6. 単元の展開 ( 全 6 間 ) 学習活動 単元の見通しを持つ 2. 学習計画を立てる 3. 本文を読み, 感想を書く 内容に関する感想 書き方に関する感想 4. 感想や疑問を交流する 指導上のポイント ( ) 学習活動に即した評価規準 ( 関 読 言 ) 既習事項を振り返らせ,

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4 本単元と情報リテラシーの関わり 課題設定担任による 説明会におけるデモンストレーションを見ることを通して 本単元を貫く言語活動としての これぞ和の文化! おすすめの 和の文化 を調べて説明会を開こう を知り 見通しを持たせ学校司書による関連図書紹介を通して 和の文化への関心を高め 進んで調べよう

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知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

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7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

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し, 定期的に評価することで 自己の考え を自覚する場面を意図的に設定している 本教材の学習においては, 様々な情報の中から必要な情報を取り出し, 整理 分析し, それに基づいた自分の考えを表現する活動を通して, 自己の考えの深まりや広がり を実感させることによって, 課題改善につなげたいと考えてい

Microsoft Word - 6年国語「パネルディスカッションをしよう」

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Taro-【HP用】指導案.jtd

7 児童の実態 書くこと に関わる活動では これまでに 読書生活について考えよう の単元において アンケートを作成して自分が知りたい情報を集め それを整理して表やグラフにして表すとともに 自分の考えや感想を交えて報告書の形に表す活動を行った また 新聞を作ろう の単元では 社会科の学習と関連して ご

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H27 国語

問い1, 問い2のどちらも誤答した児童は, しかし や ~が というような逆説の接続詞の意味を読み取ることができずその前に書かれている内容を選択している また, 問い3では, 文章の一部を読んだだけで答えを選択している児童が多かった これらのことから, 本学級の児童は, 接続詞の意味をしっかりと捉え

第1学年国語科学習指導案

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平成23年度第2回学力向上対策会議協議資料  <遠野市立綾織小学校>

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英語科学習指導案 京都教育大学附属桃山中学校 指導者 : 津田優子 1. 指導日時平成 30 年 2 月 2 日 ( 金 ) 公開授業 Ⅱ(10:45~11:35) 2. 指導学級 ( 場所 ) 第 2 学年 3 組 ( 男子 20 名女子 17 名計 37 名 ) 3. 場所京都教育大学附属桃山中

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座標軸の入ったワークシートで整理して, 次の単元 もっとすばらしい自分へ~ 自分向上プロジェクト~ につなげていく 整理 分析 協同的な学習について児童がスクラップした新聞記事の人物や, 身近な地域の人を定期的に紹介し合う場を設けることで, 自分が知らなかった様々な かがやいている人 がいることを知

第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

国語科学習指導案

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ている それらを取り入れたルーブリックを生徒に提示することにより 前回の反省点を改善し より具体的な目標を持って今回のパフォーマンスに取り組むことができると考える 同に そのような流れを繰り返すことにより 次回のパフォーマンス評価へとつながっていくものと考えている () 本単元で重点的に育成をめざす

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第 1 学年国語科学習指導案 日時 平成 27 年 11 月 11 日 ( 水 ) 授業 2 場所 八幡平市立西根中学校 1 年 2 組教室 学級 1 年 2 組 ( 男子 17 名女子 13 名計 30 名 ) 授業者佐々木朋子 1 単元名いにしえの心にふれる蓬莱の玉の枝 竹取物語 から 2 単元

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ICTを軸にした小中連携

1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

2 単元の目標 暮らしの中の 和 と 洋 の違いに関心を持ち, くらしの中の和と洋なるほど新聞 を作るために, 目的に応じて引用したり要約したりしようとする 国語への関心 意欲 態度 目的に応じて, 中心となる語や文をとらえて段落相互の関係や事実と意見との関係を考え, 文章を読むことができる 読むこ

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平成29年度 中学校国語科教育

第 9 章 外国語 第 1 教科目標, 評価の観点及びその趣旨等 1 教科目標外国語を通じて, 言語や文化に対する理解を深め, 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り, 聞くこと, 話すこと, 読むこと, 書くことなどのコミュニケーション能力の基礎を養う 2 評価の観点及びその趣旨

2 児童への事前調査 調 査 事 項 好き どちらかとどちらかというと好きいうと嫌い 嫌い Q1 国語の学習は, 好きですか Q2 説明文の学習は, 好きですか Q3 物語の学習は, 好きですか Q4 話し合う学習は, 好きですか Q

5 児童の実態と主題に迫るための手だて (1) 児童の実態本学級の児童は明るく 男女の仲もよい いろいろな場面で声を掛け合ったり 仕事を手伝ったりできる児童も多い 話し合い活動では 友達の意見のいいところを取り上げて考えをまとめることができたり 人の意見を聞いて自分の考えを変えることができたりする児

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国語科第 1 学年熊野町立熊野中学校指導者森島登紀子 単元名 根拠を明確にして書こう 本単元で育成する資質 能力 自ら考え判断する力, 読解力 情報収集能力 1 日 時平成 29 年 11 月 16 日 5 校時 2 場 所 1 年 3 組教室 3 学年 学級第 1 学年 3 組 (27 名男子 1

価 がら読んでいる 語句には性質や役割の上で類別 規 文章を読んで考えたこ があることを理解している 準 とを発表し合い 一人 指示語や接続語が文と文との意 一人の感じ方につい 味のつながりに果たす役割を理 て 違いのあることに 解し 使っている 気付いている 学 登場人物の思いを想像し 時代の状況

平成 30 年 1 月平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果と改善の方向 青森市立大野小学校 1 調査実施日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) 2 実施児童数第 6 学年 92 人 3 平均正答率 (%) 調 査 教 科 本 校 本 県 全 国 全国との差 国語 A( 主として知識

第○学年 ○○科指導計画

H26関ブロ美術プレ大会学習指導案(完成版)

課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください

第○学年○組 学習指導案

第 4 学年算数科学習指導案 平成 23 年 10 月 17 日 ( 月 ) 授業者川口雄 1 単元名 面積 2 児童の実態中条小学校の4 年生 (36 名 ) では算数において習熟度別学習を行っている 今回授業を行うのは算数が得意な どんどんコース の26 名である 課題に対して意欲的に取り組むこ

6 年 No.8 You can see Daibutsu! 1/7 単元の目標 主な言語材料 できることを紹介する表現や感情を表す表現が分かる 修学旅行でできることについて具体物などを見せながら伝え合う 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり できることについ

平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県海草地方 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

Taro-第3学年国語科学習指導案「

指導内容科目国語総合の具体的な指導目標評価の観点 方法 読むこと 書くこと 対象を的確に説明したり描写したりするなど 適切な表現の下かを考えて読む 常用漢字の大体を読み 書くことができ 文や文章の中で使うことができる 与えられた題材に即して 自分が体験したことや考えたこと 身の回りのことなどから 相

けて考察し, 自分の考えを表現している 3 電磁石の極の変化と電流の向きとを関係付けて考え, 自分の考えを表現している 指導計画 ( 全 10 時間 ) 第 1 次 電磁石のはたらき (2 時間 ) 知 1, 思 1 第 2 次 電磁石の強さが変わる条件 (4 時間 ) 思 2, 技 1, 知 2

【授業 1】

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Taro-5年研究のまとめ

5 単元の評価規準と学習活動における具体の評価規準 単元の評価規準 学習活動における具体の評価規準 ア関心 意欲 態度イ読む能力ウ知識 理解 本文の読解を通じて 科学 について改めて問い直し 新たな視点で考えようとすることができる 学習指導要領 国語総合 3- (6)- ウ -( オ ) 1 科学

4 全体計画 ( 総時数 6 時間 ) 主な学習活動 時数 教師のかかわり 評価の観点 ( 求める子どもの姿 ) 新聞について興味をもち, 投 1 新聞への興味をもつことができるよう 関心 意欲 態度 書の特徴を知る に, 実際の新聞をもとに, 投書の内容 新聞について興味をもち, を取り上げる 投

(3) 文語の決まりや音読の仕方を知り, 古文を音読して古文特有のリズムを味わいながら古典の世界に 触れ, 古典には様々な種類の作品があることを知ることができる ( 伝統的な言語文化と国語の特質 に関する事項 ) 3 本単元における言語活動 昔話とその原典である古典を読み比べ, その内容の違いや古文

単元の学習を進めるに当たっては, 下記の5つの言語意識を明確にする 相手意識 学級の友達や家の人に 目的意識 動物の赤ちゃんの特徴を分かってもらうために 場面 状況意識 どうぶつの赤ちゃんずかん を作る 方法意識 どうぶつの赤ちゃん で読み取ったことをもとに, カードを作る 評価意識 動物の赤ちゃん

国語科学習指導案 広島市立 小学校 教諭 1 日時平成 23 年 1 月 日 5 校時 2 学年 組第 5 学年 組 ( 男子 名女子 名計 名 ) 3 指導事項 (1) A 話すこと 聞くこと オ 互いの立場や意図をはっきりさせながら 計画的に話し合うこと (2) 伝統的な言語文化と国語の特質に関

調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する また 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の

<小学校 生活科>

2 単元の目標 廿日市市 についての魅力を目的意識や相手意識を明確にして地域内外に発信することができる 自分たちの住む 廿日市市 に愛着をもつことができる 3 単元の評価規準 学習方法 自分自身 他者や社会 課題発見力 思考力 判断力 表現力 主体性 自らへの自信 対象と積極的にかかわる中で, 課題

いきたいと考える 第二に ビデオに撮ったインタビューの様子を繰り返し見て振り返ることで パターンに沿った質問だけでなく 自分なりの質問を考える活動に発展させていきたい そのために ビデオ視聴による振り返りを3 回行う また 自己評価だけでなく 他者評価により互いの良さを確認することで 話すことへの自

教科 : 外国語科目 : コミュニケーション英語 Ⅰ 別紙 1 話すこと 学習指導要領ウ聞いたり読んだりしたこと 学んだことや経験したことに基づき 情報や考えなどについて 話し合ったり意見の交換をしたりする 都立工芸高校学力スタンダード 300~600 語程度の教科書の文章の内容を理解した後に 英語

内容 児童 経験したことや調べたことから選んで話す 内容 ( 考え ) を分かりやすく話す はっきりした発音で声の大きさを考えて話す 丁寧な言葉を使って話す 相手の顔を見ながら話す 大事なこと

トコラージュ というメディアの形態を提案する 本単元では 説明文の 構成メモ をフォトコラージュの形でまとめる このことにより 資料を活用して説明文を書くことが容易になる フォトコラージュとは次に示すように 2 枚以上の写真と それに対する説明文を対応させた情報伝達の形式である 本学級では 社会科の

子葉と本葉に注目すると植物の成長の変化を見ることができるという見方や, 植物は 葉 茎 根 からできていて, それらからできているものが植物であるという見方ができるようにしていく また, 学んだことを生かして科学的なものの見方を育てるために, 生活の中で口にしている野菜も取り上げて観察する活動を取り

いろいろな衣装を知ろう

主語と述語に気を付けながら場面に合ったことばを使おう 学年 小学校 2 年生 教科 ( 授業内容 ) 国語 ( 主語と述語 ) 情報提供者 品川区立台場小学校 学習活動の分類 B. 学習指導要領に例示されてはいないが 学習指導要領に示される各教科 等の内容を指導する中で実施するもの 教材タイプ ビジ

第6学年 国語科学習指導案

4 単元の評価規準 コミュニケーションへの関心 意欲 態度 外国語表現の能力 外国語理解の能力 言語や文化についての知識 理解 与えられた話題に対し 聞いたり読んだりした 1 比較構文の用法を理解 て, ペアで協力して積極 こと, 学んだことや経 している 的に自分の意見や考えを 験したことに基づき

(2) 計画学習課題 学習内容 時間 連立方程式とその解 二元一次方程式とその解の意味 2 連立方程式とその解の意味 ( 本時 1/2) 連立方程式の解き方 文字の消去の意味 加減法による連立方程式の解き方 5 代入法による連立方程式の解き方 連立方程式の利用 問題を解決するために 2つの文字を使っ

から抜粋 ) を用意する その中から自分の興味のある資料を選択させ 主体的に文章が書けるようにする その後 書き上げた文章が説得力のある文章であるか 友だち同士で読み比べたり 校内の先生方に読んでいただいたりしながら 自分の文章を評価してもらうようにする そのことにより 児童が文章を書き換えることで

第 6 学年 1 組国語科学習指導案 単元名 : さすがプロ, ここがすごい!~ 自分の夢を追って ~ プロフェッショナルたち 男子 19 名女子 17 名計 36 名 単元について 指導者松本典子 本単元は, 小学校学習指導要領国語編第 5 学年及び第 6 学年, C 読むこと の言語活動例 ア伝

文章構成の在り方を実感できる「読むこと」の学習指導

新潟市立亀田西中学校

6 年 No.8 You can see Daibutsu! 1/7 単元の目標 主な言語材料 本時の目標 できることを紹介する表現や感情を表す表現が分かる 修学旅行でできることについて具体物などを見せながら伝え合う 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり でき

1 高等学校学習指導要領との整合性 高等学校学習指導要領との整合性 ( 試験名 : 実用英語技能検定 ( 英検 )2 級 ) ⅰ) 試験の目的 出題方針について < 目的 > 英検 2 級は 4 技能における英語運用能力 (CEFR の B1 レベル ) を測定するテストである テスト課題においては

第 2 章 知 徳 体 のバランスのとれた基礎 基本の徹底 基礎 基本 の定着 教育基本法 学校教育法の改正により, 教育の目標 義務教育の目標が定められるとともに, 学力の重要な三つの要素が規定された 本県では, 基礎 基本 定着状況調査や高等学校学力調査を実施することにより, 児童生徒の学力や学

4 単元の評価規準 < 評価方法 > 国語への話す 聞く能力関心 意欲 態度和の文化について事柄が明確に伝わ調べてプレゼンするるように, 資料の形という目的を意識し式を工夫して説明して文章を読み, 進んている で調べたり, 資料の <ワークシート5~ 提示の仕方を工夫し 7, 観察 > て話したりし

第1学年国語科学習指導案

解答類型

いきたいと考えるはずである 水溶液を区別する ためには, 水溶液のどんな性質やはたらきに着目していったらよいか, 子どもたちの考えを大切にしながら学習を進めていきたい 本単元の問題を解決するためには, いくつかの実験結果から, 総合的に判断することが必要である そこで,5つの水溶液を区別するという意

Microsoft Word - ③-1だれもがかかわり合えるよに

5. 単元について本単元は,2 年生 1 学期に学習した ともこさんはどこかな から引き続いての 話す 聞く の学習である ともこさんはどこかな では, 大事なことを落とさずに話したり聞いたりできるようにすることをねらいとして学習してきた 本単元では, これに加えて互いの話をしっかり聞いてやり取りを

算数科学習指導案 指導者中野智子 1 日時平成 30 年 10 月 19 日 ( 金 ) 第 6 校時 2 学年第 6 学年 1 組男子 12 名女子 9 名計 21 名 3 単元名資料の調べ方 4 単元について (1) 単元観本単元は, 小学校学習指導要領第 6 学年の内容 [D データの活用 ]

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中学校第 3 学年国語科学習指導案 日時平成 28 年 月 日第 校時対象第 3 学年 組学校名 中学校授業者 1 教材名 故郷 2 単元の目標 情景や人物を描写する語句や表現を読み取り 内容への理解を深めることができる 作品を通して 社会の中での人間の生き方について考え 自分の意見をもつことができ

(3) 計画 学習課題学習内容時間 変わり方のようすをわかりやすく表すにはどうしたらよいか考えよう変わり方が大きいか小さいかを調べるにはグラフのどこに目をつけるとよいのだろう 2つの折れ線グラフからどんなことが分かるだろう折れ線グラフをかこう 変わり方を分かりやすく表す工夫 折れ線グラフの縦軸と横軸

単元の目標 カレーライスを作ることに興味 関心をもち, 進んで活動する カレーライスの作り方を調べ, 作り方, 材料, 用具を発表することができる カレーライス作りの活動を通して, 食材を知ったり, 道具を使う仕事にふれたりして, 生活経験を豊かにする 人との関わりを通してコミュニケーション能力を身

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第1学年国語科学習指導案

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Taro-H29結果概要(5月25日最終)

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国語科学習指導案 日平成 28 年 6 月 2 日 ( 木 ) 公開授業 Ⅰ 学級岩手大学教育学部附属中学校 1 年 B 組会場 1C2A 教室授業者中村正成 学習者の実態 オオカミを見る目 では, 説明的文章における 序論 本論 結論 の構成と, それぞれにどんなことが書かれるかを学習した また, 筆者が読み手に分かりやすく伝えるために, 問い 答え 筆者の考え という構成をしたり, 接続表現などを用いたりして工夫をしていることを学んだ 身に付けさせたい力 事実と筆者の考えを読み分けながら, 文章の展開をとらえる力 (C-イ) 図表の効果や図表と本文との関連をとらえて, 書き手の伝えたい内容をとらえる力 (C-エ) 文末表現などに着目して, 事実と意見を読み分ける力 ( 伝 -イ( ウ )) 1. 単元名科学者の説明の仕方に学ぶ 2. 単元の目標本文と関連させながら図表の特徴をとらえながら, 文章の展開の仕方について自分の考えをまとめることができる 3. 単元の評価規準 国語への関心 意欲 態度 図表をの特徴を踏まえながら, 文章の展開の仕方について自分の考えをまとめようとしている 読む能力 事実と推測を区別して文章を読み分け, 事実と推測の関連性をとらえている (C- イ ) 筆者が図表を用いている意図を本文と図表を関連付けて読み取り, 筆者が伝えようとしていることをと らえている ( C- エ ) 言語についての知識 理解 技能 文末表現などに着目しながら事実と考えを読み分けている ( 伝 - イ ( ウ )) 4. 学習材 スズメは本当に減っているか ( 東京書籍 新しい国語 1 年 ) 本教材は, 近年世間で言われている スズメが減ってきた ということに対し, さまざまなデータをもとに科学的に検証しながら順を追って説明していくスタイルの文章である 図表を提示し, それにそって論を展開しているが, その図表から読み取れる事実を盲目的に受け入れて結論付けるのではなく, 別の可能性も提示しながらの図表を提示しての論に展開していく そして, 最終的に五つの記録 ( ただし, 本文では三つについて詳述 ) から総合的に判断して スズメは減少している と結論付けている 図表と本文を照らし合わせながら読むことで, 様々な事柄を批判的に読み, 複合的に判断して結論を導き出そうとする科学者としての姿勢が読み取れる また, 一般的な科学論文の書き方とは異なり, 客観的事実と主観的判断が入れ子になっていることで, 読者自身も科学者になったかのように文章に引き込まれる 読者を意識した文章の展開の仕方や書き方においても特徴的な文章である. 単元構想本単元では, 図表を本文と照らし合わせながら読むことで, 図表から読み取れる事実と筆者の考えを読み分けることや, 読者に興味を抱かせるような筆者の書き方のや文章の展開の仕方の工夫を学ぶ 一では, 本文を読み初発の感想を書くが, ここでは内容に関するものと文章の書き方や論理の展開の仕方に分けて感想を書かせ, それを交流することで二以降の思考へのきっかけとしたい 二では, オオカミを見る目 と比較させることで, 本論の展開の仕方の違いに気付かせたい また, それぞれの図の特徴をとらえさせるとともに, それぞれの図から読み取れる事実から, どのような理由づけをして事実に結び付けようとしているか, その関連性をとらえさせたい そして, それらをもとに, 図の提示の順序の理由を考えさせることで, 筆者が読み手に読ませることを意識して文章を組み立てていることをとらえさせたい 三では, 筆者の文章の書き進め方について, これまでの学習を生かしながら自分の考えをもたせ文章にまとめさせたい そして, 学習したことがどんな学習活動や生活に生かせるかを考えさせたい

6. 単元の展開 ( 全 6 間 ) 学習活動 1 1 1. 単元の見通しを持つ 2. 学習計画を立てる 3. 本文を読み, 感想を書く 内容に関する感想 書き方に関する感想 4. 感想や疑問を交流する 指導上のポイント ( ) 学習活動に即した評価規準 ( 関 読 言 ) 既習事項を振り返らせ, 文章の書き方について感想をもたせ, 単元の学習の見通しをもたせる 関本文を読み, 既習事項を思い出しながら文章の書き方について感想をもち, 交流している ( 観察 OPPシート ) 2 2 3 4 1. 本論を資料をもとに三つに分ける 2. 三つの資料を提示した意図を考える 3. 文章の展開の仕方を図で表してみる 1. 図から読み取れる事実を確認する 2. 図からは直接的に読み取れないが, 本文を読み取れる事実を確認する 3. 表 1 図 1 に書き換えた意図を考える 4. それぞれの図の特徴をまとめる 1. 事実 理由づけ 考え ( 推測 ) の関係について理解する 2. 図 1 について, 事実と意見を読み分け, その関係性を図にまとめる 3. 図 2 について, 事実と意見を読み分け, その関係性を図にまとめる に向けて, 図 1 2 3 の順に提示した意図を考える オオカミを見る目 と比較させながら本論の展開の仕方をとらえさせる スズメは本当に減っているか では, 資料を提示するが, その問題点を挙げ, の資料を提示していく展開の仕方をとらえさせる 読文章の構成や展開の仕方を学習シートにまとめている ( 学習シート ) それぞれの図表について読み取れる事実, 本文からしか読み取れない事実をまとめさせることで, それぞれの図の特徴やどのようなときに使いやすいかを考えさせる 読それぞれの図表から事実を読み取り, その特徴を学習シートにまとめている ( 学習シート ) 一般的な例を出し, 事実 考え の間には理由づけが必要であることを確認し, 実際の本文の資料からどのような事実を挙げ, そこからどのように推測を導き出しているかを考えさせる 読筆者が図から読み取った事実とそこから導き出される推測の関係性を学習シートにまとめている ( 学習シート ) 言事実や考えを文末などに気を付けながらまとめている ( 学習シート ) ) 本 ( 1. 筆者が書いた論文を読み, データの示す順序と本文の順序が異なることを確認する 2. 学習課題 なぜ 図 1 2 3 の順に提示したか と, 前に考えた自分の意見を確認する 3. グループでの意見をまとめる 4. 全体でグループの意見を交流する. 個人で, 筆者の意図をまとめる 学術論文の構成と教科書文の構成の違いから, 筆者が資料を 図 1 2 3 のように展開し文章を進めている意図について, 1 から 4 までの学習や文章の記述などをもとに考えさせる グループ交流や全体交流を通して, 最終的に自分が考えた意図を文章でまとめさせる 読文章の展開の意図を, 文章の記述や資料の特性などを根拠にまとめている ( 学習シート ) 3 6 1. 筆者の文章の書き進め方について, 自分の意見をまとめる 2. 意見を全体で交流する 3. 単元を振り返る 2 までの学習を想起させ, 筆者の文章の展開の仕方や書き方について, 自分の考えを学習シートにまとめさせる 読筆者の文章の展開の仕方について自分の意見をもち, 文章にまとめている ( 学習シート ) 学習事項の活用場面 自分が伝えたいことに応じて, 図の形態を考えて相手に示して書いたり話したりする 相手や目的に応じて, 同じ内容でも順序を変えるなどして書いたり話したりする

7. 学びの本質に迫る指導について 批判的思考力学習者は小学校までの説明的文章の学習において内容面にスポットを当てながら文章をとらえることが多かった 本単元では, 前単元と関連付けながら説明的文章の書き方を分析し, その文章の展開について自分の考えをもつ 前単元の文章との比較, また論文の書き方との比較を通して, 多角的に文章をとらえていくことを期待している また, 事実 ( 根拠 ) 理由づけ 考え ( 推測 意見 ) という思考の流れを整理することで, 論理的に思考することの土台を作っていきたい コミュニケーション力学習者は,4 月から新しい人間関係の中で学習を進めてきた 中学校入学後, グループの話し合いの方法や全体での発表の仕方についても学習し続けている 1 年生であるということを考慮し, 相手に自分の意見を伝えるためにはどうすればよいか, また自分たちの考えが深まるように効率的に話し合いを進めるにはどうすればよいかを考えさせながら授業を進めていきたい 8. 本の指導目標 文章の展開の仕方に注目させ, その意図をとらえさせる 9. 本の構想 前に, 筆者のスズメに関する論文を提示し, 教科書文との構成の違いに気付かせた そして, 教科書の文章ではなぜ 図 1 2 3 のように展開しているかを 1 から 4 までの学習を生かして個人で記述させた 本は, 個人での考えをグループや全体で交流し比べることで, 筆者が読者に文章を読ませる工夫に迫る間である 導入では, 学習課題と共に, 自分の書いた考えを確認する 展開では, まず個人で考えたものをグループで協議し, グループでの考えをまとめさせる このグループは似たような視点で考えをまとめた者同士のグループであり, 他の視点で考えたクラスメイトに分かりやすく伝えられるように意見をまとめさせる このグループ活動は, 自分たちの考えをさらに深めていくことを目的としている グループ活動の後, 全体で話し合った内容を交流する グループで出された意見を教師側でグルーピングし, なぜそのように考えたのかを代表に発表をさせる 場合によっては, 他のグループに補足させたり, 質問させたりする この全体交流は, 文章の展開について別の視点での考え方を相互に知り, 自分の考えと比べさせることをねらっている 終結では, グループ交流や全体交流を通して自分が考えた筆者の文章の展開の意図をまとめる 前までの考えとどのように変わったかを確認させながらまとめさせたい そして, 相手に伝えるために, 様々なねらいをもって文章を展開していることに気付かせたい 10. 本の展開 段階 学習活動学習内容学びの本質とのかかわり 導 1. 前までの学習を振り 返る 前までの振り返り 三つの資料を取り上げ, 直前の資料で不十分なところを補うような資料を順に提示している 特徴を踏まえて図表を提示していること 事実と推論の関連性 入 2. 論文と本文の展開の仕 方の違いを確認する 3. 本の学習課題を確認 し学習の見通しをもつ 論文では, 図 1 図 3 図 2 のように展開している 論文では, 事実をまとめて示してから, 考察で資料の不十分なところを挙げている 学習課題 筆者が教科書で図 1 図 2 図 3 の順で提示しているのはなぜか

4. 個人の意見を確認し, グループで交流する 文章の展開の仕方 1 グループ交流 1 テーマ : 自分の考えを交流し, グループの考えを決定し, 他の考えの人にも分かるように説明できるようにする 2 方法 : 同じ視点で考えた 4 人グループとする 3 進め方 : 役割分担をし, 司会が話し合いをコーディネートしていく 4 帰着点 : グループとして, 資料の順序の提出の理由を一つにまとめ, 説明できるようにする ( 収束型交流 ) コミュニケーション力 司会者が話し合いをコーディネートする 相手を意識して話す 他者の意見を聞きながら, 自分の意見と比べたり, 疑問を質問したりする 展. グループの意見を全体で交流する 1 批判的思考力 前までの学習や他のグループの考えをもとに多角的に課題をとらえ思考する 開 図 1 図 2 図 3 のように資料を提示している理由 筆者が実際に調べた順だから 6 探してみて, ようやく見つけ出したのが ( P99L14) 10 そこで私は, スズメの個体数と関連付けられる全国規模での記録を探し (P101L7) 1 そこで, スズメの数の変化を表す別の記録を探したところ (P103L6) 資料の提示の仕方が前の資料の欠けている部分を補うような資料の出し方をしているから 9 一か所の記録にすぎないので (P101L1) 10 そこで (P101L7) 1 14 しかし, これとは別の推測も可能です (P103L4) 1 そこで (P103L6) 図 1が読者にとって身近であり, 最も視覚的に分かりやすいものであるから 筆者にとって, 資料の評価が並列ではなく, 図 1< 図 2< 図 3のように重要視しているから 図 1: 一か所だけのデータなので, これをもって全国が 減っている とするには無理がありすぎる 図 2: 全国的なデータなので, 図 1よりは重要なデータである ただし, スズメを直接的に調べたものではないことや, 様々な推測が可能であることから図 3よりは弱い 図 3: 図 2 同様に全国的なデータであるが, スズメを直接的に調べたデータであること, また,17で挙げられている天候不順についても比較的データが出しやすく, 確かめることが可能であることから, 三つの中で最も強い資料である 終 結 6. 筆者が 図 1 2 3 で文章を展開した理由とその効果を個人でまとめる 文章の展開の工夫とその効果 相手意識をもった文章の書き方 読み手への効果 筆者が実際に調べた順に文章を展開することで, 読み手は筆者になったつもりで文章を読むことができ, 文章に引き込まれる 前の資料を補う形での資料を提示することで, 読み手は話の流れをスムーズにつかむことができ, 筆者の考え方を追うことができる 初めに図 1のような明らかに減っている図を提示することで, スズメが減っている という一印象をもたせることができる 重要度が高いものを最後に出すことによって, スズメが減った という印象を読者に強く印象付けることができる 10 7. の確認をする