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に 正当な理由がない限り無償で交付しなければならないものであるとともに 交付が義務付けられている領収証は 指定訪問看護の費用額算定表における訪問看護基本療養費 訪問看護管理療養費 訪問看護情報提供療養費及び訪問看護ターミナルケア療養費の別に金額の内訳の分かるものとし 別紙様式 4を標準とするものであ

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3 電子情報処理組織の使用による請求又は光ディスク等を用いた請求により療養の給付費等の請求を行うこと ( 以下 レセプト電子請求 という ) が義務付けられた保険医療機関 ( 正当な理由を有する400 床未満の病院及び診療所を除く なお 400 床未満の病院にあっては 平成 27 年度末までに限る

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○○○の課題と検討

体制強化加算の施設基準にて 社会福祉士については 退院調整に関する 3 年以上の経験を有する者 であること とあるが この経験は 一般病棟等での退院調整の経験でもよいのか ( 疑義解釈その 1 問 49: 平成 26 年 3 月 31 日 ) ( 答 ) よい 体制強化加算の施設基準にて 当該病棟に

入院時生活療養費の見直し内容について(厚生労働省保険局保険課:H29.4.7)

医科診療報酬点数表関係 別添 1 在宅患者支援療養病床初期加算 在宅患者支援病床初期加算 問 1 療養病棟入院基本料の注 6の在宅患者支援療養病床初期加算及び地域包括ケア病棟入院料の注 5の在宅患者支援病床初期加算の算定要件に 人生の最終段階における医療 ケアの決定プロセスに関するガイドライン 等の

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事務連絡 平成 26 年 9 月 5 日 地方厚生 ( 支 ) 局医療課都道府県民生主管部 ( 局 ) 国民健康保険主管課 ( 部 ) 都道府県後期高齢者医療主管部 ( 局 ) 後期高齢者医療主管課 ( 部 ) 御中 厚生労働省保険局医療課 疑義解釈資料の送付について ( その 9) 診療報酬の算定

厚生労働省による 平成 30 年度介護報酬改定に関する Q&A(Vol.1) に対する 八王子介護支援専門員連絡協議会からの質問内容と八王子市からの回答 Q1 訪問看護ステーションによるリハビリのみの提供の場合の考え方について厚労省 Q&A(Vol.1) での該当項目問 21 問 22 問 23 A

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H まで経過措置注意喚起

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1. 消費税の仕組みについて 1 1. 消費税とは 消費税は 消費に広く公平に負担を求める間接税 消費税の課税対象は 国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡 貸付け及び役務の提供と外国貨物の輸入 < 導入 引上げの経緯 > 平成元年 4 月 1 日消費税導入 ( 税率 3%) 平成

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1 1 調査の目的 調査の概要 1 平成 28 年 4 月より レセプトの電子請求を行っている保険医療機関及び保険薬局について 公費負担医療に係る給付により自己負担がない患者 ( 全額公費負担の患者を除く ) から求めがあった場合にも明細書の発行が義務づけられたことを踏まえ 保険医療機関 保険薬局及

( 参考 ) 平成 29 年度予算編成にあたっての財務大臣 厚生労働大臣の合意事項 ( 平成 29 年 12 月 19 日大臣折衝事項の別紙 ) < 医療制度改革 > 別紙 (1) 高額療養費制度の見直し 1 現役並み所得者 - 外来上限特例の上限額を 44,400 円から 57,600 円に引き上

01 表紙

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2 院内処方 ( 入院外 投薬 ) 及び院外処方 ( 薬局調剤 ) における薬剤点数薬剤点数階級別件数の構成割合を入院外の投薬 ( 以下 院内処方 という ) 薬局調剤( 以下 院外処方 という ) 別にみると ともに 500 点未満 が最も多く それぞれ 67.0% 59.4% となっている また

平成 7 年 月高額療養費の自己負担限度額の見直しに係る計算事例目次 事例 No 区分 備考 本人入院 6 区ア 本人入院 6 区ア 3 本人入院 7 区イ 4 本人入院 8 区ウ 5 本人入院 9 区エ 6 本人入院 30 区オ 7 本人入院 6 区ア 多数回該当 8 本人入院 7 区イ 多数回該

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障財源化分とする経過措置を講ずる (4) その他所要の措置を講ずる 2 消費税率の引上げ時期の変更に伴う措置 ( 国税 ) (1) 消費税の軽減税率制度の導入時期を平成 31 年 10 月 1 日とする (2) 適格請求書等保存方式が導入されるまでの間の措置について 次の措置を講ずる 1 売上げを税

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< 現行 > 対象者医療区分 Ⅰ(Ⅱ Ⅲ 以外の者 ) 1 * 医療の必要性の低い者医療区分 Ⅱ Ⅲ 1 2 * 医療の必要性の高い者 ( 指定難病患者を除く ) 3 指定難病患者 2 生活療養標準負担額のうちにかかる部分 1 日につき32 1 日につき 1 日につき < 見直し後 > 対象者医療区

医師等の確保対策に関する行政評価・監視結果報告書 第4-1

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平成 24 年度診療報酬説明会リハビリテーション関連 平成 24 年 4 月 21 日 公益社団法人 高知県理学療法士協会 医療部

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< 請求者の方へ > 1 承認期間中における血清肝炎 肝硬変の治療費用について 医療機関等の窓口で医療費の軽減を受けることができなかった場合には この請求書を使用して 愛知県知事に対し 医療費の償還払いの請求ができます 2 高額療養費制度の対象となる場合 この請求書で償還される金額は高額療養費制度の

1

平成30 年度診療報酬改定において経過措置を設けた施設基準の取扱いについて(保険局医療課:H )

国保連合会だより NO 平成 30 年 8 月 16 日静岡県国民健康保険団体連合会 静岡市葵区春日 2 丁目 4 番 34 号 TEL(054) jp/ 1 静岡県単独特定疾患治療研究事業の


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00 医療費の内容の分かる領収証及び個別の診療報酬の算定項目の分かる明細書の交付について

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歯科診療報酬点数表関係 別添 2 初診料の注 1 問 1 初診料の注 1に規定する施設基準において 1 年以内に保険医療機関の新規指定を受けた保険医療機関が届出を行う場合については 届出を行った日の属する月の翌月から起算して6 月以上経過した後 1 年を経過するまでに様式 2の6による再度の届出を行

平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~

事務連絡(平成30年大阪府北部を震源とする地震)

機関と調整する ) 次の 1 から 3 により算出し それを合計して支払いを行うことと なりますので 各保険医療機関においては 別紙様式により 当該保険医療機関等の 平成 23 年 5 月の入院 外来別の診療実日数を併せて届け出るものとなります 1 入院分平成 22 年 11 月 ~ 平成 23 年

7 対 1 10 対 1 入院基本料の対応について 2(ⅲ) 7 対 1 10 対 1 入院基本料の課題 将来の入院医療ニーズは 人口構造の変化に伴う疾病構成の変化等により より高い医療資源の投入が必要となる医療ニーズは横ばいから減少 中程度の医療資源の投入が必要となる医療ニーズは増加から横ばいにな

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診療報酬明細書の請求事例 ( 浜松市重度心身障害者 母子家庭等医療費助成制度と公費負担医療との併用請求 ) 平成 30 年 10 月診療分より 平成 30 年 10 月 静岡県国民健康保険団体連合会

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本人入院外目次 事例 No 区分 備考 事例 本人入院外 8 一般 事例 本人入院外 8 一般 事例 3 本人入院外 0 長 8 一般 事例 4 本人入院外 0 長 事例 5 本人入院外 6 長 事例 6 本人入院外 9 低所 事例 7 本人入院外 9 低所 事例 8 本人入院外 0 長 9 低所

場合であること この場合 保険薬局において 加入の保険及び被用者保険の被保険者等にあっては事業所名 国民健康保険の被保険者及び後期高齢者医療制度の被保険者にあっては住所を確認するとともに 調剤録に記載しておくこと 2 保険医療機関の記載がない場合処方せんの交付を受けた場所を患者に確認すること なお

2. 療養型病院 (1) 機能性の状況 療養型病院 施設数 ( 施設 ) 470 病床数 ( 床 ) 利用率 90.3 在院日数 ( 日 ) 92.7 入院外来比 0.52 新患率 日平均患者数 ( 人 ) 入院 外来 床当たり医業収益 ( 千円 )

医療機関群の具体的な設定について (1) 診調組 D 基礎係数に係る医療機関群の設定方針 ( 平成 23 年 9 月 7 日中医協総会承認 ) 平成 23 年 9 月 7 日の中医協総会において DPC/PDPS 調整係数の見直し 基礎係数の導入に伴い設定する医

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DOTS 実施率に関する補足資料 平成 26 年 12 月 25 日 結核研究所対策支援部作成 平成 23 年 5 月に改正された 結核に関する特定感染症予防指針 に DOTS の実施状況は自治体による違いが大きく実施体制の強化が必要であること 院内 DOTS 及び地域 DOTS の実施において医療

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平成15年度税制改正要望書案

健保連業務支援 G 補足資料 高額療養費の制度改正事項 平成 29 年 8 月施行 1 の引き上げ ( 対象 :70 歳以上の者 ) 1 70 歳以上の外来におけるの引き上げ 70 歳以上の外来におけるが これまでの一般ので 12,000 円 現役並みので 44,400 円だったものが 一般ので 1

の病床数及び新たに併設する介護保険施設の入所定員 ( 病院から転換した病床 ( 以下 転換病床 という ) を活用するものに限る ) の合計が転換前の病院の病床数以下である場合には 実態として 転換後の施設 ( 病院と介護保険施設を併せた全体をいう 以下同じ ) 全体の医療提供の内容は 転換前の病院

介護福祉施設サービス

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(消費税)確定申告書作成(一般課税)編

正誤表 正誤箇所 誤 正 医科 - 基本診療料 -35/47 注 3 診療に係る費用 ( 注 2 及び注 4に規定する加算 注 3 診療に係る費用 ( 注 2 及び注 4に規定する加算 注の見直し 当該患者に対して行った第 2 章第 1 部医学管理等の 当該患者に対して行った第 2 章第 1 部医学

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「平成30 年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.2)(平成30 年3月28 日)」の送付について【介護保険最新情報Vol.633】(厚生労働省老健局老人保健課:H )

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6 転嫁カルテル 表示カルテルの独占禁止法適用除外 今般の消費税率の引上げに伴い 消費税を円滑かつ適正に転嫁できる環境を整備するため 消費税転嫁対策特別措置法では 事業者又は事業者団体は 公正取引委員会に事前に届け出ることにより 消費税の転嫁及び表示の方法の決定に係る共同行為 ( 転嫁カルテル 表示

地域支援事業交付金の算定方法について

2. 概算請求を行う場合の取扱いについて (1) 概算による請求を選択する保険医療機関等については やむを得ない事情がある場合を除き 別紙様式により 平成 23 年 4 月 13 日までに概算による請求を選択した旨及び 次の (2) による診療実日数等を各審査支払機関 ( 国民健康保険団体連合会及び

政策課題分析シリーズ16(付注)

診調組 D DPC/PDPS の包括範囲について 1. 包括評価の基本的考え方 (DPC 制度 (DPC/PDPS) の概要と基本的な考え方より抜粋 ) 2 包括評価の対象とする診療報酬項目 ( 包括範囲 ) 包括評価の対象として設定されている出来高診療報酬項目は 入院基本料

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( 平成 35 年 (2023 年 )10 月 ~) 等の仕入税額控除可 税額計算( 注 ) 売上税額を 積上げ計算 する場合には 仕入税額も 積上げ計算 特例( みなし計算 簡易課税の事後選択 ) - その他適格等保存方式の導入 等保存方式 ( 現行制度 ) の記載事項 発行者の氏名又は名称 取引

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2. 各検討課題に関する論点 (1) 費用対効果評価の活用方法 費用対効果評価の活用方法について これまでの保険給付の考え方等の観点も含め どう考 えるか (2) 対象品目の選定基準 1 費用対効果評価の対象とする品目の範囲 選択基準 医療保険財政への影響度等の観点から 対象となる品目の要件をどう設

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平成 7 年 月難病法による特定医療に係る計算事例 ( 高齢受給者 ) 目次 事例 No 区分 軽減特例措置対象者 備考 高齢者一般入院 8 一般 54 ( 既認定者 ) 高齢者一般入院 8 一般 54 ( 既認定者 ) 3 高齢者一般入院 8 一般 54 ( 新規認定者 ) 4 高齢者一般入院 9

1. 病院経営の鍵となる指標 病床利用率の推移 1.1 病床稼働率は平均80 強 病院報告 病床稼働率と病床数の不思議な関係 は入院収益そのものに直結します人件費や設備投資などの固定費が多い病院 全病床 6 精神病床 5 は 病床稼働率が一定の水準を下回ると一気に赤字経営に陥りますそのた

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お知らせ 柔道整復師の資格を取得される皆さま 関係の皆さまへ 平成 30 年 4 月から 柔道整復療養費の受領委任を取り扱う 施術管理者 になる場合は 実務経験と研修の受講が必要となる方向で 以下のとおり検討しています 柔道整復療養費の受領委任の取扱いを管理する 施術管理者 になるための要件について

1 分析の主旨 ビタミン剤 うがい薬 湿布薬 保湿剤に関しては 医療費適正化の観点か ら 診療報酬改定で様々な対応を行ってきている 本分析は 2012 年度から2016 年度 ( 平成 24 年度から平成 28 年度 ) の調剤レセプトのデータを用いて これらの医薬品の薬剤料 数量等の推移を示したも

一般会計負担の考え方

Transcription:

診調組税 -1-1 2 6. 1. 8 平成 26 年度診療報酬改定率 ( 消費税率引上げ対応分 ) を踏まえた財源配分について ( 基本的な考え方についての論点メモ ) 1. 平成 26 年度診療報酬改定率 ( 消費税率引上げ対応分 ) について (1) 改定率 全体改定率 +1.36%( 約 5600 億円 ) 診療報酬改定 ( 本体 )+0.63%( 約 2600 億円 ) 各科改定率医科 +0.71%( 約 2200 億円 ) 歯科 +0.87%( 約 200 億円 ) 調剤 +0.18%( 約 100 億円 ) 3 科の改定率は 薬剤費 特定保険医療材料費を除いた課税経費率 ( 減価償却分を含む ) に応じたものとなっている 医科 歯科 調剤間での財源配分についての 議論の中間整理 での記述 2 消費税引上げに伴う改定財源の配分の考え方について 消費税引上げに伴う本体報酬に係る改定財源の配分については 以下の算式で得られる数値により財源を按分することを基本とする 1 医科 歯科 調剤間での財源配分 医科 歯科 調剤ごとの医療費シェア 医科 歯科 調剤ごとの課税経費率 薬価改定等 +0.73%( 約 3000 億円 ) 薬価改定 +0.64%( 約 2600 億円 ) 材料価格改定 +0.09%( 約 400 億円 ) (2) 改定率の計算式 1 診療報酬本体 (17.39%( その他課税費用 )+4.59%( 減価償却費 )) 3/105 = 0.63% 2 薬価改定 22.55%( 医薬品費 ) 3/105 = 0.64% 3 材料価格改定 3.19%( 特定保険医療材料費 ) 3/105 = 0.09% 1

2. 医科の本体報酬に係る財源 ( 約 2200 億円 ) の病院 診療所間の配分について 病院 診療所間での財源配分は 議論の中間整理において 以下の算式で得られる数値により財源を按分することを基本とする とされていたところ 病院 診療所ごとの医療費シェア 病院 診療所ごとの課税経費率 病院 診療所の医療費の相対比 (69.3%:30.7%) 課税経費率 ( 本体分 ) の相対比 (25.9%:22.2%) であることから 医科に配分される財源約 2200 億円は 病院に約 1600 億円 診療所に約 600 億円配分されることとなる 69.3% 25.9%:30.7% 22.2% 2.6:1 1600:600 2

3. 財源配分等に係る論点について < 論点の一覧 > 論点 1: 診療所の初 再診料 有床診療所入院基本料の引上げ方をどうするか 個別項目への財源配分をどうするか 論点 2: 外来診療料の引上げ方をどうするか ( 再診料と同じ点数引き上げるか 引上げ 点数を 1 点抑えて 再診料と点数をそろえるか ) 論点 3: 入院基本料ごとの課税経費率の適用について どう取り扱うか 論点 4: DPC 点数の取扱いについて 出来高的な積み上げ方式により DPC 点数ごとに上乗せ額を計算することとして はどうか 論点 5: 訪問看護ステーションへの財源配分をどうするか 訪問看護ステーションが算定する訪問看護管理療養費について 一定の財源を配分することとしてはどうか論点 6: 歯科の初 再診料の引上げ方をどうするか 個別項目への財源配分をどうするか 論点 7: 調剤基本料の引上げ方をどうするか 調剤基本料 (40 点 /24 点 ) について それぞれ +1 点とすることでどうか 論点 8: 消費税対応分が薬価 特定保険医療材料価格に上乗せされている旨の表示をどのように行うか 医療機関等が発行する明細書の様式の欄外に 薬価 医療材料価格には 消費税相当額が含まれています ( 詳しくは厚生労働省のホームページで ) といった文言を記載することでどうか 3

(1) 医科 1 診療所に係る本体報酬の配分 ( 約 600 億円 ) について論点 1: 診療所の初 再診料 有床診療所入院基本料の引上げ方をどうするか個別項目への財源配分をどうするか 診療所に配分される財源についての財源構成については 個別項目への配分の考え方に応じて 例えば以下の2つの考え方がありうるが どう考えるか ( 案 1) 初診料 +8 点 再診料 +2 点 有床診療所入院基本料 2% 程度引き上げ 診療所の財源の3 分の2 程度を基本診療料に配分 初診料と再診料の引き上げ幅の比率が 現行の点数比率(270:69) と概ね整合的 個別項目については 例えば医療機器等を使用した検査 処置 手術等に財源を配分するなどの対応をする ( 案 2) 初診料 +12 点 再診料 +3 点 有床診療所入院基本料 2% 程度引上げ 診療所の財源をほぼ全額 基本診療料に配分 初診料と再診料の引き上げ幅の比率が 現行の点数比率(270:69) と概ね整合的 有床診療所入院基本料の引上げ率が 病院の入院料の引上げ率( 後述 ) と均衡 財源に残りが出れば 補完的に個別項目に上乗せすることとする 2 病院に係る本体報酬の配分 ( 約 1600 億円 ) について ( ア ) 病院に配分される財源については 議論の中間整理の内容に従えば 診療所に乗せた点数と同じ点数を初 再診料 ( 外来診療料 ) に上乗せし 余った財源を入院料に上乗せすることとなるが 初 再診料の引上げ方が仮に1で示した案 2のとおりとすれば 財源の9 割弱 ( 約 1400 億円 ) が入院料に配分されることとなり 平均的には入院料が2% 弱程度引き上げられることとなる 4

論点 2 外来診療料の引上げ方をどうするか ( イ ) 外来診療料 (70 点 : 一般病床の病床数が200 床以上の病院において算定 ) については 議論の中間整理においては 再診料 (69 点 ) と同じ点数だけ引き上げることとされているが 病院の財源配分について 入院基本料への配分を重視する考え方からは 再診料と点数を揃える ( 再診料よりも引上げ点数を1 点抑える ) という考え方もあり得るところ この外来診療料の引き上げ方について どう考えるか ( ウ ) 議論の中間整理においては 入院料間での財源配分については 各入院料ごとの医療費シェア 各入院料ごとの課税経費率 に応じた配分を行うこととされており 基本的には議論の中間整理の趣旨に沿って配分することとするが 以下の論点については どのように取り扱うべきか 論点 3 入院基本料ごとの課税経費率の適用について どう取り扱うか 医療経済実態調査において 費用構造の把握が可能なはずであった入院基本料等について 全体的に必ずしも十分にデータを把握できなかった ( 具体的には別表のとおり ) ため 適用する課税経費率について どのように取り扱うべきか データを把握できなかった 専門病院入院基本料 特殊疾患病棟入院料 特定一般病棟入院料 については 一般病院全体の課税経費率を適用することでよいか 特定機能病院入院基本料 については 看護配置別のN 数があまり多くないこと 結核病棟のデータがほとんどないこと等から 一般 結核 精神の区分や看護配置による区分をせず 特定機能病院全体の課税経費率の平均値を適用することでよいか 結核病棟入院基本料 精神病棟入院基本料 障害者施設等入院基本料 については 看護配置別のN 数が少ないこと等から 看護配置による区別はせずに 入院基本料種別ごとの課税経費率の平均値を適用することでよいか 一般病棟入院基本料や療養病棟入院基本料についても 他の入院基本料種別との均衡等の観点から 看護配置による区別はせずに 入院基本料種別ごとの課税経費率の平均値を適用することでよいか 5

論点 4 DPC 点数の取扱いについて < 議論の中間整理における関連の記述 > 本体報酬に薬価 特定保険医療材料価格が包括されている入院料 (DPC 制度における診療報酬の包括評価部分を含む ) については 医薬品 特定保険医療材料に係る仕入れを含めた課税仕入れ割合を課税経費率として計算する必要があること DPC 点数については 各 DPC 点数に組み込まれている入院料 医薬品等が異なるため DPC 点数全体の課税経費率の平均 により一律の上乗せを行うことはなじまないと考えられること DPC 点数ごとの課税経費率を把握することは技術的に困難である一方 各 DP C 点数に組み込まれている入院料 医薬品等が明らかになっているため それらの構成要素に係る消費税引き上げに応じた上乗せ額 ( 入院料については 入院料間の財源配分の結果としての上乗せ点数 / 医薬品費については 薬価上乗せ相当分 ) を DPC 点数ごとに出来高的に積み上げて計算することが技術的に可能であることから DPC 点数については 出来高的な積み上げ方式により DPC 点数ごとに上乗せ額を計算することとしてはどうか ( エ ) なお 入院料間での財源配分を行うに際しては 以下の理由から 薬価が包括されている入院料 ( 以下 包括入院料 という ) に係る医薬品費に関する消費税対応財源 ( 便宜上 薬価改定分の改定率により確保されている財源 ) を配分財源に含めて計算する必要がある 医療経済実態調査に基づく費用構造推計においては 医薬品費については 包括入院料に係るものも含め すべて医療機関等の仕入れベースでの金額が把握され これについての消費税率引き上げに伴うコスト増に対応するための財源は すべて薬価改定分の改定率により確保されているところ しかしながら 包括入院料については 薬価を別個に請求しないため 薬価に上乗せされた消費税対応分の手当てを享受できない したがって 包括入院料に関して使用する医薬品に係る消費税コストの増加分は 入院料への上乗せで対応する必要があり その財源は 便宜上 薬価改定分の改定率により確保されているものである 6

3 訪問看護管理療養費への財源配分について 論点 5: 訪問看護ステーションへの財源配分をどうするか医科の財源から配分する個別項目として 訪問看護ステーションが算定する訪問看護管理療養費について 平成 9 年時の診療報酬対応 (7000 円 7050 円 ) 今回の消費税対応として介護保険における訪問看護の介護報酬が引き上げられることとなったこととの均衡を踏まえ 一定の財源を配分することとしてはどうか ( これを行わないと 訪問看護ステーションについては診療報酬上 消費税対応がなんら行われないこととなる ) ( 参考 ) 訪問看護管理療養費 ( 現行 ) 月の初日の訪問の場合 7300 円月の2 日目以降の訪問の場合 2950 円 介護保険における訪問看護 ( ステーション ) の費用構造推計結果 : 課税経費率 16.4% 7

(2) 歯科 論点 6: 歯科の初 再診料の引上げ方をどうするか 個別項目への財源配分を どうするか 歯科に配分される財源規模 ( 約 200 億円 ) と 議論の中間整理の内容を踏まえ 歯科初診料 (218 点 ) 歯科再診料(42 点 ) の引き上げ方については 例えば以下の2つの考え方がありうるが どう考えるか ( 案 1) 歯科初診料 +10 点 歯科再診料 +2 点 歯科に配分される財源の3 分の2 程度を初再診料に配分 初診料と再診料の引き上げ幅の比率が 現行の点数比率(218:42) と概ね整合的 個別項目については 例えば医療機器等を使用した検査 処置 歯冠修復等に財源を配分する等の対応をする ( 案 2) 歯科初診料 +16 点 歯科再診料 +3 点 歯科に配分される財源をほぼ全額 初再診料に配分 初診料と再診料の引き上げ幅の比率が 現行の点数比率(218:42) と概ね整合的 財源の残りは 補完的に個別項目に上乗せすることとする (3) 調剤 論点 7: 調剤基本料の引上げ方をどうするか 調剤に配分される財源規模 ( 約 100 億円 ) と 議論の中間整理の内容を踏まえ 調剤基本料 (40 点 /24 点 ) の引き上げについては 以下のとおりとしてはどうか ( 案 ) 調剤基本料 (40 点 /24 点 ) について それぞれ+1 点 議論の中間整理に則して 調剤に配分される財源の大半を調剤基本料に配分する案 財源の残りは 補完的に個別項目に上乗せすることとする 8

(4) 薬価 特定保険医療材料価格に係る消費税対応分の表示方法について 論点 8 消費税対応分が薬価 特定保険医療材料価格に上乗せされている旨の 表示をどのように行うか 議論の中間整理においては 消費税対応分が薬価 特定保険医療材料価格に上乗せされている旨の表示を簡略な方法で行うことを基本とする ( 具体的な表示方法については引き続き検討する ) とされたところ これについては 例えば 医療機関等が発行する患者への明細書の様式の欄外に 薬価 医療材料価格には 消費税相当額が含まれています といった簡易な文言を記載する ( 保険局長通知 医療費の内容の分かる領収証及び個別の診療報酬の算定項目の分かる明細書の交付について の明細書様式の改正により対応する ) ことが考えられるのではないか ただし 以下の問題点について どう考えるか ( 厚生労働省のホームページに丁寧な解説を掲載することを前提に ( 詳しくは厚生労働省のホームページで ) と誘導することでよいか ) ( 問題点 ) 医療材料価格 という用語が患者に理解されないおそれ( 明細書には 画像記録用フィルム ( 半切 )1 枚 などと記載されるが ( 特定保険 ) 医療材料 という用語の記載は想定されていない ) 消費税相当額 (= 医療機関等が仕入れ時に負担する消費税額 ) という用語が患者に理解されないおそれ ( 窓口で 非課税なのに なぜ消費税を取られるのか との苦情につながるおそれ ) 診療報酬本体については 消費税対応の点数上乗せが全くなされていないとの誤解を招くおそれ 以上 9