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Transcription:

荒川堤防が決壊するような大洪水が発生した場合にも 戸田市から一人の犠牲者もださないために 各町会で実施することのできる対策を紹介します 住民版地域防災計画づくりは 町会の皆さんで知恵を出し合って 町会の避難ルールをつくる取組です 作成戸田市総務部危機管理防災課 ( 平成 23 年 3 月 )

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住民版地域防災計画 として 考えてほしいこと浸水しないのは のは 高い建物の上層階高い建物の上層階だけ 3 日間は は 浸水浸水が継続 継続します 荒川左岸 ( 埼玉県側 ) の堤防のどこかで 決壊したり 水が溢れだしたりした場合 戸田市は 全域全域が1メートル以上浸水 そのため 1メートル以上浸水してしまいます 2 階建て以下の建物にお住まいの方は 他の場所に避難する必要あります ( 写真は 荒川が決壊した場合の浸水イメージです ) 高齢者や身体の不自由な方身体の不自由な方などなどいざというときに一人で避難することが困難な方が が 災害時にもっとも犠牲になっています 激しい雨が降っている場合 防災行政無線や広報車広報車から情報が 聞き取れない可能性があります 01

そこで 緊急一時避難場所を決めましょう いざというときに 浸水を逃れ 命からがら逃げ込むための避難場所 ( 緊急一時避難場所 ) を見つけ 利用許可を得ておきます 緊急一時避難場所には 浸水を免れそうな高い建物高い建物の上層階や屋上屋上などが該当該当します 避難を支援する方法を考えましょう 災害時に一人で避難することが困難な方 ( 災害時要援護者 ) が 町会にどの程度いるのかを把握し 具体的な避難の支援方法を検討しておきます 支援方法を検討する際には 支援を必要とする方が何人いるのかを把握し 支援に協力してくれる方を募ることが必要です 緊急時の連絡体制をつくりましょう いざというときに 町会内で情報を伝えることができる連絡体制をつくっておきます 災害時に電話回線が輻輳することも考慮して 電話連絡網だけでなく 隣近所の住民同士で 声をかけあうことが大事です 02

緊急一時避難場所を決めましょう 緊急一時避難とは 命の危険があるところから 緊急的に避難することです そのため 緊急一時避難場所は 水に浸からない場所で救助が来るまで待機することができる場所であれば どこでも該当します 手順 1 荒川堤防が決壊しても 浸水しない場所を見つける 戸田市洪水ハザードマップを参考に 町会周辺にある荒川堤防が決壊しても浸水しない場所を見つけます たとえ 1 2 階が浸水してしまっても 高い建物の屋上屋上や上層階上層階などであれば などであれば 緊急一時避難場緊急一時避難場になり得ます 手順 2 建物や施設の管理 所有者から利用許可を得る 左のような覚書を作成し 緊急一時避難場所として利用したい建物や施設の管理 所有者から利用許可を得ておきます には町会名を 者名を記入します 1 町会町名で覚書を取り交わします には建物や施設の管理 所有 2 どのような状況になった場合に利用させてもらうことになるのかを明記します 3 双方の担当者とその連絡先を明記することにより 覚書の内容を次の担当者に引き継げるようにします 03

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避難を支援する方法を考えましょう (1) 災害時にもっとも犠牲となりやすいのは 高齢者や身体の不自由な方などの災害時要援護者と呼ばれる方々です これらの方々への避難支援は 地域の皆さんの協力が必要不可欠です 手順 1 具体的な避難支援方法を考える 災害時要援護者への避難支援方法は 平常時から決めておく必要があります 具体的には以下のような項目があります (1) 支援を必要とする方はどれくらいいるのか? 支援を必要とする方の把握方法は 手順 3 で説明します (2) 誰が支援を担当するのか? 支援の担当者については 手順 4 で説明します (3) どのような状況になったら支援を開始するのか? 支援を開始するタイミングが遅いと避難することができなくなり また早すぎると空振りする ( 避難したのに災害が発生しない ) 可能性が高くなります それらを踏まえて 避難準備情報が発表されたら などといった具体的な基準 ( きっかけ ) を決めてください (4) どこに避難してもらうのか? 比較的施設の整った場所を災害時要援護者用の緊急一時避難場所として選定し そのことを町会員に周知します 1 避難の支援を開始するきっかけを具体的に決めます 2 ここで紹介した例では 町会役員や自主防災会員は 支援の調整役を担当し 実際に支援を行うのは近所の住民となっています 3 おねがい会員を優先的に避難させる緊急一時避難場所を決めておき 一般住民にはなるべく別の緊急一時避難場所へ避難するよう に周知しておきます 05

いざというときの支援方法 の例 避難準備情報が発表されました! 1 これから行きますので 準備しておいてください 町会役員自主防災会員 決めておいた状況になったら 町会役員や自主防災会員は おねがい会員に連絡 おねがい会員 町会役員自主防災会員 2 まかせて会員 町会役員や自主防災会員は おねがい会員宅の近所に住んでいるまかせて会員に 避難支援の手助けを依頼 3 おねがい会員は まかせて会員の支援を受けて へ避難 06

避難を支援する方法を考えましょう (2) 手順 2 支援方法を検討していることを町会員に周知する 左のようなチラシを作成し 町会として災害時要援護者の方への支援方法を検討していることを周知します には 町会名を記入します 1 支援を希望される方だけでなく 支援の手助けに協力してくれる方まで把握するかどうかは町会で十分に検討してください 2 回収期日や回収方法は 各町会で検討してください 07

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避難を支援する方法を考えましょう (3) 手順 3 支援を必要とする方を把握する ここでは 災害時発生危険時に避難する際に支援を必要とする方 ( おねがい会員 ) の把握方法として 手上げ方式 ( 支援を希望する方に名乗りでてもらう方法 ) を紹介します (1) 書類の作成と配布 右のような書類を作成し 各世帯に配布します (2) 名簿の作成 支援を希望される方には 登録用紙に必要事項を記入してもらい 町会役員などに提出してもらいます 提出された登録用紙をとりまとめ 名簿を作成しておきます (3) 定期的な更新作業の実施 高齢化社会の進展により 支援を希望される方は今後増加していくことが予想されます そのため 一度だけでなく 定期的に書類の配布を行うことで 名簿を更新するようにします には 町会名を記入します 1 回収期日や回収方法は 各町会で検討してください 2 ここで例示した項目以外にも 支援希望者に記入してもらいたい情報がある場合には 各町会で適宜追加してください 09

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避難を支援する方法を考えましょう (4) 手順 4 支援に協力してくれる方を募ります 災害時要援護者への避難支援を実際に担当する人として 多くの方は 町会役員や自主防災会員を頭に思い浮かべると思います もちろん それらの方には 支援を行う際に中心的な役割を担ってもらう必要があります しかし 限られた人数で支援計画を立ててしまうと 何らかの理由で支援に参加することができない人がでた場合に 支援することが困難になってしまう可能性があります ここでは 一般町会員の中から 災害時発生危険時の避難支援の協力者 ( まかせて会員 ) を募る方法を紹介します (1) 書類の作成と配布 右のような書類を作成し 各世帯に配布します (2) 名簿の作成と役割の分担 支援に協力してくれる方には 登録用紙に必要事項を記入してもらい 町会役員などに提出してもらいます 提出された登録用紙をとりまとめ 名簿を作成しておきます また いざというときにどのようにして避難の支援の協力をしてもらうのか 役割を明確にしておきます (3) 名簿の定期的な更新 おねがい会員同様 定期的に書類を配布し 名簿を更新するようにします には 町会名を記入します 1 回収期日や回収方法は 各町会で検討してください 2 できるだけ協力者を募るために ここで登録したからといって 何らかの責任が生じるわけではないことを明記します 3 ここで例示した項目以外にも 協力者に記入してもらいたい情報がある場合には 各町会で適宜追加してください 11

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緊急時の連絡体制をつくりましょう せっかく支援が必要な住民を把握し 支援者を募ったとしても 緊急時にちゃんと支援をしてもらうためには 平常時において具体的な支援方法を検討しておくとともに いざというときに それらの方とちゃんと連絡をとるための体制をつくっておくことが必要です 手順 1 おねがい会員 まかせて会員を効果的に管理する せっかく両会員を募っても しっかり管理しなければ いざというときの役に立ちません そのため 具体的な支援方法を検討するためにも いざというときに利用しやすくするためにも 把握した会員を効果的に管理する必要があります ここでは 支援を必要とする住民 支援に協力することができる住民のそれぞれを効果的に管理する方法について紹介します (1) 会員名簿をつくる 各会員の情報を表にまとめて 管理します (2) 地図で両会員の自宅位置を確認できるようにする 右のように 例えば おねがい会員宅には赤シール まかせて会員宅には青シールを貼るなどして 地図中で両会員を管理します この際 シールに番号をふり (1) で作成した名簿と整合がとれるようにするなどの工夫をします 手順 2 支援グループを作成する おねがい まかせて会員の分布状況を見て 支援グループをつくります 班や組などだけでなく 避難場所や地域の浸水危険箇所も考慮してグループ分けを検討してください 13

4 4 5 1 2 1 3 3 5 6 公民館 7 7 8 10 2 8 6 12 11 9 12 11 14 おねがい会員の自宅 まかせて会員の自宅 9 13 10 支援グループ 手順 3 連絡担当者を決めます 各グループについて いざというときに おねがい まかせて会員それぞれへの連絡担当者を決めます 連絡担当者は グループに一人ではなく 複数人きめておくことが望ましい 14

リーフレットを作成し 町会員に周知しましょう (1) 緊急一時避難場所を依頼したり 災害時要援護者の支援方法を検討したりしたとしても そのことを一般町会員が知らなければ 意味がありません そのため 取り決めたことをしっかり周知することが必要不可欠です 手順 1 町会版緊急避難場所マップの作成 戸田市洪水ハザードマップをもとに 町会版の緊急避難場所マップを作成します 具体的には地図上に以下のような項目を記入していきます (1) 町会で定めた緊急一時避難場所 ( 地図中の赤の四角 ) 依頼し 利用許可を得ることができた施設 建物を記入します (2) 戸田市の指定避難場所 ( 地図中の緑の四角 ) 戸田市の指定避難場所を記入します ただし 低層階は浸水してしまうため 何階以上であれば 緊急一時避難場所として利用可能なのかを明記しておきます (3) 地域の浸水しやすい場所 ( 地図中の黄色の四角 ) これまでの経験や過去の被災時の様子などから 地域で浸水しやすい場所を記入します 浸水した中を歩いて避難することは非常に危険なため ここで記入した場所以外で避難経路を検討しておきます 15

これは 平成 22 年度に中町会で作成した緊急避難場所マップです 16

リーフレットを作成し 町会員に周知しましょう (2) 手順 2 洪水災害に無関心な人にも見てもらえるような工夫 取り決めた内容をリーフレットにまとめ 何の工夫もなく全戸に配布した場合 洪水災害に関心のない人には見てもらえない可能性が高いです そのため 無関心な人にも一度くらいは見てもらえるようなデザインの表紙を用意します には 町会名を記入します 17

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リーフレットを作成し 町会員に周知しましょう (3) 手順 3 緊急一時避難方法の説明 荒川堤防が決壊した場合 戸田市はどのような状況になるのか またその際に必要となる緊急一時避難とは どのような避難なのかを説明するための資料です 町会で選定した緊急一時避難場所なども明記し いざというときの具体的な対応行動に関する知識を提供します には 町会名を記入します 1 荒川堤防が決壊するような状況についての説明です 2 戸田市洪水ハザードマップから町会の予想浸水深を読み取り 記入します 3 荒川堤防が決壊するような災害時の避難行動についての説明です 4 町会内または周辺にある戸田市の指定避難場所を記入します 5 町会で依頼し 利用許可を得ることができた建物や施設名を記入 します 19

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リーフレットを作成し 町会員に周知しましょう (4) 手順 4 洪水災害に無関心な人にも見てもらえるような工夫 災害時要援護者の支援方法について 町会で取り決めた内容を説明するための資料です 町会で取り決めた内容をわかりやすく記述し おねがい会員 まかせて会員への登録を促します には 町会名を記入します 1 避難の支援については 各町会で検討した内容を記入します 2 支援を開始するタイミングについては 各町会で検討した内容を記入します 3 町会で決めた おねがい会員が優先的に避難する場所を記入しま す 21

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