消費税 5% 引上げによる社会保障制度の安定財源確保 消費税率 ( 国 地方 ) を 2014 年 4 月より 8% へ 2017 年 4 月より 10% へ段階的に引上げ 消費税収の使い途は 国分については これまで高齢者 3 経費 ( 基礎年金 老人医療 介護 ) となっていたが 今回 社会保障

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( 参考 ) 平成 29 年度予算編成にあたっての財務大臣 厚生労働大臣の合意事項 ( 平成 29 年 12 月 19 日大臣折衝事項の別紙 ) < 医療制度改革 > 別紙 (1) 高額療養費制度の見直し 1 現役並み所得者 - 外来上限特例の上限額を 44,400 円から 57,600 円に引き上

( 注 2) 上記の社会保障の充実に係る消費税増収分 (1.35 兆円 ) と社会保障改革プログラム法等に基づく重点化 効率化による財政効果 ( 0.49 兆円 ) を活用し 社会保障の充実 (1.84 兆円 ) の財源を確保 ( 注 3) 満年度の計数は 軽減税率導入による減収分についての財源確保

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< 現行 > 対象者医療区分 Ⅰ(Ⅱ Ⅲ 以外の者 ) 1 * 医療の必要性の低い者医療区分 Ⅱ Ⅲ 1 2 * 医療の必要性の高い者 ( 指定難病患者を除く ) 3 指定難病患者 2 生活療養標準負担額のうちにかかる部分 1 日につき32 1 日につき 1 日につき < 見直し後 > 対象者医療区

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2 社会保障 2.1 社会保障 2.2 医療保険 2.3 年金保険 2.4 介護保険 2.5 労災保険 2.6 雇用保険 介護保険は社会保険を構成する 1 つです 介護保険制度の仕組みや給付について説明していきます 介護保険制度 介護保険制度は 高齢者の介護を社会全体で支えるための制度

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4 各保険等を所管する行政庁 医療保険と介護保険を所管する行政機関は 厚生労働省 ( 中国四国厚生局岡山事務所 ) 及び県 ( 長寿社会課 ) ですが それぞれの所管は次のとおりとなっています 被用者保険厚生労働省 ( 中国四国厚生局岡山事務所 ) 岡山市北区下石井 岡

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資料 1-1 平成 28 年度における社会保障の充実 厚生労働省政策統括官 ( 社会保障担当 ) 平成 28 年 4 月 21 日

消費税 5% 引上げによる社会保障制度の安定財源確保 消費税率 ( 国 地方 ) を 2014 年 4 月より 8% へ 2017 年 4 月より 10% へ段階的に引上げ 消費税収の使い途は 国分については これまで高齢者 3 経費 ( 基礎年金 老人医療 介護 ) となっていたが 今回 社会保障 4 経費 ( 年金 医療 介護 子育て ) に拡大 消費税収は 全て国民に還元し 官の肥大化には使わない 1% 程度 4% 程度 社会保障の充実 社会保障の安定化 基礎年金国庫負担割合 1/2 の恒久化 +2.8 兆円程度 +11.2 兆円程度 3.2 兆円程度 後代への負担のつけ回しの軽減 7.3 兆円程度 高齢化等に伴う自然増を含む安定財源が確保できていない既存の社会保障費 消費税率引上げに伴う社会保障 4 経費の増 診療報酬 介護報酬 子育て支援等 0.8 兆円程度についての物価上昇に伴う増 子ども 子育て支援の充実 0.7 兆円程度 子ども 子育て支援新制度の実施による 幼児教育 保育と地域の子ども 子育て支援の総合的推進 充実 待機児童解消加速化プラン の実施など 医療 介護の充実 1.5 兆円程度 病床の機能分化 連携 在宅医療の推進等 地域包括ケアシステムの構築 医療保険制度の財政基盤の安定化 保険料に係る国民の負担に関する公平の確保 難病 小児慢性特定疾病に係る公平かつ安定的な制度の確立など 年金制度の改善 0.6 兆円程度 低所得高齢者 障害者等への福祉的給付 受給資格期間の短縮など ( 注 ) 税制抜本改革法に沿って消費税率が平成 29 年 4 月に 10% に引き上げられ 増収分が平成 30 年度に満年度化した場合 5% 引き上げ分の 14.0 兆円程度のうち 1% 程度の 2.8 兆円程度が充実に充てられる 1

社会保障の 充実 の全体像 消費税引上げによる増収分は 全て社会保障の充実 安定化に向けることとなっており 基礎年金国庫負担割合の1/2への恒久的引上げ等 * による社会保障の安定化のほか 以下の社会保障の充実を予定している *2018 年度時点では 3.2 兆円程度の見込み ども 子育て医療 介護年 現行制度の改善子金 子ども 子育て支援の充実 ( 待機児童の解消などの量的拡充と質の向上 ) 子ども 子育て支援新制度の実施による 幼児教育 保育と地域の子ども 子育て支援の総合的推進 充実 待機児童解消加速化プラン の実施 社会的養護の充実 医療 介護サービスの提供体制改革 1 病床の機能分化 連携 在宅医療の推進等 病床の機能分化と連携を進め 発症から入院 回復期 ( リハビリ ) 退院までの流れをスムーズにしていくことで 早期の在宅 社会復帰を可能にする 在宅医療 介護を推進し 地域での生活の継続を支える 医師 看護師等の医療従事者を確保する ( 新たな基金の創設 診療報酬に係る適切な対応の在り方の検討 必要な措置 ) 2 地域包括ケアシステムの構築介護が必要になっても住み慣れた地域で暮らせるよう 介護 医療 予防 生活支援 住まいが一体的に提供される地域包括ケアシステムを構築するため 以下の取組を行う ⅰ) 医療と介護の連携 ⅱ) 生活支援 介護予防の基盤整備 ⅲ) 認知症施策 ⅳ) 地域の実情に応じた要支援者への支援の見直し ⅴ) マンパワーの確保等など 難病 小児慢性特定疾患に係る公平かつ安定的な制度の確立 医療 介護保険制度の改革 1 医療保険制度の財政基盤の安定化 低所得者が多く加入する国民健康保険への財政支援の拡充 ( 国民健康保険の保険者 運営等の在り方に関する改革の前提として行われる財政支援の拡充を含む ) 協会けんぽに対する国庫補助 2 保険料に係る国民の負担に関する公平の確保 国民健康保険等の低所得者保険料軽減措置の拡充 後期高齢者支援金の全面総報酬割の導入 3 保険給付の対象となる療養の範囲の適正化等 低所得者に配慮しつつ行う高額療養費の見直し 医療提供施設相互間の機能の分担や在宅療養との公平の観点からの外来 入院に関する給付の見直し 4 介護給付の重点化 効率化 一定以上の所得を有する者の利用者負担の見直し 5 介護保険の一号保険料の低所得者軽減強化など 低所得高齢者 障害者等への福祉的給付 受給資格期間の短縮 遺族年金の父子家庭への拡大 など 0.7 兆円程度 1.5 兆円程度 充実と重点化 効率化を併せて実施 0.6 兆円程度 ( 注 ) 上記の表は 消費税増収分を活用した社会保障の充実について 公費に影響のあるものについて整理したものである 所要額 ( 公費 ) 合計 = 2.8 兆円程度 2

平成 28 年度の社会保障の充実 安定化について 消費税率引上げによる増収分は 全て社会保障の充実 安定化に向ける 社会保障の安定財源確保と財政健全化の同時達成を目指す観点から 平成 28 年度の増収額 8.2 兆円については 1 まず基礎年金国庫負担割合 2 分の 1 に 3.1 兆円を向け 2 残額を満年度時の 社会保障の充実 及び 消費税率引上げに伴う社会保障 4 経費の増 と 後代への負担のつけ回しの軽減 の比率 ( 概ね 1:2) で按分した額をそれぞれに向ける 28 年度消費税増収分の内訳 基礎年金国庫負担割合 2 分の 1 ( 平成 24 年度 25 年度の基礎年金国庫負担割合 2 分の 1 の差額に係る費用を含む ) 社会保障の充実 子ども 子育て支援の充実 医療 介護の充実 年金制度の改善 消費税率引上げに伴う社会保障 4 経費の増 診療報酬 介護報酬 年金 子育て支援等についての物価上昇に伴う増 後代への負担のつけ回しの軽減 高齢化等に伴う自然増を含む安定財源が確保できていない既存の社会保障費 増収額計 :8.2 兆円 3.1 兆円 1.35 兆円 0.37 兆円 3.4 兆円 ( 参考 ) 算定方法のイメージ 後代への負担のつけ回しの軽減消費税率引上げに伴う社会保障 4 経費の増社会保障の充実 14 兆円 基礎年金国庫負担割合 1/2 8.2 兆円 7.3 兆円 3.4 兆円 0.37 兆円 :1.35 兆円 1 3.1 兆円 28 年度 2 0.8 兆円 2.8 兆円 3.2 兆円 満年度 概ね 2 1 ( 消費税率 5% 引上げ時 ) :( 注 1) 金額は公費 ( 国及び地方の合計額 ) である ( 注 2) 上記の社会保障の充実に係る消費税増収分 (1.35 兆円 ) と社会保障改革プログラム法等に基づく重点化 効率化による財政効果 ( 0.29 兆円 ) を活用し 社会保障の充実 (1.53 兆円 ) と税制抜本改革法に基づく低所得者に対する逆進性対策である 簡素な給付措置 ( 臨時福祉給付金 ) 等 (0.11 兆円 ) の財源をあわせて一体的に確保 3

事項事業内容 子ども 子育て支援 医療 介護 医療 介護サービスの提供体制改革 平成 28 年度における 社会保障の充実 ( 概要 ) 平成 28 年度予算額 国分 地方分 ( 単位 : 億円 ) ( 参考 ) 平成 27 年度予算額 子ども 子育て支援新制度の実施 5,593 2,519 3,074 4,844 社会的養護の充実 345 173 173 283 育児休業中の経済的支援の強化 67 56 11 62 病床の機能分化 連携 在宅医療の推進等 地域医療介護総合確保基金 ( 医療分 ) 診療報酬改定における消費税財源等の活用分地域包括ケアシステムの構築 地域医療介護総合確保基金 ( 介護分 ) 平成 27 年度介護報酬改定における消費税財源の活用分 ( 介護職員の処遇改善等 ) 在宅医療 介護連携 認知症施策の推進など地域支援事業の充実 国民健康保険等の低所得者保険料軽減措置の拡充 612 0 612 612 国民健康保険への財政支援の拡充等 2,244 1,412 832 1,864 医療 介護保険制度被用者保険の拠出金に対する支援 210 210 0 109 の改革高額療養費制度の見直し 248 217 31 248 介護保険の1 号保険料の低所得者軽減強化 218 109 109 221 難病 小児慢性特定難病 小児慢性特定疾病に係る公平かつ安定的な制度の疾病への対応確立等 2,089 1,044 1,044 2,048 年金 遺族基礎年金の父子家庭への対象拡大 32 32 0 20 合計 15,295 7,955 7,340 13,620 ( 注 1) 金額は公費 ( 国及び地方の合計額 ) 計数は 四捨五入の関係により 端数において合計と合致しないものがある ( 注 2) 消費税増収分 (1.35 兆円 ) と社会保障改革プログラム法等に基づく重点化 効率化による財政効果 ( 0.29 兆円 ) を活用し 上記の社会保障の充実 (1.53 兆円 ) と税制抜本改革法に基づく低所得者に対する逆進性対策である 簡素な給付措置 ( 臨時福祉給付金 ) 等 (0.11 兆円 ) の財源をあわせて一体的に確保 ( 注 3) 子ども 子育て支援新制度の実施 の国分については全額内閣府に計上 ( 注 4) 育児休業中の経済的支援の強化 の国分のうち 雇用保険の適用分 (55 億円 ) は厚生労働省 国共済組合の適用分 (1 億円 ) は各省庁に計上 ( 注 1) 904 422 724 1,196 390 ( 注 3) ( 注 4) 602 298 483 604 195 301 124 241 592 195 904 392 724 1,051 236 4

社会保障 税一体改革による社会保障の充実に係る実施スケジュールについて 消費税率の 10% への引上げを平成 29 年 4 月から実施することを踏まえ 社会保障の充実を 基本方針 ( 平成 26 年 12 月 24 日閣議決定 ) に沿って着実に推進 平成 26 年度平成 27 年度平成 28 年度平成 29 年度平成 30 年度 消費税 8% への引上げ 10% への引上げ 子ども 子育て支援 育児休業中の経済的支援の強化 予定通り 27 年 4 月から実施 子ども 子育て支援新制度 診療報酬改定 介護報酬改定 診療報酬改定 診療報酬改定 介護報酬改定 ( 医療分 ) 地域医療介護総合確保基金 ( 介護分 ) 医療 介護 国保等の低所得者保険料軽減措置の拡充 国保への財政支援の拡充 高額療養費の見直し 地域支援事業の充実 一部実施 介護保険 1 号保険料の低所得者軽減強化 後期高齢者の保険料軽減特例の見直し 完全実施 難病 小児慢性特定疾病に係る公平かつ安定的な制度の確立等 年金 消費税率引上げ延期を踏まえ 29 年 4 月から実施 年金生活者支援給付金 受給資格期間の短縮 平成 31 年中に財政検証 遺族基礎年金の父子家庭への拡大 基本方針 ( 平成 26 年 12 月 24 日閣議決定 ) 抜粋消費税率 10% の実現は平成 29 年 4 月となるが 子育て支援 医療 介護など社会保障の充実については 可能な限り 予定通り実施する 誰もが安心できる持続可能な社会保障制度の確立を目指し 引き続き その改革に取り組む 5

社会保障 税一体改革による社会保障制度改革の取組状況と今後の進め方について 平成 27 年 3 月 主な実施事項 医療保険制度改革関連法案の提出 ( 平成 27 年 3 月 ) 法案成立後 同法に基づき各種改革を順次実施 平成 27 年度平成 28 年度平成 29 年度平成 30 年度 子ども 子育て支援新制度の施行 ( 平成 27 年 4 月 ~) 待機児童解消等の量的拡充や保育士の処遇改善等の質の改善を実施 医療介護総合確保推進法の一部施行 都道府県において 地域医療構想を策定し 医療機能の分化と連携を適切に推進 ( 平成 27 年 4 月 ~) 地域包括ケアシステムの構築に向けた地域支援事業の充実 ( 平成 27 年 4 月 ~) 低所得者への介護保険の一号保険料軽減を強化 ( 平成 27 年 4 月より一部実施 消費税率の引上げに合わせて完全実施 ) 一定以上の所得のある介護サービスの利用者について自己負担を 1 割から 2 割へ引上げ等 ( 平成 27 年 8 月 ~) 被用者年金一元化法の施行 ( 平成 27 年 10 月 ~) 厚生年金と共済年金の一元化 年金制度改革法案の提出 ( 平成 28 年 3 月 ) 被用者保険の適用拡大の促進 産前産後期間中の国民年金保険料の免除 年金額改定ルールの見直し GPIF 改革 日本年金機構の国庫納付規定の整備 年金関連法の一部施行 ( 平成 28 年 10 月 ~) 短時間労働者に対する厚生年金 健康保険の適用拡大 (501 人以上の企業対象 ) 年金関連法の一部施行 ( 消費税率の引上げに合わせて実施 ) 年金を受給している低所得の高齢者 障害者に対して月額 5000 円の福祉的給付等を支給 老齢基礎年金の受給資格期間を 25 年から 10 年に短縮 国民健康保険の財政運営責任等を都道府県に移行し 制度を安定化 ( 平成 30 年 4 月 ~ 医療保険制度改革関連法案関係 ) 医療計画 介護保険事業 ( 支援 ) 計画 医療費適正化計画の同時策定 実施 ( 平成 30 年 4 月 ~) 6