日臨外会誌 76( 4 ),803 808,2015 症 例 術後 14 年目に胸腹壁再発をきたした盲腸癌の 1 例 JA 静岡厚生連遠州病院外科 佐 藤 智 仁 鈴 木正彦 浅羽雄太郎 三 宅 隆 史 松 山温子 水上泰延 症例は52 歳の女性. 盲腸癌のため回盲部切除術,D3 郭清を施行した. 初回手術より 9 年後に, 胸腹部 CT 検査で肝 S6 に接する 3 cm 大の嚢胞性腫瘤を指摘したが経過観察となり,14 年後には同部位の腫瘤は 8 cmと著明に増大し, 胸腹壁 横隔膜 肝 S6 への浸潤を疑った. 腹壁原発の悪性腫瘍を第一に考え手術を施行した. 病理組織学検査では 14 年前に切除した盲腸癌の胸腹壁横隔膜転移と診断した. 組織型は原発巣の中分化型腺癌ではなく粘液癌であった. 初回手術時の盲腸癌は中分化型腺癌が主体であったが, 腫瘍の深部浸潤部では粘液癌の成分も認め, さらに深達度はSEであったことから, 粘液癌細胞が腹腔内に播種し, 胸腹壁に再発したものと考えた. 原発巣切除から再発までに 9 年, 経過観察の上 14 年後に根治切除しえた症例は極めて少なく, 文献的考察を加えて報告する. 索引用語 : 結腸癌, 局所再発, 長期経過後再発 はじめに大腸癌治療ガイドライン2014 年版によると 1), 大腸癌治癒切除後 5 年を超えて再発する割合は全再発の 0.63% であり, 術後フォローアップは 5 年が目安とされている. われわれは, 盲腸癌に対する初回手術後 9 年目に嚢胞性腫瘤を指摘され, 術後 14 年目に摘出し盲腸癌の再発と診断した 1 例を経験したので報告する. 症例患者 :52 歳, 女性. 主訴 : なし. 既往歴 : 特記事項なし. 現病歴 : 盲腸癌に対し回盲部切除術,D3 郭清を施行された. 病理診断はC,type1,mod,SE,N1,M0, H0,P0,Stage ⅢAであった. 術後補助化学療法は施行せず, 5 年間のフォローアップを終了した. 術後 9 年目に人間ドックの胸腹部 CT 検査で肝 S6 に接する 3 cm 大の嚢胞性腫瘤を指摘された (Fig. 1). 消化器内科にて 2 年の経過観察を行い, 若干の増大傾向であったため, 初回手術の11 年後にCTガイド下生検を施 行したところ, 生検結果は粘液性単層円柱上皮と粘液のみで悪性所見を認めなかった. 1 年毎のCT 検査でフォローアップとしたが, その後, 患者は来院せず通院を自己中断した. 初回手術より14 年後, 人間ドックのCT 検査で再度同部位の腹腔内腫瘤を指摘された (Fig. 2a,b). 腫瘤は 8 cmと明らかに増大し, 腹壁 2015 年 2 月 9 日受付 2015 年 2 月 16 日採用 所属施設住所 430-0929 浜松市中区中央 1-1 - 1 Fig. 1 造影 CT 検査 ( 初回術後 9 年目 ): 肝 S6 に接する 3 1 cm の造影効果に乏しい嚢胞性腫瘤を認めた ( 矢頭 ). 境界は比較的明瞭で内部は均一であった. 133
804 日本臨床外科学会雑誌 76 巻 Fig. 3 術中所見 : 腫瘍は肝に接し浸潤が疑われた ( 矢頭 ). Fig. 2 造影 CT 検査 ( 初回術後 14 年目 ):( a) 造影効果に乏しい腫瘤は7.8 4.4cmへと増大し,(b) 不整形であり胸腹壁, 肝へ浸潤を認めた. その他の臓器に異常は認めなかった. 原発の悪性腫瘍の診断で当科紹介となった. 現症 : 身長 153cm, 体重 58.1kg, 体温 36.3. 腹部は平坦 軟で自発痛, 圧痛は認めなかった. 入院時血液検査所見 : 白血球,CRP 値の上昇や貧血はなく, 血液一般および生化学検査に異常を認めなかった. 腫瘍マーカー値はCEA 2.0ng/ml,CA19-9 12U/ml といずれも正常範囲内であった. 腹部造影 CT: 辺縁不整で造影効果に乏しい7.8 4.4cm 大の腫瘤は肝 S6 に接しており, 胸腹壁 横隔膜 肝へ浸潤を認めた. その他の臓器に異常は認めなかった (Fig. 2a,b). 以上の所見より, 胸腹壁由来の悪性嚢胞性腫瘍または腹膜偽粘液腫の疑いで手術を施行した. 手術所見 : 第 11 肋骨上斜切開から傍腹直筋切開にて開胸開腹. 右横隔膜, 第 10-12 肋骨, 肝 S5 + 6, 胸壁筋群を含む腫瘍切除術を施行した. 胸腹壁欠損部は大腿筋膜を用いて修復した. 腹膜播種を含め明らかな他臓器転移を認めなかった (Fig. 3). Fig. 4 標本肉眼所見 : 腫瘍は胸腹壁 ( 横隔膜含む ) が主座と思われた. 肝に接していたが, 割面では明らかな浸潤所見は認めなかった. 切除標本 : 腫瘍は胸腹壁 ( 横隔膜を含む ) を主座としていた. 肝に接していたが, 割面では明らかな肉眼的浸潤所見は認めなかった (Fig. 4). 病理所見 ( 2 回目手術時 ): 粘液結節を不連続に縁取りするように丈の高い異型腺上皮細胞が確認された. 分化度は比較的高く, 粘液産生を認め粘液癌の診断であった. 肝浸潤はなく, 第 11 肋骨への浸潤を認めた (Fig. 5a,b). また,14 年前の盲腸癌は中分化型腺癌であったため, 初回手術時の標本と比較検討した. 病理所見 ( 初回手術時 ): 原発巣は 1 型腫瘍で隆起部分は中分化型腺癌の像であり, 腫瘍の約 70% を占めていた. その後の検討で, 腫瘍深部 ( 漿膜から脂肪層 134
4 号 盲腸癌胸腹壁再発の 1 例 805 Fig. 5 病理組織検査所見 :( a) 粘液結節を不連続に縁取りするように丈の高い異型腺上皮細胞が確認された.(b) 分化度は比較的高く, 粘液産生を認めた (H.E. 染色 a: 40,b: 400). への露出部 ) で高分化な粘液癌成分を認めた (Fig. 6a,b). 14 年前の粘液癌成分が今回の転移巣とも矛盾のない所見であり, さらに深達度もSEであるため, 粘液癌成分が腹壁へ播種し再発したと結論づけた. 術後経過は良好で, 軽快退院した. 初回手術時より 19 年, 2 回目手術時より 5 年経過しているが無再発生存中である. 考察大腸癌治療ガイドラインに示されている統計では 1), 肝転移や肺転移, 局所再発を除く他の部位への再発は, 3 年以内が79.4%, 5 年以内が95.5% であり, 5 年以上経過して再発をきたす症例は全体のわずか 0.17% である. 本症例は初回手術から14 年目に胸腹壁転移のみで再発した, 非常に稀な症例である. 術後 10 年以上経過してからの大腸癌再発症例を医学中央雑誌にて1983 年から2014 年の期間で 大腸癌 再発 10 年 ~20 年 を Fig. 6 病理組織検査所見 ( 初回手術時 ) ( a) 原発巣は 1 型腫瘍で隆起部分は中分化型腺癌であった. ( b) 腫瘍の約 70% が中分化型腺癌であったが, 腫瘍深部で高分化な粘液癌成分を認め, 今回の転移巣と矛盾しない所見であった (H.E. 染色 a: ルーペ像 b: 400). キーワードに検索した結果 ( 会議録を除く ),24 例の報告を認め 2)~25), 本症例を含めた25 例の概要をTable 1 に示した. 初発部位としては盲腸 1 例, 上行結腸 7 例, 下行結腸 1 例,S 状結腸 4 例, 直腸 10 例, 肛門管 1 例と直腸に多い傾向にあった. 性別では男性 17 例, 女性 8 例と男性に多い傾向であった. 初発病理組織は, 不明である 1 例を除くと, 粘液癌が 1 例であり, 他は全て中分化腺癌あるいは高分化腺癌であった. また, その中でも粘液癌の成分を含む症例が 2 例含まれた. 再発部位としてはリンパ節 6 例, 肺 5 例, 肝臓 5 例などの報告が比較的多いが, その他に膵 脾 肋骨 消化管 腹壁など多岐にわたり, 一定の組織 臓器に限られる傾向はなかった. 大腸癌の早期再発と晩期再発を臨床病理学的に比較した友田らは 26), 晩期再発群では1ly(-) が有意に多い,2 高分化型腺癌が多い傾向にある,3v(-) が多 135
806 日本臨床外科学会雑誌 76 巻 Table 1 大腸癌原発巣切除より 10 年以上経過して再発をきたした症例 No 報告年 報告者 年齢性別原発部位 組織型 深達度リンパ節転移 ly v 遠隔転移 Stage 再発までの期間 ( 年 ) 再発部位 1 1987 2) 住永 59 女 上行結腸 mod SE 1 - - 0 Ⅲa 10 局所 2 1989 3) 中村 71 男 直腸 well - - - - - - 10 肺 3 1995 4) 矢野 65 男 直腸 well SM 0 0 0 0 Ⅰ 10 肝 4 1996 5) 森脇 55 男 上行結腸 mod SS 0 2 1 0 Ⅱ 10 肺 5 1996 6) 池永 79 女 S 状結腸 well SS 1 1 1 0 Ⅲa 10 十二指腸 6 1998 7) 河崎 46 女 直腸 well/mod - - - - - - 10 肺, 肝, 肋骨 7 1999 8) 石田 47 女 直腸 well SS 2 0 0 0 Ⅲa 11 腹壁瘢痕創 8 2002 9) 下田 70 男 直腸 well SE 0 0 0 0 Ⅱ 16 回腸 9 2004 10) 井上 68 男 直腸 mod MP 0 0 0 0 Ⅰ 16 局所 10 2005 11) 山口 66 男 上行結腸 well>mod SE 2 1 2 0 Ⅲb 10 脾 11 2005 12) 平塚 79 男 上行結腸 muc SS 4 3 1 1 Ⅳ 10 リンパ節 12 2006 13) 中川 89 男 肛門管 - A1 0 0 0 0 Ⅱ 10 リンパ節 13 2007 14) 谷 78 男 直腸 mod A2 2 0 1 H1 Ⅳ 11 肝, 膵 14 2007 15) 駄場中 51 男 下行結腸 mod SE 2 2 2 P2 Ⅳ 16 骨盤内 15 2007 16) 平間 69 女 上行結腸 mod SS 0 1 0 0 Ⅱ 11 ダグラス窩 16 2008 17) 中﨑 54 男 上行結腸 mod SS 1 1 1 0 Ⅲa 10 肝 17 2009 18) 清水 71 男 不明 mod SE 0 2 1 0 Ⅱ 11 リンパ節 18 2009 19) 井手 61 女 上行結腸 well SS 0 0 0 0 Ⅱ 10 リンパ節 19 2011 20) 桒田 80 男 S 状結腸 mod>well SM 0 1 1 0 Ⅰ 10 リンパ節 20 2011 21) 岡村 79 男 S 状結腸 mod SS 0 - - 0 Ⅱ 11 肺 21 2011 22) 竹山 65 男 S 状結腸 mod SS 1 - - 0 Ⅲa 10 肺, 副腎 22 2013 23) 西江 60 男 直腸 mod A 0 2 2 0 Ⅱ 10 骨盤内 23 2014 24) 高木 41 女 直腸 well/muc SS 3 1 1 0 Ⅲb 12 肝 24 2014 25) 戸嶋 77 男 直腸 mod SE 2 2 1 0 Ⅲb 12 リンパ節 25 自験例 52 女 盲腸 mod>muc SE 1 2 1 0 Ⅲa 14 胸腹壁 い傾向にある, と述べており, 晩期再発症例は生物学的悪性度の低い腫瘍群と考えられる. 転移様式に関しては, 血行性 リンパ行性 播種性などが知られているが, 本症例では1 初回の盲腸癌は中分化型腺癌が主体であるが, 腫瘍の深部浸潤部に一部粘液癌の成分を認めること,2 原発巣の病理組織学的深達度がSEであったこと,3 経過観察中や開腹所見で他臓器への転移や腹膜播種の所見を認めないこと.4 初回手術時の吻合部から十分に離れていることから, 初回手術時の操作による遊離腫瘍細胞の着床により腫瘤を形成したものと考えた. 同様の転移様式は, 住永ら 2) の上行結腸癌術後に右下腹部に腫瘤を形成した症例と, 下田ら 9) による直腸癌術後に回腸に壁外性 の腫瘤を形成した症例, および平間ら 16) による上行結腸癌術後の Douglas 窩転移の 3 例のみであった. また, 粘液癌と高 中分化型腺癌の臨床病理学的検討を行った金澤ら 27), 樋口ら 28) によると, 高 分化型腺癌では肺 肝転移が多く, 粘液癌では腹膜再発が多いとされ, 手術時に腹膜への癌細胞散布を回避する愛護的な操作が必要であると報告している. 手術に関しては,25 例の中でも19 例で治癒切除が施行されており, 再発と診断した時点で, 多くの症例が切除可能な状態であったと思われる. さらに悪性度が低いことから, 切除による長期予後が期待される. 大腸癌治療ガイドラインで推奨する術後経過観察は 5 年が目安とされている. 本症例のような遅発性の再 136
4 号 盲腸癌胸腹壁再発の 1 例 807 発を考慮しても, 全症例に対して術後 5 年目以降も CT 検査を続けることは, 医療経済的に非現実的である. 癌幹細胞や intratumor heterogeneityといった癌の個別化治療への研究が進む中で, 将来的に遅発性再発の予測が可能となれば, 選択的に 5 年目以降の経過観察を継続する意義が見出せるかも知れない. 結語主病巣が中分化型腺癌で, その中の粘液癌成分が播種性転移をきたし, 結果的に原発巣切除から再発までに 9 年, 経過観察の上 14 年後に根治切除しえた極めて稀な症例を経験したので報告した. 本論文の要旨は第 67 回日本大腸肛門病学会学術集会において発表された. 文献 1) 大腸癌研究会 / 編 : 大腸癌治療ガイドライン医師用 2014 年版. 金原出版, 東京,2014 2) 住永佳久, 佐藤知行, 宮田道夫他 : 術後 10 年を経過して興味ある再発形式を呈した大腸癌の 1 切除例. 日外会誌 1987;88:349-353 3) 中村治彦, 森山浩, 永井完治他 : 直腸癌術後 10 年を経て出現した空洞性肺転移巣の 1 切除例. 日胸臨 1989;48:796-798 4) 矢野秀朗, 小西富夫, 根岸征示他 : 大腸 sm 癌術後 10 年目に肝転移を来した 1 例. 手術 1995; 49:719-723 5) 森脇義弘, 山腰英紀, 長堀優他 : 上行結腸癌治癒切除 10 年後に発見された孤立性肺転移の 1 切除例. 日本大腸肛門病会誌 1996;49:1074-1079 6) 池永誠, 西八嗣, 立石普他 : 大腸癌術後 10 年目に認められた転移性十二指腸癌の 1 例. 日臨外会誌 1996;57:1635-1640 7) 河崎雄司, 安田和人, 三上真顕他 : 術後 10 年で肋骨へ転移し骨破壊像と硬化像の混合像を呈腸癌再発の 1 例した直. 日胸臨 1998;57:742-746 8) 石田雅俊, 濱路政靖, 宮崎知他 : 術後 11 年後に腹壁創瘢痕に孤立性転移を来たした直腸癌の 1 例. 臨外 1999;54:706-708 9) 下田雅史, 斉藤眞文, 上田進久他 : 術後 16 年目に発生した孤立性回腸転移の 1 例. 臨外 2002; 57:549-552 10) 井上潔彦, 柳照奉, 吉藤竹仁他 : 直腸癌術後 16 年目の局所再発を治癒切除した 1 例. 日臨外会誌 2004;65:3245-3248 11) 山口智弘, 山下哲郎, 細川洋平他 : 大腸癌術後 10 年目に孤立性脾転移を来した 1 例. 日消外会誌 2005;38:1761-1766 12) 平塚研之, 角田明良, 中尾健太郎他 : 術後 10 年でリンパ節再発をきたしたstageⅣ 結腸粘液癌の 1 例. 日臨外会誌 2005;66:673-679 13) 中川須美子, 天野正弘, 山下晋也他 :10 年後に再発した肛門管癌に対して放射線化学療法を施行し QOL が得られた 1 例. 癌と化療 2006;33: 1977-1979 14) 谷直樹, 野口明則, 竹下樹他 : 直腸癌術後 11 年で認められた膵および肝転移の 1 切除例. 日消外会誌 2007;40:1536-1541 15) 駄場中研, 小林道也, 岡本健他 :Stage Ⅳ 下行結腸癌術後 16 年で骨盤内腹膜外再発を認めた 1 例. 日臨外会誌 2007;68:1821-1825 16) 平間知美, 下段光裕, 足立英明他 : 上行結腸癌術後 11 年目の Douglas 窩転移再発を治癒切除した 1 例. 日臨外会誌 2007;68:1490-1495 17) 中﨑隆行, 濵﨑景子, 清水香里他 : 結腸癌原発巣切除後 10 年 6 カ月後に出現した肝転移の 1 例. 日臨外会誌 2008;69:883-885 18) 清水久実, 数寄泰介, 倉田季代子他 : 術後 11 年で肺および肺門 縦郭リンパ節転移にて発見された大腸癌の 1 例. 気管支学 2009;31:293-297 19) 井手佳美, 平松和洋, 吉原基他 : 術後 10 年後にリンパ節再発した上行結腸癌の 1 切除例. 日臨外会誌 2009;70:146-152 20) 桒田和也, 村岡篤, 木村圭吾他 : ポリープ切除後 10 年目にリンパ節再発を認めた S 状結腸ポリープ癌の 1 例. 外科 2011;73:1249-1252 21) 岡村修, 中田健, 鈴木玲他 : 大腸癌術後 11 年目に肝転移が出現し切除術を行った 1 例. 癌と化療 2011;38:2054-2056 22) 竹山廣志, 鳥正幸, 大森健他 : 大腸癌術後異時性両側副腎転移に対し両側副腎摘出術を施行した 1 例. 日消外会誌 2011;44:1319-1327 23) 西江尚貴, 稲田涼, 母里淑子他 : 直腸癌術後 10 年を経て発症した局所再発に対して治癒切除を施行した 1 例. 癌と化療 2013;40:2585-2587 24) 高木健裕, 京兼隆典, 渡邉克隆他 : 結腸癌切除 12 年後の晩期肝転移の 1 例. 臨外 2014;69:1407-1411 25) 戸嶋俊明, 濱田円, 原野雅生他 : 直腸癌根治術後 12 年目に切除しえた, 大動脈周囲リンパ節再発の 1 例. 日消外会誌 2014;47:410-418 26) 友田博次, 井上徳司, 松隈哲人他 : 大腸癌の晩期再発 早期再発との比較検討. 外科 1992;54: 511-515 27) 金澤周, 塩澤学, 田村周三他 : 大腸粘液癌根治切除症例における臨床病理学的検討と予後因子の検討. 日本大腸肛門病会誌 2010;63:43-50 28) 樋口哲郎, 小林宏寿, 石川敏昭他 : 大腸粘液癌の再発形式の検討. 癌と化療 2010;37:2560-2562 137
808 日本臨床外科学会雑誌 76 巻 A CASE OF RESECTION OF THORACIC AND ABDOMINAL WALL METASTASES FROM COLON CANCER AT 14 YEARS AFTER THE FIRST OPERATION A CASE REPORT Tomohito SATO, Masahiko SUZUKI, Yutaro ASABA, Takashi MIYAKE, Atsuko MATSUYAMA and Yasunobu MIZUKAMI Department of Surgery, JA Shizuoka Kohseiren Ensyu Hospital A 52-year-old woman had undergone ileocecal resection for carcinoma of the cecum. At 9 years after the surgery, abdominal CT showed a cystic mass measuring 3 cm in diameter in segment VI of the liver. A repeat CT 14 years after the surgery showed that the mass had enlarged to 8 cm in diameter, and had invaded the thoracic and abdominal wall, diaphragm, and segment VI of the liver. Suspecting a malignant tumor from the abdominal wall, tumorectomy combined with thoracic and abdominal wall resection, hepatic resection of segment V and VI, and resection of the tenth and eleventh ribs were performed. The pathological diagnosis was mucinous carcinoma invading the surrounding organs. Thus, the tumor did not originate in the abdominal wall, but was a metastasis from the cancer of the cecum that had been resected 14 years earlier. Such a case of colon carcinoma recurring 14 years after surgery for the primary tumor is rare. Therefore, we report this case with some literature review. Key words:colon cancer,local recurrence,long interval after surgery 138