岡崎市民病院院内がん登録集計 (2015 年 ) 登録 集計の対象 以下をすべて満たす症例について登録 集計しています 12015 年 1 月 1 日 ~2015 年 12 月 31 日の 1 年間に当院で診断された症例 または 他施設ですでに診断されて当院に初診した症例 2 全ての悪性新生物 ( 上皮内がんを含む ) 及び 脳の良性および良悪不詳の新生物の症例 3 原発部位 1 腫瘍につき 1 登録であり 複数部位の場合は それぞれの腫瘍について登録 登録の定義 院内がん登録は 登録ルールである がん診療連携拠点病院院内がん登録標準登録様式登録項目とその定義 (2006 年度版修正版 ) に基づき登録しています 院内がん登録全登録数の推移 全登録数の推移 院内がん登録全登録数 ( 括弧内は対前年差 ) 2012 年 2013 年 2014 年 2015 年 1150 1161 (+11) 1204 (+43) 1305 (+101) 院内がん登録集計用登録数集計目次 1. 部位別登録数年次推移 2. 2015 年登録数上位 10 部位 ( 全体 男女別 ) 3. 年齢階層別登録数年次推移 4. 来院経路 別登録数年次推移 5. 症例区分 別登録数年次推移 6. 2015 年初回治療内容 7. 2015 年初回治療内容 (5 大がん詳細 ) 集計用登録数とは 全登録数から診断も治療もされていない症例を除いた登録数です
1. 部位別登録数年次推移 表は 部位別に登録数の推移を示しました 2015 年の登録数は 1294 件であり 2014 年と比較して 96 件増加しました 部位別の登録数は 多い順に大腸 前立腺 胃 膀胱 肺となりました また 増加件数が多い順に 皮膚で 24 件の増加 次いで膀胱 23 件の増加 大腸 20 件の増加でした 消化器系 呼吸器系および胸腔内臓器 生殖器系 泌尿器系 造血器系 部位区分 口唇 口腔および咽頭 34 27 29 23 16 7 食道 20 19 10 15 13 2 胃 158 157 129 136 90 46 結腸 120 127 116 141 74 67 直腸 (RS,Ra,Rb) 48 50 55 50 34 16 肝 肝内胆管 36 37 40 40 26 14 胆嚢 肝外胆管 胆道 36 36 24 29 15 14 膵 36 33 42 42 30 12 その他の消化管 8 7 8 6 2 4 鼻腔及び中耳 副鼻腔 喉頭 9 12 13 8 6 2 気管 気管支および肺 81 78 92 75 55 20 その他の呼吸器系および胸腔内臓器 4 3 1 2 1 1 皮膚 46 40 33 57 28 29 軟部組織 4 4 7 2 1 1 乳房 39 47 48 64 64 前立腺 131 143 173 174 174 該当なし 脳 中枢神経系は 良性や良悪不詳の腫瘍を含みます 精巣 5 8 7 該当なし その他の男性性器 1 1 3 3 該当なし 子宮頸部 49 48 46 37 該当なし 37 子宮体部 36 35 27 18 該当なし 18 卵巣 7 14 12 24 該当なし 24 その他の女性性器 1 3 7 2 該当なし 2 腎 32 28 19 33 27 6 膀胱 62 74 73 96 81 15 その他の泌尿器 12 17 16 24 19 5 脳 中枢神経系 35 32 39 46 23 23 甲状腺 29 24 30 25 6 19 悪性リンパ腫 34 38 44 38 18 20 白血病 14 12 19 27 11 16 その他のリンパ組織 造血組織 17 19 26 46 26 20 原発不明 10 13 11 6 5 総計 2012 集計 2013 集計 2014 集計 2015 集計 男性 2015 性別 女性 1152 1184 1198 1294 785 509 2015 年部位別登録数 口唇, 口腔, 咽頭食道 16 7 13 2 胃結腸 90 74 直腸 (RS,Ra,Rb) 34 16 肝, 肝内胆管胆嚢, 肝外胆管, 胆道 26 14 15 14 膵 30 12 その他消化管 2 4 鼻腔, 中耳, 副鼻腔, 喉頭 6 2 気管, 気管支および肺 55 20 その他呼吸器系胸腔内臓器 1 1 皮膚 28 29 軟部組織 1 1 乳房 64 前立腺 精巣 その他男性性器 3 子宮頸部 37 子宮体部 18 卵巣 24 その他女性性器 2 腎膀胱その他泌尿器 27 6 81 19 5 脳 中枢神経系甲状腺 23 6 19 23 悪性リンパ腫白血病 18 20 11 16 その他リンパ組織 造血組織原発不明 26 6 5 20 174 15 46 67 ( 単位 : 件 ) 0 20 40 60 80 100 120 140 160 男性 女性
2. 2015 年登録数上位 10 部位 ( 全体 男女別 ) 登録数が多い順に上位 10 部位の件数と全体に占める割合を 全体 男女別で示しました < 全体 > < 男性 > < 女性 > 2015 年順位部位名件数 (%) 2014 年順位 2015 年順位部位名件数 (%) 2014 年順位 2015 年順位部位名件数 (%) 2014 年順位 1 大腸 191 14.8% 2 1 前立腺 174 22.2% 1 1 大腸 83 16.3% 1 2 前立腺 174 13.4% 1 2 大腸 108 13.8% 3 2 乳房 64 12.6% 2 3 胃 136 10.5% 3 3 胃 90 11.5% 2 3 胃 46 9.0% 4 4 膀胱 96 7.4% 5 4 膀胱 81 10.3% 5 4 子宮頸部 37 7.3% 3 5 気管 気管支および肺 75 5.8% 4 5 気管 気管支および肺 55 7.0% 4 5 皮膚 29 5.7% 9 6 乳房 64 4.9% 6 6 膵 30 3.8% 6 6 卵巣 24 4.7% 7 皮膚 57 4.4% 7 皮膚 28 3.6% 9 7 脳 中枢神経系 23 4.5% 7 8 脳 中枢神経系 46 3.6% 8 腎 27 3.4% 8 気管 気管支および肺 20 3.9% 9 8 その他のリンパ組織 造血組織 46 3.6% 9 肝 肝内胆管 26 3.3% 7 8 悪性リンパ腫 20 3.9% 6 10 膵 42 3.2% 8 9 その他のリンパ組織 造血組織 26 3.3% 8 その他のリンパ組織 造血組織 20 3.9%
3. 年齢階層別登録数年次推移 図は 診断時の年齢を 階層別で区分し年次推移を示しました 2015 年は 年齢階層別にみると多い順に70-79 歳の430 件 次いで60-69 歳の325 件とつづきます 前年から最も増加した年齢階層は70-79 歳で71 件の増加であり 最も減少した年齢階層は40 歳代で13 件の減少でした 2015 年の平均診断時年齢は69.3 歳 男女別にみると男性で70.6 歳 女性 67.2 歳でした ( 単位 : 件 括弧内は対前年差 ) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 2012 年 (1152 件 ) 8 40 65 139 314 333 220 33 2013 年 15 40 71 (1184 件 ) (+7) (+0)(+6) 126(-13) 283(-31) 358(+25) 246(+26) 45(+12) 2014 年 17 36 75 (1198 件 ) (+2)(-4) (+4) 122(-4) 331(+48) 359(+1) 235(-11) 23(-22) 2015 年 (1294 件 ) 30-39 33(-3) 40-49 50-59 62(-13) 115(-7) 60-69 325(-6) 70-79 430(+71) 80-89 260(+25) 90-44(+21) 0-29 25(+8) ~29 才 30~39 才 40~49 才 50~59 才 60~69 才 70~79 才 80~89 才 90 才 ~ 0-29 才 30-39 才 40-49 才 50-59 才 60-69 才 70-79 才 80-89 才 90 才 - 総計平均診断時年齢 2015 男 ( 件 ) 8 13 23 63 202 303 155 18 785 70.6 2015 女 ( 件 ) 17 20 39 52 123 127 105 26 509 67.2
4. 来院経路 別登録数年次推移 来院経路 は 診断 治療のため 患者さんがどのような経路によって当院を受診したのかを示しています 図は 来院経路 の区分別の年次推移です 凡例 自主 : 症状がある等で自主的に当院を受診した症例 紹介 : 他院からの紹介状をもった患者が受診した症例 当該施設にて他疾患の中 : がんや慢性疾患の通院時に偶然発見された症例 その他 : 上記以外や 救急搬送され発見された症例 2015 年は登録件数が多い順に 紹介 自覚症状等で受診された 自主 であり 分布は前年と大きく変化はありません 前年から増加した区分は多い順に 紹介 で47 件の増加 次いで 当該施設にて他疾患の中 24 件の増加 自主 19 件の増加となりました ( 単位 : 件 括弧内は対前年差 ) 2012 年 (1152 件 ) 257 683 165 46 1 2013 年 (1184 件 ) 197(-60) 729(+46) 194(+29) 1 63(+17) 2014 年 (1198 件 ) 206(+9) 735(+6) 200(+6) 57(-6) 2015 年 (1294 件 ) 自主 225(+19) 紹介 782(+47) 他疾患の中 224(+24) その他 55(-2) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 自主紹介当該施設にて他疾患の中その他不明
5. 症例区分 別登録数年次推移 症例区分 は 診断と初回治療が各々どの施設で行われたかを区分しています 図は 症例区分 の区分別の年次推移です 凡例 診断のみ : 当院にて診断を行ったが 初回治療を行わなかった症例 自施設診断自施設治療 : 当院にて診断と 初回治療が開始された症例 ( の決定 実行も含む ) 他施設診断自施設治療 : 他の医療機関でがんの診断が確定され 当院にて初回治療が開始された症例 ( の決定 実行も含む ) 他施設にて治療開始後 : 他の医療機関で初回治療の一部または全施行後 初回治療に引き続く治療 / フォローのため当院に来院した症例 2015 年は 最も登録件数が多い区分 前年から最も増加した区分共に 自施設診断 自施設治療 であり 1013 件で 62 件増加しました ( 単位 : 件 括弧内は対前年差 ) 2012 年 (1152 件 ) 129 920 90 13 2013 年 (1184 件 ) 110(-19) 950(+30) 101(+11) 23(+10) 2014 年 (1198 件 ) 97(-13) 951(+1) 92(-9) 58(+35) 2015 年 (1294 件 ) 診断のみ 106(+9) 自施設診断自施設治療 1013(+62) 自施設診断他施設治療 86(-6) 他施設にて初回治療開始後 89(+31) 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% ( 自施設では ) 診断のみ自施設診断自施設治療他施設診断自施設治療他施設にて初回治療開始後
6. 2015 年初回治療内容 初回治療 が行われた症例について 治療行為別に分類しました 院内がん登録では の症例や症状緩和目的の治療も 初回治療 としてカウントしています ( 単位 : 件 ) 2015 年初回治療内容 その他の治療の組み合わせ, 35 手術 + 放射線, 2, 207 薬物併用, 12 手術 + 放射線 + 薬物 ( 併用または単独 ), 14 手術 + 薬物併用, 22 手術 + 内分泌療法, 23 放射線療法, 25 放射線治療 + 薬物 ( 併用または単独 ), 47 内分泌療法 ( ホルモン治療 ), 61 化学療法, 76 手術 + 化学療法, 181 手術, 394 N=1099 院内がん登録での初回治療とは 治療開始時点で計画された一連の治療のことで 症状 治療の進行に従って後に追加された治療などは含まれません 凡例の 手術 とは 開腹手術 腹腔鏡手術 腹腔鏡補助下手術 内視鏡的治療のいずれか 1 件が行われた場合にカウントしています 凡例の 薬物併用 とは 化学療法 内分泌治療 免疫治療のいずれかを行った場合を指します
7. 2015 年初回治療内容 (5 大がん詳細 ) わが国で罹患数の多い 5 大がん ( 胃 大腸 乳房 肝 肺 ) について 部位ごとに別 ( 治療前 ) 登録数と 初回治療の内容を示しました ( 単位 : 件 ) Ⅳ 期, 20 Ⅲ 期, 8 Ⅱ 期, 12 不明, 9 Ⅰ 期, 73 外科的治療体腔鏡的治療内視鏡的治療化学療法 22 21 28 40 肝内胆管を含む 不明, 1 Ⅳ 期, 9 Ⅲ 期, 4 Ⅰ 期, 13 外科的治療化学療法 TACE/TAE その他 5 7 10 13 31 Ⅱ 期, 5 8 0 10 20 30 40 50 0 5 10 15 胃がん 治外科的鏡視下内視鏡的治外科的 TACE Ⅰ 期 Ⅱ 期 Ⅲ 期 Ⅳ 期不明計療化学療法 Ⅰ 期 Ⅱ 期 Ⅲ 期 Ⅳ 期不明計化学療法その他治療治療治療肝がん療治療 /TAE 内内 73 12 8 20 9 122 容 22 28 40 21 31 13 5 4 9 1 32 容 5 13 10 7 8 不明, 45 0 期, 8 Ⅰ 期, 34 外科的治療 体腔鏡的治療 46 68 不明, 3 Ⅰ 期, 3 Ⅱ 期, 1 Ⅲ 期, 6 化学療法 放射線治療 11 14 内視鏡的治療 49 Ⅳ 期, 25 Ⅱ 期, 29 化学療法 58 Ⅳ 期, 29 胸膜癒着術 3 Ⅲ 期, 31 19 22 0 20 40 60 80 凡例 不明 には 術前検査なしで 内視鏡的に切除を行った症例を含みます 治外科的鏡視下内視鏡的治放射線胸膜大腸がん 0 期 Ⅰ 期 Ⅱ 期 Ⅲ 期 Ⅳ 期不明計療化学療法 Ⅰ 期 Ⅱ 期 Ⅲ 期 Ⅳ 期不明計化学療法治療治療治療肺がん療療法癒着術内内 8 34 29 31 25 45 172 容 46 68 49 58 19 3 1 6 29 3 42 容 11 14 3 22 0 5 10 15 20 25 Ⅲ 期, 5 Ⅳ 期, 7 0 期, 10 外科的治療 化学療法 放射線治療 11 21 42 < 各がんの > 当院で治療が開始された症例の ( 病期 ) を治療開始前の情報でカウントし まとめました 集計対象は 癌腫以外 ( 肉腫 GIST カルチノイド等 ) を除外しています 分類 :UICC TNM 分類 ( 第 7 版 ) に準拠したルールを用いて分類しています 乳がん Ⅱ 期, 6 Ⅰ 期, 21 内分泌療法 1 治外科的放射線内分泌 ( ホ 0 期 Ⅰ 期 Ⅱ 期 Ⅲ 期 Ⅳ 期計療化学療法治療療法ルモン ) 療内法 10 21 6 5 7 49 容 42 21 11 24 1 24 0 10 20 30 40 50 < 各がんの治療内容 > がんの診断後すぐに計画された一連の治療を初回治療と定義し 各治療ごとにまとめました 併用治療の場合は 各々にカウントしています がんに対する直接的な治療なく フォローのみされた場合は としてカウントしています 凡例の説明 外科的治療 : 一般的な外科手術を指します 鏡視下治療 : 腹腔鏡下手術 腹腔鏡補助下手術を指します 内視鏡的治療 : 内視鏡下治療を指します 外科的治療 鏡視下治療 内視鏡的治療 は 症状緩和目的に行われた手術もカウントしています