1 疾患別医療費札幌市国保の総医療費に占める入院医療費では 悪性新生物が 21.2% 循環器疾患が 18.6% となっており 循環器疾患では 虚血性心疾患が 4.5% 脳梗塞が 2.8% を占めています 外来医療費では 糖尿病が 7.8% 高血圧症が 6.6% 脂質異常症が 4.3% となっています

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市原市国民健康保険 データヘルス計画書

Microsoft PowerPoint - 2.医療費プロファイル 平成25年度(長野県・・

特定健康診査等実施計画(案)

1 保健事業実施計画策定の背景 北海道の後期高齢者医療は 被保険者数が増加し 医療費についても増大している 全国的にも少子高齢化の進展 社会保障費の増大が見込まれる このような現状から 一層 被保険者の健康増進に資する保健事業の実施が重要となっており 国においても 保健事業実施計画 ( データヘルス

対象疾患名及び ICD-10 コード等 対象疾患名 ( 診療行為 ) ICD-10 等 1 糖尿病 2 脳血管障害 3 虚血性心疾患 4 動脈閉塞 5 高血圧症 6 高尿酸血症 7 高脂血症 8 肝機能障害 9 高血圧性腎臓障害 10 人工透析 E11~E14 I61 I639 I64 I209 I

スライド 1

第2章

目次 1. 目的 2 2. 人工透析患者の年齢等の分析 3 性別 被保険者 被扶養者 3. 人工透析患者の傷病等の分析 8 腎臓病 併存傷病 平成 23 年度新規導入患者 4. 人工透析 健診結果 医療費の地域分析 13 二次医療圏別 1

後期高齢者医療概況

1 保険給付費の推移保険給付費の伸びが 市町村合併後初めてマイナスに転じた 費用 ( 億円 ) 対前年伸び率 (%) 対前年差額 ( 億円 ) 21 年度 22 年度 23 年度 24 年度 25 年度 26 年度

目次 1. 基本事項... 1 (1) 計画策定の背景... 1 (2) データヘルス計画の位置づけ... 1 (3) 計画期間 北海道建設国民健康保険組合の特性把握... 2 (1) 被保険者の構成... 2 (2) 医療費の状況 これまでの取り組み... 6 (1


心房細動1章[ ].indd

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保健事業実施計画書 ( データヘルス計画 ) 平成 30 年度 ~ 平成 35 年度 長野県医師国民健康保険組合

5. 死亡 (1) 死因順位の推移 ( 人口 10 万対 ) 順位年次 佐世保市長崎県全国 死因率死因率死因率 24 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 位 26 悪性新生物 350

3 成人保健

現状分析による課題抽出のためのワークシート ( 高血圧 糖尿病 脂質異常症 ) 高血圧糖尿病脂質異常症 要介護認定を受けた被保険者の医療費の状況 ( 資料 :KDB システム 12 月末抽出分 ) 有病状況では糖尿病等の基礎疾患が約 6 割となっている 中分類別医療費 1 人当たり医療費が県と比較し

21


04-4-様式1-1★変更有

1) 疾患別死亡数 死亡率 ( 七尾市 ) 死亡数 ( 総数 ) 資料 : 衛生統計報 死亡率 ( 総数 ) 人口 10 万対

第三期特定健康診査等実施計画 ニチアス健康保険組合 最終更新日 : 平成 30 年 02 月 20 日

平成26年度  レセプトデータ利活用に 関するモデル事業

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肥満者の多くが複数の危険因子を持っている 肥満のみ約 20% いずれか 1 疾患有病約 47% 肥満のみ 糖尿病 いずれか 2 疾患有病約 28% 3 疾患すべて有病約 5% 高脂血症 高血圧症 厚生労働省保健指導における学習教材集 (H14 糖尿病実態調査の再集計 ) より

01_地域の全体像の把握

データヘルス計画の概要と目的 背景 情報化社会により 健康や医療に関する情報を活用して被保険者の健康課題の分析 保健事業の評価等を行うための基盤の整備が進んでいます 今後は データ分析により健康課題を明確にしたうえで 国民健康保険加入者のさらなる健康保持増進のため より効果的 効率的な保健事業の実施


PowerPoint プレゼンテーション

目次 1. 趣旨 2. 計画の期間 3. 兵庫県の特徴 (1) 人口 後期高齢者数について (2) 平均寿命について (3) 医療 健診 介護 ( 有病状況 ) について 4. 目標 5. 実施事業 < 参考 > 別添資料 KDB の分析帳票等について

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財務省財務総合政策研究所 フィナンシャル レビュー 平成 27 年第 3 号 ( 通巻第 123 号 )2015 年 6 月 Ⅱ. 医療 介護レセプト 特定健診データの有効活用 : 分析によりわかること レセプトの分析及び特定健診データとの突合により, 個々の医療保険者において以下のような活用が可能

死亡率 我が国における疾病構造 生活習慣病は死亡割合の約 6 割を占めている 我が国の疾病構造は感染症から生活習慣病へと変化 死因別死亡割合 ( 平成 24 年 ) 生活習

H23修正版

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第1章評価にあたって

第 3 節心筋梗塞等の心血管疾患 , % % % %


~ 第 1 章計画策定にあたって ~ 1. データヘルス計画策定の背景及び位置付けこれからの高齢者の大幅な増加が見込まれる中で 高齢者ができる限り長く自立した日常生活を送ることができるよう 被保険者の健康の保持増進の取組みを支援することが重要です また 特定健康診査の実施やレセプト等の電子化の進展

Microsoft Word - 特定健康診査等実施計画2期(YNK).docx

調査の概要と対象レセプトについて本レポートは メンタルヘルスに関連する 気分 [ 感情 ] 障害 神経症性障害 ストレス関連障害及び身体表現性障害 の入院外の動向を中心に 24 年度の受診者数の推移や対前年同期比の推移を調査したものです 職場でのメンタルヘルス対策や注意喚起など 広報誌 ホームページ

スライド 1

脳血管疾患予防のための保健事業実施計画 データヘルス計画の目的は 脳血管疾患 虚血性心疾患等 糖尿病性腎症による新規透析患者を減らし 健康格差を縮小することにあります このうち 本市では脳血管疾患患者の入院医療費が 1 億 5,600 万円であり 生活習慣病全体の入院医療費の 33.1% と多くを占

メディフィットプラスパンフ_通販用_ ai

第2次「健康くるめ21」計画

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Microsoft PowerPoint - 資料1_ひょうごの健康状況(健康寿命修正済)

ただ太っているだけではメタボリックシンドロームとは呼びません 脂肪細胞はアディポネクチンなどの善玉因子と TNF-αや IL-6 などという悪玉因子を分泌します 内臓肥満になる と 内臓の脂肪細胞から悪玉因子がたくさんでてきてしまい インスリン抵抗性につながり高血糖をもたらします さらに脂質異常症

第三期 特定健康診査等実施計画 ウシオ電機健康保険組合 平成 30 年 4 月

(2) 傷病分類別ア入院患者入院患者を傷病分類別にみると 多い順に Ⅴ 精神及び行動の障害 千人 Ⅸ 循環器系の疾患 千人 Ⅱ 新生物 千人となっている 病院では Ⅴ 精神及び行動の障害 千人 Ⅸ 循環器系の疾患 千人 Ⅱ 新生物 147.

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Microsoft Word - にしはら健康21(第2次)最終(表紙、間紙入り)

施設の種類別に年次推移をみると 入院では 病院は 8 年からほぼ横ばいであったが 20 年は減少しており 一般診療所は昭和 59 年から減少傾向にある 外来では 病院 一般診療所ともに 20 年は減少しており 歯科診療所は 14 年から増加傾向にある ( 図 1 統計表 1 2) 年齢階級別にみると

目次 第 1 基本的事項 1 1. 計画策定の目的 2. 計画期間 第 2 現状と評価 2 1. 滋賀県の後期高齢者等の現状 2. 健康 医療情報の分析および結果に基づく健康課題の把握 第 3 保健事業 実施する事業 2. 実施体制 3. 実施事業の目的および概要 第 4 計画の評価方法

第2期データヘルス計画について

入院 2人に1人以上が日帰り入院を含む10日以内の入院 です 病気やケガによる 平均入院日数 2か月以上 不詳 31日 61日以内 日帰り入院 9.2% 5日以内 注 がんの再発率 34.1% Ⅱ期の胃がん 術後3年以内の再発率 57.0% Ⅱ期の子宮体がん 術後3年以内の再発率 11 Ⅱ期の大腸が

保健事業実施計画書

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会

平成 28 年 5 月診療分疾病分類統計について 調査の目的 この調査は 国民健康保険の疾病状況及び医療費の実態を把握することを目的に 毎年 5 月診療分を対象に行っている 調査の対象と集計方法平成 28 年 6 月に国保連合会において審査対象となった医科 歯科の診療報酬明細書 ( レセプト ) を

健康な生活を送るために(高校生用)第2章 喫煙、飲酒と健康 その2

1 基本健康診査基本健康診査は 青年期 壮年期から受診者自身が自分の健康に関心を持ち 健康づくりに取り組むきっかけとなることを目的に実施しています 心臓病や脳卒中等の生活習慣病を予防するために糖尿病 高血圧 高脂血症 高尿酸血症 内臓脂肪症候群などの基礎疾患の早期発見 生活習慣改善指導 受診指導を実

保健事業実施計画 ( データヘルス計画 ) もくじ 1. 保健事業実施計画 ( データヘルス計画 ) の基本的事項 1) 背景 1 2) 保健事業実施計画 ( データヘルス計画 ) の位置づけ 2 3) 計画期間 5 2. 地域の健康課題 1) 地域の特性 ( 同規模保険者 269( 人口 5~10

新宮市国民健康保険第 2 期特定健康診査等実施計画 ( 平成 25 年度 ~ 平成 29 年度 ) 平成 25 年 4 月 新宮市国民健康保険

上勝町保健事業実施計画 ( データヘルス計画 ) 平成 27 年 3 月 上勝町

福島市第2期データヘルス計画 表紙オモテ

平成 29 年 5 月診療分疾病分類統計について 調査の目的 この調査は 国民健康保険の疾病状況及び医療費の実態を把握することを目的に 毎年 5 月診療分を対象に行っている 調査の対象と集計方法平成 29 年 6 月に国保連合会において審査対象となった医科 歯科の診療報酬明細書 ( レセプト ) を

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会

第 2 章気仙沼市の健康を取り巻く状況 - 4 -

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カテゴリー別人数 ( リスク : 体格 肥満 に該当 血圧 血糖において特定保健指導及びハイリスク追跡非該当 ) 健康課題保有者 ( 軽度リスク者 :H6 国保受診者中特定保健指導外 ) 結果 8190 リスク重なりなし BMI5 以上 ( 肥満 ) 腹囲判定値以上者( 血圧 (130 ) HbA1

大阪府医師国民健康保険組合 特定健康診査等実施第 2 期計画 ( 平成 25 年 7 月 1 日 ) 1. 計画策定の背景昭和 36 年の国民皆保険の成立により わが国の平均寿命は飛躍的に伸び 今や世界一の長寿国となった しかし 世界に冠たるこの国民皆保険制度は 平均寿命の伸びによる高齢化の急激な進

特定健康診査等実施計画


はじめに第1章基本方針第2章岐阜市の現状第3章第4章第二次ぎふ市民健康基本計画の評価今後の取り組み第5章効果的な推進体制第6章参考資料7 第 3 章岐阜市の現状 1 岐阜市の人口統計 (1) 人口の推移 本市の人口は 昭和 60 年以降 減少傾向にあったものの 平成 18 年柳津町との合併により 一

山梨県生活習慣病実態調査の状況 1 調査目的平成 20 年 4 月に施行される医療制度改革において生活習慣病対策が一つの大きな柱となっている このため 糖尿病等生活習慣病の有病者 予備群の減少を図るために健康増進計画を見直し メタボリックシンドロームの概念を導入した 糖尿病等生活習慣病の有病者や予備

目  次

特定健康診査等実施計画 平成 20 年 3 月 水俣市国民健康保険

表 19 死亡数 ( 場所 区 ) 年次 総数 施設内 施設外 総数病院診療所老健施設助産所老人ホーム総数自宅その他 平成 23 10,380 9,363 8, , ,389 9,324 8, ,065 88

Microsoft Word - H27年度概況.doc

また リハビリテーションの種類別では 理学療法はいずれの医療圏でも 60% 以上が実施したが 作業療法 言語療法は実施状況に医療圏による差があった 病型別では 脳梗塞の合計(59.9%) 脳内出血 (51.7%) が3 日以内にリハビリテーションを開始した (6) 発症時の合併症や生活習慣 高血圧を

実施計画

資料編

わが国における糖尿病と合併症発症の病態と実態糖尿病では 高血糖状態が慢性的に継続するため 細小血管が障害され 腎臓 網膜 神経などの臓器に障害が起こります 糖尿病性の腎症 網膜症 神経障害の3つを 糖尿病の三大合併症といいます 糖尿病腎症は進行すると腎不全に至り 透析を余儀なくされますが 糖尿病腎症

第 2 章 西東京市の現状 第 2 章 東京市の現状 1 人口等の動向 (1) 東京市の 年次推移西東京市の人口は 平成 7(1995) 年以降 一貫して増加の傾向にあり 平成 27(2015) 年の国勢調査では 20 万人を超えています 図表 2-1 西東京市人口の年次推移と伸び率 ( 人 ) 2

保健事業実施計画 ( データヘルス計画 ) 平成 30 年度 ~ 平成 35 年度 福岡県医師国民健康保険組合

開発の背景 がんのみならず がんをはじめとする 7 大疾病 に対する十分な備えを提供することが必要と考え がん 急性心筋梗塞 拡張型心筋症 脳卒中 脳動脈瘤 慢性腎不全 肝硬変 糖尿病 高血圧性疾患 を幅広くまとまった一時金で保障する保険を開発いたしました < がんについて > 日本人が一生涯で が

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(6/5 19:00修正)資料3 標準的な健診・保健指導プログラム改定のポイント (2) (2)

,995,972 6,992,875 1,158 4,383,372 4,380,511 2,612,600 2,612, ,433,188 3,330, ,880,573 2,779, , ,

第 2 期宗像市国民健康保険保健事業実施計画 ( データヘルス計画 ) 第 3 期特定健康診査等実施計画 平成 30 年 4 月宗像市国民健康保険

H26年度概況_280928

第二期データヘルス計画

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目次 序章計画作成にあたって データヘルス計画作成の背景 当共済組合データヘルス計画の期間... 1 第 1 章福岡支部の基本情報 概要 組合員等の状況... 2 第 2 章保健事業として対策を講ずるべき疾病の把握と対策の方向性

10075 口頭発表 身体活動 8 月 31 日 ( 金 ) 8:30~9:20 第 8 会場 朱鷺メッセ 3F 小会議室 口頭発表 診断 -その他 8 月 30 日 ( 木 ) 11:00~12:20 第 5 会場 朱鷺メッセ 3F 中会議室

第 1 節人口の推移 1 総人口と世帯数の推移 平成 25 年 1 月 1 日現在 人口は 580,852 人 世帯数は 259,048 で平成 5 年から 人口 世帯数ともに増加傾向にあります 出典 : 各年 1 月 1 日現在総人口 2 段階別人口の推移と将来推計平成 17 年から 25 年まで

調査の概要 本調査は 788 組合を対象に平成 24 年度の特定健診の 問診回答 (22 項目 ) の状況について前年度の比較から調査したものです 対象データの概要 ( 全体 ) 年度 被保険区分 加入者 ( 人 ) 健診対象者数 ( 人 ) 健診受診者数 ( 人 ) 健診受診率 (%) 評価対象者

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この章に掲載したデータは 主に 国保データベース (KDB) システム による 統計情報を用いています - 17 -

1 疾患別医療費札幌市国保の総医療費に占める入院医療費では 悪性新生物が 21.2% 循環器疾患が 18.6% となっており 循環器疾患では 虚血性心疾患が 4.5% 脳梗塞が 2.8% を占めています 外来医療費では 糖尿病が 7.8% 高血圧症が 6.6% 脂質異常症が 4.3% となっています また 入院と外来を合わせると 慢性腎不全 ( 透析有 ) も上位にあがっています 狭心症 脳梗塞 慢性腎不全は 基礎疾患である糖尿病 高血圧症 脂質異常症等の疾病が重症化した疾患といえるため これらの疾患を予防することで 医療費の増加を抑えることができると考えます 図 31 大分類別医療費 ( 入院 )(%) 新生物 13.3 5.6 5.6 5.8 5.8 8.2 15.8 21.2 18.6 循環器精神筋骨格神経消化器損傷中毒 表 5 中分類別分析及び細小分類分析 ( 入院 ) 中分類分析 (%) 細小分類 (%) 膵臓がん 0.9 その他の悪性新生物 7.8 食道がん 0.7 新生物 21.2 前立腺がん 0.6 気管 気管支及び肺の悪性新生物 3.0 肺がん 3.0 良性新生物及びその他の新生物 2.1 子宮筋腫 0.3 不整脈 2.3 その他の心疾患 5.4 心臓弁膜症 0.7 循環器 18.6 虚血性心疾患 4.5 狭心症 3.4 脳梗塞 2.8 脳梗塞 2.8 統合失調症 統合失調症型障害及び妄 9.4 統合失調症 9.4 想性障害精神 15.8 気分 ( 感情 ) 障害 ( 躁うつ病を含む ) 2.6 うつ病 2.6 その他の精神及び行動の障害 1.2 関節症 2.5 関節疾患 2.5 筋骨格 8.2 脊椎障害 ( 脊椎症を含む ) 1.9 その他の筋骨格系及び結合組織の疾患 1.4-18 - 細小分類については主な疾患を記載

図 32 大分類別医療費 ( 外来 ) (%) 内分泌 7.0 21.0 13.9 13.5 循環器 新生物 筋骨格 7.2 12.2 尿路性器 7.6 7.9 9.7 呼吸器 精神 表 6 中分類別分析及び細小分類分析 ( 外来 ) 中分類分析 (%) 細小分類 (%) 糖尿病 7.8 糖尿病 7.8 内分泌 13.9 その他の内分泌 栄養及び代謝障害 5.4 脂質異常症 4.3 甲状腺障害 0.7 甲状腺機能亢進症 0.2 高血圧性疾患 6.6 高血圧症 6.6 循環器 13.5 その他の心疾患 3.4 不整脈 2.0 虚血性心疾患 1.6 狭心症 1.4 前立腺がん 1.0 その他の悪性新生物 4.1 腎臓がん 0.4 新生物 12.2 膵臓がん 0.4 気管 気管支及び肺の悪性新生物 1.9 肺がん 1.9 乳房の悪性新生物 1.8 乳がん 1.8 関節疾患 2.3 炎症性多発性関節障害 2.4 痛風 高尿酸血症 0.1 筋骨格 9.7 骨の密度及び構造の障害 1.8 骨粗しょう症 1.8 関節症 1.6 関節疾患 1.6 細小分類については主な疾患を記載 表 7 入院 + 外来 細小分類 順位 疾患 順位 疾患 1 統合失調症 6 うつ病 2 糖尿病 7 肺がん 3 関節疾患 8 脂質異常症 4 高血圧症 9 狭心症 5 慢性腎不全 ( 透析あり ) 10 大腸がん - 19 -

2 医療費が高額になる疾患総医療費に占める各疾患の医療費の割合について 上位 10 疾患をあげると 慢性腎不全 ( 透析あり ) が 40~74 歳では第 3 位に 40~64 歳では第 1 位となっています 図 34 40~74 歳の上位 10 疾患 ( 総医療費に占める割合 ) 14.0% 12.0% 10.0% 8.0% 6.0% 4.0% 2.0% 0.0% 8.6% 7.4% 4.9% 4.8% 4.7% 2.7% 2.4% 2.2% 2.2% 2.1% 図 35 40~64 歳の上位 10 疾患 ( 総医療費に占める割合 ) 14.0% 12.8% 12.0% 10.0% 8.0% 6.0% 4.0% 2.0% 0.0% 7.0% 5.6% 4.9% 4.8% 4.4% 3.3% 2.5% 2.2% 1.6% 図 36 65~74 歳の上位 10 疾患 ( 総医療費に占める割合 ) 14.0% 12.0% 10.0% 8.0% 6.0% 4.0% 2.0% 3.2% 3.0% 1.9% 1.7% 1.0% 0.9% 0.9% 0.8% 0.7% 0.6% 0.0% 65 歳以上の人工透析患者および統合失調症 うつ病等の精神疾患患者の多くは 後期高齢者医療保険制度に加入するため これらの疾患の 65 歳以上の患者数が減少しています - 20 -

3 メタボリックシンドローム関連の疾病メタボリックシンドローム関連疾病の件数と医療費を年齢階層別にみると 70 ~74 歳が 30,664 件と 40~44 歳の 29.4 倍となっており 年齢が高くなるにつれて 件数も医療費も増加しています 図 33 メタボリックシンドローム関連疾病の状況 ( 平成 27 年 6 月 ) 1,000,000 千円 900,000 千円 893,811 50,00 45,00 800,000 千円 700,000 千円 706,790 40,00 35,00 600,000 千円 500,000 千円 441,764 28,352 30,664 30,00 25,00 400,000 千円 20,00 300,000 千円 200,000 千円 100,000 千円 0 千円 200,127 11,717 150,232 56,356 73,733 4,089 1,051 1,593 2,469 40~44 歳 45~49 歳 50~54 歳 55~59 歳 60~64 歳 65~69 歳 70~74 歳 15,00 10,00 5,00 医療費 ( 千円 ) 件数 医療費計 25 億円 出典 : 札幌市保健福祉局保険医療部 メタボリックシンドロームの重症化により発生する疾病 糖尿病 その他の内分泌 栄養及び代謝疾患 ( 高脂血症 高尿酸血症含む ) 高血圧性疾患 虚血性心疾患 その他の心疾患 くも膜下出血 脳内出血 脳梗塞 脳動脈硬化 ( 症 ) その他の脳血管疾患 動脈硬化( 症 ) その他の循環器系の疾患 アルコール性肝疾患 腎不全 医療費は 上記の疾病名を含むレセプトの医療費の合計であるため それ以外の疾病も同じレセプトにある場合は その医療費も含まれている - 21 -

4 被保険者における生活習慣病の罹患の状況生活習慣病により治療を受けている被保険者について 平成 29 年 5 月診療のレセプトでは 糖尿病 9.7% 高血圧症 16.7% 脂質異常症 14.8% また 脳血管疾患 3.0% 虚血性心疾患 4.1% 糖尿病性腎症 0.6% 人工透析 0.2% となっており 全体的には増加傾向にあります 北海道 国との被保険者千人当たりレセプト件数の比較においては 大きな差はありませんでした 図 20 生活習慣病の罹患状況の割合 20.0% 15.0% 16.3% 15.7% 16.7% 14.4% 14.8% 13.8% 27 年.5 月診療 28 年.5 月診療 10.0% 9.3% 9.7% 8.8% 29 年.5 月診療 5.0% 0.0% 4.1% 2.9% 4.0% 4.1% 2.9% 3.0% 0.5% 0.2% 0.5% 0.6% 0.2% 0.2% 糖尿病高血圧症脂質異常症脳血管疾患虚血性心疾患糖尿病性腎症人工透析 図 21 被保険者千人当たりレセプト件数 ( 入院 ) 0.8 件 0.6 件 0.485 0.617 札幌市 北海道 国 0.4 件 0.2 件 0. 件 0.294 0.213 0.134 0.031 0.055 糖尿病 高血圧症 脂質異常症 脳出血 脳梗塞 狭心症 心筋梗塞 図 22 被保険者千人当たりレセプト件数 ( 外来 ) 8 6 4 36.292 63.020 37.658 札幌市 北海道 国 2 件 0.206 3.923 6.723 0.153 糖尿病 高血圧症 脂質異常症 脳出血 脳梗塞 狭心症 心筋梗塞 - 22 -

5 外来のレセプト件数脂質異常症 高血圧症 糖尿病 慢性腎不全 ( 透析あり ) の 4 疾患について 外来の生活習慣病千人当たりレセプト件数を年齢別 男女別に見ると いずれの疾患も 男女ともに年齢が高くなるにつれて増えていますが 慢性腎不全 ( 透析あり ) の件数は 他の 3 疾病よりも少なくなっています ⑴ 脂質異常症外来 1,000 人当たりレセプト件数 ( 診療月 : H28.5) 図 23 男性 (40~74 歳 ) 図 24 女性 (40~74 歳 ) 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 58.50 48.29 44.35 53.46 27.66 35.32 38.27 19.54 23.88 11.48 8.93 23.25 9.28 16.96 17.95 5.27 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 74.64 84.91 65.87 47.90 48.61 29.66 29.25 15.76 3.85 6.95 13.70 6.14 3.46 95.39 84.19 94.55 ⑵ 高血圧症 図 25 男性 (40~74 歳 ) 図 26 女性 (40~74 歳 ) 15 148.41 15 ( 件 ) 125.81 ( 件 ) 13 141.84 13 11 9 7 5 3 1-1 106.38 121.70 80.26 101.34 77.53 45.97 30.78 18.56 42.68 14.07 25.45 15.31 7.86 11 9 7 5 3 1 131.15 117.24 127.32 89.70 112.29 58.23 83.09 45.24 56.87 38.71 22.97 9.38 12.72 18.23 8.09 11.03-1 - 23 -

⑶ 糖尿病 図 27 男性 (40~74 歳 ) 図 28 女性 (40~74 歳 ) ( 件 ) 10 8 101.13 87.21 94.70 74.22 10 8 6 54.37 51.23 77.60 73.28 6 50.59 53.69 4 2 10.01 18.56 32.59 17.14 21.68 31.75 40.72 49.56 4 2 38.93 33.78 46.31 52.33 21.94 37.21 18.53 6.17 10.63 27.34 19.28 5.93 7.02 11.82 ⑷ 慢性腎不全 ( 透析あり ) 65 歳以上の人工透析患者の多くは 後期高齢者医療保険制度に加入し国民健康保険を脱退するため これらの疾患の 65 歳以上の患者数が減少しています 図 29 男性 (40~74 歳 ) 図 30 女性 (40~74 歳 ) 12 件 1 11.18 10.09 12 件 1 8 件 8 件 6 件 4 件 2 件 6.25 7.88 6.15 3.63 5.37 3.08 3.40 0.53 0.83 1.79 0.15 0.14 0.12 0.33 6 件 4 件 2 件 0.99 0.88 1.61 0.82 0.39 2.60 2.47 1.97 1.97 0.12 1.29 0.19 0.32 0.09 0.00 0.11-24 -

6 人工透析の状況 被保険者で人工透析のレセプトを持つ人は 40 歳代から増加していますが 患 者千人当たり人工透析新規患者数は 北海道 国と比較すると少ない状況です 表 10 人工透析と判定したレセプトを持つ被保険者数 診療月 20 歳代以下 30 歳代 40 歳代 50 歳代 60~64 歳 65~69 歳 70~74 歳合計 H27 年 5 月 2 35 110 276 343 15 34 815 H28 年 5 月 5 35 106 277 292 23 23 771 表 11 患者千人当たり人工透析新規患者数 ( 当月発症 ) 札幌市 北海道 同規模 全国 平成 27 年度 0.098 0.126 0.115 0.120 平成 28 年度 0.099 0.123 0.119 0.122 7 慢性腎臓病 (CKD) のリスク分布日本腎臓病学会の CKD 重症度分類に基づき 平成 27 年度及び 28 年度の特定健診の受診結果における腎機能についてみてみると CKD の中 高リスク者は約 3% を占めています また 中 高リスク者の治療状況では 治療なし が約 3 割となっています 図 37 慢性腎臓病 (CKD) のリスク分布と中高リスク者の治療状況 H28 年度リスク分布 中 高リスク者の治療状況 中リスク, 2.5% 高リスク, 0.5% 低リスク, 17.8% 治療なし, 31.5 正常, 79.1% 治療中, 68.5 表 9 慢性腎臓病 (CKD) のリスク分布表 尿蛋白区分 GFR 区分 (ml/ 分 1.73 m2 ) (-)or(±) (+) (2+) 以上 90 以上 60~90 未満 正常 低リスク 中リスク 45~60 未満 低リスク 中リスク 30~45 未満中リスク高リスク 15~30 未満高リスク高リスク 15 未満 リスクの程度が上がるにつれて 末期腎不全や心血管死亡のリスクが高くなります - 25 -

8 重症化予防の対象者特定健診の結果 脳血管疾患 虚血性心疾患 糖尿病腎症予防のための各学会のガイドラインに基づいた重症化予防対象の基準値となった人の割合は 27.9% となっています 表 8 健診受診者の重症化予防事業対象者数 ( 平成 28 年度 ) 重症化予防対象基準値対象者基準値の根拠 高血圧症 Ⅱ 度高血圧以上 2,925 4.8% 心房細動心房細動 416 0.7% 高血圧治療ガイドライン 2014 ( 日本高血圧学会 ) 脂質異常症 メタボリックシンドローム 糖尿病 慢性腎臓病 (CKD) LDL-C180mg/dl 以上 3,548 5.8% 中性脂肪 300mg/dl 以上 1,629 2.7% メタボ該当者 (2 項目以上 ) 8,666 14.2% GbA1c(NGSP)6.5% 以上 ( 治療中 7.0 以上 ) 3,072 5.0% 尿蛋白 (2+) 以上 686 1.1% egfr50 未満 70 歳以上 40 未満 1,079 1.8% 動脈硬化症疾患予防ガイドライン 2012 年版 ( 日本動脈硬化学会 ) メタボリックシンドロームの診断基準糖尿病治療ガイド 2016-2017 ( 日本糖尿病学会 ) CKD 診療ガイド 2012 ( 日本腎臓病学会 ) 重症化予防対象者 ( 実人数 ) 16,985 27.9% 高血圧症心房細動 257 159 63 1,038 748 1,887 治療中治療なし ( 再掲 ) 特定保健指導 脂質異常症 (LDL-C) 215 792 3,333 脂質異常症 ( 中性脂肪 ) 328 540 1,301 メタボリックシンドローム 2,325 2,325 6,341 糖尿病 556 1,120 1,952 慢性腎臓病 ( 尿蛋白 ) 461 225 97 慢性腎臓病 (egfr) 699 380 103 1,00 2,00 3,00 4,00 5,00 6,00 7,00-26 -