ジャンルの音楽やそのしくみに関心を持つこと, そして, 音楽を形づくっている要素である リズム 旋律 構成 の理解を深める学習を目指したい (3) 学びの自覚化について本校音楽科では, 感性を豊かにし, 主体的に表現 鑑賞する生徒の育成 を研究主題としている 音楽科の目標に示されている 音楽に対する

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< 実用例 >2 3 年下 年間授業時数 35 時間 ユッニット A 題材名 教材 参考教材 オリエンテーションまたは < 追加教材 > オリエンテーション : ガイダンス及び 2 年生の復習校歌他 歌詞の内容や曲想の変化を味わって 花 p.4 荒城の月 p.14 荒城の月 ( 山田耕筰補作編曲 )

少ない生徒たちに, 本題材を通して, 尺八の音色に親しみ, 様々な奏法による音色の変化を感じ取り, 尺八の魅力を味わわせたい 一方, 尺八の表現活動においては, 塩ビ尺八 を使用し, 実際に尺八の音出しの難しさを体験させ, 練習を重ね音が出た時の喜びと, 夕焼け小焼け 等の簡単な旋律が吹けるようにな

(Microsoft Word - \211\271\212y\211\310\201i\340_\226{\224\362\222\271\202Q\201j.docx)

4 題材の目標 (1) 歌詞の内容や曲想に関心をもち 音楽表現を工夫して歌う学習に主体的に取り組む ( 音楽への関心 意欲 態度 ) (2) 声部の役割や全体の響きを感じ取って音楽表現を工夫し どのように合わせて歌うかについて思いや意図をもっている ( 音楽表現の創意工夫 ) (3) 歌詞の内容や曲

5 年 p. 16~19 題材名 ( 扱い時数 扱い月のめやす ) 題材のねらい 題材の評価規準例 アンサンブルのみりょく (7 時間扱い 6~7 月 ) 声の種類を知り, 様々な形態による合唱の響きの特徴を感じ取って聴く 歌詞の内容や曲想を生かした表現を工夫して, 合唱を楽しむ 楽器の音色をとらえ

3 研究課題と研究の手だて (1) 研究課題 音楽から感じ取ったことや表現したい思いを伝え合う活動の充実 研究主題 児童一人ひとりが生き生きと学ぶ授業の創造 ~ 主体的な言語活動の工夫 ~に基づき 児童一人ひとりが楽曲を聴いて 感じ取ったことや表現したい思いを伝え合うことにより 音楽に対する自分の思

4 分の3 拍子 ) ア(123) 終わりの部分 ( コーダ ) という三部形式である アの3つの旋律は, ホルンが中心となって奏でられており, 全体的に華やかな印象である また, イでは, 弦楽器が中心となって, 主な旋律が繰り返し演奏されており, 繰り返されながら楽器が増えていくことで, 重厚で

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第1学年2組 音楽科学習指導案

< 児童のアンケートより > 音楽の学習について 好きな領域 鑑賞器楽歌唱 好きな領域 (3) 指導観本題材の流れのように 楽曲に出会う 楽曲を理解する 自分なりに感じる めあてに向かって鑑賞 表現するという一連の活動は 自分の思いと友達の感じ方や思いを共感したり 比較したりすること

H26関ブロ美術プレ大会学習指導案(完成版)

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3 題材の目標 (1) 拍子やリズムの特徴を感じ取りながら 拍を感じて歌ったりリズム唱したりして 拍やリズムについて理解する 知識及び技能 (2) なかなかほい でリズムを感じて歌い遊ぶことを通して 音楽の構造を理解し 反復や変化などの音楽の仕組みを生かして まとまりのあるリズムをつくる 思考力 判

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

(3) 指導について 本校生徒の鑑賞の学習における意欲は, 表現活動と比較すると低く, 鑑賞の授業を充実させることは, 以前から大きな課題であった 楽曲において感受した曲想が, 音楽を形づくっている要素のどの部分の働きによるものかなどを具体的に知覚 感受することが十分でないために, 学習した内容が具

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7 題材の評価規準ア音楽への関心 意欲 態度 イ音楽的な感受や表現の工夫 ウ表現の技能 エ鑑賞の能力 題 材 の 評 価 規 準 日本の伝統的な音楽や和楽器に興味 関心をもち, 聴いたり表現したりする学習に, 主体的に取り組もうとしている 日本の旋律の特徴や歌詞の情景を感じとり, それらを生かした表

第2学年音楽科学習指導案

第 1 学年音楽科 1 音楽を学ぶ意義 目的 何のために学ぶのか 表現及び鑑賞の幅広い活動を通して, 音楽を愛好するとともに, 音楽活動の基礎的な能力を伸ばし, 音楽文化についての理解を深め, 広く音楽に親しむ 2 学習到達目標 この 1 年間を通して どのような力をつけていくのか 音楽活動の楽しさ

Taro-s10音楽 「浜辺の歌 音楽

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音楽科学習指導案題材名 いろいろな音色を感じ取ろう 学年 : 第 4 学年 13 名 ( 男子 8 名 女子 5 名 ) 日時 : 平成 26 年 10 月 15 日 ( 水 ) 第 5 校時指導者 : 安芸高田市立根野小学校大野裕子 1 題材について 題材の目標 いろいろな音の特徴や音色の違いを感

< 自己と 事象 とのつながり> 題材との出会いの場面において, やってみたいという思いや, どのようになっているのかなどの知的欲求を刺激するように, 実際の小物や写真などを提示し, 自分の生活を豊かにする楽しい小物について具体的なイメージを完成予想図として描き表していく そうすることで, 事象 (

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本時では, 鑑賞する際に着目する [ 共通事項 ] を4つ示し, 強弱 を必ず手がかりとすることに加え, 音色 リズム 旋律 のいずれかを生徒自らが選択し着目することとした そうすることで, 個々の生徒のレベルに応じた学習となり, 努力を要する 状況と判断した生徒にも無理のない学習活動となると考える

Microsoft Word - 平成28年度 第2回模範授業指導案(金田 指導案)

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7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

(3) 本題材における指導本題材は 音を出す素材を発見したり音の出し方を工夫したりする自由な音づくりから 自分たちの思いや意図に合った音づくりや音の組合わせを工夫していく さらに 音の特徴や音色の違いを感じ取って 想像豊かに聴いたり表現したりすることができるようにすることをねらいとしている 音楽を構

3 題材の目標と言語活動について (1) 題材の目標 1 ブルタバ の音楽を形作っている旋律 音色 強弱 速度等を知覚し それらの働きが生み出す特質や雰囲気を感受しながら 曲の誕生した背景となる歴史と関連づけて 作曲者の思いを感じながら聴くことができる [ 鑑賞の能力 ] (2) 本校における音楽科

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<ICTの活用 > 第 3 時でデジタルカメラを使い子ども達の制作途中の作品を撮影し, 大型テレビを活用して提示する 道具の使い方の工夫を分かりやすく示したり, 作品の面白さを紹介したりすることで 自分の作品にも取り入れてみたい という活動への意欲付けになると考える 2 題材の目標 粘土を切ったりけ

英語科学習指導案 京都教育大学附属桃山中学校 指導者 : 津田優子 1. 指導日時平成 30 年 2 月 2 日 ( 金 ) 公開授業 Ⅱ(10:45~11:35) 2. 指導学級 ( 場所 ) 第 2 学年 3 組 ( 男子 20 名女子 17 名計 37 名 ) 3. 場所京都教育大学附属桃山中

し, 音楽の味わいをより一層深めていけるようにする このような活動を通して, 音楽のよさや美しさを味わって聴く力が身につくと考える 4 教材オペラ アイーダ から第 1 幕第 1 場 可愛い娘よこちらへ, 勝ちて帰れ! ジュゼッペ ヴェルディ作曲 5 題材の評価規準 ア音楽への関心 意欲 態度エ鑑賞

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○ ○ 科 学 習 指 導 案

実践 報告書テンプレート

3 題材の目標 記号は本校の資質 能力表による (1) 拍の流れにのって歌ったり, リズム表現をしたり, リズムをつくったりする学習に進んで取り組もうとする a-3 (2) リズムの反復や, 問いと答えが生み出すおもしろさを感じ取りながら, 自分の思いを表すリズムを工夫してつくることができる A-3

Microsoft Word - 小学校第6学年国語科「鳥獣戯画を読む」

歌詞の表す様子や気持ちを想像して, 歌い方を工夫することができるようにする 本題材で位置付ける 共通事項 共通事項 本題材における学習内容 ( ア ) 曲の構成鑑賞曲 人形のゆめとめざめ から感じる場面や様子の変化は, 曲の構成や拍子の変化によることを知る 強弱速度歌唱曲 海とおひさま の歌詞は,

Taro-6学習指導案(事例①小学校

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Taro-平成21年度 音楽科 第3学

○年○組 □□科学習指導略案

ICTを軸にした小中連携

3 題材の目標 歌詞と旋律が一体となって生み出す曲想を味わいながら聴いたり 思いや意図をもって歌ったりする 4 教材 思い出のメロディー ( 歌唱 ) 深田じゅんこ作詞 / 橋本祥路作曲 花 ( 鑑賞 ) 武島羽衣作詞 / 滝廉太郎作曲 箱根八里 ( 鑑賞 ) 鳥居枕作詞 / 滝廉太郎作曲 ふるさと

(2) 授業との関連 共通事項 の各項目の中から音色 リズム 旋律 強弱を中心に, それらの働きが生み出す特質や雰囲気を感受しながら場面を想像する学習をする 自の思い浮かべた場面は音楽のどのようなところから想像したのかを言葉で説明したり友達の考えと比較したりしながら, よさや美しさを味わう学習によっ

Microsoft PowerPoint - H28小学校音楽 [互換モード]

主語と述語に気を付けながら場面に合ったことばを使おう 学年 小学校 2 年生 教科 ( 授業内容 ) 国語 ( 主語と述語 ) 情報提供者 品川区立台場小学校 学習活動の分類 B. 学習指導要領に例示されてはいないが 学習指導要領に示される各教科 等の内容を指導する中で実施するもの 教材タイプ ビジ

評価規準の作成,評価方法等の工夫改善のための参考資料|国立教育政策研究所 National Institute for Educational Policy Research

単元の目標 カレーライスを作ることに興味 関心をもち, 進んで活動する カレーライスの作り方を調べ, 作り方, 材料, 用具を発表することができる カレーライス作りの活動を通して, 食材を知ったり, 道具を使う仕事にふれたりして, 生活経験を豊かにする 人との関わりを通してコミュニケーション能力を身

4. 題材の評価規準 題材の評価規準 については, B 日常の食事と調理の基礎 (2),(3), D 身近な消費生活 と環境 (1) の 評価規準に盛り込むべき事項 及び 評価規準の設定例 を参考に設定して いる 家庭生活への関心 意欲 態度 お弁当作りに関心をもち, おか 生活を創意工夫する能力

無理なく演奏の技術が身に付くような進度を心掛けることが求められる 一方で, ギター経験者の中には高度な演奏技術を有する生徒もおり, それらの生徒が技量を発揮できるような課題や, クラス全体の学習意欲の高揚に貢献できるような場面を設定するなどの配慮も必要になると考える 5 教材について (1) ギター

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2 単元の目標 廿日市市 についての魅力を目的意識や相手意識を明確にして地域内外に発信することができる 自分たちの住む 廿日市市 に愛着をもつことができる 3 単元の評価規準 学習方法 自分自身 他者や社会 課題発見力 思考力 判断力 表現力 主体性 自らへの自信 対象と積極的にかかわる中で, 課題

第 2 学年 理科学習指導案 平成 29 年 1 月 1 7 日 ( 火 ) 場所理科室 1 単元名電流とその利用 イ電流と磁界 ( イ ) 磁界中の電流が受ける力 2 単元について ( 1 ) 生徒観略 ( 2 ) 単元観生徒は 小学校第 3 学年で 磁石の性質 第 4 学年で 電気の働き 第 5

し, 定期的に評価することで 自己の考え を自覚する場面を意図的に設定している 本教材の学習においては, 様々な情報の中から必要な情報を取り出し, 整理 分析し, それに基づいた自分の考えを表現する活動を通して, 自己の考えの深まりや広がり を実感させることによって, 課題改善につなげたいと考えてい

音楽科学習指導案

2年音楽

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3 題材の目標 (1) (2) 4 題材の評価規準 ( 指導要録の四つの観点 ( 生活や技術への関心 意欲 態度 ) から題材の学習を通して目指す生徒の姿を示します ) 文章の語尾は 評価規準の作成, 評価方法の工夫改善のための参考資料 ( 中学校技術 家庭 ) 平成 23 年 11 月 ( 国立教

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○ ○ 科 学 習 指 導 案

3. ➀ 1 1 ➁ 2 ➀ ➁ /

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4 本単元と情報リテラシーの関わり 課題設定担任による 説明会におけるデモンストレーションを見ることを通して 本単元を貫く言語活動としての これぞ和の文化! おすすめの 和の文化 を調べて説明会を開こう を知り 見通しを持たせ学校司書による関連図書紹介を通して 和の文化への関心を高め 進んで調べよう

Microsoft Word - 社会科

〈研究の経過と概要〉

1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

上体おこし長座体前屈反復横跳持久走三年女子 上体おこし長座体前屈反復横跳持久走三年男子 力ンド力ンド幅跳び幅跳び保健体育科学習指導案 指導者三和中学校小浦麻美日時平成 23 年 9 月 30 日 ( 金 ) 第 5 校時 ( 三良坂中学校体育館 ) 学年三和中学校第 3 学年 23 名 ( 男子 9

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国語科学習指導案様式(案)

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座標軸の入ったワークシートで整理して, 次の単元 もっとすばらしい自分へ~ 自分向上プロジェクト~ につなげていく 整理 分析 協同的な学習について児童がスクラップした新聞記事の人物や, 身近な地域の人を定期的に紹介し合う場を設けることで, 自分が知らなかった様々な かがやいている人 がいることを知

Taro-05 過外 美里②

のイ 音楽を形づくっている要素のかかわり合いを感じ取り 楽曲の構造に気をつけて聴くこと ウ 楽曲を聴いて想像したことや感じ取ったことを言葉で表すなどして 楽曲の特徴や演奏のよさに気づくこと に関るものである ここでは 声や楽器の音 身近に聴くことのできる様々な音に関心をもって耳を傾けるとともに 表現

第4学年算数科学習指導案

第 1 学年国語科学習指導案 日時 平成 27 年 11 月 11 日 ( 水 ) 授業 2 場所 八幡平市立西根中学校 1 年 2 組教室 学級 1 年 2 組 ( 男子 17 名女子 13 名計 30 名 ) 授業者佐々木朋子 1 単元名いにしえの心にふれる蓬莱の玉の枝 竹取物語 から 2 単元

平成 30 年 6 月 8 日 ( 金 ) 第 5 校時 尾道市立日比崎小学校第 4 学年 2 組外国語活動 指導者 HRT 東森 千晶 JTE 片山 奈弥津 単元名 好きな曜日は何かな? ~I like Mondays.~ 本単元で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 本時のポイント

第 2 学年 * 組保健体育科 ( 保健分野 ) 学習指導案 1 単元名生涯の各段階における健康 ( イ ) 結婚生活と健康 指導者間中大介 2 単元の目標 生涯の各段階における健康について, 課題の解決に向けての話し合いや模擬授業, ディベート形式のディスカッションなどの学習活動に意欲的に取り組む

Taro-H22.音00音楽科計画案につい

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

音楽科 1 年生年間学習計画 アルトリコーダーに親しもう 斉唱 校歌 校歌コンクール オリエンテーション 歌声を作ろう斉唱 二部合唱 アルトリコーダーに親しもう イメージをふくらませ聴こう映画音楽を楽しもう アルトリコーダーに親しもう 曲想を感じ取って歌おう キャリア単元学習内容教育月定期テスト 歌

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第○学年○組 学習指導案

上に食に関する指導の充実が求められている 食環境の乱れが社会的課題とっている今日 中学生が食生活の自立を目指した学習をすることは大切なことであるので 本時は 自分や家族の食生活の中で見付けた問題点の改善に自主的に取り組むことができるように 指導を進めることにした 指導に当たっては これまでの学習を踏

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表 2 家庭にミシンがあり, 家族 ( 自分を含む ) が使用している 37% 家庭にミシンはあるが, ほとんど使用していない 26% 家庭にミシンがない 37% 指導観 1 年生にとって, 中学校に入学して初めての被服製作題材である 小学校の家庭科でも布を用いた製作を行ってきているが, 授業後,

(3) 指導観公民的分野は地理的分野と歴史的分野の学びの積み重ねによるところが大きい 用語や概念も高度化し 生徒の感想にも 難しい と感じるものが多くなっている そこで その難しいと感じる公民の用語などは積極的に用語集を活用し 難しい言葉に対する抵抗感を少しでも和らげるよう授業でも活用している また

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Transcription:

音楽学習指導案 日時学級会場授業者 平成 25 年 5 月 31 日 ( 金 ) 公開授業 Ⅱ 岩手大学教育学部附属中学校 2 年 B 組 40 名音楽室赤坂裕子 1 題材名 創作にチャレンジ!! ~ipad を使用した創作表現 ~ 2 題材について (1) 生徒観これまで, 合唱や鑑賞, 器楽 ( アルトリコーダー 箏 尺八 ) を中心に音楽の授業を行ってきた 合唱では斉唱から始まり, 初めての混声 3 部合唱そして4 部合唱と様々な曲に挑戦し, 選曲の幅を広げてきた また, 素晴らしい合唱曲との出会いや, 合唱をつくりあげるプロセスを体験し, 合唱の意味や合唱に対する自分なりの価値観が形成されてきている 鑑賞では, 春 や 魔王 など著名な曲を通して, 楽器や声そのものの魅力を知ること, そして, 曲の雰囲気を作り出しているものの正体を考える学習に取り組んできた 器楽では, 実際に楽器に触れて演奏すること, 演奏に必要な技術を一人一人が身に付けることを前提に, その曲にふさわしい表現を追求し, また, 何ができて何ができないかという診断を自分自身で行うことができるように, 短いフレーズでもみんなの前で演奏することを積極的に行ってきた このように, これまで聴く側として, または演奏する側として音楽にかかわってきたが, 音楽をつくる側の経験が乏しい つくるという経験は, 音の使い方に対するルールに気づいたり, 音楽を形づくっている様々な要素を再認識したりすることにつながり, これまでの音楽に対するかかわり方がより深まることが期待できる 本題材を通して学習されたことが, 今後の歌唱 器楽 鑑賞分野の学習に生かされ, 生活の中でより主体的に音楽にかかわろうとする生徒を育成したい (2) 題材観本題材では, 学習指導要領 第 2 学年及び3 学年 A 表現の (3) 創作の活動を通して指導する事項であるア 言葉や音階などの特徴を感じ取り, 表現を工夫して簡単な旋律をつくること と共通事項 リズム 旋律 構成 にかかわる学習を中心としている 対象となる2 年生は,1 年生の時に簡単な旋律創作に取り組んでいる 喜びのうた ( ハ長調 ) の動機に続いて2 小節の旋律を, 再び繰り返される動機に続いて終末部の2 小節の旋律を創作する内容である 使用する音をC D E F Gの5 音に限定し, リズムも原曲のリズムをそのまま用いた 曲の構成 ( 反復や変化 ) や, 次に音楽が続くことを予感させる音や終わる感じがする音があることに気付かせ, さらに器楽の活動とかかわらせて, アルトリコーダーで作品を交流し合う学習に展開させた 本題材では, この創作の学習経験を生かし, グレゴリオ聖歌やジャズ, といった様々なジャンルの音楽を提示し, 自分で音を操作しながらそれらしい音楽を工夫してつくることにより, それぞれの音楽の特徴を感じ取らせる活動を行う Virtuoso ( ipad アプリ ) を使用し, 聴いた音楽を2 人 1 組で即興的に演奏し, それらしい雰囲気の音楽を工夫してつくる活動から, 主体的に音楽にかかわることの喜びを得ること, 様々な

ジャンルの音楽やそのしくみに関心を持つこと, そして, 音楽を形づくっている要素である リズム 旋律 構成 の理解を深める学習を目指したい (3) 学びの自覚化について本校音楽科では, 感性を豊かにし, 主体的に表現 鑑賞する生徒の育成 を研究主題としている 音楽科の目標に示されている 音楽に対する感性を豊かにする とは, 音楽による成功体験や感動体験の積み重ねによるものであり, この体験が生涯にわたって音楽にかかわり続ける原動力となり, 音楽に対しての自己効力感を生み出すものとなると捉えている 自らやってみたい, もっと知りたいという欲求を持つことから, 自分の目標や課題が明らかになり, それらに対してどう迫っていくのか, その学びの過程を自覚し, 音楽に主体的にかかわっていく生徒の育成を目指したい 本題材では, 創作に ipad を使用する その理由としては,1 創作した音楽は実際に音として表出できる 2 即興的に音を出しながら音楽の試行錯誤が可能である 3 和音を感じながら作曲ができる 以上の3 点が挙げられる これまでの創作の活動では, 創作の試行錯誤の段階や作品の交流にアルトリコーダーを用いてきた しかし, アルトリコーダーの既習曲を通し演奏することはできるが, 音を自在に操作して旋律を試行錯誤していくには演奏技術に課題があった 生徒一人一人が試行錯誤しながら音を操作することは, 主体的に音楽にかかわることであり, 和音が伴奏としての機能を持つことから音楽を立体的に感受することができ, 学習を通して感動や楽しさを味わうことができる その意味では, だれでも簡単に音を操作できる ipad の使用は有効であると考えられる 3 題材の指導目標及び評価規準 (1) 指導目標 A 旋律とその伴奏, リズムなどのかかわりに関心を持たせ, それらを生かして旋律を工夫して創作する学習に意欲的に取り組ませる B リズム, 旋律, 構成を知覚し, それらの働きが生み出す特質や雰囲気を感受しながら, 旋律創作に取り組ませる C 言葉や音階などの特徴を生かした音楽表現をするために必要な音の組み合わせ方を身に付けさせる (2) 題材の評価規準 < 観点 1> 音楽への関心 意欲 態度旋律とその伴奏, リズムなどのかかわりに関心を持ち, それらを生かした旋律をつくる学習に意欲的に取り組もうとしている < 観点 2> 音楽表現の創意工夫リズム, 旋律, 構成を知覚し, それらの働きが生み出す特質や雰囲気を感受しながら, 表現したいイメージをもち, どのように旋律をつくるかについて思いや意図をもっている < 観点 3> 音楽表現の技能言葉や音階などの特徴を生かした音楽表現をするために必要な音の組み合わせ方を身に付けて, 旋律をつくっている

4 題材の指導計画及び評価計画 ( 本時 3/3) 時学習活動評価規準 1 ipad アプリの操作の学習 アプリを起動させ, 基本的な使用方法を確認する 使用する鍵盤の位置を確認 鍵盤幅が狭いので指をならす グレゴリオ聖歌を聴く グレゴリオ聖歌風の音楽をつくる 条件 1 音数は8つに限定 2 単旋律 ( 歌詞 Kyrie Eleison) 3 使用する音はレからオクターヴ上のレまでの白鍵 8つに限定 2 前時の確認 ipad の操作方法の確認 グレゴリオ聖歌について復習 ペロタンの音楽を聴く バグパイプの音楽を聴く 1と2の共通点であるドローン ( 持続音 )+ 旋律でペロタン風音楽をつくってみる 条件 1ドローン ( 持続音 ) はファとドの和音で 音が消えたら弾き直して持続 2 旋律は 使用する音をファ ソ ラ シ ド レ ) までの白鍵 6つに限定し, 最後の音はファで終わる 3 最後は アーメン ( 言葉 ) で曲を終わらせる 各グループの作品を交流する 授業のまとめおもしろかったこと, 気付いたこと, 感想を発表する 観点 1 観点 2 観点 3 3 本 時 前時の確認 ドローン( 持続音 )+ 旋律のフレーズを ipad で演奏する 前時の授業のまとめを振り返る 課題提示 ジャズの音楽を聴く 2 人 1 組でつくってみる 条件 14 分の4 拍子で4 小節の長さとする 2 伴奏は 決められたパターンの反復 3 旋律は 使用する音をD( レ ) からD( レ ) までの白鍵 8つに限定 各グループのジャズ風の作品を交流する * リレー方式 3 時間を振り返り, 気付いたこと, 学んだこと, 印象的だったことを交流する 視点 ドリア旋法音楽の発展 観点 1 観点 2

5 本時について (1) 主題ジャズの音楽の雰囲気や特徴を感じ取り, 実際につくってみよう (2) 指導目標ジャズの音楽の雰囲気や特徴を感じ取り,iPad を用いてジャズらしい音楽をつくらせる (3) 評価規準観点 おおむね満足できる 状況(B) と判断するポイント < 観察 発言 > 観点 1 旋律とその伴奏, リズムなどのかかわりに関心を持ち, それを生かした旋律を工夫してつくることに意欲的に取り組んでいる <ワークシート 観察 発言 作品交流 > 観点 2 ジャズの音楽の雰囲気を知覚し, リズム, 旋律, 構成が生み出す特質や雰囲気を感受している (4) 指導の構想本時は, 単旋律のグレゴリオ聖歌や中世ノートルダム楽派のペロタンのオルガヌム, ドローン ( 持続音 ) を用いるバグパイプの音楽に続いてジャズを取り上げる 生徒たちは,iPad を用いて生徒が音を試行錯誤しながら, それらの音楽を真似てつくっていくことにより, 音楽がもつ雰囲気や特徴に気付いていくことをねらいとしている これまでの学習は, 西洋バロック以降の音楽が中心的で, 調性が明確で拍子感があるものにふれることが多かった しかし, 音楽には多様なジャンルがあり, 使われる旋法もジャンルによって多数存在する グレゴリオ聖歌は, ドリア旋法なども用いられ, 西洋の長音階に慣れ親しんだ者にとって, その響きは神聖で, 印象的である 生徒が主体的に音楽にかかわり, 音楽に対する自己効力感を得るには, もっと聴きたい, もっと知りたい, 自分でつくってみたい という欲求を持つことができると思われる また, 単旋律であったグレゴリオ聖歌から時代が進み, ペロタンのオルガヌムの音楽, ドローン ( 持続音 ) を用いるバグパイプの音楽を扱い, 時代の変遷に伴い, 音楽のしくみも変化していることに気づけるようにした そして, 本時はジャズである ジャズはリズムが軽快で即興的な要素が多く, 聴く者の心をとらえる魅力がある ジャズの魅力はどんなところなのか, どんな特徴があるのか, 曲の雰囲気を真似ているうちに, 様々なことに気付いていくと思われる 本時の展開では,2 人ペアで話し合いながら ipad でジャズ風の音楽をつくっていく 意見を交流しながら音を自由自在に操作していくが, 伴奏の形は, 鍵盤を演奏することが負担にならないように, 簡単なリズムで音の変化も最小限にした また, 旋律については, ドリア旋法の特徴である, レからオクターヴ上のレの白鍵 8 音に限定した 本題材では ipad を使用した 創作の活動では, 器楽の活動とかかわらせることによって, 生徒同士の交流が可能になり, さらに学びが深まることが期待できる 楽器を用いることなく, 口ずさんだり, 身体運動によって創作表現したりすることもあるが, 楽器で演奏してみたい, つくった旋律を楽譜にしてみたいと願う生徒も多い しかし, 使用する楽器には, それぞれ技能面での課題が伴い, 生徒の音楽経験によって差が生じてしまう現状がある 簡単に音を操作することができれば, 生徒一人一人が安心して主体的に創作活動に取り組むことができると考えた 今回使用する ipad アプリ Virtuoso は, ピアノの鍵盤を再現し,2 人でデュエットできるように鍵盤の向きを変えることができる 鍵盤の幅は実際のピアノより狭いので, 弾きにくさがあるものの, 鍵盤を触る

だけで簡単に音を出すことができる手軽さは試行錯誤する場面に有効であり, 集中して創作に取り組むこと ができると思われる (5) 本時の展開 段階学習活動及び学習内容時間学びの自覚化とのかかわり 導 入 展 1 前時の授業内容の確認と本時の学習内容を確認する ドローン( 持続音 ) + 旋律 学んだことの確認をする ジャズ風の音楽を工夫してつくってみよう 5 2 ジャズの音楽を聴く * ワークシートに印象や曲の雰囲気 特徴を記入しながら聴く 3 ジャズ風の音楽を ipad でつくる 条件 1 4 分の4 拍子で4 小節の長さとする 2 伴奏は 決められたパターンを反復 3 旋律は 使用する音をレからオクターヴ上のレまでの白鍵 8つに限定 ワークシートに印象に残ったことや, 曲の雰囲気 特徴を記入する 創作に対する意欲を高める ipad の使用 学習に主体的に取り組む ペア学習 学習形態の工夫 仲間の作品や意見を交流させて, 学びを深める 4 各グループのジャズ風の音楽を交流させる ジャズ風音楽の雰囲気や特徴を意見交流する 課題を明確にし, どう解決していく か見通しを持つ 開 終 結 5 交流した意見をもとに, 自分たちの作品を振り返る 6 題材を振り返り, これまでの学習で学んだこと, 気付いたことについてワークシートでまとめて発表する 40 5 他者の作品や意見を聴いて, 学びを 深め, 新たな課題を見出す