第 3 学年 1 組社会科 ( 公民的分野 ) 学習指導案 1 単元名民主政治と政治参加 平成 25 年 10 月 25 日 ( 金 ) 第 5 校時 場 所 3 年 1 組教室 生徒数 34 名 指導者 近藤泰弘 2 小単元について (1) 教材観本単元は 学習指導要領公民的分野内容 (3) 私たちと政治 イ 民主政治と政治参加 を受けて構成する 本単元では 国や地方公共団体の政治の仕組みについて理解させるとともに 主権者としての政治参加の在り方について考えさせ 民主主義に関する理解を深めさせることを主なねらいとしている こうしたねらいに基づき イでは 国会を中心とした我が国の政治の仕組みのあらましを理解させ 議会制民主主義の意義について考えさせ 多数決の原理とその運用の在り方の理解を深めさせる 本単元の学習では 議会制民主主義を取り入れているのはなぜか なぜ 議会を通して政治を行う必要があるのか 民主政治をよりよく運営していくためにはどのようなことが必要なのかについて理解をさせ 主権者として政治に参加することの意義について考えさせることが重要である また 民主政治を推進するためには 公正な世論の形成や国民の政治参加が必要であり 国民の意思を国政に十分に反映させることが必要である つまり 主体的に政治に参加することが大切である その中で 主権を持つ国民の意思を政治に反映させるための主要な方法として 選挙 があり その 選挙 が議会制民主主義を支えるための重要なものであることを理解させる そして具体的な事例を取り上げ 正しい選挙が行われることや 選挙に参加することの重要性について十分に考えさせていく (2) 生徒の実態 省略
(3) 指導観公民的分野は地理的分野と歴史的分野の学びの積み重ねによるところが大きい 用語や概念も高度化し 生徒の感想にも 難しい と感じるものが多くなっている そこで その難しいと感じる公民の用語などは積極的に用語集を活用し 難しい言葉に対する抵抗感を少しでも和らげるよう授業でも活用している また 学習に対する興味 関心を高めさせるために 取り上げる社会的事象を自分に近い問題だと感じられるよう 教材を工夫していく 公民的分野では 身近なもので活用できる教材が多い 例えば TVのニュースや新聞記事はもちろん 政党のマニフェストのパンフレットなども活用している それを活用することで 生徒の興味 関心は高めることができる 今回の授業でも 本物の投票箱を用意するが それだけでも学習への意識は高まると考えられる また 扱う教材も出来るだけ自分たちの地域に近い出来事や情報を扱うことで 他人事の問題から自分たちにより近い問題としてとらえることができ 興味 関心を高めるのに役立てることができる さらに 体験的な活動を取り入れることで 取り上げる社会的事象について具体的に考えられるようにしていく どの生徒も ディベートやグループでの話し合い活動は意欲的に取り組む傾向があり その活動を通して今までは自分では気づかなかった新たな考え方を仲間の意見から学ぶことができている 公民の授業でもできるだけ思考力 判断力を高めるために グループでの学習を増やし 話し合い活動や発表活動を取り入れている そのことで考える力が身につき 公民的な見方 考え方が養われることを期待している 基礎知識を身につけることにも十分な時間をかける必要があるが それだけにとどまらず思考力 判断力 表現力を磨く活動を増やすことで 生徒の意欲を高まり 身に付けた知識が生かせる学習を進めていきたいと考えている 3 学校研究主題との関連本校の学校研究主題は 地域との絆を大切にし 共に心を育て 学力を高める学校づくり~ 小中の連携と学校応援団を生かした指導の工夫 ~ である 本校では小中連携の一環として 相互の授業見学を行ったり 出前授業を行い 日頃の指導方法などを話し合ったりしている また 学校応援団を土曜日授業に参加してもらい 学習の手助けなどを行ったりもしている 今回の授業の中でも 小学校までの学習を生かして指導していく 6 年生の最後に公民的分野について扱うが 選挙について詳しく学習しているというよりは 大まかな国や地方の政治を学ぶ程度である なので中学校での学習としては 小学校での既習事項を確認しつつ さらに詳しく深く学習ができるよう 知識 理解を深めた上で思考力 判断力 表現力を高める学習を行ようにしていく 4 学力向上プラン との関わり本校の社会科は 基礎 基本の定着を図り 社会参画するための学習指導法の工夫を主題としている 本校の生徒の実態として 教科や分野によって興味 関心の度合いに差が見られる また 思考したことを言葉で表現する力に欠けている生徒が多い そのため 1 時間の授業の中で思考をする場面を設けるようにしている また 教材を身近なものに感じられるようにするため 提示する資料に工夫を凝らし より生徒に興味 関心をもてるようにしている そこで 本単元では 模擬選挙を通して将来の社会参画の意識を高め 公民的資質を高められるようにしていきたい また 必ず授業の最初には前時の授業内容を復習する質問を行い 既習事項の確認を行うようにしている 難しい用語などは辞書を使って調べさせ 理解の手助けとしている
5 単元の目標 (1) 単元目標 選挙が 主権をもつ国民の意思を政治に反映させるための主要な方法であり 議会制民主主義を支える ものであることを理解させるとともに 良識ある主権者として主体的に政治に参加することの意義につい て考えさせる (2) 評価規準 1 社会的事象への 2 社会的な 4 社会的事象につい 3 資料活用の技能関心 意欲 態度思考 判断 表現ての知識 理解 国や地方公共団体の政治に対する関心を高め それを意欲的に追及し 民主的な政治について考えようとしている 選挙の意義 民主政治の推進と公正な世論の形成や国民の政治参加との関連について 国や地方公共団体の政治に関わる様々な事象から課題を見いだし 多面的 多角的に考察し その過程や結果を適切に表現している 国や地方公共団体の政治に関する様々な資料を収集し 有用な情報を適切に選択して 読み取ったり図表などにまとめたりしている 議会制民主主義を基本とする我が国の民主政治の仕組みのあらましや 政党の役割 多数決の原理とその運用の在り方などについて理解し その知識を身に付けている 6 指導と評価の計画 (7 時間扱い本時 6/7 時 ) 小単元 時間 指導内容 社会的な事象への関心 意欲 態度 評価規準 評価方法 社会的な 観察 資料活用の 思考 判断 表現 技能 社会的事象についての知識理解 市長 企業の跡 政治への関心をも にな 地利用を通 ち 学習活動に意欲 って考え 1 して政治への興味 関 的に取り組んでいる 今後の学習への てみ 心をもつ 意欲につなげてい よう る 民主主義と政治 2 民主主義とは 議会制民主主義とは 議会制民主主義において 多数決の原理と少数意見の尊重が重要であることを理解している 政党と政治 3 政党の役割 日本の政党の働き 資料を活用し 日本の政党政治の動向やその違いなどに関する情報を収集している 選挙のしくみ 4 選挙の基本原則 選挙制度のあらまし 選挙の意義と日本の選挙制度のあらましについて理解している
マニフェス 適切な政治選択を思 模擬 5 トの作成 考 判断し それをマニフェストとして適 選挙 切に表現している をしよう 6 本時 模擬選挙 選挙の意義や課題 選挙の意義や課題について思考 判断し 発表を通して適切に表現している 政治参加 多様な政治参加の 政治 の方法 方法について理解す 参加と世 7 世論とマスメディア るとともに 世論形成におけるマスコミ 論 の役割 の役割について理解 している 7 本時の学習指導 ( 本時 6/7 時 ) (1) 本時の目標 模擬選挙を通じて 選挙の意義と選挙における問題点を多面的 多角的に考え表現する ( 社会的な思考 判断 表現 ) (2) 本時の展開 指導上の留意点 過程 学習活動 内容 評価規準 評価方法 ( 支援 ) 教育に関する3つの達成目標との関連 資料等 学力向上プランとの関連 1 本時の授業の流れを確認する 既習学習の確認を行うことで知識の定着を図る 学習の準備を整え 忘れ物なく授業に臨むことができ る 2 本時の課題を把握する 事前に行った選挙に関するアンケート結果を発表し 意識調査の 現在の選挙に対する意識や考え方を知る 本時の学習 結果の表 の手助けとする 導入 5 分 学習課題 私たちは どのような意識で選挙に臨んだらよいのだろうか ~ 模擬選挙を通じて選挙の意義を考えてみよう!~ 3 模擬選挙の活動を行う (25 分 ) 4 つのグループ ( 政党 ) が順にマニ フェストを発表する グループの代表者が発表するが その際に立てたマニ フェストを具体的にどのような形で実現させるのか 根拠をもって説明を行えるようにする 聞いている人 に分かりやすく具体的に提示させる 質問が出やすい ように教師からも補助的な投げかけを行う
発表者が 政策の具体性を示し 説得力があるように 画用紙 発表できるよう適宜助言をする 聞く側も友だちの発表をしっかりと聞き 発表後に質 疑応答が積極的に行えるような雰囲気を作る どの政党に投票したらよいかを判断 し 投票する 自分たちが立てた政策にこだわらず より説得力があ り より良い町づくりに必要な政策を提示できたかど うかという判断で政党を選ぶ 開票結果を発表する 開票結果についてはあまり時間をかけずに 結果だけ 展 を発表する 投票箱 投票用紙 4 学習課題についての話し合う 最近の選挙の投票率の低下と年代別の投票率のグラ (15 分 ) フを見せ 若者の投票率が低いことに気づかせる 開 現在の日本の選挙の課題に気づき その対応策について話し合う ( グループでの話し合い ) 模擬選挙を通じて 選挙の意義と選挙における問題点を多面的 多角的に考え 表現する 現在の日本の選挙課題をふまえ 資料や既習 事項 話し合った内容をもとに どのような意 40 分 私たちはどのような意識で選挙に臨んだらよいのだろうか 識で選挙に臨むべきか 自分の言葉でまとめて発表することができる ( 思考 判断 表現 ) 発 ワークシート ( 個人で考えて発表をする ) 言 ワークシート 記述することができない生徒には視点を絞る 年代別の投 ために補助的な投げかけをする 票率のグラ 記述が具体的でない生徒は より具体的に書 フ けるように資料をもう一度見て読み取りができ るようにする ワークシー 十分に思考する時間を与え 言語で表現し まとめて ト 発表する機会を増やす 5 本時のまとめを行う まとめ 5 分 本時のまとめ 選挙は国民が自分の考えを示す なくてはならない機会である 選挙は国民にとって大切な政治参加の1つである 政党や候補者の公約や意見をよく聞いて投票することが大切である 本時の自己評価と感想を記入する 今日の授業を振り返りながら 学習したこと気づいたことなどを書かせ 振り返りとする ワークシー ト
板書計画 学習課題 私たちは どのような意識で選挙に臨んだらよいのだろうか ~ 模擬選挙を通じて選挙の意義を考えてみよう!~ 若者の投票率の低さのグラフ マニフェスト 投票結果 A 党 票 B 党 票 A 党 B 党 C 党 C 党 票生徒の発表のまとめ