No.16-35

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DRAFT#9 2011

未承認の医薬品又は適応の承認要望に関する意見募集について

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DRAFT#9 2011

(別添様式)

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Sep :28:29

資料 3 1 医療上の必要性に係る基準 への該当性に関する専門作業班 (WG) の評価 < 代謝 その他 WG> 目次 <その他分野 ( 消化器官用薬 解毒剤 その他 )> 小児分野 医療上の必要性の基準に該当すると考えられた品目 との関係本邦における適応外薬ミコフェノール酸モフェチル ( 要望番号

新しい抗てんかん薬

D961H は AstraZeneca R&D Mӧlndal( スウェーデン ) において開発された オメプラゾールの一方の光学異性体 (S- 体 ) のみを含有するプロトンポンプ阻害剤である ネキシウム (D961H の日本における販売名 ) 錠 20 mg 及び 40 mg は を対象として

試験デザイン :n=152 試験開始前に第 VIII 因子製剤による出血時止血療法を受けていた患者群を 以下のい ずれかの群に 2:2:1 でランダム化 A 群 (n=36) (n=35) C 群 (n=18) ヘムライブラ 3 mg/kg を週 1 回 4 週間定期投与し その後 1.5 mg/k

スライド 1

審査結果 平成 25 年 9 月 27 日 [ 販売名 ] アナフラニール錠 10 mg 同錠 25 mg [ 一般名 ] クロミプラミン塩酸塩 [ 申請者名 ] アルフレッサファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 25 年 5 月 17 日 [ 審査結果 ] 平成 25 年 4 月 26 日開

タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg タペンタ 錠 100mg に係る 販売名 タペンタ 錠 25mg タペンタ 錠 50mg 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 有効成分 タペンタ 錠 100mg 製造販売業者 ヤンセンファーマ株式会社 薬効分類 821 提出年月 平成 30 年

未承認薬 適応外薬の要望に対する企業見解 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 会社名要望された医薬品要望内容 CSL ベーリング株式会社要望番号 Ⅱ-175 成分名 (10%) 人免疫グロブリン G ( 一般名 ) プリビジェン (Privigen) 販売名 未承認薬 適応 外薬の分類

未承認の医薬品又は適応の承認要望に関する意見募集について

Ⅰ. 改訂内容 ( 部変更 ) ペルサンチン 錠 12.5 改 訂 後 改 訂 前 (1) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本剤の作用が増強され, 副作用が発現するおそれがあるので, 併用しないこと ( 過量投与 の項参照) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本

要望番号 ;Ⅱ-183 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者学会 ( 該当する ( 学会名 ; 日本感染症学会 ) ものにチェックする ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 1 位 ( 全 8 要望中 ) 要望する医薬品

モビコール 配合内用剤に係る 医薬品リスク管理計画書 (RMP) の概要 販売名 モビコール 配合内用剤 有効成分 マクロゴール4000 塩化ナトリウム 炭酸水素ナトリウム 塩化カリウム 製造販売業者 EA ファーマ株式会社 薬効分類 提出年月 平成 30 年 10 月 1.1. 安全

Epilepsy2015

(別添様式)

スライド 1

(別添様式1)

要望番号 ;Ⅱ 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 1) 1. 要望内容に関連する事項 要望 者 ( 該当するものにチェックする ) 優先順位 学会 ( 学会名 ; 日本ペインクリニック学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 2 位 ( 全 4 要望中 )

未承認の医薬品又は適応の承認要望に関する意見募集について

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た 18 歳以上の AD/HD 患者を対象に 日本人を含むアジア人によるプラセボ対照二重盲検比較試験及びその長期継続投与試験が現在実施されており 本剤の製造販売者によれば これらの試験成績に基づき 本剤の成人期 AD/HD 患者への追加適応に関する承認事項一部変更承認申請が行われる予定とされている

医療法人原土井病院治験審査委員会

オクノベル錠 150 mg オクノベル錠 300 mg オクノベル内用懸濁液 6% 2.1 第 2 部目次 ノーベルファーマ株式会社

葉酸とビタミンQ&A_201607改訂_ indd

査を実施し 必要に応じ適切な措置を講ずること (2) 本品の警告 効能 効果 性能 用法 用量及び使用方法は以下のとお りであるので 特段の留意をお願いすること なお その他の使用上の注意については 添付文書を参照されたいこと 警告 1 本品投与後に重篤な有害事象の発現が認められていること 及び本品

審査結果 平成 23 年 4 月 11 日 [ 販 売 名 ] ミオ MIBG-I123 注射液 [ 一 般 名 ] 3-ヨードベンジルグアニジン ( 123 I) 注射液 [ 申請者名 ] 富士フイルム RI ファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 22 年 11 月 11 日 [ 審査結果

恩賜第 42 回社会福祉法人財団済生会中央治験審査委員会 会議の記録の概要 開催日時 平成 28 年 1 月 13 日 ( 水 )15:30~17:17 開催場所 出席委員名 東京都港区三田 三田国際ビル 21 階 社会福祉法人 恩賜財団済生会本部事務局中会議室 豊島

60 秒でわかるプレスリリース 2008 年 10 月 22 日 独立行政法人理化学研究所 脳内のグリア細胞が分泌する S100B タンパク質が神経活動を調節 - グリア細胞からニューロンへの分泌タンパク質を介したシグナル経路が活躍 - 記憶や学習などわたしたち高等生物に必要不可欠な高次機能は脳によ

日本内科学会雑誌第98巻第12号

症例報告書の記入における注意点 1 必須ではない項目 データ 斜線を引くこと 未取得 / 未測定の項目 2 血圧平均値 小数点以下は切り捨てとする 3 治験薬服薬状況 前回来院 今回来院までの服薬状況を記載する服薬無しの場合は 1 日投与量を 0 錠 とし 0 錠となった日付を特定すること < 演習

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4. 発表内容 : 研究の背景 国際医療福祉大学臨床医学研究センター郭伸特任教授 ( 東京大学大学院医学系研究科講師 ) らの研究グループは これまでの研究の積み重ねにより ALS では神経伝達に関わるグ ルタミン酸受容体の一種である AMPA 受容体 ( 注 4) の異常が運動ニューロン死の原因で

未承認の医薬品又は適応の承認要望に関する意見募集について

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2. 改訂内容および改訂理由 2.1. その他の注意 [ 厚生労働省医薬食品局安全対策課事務連絡に基づく改訂 ] 改訂後 ( 下線部 : 改訂部分 ) 10. その他の注意 (1)~(3) 省略 (4) 主に 50 歳以上を対象に実施された海外の疫学調査において 選択的セロトニン再取り込み阻害剤及び

ータについては Table 3 に示した 両製剤とも投与後血漿中ロスバスタチン濃度が上昇し 試験製剤で 4.7±.7 時間 標準製剤で 4.6±1. 時間に Tmaxに達した また Cmaxは試験製剤で 6.3±3.13 標準製剤で 6.8±2.49 であった AUCt は試験製剤で 62.24±2

より詳細な情報を望まれる場合は 担当の医師または薬剤師におたずねください また 患者向医薬品ガイド 医療専門家向けの 添付文書情報 が医薬品医療機器総合機構のホームページに掲載されています

データの取り扱いについて (原則)

(2) レパーサ皮下注 140mgシリンジ及び同 140mgペン 1 本製剤については 最適使用推進ガイドラインに従い 有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間 本製剤の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに 副作用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件

用法 用量 発作性夜間ヘモグロビン尿症における溶血抑制 mg mg mg mg kg 30kg 40kg 20kg 30kg 10kg 20kg 5kg 10kg 1900mg mg mg mg

Ⅲ 章推奨 4 便秘 下剤は, がん患者の便秘を改善させるか? 関連する臨床疑問 9 1 浸透圧性下剤 ( 酸化マグネシウム, ラクツロース ) は, がん患者の便秘を改善させるか? 9 2 大腸刺激性下剤 ( センナ, ピコスルファート ) は, がん患者の便秘を改善させるか? 9 3 ルビプロス

前立腺癌は男性特有の癌で 米国においては癌死亡者数の第 2 位 ( 約 20%) を占めてい ます 日本でも前立腺癌の罹患率 死亡者数は急激に上昇しており 現在は重篤な男性悪性腫瘍疾患の1つとなって図 1 います 図 1 初期段階の前立腺癌は男性ホルモン ( アンドロゲン ) に反応し増殖します そ

1. 今回の変更に関する整理 効能 効果及び用法 用量 ( 添付文書より転載 ) 従来製剤 ( バイアル製剤 ) と製法変更製剤 ( シリンジ製剤 ) で変更はない 効能 効果 用法 容量 B 型肝炎の予防通常 0.5mL ずつ4 週間隔で2 回 更に 20~24 週を経過した後に1 回 0.5mL

2015 年 11 月 5 日 乳酸菌発酵果汁飲料の継続摂取がアトピー性皮膚炎症状を改善 株式会社ヤクルト本社 ( 社長根岸孝成 ) では アトピー性皮膚炎患者を対象に 乳酸菌 ラクトバチルスプランタルム YIT 0132 ( 以下 乳酸菌 LP0132) を含む発酵果汁飲料 ( 以下 乳酸菌発酵果

使用上の注意 1. 慎重投与 ( 次の患者には慎重に投与すること ) 1 2X X 重要な基本的注意 1TNF 2TNF TNF 3 X - CT X 4TNFB HBsHBcHBs B B B B 5 6TNF 7 8dsDNA d

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鑑-H リンゼス錠他 留意事項通知の一部改正等について

医師主導治験 急性脊髄損傷患者に対する顆粒球コロニー刺激因子を用いたランダム化 プラセボ対照 二重盲検並行群間比較試験第 III 相試験 千葉大学大学院医学研究院整形外科 千葉大学医学部附属病院臨床試験部 1

審査報告 (1) 別紙 平成 29 年 4 月 3 日 本申請において 申請者が提出した資料及び医薬品医療機器総合機構における審査の概略等は 以下 のとおりである 申請品目 [ 販売名 ] ジャドニュ顆粒分包 90 mg 同顆粒分包 360 mg [ 一般名 ] デフェラシロクス [ 申請者 ] ノ


第 66 回厚生連病院共同治験審査委員会 会議の記録の概要 開催日時開催場所出席委員名 議題及び審議結果を含む主な議論の概要 2018 年 09 月 19 日 18 時 00 分 ~18 時 20 分日本文化厚生農業協同組合連合会 8 階中会議室高瀬浩造 西田博 板井勉 田中克巳 江口善美 山崎きよ

No.6 セルジーン株式会社の依頼による未治療のびまん性大細胞型 B 細胞性リンパ腫患者を対象 とした CC-5013( レナリドミド ) の第 3 審議内容 : 安全性報告および治験実施状況報告に関して 治験継続の妥当性が審議された No.7 アステラス製薬株式会社依頼の急性骨髄性白血病を対象とす

2.0 概要 治験情報 : 治験依頼者名 : 武田薬品工業株式会社 (TPC) 大阪市中央区道修町四丁目 1 番 1 号 治験課題名 : びらん性食道炎の患者を対象にした TAK-438 の 20 mg を 1 日 1 回経口投与したときの有効性及び安全性を 1 日 1 回経口投与

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緒言

抗ヒスタミン薬の比較では 抗ヒスタミン薬は どれが優れているのでしょう? あるいはどの薬が良く効くのでしょうか? 我が国で市販されている主たる第二世代の抗ヒスタミン薬の臨床治験成績に基づき 慢性蕁麻疹に対する投与 2 週間後の効果を比較検討すると いずれの薬剤も高い効果を示し 中でもエピナスチンなら

(事務連絡)公知申請に係る前倒し保険適用通知

レベチラセタム 新規抗てんかん薬として日本では 2010 年に薬価収載 適応 : てんかん患者の部分発作 ( 二次性全般化発作を含む ) 代謝 排泄 : 肝臓で 1/3 代謝 (CYP を介さない : 相互作用がほとんどない ), 腎臓で 2/3 排泄 t1/2: 約 8 時間 (2 日弱で定常状態

ロペラミド塩酸塩カプセル 1mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロペラミド塩酸塩は 腸管に選択的に作用して 腸管蠕動運動を抑制し また腸管内の水分 電解質の分泌を抑制して吸収を促進することにより下痢症に効果を示す止瀉剤である ロペミン カプセル

医療法人原土井病院治験審査委員会

本発表内容は, 一部演者の個人見解も含まれている可能性があります 演者はファイザー ( 株 ) の社員でありますが, 本演題は製薬協小児治験チームの立場で発表しており, 企業活動とは無関係なものであり, 利益相反もありません 2

1)~ 2) 3) 近位筋脱力 CK(CPK) 高値 炎症を伴わない筋線維の壊死 抗 HMG-CoA 還元酵素 (HMGCR) 抗体陽性等を特徴とする免疫性壊死性ミオパチーがあらわれ 投与中止後も持続する例が報告されているので 患者の状態を十分に観察すること なお 免疫抑制剤投与により改善がみられた

3. 安全性本治験において治験薬が投与された 48 例中 1 例 (14 件 ) に有害事象が認められた いずれの有害事象も治験薬との関連性は あり と判定されたが いずれも軽度 で処置の必要はなく 追跡検査で回復を確認した また 死亡 その他の重篤な有害事象が認められなか ったことから 安全性に問

減量・コース投与期間短縮の基準

2. 手法まず Cre 組換え酵素 ( ファージ 2 由来の遺伝子組換え酵素 ) を Emx1 という大脳皮質特異的な遺伝子のプロモーター 3 の制御下に発現させることのできる遺伝子操作マウス (Cre マウス ) を作製しました 詳細な解析により このマウスは 大脳皮質の興奮性神経特異的に 2 個

要望番号 ;Ⅱ-286 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 特定非営利活動法人日本臨床腫瘍学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 33 位 ( 全 33 要望

医科_第20次(追加)審査情報提供(広報用)

研究の背景社会生活を送る上では 衝動的な行動や不必要な行動を抑制できることがとても重要です ところが注意欠陥多動性障害やパーキンソン病などの精神 神経疾患をもつ患者さんの多くでは この行動抑制の能力が低下しています これまでの先行研究により 行動抑制では 脳の中の前頭前野や大脳基底核と呼ばれる領域が

あった AUCtはで ± ng hr/ml で ± ng hr/ml であった 2. バイオアベイラビリティの比較およびの薬物動態パラメータにおける分散分析の結果を Table 4 に示した また 得られた AUCtおよび Cmaxについてとの対数値

平成 29 年度第 1 回小児治験ネットワーク中央治験審査委員会 会議の記録の概要 開催日時 平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 )14:00~15:15 開催場所国立研究開発法人国立成育医療研究センター管理棟 2 階会議室 21 金子剛 石川洋一 鈴木康之 安達昌功 三浦大 掛江直子 廣部兼

学位論文の要約

米国で承認された エロツズマブ という新薬について Q&A 形式でご紹介します Q&A の監修は 新潟県立がんセンター新潟病院内科臨床部長張高明先生です Q1: エロツズマブという薬が米国で承認されたと聞きましたが どのような薬ですか? エロツズマブについてエロツズマブは 患者さんで増殖しているがん

第1回肝炎診療ガイドライン作成委員会議事要旨(案)

られる 糖尿病を合併した高血圧の治療の薬物治療の第一選択薬はアンジオテンシン変換酵素 (ACE) 阻害薬とアンジオテンシン II 受容体拮抗薬 (ARB) である このクラスの薬剤は単なる降圧効果のみならず 様々な臓器保護作用を有しているが ACE 阻害薬や ARB のプラセボ比較試験で糖尿病の新規

ン (LVFX) 耐性で シタフロキサシン (STFX) 耐性は1% 以下です また セフカペン (CFPN) およびセフジニル (CFDN) 耐性は 約 6% と耐性率は低い結果でした K. pneumoniae については 全ての薬剤に耐性はほとんどありませんが 腸球菌に対して 第 3 世代セフ

1. 医薬品リスク管理計画を策定の上 適切に実施すること 2. 国内での治験症例が極めて限られていることから 製造販売後 一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は 全 症例を対象に使用成績調査を実施することにより 本剤使用患者の背景情報を把握するとともに 本剤の安全性及び有効性に関するデータを

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別紙様式 (Ⅱ)-1 添付ファイル用 本資料の作成日 :2016 年 10 月 12 日商品名 : ビフィズス菌 BB( ビービー ) 12 安全性評価シート 食経験の評価 1 喫食実績 ( 喫食実績が あり の場合 : 実績に基づく安全性の評価を記載 ) による食経験の評価ビフィズス菌 BB-12

C 型慢性肝炎に対するテラプレビルを含む 3 剤併用療法 の有効性 安全性等について 肝炎治療戦略会議報告書平成 23 年 11 月 28 日

PowerPoint プレゼンテーション

改訂後 ⑴ 依存性連用により薬物依存を生じることがあるので 観察を十分に行い 用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること また 連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により 痙攣発作 せん妄 振戦 不眠 不安 幻覚 妄想等の離脱症状があらわれることがあるので 投与を中止する場合には 徐々に

要望番号 ;Ⅱ-24 未承認薬 適応外薬の要望 ( 別添様式 ) 1. 要望内容に関連する事項 要望者 ( 該当するものにチェックする ) 学会 ( 学会名 ; 特定非営利活動法人日本臨床腫瘍学会 ) 患者団体 ( 患者団体名 ; ) 個人 ( 氏名 ; ) 優先順位 8 位 ( 全 33 要望中

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平成27年度 第3回 堺市立総合医療センター臨床研究審査委員会議事録(概要)

5_使用上の注意(37薬効)Web作業用.indd

医薬品の添付文書等を調べる場合 最後に 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 特定の文書 ( 添付文書以外の文書 ) の記載内容から調べる場合 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 最後に 調べたい医薬品の名称を入力 ( 名称の一部のみの入力でも検索可能

の状態により適宜減量する 成人 A 法 : 他の抗悪性腫瘍剤との併用において ブスルファンとして 1 回 0.8 mg/kg を生理食塩液又は 5% ブドウ糖液に混和 調製して 2 時間かけて点滴静注する 本剤は 6 時間毎に 1 日 4 回 4 日間投与する なお 年齢 患者の状態により適宜減量す

301226更新 (薬局)平成29 年度に実施した個別指導指摘事項(溶け込み)

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議題 3. ファイザー の依頼による白血病患者を対象とした SKI-606 の第 Ⅲ 相試験 ( 整理番号 :476) 議題 4. 武田バイオ開発センター の依頼による第 Ⅰ 相試験 ( 整理番号 : 487) 議題 5. ノバルティスファーマ の依頼による肺動脈性肺高血圧症患者を対象とした QTI

Transcription:

No.16-35 016 年 5 月 5 日エーザイ株式会社 自社創製の新規抗てんかん剤 フィコンパ ( 一般名 : ペランパネル水和物 ) 日本において てんかんの部分発作および強直間代発作に対する併用療法の適応で新発売 エーザイ株式会社 ( 本社 : 東京都 代表執行役 CEO: 内藤晴夫 ) は 日本において 他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作 ( 二次性全般化発作を含む ) および強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法 を効能 効果とする 自社創製の新規抗てんかん剤 フィコンパ 錠 mg フィコンパ 錠 4mg ( 一般名 : ペランパネル水和物 英語製品名 Fycompa 以下 フィコンパ ) を 5 月 6 日に新発売します 本製品は 016 年 3 月 8 日に製造販売承認を取得し 本日薬価収載されました フィコンパ は 当社の筑波研究所で創製されたファースト イン クラスの抗てんかん剤です グルタミン酸によるシナプス後 AMPA 受容体の活性化を高選択的かつ非競合的に阻害する唯一の薬剤で 神経の過興奮を抑制します また本剤は 1 日 1 回就寝前に経口投与するタイプの錠剤です 部分発作に対する併用療法として実施した臨床第 Ⅲ 相試験 (335 試験 ) 1 および強直間代発作に対する併用療法として実施した臨床第 Ⅲ 相試験 (33 試験 ) において 発作頻度変化率はプラセボ群と比較してそれぞれ統計学的に有意な減少を示しました さらに 33 試験の フィコンパ 投与群では 30.9% の強直間代発作の患者様において治療維持期 13 週間にわたり無発作状態 (seizure free) が維持されました ( プラセボ群では 1.3%) なお 両試験において高頻度で認められた有害事象( 頻度 10% 以上かつプラセボ群より高頻度 ) は 浮動性めまい 疲労 頭痛 傾眠 易刺激性でした 日本におけるてんかん患者様数は約 100 万人と報告されています てんかんは 発作のタイプにより 約 6 割の部分てんかん 約 4 割の全般てんかんに大別されています 全般てんかん患者様の強直間代発作は全般てんかんにおける最も一般的かつ重篤な発作型の一つであり 全般てんかんの約 6 割 てんかん全体においても約 割を占めています 3 強直間代発作の発作頻度は てんかん患者様の予期せぬ突然死 (SUDEP: Sudden Unexpected Death in Epilepsy) の最も重要な危険因子とされています 4 また てんかんは 患者様の約 30% が既存の抗てんかん剤では発作を十分にコントロールできていない 5 アンメット メディカル ニーズの高い疾患であり 新たな薬剤が強く望まれています フィコンパ は 1 歳以上のてんかん患者様の部分発作 ( 二次性全般化発作を含む ) に対する併用 療法として欧米など 45 カ国以上で承認を取得しており 1 歳以上の強直間代発作に対する併用療法 についても欧米など 35 カ国以上で適応拡大の承認を取得しています 当社は ニューロロジー領域を重点疾患領域と位置づけており 日本において抗てんかん薬 イノベ ロン や ホストイン などに加えて フィコンパ を新たな治療選択肢としてお届けすることにより て んかん患者様とそのご家族の多様なニーズの充足とベネフィット向上により一層貢献してまいります 以上

参考資料 1. 製品概要 1) 製品名フィコンパ 錠 mg フィコンパ 錠 4mg ) 一般名ペランパネル水和物 3) 効能 効果他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の下記発作に対する抗てんかん薬との併用療法部分発作 ( 二次性全般化発作を含む ) 強直間代発作 4) 用法 用量通常 成人及び 1 歳以上の小児にはペランパネルとして 1 日 1 回 mg の就寝前経口投与より開始し その後 1 週間以上の間隔をあけて mg ずつ漸増する 本剤の代謝を促進する抗てんかん薬を併用しない場合の維持用量は 1 日 1 回 8mg 併用する場合の維持用量は 1 日 1 回 8~1mg とする なお 症状により 1 週間以上の間隔をあけて mg ずつ適宜増減するが 1 日最高 1mg までとする 5) 薬価フィコンパ 錠 mg 189.70 円フィコンパ 錠 4mg 310.0 円 6) 包装フィコンパ 錠 mg 56 錠 (PTP14 錠 4) 500 錠 ( バラ ) フィコンパ 錠 4mg 56 錠 (PTP14 錠 4) 500 錠 ( バラ ) 7) 製品写真

. フィコンパ ( 一般名 : ペランパネル水和物 海外製品名 Fycompa ) について フィコンパ は 当社が創製したファースト イン クラスの抗てんかん剤です てんかん発作は 神経伝達物質であるグルタミン酸により誘発されることが報告されており 本剤は グルタミン酸によるシナプス後 AMPA 受容体の活性化を阻害し 神経の過興奮を抑制する高選択 非競合 AMPA 受容体拮抗剤です 本剤は 1 日 1 回就寝前に経口投与するタイプの錠剤です 本剤は 1 歳以上のてんかん患者様の部分発作 ( 二次性全般化発作を含む ) に対する併用療法を適応として 欧米など 45 カ国以上で承認を取得しています さらに本剤は 全般てんかん患者様の強直間代発作に対する併用療法について 欧米など 35 カ国以上で適応拡大の承認を取得しています なお 米国では 1 歳以上の全般てんかん患者の強直間代発作に対する併用療法 の適応で 欧州では 1 歳以上の特発性全般てんかん患者の強直間代発作に対する併用療法 の適応で承認を取得しています 日本では 他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作 ( 二次性全般化発作を含む ) および強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法 の適応で承認を取得しています また 欧米にて懸濁液の剤型追加の承認申請を行っており 016 年 4 月に米国で承認を取得しました 加えて 部分てんかんの小児患者様を対象に欧米で臨床第 Ⅱ 相試験を実施しています 1 3. 335 試験の概要 試験名称 : 部分発作を有する難治性てんかん患者様を対象とした他剤併用時における フィコンパ の有効 性及び安全性を評価する多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験 対象 : 1~3 種類の抗てんかん剤治療を受けている部分発作を有する 1 歳以上の患者様 710 名 投与法 : フィコンパ 4mg/ 日 8mg/ 日 1mg/ 日 またはプラセボを 1 日 1 回就寝前に経口投与 治療期間 : 観察期 6 週間 治療期 ( 治療漸増期 6 週間及び治療維持期 13 週間 ) 19 週間 継続投与期 10 週間以上 実施地域 : 日本 中国 韓国 オーストラリア タイ マレーシア 台湾 主要評価項目 : 発作頻度変化率 : 8 日間あたりの発作頻度の観察期からの変化率 結果 : 発作頻度変化率は フィコンパ 4mg 群 8mg 群 1mg 群およびプラセボ群で それぞれ -17.3% -9.0% -38.0% および-10.8% であり フィコンパ 8mg 群と 1mg 群においてプラ セボ群と比較して統計学的に有意な減少を示しました (p=0.0003 p<0.0001) 主な有害事象 : フィコンパ 群で 10% より発生頻度が高く かつプラセボ群より発生頻度が高い一般的な有害 事象は 浮動性めまい ( フィコンパ 4mg 群 8mg 群 1mg 群 vs プラセボ群 =.7% 8.6% 4.% vs 5.7%) 傾眠( 同 15.9% 17.7% 17.8% vs 13.1%) でした 4. 33 試験の概要 試験名称 : 強直間代発作を有する難治性全般てんかん患者様を対象とした他剤併用時における フィコン パ の有効性及び安全性を評価する多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照並行群間比 較試験 対象 : 1~3 種類の抗てんかん剤治療を受けている強直間代発作を有する 1 歳以上の患者様 164 名 投与法 : プラセボ対照 フィコンパ を 1 日 1 回経口投与 治療漸増期に 8mg/ 日まで漸増し 治療維持 期に 8mg/ 日投与 治療期間 : 観察期 ( スクリーニング期及び観察期 ) 最長 1 週間 3

治療期 ( 治療漸増期 4 週間及び治療維持期 13 週間 ) 17 週間継続投与期 38 週間以上実施地域 : 米国 欧州 日本 アジア主要評価項目 : 強直間代発作頻度変化率 (8 日間あたりの強直間代発作頻度の観察期からの変化率 ) 結果 : 強直間代発作頻度変化率は フィコンパ 群で-76.5% となり プラセボ群における-38.4% との比較で統計学的に有意な減少を示しました (p<0.0001) 強直間代発作頻度 50% 減少達成率 (8 日間あたりの強直間代発作頻度が観察期に比較して 50% 以上減少した被験者の割合 ) は フィコンパ 群は 64.% であり プラセボ群の 39.5% と比較して統計学的に有意な改善を示しました (p=0.0019) フィコンパ 群では 30.9% の患者様において治療維持期 13 週間にわたり 強直間代発作がない状態が維持されました ( プラセボ群では 1.3%) 主な有害事象 : フィコンパ 群で 10% より発生頻度が高く かつプラセボ群より発生頻度が高い一般的な有害事象は 浮動性めまい ( フィコンパ 群 vs プラセボ群 = 3.1% vs 6.1%) 疲労( 同 14.8% vs 6.1%) 頭痛( 同 1.3% vs 9.8%) 傾眠( 同 11.1% vs 3.7%) 易刺激性( 同 11.1% vs.4%) でした 5. AMPA 受容体について神経細胞はシナプスを介して情報伝達を行っています 神経細胞に電気信号が伝達されると シナプスにある小胞から神経伝達物質がシナプス間隙に分泌されます 神経伝達物質が次の神経細胞の細胞膜にある受容体に結合すると 電気信号が生じて情報が伝達されます グルタミン酸は 中枢神経系で広く利用されている興奮性神経伝達物質です グルタミン酸受容体には AMPA 受容体や NMDA 受容体 カイニン酸受容体などが知られています AMPA 受容体は 非常に早い興奮性神経伝達を行う受容体で ほとんどの中枢神経細胞に発現しており てんかん発作の発生及び伝播において中心的な役割を果たしていると考えられています 4

6. てんかんについててんかんの患者様数は 日本で約 100 万人 米国で約 90 万人 欧州で約 600 万人 世界中で約 6,000 万人と報告されています てんかん患者様の約 30% が既存の抗てんかん剤では発作を十分にコントロールできておらず 5 アンメット メディカル ニーズの高い疾患です てんかんは 発作のタイプによって てんかん全体の約 6 割を占める部分てんかんと 約 4 割を占める全般てんかんに大別されます 部分てんかんの発作では 脳の電気信号の異常が一部分に限定されています 部分発作の中には 異常が二次的に脳全体に広がり 全般性の発作になるものもあります ( 二次性全般化発作 ) 全般てんかんの発作では 電気信号の異常が脳全体に起こり 発作直後から意識がなくなったり 全身に症状が現れたりします 全般てんかん患者様の強直間代発作は全般てんかんにおける最も一般的かつ重篤な発作型の一つであり 全般てんかんの約 6 割 てんかん全体においても約 割を占めます 3 強直間代発作は 突然の転倒による重篤なけがの恐れがあるほか その発作頻度は てんかん患者の予期せぬ突然死 (SUDEP: Sudden Unexpected Death in Epilepsy) の最も重要な危険因子とされ 4 てんかんの中でも極めて重篤な発作型の一つです 強直間代発作は 多くの患者様でなんら予告症状なしに意識喪失を生じ 急激な強直性筋収縮による転倒に次いで 間代性けいれんを経て 筋弛緩し 意識障害に至る重篤な経過をたどることから 日常生活上の支障が大きいことが知られています 発作は数分で治まり しばらく意識不鮮明やもうろう状態あるいは睡眠に移行した後 正常に戻るのが一般的な経過です 1 Nishida T, et al. A randomized double-blind, placebo-controlled study to evaluate the efficacy and safety of perampanel as adjunctive therapy in patients with refractory partial-onset seizures from the Asia-Pacific region Abstract. 69th American Epilepsy Society (AES) Annual Meeting, 015; 3.56 French JA, et al. Perampanel for tonic-clonic seizures in idiopathic generalized epilepsy Neurology 015; 85, 950 957 3 Hauser WA, et al. Epilepsia, 34(3):453-468,1993 4 Shorvon S, Tomson T. Sudden unexpected death in epilepsy. Lancet, 011; 378:08-038 5 The Epilepsies and Seizures: Hope Through Research. What are the epilepsies? National Institute of Neurological Disorders and Stroke, accessed May 4, 016, http://www.ninds.nih.gov/disorders/epilepsy/detail_epilepsy.htm#3053109 5