平成29年 住宅リフォーム税制の手引き 本編_概要

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住宅リフォームの減税制度の概要 リフォームの減税制度 一定の要件を満たすリフォームを行った場合に受けられる減税制度は 5 種類あります 各制度の概要と主な要件は以下の通りです 詳細は本編をご覧ください 減税制度の種類 1. 所得税の控除 1 投資型減税 2 ローン型減税 3 住宅ローン減税 2. 固

第 7 章 間にその者の居住の用に供したときに 一定の要件の下で そのバリアフリー改修工事等にあてるために借り入れた住宅借入金等の年末残高 (1,000 万円を限度 ) の一定割合を5 年間所得税の額から控除できます なお 52ページの増改築に係る住宅ローン控除制度との選択適用になります 1 控除期

平成 31 年度住宅関連税制改正の概要 ( 一社 ) 住宅生産団体連合会 平成 31 年 3 月 (1) 住宅ローン減税の拡充 ( 所得税 個人住民税 ) 消費税率 10% が適用される住宅取得等をして 2019 年 10 月 1 日から 2020 年 12 月 31 日までの間にその者の居住の用に

各年の住宅ローン控除額の算出 所得税から控除しきれない額は住民税からも控除 当該年分の住宅ローン控除額から当該年分の所得税額 ( 住宅ローン控除の適用がないものとした場合の所得税額 ) を控除した際に 残額がある場合については 翌年度分の個人住民税において 当該残額に相当する額が 以下の控除限度額の

内に 耐火建築物以外の建物についてはその購入の日以前 20 年以内に建築されたものであること 地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準又はこれに準ずるものに適合する一定の中古住宅 を 平成 17 年 4 月 1 日以降に取得した場合には 築年数に関係なく適用が受けられます (56ページ 一

13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

間にその者の居住の用に供したときに 一定の要件の下で そのバリアフリー改修工事等にあてるために借り入れた住宅借入金等の年末残高 (1,000 万円を限度 ) の一定割合を5 年間所得税の額から控除できます なお 53ページの増改築に係る住宅ローン控除制度との選択適用になります 1 控除期間 5 年間

2. 省エネ改修工事 耐震改修工事をした場合の所得税額の特別控除に係る工事範囲の拡充 (1) 改正の趣旨 背景 新築の長期優良住宅の認定基準制度に加え 平成 28 年 2 月 増改築による長期優良住宅の認定基準が制定された 長期優良住宅であると認定されることで 税制上様々な優遇措置を受けることができ

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契約をするとき 契約書に貼る印紙税不動産取引で取り交わす契約書は 印紙税の対象となります 具体的には 不動産の売買契約書や建物の建築請負契約書 土地賃貸借契約書 ローン借入時の金銭消費貸借契約書等がこれに当たります 印紙税の額は 契約書に記載された金額によって決定されます 原則として 収入印紙を課税

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平成29年 住宅リフォーム税制の手引き 本編 不動産取得税の特例措編

やさしい税金教室

税金のいろいろ所得税の計算の税金サラリーマン20 生活の税金株式の税金事業の税金不動産の税金贈与の税金相続の税金(2) 適用を受けるための主な要件 取得又は増改築等をした日から6か月以内に居住すること 住宅の床面積が50m 2 以上で取得又は増改築後の家屋の床面積の1/2 以上が居住用であること 中

4. 平成 27 年度税制改正の概要 (1) 住宅の取得に関わる税制 登録免許税 不動産取得税 改正項目ヘ ーシ 改正内容 所有権保存登記 所有権移転登記 所有権の信託 抵当権設定の登記の軽減措置 税率の軽減措置 宅地評価土地の課税標準の軽減措置 軽減税率の適用期限を平成 27 年 3

4 住宅購入 名称住宅購入に対する各種税金と給付金に関する支援 担当部課 概要新築または中古の住宅を取得するとかかる税金があります また 所得税控除や給付金が支払われる制度もあります 1. 不動産取得税 ( 県税 ) 土地や家屋などの不動産の取得時に 県が課税する税金です お問い合わせ先 神奈川県藤

の範囲は 築 20 年以内の非耐火建築物及び築 25 年以内の耐火建築物 ((2) については築 25 年以内の既存住宅 ) のほか 建築基準法施行令 ( 昭和二十五年政令第三百三十八号 ) 第三章及び第五章の四の規定又は地震に対する安全上耐震関係規定に準ずるものとして定める基準に適合する一定の既存

住宅の省エネエネ改修改修に伴う固定資産税固定資産税の減額制度減額制度について 平成 20 年 1 月 1 日以前に建てられた住宅 ( 賃貸住宅を除く ) について 平成 20 年 4 月 1 日から平成 32 年 3 月 31 日までの間に 一定の要件を満たす省エネ改修工事を行った場合 120 m2

平成29年 住宅リフォーム税制の手引き 本編_登録免許税の特例措置編

新しい住宅ローン減税・投資型減税のしくみ(上)

所得税関係 ( 住宅ローン控除の特例 ) の改正 ⑵ 震災税特法の制度 ( 適用期間の特例 ) の概要東日本大震災によって被害を受けたことにより 住宅ローン税額控除の適用を受けていた家屋 ( 以下 従前家屋等 といいます ) を居住の用に供することができなくなった居住者については その居住の用に供す

住宅借入金等特別控除の入力編

図表 2 住宅ローン減税の拡充 消費税率が 5% の場合 消費税率が 8% または 10% の 場合 適用期間 ~2014 年 3 月 2014 年 4 月 ~2017 年末 最大控除額 (10 年間合計 ) 200 万円 (20 万円 10 年間 ) 400 万円 (40 万円 10 年間 ) 控


住宅借入金等特別控除の入力編

住宅税制の概要 1 住宅の取得に係る税制 ( 注 ) を付した部分は 平成 22 年度税制改正により改正されたもの ( 1) 所得税 住宅ローン減税 ( 租 41) ( 国税 ) 住宅の新築 取得又は増改築等をした場合 10 年間 住宅ローン等の年末残 個人住民税 高の1.0%( 長期優良住宅につい

基本資料1-平成25年税制改正ポイント(表紙).pdf

2. 控除の適用時期 Q. 12 月に取得した自宅の所在地に 年末までに住民票を移しましたが 都合で引っ越しが翌年になってしまった場合 住宅ローン控除はいつから受けることになりますか A. 住宅ローン控除の適用を受けるためには 実際に居住を開始することが必要です したがって 住民票を移した年ではなく

相続税の節税対策としての生前贈与 相続税 贈与税はともに相手に渡る財産の金額に対して累進的な税率により税金がかかりま す そこで 相続税の税率よりも低い税率で贈与をすれば 相続税の節税になります 下の 図で相続税と贈与税税率を確認して下さい 贈与税は 相続税に比べ 基礎控除額が低く さらに税率が高く

以下本人の給与収入速報 平成 29 年度税制改正解説所得課税 ~ 配偶者控除及び配偶者特別控除の見直し 2 配偶者の給与収入が 万円超 15 万円以下の場合の改正案の控除額及び改正前後の影響について 配偶者特別控除 配偶者の給与収入 万円超 15 万円 15 万円以上 11 万円 11 万円以上 1

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月


2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

注 1 認定住宅とは 認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅をいう 注 2 平成 26 年 4 月から平成 29 年 12 月までの欄の金額は 認定住宅の対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が 8% 又は 10% である場合の金額であり それ以外の場合における借入限度額は 3,000 万円とする

平成 29 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 ) 制度名既存住宅のリフォームに係る特例措置の拡充 税目所得税 ( 国土交通省 ) 既存住宅流通 リフォーム市場の活性化に向けて 耐震性 省エネ性 耐久性に優れた良質な住宅ストックの形成を促進するため 既存住宅の耐震 省

控除の種類判定 次の表に従い 対象となる控除を判定します 区分対象となる控除該当ページ 一般住宅の新築等 A 一般住宅の新築等に係る住宅借入金等特別控除 3 ページ 認定住宅の新築等 A2 認定住宅の新築等に係る住宅借入金等特別控除 4 ページ 中古住宅の購入 A3 中古住宅の購入に係る住宅借入金等

(4) 宅地建物取引士の欠格要件について定める第十八条第一項の五号の二の次に次の号が 付け加えられました 五の三暴力団員等 ( 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第二条第六号に規 定する暴力団員又は同号に規定する暴力団員でなくなった日から五年を経過しない者 ) (5) 更新日前でも手数料を

障財源化分とする経過措置を講ずる (4) その他所要の措置を講ずる 2 消費税率の引上げ時期の変更に伴う措置 ( 国税 ) (1) 消費税の軽減税率制度の導入時期を平成 31 年 10 月 1 日とする (2) 適格請求書等保存方式が導入されるまでの間の措置について 次の措置を講ずる 1 売上げを税

事業用資産の買換え等 用資産を譲渡し あらた 中小企業 適用実積の 8 の場合の課税の特例措 に事業用資産を取得し 割以上が地方関連であ 置の延長 ( 法人税等 ) た場合 譲渡した事業用 り 中小企業の設備投資 29.4~32.3 資産の譲渡益について 等の促進による生産性 80%( 一部 75%

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#210★祝7500【H30税法対策】「登録免許税ほか」優先暗記30【宅建動画の渋谷会】佐伯竜PDF

投資型減得税E 長期優良住宅化 ローン型減J 住宅ローン減税 固定資産税制の組み合わせ 所得税投資型減税ローン型減税 J A B C D E F G H I 住宅長期優良長期優良ローン耐震バリアフリー省エネ同居対応住宅化バリアフリー省エネ同居対応住宅化減税 A 耐震 Bバリアフリー C 省エネ 税D

相続税計算 例 不動産等の評価財産の課税評価額が 4 億 8 千万円 生命保険金の受取額が 2 千万円 現金 預金等が 4 千万円 ローン等の債務及び葬式費用等が 3 千万円である場合の相続税を計算します 相続人は妻と 2 人の子供の 3 人です ( 評価額を計算するには専門知識を要します 必ず概算

PowerPoint プレゼンテーション

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の各種税制優遇を受けやすくする見直しが行われ 入居までに耐震基準に適合するという証明があれば 1 住宅ローン減税 2 住宅取得資金に関する贈与税の非課税措置 3 中古住宅に関する不動産取得税の特例措置の適用が可能となる 耐震基準に適合しない中古住宅を取得し 耐震改修工事を実施した後に入居するような場

1. 概要 所得税 贈与税 1 ー 1. 増改築等の減税制度 増改築等のリフォームを対象とした税の優遇措置 増改築等のリフォームを対象とした税の優遇措置には 次の制度があります ❶ 所得税額の控除増改築等のリフォームを対象とした所得税額の控除には 住宅ローン控除制度 があります ❷ 贈与税の非課税措

Taro-町耐震改修助成要綱 j

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所得税確定申告セミナー

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1 リフォームの減税制度所得税の控除 ( 投資型減税 ) 3. 所得税の控除 ⑴ 投資型減税リフォームのための借入金の有無にかかわらずご利用できます マンション共用部分の改修工事を行う場合は 全体工事費用のうち申請者が負担した費用の額も控除対象となります A. 耐震リフォームの投資型減税 耐震改修促

私たちの市税

1.修正申告書を作成する場合の共通の手順編

消費税率引上げを踏まえた住宅取得対策 1 住宅取得については取引価格が高額であること等から 消費税率引上げの前後における駆け込み需要及びその反動等による影響が大きいことを踏まえ 一時の税負担の増加による影響を平準化し 及び緩和するとともに 良質な住宅ストックの形成を促し響国民の豊かな住生活を確保する

左記に該当しない方 ボタンを選択した場合 ( 特定増改築等 ) 住宅借入金等特別控除 というリンクになった文字をクリックすると 住宅借入金等特別控除の入力画面が表示されます 所得 所得控除等入力 画面で ( 特定増改築等 ) 住宅借入金等特別控除 というリンクになった文字をクリックすると 3 ページ

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イ税務署へ確定申告書を提出し 所得税の住宅ローン控除の適用を受けている 退職所得 山林所得がある方 所得税の平均課税の適用を受けている方は 住宅ローン控除申告書を提出することにより控除額が大きくなる場合があります 申告書を提出される方は3 月 15 日 ( 月 ) までに申告してください 申告しなけ

この特例は居住期間が短期間でも その家屋がその人の日常の生活状況などから 生活の本拠として居住しているものであれば適用が受けられます ただし 次のような場合には 適用はありません 1 居住用財産の特例の適用を受けるためのみの目的で入居した場合 2 自己の居住用家屋の新築期間中や改築期間中だけの仮住い

事務連絡 平成 31 年 2 月 28 日 ( 一社 ) 住宅リフォーム推進協議会ご担当者様 国土交通省住宅局住宅政策課 住宅企画官付 住宅生産課 建築指導課 税制特例に係る証明書における建築士等の個人の住所欄の削除について 平素より住宅行政の推進にご協力をいただき 誠に有難うございます 先般 パブ

投資法人の資本の払戻 し直前の税務上の資本 金等の額 投資法人の資本の払戻し 直前の発行済投資口総数 投資法人の資本の払戻し総額 * 一定割合 = 投資法人の税務上の前期末純資産価額 ( 注 3) ( 小数第 3 位未満を切上げ ) ( 注 2) 譲渡収入の金額 = 資本の払戻し額 -みなし配当金額

土地の譲渡に対する課税 農地に限らず 土地を売却し 譲渡益が発生すると その譲渡益に対して所得税又は法人税などが課税される 個人 ( 所得税 ) 税額 = 譲渡所得金額 15%( ) 譲渡所得金額 = 譲渡収入金額 - ( 取得費 + 譲渡費用 ) 取得後 5 年以内に土地を売却した場合の税率は30

スライド 1

第2 質疑応答

4.住宅取得等資金の非課税の適用を受ける場合編

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土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

2 引き続き居住の用に供している場合 とされる場合本人が 転勤などのやむを得ない事情により 配偶者 扶養親族その他一定の親族と日常の起居を共にしないこととなった場合において その家屋等をこれらの親族が引き続きその居住の用に供しており やむを得ない事情が解消した後は 本人が共にその家屋に居住することに

第一住宅関係税制 1. 住宅税制の抜本的な検討 次期消費税引上げまでの期間を活用し 消費税を含めた住宅に係る多重な課税について 抜本的な検討が必要である 良質な住宅ストックの形成に向けて 住宅の取得 保有に係る既存税制と消費税のあり方について 国民にわかりやすい恒久的かつ抜本的な見直しが必要である

平成 31 年度 税制改正の概要 平成 30 年 12 月 復興庁

住宅取得等資金の贈与に係る贈与税の非課税制度の改正

相続税・贈与税の基礎と近年の改正点

必要な書類 市町村 住民票の写し 原本 居住開始年月日を記載するため 法務局 原本 登記簿に記載した内容を確認するため 請負契約書 写 売買契約書 写 ⑨ 家屋 土地等の取得価額を記載するため 住宅取得資金に係る 借入金の年末残高等証明書 原本 二面 一面⑨から転記,,, 借入金残高の確認 家屋の取

消費税率引上げ時期の変更に伴う税制上の措置

所得税の控除 ( 投資型減税 ) 3. 所得税の控除 ⑴ 投資型減税リフォームのためのローンの借入れの有無にかかわらずご利用できます マンション共用部分の改修工事を行う場合は 全体工事費用のうち申請者が負担した費用の額も控除対象となります A. 耐震リフォームの投資型減税 耐震改修促進税制 1. 現

4.住宅取得等資金の非課税の適用を受ける場合編

1 補助の対象 耐震診断の補助を受けるには 次のいずれにも該当しなければなりません (1) 木造の戸建住宅 ( 併用住宅で床面積の1/2 以上が居住用のものを含む ) で昭和 56 年 5 月 31 日以前に着工した地上 2 階建てまでのものであること (2) 所有者自らが居住していること (3)

平成18年度地方税制改正(案)について

<ライフプランニング>

Ⅰ リフォームの減税制度所得税の控除 ( 投資型減税 ) 3. 所得税の控除 ⑴ 投資型減税リフォームのためのローンの借入れの有無にかかわらずご利用できます マンション共用部分の改修工事を行う場合は 全体工事費用のうち申請者が負担した費用の額も控除対象となります A. 耐震リフォームの投資型減税 耐

公的な住宅改修制度について

1 も と しく りたい の リフォームの の の み わせ 1 リフォームの の 2 の み わせ 住宅 行 要件 満 場合 税 優遇 受 優遇 受 税 種類 次 の ~ 覧 所得税 月 日 月 日 年間 生 個人 所得 課税 税金 ( 国税 ) 要件 満 行 場合 所得税額 控除 受 住宅 所得

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(3) 年金所得者公的年金等の収入金額が400 万円以下であり かつ その公的年金等の全部が源泉徴収の対象となる場合において公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20 万円以下である場合には 確定申告の必要はありません また 上記 (2) 又は (3) に該当する方であっても 医療費控除や住宅借入金

給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

第 5 章 N

平成16年版 真島のわかる社労士

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(2) 父母 ( 祖父母 ) から子 ( 孫 ) への住宅取得等資金の贈不 父母 ( 祖父母 ) など直系尊属から その子 ( 孫 ) へ居住用の家屋の新築 取得または増改築のための金銭 ( 住宅取得等資金 ) を贈不した場合 表の通りの金額について贈不税が非課税となります また 贈不税の基礎控除

5 適用手続 ⑴ 相続時精算課税の適用を受けようとする受贈者は 贈与を受けた財産に係る贈与税の申告期間内に 相続時精算課税選択届出書 ( 贈与者ごとに作成が必要 ) を贈与税の申告書に添付して 納税地の所轄税務署長に提出する ( 相法 21の92) なお 提出された当該届出書は撤回することができない

平成28年 住宅リフォーム税制の手引き 本編

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平成 28 年 12 月 国土交通省住宅局

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スライド 1

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平成29年 住宅リフォーム税制の手引き 本編_贈与税の非課税措置編

平成26年度税制改正及び土地住宅政策に関する提言書(案)

Transcription:

目次 住宅リフォームを対象とした税の優遇措置の概要 P.004 Ⅰ. 耐震リフォーム編 P.009 Ⅱ. バリアフリーリフォーム編 P.037 Ⅲ. 省エネリフォーム編 P.081 Ⅳ. 同居対応リフォーム編 P.139 Ⅴ. 長期優良住宅化リフォーム編 P.179 Ⅵ. 住宅ローン減税編 P.225 Ⅶ. 贈与税の非課税措置編 P.247 Ⅷ. 登録免許税の特例措置編 P.265 Ⅸ. 不動産取得税の特例措置編 P.279 この税制の手引きは 本編 証明書記載例 告示編 通達編の三部作で構成されています 証明書は告示編に記載されています 本手引きの内容に関する訂正事項や 関係法令等の改正に伴う内容の変更については 当協議会のホームページに掲載します http://www.j-reform.com/zeisei/index.html よりよい住宅リフォームを促進するために リフォームを行った消費者等を対象とした税の優遇措置が設けられています これらは主に住宅の性能が向上するリフォームなどを行った場合に所定の申告手続きをすることで 税金が軽減される制度です 税の優遇措置の適用を受けるためには 要件を満たしていることを証明することが必要となりますが 一般的には建築士事務所登録をしている事務所に所属する建築士が 適用の対象となる工事や住宅等であることを確認して工事完了後に所定の証明書を発行する仕組みとなっています したがって建築士の方々には リフォームの設計 施工のノウハウのみならず本手引きでリフォームに係る税の優遇措置について理解を深めていただき リフォームを行う消費者に対して制度を活用したリフォームのアドバイスや 証明書の発行業務に役立てていただければ幸いです 一般社団法人住宅リフォーム推進協議会 003

住宅リフォームを対象とした税の優遇措置の概要 A. 住宅リフォームを対象とした税の優遇措置とは 住宅リフォームを行う消費者が一定の要件を満たす場合に受けることができる税の優遇措置があります 税の控除額や軽減額などの算出方法については 制度の種類やリフォームの内容により異なります また 各制度には工事 住宅及び居住者などに係る要件があり それらを満たす場合でないと優遇措置の適用を受けることができませんので それぞれの制度を正しく理解することが必要となります ❶ 所得税額の控除 所得税は 1 月 1 日から 12 月 31 日までの 1 年間に生じた個人の所得に課税される国税です 所得税額の控除とは 一定のリフォームに係る工事費用等の額に応じて所得税額を控除する制度であり 控除期間や控除額などが異なる 3つの制度があります 所得税額控除の適用を受ける場合は 工事完了後の確定申告で要件を満たす工事を行ったことを申告することが必要となります 概要控除対象期間控除額リフォームローン要件要件 投資型減税 1 年分工事費等の 10% ローンの有無によらない ローン型減税 5 年分 性能向上リフォーム の 2% 及び毎年の年末リフォームローン残高の 1% 5 年以上の償還期間 住宅ローン減税 10 年分 毎年の年末リフォームローン残高の 1% 10 年以上の償還期間 ここでは バリアフリー 省エネ 同居対応 長期優良住宅化リフォームをいいます ❷ 固定資産税の減額措置 固定資産税は 保有する土地や建物などの固定資産について 1 月 1 日時点の評価額に応じて課税される地方税です 固定資産税の減額措置とは 要件を満たすリフォームを行った場合に リフォームに要した費用の額によらず一定の割合で家屋の固定資産税が軽減される制度です 固定資産税の減額措置の適用を受ける場合は 工事完了後 3ヶ月以内に市区町村へ要件を満たすリフォームを行ったことを申告することが必要となります 概要減額対象期間軽減額要件 固定資産税の減額措置 1 年度分 家屋の固定資産税の 1/ 2 又は 1/ 3 ただし 住宅が通行障害既存耐震不適格建築物に該当する場合は 2 年度分 004

投資型減税ローン型減税住宅ローン減税リフォームの種❸ 贈与税の非課税措置 贈与税とは個人が受けた現金などの贈与に応じて課税される国税です 贈与税の非課税措置とは リフォームを行うために父母や祖父母から資金 ( 住宅取得等資金 ) の贈与を受けた場合に 贈与の一定額までが非課税 ( 相続税も課税されていない ) となる制度です 贈与税の非課税措置の適用を受ける場合は リフォームを行った翌年の贈与税の申告期間に 要件を満たす工事を行ったことを税務署へ申告することが必要となります 概要非課税対象期間要件 贈与税の非課税措置 1 年分 ❹ 登録免許税の特例措置登録免許税とは 国による登記等に課税される国税です 個人が宅地建物取引業者により一定の質の向 上を図るための特定の増改築等が行われた既存住宅を取得した場合に 所有権移転登記に係る登録免許税の税率を一般住宅特例より軽減 (0.1%( 一般住宅特例 0.3% 本則 2%)) を受けることができる制度です ❺ 不動産取得税の特例措置不動産取得税とは 不動産を取得した人に その不動産の所在する都道府県が課す地方税です その特 例措置とは 宅地建物取引業者が既存住宅を取得し 住宅性能の一定の向上を図るための改修工事を行った後 住宅を個人の自己居住用住宅として譲渡する場合 宅地建物取引業者に課される不動産取得税の軽減を受けることができる制度です 税の優遇措置の対象となるリフォームの内容について リフォームの種類と適用可能な制度については次のようになります 所得税額の控除と家屋の固定資産税の減額措置 及び贈与税の非課税措置は併用して適用を受けることが可能です リフォームの種類と適用可能な制度 所得税額の控除 1 年控除 5 年控除 10 年控除 固定資産税の減額措置 ( 家屋 ) 贈与税の非課税措置 登録免許税の軽減 不動産取得税の特例措置 類5 長期優良住宅化 *3 *3 *3 *3 1 耐震 *1 2バリアフリー 3 省エネ 4 同居対応 *2 - *2 *2 *2 6 増改築等 (1~4 を除く ) - *1 - *1 一定のバリアフリー 省エネ 同居対応リフォームまたは長期優良住宅化リフォームと併せて行う場合に限ります *2 1 号工事 3 号工事に該当する場合に限ります *3 1 号工事 3 号工事 4 号工事 6 号工事に該当する場合に限ります 補助金等の交付を受けるリフォームにおいても税の優遇措置の適用は可能です 005

住宅リフォームを対象とした税の優遇措置の概要 B. 制度の併用について 耐震改修 バリアフリー改修 省エネ改修又は同居対応改修などを組み合わせて行ったリフォームの場合は 制度を併用して適用を受けることができる場合があります 各制度の併用の可否は以下の表のとおりです ❶ 所得税額の控除の投資型減税のみを適用する場合 ( 自己資金でリフォームを行う場合又は借入金によりリフォームを行う場合 ) 1 年控除 所得税額の控除 投資型減税 リフォームの種類 耐震 バリアフリー 省エネ 同居対応 長期優良住宅化 1 年控除 投資型減税 耐震 - バリアフリー 省エネ - 同居対応 長期優良住宅化 - - 長期優良住宅化の投資型は 一定の耐震または一定の省エネと併せて工事を行い 増改築による長期優良住宅の認定を受ける必要があります ❷ 所得税額の控除のローン型減税又は住宅ローン減税のいずれかを適用する場合 (5 年又は 10 年以上の借入金によりリフォームを行う場合 ) 1 年控除 5 年控除 10 年控除 所得税額の控除 耐震 バリアフリー 投資型減税ローン型減税住宅ローン減税 省エネ 同居対応 長期優良住宅化 バリア省エネフリー 同居対応 長期優良住宅化 増改築等 5 年控除 10 年控除 ローン型減税 住宅ローン減税 バリアフリー 省エネ - 同居対応 長期優良住宅化 - 増改築等 長期優良住宅化のローン型は 一定の省エネローン型と併せて工事を行い 増改築による長期優良住宅の認定を受ける必要があります ❸ 固定資産税の減額措置 固定資産税の減額措置 耐震の特例 バリアフリーの特例 省エネの特例 長期優良住宅化の特例 耐震の特例 バリアフリーの特例 省エネの特例 固定資産税の減額措置のバリアフリーの特例又は省エネの特例を適用する場合は 耐震改修の特例を同一年に適用することができませんので どちらかの特例を選択する必要があります 長期優良住宅化の特例 長期優良住宅化の特例は一定の耐震または省エネを行い 増改築による長期優良住宅の認定を受ける必要があります 006

❹ 制度の併用例 併用例居住年最大控除額 所得税 ( 投資型 ) 耐震 + バリアフリー + 省エネ + 同居対応 (25 万円 ) (20 万円 ) (25 万円 ) (25 万円 ) 所得税 ( ローン型 ) バリアフリー + 省エネ + 同居対応 平成 26 年 4 月 平成 33 年 12 月 95 万円 (105 万円 ) *1 1 年分 平成 26 年 4 月 平成 33 年 12 月総額 62.5 万円 5 年分 固定資産税バリアフリー + 省エネ (1/3) (1/3) *1 カッコ内の金額は 太陽光発電を設置する場合 ❺ 長期優良住宅化リフォームの併用例 平成 25 年 1 月 平成 30 年 3 月減額割合 2/3 1 年度分 併用例居住年最大控除額 所得税 ( 投資型 ) *1 震または省エネ + 耐久性向上改修 平成 29 年 4 月 平成 33 年 3 月 31 日 25 万円 1 年分 耐 (25 万円 ) (25 万円 ) 所得税 ( 投資型 ) *1 平成 29 年 4 月 平成 33 年 3 月 31 日 50 万円 1 年分耐震 + 省エネ + 耐久性向上改修 所得税 ( ローン型 ) *1 平成 29 年 4 月 平成 33 年 3 月 31 日 62.5 万円 5 年分省エネ + 耐久性向上改修 固定資産税耐震または省エネ + 増改築による長期優良認定 *2 平成 29 年 4 月 平成 30 年 3 月 31 日減額割合 2/3 1 年度分 *1 増改築による長期優良住宅の認定を受けた場合に限る *2 特に重要な避難路として自治体が指定する道路の沿道にある住宅の耐震改修を行い 増改築による長期優良住宅の認定を受けた場合 工事完了翌年度分が 2/3 よく翌年度分が 1/2 軽減となる 併用例 所得税の控除は固定資産税の減額と併用することができます 自己資金又は借入金によりバリアフリー改修と省エネ改修を併せて行った場合 所得税額の控除 バリアフリー 投資型減税 + 省エネ 投資型減税 固定資産税の減額措置 バリアフリーの特例 + 省エネの特例 5 年以上の借入金により耐震改修とバリアフリー改修を併せて行った場合所得税額の控除 ( 次の2つのいずれか ) 1 耐震 投資型減税 + バリアフリー 投資型減税 2 耐震 投資型減税 + バリアフリー ローン型減税 固定資産税の減額措置 ( 同じ年での申告は次の2つのいずれか ) 1 耐震の特例のみ 2バリアフリーの特例のみ 10 年以上の借入金により耐震改修 バリアフリー改修 省エネ改修及び同居対応改修を併せ行った場合所得税額の控除 ( 次の3つのいずれか ) 1 耐震 投資型減税 + バリアフリー 投資型減税 + 省エネ 投資型減税 + 同居対応 投資型減税 2 耐震 投資型減税 + バリアフリー ローン型減税 + 省エネ ローン型減税 + 同居対応 ローン型減税 3 耐震 投資型減税 + 住宅ローン減税 固定資産税の減額措置 ( 同じ年での併用は次の2つのいずれか ) 1 耐震の特例のみ 2バリアフリーの特例 + 省エネの特例 007

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