2. 地域防災計画 ( 地震 風水害 原子力 ) の見直し市の防災対策の基本となる地域防災計画は 平成 20 年 1 月の初版策定後しばらくの間は見直しがなかったものの 平成 23 年 3 月 11 日に発生した福島原発事故を受けて 新たな原子力災害の発生に備え内容を全面的に見直し 住民避難計画を別

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アンケート調査の概要 目的東南海 南海地震発生時の業務継続について 四国内の各市町村における取り組み状況や課題等を把握し 今後の地域防災力の強化に資することを目的としてアンケート調査を実施 実施時期平成 21 年 11 月 回答数 徳島県 24 市町村 香川県 17 市町 愛媛県 20 市町 高知県

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職員の運営能力の強化 避難所担当職員研修の実施 全庁対象の避難所担当職員研修(5 回開催で約 400 名参加 ) 区毎の避難所担当職員研修 男女共同参画の視点に立った避難所づくり 共助による災害時要援護者支援の取り組みについて説明 各区災害対策本部との連絡 避難所内の課題解決の調整など 地域団体等へ

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浸水深 自宅の状況による避難基準 河川沿いの家屋平屋建て 2 階建て以上 浸水深 3m 以上 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難 浸水深 50 cm ~3m 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難上階に垂直避難 浸水深 50 cm未満 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難 自宅に待

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災害時要援護者支援マニュアル策定ガイドライン

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市町村における住民自治や住民参加、協働に関する取組状況調査

はじめに 道では 北海道行政基本条例 に基づき 道政の基本的な方向を総合的に示す計画として 新 北海道総合計画 を策定し 政策展開の基本方向の一つとして 安心で心豊かな北海道ライフスタイル を掲げ 安全 安心な生活の確保 に向け 防災 減災の体制づくり を進めています 保健福祉部では 特に 子ども

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平成 28 年度 県民 Webアンケート 第 6 回自主防災の取り組みについて 実施期間 2016/9/15~2016/9/21 アンケート会員数 224 人回収数 191 件 ( 回収率 85.3%) 近年 全国各地で自然災害が多発しており 奈良県でもいつ大きな災害に見舞われるかわかりません 災害

宮城県総合防災情報システム(MIDORI)

5_【資料2】平成30年度津波防災教育実施業務の実施内容について

2 地震 津波対策の充実 強化 (1) 南海トラフ地震や首都直下地震の被害想定を踏まえ 地震防災上緊急に整備すべき施設整備 津波防災地域づくりに関する法律 の実効性確保 高台移転及び地籍調査の推進など事前防災や減災に資するハード ソフトの対策を地方公共団体が重点的に進めるための財政上の支援措置を講じ

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「南九州から南西諸島における総合的防災研究の推進と地域防災体制の構築」報告書

4 被災生活の環境整備主な修正概要 避難所毎に運営マニュアルを作成し 避難所の良好な生活環境を確保するための運営基準等を明確にしておく 避難所運営マニュアルの作成 訓練等を通じて 住民の避難所の運営管理に必要な知識の普及に努める 県 DMAT( 災害時派遣医療チーム ) の活動終了以降の医療提供体制

04 Ⅳ 2(防災).xls

Microsoft Word - 02.H28秋 重点提言本文【合本】1110.doc

大阪市防災 減災条例 目次第 1 章総則 ( 第 1 条 - 第 3 条 ) 第 2 章本市の責務 ( 第 4 条 - 第 7 条 ) 第 3 章市民の責務 ( 第 8 条 ) 第 4 章事業者の責務 ( 第 9 条 ) 第 5 章災害予防 応急対策 ( 第 10 条 - 第 25 条 ) 第 6

( 県の責務 ) 第三条県は 地震防災に関する総合的な施策を策定し 及びこれを実施する責務を有する 2 県は 市町村 自主防災組織その他防災関係機関等と連携して 地震防災対策を推進しなければならない 3 県は 地震に関する調査及び研究を行い その成果を県民 事業者及び市町村に公表するとともに 地震防

目 次 ページ はじめに 1 地区防災計画制度について 1 防災計画の全体像 地区防災計画制度の全体イメージ 2 地区防災計画とは 2 3 本冊子 手引き の活用方法 2 手引きの構成 手引きの活用イメージ 地区防災計画 作成の手引き 1 制度の背景 3 (1) 作成の目的 (2) 自助 共助の重要

新規文書1

目次 1. はじめに 1 2. 協議会の構成 2 3. 目的 3 4. 概ね5 年間で実施する取組 4 5. フォローアップ 8

厚生労働科学研究費補助金

試行の概要 試行の目的石狩川滝川地区水害タイムライン ( 試行用完成版 ) を試行的に運用することにより 対応行動や実施手順を確認するとともに 運用結果を検証し 同タイムラインを精査することを目的とする 試行の概要 実施時期 : 平成 29 年出水期 (8 月 ~10 月ごろ ) 実施場所 : 各主

自主防災組織をつくろう

南海トラフ地震発生時の不安 南海トラフ地震が発生した場合 不安や危険に思うことは何ですか?( は 3 つまで ) 66.7% の人が 自宅の倒壊や損壊 49.2% の人が 家族等の安否やその確認手段 と答えています 自宅の

試行の概要 試行の目的石狩川滝川地区水害タイムライン ( 試行用完成版 ) を試行的に運用することにより 対応行動や実施手順を確認するとともに 運用結果を検証し 同タイムラインを精査することを目的とする 試行の概要 実施時期 : 平成 30 年出水期 (8 月 ~10 月ごろ ) 実施場所 : 各主

2. 防災拠点の代替施設の指定防災拠点施設が被災し使用不能となれば 災害対策本部等が設置できず 活動体制全体に遅れが生じ 迅速な災害対応を指揮することが困難となるとともに 災害対応以外の業務 ( 通常業務 ) を行うことも困難となるため 代替施設での対応が必要となります そのため 防災拠点施設におい

病院等における耐震診断 耐震整備の補助事業 (1) 医療施設運営費等 ( 医療施設耐震化促進事業平成 30 年度予算 13,067 千円 ) 医療施設耐震化促進事業 ( 平成 18 年度 ~) 医療施設の耐震化を促進するため 救命救急センター 病院群輪番制病院 小児救急医療拠点病院等の救急医療等を担

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1 東日本大震災での多くの被害が発生!! 平成 23 年 2011 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災は 三陸沖を震源としたマグニ チュード 9.0 仙台市内での最大震度 6 強 宮城野区 という巨大な地震でした 東部沿岸地域では 推定 7.1m 仙台港 もの津波により 家屋の浸水やライフラ

大賞

Microsoft Word 最終【資料-4】.docx

国土技術政策総合研究所 研究資料

( 社会福祉施設用作成例 ) (4) 施設管理者は, 緊急時連絡網により職員に連絡を取りましょう (5) 施設管理者は, 入所者の人数や, 避難に必要な車両や資機材等を確認し, 人員の派遣等が必要な場合は, 市 ( 町 ) 災害対策本部に要請してください (6) 避難先で使用する物資, 資機材等を準

障害者 ( 児 ) 防災アンケートの主旨 アンケートの概要 Ⅰ 避難に関すること Ⅱ 情報伝達に関すること Ⅲ 避難所及びその環境に関すること Ⅳ 日頃の備えに関すること 障害者 ( 児 ) 防災アンケート < 配布用 >

(溶け込み)大阪事務所BCP【実施要領】

<ハード対策の実態 > また ハード対策についてみると 防災設備として必要性が高いとされている非常用電源 電話不通時の代替通信機能 燃料備蓄が整備されている 道の駅 は 宮城など3 県内 57 駅のうち それぞれ45.6%(26 駅 ) 22.8%(13 駅 ) 17.5%(10 駅 ) といずれも

基本事業評価シートA

(案)

PowerPoint プレゼンテーション

はじめに

10 地震 火山噴火対策等の推進について 近年 我が国は様々な災害に見舞われている 東日本大震災後も 平成 28 年の熊本地震 本年 6 月の大阪府北部地震及び9 月の北海道胆振東部地震など大規模な地震が発生し 多大な人的 物的被害が発生した 地方公共団体においては 突然発生する大規模自然災害に備え

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戸田市災害に強いまちづくり推進ワークショップ 住民版地域防災計画作成の手引き 緊急一時避難場所を決めましょう 避難を支援する方法を考えましょう 緊急時の連絡体制をつくりましょう リーフレットを作成し 町会員に周知しましょう 参照 : 戸田市洪水ハザードマップ

スライド 1

スライド 1

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PowerPoint プレゼンテーション

Microsoft PowerPoint - 参考資料 各種情報掲載HPの情報共有

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PowerPoint プレゼンテーション

平成 29 年 12 月 1 日水管理 国土保全局 全国の中小河川の緊急点検の結果を踏まえ 中小河川緊急治水対策プロジェクト をとりまとめました ~ 全国の中小河川で透過型砂防堰堤の整備 河道の掘削 水位計の設置を進めます ~ 全国の中小河川の緊急点検により抽出した箇所において 林野庁とも連携し 中

豪雨災害対策のための情報提供の推進について

今治市地域防災計画とは 計画の目的 地域防災計画は 災害対策基本法第 42 条の規定に基づき 今治市防災会議が作成する計画であって 今治市に係わる災害に対して 市 県 防災関係機関が 市民の協力のもとに 災害対策を実施することにより 市民の生命 身体及び財産を災害から守ることを目的として定めています

Microsoft Word - 町内会非常時連絡の手引【完成】2.4

☆配布資料_熊本地震検証

⑥調査結果(防災・減災)

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東京事務所版 BCP 実施要領目次応急頁 < 第 1グループ> 直ちに実施する業務 1 事務所における死傷者の救護や搬送 応急救護を行う一時的な救護スペースの設置 運営 備蓄の設置 医療機関への搬送 1 2 事務所に緊急避難してきた県民や旅行者等への対応 避難 一次避難スペースの運営 指定避難所への

「避難支援プラン全体計画」の骨子

() 港南区の防災 箇条 港南区の防災 箇条は平成 年に定められましたが 初めて言葉を聞いた が% と最も多く 認知度は低くなっています 内容を知っており 箇条をもとに災害時の備えを実施している は% にとどまっています [ 性年代別防災五箇条認知度 ] 高齢者の方が認知度が高くなる傾向にあり 男女

本書の目的介護保険サービス事業所は, 高齢者の方が多く利用しており, 災害発生時には避難等の援助が必要となるため, 事業者は, 災害発生時に迅速かつ適切な行動をとれるように備えておく必要があります 本書は, 介護保険サービス事業所が災害対応マニュアルを作成する際に特に留意する点についてまとめています

【東日本大震災発生から7年】「災害への備えに関する調査」結果 ~あなたのご家庭の備えを点検しませんか~_損保ジャパン日本興亜

第3回検討会_質の向上WG検討状況報告

38 災害緊急時における聴覚障害者の情報伝達保障支援の状況分析 表2 生の協力のおかげで遂行することができた 避難訓練の年間実施回数 回 回 2回 3回 4回 5回以上 4 6 35 9 図 避難所担当者との連携 図2 避難訓練の年間実施回数 Ⅳ 調査研究の経過および結果 なかでも年2 3回実施して

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第8章 災害復旧計画

はじめに 近年は 日本各地で地震が起こり 台風 土砂災害で毎年のように被害がでています いざという時に被害に合わないためには 日ごろから備えておくことが大切です 個人 家庭でできる備え 隣近所や自主防災会でできる備えを 関市自主防災会防災訓練メニュー としてまとめました 定期的に個人 家庭の備えを確

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平成 25 年度福岡県自主防災組織設立促進モデル事業 地域防災ワークショップ ( 体験型学習会 ) 中間市底井野小学校区 ( 砂山 中底井野 垣生 上底井野 下大隈 ) 第 1 回目配布資料 平成 2 5 年 9 月 1 2 日 福岡県消防防災指導課

木津川市地域防災計画概要版 本書策定の目的 木津川市地域防災計画とは 災害対策基本法 ( 昭和 36 年法律第 223 号 ) 第 42 条に基づいて 木津川市防災会議が定める計画です 木津川市においても これまでに住民の生命 財産等を守るために 地域防災計画を策定し 災害への備えに努めてきましたが

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Microsoft Word - 03.【参考】新旧対照表(中防災).docx

H25 港南区区民意識調査

防災 減災に向けた取組 ( 砂川市 )

対応すべき行動_0921

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目 次 はじめに 1 新郷地区でのこれまでの取り組み 2 共通の取り組み 3 個別テーマ 4 防犯 4 防災 5 コミュニティー 6

Ⅱ 土砂災害警戒情報が出たら 緊急連絡網による連絡 電話 メール FAX その他 ( ) の実施 ( 副会長, 各種団体, 該当する自主防災部等 ) 緊急避難場所の開設準備を指示 隣接自主防災会へ情報を提供 該当自主防災部を通じて, 緊急避難場所として の開設準備中 ( 又は開設済み ) を住民へ伝

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2014年度_三木地区概要

介護保険制度改正の全体図 2 総合事業のあり方の検討における基本的な考え方本市における総合事業のあり方を検討するに当たりましては 現在 予防給付として介護保険サービスを受けている対象者の状況や 本市におけるボランティア NPO 等の社会資源の状況などを踏まえるとともに 以下の事項に留意しながら検討を

受講生15 受講生 15名募集 名募集 参 加 無 料 申し込みが必要 2018年 下呂市では 9歳の女性防災士が 誕生しました 瑞浪市ジュニア防災リーダー養成講座 この講座では防災士の資格は取得できません じぶん 家族 友達の命を守るために 日時 2019年8月17日 土 講座の詳細 午前9時 午

2ハンドブックの規格等サイズページ数規格用紙色数製本方法その他印刷 2,000 部程度部数納期送付方法及び送付先 A5 版 基礎対策編:40 ページ程度 個別対策編 1 備蓄対策編 :20 ページ程度 2 要配慮者対策編 :20 ページ程度 3 避難生活編 :20 ページ程度 4 事業所対策編 :2

人的応援 研修 訓練の実施 県受援マニュアル及び災害時緊急連絡員活動マニュアルを踏まえた研修 訓練の強化 () マニュアルに基づく研修 訓練県が策定する 応援職員における奈良県への受入及び市町村への短期派遣マニュアル 及び 災害時緊急連絡員活動マニュアル に基づき 災害時に役立つ実働的な訓練や研修を

Microsoft PowerPoint 【神戸市田中氏】自治体報告(再)(修正後).ppt [互換モード]

平成 27 年度第 1 回状況説明 ( 要望 ) 活動 平成 27 年 8 月 3 日 ( 月曜日 ) 1 国土交通省 財務省 総務省 内閣府への状況説明 ( 要望 ) 活動について国土交通省へは 岡﨑高知市長と清水大洲市長を先頭に 国土交通省幹部及び関係部局へ状況説明 ( 要望 ) 書の手渡しと要

U2. 北朝鮮のミサイルについて Q3. 北朝鮮によるミサイル発射の現状はどうなっているのか 北朝鮮は 過去に例を見ない頻度でミサイルを発射しており 平成 28 年 8 月以降 ミサイルが日本の排他的経済水域 (EEZ) 内に落下する事例も起こっています Q4. ミサイルは 発射から何分位で日本に飛

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北栄町耐震改修促進計画の目的等 目的 本計画は 町民生活に重大な影響を及ぼす恐れのある地震被害から 町民の生命 財産を保護するとともに 地震による被害を軽減し 社会秩序の維持と公共の福祉に資するため 建築物の計画的な耐震化を促進することを目的とします 計画の実施期間 本計画の実施期間は 国及び県の実

中部電力グループ アニュアルレポート2012

新たな津波浸水想定を踏まえた見直しの概要 資料 1-2 H23 の想定 対象断層県設置の有識者検討会設置の有識者検討会の検討の検討結果を踏まえた 4 断層 ( 日本海東縁部 能登半島東方沖 能登半島北方沖 石川県西方海東縁部 能登半島東方沖 能登半島北方沖 石川県西方沖 ) 想定の手法土木学会の手法

Transcription:

防災に関するアンケートについて 高島市が抱える災害リスク 発生から 20 年を経過した 阪神 淡路大震災 以降 日本列島は地震の活動期に入ったといわれており 毎年のように各地で大きな地震が起こっています また 産業活動に伴う大量の化石燃料の消費は CO 2 排出量の増加とともに地球規模の気候変動の要因になっており 近年の日本列島における気温や海水温の上昇 頻発するゲリラ豪雨 スーパー台風の襲来 表層 深層崩壊による土砂災害の発生など 風水害の被害も増加しています さらに これまで想定していなかった原子力災害の影響は 東京電力福島第一原発事故により大きくクローズアップされ 放射線の恐ろしさ 長期避難の現実と避難者の苦悩を今も目の当たりにしているところです 本市においては このような災害 ( 地震 風水害 原子力災害 ) の発生リスクを抱えており これまでのように 高島は災害が尐ない安全な地域であり 備えは必要ない 食料や水も何とかなる という考え方は もはや過去のものといっても過言ではありません 多発する災害に備え 市は 地域防災計画の中で 減災 を新たな基本方針とし たとえ被災したとしてもその影響を最小限にして 人命を最優先にした防災活動を行うとしており 行政だけでなく 市民の皆さんが高い防災意識を持って平常時から備えていただくことを目指しています 市における防災の現状と課題 1. 災害記録の伝承災害記録史によると 市内では過去に幾度も地震や水害に遭い大きな被害を受けており 昭和 28 年 9 月に接近した台風 13 号では 百瀬川や石田川 安曇川が決壊し 14 名の方が犠牲になっています また 平成 25 年 9 月 15~16 日にかけて接近した台風 18 号は 市内各地に大雨をもたらし 鴨川が決壊して多数の建物が床上 床下浸水 道路 橋梁 公共施設 農地など 市内全域で大きな被害を受けたことは 皆さんの記憶にも新しいことと思います このような大災害は 発生後しばらくの間は印象のある出来事として記憶に残りますが 時間の経過とともにやがて人々の脳裏から忘れ去られていきます それらを風化させることなく今後の教訓とするためにも 災害記録を後世の人々へ伝承することが大切であり 地域防災計画において 住民の責務 と記載しています 市では伝承の一資料として 台風 18 号の 災害記録誌 を作成し 全世帯に 1 冊お配りしたところです 1

2. 地域防災計画 ( 地震 風水害 原子力 ) の見直し市の防災対策の基本となる地域防災計画は 平成 20 年 1 月の初版策定後しばらくの間は見直しがなかったものの 平成 23 年 3 月 11 日に発生した福島原発事故を受けて 新たな原子力災害の発生に備え内容を全面的に見直し 住民避難計画を別冊として加えて 平成 25 年 4 月に策定したところです また 災害対策基本法や国の指針等の改正 平成 25 年 9 月の台風 18 号の検証結果 平成 26 年 3 月の滋賀県地震被害想定の見直し等を踏まえて 平成 26 年 8 月 地震 風水害 原子力に関し再度計画の見直しを行いました 3. 平成 25 年 9 月台風 18 号の検証と反省近年 大きな災害に遭わなかった本市にとって この台風 18 号による被害は 市行政や住民の皆さんにとって大きな教訓となりました 市は 防災関係者や被災者の方々 市職員から聞き取りを行い 市の災害対応を振り返り検証するとともに 対応を反省し今後に活かすため 地域防災計画の見直しや防災マニュアルの作成 職員初動対応研修の実施などを行いました 4. 地域防災力の向上と組織の活性化阪神 淡路大震災において救出された人の8 割以上は ご家族やご近所の方々によって助け出されたといわれており 自助 や近隣住民による助け合いの 共助 の重要性が叫ばれるようになりました 市は 平成 17 年 1 月 1 日の 6 町村合併後 地域防災力の向上のため 自主防災組織 の結成を各区 自治会に働きかけ 現在では組織率が約 9 割に達しています しかし 組織はできても活動ができていない団体や 未整備の団体があるなど 過疎化や高齢化の進行によって組織の維持や活動の低下が心配されているところです 市は 組織活性化のため 地域の防災活動に主導的な役割を担う 防災リーダー の選任を各区 自治会にお願いし リーダーの防災知識習得のために研修会を開催しています また 自主防災組織が行う防災資機材の購入や防災倉庫建設などの費用に補助金を交付しています 5. 災害弱者への対応市が平成 19 年度末に創設した 災害時要援護者支援制度 は 災害時の安否確認や避難所までの移動支援を目的に 近隣住民によるボランティア支援制度として発足し 現在 1,161 名の方が登録されています しかし 個人情報保護に配慮する必要があることから 本人またはご家族の同意を得た方々が市の台帳に名簿登録されているのみであり 支援辞退者や未申請者 区 自治会に未加入者の方々への支援が難しいのが現実です 現在 健康福祉部局が支援制度の推進を担当しており 平常時の見守りから災害時の避難支援まで 区 自治会の役員さんやご近所の住民の方々 自主防災組織 民生委員児童委員の皆さんのご協力による支援体制が構築できるよう 個人情報提供の取り扱いを含め検討しているところです 2

6. 防災情報の伝達市民の皆さんへの災害情報の伝達につきましては 新しくなった防災行政無線を始め 携帯電話向けに防災情報メールを配信しています ( 現在 防災情報メール配信システムの更新を進めており 4 月からリニューアルする予定です ) 7. リスクコミュニケーション 災害を正しく知って災害を恐れ災害に備える ため 市では防災出前講座 ( 地震 風水害 原子力 ) の実施に力を入れています 住民の皆さんに災害情報の正しい知識や最新情報をお伝えし 身近に潜む危険に気づき災害への備えをしていただくためであり 住民の皆さんとの対話を通じて防災に関心を持っていただくようにしています また 平成 25 年度からは小中学校の児童 生徒を対象に 放射線の基礎知識や測定器の取扱い 原子力災害時の行動 ( 屋内退避 避難 ) に関する原子力の出前授業を行っています 市のこれまでの取り組み 1. 地域防災計画 ( 地震 風水害 原子力 ) の見直し 初版( 平成 20 年 1 月 30 日 ) 地震編 風水害編 原子力編 資料編の策定 改訂( 平成 25 年 4 月 26 日 ) 原子力編の全面改訂 別冊として 住民避難計画 を新たに策定 改訂( 平成 26 年 8 月 25 日 ) 地震編 風水害編 原子力編 ( 住民避難計画 ) を改訂 2. 防災組織や人材の育成 (1) 自主防災組織の育成 組織結成促進組織率 88% 防災活動用資機材購入 防災倉庫建設等への補助金交付 (2) 防災リーダー研修会の開催 平成 26 年 6 月 11 日 ~8 月 31 日参加者のべ 372 人 防災基礎講座 災害図上訓練 机上での避難所運営訓練の 3 科目 3. 防災設備 資機材の整備 (1) 防災行政無線の更新 ( デジタル化 ) 移動系防災行政無線の更新( 平成 19~21 年度 : 総事業費 1 億 8 千万円 ) 庁内連絡用の携帯型 車載型無線端末 同報系防災行政無線の更新( 平成 22~25 年度 : 総事業費 8 億 5 千万円 ) 旧 6 町村時代の無線機器を更新 各家庭に戸別受信機を配布 全国瞬時警報システム(J-ALERT) の整備 ( 平成 20~22 年度 ) 3

(2) 防災備蓄倉庫の維持管理 市内 6 か所の防災備蓄倉庫の施設維持管理 (3) 防災資機材の整備 食料 飲料水 毛布 アルミマット 灯光器 発電機 ストーブ トイレ等を毎年計画的に購入 衛星携帯電話 9 台 映像転送システム ( スマートフォン )9 台 環境放射線測定器 防護服 安定ヨウ素剤( 全市民 1 回服用分 ) の購入 (4) 広域避難所案内看板の設置 学校 公民館等の市指定の広域避難所前に案内標示看板を設置 (5) 耐震化の推進 公共施設耐震化の推進 地区避難所( 集会所等 ) 耐震診断の実施 ( 平成 19~20 年度 :52 施設 ) 一般住宅無料耐震診断の実績 684 件 4. 災害に備えた教育 訓練の実施 (1) 土砂災害訓練の実施 ( 風水害に備えた訓練 ) 毎年実施 平成 26 年 6 月 1 日参加者 178 人 (2) 総合防災訓練の実施 ( 地震に備えた訓練 ) 毎年実施 平成 26 年 8 月 31 日参加者 573 人 (3) 原子力防災訓練の実施 ( 原子力災害に備えた訓練 ) 毎年実施 平成 26 年 11 月 16 日参加者 185 人 (4) 防災教育 研修 市職員災害初動対応研修( 平成 26 年 4 月 ) 参加者 427 人 原子力防災研修( 平成 26 年 7~9 月 ) 担当者のべ 6 人 要配慮者支援対策研修( 平成 26 年 7 月 ) 担当者 3 人 (5) 子どもサバイバル訓練 ( 親子参加による防災体験学習 ) 平成 20~22 年 8 月のべ 160 人 5. 災害弱者への対応 避難行動要支援者( 災害時要援護者 ) 支援制度 ( ボランティアによる災害時の安否確認 避難所までの移動支援 ) の創設 ( 平成 20 年 3 月 ) 登録者 1,161 人 ( 平成 27 年 1 月 1 日現在 ) 6. リスクコミュニケーション (1) 防災出前講座の実施 平成 26 年度実績 ( 地震 風水害 原子力 ) 41 件 1,857 人 平成 23~26 年度実績 ( 原子力 )90 件 3,928 人 ( うち出前授業 15 件 517 人 ) 4

(2) メール配信の実施 防災情報メール配信( リアルタイム高島 ) 登録者数 3,440 人 (3) 防災マップの配布 地震ハザードマップ( 平成 20 年 3 月作成 ) 全世帯 1 冊配布 洪水ハザードマップ( 平成 21 年 3 月作成 ) 各隣組単位配布 総合防災マップ( 地震 風水害 原子力災害 ) 平成 27 年 6 月下旬全世帯 1 冊配布予定 (4) 放射線の測定 市内 30 地点の環境放射線を測定し公表 ( 平成 23 年 10 月から ) (5) 原子力防災フォーラムの開催 平成 24 年 8 月 26 日参加者 330 人 (6) みんなでやろう! 地域の防災力向上事業 防災フォーラム 平成 26 年 2 月 9 日参加者 150 人 防災懇談会意見集約集を配布 5