーを装着し

表紙.indd

博士論文 考え続ける義務感と反復思考の役割に注目した 診断横断的なメタ認知モデルの構築 ( 要約 ) 平成 30 年 3 月 広島大学大学院総合科学研究科 向井秀文


TDM研究 Vol.26 No.2

10 年相対生存率 全患者 相対生存率 (%) (Period 法 ) Key Point 1 10 年相対生存率に明らかな男女差は見られない わずかではあ

学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 長谷川智之 論文審査担当者 主査丸光惠副査星治 齋藤やよい 論文題目 Relationship between weight of rescuer and quality of chest compression during cardiopulmonary r

フレイルのみかた

Microsoft Word - 博士論文概要.docx

( 様式乙 8) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 米田博 藤原眞也 副査副査 教授教授 黒岩敏彦千原精志郎 副査 教授 佐浦隆一 主論文題名 Anhedonia in Japanese patients with Parkinson s disease ( 日本人パー

Microsoft Word - Ⅲ-11. VE-1 修正後 3.14.doc

体幹トレーニング

2015 年 11 月 5 日 乳酸菌発酵果汁飲料の継続摂取がアトピー性皮膚炎症状を改善 株式会社ヤクルト本社 ( 社長根岸孝成 ) では アトピー性皮膚炎患者を対象に 乳酸菌 ラクトバチルスプランタルム YIT 0132 ( 以下 乳酸菌 LP0132) を含む発酵果汁飲料 ( 以下 乳酸菌発酵果

当院人工透析室における看護必要度調査 佐藤幸子 木村房子 大館市立総合病院人工透析室 The Evaluation of the Grade of Nursing Requirement in Hemodialysis Patients in Odate Municipal Hospital < 諸

1.[ 慢性腰痛症患者の生活実態について ] 1-1. 仕事への影響 -3 人に1 人が慢性的な腰痛で仕事を辞めたいと思ったことがあると回答 - 慢性的な腰痛 が仕事へ与える影響について調査したところ 3 人に1 人が 仕事を辞めたいと思ったことがある (35.2%) と回答しました さらに 5 人

腰痛サポーターの効果を筋電図で探る

ストレッチング指導理論_本文.indb

「手術看護を知り術前・術後の看護につなげる」

旗影会H29年度研究報告概要集.indb

研究計画書

4 身体活動量カロリズム内に記憶されているデータを表計算ソフトに入力し, 身体活動量の分析を行った 身体活動量の測定結果から, 連続した 7 日間の平均, 学校に通っている平日平均, 学校が休みである土日平均について, 総エネルギー消費量, 活動エネルギー量, 歩数, エクササイズ量から分析を行った

本文全文_2016年度.indd

本扉-責了.indd

学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 庄司仁孝 論文審査担当者 主査深山治久副査倉林亨, 鈴木哲也 論文題目 The prognosis of dysphagia patients over 100 years old ( 論文内容の要旨 ) < 要旨 > 日本人の平均寿命は世界で最も高い水準であり

104 理学療法科学第 24 巻 1 号 I. はじめに II. 対象と方法 理学療法の臨床現場や高齢者に対する転倒予防指導などにおいて, 片脚立位は簡便な立位バランス能力の評価として使用されている 片脚立位時の重心動揺と転倒との関連も報告されており, 転倒予防訓練に関する研究では片脚立位時の重心動

176 理学療法科学第 21 巻 2 号 I. はじめに立位姿勢制御に関しては, 支持基底面と運動方略の関係や外乱に対する姿勢反応, 視覚, 体性感覚, 前庭機能との関連などで多く報告されている 1) 座位は多くの動作に関わっており, 神経学的障害を持つ症例においては座位バランスと立位バランスとの関

国際エクササイズサイエンス学会誌 1:20 25,2018 症例研究 足趾踵荷重位での立位姿勢保持運動が足部形態に 与える影響 扁平足症例に対しての予備的研究 嶋田裕司 1)4), 昇寛 2)3), 佐野徳雄 2), 小俣彩香 1), 丸山仁司 4) 要旨 :[ 目的 ] 足趾踵荷重位での立位姿勢保

審査結果 平成 23 年 4 月 11 日 [ 販 売 名 ] ミオ MIBG-I123 注射液 [ 一 般 名 ] 3-ヨードベンジルグアニジン ( 123 I) 注射液 [ 申請者名 ] 富士フイルム RI ファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 22 年 11 月 11 日 [ 審査結果

論文題目 大学生のお金に対する信念が家計管理と社会参加に果たす役割 氏名 渡辺伸子 論文概要本論文では, お金に対する態度の中でも認知的な面での個人差を お金に対する信念 と呼び, お金に対する信念が家計管理および社会参加の領域でどのような役割を果たしているか明らかにすることを目指した つまり, お

目次 導入編 1 はじめに 2 病気とは 3 セルフケアとは 4 痛みを理解する データ編 5 セルフケアの現状 6 効果的なセルフケアとは 7 9 応用編 7 セルフケアの実際 ①考え方 認知行動療法 ②運動 ③痛みへの理解 ④ツボケア 参考書籍 坂本篤裕

M波H波解説

早稲田大学大学院日本語教育研究科 修士論文概要書 論文題目 ネパール人日本語学習者による日本語のリズム生成 大熊伊宗 2018 年 3 月

宗像市国保医療課 御中

04_06.indd

助成研究演題 - 平成 23 年度国内共同研究 (39 歳以下 ) 重症心不全の集学的治療確立のための QOL 研究 東京大学医学系研究科重症心不全治療開発講座客員研究員 ( 助成時 : 東京大学医学部附属病院循環器内科日本学術振興会特別研究員 PD) 加藤尚子 私は 重症心不全の集学的治療確立のた

化を明らかにすることにより 自閉症発症のリスクに関わるメカニズムを明らかにすることが期待されます 本研究成果は 本年 京都において開催される Neuro2013 において 6 月 22 日に発表されます (P ) お問い合わせ先 東北大学大学院医学系研究科 発生発達神経科学分野教授大隅典

東邦大学学術リポジトリ タイトル別タイトル作成者 ( 著者 ) 公開者 Epstein Barr virus infection and var 1 in synovial tissues of rheumatoid 関節リウマチ滑膜組織における Epstein Barr ウイルス感染症と Epst

( 参考文献 1 より引用 ) 腰痛体操の目的は 痙痛の緩和 軽減のみに留まらず 身体機能の向上と QOL の改善が主 眼となる 2)

調査 統計 歯科心身症患者における自律神経機能の評価 - 心拍変動に対する周波数解析を用いた検討 - 1, 三輪恒幸 * 天神原亮 ) 小笠原岳洋 ) 渡辺信一郎 ) 亀井英志 ) 1) 東京歯科大学臨床検査学研究室 ) 長栄歯科クリニック 抄録目的 : 長栄歯科クリニックでは 歯科心身症が疑われる

小学生のカルシウム摂取量に寄与する食品の検討 小学生のカルシウム摂取量に寄与する食品の検討 小川瑞己 1 佐藤文佳 1 村山伸子 1 * 目的 小学生のカルシウム摂取の実態を把握し 平日と休日のカルシウム摂取量に寄与する食品を検討する 方法 2013 年に新潟県内 3 小学校の小学 5 年生全数 3

理学療法学43_supplement 1

最高球速における投球動作の意識の違いについて 学籍番号 11A456 学生氏名佐藤滉治黒木貴良竹田竣太朗 Ⅰ. 目的野球は日本においてメジャーなスポーツであり 特に投手は野手以上に勝敗が成績に関わるポジションである そこで投手に着目し 投球速度が速い投手に共通した意識の部位やポイントがあるのではない

問題 近年, アスペルガー障害を含む自閉症スペク トラムとアレキシサイミアとの間には概念的な オーバーラップがあることが議論されている Fitzgerld & Bellgrove (2006) 福島 高須 (20) 2

理学療法科学 24(1):65 69,2009 原著 腰椎椎間関節症患者の脊柱アライメントと腰痛の関係 Relationship between Low Back Pain and Spinal Alignment in the Patients with Lumbar Facet Syndrome

学生による授業評価のCS分析

Microsoft Word - tohokuuniv-press web_.pdf.docx

(3) 摂取する上での注意事項 ( 該当するものがあれば記載 ) 機能性関与成分と医薬品との相互作用に関する情報を国立健康 栄養研究所 健康食品 有効性 安全性データベース 城西大学食品 医薬品相互作用データベース CiNii Articles で検索しました その結果 検索した範囲内では 相互作用

2011ver.γ2.0

協会けんぽ加入者における ICT を用いた特定保健指導による体重減少に及ぼす効果に関する研究広島支部保健グループ山田啓介保健グループ大和昌代企画総務グループ今井信孝 会津宏幸広島大学大学院医歯薬保健学研究院疫学 疾病制御学教授田中純子 概要 背景 目的 全国健康保険協会広島支部 ( 以下 広島支部

た 観衆効果は技能レベルによって作用が異なっ 計測をした た 平均レベル以下の選手は観衆がいると成績が 下がったが, 平均以上の選手は観衆に見られると成績が上がった 興味深いことに, 観衆効果は観衆の数に比例してその効果を増すようである ネビルとキャン (Nevill and Cann, 1998)

目次 Ⅰ. 緒言 1 Ⅱ. 対象 2 1. 対象者 2 2. 倫理的配慮 3 Ⅲ. 方法 3 1. 測定前手順 3 2. 測定機器 5 3. 測定手順 5 動作課題 5 4. 解析方法と統計学的検討 6 1) 筋電図処理方法 6 2) 反応時間の計測 6 3) 統計学的検討 7 Ⅳ. 結果 7 1.

<4D F736F F D F8D9892C595CF90AB82B782D782E88FC781458D9892C595AA97A382B782D782E88FC75F8D9892C58CC592E88F705F2E646F63>

札幌鉄道病院 地域医療連携室だより           (1)

- 日中医学協会助成事業 - 肺炎球菌ワクチンに対する免疫応答性の日中間における比較に関する研究 研究者氏名教授川上和義研究機関東北大学大学院医学系研究科共同研究者氏名張天托 ( 中山大学医学部教授 ) 宮坂智充 ( 東北大学大学院医学系研究科大学院生 ) 要旨肺炎球菌は成人肺炎の最も頻度の高い起炎

Microsoft Word - cjs63B9_ docx

3T MRI導入に伴う 安全規程の変更について

平成18年度厚生労働科学研究費補助金(労働安全衛生総合研究事業)

高齢者の運動パフォーマンスに認知課題が及ぼす影響

4氏 すずき 名鈴木理恵 り 学位の種類博士 ( 医学 ) 学位授与年月日平成 24 年 3 月 27 日学位授与の条件学位規則第 4 条第 1 項研究科専攻東北大学大学院医学系研究科 ( 博士課程 ) 医科学専攻 学位論文題目 esterase 染色および myxovirus A 免疫組織化学染色

総合診療

1. 背景統合失調症患者が一般人口に比べて暴力傾向にあるということは これまでにも多くの検討がなされている (Walsh et al., 2002) しかし統合失調症と暴力との関係についてはさまざまな議論が存在する (Monahan, 1992 Amore et al., 2008 Vevera e

[ 原著論文 ] メタボリックシンドローム該当者の年齢別要因比較 5 年間の健康診断結果より A cross primary factors comparative study of metabolic syndrome among the age. from health checkup resu

本研究の目的は, 方形回内筋の浅頭と深頭の形態と両頭への前骨間神経の神経支配のパターンを明らかにすることである < 対象と方法 > 本研究には東京医科歯科大学解剖実習体 26 体 46 側 ( 男性 7 名, 女性 19 名, 平均年齢 76.7 歳 ) を使用した 観察には実体顕微鏡を用いた 方形

Microsoft Word _nakata_prev_med.doc

ロペラミド塩酸塩カプセル 1mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロペラミド塩酸塩は 腸管に選択的に作用して 腸管蠕動運動を抑制し また腸管内の水分 電解質の分泌を抑制して吸収を促進することにより下痢症に効果を示す止瀉剤である ロペミン カプセル

身体福祉論

要望番号 ;Ⅱ 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 1) 1. 要望内容に関連する事項 要望 者 ( 該当するものにチェックする ) 優先順位 学会 ( 学会名 ; 日本ペインクリニック学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 2 位 ( 全 4 要望中 )

選考会実施種目 強化指定標準記録 ( 女子 / 肢体不自由 視覚障がい ) 選考会実施種目 ( 選考会参加標準記録あり ) トラック 100m 200m 400m 800m 1500m T T T T33/34 24

<4D F736F F F696E74202D AAE90AC94C5817A835F C581698FE39E8A90E690B6816A2E >

脊椎損傷の急性期治療

Template

1 体幹が安定すると早くなる? お腹まわりを安定させ 体幹が安定していると 泳いでいる時に 抵抗の少ない良い姿勢をキープできるようになり 速く泳げるようになる可能性があります体幹が安定せず 抵抗が大きい姿勢となれば 早く泳ぐことができない可能性があります また 脚が左右にぶれてしまうため 抵抗が大き

Ⅱ. 研究目的 Ⅲ. 研究方法 1. 対象者 J.. 2. 用具.... Ledraplastic GYMNIC cm 3. 大型ボールを用いたトレーニング内容 DVD DVD

運動療法と電気療法の併用 ~シングルケース~

H29_第40集_大和証券_研究業績_C本文_p indd

課題名

H29_第40集_大和証券_研究業績_C本文_p indd

紀要2013年-0627.indd

研究組織 研究代表者西山哲成 日本体育大学身体動作学研究室 共同研究者野村一路 日本体育大学レクリエーション学研究室 菅伸江 日本体育大学レクリエーション学研究室 佐藤孝之 日本体育大学身体動作学研究室 大石健二 日本体育大学大学院後期博士課程院生

<4D F736F F F696E74202D FAC8E998E9589C88A7789EF837C E815B FAC90CE2E707074>

運動負荷試験としての 6 分間歩行試験の特徴 和賀大 坂本はるか < 要約 > 6 分間歩行試験 (6-minute walk test; 6MWT) は,COPD 患者において, 一定の速度で歩く定量負荷試験であり, この歩行試験の負荷量は最大負荷量の約 90% に相当すると報告されている. そこ

818 理学療法科学第 23 巻 6 号 I. はじめにバランスの評価は, 高齢者の転倒の指標として重要視され, 様々なバランス能力の評価の研究がなされている 2, 近年, 静的なバランス能力の評価と比較し, 動的なバランス能力の評価の重要性を示す研究が多くなってきている 4) しかしながら, これ


京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻紀要健康科学第 5 巻 2008 原 著 外乱刺激に対する予測の可否が体幹筋の筋活動に与える影響 太田 恵 *, 建内 宏重 *, 井上 拓也 * 永井 宏達 *, 森 由隆 **, 市橋 則明 * Modulation of Trunk Muscle Ac

のつながりは重要であると考える 最近の研究では不眠と抑うつや倦怠感などは互いに関連し, 同時に発現する症状, つまりクラスターとして捉え, 不眠のみならず抑うつや倦怠感へ総合的に介入することで不眠を軽減することが期待されている このようなことから睡眠障害と密接に関わりをもつ患者の身体的 QOL( 痛

さらに, そのプロセスの第 2 段階において分類方法が標準化されたことにより, 文書記録, 情報交換, そして栄養ケアの影響を調べる専門能力が大いに強化されたことが認められている 以上の結果から,ADA の標準言語委員会が, 専門職が用いる特別な栄養診断の用語の分類方法を作成するために結成された そ

untitled

Microsoft Word - ①【修正】B型肝炎 ワクチンにおける副反応の報告基準について

Microsoft Word - youshi1113

Microsoft PowerPoint - 薬物療法専門薬剤師制度_症例サマリー例_HP掲載用.pptx

Microsoft Word - FW08報告座位

脳組織傷害時におけるミクログリア形態変化および機能 Title変化に関する培養脳組織切片を用いた研究 ( Abstract_ 要旨 ) Author(s) 岡村, 敏行 Citation Kyoto University ( 京都大学 ) Issue Date URL http

対象 :7 例 ( 性 6 例 女性 1 例 ) 年齢 : 平均 47.1 歳 (30~76 歳 ) 受傷機転 運転中の交通外傷 4 例 不自然な格好で転倒 2 例 車に轢かれた 1 例 全例後方脱臼 : 可及的早期に整復

03_原著_石束友輝_校了.indd


【1

Transcription:

動的バランストレーニング時間が静的立位時の 重心動揺に及ぼす即時効果 健常群と腰痛群の比較 田中 康貴 小谷 朋裕 宗和 弘樹 山﨑 裕起 吉松 裕明 松井 政樹 目 次 Ⅰ はじめに 107 Ⅱ 対象と方法 108 Ⅲ 結果 109 Ⅳ 考察 110 105

要旨 目的 腰 痛症に対する Dynamic Joint Control DYJOC ボードを用いた立位 動的バランストレーニングが立位バランスを高めるのか またその適切 な介入時間について検討した 対象 成 人男性 18 名を腰痛が半年以上持続する9名 腰痛群 と 健常成人 健常群 9名の2群に分類した 方法 DYJOC ボード上で 1分 30 秒間 課題1 および3分間 課題2 立 位姿勢を保持する動的バランストレーニングを実施した その前後に重 心動揺計にて総軌跡長 前後最大振幅 左右最大振幅 最大振幅 実効 値面積を測定した 結果 健常群の課題1は左右最大振幅と実効値面積が有意に改善したが その 他の項目では改善を認めなかった 両群の課題1 2とも有意な重心動 揺量に改善は認めなかった 結語 健常者の動的バランストレーニングは1分 30 秒でも効果を得られ 介入 時間を延長することは筋疲労を招き有効ではない可能性があった 腰痛 群では DYJOC ボード上での立位動的バランス練習は足底から刺激が 入力され 複数の下肢関節を介して伝達されるために 腰部の適切な協 調性を得られないことが示唆された キーワード 腰痛 重心動揺計 動的バランス 106

動的バランストレーニング時間が静的立位時の重心動揺に及ぼす即時効果 Ⅰ はじめに 我が国の腰痛症の発生率は極めて高く 平成 22 年度の厚生労働省による調査 では 病気やけが等で自覚症状を有する有訴者のうち 症状別にみると男性では 第1位 女性では第2位を占めている1 竹井2 は 一般的に腰痛は急性な場 合が多く その大半は病変組織に分布する痛覚線維が刺激されて起こる一過性の ものであり 基礎疾患が治癒すると痛みも消失するとしている 一方 慢性痛 は 急性疾患の通常あるいは創傷の治癒に要する妥当な時間を超えて持続する 痛みであり 持続的な痛みの入力により 痛覚系にできあがった可塑的な歪み によって引き起こされるものである 腰痛の原因はさまざまで 骨性 神経根 性 椎間板性 椎間関節性 筋 筋膜性 自律神経性による腰痛が多いとされて いる3 Andrea R ら4 は腰痛症での体幹筋収縮反応速度が遅れると報告し 現 在では一般的に周知されるようになった 浜口ら5 は 腰椎疾患患者は身体動 揺が大きく 不意な外力や状況変化への対応が困難となり腰椎部への負担が増大 し 腰椎疾患の増悪につながるのではないかと危惧している そして腰部術後患 者を従来の運動療法 体幹筋の強化とストレッチング のみ実施した群と 従来 の運動療法に加えて DYJOC ボードを使用した立位動的バランストレーニングを 運動療法に取り入れた群を比較した結果 従来の運動療法では術前と術後で外乱 立位重心動揺は改善しなかったが 動的バランストレーニングを取り入れた群で は術後有意にその改善を認めている これらの腰痛は 下肢症状として間欠跛行や知覚障害等も認められることか ら 石井6 は 特に 下肢からの入力に対応できる体幹および股関節の機能が 重要となるとし 腰部脊柱管狭窄症に対する DYJOC ボードを用いた体幹 下肢 の協調性改善アプローチを紹介している 近年では 腰痛症に対する運動療法に 動的バランストレーニングが積極的に 取り入れられているが その効果について一致した見解は未だ得られていない 高橋ら7 は 腰痛症を有する女性に対して3週間のバランスボールトレーニン グを行った結果 介入後で疼痛の有意な減少がみられたと報告している 渡邉ら 8 は健常成人女性を対象とし バランスボールトレーニングを4日間実施した 結果 バランス能力の改善が期待できたと報告している しかしこのような報告 は健常者を対象としたものが多く 腰痛症を対象に立位での DYJOC ボードを利 用した動的バランストレーニングが腰部の神経 筋の協調性を高め 立位バラン ス能力を改善するかについて検討した文献 またその効率的な方法 継続時間 頻度について言及した文献は 私たちが調べた範囲ではみつけることができな 107

かった 今回我々は腰痛症に対する DYJOC ボードを用いた立位動的バランスト レーニングが立位バランスを高めるのか また DYJOC ボードを用いた動的バ ランストレーニングの適切な介入時間について検討することを目的とした Ⅱ 対象と方法 対 象 者 は 成 人 男 性 18 名 20 21 歳 身 長 170.0±4.6cm 体 重 62.1±8.5kg で 神経学的症状の無い腰痛が半年以上持続している9名 腰痛群 と 過去に 腰痛症を有していない健常成人 健常群 9名の2群に分類した 両群において 身長 体重 年齢の有意差はなかった まず重心動揺量を測定した その際 被験者には重心動揺計の上で裸足にて 左右の第一中足骨頭 内果を接触させた閉足直立位をとらせ 足底の位置は踵か ら足趾先端の中央を重心動揺計のY軸にあわせた 両上肢は体側に付け 立位姿 勢が安定したところで閉眼し 30 秒間重心動揺量の測定を行った 図1a c なお測定中は 騒音等により被験者の意識が散漫しないように周囲の環境に配慮 した 重心動揺量の測定後 DYJOC ボード上で 1分 30 秒間立位姿勢を保持する 動的バランストレーニング 課題1 を実施した 図2 その際 両上肢はバ ランスを取るために動きは制限せず 両下肢は肩幅程度に開き 両膝関節を軽度 屈曲位の状態で保った 課題中は転倒に備えて被験者の左右に支持物を設置し た 課題終了後 座位にて1分間休息し 再度 重心動揺量の測定を実施した また その後3日以内に上記と同様の方法と手順で 3分間立位姿勢を保持す る動的バランストレーニング 課題2 と重心動揺量の測定を実施した a b c 図1 図2 108

動的バランストレーニング時間が静的立位時の重心動揺に及ぼす即時効果 重心動揺計による検査項目は総軌跡長 前後方向最大振幅 左右方向最大振 幅 最大振幅 実効値面積とした 計測には重心動揺計 GRAVICORDER G-62 アニマ株式会社製 と DYJOC ボード 酒井医療株式会社製 を使用した 統計学的処理には 腰痛群と健常群の課題前の重心動揺量を比較するために対 応の無いt検定を また各群で課題1と課題2の前後の重心動揺量を比較するた めに対応のあるt検定を用いた すべての統計解析には Microsoft Excel 2007 を 使用し 統計学的有意水準を5 未満とした 対象者には本研究の目的と内容を説明 結果は学術的研究以外には使用しない こと 個人情報保護を厳守することを説明し 同意書にて承認を得た また本研 究は神戸国際大学倫理審査委員会の許可 許可番号 G2013-002 号 を得て実施し た Ⅲ 結果 課題前の重心動揺量を比較すると前後最大振幅のみ健常群 2.40±1.0cm の 方が腰痛群 3.37±0.8cm より有意に大きかった p 0.05 課題前後の重心動揺量を比較した結果を表1 2に示す 課題1において健 常群における課題前の左右最大振幅は 2.77±0.9cm 課題後は 2.30±0.6cm 実効 値面積では課題前 1.72±0.9cm2 課題後は 1.27±0.6cm2 と有意に低下した p 0.05 しかし他の項目には有意な差はみられなかった また腰痛群においては すべての項目で課題前後での有意な差はみられなかった 課題2では健常群と腰 痛群の両群ですべての項目において有意な差はみられなかった 表 1 各群の課題 1 前後の重心動揺量の比較 健常群 n 9 測定項目 課題前 腰痛群 n 9 課題後 課題前 課題後 3.37±0.8 3.33±0.9 左右最大振幅 cm 2.77±1.0 2.30±0.7 前後最大振幅 cm 2.41±1.0 2.52±1.1 3.04±0.4 3.32±0.9 最大振幅比 0.89±0.2 1.87±2.9 1.01±0.2 0.95±0.2 50.30±26.2 58.17±24.6 66.1±18.8 76.39±13.5 2.53±1.4 2.57±1.2 総軌跡長 cm 2 実効値面積 cm 1.72±1.0 1.27±0.6 平均値±標準偏差 p 0.05 対応のある t 検定にて比較 109

表2 各群の課題2前後の重心動揺量の比較 健常群 n 9 測定項目 腰痛群 n 9 課題前 課題後 課題前 課題後 左右最大振幅 cm 2.45±1.0 2.7±1.1 3.51±1.1 3.3±0.6 前後最大振幅 cm 2.85±1.1 2.57±1.0 3.25±0.8 2.87±0.7 最大振幅比 0.97±0.4 0.96±0.3 1.08±0.4 0.82±0.1 54.65±25.8 55.48±18.7 73.13±18.6 76.03±16.0 2.24±1.6 1.79±1.2 2.62±1.4 2.45±1.1 総軌跡長 cm 2 実効値面積 cm 平均値±標準偏差 対応のある t 検定にて比較 Ⅳ 考察 本研究では 一部の測定項目ではあったが腰痛群では健常群と比較して静的な 立位重心動揺量が有意に大きく 先行報告と同様の結果となった また動的バラ ンストレーニングの介入効果を検討した結果 健常群では 課題1において左右 方向最大振幅 実効値面積のみ有意な改善を認めた その一方で腰痛群では 課 題1 課題2ともに立位重心動揺のすべての測定項目で有意な改善はみられな かった 前述したとおり 腰痛症患者に対する動的バランストレーニングの効果 については一致した見解が得られておらず 本研究においても否定的な結果と なった 健常群での課題1における左右方向最大振幅 実効値面積で有意な改善を示し た要因としては DYJOC ボードによる適切な刺激量が関与していると考える 栗木ら9 は 健康な 20 30 代においては最大高7cm の DYJOC ボードを用い た動的バランストレーニングは 姿勢バランスを向上させるための外乱刺激とし て充分でないとしている 今回用いた DYJOC ボードの高さは約9cm あり 刺 激量としては適切であったと推測する 課題2において改善がみられなかった要 因として筋疲労があげられる 浜口ら5 の研究では DYJOC ボードを用いた立 位動的バランストレーニングを5分間実施した場合において疲労の訴えがあった としている 今回我々が実施した3分間の DYJOC ボードを用いた動的バランス トレーニングでも多くの被験者から疲労の訴えがみられた このことから 健常 者を対象とした場合 動的バランストレーニングは1分 30 秒でも効果を得られ ること また介入時間を延長することは筋疲労を招き有効ではない可能性が示唆 された 110

動的バランストレーニング時間が静的立位時の重心動揺に及ぼす即時効果 その一方 課題 1 2で腰痛群には介入による重心動揺量の有意な改善を認めなかった要因として 腰痛症患者に特有な姿勢制御機能が関与していると考える 腰痛症患者では静的なバランス能力が低下しているだけでなく 効率よく筋を収縮させ安定した姿勢を取り戻す能力 すなわち動的バランス能力も劣っており 外乱を与えたときの立位動揺性が大きいことが報告されている 5) 本研究において 腰痛群の動的バランストレーニングの効果を認めなかったことは 腰痛症を持つ者の神経 筋強調運動の機能不全 10) によって健常者のような姿勢制御が困難であり状況変化への対応が難しかったと推測する 腰痛症患者では 運動する際に出される中枢からの指令が正しく末梢の筋肉へ伝達されない場合があり そのために筋の協調運動が障害され 動作時の体幹収縮反応時間の遅延などが生じる 伊藤ら 11) はバランスボールの座位姿勢バランストレーニングが慢性腰痛症患者の体幹収縮反応時間の遅延の改善に有効であったと報告している また鈴木ら 12) の研究によると 不安定面上での座位では腰部のグローバルマッスルに分類されている腹直筋 胸腰部脊柱起立筋の活動と重心動揺量との間に有意な正の相関を示し 重心動揺が大きい対象者はこれらの筋の筋活動が高く 重心動揺が少ない対象者は筋活動が低くなる それに対して一般的に腰部の安定性に関与されているとされる深部筋 ( 腹斜筋や多裂筋など ) の活動は重心動揺量に関係なく一定であったと報告している 平井ら 13) は腰痛症患者が座位でバランスボールトレーニングを行うと体幹筋の筋活動が減少すると報告している これらからバランスボール上での座位トレーニングは体幹筋の過剰な筋活動を抑制し 重心動揺量を改善すると推測される 腰痛症患者に対して直接的に腰部の動的バランスを促通するようなバルーン上 あるいは不安定面上での座位姿勢での動的バランストレーニングは腰痛症患者の筋の協調性を高める有効な手段となる可能性が高い また同者は座位での協調運動と立位での重心動揺量の関連について検討した結果 健常人ではバランスボールを利用した座位の動的バランストレーニング前後において立位バランスに変化はみられなかったと報告しているが 腰痛症患者に関しては同様の報告をみつけることができなかった これらのことから動的バランストレーニングとして 腰部に直接的に刺激が入力できるような座位での動的バランストレーニングと比較して 立位動的バランストレーニングでは足底から刺激が入力され 複数の下肢関節を介して伝達されるために 腰部の適切な協調性を得られなかったと考える しかし足場が悪い中での移動や電車乗車時の急ブレーキなど 予期せぬ外乱が加わった状況下では体幹と下肢の協調性が非常に重要となるため 体幹へ直接刺激が入力される座位姿勢のみの動的バランストレーニングではなく 立位でのバランストレーニングも組み合わせることで 111

下肢 体幹の連動した協調性を考慮したアプローチを取り入れることも重要であると考える 最後に本研究の反省点の一つに 重心動揺量の評価方法の選択があげられる 重心動揺計の特異性 静的 動的重心動揺の性質の違いという観点から研究方法の再検討が必要であると考える まず重心動揺計の特異性に関して 栗木 9) らは 重心動揺計を用いての評価は重心の二次元的な軌道変化の評価には有効だと考えるが 身体の運動を時間的 空間的に把握するためには充分でないと報告している また 同者は DYJOC トレーニングでは 関節 筋収縮 神経制御のそれぞれを反映し 生体を時間的 空間的に把握する手段の一つだと報告している つまり 重心動揺計で把握することのできない三次元的な重心の動揺や反応スピードが DYJOC トレーニングにて変化したとも考えられる よって DYJOC トレーニングを実施した際に変化をみる手段としては 重心移動が二次元的な軌跡上でしか評価できない重心動揺計だけでなく身体の全体的な動きが捉えられる三次元解析装置を用いて評価することが必要であると考える 次に静的 および動的重心動揺の性質の違いについてである 本研究で測定した重心動揺量は静的な立位バランス能力を測定した その反面本研究での介入課題は動的バランス練習である Shumway-Cook ら 14) は 人の姿勢制御システムには 安定性 と 定位 が必要と述べている Horak and Macpherson ら 14) は 安定性 とは 身体を平衡状態として保持する能力 ( つまり静的バランス能力 ) 定位 とは運動課題に関与する複数の体節間同士の関係 及び身体と環境との間の関係を適切に保持する能力 ( つまり動的バランス能力 ) と定義している また 同者は 安定性 と 定位 は姿勢制御システムの2つの独立したものとなっていると述べている このことから 今回 重心動揺計上で測定した安静立位保持は 定位 が主として働く静的バランス能力を測定し DYJOC トレーニングは 安定性 が主として働いていることから動的バランス機能にアプローチしたと考えられる つまり本研究では静的バランスと動的バランスとでは姿勢制御に相違があるため 腰痛症に対する動的バランストレーニングの効果が適切に評価できなかった可能性が高い 島田ら 15) も バランストレーニングの目的に対応した静的 または動的姿勢バランス機能の改善が示されたと報告している すなわち 静的バランストレーニングは静的バランス能力を 動的バランストレーニングは動的バランス能力を高めるということである 人は与えられた課題の特性に応じて 安定性 と 定位 を相互に働かせて 姿勢制御を行っているということができる 本研究ではこれらに対する配慮が不足していたことと考えている 112

動的バランストレーニング時間が静的立位時の重心動揺に及ぼす即時効果 また今後の課題として 対象人数を増やし 年齢 性別 身長 体重 疾患の症状の違い等による研究結果の検討やさらなる研究方法の検討などが必要であると思われる 引用文献 1) 厚生労働省. 平成 22 年国民生活基礎調査. 平成 23 年 7 月 12 日 [ 平成 25 年 9 月 23 日 ] http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa10/index.html 2) 竹井仁. 非特異的腰痛に対する徒手療法. 理学療法 28(11):1365-1365,2011. 3) 青木一冶. 腰部の障害に対する運動療法の実際. 理学療法 30(3):282-290,2013. 4)Andrea R. Impaired postural control of the lumbar spine is associated with delayed muscle response times in patients with chronic idiopathic low back pain.spine 26(7):724-730, 2001. 5) 浜口理香. 腰椎に整形外科的疾患を持つ患者の立位バランス. 理学療法学 29(7):263-265,2002. 6) 石井美和子. 腰部疾患に対する姿勢 動作の臨床的視点と理学療法腰部脊柱管狭窄症に対する理学療法アプローチ. 理学療法ジャーナル 40(3),2006. 7) 高橋歩. 腰痛と仙腸関節痛に対するバランスボールを用いた運動の有効性に関する基礎研究. 理学療法科学 26(suppl-3):14-14,2011. 8) 渡邉麻友美. バランスボールエクササイズの効果 バランス機能と体幹柔軟性に与える即時効果と短期効果. 理学療法科学 23(suppl-3):13-13,2008. 9) 栗木明裕. バランスボードを用いた姿勢バランス能力の評価 訓練の検討, 理学療法福岡 14:12-15, 2001. 10)Shirado O, Ito T, Kaneda K, et al. Flexionrelaxation phenomenon in the back muscles:a comparative study between healthy subjects and patients with chronic low-back pain. Am J Phys Med Rehabil 74: 139-144 11) 伊藤俊一. 慢性腰痛症患者における神経 筋協調運動 不安定座位における体幹筋活動に着目して. 第 7 回日本腰痛学会抄録集 1999. 12) 鈴木哲. 不安定面上座位における体幹筋活動と重心動揺との関係. 理学療法科学 24(1):115-119, 2009. 13) 平井陽子. バランスボールトレーニングが平衡機能に与える影響. 臨床スポーツ医学 :21(6):2004. 14)Anne Shumway-Cook. モーターコントロールー運動制御の理論と臨床応用, 医歯薬出版株式会社,2004, pp174-175. 15) 島田裕之他. 高齢者に対する3ヶ月間の異なる運動が静的 動的姿勢バランス機能に及ぼす影響, 理学療法学 28(2):38-46,2001. 113