資料 以下 原文に筆者の強調 コメントを追加 租税特別措置法による定義 租法 ( 昭和三十二年三月三十一日法律第二十六号 ) 最終改正 : 平成二六年五月三〇日法律第四六号 ( 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例 ) 第六十九条の四個人が相続又は遺贈により取得した財産のうちに 当該相

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措置法第 69 条の 4(( 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例 )) 関係 ( 被相続人等の居住の用に供されていた宅地等の範囲 ) 69 の 4-7 措置法第 69 条の 4 第 1 項に規定する被相続人等の居住の用に供されていた宅地等 ( 以下 69 の 4-8 までにおいて 居

経 ViewPoint 営相談 相続時における小規模宅地等の特例の改正 谷口敬三相談部東京相談室 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例 ( 以下 小規模宅地等の特例 ) は 一定の要件を満たす宅地等 ( 特定事業用等宅地等 特定居住用宅地等 貸付事業用宅地等 ) につ

2. 二世帯住宅と特定居住用宅地等 [1] 区分所有なし : 外階段 / 親族が取得する場合 Q. 被相続人 A が所有する宅地の上に A の所有する建物があり 1 階に A が居住し 2 階に子 B とその家族が居住しています ( 建物内部では行き来ができない構造 ) A と B は別生計です こ

第 5 章 N

Microsoft Word - 第65号 二世帯住宅と小規模宅地等の特例

12. 小規模宅地等の特例の見直し 1. 改正のポイント (3) 適用時期平成 30 年 4 月 1 日以後に相続又は遺贈により取得する宅地等に係る相続税について適用される ただし (2)1 の改正について 平成 30 年 3 月 31 日においての別居親族の要件を満たしていた宅地等を平成 32 年

相続財産の評価P64~75

Microsoft Word - 第58号 二世帯住宅の敷地にかかる小規模宅地等の特例

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

目次 小規模宅地等の特例の改正... 3 小規模宅地等の特例と広大地評価の関係... 4 相続 贈与税制の改正等の影響... 5 遺産分割時の争族の回避 二次相続を含めた検討... 6 特定居住用宅地等 早めの対応... 7 特定居住用宅地等 二世帯住宅 マンション 1 棟に被相続人 相続人の居住.

東京太郎様 Inheritance Report 相続診断書 弁護士法人 税理士法人リーガル東京 平成 30 年 8 月 20 日作成

平成16年版 真島のわかる社労士

て 次に掲げる要件が定められているものに限る 以下この条において 特定新株予約権等 という ) を当該契約に従つて行使することにより当該特定新株予約権等に係る株式の取得をした場合には 当該株式の取得に係る経済的利益については 所得税を課さない ただし 当該取締役等又は権利承継相続人 ( 以下この項及

102 第 4 章 農業 農地の承継時の特例 資価格は 国税庁 HPの路線価ページから確認できます なお 平成 30 年度税制改正において 対象となる農地の範囲等が改正されました 詳細は 後記 6を参照してください 3 適用要件 (1) 被相続人この特例の対象となる被相続人は 次のいずれかに該当する

Microsoft Word - 最新版租特法.docx

することが適当であることから 本通達では 特定施設の敷地の用に供される土地等には 土地又は土地の上に存する権利を取得した時において 現に特定施設の敷地の用に供されているもの及び特定施設の敷地の用に供されることが確実であると認められるものが該当することを明らかにしている なお 取得の時において特定施設

租税特別措置法 ( 昭和三十二年法律第二十六号 ) 第十条の二 第四十二条の五 第六十八条の十 租税特別措置法 ( 昭和三十二年法律第二十六号 ) ( 高度省エネルギー増進設備等を取得した場合の特別償却又は所得税額の特別控除 ) 第十条の二青色申告書を提出する個人が 平成三十年四月一日 ( 第二号及

平成 25 年度税制改正解説相続税 ~ 基礎控除の引き下げ 税率構造の見直し等 法定相続人の数と基礎控除法定相続人の数と基礎控除 法定相続人の数 1 人 2 人 3 人 4 人 5 人 60,000 千円 70,000 千円 80,000 千円 90,000 千円 100,000 千円 36,000

( 相続時精算課税適用者の死亡後に特定贈与者が死亡した場合 ) (6) 相続時精算課税適用者 ( 相続税法第 21 条の9 第 5 項に規定する 相続時精算課税適用者 をいう 以下 (6) において同じ ) の死亡後に当該相続時精算課税適用者に係る特定贈与者 ( 同条第 5 項に規定する 特定贈与者

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相続税・贈与税の基礎と近年の改正点

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小規模宅地等の評価減の特例 1. 概要 居住用や事業用宅地を相続した場合 小規模とされる一定面積までを 50%~80% 評価減できる特例があります ( 措置法 69 条の 4) 区分宅地の区分事業や居住の見込減額割合対象面積 1 号特例特定事業用等宅地等 1 親族が相続して事業を継続 80% 400

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●租税特別措置の適用状況の透明化等に関する法律案

税額控除限度額の計算この制度による税額控除限度額は 次の算式により計算します ( 措法 42 の 112) 税額控除限度額 = 特定機械装置等の取得価額 税額控除割合 ( 当期の法人税額の 20% 相当額を限度 ) 上記算式の税額控除割合は 次に掲げる区分に応じ それぞれ次の割合となります 特定機械

1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

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土地の譲渡に対する課税 農地に限らず 土地を売却し 譲渡益が発生すると その譲渡益に対して所得税又は法人税などが課税される 個人 ( 所得税 ) 税額 = 譲渡所得金額 15%( ) 譲渡所得金額 = 譲渡収入金額 - ( 取得費 + 譲渡費用 ) 取得後 5 年以内に土地を売却した場合の税率は30

[2] 税率構造の見直し 相続税の税率構造が現行の6 段階から8 段階に変更されるとともに 最高税率が 50% から 55% に引き上げられることとなりました ただし 各法定相続人の取得金額が2 億円以下の場合の税率は と変わりありません この改正は 平成 27 年 1 月 1 日以後に相続または遺

第二項第五号に掲げる事項には、同項第一号の区域のうち、広場、街灯、並木その他の都市の居住者その他の者(以下「都市居住者等

b c.( 略 ) 2 不動産取得税の軽減に係るの発行信託会社等の地方税法附則第 11 条第 12 項に基づく不動産取得税の軽減のための同法施行令附則第 7 条第 12 項に規定するの発行等については 以下のとおり取り扱うものとする イ ロ.( 略 ) 載があること c d.( 略 ) 2 不動産取

第 6 回令和元年度固定資産評価実務者勉強会 第 3 部 税理士による最近の各種課税評価に関するお話 講師 : 税理士 不動産鑑定士 赤川明彦 ( 株式会社土地評価センター取締役 ) copyright 2019 KOTOBUKI PROPERTY ASSESSMENT all rights res

02_(案の2①)概要資料(不均一)

給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

に掲げる税額ロ給与等の支給期が毎半月と定められている場合別表第一の乙欄に掲げる税額の二分の一に相当する税額ハ給与等の支給期が毎旬と定められている場合別表第一の乙欄に掲げる税額の三分の一に相当する税額ニ給与等の支給期が月の整数倍の期間ごとと定められている場合別表第一の乙欄に掲げる税額に当該倍数を乗じて

個人版事業承継税制の創設について 現行税制上の事業承継支援特例を踏まえた検討

き一 修正申告 1 から同 ( 四 ) まで又は同 2 から同 ( 四 ) までの事由が生じた場合には 当該居住者 ( その相続人を含む ) は それぞれ次の 及び に定める日から4 月以内に 当該譲渡の日の属する年分の所得税についての修正申告書を提出し かつ 当該期限内に当該申告書の提出により納付

改正 ( 事業年度の中途において中小企業者等に該当しなくなった場合等の適用 ) 42 の 6-1 法人が各事業年度の中途において措置法第 42 条の6 第 1 項に規定する中小企業者等 ( 以下 中小企業者等 という ) に該当しないこととなった場合においても その該当しないこととなった日前に取得又

所得税確定申告セミナー

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自宅の他に賃貸マンションと駐車場を所有している人のデータ 自宅の他に賃貸マンションと駐車場を所有している人の 法定相続人の数と相続財産および債務のデータから相続税を試算します 賃貸マンションについては全室が賃貸用かどうか 駐車場については舗装がしてあるかどうかで評価額が違ってくることがあります また

配偶者居住権の相続税評価額について 2018/12/28 田口税理士事務所 平成 30 年の民法改正により 配偶者の居住権を保護するために配偶者居住権が新設されましたが 相続税の評価にどう影響させるかについて 今回の税制改正大綱に記載されています まず 前提となる配偶者居住権について 説明します 1

計算式 1 1 建物の価額 ( 固定資産税評価額 ) =2 長期居住権付所有権の価額 +3 長期居住権の価額 2 長期居住権付所有権の価額 ( 注 1) =1 固定資産税評価額 法定耐用年数 ( 経過年数 + 存続年数 ( 注 3)) 法定耐用年数 ( 注 2) 経過年数 ライプニッツ係数 ( 注

Microsoft Word - 東日本大震災により被害を受けた場合の相続税・贈与税の取扱い

( 賦課期日 ) 第 4 条都市計画税の賦課期日は 当該年度の初日の属する年の1 月 1 日とする ( 納期 ) 第 5 条都市計画税の納期は 次のとおりとする 第 1 期 4 月 1 日から同月 30 日まで第 2 期 7 月 1 日から同月 31 日まで第 3 期 12 月 1 日から同月 25

目 次 最近における相続税の課税割合 負担割合及び税収の推移 1 地価公示価格指数と基礎控除(58 年 =100) の推移 2 最近における相続税の税率構造の推移 3 小規模宅地等の課税の特例の推移 4 相続税負担の推移( 東京都区部のケース ) 5 ( 補足資料 ) 相続税の概要 6 相続税の仕組

市街化調整区域における都市計画法第 34 条第 12 号の規定による開発許可等の基準に関する条例 の審査基準 ( 趣旨 ) 第 1 条この条例は 市街化調整区域における都市計画法 ( 昭和 43 年法律第 100 号 以下 法 という ) 第 34 条第 12 号の規定による開発許可の基準及び都市計

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契約をするとき 契約書に貼る印紙税不動産取引で取り交わす契約書は 印紙税の対象となります 具体的には 不動産の売買契約書や建物の建築請負契約書 土地賃貸借契約書 ローン借入時の金銭消費貸借契約書等がこれに当たります 印紙税の額は 契約書に記載された金額によって決定されます 原則として 収入印紙を課税

の範囲は 築 20 年以内の非耐火建築物及び築 25 年以内の耐火建築物 ((2) については築 25 年以内の既存住宅 ) のほか 建築基準法施行令 ( 昭和二十五年政令第三百三十八号 ) 第三章及び第五章の四の規定又は地震に対する安全上耐震関係規定に準ずるものとして定める基準に適合する一定の既存

この特例は居住期間が短期間でも その家屋がその人の日常の生活状況などから 生活の本拠として居住しているものであれば適用が受けられます ただし 次のような場合には 適用はありません 1 居住用財産の特例の適用を受けるためのみの目的で入居した場合 2 自己の居住用家屋の新築期間中や改築期間中だけの仮住い

●農地法の一部を改正する法律案

販売用不動産の時価評価の基準(案)と論点

13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

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2. 改正の趣旨 背景 (1) 問題となっていたケース < 親族図 > 前提条件 1. 父 母 ( 死亡 ) 父の財産 :50 億円 ( すべて現金 ) 財産は 父 子 孫の順に相続する ( 各相続時の法定相続人は 1 名 ) 2. 子 子の妻 ( 死亡 ) 父及び子の相続における相次相続控除は考慮

(2) 区域内の主要な道路が 環境の保全上 災害の防止上 通行の安全上又は事業活動の効率上支障がないような規模及び構造で適当に配置されており かつ 区域外の相当規模の道路と接続していること (3) 区域内の排水路その他の排水施設が その区域内の下水を有効に排出するとともに その排出によって区域及びそ

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Microsoft Word - 第53号 相続税、贈与税に関する税制改正大綱の内容

議案用 12P

<TAC> 無断複写 複製を禁じます ( 税 18) 相上 (8)C10-1 相続税法 上級 演習 8 テキスト 2 第 8 回 - 解答 点 - 第一問 問 1 持分の定めのない法人に対し財産の贈与又は遺贈があった場合において 税負担の不当減少を防 止

路線価図

には 婚姻の届出をしていないが 事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含み 婚姻 には 婚姻の届出をしていないが 事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含むものとする 5 この条例において 医療保険各法 とは 国民健康保険法 ( 昭和三十三年法律第百九十二号 ) 高齢者の医療の確保に関する法律 ( 昭

144 第 2 章宅地等の評価第 3 個別事情のある宅地の評価 このような過小宅地を評価する場合 財産評価基本通達における原則評価 ( 奥行価格補正率や奥行長大補正率等 ) のみでは上記の要因が十分に考慮されているとは言い難く 市場価値である時価と大きく乖離しているケースが見受けられます よって 本

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N 譲渡所得は 売却した土地や借地権 建物などの所有期間によって 長期譲渡所得 と 短期譲渡所得 に分けられ それぞれに定められた税率を乗じて税額を計算します この長期と短期の区分は 土地や借地権 建物などの場合は 売却した資産が 譲渡した年の1 月 1 日における所有期間が5 年以下のとき 短期譲

おき 太郎様 Inheritance Report 相続診断書 税理士法人おき会計 平成 28 年 7 月 20 日作成

平成19年12月○日

き県が負担する負担金の額 ( 当該負担金の額が他の法令の規定により軽減される場合にあつては, その軽減されることとなる額を控除した額 以下 県負担額 という ) から当該事業に要する費用の額 ( 加算額がある場合にあつては, 加算額を控除して得た額 ) に100 分の25 以内で規則で定める割合を乗

2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

問題 1 1 問題 1 1 納税義務者 相続税の納税義務者及び課税財産の範囲 課税価格 1 納税義務者 ⑴ 次に掲げる者は 相続税を納める義務がある 1 居住無制限納税義務者 ( 法 1 の 3 1 一 ) 相続又は遺贈により財産を取得した個人でその財産を取得した時において法施行地に住所を有するもの

1/12 三豊市若者定住促進 地域経済活性化事業補助金交付要綱 三豊市若者定住促進 地域経済活性化事業補助金交付要綱平成 24 年 7 月 10 日告示第 256 号改正平成 26 年 3 月 20 日告示第 46 号平成 26 年 3 月 31 日告示第 88 号平成 27 年 3 月 31 日告

N 譲渡所得は 売却した土地や借地権 建物などの所有期間によって 長期譲渡所得 と 短期譲渡所得 に分けられ それぞれに定められた税率を乗じて税額を計算します この長期と短期の区分は 土地や借地権 建物などの場合は 売却した資産が 譲渡した年の1 月 1 日における所有期間が5 年以下のとき 短期譲

別表 有料老人ホームの類型及び表示事項 類型介護付有料老人ホーム ( 一般型特定施設入居者生活介護 ) 介護付有料老人ホーム ( 外部サービス利用型特定施設入居者生活介護 ) 住宅型有料老人ホーム ( 注 ) 健康型有料老人ホーム ( 注 ) 類型の説明介護等のサービスが付いた高齢者向けの居住施設で

旧なお 当該投資法人が租税特別措置法第 83 条の2 第 3 項の規定の適なお 当該投資法人が租税特別措置法第 83 条の2 第 3 項の規定の適用を受けることができる日は 当該特定資産取得後 1 年以内であるこ用を受けることができる日は 当該特定資産取得後 1 年以内であることに留意するものとする

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災害弔慰金の支給等に関する法律施行令(昭和四十八年十二月二十六日政令第三百七十四号)内閣は 災害弔慰金の支給及び災害援護資金の貸付けに関する法律(昭和四十八年法律第八十二号)第三条第一項 第五条 第八条第一項から第三項まで 第九条第二項 第十条第二項 第十一条第一項 第十二条及び第十三条の規定に基づ

( 図表 1-2) 課税割合 ( 課税対象被相続人数 / 被相続人全体 100(%) ( 注 ) 財務省公表資料による こうした中で 多くの相続税納税者にとって評価額が高額で相続税納税上の負担増が大きい一定の小 規模宅地については 課税強化への影響を緩和するため 相続税強化が行われた 2015 年に

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をしていないもの と読み替えた場合に同号イに該当する所得割の納税義務者又は同項第 12 号中 妻と死別し 若しくは妻と離婚した後婚姻をしていない者又は妻の生死の明らかでない者で政令で定めるもの とあるのを 婚姻によらないで父となった男子であって 現に婚姻をしていないもの と読み替えた場合に同号に該当

改 正 後 改 正 前 課税の特例 )) 関係 70の6の5 1 認定都市農地貸付け又は農園用地貸付けを行っている者の範囲 70の6の5 2 措置法第 70 条の6の5 第 1 項に規定する認定都市農地貸付け又は農園用地貸付けを 行っていた農地 70の6の5 3 相続又は遺贈により取得 の意義 70

市税の課税免除及び減免に関する要綱

法律第三十三号(平二一・五・一)

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#210★祝7500【H30税法対策】「登録免許税ほか」優先暗記30【宅建動画の渋谷会】佐伯竜PDF

七生活用動産の小半損 ( 生活用動産の損害額が当該生活用動産の時価の百分の三十以上百分の六十未満である損害をいう ) 保険金額の百分の三十に相当する金額八生活用動産の一部損 ( 生活用動産の損害額が当該生活用動産の時価の百分の十以上百分の三十未満である損害をいう ) 保険金額の百分の五に相当する金額

入院おむつ代支給事業実施要綱

及びその周辺の地域における自然的条件 建築物の建築その他の土地利用の状況等を勘案し 集落の一体性を確保するために特に必要と認められるときは この限りでない (2) 区域内の主要な道路が 環境の保全上 災害の防止上 通行の安全上又は事業活動の効率上支障がないような規模及び構造で適当に配置されており か

2. 控除の適用時期 Q. 12 月に取得した自宅の所在地に 年末までに住民票を移しましたが 都合で引っ越しが翌年になってしまった場合 住宅ローン控除はいつから受けることになりますか A. 住宅ローン控除の適用を受けるためには 実際に居住を開始することが必要です したがって 住民票を移した年ではなく

2 政府は 必要があると認めるときは 予算で定める金額の範囲内において 機構に追加して出資することができる 3 機構は 前項の規定による政府の出資があったときは その出資額により資本金を増加するものとする 第二章役員及び職員 ( 役員 ) 第六条機構に 役員として その長である理事長及び監事二人を置

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0 平方メートルまでの部分について別表 ( ウ ) 欄により算定した自転車駐車場の規模に 店舗面積が5,000 平方メートルを超える部分について同表 ( ウ ) 欄により算定した自転車駐車場の規模に2 分の1を乗じて得た規模を加えて算定するものとする 2 前条第 1 項第 2 号に掲げる施設で 各用

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の税率税率の軽減 の税率税率の軽減 第七十五条個人が, 昭和五十九年四月一日から平第七十四条個人が, 昭和五十九年四月一日から平成二十五年三月三十一日までの間に住宅用家屋成二十三年六月三十日までの間に住宅用家屋のの新築 ( 当該期間内に家屋につき増築をし, 当該新築 ( 当該期間内に家屋につき増築を

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小規模宅地等の特例の改正 Q 小規模宅地等の特例の適用面積の主な改正点は? A 従来 最大で 400 m2が限度でしたが 平成 27 年 1 月 1 日から 730 m2に拡大されると共に 居住用宅地の限度面積が 240 m2から 330 m2に拡大されます 対象面積の拡大 併用面積の拡大 小規模宅地等の特例制度とは 被相続人又は相続人と生計を一にしていた被相続人の親族 ( 以下 被相続人等 といいます ) の事業の用又は居住の用に供されていた宅地等がある場合には 一定の要件の下に 遺産である宅地等のうち限度面積までの部分 ( 以下 小規模宅地等 といいます ) について 相続税の課税価格に算入すべき価額の計算上 一定の割合を減額します 改正前 特定居住用宅地等 240 m2 特定事業用等宅地等 400 m2 相続開始の直前における宅地 ( 1) の利用区分被相続人等の居住の用に供されていた宅地等被相続人等貸付事業 ( 2) 以外の事業の事業の用用の宅地等に供されていた宅地等 合計 400 m2まで適用可能 ( 改正後 特定居住用宅地等特定事業用等宅地等 要件 限度面積 減額 割合 1 特定居住用宅地等に該当する宅地等 330 m2 80% 2 特定事業用宅地等に該当する宅地等 特定事業 用等宅地 等 貸付事業用の宅地等 3 特定同族会社事業用宅地等に該当 する宅地等 ( 一定の法人の事業の用 に供されていたものに限ります ) 330 m2 400 m2 合計 730 m2まで適用可能 ( 貸付事業用宅地等について特例の適用を受けない場合に限ります ) ( 改正前 :240 m2 ) 400 m2 80% 400 m2 80% 4 貸付事業用宅地等に該当する宅地等 200 m2 50% 1 宅地等 とは 建物又は構築物の敷地の用に供されている土地又は土地の上に存する権利 ( 農地及び採算放牧地を除きます ) をいい 棚卸資産及びこれに準ずる資産を除きます 2 貸付事業 とは 相続開始の直前において被相続人等の 不動産貸付業 駐車場業 自転車駐車場業 及び事業と称するに至らない不動産の貸付けその他これに類する行為で相当の対価を得て継続的に行う 準事業 のことをいいます 自宅 ( 二世帯住宅 )330 m2 一定の要件の下 二世帯住宅の敷地の用に供されている宅地についても 条件が緩和 明確化され ( 措令 40 の 2410 措通 69 の 4-21 措通 69 の 4-7 の 3) 老人ホームなどに入居又は入所していた場合の適用要件が緩和されました ( 措令 40 の 22) 従って 現在 子供夫婦は独立し別居しているが 将来的に事業承継をするのであれば 長期的なプランニングが有効となります 小規模宅地等の特例の適用対象 居住用 貸付事業用 貸付事業以外の事業用への適用全般について特に留意すべき点があります 貸付事業用宅地等 ( 駐車場 賃貸マンション等 ) を対象とする場合は 200 m2が最大最大 730 m2の適用は減額割合が 80% と非常に有効ですが 貸付事業用地への適用を選択すると 他の用地を含め最大で 200 m2となり かつ 貸付事業用地は減額割合が 50% となります 従って 賃貸マンション等への適 用の場合 高い地価であることを含め 慎重な対応が必要です 特例の適用を選択する宅地等が 次の 1 又は 2 のいずれに該当するかに応じて 限度面積を判定します 特例の適用を選択する宅地等 1 特定居住用宅地等 (1) 及び特定事業用等宅地等 (2 又は3) 特例を適用する宅地等のうちに 貸付事業用宅地等 (4) がない場合 2 貸付事業用宅地等 (4) 及びそれ以外の宅地等 (1 2 又は 3) 特例を適用する宅地等のうちに 貸付事業用宅地等 (4) がある場合 1 の適用面積の合計 1 の適用面積の合計 貸付事業用宅地等 について特例の適用を受ける場合には 2 の算式による限度面積の調整計算が必要となります 賃貸借契約形態による適用の可否特定居住用宅地と認定されるためには 被相続人の所有する建物がある場合 生計を一にする親族が相続するに当たって 建物の賃貸借形態が有償の場合は該当せず 貸付事業用宅地になり 50% の減額率になる等 土地 建物の賃貸借形態の確認が必要です ( 措通 69 の 4-4 4-7 4-23) 申告期限までの保有 相続発生時から相続期限の間の建替え相続発生から申告期限までに建替工事に着建替前手した場合 貸付事業と特定事業の比率構成が変化した場合等 各々小さい比率が適用さ貸家 30% れるため 建替工事の着手のタイミングに留意が必要です ( 措通 69 の 4-19 一般財団法人大店舗 70% 蔵財務協会 相続税 贈与税関係租税特別措置法通達逐条解説 ( 平成 23 年版 ) より) 限度面積 2 及び3の適用 330 m2 面積の合計 400 m2 合計 730 m2 ( 改正前 : 合計 400 m2 ) 200 + 2 及び3の適用 200 + 4 の適用面 330 面積の合計 400 積の合計 200( ) 建替後 貸家 60% 店舗 40% 特定事業用 40% 貸付事業用 30% アスファルト舗装の駐車場 太陽光発電用敷地駐車場業は 事業に称するに至らない場合でも貸付事業に該当します ( 措令 40 の 21 措通 69 の 4-13) また 建物 または 構築物 の敷地の用に供されていることが要件となります ( 措法 69 の 4 1) 従って 青空駐車場であっても 構築物 であるアスファルト舗装が必要と考えられます ( 減価償却資産の耐用年数等に関する省令 別表第一での構築物としての耐用年数 10 年 ) 太陽光発電設備自体は 構築物 ではなく 機械及び装置 に分類されると想定されるため 敷地に太陽光発電設備のみが設置されている場合は 小規模宅地等の特例の適用はされないと考えられます 1

資料 以下 原文に筆者の強調 コメントを追加 租税特別措置法による定義 租法 ( 昭和三十二年三月三十一日法律第二十六号 ) 最終改正 : 平成二六年五月三〇日法律第四六号 ( 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例 ) 第六十九条の四個人が相続又は遺贈により取得した財産のうちに 当該相続の開始の直前において 当該相続若しくは遺贈に係る被相続人又は当該被相続人と生計を一にしていた当該被相続人の親族 ( 第三項において 被相続人等 という ) の事業 ( 事業に準ずるものとして政令で定めるものを含む 同項において同じ ) の用又は居住の用 ( 居住の用に供することができない事由として政令で定める事由により相続の開始の直前において当該被相続人の居住の用に供されていなかつた場合 ( 政令で定める用途に供されている場合を除く ) における当該事由により居住の用に供されなくなる直前の当該被相続人の居住の用を含む 同項第二号において同じ ) に供されていた宅地等 ( 土地又は土地の上に存する権利をいう 同項及び次条第五項において同じ ) で財務省令で定める建物又は構築物の敷地の用に供されているもののうち政令で定めるもの ( 特定事業用宅地等 特定居住用宅地等 特定同族会社事業用宅地等及び貸付事業用宅地等に限る 以下この条において 特例対象宅地等 という ) がある場合には 当該相続又は遺贈により財産を取得した者に係る全ての特例対象宅地等のうち 当該個人が取得をした特例対象宅地等又はその一部でこの項の規定の適用を受けるものとして政令で定めるところにより選択をしたもの ( 以下この項及び次項において 選択特例対象宅地等 という ) については 限度面積要件を満たす場合の当該選択特例対象宅地等 ( 以下この項において 小規模宅地等 という ) に限り 相続税法第十一条の二に規定する相続税の課税価格に算入すべき価額は 当該小規模宅地等の価額に次の各号に掲げる小規模宅地等の区分に応じ当該各号に定める割合を乗じて計算した金額とする 一特定事業用宅地等である小規模宅地等 特定居住用宅地等である小規模宅地等及び特定同族会社事業用宅地等である小規模宅地等百分の二十二貸付事業用宅地等である小規模宅地等百分の五十平成 27 年 1 月 1 日以降 平成 25 年 3 月 30 日法律第五の未実施内容第六十九条の四第二項を次のように改める 2 前項に規定する限度面積要件は 当該相続又は遺贈により特例対象宅地等を取得した者に係る次の各号に掲げる選択特例対象宅地等の区分に応じ 当該各号に定める要件とする 一特定事業用宅地等又は特定同族会社事業用宅地等 ( 第三号イにおいて 特定事業用等宅地等 という ) である選択特例対象宅地等当該選択特例対象宅地等の面積の合計が四百平方メートル以下であること 二特定居住用宅地等である選択特例対象宅地等当該選択特例対象宅地等の面積の合計が三百三十平方メートル以下であること 三貸付事業用宅地等である選択特例対象宅地等次のイ ロ及びハの規定により計算した面積の合計が二百平方メートル以下であること イ特定事業用等宅地等である選択特例対象宅地等がある場合の当該選択特例対象宅地等の面積を合計した面積に四百分の二百を乗じて得た面積ロ特定居住用宅地等である選択特例対象宅地等がある場合の当該選択特例対象宅地等の面積を合計した面積に三百三十分の二百を乗じて得た面積ハ貸付事業用宅地等である選択特例対象宅地等の面積を合計した面積 3 この条において 次の各号に掲げる用語の意義は 当該各号に定めるところによる 一特定事業用宅地等被相続人等の事業 ( 不動産貸付業その他政令で定めるものを除く 以下この号及び第三号において同じ ) の用に供されていた宅地等で 次に掲げる要件のいずれかを満たす当該被相続人の親族 ( 当該親族から相続又は遺贈により当該宅地等を取得した当該親族の相続人を含む イ及び第四号 ( ロを除く ) において同じ ) が相続又は遺贈により取得したもの ( 政令で定める部分に限る ) をいう イ当該親族が 相続開始時から相続税法第二十七条 第二十九条又は第三十一条第二項の規定による申告書の提出期限( 以下この項において 申告期限 という ) までの間に当該宅地等の上で営まれていた被相続人の事業を引き継ぎ 申告期限まで引き続き当該宅地等を有し かつ 当該事業を営んでいること ロ当該被相続人の親族が当該被相続人と生計を一にしていた者であって 相続開始時から申告期限 ( 当該親族が申告期限前に死亡した場合には その死亡の日 第四号イを除き 以下この項において同じ ) まで引き続き当該宅地等を有し かつ 相続開始前から申告期限まで引き続き当該宅地等を自己の事業の用に供していること 二特定居住用宅地等被相続人等の居住の用に供されていた宅地等 ( 当該宅地等が二以上ある場合には 政令で定める宅地等に限る ) で 当該被相続人の配偶者又は次に掲げる要件のいずれかを満たす当該被相続人の親族 ( 当該被相続人の配偶者を除く 以下この号において同じ ) が相続又は遺贈により取得したもの ( 政令で定める部分に限る ) をいう イ当該親族が相続開始の直前において当該宅地等の上に存する当該被相続人の居住の用に供されていた一棟の建物 ( 当該被相続人 当該被相続人の配偶者又は当該親族の居住の用に供されていた部分として政令で定める部分に限る ) に居住していた者であって 相続開始時から申告期限まで引き続き当該宅地等を有し かつ 当該建物に居住していること ロ当該親族 ( 当該被相続人の居住の用に供されていた宅地等を取得した者に限る ) が相続開始前三年以内に相続税法の施行地内にあるその者又はその者の配偶者の所有する家屋 ( 当該相続開始の直前において当該被相続人の居住の用に供されていた家屋を除く ) に居住したことがない者 ( 財務省令で定める者を除く ) であり かつ 相続開始時から申告期限まで引き続き当該宅地等を有していること ( 当該被相続人の配偶者又は相続開始の直前において当該被相続人の居住の用に供されていた家屋に居住していた親族で政令で定める者がいない場合に限る ) ハ当該親族が当該被相続人と生計を一にしていた者であって 相続開始時から申告期限まで引き続き当該宅地等を有し かつ 相続開始前から申告期限まで引き続き当該宅地等を自己の居住の用に供していること 三特定同族会社事業用宅地等相続開始の直前に被相続人及び当該被相続人の親族その他当該被相続人と政令で定める特別の関係がある者が有する株式の総数又は出資の総額が当該株式又は出資に係る法人の発行済株式の総数又は出資の総額の十分の五を超える法人の事業の用に供されていた宅地等で 当該宅地等を相続又は遺贈により取得した当該被相続人の親族 ( 財務省令で定める者に限る ) が相続開始時から申告期限まで引き続き有し かつ 申告期限まで引き続き当該法人の事業の用に供されているもの ( 政令で定める部分に限る ) をいう 四貸付事業用宅地等被相続人等の事業 ( 不動産貸付業その他政令で定めるものに限る 以下この号において 貸付事業 という ) の用に供されていた宅地等で 次に掲げる要件のいずれかを満たす当該被相続人の親族が相続又は遺贈により取得したもの ( 特定同族会社事業用宅地等を除き 政令で定める部分に限る ) をいう 2

イ当該親族が 相続開始時から申告期限までの間に当該宅地等に係る被相続人の貸付事業を引き継ぎ 申告期限まで引き続き当該宅地等を有し かつ 当該貸付事業の用に供していること ロ当該被相続人の親族が当該被相続人と生計を一にしていた者であつて 相続開始時から申告期限まで引き続き当該宅地等を有し かつ 相続開始前から申告期限まで引き続き当該宅地等を自己の貸付事業の用に供していること 老人ホーム 租令 ( 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例 ) 第四十条の二 2 法第六十九条の四第一項に規定する居住の用に供することができない事由として政令で定める事由は 次に掲げる事由とする 一介護保険法 ( 平成九年法律第百二十三号 ) 第十九条第一項に規定する要介護認定又は同条第二項に規定する要支援認定を受けていた被相続人が次に掲げる住居又は施設に入居又は入所をしていたこと イ老人福祉法 ( 昭和三十八年法律第百三十三号 ) 第五条の二第六項に規定する認知症対応型老人共同生活援助事業が行われる住居 同法第二十条の四に規定する養護老人ホーム 同法第二十条の五に規定する特別養護老人ホーム 同法第二十条の六に規定する軽費老人ホーム又は同法第二十九条第一項に規定する有料老人ホームロ介護保険法第八条第二十七項に規定する介護老人保健施設ハ高齢者の居住の安定確保に関する法律第五条第一項に規定するサービス付き高齢者向け住宅 ( イに規定する有料老人ホームを除く ) 二障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第二十一条第一項に規定する障害支援区分の認定を受けていた被相続人が同法第五条第十一項に規定する障害者支援施設 ( 同条第十項に規定する施設入所支援が行われるものに限る ) 又は同条第十五項に規定する共同生活援助を行う住居に入所又は入居をしていたこと 国税庁 HP 質疑応答事例 老人ホームへの入所により空家となっていた建物の敷地についての小規模宅地等の特例 以下二重取消線は筆者追加 照会要旨 被相続人は 居住していた建物を離れて老人ホームに入所しましたが 一度も退所することなく亡くなりました この場合 被相続人が入所前まで居住していた建物は 相続開始直前まで空家となっていましたが その建物の敷地は 相続開始直前において被相続人の居住の用に供されていた宅地等に該当しますか 回答要旨 被相続人が居住していた建物を離れて老人ホームに入所したような場合には 一般的には それに伴い被相続人の生活の拠点も移転したものと考えられます しかし 個々の事例のなかには その者の身体上又は精神上の理由により介護を受ける必要があるため 居住していた建物を離れて 老人ホームに入所しているものの その被相続人は自宅での生活を望んでいるため いつでも居住できるような自宅の維持管理がなされているケースがあり このようなケースについては 諸事情を総合勘案すれば 病気治療のため病院に入院した場合と同様な状況にあるものと考えられる場合もありますから 一律に生活の拠点を移転したものとみるのは実情にそぐわない面があります そこで 被相続人が 老人ホームに入所したため 相続開始の直前においても それまで居住していた建物を離れていた場合において 次に掲げる状況が客観的に認められるときには 被相続人が居住していた建物の敷地は 相続開始の直前においてもなお被相続人の居住の用に供されていた宅地等に該当するものとして差し支えないものと考えられます (1) 被相続人の身体又は精神上の理由により介護を受ける必要があるため 老人ホームへ入所することとなったものと認められること (2) 被相続人がいつでも生活できるようその建物の維持管理が行われていたこと (3) 入所後あらたにその建物を他の者の居住の用その他の用に供していた事実がないこと (4) その老人ホームは 被相続人が入所するために被相続人又はその親族によって所有権が取得され あるいは終身利用権が取得されたものでないこと ( 注 ) 1 上記 (1) について 特別養護老人ホームの入所者については その施設の性格を踏まえれば 介護を受ける必要がある者に当たるものとして差し支えないものと考えられます なお その他の老人ホームの入所者については 入所時の状況に基づき判断します 2 上記 (2) の 被相続人がいつでも生活できるよう建物の維持管理が行われている とは その建物に被相続人の起居に通常必要な動産等が保管されるとともに その建物及び敷地が起居可能なように維持管理されていることをいいます 関係法令通達 租税特別措置法第 69 条の 4 第 1 項注記平成 25 年 7 月 1 日現在の法令 通達等に基づいて作成しています この質疑事例は 照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり 必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから 納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください 3

貸借形態による区分 措通 ( 被相続人等の事業の用に供されていた宅地等の範囲 ) 69 の 4-4 措置法第 69 条の 4 第 1 項に規定する被相続人等の事業の用に供されていた宅地等 ( 以下 69 の 4-18 までにおいて 事業用宅地等 という ) とは 次に掲げる宅地等をいうものとする ( 平 19 課資 2-7 課審 6-5 平 19 課資 2-9 課審 6-11 平 20 課資 2-1 課審 6-1 平 21 課資 2-7 課審 6-10 徴管 5-13 平 22 課資 2-14 課審 6-17 徴管 5-10 改正 ) (1) 他に貸し付けられていた宅地等 ( 当該貸付けが事業に該当する場合に限る ) (2) (1) に掲げる宅地等を除き 被相続人等の事業の用に供されていた建物等で 被相続人等が所有していたもの又は被相続人の親族 ( 被相続人と生計を一にしていたその被相続人の親族を除く ) が所有していたもの ( 被相続人等が当該建物等を当該親族から無償 ( 相当の対価に至らない程度の対価の授受がある場合を含む 以下 69 の 4-33 までにおいて同じ ) で借り受けていた場合における当該建物等に限る ) の敷地の用に供されていたもの ( 被相続人等の居住の用に供されていた宅地等の範囲 ) 69 の 4-7 措置法第 69 条の 4 第 1 項に規定する被相続人等の居住の用に供されていた宅地等 ( 以下 69 の 4-8 までにおいて 居住用宅地等 という ) とは 被相続人等の居住の用に供されていた家屋で 被相続人が所有していたもの ( 被相続人と生計を一にしていたその被相続人の親族が居住の用に供していたものである場合には 当該親族が被相続人から無償で借り受けていたものに限る ) 又は被相続人の親族が所有していたもの ( 当該家屋を所有していた被相続人の親族が当該家屋の敷地を被相続人から無償で借り受けており かつ 被相続人等が当該家屋を当該親族から借り受けていた場合には 無償で借り受けていたときにおける当該家屋に限る ) の敷地の用に供されていた宅地等をいうものとする ( 平 22 課資 2-14 課審 6-17 徴管 5-10 改正 ) ( 法人の事業の用に供されていた宅地等の範囲 ) 69 の 4-23 措置法第 69 条の 4 第 3 項第 3 号に規定する法人の事業の用に供されていた宅地等とは 次に掲げる宅地等のうち同号に規定する法人 ( 同号に規定する申告期限において清算中の法人を除く 以下 69 の 4-24 までにおいて同じ ) の事業の用に供されていたものをいうものとする ( 平 18 課資 2-4 平 20 課資 2-1 課審 6-1 平 22 課資 2-14 課審 6-17 徴管 5-10 改正 ) (1) 当該法人に貸し付けられていた宅地等 ( 当該貸付けが同条第 1 項に規定する事業に該当する場合に限る ) (2) 当該法人の事業の用に供されていた建物等で 被相続人が所有していたもの又は被相続人と生計を一にしていたその被相続人の親族が所有していたもの ( 当該親族が当該建物等の敷地を被相続人から無償で借り受けていた場合における当該建物等に限る ) で 当該法人に貸し付けられていたもの ( 当該貸付けが同項に規定する事業に該当する場合に限る ) の敷地の用に供されていたもの ( 注 ) 措置法第 69 条の 4 第 3 項第 3 号に規定する法人の事業には 不動産貸付業その他措置法令第 40 条の 2 第 4 項に規定する駐車場 自転車駐車場及び準事業が含まれないことに留意する 特定居住用宅地等 ( 措法 69 の 43 二 ) 建物所有者 土地の賃借形態 当該建物に居住している者 建物の賃 特例内容 根拠 貸借形態 A 被相続人の所有する建物等がある場合 - 被相続人 - 特定居住用 措通 69 の 4-7(1) 生計を一にする親族 有償 貸付事業用 措通 69 の 4-4(1) 無償 特定居住用 措通 69 の 4-7(1) 被相続人等以外の者有償貸付事業用措通 69 の 4-4(1) 無償非該当 - B 被相続人と生計を一にする親族の所有する建物等がある場合無償生計を一にする親族 - 特定居住用措通 69 の 4-7(1) 被相続人有償貸付事業用措通 69 の 4-4(1) 無償特定居住用措通 69 の 4-7(1) 被相続人等以外の者 有償 貸付事業用 措通 69 の 4-4(1) 有償不問 - 貸付事業用措通 69 の 4-4(1) C 被相続人と生計を別にする親族の所有する建物等がある場合無償生計を別にする親族 - 非該当 - 被相続人等有償非該当 - 無償特定居住用措通 69 の 4-7(1) 被相続人及びその親族以外の者不問非該当 - 有償不問有償貸付事業用措通 69 の 4-4(1) D 被相続人及びその親族以外の者が所有する建物等がある場合有償不問 - 貸付事業用措通 69 の 4-4(1) 4

貸付事業用宅地等 ( 措法 69 の 43 四 ) 建物所有者 土地の賃借形態 当該建物で事業を行っている者 建物の賃 貸借形態 特例内容根拠相続税評価 A 被相続人の所有する建物等がある場合 - 不問 有償 貸付事業用 措通 69 の 4-4(2) B 被相続人と生計を一にする親族の所有する建物等がある場合 無償 不問 有償 貸付事業用 措通 69 の 4-4(2) C 被相続人と生計を別にする親族の所有する建物等がある場合 無償 不問 有償 非該当 - D 被相続人及びその親族以外の 個人 ( 被相続人及びその親族以外 ) 有償 - - 貸付事業用 措通 69 の 4-4(1) 貸宅地 者が所有する建物等がある場合 無償 - - 非該当 - 原則として自用地 特定事業用宅地等 ( 措法 69 の 43 一 ) 法人 ( 特定同族会社以外 )( 無償返還届なし ) 法人 ( 特定同族会社以外 )( 無償返還届あり ) 有償 - - 貸付事業用措通 69 の 4-4(1) 貸宅地 無償 - - 非該当 - 貸宅地 有償 - - 貸付事業用措通 69 の 4-4(1) 20% 評価減 ( ) 無償 - - 非該当 - 自用地 建物所有者 土地の賃借形態 当該建物で事業を行っている者 建物の賃貸借形態 特例内容 根拠 相続税評価 A 被相続人の所有する建物等がある場合 - 被相続人 一般事業 - 特定事業用 措通 69 の 4-4(2) 貸付事業有償貸付事業用措通 69 の 4-4(2) 生計を一にする親族 有償 貸付事業用 措通 69 の 4-4(1) 無償 特定事業用 措通 69 の 4-4(2) 被相続人等以外の者 有償 貸付事業用 措通 69 の 4-4(1) B 被相続人と生計を一にする親族の所有する建物等がある場合 無償 生計を一にする親族 一般事業 - 特定事業用 措通 69 の 4-4(2) 貸付事業 有償 貸付事業用 措通 69 の 4-4(2) 被相続人有償貸付事業用措通 69 の 4-4(1) 無償特定事業用措通 69 の 4-4(2) 被相続人等以外の者有償貸付事業用措通 69 の 4-4(1) C 被相続人と生計を別にする親族の所有する建物等がある場合無償生計を別にする親族 - 非該当 - D 被相続人及びその親族以外の者が所有する建物等がある場合 被相続人等 有償 非該当 - 無償 特定事業用 措通 69 の 4-4(2) 被相続人及びその親族以外の者 不問 非該当 - 個人 ( 被相続人及びその親族以外 ) 有償 - - 貸付事業用 措通 69 の 4-4(1) 貸宅地 無償 - - 非該当 - 原則として自用地 法人 ( 特定同族会社以外 )( 無償返還届なし ) 法人 ( 特定同族会社以外 )( 無償返還届あり ) ( ) 個別通達 相当の地代を支払っている場合等の借地権等についての相続税及び贈与税の取扱いについて ( 昭 60.6.5 直評 9 他 )8 有償 - - 貸付事業用措通 69 の 4-4(1) 貸宅地 無償 - - 非該当 - 貸宅地 有償 - - 貸付事業用 措通 69 の 4-4(1) 20% 評価減 ( ) 無償 - - 非該当 - 自用地 5

特定同族会社事業用宅地等 ( 措法 69 の 43 三 ) 建物所有者 土地の賃借形態 当該建物で事業を行っている者 建物の賃 貸借形態 A 被相続人の建物等があり 特定同族会社が建物等を借りて事業 ( 貸付事業以外 ) を行っている場合 B 被相続人と生計を一にする親族の建物等があり 特定同族会社が建物等を借りて事業 ( 貸付事業以外 ) を行っている場合 C 被相続人と生計を別にする親族の建物等があり 特定同族会社が建物等を借りて事業 ( 貸付事業以外 ) を行っている場合 D 特定同族会社の所有する建物等があり 当該特定同族会社が事業 ( 貸付事業以外 ) を行っている場合 特定同族会社事業用は 特定同族会社事業用宅地等の他の要件を満たしている場合に限ります 特定同族会社が貸付事業を行っている場合は 特定同族会社事業用ではなく 貸付事業用として減額対象となります 申告期限までの建替え 特例内容根拠相続税評価 - - 有償特定同族会社事業用措通 69 の 4-23 - - 無償非該当 - 無償 - 有償特定同族会社事業用措通 69 の 4-23 - 無償非該当 - 有償 - 有償貸付事業用措通 69 の 4-4(1) 無償 - 不問非該当 - 有償 - 有償貸付事業用措通 69 の 4-4(1) 相当の地代 ( 無償返還届無 ) - - 特定同族会社事業用措通 69 の 4-23 20% 評価減 有償 ( 無償返還届無 ) - - 特定同族会社事業用措通 69 の 4-23 貸宅地 無償 ( 無償返還届無 ) - - 非該当 - 貸宅地 相当の地代 ( 無償返還届有 ) - - 特定同族会社事業用措通 69 の 4-23 20% 評価減 有償 ( 無償返還届有 ) - - 特定同族会社事業用措通 69 の 4-23 20% 評価減 無償 ( 無償返還届有 ) - - 非該当 - 自用地 措通 69 の 4-19 措置法第 69 条の 4 第 3 項第 1 号イ又はロの要件の判定において 同号に規定する親族 ( 同号イの場合にあっては その親族の相続人を含む ) の事業の用に供されている建物等が同号イ又はロの申告期限までに建替え工事に着手された場合に 当該宅地等のうち当該親族により当該事業の用に供されると認められる部分については 当該申告期限においても当該親族の当該事業の用に供されているものとして取り扱う ( 平 20 課資 2-1 課審 6-1 平 22 課資 2-14 課審 6-17 徴管 5-10 改正 ) ( 注 ) 措置法第 69 条の 4 第 3 項第 2 号イ及びハ 同項第 3 号並びに同項第 4 号イ及びロの要件の判定については 上記に準じて取り扱う 貸付事業の定義 租令 ( 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例 ) 第四十条の二法第六十九条の四第一項に規定する事業に準ずるものとして政令で定めるものは 事業と称するに至らない不動産の貸付けその他これに類する行為で相当の対価を得て継続的に行うもの ( 第六項において 準事業 という ) とする 措置法第 69 条の 4 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例 関係 ( 不動産貸付業等の範囲 ) 69 の 4-13 被相続人等の不動産貸付業 駐車場業又は自転車駐車場業については その規模 設備の状況及び営業形態等を問わずすべて措置法第 69 条の 4 第 3 項第 1 号及び第 4 号に規定する不動産貸付業又は措置法令第 40 条の 2 第 4 項に規定する駐車場業若しくは自転車駐車場業に当たるのであるから留意する ( 平 22 課資 2-14 課審 6-17 徴管 5-10 改正 ) 6