調査の背景 わが国は今 女性の活躍推進を掲げ 結婚や出産をしても働き続けることを後押しする社会を目指しています しかしながら 出産後も働き続ける女性は未だ半数にとどまっているばかりでなく 職場において指導的な立場に就く女性も多くありません こうした中 北海道においても地域や職場 家庭などのさまざまな

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調査の概要 少子高齢化が進む中 わが国経済の持続的発展のために今 国をあげて女性の活躍推進の取組が行なわれています このまま女性正社員の継続就業が進むと 今後 男性同様 女性も長年勤めた会社で定年を迎える人が増えることが見込まれます 現状では 60 代前半の離職者のうち 定年 を理由として離職する男

調査実施の背景 わが国では今 女性活躍を推進し 誰もが仕事に対する意欲と能力を高めつつワークライフバランスのとれた働き方を実現するため 長時間労働を是正し 労働時間の上限規制や年次有給休暇の取得促進策など労働時間制度の改革が行なわれています 年次有給休暇の取得率 ( 付与日数に占める取得日数の割合

男女共同参画に関する意識調査

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調査実施の背景 わが国は今 人口構造の変化に伴う労働力の減少を補うため 女性の活躍を推進し経済成長を目指しています しかし 出産後も働き続ける女性は未だ多くないばかりでなく 職場において指導的な立場に就く女性も少ない状況が続いています 女性の活躍を促進させるためには 継続就業のための両立支援策ととも

調査実施の背景 2015 年 4 月から子ども 子育て支援新制度 以下 新制度 が施行され 保育事業の拡大が図られます そのため保育人材の確保が重要な課題となっており 保育士確保のための取組が強化されています しかし保育士のみでは必要量を満たせないことから 子育て分野で働くことに関心のある地域住民に

調査の背景 埼玉県では平成 29 年度から不妊に関する総合的な支援施策として ウェルカムベイビープロジェクト を開始しました 当プロジェクトの一環として 若い世代からの妊娠 出産 不妊に関する正しい知識の普及啓発のため 願うときに こうのとり は来ますか? を作成し 県内高校 2 年生 3 年生全員

三世代で暮らしている人の地域 親子関係 第一生命経済研究所ライフデザイン研究本部研究開発室的場康子 < 減り続ける > 戦後 高度経済成長を迎えた我が国においては 産業構造の変化により都市化 工業化が進む中で 多くの人が地方から都市に移動し核家族化が進んだ 低成長経済に移行した後

1. 交際や結婚について 4 人に3 人は 恋人がいる または 恋人はいないが 欲しいと思っている と回答している 図表 1 恋人が欲しいと思わない理由は 自分の趣味に力を入れたい 恋愛が面倒 勉強や就職活動に力を入れたい の順に多い 図表 2 結婚について肯定的な考え方 ( 結婚はするべきだ 結婚

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男女共同参画に関する意識調査

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調査実施の背景 近年 ライフスタイルの多様化が著しく進んでいます 生涯未婚率が上昇し 単身世帯 一人親世帯も増加するなど 世帯構成が大きく変化しました また 25 歳から 39 歳の就業率が上昇し 共働き世帯も増加しました においては 管理職の積極的な登用が推進される一方で非正規社員の占める割合は高

厚生労働省発表

調査レポート

調査結果 1. 働き方改革 と聞いてイメージすること 男女とも 有休取得 残業減 が 2 トップに 次いで 育児と仕事の両立 女性活躍 生産性向上 が上位に 働き方改革 と聞いてイメージすることを聞いたところ 全体では 有給休暇が取りやすくなる (37.6%) が最も多く 次いで 残業が減る (36

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1. 職場愛着度 現在働いている勤務先にどの程度愛着を感じているかについて とても愛着がある を 10 点 どちらでもない を 5 点 まったく愛着がない を 0 点とすると 何点くらいになるか尋ねた 回答の分布は 5 点 ( どちらでもない ) と回答した人が 26.9% で最も多かった 次いで

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第1回「離婚したくなる亭主の仕事」調査

第第第ライフスタイルに対する国民の意識と求められるすがた50 また 働いていないが 今後働きたい と回答した人の割合は 男性では 7.4% であるのに対し て 女性は19.1% である さらに 女性の中では 30 代の割合が高く ( 図表 2-1-2) その中でも 特に三大都市圏で高い割合となってい

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第 1 章調査の実施概要 1. 調査の目的 子ども 子育て支援事業計画策定に向けて 仕事と家庭の両立支援 に関し 民間事業者に対する意識啓発を含め 具体的施策の検討に資することを目的に 市内の事業所を対象とするアンケート調査を実施しました 2. 調査の方法 千歳商工会議所の協力を得て 4 月 21

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第5回 「離婚したくなる亭主の仕事」調査

25~44歳の子育てと仕事の両立

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長く働き続けるための「学び直し」の実態と意識


調査の実施背景 介護保険制度が 2000 年に創設されてから 10 年余りが過ぎました 同制度は 家族介護をあてにせずに在宅介護ができる支援体制を整えることを目的として発足されたものですが 実際には 介護の担い手としての家族の負担 ( 経済的 身体的 精神的負担 ) は小さくありません 今後 ますま

アンケート調査の実施概要 1. 調査地域と対象全国に居住する 20 歳から 59 歳の会社員の男女 2. サンプル数 700 名 3. サンプル抽出方法第一生命経済研究所生活調査モニター 4. 調査方法質問紙郵送調査法 5. 実施時期 2007 年 2 月 6. 有効回収数 ( 率 ) 601 名

3 調査項目一覧 分類問調査項目 属性 1 男女平等意識 F 基本属性 ( 性別 年齢 雇用形態 未既婚 配偶者の雇用形態 家族構成 居住地 ) 12 年調査 比較分析 17 年調査 22 年調査 (1) 男女の平等感 (2) 男女平等になるために重要なこと (3) 男女の役割分担意


仕事と生活の調和 ( ワーク ライフ バランス ) に関する意識調査について Ⅰ. 調査目的 本調査は 仕事と生活の調和 ( ワーク ライフ バランス ) の現状及び仕事と生活の調和の実現を推進するための新たな国民運動である カエル! ジャパンキャンペーン に関して 国民の意識やニーズを把握し 今後

アンケート調査の実施概要 1. 調査地域と対象全国の中学 3 年生までの子どもをもつ父親 母親およびその子どものうち小学 4 年生 ~ 中学 3 年生までの子 該当子が複数いる場合は最年長子のみ 2. サンプル数父親 母親 1,078 組子ども 567 名 3. 有効回収数 ( 率 ) 父親 927

( ウ ) 年齢別 年齢が高くなるほど 十分に反映されている まあまあ反映されている の割合が高くなる傾向があり 2 0 歳代 では 十分に反映されている まあまあ反映されている の合計が17.3% ですが 70 歳以上 では40.6% となっています

調査実施の背景 少子高齢化が進む中 わが国は今 労働力を確保するため女性の活躍推進を目指しています 日本再興戦略 -JAPAN is BACK- ( 2013 年 6 月 14 日閣議決定 ) では 2020 年までに 25~44 歳までの女性就業率 73% という目標が掲げられました 総務省 労働

中小企業のための「育休復帰支援プラン」策定マニュアル

4 子育てしやすいようにするための制度の導入 仕事内容への配慮子育て中の社員のため以下のような配慮がありますか? 短時間勤務ができる フレックスタイムによる勤務ができる 勤務時間等 始業 終業時刻の繰上げ 繰下げによる勤務ができる 残業などの所定外労働を制限することができる 育児サービスを受けるため

ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)  レベル診断チェックシート

リスモン調べ 第4回 離婚したくなる亭主の仕事

アンケート調査の実施概要 1. 調査地域と対象全国に居住する 30~60 代の既婚男女 2. サンプル数 800 名 3. サンプル抽出方法第一生命経済研究所生活調査モニター 4. 調査方法質問紙郵送調査法 5. 実施時期 2006 年 1 月 6. 有効回収数 ( 率 ) 769 名 (96.1%

第 5 章管理職における男女部下育成の違い - 管理職へのアンケート調査及び若手男女社員へのアンケート調査より - 管理職へのインタビュー調査 ( 第 4 章 ) では 管理職は 仕事 目標の与え方について基本は男女同じだとしながらも 仕事に関わる外的環境 ( 深夜残業 業界特性 結婚 出産 ) 若

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調査協力者の年齢 年齢 人数 % 20 代 183 (15.2) 30 代 238 (19.8) 40 代 276 (23.0) 50 代 364 (30.3) 60 代以上 140 (11.7) A-2 保育士登録について 調査協力者のうち 全体の 70.0%(820 名 ) が 保育士登録を行っ

転職者の動向・意識調査 2011年1月~3月期

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従業員に占める女性の割合 7 割弱の企業が 40% 未満 と回答 一方 60% 以上 と回答した企業も 1 割以上 ある 66.8% 19.1% 14.1% 40% 未満 40~60% 未満 60% 以上 女性管理職比率 7 割の企業が 5% 未満 と回答 一方 30% 以上 と回答した企業も 1

第2回「離婚したくなる亭主の仕事」調査

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目次 Ⅰ 調査概要 1 1. 調査目的 1 2. 調査項目 1 3. 調査設計 1 4. 回収結果 1 5. 報告書の見方 1 Ⅱ 調査結果 2 1. 回答者の属性 2 (1) 性別 2 (2) 年代 2 (3) 結婚の状況 2 (4) 働き方 3 (5) 世帯構成 3 (6) 乳幼児 高齢者との同

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< 調査概要 ( 経営者版 )> 調査期間 : 平成 29 年 8 月 2 日 ( 水 )~10 月 20 日 ( 金 ) 調査地域 : 全国 調査方法 : 当社営業職員によるアンケート回収 回答数 :13,854 部無作為に 5,000 サンプル ( 男性 :4,025 名 :975 名 ) を抽

結婚しない理由は 結婚したいが相手がいない 経済的に十分な生活ができるか不安なため 未婚のに結婚しない理由について聞いたところ 結婚したいが相手がいない (39.7%) で最も高く 経済的に十分な生活ができるか不安なため (2.4%) 自分ひとりの時間が取れなくなるため (22.%) うまく付き合え

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質問 1 母の日 にプレゼントを贈りますか?( 回答者数 :6,916 名 ) 質問 2[ 贈る方への質問 ] プレゼントを贈る理由は何ですか?( 回答者数 :5,134 名 ) 贈る と回答した方は全体の 74.8% で 4 人に 3 人は 贈る と回答した 贈る理由として 日頃の感謝を伝えたいか

平成26年度「結婚・家族形成に関する意識調査」報告書(全体版)

1 調査目的 今年度策定する 津山市総合戦略 で 子どもを産み 育てやすい環境づくりに 向けた取組みを進めるにあたり 出産 子育ての現状を把握するために実施した 2 調査内容の背景と設問設定理由国では 出生率を 2.07 まで高めることで 2060 年に現状の社会構造を維持できる人口 1 億人程度を

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(2) 月額の手取り収入と扶養控除について 図 2: 月額の手取り収入について ( 既婚女性 n=968 未婚女性 n=156) 図 3:( 上 ) 扶養控除や健康保険免除について ( 月収 10 万円未満 n=802 月収 10 万円以上 n=166) ( 下 ) 働く際に扶養控除などを気にしてい

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電通総研、「若者×働く」調査を実施

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第 1 子出産前後の女性の継続就業率 及び出産 育児と女性の就業状況について 平成 30 年 11 月 内閣府男女共同参画局

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スライド 1

中国帰国者以外 フィリピン アジア諸国 中米南米諸国 欧米系諸国 全体 就業の状態 (1) 現在の職業表 -2.5 は 国籍グループ別に有業者の現在の職業をみたものである

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調査要領 1. 調査の目的 : 人口減少による労働力不足が懸念されるなかで 昨年 4 月には女性活躍推進法 ( 正式名称 : 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律 ) が施行されるなど 女性の社会進出がさらに進むことが期待されている そこで 女性の活躍に向けた取り組み状況について調査を実施す

調査結果 ~~ 中の働き方 ~~ 中の 日の労働時間 約 8 時間 が最多 9 時間以上 は 割半 正社員 正職員では 9 時間以上 が 4 人に 人以上 9 時間以上 働くことが多かった早産した人では 4 人に 人 流産してしまった人では 5 人に 人の割合に 中の働き方 立ったままの仕事が多かっ

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第 1 章アンケートの概要 1-1 調査の目的 1-2 対象者 1-3 調査方法 1-4 実施期間 1-5 調査結果サンプル数 第 2 章アンケート調査結果 2-1 回答者自身について (1) 問 2: 年齢 (2) 問 5: 同居している家族 2-2 結婚について (1) 問

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最初に あなたの働く目的は何ですか? という質問をしたところ 20~50 代のすべての年代において 生活 家族のため と答えた人が最も多かった その割合は 20 代が 63.6% 30 代が 74.0% 40 代が 83.8% 50 代が 82.5% だった また 全年代共通で 第 2 位が 自由に

庁内文書

- 調査結果の概要 - 1. 改正高年齢者雇用安定法への対応について a. 定年を迎えた人材の雇用確保措置として 再雇用制度 導入企業は9 割超 定年を迎えた人材の雇用確保措置としては 再雇用制度 と回答した企業が90.3% となっています それに対し 勤務延長制度 と回答した企業は2.0% となっ

2. 調査結果 1. 回答者属性について ( 全体 )(n=690) (1) 回答者の性別 (n=690) 回答数 713 のうち 調査に協力すると回答した回答者数は 690 名 これを性別にみると となった 回答者の性別比率 (2) 回答者の年齢層 (n=6

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平成25年度 高齢期に向けた「備え」に関する意識調査結果(概要版)2

求人サイト利用についての自主調査 雇用形態や制度の変化が急激に進む中 求人産業が大きく成長し 求人サイトの利用が高まっています 正社員 派遣 アルバイトといった雇用形態によって 求人サイトの利用状況や サイトに期待される機能は異なっているのでしょうか また 求職者はモバイルサイトと PC サイトをど

調査結果 転職決定者に聞く入社の決め手 ( 男 別 ) 入社の決め手 を男 別でみた際 性は男性に比べると 勤務時間 休日休暇 育児環境 服装 オフィス環境 職場の上司 同僚 の項目で 10 ポイント以上 かった ( 図 1) 特に 勤務時間 休日休暇 の項目は 20 ポイント以上 かった ( 図

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調査実施の背景 今日 様々な調査において 仕事上重要な能力の1つとして コミュニケーション能力 が上位にあげられています しかし 一言でコミュニケーション能力といっても 企業で求められるそれは多岐にわたり 具体的にどのような能力がどのような人で重要ととらえられ 各人においてそれぞれのコミュニケーショ

平成26年度「結婚・家族形成に関する意識調査」報告書(全体版)

Transcription:

2017 年 10 月 27 日 自治体と生命保険会社による北海道における女性の継続就業に関する意識調査 ~ 働きたいけど働けない 子育て支援の重要性が浮き彫りに ~ 第一生命保険株式会社 ( 社長 : 稲垣精二 ) では 2016 年に締結した北海道との包括連携協定の一環として 女性の継続就業を促進し 女性が活躍できる社会を実現するための課題を明らかにすることを目的に 北海道在住の男女 7,138 名に対して 就労の実態や意識についてたずねたアンケート調査を実施しました このほど その調査結果がまとまりましたので ご報告します 調査結果のポイント 無職女性の働く意向 (P.4) 無職女性の6 割以上は 働く意向がある しかし働く意向のある無職女性の7 割以上は 現在就職活動をしていない 就職活動をしていない理由として 女性の約 6 割が 子どもがまだ小さいから と回答 働く女性が現在の勤め先 働き方を選んだ理由 (P.6) 働く女性の最も多い回答は 勤務時間や勤務日数が自分の生活に合っているから あなたにとって 働きやすい職場とは? (P.7) 男女とも 互いに協力し合える職場である が第 1 位 あなたにとって 働きにくい職場とは? (P.8) 男女ともに 仕事の内容が自分に合わない が第 1 位 女性が活躍できる職場環境づくりのために必要なこと (P.9) 女性の第 1 位は 育児休業や介護休業などの両立支援を進める制度の充実 第 2 位は 制度活用に関する職場の慣行など周囲の理解 転職経験の有無と前職を辞めた理由 (P.10) 転職経験がある人の割合は女性が69.1% で 男性 (44.1%) を上回る 辞めた理由は 女性は結婚 出産 男性は給料 仕事内容に関することが多い 転職や再就職の際に経験したこと (P.12) 男女とも第 1 位は 希望する仕事内容がなかなか見つからなかった 第 2 位は 男性は希望する給与 女性は希望する勤務時間での再就職が難しかった 子育て中の社員がいると 業務遂行に支障をきたす (P.13) 男性の47.3% 女性の38.7% が 子育て中の社員がいると業務遂行に支障をきたす と思っている 勤務時間に制約のある女性は 管理職に適さない (P.14) 男性の48.3% 女性の41.3% が 勤務時間に制約のある女性は 管理職に適さない と思っている 男性が家事や育児をすることに職場の理解がないと 女性の継続就業は難しい (P.15) 男性の79.6% 女性の82.7% が 男性が家事や育児をすることに職場の理解がないと 女性の継続就業は難しい と思っている 夫婦間で育児や家事の分担をしないと 女性の継続就業は難しい (P.16) 男性の85.0% 女性の86.7% が 夫婦間で育児や家事の分担をしないと女性の継続就業は難しい と思っている 1

調査の背景 わが国は今 女性の活躍推進を掲げ 結婚や出産をしても働き続けることを後押しする社会を目指しています しかしながら 出産後も働き続ける女性は未だ半数にとどまっているばかりでなく 職場において指導的な立場に就く女性も多くありません こうした中 北海道においても地域や職場 家庭などのさまざまな場面で 全ての女性が多様な選択のもと 生き生きと活躍し 個性や能力が十分に発揮される社会を目指し 北海道女性活躍推進計画 を策定しました ( 平成 28 年 3 月 ) これにより 女性が生きがいを持ち 活き活きとした女性の活躍を地域づくりにつなげる 地域を男女でともに支える社会の推進 働きたい女性の多様な選択に応じた支援や男性の育児参加意識の改革などを進める 女性のライフステージに応じた支援 仕事と生活の両立を支援し 長時間労働の是正 多様な働き方などを進める 男女がともに働きやすい環境づくりの推進 を3 本柱として施策展開をおこなっています こうしたことを背景に 第一生命では 北海道における女性の継続就業に関するアンケート調査を実施し 女性の継続就業のためには何が必要か 女性が活躍できる社会の実現のための課題について考察をおこないました 調査の概要 1. 調査対象北海道に居住する男女 2. 調査方法訪問調査 ( 第一生命保険職員による訪問 ) 3. 調査時期 2017 年 6 月 ~7 月 4. 調査実施体制第一生命が調査票の配布 回収 集計を 第一生命経済研究所が分析を担当 5. 回答者の属性 ( 上段 : 人数 ( 人 ) 下段: 割合 (%)) 1 性 年代別 合計 10 代 20 代 30 代 40 代 50 代 60 代以上無回答 全体男性性別女性 7,138 78 1,286 1,975 2,138 971 443 247 10 1.1 18.0 27.7 3 13.6 6.2 3.5 752 15 150 206 226 95 56 4 10 2.0 19.9 27.4 30.1 12.6 7.4 0.5 6,144 62 1,134 1,760 1,905 873 387 23 10 1.0 18.5 28.6 31.0 14.2 6.3 0.4 2 性 就業形態別 合計 正社員として働いている パート アルバイトとして働いている 派遣社員として働いている 自営業 自由業で働いている その他無職である無回答 全体男性性別女性 7,138 3,171 1,889 167 344 165 1,248 154 10 44.4 26.5 2.3 4.8 2.3 17.5 2.2 752 616 19 6 37 12 42 20 10 81.9 2.5 0.8 4.9 1.6 5.6 2.7 6,144 2,458 1,806 151 296 148 1,162 123 10 4 29.4 2.5 4.8 2.4 18.9 2.0 2

別紙 無職女性の働く意向 無職女性の 6 割以上は 働く意向がある しかし働く意向のある無職女性の 7 割以上は 現在就職活動をしていない 就職活動をしていない理由として 女性の約 6 割が 子どもがまだ小さいから と回答 図表 1-1 無職女性の働く意向 図表 1-2 働く意向のある無職女性の就職活動状況 その他, 4.3 働く気はない, 28.7 無回答, 2.8 将来的には働きたいと思っている, 50.9 今すぐにでも働きたい, 13.3 (n=1,162) 無回答, 3.4 現在 就職活動はしていない, 76.5 現在 就職活動中である, 20.1 (n=746) 注 1: 図表 1-1で 今すぐにでも働きたい と 将来的には働きたいと思っている と回答した女性が対象 注 2: 現在就職活動はしていない は 就職活動を検討中も含む 図表 1-3 現在 就職活動はしていない理由 ( 女性 : 年代別 )< 複数回答 > 小子さどいもかがらまだ で子き育るてかと不両安立 い仕け事るにかつ不い安て て働なくい自信が持 いと家るに族か反がら対働しくてこ わい自かて分らいがなる何いのにか向 けま職るく場かやの不っ人安てという 現在 就職活動はしていない (n=571) 58.5 23.3 8.9 7.7 7.4 6.7 4.0 16.6 10 代 (n=4) 5 25.0 25.0 20 代 (n=118) 72.9 23.7 9.3 3.4 8.5 3.4 1.7 12.7 30 代 (n=244) 70.5 24.6 4.9 6.1 4.1 3.7 4.9 13.5 40 代 (n=160) 45.6 26.3 13.8 10.6 11.3 9.4 3.8 19.4 50 代 (n=40) 7.5 12.5 17.5 1 2 2.5 37.5 60 代以上 (n=4) 25.0 25.0 25.0 5 注 1: 図表 1-2 で 現在 就職活動はしていない ( 就職活動を検討中の方も含む ) を回答した女性が対象 注 2: 太字は年代別にみて その他 を除き 上位 2 位までの項目 10 代と 60 代は サンプル数が少ないため参考値として示す その他 現在無職の女性は 働きたいと思っているのでしょうか 現在無職の女性 (3ページの2 性 就業形態別の表における 無職である と回答した女性 ) に 働く意向をたずねた結果 今すぐにでも働きたい と答えた人は13.3% 将来的には働きたいと思っている は50.9% 働く気はない が28.7% であり 今すぐ あるいは将来的に働く意向のある人が6 割以上を占めています ( 図表 1-1) 3

働く意向のある女性 ( 図表 1-1で 今すぐにでも働きたい と 将来的には働きたいと思っている と回答した人 ) に 現在 就職活動をしているかどうかをたずねたところ 現在 就職活動中である と回答した人は20.1% 現在 就職活動はしていない( 就職活動を検討中の方を含む ) と回答した人は76.5% でした ( 図表 1-2) 働く意向はあっても 実際に就職活動をしている人は約 2 割であり 就職活動をしていない ( 就職活動を検討中の人も含む ) 人が7 割以上を占めていました なぜ 就職活動をしていないのでしょうか 働く意向はありながら就職活動をしていない女性に その理由をたずねた結果 子どもがまだ小さいから (58.5%) が最も多く 子育てと両立できるか不安 (23.3%) が続いており 子育てを理由としている人が多いです 年代別にみると 20 代から40 代は 子どもがまだ小さいから 50 代は 自分が何に向いているのかわからない の割合が高いです 幅広い年代で多くの女性が 子育てを理由として就職活動をしていないようですが こうした人々は 働く意向はあるので 子育てが一段落したら あるいは 子育てをしながら働けるのであれば 就職活動を始める可能性があると思われます 4

働く女性が現在の勤め先 働き方を選んだ理由 働く女性の最も多い回答は 勤務時間や勤務日数が自分の生活に合っているから 図表 2 現在働いている女性の勤め先及び働き方を選んだ理由 ( 女性 : 就業形態別 )<3 つまでの回答 > 現在働いている女性 (n=4,859) る自勤か分務らの時生間活やに勤合務っ日て数いが 注 : 現在働いている人対象 太字は就業形態別にみて上位 2 位までの項目 自宅から近いから ら希望する仕事内容だか う雇だ用かがら安定しているよ 立ラ家がイ事しベややー子すト育い生てか活ならとどのの両プ か資ら格や技能がいかせる 給料が良いから か他らに選択肢がなか 43.2 25.7 25.6 20.3 16.9 16.4 14.2 8.7 3.6 5.0 正社員 (n=2,458) 30.9 19.2 3 31.7 12.0 19.9 19.0 9.4 1.8 5.4 パート アルバイト (n=1,806) 62.5 38.4 19.4 8.4 24.1 10.7 9.0 6.5 1.3 3.3 派遣社員 (n=151) 50.3 22.5 23.8 8.6 9.9 13.9 16.6 14.6 2.0 2.6 自営業 自由業 (n=296) 23.3 5.1 27.4 2.4 20.6 24.3 5.4 11.8 33.4 10.5 < 参考 > 男性正社員 (n=616) 22.2 14.3 34.7 31.3 3.1 19.5 23.4 10.1 1.0 3.6 った 自宅で働けるから その他 現在働いている女性は どのような理由で 現在の勤め先及び働き方を選んだのでしょうか 勤め先及び働き方を選んだ理由をたずねたところ 女性の最も多い回答は 勤務時間や勤務日数が自分の生活に合っているから (43.2%) 次いで 自宅から近いから (25.7%) となっています ( 図表 2) 女性の就業形態別にみると 正社員の1 位は 雇用が安定しているようだから (31.7%) ですが 僅差で 勤務時間や勤務日数が自分の生活に合っているから (30.9%) や 希望する仕事内容だから (3%) も続いています パート アルバイトと派遣社員は ともに 勤務時間や勤務日数が自分の生活に合っているから が1 位であり それぞれ62.5% 50.3% となっています 自営業 自由業は 自宅で働けるから (33.4%) が1 位です 参考として 男性正社員の回答をみますと 1 位は 希望する仕事内容だから (34.1%) 2 位は 雇用が安定しているようだから (29.1%) の順となっています 男性正社員は 仕事内容 や 雇用の安定 を理由にしている人が多いですが 女性の多くは仕事内容や雇用の安定よりも 勤務時間や勤務日数 を理由にしています しかも パート アルバイトや派遣社員として働いている女性のみでなく 正社員として働いている女性も 勤務時間や日数 を勤務先や働き方選択の理由として重視していることがわかります 5

6 あなたにとって 働きやすい職場とは? 男女とも 互いに協力し合える職場である が第 1 位 図表 3 あなたにとって 働きやすさ とは?( 女性 : 就業形態別 )<3 つまでの回答 > 注 : 現在働いている人対象 太字は就業形態別にみて上位 2 位までの項目 働いている人にとって 働きやすさ とはどのようなことでしょうか 現在働いている人に 働きやすさ とはどのようなことかをたずねたところ 女性の回答の上位は 互いに協力し合える職場である (48.5%) 仕事内容が自分に合っている (41.4%) 有給休暇を取得しやすい雰囲気である (30.6%) という結果でした ( 図表 3) 参考として 男性正社員の回答をみると 女性の回答と同様に 互いに協力し合える職場である (47.4%) と 仕事内容が自分に合っている (37.3%) が上位 2 位となっています 男女で特に差が開いた項目は 勤務時間でなく 仕事の結果で評価される は男性のほうが多く 困っていること等を相談しやすい雰囲気である は女性のほうが多いです 女性の就業形態別にみると 正社員とパート アルバイトはいずれも 互いに協力し合える職場である が 1 位であり 仕事内容が自分に合っている が続いています 派遣社員と自営業 自由業は ともに 1 位が 仕事内容が自分に合っている であり 2 位は派遣社員では 有給休暇を取得しやすい雰囲気である 自営業 自由業では ある程度 自分の裁量で働く時間を決められる となっています 協力し合える職場 が男女共通の働きやすさの条件の一つであるようです 互いに協力し合える職場である仕事内容が自分に合っている有給休暇を取得しやすい雰囲気であるある程度 自分の裁量で働く時間を決められる仕事の量が自分に合っている困っていることや悩みなどを相談しやすい雰囲気である立場や経験に関係なく自由に意見が言い合える勤務時間ではなく 仕事の結果で評価される在宅勤務や短時間勤務 残業禁止など多様な働き方を可能にする制度があるその他現在働いている女性 (n=4,859) 48.5 41.4 30.6 24.3 22.6 18.5 12.5 8.7 4.8 1.5 正社員 (n=2,458) 50.2 39.3 37.2 20.3 18.4 22.1 13.5 11.6 5.8 1.4 パート アルバイト (n=1,806) 50.1 43.0 23.6 27.0 28.5 15.8 11.6 4.6 3.9 1.2 派遣社員 (n=151) 33.1 39.1 36.4 21.9 21.9 16.6 10.6 6.0 4.6 1.3 自営業 自由業 (n=296) 35.1 48.3 9.1 47.6 20.6 8.4 11.5 14.2 2.7 2.7 < 参考 > 男性正社員 (n=616) 47.4 37.3 27.6 18.8 21.1 12.0 12.8 15.1 5.0 1.0

7 あなたにとって 働きにくい職場とは? 男女ともに 仕事の内容が自分に合わない が第 1 位 図表 4 あなたにとって 働きにくさ とは?( 女性 : 就業形態別 )<3 つまでの回答 > 注 : 現在働いている人対象 太字は就業形態別にみて上位 2 位までの項目 反対に 働きにくさ とはどのようなことでしょうか 働きにくさ についてたずねた結果 現在働いている女性は 仕事の内容が自分に合わない (39.0%) が最も多く 有給休暇を取得しにくい (34.5%) 残業が多い (33.0%) などが続いています ( 図表 4) 女性の就業形態別にみると 正社員の 1 位は 有給休暇を取得しにくい (39.0%) パート アルバイトと自営業 自由業は 仕事の内容が自分に合わない (39.9% 45.9%) 派遣社員は 自由に意見を言いにくい雰囲気である ( 36.4%) となっています 男性正社員も 女性同様 仕事の内容が自分に合わない (39.8%) 残業が多い (33.9%) 有給休暇を取得しにくい (30.8%) が上位であり 男女問わず 多くの人にとって 仕事の内容や有給休暇の取得のしやすさ 残業の多さが 職業生活の満足度を左右するものであるようです 仕事の内容が自分に合わない有給休暇を取得しにくい残業が多い自由に意見を言いにくい雰囲気である定時で帰れない雰囲気がある困っていることや悩みなどを相談しにくい雰囲気である在宅勤務や短時間勤務など多様な働き方を認める制度を利用できないその他現在働いている女性 (n=4,859) 39.0 34.5 33.0 30.2 27.5 27.4 6.6 3.7 正社員 (n=2,458) 37.9 39.0 36.5 31.9 25.9 30.1 7.1 3.3 パート アルバイト (n=1,806) 39.9 30.6 3 28.0 31.3 24.9 5.5 3.7 派遣社員 (n=151) 33.8 27.2 34.4 36.4 24.5 26.5 3.3 2.6 自営業 自由業 (n=296) 45.9 18.6 21.6 28.4 19.6 19.9 11.1 8.1 < 参考 > 男性正社員 (n=616) 39.8 30.8 33.9 30.4 26.5 21.9 4.4 1.8

女性が活躍できる職場環境づくりのために必要なこと 女性の第 1 位は 育児休業や介護休業などの両立支援を進める制度の充実 第 2 位は 制度活用に関する職場の慣行など周囲の理解 図表 5 雇用されている女性が活躍できる職場環境づくりのために必要なこと ( 女性 : 就業形態別 )<3 つまでの回答 > めな育るど児制の休度両業の立や充支介実援護を休進業 理場制解の度慣活行用なにど関周す囲るの職 経営者の意識改革 極能的力なが採あ用る女性の積 やロ意管ジ欲理ェの職クあへトるのリ女登ー性用ダのープ 設更備衣の室充や実休憩室など 度なテの働レ充きワ実方ーがクでなきどる多制様 その他 現在働いている女性 (n=4,859) 65.5 28.9 28.0 21.3 15.6 13.8 10.1 10.1 正社員 (n=2,458) 66.1 32.8 29.4 21.3 18.1 14.5 11.6 1.8 パート アルバイト (n=1,806) 68.3 24.3 25.5 20.1 11.7 13.1 8.1 1.4 派遣社員 (n=151) 51.7 25.2 23.8 22.5 12.6 15.2 13.9 1.3 自営業 自由業 (n=296) 53.0 25.0 32.8 26.7 19.9 9.1 8.4 3.0 < 参考 > 男性正社員 (n=616) 56.5 25.2 27.4 31.7 17.4 16.4 10.6 1.3 注 : 現在働いている人対象 太字は就業形態別にみて上位 2 位までの項目 雇用されている女性が活躍できる職場環境づくりのためには どのようなことが必要でしょうか 女性の活躍のために必要な職場環境についてたずねた結果 働いている女性は 育児休業や介護休業などの両立支援を進める制度の充実 (65.5%) への回答が最も多く 次いで 制度活用に関する職場の慣行など周囲の理解 (28.9%) 経営者の意識改革 (28.0%) などの順となっています 男性正社員も 育児休業や介護休業などの両立支援を進める制度の充実 (56.5%) が1 位となっています 次いで 能力がある女性の積極的な活用 (31.7%) です 女性の就業形態別にみると いずれの就業形態も 育児休業や介護休業などの両立支援を進める制度の充実 の回答割合が最も高く 半数以上が回答しています 2 位の項目はそれぞれ異なり 正社員と派遣社員は 制度活用に関する職場の慣行など周囲の理解 パート アルバイトと自営業 自由業は 経営者の意識改革 でした まずは 両立支援を進める制度の充実が必要ですが 制度を利用できるような職場の雰囲気にすること そのためには経営者の意識改革が必要であると 多くの人が思っていることがわかります 8

転職経験の有無と前職を辞めた理由 転職経験がある人の割合は女性が 69.1% で 男性 (44.1%) を上回る 辞めた理由は 女性は結婚 出産 男性は給料 仕事内容に関することが多い 図表 6-1 転職経験の有無 ( 性別 ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 全体 (n=6,894) 66.2 30.8 3.0 男性 (n=717) 44.1 52.6 3.3 女性 (n=5,948) 69.1 28.0 転職経験がある 転職経験はない 無回答 2.8 注 : 現在働いている人と 過去 に働いた経験がある人 ( 現 在は無職 ) 対象 図表 6-2 前職を辞めた理由 ( 上位 13 項目 )( 女性 : 年代別 )<3 つまでの回答 > 結婚のため 出産のため ら給料が低か ったか た事自か内分ら容ので希は望なすかるっ仕 い人か間な関か係っがたうかまらく た労か働ら時間が長か 注 : 図表 6-1 で 転職経験がある と回答した人対象 太字は年代別にみて上位 2 位までの項目 っ れ自な分かのっ健た康かがらすぐ 立家し事にやく子い育かてらと両 か暇自らが分取のれ希な望か通っりた休 た雇め用契約の満了の 閉会鎖社の倒た産め 事業所 自宅から遠いから かを自らい分かのせ資な格かやっ技た能 女性 (n=4,112) 28.6 23.7 13.0 11.4 11.4 10.2 8.0 7.8 6.1 6.0 5.7 4.7 2.7 10 代 (n=6) 16.7 33.3 5 16.7 16.7 20 代 (n=501) 17.0 15.6 21.0 16.6 23.6 17.0 11.4 3.6 10.8 4.2 2.0 6.6 4.0 30 代 (n=1,193) 26.5 31.3 14.8 11.5 10.1 11.8 6.8 8.6 6.1 5.2 4.4 4.8 2.9 40 代 (n=1,469) 31.2 23.8 11.5 11.3 10.1 8.6 8.0 8.9 4.9 7.6 6.2 4.7 2.1 50 代 (n=674) 34.3 19.9 9.2 8.6 9.1 6.1 8.5 6.7 5.5 6.5 9.3 3.1 3.0 60 代以上 (n=256) 32.8 11.7 7.0 9.0 6.3 8.6 7.0 7.8 5.5 3.1 7.4 4.3 2.0 < 参考 > 男性 (n=316) 6.0 3.2 27.8 20.9 13.6 19.3 5.1 1.9 7.9 5.1 8.5 3.8 9.2 現在働いている人と過去に働いた経験がある人 ( 現在無職 ) に 転職経験の有無をたずねたところ 転職経験がある が66.2% 転職経験はない( 学校卒業から同じ勤務先で働き続けている ) が30.8% でした ( 図表 6-1) 性別にみると 転職経験がある 人の割合は男性 44.1% 女性 69.1% であり 女性の方が圧倒的に高いです 転職経験がある人に なぜ前の仕事を辞めたのか 辞めた理由をたずねた結果を女性の年代別にみたものが図表 6-2です 女性に多い回答は 結婚のため (28.6%) 出産のため (23.7%) です 女性の年代別では 10 代はサンプル数が少ないので参考値ですが 20 代は 人間関係がうまくいかなかったから (23.6%) が最も多く 給料が低かったから (21.0%) が続いています 30 代以上になりますと 結婚のため と 出産のため が多くなっています 参考までに男性の回答をみますと 給料が低かったから (27.8%) 自分の希望する仕事内容ではなかったから (20.9%) 労働時間が長かったから (19.3%) が上位にあがっています 女性は主に結婚や出産 男性は給料や仕事内容を理由に前職を辞めた人が多いようです 9

転職や再就職の際に経験したこと 男女とも第 1 位は 希望する仕事内容がなかなか見つからなかった 第 2 位は 男性は希望する給与 女性は希望する勤務時間での再就職が難しかった 図表 7 転職や再就職の際に経験したこと ( 性別 )<3 つまでの回答 > 0 10 20 30 40 (%) 希望する仕事内容がなかなか見つからなかった希望する給与での再就職は難しかった求人が少なかった希望する勤務地での再就職は難しかった希望する勤務時間での再就職は難しかった年齢が高いことを理由に断られたことがある子供の預け先を探すことが難しかった子どもがいることを理由に断られたことがあるその他特にない 6.3 5.3 5.4 2.8 5.3 0.3 7.3 7.1 0.9 1.4 29.1 30.2 21.5 15.7 15.8 16.7 18.8 男性 (n=316) 女性 (n=4,112) 39.2 32.0 注 : 図表 6-1 で 転職経験がある と回答した人対象 転職経験のある人に 転職や再就職の際に経験したことをたずねた結果を性別にみたものが図表 7です 男性では 特にない が39.2% で最も多いですが 経験したことの具体的内容は 希望する仕事内容がなかなか見つからなかった (29.1%) が1 位となっています 次いで 希望する給与での再就職は難しかった (21.5%) 求人が少なかった (15.8%) が続いています 女性も 特にない が32.0% で最も多いですが 経験したことの具体的内容は 希望する仕事内容がなかなか見つからなかった (30.2%) が1 位 次いで 希望する勤務時間での再就職は難しかった (18.8%) 求人が少なかった (16.7%) が続いています 転職や再就職に際して 男女とも約 3 割が 希望する仕事内容がなかなか見つからなかった と答えており 次いで男性では給料面 女性では勤務時間面について自分の望むような再就職が難しかったと回答しています 10

子育て中の社員がいると 業務遂行に支障をきたす 男性の 47.3% 女性の 38.7% が 子育て中の社員がいると業務遂行に支障をきたす と思っている 図表 8 子育て中の社員がいると業務遂行に支障をきたす ( 性 年代別 ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 男性 (n=752) 16.4 30.9 26.3 25.8 0.7 10 代 (n=15) 2 53.3 2 6.7 20 代 (n150) 12.7 28.0 3 28.7 0.7 30 代 (n=206) 20.9 27.2 23.3 27.7 1.0 40 代 (n=226) 11.5 36.7 26.5 24.8 0.4 50 代 (n=95) 21.1 31.6 23.2 23.2 1.1 60 代以上 (n=56) 21.4 23.2 35.7 19.6 女性 (n=6,144) 7.9 30.8 30.1 29.5 1.7 10 代 (n=62) 16.1 41.9 17.7 24.2 20 代 (n=1,134) 6.6 26.4 28.4 37.6 1.1 30 代 (n=1,760) 9.1 31.1 31.1 27.4 1.3 40 代 (n=1,905) 7.0 31.6 31.8 27.9 1.7 50 代 (n=873) 7.6 33.0 29.8 27.7 1.9 60 代以上 (n=387) 10.1 32.6 23.8 29.2 4.4 そう思う どちらかといえばそう思う どちらかといえばそう思わない そう思わない 無回答 子育て中の社員がいると業務遂行に支障をきたす と思っている人( そう思う と どちらかといえばそう思う の合計 以下同様 ) は 男性 47.3% 女性 38.7% であり 男性のほうが多く 半数近くを占めていますが 女性でも4 割近くが業務遂行に支障をきたすと思っています ( 図表 8) 性 年代別にみると 子育て中の社員がいると業務遂行に支障をきたす と思っている人は男女ともに 10 代が最も多く 男性はサンプル数が少ないので参考値ですが73.3% 女性は58.0% です 次いで 男性では50 代 女性では60 代以上が多く それぞれ52.7% 42.7% が業務に支障をきたすと思っています 男女ともに10 代では まだ子育てと仕事との両立ができるというイメージが描けない人が多いためか 多くの人が子育てをしていると仕事に支障をきたすと思っているようです 子どもがいてもワークライフバランスをとって仕事ができることを 入職前の若い世代から認識できるレベルまでさらなる両立のための環境づくりが求められます 11

勤務時間に制約のある女性は 管理職に適さない 男性の 48.3% 女性の 41.3% が 勤務時間に制約のある女性は 管理職に適さない と思っている 図表 9 勤務時間に制約のある女性は 管理職に適さない ( 性 年代別 ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 男性 (n=752) 19.3 29.0 26.6 24.5 0.7 10 代 (n=15) 13.3 73.3 6.7 6.7 20 代 (n150) 12.7 29.3 32.7 24.7 0.7 30 代 (n=206) 23.3 26.7 22.3 26.7 1.0 40 代 (n=226) 19.5 26.5 28.8 24.8 0.4 50 代 (n=95) 24.2 32.6 22.1 2 1.1 60 代以上 (n=56) 14.3 28.6 32.1 25.0 女性 (n=6,144) 10.4 30.9 31.6 25.3 1.7 10 代 (n=62) 11.3 38.7 32.3 16.1 1.6 20 代 (n=1,134) 9.6 28.3 32.2 28.8 1.1 30 代 (n=1,760) 10.3 30.9 33.1 24.4 1.3 40 代 (n=1,905) 10.2 31.7 31.5 24.8 1.8 50 代 (n=873) 11.2 33.9 28.4 24.9 1.6 60 代以上 (n=387) 13.2 27.9 29.7 24.5 4.7 そう思う どちらかといえばそう思う どちらかといえばそう思わない そう思わない 無回答 勤務時間に制約のある女性は 管理職に適さない と思っている人( そう思う と どちらかといえばそう思う の合計 以下同様 ) は 男性は 48.3% 女性は 41.3% となっています ( 図表 9) 女性でも約 4 割ですが 男性の約半数は時間制約のある女性は管理職に適さないと思っているようです 性 年代別にみると 男女とも 勤務時間に制約のある女性は 管理職に適さない と思っている人は 10 代を除き 50 代が最も多く 男性 56.8% 女性 45.1% です ちょうど管理職に就いている人が多い年代で このような意識を持っている人が男女とも多くなっています 12

男性が家事や育児をすることに職場の理解がないと 女性の継続就業は難しい 男性の 79.6% 女性の 82.7% が 男性が家事や育児をすることに職場の理解がないと 女性の継続就業は難しい と思っている 図表 10 男性が家事や育児をすることに職場の理解がないと 女性の継続就業は難しい ( 性 年代別 ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 男性 (n=752) 42.4 37.2 12.6 6.8 0.9 10 代 (n=15) 46.7 33.3 13.3 6.7 20 代 (n150) 42.0 32.0 17.3 8.0 0.7 30 代 (n=206) 48.1 35.0 8.7 6.8 1.5 40 代 (n=226) 35.0 44.7 13.7 5.8 0.9 50 代 (n=95) 45.3 38.9 10.5 4.2 1.1 60 代以上 (n=56) 46.4 28.6 14.3 10.7 女性 (n=6,144) 42.3 40.4 10.1 5.2 2.0 10 代 (n=62) 33.9 38.7 11.3 12.9 3.2 20 代 (n=1,134) 42.5 40.6 10.1 5.6 1.3 30 代 (n=1,760) 42.5 40.9 9.7 5.3 1.6 40 代 (n=1,905) 40.8 41.0 11.0 5.1 2.1 50 代 (n=873) 43.3 42.2 9.4 3.6 1.6 60 代以上 (n=387) 47.5 31.0 9.8 6.7 4.9 そう思う どちらかといえばそう思う どちらかといえばそう思わない そう思わない 無回答 男性が家事や育児をすることに職場の理解がないと 女性の継続就業は難しい と思っている人( そう思う と どちらかといえばそう思う の合計 以下同様 ) は 男性 79.6% 女性 82.7% となっています ( 図表 10) 共働き夫婦では 男性の家事や育児協力が必要ですが 職場の理解が得られなければ 男性が家事や育児のために早く帰宅したり休んだりすることができません そのように思っている人が男女ともに約 8 割であり 多くの人が女性の継続就業の前提には 男性の家事 育児に対する職場の理解が必要と思っています 性 年代別にみると 男性が家事や育児をすることに職場の理解がないと 女性の継続就業は難しい と思っている人の割合は男女ともに50 代が男性 84.2% 女性 85.5% で最も高くなっています 13

夫婦間で育児や家事の分担をしないと 女性の継続就業は難しい 男性の 85.0% 女性の 86.7% が 夫婦間で育児や家事の分担をしないと女性の継続就業は難しい と思っている 図表 11 夫婦間で育児や家事の分担をしないと 女性の継続就業は難しい ( 性 年代別 ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 男性 (n=752) 47.5 37.5 8.9 5.2 0.9 10 代 (n=15) 6 4 20 代 (n150) 47.3 36.7 9.3 6.0 0.7 30 代 (n=206) 51.5 36.4 6.3 3.9 1.9 40 代 (n=226) 43.8 40.7 10.2 4.9 0.4 50 代 (n=95) 46.3 35.8 12.6 4.2 1.1 60 代以上 (n=56) 48.2 33.9 8.9 8.9 女性 (n=6,144) 47.9 38.8 8.1 3.6 1.7 10 代 (n=62) 40.3 43.5 11.3 4.8 20 代 (n=1,134) 49.7 39.6 6.2 3.5 1.0 30 代 (n=1,760) 49.2 38.5 7.6 3.4 1.4 40 代 (n=1,905) 45.8 39.3 9.4 3.5 1.9 50 代 (n=873) 45.0 41.6 8.6 3.2 1.6 60 代以上 (n=387) 54.5 28.2 7.8 5.7 3.9 そう思う どちらかといえばそう思う どちらかといえばそう思わない そう思わない 無回答 夫婦間で育児や家事の分担をしないと 女性の継続就業は難しい と思っている人( そう思う と どちらかといえばそう思う の合計 以下同様 ) は 男性 85.0% 女性 86.7% となっています ( 図表 11) 男女とも8 割以上が 女性の継続就業の前提には 夫婦間で育児や家事の分担が必要と思っています 性 年代別にみると サンプル数が少ない 10 代を除き 夫婦間で育児や家事の分担をしないと 女性の継続就業は難しい と思っている人の割合が最も高いのは 男性では 30 代 ( 87.9%) 女性では 20 代 ( 89.3%) ですが 性や年代によってあまり大差はありません 男女ともに いずれの年代においても多くの人が 共働きのためには夫婦で家事や育児を協力することが必要と思っているようです 14

研究員のコメント 1 無職女性に対する就労支援女性活躍推進のためには 現在無職でも働きたいと思っている女性に対する就労支援も必要です 実際 現在未婚で無職の女性の中には就労意欲が高い人もいます 就職相談などにより きめ細かく求職者のニーズに対応できるよう 求人と求職のマッチング機能を高めるなどの工夫が求められます また 働く意欲はあっても 子どもが小さいために就職活動をしていない女性も多いようです 子育て後の再就職は難しいと思っている人も多いのですが 子どもがいても求職活動ができるよう 保育所の一時預かりの認知度向上のほか 子どもが小さくても働ける会社の求人情報など 働く意向のある女性の就労ニーズに対応したきめ細かな情報発信の工夫も必要と思われます 2 男性の育児協力に対する職場の理解また 女性の継続就業のためには 夫婦間での育児等の分担と 男性が育児等をすることに対する職場の理解が必要であると 男女ともに多くの人が思っています しかし 自分の勤務先は男性が育児等をすることに理解があると思っている人は 女性は約 6 割なのに対して 男性は約半数となっています ( 図表省略 ) このことから 女性の間では 男性の育児に対する職場理解が広がりつつありますが 男性の間ではまだ十分とはいえないようです 特に現時点では管理職など 指導的な地位にあるのは男性が多いことを考えますと 男性の間でさらに男性の育児に対する理解が職場に広がることが望ましいと思われます 3 働きやすい職場づくり 子育て中の社員がいると業務遂行に支障をきたす や 勤務時間に制約のある女性は管理職に適さない というように 子育てと両立して働いている人に対してあまり理解がない人が男性は約半数 女性でも約 4 割でありました 女性の活躍推進が求められている中で いまだ子育てと両立して継続就業することに十分な理解が得られない状況が続いているようです こうした状況を反映してか 女性が活躍できる職場環境づくりのために必要なこととして多くの人が 育児休業や介護休業などの両立支援を進める制度の充実 を挙げていました 多くの人が制度の充実を求めているということは いまだ制度も十分ではないと思っているということの証左です そこで まずは制度の充実が急務です その上で 女性の多くが答えているように 制度活用に関する職場の慣行など周囲の理解 経営者の意識改革 が必要です 制度はあっても これを実際に利用できるには 育児等をしている社員に対する理解が必要であり こうした職場理解の浸透のためは経営トップによる上からの意識改革も必要であることを多くの女性が感じているということです 働きやすい職場とはどのような職場でしょうか 男女ともに 互いに協力し合える職場 と回答した人が最も多かったです これからは育児に限らず 家族の介護や自分の病気などさまざまな理由で時間制約のある働き方をする人も増えると思われます そうした中 働く個人が業務に支障がないように意識して働くことは当然です その上で 全社員がお互いの境遇に理解を示し 突発的に休んでも仕事が回るような仕事の分担や流れなどの工夫をすることで お互いに協力し合える職場づくりを行うことが必要と思われます ( 第一生命経済研究所ライフデザイン研究本部上席主任研究員的場康子 ) < 本調査の内容に関するご照会 取材のお申込みは 下記までお願いいたします > 第一生命経済研究所ライフデザイン研究本部研究開発室広報担当 ( 津田 関 ) TEL.03-5221-4772 FAX.03-3212-4470 URL http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/ldi 15