審査基準1(目次~設置単位)

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さいたま市消防用設備等に関する審査基準 2016 第 4 渡り廊下で接続されている場合の取り扱い 155 第 4 渡り廊下で接続されている場合の 取り扱い

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移動等円滑化経路を構成するエレベーターの規定である ( 停止階の規定やかご及び昇降路の出入口に関する規定など ) 適合義務の対象となる建築物のうち床面積の合計が 500 m2以上の建築物については エレベーター等の設置義務が発生する (500 m2未満の建築物における任意設置するエレベーターに対して




⑵ ⑶ ⑷ ⑸ ⑴ ⑵

非常時のための設備 乗降ロビー 制御装置 かご内に設ける制御装置 ( 車いす使用者が利用しやすい位置及びその他の位置に制御装置を設ける場合にあっては 当該その他の位置に設けるものに限る ) に 停電等の非常の場合に外部の対応の状況を表示する聴覚障害者に配慮した装置を設けること 乗降ロビーは 高低差が

隣地境界線126 第 3 章消防用設備等の設置単位 さいたま市消防用設備等に関する審査基準 消防用設備等の設置単位消防用設備等の設置単位は 建築物 ( 屋根及び柱又は壁を有するものをいう 以下同じ ) である防火対象物については 特段の規定 ( 政令第 8 条 第 9 条 第 9 条の


⑴ ⑵ ⑶

⑴ ⑵ ⑶

⑴ ⑵ ⑶

⑴ ⑵ ⑶

⑴ ⑵ ⑶


⑴ ⑵ ⑶ ⑷ 1

2-21 踊場を共有する階段 令第 23 条令第 121 条府条例第 33 条 図 -1 図 -2 図 -3 UP DN UP DN 3F A 2F 1F DN UP DN UP w w w w 上図のような階段形式のものについては次の通り取り扱う ただし 図 -3 においては 縦方向に A の範囲

資料 1-6 認知症高齢者グループホーム等に係る消防法令等の概要 1 消防法令の概要 主な消防用設備等の設置基準消防用設備等の種別消火器屋内消火栓設備スプリンクラー設備自動火災報知設備消防機関へ通報する設備誘導灯 設置基準規模 構造にかかわらずすべて延べ面積 700 m2以上延べ面積 275 m2以

第7 非常用の昇降機(エレベーター)

新旧対照表 (1/15)

手すり かご内の左右両面の側板に 手すりを設けること 手すり取り付け高さは 75cm~ 85cm 程度とする 非常時のための設備 乗降ロビー 制御装置 標識 ( 再掲 ) かごの大きさ 制御装置 音声案内 ( 戸の閉鎖 ) 制御装置の点字表示等 音声案内 ( 昇降方向 ) 制御装置の形状点状ブロック

(5) 第 1 号から前号までの規定により住宅用防災警報器が設置される階以外の階のう ち 次に掲げるいずれかの住宅の部分 ア床面積が 7 平方メートル以上である居室が 5 以上存する階の廊下 イアに規定する階に廊下が存しない場合にあっては 当該階から直下階に通ずる 階段の上端 ウアに規定する階に廊下


-2 -


資料2 保育所における屋外階段設置要件について

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さいたま市消防用設備等に関する審査基準 2016 第 3 の 2 開放型ヘッドを用いるスプリンクラー設備 385 第 3 の 2 開放型ヘッドを用いるスプリ ンクラー設備

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別添 ( 用語の定義 ) 消防法( 昭和 23 年法律第 186 号 ) 法 消防法施行令( 昭和 36 年政令第 37 号 ) 令 消防法施行規則( 昭和 36 年自治省令第 6 号 ) 規則 特定小規模施設における必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等に関する省令 ( 平成 20

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吹田市告示第  号

基準19 ハロゲン化物消火設備の設置及び維持に関する基準

国土技術政策総合研究所 研究資料

屋内消火栓設備の基準 ( 第 4.2.(3). オ ) を準用すること (2) 高架水槽を用いる加圧送水装置は 屋内消火栓設備の基準 ( 第 4.2.(4). ア イ及びウ ) を準用するほか (1). ア イ及びウの例によること (3) 圧力水槽を用いる加圧送水装置は 屋内消火栓設備の基準 ( 第

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さいたま市消防用設備等に関する審査基準 2016 第 1 用語の意義 適用範囲 1225 第 1 用語の意義 適用範囲

4. エレベータホール ( 設置する場合 ) 5. エレベーター ( 設置する場合 ) 6. 共用廊下 共用階段 ること 共用玄関等からの見通しが確保されていない場合には 見通しを補完する対策が講じられていること 照明設備 1 共用メールコーナーの照明設備は 床面において50ルクス以上の平均水平面照

東京都建築安全条例(昭和二十五年東京都条例第八十九号)新旧対照表(抄)



1600 mm 1200 mm 1200 mm 1600 mm 2200 mm 1200 mm 大阪市建築基準法取扱い要領 2-30 特別避難階段の付室の取扱い 令第 123 条第 3 項 (1) 付室の最小幅員下記のような特別避難階段の付室内の最小幅員は 法定の廊下幅及び階段幅以上とする 非常用

保育所の設備及び運営に関する基準 保育室等 屋外 遊戯場 設備 ( 必置 ) 面積設備 ( 必置 ) 面積 調理室 便所 0 1 歳児 乳児室及びほふく室 医務室 2 歳以上児 保育室又は遊戯室 乳児室 ほふく室 3.3m2 / 人 保育室 遊戯室 1.98m2 / 人屋外遊戯場 近隣の都市公園を代

第4 避難施設

○新潟県高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行細則

第19 排煙設備

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松山市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例施行規則平成 26 年 10 月 27 日規則第 65 号 ( 趣旨 ) 第 1 条この規則は, 松山市家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例 ( 平成 26 年条例第 52 号 以下 条例 という ) の施行に関し必要な事


東京都建築安全条例の見直しの考え方

目次に記述する項目を以下に示す なお目次にはページ番号を記載すること 1. 建築物の概要 1.1 建築物概要 1.2 付近案内図 1.3 建築計画概要 1.4 設備計画概要 2. 防災計画基本方針 2.1 防災計画上の特徴 2.2 敷地と道路 2.3 避難階の位置 2.4 防火区画 防煙区画 2.5

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第 3 倉庫に係る防火安全対策 1 目的この基準は 近年 倉庫が大規模化し また 作業所的要素が出てくるなど特殊化する傾向が見られることから 倉庫に係る出火防止 延焼拡大防止 避難の安全確保等に係る具体的基準を定めたものである 2 指導対象この基準に基づき指導する防火対象物の範囲は次に掲げるものとす

B2 実地で動作確認ができるスイッ リミットスイッチ 性能 大臣認定 大臣認定書の別添図書と大臣認定書の別添図書と 2.5 項 チ系統の安全装置 調節装置( ドアスイッチ ) ( 制御回路のに専門確認申請図書との照合 設置された装置との照合参照 ( 制御回路がマイコン式のもの ) 停止スイッチ 頂部

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ともに 警報を発するものをいう 第三放水型ヘッド等の構造及び性能規則第十三条の四第二項に規定する放水型ヘッド等の構造及び性能は 次に定めるところによる 一放水型ヘッド等の構造は 次によること ( 一 ) 耐久性を有すること ( 二 ) 保守点検及び付属部品の取替えが容易に行えること ( 三 ) 腐食

高層ビルのEV設置計画

建築基準法第 43 条第 2 項第 2 号の規定による許可の同意の取扱い基準 平成 18 年 6 月 1 日東広島市建築審査会 建築基準法 ( 以下 法 という ) 第 43 条第 2 項第 2 号の規定により許可を行う場合, 次 に定める基準のいずれかに該当する建築物の敷地については, 建築審査会

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消防法施行規則等の一部を改正する省令等の公布について ( 参考資料 ) 別紙 1 1 改正理由 (1) 背景住宅宿泊事業法 ( 平成 9 年法律第 65 号 ) が平成 30 年 6 月 15 日に施行され 住宅宿泊事業に係る事前の届出が同年 3 月 15 日に開始された ( 住宅宿泊事業法の施行期

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2 ( 178 9)

281


⑴ ⑵ ⑶ ⑵

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屋外広告物のしおり

スライド 1

194 第 3 章消防用設備等の設置単位 さいたま市消防用設備等に関する審査基準 共通事項 省令第 12 条の 2 並びに第 13 条第 1 項第 1 号及び第 2 項に規定するスプリンクラー設備を設置するこ とを要しない構造の取り扱いは 次によること ⑴ 省令第 12 条の2で定める

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番号 特定共同住宅等の種類と必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等 二方向避難型特定共同住宅等である (1) 初期拡大抑制性能 ( その 2) 図面番 ア地階を除く階数が 5 以下のもの 消火器具屋外消火栓設備動力消防ポンプ設備 又は住戸用及び共同住宅用非常警報設備 イ地階を除く階数

⑴ ⑵ ⑶


札幌市道路位置指定審査基準

昇降機の状況等 ( 第二面 ) 1. 昇降機に係る確認済証交付年月日等 イ. 確認済証交付年月日 昭和 平成年月日第号 ロ. 確認済証交付者 建築主事 指定確認検査機関 ( ) ハ. 検査済証交付年月日 昭和 平成年月日第号 ニ. 検査済証交付者 建築主事 指定確認検査機関 ( ) 2. 検査日等

第2章 事務処理に関する審査指針


2

動車車庫については 隣地境界線又は同一敷地内の他の建築物との距離は2m 以上とし 各階の外周部に準不燃材料で造られた防火壁 ( 高さ1.5m 以上 ) を設けること (3m 以上の距離を確保した場合を除く ) に改める 号通知 記 2 自動火災報知設備の設置について の一部改正記 2 中

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1

2 病院次のいずれにも該当する病院のうち 相当程度の患者の見守り体制を有するもの ( 火災発生時の消火活動を適切に実施することができる体制を有するものとして総務省令で定めるもの ) 以外のもの ( ア ) 特定診療科名を有するもの ( イ ) 一般病床又は療養病床を有する病院 火災発生時の延焼を抑制

新千里西町B団地地区地区計画

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2 屋内消火栓設備

1 目的 建築基準法第 68 条の 5 の 5 第 1 項及び第 2 項に基づく認定に関する基準 ( 月島地区 ) 平成 26 年 6 月 9 日 26 中都建第 115 号 建築基準法 ( 昭和 25 年法律第 201 号 以下 法 という ) 第 68 条の 5 の 5 第 1 項 及び第 2

第 21 換気設備等製造所等の換気設備及び排出設備の基準については 次による 1 換気設備 (1) 換気設備は 室内の空気を有効に置換するとともに 室温を上昇させないためのものであり 下記のものがある ア自然換気設備 ( 給気口と排気口により構成されるもの ) イ強制換気設備 ( 給気口と回転式又は

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エ建替え後の建築物の絶対高さ制限を超える建築物の部分の水平投影面積の合計は 現に存する建築物又は現に建築の工事中の建築物の絶対高さ制限を超える建築物の部分の水平投影面積の合計を超えないこと オ建替え後の建築物の絶対高さ制限を超える建築物の部分の水平投影部分の形状は 現に存する建築物又は現に建築の工事

建築物及びその敷地に関する事項 ( 第二面 ) 1. 地名地番 2. 住居表示 3. 防火地域 防火地域 準防火地域 指定なし 4. その他の区域 地域 地区 街区 5. 道路 イ. 幅員 m ロ. 敷地と接している部分の長さ m 6. 敷地面積 イ. 敷地面積 ( m2 )(1)( ) (2)(

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第 9 屋外貯蔵タンク冷却用散水設備の基準 ( 昭和 57 年 7 月 1 日消防危第 80 号 ) タンクの冷却用散水設備 ( 以下 散水設備 という ) は 次によること 1 散水設備の設置範囲は 危険物規則第 15 条第 1 号に定める技術上の基準に適合しないタンク ( 一部適合しないものにあ

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第 9 非常用の昇降機 ( エレベーター ) 非常用の昇降機 ( 以下 非常用エレベーター という ) の設置位置等については 建基法第 34 条第 2 項 建基政令第 129 条の13の2 及び第 129 条の13の3によるほか 次によること 1 非常用エレベーターの位置非常用エレベーターは 次により配置されていること ⑴ 消防車両及び防災センターから容易に到達できる位置に指導すること ⑵ 2 基以上設ける場合には 一方に偏在することなく 建築物の各部分から平均して到達できる位置に指導すること 2 乗降ロビー ⑴ 乗降ロビーの形態は 出来るだけ正方形に近い形で消防活動上有効なものであること ⑵ 乗降ロビーと特別避難階段の付室を兼用した場合の必要床面積は 非常用の昇降機の乗降ロビーの必要床面積 (1 基について10m2 ) と特別避難階段の付室の必要床面積 ( 概ね5m2 ) との合算とし かつ 建基政令第 123 条第 3 項第 11 号の規定にも適合すること ( 第 9-1 図参照 ) 非常用 EV EPS B m2 (10 m2 +5 m2 ) 排煙 乗降ロビー兼用付室 (B m2 ) A+B m2 建基政令第 123 条第 3 項 第 11 号の規定面積 ( 乗降ロビーの必 要床面積を除いた面積 ) 特別避難階段 (A m2 ) 第 9-1 図乗降ロビーと特別避難階段の付室を兼用した場合の設置例 ⑶ 乗降ロビーは 原則として避難階にも設置するよう指導すること ただし 昇降路の出入口に通ずる部分が屋外からの進入が容易な場所であり 他の部分と消火活動上有効に区画されている場合は この限りでない ⑷ 屋上部分に緊急離着陸場等が設置されている場合には 非常用エレベーターが屋上部分に着床できるように指導すること ⑸ 乗降ロビーの出入口に設ける戸の開閉方向は 避難方向に開くことを原則とするが 消火及び救出活動の基地としての役目をなしていることから 消防隊が活動しやすい方向でもよいものであること ただし 特別避難階段の付室と乗降ロビーを兼用する場合の出入口については 建基政令第 123 条第 3 項第 9 号の規定よって 避難の方向に開くことができなければならないこと ⑹ 非常用エレベーターの乗降ロビー及び特別避難階段の付室には 屋内消火栓 連結送水管の放水口を設置するとともに乗降ロビー等から屋内に通じる出入口の下方には 次により消防用ホース通過孔を設けるよう指導すること ( 第 9-2 図参照 ) ア位置は ちょう番の反対側下部とすること 第 9-1

イ幅及び高さは それぞれ概ね15cm及び10cmとすること ウ消防用ホース通過孔の部分は 手動で開閉できるものとし 常時閉鎖状態が保持でき かつ 平成 12 年建設省告示第 1369 号第 2の構造とすること エ消防用ホース通過孔部分は 蛍光性の塗色又は蛍光テープにより縁取りをする等 容易に位置を確認できるようにすること なお 当該通気孔の開き方向は 問わないものであること 防火戸 ちょう番 15 cm 消防用ホース通過孔 10 cm 第 9-2 図 ⑺ 各階の乗降ロビー内の見やすい位置に 避難階における避難経路と非常用エレベーターを示した図 ( サイズA3 以上 ) を掲示すること なお 当該平面図には 原則として朱線で避難経路を明確に示すほか 非常の場合は 1 階で図示のとおり避難してください 等の文字を書き添えるよう指導すること ( 第 9-3 図参照 ) 避難経路図 この階は 15 階です 避難階は 1 階です 特別避難階段 非常用エレベーター 非常の場合は 1 階で図示のとおり避難して下さい 朱線 防災センター 材質は アルミ板又はステンレス板等の不燃材とすること 第 9-3 図避難経路図の例 第 9-2

3 その他財団法人日本建築センター発行の 建築物の防火避難規定に関する運用指針 により 次によることができるものであること ⑴ 非常用エレベーターの設置免除別棟形態 ( ツインビル等 ) の高層部分があり 低層部分を共用する建築物や 開口部のない耐火構造の壁で区画された建築物の場合は 建基政令第 117 条第 2 項の規定を準用して別の建築物として扱い 各部分ごとに建基政令第 129 条の13の2の規定を適用することができるものとする ( 第 9-4 図参照 ) 1 ツインビルの場合 2 別の建築物扱い 進入口の設置 H2 非常用エレベ ーター H1 地盤面 進入口の設置 H2 非常用エレベ ーター H1 地盤面 H1>31m H2 設置免除できる部分 H1>31m H2 設置免除できる部分開口部のない耐火構造の壁 第 9-4 図 ⑵ 非常用エレベーターの停止階の取り扱い建基法第 34 条第 2 項の規定により非常用エレベーターを設置しなければならない建築物においては 原則として当該エレベーターは各階 ( 避難階を除く ) に建基政令第 129 条の13 の3 第 3 項に規定する構造の乗降ロビーを設けなければならない ただし 局部的な地階で配置上やむを得ないような場合 局部的で避難及び消防活動上支障のない室のみがある階については 非常用エレベーターの停止を不要とすることも可能である ( 第 9-5 図参照 ) 局部的な階の例 1 劇場等の映写室その他の局部的な中間階で避難上支障がなく非常用エレベーターの配置上やむを得ないもの 2 建築設備の機械室等のみがある階で非常用エレベーターの配置上やむを得ないもの ( 映写室等 ) ( 映画館 ) 非常用エレベ ーター H1 地盤面 ( 地下機械室 ) H1>31m 停止を不要とする階 第 9-5 図 ⑶ 乗降ロビーと屋内との連絡の免除建基政令第 129 条の13の3 第 3 項第 1 号の規定により 非常用エレベーターの乗降ロビーは 各階 ( 避難階を除く ) において屋内と連絡しなければならないが 低層階に異種用途部分を有する複合建築物で 乗降ロビーと屋内との連絡を免除する部分とその他の部分が防火区画 ( 建基政令第 2 項の規定に該当するものに限る ) され 消防隊の進入が容易であり 第 9-3

当該部分の消火 救助作業に非常用エレベーターを使用しなくても防災計画上支障がないと認められるものは 乗降ロビーと当該異種用途部分との連絡を免除することができる ( 第 9-6 図参照 ) 公共施設 公共施設 事務所事務所駐車場駐車場 店舗 店舗 乗降ロビー 乗降ロビー 非常用エレベーター 防火区画 乗降ロビーとの連絡を免状する部分 第 9-6 図 第 9-4

非常運転フロー ( 地震時管制運転は 本非常運転より優先する ) 非常事態発生 乗降ロビーの非常呼び戻し運転ボタン又は中央管理室の非常呼び戻し運転スイッチは ON か 全非常時運転灯点灯全呼び登録キャンセル かご内一次消防運転スイッチは ON か 呼び戻し階へ戻る ( 注 1) 平常運転 戸開待機 全非常時運転灯点灯全呼び登録キャンセル かご内一次消防運転スイッチは ON か かご内二次消防運転スイッチを ON に保ちながら行先階ボタンを戸閉所要時間 ( 約 3 秒間 ) 押し続けたか ( この間ブザーが鳴り再び戸閉動作が行われる かご内行先階ボタンを押し続け 戸が全閉し かごがスタートしたか 定格速度で走行 ( 注 2) ( 注 4) かごがスタートし ブザーが鳴り止む ( 戸が閉まらなくても自動的にスタートする ) 目的階に到着 停止 ( 自動戸開しない ) 60~90m/min の範囲で走行 戸開ボタンを押したか ( 注 9) 戸開する 目的階に到着 停止 ( 自動戸開しない ) 戸開待機 戸閉ボタンを押したか 二次消防運転機能解消 ( 注 5) かご内一次消防運転スイッチは OFF か 戸閉する ( 注 6) 戸閉待機 乗降ロビーの非常呼び戻し運転ボタン又は中央管理室の非常呼び戻し運転スイッチは OFF か ( 注 7) 平常運転 ( 注 8) ( 注 1) 呼び戻し動作の詳細 エレベーターが上昇中の場合は 最寄階に停止し ドアを開けずに反転 避難階へ直行する 下降中のエレベーターがある階に停止すべく減速中の場合は いったんその階に停止し ドアを開けずに避難階へ直行する エレベーターが全速で下降中の場合は そのまま避難階へ直行する エレベーターがある階でドアを開いて停止中の場合は 直ちにドアを閉じて避難階へ直行する 呼び戻し運転中は セーフティ シューは作動し 停止スイッチ はかり装置 光電装置等の乗降客検出装置は作動しない ( ただし はかり装置の警報は作動する ) ( 注 2) セフティシュー 光電装置等の乗降客検出装置及びはかり装置の機能は無効とする 非常停止スイッチの機能は有効とする かご内行先階ボタンは スタート後 複数個登録可能であるが 複数個の呼びが登録された場合は最も近い階への停止 ( 非常停止を含む ) によって 登録は全てキャンセルされる ( 注 4) 二次消防運転機能は 一次消防運転スイッチが ON の時に限り有効とする ( 注 5) 二次消防運転は 1 走行運転後キャンセルされる ( 注 6) 戸が全開していなくても反転 戸閉する ( 注 7) 戸開ボタンを押せば戸開可能とする ( 注 8) 二次消防運転を行った場合は 安全点検完了後 平常運転に戻すこと ( 注 9) 戸開ボタンが押された場合 戸は全開する 第 9-5

非常用エレベーターの地震時管制運転 第 9 非常用の昇降機 ( エレベーター ) 地震発生 ( 注 1) 平常運転継続 特低感知器が動作したか ( 注 4) 低感知器が動作したか ( 注 2) 高感知器が動作したか 後自動戸開 一定時間後 戸開 戸開所定時間後戸閉 戸開ボタンが押されたか 平常運転中か 非常呼戻し運転又は消防運転を継続する 特低感知器は自動リセット 平常運転中か 非常呼戻し運転中か 運転休止 消防運転中 ( 一次又は二次消防運転スイッチ ON 状態 ) 特低感知器を自動セット 平常運転に復帰 戸開所定時間後戸閉 戸開ボタンが押されたか 戸開所定時間後戸閉戸開ボタンが押されたか ( 戸開ボタンにより戸開 ) 特低 低感知器は自動リセット 待 機 ( 注 5) 運転休止 行先ボタンを押したか 乗降ロビーの非常呼び戻し運転ボタン又は中央管理室の非常呼び戻し運転スイッチは ON か 消防運転継続 ただし 速度は 60~90m/min で走行 かご内に乗客がいるか ( インターホン等で確認 ) 戸開ボタンを押して かご外に出たか 消防運転完了 地震時管制スイッチを 解除 にする ( 注 6) 戸開ボタンを押して かご外に出たか 点検完了後 手動復帰装置をリセット ( 注 7) 60~90m/min で最上階まで走し 戸を開けずに呼戻し階へ帰着し戸を開く 平常運転 着床精度 かご室の異常等 安全上の問題があるか 運転休止 ( 停止スイッチ操作 ) ( 注 1) 地震感知器は 3 段設定方式とし 特低及び低設定は自動及び遠隔操作による手動リセット 高設定は手動リセット ( 手元 ) とする ( 注 2) 低のリセット方法は ( 注 5)( 注 6) による 高のリセット方法は 手動リセット ( 手元 ) とする ( 注 4) 特低のリセット方法は 自動リセットとする ( 注 5) 特低低のリセット方法は 自動リセットとする ( 注 8) ( 注 6) 地震時管制スイッチこのスイッチは 自動 解除 の 2 点切替スイッチで スプリングバック式のキースイッチとし 中央管理室又は防災センターに設ける ⑴ 自動 : 平常時はこの位置にセットし 感知器の信号により管制運転が行われる ⑵ 解除 : 特低低感知器の信号により最寄階に停止したエレベーターを呼び戻すときに使用し この位置に入れると特低低感知器の信号は遠隔操作により手動リセットされる ただし エレベーターの速度は 低速度ホールド回路により ( 注 7) 手動復帰装置本装置は エレベーター毎に機械室に設け 手動で復帰することにより低速度ホールド回路は解除され 平常運転に復帰する ( 注 8) 帰着したかごの着床精度 かご室等の異常が無いことを確認すること 1 本フローチャート中では 感知器の信号のリセットとは 感知器本体をリセットするケースも含む 2 地震感知器の自動リセットとは 機械が自動的に判断して 感知前の状態に戻すことをいう 手動リセットとは 係員が判断して操作することにより 感知前の状態に戻すことをいう なお 手動リセットには 遠方操作による遠隔リセット又は感知器本体の場所で操作する手元リセットがある 第 9-6