駐車場緑化 1. 外構平面駐車場の部位の特性と留意点部位特性と留意点外周部 一般の緑地で 緑地幅や植栽基盤により 高木 中木 低木など各種の植栽が可能 緑地幅が 1m 以下 60cm 以上では生垣による緑化 つる植物によるフェンスの緑化も可能 景観 環境への配慮として重要な緑化部位 車場に接する部分は排気ガスに強い植物を選ぶ ヤニや実が車を汚したり 傷を着けたりするので樹種選定には留意する 駐車場内部 一般的に 1m 前後と狭い緑地 低木や地被植物による緑化の他 緑地幅や植栽基盤により高木の植栽も可能 広い駐車場では景観的に重要な緑化部位 高木植栽の場合は緑陰樹ともなる 車場に接する部分は排気ガスに強い植物を選ぶ ヤニや実が車を汚したり 傷を着けたりするので樹種選定には留意する 駐車場部 駐車場としてのエリアであるが 車止め後部 1m 前後部分の緑化が可能 緑地とすることにより 有効植栽基盤が広くなり 高木の健全な生育が可能となる 駐車する部分も保護材を使用した芝生舗装が可能 景観と環境により配慮した駐車場となる 車止め後部の植栽では背の高くなる地被植物は適さない 芝生舗装では基本的には耐圧性のあるシバを使用する 利用頻度の高い駐車場や日陰地では緑を維持することが難しい 2. 緑化舗装の特徴とタイプ緑化舗装は 強化プラスチックやコンクリートブロックなどの植栽植物保護材を使用し 芝生などの植物の生育を考慮した透水性のある舗装で 透水性のほか 照り返し防止や緑としての機能があり 駐車場や広場などに使われています また 緑化舗装タイプには 下記のような 4 種類の緑化タイプがあります < 表 1> 緑化舗装のタイプと特徴緑化舗装タイプ特徴車輪部舗装緑化タイプ車輪部のみ舗装し 他は芝生などにする緑化タイプで 車輪部はタイヤ圧の影響は受けにくい 車輪部の舗装幅はできるだけ広くし 出入り口部分は舗装する ブロック補助材使用緑穴あきコンクリートブロックなどの保護資材使用した緑化タイプで タイヤ圧の影響化タイプは受けにくい 芝生面はブロック面より下げる 緑化率はやや劣る 樹脂製保護材使用緑化耐圧性を考慮した再生ポリプロピレンなどの成型品の保護資材を使用した緑化タイタイププで タイヤ圧の影響を考慮した製品を選ぶ 出入りが多い場所には不向き 耐圧基盤土壌使用の緑植物の根が生育できるとともに路盤強度も兼ね備えた植栽基盤を使用した緑化タイ化タイププで タイヤ圧の影響は受けやすい 車の出入りが少ない場所に適する 緑化舗装は 使用頻度が高い場所や進入路には適さない また 駐車場などの場合 ハイヒールなどの人を考慮して 一部通路を設けることが望ましい 環境問題を考えると 芝生を育てるというより 原っぱの駐車場と考え 除草剤などを使用せず 雑草も緑化植物とみなすことが必要です 植物はノシバ コウライシバが一般的ですが 日陰地ではタマリュウなどが適します また スーパーイワダレソウとシロツケクサやダイカンドラとの混合の植栽などもあります
3 平面駐車場の緑化事例 写真1 外周部の緑化例 写真2 駐車場内部の高木の植栽例 写真3 駐車広場の高木の植栽例 写真4 車止め後部の緑化例 写真5 駐車場部の芝生舗装例 写真7 駐車場部の緑化例 写真6 駐車場部の緑化例 写真8 駐車場部と車道部の緑化例 樹木医 環境造園家 豊田幸夫
写真9 各種の緑化舗装 写真 10 車輪部舗装緑化タイプ例 写真 11 ブロック保護材使用緑化例 写真 12 ブロック保護材使用緑化例 写真 13 樹脂製保護資材使用緑化例 写真 14 樹脂製保護材使用緑化例 写真 15 樹脂製保護材使用の緑化舗装 写真 16 耐圧基盤土壌使用の緑化舗装 樹木医 環境造園家 豊田幸夫
4. 外構平面駐車場緑化の計画 設計での留意点項目内容駐車場の有効寸法 駐車場の基本寸法は直角駐車で車路幅が 6.0m で 幅は 2.5m 奥行きは 5.0m 車イス利用者の駐車場では 幅は 3.5m のスペースが必要 車止めの位置は車種にもよるが 後輪から 1,100mm 前後の位置に据える 駐車場の使用状況 駐車場の使用状況を予測し 緑化場所 緑化手法 植物を選択する 利用者の歩行性およびバリアフリーに配慮する 樹木の植栽 樹木が健全に生育するように 土壌 植栽基盤を十分確保する 構造物の基礎 設備配管 配線に留意 調整して植栽基盤を確保する 高中木を植栽する場合 1.5m 以上の緑地幅で連続した植栽地とするのが望ましい 車がぶつからないように高木は車と車との間のライン上に植栽する 駐車場内部の植栽 低木を植栽する場合一般的に 1.0m 前後の緑地幅とする 駐車場内部に高木を植栽する場合 車が乗りあげない車止め後部は根系が伸長できるようにシバや地被植物の緑地とすることが望ましい バックから入庫する駐車場の場合には荷物の出し入れ 人の歩行を考慮して 保護資材や平板を設置する できれば植物のためにも前進で入庫するのが望ましい 駐車場部の植栽 車が乗りあげない車止め後部は雨水の地下浸透に配慮して 砂利敷きや緑地とする タイヤが乗らない場所はできるだけ緑地とするのが望ましい 車や人の踏圧から植物を保護するための資材や基盤を整備する 駐車場部を全面緑化する方法としては 保護資材を使用した芝生舗装と耐踏圧性のある機能性土壌を使用した芝生舗装がある 緑化舗装 使用頻度が高い場所 大型車両の駐車場では緑化舗装は適さない 利用者の歩行性およびバリアフリーに配慮する ハイヒールの人や車イス利用者の場合には 別途歩行路を設ける 車両進入部は芝生の擦り切れが発生しやすいため 一般の舗装とするのが望ましい 緑化面下は排水性のよい基盤とする 排水性が悪い場合には土壌改良する 芝生保護資材には合成樹脂製とコンクリートブロック製がある 合成樹脂製の緑化率はコンクリートブロック製より高いが コンクリート製に比べてねじれなどに弱い エンジン熱風による植物の枯損を防止するため アイドリングストップを励行する つる植物の植栽 植物が健全に生育するように 土壌 植栽基盤を十分確保する 日照条件 潮風などの自然環境条件を考慮してつる植物を選ぶとともに 植物に適した登はん補助資材を設置する 植栽植物 高木は ヤニの出るマツやモミなどのマツ科の樹木は適さない 花の蜜が多く出るリンデンなどの樹木や 花がらが落ちて車を汚したりするサクラ トチノキなど実が落ちて傷つけたりする樹木も適さない 低木は排気ガスに強い アベリア アオキ アセビ イヌツゲ トベラオオムラサキツツジ シャリンバイ ヒイラギナンテン チョウセンレンギョウなどが適する 地被植物は コウライシバ ノシバ タマリュウ クローバー ディコンドラ イワダレソウなどのほか ヘデラやリュウノヒゲ ビンカミノールなどが適する
5. 縁石 芝生舗装断面詳細例
6. 緑化舗装の維持管理での留意点緑化舗装 ( 芝生 ) した緑化駐車場の維持管理は一般的な芝生の管理に加えて 車両の通行や駐車という過酷な使用条件に対応した維持管理が必要となります また 芝生保護材が安全な状態で機能を発揮するように維持管理します 一般の芝生地としてではなく 芝生の原っぱとして雑草も緑化植物とみなした管理とすることが必要です 7. 緑化駐車場に特有の芝生の維持管理の留意点使用開始前芝生が根付くまでの期間は潅水を続け 十分な養生期間をとる 緑化駐車場を使用する際の留意点を簡潔に表示すること その他 アイドリングストップ 据え切りや急発進 急停車をしない 車両重量制限 歩行注意など 日照不足昼間に長期間駐車すると日照不足により芝生が枯死する可能性が高いので 駐車区画のローテーションなどの対策が必要となる タイヤ踏圧タイヤ下になる部分の芝が擦り切れたり 土壌の硬化や透水性不良により芝生が枯死することがあるので 芝生の状況により駐車区画をローテーションしたり補修や養生期間を設ける必要がある エンジン廃熱駐車している車両のアイドリングによるエンジン部分の熱で芝生が枯死することがあるので アイドリングストップするように注意喚起が必要である 8. 保護材管理の留意点車両の運転急発進や急停車すると 芝生保護材に損傷を与えることがあるので注意喚起する タイヤを据え切りすると 芝生保護材に損傷を与えることがあるので注意喚起する タイヤを空転させると合成樹脂製芝生保護材が融けることがあるので注意喚起する 車両の制限 芝生保護材の種類によって耐荷重性能が異なるので 使用している保護材の耐圧強度に則した車両の乗り入れ制限をする必要がある 不等沈下や保護材 基盤の不等沈下や保護材の突出や破損があると 車両の破損や歩行者の事故につながるの破損等恐れがあるので 至急に補修する必要がある 9. 一般的な緑化舗装の芝生の維持管理項目潅水 芝生の状態に応じて適宜潅水する 特に 夏季の潅水不足による枯死に注意する必要がある 夏季の潅水は 日中を避け朝 夕に行うこと 施肥 芝生の状態に応じて年 2 回程度施肥する 芝刈り 駐車部分と 車止め外や車間は芝生の伸び方が異なるので 芝生の状態に応じて芝刈りするとよいが 年 5 回程度を目安とする 芝の刈屑は駐車場上に残さず処理すること 除草 背丈が高くなったり繁茂しやすい雑草を放置すると駐車に支障をきたしたり 害虫が発生し近隣の苦情原因となるので 状況に応じて除草する必要がある 病害虫防除 芝生の状況や駐車場の環境に応じて適宜実施する必要がある 目土芝生の根付きや発芽を促進するとともに 芝生面が平滑になるので春先に実施する エアレーションタイヤの踏圧により土壌が硬化しやすいので エアレーションすることが望ましいが 芝生保護材の形状によっては実施できないこともある