* オバデヤがヨエルやエレミヤよりも前の預言者であることを考えると 前者の可能性が高いと思われる * オバデヤ書は 前 845 年前後に執筆されたと考えてよいだろう 4オバデヤは 小預言書の 12 人の預言者の中で最初に登場する預言者である (4) オバデヤ書のテーマ 1イスラエルに敵対する不信仰な

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* ダニエル書 3 捕囚期後 (3) * ハガイ書 * ゼカリヤ書 * マラキ書 (5) 預言者たちが語ったメッセージの要約 1 神の主権と聖なるご性質 2 契約の民イスラエルの不従順の罪 3 悔い改めへの招き 4 迫り来る神の裁きと捕囚 5イスラエルの民を攻撃する周辺国への裁き 6 捕囚からのレム

Rev 7:1 この後 私は見た 四人の御使いが地の四隅に立って 地の四方の風を堅く押さえ 地にも海にもどんな木にも 吹きつけないようにしていた (1) この後 私は見た 1 物事の時間的流れではなく ヨハネが見た幻の順番を示している 2この幻は 神の裁きが迫っていることを示唆している 3 地の四方

2. アウトライン (1) 過去の回顧 (1~4 章 ) (2) 律法の解説 (5~26 章 ) (3) 未来の展望 (27~30 章 ) (4) 指導者の交代 (31~34 章 ) 3. 結論 (1) 律法の本質 (2) イスラエルの将来 (3) 申命記とイエスの教え 申命記を通して イエスの教え

2011 年 10 月 16 日 ( 日 ) 17 日 ( 月 )42 ローマ人への手紙 11:25~36 拒否の解決 (3) イスラエルの救い 1. はじめに (1)10 月 13 日 ( 木 ) の日没から仮庵の祭りが始まった 1 第 7 の月の 15 日 満月 2 満月を眺めながら イスラエル

Nah 1:2 主 はねたみ 復讐する神 / 主 は復讐し 憤る方 / 主 はその仇に復讐する方 / 敵に怒りを保つ方 (1) ナホムは 傲慢な町ニネベに対して 滅び の預言を語ろうとしている 1ニネベを滅ぼす神は どういうお方なのかという情報を冒頭に置いている (2) 主 はねたみの神 復讐する神

2014 年 10 月 7 日 ( 火 ) 60 分で分かる創世記 60 分で分かる創世記 1. はじめに (1) 60 分で分かる〇〇 のシリーズを開始する 11 節 1 節の解説も重要であるが 鳥瞰図的な理解も必要である 2その場合重要なのは センス オブ プロポーション である (2) 創世記

2018 年 5 月 27 日 ( 日 ) 28 日 ( 月 ) 14 回 ペテロの第 2 のメッセージ (2) ペテロの第 2 のメッセージ (2) 使徒 3:17~26 1. はじめに (1) ペンテコステの日に教会が誕生した 1ペテロの第 1 回目のメッセージにより 3,000 人ほどの人たち

2017 年 10 月 3 日 ( 火 ) 60 分でわかる旧約聖書 (31) オバデヤ書 * オバデヤがヨエルやエレミヤよりも前の預言者であることを考えると 前者の可能性が高いと思われる * オバデヤ書は 前 845 年前後に執筆されたと考えてよいだろう 4オバデヤは 小預言書の 12 人の預言者

2017 年 10 月 8 日 ( 日 ) 9 日 ( 月 ) 15 回さらにすぐれた契約 さらにすぐれた契約 ヘブル 8:1~13 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし (2) ユダヤ教の 3 つの柱

2017 年 2 月 21 日 ( 火 ) 60 分でわかる旧約聖書 (24) エレミヤ書 60 分でわかる旧約聖書 (24) エレミヤ書 1. はじめに (1) 預言者たちの中でのエレミヤの位置づけ 1 預言書を書いた預言者 (the writing prophet) * 王国が南北に分裂して以降

2017 年 2 月 5 日 ( 日 ) 6 日 ( 月 ) 22 回 イスラエルに対する戦い (2) イスラエルに対する戦い (2) 黙 12:7~17 1. はじめに (1) キリストの再臨の前に何が起こるかを見ている 110 章 ~14 章は 挿入箇所である * 物語の進展はなく 状況の説明が

1.1 節 Rev 14:1 また私は見た 見よ 小羊がシオンの山の上に立っていた また小羊とともに十四万四千人の人たちがいて その額には小羊の名と 小羊の父の名とがしるしてあった (1) ヨハネは キリストの再臨後の状況を見ている 1 実際にキリストの再臨が起こるのは 19 章になってからである

ダニエル書は終末についてどのように語っているか No.2 御使いガブリエルが告げた 七十週 の預言 聖書箇所 9 章 20 節 ~27 節 はじめに 前回はダニエル書 2 章から バビロンの王ネブカデネザルの見た正夢に ついて学びました その正夢は終わりの日に起こることを示されたものでした ダニエル

2010 年 4 月 18 日 ( 日 ) 19 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京出エジプト記 19 出エジ 19 出エジプト記 14 章 15 節 ~15 章 21 節 紅海を渡る 1. 文脈の確認 (1) イスラエルの民は 430 年後にエジプトを脱出した (2) エジプト脱出の記録は

2013 年 3 月 10 日 ( 日 ) 11 日 ( 月 ) 51 回目 Ⅵ-054 山上の垂訓 山上の垂訓 054 マタ 5:1~2 ルカ 6:17~19 1. はじめに (1) 呼び名について 1マタ 5:1~8:1 は 通常 山上の垂訓 ( 説教 ) と呼ばれる 2しかし この名称は 説教

2012 年 1 月 22 日 ( 日 ) 23 日 ( 月 )54 ローマ人への手紙 15:4~13 希望から希望へ 1. はじめに (1) 文脈の確認 11~8 章が教理 29~11 章がイスラエルの救い 312~16 章が適用 (2)14:1~15:13 は 雑多な問題を扱っている 1 超道徳

(1) 千年王国の最後に サタンが底知れぬ所から再び解き放たれる 1 その理由は 再び人類を試すためである 2 神は 人類がいかに堕落しているかを証明される (2) 千年王国にも罪は存在する 1 千年王国が始まった時点では 未信者は存在しない 2 千年王国では ほぼ理想に近いような生活環境が実現する

Heb 11:7 信仰によって ノアは まだ見ていない事がらについて神から警告を受けたとき 恐れかしこんで その家族の救いのために箱舟を造り その箱舟によって 世の罪を定め 信仰による義を相続する者となりました (1) ノアは 神から警告を受けた 1 創 6:17 Gen 6:17 わたしは今 いの

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2016 年 12 月 10 日 ( 日 ) 11 日 ( 月 ) 16 回 ラッパの裁き 5 ラッパの裁き 5 黙 9:1~11 1. はじめに (1)6 章から 9 章までの流れ 16 章で 巻き物の封印が解かれる 最初の 6 つの封印 * ここから大患難時代が始まる 27 章は 挿入句である

2017 年 6 月 11 日 ( 日 ) 12 日 ( 月 ) 39 回 新しいエルサレムの特徴 ( 後半 ) 新しいエルサレムの特徴 ( 後半 ) 黙 22:1~5 1. はじめに (1) 旧約聖書の預言のハイライトは メシア的王国である 1 黙示 20 章は メシア的王国が千年で終わることを啓

創世記5 創世記2章4節b~25

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2017 年 8 月 13 日 ( 日 ) 14 日 ( 月 ) 7 回 第 2 の警告 (2) 第 2 の警告 (2) ヘブル 4:1~13 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし 2 彼らは 迫害と誤

4きょう取り上げる 3~5のパターンは ユダヤ的に解釈する必要がある 5イエス時代のユダヤ教のラビたちの旧約聖書引用法 * 直接引用とその成就 * その箇所の解釈ではなく 適用である * きょうの3~5 のパターンは すべて適用である 6マタイは 5 つの引用によってイエスのメシア性を証明しようとし

2 イエスの戒めを守るなら イエスの愛に留まることになる (2) その教えを話した理由は 弟子たちが喜びに満たされるためである 1イエスは 自分が経験している喜びを弟子たちに与えようとしている 2イエスの喜びは 父なる神への従順 ( 喜ばせること ) によって生まれる 3ヘブ 12:2 Heb 12

2011 年 06 月 26 日 ( 日 ) 27 日 ( 月 )26 ローマ人への手紙 7:14~25 律法からの解放 (3) ロマ書 7 章クリスチャン 1. はじめに (1) 聖化 に関する 5 回目の学びである 1 最大の悲劇は 律法を行うことによって聖化を達成しようとすること 2この理解は

2009 年 1 月 25 日 ( 日 ) 26 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京創世記 30 創世記 30 創世記 19 章 1 節 ~38 節 ソドムとゴモラの滅び イントロ : 1. 前回までの復習 (1) 神はアブラムを選び 彼とその子孫を通して全人類を救おうとされた (2) それが

2008 年 7 月 27 日 ( 日 ) 28 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京創世記 8 創世記 8 創世記 3 章 14 節 ~24 節 アダム契約 イントロ : 1. 前回までの復習 (1) 創世記には 11 の区分 ( トルドット ) がある (2) 第 1のトルドットには 人類の

2012 年 7 月 1 日 ( 日 ) 2 日 ( 月 ) 17 回目 Ⅴ-020~021 バプテスマのヨハネの登場 バプテスマのヨハネの登場 ルカ 3:1~2 マコ 1:2~6 1. はじめに (1) 文脈の確認 1バプテスマのヨハネの誕生 2イエスの誕生 3イエスの幼少期 (2) 今日の箇所は

(1) 獣の形状 (1~2 節 ) (2) 獣の復活 (3~4 節 ) (3) 獣の支配 (5~8 節 ) (4) 励ましのことば (9~10 節 ) 3. 結論 : 反キリストはキリストの真似をする 反キリストの働きについて学ぶ Ⅰ. 獣の形状 (1~2 節 ) 1.1 節 Rev 13:1 また

2011 年 07 月 17 日 ( 日 ) 18 日 ( 月 )29 ローマ人への手紙 8:12~17 聖化の力 ( 聖霊 )(3) 養子の霊 1. はじめに (1) 聖化 に関する 8 回目の学びである 最終回 1 最大の悲劇は 律法を行うことによって聖化を達成しようとすること 2この理解は ク

神学総合演習・聖霊降臨後最終主日                  2005/11/16

6ユダヤ人は 人種的 宗教的理由によって サマリヤ人を軽蔑した * ユダヤの格言 私の目が サマリヤ人を見ることがないように 7サマリヤ人も ユダヤ人を軽蔑し 敵対した * ユダヤ人がエルサレムから下ることは許したが 上ることは許さなかった 8 現代もサマリヤ人の子孫たちが存在している ( 千名以下

* ユダヤ人の歴史家ヨセフスもまた同じような書き方をしている 5 テオピロは ルカの執筆活動を支援するパトロンであった可能性が高い 6 もしそうなら テオピロはローマ人クリスチャンであったと思われる (2)1~2 節は ルカの福音書の要約である 1 前の書 というのは ルカの福音書 のことである 2

牧会の祈り

1 パンの家 という意味 農業生産の豊かな地 ダビデの町とも呼ばれた 2ガリラヤのベツレヘムと区別するために ユダヤのベツレヘムと書かれている 年代 200 軒の家 クリスチャンとイスラム教徒が平和に住んでいる 4 今日 パレスチナ自治区 2 万 2 千人 クリスチャンは迫害に会っている

(1) イゼベル 彼にとっては ネバテの子ヤロブアムの罪のうちを歩むことは軽いことであった それどころか彼は シドン人の王エテバアルの娘イゼベルを妻にめとり 行ってバアルに仕え それを拝んだ (1 列 16:31) 1オムリの子アハブは イゼベルと結婚し バアル礼拝をイスラエルに導入した 2 預言者

1イエスがバプテスマを受けたとき 天が開かれて聖霊が鳩のように下った 2ここでは 天が開かれて再臨のメシアが地に下ってこられる 3 黙 4:1 では ヨハネを招くために天が開かれた 4ここでは キリストが地に下るために天が開いた (2) 白い馬に乗った方 1ローマ軍の将軍は 白い馬に乗った 2 再臨

2017 年 7 月 16 日 ( 日 ) 17 日 ( 月 ) 3 回 御使いに勝る御子 (2) 御使いに勝る御子 (2) ヘブル 2:1~9 1. はじめに (1) この手紙が書かれた理由を再確認する 1 信仰が後退しつつあった第 2 世代のメシアニック ジューたちへの励まし 2 彼らは 迫害と

2017 年 7 月 2 日 ( 日 ) 3 日 ( 月 ) 1 回 ヘブル人への手紙のテーマ ヘブル人への手紙のテーマ ヘブル 1:1~3 1. はじめに (1) 著者 1いくつかの名が上げられてきた * パウロ * ルカ ( パウロがヘブル語で書いたものを ルカがギリシア語に翻訳した ) * バ

2016 年 10 月 2 日 ( 日 ) 3 日 ( 月 ) 7 回 フィラデルフィアの教会 フィラデルフィアにある教会 黙 3:7~13 1. はじめに (1) 黙示録の 3 区分 1 黙 1:19 は 黙示録を 3 区分している Rev 1:19 そこで あなたの見た事 今ある事 この後に起こ

Rev 17:2 地の王たちは この女と不品行を行い 地に住む人々も この女の不品行のぶどう酒に酔ったのです (1) 大淫婦と不品行 1 旧約聖書では 淫婦 は 偽の宗教 を象徴する言葉である 2 淫行 は 偶像礼拝を象徴する言葉である 霊的姦淫である * 通常は 真の神を信じると告白しながら 偶像

このメッセージは ヨセフとキリストに起こったことは私たちにも起こることを学ぼうとする ものである Ⅰ. 第 1のステップ正直な性格 (2 節 ) 1. ヨセフは 17 歳 (1) ビルハの子ら ( ダン ナフタリ ) (2) ジルパの子ら ( ガド アシェル ) (3) ヤコブは レアの子ら ( ル

(2) ダビデの最後の言葉 (23:1~7) サムエル記第二を通して ダビデの生涯の意味について考える Ⅰ. 権威ある座に上るダビデ (1~10 章 ) 1. サウルとヨナタンの死 (1:1~27) (1) 主によって開かれた扉 1 試練の中にありながら ダビデはすべての状況を主に委ねていた 2 彼

Ⅱ. 信仰生活の再建 : エズラの指導 (7~10 章 ) 1. エルサレムに到着するエズラ (7~8 章 ) 2. 民の罪を告白するエズラ (9 章 ) 3. 国を清めるエズラ (10 章 ) 結論 : 私たちへの適用 1. 悔い改めの力 2. みことばの力 エズラ記を通して リバイバルの原則につ

な声で私に呼びかけるのが聞こえたあの初めの声が言った ここに上れ この後 必ず起こる事をあなたに示そう (1) ヨハネは 7 つの教会への手紙の啓示を聞いた後 天の御座の幻を見た 1 その後 私は見た とは 時間の流れを示す言葉である (2) 招きの言葉がかかった 1 一つの開いた門があった * ヨ

創世記5 創世記2章4節b~25

に住む者に私たちの血の復讐をなさらないのですか (1) ここで場面は 地から天に移行する 1 大患難時代を通して継続している状況の描写である (2) ヨハネは キリストに対する信仰のゆえに殉教の死を遂げた人々の幻を見た 1 彼らは 祭壇の下にいた 2 旧約時代のいけにえの血が祭壇の土台に注がれたこと

* ペリシテ人の古代都市ガザは 前 93 年に破壊され 前 57 年に再建された * この道路は ガザの遺跡を通過し 新ガザに至る荒野の道である 5 ピリポは その命令に従順に従った 2.27b~28 節 Act 8:27b すると そこに エチオピヤ人の女王カンダケの高官で 女王の財産全部を管理し

(3) まっすぐにしなさい 1 されば衰へたる手 弱りたる膝を強くし ( 文語訳 ) 2ギリシア語の アノルソオウ である 上げる まっすぐにする 強くする 3ルカ 13:13(18 年も病の霊につかれ 腰が曲がって 伸ばすことができない ) Luk 13:13 手を置かれると 女はたちどころに腰が

新約聖書の学び

2013 年 3 月 24 日 ( 日 ) 25 日 ( 月 ) 52 回目 Ⅵ-054 八福の教え 八福の教え 054 マタ 5:3~12 ルカ 6:20~26 1. はじめに (1) 文脈の重要性 1 文脈を無視して 山上の垂訓のある言葉を取り出すことが余りにも多い 2イエスは 神の国の福音をも

す 人々が恐れを抱きます それはちょうど 偽善の罪を犯したアナニヤとサッピラがペテロの前で倒れて死んだ事件によって 教会全体と このことを聞いたすべての人たちとに 非常な恐れが生じた ( 使徒 5:11) とあるように です 聖なる神 主がおられるのだという 健全な恐れを抱くことができます 1A 恨

2010 年 2 月 21 日 ( 日 ) 22 日 ( 月 ) ハーベストフォーラム東京出エジプト記 13 出エジ 13 出エジプト記 9 章 13 節 ~10 章 29 節 最後の 3 つの災い 1. 文脈の確認 (1) エジプトに主からの 10 の災いが下る (2)10 の災いの記述は 考え抜

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は歯が痛くなるとズキンズキンとして何をしていても繰り返し襲って来る痛みに悩まされますが そのように 絶えず痛みがある と言わずにいられないような痛みを感じ続けていた 一体それはどんな悲しみ 痛みだったのでしょうか それが同胞ユダヤ人の不信仰に関することでした パウロがどんなに同胞 同国人のことを思っ

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2 1. 神の 恵み によって 誇れる人 1) ギデオン ギデオンという人は勇士として知られていますが 元々はそうではありませんでした むしろ彼は臆病者でありました 彼はミデアン人の襲撃を恐れ 酒ぶねの中で 隠れるようにして小麦を打っていました 士師記 6 章 6:14 すると 主は彼に向かって仰せ

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ユダヤとアラブの和解

2012 年 1 月 15 日 ( 日 ) 16 日 ( 月 )53 ローマ人への手紙 14:13~15:3 キリスト者の自由 1. はじめに (1) 文脈の確認 11~8 章が教理 29~11 章がイスラエルの救い 312~16 章が適用 (2)12 章は 基本的には教会内の行動についての勧めであ

Rev 11:19 それから 天にある 神の神殿が開かれた 神殿の中に 契約の箱が見えた また いなずま 声 雷鳴 地震が起こり 大きな雹が降った 1これは 鉢の裁きが始まる前の天の神殿の状況描写である 2 默 15:1 は それを引き継いでいる (2) 天にもう一つの巨大な驚くべきしるしを見た 1

Heb 11:23 信仰によって モーセは生まれてから 両親によって三か月の間隠されていました 彼らはその子の美しいのを見たからです 彼らは王の命令をも恐れませんでした (1) この節は モーセの信仰ではなく モーセの両親の信仰を記録している 1 彼らは その子の美しいのを見た * ギリシア語で ア

目 次 目 次 イサクに 対 する 神 の 計 画... 3 I.イサクに 対 する 神 の 計 画 過 去... 3 アブラハム 契 約 ( 創 世 記 12:1~3)... 3 A. 創 12:1 土 地 の 約 束... 3 B. 創 12:2~3 子 孫 の 約 束... 4 C. 創 12

2019 年 7 月 28 日 ( 日 ) 29 日 ( 月 ) 70 回 12 人の弟子たちの救い 12 人の弟子たちの救い 使徒 19:1~7 1. はじめに (1) 第三次伝道旅行が始まった 1 使 18:23~21:17( 紀元 53 年の春から 56 年の春 ) 2パウロは ひとりで出かけ

このメッセージは メシアの義とパリサイ人の義について学ぼうとするものである Ⅰ. 真の信仰者の特徴 (5:13~16) 1. 地の塩 (13 節 ) あなたがたは 地の塩です もし塩が塩けをなくしたら 何によって塩けをつけるのでしょう もう何の役にも立たず 外に捨てられて 人々に踏みつけられるだけで

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5. 章節は後代に付加せられたもので 聖書記述者の考えや霊感は反映されていな いので注意が必要 Ⅰ イエスによる預言 (42~46) 1. マタイ 21:42 は詩篇 118:22 預言からの引用 家を建てる者たちの見捨てた石 それが礎の石になった これは主のなさったことだ 私たちの目には 不思議な

としたこと それに対してイエスは 今は 止めないでほしい 正しい ことをすべて行うのは 我々にふさわしいことです ( マタイ 3 15) と 言って ヨハネから洗礼をお受けになったと伝えています しかしマルコ福音書は そういうことは何も伝えていません イエス は ユダヤの全地方から集まって来た大勢の

9 エジプトとイスラエルヨセフによってヤコブ ( イスラエル ) はエジプトに移住したのです その後 エジプトの王朝が変わり ヨセフを知らない新しい王が起こり ( 出エ 1:8) イスラエルの民は奴隷となりました しかし エジプトでの奴隷状態から解放された 出エジプト はイスラエル民族の信仰の原点と


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2015 年 9 月 8 日 ( 火 ) 60 分でわかる旧約聖書 (9) サムエル記第一 60 分でわかる旧約聖書 (9) サムエル記第一 1. はじめに (1) 書名 1 本来は サムエル記 という一書である 2 七十人訳が便宜的に第一と第二に分けた 3それ以降 その習慣が定着した ( ヘブル語

2012 年フルクテンバウム フルクテンバウム博士セミナー セミナー 聖書が教える死後の世界 個人的終末論 講師 アーノルド フルクテンバウム博士 通訳 中川健一

2012 年 2 月 26 日 ( 日 ) 27 日 ( 月 )59 ローマ人への手紙総まとめ 総まとめ 1. はじめに (1) 執筆の意図 1 使徒としての使命 * 所々 かなり大胆に書いた (15:15) 2 使徒としての奉仕の原則 * 他人の土台の上に建てない (15:20) * これまで ロ

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に知恵と英知と知識とあらゆる仕事において 神の霊を満たした (2~3 節 ) (1) ユダ部族のフル その子ウリ その子ベツァルエル 1フルとはモーセの手を両側から支えた 2 人のうちのひとり ( 出 17 章 ) 2フルの孫がベツァルエルである (2) 神の霊を満たした 1 知恵 (wisdom)

2 奇跡 3 父 4 聖書 4. メッセージのゴール (1) イエスを誰だと言うか (2) イエスを信じる者の幸いとは何か このメッセージは イエスの業と主張について考えようとするものである Ⅰ. イエスと父は一体である (19~29 節 ) 1. 行動において まことに まことに あなたがたに告げ

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1 それは キリストにのみ適用される御名である (2) 旧約聖書では 御使いたちは 神の子たち と呼ばれた Job 38:7 そのとき 明けの星々が共に喜び歌い / 神の子たちはみな喜び叫んだ 1 新約聖書では 信者が 神の子たち と呼ばれる ( ヨハ 11:52) 2しかし 御子 ( ヒュイオス

創世記アウトライン2表1

出してくれます 私たちの間 その周りでは平和は保たれているでしょうか パウロは あなたがたは 自分に関する限り すべての人と平和を保ちなさい ( ローマ 12:18) と教えました しかし現実は そうでないことがあります ある事をされて 酷い目にあったのであれば その人とは会いたくないと思います あ

牧会の祈り

神殿とは 神の住まいです 自分の中に神が住まわれたということが救いであり このよ うにしてイエス様とつながっているから イエス キリストを知ることができるようになる のです 神とのつながりを断ち切ることはできない わたしは彼らに永遠のいのちを与えます 彼らは決して滅びることがなく また だれ もわた

聖書に聞く会 ( 第 2 回 ) マルコによる福音書 1 章 1-8 節 2014 年 5 月 8 日 古本靖久 1 聖歌 60 番 ヨルダンのほとりヨハネはさけべり 2 お祈り 3 テキストの位置 今日の箇所はマルコ福音書のはじめの部分であり この福音書は何について書くのか決定づける所です 特に

24:24 それで わたしたちの仲間が数人 墓に行って見ますと 果して女たちが言ったとおりで イエスは見当りませんでした 24:25 そこでイエスが言われた ああ 愚かで心のにぶいため 預言者たちが説いたすべての事を信じられない者たちよ 24:26 キリストは必ず これらの苦難を受けて その栄光に入

(2) ロマ 7:1~6 の要約 1 律法の大原則 * 律法は 人に対して権限を持つ * 律法は 死んだ人には権限を持たない 2 結婚関係の例話 * 夫が生きている間は 結婚の律法によって制約されている * それを破れば 姦淫の女と呼ばれる * 夫が死ねば 結婚の律法から解放される * 再婚しても

イエスさまの公的な活動は 2 年から 3 年と言われます その短い時間の中で人々に与えた影響は 考えられないほど大きいものでした ここに今日 わたしたちが集まって礼拝しているのも そのせいです けれどもその 2 年ないし 3 年のイエスさまの活動はずっと順調であったわけではありません イエスを愛し慕

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ヨハネの福音書講解 ヨハネの福音 ヨハネの福音書 21:15~25 1. 愛する 新改訳改訂第 3 版 ヨハネ 21:15 彼らが食事を済ませたとき イエスはシモン ペテロに言われた ヨハネの子シモン あなたは この人たち以上に わたしを愛しますか ペテロはイエスに言った はい 主よ 私があなたを愛

(1) 神殿の聖所と至聖所を分ける幕である 1 長さが約 18 メートル 厚さが約 10 センチ 2この幕の内側に入れたのは 大祭司だけである それも年に一度だけ 3 大祭司 アロンの家系 ケハテ氏族 レビ族 イスラエルの民 全人類 (2) この幕が 上から下まで真っ二つに裂けた 1 神の御手がこれ

牧会の祈り

れているのは お与えになる神 神は 与える ことをご自身の特性とされる神です また 惜しげなく 神は与える際 どうしようか やっぱりやめておこうか 少し出し惜しみしようか などとは考えない この言葉は 8 節に出てくる 二心 と反対の意味の言葉です すなわち心が二つに別れていない 神は私たちに対して

が それだけではなく 初めに来られた初臨についての約束もきわだっています メシヤ預言 キ リストについての預言が数多くあります ゼカリヤ書は あまり注目されない書物ですが 私は 神がエルサレムを愛しているその感情が大きく表現されている預言なので いつも励まされ 慰められ 大いにわくわくします 黙示的

使徒パウロは この 反キリスト のことを 不法の人 つまり 滅びの子 と表現しています (Ⅱテサロニケ 2:3) 反キリストは サタンによって権威と力を与えられた息子的存在で さまざまな超能力を持って人々を惑わします ちなみに預言者ダニエルは これを 荒らす憎むべき ( 忌むべき ) 者 ( ダニエ

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60 分でわかる旧約聖書 (31) オバデヤ書 1. はじめに (1) オバデヤ書の位置づけ 1 大預言書 (the Major Prophets) * イザヤ書 エレミヤ書 哀歌 エゼキエル書 ダニエル書 2 小預言書 (the Minor Prophets) * ホセア書からマラキ書までの 12 書 3オバデヤ書は 捕囚期前預言書 (12) のひとつである 4 旧約聖書で最も短い書である 21 節しかない 5ほぼ無視されている預言書である * 新約聖書にも引用されていない 6しかし この書のテーマは多岐にわたっているので 軽視できない * 神の正義について 学ぶことができる (2) オバデヤ書の著者 1 旧約聖書には オバデヤという名の人物が少なくとも 12 人いる 2しかし この書の著者オバデヤに関しては 何も知られていない * オバデヤとは 主 ( ヤハウェ ) のしもべ という意味である 3 彼は 主 のしもべとして 幻 を見せられ それをそのまま語っている 4すべての預言者が幻を通して主からの語りかけを受けるわけではない 5 彼の場合は 幻によって未来の出来事を見ることができた 5 彼が活動した地は エルサレムを中心としたユダの地である (3) 執筆年代については諸説ある 1オバデヤは エレミヤよりも前の預言者である * オバ 1 4 節は エレ 49:14 16 に引用されている * オバ 5 6 節は エレ 49:9 10 に引用されている 2オバデヤは ヨエルよりも前の預言者である * オバ 17 節は ヨエ 2:32 に引用されている 310 14 節は エルサレムに起こったある悲劇的な出来事への言及である * これには 2 つの可能性がある * ヨラム王の時代 ( 前 845 年 ) に起こったペリシテ人とアラビヤ人によるエルサレム侵略 (2 歴 21:16 17) * 前 605 586 年に起こったネブカデネザル王による侵略 (2 列 24:1 以下 ) 1

* オバデヤがヨエルやエレミヤよりも前の預言者であることを考えると 前者の可能性が高いと思われる * オバデヤ書は 前 845 年前後に執筆されたと考えてよいだろう 4オバデヤは 小預言書の 12 人の預言者の中で最初に登場する預言者である (4) オバデヤ書のテーマ 1イスラエルに敵対する不信仰な異邦人に下る裁き 2 信仰を持つイスラエルに与えられる神の恵み 3 以上の 2 点は 旧約聖書の預言書に共通したテーマである 4オバデヤ書は 旧約聖書の預言書のミニチュア版である 2. アウトライン Ⅰ. エドムに下る裁き (1~9 節 ) Ⅱ. 裁きの理由 (10~14 節 ) Ⅲ. 裁きの時期 (15~16 節 ) Ⅳ. メシア的王国 ( 千年王国 ) の預言 (17~21 節 ) オバデヤ書の内容について学ぶ Ⅰ. エドムに下る裁き (1~9 節 ) 1. 1 節 Oba 1:1 オバデヤの幻 / 神である主は エドムについてこう仰せられる / 私たちは 主 から知らせを聞いた / 使者が国々の間に送られた / 立ち上がれ エドムに立ち向かい戦おう 2. エドムとイスラエルは 親戚同士である (1) イサクからエサウとヤコブが誕生した 1エドムは エサウの子孫である 2イスラエルは ヤコブの子孫である 3エドムとイスラエルは 激しく敵対し合った 4この書では エドムとエサウとは同義語として使われている (2) モアブとアモンは ロトの子孫である 1 彼らは イスラエルと従兄弟の関係にあった 2しかし エドムはイスラエルと兄弟の関係にあった 3モアブとアモンもイスラエルに敵対したが エドムの方がその敵対ぶりは 2

徹底していた (3) エドムに厳しい裁きが下る理由 1 傲慢のゆえに 神に敵対した 2 神の選びの民に敵対した 3 兄弟関係にある民に敵対した 4 旧約聖書では 他のいかなる民族よりも エドムに対する裁きが一番多く預言されている 3. 使者 が国々の間に送られている (1) 天使とも 人間の使者とも取れる 1 使者が語る 主 からのメッセージは エドムに立ち向かい戦えということ (2) この時のエドムの心は 高慢に満ちていた 1 彼らは 岩の裂け目に住み 高い所を住まいとしていた 2そこはセイル山 つまり現在のヨルダン南部の地域である 3そこには ボズラ ( 現在のペトラ ) という町がある 4 岩間にできた難攻不落の町である Oba 1:3 あなたの心の高慢は自分自身を欺いた / あなたは岩の裂け目に住み 高い所を住まいとし / だれが私を地に引きずり降ろせようか と/ 心のうちに言っている (3) しかし 彼らが誇りとしていたものは 彼らにとっては罠となった 1 神以外のものに信頼するなら 必ず失望させられる Oba 1:4 あなたが鷲のように高く上っても / 星の間に巣を作っても / わたしはそこから引き降ろす / 主 の御告げ 4. 徹底的な裁きが預言される (1) どんな盗人でも強盗でも 完全に奪い去るということはなく 取り残しの実を残していくものである 1しかし エサウ ( エドム ) の場合は 完全に略奪される (2) 同盟国の者たちは うわべだけ友好的な態度を見せる 1 最後になると 親しい友や エドムによって養われていた者たちが エドム を裏切り 罠を仕掛けるようになる (3) エドムに下る裁きは 極めて厳しいものとなる 3

1 彼らは 民族として存在しなくなる Oba 1:9 テマンよ あなたの勇士たちはおびえる / 虐殺によって エサウの山から / ひとり残らず絶やされよう 2どのように堅固な砦に守られていても 神に信頼を置かない者の人生は 哀れである 3 今日 ペトラの遺跡を訪問する者たちは その遺跡の壮大さに仰天すると同時に 地上の栄華がいかにはかないものであるかを悟るのである Ⅱ. 裁きの理由 (10~14 節 ) 1. 兄弟が兄弟に対して犯す罪 (1) エドムがイスラエルを苦しめるのは 兄弟が兄弟に対して犯す罪である 1 あなたの兄弟 ヤコブへの暴虐 2しかもこの場合は 双子の兄弟である (2) エドムの敵対心は すでに民数記 14 章に記録されている 1エジプトを出たイスラエルの民は エドムの地を通過して約束の地に向かう計画を立てた 2エドムはそれを承認せず イスラエルの民を追い返した (3) エゼ 35:1 5 にも エドムに対する裁きが預言されている Eze 35:5 おまえはいつまでも敵意を抱き イスラエル人が災難に会うとき 彼らの最後の 刑罰の時 彼らを剣に渡した 2. エドムが犯した 6 つの罪 (1) エドムは 兄弟であるヤコブ ( イスラエル ) への暴虐のために 永遠に絶や される (10 節 ) (2) エドムは 外国人 ( ペリシテ人とアラビヤ人 ) がエルサレムを略奪した日に ヤコブを助けようとはせず 外国人の仲間のような顔をして知らぬ顔で立ってい た (11 節 ) (3) エドムは ユダの子らの滅び ( ヤコブの滅び ) を喜んでいた (12 節 ) (4) エドムは 外国人が去った後にエルサレムに入り そこに残されたものを略 奪した (13 節 ) 4

(5) エドムは 逃亡しようとしているイスラエル人の前に立ちはだかり 妨害し た (14 節 ) (6) エドムは 逃亡しようとしているイスラエル人を逮捕し 彼らを捕虜として ペリシテ人やアラビヤ人に引き渡した 3. アブラハム契約の原則 (1) エドムの罪は 2 倍重い罪であった 1 彼らは 契約の民イスラエルに敵対した 2またこれは 兄弟に対する罪でもあった (2) イスラエルをのろう者は のろわれる Gen 12:3 あなたを祝福する者をわたしは祝福し / あなたをのろう者をわたしはのろう / 地上のすべての民族は / あなたによって祝福される 1この約束は 今も有効である Ⅲ. 裁きの時期 (15~16 節 ) 1. エドムに対する裁きが成就するのは 主 ( ヤハウェ ) の日 である (1) 主 の日 とは 神の裁きがイスラエルと諸国民の上に下る日のこと 1それは メシア的王国 ( 千年王国 ) の前兆としてやって来くる 2 順序としては 罪の裁き そしてメシア的王国の確立である (2) 主 の日 は 黙示録では 7 年間の 患難時代 という言葉で知られている 1 旧約聖書では 主 の日 という用語が最も一般的で 預言者たちもそれを用いている 2. 主 の日は エドムだけでなくすべての国々の上に近づいている (1) エドムは 自らがイスラエルにしたように 神から取り扱われる 1 まさに 自業自得である (2) エドムも諸国の民も 聖なる山エルサレムの上で戦勝を祝った 1 聖なる山で飲んだ とはそういう意味である 2それゆえ 彼らは 飲み続ける ようになる 3 祝いのぶどう酒ではなく 神の復讐の杯 怒りの杯を飲むようになる 5

4 彼らは今までになかった者のようになるだろう とある 3. エドムの滅び (1) 前 5 世紀 ナボテア人がエドム人を破り ペトラから追放した 1エドム人は南部への移住を余儀なくされた 2 彼らが移住した地は イドマヤと呼ばれていた (2) ヘロデ大王は イドマヤ人である 1 紀元 70 年には エドム人たちは歴史から姿を消した 2 今日 エドム人は生存していない Ⅳ. メシア的王国 ( 千年王国 ) の預言 (17~21 節 ) 1. オバデヤ書の重要なテーマ (1) オバデヤは 12 人いる小預言者の最初の人物である 1 彼は いくつかの重要なテーマを提起しているが それが後代の預言者たちによっても取り上げられ 発展させられていく 2 イスラエルの残れる者 や メシア的王国( 千年王国 ) など (2) イスラエルの中には 主 の日 ( 大患難時代 ) の裁きを逃れる者がいる 1それが イスラエルの残れる者 である 2 大患難時代を生き延びた者たちは メシア的王国で生活するようになる Oba 1:17 しかし シオンの山には / のがれた者がいるようになり / そこは聖地となる / ヤコブの家はその領地を所有する (3) 同じことが ヨエ 2:32 イザ 4:2 37:31 32 などに預言されている 1 大患難時代には イスラエルの 3 分の 2 が死に 3 分の 1 だけが生き残る ( ゼカ 13:8 9) (4) 一方 エサウの家 ( エドム ) には 生き残る者がいなくなる 1つまり メシア的王国にはエサウの子孫がいないということである 2エドムが完全に滅びることは 他の預言者たちも預言している * エゼ 25:12 14 イザ 34:5 15 エレ 49:19 20 など 3エドムが最終的に滅びる理由は 神が天から硫黄と火を降らせるから 4そのために エドムの地はメシア的王国の期間 ( 千年間 ) ずっと 火と煙でくすぶり続ける ( イザ 34:9 10 参照 ) 6

5 メシア的王国の期間には自然界が回復されるが エドムとバビロンだけは 火と煙でくすぶり続ける それは 神の裁きを示す象徴的な景色となる 2. イスラエルに対する約束 (1) メシア的王国においてイスラエルは ダビデやソロモンの時代でさえも所有 しなかったほどの領土を所有するようになる (2) 最後に シオンの山 ( エルサレム ) においてメシアの王権が確立される 1 聖書的歴史観や終末観に基づいて 人生設計を考える必要がある 2 神の計画に敵対するなら それは滅びを意味する 3メシア的王国 ( 千年王国 ) は 必ず地上に成就する 結論 : オバデヤ書のテーマ (1) 神は イスラエルのために復讐される 1アブラハム契約との関係 2 神の栄光がかかっている (2) 神は イスラエルを再び立て直される 1 神の約束は 変わらない (3) 傲慢な者は 神の裁きに会う Pro 16:18 高ぶりは破滅に先立ち / 心の高慢は倒れに先立つ (4) 神に信頼する者は 決して失望させられることがない 1Pe 2:6 なぜなら 聖書にこうあるからです / 見よ わたしはシオンに 選ばれた石 / 尊い礎石を置く / 彼に信頼する者は / 決して失望させられることがない 7