<4D F736F F F696E74202D202888F38DFC977095D28F57298FAB978882CC8D718BF38CF092CA8AC7979D82CC8D5C91A22E707074>

Similar documents
<4D F736F F F696E74202D2091E F C5F524E415690AE94F58C7689E65F C835B83932E707074>

<4D F736F F D20322E5F8E9197BF315F8FAB978882CC8D718BF38CF092CA C98AD682B782E98CA48B8689EF82C682E882DC82C682DF5F916688C45F>

3 航空機動態情報の管制機関における活用 (EN-12, OI-27 関連 ) ~ 航空機動態情報の把握による監視能力の向上 ~ 2 気象予測の高度化等 (EN-5,6,13 関連 ) ~ 気象予測の高度化による高精度な時間管理の実現 ~ 4SBAS 性能の検討 (EN-7 関連 ) 5GBAS を

<4D F736F F F696E74202D208D718BF38CF092CA8AC7979D D816A82C982C282A282C4>

<4D F736F F F696E74202D E9197BF A D815B D C98AD682B782E98A CC8C9F93A28FF38BB5>

<4D F736F F F696E74202D E93788CA48B8694AD955C89EF5F4E6F30325F D AC48E8B8CA48B865F53438FBC

PowerPoint プレゼンテーション

Mode S Daps 技術

Microsoft Word - Œ½ŠßfiŽ‡Ì‹Ä.doc

PowerPoint プレゼンテーション

資料 3 CARATS ロードマップ ( 全体 ) 凡例 施策の導入のための準備 ( この期間の後 運用開始が可能な状態となる ) 研究開発等 導入の意思決定を行う前に必要な活動 導入の意思決定 導入の意思決定 ( 分岐を伴う場合 ) 現時点ですでに運用中の施策 XXXXX XXXXX 現時点では明

どのような便益があり得るか? より重要な ( ハイリスクの ) プロセス及びそれらのアウトプットに焦点が当たる 相互に依存するプロセスについての理解 定義及び統合が改善される プロセス及びマネジメントシステム全体の計画策定 実施 確認及び改善の体系的なマネジメント 資源の有効利用及び説明責任の強化

資料 3 CARATS ロードマップ ( 全体 ) 凡例 施策の導入のための準備 ( この期間の後 運用開始が可能な状態となる ) 研究開発等 導入の意思決定を行う前に必要な活動 導入の意思決定 導入の意思決定 ( 分岐を伴う場合 ) 現時点ですでに運用中の施策 XXXXX XXXXX 現時点では明

JAXA航空シンポジウム2015「気象を予測し安全かつ効率的な離着陸を実現する技術」

<4D F736F F F696E74202D208E9197BF E A28A458D718BF38CF092CA8C7689E6816A82CC8E7B8DF482CC95AA90CD>

<4D F736F F F696E74202D208D718BF38CF092CA8AC7979D82C68DC58BDF82CC8B5A8F7093AE8CFC28947A957A8E9197BF816A>

Microsoft PowerPoint - CARATS(日本航海学会)

ISO9001:2015内部監査チェックリスト

アウトライン 電子航法技術の流れ 電子航法研究所の研究内容 今後の電子航法研究 /ATM コンセプト 2

航空交通管理領域 Air Traffic Management

<4D F736F F F696E74202D208D718BF38AC790A782C982C282A282C E096BE8E9197BF A2E >

JICA 事業評価ガイドライン ( 第 2 版 ) 独立行政法人国際協力機構 評価部 2014 年 5 月 1

Microsoft PowerPoint - 本番説明資料(提出版)差し替え

[ 指針 ] 1. 組織体および組織体集団におけるガバナンス プロセスの改善に向けた評価組織体の機関設計については 株式会社にあっては株主総会の専決事項であり 業務運営組織の決定は 取締役会等の専決事項である また 組織体集団をどのように形成するかも親会社の取締役会等の専決事項である したがって こ

15288解説_D.pptx

Copyright Compita Japan ISO33k シリーズとは? これまで使用されてきたプロセスアセスメント標準 (ISO/IEC 本稿では以降 ISO15504 と略称する ) は 2006 年に基本セットが完成し 既に 8 年以上が経過しています ISO

<4D F736F F F696E74202D208E9197BF342D315F91E6338FCD323190A28B498ED089EF82C982A882AF82E BD82C889BA908593B982CC >

内部統制ガイドラインについて 資料

Microsoft Word - 文書 1

<4D F736F F F696E74202D208E518D6C8E9197BF D718BF38AC790A78BC696B190E096BE ECA905E94B282AB816A2E >

4-(1)-ウ①

スライド 1

Microsoft Word - MMR事業事前評価表.doc

基本的な考え方 羽田空港の機能強化は 首都圏だけでなく日本全体にとって不可欠であり 機能強化の必要性やその実現方策等について 関係自治体の協力も得ながら できる限り多くの方々に知って頂くように努める 基本的な考え方 1 羽田空港の機能強化の必要性やその実現方策等について できる限り多くの方々に知って

は Blue Print for Air Transportation にて民間航空長期計画を作成 アクションプラン DGCA 5-Year Strategic Plan を作成した上 航空安全に係る総合的な対策の強化を図っており 本事業はこれに寄与するもので

ISO9001:2015規格要求事項解説テキスト(サンプル) 株式会社ハピネックス提供資料

AAプロセスアフローチについて_ テクノファーnews

1. のれんを資産として認識し その後の期間にわたり償却するという要求事項を設けるべきであることに同意するか 同意する場合 次のどの理由で償却を支持するのか (a) 取得日時点で存在しているのれんは 時の経過に応じて消費され 自己創設のれんに置き換わる したがって のれんは 企業を取得するコストの一

Microsoft PowerPoint - ⑥ICAOの動向.pptx

航空交通管理(ATM)に関する 研究について

品質マニュアル(サンプル)|株式会社ハピネックス

製品ラインナップ2015年2月版

スライド 1

PowerPoint Presentation

~この方法で政策形成能力のレベルアップが図れます~

Microsoft PowerPoint - 矢庭第3日(第6章ケアマネジメントのプロセス)

Microsoft Word - P002-mizoguchi

報告事項 5 第 3 委員会報告資料 国による福岡空港におけるヘリ機能の移設及び 混雑空港 指定について 平成 27 年 9 月経済観光文化局

電子航法研究所の研究長期ビジョン (2011 年版 ) 報告書 平成 23 年 3 月 独立行政法人 電子航法研究所 研究長期ビジョン検討委員会

J-SOX 自己点検評価プロセスの構築

本事業の意義 実効性 ( 見直しの必要性 ) 医療情報データベース基盤整備事業 ( 平成 23 年度 ~ 10 協力医療機関 ) 日本再興戦略 ( 平成 25 年 6 月 14 日 ) 医療 介護情報の電子化の促進 医薬品の副作用データベースシステムについて データ収集の拠点となる病院の拡充や地域連

< F2D EE888F8288FA48BC E6A7464>

目次 1: 安全性とソフトウェア 2: 宇宙機ソフトウェアにおける 安全 とは 3:CBCS 安全要求とは 4: 宇宙機ソフトウェアの実装例 5: 安全設計から得た新たな知見 6: 今後 2

SICE東北支部研究集会資料(2011年)

PowerPoint プレゼンテーション

橡Ⅰ.企業の天候リスクマネジメントと中長期気象情

PowerPoint プレゼンテーション

<4D F736F F F696E74202D F46462D C9F8FD88EC08CB182CC95F18D9082C695AA90CD2E >

< 目的 > 専ら被保険者の利益 にはそぐわない目的で運用が行われるとの懸念を払拭し 運用に対する国民の信頼を高める 運用の多様化 高度化が進む中で 適切にリスクを管理しつつ 機動的な対応を可能に GPIF ガバナンス強化のイメージ ( 案 ) < 方向性 > 1 独任制から合議制への転換基本ポート

ISO 9001:2015 改定セミナー (JIS Q 9001:2015 準拠 ) 第 4.2 版 株式会社 TBC ソリューションズ プログラム 年版改定の概要 年版の6 大重点ポイントと対策 年版と2008 年版の相違 年版への移行の実務

PowerPoint プレゼンテーション

プロダクトオーナー研修についてのご紹介

需要と容量の均衡化に関する動向

平成18年度標準調査票

DumpsKing Latest exam dumps & reliable dumps VCE & valid certification king

説明項目 1. 審査で注目すべき要求事項の変化点 2. 変化点に対応した審査はどうあるべきか 文書化した情報 外部 内部の課題の特定 リスク 機会 関連する利害関係者の特定 プロセスの計画 実施 3. ISO 14001:2015への移行 EMS 適用範囲 リーダーシップ パフォーマンス その他 (

レジリエンスの取り組みに 関わるディスカッション

スライド 1

1. 本障害の概要 2011 年 3 月 11 日 ( 金 ) に発生した東日本大震災発生に伴い 14 日 ( 月 ) における A 社の義援金口座 a 及び 15 日 ( 火 ) における B 社の義援金口座 b という特定の口座にそれぞれ大量の振込が集中したことにより 夜間バッチが異常終了したこ

お客様への約束 1. 安全の確保を最優先とします - 安全確保を最優先に 全てにおいて万全のコンディションでお客様をお迎えします 2. お客様の時間を大切にします - 欠航 遅延は最小限にします - やむを得ない場合は代替の移動手段の確保に努め お客様にご迷惑をおかけしないよう全力を尽くします -

航空管制の概要と動向

2015 年度 ~2017 年度中期経営経営計画 14 中計 1. 当社が目指すもの企業理念と Vision E 2.11 中計 中計 (2nd STAGE / 2012~ 年度 ) の成果 - Vision E における 11 中計の位置づけと成果 - 1

第 2 問問題のねらい青年期と自己の形成の課題について, アイデンティティや防衛機制に関する概念や理論等を活用して, 進路決定や日常生活の葛藤について考察する力を問うとともに, 日本及び世界の宗教や文化をとらえる上で大切な知識や考え方についての理解を問う ( 夏休みの課題として複数のテーマについて調

スキル領域 職種 : マーケティング スキル領域と MK 経済産業省, 独立行政法人情報処理推進機構

知創の杜 2016 vol.10

Microsoft Word - ③調査仕様書.doc

<4D F736F F F696E74202D208CB48E7197CD8A7789EF F4882CC91E589EF8AE989E A2E B8CDD8AB B83685D>

名称未設定-1

IEICE_JP_Template

課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

CHIBA KOGYO BANK REPORT Contents Profile 01 CHIBA KOGYO BANK REPORT 2016

E 空域・航空管制

Microsoft PowerPoint - M1001_1_ ppt [互換モード]

エチオピア 2017 年 2 月 エチオピアは FATF 及び ESAAMLG( 東南部アフリカ FATF 型地域体 ) と協働し 有効性強化及び技術的な欠陥に対処するため ハイレベルの政治的コミットメントを示し 同国は 国家的なアクションプランや FATF のアクションプラン履行を目的とした委員会

PowerPoint プレゼンテーション

事例2_自動車用材料

日本基準基礎講座 収益

100 7 ( ) ( ) ( )

プロジェクトマネジメント知識体系ガイド (PMBOK ガイド ) 第 6 版 訂正表 - 第 3 刷り 注 : 次の正誤表は PMBOK ガイド第 6 版 の第 1 刷りと第 2 刷りに関するものです 本 ( または PDF) の印刷部数を確認するには 著作権ページ ( 通知ページおよび目次の前 )

平成15年度電子航法研究所年報/まえがき

MRI | CSR報告書(2008年) | 一括

Oracle SQL Developerの移行機能を使用したOracle Databaseへの移行

スライド 1

2. 各検討課題に関する論点 (1) 費用対効果評価の活用方法 費用対効果評価の活用方法について これまでの保険給付の考え方等の観点も含め どう考 えるか (2) 対象品目の選定基準 1 費用対効果評価の対象とする品目の範囲 選択基準 医療保険財政への影響度等の観点から 対象となる品目の要件をどう設

発電単価 [JPY/kWh] 差が大きい ピークシフトによる経済的価値が大きい Time 0 時 23 時 30 分 発電単価 [JPY/kWh] 差が小さい ピークシフトしても経済的価値

ジャカルタ大都市圏空港整備計画調査の必要性については JICA が 2008 年 1 月に実施した 次世代航空保安システム整備に係るフィージビリティー調査 でも提言がなされており 既存空港の拡張及び効率的運用を含めたジャカルタ首都圏周辺の適切な空港整備に係る長期的な計画を策定する必要性は高い インド

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

大規模災害等に備えたバックアップや通信回線の考慮 庁舎内への保存等の構成について示すこと 1.5. 事業継続 事業者もしくは構成企業 製品製造元等の破綻等により サービスの継続が困難となった場合において それぞれのパターン毎に 具体的な対策を示すこと 事業者の破綻時には第三者へサービスの提供を引き継

Transcription:

将来の航空交通管理の構造 ATM の展開におけるサービス パフォーマンス トラジェクトリ 2008 年 2 月 21 日 CNS/ATM セミナー 航空局管制保安部保安企画課

ATM Concept & Transition 2003: Global ATM Operational Concept (Doc9854) - ATM システムに現存する多くの制約 関係者の様々な期待の認識 ( 特にビジネス上の期待 ) - 能力要件 世界的な相互運用性を満たす新たなシステムへの変革の認識 - 情報の利用を基盤にサービスを主体とした ATM の方向性を示す長期ビジョン 地域 国が長期ビジョンへの展開を計画するためのガイダンス 2007: Manual on ATM System Requirements (Doc9882) Performance-Based Transition Guidelines (Doc9883) Global Air Navigation Plan (Doc9750 第 3 版 ) Global Performance Manual (Final draft) SESAR NextGen サービスのあり様 -カテゴリー毎の目標と展開 展開における考慮 -パフォーマンスの明確化 サービスにおける観点 -トラジェクトリの共有

現状の制約 変革の方向性係者の期待ガイダンスドラフトの構成関ATM Operational Guidance 航空局は 専門家グループによる運用の観点から 展開のあり様を検討 空域ユーザーの期待を踏まえ 将来展開すべきサービスの包括的なガイダンスを作成し提案するとともに ATM 関係者による方向性の共有を図る 主要な領域 ( サービスの観点 ) 空域管理 航空管制 安全管理 通信 航法 監視 飛行プログレスデータの処理 危機管理 環境 航空交通流と容量の管理 空港の運用 情報サービス ヒューマンファクター 法制度整備 国際協調 ATM 管理 その他の領域 ( 考慮事項 ) 短期展開 : 計画 運用例中期展開 : 技術候補長期展開 : 期待と概念 ATM 高度化 WG による

確保空域管理ATM Operational Guidance 領域 改善の観点 運用概念 ロードマップ A. 安全 / 相互運用性のある空域 隣接空域 FIRと調和した空域設定 運用方式 空域動的運用での安全性の セクター間 管制機関間 FIR 間の境界で運用方式 必要機上装備の違いが生じない空域を構成 積極的な時間分割による空域の動的柔軟運用において 調整された条件を満足して運航が計画 実施されているかのチェック モニタリング機能により空域運用の安全性を確保 B. 需要 / 効率の期待に対応する空域の設計 交通モデル化 空域容量評価の改善 最適トラジェクトリの提供 空域の再構成 空域の高密度運用 効率的なトラジェクトリ提供に要する空域能力をシミュレーションモデルを使って 事前に正確 多角的に検証する能力の保持 安全を確保したうえで 期待される交通量の受入れと個々のトラジェクトリの効率化の 相反するニーズに対応するための 交通密度 管制能力に応じた異なるトラジェクトリ環境の提供 ( 例えば巡航空域では固定経路によらないトラジェクトリが想定される ) C. 様々な空域ユーザーの期待に対応する空域の運用 動的 弾力的な空域有効利用 新技術 新コンセプトによる低高度空域での全天候運用 主要な空域ユーザーのみでなく 運用空域が競合する異なる運航形態のユーザーに対する効率的な方法による空域の提供 ( 排他的な空域管理から柔軟な空域利用に転換 ) ヘリコプター /VTOL 等が低視程悪天下でも低高度で機動性を生かして運航できる長期に向けた概念 主要な空域ユーザーと競合しない低高度空域における新技術を利用した特別な運用方式とその交通管理を想定 ワーキンググループドラフトを基にした考察

容量算定方式の改善交通流管理ATM Operational Guidance 領域 改善の観点 運用概念 ロードマップ A. 容量管理の高度化 交通密度に応じた異なるトラジェクトリ環境 管制手法 空港運用の高度化等に合わせた空域や空港の容量算定方式の改善 B. 交通流管理の高度化 ( トラジェクトリ管理への展開 ) 調整プロセスの改善と状況認識の共有 動的運用手法の導入 時間管理による適正交通流の形成 国際枠組みでの交通流管理 大規模イレギュラーへの対応強化 トラジェクトリ管理はユーザーニーズとサービス提供者の能力のマッチングの過程を通じてダイヤ 飛行計画を作成 交通流管理の過程で 関係者が情報 状況認識を共有し 数ヶ月前から飛行計画作成まで 段階的に計画を調整 航空交通流管理は需要と容量の量的均衡化を図るほか 高密度運用のための時間順序付けを計画し 計画性のある管制運用環境を提供する そのための 各飛行計画の位置と時間の詳細な予測と時間管理手法の高度化 不確実性 柔軟性を考慮した硬直的でない管理 将来 近隣国に交通流管理が導入される際に 情報共有 運用方式の標準化を促進し シームレスな交通流管理運用環境を構築 航空交通は 悪天により大規模な運航遅延や目的地変更の事態を受容せざるを得ない場合がある これら回避できない事象に対して航空交通流管理が予測能力と全体秩序を維持する統制能力を発揮 ワーキンググループドラフトを基にした考察

空管制 管制支援ツールの活用航ATM Operational Guidance 領域 改善の観点 運用概念 ロードマップ A. トラジェクトリ管理環境下での航空管制による安全の強化 効率性への貢献 計画性 効率性が促進された管制処理 高密度運用と管制間隔 監視覆域の改善 航空管制は 調整プロセスを経た計画トラジェクトリを可能な限り尊重することで 運航者の運航目的 / 目標 ( 経済性や定時性 ) を支援し トラジェクトリへの干渉機会は減少する トラジェクトリ管理環境下ではコンフリクトの早期予測と回避策の機上との調整を想定 IFRが運航する低高度ノンレーダー空域の監視覆域化により管制間隔の短縮が可能 上昇降下が頻繁で交通需要の高い空域では 管制負荷が少なく かつ効率的な運航を考慮した高密度運用の期待がある この環境では 機上が交通状況 / 関係機を認識し管制の指示のもとで間隔を維持する手法 (ASAS) も想定 これらの運用は通信 監視 管制支援ツールへのデータリンク技術の活用 高度な予測能力を持つシステム 航空機の高い航法能力 時間管理による交通流管理の支援を受けて構築 ワーキンググループドラフトを基にした考察

悪天時の能力向上と管理空港運用ATM Operational Guidance 領域 改善の観点 運用概念 ロードマップ A. 容量の改善と管理 スループットの向上 低視程進入方式の展開 拠点空港の処理能力は航空交通のボトルネックであり続けるだろう 滑走路運用は 航空管制による安全を担保した高密度運用によりスループットの向上も必要だが 改善にはインフラ整備の支援が必要 必要な空港への低視程進入方式の展開とともに 悪天等で処理能力の低下を受容せざるを得ない場合の空港のインパクト予測能力を向上させ 秩序ある交通を維持 B. 空港の航空管制 地上管制能力向上による安全と効率の向上 トラジェクトリ管理として機能 ASMCGSと管制支援ツール 空港場面の交通管理は ヒューマンエラーの防止と能動的な交通流形成により強化される そのために 走行経路計画管理 場面監視等をシステム化し 計画的で適時的な地上管制に高度化 機上ではデータリンクとマッピング機能を利用した地上走行ガイダンス表示 地上では計画された時間に従って出発機を指定滑走路に導く時間管理運用 走行経路のプランニング 関係機の接近探知機能等のシステム化を想定 C. 空港におけるCDMの展開 多様な関係者による情報共有 ATM は運航の開始から終了まで (Gate to Gate) を管理する 一方 運航者及び空港管理者による運航のターンアラウンド計画管理が運営上重要である同時に交通管理に影響する これらの活動の円滑化を支援するために ATM が有する有効な情報を空港関係者で共有 ワーキンググループドラフトを基にした考察

ATM System Performance 羽田 福岡航跡例 羽田 福岡飛行距離 現在の高密度運用 容量保障上の冗長性 飛行効率 ワークロード 予測性 ATM パフォーマンス評価の一例 電子航法研究所運航実績データによる飛行距離の測定手法の検討 (H19.7) 航跡解析による飛行距離測定を行った (2006 年の 20 日間データ ) 図 グラフは研究報告からの抜粋 羽田 福岡上昇 降下飛行距離

PBA in ATM ConOps Performance Based Approach - 活動を運営の改善と 関係者の期待 顧客の満足に連結させる手法概念 PBA の適用 ICAO ガイダンスドラフト Global Performance Manual (draft) 要件 : 1) 思考法が リソースと解決法 から 必要能力と結果 にシフト 2) 結果に基づいた判断の透明性 3) 信頼性のある事実とデータ 要素 : 責任の定義 目標に関する関係者の同意 組織構成 人材 情報 データ 協働と調整 予算 行程 : 1) 適用範囲 (KPA) 状況と期待の明確化 2) 適用時期 論点 目標の明確化 3) 目標の定量化 4) 必要な解決手法とその時期の選定 5) 解決手法の導入 6) 目標達成度の評価 始めるにあたり -PBA 理解の浸透 できるところから ( 段階的に ) 協働と責任

Trajectory in ATM ConOps ATM 運用概念におけるトラジェクトリ トラジェクトリ - 速度 加速度 計算による位置と時間 (4D) を含む Gate to Gate での航空機の行動 ATM での扱い -ATM は ユーザーが希望するトラジェクトリからの最小の逸脱で理想の総合便益を達成する またそのためにトラジェクトリを可能な限り重んじる トラジェクトリ管理 - トラジェクトリによる管理は 航行の全段階をとおした 合意 の概念に基づき 航行に対する全ての作用が 合意 の更新として反映される 出発段階で全段階の詳細が合意されるのではなく 初期合意と以後の更新という交通管理の過程で必要な詳細が合意されていく トラジェクトリ合意の更新は クリアランス によりなされる トラジェクトリ合意概念の実現には 精度の高い計画 予測 実行とその共有が必要 - 現在 トラジェクトリはどう計画 予測 実行そして共有されているか - 水平面 : 経路は明確 若干の飛行効率を犠牲にすれば正確な共有が可能水直面 : 巡航高度は明確 地上側での上昇 降下フェーズの見通しは管制官の経験に負う時間 : 開始点 (EOBT, EDCT) を共有 時間間隔 ( 縦間隔 ) 精度は高密度運用では通用しない

ATM Structure image 技術支援 トラジェクトリ管制 運用コンセプト 関係者 トラジェクトリ管理

航空局管制保安部保安企画課 Thank you for your attention