テレワークの普及が進む背景 1 このガイドブックができた背景と使い方 ICT の進展と企業 従業員ニーズからテレワークが普及 ICT(Information and Communication Technology) < 情報機器 > ダウンサイジングと高性能化 < 通信 > ブロードバンド環境の一

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テレワーク制度等 とは〇 度テレワーク人口実態調査 において 勤務先にテレワーク制度等があると雇用者が回答した選択枝 1 社員全員を対象に 社内規定などにテレワーク等が規定されている 2 一部の社員を対象に 社内規定などにテレワーク等が規定されている 3 制度はないが会社や上司などがテレワーク等をす

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2018年人事・労務に関するトップ・マネジメント調査結果

(3) 始業 終業時刻が労働者に委ねられることの明確化裁量労働制において 使用者が具体的な指示をしない時間配分の決定に始業及び終業の時刻の決定が含まれることを明確化する (4) 専門業務型裁量労働制の対象労働者への事前通知の法定化専門業務型裁量労働制の導入に当たり 事前に 対象労働者に対して 1 専

7 8 O KAYAKU spirit I O K T C % E C O M T O K T T M T I O O T C C C O I T O O M O O

025 of 訪問介護員のための魅力ある就労環境づくり

また 四半期毎に部門長を対象とした勤務実績報告会で テレワークを含めたワークスタイル改革を推進させるための施策について議論を実施している 周知 啓発方法 2015 年から約 2,000 名の間接部門社員を対象にしたスキルアップワークショップを実施している ワークショップでは テレワークのススメ とい

09資料4-3<統合版> (300216差し替え)雇用型テレワークガイドライン(案)

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4 子育てしやすいようにするための制度の導入 仕事内容への配慮子育て中の社員のため以下のような配慮がありますか? 短時間勤務ができる フレックスタイムによる勤務ができる 勤務時間等 始業 終業時刻の繰上げ 繰下げによる勤務ができる 残業などの所定外労働を制限することができる 育児サービスを受けるため

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第第第ライフスタイルに対する国民の意識と求められるすがた50 また 働いていないが 今後働きたい と回答した人の割合は 男性では 7.4% であるのに対し て 女性は19.1% である さらに 女性の中では 30 代の割合が高く ( 図表 2-1-2) その中でも 特に三大都市圏で高い割合となってい

参考 平成 27 年 11 月 政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する論点整理 において示された個人所得課税についての考え方 4 平成 28 年 11 月 14 日 政府税制調査会から 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 が公表され 前記 1 の 配偶

目次 はじめに 本手順書の趣旨 本書の構成... 4 第 1 章テレワークの概要とメリット テレワークとは テレワークの種類 テレワークのメリット... 9 第 2 章テレワークの全体像 推進体制の構築

e-Work全社普及の取り組み  ~生産性向上と多様な人材の活用をめざして~

育児短時間勤務

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必要とする家族 1 人につき のべ 93 日間までの範囲内で 3 回を上限として介護休業をすることができる ただし 有期契約従業員にあっては 申出時点において 次のいずれにも該当する者に限り 介護休業をすることができる 一入社 1 年以上であること二介護休業開始予定日から 93 日を経過する日から

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周知 啓発方法 ハローワークや 障害者就労支援センター 障害者就業 生活支援センターといった地域福祉の支援体制と連携し 病気やけがなどで重度の障害を負った人でも働くことができる という意義を常に強調して就業機会を提供している 人事 労務管理の整備 在宅勤務の社員は 前月 25 日までに翌月分の勤務予

平成18年度標準調査票

2 職務専念義務 秘密保持義務 競業避止義務を意識することが必要である 3 1 週間の所定労働時間が短い業務を複数行う場合には 雇用保険等の適用がな い場合があることに留意が必要である 企業 メリット : 1 労働者が社内では得られない知識 スキルを獲得することができる 2 労働者の自律性 自主性を

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( イ ) 従業員の配偶者であって育児休業の対象となる子の親であり 1 歳 6か月以降育児に当たる予定であった者が死亡 負傷 疾病等の事情により子を養育することが困難になった場合 6 育児休業をすることを希望する従業員は 原則として 育児休業を開始しようとする日の1か月前 (4 及び5に基づく1 歳

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厚生労働省告示第六十四号中小企業等経営強化法平成十一年法律第十八号第十二条第一項の規定に基づき職業紹介事業 ( ) 労働者派遣事業分野に係る事業分野別指針を次のように定めたので同条第五項の規定に基づき公 表する平成三十一年三月十四日厚生労働大臣根本匠職業紹介事業 労働者派遣事業分野に係る事業分野別指

企業 メリット : 1 労働者が社内では得られない知識 スキルを獲得することができる 2 優秀な人材の獲得 流出の防止ができ 競争力が向上する 3 労働者が社外から新たな知識 情報や人脈を入れることで 事業機会の拡大につながる 留意点 : 1 必要な就業時間の把握 管理や健康管理への対応 労働者の職

ITを活用した業務改善

基本認識

改正要綱 第 1 国家公務員の育児休業等に関する法律に関する事項 育児休業等に係る職員が養育する子の範囲の拡大 1 職員が民法の規定による特別養子縁組の成立に係る監護を現に行う者 児童福祉法の規定により里親である職員に委託されている児童であって当該職員が養子縁組によって養親となることを希望しているも

制度名 No. 1 ( 働 1) フレックスタイム制度 対象者: 営業職の正社員 労働時間の清算期間: 毎月 1 日から末日までの1か月 1 日の所定労働時間は 8 時間 清算期間内の総労働時間: 1 日あたり8 時間として 清算期間中の労働日数を乗じて得られた時間数 ただし 清算期間内を平均し1

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資料 5 自治体クラウド推進 業務改革について 平成 27 年 9 月 14 日

Ⅱ.1 ワーク ライフ バランス施策の定義と類型 (1) ワーク ライフ バランス施策とは work-life balance 1 (2) ワーク ライフ バランス施策の類型

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総務省テレワーク推進計画 平成 27 年 6 月 5 日総務大臣決定 政府方針である 国家公務員テレワーク ロードマップ ( 平成 27 年 1 月 21 日 : 各府省情報化統括責任者 (CIO) 連絡会議決定 ) が定められ 2020 年度までを視野に入れた各府省等におけるテレワーク推進計画を策

1 柔軟な働き方の推進 (1) 在宅勤務職員が 自宅において貸出用モバイルパソコンを活用し インターネット回線経由で庁内 LAN( ファイルサーバー等 ) に接続して通常の業務を遂行できる制度を構築する なお 業務を行う際には 山形県情報セキュリティポリシーを遵守するものとする ( 以下 (2) (


4-1 育児関連 育児休業の対象者 ( 第 5 条 第 6 条第 1 項 ) 育児休業は 男女労働者とも事業主に申し出ることにより取得することができます 対象となる労働者から育児休業の申し出があったときには 事業主は これを拒むことはできません ただし 日々雇用される労働者 は対象から除外されます

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育児休業等が取得できる有期契約労働者の範囲変更等 育児 介護休業法情報 いよいよ改正育児 介護休業法の施行が来年 1 月に迫ってきました 今回の改正では 介護休業の分割取得や 子の看護休暇および介護休暇の半日単位での取得等が注目を集めていますが その他にも育児休業や介護休業 ( 以下 育児休業等 と

深夜勤務の制限 5 妊産婦の時間外 休日 妊娠中の女性が 母体または胎児の健康保持のため 深夜勤務や時間外勤務等の制限を所属長に請求できます 病院助手専攻医臨床研修医 6 妊娠中の休息 妊娠中の女性は 勤務時間規程に規定する 職務に専念する義務の免除 を利用して 母体または胎児の健康保持のため 勤務

スマートフォン委員会 (仮)導入構築WG 2010年活動

ただし 日雇従業員 期間契約従業員 ( 法に定める一定の範囲の期間契約従業員を除く ) 労使協定で除外された次のいずれかに該当する従業員についてはこの限りではない (2) 週の所定労働日数が2 日以下の従業員 (3) 申出の日から93 日以内に雇用関係が終了することが明らかな従業員 2 要介護状態に

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テレワークや在宅勤務における情報セキュリティ対策の現状と論点

結果概要 Ⅰ 人手不足への対応について 1. 人員の過不足状況について 社 % 不足している 1, 過不足はない 1, 過剰である 合計 2, 全体では 半数以上の企業が 不足している と回答 n =2,

働き方の現状と今後の課題

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評価項目 評価ポイント 所管部局コメント 評価 国際交流に関する情報の収集及び提供事業国際交流活動への住民の参加促進事業国際理解推進事業在住外国人に対する相談事業在住外国人に対する支援事業 安定 確実な施設運営管理 公正公平な施設使用許可や地域に出向いた活動に取り組むなど新たな利用者の増加に努め 利

(2) テレワークを巡る最近の動きと本ロードマップの位置づけ 2013 年 6 月に閣議決定された IT 総合戦略本部の 世界最先端 IT 国家創造宣言 ( 以下 創造宣言 という ) においては IT サービスを活用し 外出先や自宅 さらには山間地域等を含む遠隔地など 場所にとらわれない就業を可能

02 IT 導入のメリットと手順 第 1 章で見てきたように IT 技術は進展していますが ノウハウのある人材の不足やコスト負担など IT 導入に向けたハードルは依然として高く IT 導入はなかなか進んでいないようです 2016 年版中小企業白書では IT 投資の効果を分析していますので 第 2 章

本日 私がお話ししたいテーマは 2 つです 大震災 で変わる 日本の 働き方 テレワー クで被災 地支援 2

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1) 3 層構造による進捗管理の仕組みを理解しているか 持続可能な開発に向けた意欲目標としての 17 のゴール より具体的な行動目標としての 169 のターゲット 達成度を計測する評価するインディケーターに基づく進捗管理 2) 目標の設定と管理 優先的に取り組む目標( マテリアリティ ) の設定のプ

第 1 章調査の実施概要 1. 調査の目的 子ども 子育て支援事業計画策定に向けて 仕事と家庭の両立支援 に関し 民間事業者に対する意識啓発を含め 具体的施策の検討に資することを目的に 市内の事業所を対象とするアンケート調査を実施しました 2. 調査の方法 千歳商工会議所の協力を得て 4 月 21

第22回規制改革会議 資料3

育児 介護休業規程 第 1 章 目的 第 1 条 ( 目的 ) 本規程は社員の育児 介護休業 育児 介護のための時間外労働および深夜業の制限並びに育児 介護短 時間勤務等に関する取り扱いについて定めるものである 第 2 章 育児休業制度 第 2 条 ( 育児休業の対象者 ) 1. 育児のために休業す

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規定例 ( 育児 介護休業制度 ) 株式会社 と 労働組合は 育児 介護休業制度に関し 次 のとおり協定する ( 対象者 ) 育児休業の対象者は 生後満 歳に達しない子を養育するすべての従業員とする 2 介護休業の対象者は 介護を必要とする家族を持つすべての従業員とする 介護の対象となる家族の範囲は

目次 1. テレワークについて テレワークとは 2 テレワーク導入の準備 4 セキュリティ対策 6 テレワーク相談窓口 ポータルサイト 7 2. 導入事例 [ 事例 1] 株式会社九州ソフタス 8 [ 事例 2] 株式会社ジェイティービービジネスサポート九州 10 [ 事例 3]Gcomホールディン

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取組みの背景 これまでの流れ 平成 27 年 6 月 日本再興戦略 改訂 2015 の閣議決定 ( 訪日外国人からの 日本の Wi-Fi サービスは使い難い との声を受け ) 戦略市場創造プラン における新たに講ずべき具体的施策として 事業者の垣根を越えた認証手続きの簡素化 が盛り込まれる 平成 2

従業員に占める女性の割合 7 割弱の企業が 40% 未満 と回答 一方 60% 以上 と回答した企業も 1 割以上 ある 66.8% 19.1% 14.1% 40% 未満 40~60% 未満 60% 以上 女性管理職比率 7 割の企業が 5% 未満 と回答 一方 30% 以上 と回答した企業も 1

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女性の活躍推進の意義と課題 意 義 課題 少子高齢化で生産年齢人口が減少 労働力人口の増加 海外を含む企業間競争の中で 性別に関わらず優秀な人材の確保が必要 埋もれている優秀な人材の確保 少子化と生産年齢人口の減少が進む中で 女性の活躍の推進は喫緊の課題 女性の労働力率は 第 1 子出産を機に 6

23 歳までの育児のための短時間勤務制度の制度普及率について 2012 年度実績の 58.4% に対し 2013 年度は 57.7% と普及率は 0.7 ポイント低下し 目標の 65% を達成することができなかった 事業所規模別では 30 人以上規模では8 割を超える措置率となっているものの 5~2

チェック式自己評価組織マネジメント分析シート カテゴリー 1 リーダーシップと意思決定 サブカテゴリー 1 事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている 事業所が目指していること ( 理念 ビジョン 基本方針など ) を明示している 事業所が目指していること ( 理念 基本方針

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テレワーク とは 離れた 働く IT を活用した 場所や時間にとらわれない柔軟な働き方 週 8 時間以上 週 8 時間以上 出張先 自宅 テレワーカー OPEN テレワーカー 2

目次 4. 組織 4.1 組織及びその状況の理解 利害関係者のニーズ 適用範囲 環境活動の仕組み 3 5. リーダーシップ 5.1 経営者の責務 環境方針 役割 責任及び権限 5 6. 計画 6.1 リスクへの取り組み 環境目標

1 取組の目的一人ひとりが心身ともに健康で いきいきと働くことで生産性を高め 価値を創造し利益を生むことと それにより 働きやすい会社 やりがいのある会社 成長し続ける会社 を実現することを目的として 働き方改革の取組を進めている 2 現在の取組 働き方改革推進室 を中心とした取組の推進同社では約

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制度名 No. 1 ( 働 1) フレックスタイム制度 システム開発部署を対象にフレックスタイム制度を導入 制度概要 コアタイムを設定 :11 時 ~15 時 週単位 ( 月曜日 ~ 日曜日 ) の総就業時間数が 所定就業時間を満たしていること 所定就業時間 / 週 :8 時間 営業日 始業時間 /

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3. 無期労働契約への転換後の労働条件無期労働契約に転換した後の職務 勤務地 賃金 労働時間等の労働条件は 労働協約 就業規則または個々の労働契約等に別段の定めがない限り 直前の有期労働契約と同一になるとされており 無期転換に当たって職務の内容などが変更されないにもかかわらず 無期転換後の労働条件を

育児 介護休業規程 第 1 章 目的 第 1 条 ( 目的 ) 本規程は 従業員の育児 介護休業 子の看護休暇 介護休暇 育児のための所定外労働の免除 育児 介護のための時間外労働および深夜業の制限並びに育児 介護短時間勤務等に関する取扱いについて定めるものである 第 2 章 育児休業制度 第 2

目次 1. 調査概要等 p3 (1) 調査の目的 調査の体制 p3 (2) 用語の定義 p4 (3) 平成 29 年度調査の概要 p5 (4) 今年度調査の特徴 p6 2. 調査結果 テレワークの普及度合いと実施実態 p7 3. 調査結果 テレワーク制度等の内容 運用方法等 p19 4. 調査結果

Transcription:

テレワークの普及にむけて ~ THE Telework GUIDEBOOK 企業のためのテレワーク導入 運用ガイドブック ( 改訂版 ) をベースとして ~ 国土交通省都市 地域整備局都市 地域政策課

テレワークの普及が進む背景 1 このガイドブックができた背景と使い方 ICT の進展と企業 従業員ニーズからテレワークが普及 ICT(Information and Communication Technology) < 情報機器 > ダウンサイジングと高性能化 < 通信 > ブロードバンド環境の一般化 テレワークの普及 企業ニーズ 業務革新 生産性向上 従業員ニーズ 働き方の選択肢の増加ワーク ライフ バランス ( 仕事と生活の調和 ) の実現 テレワーク 出前 セミナー 2009 1

テレワークの推進施策 1 このガイドブックができた背景と使い方 政府による普及 推進施策がテレワークを後押し e ー Japan 戦略 Ⅱ (03 年 ): 2010 年までにテレワーカーを従業員人口の 2 割に 経済財政改革の基本方針 2007 : テレワーク人口倍増アクションプラン (07 年 5 月 ) の推進 総務省 : テレワーク環境整備税制 ( 固定資産税を減税 ) 厚生労働省 : テレワーク相談センター 在宅勤務ガイドライン 経済産業省 : 中小企業のためのテレワーク活用ガイドブック 国土交通省 : テレワークセンター実証実験 テレワーク人口調査 普及のためのシンポジウム開催等 テレワーク 出前 セミナー 2009 2

本ガイドブックの対象者と内容 1 このガイドブックができた背景と使い方 経営者 テレワーク推進者 実施者 人事関係者が対象 1 このガイドブックができた背景と使い方テレワークの普及が進む背景テレワークの推進施策本ガイドブックの対象者と内容 2 テレワークとは? テレワークとは テレワークの種類 3 テレワークの効果 効用 テレワークの効果 効用 (1) テレワークの効果 効用 (2) 4 テレワーク導入のプロセス テレワーク導入のプロセス 5 フ ロシ ェクトチームの役割と基本戦略の策定 導入プロジェクトチーム作り基本戦略の明確化 6 テレワークに関する社内ルール作り 必要な社内ルールは? テレワーク勤務規程 労働時間制とテレワーク在宅勤務時の労働時間制事業場外みなし労働時間制給与 諸手当 人事評価制度テレワーク時の労働災害など 7 情報通信技術の活用によるテレワーク環境の向上 テレワークセキュリティの考え方テレワーク導入とセキュリティ対策セキュリティ面のリスクと対策コミュニケーション充実のツール 8 テレワーク導入にあたっての教育研修 テレワーク研修計画の作成 まとめ テレワーク 出前 セミナー 2009

テレワークとは 2 テレワークとは? ICT を活用した 場所 時間にとらわれない柔軟な働き方 本社ビルなど決まった 勤務場所 9~17 時など決まった 勤務時間 ICT の活用 場所と時間を 働く人が柔軟に選べる テレワーク 出前 セミナー 2009 4

テレワークの種類 2 テレワークとは? モバイル勤務 ( 外勤型 ) と在宅勤務 ( 内勤型 ) 雇用型テレワーカー 外勤型テレワーカー モバイル勤務 内勤型テレワーカー 通勤困難型テレワーカー 在宅勤務 ( 妊娠 育児 介護 怪我 身体障害 ) 自営型テレワーカー 内職副業型テレワーカー テレワーク 出前 セミナー 2009 5

テレワークの効果 効用 (1) 3 テレワークの効果 効用 モバイル勤務による効果 企業経営面 ( 直行直帰制やグループウェアの導入などによる ) 営業効率 顧客満足度の向上 ( 訪問回数アップ ) ( フリーアドレス制導入や営業拠点見直しなどによる ) オフィスコストの削減 ( 柔軟な働き方の採用 企業イメージの向上による ) 地域を越えた優秀な人材の確保 [ その他 ] 組織のプロ集団化 ペーパーレス化の推進 災害時の事業継続性 (BC) の確保 企業の構造改革推進 テレワーク 出前 セミナー 2009 6

テレワークの効果 効用 (1) 3 テレワークの効果 効用 モバイル勤務による効果 ワーカー側の仕事と生活面 ( 直行直帰制やグループウェアの導入などによる ) 仕事の生産性 効率性の向上 通勤疲労の軽減 住む場所についての選択肢の拡大 ( 個人のワークスタイルに合わせた働き方の実現による ) ワーク ライフ バランスの実現 テレワーク 出前 セミナー 2009 7

テレワークの効果 効用 (2) 3 テレワークの効果 効用 在宅勤務による効果 企業経営面 業務の生産性 効率性の向上 ( 例えば集中力のアップ ) 次ページ参照 ( フリーアドレス制導入や営業拠点見直しなどによる ) オフィスコストの削減 ( 柔軟な働き方の採用 企業イメージの向上による ) 地域を越えた優秀な人材の確保 [ その他 ] 組織のプロ集団化 ペーパーレス化の推進 災害時の事業継続性 (BC) の確保 企業の構造改革推進 テレワーク 出前 セミナー 2009 8

テレワークの効果 効用 (2) 3 テレワークの効果 効用 集中可能な時間数の比較 ( 在宅勤務時とオフィス勤務時 ) THE Telework GUIDEBOOK p16 より抜粋 テレワーク 出前 セミナー 2009 9

テレワークの効果 効用 (2) 3 テレワークの効果 効用 在宅勤務による効果 ワーカー側の仕事と生活面 ( 個人のワークスタイルに合わせた働き方の実現による ) ワーク ライフ バランスの実現 育児 介護との両立による就労の確保 地域コミュニティへの参加 子供の地域での安全確保 仕事の生産性 効率性の向上 通勤疲労の軽減 住む場所についての選択肢の拡大 テレワーク 出前 セミナー 2009 10

テレワークの効果 効用 (2) 3 テレワークの効果 効用 在宅勤務による効果 社会にとっての効果 効用 交通量の削減と混雑緩和 地球環境負荷の軽減 (CO2 の削減効果 ) 女性 高齢者 障害者などの就業促進 大都市の防災機能の向上 社会としての事業継続性 (Business Continuity) の確保 テレワーク 出前 セミナー 2009 11

テレワーク導入のプロセス 4 テレワーク導入のプロセス 新たにテレワークを導入する企業のために A. 導入検討と経営判断 ( 目的 方針の策定 ) B. 現状把握 C. プロジェクトチームによる具体的な推進 D. 試行導入 E. 効果測定 問題点発掘 F. テレワークの本格導入 基本戦略の明確化 社内ルールづくり 企業としての決断 事前の課題把握 ( 諸規則 評価制度 ICT 環境等 ) 広範囲のチーム構成で テレワーク環境の向上 導入のための教育研修 テレワーク 出前 セミナー 2009 12

導入プロジェクトチーム作り 5 フ ロシ ェクトチームの役割と基本戦略の策定 強力な権限 + 導入推進に責任を負う チームリーダートップマネージメント 人事 労務部門 経営企画部門 ( 広報部門 ) コアメンバー 情報通信部門 テレワーク導入対象部門 労働組合とも 初期段階からよくコミュニケーションをとることが肝要 テレワーク 出前 セミナー 2009 13

基本戦略の明確化 5 フ ロシ ェクトチームの役割と基本戦略の策定 目的 / 範囲 頻度 業務計画 / コスト ポリシー策定 何のために ( 導入目的 ) どの部署が 誰が ( 導入範囲 ) どのくらい頻繁に ( 導入頻度 ) テレワーク ポリシー ( 社内の意思統一へ ) どのような内容について ( 導入業務 ) どう既存の業務を見直して ( ワークフロー ヒ シ ネスフ ロセス分析 ) どの位経費をかけて ( 導入コスト ) また経費を削減して ( コストヘ ネフィット分析 ) テレワーク 出前 セミナー 2009 14

必要な社内ルールは? 6 テレワークに関する社内ルール作り 就業規則の確認 テレワーク勤務規程 作りへ 現状の 就業規則 で対応可能かの確認 テレワーク時に採用する労働時間制は 既存制度で対応できる テレワークを行う者の報酬規程等 YES NO は既存のものと何ら変わらない 通信費や情報通信機器の費用等 YES NO についても既存規則で対応できる ( 改正の必要なし ) ( 改正が必要 ) テレワーク勤務規程 を作る 就業規則 の一部に YES NO テレワーク 出前 セミナー 2009 15

テレワーク勤務規程 6 テレワークに関する社内ルール作り 一般的な就業規則とテレワーク勤務規程との関係 テレワーク 出前 セミナー 2009 16

労働時間制とテレワーク テレワークでも下記すべての制度が採用しうる 通常の労働時間制 (1 日 8 時間 週 40 時間 ) 6 テレワークに関する社内ルール作り 労働時間制度 みなし労働時間制 変形労働時間制 事業場外のみなし労働時間制専門業務型裁量労働制企画業務型裁量労働制 1ヶ月単位の変形労働時間制 1 年単位の変形労働時間制フレックスタイム制 1 週単位の変形労働時間制 テレワーク 出前 セミナー 2009 17

在宅勤務時の労働時間制 特定の労働時間制を適用する際の注意点 6 テレワークに関する社内ルール作り フレックスタイム制 専門業務型裁量労働制 始業 終業時刻は テレワーカー ( 在宅勤務者 ) の自主的な決定に委ねる ( 在宅勤務 ) 業務の性質上遂行手段や方法 時間配分等を大幅にテレワーカー ( 在宅勤務者 ) の裁量に委ねる必要がある業務に適用 ( 新商品 新技術の研究開発等の専門的業務 ) 3つの要件を充たす事で 適用される [ 次ページ参照 ] 事業場外のみなし労働時間制 テレワーク 出前 セミナー 2009 18

事業場外みなし労働時間制 在宅勤務時に適用させるには 3 つの要件あり 6 テレワークに関する社内ルール作り 事業場外で労働を行ったときで 労働時間を算定し難いときは 所定労働時間または労使協定で定めた時間働いたとみなす制度 直行直帰型のモバイル勤務 在宅勤務 などで採用される可能性あり 適用要件 1 業務が私生活を営む自宅で行われている 2 情報通信機器が常時通信可能とはなっていない 3 業務が具体的な指示の元で行われていない テレワーク 出前 セミナー 2009 19

給与 諸手当 人事評価制度 テレワークを導入するにあたっての留意点 給与 通勤手当 成果主義重視の評価システムなど 6 テレワークに関する社内ルール作り 所定労働時間が長くなる場合 短くなる場合とも給与変更は ワーカーと合意する必要あり [ 常時テレワーク ] 会議 打合時に都度支給 [ 随時テレワーク ] 都度支給と月手当を比較 通信費 機器手当個人名義を使用の場合 配慮必要 他にも 文具 備品 宅急便等 水道光熱費 の費用負担についてルール化の必要あり 人事評価制度テレワーカーが不利にならない制度に! テレワーク 出前 セミナー 2009 20

テレワーク時の労働災害など 6 テレワークに関する社内ルール作り テレワーカーも他従業員と同様 労災保険法 を適用 在宅勤務時の労災適用 企業側は事前にテレワーカーの自宅環境を把握し 安全で かつ業務遂行に支障のない環境であることを確認 テレワーク 出前 セミナー 2009 21

テレワークセキュリティの考え方 7 情報通信技術の活用によるテレワーク環境の向上 テレワーカーにオフィスにいる場合と同様の環境を作る 本社オフィス勤務 モバイル勤務 同様の環境 在宅勤務 ( 同様の情報セキュリティ対策 ) テレワーク 出前 セミナー 2009 22

テレワーク導入とセキュリティ対策 7 情報通信技術の活用によるテレワーク環境の向上 テレワーク導入は 情報セキュリティ対策 整備のチャンス 同様の環境 ( 同様の情報セキュリティ対策 ) もしも既存の 情報セキュリティ対策 が不備ならば テレワーク導入を機に 整備! セキュリティポリシー の策定 : 情報資産と脅威を洗い出し 体系的な対策を実施 テレワーク 出前 セミナー 2009 23

セキュリティ面のリスクと対策 7 情報通信技術の活用によるテレワーク環境の向上 テレワーク環境における様々な脅威に対しての対応策 不正アクセス データ盗聴 データ改ざん ファイアーウォール VPN 等の導入侵入防止システム (IPS) 脅威 リスク侵入検知システム (IDS) 対応策一覧検疫システムシンクライアント端末端末操作制御ソフト 情報漏洩 ウィルス対策ソフト 端末管理 テレワーク 出前 セミナー 2009 24

コミュニケーション充実のツール 7 情報通信技術の活用によるテレワーク環境の向上 ICT の様々なツールがテレワークを円滑にする 電話 電子メール チャット ツールの連携による円滑なコミュニケーション TV 電話 TV 会議 Web 会議 画像は THE Telework GUIDEBOOK より引用 テレワーク 出前 セミナー 2009 25

テレワーク研修計画の作成 8 テレワーク導入にあたっての教育研修 テレワーカーとマネージャーの双方に対する研修を テレワーク研修例 基礎的な知識合同研修 ( 問題発見 ) e ラーニング 集合研修 テレワーカー研修 マネージャー研修 合同研修 ( 問題解決 ) フォローアップ e ラーニング テレワーク 出前 セミナー 2009 26

テレワークの導入に向けて まとめ 導入メリットの再確認と課題解決に向けて テレワークによる企業価値の向上 企業の収益向上 ( 短期的視点 ) 従業員の満足度向上 ( 長期的視点 ) CO2 削減 地震災害 パンデミック ( 感染爆発 ) 対策 セキュリティ テレワーク導入とは関係なしに重要 むしろテレワーク導入を機に より磐石なものに 導入コスト 廉価で安全な機器も多く 技術面の問題はなし テレワーク 出前 セミナー 2009 27