ファイナンシャル プランニング技能士 2 級 実技 ( 個人 ) 予想問題 ( 金融財政事情研究会試験 ) 2016 年 9 月 11 日試験対応 (2016 年 4 月 1 日法令準拠 ) 本書の特徴 本書は 2016 年 9 月の試験に 短時間で確実に合格するための電子書籍です 実技試験合格に不可欠な計算問題対策を重点的に行っています 過去 5 年 (15 回 ) に出題された実技試験から 厳選して掲載しています パソコン タブレットで見やすいレイアウトで作成しています FP 資格塾
本書の特徴 本書は FP2 級実技試験 ( 個人資産相談業務 ) 合格を支援します FP 技能士 2 級実技試験の特徴は 1 実技 というものの 出題形式は一つテーマが与えられ それに対し正誤問題 穴埋 め問題 計算問題の 3 種類の設問に解答する形式です 2 問題数はテーマごとに 5 問 1 テーマに沿ってそれぞれ設問 3 問 合計 15 問です 解答時間は 90 分 (1 設問あたり平均 6 分 ) 合計 50 点満点 合格は 30 点以上 ( 配点は公表されていません ) 3 設問内容は 学科試験同様の知識問題と 計算問題の 2 種類です 前回 2016 年 5 月試 験は知識問題が 10 問 計算問題が 5 問でした ( 下記. 表 1) 4 知識問題は学科試験の学習で足り 実技試験のための特別な学習をしなければならない ということはありません しかもテーマ文を読まずに 設問のみで解答できる問題もありま す 5 計算問題は出題パターンが決まっており 繰り返し解いておけば 得点につながりやすい問題が多くあります しかし準備不足の場合 ただ時間を消費し 他の解答にも影響を及ぼし 結局時間切れで終了 ということになりかねません 配点は公表されていませんが 計算問題の配点は 難易度から判断し 比較的高いと推測されます 6 計算問題は 過去 3 年 (9 回 ) で平均 5.2 問出題されています 最低でも 5 問出題され 6 問出題されることもあります ( 下記. 表 2) 7 学科試験 実技試験 それぞれ合格しなくては FP 技能士 2 級合格 とはなりません したがって実技試験における計算問題攻略が FP 技能士 2 級 合格には不可欠です 以上により 過去に出題された計算問題から傾向を推測し テーマごとの計算問題攻略を最 優先とします 必ず繰り返し解いて 本試験に臨んでください FP 資格塾 ( 無断転載禁止 ) 2
計算問題攻略による合格シミュレーション FP 技能士 2 級実技試験の配点は公表されていませんが 公表されている 3 級の配点と同 様と仮定します (50 点満点ですが その内訳は 4 点 5 問 +3 点 10 問とします ) 計算問題が仮に 6 問出題されると仮定し 更に半分の 3 問が 1 問 4 点 残りの 3 問が 1 問 3 点であれば 計算問題は 6 問で 21 点となります 合格基準点は 6 割 =30 点ですから 知 識問題は 9 点 (30 点 -21 点 ) つまり 9 問中 3 問以上できれば合格になります 結論 FP 技能士 2 級実技試験合格のポイントはズバリ 計算問題の攻略にあり 表 1 2016 年 5 月 2 級実技試験 ( 個人資産相談業務 ) 出題実績 問題番号 出題分野 設問番号 設問内容 設問形式 第 1 問 問 1 退職後の国民年金制度穴埋選択ライフプラン問 2 老齢厚生年金額の計算計算問題と資金計画問 3 個人事業主の老後資金準備正誤問題 第 2 問 問 4 個人向け国債穴埋選択金融資産運用問 5 ETF 債券投資正誤問題 問 6 債券の利回り計算 計算問題 第 3 問 問 7 所得控除穴埋選択タックス問 8 配当控除正誤問題プラン問 9 申告納税額または還付税額計算問題 問 10 建築基準芳情の規制 穴埋選択 第 4 問 不動産 問 11 建ぺい率 容積率 計算問題 問 12 賃貸アパート経営の留意点 正誤問題 問 13 相続開始後の手続き 穴埋選択 第 5 問 相続事業承継 問 14 相続一般 正誤問題 問 15 相続税の総額 計算問題 FP 資格塾 ( 無断転載禁止 ) 3
表 2 直近 3 年 (9 回 ) 分野別計算問題出題実績 16 年 16 年 15 年 15 年 15 年 14 年 14 年 14 年 13 年 合計 5 月 1 月 9 月 5 月 1 月 9 月 5 月 1 月 9 月 ライフ 1 1 1 1 1 1 1 1 0 8 金融 1 1 1 1 2 1 1 1 1 10 タックス 1 2 1 1 1 1 1 1 1 10 不動産 1 1 1 1 1 1 1 1 1 9 相続 1 1 1 1 1 1 1 1 2 10 合計 5 6 5 5 6 5 5 5 5 47 平均 5.2 問 / 回 掲載内容とページ 問題番号と出題分野第 1 問ライフプランと資金計画第 2 問金融資産運用第 3 問タックスプラン第 4 問不動産第 5 問相続 事業承継 出題傾向と出題予想問題出題実績 ( 過去 3 年 9 回 ) 出題傾向と出題予想問題出題実績 ( 過去 3 年 9 回 ) 出題傾向と出題予想問題出題実績 ( 過去 3 年 9 回 ) 出題傾向と出題予想問題出題実績 ( 過去 3 年 9 回 ) 出題傾向と出題予想問題出題実績 ( 過去 3 年 9 回 ) 掲載ページ P. 5~25 P.26~27 P.28~41 P.42~43 P.44~61 P.62~63 P.64~79 P.80~81 P.82~99 P.100~101 FP 資格塾 ( 無断転載禁止 ) 4
第 1 問. ライフプランと 資金計画 FP 資格塾 ( 無断転載禁止 ) 5
第 1 問の出題傾向 第 1 問で最も出題が多いのは上記グラフの通り これから老後を迎えようとする方の多くが不安に感じている老齢年金給付の問題です それに付随して遺族年金 障害年金 雇用保険 医療保険 介護保険から出題されています 通常 3 問のうち 2 問は知識問題が出題されます 年金保険 雇用保険 医療保険 介護保険などの社会保険と 確定拠出年金を主とした企業年金など 学科試験レベルの答案練習を繰り返し行いましょう 実技試験だからといって 学科問題を疎かにするべからず です またテーマ文を読まずに 設問のみで解答できる問題も多く出題されています 過去問から計算問題単独で 4 問 出題例として 1 問を挙げていますので 繰り返し解いて実技問題に慣れてください 平成 28 年度 (4 月 ~3 月 ) の年金額について 今回 (2016 年 9 月 ) の試験は 2016 年 ( 平成 28 年 )4 月の法令に基づき出題されることになっています 平成 28 年度は平成 27 年度と同額です 老齢基礎年金額 780,100 円 ( 満額受給者 ) 障害基礎年金額 ( 障害等級 1 級 )975,100 円 ( 障害等級 2 級 )780,100 円 遺族基礎年金額 780,100 円 障害基礎年金額 遺族基礎年金額の子の加算額 ( 第 1 子 第 2 子 )224,500 円 ( 第 3 子 )74,800 円 加給年金額 ( 配偶者 第 1 子 第 2 子 )224,500 円 ( 第 3 子 )74,800 円 配偶者加給年金特別加算額( 昭和 18 年 4 月 2 日生以後 )165,600 円 中高齢寡婦加算額 585,100 円 FP 資格塾 ( 無断転載禁止 ) 6
計算問題対策 下記直近 3 年 (9 回 ) の出題実績をみると 計算問題はほぼ 1 問出題されており 2013 年 5 月までは特別支給の老齢厚生年金 2014 年 5 月までは老齢厚生年金 2015 年 1 月以降は遺族厚生年金 前回 2016 年以降は老齢厚生年金と 出題傾向がある程度読み取れます 年金計算というと難しそうですが計算手順が示されており 空欄に適切な数字が入れられれば解答できる問題ばかりです しかし試験当日ぶっつけ本番ではなかなか解答できません 解答手順に慣れておくことが非常に重要です そして必ず計算手順の数値で計算してください また昨年出題された 6 つの係数を使った計算問題は 3 級で学習したけど忘れてしまった という受検者も多いと思います もう一度ここで思い出しておきましょう 出題予想 No3 として掲載しておきます 計算問題出題予想 出題予想 No1. 老齢給付の概算見込み額 1 出題予想 No1. 老齢給付の概算見込み額 2 出題予想 No2. 遺族給付の概算見込み額出題予想 No3.6 つの係数を使った計算問題 直近 3 年 (9 回 ) 計算問題 - 出題実績 出題テーマ 2016 年 5 月 ( 問 2) 老齢厚生年金額の計算 2016 年 1 月 ( 問 2) 老齢厚生年金額の計算 2015 年 9 月 ( 問 3) 遺族厚生年金額の年金額 2015 年 5 月 ( 問 3)6 つの係数を使った計算問題 2015 年 1 月 ( 問 3) 遺族厚生年金の年金額 2014 年 9 月 ( 問 2) 老齢厚生年金の年金額 2014 年 5 月 ( 問 1) 老齢厚生年金見込み額 2014 年 1 月 ( 問 1) 老齢厚生年金見込み額 2013 年 9 月 - FP 資格塾 ( 無断転載禁止 ) 7
出題予想 No1. 老齢給付の概算見込み額 1 ( 出題例 ) 設例 X 社に勤務するAさん (59 歳 ) は 妻 Bさん (51 歳 ) との2 人暮らしである 平成 28 年 11 月に定年を迎える予定のAさんは X 社の継続雇用制度を利用して 65 歳まで勤務することを希望しているが 老後の生活設計を考えるために 何歳からどのくらいの年金額を受け取ることができるのか知りたいと思うようになった また 60 歳以後もX 社に継続勤務した場合の公的年金の仕組みについても理解を深めたいと思っている そこで Aさんは 懇意にしているファイナンシャル プランナーのMさんに相談することにした Aさん夫婦に関する資料は 以下のとおりである <Aさん夫婦に関する資料 > (1) Aさん ( 会社員 ) 生年月日 : 昭和 31 年 11 月 17 日社会保険加入歴 : 全国健康保険協会管掌健康保険 厚生年金保険 雇用保険に加入中公的年金加入歴 : 下記のとおり (65 歳でX 社を退職した場合の見込みを含む ) (2) 妻 Bさん ( 専業主婦 ) 生年月日 : 昭和 39 年 6 月 7 日公的年金加入歴 : 18 歳からAさんと結婚するまでの8 年間 (96 月 ) は 厚生年金保険に加入 結婚後は 国民年金に第 3 号被保険者として加入している 妻 Bさんは 現在および将来においても Aさんと同居し 生計維持関係にあるものとする Aさんおよび妻 Bさんは 現在および将来においても 公的年金制度における障害等級に該当する障害の状態にないものとする 上記以外の条件は考慮せず 各問に従うこと FP 資格塾 ( 無断転載禁止 ) 8
問 次に Mさんは Aさんに対して Aさんが 65 歳以後に受給することができる公的年金制度からの老齢給付について説明した Mさんが説明した以下の文章の空欄 1~2 に入る最も適切な数値を求めなさい なお 年金額は平成 27 年 10 月時点の価額に基づいて計算し 年金額の端数処理は円未満を四捨五入すること Aさんが 65 歳に達した日に 特別支給の老齢厚生年金の受給権は消滅し 新たに老齢基礎年金および老齢厚生年金の受給権が発生します Aさんの場合 65 歳から受給することができる老齢基礎年金の額は 年額 ( 1 ) 円となります 65 歳から支給される老齢厚生年金の額は 下記 < 資料 >の計算式により 算出することができます なお Aさんの厚生年金保険の被保険者期間が 20 年以上 かつ Aさんと生計維持関係にある妻 Bさんが厚生年金保険の被保険者期間が 20 年以上の老齢厚生年金などの公的年金を受給していないため Aさんの老齢厚生年金には 一定期間 配偶者の加給年金額が加算されます したがって Aさんが 65 歳から受給することができる老齢厚生年金の額は 年額 ( 2 ) 円となります < 資料 > FP 資格塾 ( 無断転載禁止 ) 9
解答 1 732,969( 円 ) 2 1,632,047( 円 ) 解説 1 A さんの保険料免除月数はなく 保険料納付済月数として計算できるのは 60 歳までな ので 288 月 +223 月 -5 年 12 月 =451 月 したがって A さんが 65 歳から受給することができる老齢基礎年金の額は 780,100 円 451 480 732,969 円 2A さんが 65 歳から受給することができる老齢厚生年金の額は 1. 報酬比例部分の額 a) 平成 15 年 3 月以前の期間分の平均標準報酬月額は 320,000 円 被保険者期間の月数は 288 月であり b) 平成 15 年 4 月以後の期間分の平均標準報酬額は 440,000 円 被保険者期間の月数は 223 月なので 報酬比例部分の額 =a+b は 320,000 円 7.125 1,000 288 月 +440,000 円 5.481 1,000 223 月 =656,640+537795.7 1,194,436 円となる 2. 経過的加算額 経過的加算額 =1,626 円 被保険者期間の月数 昭和 36 年 4 月以後で 20 歳以上 60 歳未満の厚生年金保険の被保険者期間の月数 -780,100 円 480 被保険者期間の月数 =288 月 +223 月 =511 月 ただし昭和 21 年 4 月 2 日以降生れは上限 480 月 したがって被保険者期間の月数は 511 月ではなく 480 月となる 昭和 36 年 4 月以後で 20 歳以上 60 歳未満の厚生年金保険の被保険者期間の月数は 480 月 -29 月 =451 月 以上により 1,626 円 480 月 -780,100 円 451 月 =780,480-732,969 47,511 円 480 月 FP 資格塾 ( 無断転載禁止 ) 10
3. 加給年金額 390,100 円 4. 老齢厚生年金の年金額 1,194,436 円 +47,511 円 +390,100 円 =1,632,047 円 FP 資格塾 ( 無断転載禁止 ) 11
見本につき 以下省略しています FP 資格塾 ( 無断転載禁止 ) 12