<4D F736F F F696E74202D F8E9197BF82525F88C990A CC8D B40945C8C7091B182C98CFC82AF82BD8C9F93A282C982C282A282C42E >

Similar documents
目次 1. 大阪港の概要 1 大阪港の概要 大阪港の位置 大阪港の取扱貨物量 外貿コンテナ貨物の取扱状況 大阪港の再編計画 2. 対象事業の概要 5 整備目的 事業の主な経緯 整備対象施設の概要 事後評価に至る経緯 3. 費用対効果分析 7 便益項目の抽出 需要の推計 便益計測 荷主の輸送コストの削

Microsoft PowerPoint - 最終131209_【事後評価】TS1・(委員会説明用PPT) .pptx

Microsoft Word - 29年度論文 docx

<4D F736F F D D91926E95FB82CC8D C982A882AF82E9926E906B92C CE8DF482CC95EF8A8795FB906A816995BD90AC E348C8E816A2E646F6378>

Taro-【資料-5】①中表紙

課題と対応


Microsoft Word - 5_‚æ3ŁÒ.doc

Microsoft PowerPoint - 厳原港(ppt) スライド用(最終).pptx

を誘発すると共に 家屋等の災害廃棄物とともに港内外水域に漂流 沈没することとなり 航路や泊地等の水域施設が使用不可能な状況となった また 押し波 引き波により 航路や泊地等の水域施設において 洗掘あるいは埋没が発生し 洗掘された箇所では 防波堤の転倒等が誘発され 埋没した箇所では 計画水深の確保のた

(1) 港湾における災害時の対応 1 新潟県中越沖地震 ( 平成 19 年 7 月 16 日 ) 1) 柏崎港を利用した被災地支援活動 (1): 岸壁利用 海上保安庁及び自衛隊の船舶による給水活動 柏崎港には 海上保安庁の巡視船及び海上自衛隊の艦船が着岸し 給水活動を実施 総給水量は 9,455トン

調査の目的 概要 1. 調査の目的 南海トラフ巨大地震の発生時にも円滑に支援物資輸送を行うため 中国 四国 九州地域における広域連携を通じ 鉄道 海運 ( 船舶 ) トラックなど多様な輸送モードの活用による支援物資物流システムの構築を目的として行ったもの 国 ( 中国 四国 九州の各運輸局 ) が主

2. 大規模津波防災総合訓練実行委員会設立準備会 日 場 時 : 平成 29 年 12 月 19 日 ( 火 ) 午後 1 時 30 分 ~ 午後 3 時 所 : 四日市市役所 6F 本部員会議室 準備会参加機関 : 中部管区警察局 陸上自衛隊第 10 師団海上自衛隊横須賀地方総監部 航空自衛隊中部

<4D F736F F D AB290FC8BA AA89C889EF817A8B4C8ED294AD955C8E9197BF2E444F43>

近畿地方の港湾における 地震 津波対策の基本方針 平成 24 年 11 月 19 日 近畿地方の港湾における地震 津波対策検討会議

目次 1. 事業概要 (1) 新潟港の概要 1 (2) 事業の目的 2 (3) 整備内容 3 2. 事業の効果の発現状況 (1) 便益の抽出 4 (2) 便益計測の考え方 5 (3) その他の効果 8 (4) 費用便益分析結果 9 3. 社会経済情勢の変化 事後評価結果 対応

14, , , , , , ,

Microsoft PowerPoint - 07(資料2-3)官民連携した防護のあり方について.pptx

<312D315F BFA98488D918DDB95A897AC B4B816A834A838B83655F967B8FC88F4390B32E786C7378>

けた この間 生産指数は 上昇傾向で推移した (2) リーマン ショックによる大きな落ち込みとその後の回復局面平成 20 年年初から年央にかけては 米国を中心とする金融不安 景気の減速 原油 原材料価格の高騰などから 景気改善の動きに足踏みが見られたが 生産指数は 高水準で推移していた しかし 平成

<4D F736F F D20938C8B9E98708D718D738E B8CE38D7393AE8C7689E62E646F6378>

第 1 章実施計画の適用について 1. 実施計画の位置づけ (1) この 南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画 に基づく宮崎県実施計画 ( 以下 実施計画 という ) は 南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法 ( 平成 14 年法律第 92 号 以下 特措法 と

Microsoft PowerPoint - 【資料2-4-1】大阪港0927.pptx

1. 前回会議の主な意見とその後の対応 〇平成 27 年 3 月 13 日に開催された 第 8 回四国の港湾における地震 津波対策検討会議 の以下の意見を受けて 平成 年度において ワークショップや机上訓練等を実施し検討を行った 第 8 回検討会議での主な意見平成 27 年度の対応平成


[ 参考 ] 地震以降の神戸発着の旅客 フェリーの輸送実績では 既存航路について 高速船やフェリーの発着港シフト 神戸抜港などがあった [ 神戸港復興記録 ~ 阪神 淡路大震災を乗り越えて ~ 神戸市港湾整備局 (1997/5),p.65] 04) 海外では 船会社が神戸港向け ( 神戸港経由を含む

近畿地整で初自治体所有の施設利用で業務継続を確保 - 大阪府岬町と災害協定を締結 - 1. 災害協定の概要南海トラフ巨大地震などの大規模災害により 近畿地方整備局和歌山港湾事務所の機能が喪失または著しく低下した場合 職員の一部が大阪府岬町有施設を利用することにより 海上漂流物の回収など応急 復旧業務

<4D F736F F F696E74202D20382E DD08C5097FB D208DC58F4994C52E B8CDD8AB B83685D>

指定統計Ⅱ 年報用XLSファイル

平成 22 年基準 秋田県鉱工業生産指数月報 平成 30 年 12 月分 鉱工業生産指数の推移 季節調整済指数全国 東北 : 平成 27 年 =100 秋田 : 平成 22 年 =

スライド 1

PowerPoint プレゼンテーション

Microsoft PowerPoint - 【資料2-1-1】釧路港Phase1.pptx


1. 調査目的 東日本大震災の影響に関するアンケート調査結果 3 月 11 日に発生した東日本大震災により 東北経済連合会会員企業も大きな影響を受けまし た 会員企業の被災状況を把握し 今後の経済活動の展望 および支援活動に資するためアンケ ート調査を行ないました 2. 調査期間平成 23 年 7

1 首都直下地震の概要想定震度分布 (23 区を中心として震度 6 強の想定 ) 首都直下地震 想定震度分布 出典 : 中央防災会議首都直下地震対策検討ワーキンググループ 首都直下地震の被害想定と対策について ( 最終報告 ) ( 平成 25 年 12 月 ) 2

別添 表 1 供給力確保に向けた緊急設置電源 ( その 1) 設置場所 定格出力 2 発電開始 2 運転開始 公表日 3 姉崎火力発電所 約 0.6 万 kw (0.14 万 kw 4 台 ) 平成 23 年 4 月 24 日平成 23 年 4 月 27 日 平成 23 年 4 月 15 日 袖ケ浦

PowerPoint Presentation

Microsoft PowerPoint - 青森港ビジョン概要版(A4版)

Microsoft Word - 論文49161PL.doc

アンケート調査の概要 目的東南海 南海地震発生時の業務継続について 四国内の各市町村における取り組み状況や課題等を把握し 今後の地域防災力の強化に資することを目的としてアンケート調査を実施 実施時期平成 21 年 11 月 回答数 徳島県 24 市町村 香川県 17 市町 愛媛県 20 市町 高知県

<4D F736F F D2091E F15F8D E7C81698F4390B394BD896694C5816A89FC>

3-3. 個別分析の結果 (1) 産業活動と純流動量の量的変化の状況 1) 産業業種別出荷量の推移全国貨物純流動調査における年間出荷量は 90 年調査 (89 年実績 : 3,610 百万トン ) から 95 年調査 (94 年実績 :3,556 百万トン ) にかけて バブル経済の崩壊などにより個

<4D F736F F D E F967B95D25F2E646F63>

<ハード対策の実態 > また ハード対策についてみると 防災設備として必要性が高いとされている非常用電源 電話不通時の代替通信機能 燃料備蓄が整備されている 道の駅 は 宮城など3 県内 57 駅のうち それぞれ45.6%(26 駅 ) 22.8%(13 駅 ) 17.5%(10 駅 ) といずれも

2 被害量と対策効果 < 死者 負傷者 > 過去の地震を考慮した最大クラス あらゆる可能性を考慮した最大クラス 対策前 対策後 対策前 対策後 死者数約 1,400 人約 100 人約 6,700 人約 1,500 人 重傷者数約 600 人約 400 人約 3,000 人約 1,400 人 軽傷者

< F2D81798E9197BF817C824F817A C8E862E6A7464>

資料 2-2(1) 小樽港本港地区 臨港道路整備事業 再評価原案準備書説明資料 平成 21 年度北海道開発局

<4D F736F F F696E74202D E9197BF C C A91E58DE38D608FDA8DD78E9197BF E B8CDD8AB B83685D>

Microsoft Word iip(速報).doc

Microsoft PowerPoint - †i”‚Š¿-5†j”wŁW…J…‰…e.ppt

(溶け込み)大阪事務所BCP【実施要領】

大阪湾広域臨海環境整備センターは、昭和57年3月に設立されて以来、30年余りにわたって、全国で唯一の府県域を超えた広域的な廃棄物の適正な最終処分を海面埋立てにより行う「フェニックス事業」を地方公共団体及び港湾管理者と一体となって推進してきたところであり

Microsoft Word iip(速報).doc

2. 新港区の複合一貫輸送ターミナル改良事業の概要 新港区では 主要な課題として次の (1)~(3) の 3 点が挙げられる (1) 既存の矢板式岸壁が供用開始から 40 年以上経過しており 施設の老朽化が進み倒壊の危険性がある (2) 貨物の増大や貨物輸送形態の変化に伴いシャーシやトラック等による

Microsoft Word - 資料2 第二次報告の想定結果(概要)  最終(確定).doc

1

九州における 道の駅 に関する調査 - 災害時の避難者への対応を中心としてー ( 計画概要 ) 調査の背景等 道の駅 は 平成 16 年 10 月の新潟県中越地震 23 年 3 月の東日本大震災において 被災者の避難場所 被災情報等の発信や被災地救援のための様々な支援の拠点として活用されたことなどか

Microsoft Word - 論文_交流会用_.doc

Microsoft Word iip(速報).doc

国土技術政策総合研究所 研究資料

6) その他 :1 月公表で追加 ( 本官 ) 政府調達協定対象 1-3 工 事 名 : 大阪港北港南地区航路 (-16m) 附帯施設護岸 (1) 基礎等工事 ( 第 2 工区 ) 2) 工事場所 : 大阪市此花区夢洲東地先 3) 工 期 : 約 9 ヶ月 4) 工事概要 : 基礎工 1 式 被覆工

奈良県ライフライン 情報共有発信マニュアル 第 3.3 版 平成 24 年 7 月 奈良県ライフライン防災対策連絡会

数値目標 事業開始前 ( 現時点 ) 平成 28 年度 (1 年目 ) 平成 29 年度 (2 年目 ) 平成 30 年度 (3 年目 ) 港湾取扱貨物量 556 万トン 4 万トン 0 万トン 20 万トン 観光入込客数 2,899.4 万人回 -9.5 万人回 1.9 万人回 1.9 万人回 7

日本海側拠点港の対象 < 対象港湾 > 日本海側に存在する国際拠点港湾及び重要港湾 26 港 < 対象機能 > 1. 輸送モード 国際海上コンテナ 国際フェリー 国際 RORO 船 外航クルーズ( 定点クルーズ 背後観光地クルーズ ) 国際定期旅客 2. 貨物 原木 その他の貨物 資料 : 国土交通

<4D F736F F D C83588E9197BF FE394BC8AFA81698A6D92E894C5816A2E646F63>

企業経営動向調査0908

別紙 Ⅰ 対象事業の概要環境影響評価法 ( 平成 9 年法律第 81 号 以下 法 という ) 第 15 条に基づき 事業者である国土交通省関東地方整備局及び横浜市から 平成 30 年 6 月 22 日に送付のあった環境影響評価準備書 ( 以下 準備書 という ) の概要は次のとおりである 1 事業

<819A93C AA90CD2882C682E882A082A682B88AAE90AC292E786C73>

南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画について 1. 具体計画の位置づけ 南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法 ( 平成 14 年法律第 92 号 ) 第 4 条に規定する 南海トラフ地震防災対策推進基本計画 に基づき 南海トラフ地震の発生時の災害応急対策活動の具

工期 : 約 8 ヶ月 約 11 ヶ月 1-3 工事名 : 大阪港北港南地区岸壁 (-16m)(C12 延伸 ) 埋立工事 ( 第 2 工区 ) 2) 工事場所 : 大阪市此花区夢洲東 1 丁目地先 3) 工期 : 約 9ヶ月 4) 工事概要 : 埋立工 1 式 ( 工事発注規模 )2 億 5,00

道路災害復旧事業 区分 H24 H25 H26 H27 H 災害復旧事業 道路事業 ( 通常事業 ) 橋りょう 26 箇所延長 1,219m 道 路 602 箇所延長 299,089m 流留垂水地区 実施設

広域防災拠点の分野とカテゴリー (1) 防災拠点の分野 防災拠点は 南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画 ( 内閣府 ) に記載される以下の 5 項目の活動を支えるものであり 応援部隊の活動 ( 緊急輸送ルート 救助 救急 消火等 ) 医療 物資 の 3 種類の分野に分類 防災拠点

中部電力グループ アニュアルレポート2012

3統計表H28.xls

目次 1. 事業の概要 1 (1) 事業の目的 1 (2) 事業の経緯 5 (3) 事業の概要 6 2. 投資額及び整備期間 7 (1) 投資額 ( 事業費 ) 7 (2) コスト縮減結果 7 (3) 整備期間 7 3. 事業の必要性等 8 (1) 本整備事業による効果 8 (2) 定量的な効果 9

竹富南航路整備事業 再評価資料 平成 26 年 12 月 10 日 沖縄総合事務局開発建設部

H28秋_24地方税財源

大規模震災発生に備えたサプライチェーンの構築を目指して 別紙 -3 浅見尚史 2 齋藤輝彦 1 舟川幸治 1 1 渡邉理之 1 港湾空港部港湾物流企画室 ( 新潟市中央区美咲町 1-1-1). 2 国土交通省港湾局技術企画課 ( 千代田区霞が関 2-1-3) 東日

資料1 受援計画策定ガイドラインの構成イメージ

2 地震 津波対策の充実 強化 (1) 南海トラフ地震や首都直下地震の被害想定を踏まえ 地震防災上緊急に整備すべき施設整備 津波防災地域づくりに関する法律 の実効性確保 高台移転及び地籍調査の推進など事前防災や減災に資するハード ソフトの対策を地方公共団体が重点的に進めるための財政上の支援措置を講じ

(3) 設備復旧対策事例 ~ 基地局及びエントランス回線通信事業者各社で取り組んだ主な基地局あるいはネットワーク設備復旧対策としては 光ファイバー 衛星回線 無線 ( マイクロ ) 回線の活用による伝送路の復旧や 山頂などへの大ゾーン方式 ( 複数の基地局によるサービスエリアを1つの大きなゾーンとし

Microsoft PowerPoint - PPT資料1式

(2) 直接的な被害 影響の内容第 図および第 表は 直接的な被害 影響を受けた事業所の具体的な被害 影響の内容を示したものである 全体では 支店 営業店 倉庫 工場等の損壊 が 51.8% で最も多く 商品 仕掛品 原材料等の損壊 が 23.5% となっている 産業分類別で

防災業務計画 株式会社ローソン

Microsoft PowerPoint 資料2-2 横須賀港(修正2).ppt

以前 製造業 食料品製造業 畜産食料品製造業


id5-通信局.indd

災害想定 内閣府中央防災会議資料 地域防災計画等 港湾施設の脆弱性評価 被害想定 応急復旧目標の設定 船社 荷主 船舶代理店へのヒヤリング ( 輸送需要 復旧期間の想定 ) 復旧目標期間 優先順位の設定 ボトルネック ( 阻害要因 ) の抽出 必要な資源( ヒト, モノ, 情報 ) 復旧期間等 ある


3統計表H29.xls

東京事務所版 BCP 実施要領目次応急頁 < 第 1グループ> 直ちに実施する業務 1 事務所における死傷者の救護や搬送 応急救護を行う一時的な救護スペースの設置 運営 備蓄の設置 医療機関への搬送 1 2 事務所に緊急避難してきた県民や旅行者等への対応 避難 一次避難スペースの運営 指定避難所への

目 次 1 はじめに 1 2 経営理念 1 3 基本方針 2 4 経営目標 3 5 経営環境の認識 4 6 中期的重要施策と推進策 5 2

<4D F736F F F696E74202D E6C8D918D8793AF95F18D908F C4816A8A C55F F4390B394C52E707074>

平成27年基準年度固定資産税標準 宅地の鑑定評価でのバランス検討体制等に関する説明会資料

( 鉱工業 ) 自動車 : 震災により東北地域の自動車部品メーカーが被害を受け 自動車生産は全国で縮小 停止していたが 現在 生産可能な車種から 操業スピードを調整しつつ再開する等の動きが出てきている 当面は 部品供給の状況にあわせた生産が行われる見通し (4 電気機械 ( 半導体 電子部品等 ):

図 維持管理の流れと診断の位置付け 1) 22 22

先行的評価の対象とするユースケース 整理中. 災害対応に関するユースケース. 健康に関するユースケース. 移動に関するユースケース. 教育に関するユースケース. 小売 物流に関するユースケース 6. 製造 ( 提供した製品の保守を含む ) に関するユースケース 7. 農業に関するユースケース 8.

登録工事一覧表 ( 新規分 ) 平成 28 年 11 月 14 日 平成 27 年度 名古屋港 平成 27 年度名古屋港清龍丸定期修理 平成 28 年度 名古屋港 平成 28 年度名古屋港外港地区防波堤 ( 鍋田堤 ) 嵩上工事 平成 28 年度 清水港 平成 28 年度清水港外港防波堤 ( 改良

Transcription:

伊勢湾の港湾機能継続に向けた検討について 資料3 各港湾 大規模災害が発生した際には 物流機能の低下を最小限に抑え 港湾機能を早期に回復することが求められている そのためにも 各港湾において関係者間の役割や行動を事前に計画し 情報共有 することが重要である 伊勢湾における緊急物資及び通常貨物輸送ルート 案 伊勢湾 くまで 作戦 港湾BCPの策定 名古屋港 伊勢湾 伊勢湾BCPの必要性 南海トラフ巨大地震による被害は日本列島の太平洋側全体に及 び 伊勢湾内においても各港の港湾区域を超えた範囲まで港湾 貨物や瓦礫等の流出が想定されるなど 極めて広域的な災害と なる 四日市港 衣浦港 三河港 各港の港湾物流機能の回復のためには 港湾区域外での啓開 作業が不可欠であり このことに対応して 国が漂流物の除去を 行える緊急確保航路が位置付けられたことから 各港の港湾B CPに加え 緊急確保航路を対象とした行動計画の策定が必要 となっている 南海トラフ巨大地震のような広域災害では 地域外からの支援 が期待できず 航路啓開及び復旧工事等に必要な資機材の調 達等に限界があることなど 伊勢湾の港湾物流機能の早期回復 のためには 資機材の調達等の制約条件を考慮し 港湾相互の 連携を踏まえた回復の考え方を検討する必要がある 伊勢湾BCPの策定 津松阪港 10km 相互に補完して 一体的に機能 1

伊勢湾 BCP における機能回復計画のイメージ貨物等の取扱能 % 力100% 凡例伊勢湾 BCP ありの場合港湾 BCP ありの場合港湾 BCP なしの場合 通常貨物取扱開始 復旧期間の短縮 施設復旧 伊勢湾 BCP の効果 資機材等の調達の制約の解消 迅速な活動実施に資する情報共有 港湾物流機能の早期回復 機能回復目標 ( 目標水準 目標時期 ) に基づき 機能確保を実現する航路啓開ルートや復旧施設を設定することで 貨物の輸送需要に対応した機能回復計画を立案 機能回復目標水準 情報収集啓開準備 緊急確保航路及び港湾区域内の水域の啓開 点検 岸壁 / 臨港道路等復旧 % 緊急物資取扱開始 各港 BCP の効果 迅速な活動実施に資する情報共有 発災 津波到達 啓開開始 日以内 津波等自然災害からの安全に留意しつつ海上作業等現地作業を開始する 日 月以内 ヵ月 機能回復目標時期 2

伊勢湾 BCP 策定までの検討の流れ 携課題緊急確保航路の啓開計画の検討 岸壁の耐震性照査個別港湾地震 津波による被害の想定 津波漂流シミュレーション 貨物の特性の把握 想定 機能回復目標の設定 ( 目標時期 目標水準 ) 航路啓開計画 施設復旧計画の検討 必要な資機材の調達 港湾物流機能の回復 ( 各港の特性を踏まえて検討 ) 関係者間の役割分担の明確化 具体的な回復目標に応じた行動計画の策定 関係者間の情報連絡体制の構築 広域連伊勢湾の行動計画 (BCP) の策定 広域的視点での連携対応 名古屋港 BCP 三河港 BCP 衣浦港 BCP 四日市港 BCP 津松阪港 BCP 個別港湾での災害対応 3

津波漂流シミュレーションの実施 昨年度 伊勢湾を対象にコンテナ 自動車 原木 小型船に品目を限定したうえで 津波による漂流物の移動を把握するめに漂流シミュレーションを実施した 今年度は 漂流対象物の品目 位置 蔵置形態等について 現地調査やヒアリングを実施し 精度の向上を図るとともに 新たに瓦礫等についても漂流対象物とした上で より実態に即した津波漂流物の検討を行う 津波を外力とした漂流計算結果 自動車やコンテナは港内に沈没し 原木や小型船は港外に流出し 湾全体に広がることが想定される 地震発生前配置 地震発生 24 時間後 潮流を外力とした漂流計算結果 ( 白抜き ) は漂流していない対象物 地震発生 24 時間後 3 日後 5 日後 4

耐震強化岸壁位置図 ( 伊勢湾 ) 伊勢湾内の各港には耐震強化岸壁 が整備 計画されている 伊勢湾 名古屋港耐震強化岸壁数 ( バース ) 整備済 :3 未整備 :3 ( 幹線貨物輸送用 ) 整備済 :4 未整備 :4 四日市港耐震強化岸壁数 ( バース ) 整備済 :1 未整備 :1 ( 幹線貨物輸送用 ) 未整備 :1 四日市港 名古屋港 衣浦港耐震強化岸壁数 ( バース ) 整備済 :3 白子港耐震強化岸壁数 ( バース ) 衣浦港 三河港耐震強化岸壁数 ( バース ) 未整備 :1 白子港 三河港 整備済 :8 未整備 :1 津松阪港 津松阪港耐震強化岸壁数 ( バース ) 整備済 :2 未整備 :1 耐震強化岸壁とは大規模災害が発生した際に 発災直後から緊急物資等の輸送や経済活動の確保を目的とした 通常岸壁よりも耐震性を強化した岸壁のこと 鳥羽港 鳥羽港耐震強化岸壁数 ( バース ) 整備済 :2 凡例 : 耐震強化岸壁 ( 整備済 ) : 耐震強化岸壁 ( 未整備 ) ( 幹線貨物輸送用 ) : 耐震強化岸壁 ( 整備済 ) : 耐震強化岸壁 ( 未整備 ) 5

伊勢湾の資機材の現状について 被災時に航路啓開や施設復旧に使用する作業船や資機材の現状を把握し 港湾相互間の連携について検討を行う 伊勢湾内の災害協定業者の作業船保有状況(H25.3 時点 ) ( 精査中 ) 引船起重機船クレーン付台船グラブ浚渫船 300ton 300ton 100ton 100ton 2,000PS 2,000PS 10m3 10m3 吊吊吊吊未満以上未満以上未満以上未満以上 バックホウ浚渫船 1,000m 3 積未満 土運船 1,000m 3 積以上 台船 潜水士船 30ton 吊未満 揚錨船 30ton 吊以上 ( 単位 : 隻 ) 名古屋港 31 1 9 4 13 3 3 9 9 18 20 65 38 57 0 47 四日市港 12 0 5 1 4 3 0 0 10 2 0 19 0 26 2 21 津松阪港 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 衣浦港 3 0 0 0 2 0 1 0 0 0 0 5 0 1 0 4 三河港 0 0 0 1 2 0 0 0 0 0 0 6 0 7 0 3 合計 46 1 14 6 21 6 4 9 19 20 20 95 38 91 2 75 交通船 作業船 建設機械 引船 起重機船 クレーン付き台船 グラブ浚渫船 バックホウ浚渫船 土運船 台船 潜水士船 揚錨船 交通船 土運船 ブルドーザー バックホウ ダンプトラック マイクロバス ライトバン トラッククレーン ホイールクレーン クローラクレーン ブルドーザー クローラクレーン 発電機 トラック トレーラ 水中ポンプ 発電機 起重機船 グラブ浚渫船 台船 建設資材 仮設プレハブ 仮設トイレ テント 鳥居枠 ジャッキベース 覆工板 足場板 鋼矢板 H 型鋼 敷鉄板 土のう袋 ブルーシート等 土のう H 型鋼 6

東日本大震災における航路啓開作業 航路内に水没したコンテナや自動車などの障害物を引き揚げる航路啓開作業を実施した 仙台塩釜港 ( 仙台港区 ) の航路啓開 測量による障害物分布状況 531 地点 航路啓開作業状況 3 月 15 日測量船により港内水路測量等を実施 3 月 16 日災害対策利用に限り船舶の岸壁利用が可能 3 月 18 日中野地区高松ふ頭岸壁までの一部復旧 ( 緊急物資輸送船舶のみ利用可能 ) 3 月 25 日フェリーふ頭に定期フェリー入港 4 月 7 日自動車運搬船入港 定期航路再開 4 月 11 日太平洋フェリー定期航路再開 5 月 21 日障害物の撤去作業完了 障害物の状況 531 点 /531 地点 (100%) ( 揚収物の内訳 ) コンテナ 335 個自動車 26 個その他 74 個 参考塩釜港区 ( 230 地点 /230 地点 (100%)(4 月 18 日完了 ) ) 障害物の引き揚げ作業 揚収地点 3/18 時点での一部復旧状況一部供用岸壁航行可能区域 コンテナ自動車大型自動車 7

東日本大震災における支援 早期復旧に向けて 国は航路啓開作業など積極的な支援活動を行った 被害が甚大かつ広範囲に及んでおり 港湾管理者 ( 地方自治体 ) は早期に緊急物資輸送を行うことが困難であったことから 支援要請を受けた地方整備局は保有船舶及び災害協定団体により 港湾区域内を含めた航路啓開活動及び緊急物資の輸送を実施した 地方整備局による支援 ( 緊急支援物資輸送に従事 ) 浚渫兼油回収船 3 隻 ( 航路啓開作業に従事 ) 海洋環境整備船( 直営船 ) 起重機船等 測量船 支援船 バンカー船 居住区船 4 隻 33 隻 14 隻 19 隻 1 隻 3 隻 白龍による海上漂流物回収状況 航路啓開の状況 ( 漂流物の引き揚げ ) 航路啓開の状況 ( コンテナの引き揚げ ) 緊急物資陸揚げの状況 ( 大型船舶の接岸 ) 8

通常貨物輸送に関する検討 ~ 通常貨物の選定にあたっての考え方 ~ 震災前に取扱われていた通常貨物に対し 震災後にはどのような貨物が取扱われるか 東日本大震災の事例により分析する 先行事例を踏まえ 伊勢湾内で取扱われている主要品目貨物の把握を行い 通常貨物として対象とする貨物を選定する ( 参考事例 ) 東日本大震災による東北地方での事例 東日本大震災により東北地域の主要製造業 (123 社 ) のうち約 7 割が 3 月末時点で操業を停止したが 翌 4 月末には約 7 割の企業が操業し その後も徐々に操業を再開する企業が増加している ( 東北経済産業局調べ ) 東北 6 県の主要業種の動向 ( 鉱工業生産指数 ) 電子部品 デバイス等の生産設備が内陸部に集積している業種は 4 月から着実に回復しているほか 回復が遅れていた輸送機械についても サプライチェーンの正常化を受けて 6 月には震災前の 9 割以上の水準までに回復している 一方 鉄鋼や紙 パルプについては 沿岸部の主要生産設備が津波により甚大な被害を受けた影響から 他業種に比べ遅れているが翌年 2 月には約 8 割以上まで回復している 140.0 120.0 100.0 80.0 60.0 40.0 20.0 0.0 東日本大震災 鉄鋼業 電子部品 デバイス工業 輸送機械工業 パルプ 紙 紙加工品工業 一般機械工業 仙台塩釜港 ( 仙台港区 ) の港湾貨物取扱量の状況 仙台塩釜港 ( 仙台地区 ) における港湾取扱貨物量について 震災前後での比較すると全量は約 3,300 万トンから約 2,200 万トンと 震災の影響により約 6 割に減少しているが 品目別の取扱貨物量のシェアは 概ね一致している 品目 H22シェア H23シェア 増減 農水産品 1.9% 1.0% -0.9% 林産品 0.8% 0.6% -0.2% 鉱産品 19.1% 8.3% -10.9% 金属機械工業品 26.8% 32.9% 6.1% 化学工業品 14.8% 11.1% -3.7% 軽工業品 5.5% 4.2% -1.3% 雑工業品 3.9% 3.2% -0.6% 特殊品他 2.1% 1.5% -0.6% フェリー 25.2% 37.3% 12.1% ( 資料 : 宮城県港湾統計資料より中部地方整備局作成 ) 東日本大震災の影響により 取扱量の減少や回復時期にばらつきがあるものの 地域の産業構造 港湾での取扱品目は震災前と概ね一致する ( 資料 : 東北地域の鉱工業生産指数季節調整済平成 22 年 =100) 9

伊勢湾における港湾別の主要取扱品目 (2012 年 ) 伊勢湾の主要取扱貨物の特徴として 輸出貨物は 完成自動車 自動車部品が多く 輸入貨物は LNG 原油 石炭が多い 伊勢湾のコンテナ貨物の特徴は 輸出入ともに金属機械工業品 ( 自動車部品 産業機械等 ) 化学工業品の取扱が多く 自動車部品については コンテナ貨物としての取扱が多い 10