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Transcription:

資料 1 平成 30 年 8 月 3 日 電気事業連合会 保安のための措置に係る運用ガイド ( 案 ) に対する事業者意見 1. はじめに H30.4.16 に提示いただいた 実用発電用原子炉施設に係る施行規則のイメージ 保安のための措置に係る運用ガイドのイメージ のうち 発電用原子炉施設の施設管理 ( 第 81 条 ) に関連する記載については 事業者の活動を限定するような記載が見受けられる 実際の活動内容については 事業者が自ら考えて取組み 必要に応じ見直しを図っていくものと考えているため 後段に整理した事業者活動の内容を参考に 限定した記載とならないようご検討いただきたい 2. 事業者の活動を限定するような記載と見受けられる箇所 実用発電用原子炉施設に係る施行規則のイメージ ( 抜粋 ) ( 発電用原子炉施設の施設管理 ) 第八十一条法第四十三条の三の二十二第一項の規定により 発電用原子炉設置者は 発電用原子炉施設の設計及び工事並びに発電用原子炉の運転中及び運転停止中における発電用原子炉施設の保全のために行う巡視 点検 試験 検査 補修その他の必要な措置 ( 以下 保守管理 という ) に関し 発電用原子炉ごとに 次の各号に掲げる措置を講じなければならない 建設時含めて設計 工事を対象とし 取替 改造は設計 工事に包含 保修パトロールを巡視として規定 保安のための措置に係る運用ガイドのイメージ ( 抜粋 ) Ⅰ. 原子力施設の施設管理 実用炉則第 81 条 1. 施設管理における各種活動 ( 第 1 項 ) 原子力施設を設置し 維持していくために原子力事業者等において実施する一連の保全に係る活動 ( 以下 保全活動 という ) の管理を施設管理として規定しており 保全活動としては 設計 工事 のほか 施設の状況を日常的に確認する 巡視 設備等の劣化進展等の状態を把握するとともに正常な状態に保つための計画的な手入れ 潤滑油取替 部品交換等を含めた 点検 設備等が所定の機能を有しているかを確認する 試験 要求事項に適合しているかどうかを点検 補修等を実施した者とは独立した者が判定する 検査 これらの結果を踏まえて必要に応じて機能の回復 ( 予防的なものを含む ) を図る 補修 などで構成されるものとしている なお 補修については 設計情報の変更を伴わない範囲のもので 設備等を構成する主要な部位を新たなものにする 取替工事 には該当しない軽微な作業をいうものとする 補修と取替工事の境界についてさらに具体化する必要があるか 実情を踏まえて整理が必要 このうち 巡視 点検 試験 検査及び補修と これらの活動を計画的に実施するための体制整備等を含めた活動を保守管理として規定している 施設管理は設計管理 工事管理及び保守管理で構成されるが これらは相互に関連するものであり それぞれに連携を図って実施していく必要がある 特に その基礎となるものとして 要求事項と設計情報の関係性を整理した資料や 設備等の実態が確認できる資料 ( 以下 設備図書 という ) の整備が重要であり 設計管理の品質向上に係る対応や 巡視等の活動を通しての設備図書の見直しなどの活動が有効と考えられる A 四前号に規定する施設管理の目標を達成するため 次の事項を定めた施設管理の実施に関する計画を策定し 当該計画に従って施設管理を実施すること ハ発電用原子炉施設の巡視 ( 発電用原子炉施設の保全に従事する者が毎日一回以上 ( 核燃料物質が廃止措置対象施設内に存在しない場合は毎週一回以上 ) 実施するものとする ) に関すること 4. 施設管理の実施に関する計画 ( 第 1 項第 4 号 ) 施設管理の実施に関する計画 ( 以下 保全計画 という ) は 施設管理目標を達成するため 原子力施設を構成する設備等を要求される機能や施設管理の重要性を踏まえて整理し 以下の事項を含めて策定する必要がある ウ. 巡視の計画及び実施 ( ハ ) 原子力施設の状況を日常的に確認し 偶発故障等の発生も念頭に 設備等が正常な状態から外れ または外れる兆候が認められる場合に 適切に正常な状態に回復させることができるよう 保全に従事する者が毎日 1 回以上 ( 廃止措置段階で施設内に核燃料物質が存在しない場合には毎週 1 回以上 ) の巡視をするものとし 体制 巡視時の確認の視点等を整備し 実施していく必要がある また 原子力施設の安全確保には設備等の実態を把握することが基礎となることから 設備図書が実態を適切に示すものとなっていることの確認 又は設備図書を見直す必要性の有無の確認のためにも 巡視による設備図書との照合をしていく必要がある B

3. 事業者活動の整理 A B の記載は 設備図書 と 設備等の実態 の整合の確認を 巡視 に限定し その実施を要求するような記載に見受けられる 事業者としては 現状においても設計管理 作業管理プロセス等によって施設構成情報 ( 設備図書 ) が適切に改訂され 設計管理 作業管理プロセス等の様々な段階において変更後の施設構成情報と物理構成 ( 設備等の実態 ) を確認することで 施設構成情報と物理構成の均衡を維持 管理している これらの事業者活動は今後も同様であると考えているが 過去の改造等によって 施設構成情報と物理構成の均衡が崩れたことによる不適合が発生していることに鑑み コンフィギュレーション管理 (3つの要素( 設計要件 施設構成情報 物理構成 ) の均衡の維持管理 ) として より体系的な管理を目指した取り組みを実施していきたいと考えている ( 図 1) このため 設備図書 と 設備等の実態 の整合を 巡視 による確認に限定した記載とならないよう配慮いただきたい なお コンフィギュレーション管理の整備については 添付資料 1 参照 設計要件 より体系的な管理を目指し 設計要件をま とめた文書の作成に取り組んでいる 確認 評価 : 試験 検査等による確認 ( 設計管理 : 妥当性確認を兼ねる ) 使用前事業者検査 定期事業者検査 保全データの確認 評価等 設計要件 設計管理 : 設計の実施 関連情報の把握 設計要件をインプットとする設備設計 設計管理 : 設計の検証 設計要件と設備図書の整合確認 改訂 物理構成 施設構成 情報 設備等の実態 作業管理 : 補修 取替及び改造 点検 ( 巡視含む ) 設備図書の通りの施工 確認 評価 : 試験 検査等による確認 ( 設計管理 : 妥当性確認を兼ねる ) 使用前事業者検査 定期事業者検査 保全データの確認 評価等 設備図書 図 1 実際の事業者活動のイメージ

4. 事業者活動を踏まえた保安のための措置に係る運用ガイドの記載案 上記 3. を踏まえ 保安のための措置に係る運用ガイド の事業者 ( 案 ) を検討した 規制庁 ( 案 ) 事業者 ( 案 ) 補足説明 1. 施設管理における各種活動 ( 第 1 項 ) 特に その基礎となるものとして 要求事項と設計情報の関係性を整理した資料や 設備等の実態が確認できる資料 ( 以下 設備図書 という ) の整備が重要であり 設計管理の品質向上に係る対応や 巡視等の活動を通しての設備図書の見直しなどの活動が有効と考えられる また 施設管理は その基礎として設計要件を理解した上で 施設管理の各プロセス ( 設計管理 作業管理 点検 ( 巡視を含む ) 等 ) を通じて 設計要件 設備図書 ( 施設構成情報 ) 設備等の実態 ( 物理構成 ) の整合を維持 管理していくことが重要である 設備図書 と 設備等の実態 の整合に加え 設計要件 施設構成情報 物理構成の整合については 維持 管理の度合いを問わなければ 現状も実施している これらは 巡視 に限らず 設計管理や作業管理等のプロセスの様々な段階で実施視されている このため ガイドでは 設備図書 と 設備等の実態 の整合の方法ではなく 3 つの要素の整合の重要性に言及するのみとした ウ. 巡視の計画及び実施 ( ハ ) また 原子力施設の安全確保には設備等の実態を把握することが基礎となることから 設備図書が実態を適切に示すものとなっていることの確認 又は設備図書を見直す必要性の有無の確認のためにも 巡視による設備図書との照合をしていく必要がある 記載不要 保修パトロール ( 巡視 ) の実施は必要と考えている 一方で 設備図書 と 設備等の実態 の整合は 過去の改造等によって 施設構成情報と物理構成の整合が崩れたことによる不適合が発生していることは認識しているものの 巡視に限らず 施設管理における設計管理 作業管理プロセス等の様々な段階において確認するものと考えているため 巡視の項への記載は不要と考えます 5. 添付資料 -1: コンフィギュレーション管理の整備について

添付資料 1 コンフィギュレーション管理の整備について 1. コンフィギュレーション管理 (CM) とは原子力発電所の各設備 機器が設計で要求したとおりに製作 設置され 運転 維持されていることを常に確認 保証する仕組み 具体的には 各設備 機器について以下の3つの要素がきちんと整合していること (3 要素の均衡状態 ) を維持し 管理すること 1 設計要件 ( 設備 機器はどのようなものでなければならないか ) 2 施設構成情報 ( 設備 機器がどのようなものかを示す図書 情報 ) 3 物理構成 ( 設備 機器そのもの ) 2.CM 整備に向けた取り組み CMについては これまでも保安活動において取り組んできているが 米国のベンチマークなどを通じて より体系的な管理が必要であると考えている CMの体系的な管理を進めるに当たっては 発電所員が設計要件を容易に把握 理解できることが その基盤となると考えるため 設計要件をまとめた図書 ( 設計基準文書 ( 以下 DBD )) の整備に着手している 整備するDBDの範囲としては 安全上重要な系統に着目し 約 30の系統 / 一般事象を対象とすることを計画している 3. スケジュール DBDの整備に当たっては 米国プラントのDBDなどを参考とし 代表プラント ( 大飯 3 号 柏崎 7 号 ) においてサンプルとなるDBD(1 系統 ) を作成中 その後 安全上重要な系統など ( 約 30の系統 / 一般事象 ) を対象に展開し 2019 年度中までに代表プラントとしてDBD 一式を作成予定 後続プラントについては 代表プラントのDBDサンプルを展開し 順次整備を進めていく 詳細は添付 -1を参照 4. 添付 -1: 設計基準文書 (DBD) の作成予定 以上

設計基準文書 (DBD) の作成予定 添付 1 項目 2017 年度 2018 年度 2019 年度 2020 年度 ~ 全体工程 ( 検査制度 ) 制度設計試運用本格運用 1 系統サンプル (AFWS) 他系統 ( 約 30 の系統 / 一般事象 ) へ展開 代表プラント 大飯 3 号 第 1 ステップ 第 1 ステップ 耐震 内部火災 溢水 竜巻 第 2 ステップ 飛散物 RCS RHR 非常用炉心冷却 CCW SWS 計測制御 電源 1 系統サンプル (RHR) 他系統 ( 約 30 の系統 / 一般事象 ) へ展開 第 2 ステップ 津波 火山 外部火災 原子炉および炉心 CVCS 燃料貯蔵 / 取扱施設 主蒸気 主給水系統 放射性廃棄物処理 原子炉格納施設 CSS HVAS IAS 構造物関連 柏崎 7 号 第 1ステップ 耐震 溢水 津波 外部火災 内部火災 火山 竜巻 第 1 ステップ RCW/RSW SFP SGTS 中央制御室 原子炉建屋 D/G 直流電源設備 第 2 ステップ 第 2 ステップ HPCF/RCIC SRV(ADS) 原子炉緊急停止系 原子炉格納容器 原子炉圧力容器及び炉心支持構造物 CRD/HCU SLC FCS 交流電源設備 他プラントへ展開 後続プラント ( ) 各プラントの状況に応じて 各社で DBD 作成の優先順位を定め計画的に作成