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解糖系でへ 解糖系でへ - リン酸 - リン酸 1,-2 リン酸 ジヒドロキシアセトンリン酸 - リン酸 - リン酸 1,-2 リン酸 ジヒドロキシアセトンリン酸 AT AT リン酸化で細胞外に AT 出られなくなる 異性化して炭素数 AT の分子に分解される AT 2 ホスホエノール AT 2 1

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二糖類 ( 改訂 2.0) α グルコース 2 つ マルトース β グルコース 2 つ セロビオースグルコースとフルクトース スクロース ( サッカロース ) スクロースだけは還元力をもたない 糖の脱水単糖 2 分子が脱水縮合すると二糖類ができる このあたりは計算問題よりも名前が必要となってくる 分

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Chapter 2 生体分子の構造と機能糖質 生体内における糖は広範囲にわたる多彩な機能に関与している 1) エネルギー貯蔵動物 : グリコーゲン 2) 情報性分子 核酸 植物 : デンプン, マンナン デオキシリボース, リボース 細胞表面の複合糖質 抗原抗体反応, 微生物と宿主との相互作用, 細胞の分化 接着, 生理活性物質の受容体 3) 生体の構造材料 ( 形態維持と保護, 生育環境の維持 ) 高等植物の細胞壁成分 ( セルロース ) 節足動物や甲殻類の外殻物質 ( キチン ) 細菌が菌体外に生産する菌体外多糖 生化学講義 3 180413-1 教科書 10-15 頁 1

糖質の分類単糖 monosaccharide: 糖質の最小単位. それ以上加水分解されない グルコース ( ブドウ糖 ) フルクトース ( 果糖 ) ガラクトース オリゴ糖 oligosaccharide: 加水分解で単糖が 2-10 個程度生じる マルトース ( 麦芽糖 ) グルコース + グルコース (α1 4) ラクトース ( 乳糖 ) ガラクトース + グルコース (β1 4) スクロース ( ショ糖 ) グルコース + フルクトース (α1 β2 ) 多糖 polysaccharide: 加水分解で多数の単糖類を生じる デンプン セルロース グリコーゲン デキストラン, ムタン, レバン, イヌリン グリコサミノグリカン 糖質の定義 C m (H 2 O) n (m 3) 炭素数 3 以上 複数のヒドロキシ基 OH 11 頁表 2-2 2

単糖類 炭素の数によって三炭糖トリオース triose: グリセルアルデヒド, ジヒドロキシアセトン四炭糖テトロース tetrose: エリスロース五炭糖ペントース pentose C 5 H 10 O 5 : リボース, キシロース, キシルロース六炭糖ヘキソース hexose C 6 H 12 O 6 : グルコース, ガラクトース, フルクトース カルボニル基の種類によってアルドース aldose( CHO): グルコース, 他ケトース ketose(>c=o): フルクトース, ジヒドロキシアセトン 糖の誘導体アミノ糖 糖アルコールウロン酸糖リン酸エステル 11 頁表 2-1 CH 2 OH CH 2 OH H O H OH O H OH H H OH H OH H HO P O CH 2 OH OH H OH H O H O H NH 2 H NH 2 H OH H OH OH H OH 3

糖質の記載方法 フィッシャー Fisher の投影式 ハワース ( ハース ) Haworth の投影式 リーベス Reeves の式 ( いす形, 舟型 ) D- グルコース D-α- グルコース D-α- グルコース Fisher の投影式 Haworth の式 Reeves の式 ( いす形 ) 4

鏡像異性体エナンチオマー enantiomer 異性体 (D 型と L 型 ) ( 光学異性体 ) D- グルコース L- グルコース D- グリセルアルデヒド L- L-グリセルグルコースアルデヒド グリセルアルデヒドの立体配置 ( 右図 ) にもとづいてDとLを決める. 糖の場合, カルボニル基からもっとも遠い不斉炭素原子 ( 左図ではC5) の立体配置にもとづく.5 位のOHが右 :D 左 :L 天然に見られる糖のほとんどがD 配置である.( 例外 : イズロン酸, フコース ) アミノ酸と糖では D/L 表示法を用いる. 一般的には RS 表示法. 5

異性体 構造異性体 立体異性体 幾何異性体 ( ジアステロマー ) 立体異性体のうち, エナンチオマーでないもの 鏡像異性体 ( エナンチオマー ) 構造異性体は分子式は同じ フルクトースはグルコースの構造異性体である C 6 H 12 O 6 グルコースの立体異性体は 16 種類存在する ( 不斉炭素が 4 個,2 4 = 16) D- マンノース D- ガラクトース D- グルコース L- グルコース L- マンノース L- ガラクトース 6

アルド糖とケト糖 エピマー CH 2 OH D- グルコースアルド糖 D- フルクトースケト糖 D- グルコース D- ガラクトース グルコースの 4- エピマー 2, 3, 4, (5) 位の不斉炭素において同一の炭素に結合しているOH 基とH 基とが1か所だけ入れ替わった異性体 D-グルコースの場合 2-エピマー :D-マンノース 4- エピマー :D- ガラクトース 7

ペントースとヘキソースはカルボニル基とヒドロキシ基との縮合によって分子内ヘミアセタールを形成する ( 環状構造 ) α-d- グルコース ( グルコピラノース ) β-d- グルコース ( グルコピラノース ) 8

ヘミアセタール アルデヒドやケトンは可逆的にアルコールと反応し, ヘミアセタールを生成. アルコールアルデヒドヘミアセタール R 3 R 3 OR アルコール ケトン ヘミアセタール ( ヘミケタール ) アセタール 9

旋光計の原理 われわれが通常見ている光は, 光の進行方向に対して直角な, すべての面で振動する電磁波で構成される. 偏光子を通過する時, 一面でのみ振動する光が通過し, 面偏光が得られる. 光学活性な化合物溶液は偏光面を変える ( 回転させる ). その回転角度を旋光計で測定できる. マクマリー生物有機化学生化学編 10

環状構造になると二つのアノマー型を生じる α β [α] D = +111 [α] D = +52.5 [α] D = +19 glucoseは水溶液中では大部分が環状構造で存在. C 1 は環状構造をとることで新たな不斉炭素原子になる. 2 種類の異性体をα, βで区別する ( アノマー ). アノマー炭素原子 C 1 の水酸基と, 最も大きい番号の不斉炭素原子 C 5 の置換基 CH 2 OHが互いにtrans であるものを α,cis にあるものをβ と呼ぶ. 単糖は水溶液中でアノマー同士が自由に相互変換し,α,βの混合物を生じて平衡化する. 比旋光度も時間とともに変化し, 一定になる ( 変旋光 mutarotation). 11

フルクトースはフラノース, ピラノース環状構造をとる 12

グリコシド結合 単糖が環を形成するとアルデヒド ( ケトン ) はヘミアセタールとなる 生じた水酸基 ( ヘミアセタール性水酸基 ) は反応性に富むほかの物質と反応し, 脱水縮合する この水酸基をグリコシド性水酸基と呼ぶ形成された結合をグリコシド結合と呼ぶ生じた化合物をグリコシド ( 配糖体 ) と呼ぶ相手 - O O P O O - O NH 2 N N O CH 2 O O H H N H H HO NH O N N NH 2 P O CH 2 O O H H H O H OH -OH O-グリコシド結合 エーテル結合 N-グリコシド結合 SH S-グリコシド結合 チオエーテル結合 -NH 2 N-グリコシド結合 アミド結合 >NH N-グリコシド結合 アミド結合 13

オリゴ糖, 多糖は単糖がグリコシド結合 text p.7 参照 いくつかの異なった結合様式が可能であり, 形成された物質の機能に重要な結果を与える. アノマー炭素に結合した OH 基は他のアルコール性 OH 基と反応 ( 脱水縮合 ) してグリコシド結合 (R O R) を形成する マルトース α -D- グルコースの C 1 -OH と α -D- グルコースの C 4 -OH 結合の表記方法 :α1 4 あるいは α1, 4 α1, 4 (α 4,1 あるいは α1, α4 正しくない ) スクロース α-d- グルコースの C 1 -OH と β-d- フルクトースの C 2 -OH α1 β2 α1, β2 14

二糖類 還元性 還元 非還元 マルトース ( 麦芽糖 ) 二糖成分結合分解酵素 グルコースグルコース α1,4 マルターゼ イソマルトースグルコースグルコース α1,6 イソマルターゼ ラクトース ( 乳糖 ) スクロース ( ショ糖 ) ガラクトースグルコース β1,4 ラクターゼ (β- ガラクトシダーゼ ) グルコースフルクトース α1, β2 スクラーゼ 15

還元性フェーリング反応 マルトースは開環してアルデヒドとなるのでフェーリング液の Cu 2+ を還元する 還元糖 ( 還元作用がある ) すべての単糖, ある種の二糖 maltose lactose オリゴ糖 非還元糖 ( 還元作用無い ) スクロース (α1, β2) トレハロース (α1,α1) フェーリング (Fehling) 液 : 硫酸銅水溶液 (CuSO 4 ) と等量の酒石酸カリウムナトリウム溶液を混合したもので青紫色の溶液である. 還元糖とともに煮沸するとCu 2+ が還元されて酸化銅 (Ⅰ) の赤色沈殿を生じる (Cu 2 O). 還元糖のアルデヒドはカルボン酸に酸化される. 16

多糖 1 種類の単糖がグリコシド結合で重合 : ホモ多糖 2 種類以上の単糖から構成 : ヘテロ多糖 ホモ多糖 デンプン アミロース (25%) グルコース α1,4 アミロペクチン (75%) グルコース α1,4 α1,6 セルロースグルコース β1,4 グリコーゲン グルコース α1,4 α1,6 キチン N- アセチルグルコサミン β1,4 デキストラン Ⅰ 型デキストラングルコース α1,6 Ⅱ 型デキストラン ( ムタン ) グルコース α1,3 レバンフルクトース β2,6 イヌリンフルクトース β2,1 17

ヘテロ多糖 糖タンパク質 プロテオグリカン N- グリコシド ( 血清型 ) O- グリコシド ( ムチン型 ) グリコサミノグリカン アスパラギン型糖鎖ともいう. 血清タンパク質の大部分アスパラギンのアミド窒素に N- アセチルグルコサミンが結合し,N- アセチルグルコサミン, マンノース, ガラクトース,L- フコース, シアル酸鎖が結合 唾液や胃粘膜などに含まれる粘液性物質のムチンに結合している糖鎖セリン, トレオニンの水酸基に N- アセチルガラクトサミンが O- グリコシド結合し, さらに糖鎖が結合構成糖 :N- アセチルグルコサミン, ガラクトース,L- フコース, シアル酸 ヒアルロン酸 コンドロイチン ケラタン硫酸 デルマタン硫酸 ヘパリン コンドロイチン 6 硫酸 コンドロイチン 4 硫酸 ヘパラン硫酸 ウロン酸とアミノ糖 ( 二糖単位の繰り返し ) 糖タンパク質 : タンパク質に糖鎖が共有結合したもの ( 総称 ) プロテオグリカン :1 本のタンパク質に1- 数 10 本の糖鎖 ( グリコサミノグリカン ) が共有結合したもの ( 総称 ) 18

セルロース cellulose β-d-グルコースの直鎖状多糖 (β-1,4) 1 本ずつの多糖の鎖は互いに水素結合動物はセルラーゼを欠くシロアリ, 草食動物の消化管に棲む細菌はセルラーゼをもつ (A) (B) デンプン starch アミロースとアミロペクチンの混合物アミロース amylose (A) 直鎖状ポリマーすべてが α(1 4) 結合らせん型 (6 残基で1 回転 ) ヨウ素分子がらせんの内側にぴったり アミロペクチン amylopectin (B) 分岐鎖ポリマー ヨウ素 - デンプン複合体 ( 濃青色 ) α(1 4) 結合鎖の途中で α(1 6) 結合で枝分かれヨウ素 - デンプン複合体 ( 赤紫色 ) 19

グリコーゲン glycogen α-d- グルコースの分岐鎖ポリマーアミロペクチンと似ているグリコーゲンの方がより多く枝分かれしている アミロペクチン分岐点 : 約 25 残基ごと グリコーゲン分岐点 : 約 10 残基ごと 平均鎖長 :13 グルコース残基 12 層の分岐グリコーゲン分子の中心にタンパク質 ( グリコゲニン ) 動物細胞内に粒状で観察される栄養の十分な肝臓や筋肉内で観察されるが, 正常状態の脳, 心臓細胞では観察されない. 20

単糖とその誘導体 p13 図 デオキシ糖 2- デオキシリボース 1) アミノ糖 グルコサミン N- アセチル -D- グルコサミン 2) N- アセチルムラミン酸 ウロン酸グルクロン酸 3) ガラクツロン酸 糖アルコール エリスリトールキシリトールソルビトール シアル酸ノイラミン酸 (9 炭糖 ) 誘導体 4) 配糖体 ( グリコシド ) アデノシン ( ヌクレオシド ) N-グリコシド結合 5) イソマルトース (2 糖 ) O-グリコシド結合 6) 1) 2) 3) 6) 4) 5) 21