市原市道路特定事業計画書 1 道路特定事業計画策定の位置づけ 1 2 市原市バリアフリー基本構想の概要 2 3 道路特定事業計画の整備方針 4 4 道路特定事業計画における整備基準 6 5 4
1 道路特定事業計画策定の位置づけ 高齢者 障がい者等が自立した日常生活や社会生活を営むことができる生活環境を目指し 移動等円滑化に関してより一体的 総合的な施策の推進を図るため 高齢者 身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律 ( 通称 : ハートビル法 平成 6 年 ) と 高齢者 身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律 ( 通称 : 交通バリアフリー法 平成 12 年 ) を統合 拡充した 高齢者 障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律 ( 通称 : バリアフリー新法 ) が平成 18 年 12 月に施行されました 市原市では交通バリアフリー法に基づき策定された 市原市交通バリアフリー基本構想 の目標年次である平成 22 年を迎えたことから 進捗状況を調査 検討するとともに バリアフリー新法に基づき 市原市におけるバリアフリー化を重点的かつ一体的に推進していくため 市原市バリアフリー基本構想 を策定しました この基本構想の策定に伴い 道路特定事業計画を定め この計画に基づき道路特定事業を実施することとなります 道路特定事業計画の位置づけ 1
2 市原市バリアフリー基本構想の概要 (1) 概要 市原市バリアフリー基本構想 は 平成 17 年に交通バリアフリー法に基づき策定された 市原市交通バリアフリー基本構想 を上位関連計画やバリアフリー新法に基づき改定しました 市原市バリアフリー基本構想 では 駅を中心とした地区のバリアフリーを進めていく目標や方針を定めた 市原市交通バリアフリー基本構想 の目標年次であった平成 22 年時点での目標及び整備状況の把握 点検を行い それを踏まえ重点整備地区と定められていた 八幡宿駅周辺地区 五井駅周辺地区 姉ヶ崎駅周辺地区 の3 地区と新たに ちはら台駅周辺地区 を加えた4 地区についての総合的 一体的にバリアフリー整備を進めていくこととしています (2) バリアフリー化の基本理念と基本方針基本理念 : ともに支えあうバリアのないまちいちはら基本方針 1: 市民の意識を育て 私たちができること を協働して実現していきます バリアフリーの意識を高め 市民自らが率先して取組んでいけることを考えていきます 市民がバリアフリーの評価を行い 気づきや思いを伝える仕組みを作ります 市民参加による話し合いを継続していきます 基本方針 2: 安全で安心なまちづくりに向けたバリアフリー化を展開していきます だれもが安心して行動できるバリアフリー整備を進めていきます 今あるものを有効活用しながら ちょっとした改善できることからはじめていきます 高齢者 障がい者等の外出を支援していきます 地域の利用特性に応じて よく使うみち から優先的に改善していきます (3) バリアフリー経路の設定生活関連経路 バリアフリー経路のち 省令で定める構造基準に基づく整備が可能となる経路 課題経路 バリアフリー経路の中には 市民が日常に利用する経路ではあるものの 沿道等の状況から歩道用地の確保が難しい道路や私有地のために現状では法に基づく生活関連経路としての整備が難しい経路 これらについては みちづくりの工夫( 通行規制 歩道共存道路等 ) により安全な歩行空間を確保するための整備を優先的に実施する必要があるため 課題経路 とし 課題解決に向けた手法を検討し 工夫した整備が可能な経路については整備を実施し 整備の難しい経路については 課題を整理しその改善に努めます 課題経路の整備にあたっては 高齢者や障がい者等をはじめとする利用者 沿道住民 商店主 行政が一体となり整備方針について検討していく必要があるため 道路特定事業計画ではバリアフリー基本構想において位置づけられていた次頁に示すようなプロセスを経て整備方針を検討します 2
課題経路の整備方針検討プロセス 3
3 道路特定事業計画の整備方針 道路特定事業計画の整備方針 は 道路特定事業計画を具体化するにあたっての 基本的な考えを示すものです 主な考え方を示します この他 詳細事項は 道路の移動等円滑化整備ガイドライン に基づいて実施していくものとします ただし 短期的に安全で円滑な移動経路の確保を 広範囲の道路ネットワークとして図る観点から セミフラット形式の整備が困難な場合では既設の形式を活かして 有効幅員や歩道の平坦性を確保していきます バリアフリー基準 : 有効幅員 2m 以上 縦断勾配 5~8% 4
本市の生活関連経路等における基本的な考え方を 下記の通りとします 誰もが移動しやすく 安全な歩行空間を確保するため 効果的な整備を目指す 上記の考え方を基にバリアフリー化への取り組みを進めるため 道路整備に当っての基本方針を下記の通り掲げます 方針 1 バリアフリー基準に沿った整備を推進する 市原市バリアフリー基本構想を踏まえた道路整備への取り組むに当り 道路の移動等円滑化整備ガイドライン に示される基準に沿った整備とします 基本構想における整備方針 視覚障害者誘導ブロックは黄色を基本とし 連続的に設置します また 必要に応じて視覚障害者用横断帯 ( エスコートゾーン ) を設置します 歩道の段差の解消をはじめ 歩行路面を含めた平坦性を確保します 歩道の舗装は基本的に透水性舗装とします 案内標識は安全性と視認性の確保を図ると共に わかりやすい案内地図とし ユニバーサルデザインに配慮した設計とします 歩行中に休憩がとれるよう 歩行者の安全性を考慮しながら 適宜ベンチを設置します 駅前広場などには 障がい者等が乗降しやすいよう乗降場を設置します 方針 2 整備内容ごとに整備目標年次を明確にします 目標年次は平成 23 年 3 月に改正された 移動等円滑化の促進に関する基本方針 に基づき平成 32 年度といたします 事業内容によっては長期に亘り検討 実施すべき内容も考えられるため 上位計画である 改訂市原市総合計画 や関連計画との整合を図り 対応を図ります 方針 3 目標年次までの整備可能な内容を明確にする 目標年次内で整備ができないと想定されるものは 目標年次内で可能な代替手法を検討します ( 以下は例 ) 用地買収を伴う道路拡幅や交通規制( 一方通行等 ) の変更など 地元調整が発生する整備内容は 平成 32 年までに同意の確実性がないため 長期的な対応とする 方針 4 他の事業との整合性を図る 生活関連経路等の中には 土地区画整理事業 や 電線共同溝化 などの様々な事業と関連する経路もあるため これらの事業と整合をもった整備内容 整備スケジュールを検討します なお 土地区画整理事業で整備を実施する経路で バリアフリー基準に合わない整備内容のものについては 長期的にバリアフリー化を進めるものとします 5
4 道路特定事業計画における整備基準 1 舗装の改善 歩道の舗装は 基本的に透水性もしくは保水性のある舗装とします 平坦で滑りにくい構造とします 新設の歩道を除いて 基本的に老朽化に伴う改修時に改善を図ります 路面の平坦性を確保するため 目地等による段差 がたつきを少なくします 2 歩道の構造形式 新設の場合を含めて 基本的にセミフラット型を採用します 歩道の( 縁石を除く ) 車道に対する高さ 5cm 2 歩道に設ける縁石の車道に対する高さ 15cm 以上 やむを得ない場合はフラット型もしくはマウントアップ型を採用します フラット型 歩道の( 縁石を除く ) 車道に対する高さ 0cm 歩道に設ける縁石の車道に対する高さ 15cm 以上 マウントアップ型 歩道の( 縁石を除く ) 車道に対する高さ 15cm 歩道に設ける縁石の車道に対する高さ 15cm 以上 : 車輌の乗り入れ部を設けない場合や交通安全対策上必要な場合 ( 特に幹線道路に於いて自動車の走行速度が高い場合等 ) は 20cmまでとし 橋梁部またはトンネル部では 25 cmまでとします 6
3 歩道有効幅員の確保 < 有効幅員について> 基本的に有効幅員 2.0m 以上とします 課題経路においては 車いすの回転を考慮して 有効幅員 1.5m 以上とします < 有効幅員の確保について> 有効幅員が満たされていない経路は 歩道を拡幅します 民地などを活用しなければならない所もあるので 検討が必要です 歩道の幅員 :2.0m 以内 ( 課題経路 :1.5m 以内 ) 歩道の幅員 :2.0m 以上 ( 課題経路 :1.5m 以上 ) 4 歩車道境界の明確化 課題経路においては ガードレールを設置し交通安全対策を図ります 歩車道分離が困難な場合は ハンプ設置などの交通安全対策を図ります 拡幅不可能な細くて危ない道 歩車道を明確に分離交通安全対策 7
5 視覚障害者誘導用ブロックの設置 改善 < 誘導ブロックの形状について> 誘導ブロックの形状 寸法は JIS 規格とします 誘導ブロックの色は黄色を基本とし 周囲の舗装との輝度比は 2.0 程度とします 誘導ブロックの設置位置は官民境界から 80cm 程度 ( 最低 60cm) とします 8
< 誘導ブロックの連続性について> 利用者が多く横断距離の長い信号交差点などはエスコートゾーンの設置を検討します 生活関連経路における横断歩道部において 周辺住民及び利用者等の意向を踏まえ 設置検討することを推奨します 利用者の多い生活関連施設と誘導ブロックの連続性を確保します 公共施設など生活関連施設の敷地内から建物まで誘導ブロックが設置されていない施設には 設置を促します 生活関連施設及びバス停まで誘導ブロックを連続的に設置します 施設内に誘導ブロックが設置されている場合は その動線と連続させます エスコートゾーンとは 横断歩道部に触覚マーカ ( 突起体 ) を敷設した整備を指し 視覚障がい者の円滑な道路横断が可能となります パターン 1 生活関連施設 生活関連施設 パターン 2 生活関連施設 誘導ブロックの連続性を確保 9
6 勾配の改善 平坦性の確保 < 歩道と車道の段差 歩道の平たん部形状について> 交差点の巻き込み部の歩道と車道の段差は 2.0cm 以下とします 車輛乗り入れ部の歩道と車道の段差は 5.0cmとします 縦断勾配は 5% 以下 横断勾配は 1% 以下とします 交差点巻き込み部の縁石 車輛乗り入れ部の縁石 < 段差の解消について> 交差点の巻き込み部において 平たん部を 1.5m 程度設けます 不可能な場合 巻き込み始点から 1.5m 程度設けます 車輛乗り入れ部において 歩道の平たん部を 2m 以上とし すりつけ部の横断勾配を 15% 以下にします 歩道幅員や民地の関係等で不可能な場合 特殊縁石を用いて 可能な限り歩道の平たん部を広く確保します 10
7 バス停における歩道と車道の高さの改善 バス停における歩道と車道の高さは 15cmを基本とします 沿道等の状況により 15cmでの整備が困難な場合は 適宜調整を行います 11
8U 字側溝蓋穴部の修繕 U 字側溝の蓋穴を塞ぎます グレーチングは網目の細かい製品に交換していきます 9 歩道占有物の移設 撤去 標識柱により有効幅員が確保されない場合 標識柱を移設します 電柱により有効幅員が確保されない場合 地中化 ( 共同溝化 ) をします 植樹帯がある場合は 植樹帯の中に電柱を移設します 植栽がなされていない植樹帯は 撤去または再植樹を推奨します 電柱 植樹帯 歩道の幅員 :2.0m 以上 ( 課題経路 :1.5m 以上 ) 植物が植えていない植樹枡 花や木を植える 12
10 案内板の設置 啓発や周知が必要な場所には 案内板を設置を推奨します 東西連絡通路 スロープ 階段 11 放置自転車の撤去 歩行者の通行の妨げになる放置自転車を撤去します 通行の妨げ誘導ブロックの妨害 広く安全な歩道 13
5 道路特定事業計画 1 五井駅周辺地区 凡例 ①歩道拡幅 五井福祉作業所 ②歩車道分離の明確化 福祉会館 ③誘導ブロックの整備 a 新設 改修路線 五井公民館 b 施設 バス停への新設箇所 ④歩車道の段差解消 五井病院 a 交差点部の段差解消箇所 1 b 車両乗入れ部の段差解消部連続路線 北五井 土地区画整理事業区域 ⑤側溝蓋穴部の修繕 a 側溝蓋穴部の修繕 b グレーチング細目化 ⑥歩道占有物の移設 撤去 2 1 a 移設 撤去物 電柱 標識等 連続路線 8 b 移設 撤去物 標識等 五井会館 ⑦案内板の設置 7 保健センター 9 4 ⑧放置自転車の撤去 急病センター 新田 下宿 土地区画整理事業区域 中央図書館 3 勤労会館 YOUホール 3 鎗田病院 市原市総合公園 6 五井中川田公園 防災公園 経路 ① ⑩ 経路番号 生活関連経路 課題経路 重点整備地区 ケーズデンキ 5 五井駅前東 土地区画整理事業区域 カインズモール 500m. 14
2 八幡宿駅周辺地区 凡例 ①歩道拡幅 ②歩車道分離の明確化 ③誘導ブロックの整備 a 新設 改修路線 ベイシア b 施設 バス停への新設箇所 ④歩車道の段差解消 a 交差点部の段差解消箇所 5 b 車両乗入れ部の段差解消部連続路線 市原青少年会館 ⑤側溝蓋穴部の修繕 a 側溝蓋穴部の修繕 八幡運動公園 b グレーチング細目化 1 ⑥歩道占有物の移設 撤去 4 八幡公民館 トライアル 1 市原支所 3 八幡宿駅東口 土地区画整理事業区域 6 a 移設 撤去物 電柱 標識等 連続路線 b 移設 撤去物 標識等 ⑦案内板の設置 2 ⑧放置自転車の撤去 経路 ① ⑩ 経路番号 生活関連経路 課題経路 重点整備地区 2 八幡公園 500m 15
(3) 姉ヶ崎駅周辺地区 凡例 1 歩道拡幅 2 歩車道分離の明確化 3 誘導ブロックの整備 姉崎郵便局 地下通路 a 新設 改修路線 b 施設 バス停への新設箇所 8 5 6 7 イトーヨーカドー 4 歩車道の段差解消 a 交差点部の段差解消箇所 b 車両乗入れ部の段差解消部連続路線 5 側溝蓋穴部の修繕 a 側溝蓋穴部の修繕 b グレーチング細目化 2 6 歩道占有物の移設 撤去 1 3 a 移設 撤去物 ( 電柱 標識等 ) 連続路線 b 移設 撤去物 ( 標識等 ) 7 案内板の設置 姉崎駅前土地区画整理事業区域 8 放置自転車の撤去 1 姉崎公民館 姉崎支所 経路 1~10 経路番号生活関連経路課題経路重点整備地区 4 1 アネッサ 500m 16
4 ちはら台駅周辺地区 凡例 ①歩道拡幅 ②歩車道分離の明確化 ③誘導ブロックの整備 堂坂公園 a 新設 改修路線 b 施設 バス停への新設箇所 2 ④歩車道の段差解消 a 交差点部の段差解消箇所 4 b 車両乗入れ部の段差解消部連続路線 ⑤側溝蓋穴部の修繕 1 a 側溝蓋穴部の修繕 b グレーチング細目化 ⑥歩道占有物の移設 撤去 1 3 a 移設 撤去物 電柱 標識等 連続路線 b 移設 撤去物 標識等 ⑦案内板の設置 ⑧放置自転車の撤去 ちはら台公園 1 ユニモちはら台 経路 ① ⑩ 経路番号 生活関連経路 課題経路 重点整備地区 500m 17