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第14章 国民年金 

強制加入被保険者(法7) ケース1

強制加入被保険者(法7) ケース1

2 厚年と国年の加入期間がある人 昭和 36 年 3 月以前 20 歳未満および 60 歳以後の厚年の被保険者期間 昭和 36 年 3 月以前の厚年期間のみの人 坑内員 船員 ( 第 3 種被保険者 ) の場合 昭和 61 年 3 月までの旧船員保険の

Microsoft Word - T2-06-1_紙上Live_老齢(1)_①支給要件(9分)_

退職後の医療保険制度共済組合の年金制度退職後の健診/宿泊施設の利用済組合貸付金/私的年金退職手当/財形貯蓄/児童手当個人型確定拠出年金22 共イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けるこ

(2) 国民年金の保険料 国民年金の第 1 号被保険者および任意加入者は, 保険料を納めなければなりません また, より高い老齢給付を望む第 1 号被保険者 任意加入者は, 希望により付加保険料を納めることができます 定額保険料月額 16,490 円 ( 平成 29 年度 ) 付加保険料月額 400

Microsoft Word - 概要


Taro-1-国民年金編2015  作成 

表 2 イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けることができます 支給要件 a 組合員期間が1 年以上あること b 組合員期間等が25 年以上あること (P.23の表 1 参照 ) c

Microsoft Word - 概要

(2) 国民年金の保険料 国民年金の第 1 号被保険者および任意加入者は, 保険料を納めなければなりません また, より高い老齢給付を望む第 1 号被保険者 任意加入者は, 希望により付加保険料を納めることができます 定額保険料月額 15,250 円 ( 平成 26 年度 ) 付加保険料月額 400

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Microsoft Word ①概要(整備令)

介護保険・高齢者福祉ガイドブック

介護保険・高齢者福祉ガイドブック

老齢基礎年金 老齢基礎年金を受けられる方 老齢基礎年金は 原則として受給資格期間が 25 年 (300 ヵ月 ) 以上ある方が 65 歳になったときから受けられます 受給資格を満たしているときは 本人の希望により 60 歳から 70 歳までの間で年金を受け始める年齢を変更することができます (17

新規裁定当該期間 ( 月又は年度 ) 中に新たに裁定され 年金受給権を得た者が対象であり 年金額については裁定された時点で決定された年金額 ( 年額 ) となっている なお 特別支給の老齢厚生年金の受給権者が65 歳に到達した以降 老齢基礎年金及び老齢厚生年金 ( 本来支給もしくは繰下げ支給 ) を

年金・社会保険セミナー

社会保障に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例等に関する法律案《概要》

2 障害厚生年金障害厚生年金は次の1~3の条件すべてに該当する方が受給できます 1 障害の原因となった病気やケガの初診日 ( 1) が 厚生年金保険の被保険者である期間にあること 2 障害の原因となった病気やケガによる障害の程度が 障害認定日 ( 2) に法令により定められている障害等級表 ( 3)

支給要件 37 Q80 受給権者が再婚したとき 65 旧国民年金法の障害 遺族給付 9 ⑷ 年金の併給調整 5 Q60 障害等級表 37 Q8 先妻または先夫の子と再婚後の 旧厚生年金保険法の障害 遺族給付 95 Q96 遺族厚生年金と遺族共済年金が Q6 障害手当金の要件 37 妻または夫の受給権

算が加算されるようになったとき 260 / 12. 振替加算が加算された老齢基礎年金の受給権者が額計算の基礎となる組合員期間または加入者期間が 240 月以上である退職共済年金等を受けられるようになったとき 262 / 13. 振替加算が加算された老齢基礎年金の受給権者が障害を支給事由とする年金給付

例 言 厚生年金保険被保険者厚生年金保険被保険者については 平成 27 年 10 月 1 日から被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律が施行されたことに伴い 厚生年金保険法第 2 条の5の規定に基づき 以下のように分類している 1 第 1 号厚生年金被保険者第 2

高齢者福祉

しくみ2 厚生年金は基礎年金に上乗せ 厚生年金保険が適用されている事業所に勤めるサラリーマン等は 国民年金と厚生年金保険の2つの年金制度に加入することになります 厚生年金保険から支給される年金は 加入期間とその間の平均収入に応じて計算される報酬比例の年金となっていて 次のように基礎年金に上乗せするか

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日付なしT2-01-2_紙上Live_ダイジェスト版(2)_①_(10分)_

T3-08-2_遺族基礎年金(2)_

はじめに 定年 は人生における大きな節目です 仕事をする 働く という観点からすれば ひとつの大きな目標 ( ゴール ) であり 定年前と定年後では そのライフスタイルも大きく変わってくることでしょう また 昨今の労働力人口の減少からも 国による 働き方改革 の実現に向けては 高齢者の就業促進も大き

年金・社会保険セミナー

平成25年4月から9月までの年金額は

被用者年金一元化法

( 第 1 段階 ) 報酬比例部分はそのまま定額部分を段階的に廃止 2 年ごとに 1 歳ずつ定額部分が消える ( 女性はすべてプラス 5 年 ) 報酬比例部分 定額部分 S16 S16 S18 S20 S22 4/1 前 4/2 ~4/2 4/2 4/2 4/2 ~~~

強制加入被保険者(法7) ケース1

年金・社会保険セミナー

平成 28 年 9 月度実施実技試験 損保顧客資産相談業務 139

問 28 高年齢雇用継続給付との調整難度 A 70 問 29 特例老齢年金難度 B 72 問 30 経過的加算難度 B 74 問 31 老齢厚生年金の支給の繰下げ難度 B 76 問 32 老齢厚生年金の支給の繰上げ難度 B 80 問 歳以後の在職老齢年金難度 A 84 問 34 障害厚生

1

Microsoft Word - T2-06-2_紙上Live_老齢(2)_①年金額・マクロ(12分)_

ただし 対象期間の翌年度から起算して3 年度目以降に追納する場合は 保険料に加算額が上乗せされます 保険料の免除や猶予を受けず保険料の未納の期間があると 1 年金額が減額される 2 年期を受給できない3 障害基礎年金や遺族基礎年金を請求できない 場合がありますのでご注意ください 全額または一部免除

第 2 節強制被保険者 1 第 1 号被保険者頻出 択 ( 法 7 条 1 項 1 号 ) 資格要件 日本国内に住所を有する20 歳以上 60 歳未満の者 ( 第 2 号 第 3 号被保険者に該当する者を除く ) 例 ) 自営業者 農漁業従事者 無業者など 適用除外 被用者年金各法に基づく老齢又は退

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スライド 1

スライド 1

平成 30 年 2 月末の国民年金 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 及び福祉年金の受給者の 年金総額は 49 兆円であり 前年同月に比べて 7 千億円 (1.4%) 増加している 注. 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 受給 ( 権 ) 者の年金総額は 老齢給付及び遺族年金 ( 長期要件 ) につ

平成 30 年 1 月末の国民年金 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 及び福祉年金の受給者の 年金総額は 49 兆円であり 前年同月に比べて 6 千億円 (1.3%) 増加している 注. 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 受給 ( 権 ) 者の年金総額は 老齢給付及び遺族年金 ( 長期要件 ) につ

2909_0 概要

[ 組合員期間等の特例 ] 組合員期間等については 年齢 職種などにより 過去の制度からの経過措置が設けられており 被用者年金制度の加入期間 ( 各共済組合の組合員期間など ) については 生年月日に応じて次表の年数以上であれば 組合員期間等が 25 年以上とみなされます 生 年 月 日 組合員期間

一元化後における退職共済年金および老齢厚生年金の在職支給停止 65 歳未満の場合の年金の支給停止計算方法 ( 低在老 ) 試算表 1 年金と賃金の合算額が 28 万を超えた場合に 年金額の支給停止 ( これを 低在老 といいます ) が行われます 年金と賃金の合算額 (c) が 28 万以下の場合は

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現在公的年金を受けている方は その年金証書 ( 請求者及び配偶者 請求者名義の預金通帳 戸籍謄本 ( 受給権発生年月日以降のもの ) 請求者の住民票コードが記載されているもの ( お持ちの場合のみ ) 障害基礎年金 受給要件 障害基礎年金は 次の要件を満たしている方の障害 ( 初診日から1 年 6か

財財第  号

平成 27 年 10 月から全国市町村職員共済組合連合会 ( 以下 市町村連合会 1 ) が年金の決定 支払いを行います ~ 各種届出等の手続き及び各種相談は 今までどおり共済組合で行います ~ 平成 24 年 8 月 22 日に公布された 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部

四日市市消防関係手数料条例の一部を改正する条例

老齢基礎年金 老齢基礎年金は 国民年金の加入者であった方の老後の保障として給付され 65 歳になったときに支給されます 老齢基礎年金は 保険料納付済期間 ( 厚生年金保険や共済組合の加入期間を含む ) と保険料免除期間などを合算した資格期間が 10 年以上ある場合に 終身にわたって受け取ることができ

国民年金

年金額の改定について 公的年金制度は平成 16 年の法改正により永久に年金財政を均衡させる従来の仕組みから おおむね ( 100 ) 年間で年金財政を均衡させる仕組みへと変わった この年金財政を均衡させる期間を 財政均衡期間 という これにより 政府は少なくとも ( 5 ) 年ごとに財政の検証をおこ

第9章 国民年金制度について

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第 1 号被保険者 資格取得の届出の受理 種別変更の届出の受理 資格喪失の承認申請 ( 任意脱退 ) の受理 資格喪失届出の受理 資格喪失の申出 第 1 号被保険者 任意加入被保険者 付加保険料の納付の申出の受理 付加保険料の納付しないことの申出の受理 に申請 届出または申出をした場合 被保険者 世

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170214_【社労士会】事務連絡(期間短縮省令)

Web 版 Vol.59( 通巻 704 号 ) 中高齢寡婦加算 ( 遺族基礎年金の4 分の3) 779,300 円 3/4=584,475 円 584,500 円 (100 円単位 ) (2) 老齢厚生年金の年金額の算定式 平成 30 年度の本来水準と従前額保障 図表

(2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職 再就職 老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 ( 一部又は全額支給停止 ) 3 年金決定請求 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありますの

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伊丹市市民福祉金条例の一部を改正する条例(平成12年  伊丹市条例第  号)

2906_0 概要

●国民年金法等の一部を改正する法律案

はじめに 定年 は人生における大きな節目です 仕事をする 働く という観点からすれば ひとつの大きな目標 ( ゴール ) であり 定年前と定年後では そのライフスタイルも大きく変わってくることでしょう また 昨今の労働力人口の減少からも 国による 働き方改革 の実現に向けては 高齢者の就業促進も大き

問 28 保険医療機関等 保険医等 (1) 難度 B 64 問 29 保険医療機関等 保険医等 (2) 難度 B 68 問 30 保険医療機関等 保険医等 (3) 難度 B 70 問 31 療養の給付の一部負担金難度 C 74 問 32 入院時食事療養費難度 B 76 問 33 入院時生活療養費難度

再任用と年金加入の関係をまとめると次のようになる ( 都道府県によって勤務形態は異なる ) 再任用の勤務形態フルタイム勤務 3/4 1/2 週の勤務時間 38 時間 45 分 29 時間 19 時間 15 分 共済年金 厚生年金 (2016 年 9 月 30 日まで ) 加入する年金 (2015 年

時効特例給付制度の概要 制度の概要 厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付に係る時効の特例等に関する法律 ( 平成 19 年 7 月 6 日施行 ) に基づき 年金記録の訂正がなされた上で年金が裁定された場合には 5 年で時効消滅する部分について 時効特例給付として給付を行うこととされた 法施行前

260401【厚生局宛て】施行通知

【作成中】2903_0 概要

他の所得による制限と雇用保険受給による年金の停止 公務員として再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額停止となり 特別 ( 本来 ) 支給の老齢厚生年金の一部または全部に制限がかかることがあります なお 民間に再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額支給されますが

52 (2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業 無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職再就職老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 3 年金決定請求 ( 一部又は全額支給停止 ) 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありま

無年金・低年金の状況等について

第 7 章 年金 福祉 1 年金 日本の公的年金制度は, 予測できない将来へ備えるため, 社会全体で支える仕組みを基本としたものです 世代を超えて社会全体で支え合うことで給付を実現し, 生涯を通じた保障を実現するために必要です 働いている世代が支払った保険料を高齢者などの年金給付に充てるという方式で

Microsoft Word - (差替)170620_【総務部_厚生課_櫻井望恵】論文原稿

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スライド 1


達したときに消滅する旨を定めている ( 附則 10 条 ) (3) ア法 43 条 1 項は, 老齢厚生年金の額は, 被保険者であった全期間の平均標準報酬額の所定の割合に相当する額に被保険者期間の月数を乗じて算出された額とする旨を定めているところ, 男子であって昭和 16 年 4 月 2 日から同

1 2

平成28年度厚生年金保険・国民年金事業の概況

年金支給開始年齢図 特別支給の ( 給料比例部分 ) 昭和 29 年 10 月 1 日生まれ以前 ~ 特別支給の退職共済年金 昭和 25 年 10 月 1 日生まれ以前 ~ 退職共済年金 経過的職域加算額 ( 旧職域部分 ) 退職等年金給付 ( 年金払い退職給付 ) 平成 27 年 9 月までの組合

Ⅱ 厚生年金の給付の種類とその受給要件 1 特別支給の老齢厚生年金 (65 歳になるまで ) 次の要件をすべて満たしているときに 支給開始年齢から 65 歳になるまでの間 支給されます 1 支給開始年齢以上であること 2 厚生年金被保険者期間が1 年以上であること 3 受給資格期間が 25 年以上

障害福祉制度あらまし目次

「公的年金からの特別徴収《Q&A

年金・社会保険セミナー

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スーパー答練 解説

最適年金.xls

平成27年度厚生年金保険・国民年金事業の概況

強制加入被保険者(法7) ケース1

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Transcription:

目 次 第 章 年金制度のしくみ 根拠条文について 本書の根拠条文において使用した略称の主なものは次のとおりです 国年法 国民年金法 国年法附 国民年金法附則 厚年法 厚生年 金保険法 厚年法附 厚生年金保険法附則 法附 国民年金法等の一部 を改正する法律 ( 60 年法律第 34 号 ) 附則 法附平 ⑹ 国民年金法等の一部を 改正する法律 ( 平成 年法律第 95 号 ) 附則 法附平 ⑻ 厚生年金保険法等の一部 を改正する法律 ( 平成 年法律第 82 号 ) 附則 法附平 (12) 国民年金法等の一部 を改正する法律 ( 平成 12 年法律第 18 号 ) 附則 法附平 (13) 厚生年金保険制度及 び農林漁業団体職員共済組合制度の統合を図るための農林漁業団体職員共済組合法等を 廃止する等の法律 ( 平成 13 年法律第 101 号 ) 附則 法附平 (16) 国民年金法等の 一部を改正する法律 ( 平成 16 年法律第 104 号 ) 附則 社会保障特例法 社会保障 協定の実施に伴う厚生年金保険法等の特例等に関する法律 ( 平成 19 年法律第 104 号 ) 機構法 日本年金機構法 ( 平成 19 年法律第 109 号 ) 国年令 国民年金法施行 令 厚年令 厚生年金保険法施行令 措置令 国民年金法等の一部を改 正する法律の施行に伴う経過措置に関する政令 ( 61 年政令第 54 号 ) 措置令平 (16) 平成十六年度, 平成十七年度, 平成十九年度及び平成二十年度の国民年金制度及び 厚生年金保険制度並びに国家公務員共済組合制度の改正に伴う厚生労働省関係法令に関 する経過措置に関する政令 ( 平成 16 年政令第 298 号 ) 改定政令 国民年金法に よる改定率の改定等に関する政令 ( 平成 17 年政令第 92 号 ) 年金機能強化法 公 的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正す る法律 ( 平成 24 年法律第 62 号 ) 被用者年金一元化法 被用者年金制度の一元化 等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律 ( 平成 24 年法律第 63 号 ) 国 年法等の一部改正法 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律 ( 平成 24 年法律第 99 号 ) 持続可能性向上法 公的年金制度の持続可能性の向上 を図るための国民年金法等の一部を改正する法律 ( 平成 28 年法律第 114 号 ) また, 例えば 厚年法 1 とあるのは, 厚生年金保険法第 条第 項第 号で あることを示しています なお, 60 年第 34 号改正法等によって改正または廃止される前の各法令について は, 旧 の文字を附してあります 第 国民年金のしくみアハ ート 14 国民年金とは /14 保険料と基礎年金の費用 /23 保険者 /16 給付の種類 /33 被保険者 /17 国民年金基金 /35 基礎年金番号と年金手帳 農業者年金基金 /36 ( 国民年金手帳 )/21 年金額の改定方法 /37 第 厚生年金保険のしくみアハ ート 40 厚生年金保険とは /40 保険料 /52 保険者 /41 厚生年金基金 /56 適用事業所 /42 給付の種類 /58 被保険者 /44 被保険者期間 /60 標準報酬月額および標準賞与額 10 年金額の改定 ( 再評価率の改定 ) /49 方法 /62 第 章 国民年金と厚生年金保険の給付 第 老齢基礎年金および老齢厚生年金の受給要件と年金額アハ ート 68 Ⅰ 老齢基礎年金アハ ート68 老齢基礎年金の対象となるか /71 るか /93 必要な加入期間があるか /72 年金額はどう計算するか /95 ( 坑内員 船員の被保険者期間 /74, 付加年金を受けられる人は /100 共済組合期間の特例 /78, 沖縄の特 支給の繰上げ 支給の繰下げ 例 /84) /101 加入期間とは /86 振替加算はつくか /106 老齢基礎年金はいつから受けられ Ⅱ 老齢厚生年金アハ ート110 老齢厚生年金を受けられるか /115 定額部分と報酬比例部分はどう計算するか /130 60 歳台前半の在職老齢年金の調整 /151 65 歳からの老齢厚生年金はどう計算するか /160 在職者が退職したとき,65 歳に達したとき /166 加給年金額はつくか /170 60 歳台後半の在職老齢年金 /176 在職者が70 歳到達前に退職したとき /181 5

特例老齢年金を受けられるとき /184 第 章 旧法による老齢給付 第 障害基礎年金および障害厚生年金 ( 障害手当金 ) の受給要件と年 第 厚生年金保険法による老齢年金アハ ート 264 金額アハ ート186 Ⅰ 障害基礎年金アハ ート186 国民年金の被保険者期間中などに初診日がある場合 /187 20 歳前に初診日がある場合 /192 障害基礎年金の額はいくらか /195 子の加算額はつくか /196 Ⅱ 障害厚生年金アハ ート198 厚生年金保険の被保険者期間中に初診日がある場合 /201 障害厚生年金の年金額はどう計算するか /204 配偶者の加給年金額はつくか /208 障害等級表 /210 第 遺族基礎年金および遺族厚生年金の受給要件と年金額アハ ート213 Ⅰ 遺族基礎年金アハ ート213 国民年金の被保険者などが死亡した場合 /215 遺族基礎年金を受けられる遺族か /219 遺族基礎年金の額はいくらか /221 Ⅱ 遺族厚生年金アハ ート222 厚生年金保険の被保険者などが死亡した場合 /226 遺族厚生年金を受けられる遺族か /229 遺族厚生年金の額はどう計算するか /232 中高齢の加算はつくか /238 経過的寡婦加算 /240 特例遺族年金を受けられるとき /243 第 国民年金の寡婦年金および死亡一時金の受給要件と年金額アハ ート244 Ⅰ 寡婦年金アハ ート244 Ⅱ 死亡一時金アハ ート247 第 離婚時における厚生年金の分割アハ ート250 第 第 号被保険者期間における厚生年金の分割アハ ート256 第 日本国籍を有しない人に対する脱退一時金の支給アハ ート260 必要な加入期間があるか /265 加給年金額はつくか /272 基本年金額はどう計算するか / 268 第 国民年金法による老齢年金アハ ート275 期間は一定期間以上あるか /277 老齢年金の額はどのように計 老齢年金はいつから受けられるか 算するか /282 /280 第 通算老齢年金アハ ート287 Ⅰ 通算老齢年金を受けられる条件アハ ート289 通算対象期間 /290 通算対象期間の計算 /291 通算対象期間の確認請求 /293 二つ以上の制度に加入しているとき /294 Ⅱ 通算年金の年金額はどのように計算するのかアハ ート302 厚生年金保険の通算老齢年金の額 /302 国民年金の通算老齢年金の額 /306 船員保険の通算老齢年金の額 /310 第 章 年金の請求, 支払, 支給停止等 第 年金の請求アハ ート312 受給要件を満たせば自動的にもらえるか /312 新法の年金の裁定はどこで行われるか /317 旧法の老齢年金の裁定はどこで行われるか /320 年金はいつからいつまで受けられるか /321 特別支給の老齢厚生年金の受給権者が65 歳に到達したとき 諸変更裁定 /323 第 年金の支払いアハ ート325 年金の支払日と支払額はどのようになっているか /325 年金の支払の通知方法はどうなっているか /327 第 年金の支給停止アハ ート330 支給停止の事由および内容 /330 6 7

年金額の改定 支給停止 受給権の消滅 ( まとめ )/338 第 章 年金受給者の手続 第 年金の併給調整アハ ート346 国民年金の基礎年金と厚生年金保険の年金が受けられる場合 /346 障害基礎年金 障害厚生年金が受けられる場合 /348 65 歳以上で遺族厚生年金と老齢給付が受けられる場合 /349 遺族厚生年金と遺族共済年金が受けられる場合 ( 一元化前 )/350 遺族給付を含む新法 旧法間の併給調整 /352 第 年金の受給権の消滅アハ ート354 第 年金と税金アハ ート359 第 不服の申立てアハ ート368 第 年金からの介護保険料の特別徴収アハ ート371 介護保険制度とは /371 介護保険料の年金からの特別徴収について /372 第 章年金請求の手続 年金請求者が行う届出一覧アハ ート376 Ⅰ 老齢給付 ( 基礎年金 厚生年金 ) の年金請求アハ ート378 老齢厚生年金 老齢基礎年金の繰上げ請求 /393 老齢基礎年金 老齢厚生年金の繰下げ請求 /395 Ⅱ 65 歳到達時の年金請求アハ ート396 Ⅲ 障害基礎年金の年金請求アハ ート400 Ⅳ 障害給付 ( 基礎年金 厚生年金 ) の年金請求アハ ート407 Ⅴ 遺族基礎年金の年金請求アハ ート415 Ⅵ 遺族給付 ( 基礎年金 厚生年金 ) の年金請求アハ ート424 Ⅶ 寡婦年金の年金請求アハ ート438 Ⅷ 死亡一時金の請求アハ ート443 Ⅸ 旧厚生年金保険 老齢年金の年金請求アハ ート445 Ⅹ 旧厚生年金保険 通算老齢年金の年金請求アハ ート455 ⅩⅠ 旧国民年金 老齢年金の年金請求アハ ート462 ⅩⅡ 旧国民年金 通算老齢年金の年金請求アハ ート466 年金加入期間確認請求 /471 年金請求書 ( 国民年金 厚生年金保険老齢給付 )( 事前送付用 )/474 年金請求書の添付書類 /489 8 手続の要点アハ ート494 年金受給者が行う届出一覧アハ ート495 すべての年金に共通するもの /495 老齢給付 /496 障害給付 /501 遺族給付 /505 誕生月がきたとき /508 氏名を変えたとき /513 住所や年金の受取り先を変えるとき /515 年金を受けている人が死亡したとき /518 死亡した人の未払の年金 保険給付を受けようとするとき /520 年金証書をなくしたときなど /523 二つ以上の年金が受けられるようになったとき /524 新法年金を含めて二つ以上の年金受給権があるとき ( 年金の支払いが日本年金機構と共済組合等の組合せの場合 )/524 年金の支払いがすべて日本年金機構から行われるものである場合 /530 受給権発生時の胎児が生まれたとき /535 加算額 ( 加給年金額 ) の対象者が死亡したときなど /537 10 年金受給権者が雇用保険法等による給付が受けられるとき /540 11 年金の支給停止事由がなくなったとき /542 12 特別支給の老齢厚生年金の裁定年月日から特例支給開始年齢到達日まで 年未満の人および在職により同年金の全額が支給停止されている人が, 特例支給開始年齢から老齢厚生年金に加給年金額が加算されるようになったとき /560 13 老齢厚生年金に加給年金額が加算されるようになったとき /561 14 加算額 加給年金額の対象者である子が障害の状態となったとき /564 15 特別支給の老齢厚生年金を受けることになった以後に老齢基礎年金の額計算の基礎となる共済組合等の組合員または加入者であった期間がある人が, その共済組合等を退職したときまたは60 歳に達したとき /566 16 特別支給の老齢厚生年金を受けている人が老齢基礎年金の支給の繰上げ請求をするとき /568 17 特別支給の老齢厚生年金の受給権者であった人が老齢基礎年金 老齢厚生年金を66 歳以後に65 歳からの支給を請求するとき /572 18 特別支給の老齢厚生年金の受給権者であった人が老齢基礎年金 老齢厚生年金の支給を66 歳以後に繰り下げて受けようとするとき /575 19 老齢基礎年金の繰上げ支給を受けている人に老齢厚生年金の受給権ができたとき /578 20 特別支給の老齢厚生年金の受給権者が, 被保険者でなく, かつ, 障害の状態に該当することにより特例を請求するとき /581 21 特別支給の老齢厚生年金の障害者特例に該当していた受給権者の障害の程度が軽くなったとき /585 22 加給年金額対象者である配偶者が老齢 ( 退職 ) 障害の年金を受けられる 9

ようになったとき /586 23 加給年金額対象者である配偶者が老齢 ( 退職 ) 障害の年金を受けられなくなったとき /590 24 32 年 10 月前に第三種被保険者期間がある人の老齢厚生年金等の年金額の改定を請求するとき /594 25 配偶者が被用者年金制度の老齢 ( 退職 ) 年金または障害年金を受けられるようになったため, 老齢基礎年金に振替加算が加算されるようになったとき /595 26 振替加算が加算された老齢基礎年金の受給権者が, 額計算の基礎となる組合員期間が 240 月以上である退職共済年金等を受けられるようになったとき /597 27 振替加算が加算された老齢基礎年金の受給権者が, 障害を支給事由とする年金給付を受けられるようになったとき /599 28 障害給付を受けられるために老齢基礎年金の振替加算が支給停止されていたのが, 障害給付を受けられなくなったとき /601 29 障害基礎年金 障害厚生年金の受給権者が, 生計維持関係にある配偶者または子を有するに至ったとき /603 30 障害給付の受給者の障害の程度が重くなったとき /608 31 障害給付の受給者が定められた程度の障害の状態に該当しなくなったとき /615 32 労働基準法による障害補償を受けられるとき /618 33 被保険者または被保険者であった人の死亡の当時胎児であった子が出生したとき /620 34 遺族給付の受給者が婚姻したときなど /622 35 遺族給付の受給権者の所在が 年以上不明のときなど /624 36 遺族基礎 厚生年金の受給権がある子などが障害の状態になったとき / 627 37 遺族基礎年金を受けている子が父または母と生計を同じくするようになったとき /629 38 55 歳以上で障害の状態であるため遺族厚生年金を受けていた人が,60 歳未満で障害の状態でなくなったとき /631 39 共済組合等が支給する遺族年金の額に改定があったとき /632 40 遺族年金の寡婦加算額を受けている人が他制度から老齢 ( 退職 ) 年金, 障害年金を受けられるようになったとき /633 41 障害年金と同一支給事由の他の公的年金制度等の障害給付の額が改定されて支給停止額が変わるとき /635 42 20 歳前障害の障害基礎年金, 裁定替えの障害 遺族基礎年金の受給者が旧法による年金給付を受けられるときなど /637 43 裁定替えの障害 遺族基礎年金の受給者が受けている旧法による年金給付の額の変更のため支給停止額が変更となるとき /639 第 章 第 章 第 章 旧公共企業体の三共済組合に係る経過措置 被保険者資格等に関する経過措置等 /642 年金給付の取扱い /647 老齢給付に関する経過措置 /652 障害給付に関する経過措置 /656 遺族給付に関する経過措置 /658 国共済法による給付に関する経過措置 /659 旧農林漁業団体職員共済組合に係る経過措置 被保険者資格等に関する経過措置等 /703 年金給付の取扱い /706 老齢給付に関する経過措置 /707 障害給付に関する経過措置 /709 遺族給付に関する経過措置 /711 旧農林共済法による給付に関する経過措置 /712 社会保障協定による特例措置 第 社会保障協定の概要アハ ート 718 第 社会保障協定による被保険者の取扱いアハ ート 722 第 社会保障協定による給付の取扱いアハ ート 730 第 10 章 一元化前の共済組合等と恩給の給付 第 一元化前の共済組合等の年金給付アハ ート 752 退職共済年金に必要な加入期間があるか /753 年金を受けられる年齢か /758 退職共済年金の年金額はどのように計算するか /762 従前の退職年金の年金額はどのように計算するか /773 障害共済年金は受けられるか /779 障害共済年金の年金額はどのように計算するか /780 障害一時金 /785 遺族共済年金は受けられるか /787 遺族共済年金の年金額はどのように計算するか /790 従前の遺族年金の年金額はどのように計算するか /796 10 退職共済年金等の受給権者が厚生年金保険の被保険者等となったとき / 803 11 過去に受けた退職一時金等の返還 /805 10 11

第 恩給のしくみと給付アハ ート807 恩給制度のしくみ /807 各種恩給の給与条件とその金額 /819 恩給の改定, 停止, 消滅など /837 恩給の請求手続など /843 第 11 章 年金相談先一覧 日本年金機構 ( 本部 事務センター )/848 日本年金機構 ( 年金事務所 )/849 街角の年金相談センター一覧 /859 地方厚生局 /863 ねんきんダイヤル /864 共済組合等 /866 恩給 /867 厚生年金基金 /867 国民年金基金 /867 付録 ( 付録 ) 年金記録問題と特例措置 /870 年金記録問題について /870 ねんきん特別便 /876 加入記録が年金給付に結びつく例 /878 年金時効特例法について /881 年金記録の訂正請求手続について /884 遅延加算金法について /885 厚生年金特例法について /886 ねんきん定期便 /888 延滞金軽減法について /890 10 保険料の後納と特定期間の保険料納付 /892 11 特定事由に係る特例保険料の納付申出 /895 ( 付録 ) 被用者年金一元化による主な改正点と経過措置 /898 ( 付録 ) 持続可能性向上法 による主な改正点/927 ( 付録 ) 受給資格期間の短縮について /940 12 13

老齢基礎年金 第 章 Ⅰ 第 老齢基礎年金 老齢基礎年金の受給要件 国民年金と厚生年金保険の給付 老齢基礎年金および老齢厚生年金の受給要件と年金額 老齢基礎年金は, 61 年 月 日に 60 歳未満の人, つまり大正 15 年 月 日以後に生まれた人を対象としています ただし, 61 年 月 31 日 以前にすでに被用者の年金制度の老齢 ( 退職 ) 年金の受給権のある人は, ひ き続き旧制度の年金が支給されて, 老齢基礎年金の対象とはなりません ( 法附 31) 老齢基礎年金は, 加入期間が 10 年以上ある人が 65 歳に達したときに受け られます ( 国年法 26, 法附 12) 年金機能強化法の改正により, 平成 29 年 月から, 老齢基礎年金の受給資格期間は 25 年から 10 年に短縮されてい ます なお,65 歳という支給開始年齢は, 16 年 月 日以前に生まれた人 については, 繰上げ支給の請求をすると 60 歳以上 64 歳までの希望する年齢 まで引き下げられ ( 国年法附 の ), 繰下げ支給の申出をすると 66 歳以 上 70 歳までの希望する年齢まで引き上げられます ( 国年法 28) また, 昭 和 16 年 月 日以後に生まれた人については, 繰上げ支給の請求をすると 60 歳以上 65 歳未満までの希望するとき ( 月 ) まで引き下げられ ( 国年令 の 1), 繰下げ支給の申出をすると 66 歳以上 70 歳までの希望するとき ( 月 ) まで引き上げられます ( 国年令 12 の 1) 68 老齢基礎年金の年金額 本来の老齢基礎年金の年金額は 780,900 円に改定率 ( 平成 30 年度は新規 裁定者, 既裁定者ともに 0.998) を乗じて得た額 (780,900 円 0.998 779,300 円 ) とされています これによって平成 30 年度の老齢基礎年金の年金額は,779,300 円 ( 月額 64,941 円 ) となります ( 国年法 27) ただし, 保険料納付済期間が 40 年 ( 16 年 月 日以前に生まれた人 については, 36 年 月 日からその人が 60 歳に達するまでの年数 = 加 入可能年数 ) に不足する場合は, その不足する期間に応じた分だけ減額さ れることになり, 次の式で計算した額が支給されます ( 法附 13) 保険保険料保険料保険料保険料 料納 全額免 3/4 免 1/2 免 1/4 免付済 除月数 除月数 除月数 除月数 月数 1/2 5/8 3/4 7/8 779,300 円 480 月 * 国庫負担割合が 分の に引き上げられる前の平成 21 年 月以前に保険 料免除された期間については, 全額免除期間は 分の, 分の 免除 期間は 分の, 半額免除期間は 分の, 分の 免除期間は 分の で, それぞれ計算されます * 上記の計算式の保険料免除期間には, 学生の納付特例期間および納付猶 予期間は含まれません * 任意加入被保険者は, 保険料納付済期間および保険料免除期間 ( 保険料 の全額または一部免除期間 ) を合算した月数が 480 月に達したときに資 格を喪失することとなります 振替加算 老齢厚生年金 退職共済年金等の配偶者加給年金額の対象となっていた 人のうち, 41 年 月 日以前に生まれた人に支給される老齢基礎年金 には, 受給者の生年月日に応じて 224,300 円 ( 0.067) が加算されま す ( 振替加算 ) ( 法附 14, 法附平 ⒃ の ) 69

老齢基礎年金 ( 資格期間 ) 第四種被保険者 船員任意継続被保険者 第四種被保険者または船員任意継続被保険者としての被保険者期間を含め す ) の平成 年 月 31 日までの被保険者期間については, 次のような特例が設 けられています ( 法附 47)(76 頁の坑内員 船員期間換算表を参照 ) て,35 歳または 40 歳に達した月以後 15 年 19 年以上の条件をみるときは,35 歳 または 40 歳以後の 15 年 19 年に 年 ヵ月以上第四種被保険者または船員任意 継続被保険者以外の被保険者期間がなければ老齢基礎年金を受けられないこと ⑴ ⑵ 61 年 月 日前の期間 実際の加入期間を 分の 倍する 61 年 月 日から平成 年 月 31 日までの期間 実際の加入期間を 分の 倍する に注意してください ( 法附 12 1) 35 歳 40 歳到達年早見表 生年 年齢 大正 15 年 35 歳 40 歳 36 年 37 38 39 40 41 42 43 44 41 年 42 43 44 45 46 47 48 49 生年 年齢 10 年 11 12 13 14 15 16 17 18 35 歳 40 歳 45 年 46 47 48 49 50 51 52 53 50 年 51 52 53 54 55 56 57 58 年齢生年 19 年 20 21 22 23 24 25 26 35 歳 40 歳 54 年 55 56 57 58 59 60 61 59 年 60 61 62 63 平成元 これらの特例が適用されるのは平成 年 月 31 日までの期間で, 平成 年 月 日以後の期間は, 一般の被保険者と同様に扱われることになっています 戦時加算 19 年 月 日から 20 年 月 31 日までの間に坑内員として加入した人に加算されるもので, 実期間を 分の 倍した期間の 分のの期間が戦時加算の期間となります ( 厚年法附 24) 次の例では,40 歳に達した月以後 15 年の加入期間がありますが,15 年に 年の第四種被保険者としての加入期間がありますので, あと 年 (20 年になるまで ) 第四種被保険者にならなければ老齢基礎年金は受けられません 坑内員 船員の被保険者期間厚生年金保険の第三種被保険者である坑内員と船員 ( 61 年 月 日前の船員保険の被保険者期間も厚生年金保険の第三種被保険者期間とみなされま 74 坑内員戦時加算期間早見表月 10 11 年 1⅓ 1 2 2⅔ 3 3 4 4 4 5⅓ 5 6 6⅔ 7 7 8 8 8 注 ) この表は, 19 年 月から 20 年 月までの間に坑内員の実加入期間が何年何月あるかによって, 年と月のまじわったところの数字が, 戦時加算期間となっています 19 年 月から 20 年 月までの間を含んだ坑内員の被保険者期間は, この表による期間と次頁の表の 61 年 月 日前の期間の坑内員 船員期間換算表による期間とを合算した期間です また, 16 年 12 月 日から 21 年 月 31 日までの間に船員保険に加入していた人で, 一定の戦争危険のある海域を主として航行する船舶に乗り組んで 75

老齢厚生年金 ( 受給資格 ) Ⅱ 老齢厚生年金 老齢厚生年金の受給要件 65 歳から支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は, 厚生年金保険の被保険者期間のある人が, 老齢基礎年金の受給権を得たときに, 老齢基礎年金に上乗せする形で支給されます したがって, 支給開始年齢は, 老齢基礎年金と同時の65 歳です ( 厚年法 42, 厚年法附 14, 法附 48 57) 64 歳まで特別支給される老齢厚生年金 16 年 ( 女子は 21 年 ) 月 日以前に生まれ, 厚生年金保険の被保険者期間が 年以上あり, 老齢基礎年金の受給資格期間を満たしている人には,60 歳から65 歳に達するまでの間, 定額部分と報酬比例部分を合わせた額の特別支給の老齢厚生年金が支給されます ( 厚年法附 ) また, 16 年 月 日から 24 年 月 日 ( 女子は 21 年 月 日から 29 年 月 日 ) までの間に生まれた人については ( 障害者 長期加入者および坑内員 船員を除く ), 特別支給の老齢厚生年金の定額部分支給開始年齢は生年月日に応じて61 歳から64 歳とされ,60 歳からその年齢に達するまでの間, 報酬比例部分のみの特別支給の老齢厚生年金が支給されます ( 法附平 ⑹19,20) 60 歳台前半の老齢厚生年金の支給開始年齢の引上げ平成 12 年の法律改正により, 24 年 月 日から 28 年 月 日 ( 女子は 29 年 月 日から 33 年 月 日 ) までの間に生まれた人には, 60 歳から65 歳に達するまでの間, 報酬比例部分のみの特別支給の老齢厚生年金が支給されますが, 28 年 月 日から 36 年 月 日 ( 女子, 坑内員 船員は 33 年 月 日から 41 年 月 日 ) までの間に生まれた人については, 報酬比例部分のみの特別支給の老齢厚生年金 ( 障害者 長期加入者および坑内員 船員は定額部分もあわせて支給される ) の支給 110 開始年齢は生年月日に応じて 61 歳から 64 歳とされます そして, 36 年 月 日 ( 女子, 坑内員 船員は 41 年 月 日 ) 以後生まれの人には, 65 歳に達してから老齢厚生年金が支給されることとなります 繰上げ支給の老齢厚生年金 上記のように 60 歳台前半の老齢厚生年金の支給開始年齢が引き上げられ る人については,60 歳から繰上げ支給の老齢厚生年金を受けることができ ます この繰上げ支給の老齢厚生年金には, 36 年 月 日 ( 女子, 坑 内員 船員は 41 年 月 日 ) 以後生まれの人を対象とした本来のもの と, 28 年 月 日から 36 年 月 日 ( 女子, 坑内員 船員は, 昭 和 33 年 月 日から 41 年 月 日 ) までの間に生まれた人を対象とす る経過的なものとの つがあります ( 厚年法附 の 1,13 の 1,13 の 1) 老齢厚生年金の年金額 65 歳からの老齢厚生年金の年金額 65 歳からは, 老齢基礎年金に老齢厚生年金を加えた額が支給されます 老齢厚生年金の額は, 報酬比例の年金額に加給年金額を加算した額です 報酬比例の年金額の計算式は以下のようになります ( 厚年法 43, 法附 591, 法附平 ⑿2012,21123, 措置令平 ⒃ ) なお, 報酬比例の年金額には, 当分の間, 経過的加算 ( 特別支給の老齢 厚生年金の定額部分と老齢基礎年金の差額 ) が行われます ( 法附 592) < 被保険者期間の全部または一部が平成 15 年 月前の場合の年金額 > 平成 15 年 月からの総報酬制の導入に伴い, 被保険者期間の全部または 一部が平成 15 年 月前の人の報酬比例の年金額は, 次の式で計算した額に なります ( 法附平 ⑿2012) 平均標準 報酬月額 9.5 1000 7.125 平成 15 年 月以前の 1000 被保険者期間の月数 平均標準 報酬額 7.308 1000 5.481 平成 15 年 月以後の 1000 被保険者期間の月数 111

障害基礎年金 ( 支給要件 ) 第 障害基礎年金および障害厚生年金 ( 障害手当金 ) の受給要件と年金額 国民年金の被保険者期間中などに初診日がある場合 Ⅰ 障害基礎年金 障害基礎年金の受給要件国民年金の被保険者期間中などに初診日がある場合国民年金の被保険者期間中, または被保険者の資格を失った後でも60 歳以上 65 歳未満で日本国内に住んでいる間に初診日のある傷病によって, 初診日から 年 ヵ月たった日あるいは 年 ヵ月たたない間になおった日 ( ともに障害認定日といいます ) に, 級または 級の障害の状態にある場合は, 障害基礎年金が支給されます ただし, 初診日前に国民年金の保険料を納めなければならない期間がある場合は, 一定の保険料納付要件を満たしていなければなりません ( 国年法 30) 厚生年金保険の被保険者期間中に初診日がある場合 (65 歳未満 ) 厚生年金保険の被保険者期間中に初診日のある傷病によって, 障害認定日に, 級 級の障害の状態にあれば, 障害基礎年金が支給されます 20 歳前に初診日がある場合 20 歳前に初診日がある場合には,20 歳に達したとき ( 障害認定日が20 歳以後のときは障害認定日 ) に, 級または 級の障害の状態にあれば, 障害基礎年金が支給されます ( 国年法 30の12) 障害基礎年金の年金額 ( 平成 30 年度 ) < 級障害の場合 > 974,125 円 ( 月額 81,177 円 ) 子の加算額 < 級障害の場合 > 779,300 円 ( 月額 64,941 円 ) 子の加算額 ( 国年法 33 33の1) 子の加算額は, 人目 人目の子 ( 人につき )224,300 円, 人目以降の子 ( 人につき )74,800 円です 186 187

障害厚生年金 Ⅱ 障害厚生年金 障害厚生年金の受給要件厚生年金保険の被保険者期間中に初診日がある場合厚生年金保険の被保険者期間中に初診日のある傷病によって, 障害認定日に, 級または 級の障害の状態にある場合は, 障害基礎年金と障害厚生年金が支給されます ( ただし,207 頁を参照 ) 級の障害の状態にある場合は, 厚生年金保険独自の障害厚生年金 ( 級 ) が支給されます また, 厚生年金保険の被保険者期間中に初診日のある傷病が 年以内になおり, 級よりやや軽い障害が残ったときは, 厚生年金保険独自の障害手当金 ( 一時金 ) が支給されます いずれの場合も初診日前に国民年金の保険料を納めなければならない期間があるときは, 障害基礎年金と同じ一定の保険料納付要件を満たしていなければなりません ( 厚年法 47,55) 障害厚生年金 ( 障害手当金 ) の年金額 ( 平成 30 年度 ) 級の場合 ( 障害基礎年金が同時に支給されます ) 障害厚生年金 ( 報酬比例の年金額 1.25) 配偶者加給年金額 障害基礎年金 (974,125 円 月額 81,177 円 ) 子の加算額 級の場合 ( 障害基礎年金が同時に支給されます ) 障害厚生年金 ( 報酬比例の年金額 1.0) 配偶者加給年金額 障害基礎年金 (779,300 円 月額 64,941 円 ) 子の加算額 級障害の場合報酬比例の年金額 1.0 障害手当金の場合 ( 一時金 ) 報酬比例の年金額 2.0 報酬比例の年金額は, 次の式で計算した額です 被保険者期間の全部または一部が平成 15 年 月前の場合の年金額被保険者期間の全部または一部が平成 15 年 月前の人の報酬比例の年金 198 額は, 次の式で計算した額となります 平均標準報酬月額 7.125 1000 平成 15 年 月以前の 被保険者期間の月数平均標準報酬額 5.481 1000 平成 15 年 月以後の被保険者期間の月数この計算式における平均標準報酬額とは, 平成 15 年 月以後の被保険者期間の計算の基礎となる各月の標準報酬月額と標準賞与額を再評価した総額を, 被保険者期間の月数で除して得た額のことです * 被保険者期間が300 月未満の場合については, 上記の式で計算した年金額に,300を全被保険者期間の月数で除して得た数を乗じて, 全体を300 月分に増額します 従前額の保障なお, 上記の計算方法によって算出された額が, 次の式で計算した額を下回る場合には, 次の式で計算した額が報酬比例の年金額となります 平均標準報酬月額 7.5 1000 平成 15 年 月以前の 被保険者期間の月数平均標準報酬額 5.769 1000 平成 15 年 月以後の 0.997 被保険者期間の月数 この計算式の平均標準報酬月額および平均標準報酬額の計算の基礎となる再評価率は, 平成 年改正の再評価率となります また,0.997は 13 年 月 日以後生まれの人の従前額改定率で, 13 年 月 日以前生まれの人の場合は0.999となります ( 法附平 ⑿2113, 改定政令 1) なお, 平成 14 年 月以後の厚生年金保険の被保険者期間のみを有する人 ( 平成 27 年 月 31 日に物価スライド特例措置のスライド率の特例を受けていた人に限る ) の従前額改定率は, 次のようになります ( 措置令平 ⒃13 の1) 平成 14 年 月以後の被保険者期間のみを有する人 1.031 0.969 平成 15 年 月以後の被保険者期間のみを有する人 1.031 0.972 平成 17 年 月以後の被保険者期間のみを有する人 1.031 0.975 199