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1) ほ場条件 G ほ場 ( 系統増殖ほ場 ) 58m( 畦方向 ) 15.4m(14 畦 ) 畦幅 1.1m 片側 3m は作付けなし ( 枕地 ) 2) 試験期日 6 月 10 日 3) 作業方法 1 方向作業 ( 片側旋回 バック ) 培土同時施肥施薬 ( 肥料 : コンニャク大賞 農薬 : アドマイヤー 1 粒剤 ) 3) 機械設定トラクタエンジン回転 2500rpm 変速機 2- 低 PTO 2 培土機 正転 4) 調査項目ア ) 作業精度 : 培土の状況 ( 畦形 ) 散布量( 肥料 農薬 ) イ ) 作業能率 : 作業時間 作業速度 調査 3( 現地農家ほ場 [ 安中市鷺宮 ]) 1) ほ場条件 50m( 畦方向 ) 27m 14 畦おきにトラクタブーム道あり 畦幅 1.1m 片側 2m は作付けなし ( 枕地 ) 2) 試験期日 6 月 29 日 2) 作業条件 1 方向作業 ( 片側旋回 バック ) 培土同時施肥施薬 ( 肥料 : コンニャク美人 農薬 : アドマイヤー 1 粒剤 ユニフォーム粒剤 ) 3) 機械設定トラクタエンジン回転 2500rpm 変速機 2- 低 PTO 2 培土機 正転 4) 調査項目ア ) 作業精度 : 培土の状況 ( 畦形 ) 散布量( 肥料 農薬 ) イ ) 作業能率 : 作業速度 調査 4( 現地農家ほ場 [ 安中市中野谷 ]) 1) 実証農家に貸し出し 以下の期間使用した 2) 貸出期間 :6 月 14 日 ~7 月 7 日 3) 使用面積 : 約 5ha (3) 現地慣行作業調査調査 1( こんにゃく特産研究センター ) 1) ほ場条件 G ほ場長辺 58m( 片側のみ枕地 3m) 2) 作業条件往復作業 ( 両側旋回 ) 3) 供試機械一輪管理機 4) 調査項目作業速度 調査 2( 現地農家圃場 [ 安中市中野谷 ]) 1) 圃場条件 51m( 畦方向 ) 42m 枕地なし 2) 作業条件往復作業 ( 両側旋回 ) 施肥 : 肥料桶施薬 : ペットボトル 3) 供試機械一輪管理機ヤンマー MK8DX 4) 調査項目作業速度 (4) 施肥方法の違いが生育 収量に及ぼす影響試験 1 1) 試験場所こんにゃく特産研究センター B ほ場 2) 試験区 No 区名基肥追肥 1 基肥全量 植え付け前 100 % なし 2 基肥 追肥分施 植え付け前 50% 培土時 50% 3 培土時全量 なし 培土時 100%

3) 区制 1 区 4 畦 3m(13.2 m2 ) 3 反復 掘り取り調査は 1 区あたり 1 畦 3m(3.3 m2 ) 4) 耕種概要品種名コンニャク みやままさり 2 年生 あかぎおおだま 2 年生種いも 1 個重 120g 栽植様式 2 条寄せ植え 株間 30cm 畦間 110cm 施肥量 ( 基肥と追肥合計 ) N=12kg/10a( こんにゃく大賞 N-P-K=10-10-12) 基肥 5 月 23 日 植え付け 5 月 26 日 培土 追肥 麦播種 6 月 10 日基肥 追肥は手散布 培土は一輪管理機 麦播種は手押し播種機で実施した掘り取り 10 月 25 日 5) 調査項目葉色 葉柄長 葉身長 収量 品質 土壌分析 試験 2 1) 試験場所安中市鷺宮現地農家ほ場 2) 試験区 No 区名 基肥 追肥 1 基肥全量 植え付け前 100% なし 2 基肥 追肥分施 植え付け前 50% 培土時 50% 3) 区制 1 区 7 畦 48m(370 m2 ) 反復なし 掘り取り調査は 1 ヵ所あたり 1 畦 1.5m(1.65 m2 ) 1 区につき 3 ヵ所実施 4) 耕種概要品種名コンニャク みやままさり 生子 (1 年生 ) 種いも 1 個重 15g 栽植様式 2 条千鳥植え寄せ植え (1 畦 4 条 ) 株間 15cm 畦間 110cm 施肥量 ( 基肥と追肥合計 ) N=10kg/10a( こんにゃく美人 N-P-K=10-5-10) 基肥 6 月 14 日 植え付け 6 月 18 日 培土 追肥 農薬散布 6 月 29 日基肥は手散布 培土 追肥 農薬散布は試作機を使用使用農薬アドマイヤー 1 粒剤 5kg/10a およびユニフォーム粒剤 9kg/10a 掘り取り 11 月 8 日 5) 調査項目葉色 葉柄長 葉身長 収量 品質 土壌分析 3. 試験結果 (1) 試作機の適応性検討選定したトラクタは培土時に支障なく畦間の走行が可能であった ただし 大きな種いもの場合 出芽後に新葉が出始める時期になるとトラクタ底部に接触することがあった 通常のコンニャクの作付けでは ほ場の両側にトラクタが旋回できる枕地をとることがないため 作業方法は 1 方向作業とバックの繰り返しで行った 培土機のローターの幅 ( 爪の外 - 外 ) が広いと培土時にこんにゃくの根を切ってしまうため 爪の外幅が 18cm となるローターを選択した 排土板と培土器の畦形の比較を行い 排土板とした ( 図 2) トラクタの走行変速が 2- 低 では作業速度 1.1km/h 程度であり 慣行の歩行型管理機と比べてもやや遅かった ほ場条件が良好な場合は 2- 高 でも作業が可能であったが 土壌水分が高い状態では過負荷となった 土壌水分が高い場合にはロータリカバー内に土がこびりつき 土挙げ能力が劣った 肥料散布機の散布量は調整ダイヤルと比例して増減し高精度であったが ダイヤル目盛 9 以上では繰り出し量は増加しなかった ( 図 4) 農薬散布機の散布量は調整ダイヤルと比例して増減し高精度であったが 肥料散布機

と同様にダイヤル目盛 9 以上では繰り出し量は増加しなかった 麦播種についても農薬散布機と同様の機械としたため 散布精度は高かった ( 図 5) ただし コンニャク畦間の麦は高精度の播種が必要ないため より簡易な機械が望まれた 肥料 農薬散布 麦播種に共通の問題として 散布口ごとに開閉ができないため 1 行程目または最終工程では外側の散布口から畦のないところへ散布してしまうため 試験では出口に袋を付けて回収した 試作機を 5ha 程度使用した農家の感想では 慣行の歩行型管理機よりも大幅な能率向上が可能であり また歩きにくい畦間をトラクタに乗ったまま作業ができるので疲労が極めて少なくなった 現状では ほ場の両側に枕地がなく 1 方向作業とバックの繰り返しとなるため 作業時間全体の約 3 割をバック作業が占めた ( 表 1) 効率的な機械利用には作付けの工夫が必要である (2) 現地慣行作業調査従来の現地農家の作業は 肥料散布を肥料桶や背負い手振り散布機または歩行型管理機タイプの散布機で行い 農薬散布を簡易な散布機で行う その後に歩行型管理機 (1 輪または 2 輪 ) による培土作業を行う 麦は手押し機械で播種するが 培土後の畦間が狭く歩きにくいため 麦播種を省略する場合も多い 歩行型管理機による培土作業は 機械との兼ね合いから前進またはバックで作業しており 作業速度も様々である 前進で作業速度が早い場合は 1.25km/h 程度 バックで遅い場合は 0.72 km/h 程度であった ( 表 2) (3) 施肥方法の違いが生育 収量に及ぼす影響試験 1 では 生育期の葉柄や葉身長に違いは見られなかったが ( 図 6) 生育終盤 (9/26) の葉色は培土時全量区で濃い傾向であった ( 図 7) 掘り取ったいもの肥大倍率は あがぎおおだま で 7.9~8.2 みやままさり で 7.1~7.2 となり 試験区による違いはみられなかった ( 表 3) 試験 2 では 肥大倍率は基肥全量が 7.5 基肥 追肥分施が 8.2 となった ( 表 4) 4. 主要成果の具体的データ 麦播種機 施薬機 施肥機 施薬機 マーカー麦 図 1 畦間 畦間 試作機の散布装置模式図 注 1) 農薬は 4 箇所に散布するため 1 薬剤につき 2 基設置した 2 薬剤の場合は 4 基設置する 種いも

280mm 850mm マーカー麦 550mm 220mm 培土器 ( 補助板あり ) 390mm 290mm 450mm 220mm 培土器 ( 補助板なし ) 680mm 110mm 160mm 400mm 270mm 種いも 400mm 培土前 750mm 培土量 60~80mm 培土前の畦形 160mm 排土板 図 2 畦形 ( 本所ほ場 ) 160mm 培土後図 3 培土前 培土後の畦形 ( こんにゃく特産研究センターほ場 ) 肥料 ( こんにゃく美人 ) (g) 1000 900 800 700 麦 ( 百万石 ) (g) 90 80 70 60 600 500 400 こんにゃく美人麦 4 5 6 7 8 9 10 調整ダイヤルメモリ 50 40 30 図 4 施肥機 施薬機繰り出し量 注 1)1 分あたりの繰り出し量で 施肥機は 4 口の平均 麦播種基は 2 口の平均 1.16 19.9 11.4 2.6 - - 34 注 1) ほ場長辺 58m 15.4m 片側のみ枕地 3m( 枕地旋回 ) 片道作業 2) 作業幅 2.2m(2 畦 ) 3) 培土作業同時施肥施薬 4) 作業者は乗用トラクタオペレータ 1 人 表 1 試作機の作業時間 ( こんにゃく特産研究センターほ場 ) 作業時間 ( 分 /8.5a) 作業速度旋回km/h 培土バック施肥施薬合計移動 表 2 現地農家の慣行作業時間 ( 安中市中野谷 ) 作業速度作業時間 ( 分 /21a) 一輪管理機旋回km/h 移動培土施肥施薬合計 161.5 12 174 0.72 43.7 44 30.4 30 注 1) ほ場長辺 51m 42m 枕地なし 往復作業 2) 作業幅 1.1m(1 畦 ) 3) 培土作業は一輪管理機によるバック作業 4) 作業者は歩行用一輪管理機オペレータ1 人と施肥 施薬作業者 1 人

(cm) 60 55 50 45 40 35 30 25 20 基肥全量基肥 追肥分施培土時全量 葉柄長葉身長葉柄長葉身長 あかぎおおだま みやままさり 注 1) 調査日 8/8 図 5 施肥時期の違いによる生育 (SPAD) 50 あかぎおおだま みやままさり 45 40 35 30 基肥全量基肥 追肥分施培土時全量 図 6 施肥時期の違いによる葉緑素 注 1) 調査日 9/26 表 3 収量調査こんにゃくセンターほ場 3.3m2あたり試験区健全球病害球合計肥大個数重量個数重量個数重量 No. 品種倍率 ( 個 ) (kg) ( 個 ) (kg) ( 個 ) (kg) 1 基肥全量 あかぎおおだま 19 18.9 1 0.7 20 19.6 8.2 2 基肥 追肥分施 あかぎおおだま 20 19.1 20 19.1 7.9 3 培土時全量 あかぎおおだま 20 19.7 20 19.7 8.2 分散分析 - - - - - - ns 4 基肥全量 みやままさり 18 15.7 2 1.3 20 17.0 7.1 5 基肥 追肥分施 みやままさり 19.3 16.8 0.7 0.6 20 17.4 7.2 6 培土時全量 みやままさり 19 16.7 1 0.5 20 17.2 7.2 分散分析 - - - - - - ns 注 1)* は5% 水準で有意差あり nsは有意差なし 2) 種いも1 個重 120g 表 4 収量調査現地農家圃場 ( 安中市鷺宮 ) 1.65m2あたり試験区健全球病害球合計肥大 No. 個数重量個数重量個数重量品種倍率 ( 個 ) (kg) ( 個 ) (kg) ( 個 ) (kg) 1 基肥全量 みやままさり 34.3 5.95 2.0 0.04 36.3 5.99 7.5 2 基肥 追肥分施 みやままさり 37.0 6.49 1.7 0.03 38.7 6.52 8.2 t 検定 - - - - - - ns 注 1)* は5% 水準で有意差あり nsは有意差なし 2) 種いも1 個重 15g

表 5 土壌分析 こんにゃくセンターほ場 No. 試験区 品種 アンモニア態窒素 硝酸態窒素 mg/100g mg/100g 1 基肥全量 あかぎおおだま 0.5 0.8 2 基肥 追肥分施あかぎおおだま 0.6 0.9 3 培土時全量 あかぎおおだま 0.5 0.9 4 基肥全量 みやままさり 0.5 0.9 5 基肥 追肥分施みやままさり 0.3 0.7 6 培土時全量 みやままさり 0.3 0.8 注 1) 土壌採取日 10/21 5. 経営評価来年度の試験に向けて機器構成について検討中であるが 施薬機を現在の 1 剤に対して 2 基必要とする構成から 1 基構成への見直しや 散布精度を必要としない麦播種機を安価なものへ変更するなど コストダウンを図る必要がある 培土と同時作業を行う施肥 施薬 (1 または 2 剤 ) 麦播種について 使用者が取捨選択できる構成とする必要がある 6. 利用機械評価慣行の培土作業や施肥 施薬作業は歩行による一輪管理機での作業であるが 試作機は乗用で作業が行えるため 作業者への負担軽減が図れる また 施肥 施薬等の作業を同時に行えるため 作業時間の短縮が図れる 7. 成果の普及普及組織に情報を提供するとともに 現地実証等に普及組織とともに取り組みたい 8. 考察コンニャクの培土時作業に適合する機械を選定し試作機を製作したところ 培土作業は土壌水分に影響されるもののおおよそ支障なく作業できた 肥料 農薬散布 麦播種では散布精度は高いものの 散布口の問題や機械コストなど改善を要した 慣行作業よりも能率向上と省力化が期待できるが ほ場内の枕地と作業工程の関係など より効率的な機械利用には 作業手順の工夫や枕地の設置 補足的に歩行型管理機を使用するなど 柔軟な作業計画が必要である 施肥時期を変えた栽培試験では 生育終盤の葉色は基肥全量区よりも培土時全量区が濃い傾向であった 掘り取ったいもの肥大倍率は 培土時追肥区が高い傾向であったが試験区による違いは判然としなかった 本年は基肥と培土時追肥の時期が比較的近かったことから 次年度は基肥を土壌消毒ガス抜き時などとして再検討を行う 9. 問題点と次年度の計画 1 行程の作業幅はトラクタがまたいだ畦とその両側の畦の半分までであるため 偶数畦では最後の畦半分の作業を行えない ほ場両端の畦の外側や ブームスプレイヤー用通路では施肥 施薬が不要である 今回の機器構成では施肥機 施薬機の出口 1 箇所を止める方法がないため 散布しないように袋で受けて回収したが 次年度の改良機では散布口ごとに開閉ができる構造にする必要がある 施薬機を現在の 1 剤に対して 2 基必要とする構成から 1 基で 4 口に対応できる機械への見直しや 散布精度を必要としない麦播種機を安価なものへ変更するなど コストダウンを図る必要がある 施肥時期を変えた栽培試験では 本年は基肥と培土時追肥の時期が比較的近かったことから 次年度は基肥を土壌消毒ガス抜き時などとして再検討を行う 次年度は試作機の活用場面拡大のため コンニャクの収穫時に重労働となっている人力による茎葉部の寄せ集めに試作機を応用し 作業の省力化技術を確立する

10. 参考写真 写真 1 試作機培土作業 写真 2 試作機散布状況 写真 3 試作機培土後畦形写真 4 施肥作業 ( 慣行 ) 写真 5 施薬作業 ( 慣行 ) 写真 6 培土作業 ( バック作業 慣行 ) 写真 7 培土作業 ( 前進作業 慣行 )