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目 次

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₂.₁ アンケート調査の目的広島県耐震改修促進計画の策定にあたり, 県内の住宅や特定建築物の所有者等の耐震診断 耐震改修に関する意識を調査し, 耐震化を促進する上で必要となる事項, 障害となる事項を抽出するために, アンケートによるサンプル調査を実施した ₂.₂ 調査対象 1 昭和 ₅₆ 年以前に建

重回帰分析による高校生のエネルギーおよび栄養素摂取量と食品群別摂取量との関係

233 第四回日露協約と英米協調路線の再考 石井菊次郎を中心に

別子銅山の産業遺産 東平 ( 新居浜市 ) 2017/ 9 Guarantee Information Column 地域の魅力発信 お知らせ平成 29 年 6 月 7 日から 7 月 27 日までの間の豪雨及び暴風雨による災害についての激甚災害並びにこれに対し適用すべき措置の指定について経営安定関

2014年 希望小売価格表 クボタ


図 ₁ 試験体 図 ₂ 試験体の接合金物 図 ₃ 鋼製金物詳細 表 ₁ 試験体名と形態 斜材 ( 段組数 ( 段 ) 設置形態 B₄₀-₃D ₄₀ ₁₀₅ ₃ 対角止め B₄₀-₃C₁ ₄₀ ₁₀₅ ₃ 中央止め B₄₀-₃C₂ ₄₀ ₁₀₅ ₃ 中央止め B₄₀-₁D ₄₀ ₁₀₅ ₁ 対角止め

石鎚山 ( 西条市 ) 2019/ 1 Guarantee Information Column いろいろ日本百選 お知らせ 超長期借換保証 スーパーランディング 20 を創設しました 愛媛銀行女性行員との第 2 回合同研修会を開催しました伊予銀行法人融資アカデミーで講義を行いました愛媛大学ビジネス

2016/ 4 Contents Guarantee Information 平 成 28 年 度 組 織 体 制 のご 案 内 050ダイヤルイン 番 号 表 変 更 のご 案 内 お 知 らせ 条 件 変 更 改 善 型 借 換 保 証 の 創 設 について 愛 媛 県 中 小 企 業 振 興

する指導の手引き でも高校生への食育については具体的にふれられていない. 高校進学率 ₉₈.₄%( 平成 ₂₅ 年度学校基本調査 ) である高校生は, 社会に巣立つ前に, 学校教育で一斉に健康に対する自己管理能力を養うことができる最後の機会である. 健康日本 ₂₁( 第二次 ) がめざす次世代の健康

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山西央朗 山田裕也 清水斉 層 ₈ ₇ ₆ ₅ ₄ ₃ ₂ ₁ 表 ₁ 部材リスト 柱 梁 C₁, C₂ C₃ G₁ G₂ H-₄₀₀ ₂₀₀ ₉ ₁₆ H-₄₀₀ ₂₀₀ ₉ ₁₂ -₄₀₀ ₄₀₀ ₁₉ -₄₀₀ ₄₀₀ ₁₆ H-₄₅₀ ₂₅₀ ₉ ₁₆ H-₄₀₀ ₂₀₀ ₁₂ ₂₂ -₄₀

仲下 中村 木山 北村 影響を及ぼす要因について検討することを目的とした. 減量成功に影響を及ぼす促進および阻害要因を明らかにすることは, 特定保健指導を効果的に実施するうえで有用と考えた. Ⅱ 方法 1. 研究デザインと対象本研究は縦断的研究デザインを用いた.₂₀₀₈ 年 ₄ 月から₂₀₀₉ 年

標準範囲のBMI でHbA1c 高値の若年女性の生活習慣病リスクに関する検討

₁₀) 表 1. 穀類 100 あたりの栄養成分 エネルギー kcal タンパク質 脂質 炭水化物 カリウム m 水溶性食物繊維 不溶性食物繊維 大麦押麦 ₃₄₀ ₆.₂ ₁.₃ ₇₇.₈ ₁₇₀ ₆.₀ ₃.₆ 大麦米粒麦 ₃₄₀ ₇.₀ ₂.₁ ₇₆.₂ ₁₇₀ ₆.₀ ₂.₇ 小麦 ₃₃₇ ₁

上 野 山 崎 石 川 の 理 解 ₆,₁₃) や 医 療 従 事 者 との 良 好 な 関 係 ₁₄,₁₅), 治 療 への 参 加 意 識 ₃), 治 療 への 同 意 ₃) や 納 得 ₁₆), 疾 患 に 対 するリスクや 薬 の 必 要 性 についての 知 識 を 得 て いること ₃,₁

す, 搗く, 焼く, 茹でるの ₄ 種類に分けられ, ソルギトックは蒸して作る餅の基本であり米粉に水, 砂糖, 蜂蜜などを加えふるいにかけ, 型に入れてから蒸した餅である ₁₀)₁₁). 本研究では本来うるち米粉を蒸して作るソルギトックにもち米粉を加え, もち米で作った粘りのある餅を食べてきた日本人

2016/ 5 Contents Guarantee Information 平 成 27 年 度 事 業 実 績 お 知 らせ 融 資 保 証 制 度 一 覧 ( 保 証 月 報 4 月 号 )のお 詫 びと 訂 正 経 営 安 定 関 連 4 号 に 規 定 する 災 害 及 び 地 域 の 指

₁₈ ₂ RI フード ( オークリッジ型 ) ₁₃₀ 万円 ( 本体 )~ ₁.₅ ヵ月 千代田テクノル ₁₈ ₂ 核医学施設向けセフティキャビネット SCシリーズ 別途打合 ₁.₅ヵ月 千代田テクノル ₁₈ ₂ フード ( オークリッジ型 ) NSO ₁₂₀₀ ₁₅₀₀ ₁₈₀₀ ₁₁₈ ₁₃₂

石 橋 堀 口 丸 井 稲 田 を 明 らかにし 理 解 することが 必 要 である ₁₀,₁₁).リ スク 認 知 とは,リスクに 対 する 主 観 的 なイメージ であり, 認 知 心 理 学 より 発 達 し 研 究 されてきた. 一 般 の 人 々と 専 門 家 でリスク 認 知 が 違 う

石巻地域 COPD ネットワーク (ICON) における教育効果と増悪の関係 表 1 ICON 基幹病院パス ( 初回治療導入 逆紹介 ) 1 呼吸器内科外来 2 看護外来 3 ICON 外来 (2 から ₁₄ 日後 ) 4 ICON 外来 (3 から ₁₄ 日後 ) 呼吸器内科外来受診 ( 通常の

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放射線防護用設備・機器ガイド_2014/15年版(設備・機器資料_放射線管理用品)

2016/ 9 Contents Guarantee Information お知らせ経営安定関連保証制度 1 号に規定する 事業者 の指定について 創業者向けリーフレットを作成しました 事業成長支援保証 ( まるサポ 2000) をご活用ください 協会職員紹介 ❺ 新居浜支所 管理課 Q&A よく

刻な児童虐待であり, その防止が行政の最優先課題であることは異論がないであろう 児童虐待死亡ケースは, 家庭内で起きる 親による子殺し であるが, 日本における 殺人事件全体, 殺人事件の半数は家族親族の児童虐待, 100 間で起きる

ウォーキングに 対 する 恩 恵 認 知 尺 度 の 開 発 身 体 活 動 運 動 と 関 連 性 のある 恩 恵 を 同 定 するこ とが 重 要 である. 日 常 活 動 に 多 く 含 まれるウォーキングは, 最 も 基 本 的 な 身 体 活 動 であり ₈,₉),₆₀ 歳 代 においても

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32, 15, 3 EUS TIC 1 db,eus EG SR EUS 60, 27, 24 EUS EG SR 0. 11, , EUS EUS EG ₂₆ ₆ 1, 2, 1, 1, 3, 2, 4, 1 1, 2, 3, 4 FibroScan,

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2 長田尚子 板橋衛 活用しつつ自給率の低い転作作物等の需要に応じた生産拡大が図られた.2010 年に戸別所得補償モデル対策が開始され, 米の 生産数量目標 に即した生産を行った販売農家 ( 集落営農を含む ) に対して所得補償を行い, 今後の戸別所得補償制度で米以外の多くの品目を広く組み込む方向を

放射線管理用品 ₂₄ ₁ 多機能除染用ワイパー別途見積 ₁₀ 日 アトックス ₂₄ ₁ RI 実験衣 ₀.₄₅ 万円 ( 税抜 ) ₁₀ 日 アトックス ₂₄ ₁ 放射線管理区域標識別途見積別途打合医建エンジニアリング ₂₄ ₁ LED 表示灯 ( 使用中表示灯 ) 別途見積別途打合医建エンジニアリ

原日本呼吸ケア リハビリテーション学会誌 2017 年第 26 巻第 3 号 慢性呼吸器疾患における Physical Activity Scale for the Elderly を用いた身体活動量評価の有用性に関する検証 甲南女子大学看護リハビリテーション学部 ₁), 国家公務員

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入 門 都 市 計 画 サンプルページ この 本 の 定 価 判 型 などは, 以 下 の URL からご 覧 いただけます. このサンプルページの 内 容 は, 初 版 1 刷 発 行 時 のものです.

問 題 1 ₁ ₃ ₅ ₂ ₄ ₆ 問 題 2 ₁ ₂ ₃ 問 題 3 ₁ ₂ ₃ ₄ ₅ 2 2

Fire Department - - 広 報 ざ. 広 報 ざ. 室 定 先 着 順 講 無 期 間 氺 署 講 事 項 乙 訓 組 署 救 係 乙 訓 組 救 救 昼 間 初 式 優 良 体 育 館 初 式 式 典 頃 火 災 献 身 的 努 貢 献 優 良 次 敬 称 略 京 都 府 協 会

高齢者福祉施設入所者の食事摂取状況と排便習慣に対する乳酸菌含有飲料の影響

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世界のナマズ食文化とその歴史

Vol. No. 校教育修了後の日常生活における, 手芸 裁縫活動の嗜好意識や実践度, 技能の習得状況等の調査を行い, 手芸 裁縫活動に対する意識と実態を明らかにすることを目的とした. それによって, 日常生活における ものづくり の意義や今日の手芸 裁縫活動及びそれらの技能の習得の意義について再考

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338 西博行 生中雅也 西村良夫 H Br F 図 ₁ ラニレスタットの構造式 のエナンチオマー評価法の開発研究を行っている 本論文では, ラニレスタットの光学活性中間体につき, キラル HPLC を用いた評価法の検討を行った結果について報告する なお, ラニレスタットは, 糖尿病合併症薬として臨

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観 測 点 名 称 住 所 表 ₁ 防 災 科 学 研 究 所 強 震 ネットの 実 地 震 記 録 波 から 求 めた 計 測 震 度 計 測 震 度 震 度 階 ₃ 合 成 最 大 加 速 度 継 続 時 間 地 動 最 大 加 速 度 地 動 最 大 速 度 地 動 最 大 変 位 gal s

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広島工業大学紀要教育編第 ₁₅ 巻 (₂₀₁₆)1 10 論文 同期型 CSCL を使った国際協調的外国語学習の実践 ツールの違いにおける社会的存在感と満足度との関係性 安部由美子 * 益子行弘 ** ( 平成 ₂₇ 年 ₁₀ 月 ₂₇ 日受付 ) International Collaborati

ⅠⅠ 1 Ⅰ Ⅰ 2 Ⅰ 3 Ⅰ Ⅰ Ⅰ 4 Ⅰ 4 Ⅰ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅰ Ⅲ 1 791

高流量鼻カニュラ酸素療法 ( ネーザルハイフロー ) 図 1 HFNC による換気パターンの変化 2) 健常人,COPD 患者,IPF 患者それぞれ ₁₂ 人の HFNC 前後の変化 量の増大が見られたが, 健常者では減少した. 全ての群で呼吸数と分時換気量は減少し,COPD と IPF 患者では毛

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2016 Vol.65 No.2 p < 資料 > 母体要因, 出生要因, 分娩様式と児の公衆衛生学的健康障害リスクとの関連についての研究 : 養育医療給付児での検討 高橋篤 ₁,2 ), 原澤和代 ₁ ), 原田明菜 ₁ ), 伊藤里加 ₁ ), 高橋雪子 ₁ ), 勅使河原洋子

佐見 植田 結びつくと考えられている ₅). 畑は, その疾病をいかに深刻なものととらえていたとしても, 罹患の可能性がないと考えている場合には, その疾病への恐れは存在しないことになり, 結果としていかなる予防行動も起こりえないとしている. また, この 重大性 の自覚と 罹患性 の自覚の ₂ つ


2018,30,41-51 資料 におけるダイエット とメディアの を とした より 1 めぐみ 2 3 Dieting behaviors and the media influence in females: A cross-sectional study with female student

目 次 ページ 1. 事業報告書 1 2. 収支計算書 6 3. 事業別収支計算書 8 4. 貸借対照表 財産目録 正味財産増減計算書 正味財産減少理由書 監査報告書 14

Ⅲ 診断判定モデル住宅事例 建物概要 2 階建て木造住宅延べ床面積 53 m2 1 昭和 56 年 6 月以降 2 地盤は普通か良い 3 鉄筋コンクリート基礎 4 屋根は軽い 5 健全である 6 壁量多い 7 筋かいあり 8 壁のバランスが良い 9 建物形状はほぼ整形 10 金物あり 老朽度 診断結

田中武 栗栖慎也 甲斐健 山崎勇 織田浩二 﨑将智 植月唯夫 に対する評価基準が異なっても良いと考えられる ₂ ) 体育館のスポーツ照明として,LED 光源を用い, ₁ ) 照明用光源の LED 素子単体が見えない状態にする ₂ ) 実際の直下照度を低下させない ことで, 体育館内の照度分布の達成,

原日本呼吸ケア リハビリテーション学会誌 2016 年第 26 巻第 1 号 気管支喘息患者に対する看護師による吸入指導の効果 医療法人康曜会プラーナクリニック看護科 ₁), 医療法人康曜会プラーナクリニック呼吸器内科 ₂), 群馬大学医 ₃) 学部附属病院呼吸器 アレルギー内科 中


美作大学 美作大学短期大学部紀要 2011, Vol ~ 14 論 文 GABA(γ- アミノ酪酸 ) の味覚への関与について ~ 酸味と塩味への関与 ~ Involvement of GABA in taste sensation : interaction with acid ta

情報 BOX 申込み方法 募集 講演 電話以外で申込む場合は次の応募事項を書いてください 名など ( コースも ) 氏名 ( ふりがな ) 電話番号 郵便番号 住所 年齢 小中学生は学校名 学年 福岡市政だより 2016( 平成 28) 年 7 月 1 日 14 講座 などで 特に記載がないものは





指定演題 1 D 2 経頭蓋直流電気刺激による歩行 認知課題の機能向上効果 篠田亮平 1) 松浦晃宏 1) 石川衛 1) 苅田哲也 1) 森大志 2) key word: 二重課題 経頭蓋直流電気刺激 歩行 1) 大山リハビリテーション病院 2) 県立広島大学 目的 歩きながら話をするなど 動作の遂


北の国際協力拠点 ってなんだろう? 区に 国際協力の拠点があることをご存じですか今月は 開発途上国の課題解決や地域の活性化をお手伝いするJICA 北海道の活動をお知らせします JICAに関するお問い合わせ先 JICA 北海道 ( 札幌 )b₈₆₆ ₈333 c₈₆₆ ₈3₈₂ ホームページ www.

高糖生地に適した酵母の発酵特性

はじめに慶應義塾では, 海外で教育を受けた受験生の学歴背景を尊重し, 能力 適性等を多面的に評価することで, 広く多様性のある優秀な入学者受入れをすべく,₁₉₇₉ 年 ₄ 月より帰国生入試を実施しています この 募集要項 には, 入学試験の概要と, 出願準備から入学手続までのすべての事項を時間の流れ

下里侑子, 他 写真 ₁ 胸痛自覚時の胸部 X 線右胸水を認めた. 写真 ₂ a を開始された. 移植 ₉ 年後より拘束性換気障害 (%VC ₄₁% FEV₁.₀ % ₁₁₆%) を認めたが, 慢性咳嗽の増悪はなく,SpO ₂は大気下で₉₈% と保たれ Activity of daily life

ニュージーランドにおける多国籍銀行の展開 現地通貨建て現地債権 の分析から 川本明人 ( 受付 ₂₀₁₄ 年 ₁₀ 月 ₃₁ 日 ) 目 次 はじめに Ⅰ ニュージーランドの銀行制度と特徴 Ⅱ ニュージーランドにおける銀行活動の歴史と現状 Ⅲ 多国籍銀行の理論とニュージーランド銀行 Ⅳ ニュージーラ

バインダー2

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原日本呼吸ケア リハビリテーション学会誌 2015 年第 25 巻第 3 号 慢性閉塞性肺疾患患者における低酸素血症が高次脳機能と脳血流反応に及ぼす影響の検討 近畿大学医学部附属病院リハビリテーション部 ₁), 聖隷クリストファー大学リハビリテーション科学研究科理学療法開発学領域 ₂

モニモニタ ₁ ₁ タ エリアモニタ AE ₁₉₃₁ AE ₁₉₃₁V ₂₁₀ 万円 ₂₇₃ 万円 防水式電離箱 ₁ヵ月校正は別途 応用技研 電離箱式サーベイメータ ₁ ₁ 高感度 線エリアモニタ RFSD ₆₀₁ 別途見積中央監視装置が別途必要 ₄ヵ月応用光研工業 ₁ ₁ エリアモニタ G₆₄ (

広島工業大学紀要教育編第 ₁₂ 巻 (₂₀₁₃)21 27 論文 CIEDE2000 色差式を用いたディジタルシネマ画像の所要ビット長の評価 古川功 * 鈴木純司 ** Evaluation of Required Bit Depth for Digital Cinema using CIEDE20

( 建築設備 ) 1 最も不適当な 2 最も不適当な 3 最も不適当な

風間慶祐, 他 ながら,LACの安全性や忍容性の検討は, これまで主に ₇₅ 歳以下もしくは₈₀ 歳以下を対象に検討が行われてきた. 一方で, 加齢により ADLの低下が見られ有訴率は上昇し ₅), 全身臓器機能低下が予想され, 一般に術後合併症のリスクは増加すると言われている ₆). このため ₈

日本家政学会誌 Vol. ₆₆ No. ₅ 197~212(₂₀₁₅) 報文 近現代における 着物 の表記法とその意味の変遷 1874 年 ~1980 年の新聞記事を中心に 森理恵 ₁* Changes in the Term Kimono in 1870 s 1970 s Japan Rie MO

目次構成

だしに学ぶ

ネーザルハイフロー療法の適応と限界 図 1 左 : フィッシャーアンドパイケル社システム ( 出典 : 社内資料 ) 右 : パシフィックメディコ社システム ( 出典 : 社内資料 ) と酸素濃度計が付属している. ブレンダーには酸素配管と圧縮空気配管からのガスを混合させるものと, 酸素配管からの酸

注意事項 法令等略記凡例

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日付 :04 年 月 6 日 6:03:9 建築基準法 ( 壁量計算 ) 建物名 壁量計算表存在壁量明細表壁量計算平面図見付面積根拠図見付面積計算表床面積根拠図床面積計算表立面図 注意事項 建築基準法施行令第 46 条 構造耐力上必要な軸組等 第 4 項により軸組長さを求める方法に準拠した計算を行い

はじめに慶應義塾では, 海外で教育を受けた受験生の学歴背景を尊重し, 能力 適性等を多面的に評価することで, 広く多様性のある優秀な入学者の受入れを目指しています このため,₁₉₆₅ 年 ₄ 月より外国人留学生対象入学試験を実施しています この 募集要項 には, 入学試験の概要と, 出願準備から入学

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2012 SOSHIN DISCLOSURE 融資業務 平成24年7月末現在 3ヶ月以上8年以内 最短 6ヶ月以上7年以内 万円以上200万円以内 購入 3ヶ月以上8年以内 6ヶ月以上8年以内 6ヶ月以上8年以内 1年以上7年以内 3ヶ月以上15年以内 業務内容 取扱商品のご案内 29

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ているが, 概要的 断片的内容に止まり, とくに指導的教員の動向を捉えられる叙述になっていない ₅ ) 新修鳥取市史 第 ₅ 巻は, 時期ごとに県教育会 市教育会の動向を叙述し, 研究を一歩進めたが, やはり指導的教員の動向を踏まえたものではない ₆ ) 篠村昭二の鳥取県教育史研究は, 県内の指導的

放射線 ( 能 ) 測定システム ₁₁ ₁ 簡易型ホールボディカウンタ AT₁₃₁₆ 別途見積別途問合 ₁₁ ₁* ベッド式ホールボディカウンタ ACCUSCAN 別途見積別途問合 アドフューテックベラルーシ ATOMTEX 社 アドフューテックキャンベラジャパン 米国キャンベラ社 ₁₁ ₁* 立式

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泉水 甲斐 柳澤 江川 永松 よって明らかにされつつあり ₈,₉), こころのケアにおいても心身の繋がりを考えることは有効であろう. そこで我々は, 東日本大震災のこころのケア活動において, 運動を活用した被災者支援活動を行った. 運動の活用によって身体面からメンタルヘルス改善のアプローチをすること

広島文教女子大学高等教育研究 ₅,₂₀₁₉ セルフアクセス学習センターの利用状況と利用を促進するための取り組みについて ラットソングリフィス佑加理, 渡瀬弥恵子 The Usage of a Self-Access Learning Center and Improvements to Enhanc

公 益 社 団 法 人 日 本 セラミックス 協 会 2014 年 年 会 特 別 講 演 第 1 回 男 女 共 同 参 画 シンポジウム 男 女 共 同 参 画 社 会 の 実 現 にむけて 2013 年 に 発 足 した 日 本 セラミックス 協 会 女 性 参 画 拡 大 検 討 委 員 会

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広島工業大学紀要研究編第 ₄₇ 巻 (₂₀₁₃)11 17 論文 既存木造家屋の建築年代別壁量充足率と耐震診断値の関係 近藤皓彦 * 岩井哲 ** ( 平成 ₂₄ 年 ₁₀ 月 ₃₁ 日受付 ) Relations between Superstructure-Score in the Earthquake-Proof Diagnosis and the Amount of Structural Walls of the Existing Wooden Houses against the Construction Year Satoshi IWAI and Akihiko KONDO (Received Oct. 31, 2012) Abstract In this study, the earthquake-resistant diagnosis scores of 43 existing wooden houses and the relations with the construction year are examined. The main results are as follows: positive correlation is recognized between the superstructure score and the construction year. There were some houses which did not have quantity of wall necessary for Japanese Building Code. Three types of joint specifications against columns and earthquake-resistant elements had relatively large effects on the superstructure score of the houses. It is shown that the house constructed after 2000 has a small eccentricity and well balance of the wall placement. However, among the houses constructed before 2000, there are some houses which are not consistent with a balance evaluation of the wall placement by the four division method and the eccentricity ratio. Key Words: superstructure-score, amount of structural walls, ratio of eccentricity ₁. はじめに ₁₉₈₁ 年の新耐震設計法導入から₃₀ 年が経過し, 新耐震基準による家屋でも建築年が₂₀ 年を超えるものが多くなっている ₂₀₀₆ 年に耐震改修促進法が改正され, 国の基本方針において, 建築物の現状の耐震化率 ₇₅% を₂₀₁₅ 年までに少なくとも₉₀% にするという目標設定がなされたが, 広島県の住宅における当時の耐震化率は₇₂% と全国平均を下回っていた ₁ ) 筆者らは木造住宅の耐震診断と耐震改修に関する住民意 ₂ 識の質問紙調査)として₂₀₁₀ 年末にアンケート調査を行った その中で, 耐震診断の希望を募ったところ, 回答のあった₂₃₃ 件中 ₇₃ 件が希望した 希望者のうち, 設計図書のある₄₃ 件について耐震診断調査を行い, 設計図書に基づく診断値を把握することにした 耐震診断調査を行う際, 設計図書には接合部の仕様の不明なものが多くあるため, 接 合部仕様が耐震診断値に及ぼす影響度を調べ, 年代との関係を検討した また,₂₀₀₀ 年の建築基準法施行令改正により, 耐力壁の配置に四分割法もしくは偏心率の計算が必要となったが, 改正前後での偏心率の存在の割合を把握し, 四分割法と偏心率との耐力壁のバランス評価の整合性を調査した ₂. 耐震診断調査 ₂.₁ 調査対象家屋調査を行った家屋の概要および建築年を構法別 年代順に表 ₁ に示す 耐震診断の対象としたのは, アンケート調査を行った広島県の広島市佐伯区屋代と廿日市市佐方の既存家屋 ₄₃ 件である 家屋の建築年が新耐震設計法導入前の ₁₉₆₉ 年から₁₉₈₁ 年までが₁₂ 件, 導入後の₁₉₈₂ 年から₂₀₀₉ 年までが₃₂ 件である 構法別の内訳は, 在来軸組構法 ₃₄ 件, 枠組壁工法 ₈ 件, 伝統的構法 ₁ 件である * 広島工業大学大学院工学系研究科建設工学専攻 ** 広島工業大学工学部建築工学科 11

近藤皓彦 岩井哲 建築年 表 ₁ 調査対象住宅概要 建物概要一覧 外壁材主な耐力要素 TMN WTN ₁₉₈₅ ラスシート 筋かい (₄₅ ₉₀) モルタル塗壁 筋かい (₄₅ ₉₀) OGW ₁₉₇₂ ラスシート 筋かい (₄₅ ₉₀) NSM₂ ₁₉₇₄ 不明 ( 耐力有 ) 筋かい (₄₅ ₉₀) OKD ₁₉₇₅ ラスシート 筋かい (₄₅ ₉₀) KBM ₁₉₇₆ モルタル塗壁 筋かい (₃₀ ₉₀) UEN ₁₉₇₇ モルタル塗壁 筋かい (₄₅ ₉₀) KTO ₁₉₇₈ きずり等釘打ち 筋かい (₄₅ ₉₀) NSU ₁₉₈₀ 不明 ( 耐力有 ) 筋かい (₃₀ ₉₀) TKH ₁₉₈₀ モルタル塗壁 筋かい (₃₀ ₉₀) OIE ₁₉₈₁ ラスシート 筋かい (₃₀ ₉₀) TBI ₁₉₈₂ ラスシート 筋かい (₄₅ ₉₀) NSM ₁₉₈₃ ラスシート 筋かい (₄₅ ₉₀) HJM ₁₉₈₃ ラスシート 筋かい (₄₅ ₉₀) YSK ₁₉₈₄ ₁₉₆₉ ラスシート 筋かい (₄₅ ₉₀) HYS₂ ₁₉₈₄ ラスシート 筋かい (₄₅ ₉₀) MYT ₁₉₈₄ 不明 ( 耐力有 ) 筋かい (₄₅ ₉₀) MYT₂ ₁₉₈₄ 不明 ( 耐力有 ) 筋かい (₄₅ ₉₀) KIT ₁₉₈₅ 不明 ( 耐力有 ) 筋かい (₃₀ ₉₀) NKO ₁₉₈₆ ラスシート 筋かい (₃₀ ₉₀) YSO ₁₉₈₈ ラスシート 筋かい (₄₅ ₉₀) NSY ₁₉₈₈ 不明 ( 耐力有 ) 筋かい (₄₅ ₉₀) NKM ₁₉₈₉ 不明 ( 耐力有 ) 筋かい (₄₅ ₉₀) NSJ ₁₉₉₀ ラスシート 筋かい (₄₅ ₉₀) TKZ ₁₉₉₁ ラスシート 筋かい (₄₅ ₉₀) SSK ₁₉₉₁ サイディング張 筋かい (₄₅ ₉₀) STM ₁₉₉₃ ラスシート 筋かい (₄₅ ₉₀) SGN ₁₉₉₃ 不明 ( 耐力有 ) 筋かい (₄₅ ₉₀) IND ₁₉₉₃ 不明 ( 耐力有 ) 筋かい (₄₅ ₉₀) HNO ₁₉₉₄ 不明 ( 耐力有 ) 筋かい (₄₅ ₉₀) WTN₂ ₂₀₀₁ サイディング張 筋かい (₄₅ ₉₀) SSK₂ ₂₀₀₅ きずり等釘打ち 筋かい (₄₅ ₉₀) MYS ₂₀₀₆ サイディング張 筋かい (₄₅ ₉₀) MKI ₂₀₀₇ ラスシート 筋かい (₄₅ ₉₀) YSY KWN ₁₉₈₅ ラスシート 不明 ラスシート 不明 NKT ₁₉₈₃ ₁₉₇₆ ラスシート 構造用合板 HKD ₁₉₈₃ ラスシート 不明 HSD ₁₉₈₃ ラスシート 不明 DUM ₁₉₈₆ ラスシート 不明 ITU ₁₉₉₅ 構造用合板 不明 KWN ₂₀₀₉ サイディング張 構造用合板 HYS ₁₉₆₉ 土塗壁 ( ₇ ~ ₉ cm) 筋かい (₄₅ ₉₀) 伝統的構法 ₂.₂ 診断方法入手した設計図面を基に, 木造家屋の耐震診断と補強方法 (₂₀₀₄ 年改訂版 ) ₃ )に準拠する耐震診断プログラムを用いて, 壁量充足率, 四分割法による家屋平面の両端 ₄ 分の ₁ 部分の壁量充足率の比, 一般診断による上部構造評点, 偏心率を算出した 上部構造評点は, 外力に対して保有する水平耐力の安全率に相当し, 各階 各方向について算出したものの最小値で表される 上部構造評点結果の判定基準は表 ₂ の通りである 診断は設計図書のみに基づいて行い, 個別の建物に対する現地調査は実施していない ただし, 家屋重量の判断要因として外観から屋根の情報を入力した なお, 地盤 基礎は評価に入れていない ₃. 耐震診断結果 ₃ )表 ₂ 上部構造評点の判定基準 上部構造評点 判定内容 ₁.₅ 以上倒壊しない ₁.₀ 以上 ₁.₅ 未満一応倒壊しない ₀.₇ 以上 ₁.₀ 未満倒壊する可能性がある ₀.₇ 未満倒壊の可能性が高い 一般診断による上部構造評点, 偏心率, 壁量充足率, 四分割法による壁量充足率比を表 ₃ にまとめて示す ₃.₁ 壁量充足率と建築年の関係建築年と壁量充足率の関係を検討するため両者の関係を図 ₁ に示す 必要壁量は新耐震基準の前と後で異なるため各家屋の建築当時の基準に基づいて算出した 在来軸組構法の家屋で, 壁量充足率は建築年と正の相関がみられる 壁量充足率と建築年に比例関係があるとした時の相関係数は₀.₃₇であり, 明確な関係とは言えない ₁₉₈₁ 年の新耐震以前の家屋は伝統的構法 ₁ 件と在来軸組構法 ₁₀ 件の計 ₁₁ 件あるが, その内 ₄ 件で壁量充足率が ₁.₀を下回っている 建築年当時の基準を満足しない家屋が存在する 伝統的構法 ₁ 件については, 建築年は₁₉₆₉ 年と古い家屋ではあるが, 壁量充足率は₂.₄₅と高かった ₁₉₈₁ 年以前の家屋に対して現行基準に基づいて必要壁量を算出したものを図 ₂ に示す 建築基準法による各階床面積当たりの必要壁量の新旧基準の違いを表 ₄ に示す 現行基準によると, 建築年が₁₉₈₁ 年以前の家屋では在来軸組構法の家屋 ₁₁ 件中で ₇ 件と, 半数以上で壁量充足率が ₁.₀を下回った 建築年と壁量充足率に相関係数 ₀.₆₀の比例関係がみられる 在来軸組構法において, 古い家屋では, 壁量充足率が現行基準を満足しない家屋が多く存在することがわかる 12

既存木造家屋の建築年代別壁量充足率と耐震診断値の関係 表 ₃ 診断結果一覧 接合部金物仕様偏心率建築年時年代に仕様 Ⅰ 仕様 Ⅱ 仕様 Ⅲ 基準対応 ₁ 現行基準 一般診断 壁量計算 上部構造評点 壁量充足率 四分割法 壁量充足率比 TMN ₁₉₆₉ WTN ₁₉₈₅ ₀.₇₉ ₂.₁₂ ₀.₇₉ ₀.₅₉ ₀.₃₀ ₂.₀₄ ₂.₀₄ ₀.₄₂ ₀.₆₄ ₀.₉₃ ₀.₈₂ ₀.₆₄ ₀.₀₅ ₁.₀₂ ₀.₇₄ ₀.₆₅ OGW ₁₉₇₂ ₀.₄₂ ₁.₀₇ ₀.₉₁ ₀.₄₂ ₀.₄₀ ₁.₇₅ ₁.₂₇ ₀.₉₈ NSM₂ ₁₉₇₄ ₀.₅₂ ₀.₈₇ ₀.₇₇ ₀.₅₂ ₀.₁₅ ₀.₆₇ ₀.₄₉ ₀.₄₇ OKD ₁₉₇₅ ₀.₉₄ ₁.₄₉ ₁.₂₁ ₀.₉₄ ₀.₁₄ ₁.₄₄ ₁.₀₅ ₀.₄₇ KBM ₁₉₇₆ ₀.₇₄ ₁.₀₇ ₀.₉₂ ₀.₇₄ ₀.₁₅ ₀.₉₄ ₀.₆₈ ₀.₉₉ UEN ₁₉₇₇ ₀.₄₇ ₁.₁₄ ₁.₀₀ ₀.₄₇ ₀.₃₆ ₁.₅₇ ₁.₁₄ ₀.₈₂ KTO ₁₉₇₈ ₀.₄₀ ₁.₁₉ ₁.₀₄ ₀.₄₀ ₀.₃₃ ₁.₃₈ ₁.₀₀ ₀.₆₀ NSU ₁₉₈₀ ₀.₅₁ ₀.₇₆ ₀.₇₆ ₀.₅₁ ₀.₃₅ ₀.₇₃ ₀.₅₃ ₀.₆₇ TKH ₁₉₈₀ ₀.₆₁ ₁.₀₃ ₀.₈₇ ₀.₆₁ ₀.₂₃ ₁.₁₇ ₀.₈₅ ₀.₈₇ OIE ₁₉₈₁ ₀.₅₆ ₀.₄₈ ₀.₈₂ ₀.₅₆ ₀.₁₈ ₁.₁₁ ₀.₈₁ ₀.₃₃ TBI ₁₉₈₂ ₁.₄₅ ₁.₈₆ ₁.₄₅ ₀.₉₁ ₀.₁₂ ₁.₁₆ ₁.₁₆ ₀.₇₀ NSM ₁₉₈₃ ₁.₀₆ ₁.₄₅ ₁.₀₆ ₀.₆₃ ₀.₀₁ ₁.₃₆ ₁.₃₆ ₀.₇₇ HJM ₁₉₈₃ ₁.₀₂ ₁.₃₉ ₁.₀₂ ₀.₆₀ ₀.₀₉ ₁.₂₅ ₁.₂₅ ₀.₈₈ YSK ₁₉₈₄ ₁.₂₀ ₁.₆₀ ₁.₂₀ ₀.₇₁ ₀.₁₃ ₁.₃₆ ₁.₃₆ ₀.₂₉ HYS₂ ₁₉₈₄ ₁.₄₅ ₁.₇₂ ₁.₄₅ ₀.₅₄ ₀.₀₅ ₁.₅₇ ₁.₅₇ ₀.₄₅ MYT ₁₉₈₄ ₁.₀₆ ₁.₁₄ ₁.₀₆ ₀.₆₉ ₀.₀₀ ₁.₁₄ ₁.₁₄ ₀.₆₀ MYT₂ ₁₉₈₄ ₁.₂₈ ₁.₅₀ ₁.₂₈ ₀.₄₅ ₀.₁₉ ₁.₀₀ ₁.₀₀ ₀.₆₀ KIT ₁₉₈₅ ₀.₇₂ ₀.₄₁ ₀.₇₂ ₀.₅₁ ₀.₁₂ ₀.₇₁ ₀.₇₁ ₀.₈₈ NKO ₁₉₈₆ ₁.₂₂ ₁.₃₉ ₁.₂₂ ₀.₈₄ ₀.₀₆ ₁.₁₆ ₁.₁₆ ₀.₈₃ YSO ₁₉₈₈ ₁.₀₁ ₁.₃₁ ₁.₀₁ ₀.₇₂ ₀.₂₄ ₁.₂₇ ₁.₂₇ ₀.₀₀ NSY ₁₉₈₈ ₀.₅₁ ₁.₂₉ ₀.₅₁ ₀.₃₅ ₀.₄₀ ₁.₂₁ ₁.₂₁ ₀.₆₆ NKM ₁₉₈₉ ₀.₉₆ ₁.₀₀ ₀.₉₆ ₀.₅₈ ₀.₀₁ ₀.₉₇ ₀.₉₇ ₀.₆₆ NSJ ₁₉₉₀ ₁.₆₃ ₁.₉₂ ₁.₆₃ ₀.₈₈ ₀.₀₅ ₁.₈₅ ₁.₈₅ ₀.₉₇ TKZ ₁₉₉₁ ₀.₆₈ ₀.₈₀ ₀.₆₈ ₀.₄₄ ₀.₄₃ ₁.₃₇ ₁.₃₇ ₀.₂₂ SSK ₁₉₉₁ ₀.₆₃ ₀.₇₅ ₀.₆₃ ₀.₄₇ ₀.₃₂ ₁.₈₉ ₁.₈₉ ₀.₇₁ STM ₁₉₉₃ ₀.₉₄ ₁.₃₆ ₀.₉₄ ₀.₅₃ ₀.₃₁ ₁.₇₈ ₁.₇₈ ₀.₂₂ SGN ₁₉₉₃ ₁.₁₈ ₁.₃₁ ₁.₁₈ ₀.₉₅ ₀.₁₇ ₁.₂₄ ₁.₂₄ ₀.₆₄ IND ₁₉₉₃ ₀.₈₈ ₁.₂₀ ₀.₈₈ ₀.₃₇ ₀.₁₈ ₁.₀₄ ₁.₀₄ ₀.₉₅ HNO ₁₉₉₄ ₀.₆₄ ₀.₇₆ ₀.₆₄ ₀.₃₃ ₀.₄₆ ₁.₂₂ ₁.₂₂ ₀.₀₀ WTN₂ ₂₀₀₁ ₁.₈₂ ₁.₈₂ ₀.₇₇ ₀.₅₂ ₀.₀₆ ₁.₃₈ ₁.₃₈ ₀.₄₆ MYS ₂₀₀₄ ₁.₉₃ ₁.₉₃ ₁.₅₇ ₁.₁₂ ₀.₁₀ ₁.₅₇ ₁.₅₇ ₀.₆₈ SSK₂ ₂₀₀₅ ₁.₈₆ ₁.₈₆ ₁.₄₇ ₀.₉₉ ₀.₀₈ ₂.₀₅ ₂.₀₅ ₀.₇₇ MKI ₂₀₀₇ ₁.₅₀ ₁.₅₀ ₁.₃₆ ₀.₈₉ ₀.₁₀ ₁.₅₂ ₁.₅₂ ₀.₇₁ YSY ₁₉₇₆ KWN ₁₉₈₅ ₀.₅₈ ₀.₁₁ ₁.₀₀ ₀.₂₅ NKT ₁₉₈₃ ₀.₆₉ ₀.₃₁ HKD ₁₉₈₃ ₀.₇₄ ₀.₁₉ HSD ₁₉₈₃ ₁.₀₂ ₀.₁₇ DUM ₁₉₈₆ ₀.₆₃ ₀.₂₁ ITU ₁₉₉₅ ₁.₂₇ ₀.₁₃ KWN₂ ₂₀₀₉ ₁.₄₃ ₀.₂₈ HYS ₁₉₆₉ ₂ ₀.₅₉ ₁.₂₀ ₀.₉₇ ₀.₅₉ ₀.₂₉ ₂.₄₅ ₁.₇₈ ₀.₆₇ ₁ 設計図書に接合部仕様の情報がないため, 表 ₅ の年代の仕様であったとして適用している ₂ 伝統的構法 13

近藤皓彦 岩井哲 図 ₁ 壁量充足率と建築年 図 ₂ 壁量充足率と建築年 ( 現行基準適用 ) ₂ 階建ての場合 建築基準法 単位は cm/m ₂ ₃.₂ 接合部金物仕様別の上部構造評点接合部金物仕様の種別 Ⅰ,Ⅱ,Ⅲを表 ₅ に示す 設計図書では接合部仕様が記載されていないため, 仕様種別 ₃ 通りの診断値を算出し, 比較を行った 図 ₃ から図 ₅ に在来軸組構法の各種接合部仕様の上部構造評点を示す 図 ₆ に接合部仕様 ₃ 種の評点の違いをまとめたものを示す 図 ₃ から図 ₆ の中の家屋は年代順に並べており, 右に行くほど 種別 Ⅰ Ⅱ Ⅲ 表 ₄ 各階床面積当たりの必要壁量 屋根の重い建築物 屋根の軽い建築物 ₁ 階 ₂ 階 ₁ 階 ₂ 階 ₁₉₅₀ 年制定 ₁₆ ₁₂ ₁₂ ₈ ₁₉₅₉ 年改正 ₂₄ ₁₅ ₂₁ ₁₂ ₁₉₈₁ 年改正 ₃₃ ₂₁ ₂₉ ₁₅ ₃ )表 ₅ 接合部金物仕様 仕様 平成 ₁₂ 年建築基準法施行令告示 ₁₄₆₀ 号に適合する金物の仕様 平成 ₁₂ 年以前に一般的に使用されていた金物 ( 羽子板ボルト, 山形プレートなど ) 昭和 ₅₆ 年以前に一般的に使用されていた金物金物が使用されていない場合も仕様 Ⅲ とする ( ほぞ差し, かすがい打など ) 建築年の新しい家屋となっている 接合部仕様に基づく上部構造評点の平均値は, 図 ₃ の仕様 Ⅲでは₀.₆₃であった ほぼすべての家屋の評点が ₁.₀を下回っており, 倒壊の可能性が高いことを示す ₀.₇を下回る評点の家屋も多く存在している 図 ₄ の仕様 Ⅱでは評点の平均値は仕様 Ⅲの₀.₆₃から₀.₃₉ ポイント上昇し₁.₀₂となった ₁₉₈₀ 年以前の古い家屋については評点のばらつきはあまり見られず, その評点は₀.₇~ ₁.₀ 付近である ₁₉₈₁ 年以降の家屋では評点が ₀.₅~₁.₅ 程度とばらつきが大きい 図 ₅ の仕様 Ⅰでは評点の平均値は仕様 Ⅱの₁.₀₂からさらに₀.₂₆ポイント上昇し₁.₂₈となった しかし, 全体に評点は高い値をとっているが, ばらつきも大きくなっている 図 ₆ の家屋ごとの上部構造評点の変動をみると, 接合部仕様を仕様 Ⅲから仕様 Ⅰに変更した場合, 平均値で₀.₆₅, 最大のケースで₁.₅₃と非常に大幅な上昇がある 上部構造評点の判定基準は表 ₁ に示した通りであるが, 接合部仕様の変更により評点が₀.₆₃ポイント上昇するということから, 接合部仕様が上部構造評点に大きな影響を与えることがわかった 接合部金物を仕様 Ⅰに変更した場合でも逆に評点が下がる家屋が ₂ 件あった この ₂ 件は, 平面上の耐力壁の位置が偏っており, 接合部仕様 Ⅲで偏心率が₀.₃₀を超えたために, 評点が下がったものである ₃.₃ 上部構造評点と建築年の関係上部構造評点と建築年の関係を図 ₇ に示す 在来軸組構法の上部構造評点を算出する際, 接合部金物の仕様は, ここでは各家屋の建築年当時の仕様であったとしている 在来軸組構法の家屋の上部構造評点と建築年に相関係数 R= ₀.₆₆の比例関係がみられ, 上部構造評点にややばらつきのあることがわかる 枠組壁工法でも, 建築年と正の相関がみられるが, 診断件数が少ないためあまり明確ではない ₃.₄ 偏心率と建築年の関係偏心率と建築年の関係を図 ₈ に示す 上部構造評点において, 保有する耐力を算出する際, 偏心率が₀.₃を超えると, 耐力要素の配置による低減係数が乗じられる 耐力要素の配置による低減係数を表 ₆ に示す 偏心率が₀.₃を超えた家屋は, 在来軸組構法で ₉ 件, 枠組壁工法で ₁ 件ある 偏心率と建築年に相関は特に見られない ₂₀₀₀ 年の改正前の建築基準法では壁配置について, つりあいよく と記載されているだけで, 定量的に規定されていなかった このことが, 偏心率のばらつきに影響したと考えられる 在来軸組構法, 枠組壁工法ともに, 建築年が₂₀₀₀ 年以降の家屋で偏心率が₀.₃を超える家屋はないからである また, 在来 14

既存木造家屋の建築年代別壁量充足率と耐震診断値の関係 図 ₃ 接合部仕様 Ⅲ 上部構造評点 ( 在来軸組構法 ) 図 ₄ 接合部仕様 Ⅱ 上部構造評点 ( 在来軸組構法 ) 図 ₅ 接合部仕様 Ⅰ 上部構造評点 ( 在来軸組構法 ) 図 ₆ 接合部仕様別の上部構造評点の違い ( 在来軸組構法 ) 軸組構法の家屋では, 建築年が₂₀₀₀ 年以降の家屋は偏心率が₀.₁ 以下であり, つりあいよい壁配置が実現されている ₂₀₀₀ 年の建築基準法施行令でのつりあいよい壁配置の定量化の効果が表れている ₃.₅ 上部構造評点と偏心率の関係上部構造評点と偏心率の関係を図 ₉ に示す 在来軸組構法では, 偏心率が₀.₃を超えると, 表 ₆ に示す低減係数が乗じられるため, 階段状に評点が下がる 偏心率は₀.₃を超え 15

近藤皓彦 岩井哲 ₃ )表 ₆ 耐力要素の配置による低減係数 床仕様 偏心率 ₀.₀₀~₀.₃₀ ₀.₃₀~₀.₆₀ ₀.₆₀~ Ⅰ- 合板 ₁.₀₀ ₀.₇₀ ₀.₆₀ Ⅱ- 火打ち + 荒板 ₁.₀₀ ₀.₅₀ ₀.₄₅ Ⅲ- 火打ちなし ₁.₀₀ ₀.₃₀ ₀.₃₀ 図 ₇ 上部構造評点と建築年 図 ₁₀ 偏心率と四分割法による壁量充足率比 図 ₈ 偏心率と建築年 構法 ₃₄ 件中, 壁量充足率の比が₀.₅ 以上で偏心率が₀.₃を超える家屋が ₆ 件ある また, 壁量充足率の比が ₀.₅ 未満の家屋でバランスが悪いとされるものに, 偏心率が₀.₃ 以下の家屋が ₈ 件ある このように四分割法と偏心率との壁配置の評価の整合性がとれていない家屋が在来軸組構法 ₃₄ 件中 ₁₄ 件と多く存在している これは, 四分割法では家屋の平面における壁配置の評価が, うまくなされていないケースがあることを示している ₄. 結論 図 ₉ 上部構造評点と偏心率なくても偏心の大きい家屋も存在する しかし, これらの比較的偏心の大きい家屋では, 偏心による評点の低減はないが危険側の評価となっている可能性がある 上部構造評点は偏心率に逆比例するように評価する事が望ましい ₃.₆ 偏心率と四分割法による壁量充足率比の関係壁量計算での四分割法による壁配置のバランスと偏心率との整合性を調べた 在来軸組構法家屋の偏心率と, 四分割法による壁量充足率の比の関係を図 ₁₀に示す 壁量充足率の比とは, 壁量計算において各階各方向の両端 ₄ 分の ₁ の部分の壁量充足率の比をとったものである 四分割法では壁量充足率の比が ₀.₅ 以上であれば, つりあいよい壁配置がなされていると評価されることになる しかし在来軸組 ₁ ) 壁量充足率は, 建築年時点で当時の必要壁量を満足していない家屋が₃₄ 件中 ₅ 件あった 壁量充足率を現行の基準で算出した場合, 必要壁量を満足していない家屋が ₈ 件となった 壁量充足率と建築年の正の相関が見られるが, 相関係数 R=₀.₆₀でありばらつきはやや大きい ₂ ) 接合部金物仕様 ₃ 種の上部構造評点を比較した 接合部の仕様が, 上部構造評点に明らかに大きな影響を与えることが認められた 上部構造評点の平均値は, 仕様 Ⅲで₀.₆₃, 仕様 Ⅱでは₁.₀₂となり仕様 Ⅲから₀.₃₉ポイント上昇, 仕様 Ⅰでは₁.₂₈となり仕様 Ⅱから₀.₂₆ポイント上昇と大きく上昇した 上部構造評点の平均値で₀.₆₅ポイントと大きく上昇した ₃ ) 上部構造評点は, 建築年と正の相関があるが, 相関係数 R=₀.₆₆ でばらつきはやや大きい ₄ )₂₀₀₀ 年以降に建築された家屋は偏心率が ₀.₃ 以下で小さく, つりあいよい壁配置がなされている ₂₀₀₀ 年以前の家屋については偏心率と建築年, 偏心率と上部構造 16

既存木造家屋の建築年代別壁量充足率と耐震診断値の関係 評点に相関は見られない ₅ ) 壁量計算での四分割法による壁配置のバランスの評価と, 偏心率との整合性がとれていない家屋が₃₄ 件中 ₁₄ 件と多く存在している これは, 家屋の平面における壁配置のバランスの評価が, 四分割法ではうまくなされていないケースがあることを示している 謝辞家屋の耐震診断調査に際しては, 広島市佐伯区屋代地区および廿日市市佐方地区の住民の皆様方にご協力を頂きました また学部学生であった兼光秀樹君, 木下純一君の卒 業研究として共に取り組んでいただきました ここに記し, 深く感謝致します 文献 ₁ ) 広島県 : 広島県耐震改修促進計画資料編,₂₀₀₇ 年. ₂ ) 岩井哲, 近藤皓彦 : 木造住宅の耐震診断と耐震改修に関する住民意識の質問紙調査, 広島工業大学紀要研究偏, 第 ₄₆ 巻,(₂₀₁₂),pp₂₁-₂₉. ₃ ) 財団法人日本建築防災協会 : 木造住宅の耐震精密診断と補強方法 ( 改訂版 ),₂₀₀₄ 年 ₇ 月. 17