鉄道建築ニュース用原稿 「シャッター」 070928   (社)日本シヤッター・ドア協会

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大臣認定と異なる製品を販売していた製品差異リスト

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番号

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消防用設備・機械器具等に係る最近の検討状況等

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(5) 第 1 号から前号までの規定により住宅用防災警報器が設置される階以外の階のう ち 次に掲げるいずれかの住宅の部分 ア床面積が 7 平方メートル以上である居室が 5 以上存する階の廊下 イアに規定する階に廊下が存しない場合にあっては 当該階から直下階に通ずる 階段の上端 ウアに規定する階に廊下

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2-21 踊場を共有する階段 令第 23 条令第 121 条府条例第 33 条 図 -1 図 -2 図 -3 UP DN UP DN 3F A 2F 1F DN UP DN UP w w w w 上図のような階段形式のものについては次の通り取り扱う ただし 図 -3 においては 縦方向に A の範囲

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工場立地法の概要

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第 3 倉庫に係る防火安全対策 1 目的この基準は 近年 倉庫が大規模化し また 作業所的要素が出てくるなど特殊化する傾向が見られることから 倉庫に係る出火防止 延焼拡大防止 避難の安全確保等に係る具体的基準を定めたものである 2 指導対象この基準に基づき指導する防火対象物の範囲は次に掲げるものとす

特定駐車場用泡消火設備

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目次 ( )

条例解説6~11条

ポリカーボネート板に関する建築物の屋根への適用状況

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軽量シャッター

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ラックの取り付け

2 病院次のいずれにも該当する病院のうち 相当程度の患者の見守り体制を有するもの ( 火災発生時の消火活動を適切に実施することができる体制を有するものとして総務省令で定めるもの ) 以外のもの ( ア ) 特定診療科名を有するもの ( イ ) 一般病床又は療養病床を有する病院 火災発生時の延焼を抑制

審査基準1(目次~設置単位)

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番号 特定共同住宅等の種類と必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等 二方向避難型特定共同住宅等である (1) 初期拡大抑制性能 ( その 2) 図面番 ア地階を除く階数が 5 以下のもの 消火器具屋外消火栓設備動力消防ポンプ設備 又は住戸用及び共同住宅用非常警報設備 イ地階を除く階数

切込外観図 :P757 参照 価格表 :P127 参照 MIU ー 201 ID 照合ユニット型 用途 : 工場 / ビル / 病院等 納期 : 標準納期品 (P4 参照 ) 屋内仕様 MIU ー 201 非接触 IC カードリーダ RDNT ー S02TS や RDNT ー B0TS 指静脈認証リ

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VERTICAL フレーム型 CURTAINWALL マリオンタイプ SR-GARELIA スリムデザインの防耐火対応型標準カーテンウォール 防耐火対応のカーテンウォールシステム 防耐火対応の板厚とA12 の複層ガラスに対応可能な 4 8 m m のガラス溝幅を確保した上で 防火 非防火の意匠統一を

としてまとめました 準備実験では 試験体の内外に 518 カ所の温度センサー ( 熱電対 ) と 41 カ所の熱流センサー ( 熱流束計 ) を設置して計測を行ったほか ビデオカメラを試験体内に 13 台 試験体外に 9 台設置して火災の様子を観察しました 2.2 準備実験より得られたこと木造 3

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防火シャッター建物の周りで発生する火災の延焼や建物の中などで発生する火災の拡大を防止するために設置する防火性能を有するシャッターを 通常 防火シャッター と呼びます 特長 重量シャッターは 特定防火設備として 設置できます 危害防止装置が付いており 建築基準法施行令第 112 条 14 項に定められ

国土技術政策総合研究所 研究資料

平 成 27年 4 月消 防 法 改 正 275 未満の小規模福祉施設にも 設備の設置が義務化 従来のの問題点を解消! ミニの優れたポイント は火災を早期に感知し 瞬時に自動で消火を行うことで 初期火災に大きな威力を発揮しま す は従来のと比べ 設置施設に負担の少ない自動消火 設備です 消防法施行令

1

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製品紹介 クイック 2 丸穴開口でケーブル 電線管貫通 ( 片面壁 ) 片面壁 ( 強化せっこうボード 21mm 重張壁 ) にも対応しています 共住区画 ( パイプシャフト住戸 ) 丸穴貫通部に! ( パテエース ) 本体を挿入 パテを充填 本体を挿入し パテを充填するだけの簡単施工で

マシンハッマシンハッチ マシンハッチ目次 化粧用縞鋼板粧用マシステンレス鋼チンハッ非防水型 防水防臭型 非防水型 防水防臭型 スチール製マシンハッチ型式選定表 上記以外の寸法の製品も製作いたしますので お問い合わせ下さい T ー 2 T ー 2 T ー 2 T ー

スライド 1

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OC TOB E R ky アルファ ラバル LKB および LKB-F 自動または手動バタフライ バルブ Manual or Automatic - it s your Choice コンセプト LKB の範囲は ステンレス鋼管システム用の衛生バタフライバルブです 動作のしくみ LKB

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4 特定行政庁添付図面について 1 付近見取図 ( 任意 ) 配置図 ( 任意 ) 各階平面図及び建築設備図の大きさ原則として日本工業規格 A3とする 2 各階平面図各階平面図が基準階として表現できる場合は 基準階平面図とすることができる 3 図面の記載内容の変更図面の記載内容に変更がなければ 前回

目次に記述する項目を以下に示す なお目次にはページ番号を記載すること 1. 建築物の概要 1.1 建築物概要 1.2 付近案内図 1.3 建築計画概要 1.4 設備計画概要 2. 防災計画基本方針 2.1 防災計画上の特徴 2.2 敷地と道路 2.3 避難階の位置 2.4 防火区画 防煙区画 2.5

用途適用寸法適用スラット 最大 :8.0m 最大 :8.0m C75 型スラット E70B 型 E70D 型スラット 防火シャッター 最大 :10.0m 最大 :9.5m 最大 :15.0m( ただし は 3.0m まで ) 最大 :10.0m( ただし は 12.5m まで ) C100 型スラッ

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CP-V 真空用ドレン回収ポンプ 型式選定チャート ( 流入水頭 1m 時 ) 低揚程タイプ < 最大揚程約 14m> 高揚程タイプ < 最大揚程約 20m> 1. 実際には流入水頭 対象装置 運転条件などにより決定されます 詳細はお問い合わせください 吸引ドレン量 ( 流入水頭 1m 以外の数値に

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し 火を消火するためにも使われます 複数のノズルモジュールを搭載することで ホースが長くなっても浮上することができます 空飛ぶ消火ホースが実現されれば 大規模な火災があった場合にも 消防車から送り出されることで火元へと直接飛んでいき 安全で迅速に消火を行うことができると期待しています また アクセス

運転しない

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Ⅰ. シャッターの種類と構造 1. シャッターの種類についてシャッターを大きく分けると 表 1 に示すように 重量シャッター 軽量シャッター オーバーヘッドドア 高速シートシャッター 窓シャッターなどがあり その他にも開閉方式や意匠によって色々なシャッターが商品化されています 重量シャッターは 外壁開口部においては外部からの延焼や防犯などを目的とし 建物内部においては火災発生時の延焼防止 ( 防火区画用途 ) として使用されます 軽量シャッターは 住宅車庫や小規模の店舗 倉庫など 比較的小さな間口に用いられますが 数量的には一番多く設置されています オーバーヘッドドアは 開放時にパネルを天井部に流し込み収納する方式で 大きな間口でも迅速に開閉できるため 開閉頻度の高い工場 倉庫の出入口に適しており 消防車の車庫にも欠かせません 小型のものは住宅の車庫に使われています 高速シートシャッターは シート状のカーテンを高速で開閉させるもので 精密部品 食品関係 医薬品など 空調管理が必要でホコリや虫を嫌う工場の出入口や間仕切用として使われています 表 1 シャッターの主な種類種類建物における用途例重量シャッター建物の外壁開口部出入口 防火区画 軽量シャッターオーバーヘッドドア高速シートシャッター窓シャッター 住宅車庫 店舗出入口格納庫 工場 車庫食品工場 倉庫住宅の窓 2. 重量シャッターの種類重量シャッターは 表 2 に示すように 設置場所によって外壁開口部と建物内部に分けることができ 用途としては管理用と防火用に大きく分けることができます 管理用はシャッター閉鎖時に外部からの侵入や風雨などを防ぐことを目的としており 防火用は 外壁開口部の場合には隣接建物からの延焼を防止し 建物内部の場合には建物内の火災を一定区画に閉じ込め 建物内の延焼を防ぐことを目的としています 外壁開口部などに設置される重量シャッターは 管理用シャッターのように侵入者や風雨などを防ぐといった管理用機能を持つものや 建物の意匠も考慮したグリルシャッターやパネルシャッターなどがあります 隣接建物からの延焼を防止する外壁用防火シャッター カーテン上部に排煙ための開口のある排煙シャッターは 建築基準法などの規制により設置することが定められています 建物内部に設けられるのものとしては 屋内用防火シャッターや耐火クロス製防火 / 防煙スクリーン 防煙シャッターなどがあります 建物内において火災時に煙 熱感知器に連動して閉鎖することで延焼を防止する場合には 屋内用防火シャッターや耐火クロス製防火 / 防煙スクリーンを使用します 火災時に煙感知器に連動して閉鎖することで 火災時の煙の拡散を防止する場合には 耐火クロス製防火 / 防煙スクリーンや防煙シャッターを使用します 大きな開口幅のある場所に複数の屋内用防火シャッターや防煙シャッターを設置する際 意匠や使い勝手によってシャッター同士の連結部分である中柱を設 1

外壁開口部 遮音シャッター ( 電動 ) 開口部において遮音の要求される場所に適する建物内部置できない場合には 天井内に中柱が収納されている可動中柱式のシャッターを設置することもあります また シャッターを設置する場所に建築設備等の配管やダクトがあり 天井懐部分にシャッターを収納するスペースが少ない場合には シャッターを巻き取る部分のケース高さを小さくした (400 mm以下程度 ) 製品を使用することができます 耐火クロス製防火 / 防煙スクリーンは 2000 年頃から登場した比較的新しい製品ですが 開口部を縫い合わせた耐火クロスで一面を覆う全閉鎖型と 耐火クロス部分の一部に出口を設け 避難時に人が通行することができる避難口型があります ただし カーテン部分の素材がクロスでできており 破られて侵入されるおそれがあるため 建物の管理 ( 防犯 ) 目的に設置する場所には 耐火クロス製防火 / 防煙スクリーンは適していません また 不特定多数が使用する建物において避難階段入り口や機械排煙する場合には設置できないなど設置上の条件がありますので 使用する場合には注意が必要です 設置部位 表 2 重量シャッターの種類 : 手動式は管理用には不向き用途種類特徴 使用目的管理用防火用 管理用シャッター ( 電動 ) 外部からの侵入や風雨の浸入を防ぐ 外壁用防火シャッター ( 電動 ) 外部からの侵入や風雨の浸入を防ぎ 隣接建物からの延焼を防止する グリルシャッター ( 電動 ) 全体がグリル ( 格子 ) となっており 閉鎖時も内部を見ることができる 建物の意匠を考慮した出入口に適する パネルシャッター ( 電動 ) パネル部を透明な材料とすれば閉鎖後も内部を見せることができる 排煙シャッター ( 電動 ) 上部がグリルとなっており 通風 採光 排煙の機能を持つ 屋内用防火シャッター建物内の火災を一定区画で閉じ込め 建物内の延焼を防ぐ ( 電動 手動 ) 電動式は管理用として使うことができる防煙シャッター建物内の火災を一定区画で閉じ込め 延焼を防ぎ 煙を制御する ( 電動 手動 ) 電動式は管理用として使うことができる耐火クロス製防火 / 防煙スクリーン防火性能は防煙シャッターと同様だが 管理用としての機能はない ( 電動 手動 ) 2

遮音シャッター 建物内部3. シャッターカーテンの種類 シャッター閉鎖時の外観となるシャッターカーテンの種類について 表 3 に示します シャッターカーテンの種類はおもに 5 種類あり シャッターの種類によって 組み合わせが決まって います 最も多く使われるのは 鋼板を成形したスラットを複数枚連結したものです 防火シャッター 防煙シャッター 遮音シャッターなど 防火 防煙 遮音性能などが求められる場合に使用します そのほかには グリルシャッターに用いられる縦方向と横方向の格子からなるグリルや 排煙シャッターに用いられるスラットを複数枚連結しその上部にグリルを用いたもの パネルシャッターに用いられるパネルが連結されたもの また 耐火クロス製防火 / 防煙スクリーンに用いられる特殊な糸で縫製された耐火クロスなどがあります 設置場所管理用防火用スラットグリルスラット +グリルパネル耐火クロス外壁開口部 表 3 シャッターカーテンの構成部材 : 手動式などで 管理用には不向き用途シャッターカーテンの構成部材種類 外壁用防火シャッター グリルシャッター パネルシャッター 管理用シャッター 排煙シャッター 屋内用防火シャッター 耐火クロス製防火 / 防煙スクリーン 防煙シャッター 4. シャッターの操作方法最後に シャッターの操作方法ですが 電動式の場合について 通常時 非常時 異常時に区分して 表 4 と 表 5 にまとめてみました 外壁開口部に用いる場合には 表 4 に示すように 通常時や非常時( 隣の建物が火災の場合 ) は押しボタンスイッチを操作することでシャッターを開閉することになります 異常時 ( 停電時を想定した場合 ) は シャッターカーテンの納まったボックス部分にある手動ハンドルもしくは手動チェーンを操作 3

することで開放させることができます 同様にボックス部分にあるブレーキ開放用ひもを操作することで 閉鎖させることもできます 一方 押しボタンスイッチは壁に固定されていますが リモコンスイッチを使うことによってシャッターから離れたところより開閉操作をすることもできます さらに シャッターが複数ある場合には 一斉操作による作動や管理室等からの遠隔操作による作動を行うことも可能です シャッターを建物の内部に用いる場合には 表 5 に示すように 通常時の開閉は押しボタンスイッチを操作することで開閉します 非常時 ( この場合は建物内の火災の場合 ) には 感知器の作動に連動してシャッターが閉鎖しますが 感知器が作動しない場合には シャッターの近くに設置された手動閉鎖装置を用いて閉じることもできます 異常時 ( 停電時を想定した場合 ) のシャッターの開閉は 外壁開口部における操作と同じ方法で行うことができます 表 4 外壁開口部に用いるシャッターの操作方法 ( 電動式の場合 ) 通常時非常時 ( 隣接建物の火災 ) 異常時 ( 停電 ) 種類開放 閉鎖閉鎖開放閉鎖管理用シャッター外壁用防火シャッターグリルシャッター手動ハンドル又は押しボタンスイッチ押しボタンスイッチブレーキ開放用ひもパネルシャッター手動チェーン排煙シャッター遮音シャッター 表 5 建物内部に用いるシャッターの操作方法 ( 電動式の場合 ) 通常時非常時 ( 建物内火災 ) 異常時 ( 停電 ) 種類開放 閉鎖閉鎖開放閉鎖 屋内用防火シャッター耐火クロス製防火 / 防煙スクリーン防煙シャッター 押しボタンスイッチ 感知器作動に連動又は手動閉鎖装置を作動 手動ハンドル又は手動チェーン ブレーキ開放用ひも 5. シャッターの構造について管理用シャッターの構造について 図 1 に示します 基本構造としては シャッターカーテンを主な構成部材として 巻き取りシャフトを固定するための軸受けブラケット 巻取りシャフトを収納するケース 巻取りシャフトにローラチェーンを介して駆動力を与える開閉機 そして 開口部の左右には 躯体に固定されたシャッターカーテンを挟み込むガイドレールがあります 一方 防火シャッターの構造は 開口部に見える部分は管理用シャッターと共通する構成部材が多くなっています しかし 図 2 の通り 防火シャッター用の煙 熱感知器と連動してシャッターカーテンを閉鎖させるための自動閉鎖装置や 手動で閉鎖させるための手動閉鎖装置など 独自に構成する装置などもあります さらに シャッターカーテンの下部には障害物感知用の座板スイッチがあり シャッター降下時に人などが接触した場合には 降下を停止して人への安全性を確保できるようにしています 4

図 1 重量シャッターの構造 図 2 危害防止装置の付いた防煙シャッター 図 2 危害防止装置の付いた防煙シャッター 5