はじめに 東日本大震災から2 年が経ちました 津波によりまちが破壊され 数多くの人命が失われたことがテレビ インターネット 新聞等で繰り返し伝えられ 震災直後には県民の防災意識は急速に高まりました しかしながら 現在では この防災意識が早くも薄れつつあります 県では 現在 平成 23 年 10 月に

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大賞

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5_【資料2】平成30年度津波防災教育実施業務の実施内容について

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平成 28 年度 県民 Webアンケート 第 6 回自主防災の取り組みについて 実施期間 2016/9/15~2016/9/21 アンケート会員数 224 人回収数 191 件 ( 回収率 85.3%) 近年 全国各地で自然災害が多発しており 奈良県でもいつ大きな災害に見舞われるかわかりません 災害

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<ハード対策の実態 > また ハード対策についてみると 防災設備として必要性が高いとされている非常用電源 電話不通時の代替通信機能 燃料備蓄が整備されている 道の駅 は 宮城など3 県内 57 駅のうち それぞれ45.6%(26 駅 ) 22.8%(13 駅 ) 17.5%(10 駅 ) といずれも

2014年度_三木地区概要

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(溶け込み)大阪事務所BCP【実施要領】

資料 3-1 男女共同参画の視点からの 防災対応について 東日本大震災への男女共同参画の視点を踏まえた被災者支援 平成 23 年 7 月 20 日 内閣府男女共同参画局

目 次 はじめに 1 新郷地区でのこれまでの取り組み 2 共通の取り組み 3 個別テーマ 4 防犯 4 防災 5 コミュニティー 6

3 熊野地区 被災 共助 第 3 回ワークショップの議論をもとに わが地区における地震による時系列での と それへの 共助 をまとめました 1 建物倒壊 注 1 の は活動内容を示し は活動準備を示す 老朽木造住宅面的被害木造密集市街地激しい揺れブロック塀 電柱の倒壊建物倒壊家具の転倒ガラスの飛散生

( 県の責務 ) 第三条県は 地震防災に関する総合的な施策を策定し 及びこれを実施する責務を有する 2 県は 市町村 自主防災組織その他防災関係機関等と連携して 地震防災対策を推進しなければならない 3 県は 地震に関する調査及び研究を行い その成果を県民 事業者及び市町村に公表するとともに 地震防

よっかいちしくすちくこ みえの防災特別賞 1 団体 かいいくせいしゃれんらくきょうぎかい 四日市市 その他 四日市市楠地区子ども会育成者連絡協議会 平成 23 年度 みえの防災奨励賞 受賞団体 四日市市楠地区子ども会育成者連絡協議会 は 楠地区の子ども会の保護者等で構成される協議会で 三角州という地

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() 港南区の防災 箇条 港南区の防災 箇条は平成 年に定められましたが 初めて言葉を聞いた が% と最も多く 認知度は低くなっています 内容を知っており 箇条をもとに災害時の備えを実施している は% にとどまっています [ 性年代別防災五箇条認知度 ] 高齢者の方が認知度が高くなる傾向にあり 男女

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資料 目 次 事業方針 実施計画 みんなで福祉の風土を広げよう 住民 関係機関 団体のネットワークで身近な福祉活動を進めよう 一人ひとりの安全で安心な暮らしを守ろう Ⅳ 推進基盤の強化 主な年間行事等

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1. 結婚についての意識 結婚について肯定的な考え方 ( 結婚はするべきだ 結婚はしたほうがよい ) の割合は男性の方が高い一方 自身の結婚に対する考えについて いずれ結婚するつもり と回答した割合は女性の方が高い 図表 1 図表 2 未婚の方の理想の結婚年齢は平均で男性が 29.3 歳 女性は 2

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浸水深 自宅の状況による避難基準 河川沿いの家屋平屋建て 2 階建て以上 浸水深 3m 以上 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難 浸水深 50 cm ~3m 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難上階に垂直避難 浸水深 50 cm未満 緊急避難場所, 近隣の安全な建物へ水平避難 自宅に待

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1 調査の目的 マイナンバーカード に関するアンケート 区政運営 区政会議 に関するアンケート 区の広聴事業 に関するアンケート 防災 に関するアンケート 防犯 に関するアンケート区民の皆さんに マイナンバーカード取得に関する事や 区政会議 広聴事業の取り組み 住之江区の防災 防犯についてお伺いし

4 災害時における他機関 他施設との協定の締結状況災害時に他機関 他施設との協定を結んでいる施設は 97 施設で 1 か所と締結している施設が多くありました 締結先は 地元自治会 町内会 病院 近隣施設 社会福祉施設 物流会社 福祉ネットワーク 市町村等でした 図 2 災害時における他機関 他施設と

5 防災行動マニュアルの作成 自主防災会の防災行動マニュアルを具体的に作成していきましょう 次に掲げる項目について検討し, 実施する項目の にチェックをしていきます また, 災害図上訓練で検討した結果, 課題となった事項や実施すべき事項などで, 記載されていない項目があれば追記していきましょう Ⅰ

38 災害緊急時における聴覚障害者の情報伝達保障支援の状況分析 表2 生の協力のおかげで遂行することができた 避難訓練の年間実施回数 回 回 2回 3回 4回 5回以上 4 6 35 9 図 避難所担当者との連携 図2 避難訓練の年間実施回数 Ⅳ 調査研究の経過および結果 なかでも年2 3回実施して

スライド 1

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2 保険者協議会からの意見 ( 医療法第 30 条の 4 第 14 項の規定に基づく意見聴取 ) (1) 照会日平成 28 年 3 月 3 日 ( 同日開催の保険者協議会において説明も実施 ) (2) 期限平成 28 年 3 月 30 日 (3) 意見数 25 件 ( 総論 3 件 各論 22 件

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周南市版地域ケア会議 運用マニュアル 1 地域ケア会議の定義 地域ケア会議は 地域包括支援センターまたは市町村が主催し 設置 運営する 行政職員をはじめ 地域の関係者から構成される会議体 と定義されています 地域ケア会議の構成員は 会議の目的に応じ 行政職員 センター職員 介護支援専門員 介護サービ

平成 25 年度福岡県自主防災組織設立促進モデル事業 地域防災ワークショップ ( 体験型学習会 ) 中間市底井野小学校区 ( 砂山 中底井野 垣生 上底井野 下大隈 ) 第 1 回目配布資料 平成 2 5 年 9 月 1 2 日 福岡県消防防災指導課

事業内容

障害者 ( 児 ) 防災アンケートの主旨 アンケートの概要 Ⅰ 避難に関すること Ⅱ 情報伝達に関すること Ⅲ 避難所及びその環境に関すること Ⅳ 日頃の備えに関すること 障害者 ( 児 ) 防災アンケート < 配布用 >

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学校の危機管理マニュアル作成の手引

4 被災生活の環境整備主な修正概要 避難所毎に運営マニュアルを作成し 避難所の良好な生活環境を確保するための運営基準等を明確にしておく 避難所運営マニュアルの作成 訓練等を通じて 住民の避難所の運営管理に必要な知識の普及に努める 県 DMAT( 災害時派遣医療チーム ) の活動終了以降の医療提供体制

4 回答者属性 (1) 性別 人数割合 (%) 男性 女性 49.4% 0.4% 男性 5 女性 % 2 0.4% (2) 年代別 人数割合 (%) 20 代 % 30 代 % 40 代 % 50 代 % 60~6

第 3 次 山形県総合発展計画 短期アクションプラン ( 平成 25 年度 ~28 年度 ) 平成 2 5 年 3 月 山形県

平成24年度

介護保険制度改正の全体図 2 総合事業のあり方の検討における基本的な考え方本市における総合事業のあり方を検討するに当たりましては 現在 予防給付として介護保険サービスを受けている対象者の状況や 本市におけるボランティア NPO 等の社会資源の状況などを踏まえるとともに 以下の事項に留意しながら検討を

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はじめに 道では 北海道行政基本条例 に基づき 道政の基本的な方向を総合的に示す計画として 新 北海道総合計画 を策定し 政策展開の基本方向の一つとして 安心で心豊かな北海道ライフスタイル を掲げ 安全 安心な生活の確保 に向け 防災 減災の体制づくり を進めています 保健福祉部では 特に 子ども

環境 体制整備 4 チェック項目意見 事業所評価 生活空間は 清潔で 心地よく過ごせる環境になっているか また 子ども達の活動に合わせた空間となっているか クーラーの設定温度がもう少し下がればなおよいと思いました 蒸し暑く感じました お迎え時に見学させて頂きますが とても清潔だと思

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南海トラフ地震発生時の不安 南海トラフ地震が発生した場合 不安や危険に思うことは何ですか?( は 3 つまで ) 66.7% の人が 自宅の倒壊や損壊 49.2% の人が 家族等の安否やその確認手段 と答えています 自宅の

別添 事業者向け放課後等デイサービス自己評価表 及び 保護者等向け放課後等デイサービス評価表 について 放課後等デイサービスガイドライン ( 以下 ガイドライン ) は 放課後等デイサービス事業所における自己評価に活用されることを想定して作成されたものですが 各事業所で簡易に自己評価を行うことができ

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1 東日本大震災での多くの被害が発生!! 平成 23 年 2011 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災は 三陸沖を震源としたマグニ チュード 9.0 仙台市内での最大震度 6 強 宮城野区 という巨大な地震でした 東部沿岸地域では 推定 7.1m 仙台港 もの津波により 家屋の浸水やライフラ

要配慮者支援班の業務 1 配慮が必要な人の情報把握 (1) 情報把握 総務班名簿係と連携し 避難所利用者 ( 避難所以外の場所に滞在する人を含む ) のうち 配慮が必要な人を グループごとに把握する 避難支援のための個別計画がある場合は 内容を確認する (2) 聞き取り 避難所利用者でつくるグループ

Transcription:

平成 24 年度 ~ 防災の日常化をめざして ~ みえの防災活動事例集 避難所運営マニュアル基本モデル 津波避難に関する三重県モデル事業実施報告書 ~ 地域でマニュアルづくりを進めていくために ~ 平成 25 年 3 月三重県 三重県

はじめに 東日本大震災から2 年が経ちました 津波によりまちが破壊され 数多くの人命が失われたことがテレビ インターネット 新聞等で繰り返し伝えられ 震災直後には県民の防災意識は急速に高まりました しかしながら 現在では この防災意識が早くも薄れつつあります 県では 現在 平成 23 年 10 月に策定した 三重県緊急地震対策行動計画 を引き継ぐものとして 三重県新地震 津波対策行動計画 の策定を進めているところです この計画のキーワードは 防災の日常化 です 防災 減災対策に終わりはありません 日々の生活と一体的に取り組む 防災の日常化 の定着を図ることが重要であると考えています 私たちは この三重の豊かな大地や海から多くの恵みを受けてきました その一方で 大地や海は たびたび地震 津波を起こし 大きな災いをもたらしてきました しかし その都度 私たちの先人は立ち上がり 復興し 今日の三重を築いてきました 今後も 私たちに大きな災いをもたらす地震 津波は必ず発生します この三重の地で生きる以上 それは避けて通ることはできません この三重の地で生きる限り その備えを万全にしておく そして その備えを当たり前のものにしておかなければならないということなのです それが 防災の日常化 です 県は昭和 19 年に東南海地震が発生した 12 月 7 日を みえ地震対策の日 と定めています この事例集は みえ地震対策の日を記念したフォーラムで表彰された 平成 24 年度 みえの防災大賞 受賞団体の 特色ある自主的な防災活動を皆さんにご紹介する情報誌として発行しました 平成 24 年 12 月 9 日 ( 日 ) に 川越町あいあいセンターで開催した みえ地震対策の日防災フォーラム で 平成 24 年度 みえの防災大賞 表彰式が行われました

目 次 1. 県内で活動する団体 ( 平成 24 年度みえの防災大賞受賞団体の取組 ) 県内各地で特色ある自主的な防災活動を行っている団体を募集し みえの防災大 賞 1 団体と みえの防災奨励賞 5 団体を表彰しました みえの防災大賞かめやま防災ネットワーク 1 ( 亀山市 ) みえの防災奨励賞 ( 五十音順 ) 豊が丘地区自主防災協議会 3 ( 津市 ) 万協製薬株式会社 4 ( 多気町 ) 三木浦町内会 5 ( 尾鷲市 ) 御浜町立阿田和小学校 6 ( 御浜町 ) 呼崎自主防災会 7 ( 紀北町 ) 2. 参考資料 1 避難所運営マニュアルパンフレット 8 2 Myまっぷラン を活用した地域における津波避難計画策定パンフレット 10

平成 24 年度みえの防災大賞 大賞 かめやま防災ネットワーク かめやま防災ネットワーク は 亀山市在住のみえ防災コーディネーターにより 平成 19 年に組織されたボランティア団体です 地域の防災力向上のため 子ども防災教育の活動 地域への防災出前講座の活動 防災資機材の点検 指導を行うなど 学校 家庭 地域と連携した防災活動を行っています 今年度は 継続と更なる展開 をモットーに 井田川小学校での 子ども防災士育成クラブ 活動を継続 (3 年間 ) するとともに 他の3 小学校へ活動を拡大しました また 新たに女性のための防災講話や 初めての試みとして地域の防災マップを使ったジグソ パズルを行うなど更なる展開を図っています 今後も 中学校への防災教育の推進や女性のための防災教室など活躍が期待されます なお 本団体は 平成 22 年度には みえの防災奨励賞を受賞しています ~ 大切な人を守るために ~ 井田川小で行われた防災すごろく 亀山西小学校で行われた こども防災教室 1

亀山南小で行われた下校時の避難訓練 タウンウォッチング 亀山防災塾 HUG 勉強会 井田川地区で行われた地域の防災マップを使ったジグソーパズル 今後の活動について 今後の活動としては 地元小学校への防災教育の継続と他の小学校への更なる展開を進めて行くとともに 中学校への防災教育や女性のための防災教室などを実施したいと考えています また 地域への防災啓発活動として 地域の防災マップを使ったジグソーパズルや避難所単位での HUG( 避難所運営ゲーム ) 防災講座などを継続して実施する予定です 今後も 大切な人を守るために を合言葉に楽しい防災活動を行っていきたいと思っています 2

平成 24 年度みえの防災奨励賞 奨励賞 豊が丘地区自主防災協議会 ( 津市 ) 豊が丘地区自主防災協議会 は 津市の北西端に位置する大規模団地で標高 55 メートル以上の高台にあり 津波の心配はありません 団地内の各自主防災会では防災 避難所に対する温度差がありましたが 東日本大震災の教訓をもとに 根気よく話し合い 24 年度活動計画のトップにマニュアル作成を掲げました 豊が丘の特徴を最大限に活かす避難所マニュアルにするため 5 月から毎週 1 回程度集まり 7 月に 豊が丘小学校避難所初動マニュアル を作成しました 9 月には 小学生 中学生に参加を呼びかけ 地域全体でマニュアルに基づいた訓練を実施しました 今後も マニュアル内容のよりよい充実を目指し 活動計画に基づいた着実な実行が期待されます 豊が丘小学校避難所初動マニュアル 中学生への呼びかけチラシ 訓練の様子 3

平成 24 年度みえの防災奨励賞 奨励賞 万協製薬株式会社 ( 多気町 ) 万協製薬株式会社 は 1995 年 1 月 17 日の阪神大震災にて全壊 翌年の 1996 年 11 月に三重県多気郡多気町に新工場を建設して本社 工場ともに移転しました 震災での教訓をもとに BCP( 事業継続計画 ) を作成するとともに BCP はトップダウンとボトムアップの協働にあると考え 社員主導で進める防災活動 BCP 改善活動を集約し BCP が常に成長できる風土を意図的に創り出しています また トップ自らが防災に関する啓発活動 ( 講演活動 ) を進んで行うとともに 現場社員が仕組みを説明する工場見学を行うなど その取組を広く公開することで防災啓発に努めています 社員主導で進める防災活動 社員が仕組みを説明する工場見学 消火器 避難グッズ保管場所や 避難経路を蓄光表示 配線は天井からとり つまずき等を防止 4

平成 24 年度みえの防災奨励賞 奨励賞 三木浦町内会 ( 尾鷲市 ) 三木浦町 は 中心市街地から離れた入り江の傾斜地に位置する人口約 600 人の町で 道路の寸断で孤立する可能性があります 災害時は自分たちで何とかしなければ という意識が強く 今までにも防災訓練等を重ねてきましたが 東日本大震災を受け 津波からの避難について考えるため 計 5 回 三木浦地区の避難体制を考える懇談会 を実施し 津波避難体制の検討を行いました 最終的には 避難ルールや避難経路 避難場所等を記載した防災マップを作成し 町内の全戸に配布しました 今後も 逃げる文化 の定着に向け 住民自らが町の防災対策を考える主体的な自助 共助の取組を行っていくことが期待されます 避難体制を考える懇談会 避難ルール等を記載した防災マップ 一時避難場所での安否確認 5

平成 24 年度みえの防災奨励賞 奨励賞 御浜町立阿田和小学校 ( 御浜町 ) 阿田和小学校 は 海岸から165メートル 海抜 5.3メートルのところに校舎があり 町内にある学校の中でも津波による被害が最も心配されています 阿田和小学校では 防災 安全教育の推進に向けて防災体制の充実を図り 安心 安全な教育環境作りに努めることを学校経営方針に位置づけ 防災活動に取り組んでいます 防災学習では 防災ノートを活用し 防災意識の高揚を図るとともに 生活の中で活用できるよう保護者家庭と連携を図っています また 保護者や地域住民等もいっしょになった学習会や避難訓練を実施し 学校を中心に地域と連携した防災活動を行っています 地域住民と行った防災学習会 防災ノートを活用した学習 避難訓練 ( 避難場所を確認し 学年で避難 ) 6

平成 24 年度みえの防災奨励賞 奨励賞 呼崎自主防災会 ( 紀北町 ) 呼崎自主防災会 は 平成 7 年 9 月 3 日に結成され活動を行っています 熊野灘が広がる地形に位置しているため 日ごろから津波避難に対しての取組は盛んに行っていましたが 東日本大震災を踏まえ これまで1 箇所だった高台への避難路を地区住民が協力して別の上り口を新設し 既存の避難路と結び 避難の際の混雑を分散させました この整備は自主防災会が地区住民に呼びかけ 多いときには30 人以上の地区住民が集まり整備を行いました 平成 21 年 7 月には地区にある介護老人保健施設を緊急避難ビルとして 事業者と自主防災会 自治会の3 者で協定を締結しています また 年間で2 回以上の避難訓練をはじめ 定期的に消火訓練 炊き出し訓練等を実施し 日ごろから防災意識の高揚に努めています 地区住民が協力して行った避難路の整備 定期的に行う防災訓練 7

避難所は住民の自治による開設 運営が必要です 避難所運営マニュアル基本モデルをベースとして地域ごとの避難所運営マニュアルの作成を行うことで 地域の防災意識を高めていただきたいと思います 要援護者に対する配慮などの地域で配慮すべき点や実施すべき事項等の詳細 在宅避難者への配慮 地域での備蓄品 地域情報の把握など 地域のみなさんでぜひ話し合ってください 避難所において時系列で何に取り組んでいく必要があるのか等についても 地域のみなさんで事前に検討していただくことで 円滑な避難所運営が可能となります 三重県避難所運営マニュアル策定指針基本モデル避難所運営在宅避難対応要援護者対応被災者管理食料物資供給衛生管理ホ ランティア対応帰宅困難対応 避難所開設 運営の基本方針 1 2 3 避難所は住民の自治による開設 運営を目指します 避難所は被災者が暮らす場所だけでなく 地域の支援拠点としての役割を担う場所となるよう在宅避難者にも配慮した拠点づくりに取り組みます 要援護者にも優しい避難所づくり 男女共同参画の視点に配慮した避難所づくりに取り組みます 地域でマニュアル作成にあたり事前に考慮すべきポイント 地域の現状を再確認 災害時要援護者の把握 観光客 ビジネス来訪が多い地域か 夜間 昼間での地域における人材の密度等 実際の訓練に活用し 不具合があれば再検討する 具体的な訓練で不足しているもの等を検証 確認 避難所の鍵を誰が保管するのか等 帰宅困難者や在宅避難者への対応も想定 帰宅困難者や在宅避難者への情報提供方法等を検討 その他物資供給方法や避難者名簿の作り方等を検討 要援護者の状態にあったケアを 災害時要援護状態をケース毎に習熟する 状態にあったスペースを提供 動線確保にも配慮 8

掲示板ステージ 災害発生から開設 ( 発生から 24 時間 ) までの流れにおける各活動 ( 例 ) 時間 安否確認 初期消火救出 救護 避難支援 ( 参考 )[ 鍵保管者の行動 ] 発生 3 分 家族の安全確保 隣近所の出火の有無 救 身の安全確保 隣近所の安否確認助等の必要性の有無確認 地域の集合場所 へ 安否確認 初期消火 救出 救護 要援護者への支援 無事を伝え 避難所へ 30 分 安否確認の継続 可能な限り消防団との連携のもと活動可能な住 民と初期消火 救出 救護 の継続 3 時間 要援護者への支援を行いながら町単位で避難 開錠し 体育館等開設準備開始 24 時間 開設準備が整うまでグラウンド等で待機 開設 避難所レイアウト ( 例 ) 男性便所 男性 更衣室 女性 更衣室 女性便所 居住スペース 居住スペース 通路 通路 入口 居住スペース 居住スペース 受付 避難所運営 配置図 掲示板 物資 協議会本部 スペース * 体育館以外のスペースの利用については 施設管理者等とよく話し合い 学校教育活動に必要なスペースはあらかじめ外しておきましょう * 出入口等にスロープ配置 便所の目隠しなどにも配慮しましょう * 観光客等帰宅困難者スペースを確保しましょう * 女性用の洗濯物干場を確保しましょう * ペットについては 原則として避難所への持ち込みは禁止となっていますが ペットの待避場所を設けるかどうかは 避難所運営委員会で話し合い 最終的に避難所ごとに対応を判断してください * グラウンド等の使い方について 仮設トイレの設置 暖をとる場所 炊き出し場所など多様な用途への活用 また車で避難してくる被災者を想定しての対応など 事前に施設管理者等とよく話し合って最終決定してください * 仮設トイレの設置に当たっては 特に女性や子どもの安全 安心に配慮しましょう 9

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